JP2023129988A - 温度センサ - Google Patents

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JP2023129988A JP2022034383A JP2022034383A JP2023129988A JP 2023129988 A JP2023129988 A JP 2023129988A JP 2022034383 A JP2022034383 A JP 2022034383A JP 2022034383 A JP2022034383 A JP 2022034383A JP 2023129988 A JP2023129988 A JP 2023129988A
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利博 吉田
Toshihiro Yoshida
達雄 杉山
Tatsuo Sugiyama
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Abstract

【課題】 円筒状又は円柱状の温度センサ本体を用いても、バッテリー等の平坦な測定面に設置して高い熱応答性を得ることができる温度センサを提供すること。【解決手段】 感温素子と前記感温素子をケース先端部内に収納する円筒状の金属製ケース3とを備えた温度センサ本体4と、ケース先端部の外周面を挟み込んだ金属製クリップ5とを備え、金属製クリップが、測定対象物に対する平坦な接触面を有した平坦板部5aを有している。また、金属製クリップの外周面を囲い込み固定するクリップ押さえ部材6と、クリップ押さえ部材の上部に設けられ上方に向けて付勢力を発生させるバネ部材7とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、バッテリー等の表面温度の測定に適しており、高い熱応答性を有する温度センサに関する。
従来、熱応答性が要求される温度センサとして、エアコンや配管等の表面温度を測定するものがある。
このような用途の温度センサでは、例えば特許文献1に、リード線の芯線に直接、チップ型のサーミスタ素子を接着した温度検知用センサが記載されている。
この温度検知用センサでは、上記芯線に接着されたサーミスタ素子を有底筒状の外装ケース内にエポキシ系の絶縁樹脂で埋め込み固着して作製されている。
また、特許文献2には、略円管形状の配管を保持する配管保持部と、配管の温度を測定する略円柱形状の感温部を保持する感温部保持部を有し、配管に感温部を固定するための配管クリップが記載されている。
特許第3516204号公報 特開2002-340453号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
特許文献1の温度検知用センサでは、エアコンや配管用であり、また特許文献2の配管クリップも配管用であるため、自動車のバッテリー等の温度測定に適していないという問題があった。すなわち、サーミスタ等の感温素子を収納している温度センサ本体が円筒状又は円柱状であるため、バッテリー等の平坦な測定面に面接触させることができず、良好な熱応答性を得ることができなかった。
また、バッテリーの発熱による数ミリにおよぶ熱膨張収縮に追従し安定した接触力を維持できる押さえつけ機構を組み込むことが困難であった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、円筒状又は円柱状の温度センサ本体を用いても、バッテリー等の平坦な測定面に設置して高い熱応答性を得ることができる温度センサを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る温度センサは、感温素子と前記感温素子をケース先端部内に収納する円筒状の金属製ケースとを備えた温度センサ本体と、前記ケース先端部の外周面を挟み込んだ金属製クリップとを備え、前記金属製クリップが、測定対象物に対する平坦な接触面を有した平坦板部を有していることを特徴とする。
この温度センサでは、金属製クリップが、測定対象物に対する平坦な接触面を有した平坦板部を有しているので、バッテリー等の測定対象物の平坦な測定面に平坦板部が面接触でき、平坦板部から金属製クリップを介してケース先端部の外周面に伝わることで、高い熱応答性を得ることができる。また、温度センサ本体として、従来エアコン用に採用されている円筒状又は円柱状の温度センサをそのまま用いることができ、量産効果により部品コストを低減することが可能である。
第2の発明に係る温度センサは、第1の発明において、前記金属製クリップが、軸線方向に沿って延在した下部スリット部を有して前記ケース先端部の外周面を覆う略円筒部と、前記下部スリット部の両側に前記軸線方向に直交する方向に沿って拡がった一対の前記平坦板部とを有していることを特徴とする。
すなわち、この温度センサでは、金属製クリップが、下部スリット部の両側に軸線方向に直交する方向に沿って拡がった一対の平坦板部を有しているので、左右に拡がった一対の平坦板部の広い接触面によって安定して測定対象物に面接触することができ、より高い熱応答性を得ることができる。
第3の発明に係る温度センサは、第1又は第2の発明において、前記金属製クリップの外周面を挟み込んで前記外周面を囲い込み固定するクリップ押さえ部材を備えていることを特徴とする。
すなわち、この温度センサでは、金属製クリップの外周面を囲い込み固定するクリップ押さえ部材を備えているので、金属製クリップをクリップ押さえ部材によって外周から囲い込み固定することで、温度センサ本体が金属製クリップから抜けたりずれたりしてしまうことを防止できる。
第4の発明に係る温度センサは、第3の発明において、前記クリップ押さえ部材の上部に設けられ上方に向けて付勢力を発生させるバネ部材を備えていることを特徴とする。
すなわち、この温度センサでは、クリップ押さえ部材の上部に設けられ上方に向けて付勢力を発生させるバネ部材を備えているので、測定対象物の隙間に差し込んで設置した際に、バネ部材の付勢力によって隙間内に安定して固定できると共に測定対象物に平坦板部を密着させた状態を良好に保持することができる。
さらに、バネ部材が、金属製ケースに一体化されていたり接触したりしておらず、別部材であるクリップ押さえ部材を介して取り付けられているので、バネ部材から熱が外部に放散されても、金属製ケース内の感温素子への影響を抑制することができる。
第5の発明に係る温度センサは、第4の発明において、前記バネ部材が、コイルバネであり、前記クリップ押さえ部材の上部に取り付けられ、前記クリップ押さえ部材が、上部に前記バネ部材の下部周囲を囲んで上方に突出した一対の円弧状凸部を有していることを特徴とする。
すなわち、この温度センサでは、クリップ押さえ部材が、上部にバネ部材の下部周囲を囲んで上方に突出した一対の円弧状凸部を有しているので、一対の円弧状凸部によりコイルバネのバネ部材を保持することができ、上方への付勢力を安定して得ることができる。
第6の発明に係る温度センサは、第3から第5の発明のいずれかにおいて、前記クリップ押さえ部材が、前記平坦板部の少なくとも一部が嵌め込まれる凹部を有していることを特徴とする。
すなわち、この温度センサでは、クリップ押さえ部材が、平坦板部の少なくとも一部が嵌め込まれる凹部を有しているので、平坦板部が凹部に係止されて金属製クリップが軸線方向等に位置ずれすることを防止できる。
第7の発明に係る温度センサは、第1から第6の発明のいずれかにおいて、前記金属製ケース内に充填され前記感温素子を封止する封止樹脂部と、先端部で一対の芯線を露出させた一対のリード線とを備え、前記感温素子が、前記一対の芯線に接続された状態で周囲を前記封止樹脂部に直接封止されていることを特徴とする。
すなわち、この温度センサでは、感温素子が、一対の芯線に接続された状態で周囲を封止樹脂部に直接封止されているので、感温素子を実装する金属ベース基板やFPC基板を用いず、感温素子の外周が封止樹脂部に直接接触していることで、感温素子への高い熱伝導性が得られると共に量産効果により部品コストの低減を図ることができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る温度センサによれば、金属製クリップが、測定対象物に対する平坦な接触面を有した平坦板部を有しているので、バッテリー等の測定対象物の平坦な測定面に平坦板部が面接触でき、平坦板部から金属製クリップを介してケース先端部の外周面に伝わることで、高い熱応答性を得ることができる。また、温度センサ本体として、従来エアコン用に採用されている円筒状又は円柱状の温度センサをそのまま用いることができ、その量産効果により部品コストを低減することが可能である。
したがって、本発明の温度センサでは、高い熱応答性を有していると共に、低コストで作製可能であるため、自動車用バッテリーの表面温度などの測定に好適である。
本発明に係る温度センサの一実施形態において、温度センサを示す下方から視た斜視図である。 本実施形態において、温度センサを示す上方から視た斜視図である。 本実施形態において、温度センサを示す側面図である。 本実施形態において、温度センサ本体を示す斜視図である。 本実施形態において、温度センサ本体を内部構造と共に示す拡大斜視図である。 本実施形態において、クリップ押さえ部材及びバネ部材を示す斜視図である。 本実施形態において、クリップ押さえ部材及びバネ部材を示す正面図である。 本実施形態において、クリップ押さえ部材を示す上方から視た斜視図である。 本実施形態において、金属製クリップを示す下方から視た斜視図である。
以下、本発明に係る温度センサの一実施形態を、図1から図9を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能又は認識容易な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態の温度センサ1は、図1から図5に示すように、感温素子2と感温素子2をケース先端部3a内に収納する円筒状の金属製ケース3とを備えた温度センサ本体4と、ケース先端部3aの外周面を挟み込んだ金属製クリップ5とを備えている。
上記金属製クリップ5は、測定対象物に対する平坦な接触面を有した平坦板部5aを有している。
金属製クリップ5は、図9に示すように、軸線方向に沿って延在した下部スリット部5bを有してケース先端部3aの外周面を覆う略円筒部5cと、下部スリット部5bの両側に前記軸線方向に直交する方向に沿って拡がった一対の平坦板部5aとを有している。
金属製クリップ5は、断面C字状となった略円筒状とされた上記略円筒部5cと、下部スリット部5bの下に設けられた上記一対の平坦板部5aとにより、全体として断面Ω字状に形成されている。
また、本実施形態の温度センサ1は、金属製クリップ5の外周面を囲い込み固定するクリップ押さえ部材6と、クリップ押さえ部材6の上部に設けられ上方に向けて付勢力を発生させるバネ部材7とを備えている。
上記バネ部材7は、コイルバネであり、クリップ押さえ部材6の上部に取り付けられている。
上記クリップ押さえ部材6は、図6から図8に示すように、上部にバネ部材7の下部周囲を囲んで上方に突出した一対の円弧状凸部6aを有している。
すなわち、バネ部材7は、下部が一対の円弧状凸部6aの間に嵌め込まれている。
また、クリップ押さえ部材6は、平坦板部5aの少なくとも一部が嵌め込まれる凹部6bを有している。
さらに、本実施形態の温度センサ1は、図5に示すように、金属製ケース3内に充填され感温素子2を封止する封止樹脂部8と、先端部で一対の芯線9aを露出させた一対のリード線9を備えている。
上記感温素子2は、一対の芯線9aに接続された状態で周囲を封止樹脂部8に直接封止されている。
なお、感温素子2は、例えばチップサーミスタやフレーク型サーミスタ等のサーミスタ素子であり、一対の芯線9aに接続された状態で先端部をガラス封止又は樹脂封止されている。
上記金属製ケース3は、例えばAl,SUS等の金属で断面矩形状に形成されている。
金属製ケース3は、先端側が閉塞されている上記ケース先端部3aと、ケース先端部3aよりも外径が大きく基端が開口しているケース基端部3bとで構成されている。
上記封止樹脂部8は、例えばエポキシ樹脂等であり、熱伝導性の高いシリコーン樹脂等を採用しても構わない。
上記クリップ押さえ部材6は、樹脂成形されており、上部にバネ部材7が取り付けられている。すなわち、クリップ押さえ部材6は、バネ台座部としても機能している。
また、クリップ押さえ部材6は、下部に金属製クリップ5の略円筒部5cを合わせ組込み可能な孔6dが形成されており、孔6dの下部には押さえ側スリット部6cが形成されている。
さらに、押さえ側スリット部6cには、両側に一対の上記凹部6bが形成されている。
上記一対の平坦板部5aは、下部スリット部5bから下方に突出していると共にさらに互いに反対方向に向けて左右に拡がって断面L字状に折り曲げられている。すなわち、一対の平坦板部5aは、左右に拡がった部分の下面に、測定対象物に対する平坦な接触面となる長方形状の平坦面を有している。
上記リード線9は、先端部で露出された上記芯線9aと、はんだ又は溶接による芯線9aとの接合部と芯線9aの外周を覆う樹脂等で形成された絶縁性被覆部9bと、を備えている。
なお、上記絶縁性被覆部9bの先端部までが、金属製ケース3内に配されて封止樹脂部8で覆われている。
このように本実施形態の温度センサ1では、金属製クリップ5が、測定対象物に対する平坦な接触面を有した平坦板部5aを有しているので、バッテリー等の測定対象物の平坦な測定面に平坦板部5aが面接触でき、平坦板部5aから金属製クリップ5を介してケース先端部3aの外周面に伝わることで、高い熱応答性を得ることができる。また、温度センサ本体4として、従来エアコン用に採用されている円筒状又は円柱状の温度センサをそのまま用いることができ、量産効果により部品コストを低減することが可能である。
また、金属製クリップ5が、下部スリット部5bの両側に軸線方向に直交する方向に沿って拡がった一対の平坦板部5aを有しているので、左右に拡がった一対の平坦板部5aの広い接触面によって安定して測定対象物に面接触することができ、より高い熱応答性を得ることができる。
さらに、金属製クリップ5の外周面を囲い込み固定するクリップ押さえ部材6を備えているので、金属製クリップ5がクリップ押さえ部材6によって固定保持され、温度センサ本体4が金属製クリップ5から抜けたりずれたりしてしまうことを防止できる。
なお、金属製クリップ5にバネ材を用いることにより、温度センサ3aを容易に挿入でき安定した保持が可能となる。
また、クリップ押さえ部材6の上部に設けられ上方に向けて付勢力を発生させるバネ部材7を備えているので、測定対象物の隙間に差し込んで設置した際に、バネ部材7の付勢力によって隙間内に安定して固定できると共に測定対象物に平坦板部5aを密着させた状態を良好に保持することができる。
さらに、バネ部材7が、金属製ケース3に一体化されていたり接触したりしておらず、別部材であるクリップ押さえ部材6を介して取り付けられているので、バネ部材7から熱が外部に放散されても、金属製ケース3内の感温素子2への影響を抑制することができる。
また、クリップ押さえ部材6が、上部にバネ部材7の下部周囲を囲んで上方に突出した一対の円弧状凸部6aを有しているので、一対の円弧状凸部6aによりコイルバネのバネ部材7を保持することができ、上方への付勢力を安定して得ることができる。
また、クリップ押さえ部材6が、平坦板部5aの少なくとも一部が嵌め込まれる凹部6bを有しているので、平坦板部5aが凹部6bに係止されて金属製ケース3が軸線方向等に位置ずれすることを防止できる。
さらに、感温素子2が、一対の芯線9aに接続された状態で周囲を封止樹脂部8に直接封止され、感温素子2を実装する金属ベース基板やFPC基板を用いず、金属製ケース3と感温素子2との間の封止樹脂厚みが薄く感温素子2の外周が封止樹脂部8に直接接触していることで、感温素子2への高い熱伝導性が得られると共に基板を用いたセンサに比べ構造が単純で部品コストの低減を図ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1…温度センサ、2…感温素子、3…金属製ケース、3a…ケース先端部、4…温度センサ本体、5…金属製クリップ、5a…平坦板部、5b…下部スリット部、5c…略円筒部、6…クリップ押さえ部材、6a…円弧状凸部、6b…凹部、7…バネ部材、8…封止樹脂部、9…リード線、9a…芯線

Claims (7)

  1. 感温素子と前記感温素子をケース先端部内に収納する円筒状の金属製ケースとを備えた温度センサ本体と、
    前記ケース先端部の外周面を挟み込んだ金属製クリップとを備え、
    前記金属製クリップが、測定対象物に対する平坦な接触面を有した平坦板部を有していることを特徴とする温度センサ。
  2. 請求項1に記載の温度センサにおいて、
    前記金属製クリップが、軸線方向に沿って延在した下部スリット部を有して前記ケース先端部の外周面を覆う略円筒部と、
    前記下部スリット部の両側に前記軸線方向に直交する方向に沿って拡がった一対の前記平坦板部とを有していることを特徴とする温度センサ。
  3. 請求項1又は2に記載の温度センサにおいて、
    前記金属製クリップの外周面を囲い込み固定するクリップ押さえ部材を備えていることを特徴とする温度センサ。
  4. 請求項3に記載の温度センサにおいて、
    前記クリップ押さえ部材の上部に設けられ上方に向けて付勢力を発生させるバネ部材を備えていることを特徴とする温度センサ。
  5. 請求項4に記載の温度センサにおいて、
    前記バネ部材が、コイルバネであり、前記クリップ押さえ部材の上部に取り付けられ、
    前記クリップ押さえ部材が、上部に前記バネ部材の下部周囲を囲んで上方に突出した一対の円弧状凸部を有していることを特徴とする温度センサ。
  6. 請求項3から5のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、
    前記クリップ押さえ部材が、前記平坦板部の少なくとも一部が嵌め込まれる凹部を有していることを特徴とする温度センサ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、
    前記金属製ケース内に充填され前記感温素子を封止する封止樹脂部と、
    先端部で一対の芯線を露出させた一対のリード線とを備え、
    前記感温素子が、前記一対の芯線に接続された状態で周囲を前記封止樹脂部に直接封止されていることを特徴とする温度センサ。
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