JP2023128564A - 飛行体、及び飛行体の制御方法 - Google Patents

飛行体、及び飛行体の制御方法 Download PDF

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一徳 山内
Kazunori Yamauchi
宗一郎 佐野
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Abstract

【課題】飛行体の高い安全性能や航続時間の延長を実現すること。【解決手段】本発明に係る飛行体は、搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体の制御方法であって、平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、を備え、前記姿勢制御部は、前記搭乗者の体重移動により発生する飛行体の傾きが所定角度を超える場合に、前記姿勢制御を実行し、前記飛行体の傾きが前記所定角度以下の場合に、前記姿勢制御を停止する、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、飛行体、及び飛行体の制御方法に関し、特に、搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体に関する。
搭乗者を乗せて浮上して移動することが可能な飛行体は、陸路を移動する自動二輪車等の移動体が、陸路を移動する際に他の移動体との関係で受けることになる移動に対する制約を受けることなく移動することが可能であることから、新たな移動手段として実現されることが期待されている。
本発明の特許出願人は、特許文献1において、搭乗者を乗せた状態で、プロペラの回転によって地上から50cm乃至100cm程度の高さに浮上して移動する、いわゆるホバーバイクとも称される飛行体を提案している。当該飛行体は、機体の前後に取り付けられたプロペラを回転させることで浮上に必要な揚力を発生させている。
特開2019-14396公報
この種の飛行体を、陸路の移動体以外の新たな移動手段として普及させるためには、高い安全性能や航続時間が十分に長いことが求められる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、飛行体の安全性能を向上させること、もしくはエネルギー効率を向上させることができる飛行体を提供することを課題とするものである。
上記課題を達成するための、本発明に係る飛行体は、搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体の制御方法であって、平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、を備え、前記姿勢制御部は、前記搭乗者の体重移動により発生する飛行体の傾きが所定角度を超える場合に、前記姿勢制御を実行し、前記飛行体の傾きが前記所定角度以下の場合に、前記姿勢制御を停止する、ことを特徴とすることを特徴とするものである。
又は、上記課題を達成するための、本発明に係る飛行体は、搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体であって、平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、飛行体の傾きが所定しきい値を超えた場合に、前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで前記飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、搭乗者による操作情報を受け付ける入力部と、を備え、前記姿勢制御部は、前記入力部で受け付けた前記操作情報に応じて、前記姿勢制御を開始する前記飛行体の傾き角度を変更する、ことを特徴とすることを特徴とするものである。
この発明によれば、飛行体の安全性能を向上させること、もしくはエネルギー効率を向上させることができる。
本発明の第1実施の形態に係る飛行体の構成の概略を説明する概念図である。 本実施の形態に係る飛行体の後方向側からみた揚力発生部及びフラップ部の構成の概略を説明する概念図である。 本実施の形態に係る飛行体のハードウェア構成の概略を説明するブロック図である。 本実施の形態に係る飛行体の制御部の構成の概略を説明するブロック図である。 本実施の形態に係る飛行体が搭乗者と共に浮上している状態を左側面から見た図である。 本実施の形態に係る飛行体が搭乗者と共に浮上している状態を上側から見た図である。 本実施の形態に係る飛行体の姿勢制御の制御フローを示す図である。 本実施の形態に係る飛行体のハンドル操作に基づく姿勢制御の制御フロー図である。 本実施の形態に係る飛行体のハンドル操作に基づく姿勢制御の他の制御フロー図である。 本実施の形態に係る飛行体をハンドル操作により左に旋回させる制御を行った状態を示す図である。 本実施の形態に係る飛行体をハンドル操作により左に旋回させる他の制御を行った状態を示す図である。 本実施の形態に係る飛行体のハンドル操作と傾き方向の比較に基づく制御フロー図である。 本実施の形態に係る飛行体のバッテリ切れ時の制御フロー図である。 実施形態2に係る飛行体の浮上状態を左側面から見た図である。 実施形態2に係る飛行体の浮上状態を上側から見た図である。 実施形態2に係る飛行体の姿勢制御の制御フローを示す図である。
次に、図1~図12に基づいて、本発明の実施の形態に係る飛行体について説明する。
(第1実施の形態)
本発明の実施の形態に係る飛行体について説明する。
図1は、本実施の形態に係る飛行体1の構成の概略を説明する概念図である。図示のように、飛行体1は、搭乗者が搭乗可能であって地上から50cm~100cm程度の高さに浮上して水平方向に移動することが可能な、いわゆるホバーバイクとも称される移動手段である。
この飛行体1は、機体2、揚力発生部としての前後一対の第1プロペラ部3、及びこの第1プロペラ部3の下側に設けられるフラップ部4を備える。また、本例の飛行体1は、前後の各第1プロペラ部3の左右両側にそれぞれ位置する第2プロペラ部5を備えている。ここで、前後一対の第1プロペラ部3は、搭乗者及び機体の重量に応じて、機体を浮上させるために必要な揚力を発生させるように出力が制御される。また、前方左右と後方左右の4か所に配置される第2プロペラ部5は、センサにより検出される機体の姿勢(ピッチ角、ロール角、ヨー角)に応じて、機体を所望の姿勢にコントロールするために第2プロペラ部5の出力がそれぞれ制御される。
機体2は、搭乗者が着座するシート2a、及び飛行体1を操縦するための入力を行うハンドル2bを備え、機体2の前側及び後側にそれぞれ第1プロペラ部3が配設される。図1において、矢線FBは機体2の前後方向(前方向F、後方向B)であり、矢線LRは機体2の左右方向(左方向L、右方向R)である。前後方向及び左右方向に直行する方向が機体2の上下方向(上方向U、下方向D)である。ハンドル2bには、アクセル及びブレーキなどの操作情報を入力することができるレバーやボタンなどの入力手段が備えられており、また左右への旋回を行う場合には、ハンドルを左回りに回転させると左旋回の操作情報が入力でき、逆に右回りに回転させると右旋回の操作情報を入力できるようになっている。あるいは、左右旋回の操作情報の入力は、ハンドルの回転による入力に替えて、ハンドルに設けられたレバーやボタンなどの別の入力手段により入力することも可能である。
図2は、機体2の後方向B側から見た第1プロペラ部3の概略を説明する概念図である。図2及び図1で示すように、第1プロペラ部3は、プロペラユニット31及びプロペラユニット31を収容するケーシング32を備える。プロペラユニット31は、例えば、プロペラ31aを備えている。プロペラ31aは、シート2aに下部に搭載されるエンジン31bとシャフト等で接続されることで駆動され、回転する。プロペラユニット31は、プロペラ31aを覆い保護するためのプロペラガードを備えていてもよい。ケーシング32は、プロペラ31aの回転軸を中心軸とする略円筒形状であり、その断面形状は流線形となっていることが好ましい。なお、プロペラユニット31、ケーシング32の形状は図示例に限定されず、適宜変更可能である。
プロペラ31aは、本実施の形態では、回転軸の周りに複数のブレードを有する1枚のプロペラ体で構成されている。プロペラ31aの回転によって、機体2の上方から下方に向かう気流が発生する。なおプロペラ31aは、上下方向に重ね合わせられた一対のプロペラ体が互いに反対方向に回転する二重反転プロペラであってもよい。
この第1プロペラ部3のプロペラ31aの下側、すなわちプロペラ31aの回転によって機体2の上方から下方に向かう気流の下流側に、本実施の形態ではフラップ部4が配設される。機体2の上下方向において、フラップ部4は、その全体又は一部(上側部分)が、ケーシング32の内側に入り込んでいてもよいし、ケーシング32の外側(下方)に全体が位置していてもよい。
各フラップ部4は、前後それぞれの第1プロペラ部3の下側で変位可能に設けられた少なくとも一対のフラップを有し、各フラップの変位により気流の流動方向を変えることができるように構成されている。各フラップ部4を構成する一対のフラップは、互いに平行に配置されていてもよいし、そうでなくてもよい。一対のフラップは、同一形状であってもよいし、そうでなくてもよい。本例では、各フラップ部4を構成する一対のフラップは同一形状で互いに平行であり、平面視で、第1プロペラ部3の回転軸を通る中心線(図1においてはロール軸Aに重なる線)を挟んで左右対称に配置されている。
本例のフラップ41、42は、長手方向(揺動軸の延在方向)における長さが、第1プロペラ部3の直径(ケーシング32の最外径)よりも小さく、その半径よりも大きい。
本実施の形態では、前後の各フラップ部4は、機体2の前後方向FBに平行に延在する左右一対のフラップ41、42を有する。すなわち、本例の飛行体1は、前方の左側フラップ41a、前方の右側フラップ42a、後方の左側フラップ41b、後方の右側フラップ42b、の合計4枚のフラップを有する。各フラップ41、42は、それぞれ独立して動作可能であり、全て同一方向(例えば、右側)に変位させることも可能であるし、それぞれ別々の方向に変位させることも可能である。本例では、4枚のフラップ41、42が全て平行であり、平面視で、前方左側フラップ41aと後方左側フラップ41bは互いに同一直線状に配置されている。同様に、前方右側フラップ41bと後方右側フラップ42bも同一直線状に配置されている。本例のフラップ41、42は、機体2の前後方向に延びるロール軸Aに対して平行に配設されている。
図1、2に示すように、フラップ41、42は、ロール軸Aに平行なロール可動軸43(揺動軸)を備え、このロール可動軸43を中心としてフラップ41、42が機体2に対して左右に(ロール方向に)揺動するように構成されている。ロール可動軸43は、フラップ41、42の上部に位置する。すなわち、フラップ41、42は、その下部が自由端となり、左右に揺動するように構成されている。なお、ロール可動軸43の位置は、図示例に限られず、フラップ41、42の下部でも中央部でもよい。
フラップ41、42の揺動変位動作は、本実施の形態では、例えば図示しないサーボモータ等が駆動せしめられることによって実現される。
それぞれのフラップ41、42は、本実施の形態では、第1プロペラ部3の回転軸31cに平行な中立位置を介してフラップ41、42の下部が最大まで右側に揺動変位した右側限界位置R1と、最大まで左側に揺動変位した左側限界位置R2との間で動作する。フラップ41、42が中立位置にある場合、プロペラ31aの回転による気流の気流方向は実質的に変化しない。右側限界位置R1及び左側限界位置R2は、中立位置からそれぞれ90°未満の角度で揺動変位した位置とすることができるが、特に限定されない。
フラップ41、42が、中立位置と右側限界位置R1との間の何れかの角度で位置決めされている場合(フラップが右側に揺動変位している場合)に、プロペラ31aの回転によって、機体2の上方から下方に向かう気流がフラップ41、42に衝突すると、気流が上方から下方に向かう際に機体2の右側に流動するように、気流の流動方向が変えられる。
一方、フラップ41、42が、中立位置と左側限界位置R2との間の何れかの角度で位置決めされている場合(フラップが左側に揺動変位している場合)に、プロペラ31aの回転によって、機体2の上方から下方に向かう気流がフラップ41、42に衝突すると、気流が上方から下方に向かう際に機体2の左側に流動するように、気流の流動方向が変えられる。
第2プロペラ部5は、本実施の形態では、矢線LRで示す機体2の左右方向である前側の第1プロペラ部3の左右両側、及び後側の第1プロペラ部3の左右両側にそれぞれ配設される。
これらの第2プロペラ部5は、プロペラ5a及びプロペラ5aを回転させるモータ5bによって構成され、プロペラ5aの回転によって、機体2の上下方向の気流が発生する。第2プロペラ部5は、それぞれ独立して制御可能であり、機体2の姿勢を適切な角度に調整する役割を果たす。これにより、機体2のヨー方向及びロール方向、更にはピッチ方向の傾きを高精度に制御することができる。また、プロペラ5aの回転によって飛行体1の浮上時、又は降下字、又はホバリング時に揚力を付加することも可能である。なお、第2プロペラ部5は、上方から下方に向かう気流が発生するようにプロペラ5aを回転させることができるとともに、逆に、下方から上方に向かう気流が発生するようにプロペラ5aを回転させることもできる。
図3は、飛行体1のハードウェア構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、飛行体1は、搭乗者からの操作情報が入力されるハンドル2b(操作情報入力部)、ハンドル2bを制御するハンドル制御部120、エンジン31b、エンジン31bにより駆動されるプロペラ31a、エンジン31bにガソリンを供給するガソリンタンク11、エンジン31bの動力を利用して発電を行うジェネレータ12、ジェネレータ12で発電した電力を調整するパワーコントロールユニット13、エンジン31bの駆動を制御するエンジン制御部130、バッテリ21、バッテリの電力管理を行うバッテリ制御部22、フラップ4、フラップ4を駆動するモータ4b、モータ4bを制御するフラップ制御部140、プロペラ5a、プロペラ5aを駆動するモータ5b、飛行体の高度を検知する高度検知センサ160、高度情報に応じてモータ5bを制御するプロペラ制御部150、上記した各制御部に制御指示を行うフライトコントローラ(メインコントローラ)100を備える。
各制御部(ハンドル制御部120、エンジン制御部130、バッテリ制御部22、フラップ制御部140、プロペラ制御部150)は、それぞれ接続された各機器(モータ、ハンドル、センサ、バッテリ、エンジンなど)を制御し、各機器の動作状態、入力情報、センシング情報をフライトコントローラへ送信する。フライトコントローラは、各制御部から取得した情報及び後述するセンサ類100Cによるセンシング情報に基づいて、各制御部への制御指令を生成して送信する。例えば、フライトコントローラは、センサ類100C(ジャイロセンサや加速度センサ)の検出情報に基づいて現在の飛行体の姿勢を推定し、目標の姿勢にするためのプロペラ5a又はモータ5bの出力指令値を計算すると共に、プロペラ制御部150に対して前記出力指令値を通知する。
ハンドル制御部120は、ハンドル2bに搭載された操作レバーの操作入力値のセンシング情報をフライトコントローラへ送信する。ハンドルから入力される操作入力として、例えば、ブレーキ操作入力(速度又は角速度を減少させる操作)、前進操作入力(前傾方向にピッチ角を大きくする操作)、後進操作入力(後傾方向にピッチ角を大きくする操作)、左右移動操作入力(ロール角を変更して左又は右方向に平行移動させる操作)、旋回操作入力(左回転、右回転のいずれかにヨー回転させる操作)、飛行モード切替操作入力(姿勢角維持制御が開始される姿勢角しきい値を変更する操作)などを設定することが可能である。
フライトコントローラは、推定した飛行体1の姿勢及びハンドル制御部から取得したブレーキ操作入力、前進操作入力、後進操作入力、左右移動操作入力、旋回操作入力、飛行モード切替操作入力などに基づいて、エンジン制御部、フラップ制御部、プロペラ制御部への各制御指令値を算出する。フライトコントローラは、算出した各制御指令値を各制御部に送信し、各制御部は、受信した制御指令値に応じて各機器の制御を実行することにより、飛行体の姿勢制御を行うことができる。
図4は、フライトコントローラ100の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、フライトコントローラ100は、プロセッサ100A、メモリ100B、及びセンサ類100Cを主要構成として備える。
プロセッサ100Aは、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)で構成され、フライトコントローラ100の動作を制御し、フライトコントローラ100が外部装置と行うデータ送受信の制御や、プログラムの実行に必要な処理等を行う。
メモリ100Bは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置、及びフラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶装置を備える。
このメモリ100Bは、プロセッサ100Aの作業領域として使用される一方、制御部11が実行可能であるロジック、コード、あるいはプログラム命令といった各種の設定情報等が格納される。
本実施の形態では、このメモリ100Bに、モータ5b及び第2プロペラ5aによる機体の姿勢制御を含むプログラム命令が格納される。
さらに、このメモリ100Bに、次述するセンサ類100C等から取得したデータ、及び各制御部(ハンドル制御部120、エンジン制御部130、バッテリ制御部22、フラップ制御部140、プロペラ制御部150)からの情報が直接的に伝達されて記憶されるように構成してもよい。
センサ類100Cは、本実施の形態では、機体の速度、加速度、3軸周りの姿勢角、姿勢角の角速度、角加速度を検出する慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、GPS衛星から電波を受信するGPSセンサ、近接センサ、ビジョン/イメージセンサ(カメラ)、大気圧を測定する気圧センサ、温度を測定する温度センサ、地磁気センサ等の機体方位を検出する方位センサ、エンジンの動作状態を検出するセンサ、第1プロペラと第2プロペラの回転速度を検出するセンサ、プラップの動作角度を検出するセンサといった各種のセンサによって構成される。
なお、ハンドル制御部120、エンジン制御部130、バッテリ制御部22、フラップ制御部140、プロペラ制御部150(各制御部)も、フライトコントローラと同様に、図4に示すようなプロセッサ、メモリ、センサ類を有する装置で構成されるが、センサ類100Cは制御部に応じてそれぞれ別のセンサで構成してもよい。例えば、エンジン制御部130におけるセンサ類は、エンジンの動作状態やガソリンの残量を検出するセンサを有し、バッテリ制御部22におけるセンサ類は、バッテリの充電量や充放電状態を検出するセンサを有し、フラップ制御部140におけるセンサ類は、フラップの動作角度を検出するセンサを有し、プロペラ制御部150は、第2プロペラ5aの回転速度等の回転状態を検出するセンサを有し、ハンドル制御部120におけるセンサ類は、ハンドルから入力される操作状態を操作入力として検出するセンサを有する。
フライトコントローラ100と各制御部にはそれぞれ独立したCPUに実装されていても良いし、フライトコントローラ100と各制御部の一部または全部の機能が共通のCPUに実装されていても良い。また、フライトコントローラ100と各制御部がそれぞれ独立したCPUに実装されている場合には、フライトコントローラ100と各制御部はCANなどで通信を行うことができる。
本実施の形態では、これら各種のセンサで取得されたデータ、及びハンドル2bから入力される操作情報(アクセル、ブレーキ、左旋回、右旋回などを含む)に基づいて、エンジン31b及びモータ5bの出力、フラップ部の目標角度等が算出される。
次に、本実施の形態に係る飛行体1の作動概略について説明する。図5は、浮上した状態の飛行体を飛行体の横方向から見た図である。
搭乗者が飛行体1に搭乗した状態で、前後の第1プロペラ部3のプロペラ31aが回転すると、上方から下方に向かう気流が発生して、飛行体1が地上から浮上する(図5参照)。この時、第2プロペラ部5のプロペラ5aを回転させる。第2プロペラ部5のプロペラ5aを回転させることにより、機体の姿勢を安定させ、また浮上速度を調整することができる。また、前後の第1プロペラ部3及び/または第2プロペラ部5の回転数を調整することにより、飛行体1の飛行高度を調整することができる。さらに、飛行体1の浮上状態で、前後の第1プロペラ部3の回転数を減少させる(もしくは停止させる)と、飛行体1を徐々に降下させ、最終的に着陸させることができる。
図6は、浮上した状態の飛行体を上側方向から見た図である。浮上した飛行体1を前進移動させる場合、機体2を水平姿勢から前傾姿勢に傾けること前進移動させることが可能である。このように機体の姿勢角度を変更する制御は、第2プロペラの出力を調整することで実施可能である。具体的には、進行方向後方の第2プロペラの推力を前方の第2プロペラよりも大きくすることで、前傾姿勢を作ることができる。同様に、後方へ移動する場合には機体を後傾姿勢に傾け、左へ水平移動する場合は機体の左側が下を向くように機体を左に傾け、右へ水平移動する場合は、逆に機体の右側が下を向くように機体を右に傾ける。
ここで、上記したような機体の姿勢角の変更を第2プロペラの推力に頼る制御を行う場合、第2プロペラを頻繁に制御する必要があるため、エネルギー消費が多くなるが、搭乗者が前後左右に体を移動させて体重移動により機体の姿勢角を変更することができれば、第2プロペラの使用頻度や出力を低く抑えることができ、エネルギー消費を低減することができる。
一方で、搭乗者の体重移動により機体の姿勢角を変更させる場合、機体の傾きが大きくなり過ぎると(姿勢角が大きくなり過ぎると)、機体が横転や墜落する虞があるため、安全のために機体の姿勢角を所定値以下にコントロールする姿勢制御が必要となる。そのため、本実施形態では、上記した安全の確保と省エネ性の向上を両立することができる姿勢制御の例を説明する。
<姿勢制御開始のしきい値>
図7は、本実施形態における姿勢制御の制御フローの一例を示す図である。制御部は、センサ10Cにより検出された機体の傾き角度(水平姿勢を傾きゼロとした場合の傾き角度)がしきい値以下であるかを判定する(S701)。例えば、しきい値は1~20度の間で設定される。S701の判定で、機体の傾き角度がしきい値以下と判定されたら、機体の傾きが小さくなるように第2プロペラの出力を調整して機体の姿勢を制御する姿勢制御を休止状態とする、もしくは第2プロペラの出力を制限する(S702)。一方、S701の判定で、機体の傾き角度がしきい値よりも大きいと判定されたら、機体の傾きが小さくなるように第2プロペラの出力を調整して機体の姿勢を制御する姿勢制御を開始する。姿勢制御は機体の傾きが前記しきい値以下となるまで継続しても良い(S703)。
上述したように、機体の水平姿勢からの傾き角度がしきい値に達するまでは姿勢制御を行わず(又は第2プロペラの出力制限を掛け)、機体の傾き角度がしきい値を超えた場合に、姿勢制御が開始されるように制御することにより、機体の傾き角度がしきい値を超えない範囲において、搭乗者の体重移動により機体を傾けて機体の横方向の移動をコントロールできるため、第2プロペラの出力により機体の傾き角度を変更して機体の横方向の移動をコントロールする制御よりも高い省エネ効果を得ることができ、また機体の傾き角度がしきい値を超える場合は、姿勢制御を開始して機体の安全な飛行を維持することができる。
また、上記したしきい値の値は、ユーザにより設定された飛行モード(例えば、通常モード、上級者モードなど)に応じて変更することも可能である。
<ブレーキ入力に応じた姿勢制御>
図8は、ブレーキ入力状態に応じた姿勢制御を行う例を説明する図である。まずハンドルに設けられた入力部から操作情報を取得する(S801)。次に、取得した操作情報としてブレーキ情報が入力されたかを判定する(S802)。S802の判定でブレーキ情報が入力されていない場合には、S809の処理に遷移する。一方、S802の判定でブレーキ情報が入力されている場合には、制御部のセンサ10Cにより機体の速度を検出し、当該速度が所定値以下か否かを判定する(S803)。S803の判定で速度が所定値を超えている場合には、第2プロペラによる推力を制御して、機体の速度が所定値以下となるように速度を調整し、S802の処理に戻る(S804)。
S803の判定で速度が所定値以下の場合には、姿勢制御を開始する傾き角度を第1しきい値に設定する(S805)。第1しきい値の角度は、例えば、1~5度に設定される。次に、センサ10Cにより検出された機体の傾き角度が前記第1しきい値以下であるかを判定する(S806)。機体の傾き角度が第1しきい値以下である場合は、第2プロペラによる姿勢制御を休止状態とする、もしくは第2プロペラの出力を制限する(S807)。一方、S806の判定で、機体の傾き角度が、第1しきい値よりも大きい場合は、第2プロペラによる姿勢制御を開始して機体の傾きが小さくなる方向に第2プロペラの出力を制御し、望ましくは機体の傾き角度が第1しきい値以下となるまで姿勢制御を継続する(S808)。
S802の判定において、ハンドルからブレーキ情報が入力されていない場合には、姿勢制御を開始する傾き角度のしきい値を第2しきい値に設定する(S809)。ここで、第2しきい値は、第1しきい値よりも絶対値が大きな角度であり、例えば、5~20度に設定される。次に、センサ10Cにより検出された機体の傾き角度が前記第2しきい値以下であるかを判定する(S810)。機体の傾き角度が第2しきい値以下である場合は、第2プロペラによる姿勢制御を休止状態とする、もしくは第2プロペラの出力を制限する(S811)。一方、S810の判定で、機体の傾き角度が、第2しきい値よりも大きい場合は、第2プロペラによる姿勢制御を開始して機体の傾きが小さくなる方向に第2プロペラの出力を制御し、望ましくは機体の傾き角度が第2しきい値以下となるまで姿勢制御を継続する(S812)。
図8に示した例では、S802においてブレーキが入力されたか否かに応じて、姿勢制御の傾きしきい値を変更する制御フローの例を説明したが、ブレーキ入力の有無以外にも、ハンドルの操作レバーから入力される操作入力の有無に応じて姿勢制御の傾きしきい値を変更することが考えられる。例えば、操作レバーから前進操作入力、後進操作入力、左右移動操作入力、旋回操作入力などの機体の移動又は旋回を指示する操作入力が行われている場合には、姿勢制御の傾きしきい値を大きな値に設定して、操縦者の体重移動による機体の傾きをある程度許容し、一方で、前進操作入力、後進操作入力、左右移動操作入力、旋回操作入力などの機体の移動又は旋回を指示する操作入力が無い場合に、姿勢制御の傾きしきい値を小さい値に設定して、姿勢を水平に近い状態に保つように制御することが考えられる。
上述した操作レバーから機体の移動又は旋回を指示する操作入力が行われているか否かに応じた姿勢制御を行う例を図9に示す。図9では、S902以外のステップは、図8と同様であるが、S802に替えて、ハンドルの操作レバーから取得した操作情報として機体の移動又は旋回を指示する操作入力(例えば、ブレーキ操作入力(速度又は角速度を減少させる操作)、前進操作入力(前傾方向にピッチ角を大きくする操作)、後進操作入力(後傾方向にピッチ角を大きくする操作)、左右移動操作入力(ロール角を変更して左又は右方向に平行移動させる操作)、旋回操作入力(左回転、右回転のいずれかにヨー回転させる操作))の入力が無いか判定する(S902)。上記操作入力が無い場合にはS904の処理に遷移し、他方、上記操作入力がある場合にはS909の処理に遷移する。
図8及び図9に示したように、ブレーキの操作情報、又は移動や旋回の操作情報の入力有無に応じて、姿勢制御を開始するしきい値を変更することにより、ブレーキ操作時(又は移動・旋回の指示が無い場合)には、機体の傾き角度が小さい略水平状態に安定するよう姿勢制御を行って、機体が水平方向に移動することを抑制し、他方、ブレーキ操作が行われていない場合(又は移動・旋回の指示が入力された場合)には、ある程度の傾きとなるまで姿勢制御を停止して、搭乗者が体重移動を使って機体の傾きをコントロールすることができる傾き角度の制御的な余裕領域を設けることができる。
<ハンドル操作入力の内容に応じた姿勢制御>
飛行体1が浮上した状態で、前側のフラップ部4と後側のフラップ部4とを左右の逆方向に変位させることで、ヨー方向に回転する旋回力が飛行体1に作用して、飛行体1を旋回させることができる。例えば、ハンドルから右旋回の操作情報が入力された場合、制御部はフラップ部を制御して、機体2の前側のフラップ部4を構成するフラップ41a,42aを、左側(フラップの下部が左側に向かう方向)に揺動変位させ、後側のフラップ部4を構成するフラップ41b,42bを、右側(フラップの下部が右側に向かう方向)に揺動変位させることで、飛行体1をヨー方向の右側に(機首が右側に向けて回転する方向に)旋回させる。逆に、ハンドルから左旋回の操作情報が入力された場合、制御部はフラップ部を制御して、前側のフラップ41a,42aを右側に変位させ、後側のフラップ41b,42bを左側に変位させた場合、飛行体1が左方向(機首が左側に向けて回転する方向)に旋回させる。つまり、ハンドルから入力される旋回の操作情報に応じて、機体2の前側と後側とで左右逆側の力を生じさせることで、飛行体1をヨー方向に回転させる。なお、前側のフラップ41a,42aのみ、または、後側のフラップ41b,42bのみを左右の何れかに揺動変位させた場合でも、飛行体1に旋回力(ヨー方向の回転力)を付与して旋回させることができるが、前後のフラップ部4を同時に逆向きに変位させることにより、より大きな旋回力が働き、より迅速な旋回が可能となる。
ここで、機体が前方にある速度で走行している状態において、上記したようなハンドル操作を行って機体を左に旋回させる制御を行う場合を図10a及び図10bに示す。フラップの制御による機首の旋回のみを行う場合は、図10aに示すように機体はハンドル操作前の進行方向にそのまま進みながら機首が左方向に旋回する動作となる。一方、フラップの制御による機首の旋回を行うと共に、機体を旋回方向の左側に傾けて、内側に水平移動する推力を発生させながら飛行する場合は、図10bに示すように、機体はカーブを描きながら左に旋回することができる。
図10bに示すように、機体がカーブを描きながら左又は右に旋回させるためには、フラップ部を変位させて機首を旋回させると共に、機体を旋回方向の内側に傾ける必要があり、この場合の機体を傾ける動作を、搭乗者の重心移動により実現できれば、飛行制御の省エネ性能を向上することができる。図10bに示すように、機体をカーブさせながら旋回させる場合の姿勢制御の制御フローを図11に示す。
まず、ハンドルから操作情報として旋回情報を取得する(S1101)。具体的には、搭乗者は、ハンドルを左回り又は右回りに回転させて、旋回方向の操作情報を入力することができる。もしくは、ハンドルに設けられたレバーやボタン等により、左又は右の旋回方向の操作情報を入力することができる。次に、取得した旋回方向の操作情報とセンサ10Cにより取得した機体の傾き方向が一致しているかを判定する(S1102)。この判定では、例えば、ハンドルから旋回方向として左方向が入力されていた場合に、機体が左側に傾いている(機体の左側が下側に下がっている)場合には、操作方向と機体の傾き方向が一致していると判定し、他方、機体が右側に傾いている(機体の右側が下側に下がっている)場合には、操作方向と機体の傾きが一致していないと判定する。
S1102の判定処理において、操作方向と機体の傾き方向が一致していると判定した場合には、センサ10Cで検出した機体の傾き角度の絶対値が第1しきい値以下か否かを判定する(S1103)。この判定処理において、機体の傾き角度の絶対値が第1しきい値以下である場合には、第2プロペラによる姿勢制御を休止状態とする、もしくは第2プロペラの出力を制限する(S1104)。他方、S1103の判定処理において、機体の傾き角度の絶対値が第1しきい値よりも大きい場合には、第2プロペラによる姿勢制御を開始して機体の傾きが小さくなる方向に第2プロペラの出力を制御し、望ましくは機体の傾き角度が第2しきい値以下となるまで姿勢制御を継続する(S1105)。
S1102の判定処理において、操作方向と機体の傾き方向が一致していないと判定した場合には、センサ10Cで検出した機体の傾き角度の絶対値が、第1しきい値よりも角度が小さな第2しきい値以下か否かを判定する(S1106)。この判定処理において、機体の傾き角度の絶対値が第1しきい値以下である場合には、第2プロペラによる姿勢制御を休止状態とする、もしくは第2プロペラの出力を制限する(S1107)。他方、S1103の判定処理において、機体の傾き角度の絶対値が第1しきい値よりも大きい場合には、第2プロペラによる姿勢制御を開始して機体の傾きが小さくなる方向に第2プロペラの出力を制御し、望ましくは機体の傾き角度が第2しきい値以下となるまで姿勢制御を継続する(S1108)。
上述した姿勢制御の制御フローによると、ハンドルから取得した操作方向と機体の傾き方向が一致する場合には、搭乗者が体重移動を使って機体の傾きをコントロールすることができる傾き角度の制御的な余裕領域を設けて省エネ性能を向上させることができ、他方、ハンドルから取得した操作方向と機体の傾き方向が一致しない場合には、機体がカーブしながら旋回するために必要な傾斜方向とは異なる方向に機体が傾いている状況であるため、略水平の姿勢を維持する姿勢制御を即座に開始して、飛行の安全性を保つことができる。
上気した説明では、図11のS1101の処理でハンドルから取得する操作情報として左右いずれかの旋回方向を取得する例を説明したが、これに限られず、S1101の処理でハンドルから取得する操作情報は、前進を意味するアクセルの操作情報、または後進を意味するバックの操作情報であっても良い。操作情報としてアクセルを取得した場合には、S1102において機体が前側に傾いている(前傾)場合に、操作方向と機体の傾きが一致していると判定する。また、操作情報として後進を取得した場合には、S1102において機体が後ろ側に傾いている(後傾)場合に、操作方向と機体の傾きが一致していると判定する。
図12は、第2プロペラの駆動電源であるバッテリに異常が発生し、又は充電量が無くなり、第2プロペラを駆動することができなくなった場合の機体の制御フローを示している。まず、バッテリ制御部22によりバッテリの充電量を検出する(S1201)。次に、検出した充電量が所定値以下か否かを判定する(S1202)。当該判定において、検出した充電量が所定値以下であると判定した場合に、第2プロペラによる姿勢制御が停止していることを搭乗者に通知する(S1203)。搭乗者への通知方法としては、音声で通知しても良いし、ハンドル付近に設置された表示装置に表示することで、搭乗者に通知しても良い。
図12に示すように、第2プロペラによる姿勢制御が停止していることを搭乗者に通知することで、搭乗者は、姿勢制御の機能が失効していることを把握できるため、搭乗者自身の体重移動により、機体の傾きを略水平に維持する必要があることを理解し、着陸等の退避行動を行うまでの安全性を向上させることが可能となる。
(第2実施の形態)
本発明の第2の実施形態に係る飛行体について、図13~15を用いて説明する。図13は、機体が飛行している状態を横から見た図、図14は、機体が飛行している状態を上から見た図である。上述した第1の実施形態では、搭乗者の体重移動により機体の傾きを調整する例を説明したが、第2の実施形態では、機体に設けられた重量物体200の水平方向の位置を機械的に移動させることにより、機体の傾きを動的に制御する例を説明する。
重量物体200は、水平面上おいて左右と前後の少なくともいずれかの方向にモータ駆動等により移動可能に機体と接続されている。また、バッテリなどのある程度質量の大きな部品や物体で構成される。
図15は、重量物体の位置を制御することにより機体の傾きを制御する制御フローを示す図である。まず、ハンドルから操作情報(左旋回、右旋回、前進、後進など)を取得する(S1501)。次に、取得した操作情報として入力された方向に重量物体を移動させる(S1502)。当該処理により搭乗者がハンドルから入力した操作情報の方向に、機体を傾けることができる。
ここで、S1502において重量物体を操作情報の方向に移動させた場合であっても、搭乗者の身体が操作情報の方向とは逆方向に移動する場合には、機体が操作情報の方向とは逆側に傾く場合が考えられる。そのため、ハンドルの操作情報とセンサにより検出した機体の傾き方向が一致しているか否かを判定する(S1502)。以下の制御は、図11におけるS1103以降の処理と同じであるため、説明を省略する。
上記各実施の形態では、各第1プロペラ部3のプロペラ31aがそれぞれエンジン31bによって回転される場合を説明したが、モータによって回転されるように構成してもよい。
上記各実施の形態では、エンジン31b及びモータ5bが制御部10によって制御される場合を説明したが、制御部10とは別にフライトコントローラを配備して、フライトコントローラによりモータ5bを制御するように構成してもよい。この場合、フライトコントローラは制御部10の姿勢制御の機能を有するものとする。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
[項目1]
搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体であって、
平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、
前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、を備え、
前記姿勢制御部は、
前記搭乗者の体重移動により発生する飛行体の傾きが所定角度を超える場合に、前記姿勢制御を実行し、
前記飛行体の傾きが前記所定角度以下の場合に、前記姿勢制御を停止する、
ことを特徴とする飛行体。
[項目2]
前記所定角度は、5度から20度である、
ことを特徴とする項目1に記載の飛行体。
[項目3]
搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体であって、
平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、
飛行体の傾きが所定しきい値を超えた場合に、前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで前記飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、
搭乗者による操作情報を受け付ける入力部と、を備え、
前記姿勢制御部は、
前記入力部で受け付けた前記操作情報に応じて、前記姿勢制御を開始する前記飛行体の傾き角度を変更する、
ことを特徴とする飛行体。
[項目4]
前記入力部は、前記操作情報としてブレーキ情報を入力可能であり、
前記姿勢制御部は、
前記ブレーキ情報が前記入力部に入力されていない場合は、水平姿勢を傾き角度ゼロとした場合の前記飛行体の傾き角度の絶対値が第1の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始し、
前記ブレーキ情報が前記入力部に入力された場合は、前記飛行体の傾き角度の絶対値が、第1の傾き角度よりも小さい第2の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始する、
項目3に記載の飛行体。
[項目5]
前記入力部は、前記操作情報として左又は右方向への進路情報を入力可能であり、
前記姿勢制御部は、
前記進路情報として進行方向に対して左方向が入力されている場合において、水平姿勢を傾き角度ゼロとした場合の前記飛行体のロール角が進行方向に対して左側に傾いた場合には、前記ロール角の絶対値が第3の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始し、前記飛行体のロール角が進行方向に対して右側に傾いた場合には、前記ロール角の絶対値が前記第3の傾き角度よりも小さな第4の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始する、
項目3又は4に記載の飛行体。
[項目6]
前記入力部は、前記操作情報として左又は右方向への進路情報を入力可能であり、
前記姿勢制御部は、
前記進路情報として進行方向に対して右方向が入力されている場合において、水平姿勢を傾き角度ゼロとした場合の前記飛行体のロール角が進行方向に対して右側に傾いた場合には、前記ロール角の絶対値が第5の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始し、前記飛行体のロール角が進行方向に対して左側に傾いた場合には、前記ロール角の絶対値が前記第5の傾き角度よりも小さな第6の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始する、
項目3乃至5のいずれか1項に記載の飛行体。
[項目7]
前記複数の揚力発生部は、第1の揚力発生部と、少なくとも4か所に配置される4つの第2の揚力発生部と、を備え、
前記姿勢制御部は、4つの前記第2の揚力発生部の出力をそれぞれ個別に制御することで、前記姿勢制御を実行する、
項目1乃至6のいずれか1項に記載の飛行体。
[項目8]
搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体の制御方法であって、
前記飛行体は、
平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、
前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、を備え、
前記姿勢制御部は、
前記搭乗者の体重移動により発生する飛行体の傾きが所定角度を超える場合に、前記姿勢制御を実行するステップと、
前記飛行体の傾きが前記所定角度以下の場合に、前記姿勢制御を停止するステップと、を備える、ことを特徴とする制御方法。
[項目9]
搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体の制御方法であって、
前記飛行体は、
平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、
飛行体の傾きが所定角度を超えた場合に、前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで前記飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、
搭乗者による操作情報を受け付ける入力部と、を備え、
前記姿勢制御部は、
前記入力部で受け付けた前記操作情報に応じて、前記姿勢制御を開始する前記飛行体の傾き角度を変更するステップを備える、ことを特徴とする制御方法。
1:飛行体
2:機体
2b:ハンドル
3:第1プロペラ部(揚力発生部)
4:フラップ部
5:第2プロペラ部

Claims (9)

  1. 搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体であって、
    平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、
    前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、を備え、
    前記姿勢制御部は、
    前記搭乗者の体重移動により発生する飛行体の傾きが所定角度を超える場合に、前記姿勢制御を実行し、
    前記飛行体の傾きが前記所定角度以下の場合に、前記姿勢制御を停止する、
    ことを特徴とする飛行体。
  2. 前記所定角度は、5度から20度である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の飛行体。
  3. 搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体であって、
    平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、
    飛行体の傾きが所定角度を超えた場合に、前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで前記飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、
    搭乗者による操作情報を受け付ける入力部と、を備え、
    前記姿勢制御部は、
    前記入力部で受け付けた前記操作情報に応じて、前記姿勢制御を開始する前記飛行体の傾き角度を変更する、
    ことを特徴とする飛行体。
  4. 前記入力部は、前記操作情報としてブレーキ情報を入力可能であり、
    前記姿勢制御部は、
    前記ブレーキ情報が前記入力部に入力されていない場合は、水平姿勢を傾き角度ゼロとした場合の前記飛行体の傾き角度の絶対値が第1の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始し、
    前記ブレーキ情報が前記入力部に入力された場合は、前記飛行体の傾き角度の絶対値が、第1の傾き角度よりも小さい第2の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始する、
    請求項3に記載の飛行体。
  5. 前記入力部は、前記操作情報として左又は右方向への進路情報を入力可能であり、
    前記姿勢制御部は、
    前記進路情報として進行方向に対して左方向が入力されている場合において、水平姿勢を傾き角度ゼロとした場合の前記飛行体のロール角が進行方向に対して左側に傾いた場合には、前記ロール角の絶対値が第3の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始し、前記飛行体のロール角が進行方向に対して右側に傾いた場合には、前記ロール角の絶対値が前記第3の傾き角度よりも小さな第4の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始する、
    請求項3又は4に記載の飛行体。
  6. 前記入力部は、前記操作情報として左又は右方向への進路情報を入力可能であり、
    前記姿勢制御部は、
    前記進路情報として進行方向に対して右方向が入力されている場合において、水平姿勢を傾き角度ゼロとした場合の前記飛行体のロール角が進行方向に対して右側に傾いた場合には、前記ロール角の絶対値が第5の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始し、前記飛行体のロール角が進行方向に対して左側に傾いた場合には、前記ロール角の絶対値が前記第5の傾き角度よりも小さな第6の傾き角度を超えたときに前記姿勢制御を開始する、
    請求項3乃至5のいずれか1項に記載の飛行体。
  7. 前記複数の揚力発生部は、第1の揚力発生部と、少なくとも4か所に配置される4つの第2の揚力発生部と、を備え、
    前記姿勢制御部は、4つの前記第2の揚力発生部の出力をそれぞれ個別に制御することで、前記姿勢制御を実行する、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の飛行体。
  8. 搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体の制御方法であって、
    前記飛行体は、
    平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、
    前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、を備え、
    前記姿勢制御部は、
    前記搭乗者の体重移動により発生する飛行体の傾きが所定角度を超える場合に、前記姿勢制御を実行するステップと、
    前記飛行体の傾きが前記所定角度以下の場合に、前記姿勢制御を停止するステップと、を備える、ことを特徴とする制御方法。
  9. 搭乗者が搭乗可能であって地上から浮上して移動する飛行体の制御方法であって、
    前記飛行体は、
    平面視における複数の位置に配設されて、少なくとも該機体の上方から下方に向かう気流を発生させる複数の揚力発生部と、
    飛行体の傾きが所定角度を超えた場合に、前記複数の揚力発生部からの発生される出力を制御することで前記飛行体の傾きが増加することを抑制する姿勢制御を実行する姿勢制御部と、
    搭乗者による操作情報を受け付ける入力部と、を備え、
    前記姿勢制御部は、
    前記入力部で受け付けた前記操作情報に応じて、前記姿勢制御を開始する前記飛行体の傾き角度を変更するステップとを備える、ことを特徴とする制御方法。

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