JP2023128113A - 静電チャック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐電圧が高く、かつ密着性が高いセラミック膜を備える静電チャック装置を提供する。【解決手段】 基台110、接着層310、絶縁性有機フィルム320、電極130、接着層410、絶縁性有機フィルム420、樹脂バインダーを含有するセラミック層120及びセラミック膜140が積層した静電チャック装置で、前記セラミック膜140が、セラミック粒子と、金属酸化物と、を含有し、前記セラミック粒子間の少なくとも一部が前記金属酸化物を介して結着している静電チャック装置。【選択図】 図5

Description

本発明は、静電チャック装置に関する。
半導体ウエハを使用して半導体集積回路を製造する場合や、ガラス基板、フィルム等の絶縁性基板を使用した液晶パネルを製造する場合には、半導体ウエハ、ガラス基板、絶縁性基板等の基材を所定部位に吸着保持する必要がある。そのため、それらの基材を吸着保持するために、機械的方法によるメカニカルチャックや、真空チャック等が用いられていた。しかしながら、これらの保持方法は、基材(被吸着体)を均一に保持することが困難である、真空中で使用することができない、基材表面の温度が上昇し過ぎる等の課題があった。そこで、近年、被吸着体の保持には、これらの問題を解決することができる静電チャック装置が用いられている。
静電チャック装置は、内部電極となる導電性支持部材と、それを被覆する誘電性材料からなる誘電層と、を主要部として備える。この主要部により、被吸着体を吸着させることができる。静電チャック装置内の内部電極に電圧を印加して、被吸着体と導電性支持部材(内部電極)との間に電位差を生じさせると、誘電層に静電気的な吸着力が発生する。これにより、被吸着体は、導電性支持部材に対しほぼ平坦に支持される。
従来の静電チャック装置としては、例えば、セラミック焼結体からなる基体上に、溶射によるセラミック膜を形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、静電チャック装置としては、例えば、セラミック焼結体からなる基体上に、低抵抗セラミックス溶射膜と高抵抗セラミックス溶射膜とが順に積層された静電チャック装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、静電チャック装置としては、例えば、ポリイミド樹脂フィルム上に、セラミックス溶射膜が形成された静電チャック装置も知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2001-284328号公報 特開2006-60040号公報 特開平7-335732号公報
従来の静電チャック装置では、セラミック層を溶射で形成しているため、セラミック層に空隙が生じて、セラミック層は耐電圧が低く、密着性が低いという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、耐電圧が高く、かつ密着性が高いセラミック層を備える静電チャック装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]セラミック膜と、樹脂バインダーを含有するセラミック層とを有する静電チャック装置であって、前記セラミック膜が、セラミック粒子と、金属酸化物と、を含有し、前記セラミック粒子間の少なくとも一部が前記金属酸化物を介して結着していることを特徴とする静電チャック装置。
[2]前記セラミック粒子が、アルミナ、マグネシア、イットリア、ジルコニア、シリカおよび酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする[1]に記載の静電チャック装置。
[3]前記セラミック粒子の平均一次粒子径が0.1μm以上50μm以下であることを特徴とする[1]または[2]に記載の静電チャック装置。
[4]前記金属酸化物が、有機金属化合物の熱処理によって有機成分が分解除去すると共に、前記有機金属化合物を構成する金属が酸化されることによって得られた金属酸化物であることを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の静電チャック装置。
[5]前記有機金属化合物を構成する金属が、アルミニウム、イットリウム、マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする[4]に記載の静電チャック装置。
本発明によれば、耐電圧が高く、かつ密着性が高いセラミック層を備える静電チャック装置を提供することができる。
本発明に係るセラミック膜を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る静電チャック装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る静電チャック装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る静電チャック装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る静電チャック装置を示す概略断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係るセラミック膜について説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、便宜上、特徴となる部分を拡大して示しており、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更できる。
[セラミック膜]
図1を参照しながら、本発明に係るセラミック膜について説明する。
図1は、セラミック膜を示す概略断面図である。
図1に示すセラミック膜10は、複数のセラミック粒子11と複数の金属酸化物12とを含むセラミック組成物から構成される。セラミック膜10は、例えば、静電チャック装置を構成する電極等の被塗布物20の表面20aに形成される。本実施形態のセラミック膜10では、セラミック粒子11間の少なくとも一部が金属酸化物12を介して結着している。すなわち、図1に示すように、セラミック膜10に含まれる1つのセラミック粒子11(11A)が、金属酸化物12を介して他のセラミック粒子11(11B)と結着している。また、セラミック膜10に含まれる1つのセラミック粒子11(11C)が、金属酸化物12(12A)を介して他のセラミック粒子11(11D)と結着するとともに、金属酸化物12(12B)を介して他のセラミック粒子11(11E)と結着している。同様に、1つのセラミック粒子11は、3つ以上の金属酸化物12と接し、それぞれの金属酸化物12を介して、3つの以上の他のセラミック粒子11と結合していてもよい。また、セラミック粒子21は他のセラミック粒子21と接していてもよい。
セラミック膜10の厚さは、1μm以上200μm以下であることが好ましく、5μm以上80μm以下であることがより好ましく、10μm以上50μm以下であることがさらに好ましい。セラミック膜10の厚さが前記下限値以上であると、十分な耐プラズマ性および耐電圧性を示す。セラミック膜10の厚さが前記上限値以下であると、十分な吸着力が発生する。
セラミック膜10の表面10aの算術平均粗さ(Ra)は、0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましい。セラミック膜10の表面10aの算術平均粗さ(Ra)が前記範囲内であると、セラミック膜10を静電チャック装置に適用した場合に、被吸着体を良好に吸着することができる。セラミック膜10の表面10aの算術平均粗さ(Ra)が大きくなると、被吸着体とセラミック膜10との接触面積が小さくなるため、吸着力も小さくなる。
セラミック膜10の表面10aの算術平均粗さ(Ra)は、JIS B0601-1994に規定される方法に準拠して測定することができる。
セラミック膜10におけるセラミック粒子11と金属酸化物12との含有量の比率は、質量で、セラミック粒子11:金属酸化物12が80:20~98:2であることが好ましく、90:10~96:4であることがより好ましい。セラミック粒子11と金属酸化物12との含有量の比率が前記範囲内であると、セラミック粒子11間を金属酸化物12で良好に結着することができる。
<セラミック粒子>
セラミック粒子11としては、特に限定されない。
セラミック粒子11の形状としては、例えば、球状、真球状、無定形、針状、繊維状、板状等が挙げられる。これらの形状のセラミック粒子11は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
セラミック粒子11の材質としては、例えば、酸化物系セラミックス、非酸化物系セラミックス、およびこれらの複合セラミックス等を主体として構成されるセラミック粒子等が挙げられる。
酸化物系セラミックスとしては、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム、Al)、ジルコニア(酸化ジルコニウム、ZrO)、イットリア(酸化イットリウム、Y)、タルク(含水珪酸マグネシウム、MgSi10(OH)10)、ヘマタイト(酸化鉄(III)、Fe)、クロミア(酸化クロム(III)、Cr)、チタニア(酸化チタン(IV)、TiO)、マグネシア(酸化マグネシウム、MgO)、シリカ(二酸化ケイ素、SiO)、カルシア(酸化カルシウム、CaO)、セリア(酸化セリウム(IV)、CeO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、ステアタイト(メタ珪酸マグネシウム、MgO・SiO)、コーディエライト(2MgO・2Al・5SiO)、ムライト(3Al・2SiO)、フェライト(MnFe)、スピネル(MgAl)、ジルコン(ZrSiO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、フォルステライト(MgSiO)、リンドープ酸化スズ(PTO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)等が挙げられる。
酸化物系セラミックスは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非酸化物系セラミックスとしては、例えば、窒化物セラミックス、炭化物系セラミックス、硼化物系セラミックス、珪化物系セラミックス、リン酸化合物等が挙げられる。
窒化物セラミックスとしては、例えば、窒化ホウ素(BN)、窒化チタン(TiN)、窒化ケイ素(Si)、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化炭素(CN)、サイアロン(Si-AlN-Al固溶体)等が挙げられる。
炭化物系セラミックスとしては、例えば、タングステンカーバイド(WC)、クロムカーバイド(CrC)、炭化バナジウム(VC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化モリブデン(MoC)、炭化タンタル(TaC)、炭化チタン(TiC)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化ハフニウム(HfC)、炭化ケイ素(SiC)、炭化ホウ素(BC)等が挙げられる。
硼化物系セラミックスとしては、例えば、ホウ化モリブデン(MoB)、ホウ化クロム(CrB)、ホウ化ハフニウム(HfB)、ホウ化ジルコニウム(ZrB)、ホウ化タンタル(TaB)、ホウ化チタン(TiB)等が挙げられる。
珪化物系セラミックスとしては、例えば、酸化ジルコニウムシリケート、酸化ハフニウムシリケート、酸化チタンシリケート、酸化ランタンシリケート、酸化イットリウムシリケート、酸化チタンシリケート、酸化タンタルシリケート、酸窒化タンタルシリケート等が挙げられる。
リン酸化合物としては、例えば、ハイドロキシアパタイト、リン酸カルシウム等が挙げられる。
非酸化物系セラミックスは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
セラミック粒子11は、アルミナ、マグネシア、イットリア、ジルコニア、シリカおよび酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。セラミック粒子11が前記の群から選択される少なくとも1種の化合物であると、プラズマ耐性が向上する。
セラミック粒子11の平均一次粒子径は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.1μm以上10μm以下であることがより好ましく、0.1μm以上1μm以下であることがさらに好ましい。セラミック粒子11の平均一次粒子径が前記範囲内であると、セラミック膜10の空隙が減少し、セラミック膜10の耐電圧が向上する。
セラミック粒子11の平均一次粒子径の測定方法は、レーザー回折・散乱法で行うことができる。
セラミック膜10におけるセラミック粒子11の含有量は、セラミック膜10の全質量100質量%中、80質量%以上98質量%以下であることが好ましく、90質量%以上96質量%以下であることがより好ましい。セラミック粒子11の含有量が前記下限値未満であると、セラミック粒子量が少なく、所定の膜厚の確保ができなくなるとともに、金属酸化物比率が多くなり、加熱処理時に収縮が大きくなり割れが発生しやすい。セラミック粒子11の含有量が前記上限値を超えると、金属酸化物比率が少なくなり、セラミック粒子11間を結着できずに膜の強度が確保できにくい。
<金属酸化物>
金属酸化物12は、有機金属化合物(Metal Orgnic Compound)の熱処理によって有機成分が分解除去されると共に、有機金属化合物を構成する金属が酸化されることによって得られた金属酸化物である。
金属酸化物12としては、例えば、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、鉛、ビスマス、ケイ素、クロム、コバルト、ニッケル、鉄、ホウ素、アンチモン、カドミウム、バナジウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、ジルコニウム、バリウム、ストロンチウム、イットリウム、ランタン等の酸化物が挙げられる。
金属酸化物12の具体例としては、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化ニッケル、酸化亜鉛等が挙げられる。
金属酸化物12は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
金属酸化物12は、アルミニウムの酸化物、イットリウムの酸化物、マグネシウムの酸化物からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。すなわち、金属酸化物12は、アルミナ(酸化アルミニウム、Al)、イットリア(酸化イットリウム、Y)、マグネシア(酸化マグネシウム、MgO)であることが好ましい。金属酸化物12がイットリア(酸化イットリウム、Y)、マグネシア(酸化マグネシウム、MgO)であると、よりプラズマ耐性が向上する。
セラミック膜10における金属酸化物12の含有量は、セラミック膜10の全質量100質量%中、2質量%以上20質量%以下であることが好ましく、4質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。金属酸化物12の含有量が前記下限値未満であると、セラミック粒子間の結着ができずに、膜の強度が確保できにくくなる。金属酸化物12の含有量が前記上限値を超えると、乾燥時の収縮が大きくなり膜にクラックなどの欠点を生じやすい。
セラミック膜10は、セラミック粒子11と金属酸化物12以外の成分を含んでいてもよい。セラミック粒子11と金属酸化物12以外の成分としては、例えば、樹脂等が挙げられる。樹脂を含むことで膜強度が向上したり、耐電圧が向上したりする。
セラミック膜10によれば、金属酸化物による緻密層により、樹脂バインダーを含有するセラミック層がプラズマで劣化することを防止できる。
[セラミック膜の製造方法]
セラミック膜の製造方法は、被塗布物に、セラミック粒子および金属レジネートを含有する塗料を塗工して塗工膜を形成する工程(以下、「塗工工程」と言う。)と、塗工膜を加熱する工程(以下、「加熱工程」と言う。)と、を有する。
以下、図1を参照して、本実施形態のセラミック膜の製造方法を説明する。
「塗料を調製する工程(塗料調製工程)」
セラミック膜の製造方法は、セラミック粒子および金属レジネートを含有する塗料を調製する塗料調製工程を有していてもよい。
セラミック粒子としては、上記のものが用いられる。
塗料におけるセラミック粒子の含有量は、塗料の全質量100質量%中、20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、40質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。セラミック粒子の含有量が前記下限値未満であると、膜強度が低くなり、膜の欠けが発生し、パーティクル発生の原因となりやすい。セラミック粒子の含有量が前記上限値を超えると、塗料の粘度が高くなり、塗工が困難になりやすい。
塗料における金属レジネートの含有量は、塗料の全質量100質量%中、20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、30質量%以上60質量%以下であることがよ好ましい。金属レジネートの含有量が前記下限値未満であると、塗料の粘度が高くなり、塗工が困難になりやすい。金属レジネートの含有量が前記上限値を超えると、塗膜中にバルクが生じ、強度が下がる。これによって塗膜の欠けが生じやすくなり、パーティクル発生の原因となりやすい。
塗料におけるセラミック粒子と金属レジネートの含有量の比率は、質量比で、セラミック粒子:金属レジネートが2:8~8:2であることが好ましく、4:6~6:4であることがより好ましい。セラミック粒子と金属レジネートの含有量の比率が前記範囲内であると、セラミック粒子間を金属酸化物で結着することができる。
<金属レジネート>
金属レジネートは、有機金属化合物を含む液状物またはペースト状物である。金属レジネートは、熱処理することにより有機成分が酸化分解して除去されると共に、有機金属化合物を構成する金属が酸化されることによって、高純度の金属酸化物を生成するものである。得られた金属酸化物は、極めて薄い金属膜を形成している。金属レジネートを用いることにより、例えば、厚さが0.1μm以上0.6μm以下程度の金属膜が得られる。この金属膜が、セラミック粒子間の少なくとも一部を結着してセラミック膜を形成する。
金属レジネートは、下記の金属成分のハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩または酸化物等と、カルボン酸、アビエチン酸の多核脂肪酸またはアビエチン酸を主成分とするガムロジン等とを反応させて合成したものである。カルボン酸としては、脂肪族カルボン酸、環式脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等が用いられる。
金属成分としては、例えば、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、鉛、ビスマス、ケイ素、クロム、コバルト、ニッケル、鉄、ホウ素、アンチモン、カドミウム、バナジウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、ジルコニウム、バリウム、ストロンチウム、イットリウム、ランタン等が挙げられる。
金属成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<溶媒>
上記の塗料には、溶媒を混合することが好ましい。溶媒としては、例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、炭化水素類、エーテル類等が挙げられる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。
ケトン類としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等が挙げられる。
炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
エーテル類としては、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
<他の成分> 上記の塗料には、セラミック粒子、金属レジネート、溶媒以外の成分を含んでいてもよい。セラミック粒子、金属レジネート、溶媒以外の成分としては、例えば、分散剤、界面活性剤等が挙げられる。
塗料の調製方法としては、例えば、セラミック粒子、金属レジネートおよび溶媒を攪拌、混合する方法が挙げられる。混合方法としては、例えば、自転公転式攪拌機、ホモジナイザー、高圧ジェットミル、超音波等の攪拌機を用いた混合方法が用いられる。
「塗工工程」
塗工工程では、静電チャック装置を構成する電極等の被塗布物(被塗布物の表面等)に、上記の塗料を塗工して塗工膜を形成する。本実施形態では、電極等の被塗布物20の表面20aに上記の塗料を塗工して塗工膜を形成する。
被塗布物20に対する塗料の塗工方法としては、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロッドコーター、スプレーコーター等の塗工装置を用いた塗工方法や、ディップ塗工、または、オフセット印刷、スクリーン印刷等の印刷方法等が用いられる。
塗工膜の厚さは、1μm以上200μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。塗工膜の厚さが前記下限値以上であると、加熱工程を経て得られるセラミック膜が十分な耐プラズマ性および耐電圧性を示す。塗工膜の厚さが前記上限値以下であると、加熱工程を経て得られるセラミック膜が十分な吸着力を発生する。
「加熱工程」
加熱工程では、塗工工程で被塗布物20に形成した塗工膜を加熱する。これにより、被塗布物20の表面20aに、上述のセラミック粒子11と金属酸化物12とを含有するセラミック膜10が形成される。
塗工膜の加熱方式としては、熱方式、プラズマ加熱、赤外線方式、ランプ方式等が挙げられる。これらの加熱方法に紫外線照射を加えることで、より低温で有機分を除去し、金属酸化膜をえることができる。
塗工膜の加熱温度および加熱時間は、例えば、次のようにする。塗工膜を100℃以上150℃以下で1分間以上10分間以下加熱して乾燥し、塗工膜に含まれる溶媒を除去する。その後、塗工膜を500℃以上700℃以下で30分間以上2時間以下加熱することによって、セラミック膜を得る。紫外線照射によりレジネート中の有機物を分解しやすい状態にしておくことで、より低温(400℃以下)で加熱処理することもできる。
また、セラミック膜の製造方法では、加熱工程を経て得られたセラミック10の表面(被塗布物20と接していない面)10aを研磨する研磨工程を有していてもよい。
研磨工程により、セラミック膜10の表面10aを、上記の算術平均粗さ(Ra)の範囲内となるように研磨することにより、セラミック膜10の吸着力を向上することができる。
本実施形態のセラミック膜の製造方法によれば、耐電圧が高く、かつ密着性が高いセラミック膜を提供することができる。
[静電チャック装置]
本発明の一実施形態に係る静電チャック装置は、セラミック膜を少なくとも1層有する。
図2を参照しながら、本発明の一実施形態に係る静電チャック装置について説明する。
図2は、本実施形態に係る静電チャック装置を示す概略断面図である。
図2に示す本実施形態の静電チャック装置100は、基台110と、セラミック層120と、電極130と、セラミック膜140と、を備える。電極130は、セラミック層120の一方の面(上面)120aに形成されている。セラミック膜140は、セラミック層120の一方の面120a上において、電極130を覆うように、すなわち、電極130の一方の面(上面)130aおよび側面130bを覆うように形成されている。セラミック膜140は、上述の実施形態のセラミック膜10と同様のものである。
<基台>
基台110としては、特に限定されないが、例えば、セラミックス基台、炭化ケイ素基台、アルミニウムやステンレス等からなる金属基台等が挙げられる。
<セラミック層>
セラミック層120は、セラミック粒子と樹脂バインダーとを含有する。
セラミック層120を構成するセラミック粒子としては、前記セラミック粒子11で挙げられた形状、材質を有するセラミック粒子を使用することができる。
また、セラミック層120がセラミック粒子と樹脂バインダーとを含有した樹脂層であるから、含まれる樹脂バインダーにより密着性が高く、耐電圧が高い静電チャック装置を得ることができる。
セラミック層120を構成するセラミック粒子の平均一次粒径が、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.1μm以上10μm以下であることがより好ましく、0.1μm以上1μm以下であることがさらに好ましい。セラミック粒子の平均一次粒子径が前記範囲内であると、小粒径粒子による成膜が可能となり、セラミック粒子間がより密になることで、密着性が高く熱伝導率が良好な静電チャック装置を得ることができる。
セラミック層120を構成するセラミック粒子の平均一次粒子径の測定方法は、レーザー回折・散乱法で行うことができる。
上記セラミック層120における樹脂バインダーとしては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、スチレン系ブロック共重合体、ポリアミド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、アミン化合物、ビスマレイミド化合物等から選択される1種または2種以上の樹脂を挙げることができる。
セラミック層120は、樹脂バインダー100質量部に対して、セラミック粒子が100質量部~10000質量部、好ましくは300質量部~4000質量部、更に好ましくは500質量部~2000質量部含有することができる。
セラミック層120の厚さは、特に限定されない。セラミック層120の厚さは、5μm以上200μm以下であることが好ましく、10μm以上100μm以下であることがより好ましい。セラミック層120の厚さが前記下限値以上であると、絶縁性を確保することができる。セラミック層120の厚さが前記上限値以下であると、電極130による十分な吸着力が発生する。
<電極>
電極130としては、電圧を印加した際に静電吸着力を発現できる導電性物質からなるものであれば特に限定されない。電極130としては、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、白金、クロム、ニッケル、タングステン等の金属からなる薄膜、および前記金属の群から選択される少なくとも2種の金属からなる薄膜が好適に用いられる。このような金属の薄膜としては、例えば、蒸着、メッキ、スパッタリング等により成膜されたものや、導電性ペーストを塗布乾燥して成膜されたものが挙げられる。電極130の具体例としては、例えば、銅箔等の金属箔が挙げられる。
電極130は、単一層からなる単極であってもよいし、2箇所以上に分割された双極であってもよい。電極130の電極パターンや形状は、特に限定されない。電極130の配置は、適宜設計することができる。
電極130の厚さは、特に限定されない。電極130の厚さは、1μm以上100μm以下であることが好ましく、3μm以上20μm以下であることがより好ましい。電極130の厚さが前記下限値以上であると、電極130を覆うようにセラミック膜140を形成する際に、電極130の一方の面(上面)120aに凹凸が生じ難い。電極130の厚さが前記上限値以下であると、電極130と、他の層との接合強度が十分に得られる。
本実施形態の静電チャック装置100によれば、金属酸化物による緻密層により、樹脂バインダーを含有するセラミック層がプラズマで劣化することを防止できる。
[静電チャック装置の製造方法]
本実施形態の静電チャック装置の製造方法は、上述の静電チャック装置の一部となる電極の表面に、セラミック粒子および金属レジネートを含有する塗料を塗工して塗工膜を形成する工程(塗工工程)と、塗工膜を加熱する工程(加熱工)と、を有する。
以下、図2を参照して、本実施形態の静電チャック装置の製造方法を説明する。
「塗料を調製する工程(塗料調製工程)」
本実施形態の静電チャック装置の製造方法は、上述のセラミック膜の製造方法と同様に、セラミック粒子および金属レジネートを含有する塗料を調製する塗料調製工程を有していてもよい。塗料としては、上述のセラミック膜の製造方法と同様のものが用いられる。
「セラミック層形成工程」
セラミック層120は、樹脂バインダーにセラミック粒子を含有させスラリーを得た後、基台110の一方の面に塗工し、熱乾燥・硬化させることにより得ることができる。
セラミック層120は塗工で形成することができるため、厚膜作製が可能で、一回の塗工で作製することが可能となり、セラミック溶射法やセラミック焼結法よりも作製時間を短縮できる。
「電極を形成する工程(電極形成工程)」
本実施形態の静電チャック装置の製造方法は、セラミック層120の一方の面(上面)120aに、電極130を形成する電極形成工程を有する電極形成工程では、セラミック層120の一方の面120aに、銅等の金属を蒸着して、金属の薄膜(金属薄膜)を形成する。その後、エッチングを行って、金属の薄膜を所定の形状にパターニングして、電極130を形成する。
「塗工工程」
塗工工程では、セラミック層120の一方の面120aに形成された電極130の表面(一方の面(上面)130aおよび側面130b)及びセラミック層120の電極130が形成されていない面に、上記の塗料を塗工して塗工膜を形成する。
電極に対する塗料の塗工方法は、上述のセラミック膜の製造方法における被塗布物への塗料の塗工方法と同様である。
塗工膜の厚さは、上述のセラミック膜の製造方法と同様である。
「加熱工程」
加熱工程では、塗工工程で形成した電極130の表面の塗工膜及びセラミック層120の電極130が形成されていない表面の塗工膜を加熱する。これにより、電極130の表面に、上述のセラミック膜と同様のセラミック膜140が形成される。
塗工膜の加熱方式は、上述のセラミック膜の製造方法と同様である。
塗工膜の加熱温度および加熱時間は、上述のセラミック膜の製造方法と同様である。
また、本実施形態の静電チャック装置の製造方法では、上述のセラミック膜の製造方法と同様に、セラミック膜140の表面(電極と接していない面)を研磨する研磨工程を有していてもよい。
本実施形態の静電チャック装置の製造方法によれば、耐電圧が高く、かつ密着性が高いセラミック膜を備えた静電チャック装置を提供することができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は、上記の実施形態に限定するものではない。
例えば、図3に示すような第1の変形例に係る静電チャック装置200、図4に示すような第2の変形例に係る静電チャック装置300、図5に示すような第3の変形例に係る静電チャック装置400を採用してもよい。なお、変形例に係る静電チャック装置200,300,400では、前記実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
[第1の変形例]
図3に示す第1の変形例に係る静電チャック装置200は、基台110と、電極130と、セラミック層120と、セラミック膜140と、を備える。
[第1の変形例の静電チャック装置の製造方法]
「塗料を調製する工程(塗料調製工程)」
本実施形態の静電チャック装置の製造方法は、上述のセラミック膜の製造方法と同様に、セラミック粒子および金属レジネートを含有する塗料を調製する塗料調製工程を有していてもよい。塗料としては、上述のセラミック膜の製造方法と同様のものが用いられる。
「電極を形成する工程(電極形成工程)」
電極130を形成する電極形成工程では、基台110の一方の面110aに、銅等の金属を蒸着して、金属の薄膜(金属薄膜)を形成する。その後、エッチングを行って、金属の薄膜を所定の形状にパターニングして、電極130を形成する。
「セラミック層形成工程」
また、セラミック層120は、樹脂バインダーにセラミック粒子を含有させスラリーを得た後、基台110の一方の面110aに塗工し、熱乾燥・硬化させることにより得ることができる。
セラミック層120は塗工で形成することができるため、厚膜作製が可能で、一回の塗工で作製することが可能となり、セラミック溶射法やセラミック焼結法よりも作製時間を短縮できる。
「塗工工程」
塗工工程では、セラミック層120の一方の面に、前記の塗料を塗工して塗工膜を形成する。塗料の塗工方法は、上述のセラミック膜の製造方法における被塗布物への塗料の塗工方法と同様である。塗工膜の厚さは、上述のセラミック膜の製造方法と同様である。
「加熱工程」
加熱工程では、塗工工程でセラミック層120の表面に形成した塗工膜を加熱する。これにより、セラミック層120の表面に、上述のセラミック膜と同様のセラミック膜140が形成される。塗工膜の加熱方式は、上述のセラミック膜の製造方法と同様である。塗工膜の加熱温度および加熱時間は、上述のセラミック膜の製造方法と同様である。
また、本実施形態の静電チャック装置の製造方法では、上述のセラミック膜の製造方法と同様に、セラミック膜140の表面を研磨する研磨工程を有していてもよい。
第1の変形例の静電チャック装置200によれば、耐電圧が高く、かつ密着性が高いセラミック膜を備えた静電チャック装置を提供することができる。
[第2の変形例]
図4に示す第1の変形例に係る静電チャック装置300は、基台110と、接着層310と、絶縁性有機フィルム320と、電極130と、セラミック層120と、セラミック膜140と、を備える。絶縁性有機フィルム320は、接着層310を介して、基台110の一方の面(上面)110aに積層(接着)されている。電極130は、絶縁性有機フィルム320の一方の面(上面)320aに形成されている。セラミック層120は、絶縁性有機フィルム320の一方の面(上面)320a上において、電極130を覆うように、すなわち、電極130の一方の面(上面)130aおよび側面130bを覆うように形成されている。セラミック膜140は、セラミック層120の一方の面(上面)120aに形成されている。
<接着層>
接着層310を構成する接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、スチレン系ブロック共重合体、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、アミン化合物、ビスマレイミド化合物等からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を主成分とする接着剤が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラグリシジルフェノールアルカン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジグリシジルジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジグリシジルビフェニル型エポキシ樹脂等の2官能基または多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。ビスフェノール型エポキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が特に好ましい。また、エポキシ樹脂を主成分とする場合、接着剤には、必要に応じて、イミダゾール類、第3アミン類、フェノール類、ジシアンジアミド類、芳香族ジアミン類、有機過酸化物等のエポキシ樹脂用の硬化剤や硬化促進剤を配合することもできる。
フェノール樹脂としては、例えば、アルキルフェノール樹脂、p-フェニルフェノール樹脂、ビスフェノールA型フェノール樹脂等のノボラックフェノール樹脂、レゾールフェノール樹脂、ポリフェニルパラフェノール樹脂等が挙げられる。
スチレン系ブロック共重合体としては、例えば、スチレン-ブタジエン-スチレンブロ
ック共重合体(SBS)、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレン共重合体(SEPS)等が挙げられる。
接着層310の厚さは、特に限定されない。接着層310の厚さは、1μm以上100μm以下であることが好ましく、5μm以上20μm以下であることがより好ましい。接着層310の厚さが前記下限値未満であると、耐電圧が低下しやすい。接着層310の厚さが前記上限値を超えると、熱伝導が悪くなりやすい。
<絶縁性有機フィルム>
絶縁性有機フィルム320を構成する材料としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリエチレン等のポリオレフィン類、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、トリアセチルセルロース、シリコーンゴム、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。これらの中でも、絶縁性に優れることから、ポリエステル類、ポリオレフィン類、ポリイミド、シリコーンゴム、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリテトラフルオロエチレンが好ましく、ポリイミドがより好ましい。ポリイミドフィルムとして、例えば、東レ・デュポン社製のカプトン(商品名)、宇部興産社製のユーピレックス(商品名)等が用いられる。
絶縁性有機フィルム320の厚さは、特に限定されない。絶縁性有機フィルム320の厚さは、10μm以上100μm以下であることが好ましく、25μm以上50μm以下であることがより好ましい。絶縁性有機フィルム320の厚さが前記下限値以上であると、絶縁性を確保することができる。絶縁性有機フィルム320の厚さが前記上限値以下であると、電極130による十分な吸着力が発生する。
[第2の変形例の静電チャック装置の製造方法]
第2の変形例の静電チャック装置の製造方法は、基台の一方の面(上面)に、接着層を介して絶縁性有機フィルムを積層する工程(以下、「絶縁性有機フィルム積層工程」と言う)と、絶縁性有機フィルムの一方の面(上面)に電極を形成する工程(電極形成工程)と、電極の表面に、セラミック層を形成する工程(セラミック層形成工程)と、セラミック粒子および金属レジネートを含有する塗料を塗工して塗工膜を形成する工程(塗工工程)と、塗工膜を加熱する工程(加熱工程)と、を有する。
以下、図4を参照して、第2の変形例の静電チャック装置の製造方法を説明する。
「塗料調製工程」
本実施形態の静電チャック装置の製造方法は、上述のセラミック膜の製造方法と同様に、セラミック粒子および金属レジネートを含有する塗料を調製する塗料調製工程を有していてもよい。塗料としては、上述のセラミック膜の製造方法と同様のものが用いられる。
「絶縁性有機フィルム積層工程」
絶縁性有機フィルム積層工程では、基台110の一方の面(上面)110aに、上記の接着剤を塗工して接着層310を形成する。
基台110に対する接着剤の塗工方法としては、例えば、スプレー、グラビアコーター、ロールコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロッドコーター等の塗工装置を用いた塗工方法や、ディップ塗工、またオフセット印刷、スクリーン印刷等の印刷方法等が用いられる。
次いで、接着層310を介して、基台110の一方の面(上面)110aに絶縁性有機フィルム320を積層する。その後、基台110、接着層310および絶縁性有機フィルム320を含む積層体を所定の温度で所定の時間加熱するか、室温で所定の時間放置することにより、接着層310を硬化させる。
また、接着層310としてシート化した接着シートを用意し、絶縁性有機フィルム320に接着シートを貼着させてもよい。絶縁性有機フィルム320に接着シート(接着層310)を貼着し、接着シートの絶縁性有機フィルム320が貼着されていない面を基台110に貼着する。その後、基台110、接着層310および絶縁性有機フィルム320を含む積層体を所定の温度で所定の時間加熱するか、室温で所定の時間放置することにより、接着層310を硬化させる。
「電極形成工程」
電極形成工程では、絶縁性有機フィルム320の一方の面(上面)320aに、上述の実施形態の静電チャック装置の製造方法と同様にして、金属の薄膜(金属薄膜)を形成する。その後、エッチングを行って、金属の薄膜を所定の形状にパターニングして、電極130を形成する。
「セラミック層形成工程」
セラミック層120は、樹脂バインダーにセラミック粒子を含有させスラリーを得た後、絶縁性有機フィルム320の一方の面に塗工し、熱乾燥・硬化させることにより得ることができる。
セラミック層120は塗工で形成することができるため、厚膜作製が可能で、一回の塗工で作製することが可能となり、セラミック溶射法やセラミック焼結法よりも作製時間を短縮できる。
「塗工工程」
塗工工程では、上述の実施形態の静電チャック装置の製造方法と同様にして、セラミック層120の一方の面120aに、前記の塗料を塗工して塗工膜を形成する。
「加熱工程」
加熱工程では、上述の実施形態の静電チャック装置の製造方法と同様にして、塗工工程でセラミック層120の表面に形成した塗工膜を加熱し、セラミック膜140を得る。
また、本実施形態の静電チャック装置の製造方法では、上述の実施形態のセラミック膜の製造方法と同様に、セラミック膜140の表面を研磨する研磨工程を有していてもよい。
第2の変形例の静電チャック装置の製造方法によれば、耐電圧が高く、かつ密着性が高いセラミック膜を備えた静電チャック装置を提供することができる。
[第3の変形例]
図5に示す第3の変形例に係る静電チャック装置400は、基台110と、接着層310と、絶縁性有機フィルム320と、電極130と、接着層410と、絶縁性有機フィルム420と、セラミック層120と、セラミック膜140と、を備える。絶縁性有機フィルム320は、接着層310を介して、基台110の一方の面(上面)110aに積層(接着)されている。電極130は、絶縁性有機フィルム320の一方の面(上面)320aに形成されている。接着層410は、絶縁性有機フィルム320の一方の面(上面)320a上において、電極130を覆うように、すなわち、電極130の一方の面(上面)130aおよび側面130bを覆うように形成されている。絶縁性有機フィルム420は、接着層410を介して、絶縁性有機フィルム320の一方の面(上面)320aに積層(接着)されている。セラミック膜140は、セラミック層120の一方の面(上面)120aに形成されている。
接着層410は、前記の接着層310と同様の構成を挙げることができる。接着層410の構成は、前記の接着層310の構成と同じであってもよいし、別であってもよい。
絶縁性有機フィルム420は、前記の絶縁性有機フィルム320と同様の構成を挙げることができる。絶縁性有機フィルム420の構成は、前記の絶縁性有機フィルム320の構成と同じであってもよいし、別であってもよい。
[第3の変形例の静電チャック装置の製造方法]
第3の変形例の静電チャック装置の製造方法は、第1の絶縁性有機フィルムの一方の面(上面)に電極を形成する工程(電極形成工程)と、電極の表面に、接着層を介して第2の絶縁性有機フィルムを積層する工程(以下、「絶縁性有機フィルムを積層して積層体を得る工程」と言う)と、基台の一方の面(上面)に、接着層を介して上記積層体を積層する工程(以下、「基台-積層体の積層工程」と言う)と、絶縁性有機フィルムの一方の面(上面)に、セラミック層を形成する工程(セラミック層形成工程)と、セラミック粒子および金属レジネートを含有する塗料を塗工して塗工膜を形成する工程(塗工工程)と、塗工膜を加熱する工程(加熱工程)と、を有する。
以下、図5を参照して、第3の変形例の静電チャック装置の製造方法を説明する。
「塗料調製工程」
本実施形態の静電チャック装置の製造方法は、上述のセラミック膜の製造方法と同様に、セラミック粒子および金属レジネートを含有する塗料を調製する塗料調製工程を有していてもよい。塗料としては、上述のセラミック膜の製造方法と同様のものが用いられる。
「電極形成工程」
電極形成工程では、絶縁性有機フィルム320の一方の面(上面)320aに、上述の実施形態の静電チャック装置の製造方法と同様にして、金属の薄膜(金属薄膜)を形成する。その後、エッチングを行って、金属の薄膜を所定の形状にパターニングして、電極130を形成する。
「絶縁性有機フィルムを積層して積層体を得る工程」
絶縁性有機フィルムを積層して積層体を得る工程では、接着層410としてシート化した接着シートを用意し、絶縁性有機フィルム320の電極130の形成面に接着シート(接着層410)を貼着する。次に、接着シート(接着層410)の絶縁性有機フィルム320が貼着されていない面に絶縁性有機フィルム420を貼着することによって積層体を得る。
「基台-積層体の積層工程」
基台-積層体の積層工程では、接着層310としてシート化した接着シートを用意し、上記積層体の絶縁性有機フィルム320における電極130の形成面とは逆の面に接着シート(接着層310)を貼着する。更に該接着シート(接着層310)における絶縁性有機フィルム320の貼着面とは逆の面を基台110の一方の面(上面)110aに貼着する。その後、基台110、接着層310および絶縁性有機フィルム320、電極130、接着層410及び絶縁性有機フィルム420を含む積層体を所定の温度で所定の時間加熱するか、室温で所定の時間放置することにより、接着層310及び接着層410を硬化させる。
「セラミック層形成工程」
セラミック層120は、樹脂バインダーにセラミック粒子を含有させスラリーを得た後、絶縁性有機フィルム420の一方の面に塗工し、熱乾燥・硬化させることにより得ることができる。
セラミック層120は塗工で形成することができるため、厚膜作製が可能で、一回の塗工で作製することが可能となり、セラミック溶射法やセラミック焼結法よりも作製時間を短縮できる。
「塗工工程」
塗工工程では、上述の実施形態の静電チャック装置の製造方法と同様にして、セラミック層120の一方の面120aに、前記の塗料を塗工して塗工膜を形成する。
「加熱工程」
加熱工程では、上述の実施形態の静電チャック装置の製造方法と同様にして、塗工工程でセラミック層120の表面に形成した塗工膜を加熱し、セラミック膜140を得る。
また、本実施形態の静電チャック装置の製造方法では、上述の実施形態のセラミック膜の製造方法と同様に、セラミック膜140の表面を研磨する研磨工程を有していてもよい。
第3の変形例の静電チャック装置の製造方法によれば、耐電圧が高く、かつ密着性が高いセラミック膜を備えた静電チャック装置を提供することができる。
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、実施の形態はこの発明の例示にしか過ぎないものである。よって、この発明は実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施の形態に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、実施の形態に複数の実施例や変形例がこの発明のものとして開示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。さらに、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
「セラミック膜140形成用の塗料の調製」
平均一次粒子径が0.3μmの球形アルミナ粒子(デンカ社製、Al)6質量部に、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を4質量部添加して、自転公転式攪拌機(写真化学社製、商品名:カクハンター)で混合し、セラミック膜140形成用の塗料を得た。
「静電チャック装置の作製」
図5に示す第3の変形例と同様の構成を有する静電チャック装置を作製した。
絶縁性有機フィルム320として、膜厚12.5μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン、東レ・デュポン社製)の片面に銅を9μmの厚さでメッキした。その銅箔表面にフォトレジストを塗布した後、パターン露光後に現像処理を行い、エッチングにより不要な銅箔を除去した。その後、ポリイミドフィルム上の銅箔を洗浄することにより、フォトレジストを除去し、電極130を形成した。
なお、この電極130は、幅5mmの導電性部分と幅5mmの絶縁性部分とが交互に配置された櫛形形状を2つ有する、櫛形形状電極である。
次に、この電極130上に、接着層410として乾燥および加熱により半硬化させた絶縁性接着剤シートを積層した。絶縁性接着剤シートとしては、ビスマレイミド樹脂27質量部、ジアミノシロキサン3質量部、レゾールフェノール樹脂20質量部、ビフェニルエポキシ樹脂10質量部、およびエチルアクリレート-ブチルアクリレート-アクリロニトリル共重合体240質量部を、適量のテトラヒドロフランに混合溶解したものをシート状に成形したものを用いた。その後、絶縁性有機フィルム420として、膜厚12.5μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン、東レ・デュポン社製)を貼着し、熱処理によって接着させた積層体を得た。なお、乾燥後の接着層410の厚さは20μmであった。
さらに、前記積層体における絶縁性有機フィルム320の電極130が形成された面とは反対側の面に、接着層310として上記半硬化させた絶縁性接着剤シートと同じ組成の絶縁性接着剤からなるシートを積層した。その後、積層体をアルミニウム製の基台110に貼着し、熱処理により接着させた。なお、乾燥後の接着層310の厚さは10μmであった。
次に、ポリアクリルアミド樹脂100質量部に対して平均一次粒子径が0.3μmのアルミナ粒子2000質量部を適量の水に混合溶解したものをセラミックス層120形成用の塗料として絶縁性有機フィルム420の全表面に塗工した後、加熱して乾燥させ厚さ30μmのセラミックス層120を形成した。
次に、セラミック膜140形成用の塗料を、セラミックス層120の露出している全面に塗工し、大気中で乾燥して溶媒を除去した。その後、バーナーで塗料表面をあぶり、塗膜の色が黒くなった(有機分の酸化)後に白くなるまで(有機分の除去および金属の酸化)あぶり続けることで熱処理を行い、厚さ50μmのセラミック膜140を形成し、実施例1の静電チャック装置を得た。
[実施例2]
セラミック膜140形成用の塗料として、平均一次粒子径が0.3μmの球形アルミナ粒子(デンカ社製、Al)4質量部に、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を6質量部添加したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の静電チャック装置を作製した。
[実施例3]
セラミック膜140形成用の塗料として、平均一次粒子径が0.3μmの球形アルミナ粒子(デンカ社製、Al)2質量部に、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を8質量部添加したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の静電チャック装置を作製した。
[実施例4]
セラミック膜140形成用の塗料として、平均一次粒子径が0.3μmの球形アルミナ粒子(デンカ社製、Al)8質量部に、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を2質量部添加したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の静電チャック装置を作製した。
[実施例5]
セラミック膜140形成用の塗料として、平均一次粒子径が0.1μmの球形アルミナ粒子(デンカ社製、Al)6質量部に、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を4質量部添加したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の静電チャック装置を作製した。
[実施例6]
セラミック膜140形成用の塗料として、平均一次粒子径が5μmの球形アルミナ粒子(デンカ社製、Al)6質量部に、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を4質量部添加したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例6の静電チャック装置を作製した。
[実施例7]
セラミック膜140形成用の塗料として、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を4質量部の代わりに、ステアリン酸マグネシウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を4質量部添加したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7の静電チャック装置を作製した。
[実施例8]
セラミック膜140形成用の塗料として、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を4質量部の代わりに、ステアリン酸ニッケルのトルエン溶液(固形分10質量%)を4質量部添加したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例8の静電チャック装置を作製した。
[実施例9]
セラミック膜140形成用の塗料として、平均一次粒子径が0.3μmの球形マグネシア粒子(デンカ社製、MgO)6質量部に、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を4質量部添加したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例9の静電チャック装置を作製した。
[実施例10]
セラミック膜140形成用の塗料として、平均一次粒子径が0.3μmの球形マグネシア粒子(デンカ社製、MgO)4質量部に、ラウリン酸イットリウムのトルエン溶液(固形分10質量%)を6質量部添加したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例10の静電チャック装置を作製した。
[実施例11]
セラミックス層120形成用の塗料として、ポリアクリルアミド樹脂100質量部に対して平均一次粒子径が0.3μmのイットリア粒子2000質量部を適量の水に混合溶解したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例11の静電チャック装置を作製した。
[実施例12]
セラミックス層120形成用の塗料として、ポリイミド樹脂溶液100質量部に対して平均一次粒子径が0.3μmのアルミナ粒子2000質量部を混合したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例12の静電チャック装置を作製した。
[実施例13]
セラミックス層120形成用の塗料として、エポキシ樹脂100質量部に対して平均一次粒子径が0.3μmのアルミナ粒子2000質量部を適量の溶剤に混合溶解したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例13の静電チャック装置を作製した。
[実施例14]
セラミックス層120形成用の塗料として、アクリル樹脂100質量部に対して平均一次粒子径が0.3μmのアルミナ粒子2000質量部を適量の溶剤に混合溶解したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例14の静電チャック装置を作製した。
[比較例1]
セラミック層120を形成しないで、絶縁性有機フィルム420の表面上に直接セラミック膜140形成用の塗料を塗工してセラミック膜140を形成した以外は実施例1と同様にして、比較例1の静電チャック装置を作製した。
<セラミック膜の確認>
実施例1~実施例14における各静電チャック装置の表面に形成されたセラミック膜140を、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)で撮像し、各粒子の状態を確認した。その結果、実施例1~実施例14における各静電チャック装置の表面に形成されたセラミック膜140は、セラミック粒子間の少なくとも一部が金属酸化物を介して結着していることが確認された。
[評価]
実施例1~実施例14で得られた静電チャック装置を用いて、次の耐電圧性の試験を行った。
<耐電圧性>
静電チャック装置の吸着面に銅箔を載置し、この銅箔と基台をアースした。
次に、櫛形形状電極の両端に設けられた端子間に電圧を印加し、次いで、印加する電圧差(端子間の電圧差)を徐々に上げていき、絶縁破壊を起こした時点での印加電圧差を測定した。
耐電圧性を評価した結果、実施例1~実施例14の静電チャック装置は、印加電圧差が20kV以上であっても絶縁破壊を起こすことがなかった。
また、実施例1~実施例14及び比較例1で得られた静電チャック装置を用いて、次の密着性の試験を行った。
<密着性>
静電チャック装置の吸着面について、テープ剥離試験を行い密着性を評価した。テープ剥離試験は、JISH8504(1999年)「めっきの密着性試験方法」における「g)引きはがし試験方法」の「1)テープ試験方法」に準拠した方法により行った。
その結果、実施例1~実施例14の静電チャック装置は、粘着テープの粘着面に付着物は存在しなかった。
一方、比較例1の静電チャック装置は、粘着テープの粘着面にセラミックス膜140の一部が付着していた。
10 セラミック膜
11,11A,11B,11C,11D,11E セラミック粒子
12,12A,12B 金属酸化物
20 被塗布物
100,200,300,400,500 静電チャック装置
110 基台
120 セラミック層
130 電極
140 セラミック膜
310,410 接着層
320,420 絶縁性有機フィルム

Claims (5)

  1. セラミック膜と、樹脂バインダーを含有するセラミック層とを有する静電チャック装置であって、
    前記セラミック膜が、セラミック粒子と、金属酸化物と、を含有し、
    前記セラミック粒子間の少なくとも一部が前記金属酸化物を介して結着していることを特徴とする静電チャック装置。
  2. 前記セラミック粒子が、アルミナ、マグネシア、イットリア、ジルコニア、シリカおよび酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック装置。
  3. 前記セラミック粒子の平均一次粒子径が0.1μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の静電チャック装置。
  4. 前記金属酸化物が、有機金属化合物の熱処理によって有機成分が分解除去すると共に、前記有機金属化合物を構成する金属が酸化されることによって得られた金属酸化物であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
  5. 前記有機金属化合物を構成する金属が、アルミニウム、イットリウム、マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載の静電チャック装置。
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