JP2023127789A - 眼内レンズ挿入器具 - Google Patents

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信司 長坂
Shinji Nagasaka
貴宏 菱田
Takahiro Hishida
友章 紙谷
Tomoaki Kamiya
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Abstract

【課題】眼内レンズの射出時においてノズル先端における挿入部への負荷に対する耐性を向上させる眼内レンズ挿入器具を提供する。【解決手段】眼内レンズを眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具であって、本体部の先端に配設され、眼内に挿入する円筒状の挿入部182を有し、挿入部182は、折り畳まれた眼内レンズが挿入部182を通過する際に生じる応力が集中する応力集中部位185y、187yを有しており、挿入部182をその中心軸方向から見て、挿入部182における応力集中部位185y、187yに対応する厚みdy2が、応力集中部位185y、187yから外れる部位の厚みdy1よりも相対的に大きく設定される厚肉構造が少なくとも一部に構成される。【選択図】図9

Description

本開示は、眼内レンズを眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具に関する。
従来、白内障の手術方法の一つとして、水晶体の代わりに折り曲げ可能な軟性の眼内レンズを眼内に挿入する手法が一般的に用いられている。また、眼の屈折力を矯正するために、水晶体よりも前側に眼内レンズが挿入される場合もある。眼内レンズの眼内への挿入には、インジェクターと呼ばれる眼内レンズ挿入器具が用いられる場合がある。
このようなインジェクターとして、先端に向かうに従って眼内レンズが通過する通路面積が徐々に小さくなる中空の通路を有するノズル内を押出軸で眼内レンズを押し出すことにより、眼内レンズが小さく折り畳まれて先端から外部に射出する態様が知られている。(例えば、特許文献1参照)。ここで、特許文献1のようなインジェクターにおいては、角膜を切開した切開創の創口より刺入される。近年、白内障手術においては極小切開化が益々進む傾向にある。つまり、極小切開の手術の要望に対応してインジェクターのノズル先端である挿入部を細い形状とすることが望まれている。
特許第5658992号公報
一方において、水晶体の代替えとして用いられる眼内レンズのサイズは、眼のサイズに合わせたものが一般的でありそのサイズが大きく変更されることは少ない。そのため、ノズル先端部である挿入部を極小切開化の要望に応じて細い形状とすると眼内レンズ射出時の挿入部の負荷は高まる傾向にある。また、眼内レンズの硬さは種々異なるが、一般的に高分子の特性上、低温程硬い傾向を示す。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、眼内レンズの射出時においてノズル先端における挿入部への負荷に対する耐性を向上させる眼内レンズ挿入器具を提供することを目的とする。
本開示の典型的な実施形態が提供する眼内レンズ挿入器具は、筒状の本体部に設置された眼内レンズを前記本体部内に挿入された棒状の押出部材で前記本体部の軸方向後方側から軸方向前方側に向けて押し出すと共に小さく折り畳んだ状態で前記本体部の先端側から外部へ押し出して眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具であって、前記本体部の先端に配設され、眼内に挿入する円筒状の挿入部を有し、前記挿入部は、折り畳まれた前記眼内レンズが前記挿入部を通過する際に生じる応力が集中する応力集中部位を有しており、前記挿入部をその中心軸方向から見て、前記挿入部における前記応力集中部位に対応する厚みが、前記応力集中部位から外れる部位の厚みよりも相対的に大きく設定される厚肉構造が少なくとも一部に構成される。
本開示の眼内レンズ挿入器具によれば、眼内レンズの射出時においてノズル先端における挿入部への負荷に対する耐性を向上させる眼内レンズ挿入器具を提供することができる。
眼内レンズ挿入器具を示した全体斜視図である。 プランジャーを示した斜視図である。 眼内レンズの平面図である。 眼内レンズの右側面図である。 眼内レンズ挿入器具の設置部とノズルを示した側面図である。 眼内レンズ挿入器具の設置部とノズルを示した平面図である。 眼内レンズ挿入器具のノズルにおける挿入部を拡大した拡大図である。 図7のVIII-VIII線断面図である。 図7のIX-IX線断面図である。 図7のX-X線断面図である。 眼内レンズが設置部に設置された状態を示す概略説明図である。 眼内レンズが押出部材による押出が開始した状態を示す概略説明図である。 眼内レンズがノズルに向かって移動した状態を示す概略説明図である。 眼内レンズがノズル内に進入を始めた状態を示す概略説明図である。 眼内レンズがノズル内で変形している状態を示す概略説明図である。 眼内レンズがノズル内で更に変形している状態を示す概略説明図である。 眼内レンズがノズル内で折り畳まれた状態を示す概略説明図である。 挿入部内で折り畳まれた眼内レンズを示した一部拡大図である。
<概要>
本開示で例示する眼内レンズ挿入器具は、筒状の本体部に設置された眼内レンズを本体部内に挿入された棒状の押出部材で本体部の軸方向後方側から軸方向前方側に向けて押し出すと共に小さく折り畳んだ状態で本体部の先端側から外部へ押し出して眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具である。本体部の先端に配設され、眼内に挿入する円筒状の挿入部を有している。挿入部は、折り畳まれた眼内レンズが挿入部を通過する際に生じる応力(例えば、眼内レンズの応力、後方支持部の応力、前方支持部の応力)が集中する応力集中部位を有している。挿入部をその中心軸方向から見て、挿入部における応力集中部位に対応する厚みが、応力集中部位から外れる部位の厚みよりも相対的に大きく設定される厚肉構造が少なくとも一部に構成される。これにより、眼内レンズの射出時においてノズル先端における挿入部への負荷に対する耐性を向上させる眼内レンズ挿入器具を提供することができる。
また、上記眼内レンズ挿入器具の挿入部における応力集中部位は、折り畳まれた眼内レンズが復元しようとする方向に生じる反発力(開放姿勢(復元姿勢)となる方向の力)に伴って応力が集中する部位であってもよい。これにより、ノズル先端における挿入部のうち、折り畳まれた眼内レンズが復元しようとする方向に生じる反発力(開放姿勢(復元姿勢)となる方向の力)に伴って応力が集中する部位に対して、負荷の耐性を向上させることができる。
また、上記眼内レンズ挿入器具は、挿入部の軸方向後方側に連設され、眼内レンズが通過する通路面積が先端に向かって徐々に小さくなる中空の通路形状を有するテーパー部を有し、眼内レンズは、円盤形状の光学部と光学部の外周縁部から径方向外方に向かって延出し、テーパー部内において挿入部側である軸方向前方側に位置する前方支持部と、挿入部側とは反対の軸方向後方側に位置する後方支持部と、を有しており、眼内レンズは、テーパー部内において押出部材によって軸方向前方側に押し出されるにつれてテーパー部の通路形状によって、前方支持部の先端部分と後方支持部の先端部分が互いに近接する方向に光学部上に折り曲げられると共に前方支持部及び後方支持部を包むように折り畳まれる状態となり、応力集中部位は、折り畳まれた眼内レンズの後方支持部が復元しようとする方向に生じる反発力に伴って応力が集中する部位であってもよい。上述のように、応力集中部位は、折り畳まれた眼内レンズの後方支持部が復元しようとする方向に生じる反発力に伴って応力が集中する部位である。ここで、押出部材によって軸方向前方側に押し出される眼内レンズの後方支持部は、折り畳まれるにつれて、その根元部近傍が挿入部の内面に押し付けられる傾向にあるため復元しようとする方向に生じる反発力が増大しやすい。また、後方支持部が復元しようとする方向に生じる反発力によって、押出部材の先端が後方支持部の根元部が配設されない反対方向に向けて押し出し力が働いて後方支持部が配設されない反対の挿入部の内面に負荷が掛かり易くなる。そのため、係る応力集中部位に厚肉構造を設けることで、眼内レンズの射出時においてノズル先端における挿入部への負荷に対する耐性を効率的に向上させることができる。
また、上記眼内レンズ挿入器具は、挿入部は、その先端における開口端面が挿入部の中心軸に直交する仮想面に対し傾斜した傾斜開口端面を有しており、傾斜開口端面における最先端に位置する開口先端部と、傾斜開口端面における最後端に位置する端面から軸方向後方に向かって切り欠かれたスリットと、を有し、厚肉構造は、挿入部における開口先端部となる部分の側面、又は、挿入部におけるスリットとなる部分の側面の少なくとも一方に構成されるものであってもよい。これにより、応力集中部位は、上述した挿入部における開口先端部となる部分の側面、又は、挿入部におけるスリットとなる部分の側面に存在することから係る部位の少なくとも一方に厚肉構造を設けることで、眼内レンズの射出時においてノズル先端における挿入部への負荷に対する耐性を選択的に向上させることができる。
また、上記眼内レンズ挿入器具の厚肉構造は、挿入部における開口先端部となる部分の側面と、挿入部におけるスリットとなる部分の側面の双方に構成されていてもよい。これにより、挿入部における開口先端部となる部分の側面と、挿入部におけるスリットとなる部分の側面の双方において、眼内レンズの射出時においてノズル先端における挿入部への負荷に対する耐性をより一層向上させることができる。
また、上記眼内レンズ挿入器具の厚肉構造は、挿入部における開口先端部となる部分の側面の厚みと、挿入部におけるスリットとなる部分の側面の厚みとが異なるよう構成されていてもよい。これにより、挿入部における開口先端部となる部分の側面と、挿入部におけるスリットとなる部分の側面のうち、より負荷が掛かる部位の厚肉構造をより厚肉とすることで好適に挿入部への負荷に対する耐性を向上させることができる。
また、上記眼内レンズ挿入器具の厚肉構造は、挿入部における開口先端部となる部分の側面の厚みと、挿入部におけるスリットとなる部分の側面の厚みが同じ厚みで構成されていてもよい。これにより、厚肉構造は同じ厚みで構成されることで応力が集中する部位が一方に偏ることを抑制することができる。
<実施形態>
以下、本開示における典型的な実施形態の1つについて、図1から図18を参照して説明する。
ここで、以下の説明における各図に示す方向は、眼内レンズ挿入器具10における本体部100のノズル180側の先端に向かう方向(図1の紙面左下側)を眼内レンズ挿入器具10の前方、プランジャー300の押圧部370の方向(図1の紙面右上側)を眼内レンズ挿入器具10の後方として説明する。また、図1の紙面上側を眼内レンズ挿入器具10の上方、図1の紙面下側を眼内レンズ挿入器具10の下方、図1の紙面右下側を眼内レンズ挿入器具10の左方、図1の紙面左上側を眼内レンズ挿入器具10の右方として説明する。
<眼内レンズ挿入器具10の全体構成>
図1を参照して、本実施形態の眼内レンズ挿入器具10の全体構成について説明する。眼内レンズ挿入器具10は、変形可能な眼内レンズ1(図3、4参照、詳細は後述する)を眼内に挿入するために使用される。眼内レンズ挿入器具10は、本体部100とプランジャー300を備える。本体部100は略筒状であり、本体部100の内部の通路を通じて眼内レンズ1が眼内に挿入される。プランジャー300は棒状の部材であり、本体部100の内部の通路を前後方向(押出軸Aに沿う方向)に移動することができる。プランジャー300は、押出軸(通路の軸)Aに沿って前方に移動することで、本体部100の内部に充填された眼内レンズ1を押し出す。
本実施形態の眼内レンズ挿入器具10における本体部100およびプランジャー300は、樹脂材料(例えば、ポリプロピレン)等を用いた射出成形などによって形成される。眼内レンズ挿入器具10は、樹脂の削り出しによる切削加工等によって形成されてもよい。眼内レンズ挿入器具10は、ノズル180が交換可能なカートリッジタイプのものであってもよい。眼内レンズ挿入器具10が樹脂材料で形成されることで、使用者は、使用済みの眼内レンズ挿入器具10を容易に廃棄することができる。なお、本実施形態の眼内レンズ挿入器具10は、いわゆるプリロードタイプ型であり眼内レンズ1が予め充填された状態で出荷される態様を例示する。
本実施形態では、粘着性を有する軟性の眼内レンズ1を円滑に眼内に挿入するために、本体部100の内壁に潤滑コーティング処理が行われている。また、本実施形態の眼内レンズ挿入器具10は、無色透明または無色半透明で形成されている。従って、使用者は、眼内レンズ挿入器具10の内部に充填されている眼内レンズ1の変形状態等を、眼内レンズ挿入器具10の外側から容易に視認することができる。
<本体部100>
図1を参照して、本体部100について説明する。本体部100は、後方から前方に向かって、本体筒部110と、設置部130と、ノズル180を備える。
本体筒部110は、前後方向に延びる筒状に形成されている。本体筒部110は、本体部100の後端側に位置する。本体筒部110の長手方向のうち後端側の位置には、外周面から外方に向かって張り出した鍔部111が設けられている。使用者は、使用時において係る鍔部111に指を掛けて把持する。
設置部130は、本体筒部110の前端側に接続されている。設置部130は、設置部本体134と天板部132などを備えて内部が筒状に構成される。設置部本体134は、箱状の部材であり上部が開口している。プランジャー300により押し出される前の眼内レンズ1は、設置部130における設置部本体134の内部に設置(充填)される(図11、12参照)。
天板部132は、ノズル180及び設置部本体134に跨って配置され、これらの上部開口を覆う蓋部材である。天板部132は、樹脂材料(例えば、ポリプロピレン)を用いた射出成形、樹脂の削り出しによる切削加工等によって形成されてもよい。天板部132は、平板状でありノズル180及び設置部本体134の開口を覆うように形成されている。天板部132には、プランジャー300の押し出し方向(押出軸A)に沿って案内する溝形状の案内部140が設けられている。
ノズル180は、図5、6、11~17に示すように設置部130の前端側に接続されている。ノズル180は、挿入部182と、テーパー部189と、を有する。
テーパー部189は、内部の通路面積が眼内レンズ1を前方に押し進める過程で眼内レンズ1を小さく変形させるために、前方に向かう程小さくなる。つまり、テーパー部189は、眼内レンズ1が通過する通路が先端に向かって先細りする中空の通路形状(内腔形状)を有する。
挿入部182は、図5から図7に示すようにノズル180の前端に連設されている。挿入部182は眼内に挿入する(差し込む、刺入する)部位である。挿入部182は、円筒状に設けられている。挿入部182の内面は、断面が略円形であり中心軸と押出軸Aは一致する。挿入部182の先端における開口端面は、眼内レンズ1を内部の通路から前方に排出するために開口した傾斜開口端面183(ベベル)が形成されている。傾斜開口端面183は、挿入部の中心軸(押出軸A)に直交する仮想面に対し傾斜して先端が斜めに切断された切欠き状に設けられている。本体部100の内部の通路は、本体筒部110の後端からノズル180の前端の傾斜開口端面183まで貫通している。挿入部182は、傾斜開口端面183における最先端に位置する開口先端部185を有する。また挿入部182は、傾斜開口端面183における最後端に位置する端面から軸方向後方に向かって切り欠かれたスリット187を有する。
<プランジャー300>
図2を参照して、プランジャー300の概略構成について説明する。本実施形態のプランジャー300は、押出部材310と、軸基部350と、押圧部370を備える。
押圧部370は、プランジャー300の後端に形成されている。押圧部370は、押出軸A(図1参照)と直交する方向に延びる板状の部材である。押圧部370には、使用者がプランジャー300を前方へ押し出す際に、使用者の指が接触する部位である。
軸基部350は、押圧部370の前端側から前方に延びる棒状の部材である。本実施形態では、軸基部350は、押出軸Aに直交する断面の形状が略H状となるように形成されている。軸基部350は、押出軸Aに直交する断面の形状が略矩形である本体筒部110に挿入されることで、本体部100に対するプランジャー300の押出軸Aの周方向の回転が抑制される。プランジャー300が前方へ移動し、眼内レンズ1の眼内への挿入が完了する位置に到達すると、軸基部350の前端下部の傾斜面が、本体部100の所定箇所に形成された傾斜面に接触して止まる。その結果、プランジャー300の前端が傾斜開口端面183(図1参照)から過度に突き出ることが防止される。
押出部材310は、棒状の部材であり、押出軸Aの軸方向に沿って軸基部350の前端から前方に延びる。押出部材310は、押出軸Aに直交する断面の形状が略円形となるように形成されている。また、押出部材310の太さは、本体部100の傾斜開口端面183を通過できる太さとなっている。押出部材310は、本体部100の通路内を押出軸Aに沿って前方に移動することで、眼内レンズ1のタッキングを行うと共に、眼内レンズ1を傾斜開口端面183から眼内に排出する。
<眼内レンズ>
図3、4を参照して、眼内レンズ挿入器具10によって眼内に挿入される眼内レンズ1の一例について説明する。眼内レンズ1は、光学部2と支持部3を備える。本実施形態の眼内レンズ1は、光学部2と支持部3が一体成形された所謂ワンピースタイプの眼内レンズである。本実施形態で使用される眼内レンズ1は、光学部2と、一対の支持部3である前方支持部3Aおよび後方支持部3Bと、が一体成形されている。眼内レンズ1は、柔軟な素材の材料として、例えば、BA(ブチルアクリレート)、HEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)等の単体、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの複合材料等の種々の軟性の樹脂材料を採用できる。なお、本実施形態では所謂ワンピースタイプの眼内レンズ1を例示したが、本開示で例示する技術の少なくとも一部は、光学部2と支持部3が別部材で形成された、所謂3ピース型の眼内レンズにも適用できる。
光学部2は、患者眼に所定の屈折力を与える。光学部2の形状は円盤形状である。光学部2の光軸Lは、光学部2の中心を通り、且つ上下方向に延びる。光学部2は、光軸L方向の端面として、後述するように設置部130の天板部132と接触する第1面2Aと、第1面2Aの反対側に形成される第2面2Bとを備えている。支持部3は、光学部2を眼内で支持する。一例として、本実施形態の眼内レンズ1には、一対の支持部3として、前方支持部3A及び後方支持部3Bが設けられている。また、前方支持部3Aと後方支持部3Bは、光学部2の外周縁部2Cから径方向外方に湾曲して延び出して、光学部2の中心である光軸Lを基準として点対称の位置に形成されている。前方支持部3Aは、根元部分6Aが接続部分4Aを介して光学部2の外周縁部2Cに接続されており、周方向に湾曲したループ形状であり、先端部分8Aが開放されている。(つまり、先端部分8Aは自由端とされている)。後方支持部3Bは、根元部分6Bが接続部分4Bを介して光学部2の外周縁部2Cに接続されており、周方向に湾曲したループ形状であり、先端部分8Bが開放されている(つまり、先端部分8Bは自由端とされている)。前方支持部3Aは、本体部100内において光学部2より傾斜開口端面183側に位置する。後方支持部3Bは、本体部100内において光学部2より後方側(傾斜開口端面183から離れる側)に位置する。
<挿入部182の厚肉構造>
ここで、眼内レンズ挿入器具は、挿入部182が細い形状である。そのため、挿入部182には、折り畳まれた眼内レンズ1が挿入部182を通過する際に生じる応力が集中する応力集中部位に負荷が掛かり易い。ここで、係る応力には、折り畳まれた眼内レンズ1の応力や、折り畳まれた眼内レンズ1が復元しようとする方向に生じる反発力に伴う応力などが考えられる。そこで、挿入部182は、眼内レンズ1の射出時の負荷に対する耐性を向上させるため、中心軸(押出軸A)方向から見て(換言すると、挿入部182の中心軸(押出軸A)方向に沿った方向から見て)、挿入部182における応力集中部位に対応する厚みが、応力集中部位から外れる部位の厚みよりも相対的に大きく設定される厚肉構造が構成される。係る厚肉構造は、応力集中部位を局所的に肉厚にしてもよいし、応力集中部位から外れる部位と、応力集中部位との間において緩やかに肉厚を増加させるようなものであってもよい。
挿入部182のうち傾斜開口端面183における厚みは、厚肉構造が構成されず一律な厚み構造を有する。これは、折り畳まれた眼内レンズ1が傾斜開口端面183から送出されるときに開放姿勢(復元姿勢)へと展開し始めるため、上述の眼内レンズ1が挿入部182を通過する際に生じる応力は徐々に低下していくことによる。図8は、図7におけるVIII-VIII線断面図である。図8に示すように、挿入部182における傾斜開口端面183の厚み(中心軸(押出軸A)から見た断面)は、一律の厚みdxで構成される。このように、挿入部182における傾斜開口端面183の各断面の厚みは、同じ厚みで構成されている。
挿入部182における厚肉構造が構成される箇所について説明する。挿入部182における厚肉構造は、中心軸(押出軸A)方向から見た断面(換言すると、挿入部182の中心軸(押出軸A)方向に沿った方向から見た断面)において、「開口先端部185となる部分の側面」と、「スリット187となる部分の側面」の双方に構成される。さらに、前述した側面の厚肉構造は、傾斜開口端面183よりも後方側(換言すれば、挿入部182の円筒の部位)に沿って連続して構成される。すなわち、挿入部182の内面のうち、傾斜開口端面183よりも後方側の円筒内面の部位に応力集中部位が生じる。
ここで、折り畳まれた状態の眼内レンズ1は、挿入部182の内腔の体積に比べて、充填率が150%~200%となるため、眼内レンズ1に伴う内圧が増加する。ここで、眼内レンズ1は、度数が増すごとに光学部2の中心の厚みが増加する傾向にある。そのため、特に度数の高い(厚みのある)眼内レンズ1である場合には、内圧が増加する傾向にある。係る内圧によって、眼内レンズ1が挿入部182を通過する際に挿入部182の内面のうち、傾斜開口端面183よりも後方側の円筒内面の部位に応力集中部位が生じる。
また、折り畳まれた眼内レンズ1が復元しようとする方向に生じる反発力に伴う応力が集中する態様もある。ここで、押出部材310によって軸方向前方側に押し出される眼内レンズ1の後方支持部3Bは、折り畳まれるにつれて、その根元部分6Bの近傍が挿入部182の内面に押し付けられる傾向にあるため復元しようとする方向に生じる反発力が部分的に増大しやすい。ここで、折り畳まれた眼内レンズ1における後方支持部3Bは、「スリット187となる部分の側面」の近傍を通過することから係る部位に厚肉構造が構成される。
また、後方支持部3Bが復元しようとする方向に生じる反発力によって、押出部材310の先端が後方支持部3Bの根元部分6Bが配設されない反対方向に向けて押し出し力が働いて後方支持部3Bが配設されない反対の挿入部182の内面に部分的に負荷が掛かり易くなる。そのため、「スリット187となる部分の側面」とは、点対称の位置にある「開口先端部185となる部分の側面」部位に厚肉構造が構成される。
挿入部182に生ずる応力集中部位は、傾斜開口端面183よりも後方側の円筒の部位であって、且つ、「開口先端部185となる部分の側面(図9の185y、図10の185z)」と、「スリット187となる部分の側面(図9の187y、図10の187z)」である。
図9は、図7におけるIX-IX線断面図である。係る部位は、スリット187のスリット底部188の位置の断面である。ここで、係る断面において応力集中部位185y、187yを有している。応力集中部位185y、187yは、折り畳まれた眼内レンズ1が復元しようとする方向に生じる反発力に伴って応力が集中する部位である。応力集中部位185y、187yは、押出軸A(中心軸)を中心として点対称の位置に構成される。応力集中部位185yは、挿入部182における開口先端部185となる部分の側面の部位に構成される。応力集中部位187yは、挿入部182におけるスリット187となる部分の側面の部位に構成される。応力集中部位185y及び応力集中部位187yは、共に厚みdy2を有する。一方、応力集中部位185y及び応力集中部位187yから外れる部位の厚みdy1は、厚みdy2よりも薄く設定される(dy1<dy2)。ここで、応力集中部位185y、187yに対応する厚みdy2を係る断面における最大厚みとし、係る厚みdy2から厚みdy1へと厚さを徐々に減少するよう変化している(厚みdy2から厚みdy1へ滑らかな面形状で繋がれている)。また、挿入部182は円筒内面が円形である。そのため、応力集中部位185y、187yは、径方向外方側が増肉している。
図10は、図7におけるX-X線断面図である。係る部位は、スリット187のスリット底部188よりも後方側の位置の断面である。ここで、係る断面において応力集中部位185z、187zを有している。応力集中部位185z、187zは、折り畳まれた眼内レンズ1が復元しようとする方向に生じる反発力に伴って応力が集中する部位である。応力集中部位185z、187zは、押出軸A(中心軸)を中心として点対称の位置に構成される。応力集中部位185zは、挿入部182における開口先端部185となる部分の側面の部位に構成される。応力集中部位187zは、挿入部182におけるスリット187となる部分の側面の部位に構成される。応力集中部位185z及び応力集中部位187zは、共に厚みdz2を有する。一方、応力集中部位185z及び応力集中部位187zから外れる部位の厚みdz1は、厚みdz2よりも薄く設定される(dz1<dz2)。ここで、応力集中部位185z、187zに対応する厚みdz2を係る断面における最大厚みとし、係る厚みdz2から厚みdz1へと厚さを徐々に減少するよう変化している(厚みdz2から厚みdz1へ滑らかな面形状で繋がれている)。また、挿入部182は円筒内面が円形である。そのため、応力集中部位185z、187zは、径方向外方側が増肉している。
なお、挿入部182における厚肉構造は、「開口先端部185となる部分の側面」と、「スリット187となる部分の側面」の少なくとも一方であってもよい。また、挿入部182における厚肉構造は、傾斜開口端面183よりも後方側の一部分であってもよい。また、応力集中部位185yと、応力集中部位187yは、同じ厚みdy2で構成されているが異なる厚みで構成してもよい。また、応力集中部位185zと、応力集中部位187zは、同じ厚みdz2で構成されているが異なる厚みで構成してもよい。
図11~18を参照して、本実施形態で例示した技術を採用することによる作用効果について説明する。まず、作業者は、設置部130に保持されている眼内レンズ1を、プランジャー300によって押し出されることが可能な待機位置に移動させる。
図11に示すように、設置部130に設置された眼内レンズ1は、前方支持部3Aの根元部分6Aが押出軸Aに対して右側(図11における上側)に位置し、後方支持部3Bの根元部分6Bが押出軸Aに対して左側(図11における下側)に位置する。なお、本実施形態の眼内レンズ挿入器具10は、眼内レンズ1が予め内部に充填された、所謂プリセット型の器具である。しかし、本開示で例示する技術は、患者眼に眼内レンズ1を挿入する直前に眼内レンズ1が内部に充填される眼内レンズ挿入器具等にも適用できる。
作業者は、注入器等を用いて充填物(例えば、粘弾性物質、水等)を設置部130内に注入し、プランジャー300の前方への移動を開始させる。その結果、図11に示すように、プランジャー300の押出部材310が、眼内レンズ1の後方支持部3Bの一部に接触する。
図12に示すように、プランジャー300がさらに前方に押し進められると、後方支持部3Bは、押出部材310によって光学部2に近づく方向(つまり前方)に移動していく。その後、後方支持部3Bは、光学部2の第1面2A上(図12の図示で手前側)へ変形移動して折り畳まれ、後方支持部3Bの先端部分8Bが前方を向く。その結果、後方支持部3Bのタッキングが行われる。
図13に示すように、プランジャー300がさらに前方に押し進められると、眼内レンズ1がノズル180に到達し、先細りとなっているテーパー部189の内壁に向かって進入していく。前方支持部3Aは、テーパー部189内において光学部2よりも挿入部182側である軸方向前方側に位置する。後方支持部3Bは、光学部2よりも挿入部182側とは反対の軸方向後方側に位置する。
図14に示すように、プランジャー300がさらに前方に押し進められる。そして、眼内レンズ1の光学部2は、テーパー部189の内壁が局面を呈していることからこの内壁に沿ってロール状に変形し始める。
図15に示すように、プランジャー300がさらに前方に押し進められると、眼内レンズ1がノズル180の内壁に沿ってさらにロール状に変形する。
図16に示すように、プランジャー300がさらに前方に押し進められると、眼内レンズ1がノズル180の内壁に沿ってさらにロール状に変形する。また前方支持部3Aは、テーパー部189の内壁にとどまった状態となり、押出部材310によって押し出された光学部2と近づく。その後、前方支持部3Aは、光学部2の第1面2A上(図16の図示で手前側)へ変形移動して折り畳まれ、前方支持部3Aの先端部分8Aが後方を向く。その結果、前方支持部3Aのタッキングが行われる。
図17に示すように、プランジャー300がさらに前方に押し進められると、眼内レンズ1は、前方支持部3Aおよび後方支持部3Bのタッキングが行われた状態で小さく折り畳まれていく。
図17、18に示すように、眼内レンズ1は、テーパー部189内において押出部材310によって軸方向前方側に押し出されるにつれてテーパー部189の通路形状によって、前方支持部3Aの先端部分8Aと後方支持部3Bの先端部分8Bが互いに近接する方向に光学部2上に折り曲げられると共に前方支持部3A及び後方支持部3Bを包むように折り畳まれる状態となる。
ここで、押出部材310によって軸方向前方側に押し出される眼内レンズ1の後方支持部3Bは、折り畳まれるにつれて、その根元部分6Bの近傍が挿入部182の内面に押し付けられる傾向にあるため復元しようとする方向に生じる反発力が係る内面において部分的に増大しやすい。ここで、折り畳まれた眼内レンズ1における後方支持部3Bは、「スリット187となる部分の側面(図9の187y、図10の187z)」の近傍を通過することから係る部位に厚肉構造が構成される。
また、後方支持部3Bが復元しようとする方向に生じる反発力によって、押出部材310の先端が後方支持部3Bの根元部分6Bが配設されない反対方向に向けて押し出し力が働いて後方支持部3Bが配設されない反対の挿入部182の内面に部分的に負荷が掛かり易くなる。そのため、「スリット187となる部分の側面」とは、点対称の位置にある「開口先端部185となる部分の側面(図9の185y、図10の185z)」部位に厚肉構造が構成される。
挿入部182に生ずる応力集中部位は、傾斜開口端面183よりも後方側の円筒の部位であって、且つ、「開口先端部185となる部分の側面(図9の185y、図10の185z)」と、「スリット187となる部分の側面(図9の187y、図10の187z)」である。係る部位を厚みdy2、dz2とすることで、応力集中部位から外れる部位の厚みdy1、dz1よりも厚肉とされている(dz1<dz2)。そのため、係る厚肉構造によって、眼内レンズ1の射出時においてノズル先端における挿入部182への負荷に対する耐性を効率的に向上させることができる。
その後、眼内レンズ1は、傾斜開口端面183から眼内に挿入される。ここで、眼内レンズ挿入器具10は、挿入部182を水晶体の袋の中に挿入する際、傾斜開口端面183の開口を水晶体の後嚢に対向する姿勢で挿入する。眼内レンズ1は、傾斜開口端面183から送出される際、次のような挙動で送出される。眼内レンズ1は、傾斜開口端面183から送出される直前において、タッキングされた後方支持部3Bが押出部材310とノズル180の内壁に挟まれた状態となるとともに、光学部2が押出軸Aの軸周りに回転しながら開放姿勢(復元姿勢)へと展開し始める。そして、眼内レンズ1は、最後に後方支持部3Bが傾斜開口端面183から送出されると、第1面2Aが前嚢に対面し、第2面2Bが後嚢に対面する姿勢となって水晶体内に載置される。
このように、本開示の実施形態に係る眼内レンズ挿入器具によれば、眼内レンズ1の射出時においてノズル先端における挿入部182への負荷に対する耐性を向上させることができる。
また、ノズル先端における挿入部182のうち、折り畳まれた眼内レンズ1が復元しようとする方向に生じる反発力(開放姿勢(復元姿勢)となる方向の力)に伴って応力が集中する部位に対して、負荷の耐性を向上させることができる。
また、押出部材によって軸方向前方側に押し出される眼内レンズ1の後方支持部3Bは、折り畳まれるにつれて、その根元部分6Bの近傍が挿入部182の内面に押し付けられる傾向にあるため復元しようとする方向に生じる反発力が増大しやすい。また、後方支持部3Bが復元しようとする方向に生じる反発力によって、押出部材の先端が後方支持部3Bの根元部分6Bが配設されない反対方向に向けて押し出し力が働いて後方支持部3Bが配設されない反対の挿入部182の内面に負荷が掛かり易くなる。そのため、係る応力集中部位185y、185z、187y、187zに厚肉構造を設けることで、眼内レンズ1の射出時においてノズル先端における挿入部182への負荷に対する耐性を効率的に向上させることができる。
また、応力集中部位185y、185z、187y、187zは、上述した挿入部182における開口先端部185となる部分の側面、又は、挿入部182におけるスリット187となる部分の側面に存在することから係る部位の少なくとも一方に厚肉構造を設けることで、眼内レンズ1の射出時においてノズル先端における挿入部182への負荷に対する耐性を選択的に向上させることができる。
また、挿入部182における開口先端部185となる部分の側面と、挿入部182におけるスリット187となる部分の側面の双方に厚肉構造を設けることで、眼内レンズ1の射出時においてノズル先端における挿入部182への負荷に対する耐性をより一層向上させることができる。
また、挿入部182における開口先端部185となる部分の側面と、挿入部182におけるスリット187となる部分の側面のうち、より負荷が掛かる部位の厚肉構造をより厚肉とすることで好適に挿入部182への負荷に対する耐性を向上させることができる。また、厚肉構造は同じ厚みで構成されることで応力が集中する部位が一方に偏ることを抑制することができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の眼内レンズ挿入器具は、上記実施形態に限定されず、その他各種の形態で実施することができるものである。例えば、厚肉構造は、同一の樹脂素材で構成する態様を示したが、これに限られず増肉部分についてより強度の高い樹脂にしてもよい(例えば二色成形)。また増肉部分についてより強度の高い別素材で構成してもよい。
1 眼内レンズ
2 光学部
2A 第1面
2B 第2面
2C 外周縁部
3 支持部
3A 前方支持部
4A 接続部分
6A 根元部分
8A 先端部分
3B 後方支持部
4B 接続部分
6B 根元部分
8B 先端部分
10 眼内レンズ挿入器具
100 本体部
110 本体筒部
111 鍔部
130 設置部
132 天板部
134 設置部本体
140 案内部
180 ノズル
182 挿入部
183 傾斜開口端面
185 開口先端部
185y 応力集中部位
185z 応力集中部位
187 スリット
187y 応力集中部位
187z 応力集中部位
188 スリット底部
189 テーパー部
300 プランジャー
310 押出部材
350 軸基部
370 押圧部
A 押出軸(中心軸)
L 光軸
dy1 厚み
dy2 厚み
dz1 厚み
dz2 厚み

Claims (7)

  1. 筒状の本体部に設置された眼内レンズを前記本体部内に挿入された棒状の押出部材で前記本体部の軸方向後方側から軸方向前方側に向けて押し出すと共に小さく折り畳んだ状態で前記本体部の先端側から外部へ押し出して眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具であって、
    前記本体部の先端に配設され、眼内に挿入する円筒状の挿入部を有し、
    前記挿入部は、折り畳まれた前記眼内レンズが前記挿入部を通過する際に生じる応力が集中する応力集中部位を有しており、
    前記挿入部をその中心軸方向から見て、前記挿入部における前記応力集中部位に対応する厚みが、前記応力集中部位から外れる部位の厚みよりも相対的に大きく設定される厚肉構造が少なくとも一部に構成される眼内レンズ挿入器具。
  2. 請求項1に記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記挿入部における前記応力集中部位は、折り畳まれた前記眼内レンズが復元しようとする方向に生じる反発力に伴って応力が集中する部位である眼内レンズ挿入器具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記挿入部の軸方向後方側に連設され、前記眼内レンズが通過する通路面積が先端に向かって徐々に小さくなる中空の通路形状を有するテーパー部を有し、
    前記眼内レンズは、円盤形状の光学部と前記光学部の外周縁部から径方向外方に向かって延出し、前記テーパー部内において前記挿入部側である軸方向前方側に位置する前方支持部と、前記挿入部側とは反対の軸方向後方側に位置する後方支持部と、を有しており、
    前記眼内レンズは、前記テーパー部内において前記押出部材によって軸方向前方側に押し出されるにつれて前記テーパー部の通路形状によって、前記前方支持部の先端部分と前記後方支持部の先端部分が互いに近接する方向に前記光学部上に折り曲げられると共に前記前方支持部及び前記後方支持部を包むように折り畳まれる状態となり、
    前記応力集中部位は、折り畳まれた前記眼内レンズの前記後方支持部が復元しようとする方向に生じる反発力に伴って応力が集中する部位である眼内レンズ挿入器具。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記挿入部は、その先端における開口端面が前記挿入部の中心軸に直交する仮想面に対し傾斜した傾斜開口端面を有しており、
    前記傾斜開口端面における最先端に位置する開口先端部と、前記傾斜開口端面における最後端に位置する端面から軸方向後方に向かって切り欠かれたスリットと、を有し、
    前記厚肉構造は、前記挿入部における前記開口先端部となる部分の側面、又は、前記挿入部における前記スリットとなる部分の側面の少なくとも一方に構成される眼内レンズ挿入器具。
  5. 請求項4に記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記厚肉構造は、前記挿入部における前記開口先端部となる部分の側面と、前記挿入部における前記スリットとなる部分の側面の双方に構成される眼内レンズ挿入器具。
  6. 請求項5に記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記厚肉構造は、前記挿入部における前記開口先端部となる部分の側面の厚みと、前記挿入部における前記スリットとなる部分の側面の厚みとが異なるよう構成される眼内レンズ挿入器具。
  7. 請求項5に記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記厚肉構造は、前記挿入部における前記開口先端部となる部分の側面の厚みと、前記挿入部における前記スリットとなる部分の側面の厚みが同じ厚みで構成される眼内レンズ挿入器具。
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