JP2023128728A - 眼内レンズ挿入器具 - Google Patents

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信司 長坂
Shinji Nagasaka
貴宏 菱田
Takahiro Hishida
友章 紙谷
Tomoaki Kamiya
陽太 井上
Yota Inoue
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Abstract

【課題】眼内レンズにおける後方支持部のタッキング精度を向上させる眼内レンズ挿入器具を提供する。【解決手段】眼内レンズ眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具であって、押出開始位置300Aから当接位置に至るときまでに、本体部内面にはプランジャー300の移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させる傾斜面150(干渉部)を有しており、傾斜面150(干渉部)に基づいて、プランジャー先端部302が当接位置に位置するまでの第1押出荷重F1が、プランジャー先端部302が当接位置において当接を開始して後方支持部3Bが光学部2上へ折り畳まれるまでの第2押出荷重に比べて大きい関係となり、係る荷重落差によりプランジャー300の押出速度を変化させて後方支持部3Bを折り畳む機構を有する。【選択図】図6

Description

本開示は、眼内レンズを眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具に関する。
従来、白内障の手術方法の一つとして、水晶体の代わりに折り曲げ可能な軟性の眼内レンズを眼内に挿入する手法が一般的に用いられている。また、眼の屈折力を矯正するために、水晶体よりも前側に眼内レンズが挿入される場合もある。眼内レンズの眼内への挿入には、インジェクターと呼ばれる眼内レンズ挿入器具が用いられる場合がある。
このようなインジェクターは、筒状の本体部に設置された眼内レンズを本体部内に挿入された棒状のプランジャーで本体部の軸方向後方側から軸方向前方側に向けて押し出すと共に小さく折り畳んだ状態で本体部の先端側から外部へ押し出して眼内に挿入する。ここで、眼内レンズは、円盤形状の光学部と、光学部の外周縁部から径方向外方に延びる一対の支持部とを備えている。本体部内に設置される眼内レンズは、光学部よりも軸方向前方側に一方の支持部である前方支持部が配設され、光学部よりも軸方向後方側に他方の支持部である後方支持部が配置されている。眼内レンズが設置される本体部内には、眼内レンズを射出するために注入された粘弾性物質(ヒアルロン酸ナトリウムなどの潤滑剤)が充填されている。眼内レンズは、本体部内においてプランジャーに押し出されて、前方支持部と後方支持部が光学部上に折り畳まれるタッキングが行われながら光学部をロール状に変形させることで小さく折り畳まれる。ここで、眼内レンズは、正常に折り畳まれることが重要管理項目であり、眼内レンズの折り畳みに関する技術が種々知られている(例えば、特許文献1)。
特許第5209331号公報
眼内レンズの後方支持部は、プランジャーが当接して押し出されることで光学部上へ折り畳まれる(後方支持部のタッキング)。ここで、プランジャーによって押し出される後方支持部のタッキングは、プランジャーの押出速度に影響を受けやすい。即ちプランジャーの押出速度が遅い場合、後方支持部に加わる力は運動方程式(F=ma)からわかるように小さくなる。また、後方支持部への押し出しは、「クリープ」による変形を考慮する必要がある。ここで一般的に「クリープ」とは、物体に持続応力が作用すると、時間の経過とともに歪みが増大する現象である。後方支持部をプランジャーで押し込む際に、押出速度が速いとクリープ変形が起き難く、後方支持部のプランジャー接触部に局所的な変形が抑えられる。逆に押出速度が遅いと後方支持部のプランジャー接触部にクリープ変形が生じ粘弾性物質と接触した際に更に変形が遅くなる。そのため、プランジャーによって押し出される後方支持部は、本体部内に充填された粘弾性物質の抵抗に影響を受けて、折れ曲がり、捻じれが生じた状態で折り畳まれることが懸念される。近年、眼内レンズは、その特性である硬さを「軟らかい」特性とする傾向にあることから、更なる後方支持部のタッキング精度の向上を図った後方支持部の折り畳み機構が望まれている。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、眼内レンズにおける後方支持部のタッキング精度を向上させる眼内レンズ挿入器具を提供することを目的とする。
本開示の典型的な実施形態が提供する眼内レンズ挿入器具は、筒状の本体部に設置された眼内レンズを前記本体部内に挿入された棒状のプランジャーで前記本体部の軸方向後方側から軸方向前方側に向けて押し出すと共に小さく折り畳んだ状態で前記本体部の先端側から外部へ押し出して眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具であって、前記本体部内に設置される前記眼内レンズは、円盤形状の光学部と前記光学部の外周縁部から径方向外方に延びる一対の支持部とを備え、前記光学部よりも前記軸方向前方側に一方の支持部である前方支持部が配設され、前記光学部よりも前記軸方向後方側に他方の支持部である後方支持部が配置されており、プランジャー先端部が押し出し始められる押出開始位置から前記後方支持部に当接する当接位置に至るときまでに、前記プランジャーまたは前記本体部の内面の少なくともいずれか一方において、前記プランジャーの移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させる干渉部を有しており、前記干渉部に基づいて、前記プランジャー先端部が前記当接位置に位置するまでの第1押出荷重が、前記プランジャー先端部が前記当接位置において当接を開始して前記後方支持部が光学部上へ折り畳まれるまでの第2押出荷重に比べて大きい関係となり、係る荷重落差により前記プランジャーの押出速度を変化させて前記後方支持部を折り畳む機構を有する。
本開示の眼内レンズ挿入器具によれば、眼内レンズにおける後方支持部のタッキング精度を向上させる眼内レンズ挿入器具を提供することができる。
眼内レンズ挿入器具を示した全体斜視図である。 プランジャーを示した斜視図である。 眼内レンズの平面図である。 眼内レンズの右側面図である。 眼内レンズ挿入器具を示した平面図である。 実施形態1に係る眼内レンズ挿入器具において、プランジャー先端部が押し出し始められる押出開始位置に位置する状態を示す概略説明図である。 実施形態1に係る眼内レンズ挿入器具において、プランジャー先端部が眼内レンズの後方支持部に当接する当接位置から押し出されてタッキングした作動状態を示す概略説明図である。 図6のVIII-VIII線断面図である。 本実施形態1に係る眼内レンズ挿入器具において、設置部内における眼内レンズと、プランジャー先端部の押出荷重変化グラフを重ねて示す概略説明図である。 実施形態2に係る眼内レンズ挿入器具において、プランジャー先端部が押し出し始められる押出開始位置に位置する状態を示す概略説明図である。 実施形態2に係る眼内レンズ挿入器具において、プランジャー先端部が眼内レンズの後方支持部に当接する当接位置から押し出されてタッキングした作動状態を示す概略説明図である。 実施形態3に係る眼内レンズ挿入器具において、プランジャー先端部が押し出し始められる押出開始位置に位置する状態を示す概略説明図である。 実施形態3に係る眼内レンズ挿入器具において、プランジャー先端部が眼内レンズの後方支持部に当接する当接位置から押し出されてタッキングした作動状態を示す概略説明図である。
<概要>
本開示で例示する眼内レンズ挿入器具は、筒状の本体部に設置された眼内レンズを本体部内に挿入された棒状のプランジャーで本体部の軸方向後方側から軸方向前方側に向けて押し出すと共に小さく折り畳んだ状態で本体部の先端側から外部へ押し出して眼内に挿入する。本体部内に設置される眼内レンズは、円盤形状の光学部と光学部の外周縁部から径方向外方に延びる一対の支持部とを備えている。本体部内に設置される眼内レンズは、光学部よりも軸方向前方側に一方の支持部である前方支持部が配設され、光学部よりも軸方向後方側に他方の支持部である後方支持部が配置されている。プランジャー先端部が押し出し始められる押出開始位置から後方支持部に当接する当接位置に至るときまでに、プランジャーまたは本体部の内面の少なくともいずれか一方において、プランジャーの移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させる干渉部を有している。この干渉部に基づいて、プランジャー先端部が当接位置に位置するまでの第1押出荷重が、プランジャー先端部が当接位置において当接を開始して後方支持部が光学部上へ折り畳まれるまでの第2押出荷重に比べて大きい関係となり、係る荷重落差によりプランジャーの押出速度を変化させて後方支持部を折り畳む機構を有する。これにより、眼内レンズにおける後方支持部のタッキング精度を向上させる眼内レンズ挿入器具を提供することができる。
また、干渉部は、押出開始位置から当接位置までの位置に構成されるものであってもよい。干渉部は、押出開始位置から当接位置までの位置に構成されることで、プランジャーの移動に抵抗力を付与する押出荷重を制御し易くなる。そのため、荷重落差によりプランジャーの押出速度を変化させる制御がし易くすることができる。
また、干渉部は、プランジャー先端部が光学部の厚み方向に向かって移動する傾斜面が構成されるものであってもよい。係る干渉部としての傾斜面によって、プランジャーの移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させつつ、後方支持部を光学部上に移動させながら折り畳めることができるため、より一層、眼内レンズにおける後方支持部のタッキング精度を向上させることができる。
また、干渉部は、プランジャー先端部が通過する通路の内径側に突出する突出面として構成されるものであってもよい。係る干渉部としての突出面によって、好適に眼内レンズにおける後方支持部のタッキング精度を向上させることができる。
また、第1押出荷重が発生する第1距離は、第2押出荷重が発生する第2距離に比べて短く構成されるものであってもよい。すなわち、第1距離<第2距離の関係とする。これにより、プランジャー先端部が当接位置において当接を開始して後方支持部が光学部上へ折り畳まれるまでの距離をより確保することになる。そのため、本体部内に充填された粘弾性物質によって抵抗が掛かりやすい後方支持部の先端部分をより早く前方方向へ向けることができる。よって、後方支持部の先端部分が粘弾性物質の抵抗に影響を受けて、折れ曲がり、捻じれが生じた状態で折り畳まれることをより一層抑制し、後方支持部のタッキング精度を向上させることができる。
また、干渉部は、本体部及びプランジャーが構成される材質とは異なる材質で構成されており、プランジャーが干渉部を通過する際に、干渉部の変形または摩擦係数の変化に伴う抵抗力の付与が及ぼされることで荷重落差によるプランジャーの押出速度を変化させる構成であってもよい。干渉部が本体部及びプランジャーが構成される材質とは異なる材質であっても、好適に後方支持部のタッキング精度を向上させることができる。
以下、本開示における典型的な実施形態について、図1から図13を参照して説明する。
<実施形態1>
ここで、以下の説明における各図に示す方向は、眼内レンズ挿入器具10Aにおける本体部100のノズル180側の先端に向かう方向(図1の紙面左下側)を眼内レンズ挿入器具10Aの前方、プランジャー300の押圧部370の方向(図1の紙面右上側)を眼内レンズ挿入器具10Aの後方として説明する。また、図1の紙面上側を眼内レンズ挿入器具10Aの上方、図1の紙面下側を眼内レンズ挿入器具10Aの下方、図1の紙面右下側を眼内レンズ挿入器具10Aの左方、図1の紙面左上側を眼内レンズ挿入器具10Aの右方として説明する。
<眼内レンズ挿入器具10Aの全体構成>
図1を参照して、本実施形態の眼内レンズ挿入器具10Aの全体構成について説明する。眼内レンズ挿入器具10Aは、変形可能な眼内レンズ1(図3、4参照、詳細は後述する)を眼内に挿入するために使用される。眼内レンズ挿入器具10Aは、本体部100とプランジャー300を備える。本体部100は略筒状であり、本体部100の内部の通路を通じて眼内レンズ1が眼内に挿入される。プランジャー300は棒状の部材であり、本体部100の内部の通路を前後方向(押出軸Aに沿う方向)に移動することができる。プランジャー300は、押出軸(通路の軸)Aに沿って前方に移動することで、本体部100の内部に充填された眼内レンズ1を押し出す。
本実施形態の眼内レンズ挿入器具10Aにおける本体部100およびプランジャー300は、樹脂材料(例えば、ポリプロピレン)等を用いた射出成形などによって形成される。眼内レンズ挿入器具10Aは、樹脂の削り出しによる切削加工等によって形成されてもよい。眼内レンズ挿入器具10Aは、ノズル180が交換可能なカートリッジタイプのものであってもよい。眼内レンズ挿入器具10Aが樹脂材料で形成されることで、使用者は、使用済みの眼内レンズ挿入器具10Aを容易に廃棄することができる。なお、本実施形態の眼内レンズ挿入器具10Aは、いわゆるプリロードタイプ型であり眼内レンズ1が予め充填された状態で出荷される態様を例示する。
本実施形態では、粘着性を有する軟性の眼内レンズ1を円滑に眼内に挿入するために、本体部100の内壁に潤滑コーティング処理が行われている。また、本実施形態の眼内レンズ挿入器具10Aは、無色透明または無色半透明で形成されている。従って、使用者は、眼内レンズ挿入器具10Aの内部に充填されている眼内レンズ1の変形状態等を、眼内レンズ挿入器具10Aの外側から容易に視認することができる。
<本体部100>
図1を参照して、本体部100について説明する。本体部100は、後方から前方に向かって、本体筒部110と、設置部130と、ノズル180を備える。
本体筒部110は、前後方向に延びる筒状に形成されている。本体筒部110は、本体部100の後端側に位置する。本体筒部110の長手方向のうち後端側の位置には、外周面から外方に向かって張り出した鍔部111が設けられている。使用者は、使用時において係る鍔部111に指を掛けて把持する。
設置部130は、本体筒部110の前端側に接続されている。設置部130は、設置部本体134と天板部132などを備えて内部が筒状に構成される。設置部本体134は、箱状の部材であり上部が開口している。プランジャー300により押し出される前の眼内レンズ1は、設置部130における設置部本体134の内部に設置(充填)される(図5~7参照)。
天板部132は、ノズル180及び設置部本体134に跨って配置され、これらの上部開口を覆う蓋部材である。天板部132は、樹脂材料(例えば、ポリプロピレン)を用いた射出成形、樹脂の削り出しによる切削加工等によって形成されてもよい。天板部132は、平板状でありノズル180及び設置部本体134の開口を覆うように形成されている。天板部132には、プランジャー300の押し出し方向(押出軸A)に沿って案内する溝形状の案内部(図示省略)が設けられている。
ノズル180は、図1に示すように設置部130の前端側に接続されている。ノズル180は、挿入部182と、テーパー部189と、を有する。
テーパー部189は、内部の通路面積が眼内レンズ1を前方に押し進める過程で眼内レンズ1を小さく変形させるために、前方に向かう程小さくなる。つまり、テーパー部189は、眼内レンズ1が通過する通路が先端に向かって先細りする中空の通路形状(内腔形状)を有する。
挿入部182は、図1、図5に示すようにノズル180の前端に連設されている。挿入部182は眼内に挿入する(差し込む、刺入する)部位である。挿入部182は、円筒状に設けられている。挿入部182の内面は、断面が略円形であり中心軸と押出軸Aは一致する。挿入部182の先端における開口端面は、眼内レンズ1を内部の通路から前方に排出するために開口した傾斜開口端面183(ベベル)が形成されている。傾斜開口端面183は、挿入部の中心軸(押出軸A)に直交する仮想面に対し傾斜して先端が斜めに切断された切欠き状に設けられている。本体部100の内部の通路は、本体筒部110の後端からノズル180の前端の傾斜開口端面183まで貫通している。挿入部182は、傾斜開口端面183における最先端に位置する開口先端部185を有する。また挿入部182は、傾斜開口端面183における最後端に位置する端面から軸方向後方に向かって切り欠かれたスリット187を有する。
<プランジャー300>
図2を参照して、プランジャー300の概略構成について説明する。本実施形態のプランジャー300は、押出部材310と、軸基部350と、押圧部370を備える。
押圧部370は、プランジャー300の後端に形成されている。押圧部370は、押出軸A(図1参照)と直交する方向に延びる板状の部材である。押圧部370には、使用者がプランジャー300を前方へ押し出す際に、使用者の指が接触する部位である。
軸基部350は、押圧部370の前端側から前方に延びる棒状の部材である。本実施形態では、軸基部350は、押出軸Aに直交する断面の形状が略H状となるように形成されている。軸基部350は、押出軸Aに直交する断面の形状が略矩形である本体筒部110に挿入されることで、本体部100に対するプランジャー300の押出軸Aの周方向の回転が抑制される。プランジャー300が前方へ移動し、眼内レンズ1の眼内への挿入が完了する位置に到達すると、軸基部350の前端下部の傾斜面が、本体部100の所定箇所に形成された傾斜面に接触して止まる。その結果、プランジャー300の前端が傾斜開口端面183(図1参照)から過度に突き出ることが防止される。
押出部材310は、棒状の部材であり、押出軸Aの軸方向に沿って軸基部350の前端から前方に延びる。押出部材310は、押出軸Aに直交する断面の形状が略円形となるように形成されている。また、押出部材310の太さは、本体部100の傾斜開口端面183を通過できる太さとなっている。押出部材310は、本体部100の通路内を押出軸Aに沿って前方に移動することで、眼内レンズ1のタッキングを行うと共に、眼内レンズ1を傾斜開口端面183から眼内に排出する。押出部材310の軸方向前方は、設置部130内の眼内レンズ1を押し出すプランジャー先端部302である。
<眼内レンズ1>
図3、4を参照して、眼内レンズ挿入器具10Aによって眼内に挿入される眼内レンズ1の一例について説明する。眼内レンズ1は、光学部2と支持部3を備える。本実施形態の眼内レンズ1は、光学部2と支持部3が一体成形された所謂ワンピースタイプの眼内レンズである。本実施形態で使用される眼内レンズ1は、光学部2と、一対の支持部3である前方支持部3Aおよび後方支持部3Bと、が一体成形されている。眼内レンズ1は、柔軟な素材の材料として、例えば、BA(ブチルアクリレート)、HEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)等の単体、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの複合材料等の種々の軟性の樹脂材料を採用できる。なお、本実施形態では所謂ワンピースタイプの眼内レンズ1を例示したが、本開示で例示する技術の少なくとも一部は、光学部2と支持部3が別部材で形成された、所謂3ピース型の眼内レンズにも適用できる。
光学部2は、患者眼に所定の屈折力を与える。光学部2の形状は円盤形状である。光学部2の光軸Lは、光学部2の中心を通り、且つ上下方向に延びる。光学部2は、光軸L方向の端面として、後述するように設置部130の天板部132と対向する第1面2Aと、第1面2Aの反対側に形成される第2面2Bとを備えている。支持部3は、光学部2を眼内で支持する。一例として、本実施形態の眼内レンズ1には、一対の支持部3として、前方支持部3A及び後方支持部3Bが設けられている。また、前方支持部3Aと後方支持部3Bは、光学部2の外周縁部2Cから径方向外方に湾曲して延び出して、光学部2の中心である光軸Lを基準として点対称の位置に形成されている。前方支持部3Aは、根元部分6Aが接続部分4Aを介して光学部2の外周縁部2Cに接続されており、周方向に湾曲したループ形状であり、先端部分8Aが開放されている。(つまり、先端部分8Aは自由端とされている)。後方支持部3Bは、根元部分6Bが接続部分4Bを介して光学部2の外周縁部2Cに接続されており、周方向に湾曲したループ形状であり、先端部分8Bが開放されている(つまり、先端部分8Bは自由端とされている)。前方支持部3Aは、本体部100の設置部130内において光学部2より傾斜開口端面183側に位置する。後方支持部3Bは、本体部100の設置部130内において光学部2より後方側(傾斜開口端面183から離れる側)に位置する。
<干渉部>
図6から図9を参照して、本体部100の設置部130内に設けられる「干渉部」について説明する。本実施形態における干渉部は、プランジャー300の押し出し方向への移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させる機構である。
設置部130内におけるプランジャー300の押し出し方向の位置を押出開始位置300A、当接位置300Bと定義する。図6に示すように、押出開始位置300Aは、設置部130内においてプランジャー先端部302で押し出し始めることが可能な位置である。図7に示すように、当接位置300Bは、プランジャー先端部302が後方支持部3Bに当接する位置である。図8に示すように、干渉部は、設置部130内における押出開始位置300Aから当接位置300B(図7参照)までの位置において設けられており、底面136から天板部132側に向かって突出すると共にノズル180の前端に向かって漸次高くなる傾斜面150として構成される。傾斜面150(干渉部)は、当接位置300Bまで形成されて、それより前方側が底面136の高さに戻る。これにより、傾斜面150(干渉部)は、プランジャー先端部302が押出開始位置300Aから当接位置300Bの位置まで押し出される際に、光学部2の厚み方向のうち第1面2A側に向かって移動するように構成される。
図6、7、9に示すように、傾斜面150は、プランジャー先端部302が押出開始位置300Aから当接位置300Bに至るときまでに、プランジャー300の移動に抵抗力(傾斜面150の摩擦力)を付与することで押出荷重を第1押出荷重F1へ上昇させる。第1押出荷重F1は、プランジャー先端部302が押出開始位置300Aから当接位置300Bまで押し出される際に傾斜面150を昇るときにプランジャー300の移動に抵抗力が付与される荷重である。第2押出荷重F2は、プランジャー先端部302が当接位置300Bにおいて当接を開始して後方支持部3Bが光学部上へ折り畳まれるまでの荷重である。傾斜面150は、当接位置300Bまで形成されて、それより前方側が底面136の高さに戻る。そのため、プランジャー先端部302が傾斜面150を通過した後は、プランジャー300の移動に抵抗力を付与されないため、第1押出荷重F1より小さい第2押出荷重F2となる。すなわち、図9に示すように、第1押出荷重F1は、第2押出荷重F2に比べて大きい関係である(第1押出荷重F1>第2押出荷重F2)。
また、図6、7に示すように、第1押出荷重F1が発生する第1距離D1は、第2押出荷重F2が発生する第2距離D2に比べて短く構成される。図6に示すように、プランジャー先端部302が傾斜面150を通過し始めると干渉による抵抗力により、プランジャー先端部302にかかる荷重は増加し、後方支持部3Bのタッキング開始までの第1距離D1は押し出す速度が遅くなる(押出速度が低下する)。図7に示すように、後方支持部3Bのタッキング開始時には、プランジャー先端部302は傾斜面150を通過する。傾斜面150はプランジャー先端部302以降の押出部材310に干渉しないため、抵抗力が消失して一時的に荷重が大きく減少して瞬間的に加速度が大きく切り替わり押出速度が一時的に速くなる(押出速度が増加する)。そのため急激な荷重の低下によりユーザーは意識せずに第2距離D2のタッキングを早く行うことができる。このように、傾斜面150は、第1押出荷重F1から第2押出荷重F2の荷重落差(第1押出荷重F1>第2押出荷重F2)によりプランジャー300の押出速度を変化させて後方支持部3Bを折り畳む機構となる。
プランジャー300の押出速度が一時的に速くなる理由は以下である。
使用者がプランジャー300を押し出す際にかける力がFで一定であると仮定する。また、傾斜面150(干渉部)による抵抗力(摩擦力)はfと仮定する。
・プランジャー300が傾斜面150(干渉部)を通過し始めて、後方支持部3Bのタッキングを開始するまで: F-f=ma・・・(1)
・後方支持部3Bのタッキング開始以降:F=ma’・・・(2)
F、fは共に正であることからF-f<Fとなり、mは定数であるため、a<a’の関係が成り立つ。つまり、加速度は(1)よりも(2)の方が大きくなり、且つ(1)から(2)の間は瞬間的に加速度が大きく切り替わるため、押出速度が一時的に速くなることとなる。
図6から図8を参照して、本実施形態で例示した技術を採用することによる作用効果について説明する。まず、使用者は、設置部130に保持されている眼内レンズ1を、プランジャー300のプランジャー先端部302で押し出し始めることが可能な押出開始位置300Aに移動させる。
図6に示すように、設置部130に設置された眼内レンズ1は、前方支持部3Aの根元部分6Aが押出軸Aに対して右側(図6における上側)に位置し、後方支持部3Bの根元部分6Bが押出軸Aに対して左側(図6における下側)に位置する。なお、本実施形態の眼内レンズ挿入器具10Aは、眼内レンズ1が予め内部に充填された、所謂プリセット型の器具である。しかし、本開示で例示する技術は、患者眼に眼内レンズ1を挿入する直前に眼内レンズ1が内部に充填される眼内レンズ挿入器具等にも適用できる。
使用者は、注入器等を用いて充填物(例えば、粘弾性物質(ヒアルロン酸ナトリウムなどの潤滑剤)、水等)を設置部130内に注入し、プランジャー300の前方への移動を開始させる。
図6に示すように、プランジャー300を押し出すと押出開始位置300Aに位置するプランジャー先端部302が傾斜面150(干渉部)を通過し始めると干渉による抵抗力により、プランジャー先端部302にかかる荷重は増加して第1押出荷重F1で押し出し、後方支持部3Bのタッキング開始までの第1距離D1は押し出す速度が遅くなる(押出速度が低下する)。
図7に示すように、プランジャー先端部302が当接位置300Bに到達し後方支持部3Bのタッキングを開始すると、プランジャー先端部302は傾斜面150を通過する。傾斜面150はプランジャー先端部302以降の押出部材310に干渉しないため抵抗力が消失して一時的に荷重が第2押出荷重F2に大きく減少して瞬間的に加速度が大きく切り替わり押出速度が一時的に速くなる(押出速度が増加する)。そのため急激な荷重の低下によりユーザーは意識せずに第2距離D2のタッキングを早く行うことができる。
プランジャー300がさらに前方に押し進められると、後方支持部3Bがプランジャー先端部302に押し出されて光学部2に近づく方向(つまり前方)に移動していく。その後、後方支持部3Bは、光学部2の第1面2A上(図7の図示で手前側)へ素早く変形移動して折り畳まる。そのため、後方支持部3Bのうち充填物の抵抗をより受けやすい先端部分8Bが前方方向に素早く向くことができる。その結果、後方支持部3Bのタッキングが正常行われる。
図示は省略するが、プランジャー300がさらに前方に押し進められると、眼内レンズ1がノズル180に到達し、先細りとなっているテーパー部189の内壁に向かって進入していく。そして、眼内レンズ1の光学部2は、テーパー部189の内壁が局面を呈していることからこの内壁に沿ってロール状に変形し始める。また前方支持部3Aは、テーパー部189の内壁にとどまった状態となり、押出部材310によって押し出された光学部2と近づく。その後、前方支持部3Aは、光学部2の第1面2A上へ変形移動して折り畳まれ、前方支持部3Aの先端部分8Aが後方を向く。その結果、前方支持部3Aのタッキングが行われる。プランジャー300がさらに前方に押し進められると、眼内レンズ1は、前方支持部3Aおよび後方支持部3Bのタッキングが行われた状態で小さく折り畳まれていく。眼内レンズ1は、テーパー部189内において押出部材310によって軸方向前方側に押し出されるにつれてテーパー部189の通路形状によって、前方支持部3Aの先端部分8Aと後方支持部3Bの先端部分8Bが互いに近接する方向に光学部2上に折り曲げられると共に前方支持部3A及び後方支持部3Bを包むように折り畳まれる状態となる。
その後、眼内レンズ1は、傾斜開口端面183から眼内に挿入される。ここで、眼内レンズ挿入器具10Aは、挿入部182を水晶体の袋の中に挿入する際、傾斜開口端面183の開口を水晶体の後嚢に対向する姿勢で挿入する。眼内レンズ1は、傾斜開口端面183から送出される際、次のような挙動で送出される。眼内レンズ1は、傾斜開口端面183から送出される直前において、タッキングされた後方支持部3Bが押出部材310とノズル180の内壁に挟まれた状態となるとともに、光学部2が押出軸Aの軸周りに回転しながら開放姿勢(復元姿勢)へと展開し始める。そして、眼内レンズ1は、最後に後方支持部3Bが傾斜開口端面183から送出されると、第1面2Aが前嚢に対面し、第2面2Bが後嚢に対面する姿勢となって水晶体内に載置される。
<実施形態2>
次に実施形態2について図10及び図11を用いて説明する。干渉部としての構成は、本体部100内面において傾斜面150を設けた態様に限られない。なお、実施形態2は、干渉部としての構成が異なるが、その他の構成は実施形態1と実質的に同様である。そのため、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略することがある。
実施形態2に係る眼内レンズ挿入器具10Bは、図10及び図11に示すように、干渉部は、設置部130内における押出開始位置300Aから当接位置300B(図11参照)までの位置において設けられており、プランジャー先端部302が通過する通路の内径側に突出する突出面152として構成される。
図10に示すように、プランジャー先端部302が突出面152(干渉部)を通過し始めると干渉による抵抗力により、プランジャー先端部302にかかる荷重は増加して第1押出荷重F1で押し出し、後方支持部3Bのタッキング開始までの第1距離D1は押し出す速度が遅くなる(押出速度が低下する)。
図11に示すように、後方支持部3Bのタッキング開始時には、プランジャー先端部302は突出面152を通過する。突出面152はプランジャー先端部302以降の押出部材310に干渉しないため、抵抗力が消失して一時的に荷重が第2押出荷重F2に大きく減少して瞬間的に加速度が大きく切り替わり押出速度が一時的に速くなる(押出速度が増加する)。そのため急激な荷重の低下によりユーザーは意識せずに第2距離D2のタッキングを早く行うことができる。
このように、突出面152は、第1押出荷重F1から第2押出荷重F2の荷重落差(第1押出荷重F1>第2押出荷重F2)によりプランジャー300の押出速度を変化させて後方支持部3Bを折り畳む機構となる。これにより突出面152(干渉部)は、プランジャー300の押し出し方向への移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させる機構である。
<実施形態3>
次に実施形態3について図12及び図13を用いて説明する。干渉部としての構成は、本体部100内面において傾斜面150、突出面152を設けた態様に限られない。なお、実施形態3は、干渉部としての構成が異なるが、その他の構成は実施形態1と実質的に同様である。そのため、実施形態1、2と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略することがある。
実施形態3に係る眼内レンズ挿入器具10Cは、図12及び図13に示すように、干渉部は、プランジャー320側に設けてもよい。即ち、プランジャー先端部322の外周面に径方向外方に突出する突起324として構成される。
図12に示すように、プランジャー先端部322が設置部130内における押出開始位置320Aから当接位置320B(図12、13参照)までの位置の通路を通過し始めると突起324の干渉による抵抗力により、プランジャー先端部322にかかる荷重は増加して第1押出荷重F1で押し出し、後方支持部3Bのタッキング開始までの第1距離D1は押し出す速度が遅くなる(押出速度が低下する)。
図13に示すように、後方支持部3Bのタッキング開始時には、プランジャー先端部322の突起324は干渉が解消される。突起324は後方支持部3Bのタッキング以降は干渉しないため、抵抗力が消失して一時的に荷重が第2押出荷重F2に大きく減少して瞬間的に加速度が大きく切り替わり押出速度が一時的に速くなる(押出速度が増加する)。そのため急激な荷重の低下によりユーザーは意識せずに第2距離D2のタッキングを早く行うことができる。
このように、突起324は、第1押出荷重F1から第2押出荷重F2の荷重落差(第1押出荷重F1>第2押出荷重F2)によりプランジャー320の押出速度を変化させて後方支持部3Bを折り畳む機構となる。これにより突起324(干渉部)は、プランジャー320の押し出し方向への移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させる機構である。
上記実施形態2における突出面152(干渉部)及び実施形態3における突起324(干渉部)は、本体部100及びプランジャー300、320が構成される材質とは異なる材質で構成されていてもよい。例えば、本体部100及びプランジャー300、320の材質よりも軟らかい軟質樹脂、ゴム等の材質で構成されていてもよい。係る場合、突出面152(干渉部)、突起324(干渉部)が干渉部として機能するときに変形または摩擦係数の増加することに伴って抵抗力の付与を及ぼすことができる。これにより、荷重落差によるプランジャー300、320の押出速度を変化させる構成によって、好適に後方支持部3Bのタッキング精度を向上させることができる。また、本体部100及びプランジャー300、320の材質よりも硬い硬質樹脂での材質で構成されていてもよい。係る場合、突出面152(干渉部)、突起324(干渉部)が干渉部として機能するときに潰れる(変形する)ことに伴って抵抗力の付与を及ぼすことができる。これにより、荷重落差によるプランジャー300、320の押出速度を変化させる構成によって、好適に後方支持部3Bのタッキング精度を向上させることができる。
このように、本開示の実施形態1から実施形態3に係る眼内レンズ挿入器具10A、10B及び10Cによれば、眼内レンズ1における後方支持部3Bのタッキング精度を向上させることができる。
また、干渉部としての傾斜面150、突出面152、突起324は、押出開始位置300A、320Aから当接位置300B、320Bまでの位置に構成されることで、プランジャー300、320の移動に抵抗力を付与する押出荷重を制御し易くなる。そのため、荷重落差によりプランジャー300、320の押出速度を変化させる制御がし易くすることができる。
また、干渉部としての傾斜面150によって、プランジャー300、320の移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させつつ、後方支持部3Bを光学部上に移動させながら折り畳めることができるため、より一層、眼内レンズ1における後方支持部3Bのタッキング精度を向上させることができる。
また、干渉部としての突出面152によって、好適に眼内レンズにおける後方支持部3Bのタッキング精度を向上させることができる。
また、プランジャー先端部302、322が当接位置300B、320Bにおいて当接を開始して後方支持部3Bが光学部上へ折り畳まれるまでの距離をより確保することになる。そのため、本体部100内に充填された粘弾性物質によって抵抗が掛かりやすい後方支持部3Bの先端部分8Bをより早く前方方向へ向けることができる。よって、後方支持部3Bの先端部分8Bが粘弾性物質の抵抗に影響を受けて、折れ曲がり、捻じれが生じた状態で折り畳まれることをより一層抑制し、後方支持部3Bのタッキング精度を向上させることができる。
また、干渉部は、本体部100及びプランジャー300、320が構成される材質とは異なる材質であっても、好適に後方支持部3Bのタッキング精度を向上させることができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の眼内レンズ挿入器具は、上記実施形態に限定されず、その他各種の形態で実施することができるものである。
例えば、干渉部は、押出開始位置300A、320Aから当接位置300B、320Bまでの位置に構成されるものに限られない。ここで、本実施形態1、2では、プランジャー300における押出部材310のプランジャー先端部302に傾斜面150、突出面152(干渉部)を設ける態様について説明した。また、本実施形態3では、プランジャー320に突起324(干渉部)を設ける態様について説明した。これらの実施形態は、「プランジャー先端部が押出開始位置から当接位置に至るときまでに、プランジャーまたは本体部の内面の少なくともいずれか一方において、プランジャーの移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させる干渉部を有する」構成の例示である。すなわち、「プランジャー先端部が押出開始位置から当接位置に至るときまでに干渉部が機能する」構成であればよい。そのため、例えばプランジャー300、320における軸基部350の外周面と、本体部100における本体筒部110の内面との間の摺動面に干渉部としての傾斜面、突出面、突起などを設けるものであってもよい。また、干渉部の構成は、傾斜面、突出面、突起などの組み合わせであってもよい。また、プランジャー300、320または本体部100の内面の両方に干渉部を構成するものであってもよい。これらの態様においても好適に後方支持部3Bのタッキング精度を向上させることができる。
1 眼内レンズ
2 光学部
2A 第1面
2B 第2面
2C 外周縁部
3 支持部
3A 前方支持部
4A 接続部分
6A 根元部分
8A 先端部分
3B 後方支持部
4B 接続部分
6B 根元部分
8B 先端部分
10A 眼内レンズ挿入器具
100 本体部
110 本体筒部
111 鍔部
130 設置部
132 天板部
134 設置部本体
136 底面
150 傾斜面(干渉部)
180 ノズル
182 挿入部
183 傾斜開口端面
185 開口先端部
187 スリット
189 テーパー部
300 プランジャー
300A 押出開始位置
300B 当接位置
302 プランジャー先端部
310 押出部材
350 軸基部
370 押圧部
A 押出軸(中心軸)
L 光軸
F1 第1押出荷重
F2 第2押出荷重
D1 第1距離
D2 第2距離
10B 眼内レンズ挿入器具
152 突出面(干渉部)
10C 眼内レンズ挿入器具
320 プランジャー
320A 押出開始位置
320B 当接位置
330 押出部材
322 プランジャー先端部
324 突起(干渉部)

Claims (6)

  1. 筒状の本体部に設置された眼内レンズを前記本体部内に挿入された棒状のプランジャーで前記本体部の軸方向後方側から軸方向前方側に向けて押し出すと共に小さく折り畳んだ状態で前記本体部の先端側から外部へ押し出して眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具であって、
    前記本体部内に設置される前記眼内レンズは、円盤形状の光学部と前記光学部の外周縁部から径方向外方に延びる一対の支持部とを備え、前記光学部よりも前記軸方向前方側に一方の支持部である前方支持部が配設され、前記光学部よりも前記軸方向後方側に他方の支持部である後方支持部が配置されており、
    プランジャー先端部が押し出し始められる押出開始位置から前記後方支持部に当接する当接位置に至るときまでに、前記プランジャーまたは前記本体部の内面の少なくともいずれか一方において、前記プランジャーの移動に抵抗力を付与することで押出荷重を上昇させる干渉部を有しており、
    前記干渉部に基づいて、前記プランジャー先端部が前記当接位置に位置するまでの第1押出荷重が、前記プランジャー先端部が前記当接位置において当接を開始して前記後方支持部が光学部上へ折り畳まれるまでの第2押出荷重に比べて大きい関係となり、係る荷重落差により前記プランジャーの押出速度を変化させて前記後方支持部を折り畳む機構を有する眼内レンズ挿入器具。
  2. 請求項1に記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記干渉部は、前記押出開始位置から前記当接位置までの位置に構成される眼内レンズ挿入器具。
  3. 請求項2に記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記干渉部は、前記プランジャー先端部が前記光学部の厚み方向に向かって移動する傾斜面が構成される眼内レンズ挿入器具。
  4. 請求項2または請求項3に記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記干渉部は、前記プランジャー先端部が通過する通路の内径側に突出する突出面として構成される眼内レンズ挿入器具。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記第1押出荷重が発生する第1距離は、前記第2押出荷重が発生する第2距離に比べて短く構成される眼内レンズ挿入器具。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の眼内レンズ挿入器具であって、
    前記干渉部は、前記本体部及び前記プランジャーが構成される材質とは異なる材質で構成されており、前記プランジャーが前記干渉部を通過する際に、前記干渉部の変形または摩擦係数の変化に伴う抵抗力の付与が及ぼされることで荷重落差による前記プランジャーの押出速度を変化させる構成である眼内レンズ挿入器具。
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