JP2023127123A - プレキャストコンクリート版 - Google Patents

プレキャストコンクリート版 Download PDF

Info

Publication number
JP2023127123A
JP2023127123A JP2022030707A JP2022030707A JP2023127123A JP 2023127123 A JP2023127123 A JP 2023127123A JP 2022030707 A JP2022030707 A JP 2022030707A JP 2022030707 A JP2022030707 A JP 2022030707A JP 2023127123 A JP2023127123 A JP 2023127123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
lattice
pedestal
precast concrete
concrete slab
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022030707A
Other languages
English (en)
Inventor
実 石野
Minoru Ishino
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2022030707A priority Critical patent/JP2023127123A/ja
Publication of JP2023127123A publication Critical patent/JP2023127123A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)

Abstract

【課題】路面の機能の汎用化を図りつつ任意の形状で製造可能な拡張性のあるプレキャストコンクリート版を提供する。【解決手段】プレキャスト路版900は、ユニット部材600は、路面に機能を持たせるための機能ユニット等のユニット部材600と、機能ユニットをはめ込み可能な複数の枠を連結することで格子状に形成される路版骨格構造500と、で形成される。道路は、プレキャスト路版900を路盤上に並べ打設してコンクリートで固めることで形成される。路版骨格構造500は、隣接配置される枠を枠固定具で連結され、連結された枠のつなぎ目となる部分で下から支持する枠台座によって固定されて形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、プレキャストコンクリート版、特にプレキャストコンクリート版の構造に関する。
従来から、運搬可能な形や大きさの板状のプレキャストコンクリート版(路版)を工場で予め製造しておき、現場まで運搬して組立・設置を行うようにして道路や橋を施工する技術がある(例えば、非特許文献1)。プレキャストコンクリート版を予め製造しておくことで、工期の短縮化と省力化を図ることができる。
ところで、近年では、道路鋲や荷重センサ等の機能を有するデバイスを道路に設置することで、道路を高機能化させる技術が種々提案されている(例えば、非特許文献2~4)。これらのデバイスは、プレキャストコンクリート版に取り付けることも可能であるが、更に、LED表示や太陽電池発電などの機能を実現するパネル路版も開発されている(例えば、非特許文献5)。
プレストレスト・コンクリート建設業協会、"プレキャストPC床版"、[online]、[令和4年2月18日]、インターネット(URL:https://www.pcken.or.jp/techinfo/newtech/yukahan/pc_pre/index.shtml) 清水樹脂(株)、"道路鋲"、[online]、[令和4年2月18日]、インターネット(URL:https://www.sekisuijushi.co.jp/products/traffic/product/road_rivet/) (株)キャットアイ、"点滅式縁石マーカー"、[online]、[令和4年2月18日]、インターネット(URL:https://www.cateye.com/products/dr/green_stone_detail_02.html/) SIDEWALK LABS、"Pebble"、[online]、[令和4年2月18日]、インターネット(URL:https://www.sidewalklabs.com/products/pebble#top/) Solar Roadways、"Future of Roads"、[online]、[令和4年2月18日]、インターネット(URL:https://www.starttengine.com/solar-roadways/)
プレキャストコンクリート版は、通常、一定の規格に従って製造される。道路の形状、特に道路幅は様々であるが、一定の規格のプレキャストコンクリート版で様々な形状の道路に施工することは困難である。様々な大きさのプレキャストコンクリート版を形成することは、技術的に可能かもしれないが、生産効率上、好ましくない。
一方、前述したように、従来から道路の高機能化が進んでいる。しかしながら、道路鋲などの機能ユニットは、後から道路に取り付けるなどされており、道路と一体形成されていない。LED表示や太陽光発電などの機能を有するパネル路版自体はあるかもしれないが、LED表示等の機能ユニットを表面全体に配設することによって所定の機能に特化した専用の路版として提供されている。従って、路版が汎用的でない。従って、種々の機能ユニットに適合可能な汎用性のあるプレキャストコンクリート版が求められる。
本発明は、路面の機能の汎用化を図りつつ任意の形状で製造可能な拡張性のあるプレキャストコンクリート版を提供することを目的とする。
本発明に係るプレキャストコンクリート版は、路面に機能を持たせるための機能ユニットをはめ込み可能な複数の枠を水平方向に連結することで形成される格子状の骨格構造を有することを特徴とする。
また、隣接して配置される前記枠を水平方向に連結する枠連結部材を備えることを特徴とする。
また、前記枠連結部材は、隣接して配置される前記枠の対向する辺を拘止する枠辺固定具と、断面をU字形状とするクリップと、を有し、前記枠の対向する辺を拘止する前記枠辺固定具を上方向から前記クリップで挟み込むことで前記枠に固定されることを特徴とする。
また、前記クリップの両先端部には、前記枠の対向する辺それぞれの下部に形成されている溝に係止されるフックが設けられていることを特徴とする。
また、前記枠の内壁側角部と当接する凸部が上面に設けられ、前記枠を下方向から支持する枠台座を備えることを特徴とする。
また、前記枠台座は、前記プレキャストコンクリート版の角の位置で前記枠を支持する角部枠台座、前記プレキャストコンクリート版の辺の位置で前記枠を支持する辺部枠台座、及び前記プレキャストコンクリート版の内部の位置で前記枠を支持する中央部枠台座、を有することを特徴とする。
また、前記枠は、路面側からはめ込まれる前記機能ユニットを着脱可能に固定する固定機構を備えることを特徴とする。
また、前記固定機構は、前記機能ユニットが有するフックを掛止する凸部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、路面の機能の汎用化を図りつつ任意の形状で製造可能な拡張性のあるプレキャストコンクリート版を提供することができる。
本発明に係るプレキャストコンクリート版の一実施の形態を示す概略的な斜視図であり、(a)はプレキャストコンクリート版全体を、(b)はプレキャストコンクリート版から1つのユニット部材を取り外した状態を、(c)はプレキャストコンクリート版の骨格構造を、それぞれ示す図である。 本実施の形態における路版骨格構造の一部を示す斜視図である。 図2Aに示す路版骨格構造を各構成部品に展開して示す斜視図である。 図2Bに示す各構成部品の係合関係を示す斜視図である。 本実施の形態における格子枠辺固定具の斜視図である。 本実施の形態におけるクリップの斜視図である。 図4Aに示すクリップの正面図である。 連結対象とする2個の格子枠の斜視図である。 連結させる格子枠の対向する辺を当接させたときの斜視図である。 図5Bにおいて一点鎖線Aで囲んだ部分の拡大図である。 格子枠辺固定具を格子枠の段付き梁に取り付けた状態を示す図である。 図5Dに示す状態においてクリップを取り付ける前の状態を示す図である。 図5Dに示す状態においてクリップを取り付けた後の状態を示す図である。 クリップを取り付けた後に格子枠を連結部分で切断したときの斜視図である。 クリップを取り付けた後に格子枠を連結部分で切断したときの正面図である。 本実施の形態における中央部枠台座の斜視図である。 本実施の形態における辺部枠台座の斜視図である。 本実施の形態における角部枠台座の斜視図である。 本実施の形態における枠台座固定具の斜視図である。 本実施の形態における枠台座固定具の正面図である。 本実施の形態において、中央部枠台座を4個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、中央部枠台座と格子枠を示す斜視図である。 本実施の形態において、中央部枠台座を4個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、中央部枠台座に4個の格子枠を置いた状態を示す斜視図である。 本実施の形態において、中央部枠台座を4個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、枠台座固定具を用いて中央部枠台座を格子枠に組み付けた部分を示す拡大図である。 本実施の形態において、中央部枠台座を4個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、格子枠と中央部枠台座の矩形穴との関係を示す図である。 本実施の形態において、中央部枠台座を4個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、中央部枠台座に2個の格子枠を置いた状態を示す斜視図である。 本実施の形態において、中央部枠台座を4個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、枠台座固定具と中央部枠台座の矩形穴との関係を示す部分拡大図である。 本実施の形態において、中央部枠台座を4個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、枠台座固定具を用いて中央部枠台座を格子枠に組み付けた状態を正面から見たときの断面図である。 本実施の形態において、辺部枠台座を2個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、辺部枠台座と格子枠を示す斜視図である。 本実施の形態において、辺部枠台座を2個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、辺部枠台座と格子枠と枠台座固定具との係合関係を示す斜視図である。 本実施の形態において、辺部枠台座を2個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、辺部枠台座を格子枠に組み付けた状態を示す斜視図である。 本実施の形態において、辺部枠台座を2個の格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、図9Cにおいて一点鎖線Bで囲んだ部分の拡大図である。辺部枠台座で格子枠を指示した状態を示す斜視図である。 本実施の形態において、角部枠台座を角部格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、角部枠台座と角部格子枠を示す斜視図である。 本実施の形態において、角部枠台座を角部格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、角部枠台座と角部格子枠の係合関係を示す斜視図である。 本実施の形態において、角部枠台座を角部格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、角部枠台座を角部格子枠に組み付けた状態を示す部分拡大図である。 本実施の形態において、機能ユニットを格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、機能ユニットが格子枠に取り付けられた状態を示す斜視図である。 本実施の形態において、機能ユニットを格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、格子枠を示す斜視図である。 本実施の形態において、機能ユニットを格子枠に組み付ける手順を説明するために用いる図であり、図11Bにおいて一点鎖線Cで囲んだ部分の拡大図である。 本実施の形態において、機能ユニットの格子枠への組付後の状態を、格子枠の一部を切り欠いて示す斜視図である。 本実施の形態において、機能ユニットを格子枠に組み付ける過程を示す図であり、(a)は機能ユニットが格子枠に挿入された直後の状態、(b)は機能ユニットが格子枠に更に挿入された状態、(c)は機能ユニットが格子枠に固定された状態、をそれぞれ示す図である。 本実施の形態において、機能ユニットを格子枠から取り外す過程を示す図であり、(a)は格子枠に取り付けられた状態の機能ユニットの要部を示す斜視図、(b)は格子枠から機能ユニットの取り外し方を示す側面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
(1)プレキャスト路版の全体構造
図1は、本発明に係るプレキャストコンクリート版の一実施の形態を示す概略的な斜視図である。このうち、図1(a)は、本実施の形態におけるプレキャストコンクリート版(以下、「プレキャスト路版」)900全体を示す斜視図である。図1(b)は、図1(a)に示すプレキャスト路版900から1つのユニット部材600を取り外した状態を示す斜視図である。図1(c)は、図1(a)に示すプレキャスト路版900の骨格構造(以下「路版骨格構造」)500を示す斜視図である。図1(b)では、下部に後述する枠台座100が見えていることから、厳密には、コンクリート等によって成形する前のプレキャスト路版900の状態であり、8つのユニット部材600を路版骨格構造500にはめ込んだ状態を示している。図1(a)では、枠台座100が見えていないことから、厳密には、コンクリート等によって成形され完成されたユニット式のプレキャスト路版900を示している。図1には、上方向から見たときの形状を正方形とするユニット部材600を縦横共に3個ずつ計9個並べることで形成されるプレキャスト路版900が示されている。路版骨格構造500は、詳細は後述するようにユニット部材600をはめ込み可能な複数の枠を水平方向に連結することで格子状に形成される。
道路は、プレキャスト路版900を路盤等の上に水平方向に並べ打設してコンクリートで固めることで形成される。ちなみに、水平方向というのは、図面の左右方向であり、プレキャスト路版900によって路面が形成される方向である。垂直方向というのは、図面の上下方向であり、道路の路面から路盤に向かう方向である。
ユニット部材600は、一定寸法で規格化されている。ユニット部材600の表面は、路面を形成する。本実施の形態では、路面の形状を正方形としているが、ユニット部材600の形状や大きさは、特に限定する必要はない。ただ、プレキャスト路版900の拡張性を考慮すると、種々の形状に対応しやすいように正方形状とするのが好ましい。
ユニット部材600は、路面に機能を持たせるための機能ユニットであってもよい。機能としては、例えば、LEDを利用した標示板等、ドライバーや歩行者等道路を利用するものに対して情報を提供する機能でもよい。あるいは、荷重センサ等のセンサ手段によって何らかの情報を取得したり、何かを検出したりする機能であってもよい。機能ユニットは、路版骨格構造500を形成するいずれかの枠にはめ込まれて固定され、当該はめ込み位置で任意の機能を発揮する。
路版骨格構造500は、上記の通り機能ユニットをはめ込み可能な複数の枠を連結することで格子状に形成される。なお、枠は、連結されることによって格子状の路版骨格構造500を形成するので、以降の説明では、枠のことを「格子枠」と称することにする。図1に示す路版骨格構造500は、9個の格子枠を縦横3個ずつ連結して形成されているので、表面を正方形状とするプレキャスト路版900が形成されるが、縦横方向に連結する格子枠の数を適宜調整することによって、プレキャスト路版900を任意の大きさや長方形で形成することが可能となる。
本実施の形態では、ユニット部材600として10cm四方程度の大きさを想定して説明する。この場合、図1に示すプレキャスト路版900は、約30cm四方の大きさとなる。ちなみに、プレキャスト路版900の厚さは、5~10cm程度となる。ユニット式のプレキャスト路版900は、ユニット部材600を路版骨格構造500にはめ込み、その後、コンクリート等で固められて形成される。
(2)路版骨格構造500
図2Aは、本実施の形態における路版骨格構造500の一部を示す斜視図、図2Bは、図2Aに示す路版骨格構造500を各構成部品に展開して示す斜視図、図2Cは、図2Bに示す各構成部品の係合関係を示す斜視図である。路版骨格構造500は、枠台座100、格子枠200及び枠固定具300という各種構成部品により形成される。
枠台座100は、路版骨格構造500に配設される位置によって、3種類の中央部枠台座101、辺部枠台座102及び角部枠台座103が設けられる。なお、3種類の枠台座101~103は、相互に区別する必要はない場合は「枠台座100」と総称する。また、枠台座固定具104は、詳細は後述するように、枠台座100を格子枠200に固定する際に用いられる。
格子枠200は、路版骨格構造500に配設される位置によって、3種類の中央部格子枠201、辺部格子枠202及び角部格子枠203が用意されている。なお、3種類の格子枠201~203は、相互に区別する必要はない場合は「格子枠200」と総称する。図2では、全ての種類の格子枠200の係合関係を示すことができる路版骨格構造500の角周辺部分のみを示している。
枠固定具300は、隣接して配置される格子枠200を水平方向に連結する枠連結部材である。枠固定具300は、格子枠辺固定具301及びクリップ302との組により構成される。
詳細は個別に説明するが、本実施の形態における路版骨格構造500は、図2Cに示すように、格子枠200に枠台座100及び枠固定具300を組み付けることによって形成される。枠固定具300は、隣接して配置される格子枠200を強固に連結することによって路版骨格構造500を形成する。枠台座100は、枠固定具300によって連結された格子枠200のつなぎ目及び路版骨格構造500の角を下方向から支持することによって、路版骨格構造500の強度を更に向上させる。
(3)枠固定具300の格子枠200への組み付け
(3.1)枠固定具300の構成
最初に、枠固定具300の構成について説明する。
図3は、本実施の形態における格子枠辺固定具301の斜視図である。格子枠辺固定具301は、隣接して配置される格子枠200の対向する辺を拘止する。つまり、格子枠辺固定具301は、格子枠200の対向する辺が離れないように挟み込む。また、格子枠辺固定具301の上面には、溝を形成する段付き梁303が設けられている。
図4Aは、本実施の形態におけるクリップ302の斜視図である。図4Bは、図4Aに示すクリップ302の正面図である。クリップ302は、軽量化のために板金をU字形状に曲げて製作される。これにより、クリップ302の断面は、U字形状となる。U字形状のクリップ302の両先端部は、内側に曲げられることで鉤形状となり、これによりフック304が形成される。
(3.2)枠固定具300の格子枠200への組付手順
次に、枠固定具300を用いて隣接する格子枠200を連結するための組付手順について、図5を用いて説明する。
図5Aは、連結対象とする2個の格子枠200の斜視図である。詳細には、1つの中央部格子枠201と、1つの辺部格子枠202が示されているが、枠固定具300を用いて格子枠200を連結する組付方法は、格子枠200の種類に関係なく同じでよい。従って、以下の説明では、中央部格子枠201と辺部格子枠202を区別することなく格子枠200と記述する。図5Bには、連結させる格子枠200の対向する辺を当接させたときの斜視図が、図5Cには、図5Bにおいて一点鎖線Aで囲んだ部分の拡大図が、それぞれ示されている。また、図5Dには、格子枠辺固定具301を格子枠200の段付き梁206に取り付けた状態が、図5Eには、図5Dに示す状態においてクリップ302を格子枠辺固定具301に取り付ける前の状態が、図5Fには、図5Dに示す状態においてクリップ302を格子枠辺固定具301に取り付けた後の状態が、それぞれ示されている。更に、図5Gは、クリップ302を取り付けた後に格子枠200を連結部分で切断したときの斜視図であり、図5Hは正面図である。
図5Cに示すように、格子枠200の対向する辺の側面を当接させることで、当接した辺の上面には、当接した辺によって1つの溝(凹部)が段付き梁206として形成される。そして、図5Dに示すように、格子枠辺固定具301は、段付き梁206の位置に上方から挿入されることによって、隣接して配置される格子枠200の対向する辺を水平方向に拘止する。
更に、図5Fに示すように、クリップ302は、格子枠辺固定具301に設けられている段付き梁303の位置に上方向から押し込まれることで、格子枠辺固定具301を挟み込む。格子枠辺固定具301は、クリップ302のバネ剛性により連結した格子枠200から外れないように固定される。
ところで、対向する格子枠200の辺それぞれの下部には、切欠き溝207が設けられている。クリップ302は、前述したように格子枠辺固定具301に押し込まれると、図5G,Hに示すように、クリップ302の両先端部に設けられているフック304がそれぞれ切欠き溝207に引っかかり係止される。換言すると、クリップ302は、フック304がそれぞれ切欠き溝207に引っかかるようになるまで押し込まれる。
以上のようにして、隣接配置される2個の格子枠200は、枠固定具300によって確実に固定される。
(4)枠台座100の格子枠200への組み付け
(4.1)枠台座100の構成
最初に、枠台座100の構成について説明する。
図6Aは中央部枠台座101の斜視図であり、図6Bは辺部枠台座102の斜視図であり、図6Cは角部枠台座103の斜視図である。
まず、中央部枠台座101は、路版骨格構造500の外周以外の内部において4個の格子枠200の角部を固定する枠台座である。なお、中央部枠台座101により固定されるのは、全ての種類の格子枠201~203である。図6Aに示すように、中央部枠台座101の中央部には、枠台座固定具104を下方から挿入させるための矩形形状の穴(以下、「矩形穴」)106が設けられている。また、中央部枠台座101の上面には、矩形穴106を挟んで対向する位置に4個の三角形状の凸部(以下、「三角柱凸部」)105が設けられている。
辺部枠台座102は、路版骨格構造500の辺を形成する、隣接する2個の格子枠200のつなぎ目の位置で支持する枠台座である。なお、辺部枠台座102により固定されるのは、辺部格子枠202又は角部格子枠203である。図6Bに示すように、辺部枠台座102の中央部には、中央部枠台座101と同様に、枠台座固定具104を下方から挿入させるための矩形形状の穴、すなわち矩形穴106が設けられている。また、辺部枠台座102の上面には、中央部枠台座101と同様に、矩形穴106を挟んで対向する位置に2個の三角柱凸部105が設けられている。辺部枠台座102は、4個の格子枠200を支持する中央部枠台座101とは異なり、2個の格子枠200を支持するので、2個の三角柱凸部105を有する。その一方、辺部枠台座102の一方の辺近傍の上面には、2個の格子枠200を側面から支持するための外形支持壁109が設けられている。
角部枠台座103は、路版骨格構造500の角に位置する1個の角部格子枠203を角の位置で支持する枠台座である。図6Cに示すように、角部格子枠203の角に対応する位置には、外形支持柱111が立設され、外形支持柱111の両側には、角部枠台座103の側面に沿って外形支持壁110が立設される。各外形支持壁110の上部先端には、角部格子枠203を固定するため鉤付き梁112が形成されている。外形支持壁110は、薄板形状でバネ特性となっている。また、角部枠台座103の上面には、他の枠台座101,102と同様に三角柱凸部105が設けられている。角部枠台座103は、1個の角部格子枠203を支持するので、1個の三角柱凸部105を有する。
図7Aは、枠台座固定具104の斜視図であり、図7Bは、枠台座固定具104の正面図である。枠台座固定具104は、軽量化のために板金で製作され、側方に突出することで枠台座101,102を下方から支持する凸部108を有する。また、凸部108と反対側の上方両端部分には、外側に折り返して形成される鉤状形状のフック107が形成される。
(4.2)枠台座100の格子枠200への組付手順
最初に、中央部枠台座101を格子枠200に組み付けるための組付手順について、図8を用いて説明する。
図8Aには、中央部枠台座101によって下方向から支持される4個の格子枠200が示されている。なお、図8では、中央部格子枠201、辺部格子枠202、角部格子枠203と、位置関係を示すために格子枠200の種別がわかるように図示する場合がある。4個の格子枠200は、図8Bに示すように中央部枠台座101の後述する所定の位置に装着され、そして図8Cに示すように中央部枠台座101の下方から挿入される枠台座固定具104によって固定される。
図8Cに示すように、中央部枠台座101の上面には三角柱凸部105があり、格子枠200は、所定の位置、すなわち内壁側角部が三角柱凸部105と当接するよう組み付けられる。これにより、格子枠200は、中央部枠台座101に位置決めされ、固定される。また、図8Dに示すように、格子枠200の角の先端は面取り208がある。図8Eは、2個の格子枠200を中央部枠台座101に装着したときの斜視図であるが、4個の格子枠200を中央部枠台座101に装着すると、格子枠200の各面取り208が付き合わされる。このため、4個の格子枠200によって、中央部枠台座101の矩形穴106と同形状の穴が形成される。説明の便宜上、図8Fでは、2個の格子枠200のみを図示しているが、枠台座固定具104の先端部は、矩形穴106及び格子枠200により形成される穴を貫通する。
図8Gは、中央部枠台座101、格子枠200及び枠台座固定具104の係合状態を示す側断面図である。枠台座固定具104が下方から矩形穴106に押し込まれると、図8Gに示すように、枠台座固定具104の先端部に設けられているフック107は、格子枠200の段付き面209に引っかかり係止される。換言すると、フック107が段付き面209に引っかかるようになるまで押し込まれる。このようにして、枠台座固定具104は、中央部枠台座101を格子枠200に強固に固定する。
続いて、辺部枠台座102を格子枠200に組み付ける手順について、図9を用いて説明する。辺部枠台座102を格子枠200に組み付ける手順は、基本的には、中央部枠台座101を格子枠200に組み付ける手順と同じでよい。
図9Aには、辺部枠台座102によって下方向から支持される2個の格子枠200が示されている。2個の格子枠200は、図9B,Cに示すように辺部枠台座102の後述する所定の位置に装着され、そして図9Cに示すように辺部枠台座102の下方から挿入される枠台座固定具104によって固定される。
図9Dに示すように、辺部枠台座102の上面には三角柱凸部105があり、格子枠200は、所定の位置、すなわち内壁側角部が三角柱凸部105と当接するよう組み付けられる。これにより、格子枠200は、外形支持壁109と三角柱凸部105に挟まれることで固定される。辺部枠台座102の矩形穴106に対応する格子枠200の位置は、切り欠きがあり、隣接する格子枠200を当接させることで、矩形穴106と同形状の穴が形成される。説明の便宜上、図9Bでは、1個の格子枠200のみを図示しているが、枠台座固定具104の先端部は、矩形穴106及び格子枠200により形成される穴を貫通する。枠台座固定具104が下方から矩形穴106に押し込まれると、中央部枠台座101の場合と同様に、枠台座固定具104の先端部に設けられているフック107は、格子枠200の段付き面に引っかかり係止される。換言すると、フック107が段付き面に引っかかるようになるまで押し込まれる。このようにして、枠台座固定具104は、辺部枠台座102を格子枠200に強固に固定する。
最後に、角部枠台座103を格子枠200に組み付ける手順について説明する。角部枠台座103は、1個の角部格子枠203のみに組み付けられる。
角部枠台座103は、外形支持柱111と角部格子枠203の角の位置が合うようにして下方から角部格子枠203に押し込まれて装着される。角部枠台座103を角部格子枠203の下部から挿入する際、外形支持壁110は撓む。そして、角部枠台座103が所定の位置に達すると、外形支持壁110の先端部にある鉤付き梁112が角部格子枠203の鉤付き梁112に対応する位置に設けられている溝210に引っかかり係止される。換言すると、鉤付き梁112は、溝210に引っかかるようになるまで押し込まれる。
また、角部格子枠203の内壁側角部は、角部枠台座103の上面に設けられている三角柱凸部105と当接することになるので、角部格子枠203は、外形支持壁110と三角柱凸部105に挟まれる。これにより、角部枠台座103は、角部格子枠203に強固に組み付けられる。
(5)ユニット部材600の格子枠200への組み付け
ユニット部材600は、前述した枠台座100や枠固定具300と異なり、コンクリート等で固定されるまで格子枠200に着脱可能に取り付けられる。そのため、格子枠200には、後述するように上方、つまり路面側からはめ込まれるユニット部材600を着脱可能に固定する固定機構が設けられている。
図11Aは、ユニット部材600が格子枠200に取り付けられた状態を示す斜視図、図11Bは、格子枠200の斜視図、図11Cは、図11Bにおいて一点鎖線Cで囲んだ部分の拡大図、図11Dは、ユニット部材600の格子枠200への組付後の状態を、格子枠200の一部を切り欠いて示す斜視図である。
図11B,Cに示すように、格子枠200の内壁側角部には、ユニット部材600を掛止する一対の内向凸部204が固定機構として設けられている。一対の内向凸部204には、後述する取り外し治具を通すために若干の間隔を開けて配設されていることで溝205が形成されている。内向凸部204の上面は、内側に向けて下がる斜面が形成されている。一対の内向凸部204は、四隅に形成される。
一方、ユニット部材600の路面を形成する本体部の四隅には、下方に延びる固定板602が設けられている。そして、固定板602の先端には、外側に折り曲げられて取付フック601が形成されている。取付フック601の幅は、溝205の幅より広い。そのため、取付フック601は、溝205の中に入り込まない。
図12は、ユニット部材600を格子枠200に組み付ける過程を示す図である。このうち、図12(a)は、ユニット部材600を、四隅の位置を合わせて上から格子枠200に挿入する直後を示している。四隅の位置を合わせることで、ユニット部材600の固定板602の先端の取付フック601は、内向凸部204と当接する。そして、ユニット部材600が矢印で示すように押し込まれると、取付フック601は、固定板602のバネ特性により内向凸部204の上面の斜面を内側方向に滑る。これに伴い、固定板602は、内側に撓む。
ユニット部材600が矢印で示すように格子枠200の中に更に押し込まれると、図12(b)に示すように、取付フック601は、内向凸部204の上面から外れ、ユニット部材600の本体と内向凸部204との間に入り込み、下方に押し込まれる。
ユニット部材600が格子枠200の中に更に押し込まれると、図12(c)に示すように、取付フック601は、内向凸部204の下面以下に達し、固定板602のバネ剛性により、内向凸部204の下方に入り込む。このようにして、内向凸部204は、取付フック601を掛止し、これにより、ユニット部材600は、格子枠200に固定される。なお、ユニット部材600は、更に押し込まれても、図示しない枠台座100に載った状態になるので、それ以上に押し込まれない。つまり、固定板602の長さ、内向凸部204の下面の位置及び枠台座100の上面の高さ(厚み)は、内向凸部204が取付フック601を掛止したときにユニット部材600が枠台座100に載った状態になるように設計される。
ところで、前述したように、本実施の形態におけるユニット部材600は、格子枠200に着脱可能に組み付けられる。以下、ユニット部材600を格子枠200から取り外す手順について、図13を用いて説明する。
図13(a)は、格子枠200に取り付けられた状態のユニット部材600の要部を示す斜視図である。ユニット部材600には、各内向凸部204の位置に対応させて貫通穴603が設けられている。取り外し治具609は、貫通穴603に差し込み可能な太さの細長い丸棒である。
取り外し治具609は、貫通穴603に差し込まれ、矢印で示すように更に奥の方まで押し込まれると、図13(b)に示すように、取り外し治具609の先端は、溝205を通って内向凸部204の下方に入り込んでいる取付フック601を押すことになる。固定板602は、この押圧力により内側に撓む。これにより、取付フック601は、内向凸部204から外れることになる。ユニット部材600は、四隅で固定されているので、四隅とも取付フック601が内向凸部204から外れた状態にして上方に引っ張り上げられることで、格子枠200から外すことができる。
ユニット部材600は、以上のようにして格子枠200から着脱可能に組み付けられる。ユニット部材600は、取り外すことが不要になると、コンクリート等により固められてもよい。この場合、貫通穴603は、不要となるのでコーキング材を注入するなどしてふさいでもよい。これにより、貫通穴603からの雨の浸入等を防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態におけるプレキャスト路版900は、製作されるが、主要部となる格子枠200に枠台座100や枠固定具300、更にユニット部材600を組み付ける際、ねじを全く使用しないようにした。これにより、作業工程が単純で組付時間の短縮と自動化が容易となる、また、プレキャスト路版900の生産性の向上と低コスト化を図ることが可能となる。
本実施の形態によれば、プレキャスト路版900を前述した構造にてユニット化して製作できるようにしたので、プレキャスト路版900の形状及び道路の形状に汎用性を持たせることができる。また、プレキャスト路版900に複数の異なる機能を持たせることも可能となるので拡張性に富む道路を形成することができる。また、前述した路版骨格構造500に含まれる格子枠200の連結方法を路盤の連結方法に適用することも可能である。
100 枠台座、101 中央部枠台座、102 辺部枠台座、103 角部枠台座、104 枠台座固定具、105 三角柱凸部、106 矩形穴、107,304 フック、108 凸部、109,110 外形支持壁、111 外形支持柱、112 鉤付き梁、200 格子枠、201 中央部格子枠、202 辺部格子枠、203 角部格子枠、204 内向凸部、205,210 溝、206,303 段付き梁、207 切欠き溝、208 面取り、209 段付き面、300 枠固定具、301 格子枠辺固定具、302 クリップ、500 路版骨格構造、600 ユニット部材、601 取付フック、602 固定板、603 貫通穴、609 取り外し治具、900 プレキャスト路版。

Claims (8)

  1. 路面に機能を持たせるための機能ユニットをはめ込み可能な複数の枠を水平方向に連結することで形成される格子状の骨格構造を有することを特徴とするプレキャストコンクリート版。
  2. 隣接して配置される前記枠を水平方向に連結する枠連結部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート版。
  3. 前記枠連結部材は、
    隣接して配置される前記枠の対向する辺を拘止する枠辺固定具と、
    断面をU字形状とするクリップと、
    を有し、前記枠の対向する辺を拘止する前記枠辺固定具を上方向から前記クリップで挟み込むことで前記枠に固定されることを特徴とする請求項2に記載のプレキャストコンクリート版。
  4. 前記クリップの両先端部には、前記枠の対向する辺それぞれの下部に形成されている溝に係止されるフックが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のプレキャストコンクリート版。
  5. 前記枠の内壁側角部と当接する凸部が上面に設けられ、前記枠を下方向から支持する枠台座を備えることを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート版。
  6. 前記枠台座は、前記プレキャストコンクリート版の角の位置で前記枠を支持する角部枠台座、前記プレキャストコンクリート版の辺の位置で前記枠を支持する辺部枠台座、及び前記プレキャストコンクリート版の内部の位置で前記枠を支持する中央部枠台座、を有することを特徴とする請求項5に記載のプレキャストコンクリート版。
  7. 前記枠は、路面側からはめ込まれる前記機能ユニットを着脱可能に固定する固定機構を備えることを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート版。
  8. 前記固定機構は、前記機能ユニットが有するフックを掛止する凸部を備えることを特徴とする請求項7に記載のプレキャストコンクリート版。
JP2022030707A 2022-03-01 2022-03-01 プレキャストコンクリート版 Pending JP2023127123A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022030707A JP2023127123A (ja) 2022-03-01 2022-03-01 プレキャストコンクリート版

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022030707A JP2023127123A (ja) 2022-03-01 2022-03-01 プレキャストコンクリート版

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023127123A true JP2023127123A (ja) 2023-09-13

Family

ID=87971440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022030707A Pending JP2023127123A (ja) 2022-03-01 2022-03-01 プレキャストコンクリート版

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023127123A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2719124B2 (ja) パネル及びパネル構体
KR102117660B1 (ko) 교량 캔틸레버 브래킷 시공을 위한 거더의 기초볼트 설치용 자력식 지그 및 그 지그를 이용한 거더 제작방법
KR20100009969U (ko) 거푸집패널 조립식 프레임
KR100648413B1 (ko) 콘크리트 보수용 와이어 매쉬
KR200448085Y1 (ko) 거푸집패널 조립식 프레임
JP2023127123A (ja) プレキャストコンクリート版
JP4997131B2 (ja) 壁構造体および壁の施工方法
JP2006144267A (ja) 機能パネルの取付構造
KR101947431B1 (ko) 슬라브 패널 시스템
KR101909674B1 (ko) 무용접 조립식 도로 안내 표지판 및 이의 시공 방법
JP6770771B1 (ja) 梁底型枠
JP2009068307A (ja) 基礎石に立設した柱の補強装置
KR102150222B1 (ko) 트러스 지지대 및 이를 이용한 거푸집
JP2566470Y2 (ja) 構築用アンカーボルトの固定装置
JP2617740B2 (ja) 型枠装置
KR100453952B1 (ko) 매설용 앵커볼트의 고정구조
KR20110006970U (ko) 목판과 스틸판으로 이루어진 거푸집
KR200262035Y1 (ko) 매설용 앵커볼트의 고정구조
JPH07247685A (ja) 基礎型枠支持具
JPH10131481A (ja) 型枠パネル
JP2001227166A (ja) 二段筋スラブ用鉄筋取付方法
KR200409679Y1 (ko) 콘크리트 보수용 와이어 매쉬
KR101855977B1 (ko) 건축구조물용 거푸집
KR200306769Y1 (ko) 건축용 거푸집 고정구조
KR200347345Y1 (ko) 거푸집