JP4997131B2 - 壁構造体および壁の施工方法 - Google Patents

壁構造体および壁の施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、壁構造体および壁の施工方法に関する。
従来、屋外に設けられる塀や垣等の壁構造体であって、複数のブロックを積み重ねて構成されるものが知られている。そのような壁構造体としては、例えば、コンクリートブロックを積み重ねたブロック塀が一般的であり、ブロック塀では、地中の基礎から積み上げたコンクリートブロック同士がモルタルや鉄筋によって連結されている。このようなモルタル等を用いた湿式工法のブロック塀では、モルタルを介在させながらブロックを積み上げるため施工手間が掛かるとともに施工精度も低くなり、またモルタルが硬化するまでの期間中、養生しておく必要があって工期が長期化してしまう。
一方、モルタル等を用いずにブロック同士を金属製の枠材(支柱枠および介設枠)で連結する乾式工法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された壁構造体では、ブロックの上下面と左右側面とに溝状の係合部を形成しておき、上下のブロックの係合部に渡って介設枠を配置して上下のブロック同士を連結し、左右のブロックの係合部に渡って支柱枠を配置して左右のブロック同士を連結するように構成されている。
特許第2922054号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の壁構造体では、縦の支柱枠と横の介設枠とが互いに連結されていないため、ブロック同士の連結強度が高められず、壁構造体としての強度上の問題がある。ここで、支柱枠の側方からビス等をねじ込んで介設枠の側端部に螺合させれば、支柱枠と介設枠とを連結することも可能であるが、そのように連結できるのは、縦一列のブロックに限定される。このため、複数列のブロックを並設する場合には、1列目の支柱枠と2列目の介設枠とが連結不能であり、前述した通り壁構造体としての強度を向上させることが困難であり、ブロック同士やブロックと支柱枠や介設枠とを接着材などで接着する必要があり、工期の短縮化を図ることが難しいという問題がある。そして、接着材などを用いた湿式工法で施工した壁構造体では、完成してから所定期間後に解体する場合に、接着部分を含めてブロック自体を壊して解体する必要があり、解体したブロック等を再利用して壁構造体を再構築することができず、資源の再利用が不可能という点でも問題である。
また、従来の壁構造体では、最下段のブロックを地中に埋設して基礎に固定し、この基礎から立ち上がる片持ち状の構造であるため、最下段のブロックを地表面よりも上方に設置する構造にできない。このため、塀や垣等に利用する場合の設置計画上の制約を受け、設計自由度が高められないという問題もある。
本発明の目的は、良好な施工性が得られかつ設置計画の自由度を高めることができる壁構造体および壁の施工方法を提供することにある。
本発明の壁構造体は、所定間隔を介して設けられた複数の支持材と、これらの支持材間に渡って架設される上枠材および下枠材と、前記支持材、上枠材および下枠材で囲まれた領域に上下左右に並設される複数のブロック材とを備えた壁構造体であって、前記複数のブロック材のうち、上下に並設されるブロック材間には、前記支持材間に渡って横材が架設され、左右に並設されるブロック材間には、前記下枠材と前記横材とに渡る縦材、前記上下の横材同士に渡る縦材、および前記横材と前記上枠材とに渡る縦材が架設され、前記横材は、前記支持材に対して移動不能に支持される横材本体と、この横材本体に対して上下に移動自在、伸縮自在または弾性変形自在に設けられて前記ブロック材を押圧する押圧部材とを有して構成されていることを特徴とする。
以上の本発明によれば、上枠材および下枠材を支持材間に架設するとともに、上下のブロック間に設けられる横材も支持材間に架設したことで、各段のブロック材が横材や下枠材に支持されることとなる。さらに、横材同士や横材と下枠材との間、横材と上枠材との間における左右のブロック材間に縦材を設けたことで、横材、下枠材、上枠材、および縦材からなる格子状の支持体が支持材間に設けられ、この格子状の支持体における各マス目内部に個々のブロック材が支持されることとなる。従って、格子状に枠組みされた支持体(横材、下枠材、上枠材および縦材)によって支持されることで、ブロック材同士やブロック材と支持体とを、モルタルや接着材などの湿式工法によって固定しなくても壁構造体としての強度が確保できる。このように湿式工法を不要にして乾式工法で施工できることにより、工期短縮を図って施工性を高めることができる。
さらに、ブロック材を湿式工法で固定しなくてもよいことから、上枠材や下枠材、横材および縦材を分解することで、壁構造体を容易に解体することができるとともに、解体した各部材を再び組み立てることで壁構造体を再構築することができ、ブロック材や支持体の再利用が可能になり、資源の節約を図ることができる。
また、支持材間に架設した下枠材の上側に最下段のブロック材を支持させたことで、下枠材の架設高さを地表面よりも上方に設けるなど、ブロック材の設置高さが任意に設定可能になる。従って、壁構造体の設置場所に応じて適宜なブロック材の設置高さが選択可能になることから、設置計画上の制約を受けずに設計の自由度を高めることができる。
この際、本発明の壁構造体では、前記横材の押圧部材は、前記横材本体の下側に設けられて下方に位置する前記ブロック材の上面に当接可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、ブロック材を並べてから、その上側に横材を設置するとともに押圧部材で下側のブロック材の上面を押圧することで、下段から上段に向かってブロック材と横材とを順に設置していくことができる。そして、各段のブロック材および横材の設置とともに押圧部材でブロック材を押圧することで、各段ごとにブロック材を位置決めすることができることから、上下の位置決め精度を向上させることができる。さらに、上下方向の複数段のブロック材を積み上げてから位置決めする場合と比較して、位置決め作業が容易になるとともに、手直しの手間も低減できることから、施工作業の効率をさらに向上させることができる。
さらに、本発明の壁構造体では、前記上枠材は、前記支持材に固定される上枠材本体と、この上枠材本体に対して上下に移動自在、伸縮自在または弾性変形自在に設けられて下側の前記ブロック材を押圧する上枠押圧部材とを有して構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、前述のように各段のブロック材および横材を設置してから、最上段のブロック材の上側に上枠材を設置するとともに、上枠押圧部材で最上段のブロック材の上面を押圧することで、その位置決めを容易かつ確実に実施することができる。
また、本発明の壁構造体では、前記横材の押圧部材は、前記横材本体と別体に形成され、前記横材本体には、螺合部材が螺合されており、前記押圧部材に前記螺合部材の先端を当接させた状態で当該螺合部材を回転することにより当該押圧部材が上下に移動可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、螺合部材の回転により押圧部材を上下移動させることで、押圧部材によってブロック材を押圧することができ、ブロック材の位置決め精度が向上するとともに、位置決め作業の作業性を向上させることができる。
また、本発明の壁構造体では、前記縦材の下端部に形成された第1係合部と、前記下枠材および横材本体に設けられた第2係合部とを係合させることで、当該縦材の下端部が当該下枠材および横材本体に連結され、前記上枠材および横材本体を上方から貫通する固着部材を前記縦材の上端部に固着することで、当該縦材の上端部が当該上枠材および横材本体に連結されていることが好ましい。
このような構成によれば、縦材の下端部に形成した第1係合部を下枠材や横材本体の第2係合部に係合させることで、各段のブロック材を並べつつ縦材を配置する際に作業しにくい縦材の下端部を容易に下枠材や横材に取り付けることができる。そして、上枠材や横材本体を上方から貫通する固着部材を縦材の上端部に固着することで、縦材の連結強度を高め、格子状の支持体(下枠材、上枠材、横材および縦材)全体の強度を向上させることができる。
また、本発明の壁構造体では、前記支持材に沿って縦枠材が設けられ、この縦枠材を介して前記横材が前記支持材に固定され、前記縦枠材は、前記縦材を受け入れ可能な断面略コ字形に形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、支持材に沿った縦枠材を設けたことで、上枠材、下枠材および縦枠材によって四周が囲まれた支持体を構成することができる。従って、例えば地中に埋設した基礎などから立設される支持材としての支柱に対して横材を直接架設する場合と比較して、縦枠材を介することで支持材の立設精度誤差を吸収しやすくなり、施工性や施工精度をさらに向上させることができる。また、縦枠材が断面略コ字形に形成され、その内部に縦材を受け入れ可能に構成されることで、縦枠材の内部にて縦材の見付け位置を調節することができ、支持材の間隔寸法(モジュール)の変更に対して容易に対応可能となり、位置調整した場合でも縦枠材から縦材が大きく露出しないことで良好な外観が維持できる。
また、本発明の壁構造体では、前記ブロック材は、保水性を有した陶器、磁器、せっ器、土器などの焼物で構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、保水性を有した焼物でブロック材を構成したことで、ブロック材に水を含ませておくことができ、夏期などにおいて水の気化熱を利用して雰囲気温度を下げることができる。従って、前述したようにブロック材や支持体の再利用による資源の節約とともに、環境負荷の低減を促進させることができる。
また、本発明の壁構造体では、前記ブロック材は、全体略直方体状に形成されるとともに、上下の見込み面および左右の見込み面には、見込み方向に直交して四周連続した溝部が設けられており、前記横材本体および前記押圧部材には、前記ブロック材の上下の溝部に挿入される横突出部が形成され、前記縦材には、前記ブロック材の左右の溝部のうち少なくとも一方に挿入される縦突出部が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、ブロック材に形成した溝部に横材本体および押圧部材の横突出部と縦材の縦突出部を挿入することで、簡単かつ確実にブロック材の位置決めを実施することができる。
一方、本発明の壁の施工方法は、所定間隔を介して設けられた複数の支持材と、これらの支持材間に渡って架設される上枠材および下枠材と、前記支持材、上枠材および下枠材で囲まれた領域に上下左右に並設される複数のブロック材とを備えた壁の施工方法であって、前記横材は、前記支持材に固定される横材本体と、この横材本体に対して上下に移動自在または伸縮自在に設けられて前記ブロック材を押圧する押圧部材とを有して構成されており、前記支持材間に渡って前記下枠材を架設する下枠材架設手順と、前記架設した下枠材の上側に1段目の前記ブロック材を設置するとともに、これらの左右に並設されるブロック材間に縦材を配置して当該縦材の下端部を前記下枠材に連結する1段目ブロック材設置手順と、前記左右に並設したブロック材の上側に前記横材を設置して前記横材本体の両端部を前記支持材に固定し、当該横材本体に前記縦材の上端部を連結するとともに、前記横材の押圧部材で前記ブロック材を下方に押圧する横材架設手順と、前記架設した横材の上側に2段目以降の前記ブロック材を設置するとともに、これらの左右に並設されるブロック材間に縦材を配置して当該縦材の下端部を前記横材本体に連結する中段ブロック材設置手順と、前記横材架設手順および中段ブロック材設置手順を所定数だけ繰り返した後に、最上段の前記ブロック材の上側に前記上枠材を設置して当該上枠材を前記支持材間に架設するとともに、当該上枠材に前記縦材の上端部を連結する上枠材架設手順とを備えることを特徴とする。
以上の本発明によれば、乾式工法によって格子状の支持体(下枠材、上枠材、横材および縦材)およびブロック材が構築でき、前述と同様に強度を確保しつつ工期短縮を図って施工性を高めることができる。さらに、上枠材や下枠材、横材および縦材を分解することで、壁が容易に解体できかつ再構築できることから、資源の節約を図ることができる。そして、横材架設手順および中段ブロック材設置手順を繰り返すことで、各段ごとにブロック材を位置決めしてから次の段の作業に移ることができ、上下の位置決め精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る壁構造体1を示す正面図である。図2は、壁構造体1を拡大して示す正面図である。図3および図4は、それぞれ壁構造体1を拡大して示す縦断面図であり、図3は、図2に矢視III−III線で示す断面図であり、図4は、図2に矢視IV−IV線で示す断面図である。図5は、壁構造体1を拡大して示す横断面図であり、図2に矢視V−V線で示す断面図である。
図1および図2において、壁構造体1は、地中に埋設された基礎Fから立設された複数(本実施形態では、4本)の支持材としての支柱2と、隣り合う一対の支柱2間に渡って架設された上枠材3および下枠材4と、これらの上枠材3および下枠材4間にて支柱2に沿って固定された縦枠材5と、上枠材3、下枠材4および左右の縦枠材5で囲まれた領域に上下左右に並設された複数のブロック材6とを備えて構成されている。これらのブロック材6は、保水性を有した陶器、磁器、せっ器、土器などの焼物製の保水ブロックであり、ブロック材6に水を含ませることで、夏期などにおいて水の気化熱を利用して雰囲気温度を下げることができるようになっている。また、ブロック材6は、全体略直方体状かつ見込み方向に貫通する4つの通気孔6Aを有して形成され、このブロック材6の上下の見込み面および左右の見込み面には、それぞれ見込み方向に直交して四周連続した溝部としての上溝部6B、下溝部6Cおよび左右の縦溝部6Dが形成されている。
上枠材3は、図2、図3に示すように、固定ブラケット3Aを介して両端部が支柱2に固定される上枠材本体31と、この上枠材本体31の下側に上下に移動自在に設けられる上枠押圧部材32と、上枠材本体31の上側を覆って取り付けられる上枠カバー部材33とを有して構成されている。上枠押圧部材32には、ブロック材6の上面に当接する押圧面部34と、下方に突出してブロック材6の上溝部6Bに挿通される一対の位置決め部35とが形成されている。また、上枠材本体31の下側には、上枠押圧部材32の位置決め部35に沿って下方に延び、上枠押圧部材32を上下に案内する一対の案内片部36が形成されている。さらに、上枠材本体31には、その長手方向に沿った所定間隔ごとに調整ビス3B(螺合部材)が螺合されており、この調整ビス3Bの先端が上枠押圧部材32に当接されている。そして、調整ビス3Bを回転することにより上枠押圧部材32が上枠材本体31に対して上下に移動可能に構成され、調整ビス3Bを締め付けて上枠押圧部材32を下方に移動させることで、押圧面部34でブロック材6を下方に押圧できるようになっている。
下枠材4は、固定ブラケット4Aを介して両端部が支柱2に固定された略矩形状の中空断面を有して形成され、その上面には、ブロック材6を載置する一対の載置片部41と、ブロック材6の下溝部6Cに挿通される一対の位置決め片部42とが形成されている。この下枠材4は、図1、図2に示すように、地面よりも所定高さだけ上方において支柱2に固定されており、つまり下枠材4の下方には、見込み方向に遮蔽されない開口部Oが形成されている。
縦枠材5は、図5に示すように、支柱2の側面に固定される見込み面部51と、この見込み面部の両端から見付け方向内側に延びる一対の見付け面部52とを有して、断面略コ字形に形成されている。そして、縦枠材5は、そのコ字形内部に後述する縦材8を受け入れ可能な見込み寸法を有して形成されている。
以上のような上枠材3、下枠材4および左右の縦枠材5の内部に上下左右に並設された複数のブロック材6のうち、上下に並設されるブロック材6間には、図2〜図4に示すように、左右の縦枠材5間に渡って横材7が架設されている。また、左右に並設されるブロック材6間には、図2、図4、図5に示すように、下枠材4と横材7とに渡る縦材8、上下の横材7同士に渡る縦材8、および横材7と上枠材3とに渡る縦材8が架設されている。すなわち、横材7は、隣り合う支柱2間隔と略同一の長さ寸法を有し、その両端部が固定ブラケット7Aを介して縦枠材5の見込み面部51に固定されている。一方、縦材8は、下枠材4と横材7との間隔寸法、上下の横材7同士の間隔寸法、および横材7と上枠材3との間隔寸法、つまりブロック材6の高さ寸法と略同一の長さ寸法を有し、その上下端部が上枠材3や下枠材4、横材7に固定されている。
次に、図6〜図8も参照して、横材7および縦材8の構造について説明する。ここで、図6は、壁構造体1を示す分解斜視図である。図7は、横材7を示す縦断面図である。図8は、縦材8の固定構造を示す斜視図である。
横材7は、図6、図7に示すように、両端部が縦枠材5に固定される横材本体71と、この横材本体71の下側に上下に移動自在に設けられる横材押圧部材72とを有して構成されている。横材本体71は、略水平に延びる水平面部73と、この水平面部73の見込み方向両端部に形成されてブロック材6を載置する一対の載置片部74と、水平面部73から上方に延びてブロック材6の下溝部6Cに挿通される一対の位置決め片部75(横突出部)と、水平面部73から下方に延びる一対の案内片部76とを有して形成されている。また、横材押圧部材72は、前記上枠押圧部材32と共通部材で構成され、ブロック材6の上面に当接する押圧面部77と、下方に突出してブロック材6の上溝部6Bに挿通される一対の位置決め部78(横突出部)とを有して形成されている。さらに、横材本体71には、その長手方向に沿った所定間隔ごとに調整ビス7B(螺合部材)が螺合されており、この調整ビス7Bの先端が横材押圧部材72に当接されている。そして、図7に示すように、調整ビス7Bを回転することにより横材押圧部材72が横材本体71に対して上下に移動可能に構成され、調整ビス7Bを締め付けて横材押圧部材72を下方に移動させることで、押圧面部77でブロック材6を下方に押圧できるようになっている。
縦材8は、図4〜図6、図8に示すように、見込み方向に延びる縦材本体81と、この縦材本体81の見込み方向略中央から見付け方向に突出した延出片部82と、この延出片部82の先端側にて見込み方向に延びてブロック材6の縦溝部6Dに挿通される位置決め片部83(縦突出部)とを有して形成されている。また、縦材8における縦材本体81と延出片部82との交差位置には、ビスホール84が形成されており、横材7の水平面部73および上枠材3の上枠材本体31を上方から貫通する固定ビス8Aをビスホール84に螺合させることで、縦材8の上端部と横材本体71および上枠材本体31とが連結されるようになっている。また、縦材8の縦材本体81および位置決め片部83の上端部には、上方に突出した突出片部85,86が形成され、これらの突出片部85,86が上枠押圧部材32および横材押圧部材72の挿通孔32A,72Aに挿通されることで、上枠押圧部材32および横材押圧部材72の上下移動が拘束されないようになっている。
一方、縦材8における縦材本体81の下端部には、位置決め片部42,75に対応して一対の切欠き87が形成され、これらの切欠き87内部には、位置決め片部42,75の先端折返しに係合可能な係合突起88が形成されている。すなわち、係合突起88によって第1係合部が構成され、位置決め片部42,75の先端折返しによって第2係合部が構成されている。また、下枠材4および横材本体71の位置決め片部42,75には、縦材8の位置決め片部83に対応して切欠き42A,75Aが形成され、これらの切欠き42A,75Aに位置決め片部83が挿通されることで、縦材8が見付け方向に位置決めされるようになっている。従って、縦材8の係合突起88を下枠材4および横材本体71の位置決め片部42,75に係合させるとともに、位置決め片部83を切欠き42A,75Aに挿通させることで、縦材8の下端部と下枠材4および横材本体71とが連結されるようになっている。
次に、壁構造体1の施工手順について説明する。
先ず、地中に打設したコンクリートに支柱2の基端を埋め込んで基礎Fを構築するとともに複数の支柱2を立設する。基礎Fのコンクリートが硬化して所定の強度が確保されてから、以下のように壁構造体1の各組立工程を実施する。
支柱2間に固定ブラケット4Aを介して下枠材4を架設する(下枠材架設手順)。
下枠材4の上側の支柱2に沿って縦枠材5を固定する(縦枠材固定手順)。
左右の縦枠材5に沿った位置に縦材8を配置してから、下枠材4の上側に1段目のブロック材6を設置するとともに、左右に並設されるブロック材6間に縦材8を配置する(1段目ブロック材設置手順)。この際、各縦材8の係合突起88を下枠材4の位置決め片部42に係合し、位置決め片部83を切欠き42Aに挿通することで、縦材8の下端部を下枠材4に連結する。また、ブロック材6の下溝部6Cに下枠材4の位置決め片部42を挿通することで、ブロック材6の下辺部が見込み方向に位置決めされる。
次に、1段目のブロック材6の上側に横材7を設置し、横材本体71の両端部を固定ブラケット7Aを介して縦枠材5に固定してから、この横材本体71に縦材8の上端部を連結するとともに、横材7の調整ビス7Bを締め付けて横材押圧部材72で1段目のブロック材6上面を下方に押圧する(横材架設手順)。この際、横材本体71の上方から固定ビス8Aをビスホール84に螺合して縦材8の上端部を横材本体71に連結する。また、横材7の調整ビス7Bは、例えば各ブロック材6ごとに2箇所ずつ設けられ、これらの調整ビス7Bを締め付けることで、個々のブロック材6を下方に押圧する。以上の横材架設手順によって、ブロック材6の上溝部6Bに横材押圧部材72の位置決め部78を挿通し、縦溝部6Dに縦材8の位置決め片部83を挿通することで、ブロック材6の上辺部および左右の縦辺部が見込み方向に位置決めされる。さらに、横材押圧部材72で下方に押圧することで各ブロック材6が上下方向に位置決めされ、左右の縦材8が下枠材4と横材本体71とに連結されることで、各ブロック材6が見付け方向(左右方向)に位置決めされる。
次に、1段目の横材7の上側に2段目のブロック材6を設置するとともに、左右に並設されるブロック材6間に縦材8を配置する(中段ブロック材設置手順)。この際、各縦材8の係合突起88を横材本体71の位置決め片部75に係合し、位置決め片部83を切欠き75Aに挿通することで、縦材8の下端部を下側の横材7に連結する。また、ブロック材6の下溝部6Cに横材本体71の位置決め片部75を挿通することで、ブロック材6の下辺部が見込み方向に位置決めされる。このような中段ブロック材設置手順に続いて前記横材架設手順を実施することで2段目のブロック材6が見込み方向、上下方向および見付け方向に位置決めされる。そして、中段ブロック材設置手順および横材架設手順を繰り返すことで、2段目以降のブロック材6、縦材8および横材7が組み立てられ、各段のブロック材6が見込み方向および上下方向に位置決めされる。さらに、左右の縦材8上下端部が上下の横材本体71に連結されることで、各ブロック材6が見付け方向(左右方向)に位置決めされる。
以上の中段ブロック材設置手順によって最上段のブロック材6を設置してから、最上段のブロック材6の上側に上枠材3を設置し、上枠材本体31の両端部を固定ブラケット3Aを介して支柱2に固定してから、上枠材本体31に最上段の縦材8の上端部を連結するとともに、上枠材3の調整ビス3Bを締め付けて上枠押圧部材32で最上段のブロック材6上面を下方に押圧する(上枠材架設手順)。この際、上枠材本体31の上方から固定ビス8Aをビスホール84に螺合して縦材8の上端部を上枠材本体31に連結する。また、上枠材3の調整ビス3Bは、例えば各ブロック材6ごとに2箇所ずつ設けられ、これらの調整ビス3Bを締め付けることで、個々のブロック材6を下方に押圧する。以上の上枠材架設手順によって、最上段のブロック材6の上溝部6Bに上枠押圧部材32の位置決め部35を挿通し、縦溝部6Dに縦材8の位置決め片部83を挿通することで、ブロック材6の上辺部および左右の縦辺部が見込み方向に位置決めされる。さらに、上枠押圧部材32で下方に押圧することで各ブロック材6が上下方向に位置決めされ、左右の縦材8が横材本体71と上枠材本体31とに連結されることで、ブロック材6が見付け方向(左右方向)に位置決めされる。この後に上枠材3の上枠材本体31に上枠カバー部材33を取り付けて壁構造体1の組立が完了する。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、上枠材3、下枠材4および縦枠材5で囲まれた内部が横材7で上下に複数に仕切られ、下枠材4および各横材7の上側に各段のブロック材6が支持されるとともに、各段における左右のブロック材6間に縦材8が設けられているので、格子状のマス目内部に個々のブロック材6が支持されることとなる。従って、格子状に枠組みされた支持体(下枠材4、上枠材3、横材7および縦材8)によって支持されることで、ブロック材6を確実に支持することができ、壁構造体1としての強度が確保できるとともに、湿式工法を不要にして乾式工法で施工できることにより、工期短縮を図って施工性を高めることができる。
(2)さらに、ブロック材6を湿式工法(モルタルや接着材)で固定しなくてもよいことから、上枠材3や下枠材4、縦枠材5、横材7、縦材8を分解することで、壁構造体1を容易に解体することができるとともに、解体した各部材を再び組み立てることで壁構造体1を再構築することができ、ブロック材6や支持体の再利用が可能になり、資源の節約を図ることができる。また、支柱2間に架設した下枠材4の上側に最下段(1段目)のブロック材6を支持させ、下枠材4の下側に開口部Oが形成されているので、壁構造体1の設置場所に応じて適宜なブロック材6の設置高さが選択可能になることから、設置計画上の制約を受けずに設計の自由度を高めることができる。
(3)また、各段のブロック材6を並べてから、その上側に横材7または上枠材3を設置するとともに横材押圧部材72または上枠押圧部材32で下側のブロック材6の上面を押圧することで、下段から上段に向かってブロック材6と横材7(または上枠材3)とを順に設置していくことができる。そして、各段のブロック材6および横材7の設置とともに横材押圧部材72でブロック材6を押圧することで、各段ごとにブロック材6を位置決めすることができることから、上下方向の位置決め精度を向上させることができる。さらに、上下方向の複数段のブロック材6を積み上げてから位置決めする場合と比較して、位置決め作業が容易になるとともに、手直しの手間も低減できることから、施工作業の効率をさらに向上させることができる。
(4)また、横材7(および上枠材3)において、横材本体71(上枠材本体31)と横材押圧部材72(上枠押圧部材32)とを別体で構成し、調整ビス7B(調整ビス3B)を締め付けて横材押圧部材72(上枠押圧部材32)を下方に移動させることで、ブロック材6を押圧して上下方向に位置決めすることができ、ブロック材6の位置決め精度が向上するとともに、位置決め作業の作業性を向上させることができる。また、下枠材4および横材本体71に形成した位置決め片部42,75がブロック材6の下溝部6Cに挿通され、横材押圧部材72および上枠押圧部材32に形成した位置決め部78,35がブロック材6の上溝部6Bに挿通されることで、これらの横材押圧部材72および上枠押圧部材32の下方への移動によってブロック材6の上下方向の位置決めと同時に見込み方向の位置決めを実行することができる。
(5)また、縦材8の係合突起88が横材本体71の位置決め片部75に係合され、位置決め片部83が切欠き75Aに挿通されることで、縦材8の下端部が横材本体71に連結されるので、横材7上にブロック材6とともに縦材8を設置する際の作業性を向上させることができる。さらに、横材本体71の上方から固定ビス8Aをビスホール84に螺合することで縦材8の上端部が横材本体71に連結されるので、連結作業が容易に実行できるとともに、横材7と縦材8との連結強度を高めて、壁構造体1としての強度を向上させることができる。
(6)また、縦枠材5が断面略コ字形に形成され、その内部に縦材8を受け入れ可能に構成されることで、縦枠材5の内部にて縦材8の見付け位置を調節することができ、支柱2の間隔寸法(モジュール)の変更(例えば、関東間の910mmモジュールと、1mモジュールとの変更)に対して容易に対応することができる。そして、縦材8の見付け位置を調整した場合でも、縦枠材5から縦材8が大きく露出しないことで良好な外観が維持できる。このようなモジュール変更に際して、予めブロック材6の縦横寸法が異なるように形成しておき、910mmモジュールの場合には、短辺が横寸法となるようにブロック材6を設置し、1mモジュールの場合には、長辺が横寸法となるようにブロック材6を設置することで、共通のブロック材6が利用可能になる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、ブロック材6として、保水性を有した陶器、磁器、せっ器、土器などの焼物製の保水ブロックを用いたが、これに限らず、ブロック材としては、コンクリートブロックや煉瓦、樹脂製ブロック、ガラスブロック、木製ブロックなどであってもよい。また、支持材としては、地中の基礎Fから立設される支柱2に限らず、コンクリート壁やブロック壁などの壁体であってもよい。
また、前記実施形態では、上下一対の上枠材3および下枠材4の間にブロック材6を並べて配置したが、上枠材3および下枠材4が上下に複数組で設けられ、各組の上枠材3と下枠材4との間にブロック材6が配置されていてもよい。すなわち、前記実施形態では、下枠材4の下側に開口部Oが設けられていたが、複数組の上枠材3および下枠材4を設けた場合には、下側の組の上枠材3の上側と、上側の組の下枠材4の下側との間に開口部を形成することができ、壁構造体1の計画自由度をさらに向上させることができる。
さらに、前記実施形態では、横材7および上枠材3において、横材本体71および上枠材本体31と横材押圧部材72および上枠押圧部材32とを別体で構成し、調整ビス7B,3Bを締め付けて横材押圧部材72および上枠押圧部材32を下方に移動させることで、ブロック材6を押圧する構成を採用したが、これに限られない。すなわち、横材7および上枠材3の押圧部材としては、横材本体や上枠材本体に固定されて上下伸縮自在な伸縮部材から構成されてもよく、また横材本体や上枠材本体に固定されて弾性変形自在な弾性部材から構成されてもよい。ここで、弾性部材としては、例えば、ゴム製の気密部材や、スポンジ等のクッション部材などが例示でき、これらの弾性部材を固定した横材本体や上枠材本体をブロック材の上側に設置することで、弾性部材がブロック材の上面に当接して下方に押圧することが可能となる。
また、前記実施形態では、横材7の調整ビス7Bが各ブロック材6ごとに2箇所ずつ設けられていたが、これに限らず、調整ビス7Bが各ブロック材6ごとに1箇所ずつあるいは3箇所以上ずつ設けられてもよく、また縦材8に隣接した両端部のブロック材6に対して2箇所、その他中間部のブロック材6に対して1箇所ずつの調整ビス7Bが設けられていてもよい。
また、前記実施形態で説明した縦材8は、図9および図10に示す変形例のような形態および横材本体71との係合構造を有して構成されてもよい。
すなわち、図9および図10において、縦材8は、前記実施形態の位置決め片部83を有さずに、縦材本体81と延出片部82とによって断面略十字形に形成されている。そして、縦材本体81と延出片部82との交差位置に形成されたビスホール84に固定ビス8Aを螺合させることで、縦材8の上端部と横材本体71とが連結されるようになっている。また、縦材本体81の下端部には、一対の切欠き87と、これらの切欠き87内部の係合突起(第1係合部)88とが形成され、係合突起88を横材本体71の位置決め片部75に係合させることで、縦材8の下端部と横材本体71とが連結されるようになっている。一方、横材本体71の位置決め片部75には、前記実施形態のような切欠き75Aが形成されておらず、この切欠き75Aに代えて係合突起88を時計回りに係止する係止片75Bが形成されている。以上の変形例では、図10に示すように、縦材8自体を反時計回りに傾斜させた状態で係合突起88を横材本体71の位置決め片部75間に挿通してから、縦材8を時計回りに回転させて係合突起88を係止片75Bに当接させ、その状態で上側の横材本体71を貫通する固定ビス8Aをビスホール84に螺合して締め付けることで、縦材8が横材本体71に対して位置決めされかつ連結されるようになっている。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る壁構造体を示す正面図である。 前記壁構造体を拡大して示す正面図である。 前記壁構造体を拡大して示す縦断面図である。 前記壁構造体を拡大して示す縦断面図である。 前記壁構造体を拡大して示す横断面図である。 前記壁構造体を示す分解斜視図である。 前記壁構造体における横材を示す縦断面図である。 前記壁構造体における縦材の固定構造を示す斜視図である。 本発明の変形例に係る縦材の固定構造を示す斜視図である。 前記変形例の固定構造を示す平面図である。
符号の説明
1…壁構造体、2…支柱(支持材)、3…上枠材、3B…調整ビス(螺合部材)、4…下枠材、5…縦枠材、6…ブロック材、6B…上溝部、6C…下溝部、6D…縦溝部、7…横材、7B…調整ビス(螺合部材)、8…縦材、8A…固定ビス(固着部材)、31…上枠材本体、32…上枠押圧部材、71…横材本体、72…横材押圧部材、75…位置決め片部(横突出部)、78…位置決め部(横突出部)、83…位置決め片部(縦突出部)、88…係合突起(第1係合部)。

Claims (9)

  1. 所定間隔を介して設けられた複数の支持材と、これらの支持材間に渡って架設される上枠材および下枠材と、前記支持材、上枠材および下枠材で囲まれた領域に上下左右に並設される複数のブロック材とを備えた壁構造体であって、
    前記複数のブロック材のうち、上下に並設されるブロック材間には、前記支持材間に渡って横材が架設され、左右に並設されるブロック材間には、前記下枠材と前記横材とに渡る縦材、前記上下の横材同士に渡る縦材、および前記横材と前記上枠材とに渡る縦材が架設され、
    前記横材は、前記支持材に対して移動不能に支持される横材本体と、この横材本体に対して上下に移動自在、伸縮自在または弾性変形自在に設けられて前記ブロック材を押圧する押圧部材とを有して構成されている壁構造体。
  2. 前記横材の押圧部材は、前記横材本体の下側に設けられて下方に位置する前記ブロック材の上面に当接可能に構成されている請求項1に記載の壁構造体。
  3. 前記上枠材は、前記支持材に固定される上枠材本体と、この上枠材本体に対して上下に移動自在、伸縮自在または弾性変形自在に設けられて下側の前記ブロック材を押圧する上枠押圧部材とを有して構成されている請求項1または請求項2に記載の壁構造体。
  4. 前記横材の押圧部材は、前記横材本体と別体に形成され、前記横材本体には、螺合部材が螺合されており、
    前記押圧部材に前記螺合部材の先端を当接させた状態で当該螺合部材を回転することにより当該押圧部材が上下に移動可能に構成されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の壁構造体。
  5. 前記縦材の下端部に形成された第1係合部と、前記下枠材および横材本体に設けられた第2係合部とを係合させることで、当該縦材の下端部が当該下枠材および横材本体に連結され、
    前記上枠材および横材本体を上方から貫通する固着部材を前記縦材の上端部に固着することで、当該縦材の上端部が当該上枠材および横材本体に連結されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の壁構造体。
  6. 前記支持材に沿って縦枠材が設けられ、この縦枠材を介して前記横材が前記支持材に固定され、
    前記縦枠材は、前記縦材を受け入れ可能な断面略コ字形に形成されている請求項1から請求項5のいずれかに記載の壁構造体。
  7. 前記ブロック材は、保水性を有した陶器、磁器、せっ器、土器などの焼物で構成されている請求項1から請求項6のいずれかに記載の壁構造体。
  8. 前記ブロック材は、全体略直方体状に形成されるとともに、上下の見込み面および左右の見込み面には、見込み方向に直交して四周連続した溝部が設けられており、
    前記横材本体および前記押圧部材には、前記ブロック材の上下の溝部に挿入される横突出部が形成され、前記縦材には、前記ブロック材の左右の溝部のうち少なくとも一方に挿入される縦突出部が形成されている請求項1から請求項7のいずれかに記載の壁構造体。
  9. 所定間隔を介して設けられた複数の支持材と、これらの支持材間に渡って架設される上枠材および下枠材と、前記支持材、上枠材および下枠材で囲まれた領域に上下左右に並設される複数のブロック材とを備えた壁の施工方法であって、
    前記横材は、前記支持材に固定される横材本体と、この横材本体に対して上下に移動自在または伸縮自在に設けられて前記ブロック材を押圧する押圧部材とを有して構成されており、
    前記支持材間に渡って前記下枠材を架設する下枠材架設手順と、
    前記架設した下枠材の上側に1段目の前記ブロック材を設置するとともに、これらの左右に並設されるブロック材間に縦材を配置して当該縦材の下端部を前記下枠材に連結する1段目ブロック材設置手順と、
    前記左右に並設したブロック材の上側に前記横材を設置して前記横材本体の両端部を前記支持材に固定し、当該横材本体に前記縦材の上端部を連結するとともに、前記横材の押圧部材で前記ブロック材を下方に押圧する横材架設手順と、
    前記架設した横材の上側に2段目以降の前記ブロック材を設置するとともに、これらの左右に並設されるブロック材間に縦材を配置して当該縦材の下端部を前記横材本体に連結する中段ブロック材設置手順と、
    前記横材架設手順および中段ブロック材設置手順を所定数だけ繰り返した後に、最上段の前記ブロック材の上側に前記上枠材を設置して当該上枠材を前記支持材間に架設するとともに、当該上枠材に前記縦材の上端部を連結する上枠材架設手順とを備える壁の施工方法。
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