JP2023126986A - 人工毛髪用繊維、繊維処理剤、人工毛髪用繊維の製造方法 - Google Patents

人工毛髪用繊維、繊維処理剤、人工毛髪用繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】消臭性能を有する人工毛髪用繊維を提供する。【解決手段】本発明によれば、表面にポリフェノールが付着した人工毛髪用繊維が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は、ウィッグ、ヘアピース、ブレード、エクステンションヘアー等の頭髪装飾製品に用いられる繊維(以下、単に「人工毛髪用繊維」という。)、繊維処理剤、人工毛髪用繊維の製造方法に関するものである。
頭飾製品を使用する消費者は、頻繁には洗髪を行わず、頭皮の皮脂を頭皮常在菌が分解することで臭気成分が発生する。そのため、消臭効果のある頭飾製品の開発が求められている。
特許文献1では、かつらのベースネットに消臭性を有する紙糸を使用することで、かつらに消臭性を付与している。
特開2020-033663号公報
しかし、特許文献1の技術では、ベースネットには消臭効果があるものの、毛髪部分の消臭効果が低いという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、消臭性能を有する人工毛髪用繊維を提供するものである。
本発明によれば、表面にポリフェノールが付着した人工毛髪用繊維が提供される。
本発明者が鋭意検討を行ったところ、人工毛髪用繊維の表面にポリフェノールを付着させると、人工毛髪用繊維の消臭性能が向上することを見出し、本発明の完成に到った。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記表面に保水剤が付着している、前記記載の人工毛髪用繊維である。
好ましくは、前記表面にバインダーが付着している、前記記載の人工毛髪用繊維である。
好ましくは、前記表面に帯電防止剤が付着している、前記記載の人工毛髪用繊維である。
好ましくは、ポリフェノールを含有する、繊維処理剤である。
好ましくは、繊維の表面に前記記載の繊維処理剤を付着させる工程を備える、人工毛髪用繊維の製造方法である。
1.人工毛髪用繊維
本発明の一実施形態の人工毛髪用繊維としては、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維が挙げられる。人工毛髪用繊維は、溶融紡糸工程、延伸工程、アニール工程を経て、製造される。溶融紡糸工程では、樹脂組成物が溶融紡糸されることによって未延伸糸が製造される。具体的には、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等が用いられ、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂又はポリアミド系樹脂と、帯電防止剤、熱安定剤、滑剤、難燃剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤とが溶融混錬され、公知の溶融紡糸法で溶融紡糸されることで、未延伸糸が得られる。このとき、引き取り速度の調整によって、未延伸糸の繊度が制御される。
延伸工程では、未延伸糸が延伸倍率1.5~5.0倍で延伸されることで延伸糸が製造される。延伸倍率は、2.0~4.0倍が好ましい。延伸倍率が大きくなると、繊維の強度発現が起こり易くなり、延伸倍率が小さくなると、延伸処理時の糸切れが発生し難くなるためである。
延伸処理の際の温度は、80~120℃が好ましい。延伸処理温度が80℃より低いと、繊維の強度が低くなると共に糸切れを発生し易くなる。延伸処理温度が120℃より高いと、表面が平滑になり、光沢が高くなる。
アニール工程では、延伸糸に対して好ましくは100~200℃の熱処理温度で熱処理を行う。この熱処理によって、延伸糸の熱収縮率を低下させることができる。熱処理は、延伸処理の後に連続して行っても、一旦巻き取った後に時間を空けて行うこともできる。
人工毛髪用繊維の単繊度は、20~100dtexが好ましく、より好ましくは35~80dtexである。この単繊度にするためには、溶融紡糸工程直後の繊維(未延伸糸)の繊度を300dtex以下にしておくことが好ましい。未延伸糸の繊度が小さければ、細繊度の人工毛髪用繊維を得るために延伸倍率を小さくすることができ、延伸処理後の人工毛髪用繊維に光沢が発生し難くなる。
人工毛髪用繊維は、塩化ビニル系樹脂から形成される人工毛髪用繊維、又は、ポリアミド系樹脂から形成される人工毛髪用繊維であることが好ましい。
ここで、塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニルの単独重合物であるホモポリマー樹脂又は各種のコポリマー樹脂、及びそれらの混合物である。コポリマー樹脂としては、塩化ビニル-酢酸ビニルコポリマー樹脂、塩化ビニル-プロピオン酸ビニルコポリマー樹脂等の塩化ビニルとビニルエステル類とのコポリマー樹脂、塩化ビニル-アクリル酸ブチルコポリマー樹脂、塩化ビニル-アクリル酸2エチルヘキシルコポリマー樹脂等の塩化ビニルとアクリル酸エステル類とのコポリマー樹脂、塩化ビニル-エチレンコポリマー樹脂、塩化ビニル-プロピレンコポリマー樹脂等の塩化ビニルとオレフィン類とのコポリマー樹脂、塩化ビニル-アクリロニトリルコポリマー樹脂等がある。コポリマー樹脂において、コモノマーの含有量は、成型加工性、糸特性等の要求品質に応じて決めることができる。塩化ビニル系樹脂は、好ましくは、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂と塩素化塩化ビニル樹脂の混合物、塩化ビニル―アクリロニトリルコポリマーのうちの1種、ないし2種以上の混合物である。塩化ビニル系樹脂は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等によって得られるが、繊維の初期着色性等を考慮して、懸濁重合によって製造したものが好ましい。
ポリアミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6・10、ナイロン6・12、またはこれらの共重合体が挙げられる。ポリアミド系樹脂は、好ましくは、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6とナイロン66の共重合体である。
本実施形態の人工毛髪用繊維は、表面にポリフェノールが付着している。これによって、人工毛髪用繊維の消臭性能が向上する。ポリフェノールは、茶葉、竹、笹、フキ、ヘチマ、スギナ、柿等から抽出可能である。
人工毛髪用繊維に対するポリフェノールの付着量は、例えば0.0001~2質量%であり、0.001~1質量%が好ましく、0.01~0.5質量%がさらに好ましい。このような付着量の場合に、人工毛髪用繊維の消臭性能が高く、且つ人工毛髪用繊維の触感が損なわれにくい。この付着量は、具体的には例えば、0.0001,0.0005、0.001,0.005、0.01、0.03、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
人工毛髪用繊維には、保水剤が付着していることが好ましい。保水剤は、ポリフェノールと併用することで消臭性能の向上に寄与する。保水剤としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ブチレングリコール、水溶性コラーゲン、乳酸ナトリウム、ポリオクタニウム等が挙げられる。
人工毛髪用繊維に対する保水剤の付着量は、例えば0.001~1質量%であり、0.005~0.5質量%が好ましく、0.01~0.3質量%がさらに好ましく、0.02~0.1質量%がさらに好ましい。このような範囲の場合に、人工毛髪用繊維の消臭性能が高く、且つ人工毛髪用繊維の触感が損なわれにくい。この付着量は、具体的には例えば、0.001,0.005,0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
人工毛髪用繊維には、バインダーが付着していることが好ましい。バインダーは、人工毛髪用繊維にポリフェノールや保水剤を固定化し消臭持続性を付与するためのものである。バインダーとしては、ウレタン系、アクリル系、メタクリル系、シリコーン系、ポリアミド系、ポリエステル系、塩ビ系、エポキシ系などのポリマー等が挙げられる。なお、人工毛髪用繊維の滑り性や人工毛髪用繊維との密着性の観点から、バインダーは、シリコーン系バインダーを含むことが好ましい。
人工毛髪用繊維に対するバインダーの付着量は、例えば0.001~5質量%であり、0.005~3質量%が好ましく、0.01~2質量%がさらに好ましく、0.02~1質量%がさらに好ましい。このような範囲の場合に、消臭持続性が高く、且つ繊維のべたつきや糸束の収束が生じ難くなり人工毛髪用繊維の触感が損なわれにくい。この付着量は、具体的には例えば、0.001,0.005,0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
人工毛髪用繊維には、帯電防止剤が付着していることが好ましい。帯電防止剤としては、非イオン性(ノニオン系)、カチオン系、アニオン系、両性系のものを使用することができる。なお、帯電防止性能や人工毛髪用繊維の触感への影響の観点から、イオン液体を使用することが好ましい。
人工毛髪用繊維に対する帯電防止剤の付着量は、例えば0.001~5質量%であり、0.005~3質量%が好ましく、0.01~2質量%がさらに好ましく、0.02~1質量%がさらに好ましい。このような範囲の場合に、帯電防止効果の向上が期待でき、且つ繊維のべたつきが生じにくくなり人工毛髪用繊維の触感が損なわれにくい。この付着量は、具体的には例えば、0.001,0.005,0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
2.繊維処理剤、人工毛髪用繊維の製造方法
上述の人工毛髪用繊維は、人工毛髪用繊維となる繊維に繊維処理剤を付着させることによって、製造することができる。繊維に繊維処理剤を付着させる手段としては、繊維に液体を塗布する従来公知の手段を採用できる。具体的には、表面に繊維処理剤を付着させたロールに繊維を巻き付ける手段(ロール転写法)、繊維処理剤を貯めた液体槽に繊維を浸す手段、ブラシ、刷毛等の塗り具を介して繊維に繊維処理剤を付着させる手段等を採用できる。
繊維処理剤は、ポリフェノールを含有し、必要に応じて、水、保水剤、バインダー、帯電防止剤の少なくとも1種を含有する。
繊維処理剤は、ポリフェノールを含有する消臭剤を含有することが好ましい。消臭剤は、ポリフェノール以外の成分として、水を含むことが好ましく、水と、pH調整剤を含むことがさらに好ましい。pH調整剤は、例えば有機酸と有機酸金属塩である。有機酸は、例えば、クエン酸であり、金属塩は、例えば、ナトリウム塩である。消臭剤中のポリフェノールの含有量は、例えば、例えば0.1~10質量%であり、1~5質量%が好ましい。
繊維処理剤における消臭剤の含有量は、水100質量部に対して、例えば0.5~900質量部であり、1~500質量部が好ましく、10~300質量部がさらに好ましい。この含有量は、具体的には例えば、0.5、1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、450、500、900質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
繊維処理剤におけるポリフェノールの含有量は、繊維処理剤全体に対する質量%として、例えば0.01~10質量%であり、0.05~4質量%が好ましい。この含有量は、具体的には例えば、0.01、0.02、0.05、0.1、0.5、1、5、10質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
繊維処理剤における保水剤の含有量は、繊維処理剤全体に対する質量%として、例えば0.01~15質量%であり、0.05~6質量%が好ましい。この含有量は、具体的には例えば、0.01、0.02、0.05、0.1、0.5、1、5、10、15質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
繊維処理剤におけるバインダーの含有量は、繊維処理剤全体に対する質量%として、例えば0.01~60質量%であり、0.01~30質量%が好ましい。この含有量は、具体的には例えば、0.01、0.1、0.5、1、5、10、20、30、40、50、60質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
繊維処理剤における帯電防止剤の含有量は、繊維処理剤全体に対する質量%として、例えば0.01~10質量%であり、0.1~5質量%が好ましく、0.5~4質量%が好ましい。この含有量は、具体的には例えば、0.01、0.05、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
繊維処理剤は、他の添加剤、例えば、抗菌加工剤、消臭加工剤、防カビ加工剤、UVカット剤、柔軟剤、SR加工剤、芳香加工剤、難燃剤、消泡剤、香料等を含有してもよい。
3.用途
上述の人工毛髪用繊維は、ウィッグ、ヘアピース、ブレード、エクステンンョンヘアー等の頭髪装飾製品に用いられる。
以下、実施例、比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。
1.繊維処理剤の処方
表1~表2に示す成分を同表に示す配合量(質量部)で配合して、繊維処理剤を得た。
表中の各成分の詳細は、以下の通りである。
消臭剤:COS-18(ポリフェノールの1種であるカキタンニンを5質量%含有、PH調整剤、水を含む。)(リリース科学工業株式会社)
保水剤:1,3-ブチレングリコール(東京化成工業株式会社)
バインダー剤:シリコーン系バインダー S-200L(大和化学工業株式会社)
帯電防止剤A:イオン液体 AS300(日本乳化剤株式会社)
帯電防止剤B:4級アンモニウム塩(自社調製品)
触感付与剤:アルキルアルキレート(自社調製品)
2.繊維
人工毛髪用繊維の製造に用いる繊維として、以下の塩化ビニル系繊維を用いた。繊維の平均繊度は、55~70dtexであった。なお、平均繊度は、N=100の測定値の平均により求めた。
塩化ビニル系繊維:自社調製品(ポリ塩化ビニル(大洋塩ビ株式会社:TH-700)を使用)
3.繊維処理剤の塗布
各実施例、比較例について、繊維の製造工程において延伸が終了した後、ロール転写法によって、繊維の表面に繊維処理剤を塗布して、人工毛髪用繊維を得た。人工毛髪用繊維に付着した繊維処理剤の各有効成分(ポリフェノール、バインダー、保水剤及び帯電防止剤)の付着量を表1~表2に示す。
消臭剤、及び、その他の有効成分の付着量は、以下の方法により求めた。
(1)ポリフェノール
人工毛髪用繊維表面に付着した繊維処理剤を、水で繊維から抽出し、抽出液をフォーリンチオカルト法(比色分析法)によりポリフェノール濃度を算出し、付着量に換算した。
(2)保水剤
繊維処理剤が付着した人工毛髪用繊維を水に入れて繊維処理剤を水に抽出し、GC-MS(アジレント・テクノロジー社製 GC7890A、MS5975C)を用いて保水剤のピーク面積から濃度を算出し、付着量に換算した。
(3)バインダー
繊維処理剤が付着した人工毛髪用繊維を濃硫酸で分解後、燃焼して灰化し、さらに、アルカリ融解した後、塩酸を加えて溶解処理を行う。そして、分解溶液中のSiの濃度を、ICP発光分光分析装置(Agilent社製 5110VDV)を用いて算出し、付着量に換算した。
(4)帯電防止剤
繊維処理剤が付着した人工毛髪用繊維を水に入れて繊維処理剤を水に抽出し、凍結乾燥後、GPC(日本分析工業社製 LC-908)により分取し、LC-MS(アジレント・テクノロジー社製 1100、SCIEX社製 3200Q-TRAP)を用いて帯電防止剤のピーク面積から濃度を算出し、付着量に換算した。
(5)触感付与剤
[0]繊維処理剤が付着した人工毛髪用繊維を有機溶媒に入れて繊維処理剤を有機溶媒に抽出し、GPC(日本分析工業社製 LC-908)により分取し、LC-MS(アジレント・テクノロジー社製 1100、SCIEX社製 3200Q-TRAP)を用いて触感付与剤のピーク面積から濃度を算出し、付着量に換算した。
4.人工毛髪用繊維の評価
以下に示す方法で、消臭性、べたつき、消臭持続性、帯電防止性の評価を行った。全ての実施例の人工毛髪用繊維は、比較例の人工毛髪用繊維よりも消臭性が優れていた。
(1)消臭性
消臭加工繊維製品認証基準で定める方法(一般社団法人 繊維評価技術協議会)に準拠し、アンモニア、酢酸、イソ吉草酸の各成分について減少率(%)を算出した。なお、減少率(%)が、大きいほど、消臭性が高いことを示す。
(2)べたつき
べたつきは、実施例・比較例の人工毛髪用繊維を長さ250mm、重量20gに束ね、人工毛髪用繊維処理技術者(実務経験5年以上)10人の手触りにより、次の評価基準で評価した。
A:技術者全員が、べたつきがなく触感が良いと評価したもの
B:べたつきがなく触感が良いと評価した技術者が9割以上10割未満
C:べたつきがなく触感が良いと評価した技術者が7割以上9割未満
D:べたつきがなく触感が良いと評価した技術者が7割未満
(3)消臭持続性(洗濯耐久性)
消臭加工繊維製品認証基準で定める方法((一社)繊維評価技術協議会)に準拠し、人工毛髪用繊維を3回洗濯した後のアンモニア、酢酸、イソ吉草酸の各成分について減少率(%)を算出し、次の評価基準で評価した。
A:全ての成分の減少率が50%以上であるもの
B:全ての成分の減少率が30%以上で、Aに該当しないもの
C:全ての成分の減少率が10%以上で、A及びBに該当しないもの
D:いずれかの成分の減少率が10%未満
(4)帯電防止性(表面抵抗値)
各実施例・比較例について、人工毛髪用繊維を長さ250mm、重量20gに束ね、23℃×50%RHの環境下で24時間放置した後、デジタル超高抵抗/微少電流計(株式会社ADVANTEST:R8340)を用いて印加電圧10Vの条件で表面抵抗値を測定し、N=5の測定値の平均を求めた。なお、人工毛髪用繊維の表面抵抗値が低いほど、帯電防止性が良好となる。

Claims (6)

  1. 表面にポリフェノールが付着した人工毛髪用繊維。
  2. 前記表面に保水剤が付着している、請求項1に記載の人工毛髪用繊維。
  3. 前記表面にバインダーが付着している、請求項1又は2に記載の人工毛髪用繊維。
  4. 前記表面に帯電防止剤が付着している、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の人工毛髪用繊維。
  5. ポリフェノールを含有する、繊維処理剤。
  6. 繊維の表面に請求項5に記載の繊維処理剤を付着させる工程を備える、人工毛髪用繊維の製造方法。
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