JP2023126020A - 整列システム - Google Patents
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Abstract
【課題】整列後の対象物の向きを適切に管理する。【解決手段】整列システム100は、方向性を有する複数の対象物Wを整列させる整列ロボット4と、整列ロボット4を制御する第1ロボット制御装置5とを備えている。第1ロボット制御装置5は、複数の対象物Wのそれぞれの整列向きを設定しており、複数の対象物Wのそれぞれを整列向きを向くように整列させるための整列動作を整列ロボット4に実行させる。【選択図】図15
Description
ここに開示された技術は、整列システムに関する。
従来より、コンベア等によって運搬される複数の対象物を整列させる技術が知られている。例えば、特許文献1には、搬送される複数の物品の中から基準となる物品を選択し、基準となる物品に対して他の物品を整列させるシステムが開示されている。
しかしながら、特許文献1のシステムは、基準となる対象物に対して他の対象物を整列させるので、対象物の整列状態は、基準となる対象物に依存する。つまり、前述のシステムでは、整列後の対象物の向きを管理することが難しい。
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、整列後の対象物の向きを適切に管理することにある。
ここに開示された整列システムは、方向性を有する複数の対象物を整列させる整列ロボットと、前記整列ロボットを制御するロボット制御装置とを備え、前記ロボット制御装置は、前記複数の対象物のそれぞれの整列向きを設定しており、前記複数の対象物のそれぞれを前記整列向きを向くように整列させるための整列動作を前記整列ロボットに実行させる。
前記整列システムによれば、整列後の対象物の向きを適切に管理することができる。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、整列システム100の斜視図である。図2は、整列システム100の平面図である。図3は、整列システム100の概略構成を示す構成図である。
整列システム100は、複数の対象物Wを運搬するコンベア1と、コンベア1によって運搬されてくる対象物Wを整列させる整列ロボット4と、整列ロボット4を制御する第1ロボット制御装置5とを備えている。整列システム100は、コンベア1によって搬送されてくる複数の対象物Wを所定の向きを向くように整列ロボット4によって整列させる。整列システム100は、コンベア1を制御するコンベア制御装置2をさらに備えてもよい。第1ロボット制御装置5は、ロボット制御装置の一例である。
整列システム100は、整列ロボット4によって整列させられた複数の対象物Wを所定の配置場所に移送する移送システム32をさらに備えていてもよい。移送システム32は、対象物Wを移送する移送ロボット6と、移送ロボット6を制御する第2ロボット制御装置7とを有している。移送システム32は、移送装置の一例である。この例では、配置場所は、パレットPである。
整列システム100は、コンベア1によって搬送されてくる複数の対象物Wを整列ロボット4によって整列させ、整列した対象物Wを移送システム32によってパレットPまで移送させる。つまり、整列システム100は、対象物Wのパレタイズを行うシステムである。さらに、この例では、整列システム100は、パレットPから対象物Wをコンベア1に降ろすデパレタイズを行うこともできる。
コンベア制御装置2、第1ロボット制御装置5及び第2ロボット制御装置7は、コンベア1、整列ロボット4、移送ロボット6が対象物Wの運搬、整列及び移送を協調して実行するように、コンベア1、整列ロボット4及び移送ロボット6を協調制御する。
整列ロボット4は、直交3軸の座標系(以下、「第1ロボット座標系」という)を有している。第1ロボット座標系は、互いに直交するX1軸、Y1軸、及びZ1軸を有している。移送ロボット6は、直交3軸の座標系(以下、「第2ロボット座標系」という)を有している。第2ロボット座標系は、互いに直交するX2軸、Y2軸、及びZ2軸を有している。第1ロボット座標系と第2ロボット座標系とは、両方とも整列システム100が設置されている場所に固定的な座標系なので、一定の位置関係を有する。この例では、X1軸とX2軸とは互いに平行であり、Y1軸とY2軸とは互いに平行であり、Z1軸とZ2軸とは互いに平行になっている。
図4は、対象物Wの斜視図である。対象物Wは、方向性を有している。つまり、対象物Wの向きによって、対象物Wの姿勢が特定され得る。例えば、対象物Wは、略直方体形状を有する。例えば、対象物Wは、略直方体形状の段ボール又は折り畳みコンテナ等であってもよい。
対象物Wは、少なくとも1つの基準面Rを有する。対象物Wの方向性は、対象物Wの基準面Rの向き、即ち、基準面Rの法線ベクトルの向きによって規定される。基準面Rの向きを対象物Wの向きとする。例えば、対象物Wが上方を向くとは、基準面Rが上方を向くことを意味する。
基準面Rは、任意に設定される。例えば、基準面は、対象物Wの複数の面のうち、ラベル、バーコード、マーカ、内容物表示、模様、特定の色等の特定表示Sが付された面であってもよい。尚、対象物Wの方向性は、内容物の向きによって規制されてもよい。例えば、対象物Wが段ボールの場合、段ボールの中の製品の向き、例えば、製品の正面の向きによって対象物Wの向きが規定されてもよい。
この例では、対象物Wは、短辺及び長辺を含む長方形状の一対の上面f1及び下面f2と、上面f1と下面f2との間の4つの側面とを有する。4つの側面には、上面f1及び下面f2の短辺に対応する一対の短側面f3、f5と、上面f1及び下面f2の長辺に対応する一対の長側面f4、f6とが含まれる。一対の短側面f3、f5のうち一方の短側面f3が基準面Rである。基準面Rには、特定表示Sが付されている。つまり、対象物Wの上面f1及び下面f2は、長手方向と短手方向とを有し、基準面Rは、その長手方向の一側を向いている。対象物Wが段ボール又は折り畳みコンテナである場合には、開口するように構成された面が上面f1となる。
コンベア1は、コンベアシステム31の一部である。コンベアシステム31は、コンベア1と、コンベア1を制御するコンベア制御装置2とを有している。
コンベア1は、複数の対象物Wを連続的又は断続的に運搬する。例えば、コンベア1は、回転駆動される複数のローラを有するローラコンベアである。コンベア1は、ローラを駆動する駆動源としての電動モータ11(図5参照)を有している。コンベア1は、対象物Wを所定の運搬速度で運搬する。説明の便宜上、コンベア1において対象物Wが搬送される方向を搬送方向という。搬送方向において、整列ロボット4が配置されている側を下流側とする。搬送方向の下流側を前側とし、搬送方向の上流側を後側とする。搬送方向の下流側を向いた場合を基準に左右方向、即ち、幅方向を規定する。搬送方向及び幅方向は、第1ロボット座標系又は第2ロボット座標系を基準に規定することができる。搬送方向は、第1ロボット座標系のX1軸と平行であると共に、第2ロボット座標系のX2軸と平行である。幅方向は、第1ロボット座標系のY1軸と平行であると共に、第2ロボット座標系のY2軸と平行である。
尚、コンベア1は、電動モータ11による駆動方向を切り換えることによって、搬送方向の上流と下流とを反転させることができる。これにより、コンベア1は、パレタイズ及びデパレタイズの両方において対象物Wを運搬する。
コンベア1には、第1運搬エリア1Aと第1把持エリア1Bと第2運搬エリア1Cと整列エリア1Dとが設けられている。第1運搬エリア1A、第1把持エリア1B、第2運搬エリア1C及び整列エリア1Dのいずれのエリアのローラも回転駆動されており、対象物Wの運搬能力を有する。
尚、第1運搬エリア1A、第1把持エリア1B、第2運搬エリア1C及び整列エリア1Dのそれぞれの機能は、パレタイズを基準に規定されている。以下のコンベア1の説明においても、パレタイズを基準に説明する。
コンベア1は、対象物Wを規則的に配列した状態で運搬する。例えば、コンベア1の第1運搬エリア1Aの上流部分において、複数の対象物Wのそれぞれの向きが規則性を持つように複数の対象物Wがコンベア1上に載置される。第1運搬エリア1Aは、対象物Wを単純に運搬するエリアである。コンベア1は、第1運搬エリア1Aにおいて、複数の対象物Wを一列に配列した状態で運搬する。例えば、コンベア1は、第1運搬エリア1Aにおいて、複数の対象物Wのそれぞれが一定の向きを向いた状態で複数の対象物Wを運搬する。対象物Wの向きは、コンベア1を基準とする向きである。例えば、コンベア1は、図2に示すように、複数の対象物Wのそれぞれがコンベア1の幅方向の左を向いた状態、即ち、それぞれの基準面Rが左を向いた状態で複数の対象物Wを運搬する。このとき、対象物Wは、上面が上方を向くようにコンベア1に載置されている。
第1把持エリア1Bは、第1運搬エリア1Aの下流に設けられ、整列ロボット4が対象物Wを把持するエリアである。第1把持エリア1Bでは、第1運搬エリア1Aによって搬送される対象物Wが停止させられる。
第2運搬エリア1Cは、第1把持エリア1Bの下流に設けられ、対象物Wを整列エリア1Dへ運搬するエリアである。第2運搬エリア1Cは、整列ロボット4によって整列させられた対象物Wをそのままの姿勢で整列エリア1Dまで運搬する。第2運搬エリア1Cの幅方向寸法は、第1運搬エリア1Aの幅方向寸法よりも大きい。第2運搬エリア1Cは、整列させられる対象物Wが干渉しない程度の幅方向寸法を有している。
整列エリア1Dは、第2運搬エリア1Cの下流に設けられ、対象物Wが移送システム32に受け渡されるエリアである。整列エリア1Dの幅方向寸法は、第2運搬エリア1Cの幅方向寸法と略同じであり、即ち、第1運搬エリア1Aの幅方向寸法よりも大きい。整列エリア1Dでは、整列させられた対象物Wが停止させられる。つまり、整列エリア1Dは、整列完了後の対象物Wが配置される場所である。
コンベア1は、搬送される対象物Wを案内するガイドが幅方向の両側に設けられている。ガイドには、第1運搬エリア1Aに設けられた一対の第1ガイド10aと、第2運搬エリア1Cに設けられた一対の第2ガイド10bとを含んでいる。第1ガイド10aの間隔に比べて、第2ガイド10bの間隔の方が広くなっている。第1ガイド10aは、第1把持エリア1Bの途中まで延びている。第2ガイド10bは、第2運搬エリア1Cの途中から整列エリア1Dの途中まで延びている。
コンベア1は、第1ストッパ12と、第2ストッパ13と、第3ストッパ14とを有している。第1ストッパ12、第2ストッパ13及び第3ストッパ14は、それぞれ対象物Wを停止させる。
第1ストッパ12及び第2ストッパ13は、可動式のストッパである。つまり、第1ストッパ12は、コンベア1から上方に突出する作動状態と、コンベア1から下方へ退避した解放状態とで切替可能に構成されている。作動状態の第1ストッパ12は、コンベア1に搬送される対象物Wと干渉して、対象物Wの移動を阻止する。結果として、対象物Wは、第1ストッパ12と接触する位置で停止する。解放状態の第1ストッパ12は、コンベア1に搬送される対象物Wと干渉せず、対象物Wの移動を許容する。同様に、第2ストッパ13は、コンベア1から上方に突出する作動状態と、コンベア1から下方へ退避した解放状態とで切替可能に構成されている。
第1ストッパ12は、コンベア1のうち第1把持エリア1Bと第2運搬エリア1Cとの間に配置されている。第1ストッパ12は、対象物Wを第1把持エリア1Bに一時的に停止させる。
第2ストッパ13は、第2運搬エリア1Cと整列エリア1Dとの間に配置されている。第2ストッパ13は、整列エリア1Dへの対象物Wの進入を一次的に阻止する。
第3ストッパ14は、固定式のストッパである。第3ストッパ14は、コンベア1の下流端にコンベア1から上方へ突出する状態で固定的に設けられている。第3ストッパ14は、整列エリア1Dの下流端を区画する。対象物Wが第3ストッパ14に接触して停止することによって、整列エリア1Dへの対象物Wの配置が完了する。
コンベア1は、対象物Wを保持するホルダ15をさらに有している。ホルダ15は、第1ストッパ12の上流に配置されている。ホルダ15は、第1ストッパ12によって停止させられた対象物Wの1つ上流側の対象物Wをその場で保持する。ホルダ15は、コンベア1の幅方向の両側から対象物Wを挟んで保持する。ホルダ15は、対象物Wを保持することによって対象物Wを停止させる。つまり、ホルダ15は、ストッパとして機能する。ホルダ15は、整列ロボット4が対象物Wを整列させている際に第1把持エリア1Bへの次の対象物Wの進入を阻止する。
コンベア1は、対象物Wを持ち上げるリフタ16をさらに有する。リフタ16は、整列エリア1Dに配置されている。リフタ16は、コンベア1上の対象物Wを下から押し上げることによってコンベア1から浮かせる。これにより、対象物Wとコンベア1との間に隙間が形成される。その結果、移送システム32による対象物Wの把持が容易になる。
コンベア1は、対象物Wを検出する第1対象物センサ17及び第2対象物センサ18を有している。第1対象物センサ17は、第1把持エリア1Bへ到達した対象物Wを検出する。第1対象物センサ17は、コンベア1のうち第1把持エリア1Bの周辺に配置される。第2対象物センサ18は、整列エリア1Dへ到達した対象物Wを検出する。2個の第2対象物センサ18が、整列エリア1Dにおいて幅方向に並んで配置される。2個の第2対象物センサ18は、整列エリア1Dにおいて、幅方向に並んで配列される対象物Wをそれぞれ検出する。第1対象物センサ17及び第2対象物センサ18は、例えば、近接センサ又は光センサ等であってもよい。
図5は、コンベア制御装置2の概略的なハードウェア構成を示す図である。コンベア制御装置2は、電動モータ11、第1ストッパ12、第2ストッパ13、ホルダ15及びリフタ16を制御する。コンベア制御装置2には、第1対象物センサ17の検出結果及び第2対象物センサ18の検出結果が入力される。コンベア制御装置2は、電動モータ11を動作させると共に、第1対象物センサ17及び第2対象物センサ18の検出結果に応じて、第1ストッパ12、第2ストッパ13、ホルダ15及びリフタ16を適宜動作させる。また、コンベア制御装置2は、第1ロボット制御装置5及び第2ロボット制御装置7と協調制御を行うので、第1ロボット制御装置5及び第2ロボット制御装置7と信号の授受可能に接続されている。
コンベア制御装置2は、制御部21と、記憶部22と、メモリ23とを有している。制御部21は、コンベア制御装置2の全体を制御する。制御部21は、各種の演算処理を行う。例えば、制御部21は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで形成されている。制御部21は、MCU(Micro Controller Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、PLC(Programmable Logic Controller)等で形成されていてもよい。記憶部22は、制御部21で実行されるプログラム及び各種データを格納している。記憶部22は、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等で形成される。メモリ23は、データ等を一時的に格納する。例えば、メモリ23は、揮発性メモリで形成される。
図6は、制御部21の機能ブロック図である。制御部21は、記憶部22から制御プログラムをメモリに読み出して展開することによって、各種機能を実現する。具体的には、制御部21は、コンベア1を動作させる運搬指令部24と、第1対象物センサ17及び第2対象物センサ18の検出結果に応じて、第1ストッパ12、第2ストッパ13、ホルダ15及びリフタ16を制御する運搬管理部25として機能する。
運搬指令部24は、コンベア1のローラを駆動する電動モータ11の作動及び停止を切り替えることによって、コンベア1の作動及び停止を切り替える。運搬指令部24は、パレタイズの場合とでパレタライズの場合とで、電動モータ11による駆動方向を切り替える。
運搬管理部25は、第1対象物センサ17及び第2対象物センサ18による対象物Wの検出を基準に、第1ストッパ12、第2ストッパ13、ホルダ15及びリフタ16の作動及び解除をそれぞれの所定のタイミングで切り替える。これにより、運搬管理部25は、対象物Wをコンベア1によって一定速度で単純に運搬するのではなく、コンベア1の作動を継続した状態で対象物Wの運搬を適宜停止させたり、再開させたりすることができる。つまり、運搬管理部25は、対象物Wの運搬状況を管理する。
整列ロボット4は、例えば、産業用ロボットである。整列ロボット4は、図1に示すように、ロボットアーム41と対象物Wを把持するハンド45とを有している。整列ロボット4は、ロボットアーム41を支持するベース40をさらに有している。ハンド45は、ロボットアーム41のエンドエフェクタである。ハンド45は、ロボットアーム41の先端に連結されている。ハンド45は、対象物Wの把持及び解放を切替可能に構成されている。整列ロボット4は、ロボットアーム41によってハンド45を移動させると共に、ハンド45による対象物Wの把持及び解放を切り替えることによって、対象物Wを整列させる。整列ロボット4は、コンベア1によって搬送されてくる対象物Wを1つずつ整列させる。
整列ロボット4は、コンベア1によって搬送される対象物Wにアクセスできる位置に配置されている。この例では、ベース40は、コンベア1に跨って配置されている。ベース40は、コンベア1によって搬送される対象物Wと干渉しないように、コンベア1との間に十分な間隔が設けられている。
ロボットアーム41は、ハンド45の位置及び姿勢を変更する。ロボットアーム41は、垂直多関節型のロボットアームである。ロボットアーム41は、複数のリンク42と、複数のリンク42を接続する関節43と、複数の関節43を回転駆動するサーボモータ44(図7参照)とを有している。例えば、ロボットアーム41の一端部(ハンド45とは反対側の端部)に位置するリンク42は、関節43を介して、鉛直方向に延びる回転軸回りに回転可能にベース40に連結されている。
尚、ロボットアーム41は、水平多関節型、パラレルリンク型、直角座標型、又は極座標型のロボットアーム等であってもよい。
ハンド45は、ハンド本体46と、開閉する2本の指47とを有する。2本の指47は、互いの間隔を変更するように平行移動する。ハンド本体46には、2本の指47を駆動するアクチュエータ48(図7参照)が設けられている。
第1ロボット制御装置5は、複数の対象物Wのそれぞれの整列向きを設定しており、複数の対象物Wのそれぞれを整列向きを向くように整列させるための整列動作を整列ロボット4に実行させる。ここで、第1ロボット制御装置5は、対象物Wの基準面Rの向きによって対象物Wの方向性を規定する。第1ロボット制御装置5は、基準面Rが整列向きを向くように複数の対象物Wのそれぞれを整列させるための整列動作を整列ロボット4に実行させる。
第1ロボット制御装置5は、整列ロボット4を制御して、ロボットアーム41及びハンド45に整列動作を実行させる。整列動作においては、ハンド45がコンベア1によって搬送される対象物Wを把持し、ロボットアーム41及びハンド45が移動して対象物Wを整列させ、ハンド45が対象物Wをコンベア1上に解放する。整列後の対象物Wは、コンベア1によって整列エリア1Dまで搬送される。結果として、整列ロボット4は、整列動作において、整列エリア1Dに対象物Wを整列させる。
図7は、第1ロボット制御装置5の概略的なハードウェア構成を示す図である。第1ロボット制御装置5は、ロボットアーム41のサーボモータ44及びハンド45のアクチュエータ48を制御する。第1ロボット制御装置5は、コンベア制御装置2及び第2ロボット制御装置7と協調制御を行うので、コンベア制御装置2及び第2ロボット制御装置7と信号の授受可能に接続されている。第1ロボット制御装置5は、制御部51と、記憶部52と、メモリ53と、サーボアンプ59とを有している。
制御部51は、第1ロボット制御装置5の全体を制御する。制御部51は、各種の演算処理を行う。例えば、制御部51は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで形成されている。制御部51は、MCU(Micro Controller Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、PLC(Programmable Logic Controller)等で形成されていてもよい。
記憶部52は、制御部51で実行されるプログラム及び各種データを格納している。記憶部52は、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等で形成される。メモリ53は、データ等を一時的に格納する。例えば、メモリ53は、揮発性メモリで形成される。
サーボアンプ59は、サーボモータ44へ電流を供給する。サーボアンプ59には、サーボモータ44に設けられたエンコーダ44aの検出結果が入力されている。サーボアンプ59は、エンコーダ44aの検出結果に基づいてサーボモータ44への印加電流をフィードバック制御する。
図8は、制御部51の機能ブロック図である。制御部51は、記憶部52から制御プログラムをメモリに読み出して展開することによって、各種機能を実現する。具体的には、制御部51は、対象物Wの整列向きを設定する設定部54と、設定部54で設定された整列向きに対象物Wを整列させるためのロボットアーム41の動作である整列動作をロボットアーム41に実行させる動作指令部55とを有する。
対象物Wの整列向きは、整列後の、即ち、整列の目標となる対象物Wの向きである。設定部54は、対象物Wの整列向きに加えて、対象物Wの整列位置を設定する。対象物Wの整列位置は、整列後の、即ち、整列の目標となる対象物Wの位置である。つまり、整列向きと整列位置とによって、目標となる対象物Wの整列状態が定義される。設定部54は、複数の整列状態の組み合わせによって形成された整列パターンを設定する。これにより、設定部54は、対象物Wの整列向き及び整列位置を設定する。
詳しくは、設定部54は、対象物Wの基準面Rの向きによって対象物Wの方向性を規定する。すなわち、設定部54は、対象物Wの整列向きを基準面Rの向きによって規定する。整列向きは、コンベア1を基準とする向きである。すなわち、整列向きは、コンベア1に対する向きである。この例では、整列向きは、コンベア1の搬送方向を基準とする向きである。具体的には、整列向きは、第1整列向きと、第1整列向きとは異なる第2整列向きとを含む。第2整列向きは、第1整列向きと反対向きである。第1整列向きは、搬送方向の前向きであり、第2整列向きは、搬送方向の後向きである。
整列位置は、コンベア1を基準とする位置である。この例では、整列位置は、コンベア1の幅方向に関する位置である。つまり、整列位置は、コンベア1の幅方向の位置以外の位置は規定していない。具体的には、整列位置は、第1整列位置と第2整列位置とを含む。第2整列位置は、第1整列位置と異なる位置である。第1整列位置は、コンベア1の幅方向中央よりも右にオフセットした位置である。第2整列位置は、コンベア1の幅方向中央よりも左にオフセットした位置である。
整列状態としては、第1整列向き及び第1整列位置、即ち、前向き且つ右側位置の第1整列状態と、第1整列向き及び第2整列位置、即ち、前向き且つ左側位置の第2整列状態と、第2整列向き及び第2整列位置、即ち、後向き且つ左側位置の第3整列状態と、第2整列向き及び第1整列位置、即ち、後向き且つ右側位置の第4整列状態との4つの整列状態が想定される。整列状態を示す場合において、「前向き」は搬送方向の前向きを意味し、「後向き」は搬送方向の後向きを意味し、「右側位置」は幅方向の右側位置を意味し、「左側位置」は幅方向の左側位置を意味する。
整列パターンは、搬送されてくる対象物Wを順番にどの整列状態に整列させるかを規定する。この例では、整列パターンは、4つの整列状態の組み合わせによって形成される。具体的には、第1整列状態、第2整列状態、第3整列状態、第4整列状態がこの順で整列パターンを形成している。
整列パターンは、記憶部52に予め保存されている。設定部54は、記憶部52から整列パターンを読み出して設定する。例えば、今回搬送、整列及び移送される複数の対象物Wに関する整列パターンがオペレータによって事前に第1ロボット制御装置5に入力され、入力された整列パターンが記憶部52に保存される。尚、整列パターンは、移送の都度、オペレータによって追加され、記憶部52に保存されてもよい。
尚、コンベア1は、第1ロボット座標系及び第2ロボット座標系に対して一定の位置関係を有しているので、整列向き及び整列位置は、第1ロボット座標系又は第2座標系で表すこともできる。例えば、第1整列向きは、X1軸方向の正向きであり、第2整列方向は、X1軸方向の負向きである。あるいは、第1整列向きは、X2軸方向の正向きであり、第2整列方向は、X2軸方向の負向きである。第1整列位置は、Y1軸方向の正側にオフセットした位置であり、第2整列位置は、Y1軸方向の負側にオフセットした位置である。あるいは、第1整列位置は、Y2軸方向の正側にオフセットした位置であり、第2整列位置は、Y2軸方向の負側にオフセットした位置である。
動作指令部55は、コンベア1によって搬送される複数の対象物Wを1つずつ整列パターンに従って整列させる整列動作をロボットアーム41及びハンド45に繰り返し実行させる。整列動作には、ロボットアーム41がハンド45を整列前の対象物Wまで移動させて、ハンド45が対象物Wを把持する把持動作、ハンド45によって把持された対象物Wが割り当てられた整列状態となるようにロボットアーム41がハンド45を移動させる転換動作、割り当てられた整列状態となった対象物Wの把持をハンド45が解除する解除動作が含まれる。
動作指令部55は、整列動作を実現するための、ロボットアーム41の各関節43の角度を指令角度としてサーボアンプ59に出力する。サーボアンプ59は、各関節43の角度が指令角度となるように、サーボモータ44へ印加する電流をフィードバック制御する。動作指令部55は、必要に応じて、ハンド45のアクチュエータ48にも動作指令を出力する。これにより、ロボットアーム41及びハンド45が整列動作を実行する。
動作指令部55は、整列動作を実現するための前述の指令角度を各対象物Wに関して生成する。把持動作のための指令角度は、整列前の対象物Wの位置に応じて生成される。転換動作のための指令角度は、整列前の対象物Wの向き及び位置並びに割り当てられた整列状態に応じて生成される。解除動作は、ハンド45の把持を解除させる動作であるため、何れの対象物Wに関しても同じである。
詳しくは、動作指令部55は、順次運搬されてくる対象物Wに整列パターンを形成する4つの整列状態を順番に割り当てる。ここでは、説明の便宜上、運搬されてくる対象物Wを順番に、第1対象物W1、第2対象物W2、第3対象物W3、第4対象物W4と呼び、それ以降の対象物Wも順番に第1対象物W1、第2対象物W2、第3対象物W3、第4対象物W4と繰り返し呼ぶこととする。整列パターンを形成する整列状態が対象物Wに順番に割り当てられた結果、第1対象物W1には第1整列状態が割り当てられ、第2対象物W2には第2整列状態が割り当てられ、第3対象物W3には第3整列状態が割り当てられ、第4対象物W4には第4整列状態が割り当てられる。
動作指令部55は、整列前の対象物Wの向き及び位置を記憶部52から読み出す。記憶部52には、コンベア1によって運搬される際の対象物Wの向き及び位置が予め保存されている。例えば、第1運搬エリア1Aに載置される対象物Wの向きがオペレータによって事前に第1ロボット制御装置5に入力され、入力された向きが記憶部52に保存される。整列前の対象物Wの向きは、運搬時の対象物Wの向きと同じである。この例では、整列前の対象物Wの向きは、コンベア1の幅方向の左向きである。整列前の対象物Wの位置は、第1把持エリア1Bで一定であるので、第1把持エリア1Bの位置が整列前の対象物Wの位置として記憶部52に保存されている。
動作指令部55は、対象物Wごとに整列前の対象物Wの向き及び位置と割り当てられた整列状態とに基づいて転換動作のための指令角度を生成する。その結果、整列ロボット4は、整列パターンに従って対象物Wを順番に、前向きで右側位置に、前向きで左側位置に、後向きで右側位置に、後向きで左側位置に整列させる。動作指令部55は、このような整列動作を整列ロボット4に繰り返し実行させる。
整列ロボット4は、整列動作を繰り返し実行した結果、2個の対象物Wを第1整列向きを向き且つ第1整列向きと交差する方向に並ぶように整列させる一方、別の2個の対象物を第2整列向きを向き且つ第2整列向きと交差する方向に並ぶように整列させる。詳しくは、整列させられた対象物Wは、コンベア1の第2運搬エリア1Cを介して整列エリア1Dまで運搬される。整列エリア1Dは、図2に示すように、幅方向に2個の対象物Wが配列できるスペースを有する。整列エリア1Dが空いている場合には、まず幅方向の右側に対象物Wが運搬され、次に幅方向の左側に対象物Wが運搬される。こうして、整列エリア1Dにおいては、2個の対象物Wが幅方向に配列される。詳しくは後述するが、整列エリア1Dに2個の対象物Wが幅方向に配列された状態になると、移送ロボット6によって2個の対象物Wが移送される。整列エリア1Dが空くと、次の整列後の対象物Wが整列エリア1Dに運搬されてくる。このように、整列エリア1Dへの2個の対象物Wの整列と整列エリア1Dからの2個の対象物Wの移送とが交互に行われる。
ここで、整列エリア1Dにおいて配列される2個の対象物Wは、それぞれ同じ向きを向く。詳しくは、整列エリア1Dには、第1対象物W1と第2対象物W2とが配列される場合と、第3対象物W3と第4対象物W4とが配列される場合がある。第1対象物W1及び第2対象物W2は共に、搬送方向の前を向く。第3対象物W3及び第4対象物W4は共に、搬送方向の後を向く。このように、整列パターンに従うと、整列エリア1Dにおいては、第1整列向きの2個の対象物Wと第2整列向きの2個の対象物Wとが交互に配列される。
移送ロボット6は、例えば、産業用ロボットである。移送ロボット6は、図1に示すように、ロボットアーム61と対象物Wを把持するハンド65とを有している。移送ロボット6は、ロボットアーム61を支持するベース60をさらに有している。移送ロボット6は、整列ロボット4と同様の基本構成を有するが、整列ロボット4に比べて大型のロボットである。ハンド65は、ロボットアーム61のエンドエフェクタである。ハンド65は、ロボットアーム61の先端に連結されている。ハンド65は、対象物Wの把持及び解放を切替可能に構成されている。移送ロボット6は、ロボットアーム61によってハンド65を移動させると共に、ハンド65による対象物Wの把持及び解放を切り替えることによって、対象物Wを移送する。移送ロボット6は、パレタイズにおいて、コンベア1の整列エリア1Dにおいて同じ向きを向いて並んだ2つの対象物Wを一括に把持して配置場所としてのパレットPに移送する。移送ロボット6は、デパレタイズにおいて、パレットPからコンベア1へ同じ向きを向く対象物Wを2個ずつ移送する。
パレットPは、図2に示すように、コンベア1の幅方向においてコンベア1と並んで配置されている。具体的には、パレットPは、コンベア1の整列エリア1Dと並んで配置されている。移送ロボット6は、コンベア1の整列エリア1D及びパレットPの両方にアクセスできる位置に配置されている。この例では、コンベア1を基準とすると、移送ロボット6は、コンベア1の搬送方向においてパレットPの後方に配置されている。すなわち、移送ロボット6は、コンベア1の幅方向においてコンベア1と並んで配置されている。
ロボットアーム61は、ハンド65の位置及び姿勢を変更する。ロボットアーム61は、垂直多関節型のロボットアームである。ロボットアーム61は、複数のリンク62と、複数のリンク62を接続する関節63と、複数の関節63を回転駆動するサーボモータ64(図9参照)とを有している。例えば、ロボットアーム61の一端部(ハンド65とは反対側の端部)に位置するリンク62は、関節63を介して、鉛直方向に延びる回転軸回りに回転可能にベース60に連結されている。
尚、ロボットアーム61は、水平多関節型、パラレルリンク型、直角座標型、又は極座標型のロボットアーム等であってもよい。
ハンド65は、ハンド本体66と、開閉する2本の指67とを有する。2本の指67は、互いの間隔を変更するように平行移動する。ハンド本体66には、2本の指67を駆動するアクチュエータ68(図9参照)が設けられている。
第2ロボット制御装置7は、対象物Wをコンベア1からパレットPへ移送するための移送動作を移送ロボット6に実行させる。第2ロボット制御装置7は、移送ロボット6を制御して、ロボットアーム61及びハンド65に移動動作を実行させる。移送動作においては、ハンド65がコンベア1の整列エリア1D上の対象物Wを把持し、ロボットアーム61及びハンド65が移動して対象物WをパレットP上に移送し、ハンド65が対象物Wを解放する。
図9は、第2ロボット制御装置7の概略的なハードウェア構成を示す図である。第2ロボット制御装置7は、ロボットアーム61のサーボモータ64及びハンド65のアクチュエータ68を制御する。第2ロボット制御装置7は、コンベア制御装置2及び第1ロボット制御装置5と協調制御を行うので、コンベア制御装置2及び第1ロボット制御装置5と信号の授受可能に接続されている。第2ロボット制御装置7は、制御部71と、記憶部72と、メモリ73と、サーボアンプ79とを有している。
制御部71は、第2ロボット制御装置7の全体を制御する。制御部71は、各種の演算処理を行う。例えば、制御部71は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで形成されている。制御部71は、MCU(Micro Controller Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、PLC(Programmable Logic Controller)等で形成されていてもよい。
記憶部72は、制御部71で実行されるプログラム及び各種データを格納している。記憶部72は、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等で形成される。メモリ73は、データ等を一時的に格納する。例えば、メモリ73は、揮発性メモリで形成される。
サーボアンプ79は、サーボモータ64へ電流を供給する。サーボアンプ79には、サーボモータ64に設けられたエンコーダ64aの検出結果が入力されている。サーボアンプ79は、エンコーダ64aの検出結果に基づいてサーボモータ64への印加電流をフィードバック制御する。
図10は、制御部71の機能ブロック図である。制御部71は、記憶部72から制御プログラムをメモリに読み出して展開することによって、各種機能を実現する。具体的には、制御部71は、パレットP上における対象物Wが配置されるべき位置(以下、「移送位置」という)を設定する設定部74と、設定部74で設定された移送位置に対象物Wを移送するためのロボットアーム61の動作である移送動作をロボットアーム61に実行させる動作指令部75とを有する。
設定部74は、移送位置に加えて、移送位置における対象物Wの向きである配置向きを設定する。つまり、移送位置と配置向きとによって、目標となる対象物Wの移送状態が定義される。移送ロボット6は、基本的には、対象物Wを2個ずつ一括で移送する。そのため、移送状態は、一括で移送される2個の対象物Wの移送位置及び配置向きによって定義される。設定部74は、これらの2つの移送位置の組み合わせによって形成された移送パターンを設定する。これにより、設定部74は、対象物Wの移送位置及び配置向きを設定する。
移送位置は、図2に示すように、パレットP上の第1移送位置A1と第2移送位置A2とを含む。第2移送位置A2は、第1移送位置A1と異なる位置である。第1移送位置A1と第2移送位置A2とは隣接している。第1移送位置A1は、第2移送位置A2に対してコンベア1の搬送方向における前側に配置されている。第1移送位置A1は、並列する2個の対象物Wを配置可能な面積を有している。第2移送位置A2は、並列する2個の対象物Wを配置可能な面積を有している。つまり、パレットP上には、2行2列の行列状に対象物Wが配置される。第1移送位置A1及び第2移送位置A2のそれぞれにおいて、対象物Wが積載されていく。
配置向きは、第1配置向きと第2配置向きとを含む。第2配置向きは、第1配置向きと反対向きである。この例では、コンベア1を基準とすると、第1配置向きは、搬送方向の前向きであり、第2配置向きは、搬送方向の後向きである。第1配置向きは、第1移送位置A1と対応付けられている。第2配置向きは、第2移送位置A2と対応付けられている。移送状態としては、第1配置向きで第1移送位置A1に配置された第1移送状態と、第2配置向きで第2移送位置A2に配置された第2移送状態とが想定される。
つまり、第1移送位置A1には、第1配置向きの対象物Wが配置される。第2移送位置A2には、第2配置向きの対象物Wが配置される。第1移送位置A1に配置された対象物Wと第2移送位置A2に配置された対象物Wとは、基準面Rと反対側の面、即ち、短側面f5を互いに向かい合わせて配置される。第1移送位置A1に対して搬送方向の前側には他の対象物Wが配置されていないので、第1移送位置A1に配置された対象物Wの基準面Rは、パレットP上の対象物Wの集合において外方を向く。同様に、第2移送位置A2に対して搬送方向の後側には他の対象物Wが配置されていないので、第2移送位置A2に配置された対象物Wの基準面Rは、パレットP上の対象物Wの集合において外方を向く。結果として、パレットP上に配置された対象物Wの基準面Rは、外方から視認できる状態となる。
移送パターンは、移送パターンは、搬送されてくる対象物Wを2個ずつ順番にどの移送位置に移送するかを規定する。この例では、移送パターンは、2つの移送状態の組み合わせによって形成される。具体的には、第1移送状態、第2移送状態がこの順で移送パターンを形成している。
この例では、移送における配置向きと整列における整列向きとは、互いに対応している。詳しくは、整列完了後にコンベア1の整列エリア1Dに配列された2個の対象物Wは、それぞれ同じ向きを向いている。第1移送位置A1及び第2移送位置A2のそれぞれにおいて、配列された2個の対象物Wも、それぞれ同じ向きを向いている。そのため、整列エリア1Dに配列された2個の対象物Wは、相対的な位置関係を変えることなく、一括で第1移送位置A1及び第2移送位置A2の何れかに移送される。ここで、整列完了後の2個の対象物Wは、第1整列向きを向く場合と、第1整列向きとは反対の第2整列向きを向く場合とがある。一方、第1移送位置A1に配置される対象物Wと第2移送位置A2に配置される対象物Wとは、互いに反対を向く。そのため、第1整列向きを向く整列後の2個の対象物Wは、第1移送位置A1及び第2移送位置A2の一方に移送され、第2整列向きを向く整列後の2個の対象物Wは、第1移送位置A1及び第2移送位置A2の他方に移送される。
第1整列向き及び第2整列向きと第1移送位置A1及び第2移送位置A2とをどのように組み合わせるかは、移送動作を行うロボットアーム61及びハンド65の移動が簡素化されるように決定されている。この例では、コンベア1を基準とすると、第1整列向きは、搬送方向の前向きであり、第2整列向きは、搬送方向の後向きである。第1移送位置A1に配置される対象物Wの第1配置向きは、搬送方向の前向きであり、第2移送位置A2に配置される対象物Wの第2配置向きは、搬送方向の後向きである。第1整列向きと第1配置向きが同じであり、第2整列向きと第2配置向きが同じである。そのため、第1整列向きを向く整列後の2個の対象物Wは、第1移送位置A1に移送され、第2整列向きを向く整列後の2個の対象物Wは、第2移送位置A2に移送される。
つまり、第1整列向きが整列向きに設定された対象物Wの移送状態は、第1移送状態に設定され、第2整列向きが整列向きに設定された対象物Wの移送状態は、第2移送状態に設定される。
移送パターンは、記憶部72に予め保存されている。設定部74は、記憶部72から移送パターンを読み出して設定する。例えば、複数の対象物Wに関する移送パターンがオペレータによって事前に第2ロボット制御装置7に入力され、入力された移送パターンが記憶部72に保存される。あるいは、第2ロボット制御装置7が、整列パターンから移送パターンを作成してもよい。例えば、第2ロボット制御装置7が整列パターンを第1ロボット制御装置5から受信して、設定部74が整列パターンに対応する移送パターンを作成して設定してもよい。
動作指令部75は、移送動作をロボットアーム61及びハンド65に実行させる。この例では、移送動作は、整列後の対象物Wを設定部74で設定された移送パターンに従って移送するロボットアーム61及びハンド65の動作である。移送動作には、ロボットアーム61がハンド65を移送前の対象物Wまで移動させて、ハンド65が対象物Wを把持する把持動作、ハンド65によって把持された対象物Wが割り当てられた移送状態となるようにロボットアーム61がハンド65を移動させる運搬動作、割り当てられた移送状態となった対象物Wの把持をハンド65が解除する解除動作が含まれる。
動作指令部75は、移送動作を実現するための、ロボットアーム61の各関節63の角度を指令角度としてサーボアンプ79に出力する。サーボアンプ79は、各関節63の角度が指令角度となるように、サーボモータ64へ印加する電流をフィードバック制御する。動作指令部75は、必要に応じて、ハンド65のアクチュエータ68にも動作指令を出力する。これにより、ロボットアーム61及びハンド65が移送動作を実行する。
移送ロボット6は2個の対象物Wを一括で移送するので、動作指令部75は、2個の対象物Wごとに、移送動作を実現するための指令角度を生成する。把持動作のための指令角度は、移送前の2個の対象物Wの位置に応じて生成される。運搬動作のための指令角度は、移送前の対象物Wの向き及び位置並びに割り当てられた移送状態に応じて生成される。解除動作は、ハンド65の把持を解除させる動作であるため、何れの2個の対象物Wに関しても同じである。
詳しくは、動作指令部75は、順次整列が完了する2個の対象物Wに移送パターンを形成する2つの移送状態を順番に割り当てる。動作指令部75は、整列後の対象物Wの種別、即ち、第1対象物W1、第2対象物W2、第3対象物W3及び第4対象物W4の何れであるかを認識している。動作指令部75は、第1対象物W1及び第2対象物W2に第1移送状態を割り当て、第3対象物W3及び第4対象物W4に第2移送状態を割り当てる。
動作指令部75は、移送前の対象物Wの向き及び位置を導出する。記憶部72には、整列エリア1Dの位置が予め保存されている。動作指令部75は、記憶部72から整列エリア1Dの位置を移送前の対象物Wの位置として読み出す。また、整列パターンが記憶部72に保存されており、動作指令部75は、整列パターンを記憶部72から読み出すと共に、移送前の対象物Wの種別を整列パターンに照合することによって、移送前の対象物Wの向きを導出する。
動作指令部75は、2個の対象物Wごとに移送前の対象物Wの向き及び位置と割り当てられた移送状態とに基づいて運搬動作のための指令角度を生成する。
動作指令部75は、このような移送動作を移送ロボット6に繰り返し実行させる。その結果、移送ロボット6は、移送パターンに従って2個の対象物Wを順番に、第1配置向きで第1移送位置A1に、第2配置向きで第2移送位置A2に移送する。
つまり、移送ロボット6は、整列ロボット4によって第1整列向きを向くように整列させられた対象物Wを第1配置向きを向くようにパレットPに配置する一方、整列ロボット4によって第2整列向きを向くように整列させられた対象物Wを第1配置向きとは異なる第2配置向きを向くようにパレットPに配置する。具体的には、移送ロボット6は、第1整列向きを向くようにコンベア1の整列エリア1Dに整列させられた2個の対象物Wをハンド65によって一括で把持して、パレットPの第1移送位置A1に一度に移送する。移送ロボット6は、第1配置向きを向くように2個の対象物Wを第1移送位置A1に配置する。既に第1移送位置A1に2個の対象物Wが配置されている場合には、移送ロボット6は、既存の2個の対象物Wの上に新たな2個の対象物Wを載置する。一方、移送ロボット6は、第2整列向きを向くように整列エリア1Dに整列させられた2個の対象物Wをハンド65によって一括で把持して、パレットPの第2移送位置A2に一度に移送する。移送ロボット6は、第2配置向きを向くように2個の対象物Wを第2移送位置A2に配置する。既に第2移送位置A2に2個の対象物Wが配置されている場合には、移送ロボット6は、既存の2個の対象物Wの上に新たな2個の対象物Wを載置する。このように、第1整列向きに整列させられた2個の対象物WがパレットPの第1移送位置A1に第1配置向きを向くように移送され、第2整列向きに整列させられた2個の対象物WがパレットPの第2移送位置A2に第2配置向きを向くように移送される。
続いて、整列システム100のパレタイズ動作について詳しく説明する。図11は、パレタイズ時のコンベア1の動作のフローチャートである。パレタイズ動作においては、コンベア1、整列ロボット4及び移送ロボット6が協調動作する。
まず、コンベア制御装置2は、ステップS101において電動モータ11を作動させて、コンベア1による複数の対象物Wの運搬を開始する。これに先立ち、コンベア1の上流部には複数の対象物Wが載置される。それに加えて、以下の運搬、整列及び移送中に新たな対象物Wがコンベア1の上流部に載置されてもよい。ここで、この例では、全ての対象物Wは幅方向の左側を向くようにコンベア1上に載置される。つまり、コンベア1は、複数の対象物Wのそれぞれが一定の向き、即ち、幅方向の左側を向いた状態で複数の対象物Wを運搬する。
続いて、コンベア制御装置2は、対象物Wの検出を実行すると共に、第1ストッパ12、第2ストッパ13、ホルダ15及びリフタ16のそれぞれの制御を開始する。コンベア制御装置2は、第1ストッパ12、第2ストッパ13、ホルダ15及びリフタ16のそれぞれの制御を並行して実行する。この例では、コンベア制御装置2は、対象物Wの検出、第1ストッパ12及びホルダ15の制御、並びに、第2ストッパ13及びリフタ16の制御を並行して行う。
まず、コンベア制御装置2による対象物Wの検出について説明する。コンベア制御装置2は、ステップS102において、第1対象物センサ17が対象物Wを検出したか否かを判定する。つまり、コンベア制御装置2は、対象物Wが第1対象物センサ17の位置まで到達したか否かを判定する。
第1対象物センサ17が対象物Wを検出していない場合には、コンベア制御装置2は、ステップS102を繰り返し、対象物Wの検出を待機する。尚、待機時間が所定のタイムアウト時間を経過した場合には、コンベア制御装置2は、コンベア1の第1運搬エリア1Aに対象物Wが存在しないと判定して、対象物Wの検出処理を終了する(破線の矢印参照)。このとき、コンベア制御装置2は、対象物Wが存在しない旨を示す終了通知を第1ロボット制御装置5及び第2ロボット制御装置7へ送信する。
第1対象物センサ17が対象物Wを検出すると、コンベア制御装置2は、ステップS103において、対象物Wを計数する。コンベア制御装置2は、対象物Wの個数Nをインクリメントする。個数Nは、記憶部72に保存されている。個数Nの初期値は、0である。
さらに、コンベア制御装置2は、ステップS104において、対象物Wを検出したことを示す検出通知を第1ロボット制御装置5及び第2ロボット制御装置7に通知する。検出通知には、検出された対象物Wが何個目の対象物Wであるかの情報を含まれる。
続いて、コンベア制御装置2は、ステップS105において、対象物Wの個数Nが4個か否かを判定する。個数Nが4個でない、即ち、4個に達していない場合には、コンベア制御装置2は、ステップS102へ戻り、ステップS102以降の対象物Wの検出、計数及び検出通知等を繰り返す。
対象物Wの個数Nが4個の場合には、コンベア制御装置2は、ステップS106において、対象物Wの個数Nをリセットして0にする。コンベア制御装置2は、その後、ステップS102へ戻り、ステップS102以降の処理を繰り返す。
この例では、整列ロボット4は、4種類の整列状態が繰り返される整列パターンに従って、複数の対象物Wを1つずつ整列させていく。そのため、コンベア制御装置2は、対象物Wを1個目から4個目まで計数すると、再び1個目から計数する。つまり、コンベア制御装置2は、対象物Wを検出すると共に、検出された対象物Wの種別、即ち、対象物Wが第1対象物W1、第2対象物W2、第3対象物W3及び第4対象物W4の何れであるかを判定している。
コンベア制御装置2は、第1運搬エリア1A上に対象物Wが無くなるまで、このような対象物Wの検出及び計数を繰り返す。コンベア制御装置2は、対象物Wの検出結果を、第1ストッパ12及びホルダ15の制御、並びに、第2ストッパ13及びリフタ16の制御に用いる。また、コンベア制御装置2は、検出された対象物Wの種別を第2ストッパ13及びリフタ16の制御に用いる。
次に、コンベア制御装置2による第1ストッパ12及びホルダ15の制御について説明する。
コンベア制御装置2は、ステップS101の後に第1ストッパ12及びホルダ15の制御を開始する。まず、コンベア制御装置2は、ステップS107において、第1ストッパ12を作動させる。これにより、第1把持エリア1Bへの対象物Wの受け入れ準備が完了する。尚、コンベア制御装置2は、2回目以降のステップS107では、第1ロボット制御装置5から把持解除通知を受信した後に第1ストッパ12を作動させる。
また、ホルダ15が作動している場合には、コンベア制御装置2は、ステップS108において、ホルダ15を解除する。
対象物Wが第1ストッパ12へ到達した後に、コンベア制御装置2は、ステップS109においてホルダ15を作動させる。ホルダ15は、第1ストッパ12へ到達した対象物Wの1つ後方の対象物Wを保持する。コンベア制御装置2は、第1ストッパ12への対象物Wの到達を、第1対象物センサ17によって対象物Wが検出されてからの経過時間で判定してもよいし、第1ストッパ12の近傍に別途設けたセンサにより対象物Wを検出することによって判定してもよい。コンベア1による対象物Wの運搬速度は既知であるため、コンベア制御装置2は、対象物Wが第1対象物センサ17によって検出されてから第1ストッパ12へ到達するまでの時間を予測することができる。
こうして、一の対象物Wが第1ストッパ12によって第1把持エリア1Bに停止させられると共に、第1把持エリア1Bへの次の対象物Wの進入がホルダ15によって阻止される。
続いて、整列ロボット4が第1把持エリア1Bの対象物Wを把持した後に、コンベア制御装置2は、ステップS110において第1ストッパ12を解除する。コンベア制御装置2は、第1ロボット制御装置5から把持通知を受信することによって、整列ロボット4による対象物Wの把持を判定する。尚、コンベア制御装置2は、第1対象物センサ17によって対象物Wが検出されてからの経過時間によって、整列ロボット4による対象物Wの把持を判定してもよい。詳しくは後述するが、整列ロボット4はコンベア1と協調して動作するため、コンベア制御装置2は、整列ロボット4が対象物Wを把持する時期を予測することができる。第1ストッパ12が解除されることによって、対象物Wの移動が可能となり、結果として、整列ロボット4による対象物Wの転換動作が可能となる。尚、この段階では、ホルダ15による対象物Wの保持、即ち、第1把持エリア1Bへの次の対象物Wの進入阻止は継続されている。
その後、ステップS111において、コンベア制御装置2は、次の対象物Wが検出されているか否かを判定する。次の対象物Wが検出されている場合には、コンベア制御装置2は、整列ロボット4が対象物Wの把持を解除した後、即ち、整列動作を完了した後に、ステップS107へ戻り、ステップS107以降の処理を繰り返す。コンベア制御装置2は、第1ロボット制御装置5から把持解除通知を受信することによって、整列ロボット4による対象物Wの把持解除を判定する。尚、コンベア制御装置2は、整列ロボット4が対象物Wの把持を解除する時期を予測してもよい。次の対象物Wが検出されていない場合には、コンベア制御装置2は、第1ストッパ12及びホルダ15の制御を終了する。
第1対象物センサ17はホルダ15の近傍において対象物Wを検出しているので、ホルダ15によって対象物Wが保持されている場合には、必然的に次の対象物Wが検出されている。つまり、ホルダ15によって対象物Wが保持されている場合には、コンベア制御装置2は、ステップS107へ戻る。具体的には、コンベア制御装置2は、ステップS107において第1ストッパ12を作動させて、ステップS108においてホルダ15を解除する。これにより、新たな対象物Wが第1把持エリア1Bへ運搬される。その後は、前述の処理が繰り返される。
このように、コンベア制御装置2は、第1ストッパ12及びホルダ15を制御することによって、整列ロボット4によって整列させられるべき対象物Wを第1把持エリア1Bへ1つずつ運搬し、且つ、転換動作の実行中には転換動作を阻害しないように第1ストッパ12を退避させる。コンベア制御装置2による第1ストッパ12及びホルダ15の制御は、対象物Wが検出されなくなるまで継続される。
次に、コンベア制御装置2による第2ストッパ13及びリフタ16の制御について説明する。
コンベア制御装置2は、ステップS101の後に第2ストッパ13及びリフタ16の制御を開始する。まず、コンベア制御装置2は、ステップS112において、現在の対象物Wの個数Nが2又は4か否かを判定する。つまり、コンベア制御装置2は、最新の対象物Wが第2対象物W2又は第4対象物W4であるかを判定する。個数Nが2又は4の場合には、コンベア制御装置2は、ステップS113へ進む。一方、個数Nが2及び4以外の場合には、コンベア制御装置2は、ステップS116へ進む。
ステップS113においては、コンベア制御装置2は、現在の対象物Wが整列させられて整列エリア1Dまで運搬された後に、第2ストッパ13を作動させる。コンベア制御装置2は、2個の第2対象物センサ18が対象物Wを検出することによって、整列エリア1Dへの対象物Wの運搬完了を判定する。第2ストッパ13が作動することによって、整列エリア1Dへの他の対象物Wの進入が阻止される。尚、コンベア制御装置2は、整列エリア1Dへの対象物Wの運搬を、第1ロボット制御装置5から把持解除通知を受信してからの経過時間又は、第1対象物センサ17によって対象物Wが検出されてからの経過時間で判定してもよい。整列ロボット4はコンベア1と協調して動作するため、コンベア制御装置2は、整列ロボット4によって整列後の対象物Wが整列エリア1Dへ到達する時期を予測することができる。
尚、コンベア制御装置2は、2個の第2対象物センサ18が対象物Wを検出すると、配列完了通知を第2ロボット制御装置7へ出力する。配列完了通知は、整列エリア1Dに2個の対象物Wが配列されたことを示す通知である。
続いて、ステップS114において、コンベア制御装置2は、リフタ16を作動させる。リフタ16は、整列エリア1Dに配列された2個の対象物Wを持ち上げる。これにより、2個の対象物Wとコンベア1との間に隙間が形成される。この処理は、移送ロボット6が2個の対象物Wを把持するのを補助するために行われる。ステップS114の後に、後述の移送ロボット6による移送が実行される。
ステップS113及びステップS114は、第1対象物W1又は第3対象物W3が整列エリア1Dへ運搬された後は実行されず、第2対象物W2又は第4対象物W4が整列エリア1Dへ運搬された後に実行される。つまり、整列エリア1Dに2個の対象物Wが配列された後に、ステップS113,S114が実行される。
その後、ステップS115において、コンベア制御装置2は、次の対象物Wが検出されているか否かを判定する。次の対象物Wが検出されている場合には、コンベア制御装置2は、ステップS112へ戻る。
コンベア制御装置2がステップS113、S114を経てステップS112へ戻った場合には、現在の対象物Wの個数Nが1又は3になっている。そのため、コンベア制御装置2は、ステップS112からステップS116へ進む。
ステップS116では、コンベア制御装置2は、2個の対象物Wが整列エリア1Dから搬出された後に、第2ストッパ13を解除する。コンベア制御装置2は、2個の第2対象物センサ18が対象物Wを検出していない状態に変わることによって、整列エリア1Dからの対象物Wの搬出を判定する。第2ストッパ13が解除されることによって、整列エリア1Dへの対象物Wの進入が可能となる。尚、コンベア制御装置2は、整列エリア1Dからの対象物Wの搬出を、第1ロボット制御装置5から把持解除通知を受信してからの経過時間又は、第1対象物センサ17によって対象物Wが検出されてからの経過時間で判定してもよい。整列ロボット4及び移送ロボット6はコンベア1と協調して動作するため、コンベア制御装置2は、整列ロボット4による整列後の対象物Wが整列エリア1Dから搬出される時期を予測することができる。
さらに、ステップS117において、コンベア制御装置2は、リフタ16を解除する。作動時のリフタ16は、コンベア1から上方に突出しているので、整列エリア1Dへの対象物Wの運搬を阻害する。そのため、コンベア制御装置2は、第2ストッパ13の解除に合わせて、リフタ16を解除する。
第2ストッパ13及びリフタ16は、移送ロボット6による対象物Wの移送を実行するために作動状態となっていたので、第1対象物W1又は第3対象物W3が整列エリア1Dへ運搬される際に解除される。つまり、整列エリア1Dが空いた状態で、ステップS116,S117が実行される。
ステップS117の後、コンベア制御装置2は、ステップS115へ進む。ステップS115では、前述の如く、コンベア制御装置2は、次の対象物Wが検出されているか否かを判定する。次の対象物Wが検出されている場合には、コンベア制御装置2は、ステップS112へ戻る。コンベア制御装置2がステップS116、S117を経てステップS112へ戻った場合には、現在の対象物Wの個数Nが2又は4になっている。そのため、コンベア制御装置2は、ステップS112からステップS113へ進む。
このように、コンベア制御装置2は、第2対象物W2又は第4対象物W4の場合に第2ストッパ13及びリフタ16を作動させる一方、第1対象物W1又は第3対象物W3の場合に第2ストッパ13及びリフタ16を解除する。こうして、コンベア制御装置2は、移送ロボット6による対象物Wの移送と整列エリア1Dへの対象物Wの運搬が円滑に実現されるように、第2ストッパ13及びリフタ16を制御する。
コンベア制御装置2は、対象物Wの検出、第1ストッパ12及びホルダ15の制御、並びに、第2ストッパ13及びリフタ16の制御を対象物Wの運搬に合わせて繰り返し実行する。第1ストッパ12、第2ストッパ13、ホルダ15及びリフタ16の作動及び解除のタイミングは、第1対象物センサ17による対象物Wの検出を基準にして一定である。つまり、第1ストッパ12、第2ストッパ13、ホルダ15及びリフタ16は、第1対象物センサ17によって対象物Wが検出されてから決まったタイミングで作動又は解除される。
次に、第1ロボット制御装置5による整列ロボット4の整列動作及び第2ロボット制御装置7による移送ロボット6の移送動作について説明する。図12は、整列動作のフローチャートである。図13は、移送動作のフローチャートである。また、図14-図22は、整列ロボット4の整列動作又は移送ロボット6の移送動作を説明するための模式的な平面図である。図14-図22においては、ロボットアーム41及びロボットアーム61の図示を省略している。また、第1ストッパ12等は、作動している場合には実線で図示され、解除されている場合には破線で図示されている。
まず、第1ロボット制御装置5は、ステップS201において、整列動作の実行条件が満たされたか否かを判定する。例えば、実行条件は、コンベア1の第1把持エリア1Bに対象物Wが運搬されることである。第1ロボット制御装置5は、コンベア制御装置2からの検出通知を受信することによって、第1把持エリア1Bへの対象物Wの運搬を判定する。実行条件が満たされていない場合には、第1ロボット制御装置5は、ステップS201を繰り返し、実行条件が満たされることを待機する。
第1ロボット制御装置5は、実行条件が満たされると、ステップS202において整列ロボット4に把持動作を実行させる。第1ロボット制御装置5は、コンベア1の動作に合わせて把持動作を実行する。前述の如く、第1ストッパ12の動作のタイミングは、第1対象物センサ17による対象物Wの検出を基準に一定である。そのため、第1ロボット制御装置5は、検出通知を受信した時点を基準に、第1ストッパ12の動作のタイミングを予測することができる。第1ロボット制御装置5は、第1ストッパ12が作動して、第1把持エリア1Bに対象物Wが停止するタイミングに合わせて、ロボットアーム41及びハンド45に把持動作を実行させる。
詳しくは、第1ロボット制御装置5は、図14に示すように、ロボットアーム41及びハンド45を制御して、2本の指47の開閉方向をコンベア1の幅方向に合わせ、2本の指47によって第1把持エリア1Bの対象物Wを把持させる。第1ロボット制御装置5は、対象物Wの把持を完了すると、把持通知をコンベア制御装置2へ出力する。前述の如く、コンベア制御装置2は、第1ロボット制御装置5から把持通知を受信すると、第1ストッパ12を解除させる。このとき、第1ロボット制御装置5は、少なくともハンド45による把持を、対象物Wが第1把持エリア1Bに到達した後に実行する。つまり、第1ロボット制御装置5は、第1把持エリア1Bへのハンド45の移動を、対象物Wが第1把持エリア1Bに到達する前に完了していてもよい。
把持動作が完了すると、第1ロボット制御装置5は、ステップS203において整列ロボット4に転換動作を実行させる。第1ロボット制御装置5は、第1ストッパ12が解除されて、対象物Wの移動が可能となるタイミングに合わせて、ロボットアーム41及びハンド45に転換動作を実行させる。
第1ロボット制御装置5は、整列パターンに合わせて、対象物Wを整列させる。詳しくは、第1ロボット制御装置5の動作指令部55は、検出通知に基づいて、ハンド45によって把持された対象物Wが第1対象物W1、第2対象物W2、第3対象物W3及び第4対象物W4のいずれであるかを判別する。動作指令部55は、判別された対象物Wの種別を整列パターンに照らし合わせて、今回の整列状態を決定する。前述の如く、第1対象物W1には第1整列状態が、第2対象物W2には第2整列状態が、第3対象物W3には第3整列状態が、第4対象物W4には第4整列状態が割り当てられる。
例えば、対象物Wが第1対象物W1の場合には、動作指令部55は、ロボットアーム41及びハンド45を移動させて、第1対象物W1を第1整列状態に整列させる。詳しくは、把持動作が完了した時点では、図14に示すように、第1対象物W1は、コンベア1の幅方向の左を向いている。すなわち、基準面Rが左を向いている。ロボットアーム41及びハンド45は、図15に示すように、第1対象物W1を平面視で時計回りに90度回転させつつ幅方向の右側へオフセットさせる。ロボットアーム41及びハンド45は、第1対象物W1を第1把持エリア1Bから第2運搬エリア1Cへ移動させながら転換動作を行う。
続いて、第1ロボット制御装置5は、ステップS204において整列ロボット4に解除動作を実行させる。ロボットアーム41及びハンド45は、第1対象物W1の向き及び位置を第1整列状態に転換後、第2運搬エリア1Cにおいて第1対象物W1の把持を解除する。第2運搬エリア1Cで解放された第1対象物W1は、整列エリア1Dへ運搬される。尚、第1ロボット制御装置5は、対象物Wの把持を解除すると、把持解除通知をコンベア制御装置2へ出力する。コンベア制御装置2は、第1ロボット制御装置5から把持解除通知を受信すると、第1ストッパ12を作動させると共に、ホルダ15を解除する。
その後、ステップS205において、第1ロボット制御装置5は、終了条件が満たされたか否かを判定する。例えば、終了条件は、コンベア制御装置2からの終了通知を受信することである。終了条件が満たされていない場合は、整列させるべき対象物Wがまだ存在するので、第1ロボット制御装置5は、ステップS201に戻って、整列動作を継続する。終了条件が満たされている場合には、第1ロボット制御装置5は、整列ロボット4の整列動作を終了させる。
こうして、第1ロボット制御装置5は、整列ロボット4に整列動作を繰り返し実行させる。このとき、整列ロボット4の整列動作の繰り返し周期は、一定である。詳しくは、整列ロボット4は、検出通知が受信される周期に対応する一定の周期で整列動作を繰り返す。
繰り返される転換動作においては、整列ロボット4は、把持中の対象物Wに整列パターンに従って割り当てられた整列状態となるように、対象物Wの向き及び位置を転換する。例えば、第1対象物W1の次の整列動作においては、整列ロボット4は、第2対象物W2を第2整列状態に整列させる。詳しくは、ハンド45が第1対象物W1の把持を解除した後、ロボットアーム41は、ハンド45を第1把持エリア1Bへ移動させる。このとき、第1ストッパ12の作動及びホルダ15の解除によって、第1把持エリア1Bには新たな対象物W、即ち、第2対象物W2が運搬される。そして、図16に示すように、ハンド45は、第1把持エリア1Bに配置された第2対象物W2を把持する。尚、この間に、第1対象物W1は、整列エリア1Dに到達し、第3ストッパ14によって停止させられる。ロボットアーム41及びハンド45は、第2対象物W2の転換動作を行い、図17に示すように、第2対象物W2を平面視で時計回りに90度回転させつつ幅方向の左側へオフセットさせる。その後、ハンド45は、第2運搬エリア1Cにおいて第2対象物W2の把持を解除する。
第2整列状態に転換された第2対象物W2は、整列エリア1Dまで運搬される。整列エリア1Dにおいては、第1整列状態の第1対象物W1が待機している。第2整列状態の第2対象物W2は、幅方向において第1対象物W1の左側に配置される。こうして、図18に示すように、整列エリア1Dにおいて第1対象物W1及び第2対象物W2が同じ向きで、即ち、前向きで幅方向に配列された状態となる。尚、ロボットアーム41及びハンド45は、第2対象物W2の把持を解除した後に、第3対象物W3の整列動作を開始している。
このような整列ロボット4の整列動作と並行して移送ロボット6による移送動作が実行される。
詳しくは、第2ロボット制御装置7は、ステップS301において、移送動作の実行条件が満たされたか否かを判定する。例えば、実行条件は、コンベア1の整列エリア1Dに2個の対象物Wが配列されることである。第2ロボット制御装置7は、コンベア制御装置2からの配列完了通知を受信することによって、整列エリア1Dに2個の対象物Wが配列されたことを判定する。実行条件が満たされていない場合には、第2ロボット制御装置7は、ステップS301を繰り返し、実行条件が満たされることを待機する。尚、第2ロボット制御装置7は、コンベア制御装置2からの検出通知を継続的に受信し、対象物Wの種別を継続的に判別している。
第2ロボット制御装置7は、整列エリア1Dでの2個の対象物Wの配列を、コンベア制御装置2からの検出通知を受信してからの経過時間、又は、第1ロボット制御装置5からの把持解除通知を受信してからの経過時間に基づいて判定してもよい。前述の如く、第1ストッパ12、第2ストッパ13、ホルダ15及びリフタ16の動作及び解除のタイミングは、第1対象物センサ17による対象物Wの検出を基準に一定である。そのため、第2ロボット制御装置7は、検出通知を受信した時点を基準に、第2ストッパ13及びリフタ16の動作を予測することができる。また、コンベア1による対象物Wの運搬速度は既知なので、第2ロボット制御装置7は、整列ロボット4による対象物Wの把持が解除されてから対象物Wが整列エリア1Dへ到達するタイミングを予測することができる。
第2ロボット制御装置7は、実行条件が満たされると、ステップS302において移送ロボット6に把持動作を実行させる。第2ロボット制御装置7は、コンベア1の動作及び整列ロボット4の整列動作に合わせて把持動作を実行する。第2ロボット制御装置7は、整列エリア1Dに2個の対象物Wが配列され、且つ、2個の対象物Wがリフタ16で持ち上げられるタイミングに合わせて、ロボットアーム61及びハンド65に把持動作を実行させる。
詳しくは、第2ロボット制御装置7は、図19に示すように、ロボットアーム61及びハンド65を制御して、2本の指67の開閉方向をコンベア1の幅方向に合わせ、2本の指67によって整列エリア1Dの2個の対象物W、この例では第1対象物W1及び第2対象物W2を一括で把持させる。このとき、第2ロボット制御装置7は、少なくともハンド65による把持を、2個の対象物Wがリフタ16に持ち上げられた後に実行する。尚、図19においては、図示が省略されているが、リフタ16が作動して、第1対象物W1及び第2対象物W2を持ち上げている。
また、移送ロボット6が把持動作を実行している間も、整列ロボット4は、整列動作を継続している。具体的には、第2対象物W2の次の整列動作においては、整列ロボット4は、第3対象物W3を第3整列状態に整列させる。整列ロボット4は、第3対象物W3を平面視で反時計回りに90度回転させつつ幅方向の左側へオフセットさせる。これにより、第3対象物W3は、第2運搬エリア1Cの幅方向の左側に搬送方向の後向きで配置される。
一方、ハンド65による把持動作が完了すると、第2ロボット制御装置7は、ステップS303において移送ロボット6に運搬動作を実行させる。第2ロボット制御装置7は、移送パターンに合わせて、対象物Wを移送させる。詳しくは、第2ロボット制御装置7の動作指令部75は、検出通知に基づいて、ハンド65によって把持された対象物Wが第1対象物W1及び第2対象物W2の組み合わせか、第3対象物W3及び第4対象物W4の組み合わせかを判別する。動作指令部75は、判別された対象物Wの組み合わせを移送パターンに照らし合わせて、今回の移送状態を決定する。前述の如く、第1対象物W1及び第2対象物W2には第1移送状態が、第3対象物W3及び第4対象物W4には第2移送状態が割り当てられる。
この例では、ハンド65が第1対象物W1及び第2対象物W2を把持しているので、動作指令部75は、ロボットアーム61及びハンド65を移動させて、第1対象物W1及び第2対象物W2をパレットPの第1移送位置A1に運搬させる。把持動作が完了した時点では、第1対象物W1及び第2対象物W2は、コンベア1の搬送方向の前向きになっている。第1配置向きも搬送方向の前向きである。ロボットアーム61及びハンド65は、図20に示すように、第1対象物W1及び第2対象物W2を第1移送位置A1へ平行移動させる。これにより、第1対象物W1及び第2対象物W2は、第1配置向きを向くように第1移送位置A1に運搬されていく。
こうして、移送ロボット6が第1対象物W1及び第2対象物W2の運搬動作を開始するときには、整列ロボット4は、第4対象物W4の整列動作を開始している。第3対象物W3は第2ストッパ13まで到達している。第2ストッパ13は作動しており、第3対象物W3は整列エリア1Dへの進入を待機している。
続いて、第2ロボット制御装置7は、ステップS304において移送ロボット6に解除動作を実行させる。ロボットアーム61及びハンド65は、図21に示すように、第1移送位置A1において第1対象物W1及び第2対象物W2の把持を解除する。これにより、第1対象物W1及び第2対象物W2は、第1配置向きを向くように第1移送位置A1に配置される。
一方、移送ロボット6が解除動作を完了させる頃までに、整列ロボット4は、第4対象物W4の整列動作を完了させる。具体的には、第3対象物W3の次の整列動作においては、整列ロボット4は、第4対象物W4を第4整列状態に整列させる。整列ロボット4は、第4対象物W4を平面視で反時計回りに90度回転させつつ幅方向の右側へオフセットさせる。これにより、第4対象物W4は、第2運搬エリア1Cの幅方向の右側に搬送方向の後向きで配置される。その後、整列ロボット4は、ハンド45による第4対象物W4の把持を解除する。尚、第3対象物W3は、既に整列エリア1Dに到達している。第4対象物W4は、整列エリア1Dで待機する第3対象物W3の幅方向の右側へ運搬されていく。最終的に、整列エリア1Dにおいて第3対象物W3及び第4対象物W4が同じ向きで、即ち、後向きで幅方向に配列された状態となる。整列ロボット4は、第4対象物W4の整列動作を完了した後は、新たな第1対象物W1の整列動作を開始する。
第1対象物W1及び第2対象物W2の移送動作が完了すると、ステップS305において、第2ロボット制御装置7は、終了条件が満たされたか否かを判定する。例えば、終了条件は、コンベア制御装置2からの終了通知を受信することである。終了条件が満たされていない場合は、移送すべき対象物Wがまだ存在するので、第2ロボット制御装置7は、ステップS301に戻って、移送動作を継続する。終了条件が満たされている場合には、第2ロボット制御装置7は、移送ロボット6の移送動作を終了させる。
移送動作が継続される場合には、第2ロボット制御装置7は、移送ロボット6に第3対象物W3及び第4対象物W4の把持動作を開始させる。移送ロボット6のハンド65が整列エリア1Dへ到達する頃には、整列エリア1Dへの第4対象物W4の運搬が完了している。移送ロボット6は、ハンド65によって第3対象物W3及び第4対象物W4を一括で把持する。把持動作が完了すると、移送ロボット6は、運搬動作を実行する。移送ロボット6は、移送パターンに合わせて、対象物Wを移送する。第3対象物W3及び第4対象物W4には、第2移送状態が割り当てられる。移送ロボット6は、第3対象物W3及び第4対象物W4をパレットPの第2移送位置A2に運搬する。把持動作が完了した時点では、第3対象物W3及び第4対象物W4は、コンベア1の搬送方向の後向きになっている。第2配置向きも搬送方向の後向きである。ロボットアーム61及びハンド65は、第3対象物W3及び第4対象物W4を第2移送位置A2へ平行移動させる。これにより、第3対象物W3及び第4対象物W4は、第2配置向きを向くように第2移送位置A2に運搬される。続いて、第2ロボット制御装置7は、移送ロボット6に解除動作を実行させる。ロボットアーム61及びハンド65は、図22に示すように、第2移送位置A2において第3対象物W3及び第4対象物W4の把持を解除する。これにより、第3対象物W3及び第4対象物W4は、第2配置向きを向くように第2移送位置A2に配置される。
こうして、移送ロボット6が第3対象物W3及び第4対象物W4の移送動作を行っている間に、整列ロボット4が前述の如く、第1対象物W1及び第2対象物W2の整列動作を順次行っている。移送ロボット6は、第3対象物W3及び第4対象物W4の移送動作が完了すると、第1対象物W1及び第2対象物W2の移送動作を開始する。
このように、整列ロボット4は、複数の対象物Wを整列パターンに従って順次整列させつつ、それと並行して、移送ロボット6は、整列後の対象物WをパレットPへ移送する。コンベア1によって運搬される複数の対象物Wは、パレットP上に移送される。
このとき、整列ロボット4の整列動作の繰り返し周期及び移送ロボット6の移送動作の繰り返し周期は、一定である。詳しくは、整列ロボット4は、第1対象物センサ17による対象物Wの検出を基準とする一定の周期で移送動作を繰り返す。移送ロボット6は、第1対象物センサ17による対象物Wの検出を基準とする一定の周期で移送動作を繰り返す。ただし、移送ロボット6は2個の対象物Wを一括で移送するので、整列ロボット4が整列動作を2回行う間に、移送ロボット6が移送動作を1回行う。つまり、移送ロボット6による移送動作の繰り返し周期は、整列ロボット4の整列動作の繰り返し周期の2倍である。
パレットPにおいては、対象物Wの個数によっては、対象物Wが積み上げられていく。具体的には、第1移送位置A1に既に第1対象物W1及び第2対象物W2が配置されている場合には、新たな第1対象物W1及び第2対象物W2は、既に配置されたた第1対象物W1及び第2対象物W2の上に載置される。第2移送位置A2に既に第3対象物W3及び第4対象物W4が配置されている場合には、新たな第3対象物W3及び第4対象物W4は、既に配置された第3対象物W3及び第4対象物W4の上に載置される。
パレットPにおいては、第1対象物W1及び第2対象物W2が第1配置向きを向いて横並びに配列され、第3対象物W3及び第4対象物W4が第2配置向きを向いて横並びに配列されている。また、第1対象物W1と第3対象物W3とは、互いの短側面f5を向かい合わせた状態で且つ互いに反対向きの状態で隣接している。同様に、第2対象物W2と第4対象物とは、互いの短側面f5を向かい合わせた状態で且つ互いに反対向きの状態で隣接している。結果として、パレットP上に積載された複数の対象物Wの集合において、各対象物Wの基準面Rは外方を向いている。つまり、いずれの対象物Wの基準面Rも外方から視認可能である。
このように、パレットP上に複数の対象物Wを配置する場合、複数の対象物Wをコンパクトに配置するためには、複数の対象物Wは、側面同士を向かい合わせにして互いに隣接して配置される。その場合、対象物Wの何れかの側面は、別の対象物Wで隠れて、外方から視認できない。しかし、前述の整列システム100によれば、複数の対象物Wは、基準面Rが外方を向くようにパレットP上に配置されるので、全ての対象物Wの基準面Rを外方から視認することができる。この例では、基準面Rには特定表示Sが付されている。パレットPに移送された全ての対象物Wの特定表示Sが視認可能となる。特定表示Sは、例えば、バーコード、ラベル、又は内容物表示等、パレットP上において確認したい事項である。これにより、パレットP上に複数の対象物Wがコンパクトに隣接配置された状態でも、内容物等を容易に確認することができる。
ただし、全ての対象物Wの基準面Rが外方から視認できるようなパレットP上での対象物Wの配置は、一例に過ぎない。パレタイズの目的に応じて、パレットP上での対象物Wの配置状態は変わり得る。目標とするパレットP上での対象物Wの配置が変われば、その配置を実現するための移送ロボット6の動作を簡素にするように、整列ロボット4による整列動作の整列パターンが設定される。
続いて、整列システム100のデパレタイズ動作について説明する。デパレタイズ動作においては、パレットP上の対象物Wが移送ロボット6によってコンベア1に移送され、コンベア1によって運搬される対象物Wを整列ロボット4が整列させる。デパレタイズ動作においても、パレタイズ動作と同様に、コンベア1、整列ロボット4及び移送ロボット6が協調動作する。尚、パレットP上の複数の対象物Wは、前述のパレタイズと同じ態様で積載されている。つまり、パレットPの第1移送位置A1には、同じ向きを向く2個の対象物Wが横並びで配列されており、それぞれ第1対象物W1及び第2対象物W2と称呼する。第2移送位置A2には、同じ向きを向く2個の対象物Wが横並びで配列されており、それぞれ第3対象物W3及び第4対象物W4と称呼する。第1対象物W1及び第2対象物W2と第3対象物W3及び第4対象物W4とは、互いに反対向きとなっている。
デパレタイズ動作においては、コンベア1は、パレタイズの場合とは逆向きに対象物Wを運搬する。具体的には、コンベア制御装置2は、パレタイズとは逆向きに電動モータ11を作動させる。そのため、デパレタイズにおいては、搬送方向において、整列エリア1Dの方を上流側及び前側とし、第1運搬エリア1Aの方を下流側及び後側とする。つまり、デパレタイズの搬送方向は、パレタイズと逆向きになる。また、搬送方向の下流側を向いた場合を基準に左右方向が規定されるので、デパレタイズの左右方向は、パレタイズの場合と反転する。
第2ロボット制御装置7は、移送ロボット6に移送動作を実行させる。移送ロボット6は、パレットP上の対象物Wをコンベア1へ移送する。具体的には、移送ロボット6は、パレットP上の2個の対象物Wを一括でコンベア1の整列エリア1Dに移送する。まず、移送ロボット6は、第3対象物W3及び第4対象物W4を整列エリア1Dに移送する。このとき、移送ロボット6は、第3対象物W3及び第4対象物W4を搬送方向の前向きに配置する。
整列エリア1Dに配置された第3対象物W3及び第4対象物W4は、コンベア1によって運搬されていく。このとき、第3対象物W3及び第4対象物W4の両方が第2運搬エリア1Cの方へ運搬されていく。
ここで、コンベア1は、第2運搬エリア1Cに配置された1組の第4左ストッパ19a及び第4右ストッパ19bを有している。第4左ストッパ19a及び第4右ストッパ19bは、それぞれ独立に動作する可動式のストッパである。第4左ストッパ19a及び第4右ストッパ19bはそれぞれ、コンベア1から上方に突出する作動状態と、コンベア1から下方へ退避した解放状態とで切替可能に構成されている。
第4左ストッパ19a及び第4右ストッパ19bは、幅方向に並んで運搬される2個の対象物Wの一方を択一的に通過させる。第3対象物W3及び第4対象物W4が運搬されている場合には、図23に示すように、第4左ストッパ19aが解除され、第4右ストッパ19bが作動する。これにより、第4対象物W4は、第1把持エリア1Bの方へ運搬され、第3対象物W3は、第4右ストッパ19bによって停止させられる。尚、図23では、コンベア1のローラ、第2ストッパ13及びリフタ16の図示を省略している。図24-図27においても同様である。
第4左ストッパ19a及び第4右ストッパ19bは、移送ロボット6によってコンベア1へ移送される2個の対象物Wを1個ずつ整列ロボット4の方へ送り出すために設けられている。
ここで、第1ストッパ12は作動状態となっている。そのため、第4対象物W4は、第1把持エリア1Bの手前で停止する。第4対象物W4が第1ストッパ12に到達すると、第1ロボット制御装置5は、整列ロボット4に整列動作を実行させる。設定部54及び動作指令部55の処理は、基本的にはパレタイズの場合と同じである。整列前の対象物Wの状態及び整列後の対象物Wの状態がパレタイズの場合と異なるので、その点において設定部54及び動作指令部55の処理がパレタイズの場合と異なる。
まず、整列前の対象物Wの位置は、対象物Wの種別によって異なる。具体的には、幅方向の位置に関し、第1対象物W1及び第4対象物W4は左側であり、第2対象物W2及び第3対象物W3は右側である。搬送方向の位置は、全ての対象物Wで同じである。整列前の対象物Wの向きについては、第1対象物W1及び第2対象物W2が搬送方向の後向きであり、第3対象物W3及び第4対象物W4が搬送方向の前向きである。
次に、整列後の対象物Wの向きは、全ての対象物Wで同じで、幅方向の右向きである。整列後の対象物Wの位置も、全ての対象物Wで同じで、第1運搬エリア1Aの幅方向中央位置である。
つまり、パレタイズにおいては、整列前の対象物Wの状態が全ての対象物Wで同じで、整列後の対象物Wの状態、即ち、整列状態が対象物Wの種別に応じて異なっている。一方、デパレタイズにおいては、整列前の対象物Wの状態が対象物Wの種別に応じて異なっており、整列後の対象物Wの状態、即ち、整列状態が全ての対象物Wで同じである。
複数の対象物Wは、移送ロボット6、第4左ストッパ19a及び第4右ストッパ19bによって、第4対象物W4、第3対象物W3、第2対象物W2、第1対象物W1の順番に1つずつ整列ロボット4へ運搬されてくる。第1ロボット制御装置5は、デパレタイズが開始されてからの整列動作を施す対象物Wを計数することによって対象物Wの種別を判別する。
設定部54は、1種類の整列状態で規定された整列パターンを設定する。具体的には、整列状態を定義する整列向きは、右向きであり、整列状態を定義する整列位置は幅方向中央である。この整列パターンは、右向きで幅方向中央位置の整列状態が繰り返されることを意味する。このような整列パターンがデパレタイズ用の整列パターンとして記憶部52に保存されている。設定部54は、記憶部52から整列パターンを読み出して設定する。
動作指令部55は、整列パターンに従って、対象物Wごとの整列動作を生成し、整列ロボット4に整列動作を実行させる。詳しくは、動作指令部55は、対象物Wの種別に対応する整列前の対象物Wの状態を記憶部52から読み出す。記憶部52には、デパレタイズの際の整列前の対象物Wの状態、即ち、対象物Wの向き及び位置が対象物Wの種別ごとに予め保存されている。動作指令部55は、読み出された整列前の対象物Wの状態と整列パターンで設定された整列状態とに基づいて整列動作を生成し、整列動作を実現するためのロボットアーム41の各関節43の指令角度を生成する。動作指令部55は、生成された指令角度をサーボアンプ59に出力することによって、整列ロボット4に対象物Wの種別に応じた整列動作を実行させる。
対象物Wが第4対象物W4の場合には、前向きに左側に配置された整列前の第4対象物W4をハンド45が把持する。ロボットアーム41及びハンド45は、図24に示すように、第4対象物W4を平面視で時計回りに90度回転させつつ幅方向の中央へ移動させる。ロボットアーム41及びハンド45は、第4対象物W4の向き及び位置を整列状態に転換後、第4対象物W4の把持を解除する。右向きになった第4対象物W4は、第1運搬エリア1Aによって運搬されていく。尚、第4対象物W4の整列動作の途中で第4右ストッパ19bが解除され、第3対象物W3の運搬が再開される。
第4対象物W4の次に、第3対象物W3が第1ストッパ12に到達する。整列前の第3対象物W3は、図25に示すように、第2運搬エリア1Cにおいて前向きに右側に配置されている。整列ロボット4は、ハンド45によって整列前の第3対象物W3を把持する。ロボットアーム41及びハンド45は、第3対象物W3を平面視で時計回りに90度回転させつつ幅方向の中央へ移動させる。ロボットアーム41及びハンド45は、第3対象物W3の向き及び位置を整列状態に転換後、第3対象物W3の把持を解除する。右向きになった第3対象物W3は、第1運搬エリア1Aによって運搬されていく。
尚、第3対象物W3の整列動作中に、移送ロボット6が第1対象物W1及び第2対象物W2を整列エリア1Dに移送する。第1対象物W1及び第2対象物W2は、搬送方向の後向きに整列エリア1Dに配置される。その後、第1対象物W1及び第2対象物W2は、コンベア1によって運搬される。第1対象物W1及び第2対象物W2の運搬時には、第4左ストッパ19aが作動し、第4右ストッパ19bが解除されている。これにより、第2対象物W2は、第1把持エリア1Bの方へ運搬され、第1対象物W1は、第4左ストッパ19aによって停止させられる。
やがて、第2対象物W2が第1ストッパ12に到達する。整列前の第2対象物W2は、図26に示すように、第2運搬エリア1Cにおいて後向きに右側に配置されている。整列ロボット4は、ハンド45によって整列前の第2対象物W2を把持する。ロボットアーム41及びハンド45は、第2対象物W2を平面視で反時計回りに90度回転させつつ幅方向の中央へ移動させる。ロボットアーム41及びハンド45は、第2対象物W2の向き及び位置を整列状態に転換後、第2対象物W2の把持を解除する。右向きになった第2対象物W2は、第1運搬エリア1Aによって運搬されていく。
第2対象物W2の次に、第1対象物W1が第1ストッパ12に到達する。整列前の第1対象物W1は、図27に示すように、第2運搬エリア1Cにおいて前向きに左側に配置されている。整列ロボット4は、ハンド45によって整列前の第1対象物W1を把持する。ロボットアーム41及びハンド45は、第1対象物W1を平面視で反時計回りに90度回転させつつ幅方向の中央へ移動させる。ロボットアーム41及びハンド45は、第1対象物W1の向き及び位置を整列状態に転換後、第1対象物W1の把持を解除する。右向きになった第1対象物W1は、第1運搬エリア1Aによって運搬されていく。
尚、第1対象物W1の整列動作中に、移送ロボット6が第3対象物W3及び第4対象物W4を整列エリア1Dに移送する。コンベア1は、前述の如く、第3対象物W3及び第4対象物W4を運搬すると共に、整列ロボット4は、第4対象物W4及び第3対象物W3をこの順で整列させる。
コンベア1、整列ロボット4及び移送ロボット6がこのような動作を繰り返すことによって、パレットP上の対象物Wがコンベア1に積み下ろされていく。整列ロボット4は、コンベア1に運搬される複数の対象物Wのそれぞれを整列パターンで規定された整列向きを向くように整列させる。具体的には、全ての対象物Wが右を向くように整列させられる。デパレタイズ後の全ての対象物Wの向きが揃っているので、その後の処理に有益となり得る。例えば、複数の対象物Wの特定表示Sが全て同じ向きを向いているので、各対象物Wの内容物等の特定が容易になる。
尚、デパレタイズにおいても、コンベア1は、方向性を有する複数の対象物Wを規則的に配列した状態で運搬する。つまり、第4対象物W4、第3対象物W3、第2対象物W2及び第1対象物W1の向き又は位置は、それぞれ異なる。しかし、コンベア1は、第4対象物W4、第3対象物W3、第2対象物W2及び第1対象物W1をこの順で繰り返し運搬する。そのため、コンベア1によって運搬される対象物Wの向き及び位置は、規則性を有する。コンベア1が運搬する対象物Wの配列に規則性があるので、第1ロボット制御装置5は、整列前の対象物Wの状態を容易に知得することができる。その結果、第1ロボット制御装置5は、整列動作を容易に生成することができる。
整列システム100によれば、コンベア1によって運搬される複数の対象物Wのそれぞれは、整列ロボット4によって所定の整列向きを向くように整列させられる。これにより、整列システム100は、整列後の対象物Wの向きを適切に管理しつつ対象物Wを整列させることができる。
これにより、整列システム100は、後続の処理に有益な向きを向くように対象物Wを整列させることができる。例えば、移送ロボット6による移送前に整列ロボット4によって対象物Wを予め整列させられる。これにより、パレットP上に所望の向きを向いた状態で対象物Wを配置することを実現するための移送ロボット6の動作を簡素化することができる。具体的には、パレットP上での第1対象物W1及び第2対象物W2の整列向きは第1配置向きである。第1配置向きは、コンベア1の搬送方向の前向きと一致する。整列ロボット4は、第1整列向きである搬送方向の前向きになるように第1対象物W1及び第2対象物W2をそれぞれ整列させる。これにより、移送ロボット6は、第1対象物W1及び第2対象物W2をパレットPへ平行移動させることによって、第1配置向きを向く状態で第1対象物W1及び第2対象物W2をパレットPに配置することができる。また、パレットP上での第3対象物W3及び第4対象物W4の整列向きは第2配置向きである。第2配置向きは、コンベア1の搬送方向の後向きと一致する。整列ロボット4は、第2整列向きである搬送方向の後向きになるように第3対象物W3及び第4対象物W4をそれぞれ整列させる。これにより、移送ロボット6は、第3対象物W3及び第4対象物W4をパレットPへ平行移動させることによって、第2配置向きを向く状態で第3対象物W3及び第4対象物W4をパレットPに配置することができる。このように、移送ロボット6は、対象物Wを平行移動させるだけなので、ハンド65を大きく回転させたりする必要がなく、移送ロボット6の動作が簡素化される。
特に、移送ロボット6は整列ロボット4に比べて大型なので、移送ロボット6の動作が簡素化されることによって、整列システム100全体としての効率を向上させることができる。
また、整列システム100は、対象物Wの複数の面のうち特定表示Sが付された面を基準面Rとして、各対象物Wの基準面Rの向きを管理する。その結果、整列システム100は、整列後、さらには移送後の対象物Wの基準面Rの向きを管理することができる。この例では、パレットP上に隣接して行列状に配置される全ての対象物Wの基準面Rに外方を向かせる。これにより、パレットP上に配置された全ての対象物Wの特定表示Sを外方から視認することができる。
さらに、移送ロボット6は、整列させられた2個の対象物Wを一括で把持して移送する。このとき、移送ロボット6は、整列ロボット4によって整列させられた2個の対象物Wを把持する。整列ロボット4が無ければ、移送ロボット6は、コンベア1によって連続的に搬送される2個の対象物を搬送されたままの向きで単に把持することしかできない。それに対し、整列ロボット4は、2個の対象物Wを移送ロボット6が一括で把持しやすい状態に整列させることができる。つまり、移送ロボット6の移送能力を有効に活用することができる。さらには、整列ロボット4は、2つの対象物Wがそれぞれ適切な向きを向いた状態で2つの対象物Wを移送ロボット6に引き渡すことができる。
さらに、整列システム100では、コンベア1によって搬送される整列前の対象物Wの向きが既知である。そのため、整列システム100は、撮像装置等を設けなくても、整列前の対象物Wの向きを判別し、所定の整列向きを向くように対象物Wを整列させることができる。つまり、整列システム100は、整列前の対象物Wの向きを検出する装置が不要となる。
以上のように、整列システム100は、方向性を有する複数の対象物Wを整列させる整列ロボット4と、整列ロボット4を制御する第1ロボット制御装置5(ロボット制御装置)とを備え、第1ロボット制御装置5は、複数の対象物Wのそれぞれの整列向きを設定しており、複数の対象物Wのそれぞれを整列向きを向くように整列させるための整列動作を整列ロボット4に実行させる。
この構成によれば、複数の対象物Wのそれぞれに整列向きが設定されている。そして、整列ロボット4は、複数の対象物Wのそれぞれを整列向きを向くように整列させる。そのため、整列システム100は、複数の対象物Wを所望の整列向きを向くように整列させることができる。つまり、整列システム100は、整列後の対象物Wの向きを適切に管理することができる。
また、整列システム100は、複数の対象物Wを運搬するコンベア1をさらに備え、整列ロボット4は、コンベア1によって運搬されてくる複数の対象物Wを整列させる。
この構成によれば、整列ロボット4は、コンベア1によって運搬されてくる複数の対象物Wを整列させる。例えば、コンベア1がパレタイズされる複数の対象物Wを運搬する場合には、パレタイズ前の対象物Wを整列ロボット4によって整列させることができる。その結果、パレタイズ後の対象物Wの向きを適切に管理することができる。
さらに、コンベア1は、複数の対象物Wを規則的に配列した状態で運搬する。
この構成によれば、コンベア1は方向性を有する複数の対象物Wを規則的に配列した状態で運搬するので、第1ロボット制御装置5は、配列の規則性に基づいて、整列前の対象物Wの向きを容易に知得することができる。
また、コンベア1は、複数の対象物Wのそれぞれが一定の向きを向いた状態で複数の対象物Wを運搬する。
この構成によれば、整列前の対象物Wは全て同じ向きを向いている。整列ロボット4の整列動作を生成する際に、対象物Wごとに整列前の向きを変更する必要が無いので、整列動作の生成が容易になる。
また、整列向きは、コンベア1を基準とする向きである。
この構成によれば、整列ロボット4は、各対象物Wを他の対象物Wを基準として整列させるのではなく、コンベア1を基準として整列させる。第1ロボット制御装置5は、他の対象物Wを考慮することなく、整列ロボット4に整列動作を実行させることができる。第1ロボット制御装置5は、他の対象物Wの状態を検出する必要がない。さらに、整列後の対象物Wは、他の対象物Wの状態に影響を受けることがない。
さらに、第1ロボット制御装置5は、複数の対象物Wのそれぞれの所定の基準面Rの向きによって方向性を規定し、基準面Rが整列向きを向くように複数の対象物Wのそれぞれを整列させるための整列動作を整列ロボット4に実行させる。
この構成によれば、対象物Wの基準面Rが所望の整列向きを向くように対象物Wの向きが管理される。
また、整列システム100は、整列ロボット4によって整列させられた複数の対象物WをパレットPに移送する移送システム32をさらに備える。
この構成によれば、整列ロボット4による整列動作の後に、移送システム32による対象物Wの移送が実行される。整列ロボット4が複数の対象物Wを移送システム32による移送に適した向きを向くように整列させることによって、移送システム32による移送効率を向上させることができる。
さらに、整列向きは、第1整列向きと、第1整列向きとは異なる第2整列向きとを含み、移送システム32は、整列ロボット4によって第1整列向きを向くように整列させられた対象物Wを所定の第1配置向きを向くようにパレットPに配置する一方、整列ロボット4によって第2整列向きを向くように整列させられた対象物Wを第1配置向きとは異なる第2配置向きを向くようにパレットPに配置する。
この構成によれば、整列ロボット4は、対象物W第1整列向きと第2整列向きの少なくとも2種類の向きに整列させる。一方、移送システム32は、対象物WをパレットPに移送する際に、対象物Wを第1配置向きと第2配置向きの少なくとも2種類の向きに配置する。そして、移送システム32は、第1整列向きに整列させられた対象物Wを第1配置向きを向くようにパレットPに配置し、第2整列向きに整列させられた対象物Wを第2配置向きを向くようにパレットPに配置する。つまり、第1整列向きを第1配置向きに適した向きに設定しつつ、第2整列向きを第2配置向きに適した向きに設定することができる。これにより、移送システム32が対象物Wを2種類の向きに配置するように移送動作を実行する際の移送動作を簡素化することができる。
さらにまた、第2整列向きは、第1整列向きと反対向きであり、第2配置向きは、第1配置向きと反対向きである。
この構成によれば、移送後の対象物Wの第1配置向きと第2配置向きとは反対向きである。仮に、整列ロボット4が全ての対象物Wを同じ向きに整列させる場合には、移送システム32は、対象物Wを第1配置向きに配置する場合と対象物Wを第2配置向きに配置する場合とで対象物Wを反転させる必要がある。それに対し、整列ロボット4は、複数の対象物Wを第1整列向きと第2整列向きの互いに反対向きの2種類の向きに整列させる。そして、移送システム32は、第1整列向きの対象物Wを第1配置向きに配置し、第2整列向きの対象物Wを第2配置向きに配置するので、移送動作を簡素化することができる。
また、移送システム32は、整列ロボット4によって整列させられた少なくとも2つの対象物Wを一括で把持してパレットPに移送する。
この構成によれば、整列ロボット4の複数回の整列動作に対して、移送システム32が1回の移送動作を実行する。そのため、移送システム32の動作が簡素化される。
さらに、整列ロボット4は、整列動作において複数の対象物Wのそれぞれの向きに加えて複数の対象物Wのそれぞれの位置を調整することによって所定の整列エリア1Dに少なくとも2つの対象物Wを配列し、移送システム32は、整列エリア1Dにおいて配列された少なくとも2つの対象物Wを一括で把持してパレットPに移送する。
この構成によれば、整列ロボット4によって対象物Wを整列させることによって、少なくとも2つの対象物Wを配列することができる。これにより、整列ロボット4は、少なくとも2つの対象物Wを一括で把持して移送する移送システム32に対応するように、対象物Wを整列させることができる。
例えば、整列ロボット4は、整列動作においてコンベア1の幅方向における複数の対象物Wのそれぞれの位置を調整することによって整列エリア1Dに少なくとも2つの対象物Wを幅方向に配列する。このような構成によれば、コンベア1によって運搬される対象物Wをコンベア1の幅方向に複数列で整列させることができる。
また、整列ロボット4による少なくとも2つの対象物Wの整列と、移送システム32による少なくとも2つの対象物Wの整列エリア1Dからの移送とは、交互に実行され、整列ロボット4は、少なくとも2つの対象物Wを互いに同じ向きを向く状態で幅方向に配列する。
この構成によれば、コンベア1の幅方向に配列された複数の対象物Wの移送が繰り返し行われる構成において、一度に搬送される複数の対象物Wを全て同じ向きにすることができる。つまり、一度に移送される全ての対象物Wの向きを同じにした移送を実現することができる。
さらに、整列ロボット4は、第1整列向きを向く状態での幅方向への少なくとも2つの対象物Wの整列と、第2整列向きを向く状態での幅方向への前記少なくとも2つの対象物Wの整列とを交互に実行する。
この構成によれば、一度に搬送される複数の対象物Wを全て同じ向きにする構成において、一度に搬送される複数の対象物Wの向きが第1整列向きと第2整列向きとで移送ごとに切り替えられる。つまり、第1配置向きを向く状態での複数の対象物WのパレットPへの配置と第2配置向きを向く複数の対象物WのパレットPへの配置とを交互に行う移送システム32にとって適した整列状態を整列ロボット4が実現することができる。
〈変形例〉
ここで、変形例に係る整列システム200について説明する。図28は、変形例に係る整列システム200の平面図である。整列システム200は、コンベア201によって運搬される対象物Wの向きを検出する向きセンサ218を備えている。例えば、コンベア201は、複数の対象物Wを一列に配列した状態で、且つ、複数の対象物Wのそれぞれが左又は右を向いた状態で複数の対象物Wを運搬する。つまり、対象物Wは、コンベア201において、幅方向を向くように(左右は問わない)規則的に配列されている。ただし、基準面Rは、左及び右の何れかを向いており、一定の向きを向いていない。向きセンサ218は、コンベア201の第1運搬エリア1Aを運搬される対象物Wと対向するように第1運搬エリア1Aの側方に配置されている。向きセンサ218は、特定表示Sを検出するセンサである。例えば、特定表示Sがバーコードである場合には、バーコードリーダである。向きセンサ218は、第1運搬エリア1Aの幅方向の両側に配置されていてもよいし、幅方向の一方だけに配置されていてもよい。この例では、向きセンサ218は、第1運搬エリア1Aの幅方向の左側だけに配置されている。向きセンサ218は、搬送方向において、第1対象物センサ17が対象物Wを検出する際に同じ対象物Wの基準面Rを検出できる位置に配置されている。
ここで、変形例に係る整列システム200について説明する。図28は、変形例に係る整列システム200の平面図である。整列システム200は、コンベア201によって運搬される対象物Wの向きを検出する向きセンサ218を備えている。例えば、コンベア201は、複数の対象物Wを一列に配列した状態で、且つ、複数の対象物Wのそれぞれが左又は右を向いた状態で複数の対象物Wを運搬する。つまり、対象物Wは、コンベア201において、幅方向を向くように(左右は問わない)規則的に配列されている。ただし、基準面Rは、左及び右の何れかを向いており、一定の向きを向いていない。向きセンサ218は、コンベア201の第1運搬エリア1Aを運搬される対象物Wと対向するように第1運搬エリア1Aの側方に配置されている。向きセンサ218は、特定表示Sを検出するセンサである。例えば、特定表示Sがバーコードである場合には、バーコードリーダである。向きセンサ218は、第1運搬エリア1Aの幅方向の両側に配置されていてもよいし、幅方向の一方だけに配置されていてもよい。この例では、向きセンサ218は、第1運搬エリア1Aの幅方向の左側だけに配置されている。向きセンサ218は、搬送方向において、第1対象物センサ17が対象物Wを検出する際に同じ対象物Wの基準面Rを検出できる位置に配置されている。
第1ロボット制御装置5は、第1対象物センサ17によって対象物Wが検出されたときに向きセンサ218が特定表示Sを検出している場合には、対象物Wが左向きであると判定する。一方、第1ロボット制御装置5は、第1対象物センサ17によって対象物Wが検出されたときに向きセンサ218が特定表示Sを検出していない場合には、対象物Wが右向きであると判定する。第1ロボット制御装置5の制御は、基本的には前述の通りである。各対象物Wの整列向きは、前述の通り、整列パターンに従って設定される。整列前の向きが右向きか左向きかによって、ロボットアーム41の転換動作が変わり得る。移送システム32の制御は、変わらない。
尚、対象物Wの向きの判別は、向きセンサ218によるものに限定されない。例えば、ロボットアーム41に撮像装置又は向きセンサが設けられていてもよい。
以上のように、整列システム200は、複数の対象物Wのそれぞれの整列前の向きを検出する向きセンサ218(センサ)をさらに備え、第1ロボット制御装置5は、整列向きと向きセンサ218の検出結果に基づいて判別される整列前の向きとに基づいて複数の対象物Wのそれぞれに対する整列動作を生成する。
この構成によれば、整列前の対象物Wの向きが既知でなくても、第1ロボット制御装置5は、向きセンサ218の検出結果に基づいて整列前の対象物Wの向きを知得することができる。そのため、コンベア201によって運搬される対象物Wの向きが一定でなくても、整列ロボット4は、対象物Wを整列向きを向くように整列させることができる。
尚、向きセンサ218を備える整列システム200は、コンベア201が複数の対象物Wを不規則に配列して運搬する場合であっても、複数の対象物Wを整列ロボット4によって整列させることができる。
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
整列システム100は、パレタイズ及びデパレタイズを行うシステムであるが、これに限定されない。整列システム100は、パレタイズ及びデパレタイズの何れか一方だけを行ってもよい。あるいは、整列システム100は、パレタイズ及びデパレタイズを行わず、整列後の対象物Wを下流側へ搬送するだけのシステムであってもよい。
例えば、移送システム32は、移送ロボット6を有しているが、これに限定されない。つまり、整列後の対象物Wを移送する移送装置は、移送ロボット6に限定されない。例えば、移送装置は、整列後の対象物Wを所定の配置場所に移送するように設計された自動機であってもよい。
移送ロボット6は、2個の対象物Wを一括で把持して移送しているが、これに限定されない。移送ロボット6は、対象物Wを1個ずつ移送してもよいし、3個以上の対象物Wを一括で移送してもよい。
コンベア制御装置2、第1ロボット制御装置5及び第2ロボット制御装置7の一部又は全部は、共通の制御装置で構成されていてもよい。例えば、単一の制御装置が整列ロボット4及び移送ロボット6を協調制御しつつ、外部軸としてコンベア1を制御してもよい。
コンベア1は、ローラコンベアに限定されず、対象物Wを運搬できる限り任意のコンベアを採用し得る。例えば、コンベア1は、ベルトコンベア又はチェーンコンベアであってもよい。
また、第1ストッパ12等を有するコンベア1の構成は、前述の構成に限定されない。例えば、整列ロボット4の動作に影響が無い場合には、ホルダ15を省略してもよい。また、移送ロボット6による把持に影響が無い場合には、リフタ16を省略してもよい。
さらに、運搬される対象物Wを検出センサは、第1対象物センサ17及び第2対象物センサ18以外に追加されてもよいし、第1対象物センサ17又は第2対象物センサ18を省略してもよい。例えば、第1ストッパ12と第2ストッパ13との間に、第2ストッパ13へ到達する対象物Wを検出する追加の対象物センサを設けてもよい。この追加の対象物センサの検出結果を、第2ストッパ13の制御に用いることができる。
コンベア1によって運搬される対象物Wの向きは、左に限定されない。対象物Wは、右、前又は後を向いていてもよい。
前述の整列パターンは、一例に過ぎない。例えば、整列パターンは、整列後の、コンベア1の幅方向の位置を規定していなくてもよい。つまり、整列動作においては、対象物Wは、コンベア1の幅方向の位置が調整されなくてもよい。また、第1整列向き及び第2整列向きも一例に過ぎない。第1整列向きは、搬送方向の前向きではなく、幅方向の左向きであってもよい。第2整列向きは、搬送方向の後向きではなく、幅方向の右向きであってもよい。第1整列向き又は第2整列向きは、搬送方向に傾斜する向きであってもよい。
整列パターンを形成する第1整列状態、第2整列状態、第3整列状態、第4整列状態の順番は、この順番に限定されず、任意の順番であり得る。整列パターンを形成する整列状態は、第1整列状態、第2整列状態、第3整列状態及び第4整列状態に限定されない。整列パターンは、第1整列状態、第2整列状態、第3整列状態及び第4整列状態のうちの一部の整列状態で形成されてもよい。整列パターンは、第1整列状態、第2整列状態、第3整列状態及び第4整列状態以外の整列状態によって形成されてもよい。整列パターンを形成する整列状態の数は4に限定されない。整列パターンは、任意の数の複数の整列状態によって形成される。その場合、複数の整列状態には、同じ整列状態が含まれていてもよい。
また、整列パターンは、繰り返しパターンで形成されていなくてもよい。整列パターンは、全ての対象物Wの整列状態を規定してもよい。
尚、移送パターンも、整列パターンと同様である。
整列ロボット4による転換動作は、一例に過ぎない。例えば、整列ロボット4が対象物Wを回転させる方向は、時計回りでも反時計回りでもよい。
整列後の対象物Wの移送先である配置場所は、パレットPに限定されない。例えば、配置場所は、ドーリー等であってもよい。あるいは、整列後の対象物Wは、コンベア1とは別のコンベアに移送されてもよい。その場合、移送システム32は、別のコンベアにおいて要求される向きに対象物Wを配置する。整列ロボット4は、移送システム32のそうような移送を助けるように、対象物Wを整列させる。別のコンベアが対象物Wを幅方向の一方向きと他方向きとで交互に向けて運搬する場合には、整列ロボット4は、複数の対象物Wを第1整列向きと第2整列向きとを交互に向くように整列させる。第1整列向きと第2整列向きとは、互いに反対向きである。第1整列向き及び第2整列向きがコンベア1に対してどの向きを向くかは、移送ロボット6の移送動作が簡素化されるように、コンベア1と別のコンベアとの相対的な位置関係、及び、移送ロボット6のロボットアーム61及びハンド65の移動量等に応じて決定される。
また、配置場所がパレットPである場合、パレットP上における対象物Wの配置は、2行2列の行列状に限定されない。パレットPにおいて、対象物Wは、1列に配置されてもよいし、又は、2行3列若しくは3行3列等の行列状に配置されてもよい。
パレットPにおける対象物Wの第1配置向き及び第2配置向きは、一例に過ぎない。パレットPに配置される対象物Wの向きは、パレットPにおける要求、即ち、後続する処理に依存する。例えば、パレットP上に2行2列の行列状に対象物Wが配置される場合において、全ての対象物Wが同じ向きを向いて配置されてもよい。
前述のフローチャートは、一例に過ぎない。フローチャートにおけるステップを適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行ってもよい。また、フローチャートにおけるステップの順番を変更したり、直列的な処理を並列的に処理したりしてもよい。
本明細書中に記載されている構成要素により実現される機能は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、汎用プロセッサ、特定用途プロセッサ、集積回路、ASICs(Application Specific Integrated Circuits)、CPU(a Central Processing Unit)、従来型の回路、及び/又はそれらの組合せを含む、回路(circuitry)又は演算回路(processing circuitry)において実装されてもよい。プロセッサは、トランジスタ及びその他の回路を含み、回路又は演算回路とみなされる。プロセッサは、メモリに格納されたプログラムを実行する、プログラマブルプロセッサ(programmed processor)であってもよい。
本明細書において、回路(circuitry)、ユニット、手段は、記載された機能を実現するようにプログラムされたハードウェア、又は実行するハードウェアである。当該ハードウェアは、本明細書に開示されているあらゆるハードウェア、又は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、又は、実行するものとして知られているあらゆるハードウェアであってもよい。
当該ハードウェアが回路(circuitry)のタイプであるとみなされるプロセッサである場合、当該回路、手段、又はユニットは、ハードウェアと、当該ハードウェア及び又はプロセッサを構成する為に用いられるソフトウェアの組合せである。
100 整列システム
1 コンベア
1D 整列エリア
32 移送システム(移送装置)
4 整列ロボット
5 第1ロボット制御装置
P パレット(配置場所)
R 基準面
W 対象物
1 コンベア
1D 整列エリア
32 移送システム(移送装置)
4 整列ロボット
5 第1ロボット制御装置
P パレット(配置場所)
R 基準面
W 対象物
Claims (14)
- 方向性を有する複数の対象物を整列させる整列ロボットと、
前記整列ロボットを制御するロボット制御装置とを備え、
前記ロボット制御装置は、
前記複数の対象物のそれぞれの整列向きを設定しており、
前記複数の対象物のそれぞれを前記整列向きを向くように整列させるための整列動作を前記整列ロボットに実行させる整列システム。 - 請求項1に記載の整列システムにおいて、
前記複数の対象物を運搬するコンベアをさらに備え、
前記整列ロボットは、前記コンベアによって運搬されてくる前記複数の対象物を整列させる整列システム。 - 請求項2に記載の整列システムにおいて、
前記コンベアは、前記複数の対象物を規則的に配列した状態で運搬する整列システム。 - 請求項3に記載の整列システムにおいて、
前記コンベアは、前記複数の対象物のそれぞれが一定の向きを向いた状態で前記複数の対象物を運搬する整列システム。 - 請求項2乃至4の何れか1つに記載の整列システムにおいて、
前記整列向きは、前記コンベアを基準とする向きである整列システム。 - 請求項1乃至5の何れか1つに記載の整列システムにおいて、
前記ロボット制御装置は、
前記複数の対象物のそれぞれの所定の基準面の向きによって前記方向性を規定し、
前記基準面が前記整列向きを向くように前記複数の対象物のそれぞれを整列させるための整列動作を前記整列ロボットに実行させる整列システム。 - 請求項1に記載の整列システムにおいて、
前記複数の対象物のそれぞれの整列前の向きを検出するセンサをさらに備え、
前記ロボット制御装置は、前記整列向きと前記センサの検出結果に基づいて判別される整列前の向きとに基づいて前記複数の対象物のそれぞれに対する前記整列動作を生成する整列システム。 - 請求項1乃至7の何れか1つに記載の整列システムにおいて、
前記整列ロボットによって整列させられた前記複数の対象物を所定の配置場所に移送する移送装置をさらに備える整列システム。 - 請求項8に記載の整列システムにおいて、
前記整列向きは、第1整列向きと、前記第1整列向きとは異なる第2整列向きとを含み、
前記移送装置は、前記整列ロボットによって前記第1整列向きを向くように整列させられた対象物を所定の第1配置向きを向くように前記配置場所に配置する一方、前記整列ロボットによって前記第2整列向きを向くように整列させられた対象物を前記第1配置向きとは異なる第2配置向きを向くように前記配置場所に配置する整列システム。 - 請求項9に記載の整列システムにおいて、
前記第2整列向きは、前記第1整列向きと反対向きであり、
前記第2配置向きは、前記第1配置向きと反対向きである整列システム。 - 請求項9又は10に記載の整列システムにおいて、
前記移送装置は、前記整列ロボットによって整列させられた少なくとも2つの対象物を一括で把持して前記配置場所に移送する整列システム。 - 請求項11に記載の整列システムにおいて、
前記整列ロボットは、前記整列動作において前記複数の対象物のそれぞれの向きに加えて前記複数の対象物のそれぞれの位置を調整することによって所定の整列エリアに少なくとも2つの対象物を配列し、
前記移送装置は、前記整列エリアにおいて配列された前記少なくとも2つの対象物を一括で把持して前記配置場所に移送する整列システム。 - 請求項12に記載の整列システムにおいて、
前記整列ロボットによる前記少なくとも2つの対象物の整列と、前記移送装置による前記少なくとも2つの対象物の前記整列エリアからの移送とは、交互に実行され、
前記整列ロボットは、前記少なくとも2つの対象物を互いに同じ向きを向く状態で前記幅方向に配列する整列システム。 - 請求項13に記載の整列システムにおいて、
前記整列ロボットは、前記第1整列向きを向く状態での前記幅方向への前記少なくとも2つの対象物の整列と、前記第2整列向きを向く状態での前記幅方向への前記少なくとも2つの対象物の整列とを交互に実行する整列システム。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2022030447A JP2023126020A (ja) | 2022-02-28 | 2022-02-28 | 整列システム |
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JP3314890B2 (ja) * | 1993-04-23 | 2002-08-19 | 澁谷工業株式会社 | 物品整列装置 |
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2022
- 2022-02-28 JP JP2022030447A patent/JP2023126020A/ja active Pending
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- 2023-02-28 WO PCT/JP2023/007419 patent/WO2023163228A1/ja unknown
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