JP2023123280A - インダクタ - Google Patents

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Ryotaro Tsugawa
睦泰 大坪
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Abstract

【課題】インダクタの信頼性を高める。【解決手段】インダクタ100は、底面11、天面12、ならびに、底面11及び天面12に繋がる側面13cを有する磁心10と、磁心10に埋設されたコイル部21、及び、磁心10の外部に引き出された引き出し部22を有するコイル素子と、側面13cに配置され、引き出し部22を介してコイル素子に電気的に接続された板状の電極部材30と、を備え、電極部材30は、引き出し部22が引き出されている側面13cに沿って配置される側板部32と、側面13cに交差する方向に筒軸を有して延びる筒部35と、を有し、側板部32は、側板部32を厚み方向に貫通し、筒部35の内部に繋がる貫通開口33を有し、引き出し部22は、貫通開口33を貫通するとともに、筒部35の内部に接触し、筒部35は、引き出し部22に溶接されている。【選択図】図1

Description

本開示は、インダクタに関する。
電気エネルギーを磁気エネルギーとして蓄える受動素子であるインダクタは、電源電圧の昇降圧及び直流電流の平滑化を目的として、例えばDC-DCコンバータ装置等に用いられる。インダクタは、例えば、回路基板等の表面に実装される。例えば、特許文献1には、磁性材料を含む本体部と、本体部の内部に配置されたコイル素子と、コイル素子に接続される端子金具と、を備えるインダクタが開示されている。特許文献1に記載のインダクタでは、コイル素子の先端が本体部から露出し、露出したコイル素子の先端に端子金具が溶接されている。
特開2011-243685号公報
従来のインダクタでは、端子金具である電極部材とコイル素子との接続信頼性が低いために、インダクタの信頼性が低い場合がある。本開示は、上記に鑑みて、インダクタの信頼性を高めることを目的とする。
本開示の一態様に係るインダクタは、底面、天面、ならびに、前記底面及び前記天面に繋がる側面を有する磁心と、前記磁心に埋設されたコイル部、及び、前記コイル部の端部に繋がり、前記側面から前記磁心の外部に引き出された引き出し部を有するコイル素子と、前記側面に配置され、前記引き出し部を介して前記コイル素子に電気的に接続された板状の電極部材と、を備え、前記電極部材は、前記引き出し部が引き出されている側面に沿って配置される側板部と、前記側面に交差する方向に筒軸を有して延びる筒部と、を有し、前記側板部は、前記側板部を厚み方向に貫通し、前記筒部の内部に繋がる貫通開口を有し、前記引き出し部は、前記貫通開口を貫通するとともに、前記筒部の内部に接触し、前記筒部は、前記引き出し部に溶接されている。
本開示によれば、インダクタの信頼性を高めることができる。
実施の形態に係るインダクタの第1斜視図である。 実施の形態に係るインダクタの第2斜視図である。 実施の形態に係るインダクタの引き出し部、及び、筒部が溶接される前の状態を示す図である。 図3に示す引き出し部及び筒部を側面から見た図である。 実施の形態に係るインダクタの筒部の製造工程の一例を示す図である。 実施の形態の変形例1に係るインダクタの引き出し部及び筒部の断面を示す図である。 実施の形態の変形例2に係るインダクタの引き出し部及び筒部の断面を示す図である。 実施の形態の変形例3に係るインダクタの引き出し部及び筒部の断面を示す図である。 実施の形態の変形例3に係る重畳部について説明するための斜視図である。 実施の形態の変形例4に係るインダクタの引き出し部及び筒部の断面を示す図である。
(本開示に至る経緯)
前述した特許文献1のように、コイル素子の先端に電極部材を溶接する構造では、コイル素子と電極部材とを接続する接続部(以下では、この接続に溶接を用いるので、溶接部と呼称する)の断面積が小さくなり、コイル素子と電極部材との接続に関する信頼性が低下する場合がある。また、コイル素子の先端に電極部材を溶接する構造では、溶接箇所における電流経路の断面積を大きくすることができず、直流抵抗が大きくなってインダクタの信頼性が低下するという問題がある。また、溶接箇所における電流経路の断面積を大きくすることができないと、インダクタを通電した時に温度上昇が起き、インダクタの信頼性が低下するという問題がある。
本開示は、インダクタの信頼性を高めるため、以下に示す構成を有している。以下、実施の形態について、図面を参照しながらより具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置、接続形態、ステップ及びステップの順序等は一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、本明細書において、平行などの要素間の関係性を示す用語、及び、直方体などの要素の形状を示す用語、ならびに、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度の差異をも含むことを意味する表現である。
また、各図は、本開示を示すために適宜強調、省略、又は比率の調整を行った模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではなく、実際の形状、位置関係及び比率とは異なる場合がある。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡素化される場合がある。
また、各図には、互いに直交する3方向を意味するX軸、Y軸及びZ軸を示し、必要に応じてこれらの軸及び当該軸に沿う軸方向を説明のために用いる。なお、各軸は、説明のために付されたものであり、インダクタが使用される方向及び姿勢を限定するものではない。
また、本明細書において、インダクタの構成における「天面」及び「底面」という用語は、絶対的な空間認識における天面(鉛直上方側の面)及び底面(鉛直下方側の面)を指すものではなく、インダクタの構成要素の相対的な位置関係により規定される用語として用いる。
(実施の形態)
[インダクタの構成]
実施の形態に係るインダクタの構成について説明する。インダクタは、コイル素子に流れる電気エネルギーを磁気エネルギーとして蓄える受動素子である。
図1は、実施の形態に係るインダクタ100の第1斜視図である。図2は、インダクタ100の第2斜視図である。なお、図1内の上側の図にはインダクタ100の全体図が示され、下側の図には、インダクタ100の引き出し部22及び筒部35を拡大した斜視図が示されている。
図1及び図2に示されるように、インダクタ100は、磁心10と、コイル部21及び複数の引き出し部22を有するコイル素子と、外部端子である複数の電極部材30と、引き出し部22及び電極部材30を接続する溶接部と、を備える。
以下の説明では、主に、インダクタ100におけるX軸のプラス側の半分について説明するが、インダクタ100におけるX軸のマイナス側の半分についても、インダクタ100におけるX軸のプラス側の半分と同様の構造を有し、同様の説明が適用される。
インダクタ100は、例えば、直方体状の圧粉磁心である磁心10の形状によって、およその外形が決定されている。なお、磁心10は、成型によって任意の形状に成型できる。つまり、磁心10の成型時における形状によって、任意の形状のインダクタ100を実現できる。本実施の形態の磁心10では、例えば、X軸方向の寸法が17mm以上、Y軸方向の寸法が17mm以上、Z軸方向の寸法が7mm以上である。
磁心10は、インダクタ100の外殻部分であり、コイル素子の一部(コイル部21)を覆っている。磁心10は、磁性材料を含み、例えば、金属磁性体粉末及び樹脂材料等からなる圧粉磁心である。なお、磁心10は、磁性材料を用いて形成されていればよい。磁性材料には、フェライトが用いられてもよく、その他の磁性材料が用いられてもよい。金属磁性体粉末には、Fe-Si-Al系、Fe-Si系、Fe-Si-Cr系、又はFe-Si-Cr-B系等、所定の元素組成を有する粒子状材料が用いられる。また、樹脂材料には、シリコーン系樹脂等、金属磁性体粉末の粒子間を絶縁しつつ、金属磁性体粉末の粒子を結着することで一定の形状を保持可能な材料が選択される。
磁心10は、例えば、直方体状である。磁心10は、底面11、底面11に背向する天面12、及び、底面11と天面12とに繋がる4つの側面13a、13b、13c、13dとを有する。側面13aと側面13bとは、X軸方向に並び、互いに背向する。側面13cと側面13dとは、Y軸方向に並び、互いに背向する。底面11、天面12、及び、側面13a、13b、13c、13dは、それぞれ、略平坦な平面である。底面11及び天面12の組、側面13a及び側面13bの組、並びに、側面13c及び側面13dの組は、それぞれ平行な位置関係になる面の組である。底面11及び天面12と、側面13a、13b、13c、13dとは、交差する方向、具体的には直交する方向に延びている。また、側面13a及び側面13bと、側面13c及び側面13dとは交差する方向、具体的には直交する方向に延びている。
コイル素子は、磁心10に埋設された1本の素線からなるコイル部21と、素線の両端に対応し、磁心10の外側に露出している複数の引き出し部22と、を有する。つまり、実施の形態に係るコイル素子は、1つのコイル部21と、2つの引き出し部22とから構成されている。なお、図1では、埋設されたコイル部21を破線で示している。
コイル素子は、例えば、導線で構成される。導線は、例えば、アルミニウム、銅、銀、及び金等の金属、これらの金属のうち1つ以上を含む合金、並びに、金属又は合金と他の物質とからなる材料等から選択された金属材料で構成される金属線と、金属線を被覆する絶縁皮膜とで構成される。具体的に、導線は、例えば、絶縁皮膜で被覆された銅線である。コイル部21及び引き出し部22は、例えば、同じ材料からなる1つの部材を加工して形成された、各々の部位に対して付された呼称である。
コイル部21は、磁心10によって覆われる部位である。コイル部21は、巻回形成された導線で構成され、コイルとして機能する。コイル部21の巻回数には特に限定はなく、例えば、0.5ターンから10ターン等、インダクタ100に要求される性能、及び、磁心10の大きさなどの制約に合わせ、適宜選択される。コイル部21を構成する導線の横断面は、例えば、各辺が3.5mm×2.5mmの平角線である。なお、コイル部21を横断面のアスペクト比が1:1の角線又は丸線によって構成してもよい。そして、コイル部21は、導線の横断面の長辺を含む面を重ねて縦方向に巻回されている。このコイル部21は、コイル部21の巻回軸が底面11と天面12とを結ぶ方向(Z軸方向)に沿うように磁心10に埋設されている。
コイル部21は、巻回形成された部分から磁心10の側面13cに繋がる端部(不図示)を有している。コイル部21の端部のうち、一方の端部は、側面13cに垂直な方向から見て、巻回軸よりも右外寄りであるX軸のプラス側に配置され、他方の端部は、巻回軸よりも左外寄りであるX軸のマイナス側に配置されている。また、コイル部21の端部は、側面13cに垂直な方向から見て、側面13cの中心よりも底面11側の高さに位置し、両端ともに底面11からの高さが同じ高さとなっている。
引き出し部22は、コイル部21の端部に繋がり、磁心10の側面13cから外に引き出されて延伸している。具体的には、引き出し部22は、側面13cの中心よりも底面11側の高さから側面13cに垂直な方向に引き出されている。引き出し部22は、4つの側面13a~13dのうちの1つの側面13cから引き出されている。
図3は、インダクタの引き出し部、及び、筒部が溶接される前の状態を示す図である。図4は、図3に示す引き出し部及び筒部を側面から見た断面図である。この例において、側面から見るとは側面13aに垂直なX軸方向から見ることである。図4には、引き出し部22及び筒部35を側面から見た図が、引き出し部22の中心をとおる中心線における断面図として示されている。
図3及び図4に示される引き出し部22は、断面が四角形状である。引き出し部22は、電極部材30と導通可能なように、少なくとも一部の絶縁皮膜が除去されている。引き出し部22は、後述する電極部材30の側板部32の貫通開口33を貫通するとともに、筒部35の内部(筒によって囲まれた空間に対向する内側面)に接触している。
図1に示されるように、電極部材30は、磁心10の外部(例えば底面11側ならびに、側面13c側及び他の側面13d側)に配置され、溶接部を介して引き出し部22に電気的に接続されている。電極部材30は、2つの引き出し部22のそれぞれに対応して設けられる。電極部材30は、導電性材料を含み、例えば、金属材料板で構成される。金属材料板は、アルミニウム、銅、銀、及び金等の金属、これらの金属のうち1つ以上を含む合金、並びに、金属又は合金と他の物質とからなる材料等から選択された金属材料で構成される。
電極部材30は、磁心10の底面11側に配置される底板部31、底板部31に繋がり、磁心10の側面13c側に配置される側板部32、側板部32から外側に突出する筒部35を有している。
また、電極部材30は、底板部31に繋がり、磁心10の他の側面13d側に配置される係止部38を有している。底板部31、側板部32、係止部38及び複数の筒部35は、例えば、同じ材料からなる1つの部材を加工して形成された、各々の部位に対して付された呼称である。
底板部31は、底面11に沿って延びるように磁心10の底面11側に配置されている。底板部31は、接着剤を介して磁心10に固定されてもよい。底板部31は、インダクタ100が回路基板へ実装される際に、はんだによって回路基板に接合される。なお、底板部31は、天面12側から見た(Z軸方向における平面視)ときに、磁心10の外側に張り出した部分を設けてもよく、リフロー炉ではんだ付けするときに、リフロー炉の予熱により張り出した部分を温まりやすくでき、はんだ付け性が向上するので好ましい。
側板部32は、磁心10の4つの側面13a~13dのうち1つの側面13cに対応して配置されている。側板部32は、底板部31に繋がり、磁心10の側面13cに沿って配置され、底板部31から天面12側に延びている。また、側板部32は、側板部32を厚み方向に貫通する貫通開口33を有している。
貫通開口33は、例えば四角形状であり、貫通開口33には、前述した引き出し部22が挿入される。貫通開口33は、筒部35の内部に繋がっており、貫通開口33に挿入された引き出し部22は、筒部35の内部に到達する。側板部32は、X軸方向から見たときに、磁心10の側面13cに接しているが、それに限られず、側面13cに対して隙間を空けて配置されていてもよい。言い換えると、側板部32は、側面13cと離間して配置されてもよい。この構成については、変形例において説明する。側板部32は、磁心10の側面13cに接している場合には接着剤を介して磁心10に固定されていてもよい。なお、貫通開口33は、本実施の形態ではコイル素子に用いられている平角線が引き出された引き出し部22を挿入するために四角形形状であることが好ましい。特に、本実施の形態では、貫通開口33と筒部35とを1工程で形成する加工方法を採用している。この加工方法について、図5を用いて説明する。
図5は、筒部の形成工程について説明するためのフローチャートである。図5では、側板部32及び筒部35となる前の金属材料板502を加工する様子が示されている。まず、金属材料板502を、ダイス501に載置して、貫通開口33及び筒部35を形成する位置と、パンチ503の位置とを位置合わせする(S101)。そして、パンチ503を白抜き矢印の方向に向けて(2つのダイス501の間に)押し込むことで、金属材料板502を板面に交差する方向に変形させる(S102)。インダクタ100においては、ダイス501に支持されている部分は、側板部32となり、パンチ503に押し込まれた部分は、筒部35となる。
ただし、この時点では、押し込まれた部分は有底の筒形状であるので、底にあたる不要部分をカットする必要がある。本実施の形態では、まず、パンチ503を取り外し、材料504(引き出し部22に相当)を挿入する(S103)。そして、支持治具505を当接させた状態で、切断器506を白抜き矢印の方向に移動させて、不要部分をカット(切削)する(S104)。このようにして、貫通開口33を形成するとともに、筒部35を同時に形成することが可能となっている。このような加工は「絞り加工」としても知られている。このように、一体的に形成された貫通開口33と筒部35の内部の形状とは関連している。そして、筒部35の内部には、引き出し部22が接触して、コイル素子-電極部材30間の電気的な接続を形成するため、導電性能の観点で貫通開口33の形状とコイル素子に用いられる素線の横断面の形状とが略一致していることが好ましい。一方で、コイル素子に丸線が用いられる場合は、円形状の貫通開口が設けられればよい。
筒部35は、側板部32から外側に突出する部位である。複数の筒部35は、貫通開口33の形状が側面13cに垂直な方向に延長された、例えば四角柱形状の空間を覆っている。このため、本例では、略四角柱の筒部35が設けられている。このように、筒部35は、貫通開口33の形状に合わせた空間を覆うように適切な形状を成している。ただし、筒部35は、筒部35が覆う空間の形状と、外部形状が一致していなくてもよい。例えば、丸線が用いられるコイル素子が引き出された円形断面の引き出し部に合わせて、円柱形状の空間を覆う筒部の外部形状を四角柱形状としてもよい。
なお、上記したように本例における筒部35は、側板部32から外側に突出する部位であるが、筒部の突出方向はこれに限られない。例えば、筒部35は、側板部32から磁心10の側面13cに向かう方向、すなわち、側板部32から内側に突出する部位であってもよい。この場合、引き出し部22は、まず筒部35の内部に接触しながら筒部を通過して貫通開口33に達する。なお、本明細書において、対象物の一端口と他端口とを結ぶ開口に対して、物体が一端口を通過し、他端口側からその物体が見える状態(物体が対象物の開口内部に達している状態)であること含めて「物体が対象物を貫通している」として扱う。そして、貫通開口33、言い換えると側板部32との境界に相当する筒部35の根本部において、電極部材30と引き出し部22とが溶接される。この例においては、側板部32と側面13cとの間に筒部35が配置されるので、側板部32と側面13cとが離間される。このような離間が設けられることの利点については、変形例において後述する。
筒部35は、側板部32と貫通開口33との境界領域の全周から立ち上がり、磁心10の側面13cに交差して、当該側面13cから離れる方向に突出している。例えば、筒部35は、側板部32に対して垂直に、又は、引き出し部22が延びる方向に沿って配置されている。例えば、側板部32から突出する筒部35の先端部(筒部35の側面13cから最遠の端部)は、筒部35及び引き出し部22が溶接される前において、引き出し部22の先端部(引き出し部22の側面13cから最遠の端部)よりも突出していてもよい。言い換えると、引き出し部22の先端部は、筒部35の先端部よりも、側面13cに近くなっている。
本実施の形態では、少なくとも、引き出し部22の先端部と筒部35の先端部とが接触又は近接する箇所に、溶接部が形成される(図1参照)。この溶接部は、引き出し部22と筒部35とが溶接されることで形成される。例えば溶接部は、レーザシーム溶接によって形成された複数の溶接痕wsによって構成されている。複数の溶接痕wsは、Y軸方向から見た場合に、引き出し部22の外周が延びる方向に沿って繋がっている。複数の溶接痕wsは、全ての溶接痕wsが連続的に繋がっていてもよいし、一部の溶接痕wsが連続的に繋がっていてもよい。また、隣接する溶接痕wsが重なるように連続的に繋がっていてもよい。筒部35が引き出し部22に溶接されることで、筒部35及び引き出し部22が溶接部を介して電気的に接続(導通)される。仮に、引き出し部22の先端部が筒部35の先端部よりも側面13cから遠くなっていれば、引き出し部22の全周にわたって溶接を行うためには、XZ平面内であらゆる方向からレーザを照射する必要がある。本実施の形態では、引き出し部22の先端部が筒部35の先端部よりも側面13cから近くなっているため、Y軸方向から引き出し部22の全周全てにわたる溶接が可能となるので、製造工数の観点で有利である。
このように本実施の形態では、コイル素子の引き出し部22が、側板部32の貫通開口33を貫通するとともに、筒部35に接触し、筒部35は、引き出し部22に溶接されている。さらに、上記した、側板部32と側面13cとの間に筒部35が配置される構成においても同様であり、コイル素子の引き出し部22が、側板部32の貫通開口33に達しており、筒部35に接触し、筒部35は、引き出し部22に溶接されている。
これによれば、筒部35と引き出し部22との溶接によって形成される溶接部の長さを長くすることが可能である。これにより、コイル素子と電極部材30とを接続する溶接部の断面積を大きくすることができ、コイル素子と電極部材30との接続に関する信頼性を高めることができる。また、溶接部における電流経路の断面積を大きくできるので、直流抵抗を小さくすることができ、インダクタの信頼性を高めることができる。また、溶接部における電流経路の断面積を大きくできるので、インダクタを通電した時に温度上昇が起きることを抑制し、インダクタの信頼性を高めることができる。さらに、貫通開口33及び筒部35に引き出し部22が挿入されているので、電極部材30から引き出し部22ごと磁心10が脱落する可能性が低減される。
次に、電極部材30の係止部38について説明する。
以下の説明では、主に、インダクタ100におけるX軸のマイナス側の半分について説明するが、インダクタ100におけるX軸のプラス側の半分についても、インダクタ100におけるX軸のマイナス側の半分と同様の構造を有し、同様の説明が適用される。
図2に示されるように、電極部材30は、側面13dに沿う部分に、係止部38を有する。より具体的には、係止部38は、底板部31に繋がり、磁心10の側面13dに沿って配置されている。係止部38は、底板部31から天面12側に延び、X軸方向から見て磁心10の側面13dのうちの最も外側に当たる凸部131dの先端の部分と、側面13dのうちの最も内側の部分との間に配置されている。なお、係止部38は、4つの側面のうち1つの側面13dに対応して配置されている。係止部38には、開口38aが形成されている。開口38aは、電極部材30を厚み方向(ここではY軸方向)に貫通して設けられた四角形状の貫通孔である。開口38aは、側面13dに形成された凸部131dに対応しており、凸部131dが開口38aを貫通するように、係止部38が配置されている。係止部38は、接着剤を介して磁心10に固定されていてもよい。このような係止部38は、凸部131dの天面12側の側面と開口38aの天面12側の(底面11側に対向している)内側面とが係止しあうことで、磁心10と電極部材30との固定に利用される。つまり、電極部材30は、係止部38による凸部131dへの係止と、溶接部における溶接と、(場合により、底板部31、側板部32、及び係止部38の接着と)によって、磁心10に固定されている。このような凸部131dは、例えば、図中に示すように、磁心10の中心よりも底面11側に形成されている。このように、磁心10が凸部131dを有し、電極部材30が係止部38を有することで、電極部材30と磁心10とを強固に固定することができる。
[インダクタの製造方法]
次に、上記したインダクタ100の製造方法について説明する。実施の形態に係るインダクタの製造は、以下のようにして行われる。なお、インダクタ100の製造方法は以下の例に限られない。
インダクタ100の製造方法では、はじめに、コイル素子とともに磁心10を加圧成型する工程が行われる。上記の工程は、コイル部21を有するコイル素子を成型金型に入れ、圧粉磁心を加圧成型することで実行される。加圧成型時の加圧力は、例えば5ton/cmであり、熱硬化温度は、例えば185℃である。加圧成型後において、磁心10に覆われず露出した引き出し部22は、例えば、磁心10の側面13cに対して垂直に突出している。引き出し部22には、例えばレーザビームが照射され、絶縁皮膜が除去される。
次に、金属材料板を打ち抜き加工、絞り加工及び折り曲げ加工することで、底板部31、側板部32、筒部35及び係止部38を有する電極部材30を準備する工程が行われる。
次に、磁心10に電極部材30を図1に示すように配置する工程が行われる。まず側板部32の貫通開口33に引き出し部22を挿入させて側板部32を磁心10の側面13cに沿うように配置する。そして、底板部31が磁心10の底面11に沿うように折り曲げる。そして、係止部38が磁心10の他の側面13dに沿うように折り曲げる。このとき、側板部32の貫通開口33に引き出し部22が挿入され、引き出し部22と凸部35とが接触する。また、係止部38の開口38aに凸部131dが挿入される。また、電極部材30の底板部31、側板部32及び係止部38のいずれか又は全てを磁心10と接着する場合には、この工程において、未硬化時に粘性を有する熱硬化性接着剤を、電極部材30と磁心10が接触する部分に塗布しておく。接着剤の硬化はこの工程では行わず、後述する後の工程で接着剤の硬化を行う。
次に、筒部35と引き出し部22とをレーザシーム溶接等によって溶接する工程が行われる。具体的には、Y軸方向マイナス側から筒部35の先端部と引き出し部22の先端部とに向かってレーザビームを連続的に照射し、Y軸方向から見た場合に、筒部35及び引き出し部22の外周が延びる方向に沿って溶接部が形成される。溶接部に形成される溶接痕wsは、円形状であり、例えば、レーザビームのスポットを所定半径で回転移動させることで形成される。
次に、電極部材30の係止部38が磁心10の凸部131dに係止するように、電極部材30の曲げ加工が行われる。この工程では、図1に示されるように、磁心10を加圧成型するときに、予め底面11の底板部31と重なる位置に磁心10の内部に向かって凹となる底面凹部11aを形成しておき、この底面凹部11aに底板部31が入り込むように曲げる工程にしてもよい。これにより、図1及び図2に示されるように、底板部31に底面カシメ部31aが形成され電極部材30の狭小化が行われる。このように電極部材30の狭小化を行うことで、電極部材30全体が磁心10に締め付けられて、電極部材30の係止部38が磁心10の凸部131dに強固に係止され電極部材30と磁心10とを強固に固定できる。また、電極部材30と磁心10を接着する場合、この工程の後に、加熱処理して接着剤を硬化する工程を行う。このようにして、インダクタ100が製造される。
[実施の形態の変形例1]
実施の形態の変形例1に係るインダクタについて説明する。図6は、実施の形態の変形例1に係るインダクタの引き出し部及び筒部の断面を示す図である。
この例のインダクタは、側板部32が、磁心10の側面13cに接触していない点で、上記の実施の形態と異なっている。より詳しくは、この例におけるインダクタは、側板部32が、貫通開口33よりも天面側、及び底面側において、側面13cと離間して配置されている。このように、側板部32を側面13cと離間して配置することにより、レーザ溶接した際に、溶融箇所から伝わる熱が、筒部35及び側板部32を介して側面13cに伝わることが抑制される。溶接時に発生する熱は、磁心10に含まれる樹脂材料に影響を与えやすく、場合によっては、磁心10の性質を変化させてしまう場合があるが、上記のように、側板部32を側面13cと離間して配置することにより、このような悪影響が発生する可能性を抑制できる。また、図6の(b)では、図6の(a)に示すインダクタに対して、放熱治具90が装着されている。放熱治具90は、比較的熱伝導率の高い金属などの器具であり、側板部32と側面13cとの間の空間に挿入されることで、側板部32から熱を奪って放熱することができる。放熱治具90は、例えば、チタン板などの金属板である。このように、側板部32と側面13cとを離間させて間隙を設けておくことで、レーザシーム溶接の前に放熱治具90を側板部32と側面13cとの間の空間に挿入して、磁心10に対する熱の影響を低減することもできる。
[実施の形態の変形例2]
実施の形態の変形例2に係るインダクタについて説明する。図7は、実施の形態の変形例2に係るインダクタの引き出し部及び筒部の断面を示す図である。
この例のインダクタは、側板部32の貫通開口33よりも天面12側の部分が、磁心10に向かって傾斜している点で、上記の変形例1と異なっている。より詳しくは、この例におけるインダクタは、側板部32が、貫通開口33よりも天面12側において、貫通開口33から離れるほど側面13cとの離間距離が小さくなっている。そして、側板部32の天面12側の端部が磁心10に接触している。このようにすることで、溶接に伴って発生する熱を磁心10に伝わりにくくする効果を得つつ、側板部32と側面13cとの間の空間に塵埃などの異物が混入することを抑制し、かつ、磁心10と側板部32との接点を増加させて振動耐性の向上効果を得ることができる。
[実施の形態の変形例3]
実施の形態の変形例3に係るインダクタについて説明する。図8は、実施の形態の変形例3に係るインダクタの引き出し部及び筒部の断面を示す図である。また、図9は、実施の形態の変形例3に係る重畳部について説明するための斜視図である。なお、図9では、重畳部37の形状を明確にする目的で磁心10及びコイル素子の図示を省略している。
この例のインダクタは、側板部32と重畳される重畳部37を有する点で、上記の変形例1と異なっている。より詳しくは、この例におけるインダクタは、電極部材30が、側板部32と側面13cとの間に配置され、側板部32に重なる重畳部37と、貫通開口33よりも天面12側において側板部32及び重畳部37に接続された接続部36と、を有する。接続部36及び重畳部37は、電極部材30の一部として、側板部32,筒部35などと一体的化されている。重畳部37は、接続部36を介して側板部32とつながっているともいえる。そして、図9に示すように、重畳部37のうち、貫通開口33に重なる部分は、空洞になっている。そのため、重畳部37が側板部32と側面13cとの間に存在しても、側面13cから引き出された引き出し部22が貫通開口33に到達することができるようになっている。
重畳部37の形状としては、図9の(a)に示すように、貫通開口33と重なる位置に重畳貫通開口33aを設けることで、貫通開口33に重なる部分を空洞化しているが、図9の(b)に示すように、貫通開口33と重なる位置に切り欠き部33bを設けてもよいし、図9の(c)に示すように、貫通開口33に至らない長さの重畳部37としてもよい。
このような重畳部37を設けることで、変形例2に係るインダクタと同様に、側板部32と側面13cとの間の空間に塵埃などの異物が混入することを抑制し、かつ、磁心10と側板部32との接点を増加させて振動耐性の向上効果を得ることができる。また、重畳部37は、局所的に磁心10に接触する場合があるが、接続部36を介して重畳部37に至るまでに、伝熱距離を長く確保できるため、溶接時の熱を電極部材30自身から放熱することによって磁心10に対する熱の影響を低減することができる。
[実施の形態の変形例4]
実施の形態の変形例4に係るインダクタについて説明する。図10は、実施の形態の変形例4に係るインダクタの引き出し部及び筒部の断面を示す図である。
この例のインダクタは、側板部32の貫通開口33よりも底面11側の部分が、磁心10に向かって傾斜している点で、上記の変形例1と異なっている。より詳しくは、この例におけるインダクタは、側板部32が、貫通開口33よりも底面11側において、貫通開口33から離れるほど側面13cとの離間距離が小さくなっている。そして、側板部32の底面11側の端部が磁心10に接触している。さらに詳しくは、側板部32と底板部31との接続箇所及び、側面13cと底面11との接続箇所が互いに接触するようになっている。
このようにすることで、溶接に伴って発生する熱を磁心10に伝わりにくくする効果を得つつ、磁心10と側板部32との接点を増加させて振動耐性の向上効果を得ることができる。
[効果等]
以上説明したように、本実施の形態に係るインダクタ100は、底面11、天面12、ならびに、底面11及び天面12に繋がる側面13cを有する磁心10と、磁心10に埋設されたコイル部21、及び、コイル部21の端部に繋がり、側面13cから磁心10の外部に引き出された引き出し部22を有するコイル素子と、側面13cに配置され、引き出し部22を介してコイル素子に電気的に接続された板状の電極部材30と、を備え、電極部材30は、引き出し部22が引き出されている側面13cに沿って配置される側板部32と、側面13cに交差する方向に筒軸を有して延びる筒部35と、を有し、側板部32は、側板部32を厚み方向に貫通し、筒部35の内部に繋がる貫通開口33を有し、引き出し部22は、貫通開口33を貫通するとともに、筒部35の内部に接触し、筒部35は、引き出し部22に溶接されている。
これによれば、引き出し部22を、側板部32を貫通して筒部35に到達させることができる。その結果、引き出し部22が側板部32の板面に沿う方向へ移動することが制限される。つまり、引き出し部22がつながっているコイル部21を含めて、コイル部21が埋設されている磁心10が当該板面に沿う方向に移動することが制限されて、電極部材30から磁心10が脱落することが抑制される。また、筒部35に引き出し部22が接触しており、その接触箇所でコイル素子と電極部材30とを電気的に接続するための溶接部が形成されている。引き出し部22は筒部35の内部に達しているため、筒部35の内側面と引き出し部22の側面とで広く接触箇所を設けることができる。特に、筒部35が延びる方向から見たときに、引き出し部22が筒部35に入れ子状になっているので、最大で、引き出し部22の全周分にわたって溶接部を形成することができる。その結果、溶接部の形成範囲を拡大することができる。つまり、溶接箇所における電流経路の断面積を大きくすることができるため、インダクタ100を通電した時に温度上昇が起きるなどの不具合の発生を抑制できる。このように、本実施の形態に係るインダクタ100では、インダクタ100の信頼性をより高めることができる。
また、例えば、側板部32は、貫通開口33よりも天面12側において、側面13cと離間して配置されていてもよい。
これによれば、電極部材30とコイル素子との溶接時に、溶接個所から側板部32を介して側面13cから磁心10に伝導する熱の量を減少させることができる。さらに、この離間された側面13cと側板部32との間に溶接時の熱を放熱させるための放熱治具90を配置することができるので、側面13cから磁心10に伝導する熱の量を減少させる効果をより高めることができる。
また、例えば、電極部材30は、側板部32と側面13cとの間に配置され、側板部32に重なる重畳部37と、貫通開口33よりも天面12側において側板部32及び重畳部37に接続された接続部36と、を有してもよい。
これによれば、側面13cと側板部32との間において、側板部32から接続部36、接続部36から重畳部37へと、溶接時の熱を伝導させることができる。そして、この接続部及び重畳部37は、電極部材30自体の熱容量の総量を拡大するとともに、放熱作用を拡大することができるので、側面13cから磁心10に伝導する熱の量を減少させる効果をより高めることができる。
また、例えば、側板部32は、貫通開口33よりも天面12側において、貫通開口33から離れるほど側面13cとの離間距離が小さくなってもよい。
これによれば、電極部材30とコイル素子との溶接時に、溶接個所から側板部32を介して側面13cから磁心10に伝導する熱の量を減少させるために設けた離間空間に、塵埃などの異物が入り込む可能性があるが、この離間空間において天面12側の離間距離が小さくなることでそのような異物を入り込みにくくすることができる。さらに、側板部32が磁心10に接触していれば、磁心10と側板部32との接点を増加させることができるのでインダクタ100の振動耐性の向上効果を得ることができる。
また、例えば、側板部32は、貫通開口33よりも底面11側において、側面13cと離間して配置されていてもよい。
これによれば、電極部材30とコイル素子との溶接時に、溶接個所から側板部32を介して側面13cから磁心10に伝導する熱の量を減少させることができる。
また、例えば、電極部材30は、側板部32と側面13cとの間に配置され、側板部32に重なる重畳部37と、貫通開口33よりも天面12側において側板部32及び重畳部37に接続された接続部36と、を有し、重畳部37は、貫通開口33と重なる重畳貫通開口33aを有してもよい。
これによれば、重畳部37を貫通開口33よりも底面11側へと拡大することができるので、重畳部37を設けることによる電極部材30自体の熱容量の総量の拡大効果、及び、放熱作用の拡大効果をより増大することができる。
また、例えば、側板部32は、貫通開口33よりも底面11側において、貫通開口33から離れるほど側面13cとの離間距離が小さくなってもよい。
これによれば、側板部32が磁心10に対して相対的に振動しにくくなるため、インダクタ100の振動耐性の向上効果を得ることができる。特に、側板部32の底面11側の端部が磁心10に接触していれば、すなわち、側板部32と底板部31との接続箇所及び、側面13cと底面11との接続箇所が互いに接触するようになっていれば、磁心10と側板部32との接点が増加するため、インダクタ100の振動耐性の向上効果をより高めることができる。
また、例えば、引き出し部22の側面13cから最遠の端部は、筒部35の側面13cから最遠の端部よりも、側面13cに近くてもよい。
これによれば、筒部35が延びる所定の方向からみて引き出し部22の端部側の面に筒部35の壁部を溶けしろとして供給するように溶接を行うことができる。つまり、上記所定の方向からの一方向での溶接が可能となるため、溶接に係る工数を減少させることができる。
(その他の実施の形態等)
以上、本開示の実施の形態及び各変形例に係るインダクタ等について説明したが、本開示は、上記実施の形態及び各変形例に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態及び各変形例に施したもの、並びに、実施の形態及び各変形例における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本開示の範囲に含まれる。
上記の実施の形態では、電極部材30の底板部31、側板部32及び筒部35、ならびに係止部38が、同じ材料からなる1つの部材を加工して形成されている例を示したが、それに限られない。例えば、電極部材30は、別の部材で構成された底板部31と側板部32と筒部35、ならびに係止部38、とを接続することで形成されていてもよい。
上記の実施の形態では、コイル素子のコイル部21及び引き出し部22が、同じ材料からなる1つの部材を加工して形成されている例を示したが、それに限られない。コイル素子は、別の部材で構成されたコイル部21と引き出し部22とを接続することで形成されていてもよい。
上記実施の形態では、導線は横断面が矩形である例を示したが、それに限定されない。導線は横断面が円形状のものであってもよく、引き出し部22の部分は、電極部材30と接続しやすくするために、少なくとも一部が平板状に展伸されたものであってもよい。
上記実施形態では、引き出し部22は、側面13cの中心よりも底面11側の高さから引き出されている例を示したが、それに限定されない。引き出し部22は、側面13cの中心よりも天面12側の高さから引き出されてもよい。
また、例えば、上記したインダクタを用いた電気製品又は電気回路についても、本開示に含まれる。電気製品としては、上述したインダクタを備えた電源装置や、当該電源装置を備える各種機器等が挙げられる。
本開示に係るインダクタは、各種装置及び機器等に用いられるインダクタとして有用である。
10 磁心
11 底面
11a 底面凹部
12 天面
13a、13b、13c、13d 側面
21 コイル部
22 引き出し部
30 電極部材
31 底板部
31a 底面カシメ部
32 側板部
33 貫通開口
33a 重畳貫通開口
33b 切り欠き部
35 筒部
36 接続部
37 重畳部
38 係止部
38a 開口
90 放熱治具
100 インダクタ
131d 凸部
ws 溶接痕

Claims (8)

  1. 底面、天面、ならびに、前記底面及び前記天面に繋がる側面を有する磁心と、
    前記磁心に埋設されたコイル部、及び、前記コイル部の端部に繋がり、前記側面から前記磁心の外部に引き出された引き出し部を有するコイル素子と、
    前記側面に配置され、前記引き出し部を介して前記コイル素子に電気的に接続された板状の電極部材と、を備え、
    前記電極部材は、前記引き出し部が引き出されている側面に沿って配置される側板部と、前記側面に交差する方向に筒軸を有して延びる筒部と、を有し、
    前記側板部は、前記側板部を厚み方向に貫通し、前記筒部の内部に繋がる貫通開口を有し、
    前記引き出し部は、前記貫通開口を貫通するとともに、前記筒部の内部に接触し、
    前記筒部は、前記引き出し部に溶接されている
    インダクタ。
  2. 前記側板部は、前記貫通開口よりも前記天面側において、前記側面と離間して配置されている
    請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記電極部材は、
    前記側板部と前記側面との間に配置され、前記側板部に重なる重畳部と、
    前記貫通開口よりも前記天面側において前記側板部及び前記重畳部に接続された接続部と、を有する
    請求項2に記載のインダクタ。
  4. 前記側板部は、前記貫通開口よりも前記天面側において、前記貫通開口から離れるほど前記側面との離間距離が小さくなる
    請求項2に記載のインダクタ。
  5. 前記側板部は、前記貫通開口よりも前記底面側において、前記側面と離間して配置されている
    請求項1に記載のインダクタ。
  6. 前記電極部材は、
    前記側板部と前記側面との間に配置され、前記側板部に重なる重畳部と、
    前記貫通開口よりも前記天面側において前記側板部及び前記重畳部に接続された接続部と、を有し、
    前記重畳部は、前記貫通開口と重なる重畳貫通開口を有する
    請求項5に記載のインダクタ。
  7. 前記側板部は、前記貫通開口よりも前記底面側において、前記貫通開口から離れるほど前記側面との離間距離が小さくなる
    請求項5に記載のインダクタ。
  8. 前記引き出し部の前記側面から最遠の端部は、前記筒部の前記側面から最遠の端部よりも、前記側面に近い
    請求項1~7のいずれか1項に記載のインダクタ。
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