JP2019133989A - インダクタおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】外装体に過大な応力がかかり難くしたインダクタとその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】コイル部10と、このコイル部を埋設する磁性体からなる外装体20と、コイル部の両端部12から延出し、ともに外装体の第一側面23から引き出され、この引き出された部分から外装体の底面21に向かって折り曲げられ、さらに底面21および第一側面とは反対側の第二側面24に沿って折り曲げられ、さらに外装体の天面22に設けられた切欠き部30に向かって折り曲げられて係止された外部電極40を備え、コイル部の両端部は、外装体から引き出される部分に偏平形状の偏平部50を有し、偏平部はその断面の長手方向51において、第一側面における中央側がその反対側よりも底面側に配置され、偏平部の長手方向が底面21に対して傾斜しているもの。【選択図】図2
Description
本発明は、各種電子機器に用いられるインダクタおよびその製造方法に関するものである。
従来から、車両の各種制御を行う電子制御装置や電子駆動装置等の電源部に、チョークコイルなどのインダクタが広く用いられている。
このような従来のインダクタとしては、コイル電極と、このコイル電極を埋設する磁性体からなる外装体を有し、コイル電極の両端部は、ともに外装体の第1の側面における両側の縁端付近から引き出され、この引き出された部分から外装体の底面に向かって折り曲げられ、さらに底面および第1の側面とは反対側の第2の側面に沿って折り曲げられ、外装体の天面に設けられた切欠き部に向かって折り曲げて係止させることによって外部電極が形成されたインダクタが知られていた。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
しかしながら、従来のインダクタの構成では、外装体の第1の側面における両側の縁端付近からコイル電極の端部が引き出されているので、外装体に応力がかかり易い構造になっていた。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、外装体に過大な応力がかかり難くしたインダクタとその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、コイル部と、このコイル部を埋設する磁性体からなる外装体と、コイル部の両端部から延出し、ともに外装体の第一側面から引き出され、この引き出された部分から外装体の底面に向かって折り曲げられ、さらに底面および第一側面とは反対側の第二側面に沿って折り曲げられ、さらに外装体の天面に設けられた切欠き部に向かって折り曲げられて係止された外部電極を備え、コイル部の両端部は、外装体から引き出される部分に偏平形状の偏平部を有し、偏平部はその断面の長手方向において、第一側面における中央側がその反対側よりも底面側に配置され、偏平部の長手方向が底面に対して傾斜させたものである。
また、本発明の別の態様は、コイル部と、このコイル部を埋設する磁性体からなる外装体と、コイル部の両端部から延出し、ともに外装体の第一側面から引き出され、この引き出された部分から外装体の底面に向かって折り曲げられ、さらに底面および第一側面とは反対側の第二側面に沿って折り曲げられ、さらに外装体の天面に設けられた切欠き部に向かって折り曲げられて係止された外部電極を備えたインダクタの製造方法であって、コイル部の両端部における外装体から引き出される部分に、偏平形状の偏平部を形成し、偏平
部の断面における長手方向を、第一側面における中央側がその反対側よりも底面に近くなるように傾斜させたものである。
部の断面における長手方向を、第一側面における中央側がその反対側よりも底面に近くなるように傾斜させたものである。
本発明の一態様によれば、外装体に過大な応力がかかり難くすることができるという効果を得ることができる。
また本発明の別の態様によれば、外装体に過大な応力がかかり難くすることができるという効果を得ることができる。
以下、本発明の一実施の形態におけるインダクタ100について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は本発明の一実施の形態におけるインダクタ100の上面側斜視図であり、図2は同インダクタ100の上面側透過斜視図であり、図3は後述する外装体20における第一側面23側から見た側面図である。
なお、図2は、後述する外装体20を透過して示しており、外装体20の輪郭を破線で示している。
また、図3は、後述する外部電極40を透過して示しており、外部電極40の輪郭を破線で示している。
ここで、本明細書においては、図1に示すように、平面の直交する二方向の内、一方の方向を第一方向201、他方を第二方向202と規定し、矢印の先端側を奥側、矢印の先端と反対側を手前側と称することがある。
また、平面の第一方向201および第二方向202と直交する方向を第三方向203と規定し、矢印の先端側を上側、矢印の先端と反対側を下側と称することがある。
なお、第一方向201、第二方向202、第三方向203については図1以降の図面においても同様である。
図1〜図3に示すように、本実施の形態のインダクタ100は、コイル部10と、このコイル部10を埋設する磁性体からなる外装体20と、コイル部10の両端部12から延出し、ともに外装体20の第一側面23から引き出され、この引き出された部分から外装
体20の底面21に向かって折り曲げられ、さらに底面21および第一側面23とは反対側の第二側面24に沿って折り曲げられ、さらに外装体20の天面22に設けられた切欠き部30に向かって折り曲げられて係止された外部電極40とを有する。
体20の底面21に向かって折り曲げられ、さらに底面21および第一側面23とは反対側の第二側面24に沿って折り曲げられ、さらに外装体20の天面22に設けられた切欠き部30に向かって折り曲げられて係止された外部電極40とを有する。
そして、コイル部10の両端部12は、外装体20から引き出される部分に偏平形状の偏平部50を有し、偏平部50はその断面の長手方向51において、第一側面23における中央側がその反対側より底面21側に配置され、偏平部50の長手方向51が底面21に対して傾斜して配置されてインダクタ100が構成されている。
次に、各部について例を挙げながら説明する。
コイル部10は導線11を螺旋状に巻回して形成されており、例えば、表面を絶縁皮膜で覆われた銅で形成されている。この導線11は、例えば直径約2.0mmの丸線である。
そして、コイル部10は、導線11を2.5ターン螺旋状に巻回されている。
また、コイル部10の両端部12を巻回軸と直交する同一方向に引き出されている。
さらに、コイル部10の両端部12は、外装体20から引き出される部分にプレス加工によって偏平形状に形成された偏平部50を有する。
この偏平部50の長手方向51の幅寸法は例えば3.2mm、短手方向52の厚み寸法は例えば1.0mmである。
ここで、偏平部50の短手方向52とは、偏平部50の断面が例えば矩形状の場合は、長手方向51は矩形状の長辺が延びる方向を意味しており、短手方向52は短辺が延びる方向を意味している。
また、偏平部50の断面形状が例えば長円形状などで湾曲部を含む場合は、偏平部50に外接する矩形状の長辺と短辺を意味している。
また、コイル部10の両端部12における外装体20の外部に引き出されて外部電極40となる部分は、導線11の絶縁皮膜が除去され、プレス加工により板状に加工されている。
この、外部電極40となる部分は、板状の幅方向が偏平部50の断面における長手方向51と同じ方向にプレス加工されており、外部電極40となる部分と偏平部50とが捩じれることがないように加工されている。
この外部電極40となる部分の幅寸法は例えば2.8mm、厚み寸法は1.2mmである。
このように、偏平部50の短手方向52の厚み寸法を外部電極40となる部分の厚み寸法よりも小さくすることにより、コイル部10の端部12における外装体20から引き出された部分を折り曲げるときに、偏平部50を折り曲げるときのノッチとなって折り曲げやすくすることができる。
外装体20は、磁性体粉末と結合材を混合した磁性体からなり、この磁性体を顆粒状の造粒粉にして、造粒粉にコイル部10を埋め込んで加圧成形されたものである。
このように外装体20は、コイル部10を覆い、インダクタ100の磁心と、インダクタ100の本体部分となる外装体20を兼ねている。
外装体20を構成する磁性体粉末と結合材の内、磁性体粉末は、軟磁性材料の中でも飽和磁束密度が高い鉄や鉄を主体とした金属磁性体、例えば鉄−ニッケル系合金、鉄−シリコン系合金、鉄−シリコン−アルミ系合金、鉄−シリコン−クロム系合金などの結晶質組成や、鉄−シリコン−ボロン系合金等の非晶質組成の金属磁性体を、粉砕法やアトマイズ法などで粉末にしたものである。
結合材は、磁性体粉末の粒子を被覆し粒子間に介在して、粒子同士を結合するとともに粒子間に渦電流が流れることを絶縁し、磁心としての外装体20において渦電流損失が大きくなることを抑制するものである。
結合材は好適には、エポキシ樹脂や、シリコーン樹脂などの絶縁性の熱硬化性樹脂にすることがよく、金属磁性体粉末と混合して粒子間を絶縁し、加圧成形後の熱処理によって結合材が熱硬化して粒子同士を結合させることができるので好ましい。
そして、外装体20は、第三方向203下側に位置した底面21と、底面21と反対側に位置した天面22と、底面21と天面22の第二方向202手前側を連接した第一側面23と、第一側面23と反対側に位置した第二側面24と、底面21と天面22の第一方向201手前側を連接した第三側面25と、第三側面25と反対側に位置した第四側面26とを有する。
また、天面22における第二側面24側の両端に、第二側面24に連接され、天面22から落ち込んで天面22よりも底面21に近い段部31を有した切欠き部30が設けられている。
この外装体20の寸法は、例えば、約17mm×17mm×10mmである。
そして、コイル部10の両端部12は、ともに外装体20の第一側面から引き出されている。
このコイル部10の端部12が外装体20から引き出される部分には、偏平部50が配置されている。
この偏平部50の第一側面23における配置について図3を参照して説明する。
図3では、外装体20からコイル部10の端部12が引き出されて外部電極40を構成した部分を透過させて示しており、第二方向202の手前側から見た偏平部50の断面をハッチングで示している。
図3に示すように、偏平部50は、その断面における長手方向51において、第一側面23における中央側がその反対側よりも底面21側に配置され、偏平部50の長手方向51が底面21に対して傾斜させて配置させたものである。
そして、コイル部10の端部12が引き出された箇所から、偏平部50の長手方向51を折り曲げ軸にして、第一折り曲げ部41で底面21に向かって第一側面23に沿って折り曲げられている。
さらに、第一側面23と底面21とが接する部分から、第二折り曲げ部42で第二側面24へ向かって底面21に沿って折り曲げられている。
またさらに、底面21と第二側面24とが接する部分から、第三折り曲げ部43で天面22へ向かって第二側面24に沿って折り曲げられている。
そしてさらに、第二側面24と切欠き部30における段部31とが接する部分から、第四折り曲げ部44で切欠き部30に向かって段部31に沿って折り曲げられて、コイル部10の端部12の先端が切欠き部30に係止されている。
このように、コイル部10の両端部12はそれぞれ、第一側面23から第二側面24へ底面21を横断しており、その先端が切欠き部30に係止されて固定され外部電極40が形成されている。
なお、コイル部10は丸線以外に、例えば角線で構成してもよく、外部電極40はコイル部10の両端部分を板状に変形させて形成されていればよい。
また、外装体20における外部電極40が底面21を横断する部分には、底面21における第一方向201の両端に、それぞれ第一側面23から第二側面24に渡って底面21から落ち込んだ段差部28が設けられている。
この段差部28により、底面21に沿う外部電極40が段差部28に嵌り込んで、インダクタ100の高さ寸法が高くなることを抑制することができる。この段差部28の深さ寸法は、外部電極40の厚み寸法よりも小さくされている。
さらに、底面21における段差部28のうち、外部電極40が重なる部分に凹部29を形成しておき、凹部29に向かって外部電極40を曲げることにより、外部電極40が凹部29の内側に突出した突出部46が設けられている。
この突出部46により、外部電極40が締め付けられて、外部電極40は外装体20により強固に固定させることができる。
また、第一側面23および第二側面24における一対の外部電極40の間には、第一側面23および第二側面24から隆起した隆起部27をそれぞれ設けている。隆起部27の隆起高さ寸法は外部電極40の厚み寸法よりも大きくしている。
この隆起部27により、外部電極40に異物が衝突することを抑制することができるものである。
以上のように本実施のインダクタ100が構成されている。
上記した本実施の形態のインダクタ100によれば、上記構成により、コイル部10の両端部12は、外装体20から引き出される部分に偏平形状の偏平部50を有し、偏平部50はその断面の長手方向51において、第一側面23における中央側がその反対側よりも底面21側に配置され、偏平部50の長手方向51が底面21に対して傾斜している。
これにより、コイル部10の両端部12を外装体20の幅方向(第一方向201)の中央側から引き出しても、偏平部50の長手方向51を折り曲げ軸にしてコイル部10の端部12を折り曲げると、外部電極40となるコイル部10の両端部12を外装体20の幅方向(第一方向201)の縁部に配置させやすくすることができる。
そして、この結果、コイル部10の両端部12を外装体20の幅方向(第一方向201)のより中央側から引き出すことが可能となり、外装体20に過大な応力がかかり難くすることができるという効果を得ることができる。
この効果についてさらに詳しく説明する。
通常、インダクタの外部電極は、回路基板にはんだ付けするときに、リフロー炉で外部電極を温めやすくしたり、はんだ付け後の良否判定をしやすくしたり、あるいは手作業でのはんだ付けを容易にしたりするために、底面の縁部に配置することが要求される。
このため、従来のインダクタでは、第1の側面の幅方向の縁部付近からコイル電極の端部を引き出して、外部電極を底面の縁部に配置する構成とされていた。
しかし、この従来のインダクタの構成では、特に、搭載機器の大電流化に対応して、コイル電極の導線のサイズを大きくすると、コイル電極の端部が引き出された部分と隣接する外装体の側面との肉厚が薄くなって強度不足となりやすく、外装体にクラックが生じる恐れがでてくる。
これに対して、本実施の形態のインダクタ100は、コイル部10の両端部12を外装体20の幅方向(第一方向201)の中央側から引き出しても、外部電極40を底面21の縁部に配置しやすくできるので、特に、コイル部10の導線11のサイズが大きくなっても外装体20にクラックが生じることを抑制することができるものである。
なお、本実施の形態では、底面21に対する偏平部50の断面における長手方向51の傾斜角度θを、30°以上60°以下にすることが望ましい。
ここで、底面21に対する偏平部50の断面における長手方向51の傾斜角度θとは、図3に示すように、二点鎖線で示した底面21と平行な仮想線A、すなわち底面21の面と、偏平部50の断面における長手方向51とがなす角度の内、鋭角側の角度を意味している。
これにより、第一側面23の縁端方向に折り曲げられたコイル部10の両端部12を、第三方向203の下向き、すなわち底面21に向かう方向に折り曲げやすくすることができるという効果を得ることができる。
角度θが30°よりも小さいと、偏平部50の長手方向51の第一側面23における外側が、第三側面25および第四側面26に近くなるので好ましくなく、角度θが60°よりも大きいと、コイル部10の端部12を、第三方向203の下向き、すなわち底面21に向かう方向に折り曲げる角度が大きくなって加工が困難になるので好ましくない。
また、本実施の形態では、第一側面23に外装体20から突出した凸部60を一体に有し、外部電極40が凸部60を軸にエッジワイズ曲げに折り曲げられた第五折り曲げ部を設けてもよい。
ここで、外部電極40がエッジワイズ曲げに折り曲げられているとは、板状に加工された外部電極40の幅方向に折り曲げられていることを意味している。
これにより、第一側面23の縁部から外方に向かう外部電極40を、底面21の方向に容易に折り曲げることができる。また、外部電極40を第一側面23の縁端に容易に位置
決めすることができるという効果を得ることができる。
決めすることができるという効果を得ることができる。
次に、上記した本実施の形態のインダクタ100の製造方法について図4〜図11を参照して説明する。
本実施の形態のインダクタ100の製造方法は、コイル部10の両端部12における外装体20から引き出される部分に、偏平形状の偏平部50を形成し、偏平部50の断面における長手方向51を、第一側面23における中央側がその反対側よりも底面21に近くなるように傾斜させたものである。
次に、インダクタ100を製造する各工程について例を挙げて説明する。
インダクタ100の各部の材質や寸法などについては、前述した実施の形態のインダクタ100と同様であるので、詳細な説明は省略する。
まず、図4に示すように、コイル部10を形成する。
コイル部10は絶縁皮膜付きの導線11を螺旋状に巻回して形成する。
コイル部10の両端部12は、コイル部10の巻回軸と直交する方向で、ともに同じ方向に引き出しておく。
次に、図5に示すように、コイル部10の両端部12に偏平部50を形成する。
偏平部50は、コイル部10の端部12が外装体20から引き出される部分をプレス加工することにより形成する。
偏平部50は、図6の図5におけるB−B線の断面図に示すように、長手方向51と短手方向52を有した略矩形状に形成する。
そして、略矩形状の偏平部50は、予め、偏平部50の断面における長手方向51を、第一側面23における中央側がその反対側よりも底面21に近くなるように傾斜させて形成する。
底面21に対する偏平部50の断面における長手方向51の傾斜角度θは、30°以上60°以下にして形成する。
図5に示した例では、二点鎖線で示した底面21と平行な仮想線A、すなわち底面21の面と、偏平部50の断面における長手方向51とがなす角度の内、鋭角側の角度を45°にして形成している。
次に、図7に示すように、コイル部10の端部12の外部電極40となる部分をプレス加工により板状に加工する。
この外部電極40となる部分は、板状の幅方向が偏平部50の断面における長手方向51と同じ方向にプレス加工されており、外部電極40となる部分と偏平部50とがねじれることがないように加工する。
次に、図8に示すように、コイル部10を埋設した外装体20を形成する。
外装体20は、破線で示した成形金型のキャビティ70の中に、磁性体の造粒粉とコイル部10を入れ、偏平部50をキャビティの内部と外部の境に配置し、コイル部10の端部12における外部電極40となる部分をキャビティ70の外に引き出して配置する。
そして、成形金型のパンチ(図示せず)により、磁性体の造粒粉を第三方向203から加圧成形し、得られた成形体を熱処理することにより、熱硬化性の結合材を熱硬化させて外装体20を形成する。
この外装体20を形成する工程では、第一側面23に外装体20から突出した凸部60を外装体20と一体に形成する。
また同様に、前述した切欠き部30、段差部28、凹部29、および隆起部27を外装体20と一体に形成する。
この後、コイル部10の両端部12を、所望の長さに切断し、必要に応じてはんだなどのめっきを施す。
次に、図9〜図11に示すように、外装体20から引き出されたコイル部10の先端を外装体20に固定して外部電極40を形成する。
この工程では、まず図9に示すように、第一折り曲げ部41を形成する。
図9は第一側面23側を見た側面図を示している。
第一折り曲げ部41は、偏平部50の長手方向51を折り曲げ軸にしてコイル部10の端部12を、第三方向203下側に向かって折り曲げて形成する。
このとき、偏平部50の断面における長手方向51が底面21に対して傾斜しているので、コイル部10の端部12は、底面21に対して第一側面23の縁端方向へ傾斜して延伸される。
次に、図10に示すように、第五折り曲げ部45を形成する。
図10は、図9と同様に第一側面23側を見た側面図を示している。
第五折り曲げ部45は、板状のコイル部10の端部12が、第一側面23に外装体20から突出して形成された凸部60を軸にしてエッジワイズ曲げに折り曲げて形成する。
板状のコイル部10の端部12をエッジワイズ曲げする方法は、例えば、凸部側面61にコイル部10の端部12の幅方向の内側を当接させ、第一側面23の幅方向(第一方向201)における両側から外方にはみ出したコイル部10の端部12にローラ80を当接させ、ローラ80を第三方向203の上側から下側に向かって第三側面25および第四側面26に沿って移動させることにより折り曲げる。
次に、図11に示すように、第二折り曲げ部42、第三折り曲げ部43、第四折り曲げ部44を形成し、コイル部10の端部12の先端を切欠き部30に係止して固定し、外部電極40を形成する。
まず、第一側面23と底面21とが接する部分から、第二側面24へ向かって底面21に沿うように折り曲げて第二折り曲げ部42を形成する。
さらに、底面21と第二側面24とが接する部分から、天面22へ向かって第二側面24に沿うように折り曲げて第三折り曲げ部43を形成する。
またさらに、第二側面24と切欠き部30における段部31とが接する部分から、切欠き部30に向かって段部31に沿うように折り曲げて第四折り曲げ部44を形成する。
このように、コイル部10の端部12の先端を切欠き部30に係止して固定することにより外部電極40が形成される。
最後に、凹部29に向かって外部電極40を曲げることにより、外部電極40を締め付ける。
以上のようにして、図1〜図3に示したインダクタ100を得ることができる。
上記した本実施の形態のインダクタの製造方法によれば、上記の製造方法により、前述した本実施の形態のインダクタ100で説明した作用効果と、同様の作用効果を得ることができるものである。
なお、本実施の形態では、第五折り曲げ部45を形成した例で説明したが、第一折り曲げ部41を形成した後に、コイル部10の端部12が第一側面23の幅方向の外方にはみ出さない場合は、第五折り曲げ部45を設けなくてもよいものである。
また、本実施の形態では、凸部60を設けた例で説明したが、凸部60を設けずに、凸部60の替わりに治具金型(図示せず)を第一側面23に当接させ、治具金型を軸にしてコイル部10の端部12をエッジワイズ曲げして第五折り曲げ部45を形成してもよいものである。
本発明に係るインダクタの構成およびその製造方法は、外装体に過大な応力がかかり難くしたインダクタとすることができ、産業上有用である。
10 コイル部
11 導線
12 端部
20 外装体
21 底面
22 天面
23 第一側面
24 第二側面
25 第三側面
26 第四側面
27 隆起部
28 段差部
29 凹部
30 切欠き部
31 段部
40 外部電極
41 第一折り曲げ部
42 第二折り曲げ部
43 第三折り曲げ部
44 第四折り曲げ部
45 第五折り曲げ部
46 突出部
50 偏平部
51 長手方向
52 短手方向
60 凸部
61 凸部側面
70 キャビティ
80 ローラ
100 インダクタ
201 第一方向
202 第二方向
203 第三方向
11 導線
12 端部
20 外装体
21 底面
22 天面
23 第一側面
24 第二側面
25 第三側面
26 第四側面
27 隆起部
28 段差部
29 凹部
30 切欠き部
31 段部
40 外部電極
41 第一折り曲げ部
42 第二折り曲げ部
43 第三折り曲げ部
44 第四折り曲げ部
45 第五折り曲げ部
46 突出部
50 偏平部
51 長手方向
52 短手方向
60 凸部
61 凸部側面
70 キャビティ
80 ローラ
100 インダクタ
201 第一方向
202 第二方向
203 第三方向
Claims (6)
- コイル部と、このコイル部を埋設する磁性体からなる外装体と、前記コイル部の両端部から延出し、ともに前記外装体の第一側面から引き出され、この引き出された部分から前記外装体の底面に向かって折り曲げられ、さらに前記底面および前記第一側面とは反対側の第二側面に沿って折り曲げられ、さらに前記外装体の天面に設けられた切欠き部に向かって折り曲げられて係止された外部電極を備え、前記コイル部の両端部は、前記外装体から引き出される部分に偏平形状の偏平部を有し、前記偏平部はその断面の長手方向において、前記第一側面における中央側がその反対側よりも前記底面側に配置され、前記偏平部の長手方向が前記底面に対して傾斜していることを特徴とするインダクタ。
- 前記底面に対する前記偏平部の断面における長手方向の傾斜角度を、30°以上60°以下としたことを特徴とする請求項1記載のインダクタ。
- 前記第一側面に前記外装体から突出した凸部を有し、前記外部電極が前記凸部を軸にエッジワイズ曲げに折り曲げられていることを特徴とする請求項1記載のインダクタ。
- コイル部と、このコイル部を埋設する磁性体からなる外装体と、前記コイル部の両端部から延出し、ともに前記外装体の第一側面から引き出され、この引き出された部分から前記外装体の底面に向かって折り曲げられ、さらに前記底面および前記第一側面とは反対側の第二側面に沿って折り曲げられ、さらに前記外装体の天面に設けられた切欠き部に向かって折り曲げられて係止された外部電極を備えたインダクタの製造方法であって、前記コイル部の両端部における前記外装体から引き出される部分に、偏平形状の偏平部を形成し、前記偏平部の断面における長手方向を、前記第一側面における中央側がその反対側よりも前記底面に近くなるように傾斜させることを特徴とするインダクタの製造方法。
- 前記底面に対する前記偏平部の断面における長手方向の傾斜角度を、30°以上60°以下としたことを特徴とする請求項4記載のインダクタの製造方法。
- 前記第一側面に前記外装体から突出した凸部を形成し、前記外部電極が前記凸部を軸にエッジワイズ曲げに折り曲げられていることを特徴とする請求項4記載のインダクタの製造方法。
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WO2024004480A1 (ja) * | 2022-06-27 | 2024-01-04 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | インダクタ及びインダクタの製造方法 |
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2018
- 2018-01-29 JP JP2018012766A patent/JP2019133989A/ja active Pending
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