JP2023122534A - ガラス製造方法、及びガラス製造装置 - Google Patents

ガラス製造方法、及びガラス製造装置 Download PDF

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寛行 和田
Hiroyuki Wada
友之 魚住
Tomoyuki Uozumi
東生 米盛
Haruo Yonemori
啓 岡田
Hiroshi Okada
聡 森山
Satoshi Moriyama
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Abstract

【課題】ガラスリボンと対象物の距離を計測する、技術を提供する。【解決手段】ガラス製造方法は、下記(A)~(D)を有する。(A)帯板状のガラスリボンを対象物と間隔をおいて搬送する。(B)前記対象物の前記ガラスリボンに対向する一端の実像と、前記ガラスリボンに映る前記対象物の前記一端の鏡像とをカメラで撮像する。(C)前記撮像した画像に写る前記実像と前記鏡像の距離を計測する。(D)前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離から、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出する。【選択図】図2

Description

本開示は、ガラス製造方法、及びガラス製造装置に関する。
特許文献1に記載のガラス製造装置は、溶融金属を収容するフロートバスと、溶融金属上で帯板状に成形されたガラスリボンを徐冷する徐冷炉と、フロートバスと徐冷炉の間に設けられるドロスボックスと、を備える。ガラス製造装置は、ドロスボックスの上部空間をガラスリボンの搬送方向に仕切るドレープを有する。特許文献2にも、同様の内容が開示されている。
特許文献1に記載のガラス製造装置は、ドレープとガラスリボンの隙間の管理のため、監視カメラを備える。監視カメラは、ドロスボックスの外部に設けられ、ドロスボックスの窓を介してドロスボックス内のドレープとガラスリボンを撮像する。画像処理装置は、監視カメラが撮像した画像を画像処理することで、ドレープとガラスリボンとの隙間の距離を計測する。
特開2021-109817号公報 国際公開第2019/221084号
従来から、ガラスリボンと対象物とをカメラで撮像し、撮像した画像を画像処理することで、ガラスリボンと対象物の距離を計測することが検討されている。例えばガラスリボンが水平な場合にカメラがガラスリボンの真横に設置されていれば、ガラスリボンとその上方の対象物との距離を計測可能である。
しかし、カメラの光軸の角度によっては、画像に写るガラスリボンの上面の位置を検出することが困難である。例えば、ガラスリボンの上面が画像に線ではなく面として写る場合、ガラスリボンの上面の位置を検出することが困難である。
また、ガラスリボンを撮像した画像を用いて、ガラスリボンの表面のうねりの程度を数値化する技術については、従来検討されていなかった。
本開示の一態様は、ガラスリボンと対象物の距離を計測する、技術を提供する。
本開示の別の一態様は、ガラスリボンの表面のうねりの程度を数値化する、技術を提供する。
本開示の一態様に係るガラス製造方法は、下記(A)~(D)を有する。(A)帯板状のガラスリボンを対象物と間隔をおいて搬送する。(B)前記対象物の前記ガラスリボンに対向する一端の実像と、前記ガラスリボンに映る前記対象物の前記一端の鏡像とをカメラで撮像する。(C)前記撮像した画像に写る前記実像と前記鏡像の距離を計測する。(D)前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離から、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出する。
本開示の別の一態様に係るガラス製造方法は、下記(E)~(G)を有する。(E)帯板状のガラスリボンの表面をカメラで撮像する。(F)前記撮像した画像において、前記ガラスリボンの表面を複数の検出領域に区画し、前記検出領域ごとに前記検出領域内での前記ガラスリボンの色の変化量を検出する。(G)前記検出した色の変化量が閾値を超える、前記検出領域の数をカウントする。
本開示の一態様によれば、撮像した画像に写る対象物の実像と鏡像との距離を計測することで、ガラスリボンと対象物との距離を算出できる。
本開示の別の一態様によれば、画像の色の変化量が閾値を超える検出領域の数をカウントすることで、ガラスリボンの表面のうねりの程度を数値化できる。
図1は、一実施形態に係るガラス製造装置を示す断面図である。 図2は、一実施形態に係るカメラと画像処理装置を示す図である。 図3は、図2のカメラで撮像する画像の一例を示す図である。 図4は、変形例に係るカメラと画像処理装置を示す図である。 図5は、図4の検出部が設定する複数の検出領域とガラスリボンの色の一例を示す図である。 図6は、図5に示す検出領域のうち、色の変化量が閾値を超える検出領域の一例を示す図である。 図7は、変形例に係るガラス製造装置を示す断面図である。 図8は、変形例に係るカメラと画像処理装置を示す図である。 図9は、図8のカメラで撮像する画像の一例を示す図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。各図面において、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は互いに垂直な方向であって、X軸方向及びY軸方向は水平方向、Z軸方向は鉛直方向である。X軸方向がガラスリボンGの搬送方向であり、Y軸方向がガラスリボンGの幅方向である。明細書中、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
先ず、図1を参照して、一実施形態に係るガラス製造装置1について説明する。ガラス製造装置1は、例えば、ガラスリボンGの搬送方向上流側から下流側に向けて、成形装置2と、中継装置3と、徐冷装置5と、をこの順番で備える。ガラスリボンGは、成形装置2で成形された後、中継装置3によって成形装置2から徐冷装置5に送られ、徐冷装置5で徐冷される。その後、ガラスリボンGは、不図示の加工装置で切断される。これにより、製品であるガラス板が得られる。
ガラス板は、例えば無アルカリガラス、アルミノシリケートガラス、ホウケイ酸ガラス又はソーダライムガラスなどである。無アルカリガラスとは、NaO、KO等のアルカリ金属酸化物を実質的に含有しないガラスを意味する。ここで、アルカリ金属酸化物を実質的に含有しないとは、アルカリ金属酸化物の含有量の合量が0.1質量%以下を意味する。
ガラス板の用途は、特に限定されないが、例えばディスプレイ(例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等)のカバーガラスである。ガラス板の用途がカバーガラスである場合、ガラス板は化学強化用ガラスである。化学強化用ガラスは、無アルカリガラスとは異なり、アルカリ金属酸化物を含有する。
ガラス板の厚みは、ガラス板の用途に応じて選択される。ガラス板の用途がディスプレイのカバーガラスである場合、ガラス板の厚みは例えば0.1mm~5.0mmである。ガラス板の用途がディスプレイのガラス基板である場合、ガラス板の厚みは例えば0.1mm~0.7mmである。ガラス板の用途が自動車のウィンドシールドである場合、ガラス板の厚みは例えば0.2mm~3.0mmである。
次に、図1を再度参照して、一実施形態に係る成形装置2、中継装置3、及び徐冷装置5についてこの順番で説明する。成形装置2は、本実施形態ではフロート法でガラスリボンGを成形するが、フュージョン法でガラスリボンGを成形してもよい。成形方法は、特に限定されない。
成形装置2は、熱処理炉である成形炉21を備える。成形炉21は、浴槽211を有する。浴槽211は、溶融金属Mを収容する。溶融金属Mとしては、例えば溶融スズが用いられる。溶融スズの他に、溶融スズ合金なども使用可能であり、溶融金属Mは溶融ガラスよりも高い密度を有するものであればよい。溶融ガラスは、溶融金属Mの上に連続的に供給され、溶融金属Mの平滑な液面を利用して、帯板状のガラスリボンGに成形される。
成形炉21は、浴槽211の上方に天井212を備える。成形装置2の内部は、溶融金属Mの酸化を防止するため、還元性ガスで満たされ、大気圧よりも高い気圧に維持される。還元性ガスは、例えば窒素ガスと水素ガスとの混合ガスであり、窒素ガスを85体積%~98.5体積%、水素ガスを1.5体積%~15体積%含んでいる。還元性ガスは、天井212のレンガ同士の目地及び天井212の孔から供給される。
成形装置2は、ガラスリボンGを加熱するヒータ22を備える。ヒータ22は、例えば成形炉21の天井212から吊り下げられ、下方を通過するガラスリボンGを加熱する。ヒータ22は、例えば電気ヒータであって、通電加熱される。ヒータ22は、ガラスリボンGの搬送方向と幅方向に行列状に複数配列される。複数のヒータ22の出力を制御することにより、ガラスリボンGの温度分布を制御でき、ガラスリボンGの板厚分布を制御できる。
中継装置3は、熱処理炉であるドロスボックス31と、リフトアウトロール32と、を備える。リフトアウトロール32は、ドロスボックス31の内部に配置され、ガラスリボンGを溶融金属Mから引き上げる。リフトアウトロール32は、ガラスリボンGの搬送方向(X軸方向)に間隔をおいて複数配置される。リフトアウトロール32の数は、特に限定されない。リフトアウトロール32は、モータ等の駆動装置(不図示)によって回転駆動され、その駆動力によってガラスリボンGを斜め上方に向けて搬送する。リフトアウトロール32の軸方向は、ガラスリボンGの幅方向(Y軸方向)と同一方向である。リフトアウトロール32は、特許請求の範囲に記載の搬送装置の一例である。
中継装置3は、ガラスリボンGの温度を調整すべく、ドロスボックス31の天井にヒータ33を備えてもよい。ヒータ33は、ガラスリボンGの上方のみならず、下方にも設けられてもよい。中継装置3において、ガラスリボンGの温度は、ガラスリボンGのガラス転移点Tgを基準として、(Tg-50)℃~(Tg+30)℃であることが好ましい。
中継装置3は、ドロスボックス31の天井から吊り下げられるドレープ34を備える。ドロスボックス31の天井は、例えば、フード311と、フード311の上に配置された断熱材312と、を有する。ドレープ34は、断熱材312の一部とフード311とを貫通してフード311の下面から吊り下げられる。ドレープ34は、鋼材あるいはガラス材などの耐火材からなる板状の部材である。
ドレープ34は、ドロスボックス31の上部空間を、ガラスリボンGの搬送方向(X軸方向)に複数の空間に仕切る仕切壁である。ドロスボックス31の上部空間は、ガラスリボンGよりも上側の空間である。ドレープ34は、例えば、各リフトアウトロール32の回転中心線の真上に配置される。ドレープ34は、各リフトアウトロール32の軸方向(Y軸方向)に延びている。
ドレープ34は、後述する徐冷炉51からドロスボックス31に酸素ガスが侵入することを抑制し、ドロスボックス31内の酸素濃度の増加を抑制する。これにより、成形炉21からドロスボックス31に流入する水素ガスの燃焼を抑制する。その結果、水素ガスの燃焼によるガラスリボンGの温度変動および局所加熱を抑制できる。ドレープ34は、ガラスリボンGの搬送を妨げないように、ガラスリボンGの上面との間に隙間を形成する。
徐冷装置5は、熱処理炉である徐冷炉51と、レヤーロール52と、を備える。レヤーロール52は、徐冷炉51の内部に配置され、ガラスリボンGの長手方向(X軸方向)にガラスリボンGを搬送する。レヤーロール52は、ガラスリボンGの搬送方向に間隔をおいて複数設けられる。レヤーロール52の数は、特に限定されない。レヤーロール52は、モータ等の駆動装置(不図示)によって回転駆動され、その駆動力によってガラスリボンGを水平方向(X軸方向)に搬送する。レヤーロール52の軸方向は、ガラスリボンGの幅方向(Y軸方向)と同一方向である。
徐冷装置5は、ガラスリボンGをレヤーロール52によって搬送しながらガラスの歪点以下の温度に徐冷する。徐冷装置5は、ガラスリボンGの温度を調整するため、内部に不図示のヒータを備える。
次に、図2と図3を参照して、一実施形態に係るカメラ6と画像処理装置7について説明する。ガラス製造装置1は、カメラ6と、カメラ6で撮像した画像P1を画像処理する画像処理装置7と、を備える。カメラ6は、帯板状のガラスリボンGと、ガラスリボンGとの間に隙間を形成する対象物とを撮像する。対象物は、特に限定されないが、本実施形態ではドレープ34である。画像処理装置7は、カメラ6で撮像した画像P1を画像処理することで、ガラスリボンGの上面とドレープ34の下端341との距離L1を計測する。画像処理装置7は、画像P1における距離L1を計測してもよいし、実空間における距離L1を計測してもよい。
カメラ6は、例えば熱処理炉であるドロスボックス31の外側に設けられ、ドロスボックス31のY軸方向一端に設けられる側壁の窓を介してガラスリボンGとドレープ34を撮像する。撮像対象に光を照射する光源(不図示)が設けられてもよい。撮像対象に光を照射することで、明瞭な画像P1が得られる。光源は、例えばドロスボックス31のY軸方向他端に設けられる側壁の窓を介してガラスリボンGとドレープ34に光を照射する。
ところで、カメラ6の光軸61の角度によっては、画像P1に写るガラスリボンGの上面の位置を検出することが困難である。例えば、ガラスリボンGの上面が画像P1に線ではなく面として写る場合、ガラスリボンGの上面の位置を検出することが困難である。
例えばカメラ6の光軸61が水平なガラスリボンGの上面に対して斜めに設置される場合、ガラスリボンGの上面にドレープ34の下端341の鏡像が映る。本開示の技術は、ガラスリボンGの上面に映る鏡像を利用して、ガラスリボンGの上面とドレープ34の下端341との距離L1を計測する。
図3に示すように、カメラ6で撮像する画像P1は、ドレープ34の下端341の実像341Aと鏡像341Bとを含む。ドレープ34の下端341は、特許請求の範囲に記載の対象物のガラスリボンGに対向する一端の一例である。カメラ6は、CCD又はCMOSなどの撮像素子を含み、撮像素子で撮像した画像P1を画像処理装置7に送信する。
画像処理装置7は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)と、メモリ等の記憶媒体と、を備える。記憶媒体には、画像処理装置7において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。画像処理装置7は、記憶媒体に記憶されたプログラムをCPUに実行させることにより、画像処理装置7の動作を制御する。
画像処理装置7は、図2に示すように、例えば、計測部71と、算出部72と、を有する。計測部71は、画像P1に写る実像341Aと鏡像341Bの距離L2(図3参照)を計測する。距離L2の大きさは、例えば画像P1における画素数で表す。カメラ6から物体までの距離が遠いほど、画像P1に写る物体の大きさが小さくなる。計測部71は、画像P1における特定の位置で距離L2を計測する。
算出部72は、画像P1に写る実像341Aと鏡像341Bの距離L2から、ガラスリボンGの上面とドレープ34の下端341との距離L1を算出する。例えば、画像P1に写る距離L2の半値が、画像P1に写る距離L1である。そして、画像P1に写る距離L1と比例定数との積が、実際の距離L1(実空間における距離L1)である。比例定数は、主にカメラ6から距離L1の測定点までの距離で決まり、予め実験などで求めることができる。算出部72によって算出する距離L1の大きさは、画像P1における画素数で表してもよいし、mmなどの一般的な長さの単位で表してもよい。なお、後述するように、算出部72は、距離L1の計測精度を高めるべく、基準距離L0を参照して比例定数を求めてもよい。
カメラ6は、基準距離L0を示す複数の基準点SP1、SP2を撮像してもよい。撮像する画像P1は、ドレープ34の下端341の実像341Aと鏡像341Bに加えて、複数の基準点SP1、SP2をも含む。画像P1は、基準点SP1、SP2の実像と鏡像のどちらを含んでもよく、両方を含んでもよい。
基準点SP1、SP2としては、特に限定されないが、例えばドレープ34を構成する複数枚の板を連結するボルト又はナットが用いられる。図2に示すように、基準点SP1、SP2は、ガラスリボンGのドレープ34に対向する面(例えば上面)に直交する方向に、基準距離L0をおいて配置されている。
計測部71は、画像P1に写る基準距離L0を計測する。画像P1に写る基準距離L0の大きさは、例えば画素数で表す。算出部72は、画像P1に写る実像341Aと鏡像341Bの距離L2と、画像P1に写る基準距離L0とから、ガラスリボンGの上面とドレープ34の下端341との距離L1を算出する。算出部72は、画像P1における距離L1を算出してもよいし、実空間における距離L1を算出してもよい。
画像P1または実空間における距離L1を算出する際に画像P1における基準距離L0を参照することで、外乱によって画像P1における基準距離L0が変動するような場合でも、基準距離L0に対する距離L1の相対値を算出することで、距離L1の絶対値を正確に算出できる。また、画像P1における基準距離L0の画素数と、実空間における基準距離L0との比を算出することで、画素数を実空間における距離に直すときの比例定数を算出できる。
上記の通り、カメラ6から物体までの距離が遠いほど、画像P1に写る物体の大きさが小さくなる。画像P1が基準距離L0を示す複数の基準点SP1、SP2を複数組含む場合、算出部72は画像P1に写る各組の基準点SP1、SP2同士を結ぶ直線上で距離L2を計測してもよい。複数組の基準点SP1、SP2を用いることで、距離L1の計測精度を向上できる。
次に、図4~図6を参照して、変形例に係るカメラ6と画像処理装置7について説明する。ガラス製造装置1は、カメラ6と、カメラ6で撮像した画像P2を画像処理する画像処理装置7と、を備える。カメラ6は、帯板状のガラスリボンGの表面を撮像する。カメラ6は、少なくともガラスリボンGの製品になる部分、例えばガラスリボンGの幅方向中央部を撮像する。画像処理装置7は、カメラ6で撮像した画像P2を画像処理することで、ガラスリボンGの表面のうねりの程度を数値化する。
カメラ6は、例えば熱処理炉である成形炉21の外側に設けられ、成形炉21のY軸方向一端に設けられる側壁の窓を介してガラスリボンGの表面を撮像する。撮像対象に光を照射する光源(不図示)が設けられてもよい。撮像対象に光を照射することで、明瞭な画像P2が得られる。光源は、例えば成形炉21のY軸方向他端に設けられる側壁の窓を介してガラスリボンGの表面に光を照射する。
ガラスリボンGの成形方法がフロート法である場合、ガラスリボンGは成形炉21内を水平に搬送される。これに対して、ガラスリボンGの成形方法がフュージョン法である場合、ガラスリボンGは成形炉21内を鉛直下方に搬送される。いずれにしろ、カメラ6は、ガラスリボンGの主面を撮像すればよい。
カメラ6の設置位置は、特に限定されない。カメラ6は、成形炉21ではなく、ドロスボックス31又は徐冷炉51の窓を介して、ガラスリボンGの表面を撮像してもよい。フロート法もフュージョン法も、ガラスリボンGは徐冷炉51内を水平に搬送される。カメラ6は、CCD又はCMOSなどの撮像素子を含み、撮像素子で撮像した画像P2を画像処理装置7に送信する。
画像処理装置7は、図4に示すように、例えば、検出部73と、カウント部74と、設定部75と、を有する。検出部73は、図5に示すように、カメラ6で撮像した画像P2において、ガラスリボンGの表面を複数の検出領域A1~Anに区画し、検出領域A1~Anごとに検出領域A1~An内でのガラスリボンGの色の変化量を検出する。図5はガラスリボンGの色の一例を示しており、領域Bと領域Bよりも外の領域とで色の明るさが異なる。
各検出領域A1~Anは、好ましくは同一の寸法および同一の形状を有する。各検出領域A1~Anの形状は、図5では長方形であるが、三角形または六角形などであってもよい。長方形は、正方形を含む。各検出領域A1~Anは、図示しない複数の画素(例えば縦8個×横8個、合計64個の画素)を含む。各検出領域A1~Anの大きさは、適宜設定される。
各検出領域A1~Anの色の変化量は、例えば複数の画素(例えば64個の画素)の色の最大値と最小値の差、標準偏差、または分散で表す。色は、例えばグレースケールにおける濃度、つまり明暗で表す。画像P2がカラーである場合、カラーからグレースケールへの変換が行われる。その変換方法は、一般的なものを用いる。なお、色は、色空間の座標で表してもよく、カラーのままであってもよい。
カウント部74は、検出部73の検出した色の変化量が閾値を超える、検出領域の数をカウントする。図6に示す領域Cは、図5の画像P2において色の変化量が閾値を超える検出領域を示す。ガラスリボンGの表面に表面のうねりが存在する場合に、表面のうねりの輪郭線を境に色が閾値を超えて変化する。よって、色の変化量が閾値を超える検出領域の数をカウントすることで、ガラスリボンGの表面のうねりの程度を数値化できる。
ところで、表面のうねり以外の外乱によってガラスリボンGの色が変化することがある。そこで、設定部75が、画像P2の一部に、カウント部74によるカウントを行わないエリアを設定してもよい。設定するエリアは、外乱によってガラスリボンGの色が変化するエリアであり、予め実験またはシミュレーションなどで求めておく。
カウント部74は、設定部75で設定されたエリアの外で、色の変化量が閾値を超える検出領域の数をカウントする。設定部75を用いることで、外乱を除くことができ、表面のうねりの検出精度を向上できる。設定部75を用いる場合、検出部73は、設定部75で設定されたエリアの外で、各検出領域の色の変化量を検出する。
次に、図7を参照して、変形例に係るガラス製造装置1について説明する。ガラス製造装置1は、ドロスボックス31と、徐冷炉51と、を備える。ドロスボックス31が第1熱処理炉であり、徐冷炉51が第2熱処理炉である。リフトアウトロール32がガラスリボンGをドロスボックス31の内部で水平に搬送した後、レヤーロール52がガラスリボンGを徐冷炉51の内部で水平に搬送する。
ガラス製造装置1は、仕切壁53を備える。仕切壁53は、ドロスボックス31と徐冷炉51の境界において、ガラスリボンGの下方空間をガラスリボンGの搬送方向に仕切る。ドロスボックス31の内部空間は還元性雰囲気であり、徐冷炉51の内部空間は大気雰囲気である。仕切壁53は、ドロスボックス31の内部空間から徐冷炉51の内部空間へ還元性ガスが流入するのを抑制し、徐冷炉51の内部空間を大気雰囲気に維持する。
ガラス製造装置1は、仕切壁53を昇降させる不図示の昇降機構を備えてもよい。仕切壁53を昇降させることで、仕切壁53の上端と、ガラスリボンGの下面との距離L3(図8参照)を変更できる。距離L3が小さいほど、還元性ガスの通過を抑制できる反面、仕切壁53とガラスリボンGが接触しやすくなる。距離L3は、ガラスリボンGの自重たわみなども考慮して設定される。
仕切壁53は、本変形例では図7に示すようにドロスボックス31と徐冷炉51とは別に設けられるが、ドロスボックス31の一部として設けられてもよいし、徐冷炉51の一部として設けられてもよい。
次に、図8と図9を参照して、変形例に係るカメラ6と画像処理装置7について説明する。ガラス製造装置1は、カメラ6と、カメラ6で撮像した画像P3を画像処理する画像処理装置7と、を備える。カメラ6は、帯板状のガラスリボンGと、ガラスリボンGとの間に隙間を形成する対象物とを撮像する。対象物は、特に限定されないが、本変形例では仕切壁53である。画像処理装置7は、カメラ6で撮像した画像P3を画像処理することで、ガラスリボンGの下面と仕切壁53の上端531との距離L3を計測する。画像処理装置7は、画像P3における距離L3を計測してもよいし、実空間における距離L3を計測してもよい。
カメラ6は、例えば徐冷炉51の外側に設けられ、徐冷炉51のY軸方向一端に設けられる側壁の窓を介してガラスリボンGと仕切壁53を撮像する。撮像対象に光を照射する光源(不図示)が設けられてもよい。撮像対象に光を照射することで、明瞭な画像P3が得られる。光源は、例えば徐冷炉51のY軸方向他端に設けられる側壁の窓を介してガラスリボンGと仕切壁53に光を照射する。
ところで、カメラ6の光軸61の角度によっては、画像P3に写るガラスリボンGの下面の位置を検出することが困難である。例えば、ガラスリボンGの下面が画像P3に線ではなく面として写る場合、ガラスリボンGの下面の位置を検出することが困難である。
例えばカメラ6の光軸61が水平なガラスリボンGの下面に対して斜めに設置される場合、ガラスリボンGの下面に仕切壁53の上端531の鏡像が映る。本開示の技術は、ガラスリボンGの下面に映る鏡像を利用して、ガラスリボンGの下面と仕切壁53の上端531との距離L3を計測する。
図9に示すように、カメラ6で撮像する画像P3は、仕切壁53の上端531の実像531Aと鏡像531Bとを含む。仕切壁53の上端531は、特許請求の範囲に記載の対象物のガラスリボンGに対向する一端の一例である。カメラ6は、CCD又はCMOSなどの撮像素子を含み、撮像素子で撮像した画像P3を画像処理装置7に送信する。
画像処理装置7は、図8に示すように、例えば、計測部71と、算出部72と、を有する。計測部71は、画像P3に写る実像531Aと鏡像531Bの距離L4(図9参照)を計測する。距離L4の大きさは、例えば画像P3における画素数で表す。カメラ6から物体までの距離が遠いほど、画像P3に写る物体の大きさが小さくなる。計測部71は、画像P3における特定の位置で距離L4を計測する。
算出部72は、画像P3に写る実像531Aと鏡像531Bの距離L4から、ガラスリボンGの下面と仕切壁53の上端531との距離L3を算出する。例えば、画像P3に写る距離L4の半値が、画像P3に写る距離L3である。そして、画像P3に写る距離L3と比例定数との積が、実空間における距離L3である。比例定数は、主にカメラ6から距離L3の測定点までの距離で決まり、予め実験などで求めることができる。算出部72によって算出する距離L3の大きさは、画像P3における画素数で表してもよいし、mmなどの一般的な長さの単位で表してもよい。なお、後述するように、算出部72は、距離L3の計測精度を高めるべく、基準距離L0を参照して比例定数を求めてもよい。
カメラ6は、基準距離L0を示す複数の基準点SP3、SP4を撮像してもよい。撮像する画像P3は、仕切壁53の上端531の実像531Aと鏡像531Bに加えて、複数の基準点SP3、SP4をも含む。画像P3は、基準点SP3、SP4の実像と鏡像のどちらを含んでもよく、両方を含んでもよい。
基準点SP3は例えば第1レーザー光線LB1の一点であり、基準点SP4は第2レーザー光線LB2の一点である。第1レーザー光線LB1と第2レーザー光線LB2は、レーザー照射器8から対象物(例えば仕切壁53)に互いに平行に照射される。照射方向は、ガラスリボンGの下面に対して平行な方向であるが、傾斜した方向または垂直な方向であってもよい。第1レーザー光線LB1と第2レーザー光線LB2が互いに平行であればよい。基準距離L0は、第1レーザー光線LB1と第2レーザー光線LB2の距離である。
互いに平行な第1レーザー光線LB1と第2レーザー光線LB2とを対象物に照射することで、対象物に基準点SP3、SP4を作り出すことができる。対象物が基準点SP3、SP4となるボルト又はナットなどを有しない場合に特に有効である。なお、仕切壁53の基準点SP3、SP4として、ボルト又はナットなどが用いられてもよい。また、第1レーザー光線LB1と第2レーザー光線LB2を照射する対象物は、本変形例では仕切壁53であるが、ドレープ34であってもよい。
計測部71は、画像P3に写る基準距離L0を計測する。画像P3に写る基準距離L0の大きさは、例えば画素数で表す。算出部72は、画像P3に写る実像531Aと鏡像531Bの距離L4と、画像P3に写る基準距離L0とから、ガラスリボンGの下面と仕切壁53の上端531との距離L3を算出する。算出部72は、画像P3における距離L3を算出してもよいし、実空間における距離L3を算出してもよい。
画像P3または実空間における距離L3を算出する際に画像P3における基準距離L0を参照することで、外乱によって画像P3における基準距離L0が変動するような場合でも、基準距離L0に対する距離L3の相対値を算出することで、距離L3の絶対値を正確に算出できる。また、画像P3に写る基準距離L0の画素数と、実空間における基準距離L0との比を算出することで、画素数を実空間における距離に直すときの比例定数を算出できる。
上記の通り、カメラ6から物体までの距離が遠いほど、画像P3に写る物体の大きさが小さくなる。画像P3が基準距離L0を示す複数の基準点SP3、SP4を複数組含む場合、算出部72は画像P3に写る各組の基準点SP3、SP4同士を結ぶ直線上で距離L4を計測してもよい。複数組の基準点SP3、SP4を用いることで、距離L3の計測精度を向上できる。
上記実施形態等に関し、下記の付記を開示する。
[付記1]
帯板状のガラスリボンを対象物と間隔をおいて搬送することと、
前記対象物の前記ガラスリボンに対向する一端の実像と、前記ガラスリボンに映る前記対象物の前記一端の鏡像とをカメラで撮像することと、
前記撮像した画像に写る前記実像と前記鏡像の距離を計測することと、
前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離から、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出することと、
を有する、ガラス製造方法。
[付記2]
基準距離を示す複数の基準点を前記カメラで撮像することと、
前記画像に写る前記基準距離を計測することと、
前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離と、前記画像に写る前記基準距離とから、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出することと、
を有する、付記1に記載のガラス製造方法。
[付記3]
前記対象物に対して互いに平行な第1レーザー光線と第2レーザー光線を照射することを有し、
複数の前記基準点は、前記第1レーザー光線の一点と前記第2レーザー光線の一点であり、
前記基準距離は、前記第1レーザー光線と前記第2レーザー光線の距離である、付記2に記載のガラス製造方法。
[付記4]
前記ガラスリボンを熱処理炉の内部で水平に搬送することを含み、
前記対象物は、前記熱処理炉の上部空間を前記ガラスリボンの搬送方向に仕切る仕切壁である、付記1~3のいずれか1つに記載のガラス製造方法。
[付記5]
前記ガラスリボンを第1熱処理炉の内部で水平に搬送した後、前記ガラスリボンを第2熱処理炉の内部で水平に搬送することを含み、
前記対象物は、前記第1熱処理炉と前記第2熱処理炉との境界において前記ガラスリボンの下方空間を前記ガラスリボンの搬送方向に仕切る仕切壁である、付記1~3のいずれか1つに記載のガラス製造方法。
[付記6]
前記ガラスリボンをフロート法又はフュージョン法で成形することを含む、付記1~5のいずれか1つに記載のガラス製造方法。
[付記7]
帯板状のガラスリボンの表面をカメラで撮像することと、
前記撮像した画像において、前記ガラスリボンの表面を複数の検出領域に区画し、前記検出領域ごとに前記検出領域内での前記ガラスリボンの色の変化量を検出することと、
前記検出した色の変化量が閾値を超える、前記検出領域の数をカウントすることと、
を有する、ガラス製造方法。
[付記8]
前記画像の一部に、前記カウントすることを行わないエリアを設定することを有する、付記7に記載のガラス製造方法。
[付記9]
前記ガラスリボンをフロート法又はフュージョン法で成形することを含む、付記7又は8に記載のガラス製造方法。
[付記10]
帯板状のガラスリボンを対象物と間隔をおいて搬送する搬送装置と、
前記対象物の前記ガラスリボンに対向する一端の実像と、前記ガラスリボンに映る前記対象物の前記一端の鏡像とを撮像するカメラと、
前記カメラで撮像した画像を処理する画像処理装置と、
を備え、
前記画像処理装置は、前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離を計測する計測部と、前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離から、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出する算出部と、を有する、ガラス製造装置。
[付記11]
前記カメラは、基準距離を示す複数の基準点を撮像し、
前記計測部は、前記画像に写る前記基準距離を計測し、
前記算出部は、前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離と、前記画像に写る前記基準距離とから、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出する、付記10に記載のガラス製造装置。
[付記12]
前記対象物に対して互いに平行な第1レーザー光線と第2レーザー光線を照射するレーザー照射器を備え、
複数の前記基準点は、前記第1レーザー光線の一点と前記第2レーザー光線の一点であり、
前記基準距離は、前記第1レーザー光線と前記第2レーザー光線の距離である、付記11に記載のガラス製造装置。
[付記13]
前記搬送装置は、前記ガラスリボンを熱処理炉の内部で水平に搬送し、
前記対象物は、前記熱処理炉の上部空間を前記ガラスリボンの搬送方向に仕切る仕切壁である、付記10~12のいずれか1つに記載のガラス製造装置。
[付記14]
前記搬送装置は、前記ガラスリボンを第1熱処理炉の内部で水平に搬送した後、前記ガラスリボンを第2熱処理炉の内部で水平に搬送し、
前記対象物は、前記第1熱処理炉と前記第2熱処理炉との境界において前記ガラスリボンの下方空間を前記ガラスリボンの搬送方向に仕切る仕切壁である、付記10~12のいずれか1つに記載のガラス製造装置。
[付記15]
帯板状のガラスリボンの表面を撮像するカメラと、
前記カメラで撮像した画像を処理する画像処理装置と、
を備え、
前記画像処理装置は、前記撮像した画像において、前記ガラスリボンの表面を複数の検出領域に区画し、前記検出領域ごとに前記検出領域内での前記ガラスリボンの色の変化量を検出する検出部と、前記検出した色の変化量が閾値を超える、前記検出領域の数をカウントするカウント部と、を有する、ガラス製造装置。
[付記16]
前記画像処理装置は、前記撮像した画像の一部に、前記カウント部によるカウントを行わないエリアを設定する設定部を有する、付記15に記載のガラス製造装置。
以上、本開示に係るガラス製造方法、及びガラス製造装置について説明したが、本開示は上記実施形態等に限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
1 ガラス製造装置
6 カメラ
7 画像処理装置
71 計測部
72 算出部
73 検出部
74 カウント部
75 設定部
34 ドレープ(対象物)
341A 実像
341B 鏡像
G ガラスリボン

Claims (16)

  1. 帯板状のガラスリボンを対象物と間隔をおいて搬送することと、
    前記対象物の前記ガラスリボンに対向する一端の実像と、前記ガラスリボンに映る前記対象物の前記一端の鏡像とをカメラで撮像することと、
    前記撮像した画像に写る前記実像と前記鏡像の距離を計測することと、
    前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離から、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出することと、
    を有する、ガラス製造方法。
  2. 基準距離を示す複数の基準点を前記カメラで撮像することと、
    前記画像に写る前記基準距離を計測することと、
    前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離と、前記画像に写る前記基準距離とから、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出することと、
    を有する、請求項1に記載のガラス製造方法。
  3. 前記対象物に対して互いに平行な第1レーザー光線と第2レーザー光線を照射することを有し、
    複数の前記基準点は、前記第1レーザー光線の一点と前記第2レーザー光線の一点であり、
    前記基準距離は、前記第1レーザー光線と前記第2レーザー光線の距離である、請求項2に記載のガラス製造方法。
  4. 前記ガラスリボンを熱処理炉の内部で水平に搬送することを含み、
    前記対象物は、前記熱処理炉の上部空間を前記ガラスリボンの搬送方向に仕切る仕切壁である、請求項1~3のいずれか1項に記載のガラス製造方法。
  5. 前記ガラスリボンを第1熱処理炉の内部で水平に搬送した後、前記ガラスリボンを第2熱処理炉の内部で水平に搬送することを含み、
    前記対象物は、前記第1熱処理炉と前記第2熱処理炉との境界において前記ガラスリボンの下方空間を前記ガラスリボンの搬送方向に仕切る仕切壁である、請求項1~3のいずれか1項に記載のガラス製造方法。
  6. 前記ガラスリボンをフロート法又はフュージョン法で成形することを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のガラス製造方法。
  7. 帯板状のガラスリボンの表面をカメラで撮像することと、
    前記撮像した画像において、前記ガラスリボンの表面を複数の検出領域に区画し、前記検出領域ごとに前記検出領域内での前記ガラスリボンの色の変化量を検出することと、
    前記検出した色の変化量が閾値を超える、前記検出領域の数をカウントすることと、
    を有する、ガラス製造方法。
  8. 前記画像の一部に、前記カウントすることを行わないエリアを設定することを有する、請求項7に記載のガラス製造方法。
  9. 前記ガラスリボンをフロート法又はフュージョン法で成形することを含む、請求項7又は8に記載のガラス製造方法。
  10. 帯板状のガラスリボンを対象物と間隔をおいて搬送する搬送装置と、
    前記対象物の前記ガラスリボンに対向する一端の実像と、前記ガラスリボンに映る前記対象物の前記一端の鏡像とを撮像するカメラと、
    前記カメラで撮像した画像を処理する画像処理装置と、
    を備え、
    前記画像処理装置は、前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離を計測する計測部と、前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離から、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出する算出部と、を有する、ガラス製造装置。
  11. 前記カメラは、基準距離を示す複数の基準点を撮像し、
    前記計測部は、前記画像に写る前記基準距離を計測し、
    前記算出部は、前記画像に写る前記実像と前記鏡像の距離と、前記画像に写る前記基準距離とから、前記ガラスリボンと前記対象物の距離を算出する、請求項10に記載のガラス製造装置。
  12. 前記対象物に対して互いに平行な第1レーザー光線と第2レーザー光線を照射するレーザー照射器を備え、
    複数の前記基準点は、前記第1レーザー光線の一点と前記第2レーザー光線の一点であり、
    前記基準距離は、前記第1レーザー光線と前記第2レーザー光線の距離である、請求項11に記載のガラス製造装置。
  13. 前記搬送装置は、前記ガラスリボンを熱処理炉の内部で水平に搬送し、
    前記対象物は、前記熱処理炉の上部空間を前記ガラスリボンの搬送方向に仕切る仕切壁である、請求項10~12のいずれか1項に記載のガラス製造装置。
  14. 前記搬送装置は、前記ガラスリボンを第1熱処理炉の内部で水平に搬送した後、前記ガラスリボンを第2熱処理炉の内部で水平に搬送し、
    前記対象物は、前記第1熱処理炉と前記第2熱処理炉との境界において前記ガラスリボンの下方空間を前記ガラスリボンの搬送方向に仕切る仕切壁である、請求項10~12のいずれか1項に記載のガラス製造装置。
  15. 帯板状のガラスリボンの表面を撮像するカメラと、
    前記カメラで撮像した画像を処理する画像処理装置と、
    を備え、
    前記画像処理装置は、前記撮像した画像において、前記ガラスリボンの表面を複数の検出領域に区画し、前記検出領域ごとに前記検出領域内での前記ガラスリボンの色の変化量を検出する検出部と、前記検出した色の変化量が閾値を超える、前記検出領域の数をカウントするカウント部と、を有する、ガラス製造装置。
  16. 前記画像処理装置は、前記撮像した画像の一部に、前記カウント部によるカウントを行わないエリアを設定する設定部を有する、請求項15に記載のガラス製造装置。
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