JP2023122121A - 車載制御装置、制御方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

車載制御装置、制御方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】車両のバッテリ残量が少ない場合であっても、車両にて収集された車両データを、より好適に外部装置へ送信する。【解決手段】本開示の車載制御装置は、車両に搭載される車載制御装置であって、前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に、前記車両にて収集された車両データのうち少なくとも一部を送信する制御部を備え、前記制御部は、前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて前記車両データの送信可能量を算出する算出制御と、前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出制御と、前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信制御と、を実行する、車載制御装置である。【選択図】図4

Description

本開示は、車載制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
車載制御装置にて収集された車両に関するデータ(車両データ)を車両外に設けられている外部装置に送信する技術が知られている。例えば、特許文献1には、車載の通信装置が、撮像情報(ドライブレコーダ等の撮像装置により取得した情報)と車両情報(車両の位置、車両の走行速度及びブレーキ踏み込み量等の情報)とを、無線基地局及びネットワークを介して事故情報収集装置に送信する技術が開示されている。
特開2015-52843号公報
近年、車載制御装置において収集される車両データの容量は増加傾向にある。車両が走行している状態において、車載制御装置は、3G(第3世代移動通信システム)、4G/LTE(第4世代移動通信システム/Long Term Evolution、LTEは登録商標)又は5G(第5世代移動通信システム)等の移動通信に関する通信方式に従ってネットワークを介して外部装置に車両データを送信する。
これらの移動通信に関する通信方式は、車両の走行中においても利用することができる一方で、例えばWi-Fi(登録商標)等の通信方式と比べて、データ通信容量に制限が設けられていたり、データ転送速度が遅かったり、通信料金が高かったりする等の課題がある。このため、車両の走行中に収集された車両データを、車両が駐車場等に駐車した際に、Wi-Fi等の通信方式を用いて送信することが考えられる。
一方で、車両が駐車している場合、車両のエンジンは停止しているため、車載制御装置は車両のバッテリ残量の範囲内で車両データを送信する必要がある。
本開示は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、車両のバッテリ残量が少ない場合であっても、車両にて収集された車両データを、より好適に外部装置へ送信することを目的とする。
本開示の車載制御装置は、車両に搭載される車載制御装置であって、前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に、前記車両にて収集された車両データのうち少なくとも一部を送信する制御部を備え、前記制御部は、前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて前記車両データの送信可能量を算出する算出制御と、前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出制御と、前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信制御と、を実行する、車載制御装置である。
本開示の制御方法は、車両に搭載される車載制御装置を制御する制御方法であって、前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて、前記車両にて収集された車両データを前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に送信することができる送信可能量を算出する算出工程と、前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出工程と、前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信工程と、を実行する、制御方法である。
本開示のコンピュータプログラムは、車両に搭載される車載制御装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータに、前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて、前記車両にて収集された車両データを前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に送信することができる送信可能量を算出する算出工程と、前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出工程と、前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信工程と、を実行させる、コンピュータプログラムである。
本開示によれば、車両のバッテリ残量が少ない場合であっても、車両にて収集された車両データを、より好適に外部装置へ送信することができる。
図1は、実施形態に係る車載制御システムを例示する模式図である。 図2は、実施形態に係る制御方法を例示するフローチャートである。 図3は、図2のデータ送信工程の詳細を示すサブルーチンである。 図4は、実施形態に係る第1データの抽出を例示する模式図である。
<本開示の実施形態の概要>
以下、本開示の実施形態の概要を列記して説明する。
(1)本開示の車載制御装置は、車両に搭載される車載制御装置であって、前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に、前記車両にて収集された車両データのうち少なくとも一部を送信する制御部を備え、前記制御部は、前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて前記車両データの送信可能量を算出する算出制御と、前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出制御と、前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信制御と、を実行する、車載制御装置である。
このように構成することで、車両のバッテリ残量が少ない場合であっても、車両にて収集された車両データを、より好適に外部装置へ送信することができる。
(2)前記抽出制御は、前記車両データのうち所定の走行領域において収集したデータを前記第1データとして抽出する第1抽出動作を含んでもよい。
このように構成することで、車両のバッテリ残量が少ない場合であっても、外部装置は道路状況解析や事故解析に有用な車両データを優先的に取得することができる。
(3)前記走行領域は、第1走行領域と、前記第1走行領域に隣接する第2走行領域と、を含んでもよく、前記第1抽出制御は、前記車両データのうち前記第1走行領域において収集したデータを前記第1データとして抽出する優先制御と、前記車両データのうち前記第2走行領域において収集したデータから、前記送信可能量を前記優先制御において抽出された前記第1データで減算した残りの量に応じて時間的に均等にサンプリングされるデータを、前記第1データとしてさらに抽出する制御と、を含んでもよい。
優先制御により、第1データは第1走行領域において収集されたデータを優先的に含むため、バッテリ残量が少ない場合であっても、車載制御装置は、特に有用なデータを外部装置に送信することができる。これにより、送信できる車両データの総量が少なくなっても、外部装置は道路状況解析や事故解析により有用な車両データをより確実に取得することができる。
(4)前記抽出制御は、前記車両データのうち前記車両の速度が所定速度を超える状態で収集したデータ、及び前記車両の加速度の絶対値が所定値を超える状態で収集したデータ、の少なくとも一方を前記第1データとして抽出する第2抽出制御を含んでもよい。
車両が高速走行状態、又は急加減速をするような異常走行状態である場合、車両が事故にあう確率が高く、さらに車両の周囲においても異常が発生している可能性が高いため、そのような領域において収集された車両データは、道路状況解析や事故解析に有用である。第2抽出制御では、そのような領域における車両データを優先的に抽出するため、送信できる車両データの総量が少なくなっても、外部装置は道路状況解析や事故解析に有用な車両データを優先的に取得することができる。
(5)前記抽出制御は、前記車両データから前記送信可能量に応じて時間的に均等にサンプリングされるデータを前記第1データとして抽出する制御を含んでもよい。
このように構成することで、バッテリ残量が少ない場合であっても、送信予定量に対応する時間帯の車両データを満遍なく送信することができる。これにより、送信できる車両データの総量が少なくなっても、外部装置は車両データの全体的な傾向を解析することができる。
(6)前記制御部は、前記第1送信制御の実行後、前記車両のバッテリ残量が増加した場合に、前記第2データを前記外部装置に送信する第2送信制御を実行する。
これにより、外部装置は残りの車両データを取得することができる。
(7)前記制御部は、前記車両に搭載されるバッテリのSOC及びSOHに基づいて、前記バッテリ残量を取得してもよい。
(8)前記制御部は、前記車両に搭載される通信装置を介して前記外部装置と通信してもよく、前記通信装置は、移動用通信方式により前記外部装置と通信する第1ルートと、前記移動用通信方式よりも電波の射程が短い近距離用通信方式によりルータ及びモデムを介して前記外部装置と通信する第2ルートと、を切替可能であってもよく、前記第1送信制御は、前記第2ルートにより前記通信装置が前記外部装置と通信している場合に、実行されてもよい。
このように構成することで、通信コストの増加を抑制することができる。
(9)前記制御部は、前記車両の走行時において、前記車両データを収集する第1制御を実行してもよく、前記車両の駐車時において、前記算出制御、前記抽出制御及び前記第1送信制御を含む第2制御を実行してもよく、前記第2制御の実行中において、前記制御部は前記車両データを収集しなくてもよい。
このように、車両の駐車時において車載制御装置の車両データの収集機能を制限することで、バッテリの消費電力を抑制することができる。
(10)前記第1制御を実行する第1ソフトウェアと、前記第2制御を実行する第2ソフトウェアと、を記憶している記憶部をさらに備えてもよく、前記車両の走行時において、前記制御部は前記第1ソフトウェアを実行してもよく、前記イグニッションがオフになると、前記制御部は前記第2ソフトウェアにより起動してもよく、前記第1送信制御の後に前記イグニッションがオンになると、前記制御部は前記第1ソフトウェアにより起動してもよい。
これにより、制御部は、第1ソフトウェアの動作中に蓄積されたパラメータの影響を受けずに、第2ソフトウェアを動作させることができるため、制御部の誤作動等のリスクを低減することができ、第2ソフトウェア動作中におけるバッテリの消費をより確実に抑制することができる。
(11)本開示の制御方法は、車両に搭載される車載制御装置を制御する制御方法であって、前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて、前記車両にて収集された車両データを前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に送信することができる送信可能量を算出する算出工程と、前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出工程と、前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信工程と、を実行する、制御方法である。
このように構成することで、車両のバッテリ残量が少ない場合であっても、車両にて収集された車両データを、より好適に外部装置へ送信することができる。
(12)本開示のコンピュータプログラムは、車両に搭載される車載制御装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータに、前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて、前記車両にて収集された車両データを前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に送信することができる送信可能量を算出する算出工程と、前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出工程と、前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信工程と、を実行させる、コンピュータプログラムである。
このように構成することで、車両のバッテリ残量が少ない場合であっても、車両にて収集された車両データを、より好適に外部装置へ送信することができる。
<本開示の実施形態の詳細>
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。
[1.車載制御システム1の全体構成]
図1は、実施形態に係る車載制御システム1を例示する模式図である。
車載制御システム1は、車両V1に搭載されているシステムであり、車両V1にて収集された車両データTD1を外部装置70に送信するシステムである。車載制御システム1は、車載制御装置10と、通信装置20と、1個又は複数のECU30と、バッテリセンサ41と、イグニッションスイッチ42と、センサ43と、バッテリ50と、を備える。
車両V1は、例えば自動車であるが、車両V1の種類は特に限定されない。車両V1は、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジン等のエンジンを動力源とする自動車であってもよいし、電動モーターを動力源とする自動車であってもよいし、これらの動力源を組み合わせたハイブリット式の自動車であってもよい。
車載制御装置10は、車両V1に搭載されている装置であり、ECU(Electronic Control Unit)とも称される。車載制御装置10の内部構成は、後述する。
通信装置20は、例えばTCU(Telematics Communication Unit)であり、インターネット等の電気通信回線網であるネットワークN1(基地局を含む)を介して外部装置70と無線通信を行う。通信装置20は、移動用通信方式91を利用して外部装置70と無線通信を行う第1ルートと、近距離用通信方式92を利用してルータ81及びモデム82を経由して外部装置70と無線通信を行う第2ルートとを、車両V1の状態等に応じて適宜に選択する。このため、通信装置20は、移動用通信方式91に対応したアンテナと、近距離用通信方式92に対応したアンテナとを含む。通信装置20は、例えば後述の入出力部13に通信線13aを介して接続されている。
外部装置70は、車両V1の外部に設けられている装置である。外部装置70は、例えば、車両V1に各種のサービス(例えば、道路案内サービスや、運転支援サービス等)を提供するサービス提供者の管理施設に設置されている。外部装置70は、例えば、制御部、記憶部及び通信部(いずれも図示省略)を備えるサーバである。外部装置70は、例えば複数の車両V1とネットワークN1を介して通信し、複数の車両V1のそれぞれから外部装置70に送信される車両データTD1を、外部装置70の記憶部に格納する。
移動用通信方式91は、例えば、3G(第3世代移動通信システム)、4G/LTE(第4世代移動通信システム/Long Term Evolution、LTEは登録商標)又は5G(第5世代移動通信システム)等の移動通信に関する通信方式である。
近距離用通信方式92は、例えばWi-Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)である。近距離用通信方式92は、ZigBee(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等の通信方式であってもよい。近距離用通信方式92を利用して通信装置20のアンテナから発される電波の射程は例えば100m以内であり、移動用通信方式91を利用した際に発される電波の射程よりも短い。
ルータ81及びモデム82は、例えば車両V1のユーザ(例えば、道路案内サービス等の需要者)が利用する施設80に設置されている。施設80は、例えばユーザが勤務する事務所、ユーザが利用する店舗又は駐車場である。
通信装置20は、基本的には第1ルート(移動用通信方式91)によって外部装置70と通信する。そして、通信装置20は、車両V1が施設80内又は施設80に隣接する駐車場に入り、近距離用通信方式92によってルータ81と通信可能となった場合に、第1ルートから第2ルートに切り替える。
ECU30は、例えば車両V1の各部の動作記録(ログ)を収集する装置である。ECU30は、例えば後述の入出力部13に通信線13bを介して接続されている。ECU30は、例えば、通信線13b等に流れる通信ログを時系列的に収集して、収集した当該通信ログを通信線13bを介して車載制御装置10に順次出力する。通信ログは、例えばCAN(Controller Area Network)、CAN-FD(CAN with Flexible Data Rate)、LIN(Local Interconnect Network)又はEthernet(登録商標)等の通信プロトコルに準拠して車両V1内に構成されるネットワーク上において送受信されるデータのログである。
ECU30は、車両V1に搭載されているアクチュエータ(例えば、制動装置、ドア開閉機構、エアコンディショナ等)を制御する装置(操作系ECU)であってもよい。この場合、ECU30は、アクチュエータの制御ログを時系列的に収集して、収集した当該制御ログを通信線13bを介して車載制御装置10に順次出力する。制御ログは、例えば車両V1の走行速度を含んでもよいし、車両V1におけるブレーキペダルの踏み込み量を含んでもよい。
バッテリ50は、車載制御装置10、通信装置20、ECU30等、車両V1に搭載される各種の装置に電力を供給するための電源である。バッテリ50は、車両V1がエンジンを備える場合、当該エンジンと発電機を介して接続されており、当該エンジンの動作中に適宜充電される。バッテリ50は、車両V1が電動モータを備える場合、当該電動モータを駆動するための他のバッテリ(駆動用バッテリ:図示省略)から適宜充電される。
バッテリ50は、主バッテリ51と、補助バッテリ52と、を含む。主バッテリ51は、通常時に車両V1に搭載される各種の装置に電力を供給するための電源である。補助バッテリ52は、例えば主バッテリ51の残量が閾値以下になった場合に、車両V1に搭載される各種の装置に電力を供給するための電源である。補助バッテリ52は、例えば無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)であってもよい。
バッテリセンサ41、イグニッションスイッチ42及びセンサ43は、同一の通信線13cによって後述の入出力部13に接続されているが、別々の通信線(又は信号線)によって入出力部13に接続されてもよい。また、これら各部41~43は、図1の例では通信線13cによって入出力部13と直接接続されているが、例えば他の装置(例えば、ECU30)を間に介して、入出力部13と間接的に接続されてもよい。これら各部41~43において検出される各種の情報が車載制御装置10に入力されるのであれば、その具体的な態様は特に限定されない。
バッテリセンサ41は、バッテリ50の各種の情報を監視する装置である。例えば、バッテリセンサ41は、例えば、主バッテリ51及び補助バッテリ52のそれぞれについて、充電状態(例えば、SOC:State of Chage)、劣化状態(例えば、SOH:State of Health)及び使用状態(例えば、駆動状態又は停止状態の判別)を検出する。バッテリセンサ41は、主バッテリ51及び補助バッテリ52の電圧又は容量を検出してもよい。バッテリセンサ41における検出信号は、バッテリセンサ41から出力され、通信線13cを介して車載制御装置10に入力される。
ここで、SOCは充電率とも称し、バッテリの満充電時を100%、完全放電時を0%とする指標である。また、SOHはバッテリの劣化状態を示す指標であり、新品時のバッテリの満充電容量と現在のバッテリの満充電容量との比で表される。100%のSOHは、劣化のない新品時のバッテリの状態を示す。
イグニッションスイッチ42は、車両V1がエンジンを備える場合、エンジンに点火する点火装置等を作動するためのスイッチである。車両V1が電動モータを備える場合、イグニッションスイッチ42は電動モータを始動させるためのパワースイッチとして機能する。
車両V1のキーシリンダーは、例えばOFF、ACC(アクセサリー)、ON、STARTが選択可能とされており、キーシリンダーのONでイグニッションスイッチ42がオンとなり、STARTでセルモーターが回ってエンジンが始動する(又は、電動モータが始動する)。一方、キーシリンダーをOFF又はACCとすると、イグニッションスイッチ42がオフされてエンジンが停止する。イグニッションスイッチ42のオン又はオフの状態を示す信号は、イグニッションスイッチ42から出力され、通信線13cを介して車載制御装置10に入力される。
センサ43は、車両V1自体の状態又は車両V1の内外の状態を検出して、検出した時系列的な情報を車載制御装置10に出力する装置である。例えば、センサ43は、車両V1の外又は内の映像ログを収集するドライブレコーダである。映像ログには、車両V1の外又は内の音声が含まれていてもよい。センサ43は、時系列的に映像ログを収集して、収集した映像ログを通信線13cを介して車載制御装置10に順次出力する。
センサ43は、例えば車両V1の周辺を監視するためのLiDAR(Light Detection and Ranging)であってもよい。この場合にも、センサ43は、時系列的に情報を記録して、記録した情報を通信線13cを介して車載制御装置10に順次出力する。
[2.車載制御装置10の内部構成]
図1を参照して、車載制御装置10の内部構成を説明する。
車載制御装置10は、制御部11と、記憶部12と、入出力部13と、電源回路14と、読取部15と、を備える。これら各部11~15は、バス16によって電気的に接続されている。
制御部11は、例えばプロセッサ等の回路構成(Circuitry)を含む。制御部11は、具体的には、1個又は複数個のCPU(Central Processing Unit)を含む。制御部11に含まれるプロセッサは、GPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。この場合、制御部11は、記憶部12に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して、各種の演算及び制御を実行する。
制御部11は、予め所定のプログラムが書き込まれたプロセッサを含んでもよい。例えば、制御部11は、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路であってもよい。この場合、制御部11は、予め書き込まれたプログラムに基づいて、各種の演算及び制御を実行する。
記憶部12は、揮発性メモリと、不揮発性メモリと有し、各種のデータを記憶する。揮発性メモリは、例えばRAM(Random Access Memory)を含む。不揮発性メモリは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はROM(Read Only Memory)等を含む。
記憶部12は、例えば、不揮発性メモリにコンピュータプログラム及び各種のパラメータを記憶している。記憶部12が記憶しているコンピュータプログラムは、第1ソフトウェア12aと、第2ソフトウェア12bと、を含む。
入出力部13は、通信線13a,13b,13cを介して、通信装置20、ECU30、バッテリセンサ41、イグニッションスイッチ42、及びセンサ43にそれぞれ接続されている。入出力部13は、通信線13a,13b,13cから入力される各種の情報を、制御部11等のコンピュータが読取り可能な信号に変換して車載制御装置10内に取り込む。車載制御装置10内に取り込まれた各種の情報は、例えば記憶部12に記憶される。当該各種の情報は、ECU30から送信される通信ログ及び制御ログ、バッテリセンサ41及びイグニッションスイッチ42から送信される信号及びセンサ43から送信される映像ログを含む。
電源回路14は、バッテリ50から供給される電力を変換する回路である。電源回路14において変換された電力は、車載制御装置10の各部に供給される。
読取部15は、コンピュータが読取り可能な記録媒体17から情報を読み取る。記録媒体17は、例えばCD、DVD等の光学ディスク又はUSBフラッシュメモリである。読取部15は、例えば光学ドライブ又はUSB端子である。記録媒体17にはコンピュータプログラム及び各種のパラメータが記録されており、記録媒体17を読取部15に読み取らせることで、コンピュータプログラム及び各種のパラメータが記憶部12の不揮発性メモリに記憶される。記録媒体17に記録されているコンピュータプログラムは、第1ソフトウェア12aと、第2ソフトウェア12bと、を含む。
なお、第1ソフトウェア12a及び第2ソフトウェア12bを含むコンピュータプログラムは、外部装置70から送信され、通信装置20及び入出力部13を介して、記憶部12に記憶されてもよい。
[3.実施形態が解決しようとする課題]
制御部11は、車両データTD1を入出力部13、通信装置20及びネットワークN1を介して外部装置70に送信する。外部装置70の記憶部は、車両データTD1を記憶する。これにより、車載制御装置10において収集された車両データTD1を外部装置70に蓄積させることができる。車両データTD1は、例えば入出力部13から車載制御装置10に取り込まれ、記憶部12に記憶された各種の情報(通信ログ、制御ログ及び映像ログ)である。車両データTD1は、当該各種の情報そのものであってもよいし、当該各種の情報に所定の処理(例えば、圧縮など)を施したデータであってもよい。
車両データTD1は、主に車両V1の走行中に蓄積される。このため、例えば制御部11は、車両V1の走行中に車両データTD1を移動用通信方式91を利用して外部装置70に送信する。しかしながら、近年、車載制御装置10において収集される車両データTD1の容量は増加傾向にあるため、車両V1の走行中に車両データTD1の全てを外部装置70に送信することが間に合わない場合がある。
また、移動用通信方式91は、近距離用通信方式92と比べて、データ通信容量に制限が設けられていたり、通信料金が高かったりする等の課題がある。このため、容量的には車両V1の走行中に車両データTD1の全てを外部装置70に送信可能であっても、通信コストの増加を抑制するために、車両V1の走行中に車両データTD1の送信を制限し、車両V1が施設80付近に駐車している間に、近距離用通信方式92を利用して走行中に送信されなかった残りの車両データTD1を外部装置70に送信することが考えられる。
一方で、車両V1が駐車している場合、車両V1のエンジンは停止しているため、車載制御装置10はバッテリ50の残量範囲内で車両データTD1を外部装置70に送信する必要がある。
そこで、本実施形態では、車両V1の駐車時におけるバッテリ50の消費電力を抑制するために、通常時に利用される第1ソフトウェア12aとは異なる省電力用の第2ソフトウェア12bを車両V1の駐車時に起動する。第1ソフトウェア12aは、車載制御装置10における車両データTD1の収集、車両データTD1の編集及び車両データTD1の送信を実行するためのソフトウェアであるのに対し、第2ソフトウェア12bは車両データTD1の送信に特化したソフトウェアである。これにより、車載制御装置10の車両データTD1の送信以外の機能を制限することで、車載制御装置10におけるバッテリ50の消費電力を抑制することができる。
また、本実施形態では、バッテリ50の残量に基づいて算出される車両データTD1の送信可能量Y1が、送信を予定している車両データTD1の量(送信予定量Y2)よりも少ない場合に、当該送信可能量Y1の範囲内において、より有意義な車両データTD1を抽出して送信する方法を提案する。これにより、車両V1にて収集された車両データTD1を、車両V1の駐車時においてより好適に外部装置70へ送信することができる。
以下、車載制御装置10の制御方法を詳しく説明する。
[4.制御方法]
図2は、実施形態に係る制御方法を例示するフローチャートである。図2は、制御部11が実行する各種の制御を示している。これらの制御は、制御部11が記憶部12からコンピュータプログラムを読み取って(又は制御部11に予め書き込まれているプログラムに従って)各種の演算及び処理を実行することで実現される。図2に示す各ステップは、適宜順番が前後してもよい。
はじめに、車両V1のユーザがイグニッションスイッチ42をオンにすると、バッテリ50から電源回路14へ電力が供給されることで、車載制御装置10が電源オンとなる。このとき、制御部11は記憶部12から第1ソフトウェア12aを読み取って、第1ソフトウェア12aを起動する(ステップS10)。記憶部12には、車載制御装置10が電源オンとなった際に、第1ソフトウェア12a及び第2ソフトウェア12bのいずれを起動するかを示す起動情報が記憶されている。起動情報は、記憶部12のうち不揮発メモリに記憶されており、車載制御装置10の電源がオフになった後も起動情報は維持される。
起動情報には、第1ソフトウェア12aにより起動することを示す情報(以下、「第1情報」と称する)と、第2ソフトウェア12bにより起動することを示す情報(以下、「第2情報」と称する)とのいずれかが記載されている。通常時において、起動情報には、第1情報が記載されている。
第1ソフトウェア12aは、車載制御装置10の機能を特に制限せず、例えば制御部11に車両データTD1の収集、車両データTD1の編集及び車両データTD1の送信を実行させるソフトウェアである。制御部11は、第1ソフトウェア12aに従って、後述のステップS11からステップS15までの各工程を実行する。特に、制御部11が第1ソフトウェア12aに従って実行するステップS11及びステップS12の制御を「第1制御」と適宜称する。
ステップS10の後、制御部11は、車両データTD1を収集する(ステップS11)。はじめに、制御部11は車両データTD1の元となる情報(以下、適宜「元データ」と称する)を車載制御システム1の各部から収集する。元データは、前述のとおり、通信ログ、制御ログ及び映像ログ等の車両V1において時系列的に収集される情報である。制御部11は、車載制御システム1の各部(例えば、ECU30、センサ43等)に元データを要求する信号を送信し、これらの各部が当該信号に応じて元データを車載制御装置10に送信する。制御部11は、受信した元データを記憶部12に記憶させる。
次に、制御部11は、受信した元データを適宜編集することで、車両データTD1を作成し、作成した車両データTD1を記憶部12に記憶させる。なお、制御部11が受信した元データをそのまま車両データTD1として外部装置70に送信する場合、当該工程は省略されてもよい。以上により、ステップS11が終了する。
ステップS11の後、制御部11は、車両データTD1を外部装置70に送信する(ステップS12)。具体的には、制御部11は車両データTD1を複数の分割データD(例えば、フレーム、ファイル等)に小分けし、入出力部13から複数の分割データDを順次出力させる。複数の分割データDは、例えばデータの容量ごとに分割され、データを取得した時間順にファイル名が付されることで、時系列順に並んでいる。複数の分割データDは、入出力部13から通信装置20及びネットワークN1を介して、外部装置70に順次送信される。
このとき、通信装置20は、第1ルート(移動用通信方式91)により外部装置70と通信する。なお、イグニッションスイッチ42がオンとなった状態で、通信装置20が施設80のルータ81と近距離用通信方式92により通信可能である場合には、通信装置20は第2ルートにより外部装置70と通信してもよい。例えば、施設80が工場であり、車両V1が施設80の内外おいて作業を行う作業車両(例えば、清掃車、運搬車等)である場合、車両V1は施設80付近において比較的長時間イグニッションスイッチ42をオンとする状態を維持することがある。この場合、通信装置20は第2ルートによって外部装置70と通信してもよい。
なお、第1ソフトウェア12aは、前述の通信コスト等の関係上、車両データTD1の外部装置70への送信を通信装置20の動作に応じて制限してもよい。例えば、通信装置20が第1ルートにより外部装置70と通信を行う場合に、ステップS12をスキップしてもよい。
続いて、制御部11は、イグニッションスイッチ42から車載制御装置10に送信される信号に基づいて、イグニッションスイッチ42がオフになったか否かを判断する(ステップS13)。イグニッションスイッチ42がオンである場合(ステップS13のNO)、制御部11はステップS11に戻る。
イグニッションスイッチ42がオフである場合(ステップS13のYES)、制御部11は、通信装置20が近距離用通信方式92によりルータ81と通信可能であるか否かを判断する(ステップS14)。例えば、通信装置20は近距離用通信方式92により通信可能なルータ81(例えば、過去に通信装置20とペアリング設定をしたことがあるルータ81)を発見した場合に、当該ルータ81と自動的に接続する。そして、通信装置20は、当該ルータ81との接続を確立した場合に接続情報を生成し、制御部11へ当該接続情報を送信する。制御部11は、当該接続情報に基づいて、通信装置20が近距離用通信方式92によりルータ81と通信可能であることを判断する。
制御部11は、通信装置20が近距離用通信方式92によりルータ81と通信可能でない場合(ステップS14のNO)、後述のステップS15~S18をスキップして、車載制御装置10の電源をオフにする(ステップS19)。例えば、ステップS19において、制御部11は電源回路14に動作指令を行い、電源回路14から車載制御装置10の各部11~15への電力の供給を停止させる。
なお、ステップS14は省略されてもよい。この場合、制御部11は、通信装置20が近距離用通信方式92によりルータ81と通信可能でなくとも、イグニッションスイッチ42がオフになっていれば、次のステップS15に進む。
続いて、制御部11は、記憶部12の起動情報に第2情報を書込む(ステップS15)。例えば、制御部11は、記憶部12の起動情報として予め記載されている第1情報を第2情報に上書きする。
ステップS15の後、制御部11は、車載制御装置10を再起動させる(ステップS16)。すなわち、制御部11は、車載制御装置10の電源を一旦オフにすることで、それまでの制御(例えば、第1制御)によって記憶部12(特に、揮発メモリ)に蓄積されたパラメータ等の情報をリセットする。
その後、車載制御装置10の電源がオンとなる。このとき、記憶部12の起動情報には第2情報が記載されているため、制御部11は記憶部12から第2ソフトウェア12bを読み取って、第2ソフトウェア12bを起動する。これにより、制御部11は、第1ソフトウェア12aの動作中に蓄積されたパラメータの影響を受けずに、第2ソフトウェア12bを動作させることができるため、制御部11の誤作動等のリスクを低減することができ、第2ソフトウェア12b動作中におけるバッテリ50の消費をより確実に抑制することができる。以上により、ステップS16が終了する。
第2ソフトウェア12bは、第1ソフトウェア12aと比べて、車載制御装置10における消費電力を抑制するように車載制御装置10の各部の機能を制限するソフトウェアである。具体的には、第2ソフトウェア12bには車両データTD1の収集及び編集に関する制御が含まれておらず、制御部11は第2ソフトウェア12bに従って、後述のステップS17からステップS19までの各工程を実行する。特に、制御部11が第2ソフトウェア12bに従って実行するステップS17の制御を「第2制御」と適宜称する。
ステップS16の後、制御部11は、車両データTD1を外部装置70に送信する(ステップS17:データ送信工程)。
図3は、図2に示すデータ送信工程の詳細を示すサブルーチンである。
まず、制御部11は、バッテリ50の残量に基づいて、車両データTD1の送信可能量Y1を算出する(ステップS20)。例えば、制御部11は、バッテリセンサ41の検出信号に基づいて、バッテリ50の残量に関する情報(残量情報)を取得する。
具体的には、バッテリセンサ41が主バッテリ51のSOC(例えば80%)及びSOH(例えば90%)を検出信号として出力する場合、制御部11は主バッテリ51の新品時の満充電容量(例えば、仕様上の満充電容量)にSOC及びSOHを乗算することで、主バッテリ51の残量を取得する(例えば、満充電容量×80%×90%)。同様に、制御部11は補助バッテリ52の残量を取得して、主バッテリ51の残量と補助バッテリ52の残量とを足し合わせることで、バッテリ50の残量を取得する。
また、バッテリセンサ41が主バッテリ51及び補助バッテリ52の容量を検出信号として出力する場合、制御部11は主バッテリ51の容量と補助バッテリ52の容量との和をバッテリ50の残量として取得してもよい。バッテリセンサ41が主バッテリ51及び補助バッテリ52の電圧を検出信号として出力する場合、制御部11はこれらの電圧から公知の手法によってバッテリ50の残量を予測してもよい。
なお、バッテリセンサ41がECU30に検出信号を出力する場合、ECU30が当該検出信号に基づいてバッテリ50の残量情報を生成し、生成した残量情報を通信線13bを介して車載制御装置10に送信することで、制御部11が残量情報を取得してもよい。すなわち、制御部11は、残量情報を取得できればよく、制御部11以外(ECU30、バッテリセンサ41等)が残量情報の算出を実行してもよい。
続いて、制御部11は、記憶部12に記憶されている所定のパラメータA1に基づいて、バッテリ50の残量を車両データTD1の送信可能量Y1に変換する。例えば、パラメータA1が、バッテリ50の単位残量(放電容量:1mAh)あたりに車載制御システム1が送信可能な車両データTD1のデータ量(MB)である場合、制御部11はバッテリ50の残量X1にパラメータA1を乗算することで、送信可能量Y1を算出する(Y1=A1・X1)。
なお、当該パラメータA1の他に、各種のマージン値B1が加味されてもよい(例えば、Y1=A1・X1-B1)。また、上記の算出方法は例示であって、制御部11は、その他の手法によって、バッテリ50の残量から車両データTD1の送信可能量Y1を算出してもよい。以上により、ステップS20が終了する。
次に、制御部11は、ステップS20において算出した送信可能量Y1が、車両データTD1の送信予定量Y2よりも小さいか否かを判断する(ステップS21)。ここで、送信予定量Y2とは、バッテリ50の残量が十分に足りている場合(例えば、バッテリ50が充電状態である場合)に、制御部11が外部装置70に送信する車両データTD1のデータ量を意味する。例えば、送信予定量Y2は、制御部11が収集した全ての車両データTD1を含むデータ量である。
図4は、制御部11による抽出制御を例示する模式図である。
図4において、横軸は車両データTD1に紐付けられている時間である。例えば、車両データTD1がセンサ43において時系列的に取得された映像ログである場合、横軸は、その映像を取得した時間である。車両データTD1は、例えば所定の容量ごと(又は所定の時間ごと)に複数の分割データDに分割された状態で、時系列に並んでいる。図4の例では、全部で18個の分割データDが時系列順に並んでいる。
なお、分割データDは、時系列順以外の順番に並んでもよい。例えば、車両データTD1が走行位置ごとに取得されるログである場合、分割データDは車両データTD1を取得した位置順に並んでもよい。
図4の例において、送信予定量Y2は、18個の分割データDを含むデータ量である。以下の説明では、18個の分割データDを区別する場合、時間が早いデータから順に、データD1,D2,D3,…,D18と称する。
送信可能量Y1が送信予定量Y2以上である場合(ステップS21のNO)、制御部11は、送信予定量Y2に対応する全ての分割データDを外部装置70に送信する(ステップS24)。図4の例では、制御部11はデータD1~D18の全てを外部装置70に送信する。
送信可能量Y1が送信予定量Y2よりも小さい場合(ステップS21のYES)、制御部11が送信予定量Y2に対応する全ての分割データDを外部装置70に送信しようとすると、重要な分割データDを外部装置70に送れないまま、途中でバッテリ50の残量が無くなってしまうおそれがある。このため、制御部11は、送信可能量Y1が送信予定量Y2よりも小さい場合に、複数の分割データDから送信可能量Y1に収まる第1データZ1を抽出する(抽出制御:ステップS22)。
例えば、制御部11は、送信可能量Y1に応じて複数の分割データDを時間的に均等に間引いて、第1データZ1を抽出する。具体的には、制御部11は、送信予定量Y2を送信可能量Y1によって除算して得られるサンプリング値Y3(Y3=Y2/Y1)に基づいて、複数の分割データDをサンプリングする。例えば、サンプリング値が「3」のとき(すなわち、送信予定量Y2が送信可能量Y1の3倍であるとき)、制御部11は複数の分割データDを時間順に3個に1個抽出する。これにより、図4(a)に示すように、第1データZ1としてデータD1,D4,D7,D10,D13,D16(すなわち、6個の分割データD)が抽出される。
送信予定量Y2に対応する複数の分割データDのうち、第1データZ1として抽出されなかったデータを「第2データZ2」と適宜称する。図4(a)において、データD2,D3,D5,D6,D8,D9,D11,D12,D14,D15,D17,D18が第2データZ2に相当する。すなわち、第2データZ2は、第1データZ1とは異なるデータである。
続いて、制御部11は、ステップS22において抽出した第1データZ1を外部装置70に送信する(第1送信制御:ステップS23)。第1送信制御において、制御部11は、第2データZ2を外部装置70に送信しない。
第1データZ1は、複数の分割データDを時間的に均等にサンプリングしたデータであるため、バッテリ50の残量が少ない場合であっても、送信予定量Y2に対応する時間帯のうちの全ての分割データDを満遍なく送信することができる。これにより、送信できる車両データTD1の総量が少なくなっても、外部装置70は車両データTD1の全体的な傾向を解析することができる。
サンプリング値Y3は、送信可能量Y1及び送信予定量Y2の他に、各種のマージン値B2が加味されてもよい(例えば、Y3=Y2/Y1-B2)。これにより、バッテリ50において不測の電力消費が生じても、より確実に第1データZ1を外部装置70へ送信することができる。このように、車載制御装置10は、車両V1にて収集された車両データTD1を、車両V1の駐車時においてより好適に外部装置70へ送信することができる。
[5.変形例]
以下、実施形態の変形例について説明する。変形例において、実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
[5.1 抽出制御の変形例1]
上記の実施形態に係る抽出制御(ステップS22)において、制御部11は、複数の分割データDから送信可能量Y1に応じて時間的に均等にサンプリングされるデータを第1データZ1として抽出する。しかしながら、抽出制御の内容はこれに限定されない。
図4(b)に示すように、抽出制御は、複数の分割データDのうち所定の走行領域R1において収集したデータを第1データZ1として抽出してもよい(第1抽出制御)。走行領域R1は、例えば車両V1が走行する道路のうち、特に事故が生じやすい領域として、予め記憶部12に記憶されている領域である。走行領域R1は、例えば交差点、トンネル、道幅減少領域、合流領域又は坂道等であってもよいし、過去の事故率が高い領域であってもよい。
例えば、車両データTD1がセンサ43において時系列的に取得された映像ログである場合、制御部11は、センサ43が映像ログを取得した場所が走行領域R1に含まれる車両データTD1(複数の分割データD)を第1データZ1として抽出する。図4(b)では、データD7~D9が走行領域R1において収集したデータであり、制御部11はデータD7~D9を第1データZ1として抽出する。
制御部11が抽出したデータD7~D9の合計のデータ量が、送信可能量Y1よりも少ない場合、バッテリ50にはこれらのデータD7~D9以外にも車両データTD1を送信する余力がある。このため、制御部11は、残りのデータD1~D6,D10~D18を、送信可能量Y1の残量(すなわち、送信可能量Y1をデータD7~D9の合計のデータ量で減算した量)に応じて時間的に均等にサンプリングすることで、第1データZ1をさらに抽出する。図4(b)では、データD3,D13,D16が追加的に第1データZ1として抽出される。
第1データZ1は走行領域R1において収集されたデータを含むため、バッテリ50の残量が少ない場合であっても、車載制御装置10は、事故が生じやすい等の事情がある特定の領域のデータを外部装置70に送信することができる。これにより、送信できる車両データTD1の総量が少なくなっても、外部装置70は道路状況解析や事故解析に有用な車両データTD1を優先的に取得することができる。
また、走行領域R1における車両データTD1を抽出した後、送信可能量Y1に残量がある場合に、制御部11は残りの車両データTD1を時間的に均等にサンプリングして追加的に第1データZ1を抽出する。これにより、解析により有用な車両データTD1を優先的に送信しつつ、送信予定量Y2に対応する時間帯すべての車両データTD1を満遍なく送信することができる。
[5.1 抽出制御の変形例2]
図4(b)の例では、制御部11は走行領域R1に含まれる全ての分割データDを抽出する。しかしながら、例えば走行領域R1に含まれる全ての分割データDを抽出するとバッテリ50が足りなくなるような場合に、走行領域R1のうち特に事故が生じやすい領域における分割データDを優先的に抽出し、その他の領域における分割データDを間引いてもよい。
図4(c)の例では、走行領域R1に9個のデータD3~D11が含まれ、その合計のデータ量は送信可能量Y1を超えているため、全てのデータD3~D11を外部装置70に送信することができず、データD3~D11においてデータの取捨選択を行う必要がある。
このような場合に、制御部11は走行領域R1を第1走行領域R1aと第2走行領域R1bとに分ける。第1走行領域R1aは、例えば走行領域R1のうちより事故が生じやすい領域であり、具体的には、走行領域R1がトンネルである場合、第1走行領域R1aはトンネルの入口付近である。第2走行領域R1bは、走行領域R1のうち第1走行領域R1aに該当しなかった領域であり、第1走行領域R1aに隣接する領域である。なお、第1走行領域R1a及び第2走行領域R1bは、記憶部12に予め記憶されていてもよい。
図4(c)では、データD7~D9が第1走行領域R1aにおいて収集したデータであり、データD3~D6,D10,D11が第2走行領域R1bにおいて収集したデータである。
制御部11は、走行領域R1から第1データZ1を抽出する際に、まず第1走行領域R1aにおいて収集したデータD7~D9を優先的に第1データZ1として抽出する(優先制御)。続いて、制御部11は、第2走行領域R1bにおいて収集したデータD3~D6,D10,D11から、送信可能量Y1の残量(すなわち、送信可能量Y1を優先動作において抽出された第1データZ1で減算した残りの量)に応じて時間的に均等にサンプリングされるデータD3,D5,D11を、第1データZ1としてさらに抽出する。
第1データZ1は第1走行領域R1aにおいて収集されたデータを優先的に含むため、バッテリ50の残量が少ない場合であっても、車載制御装置10は、特に有用なデータを外部装置70に送信することができる。これにより、送信できる車両データTD1の総量が少なくなっても、外部装置70は道路状況解析や事故解析により有用な車両データTD1をより確実に取得することができる。
[5.3 抽出制御の変形例3]
図4(d)に示すように、抽出制御は、車両データTD1のうち車両V1が所定の走行状態となった領域R2において収集したデータを第1データZ1として抽出してもよい(第2抽出制御)。所定の走行状態は、例えば車両V1の速度が所定速度VY1を超える状態(高速走行状態)である。所定速度VY1は、例えば車両V1が走行する道路の制限速度VX1に所定のマージン値B3を加えた値(VY1=VX1+B3)であってもよい。
また、所定の走行状態は、例えば、車両V1が急加速したり、急減速したりする等、車両V1の加速度の絶対値が所定値を超える状態(異常走行状態)であってもよい。このように、車両V1が高速走行状態又は異常走行状態である場合、車両V1が事故にあう確率が高く、さらに車両V1の周囲においても異常が発生している可能性が高いため、そのような領域R2において収集された車両データTD1は、道路状況解析や事故解析に有用である。
制御部11は、領域R2に含まれる車両データTD1を第1データZ1として抽出する。図4(d)では、データD13~D15が領域R2において収集したデータであり、制御部11はデータD13~D15を第1データZ1として抽出する。
制御部11が抽出したデータD13~D15の合計のデータ量が、送信可能量Y1よりも少ない場合、バッテリ50にはこれらのデータD13~D15以外にも車両データTD1を送信する余力がある。このため、制御部11は、残りのデータD1~D12,D16~D18を、送信可能量Y1の残量(すなわち、送信可能量Y1をデータD13~D15の合計のデータ量で減算した量)に応じて時間的に均等にサンプリングすることで、第1データZ1をさらに抽出する。図4(d)では、データD1,D5,D9が追加的に第1データZ1として抽出される。
第1データZ1は領域R2において収集されたデータを含むため、バッテリ50の残量が少ない場合であっても、車載制御装置10は、事故が生じやすい等の事情がある特定の領域のデータを外部装置70に送信することができる。これにより、送信できる車両データTD1の総量が少なくなっても、外部装置70は道路状況解析や事故解析に有用な車両データTD1を優先的に取得することができる。
また、領域R2における車両データTD1を抽出した後、送信可能量Y1に残量がある場合に、制御部11は残りの車両データTD1を時間的に均等にサンプリングして追加的に第1データZ1を抽出する。これにより、解析により有用な車両データTD1を優先的に送信しつつ、送信予定量Y2に対応する時間帯のうち全ての車両データTD1を満遍なく送信することができる。
[5.4 抽出制御の変形例4]
図4(e)に示すように、制御部11は、抽出制御において、送信予定量Y2に対応する車両データTD1のうち時間的に早いデータを第1データZ1として順に抽出してもよい。図4(e)では、データD1~D6が第1データZ1として抽出される。
[5.5 抽出制御の変形例5]
図4(f)に示すように、制御部11は、抽出制御において、送信予定量Y2に対応する車両データTD1のうち時間的に遅いデータを第1データZ1として順に抽出してもよい。図4(f)では、データD13~D18が第1データZ1として抽出される。
[5.6 抽出制御の変形例6]
上記した抽出方法は、適宜に組み合わされてもよい。
例えば、図4(g)に示すように、制御部11は、走行領域R1において収集したデータD7~D9を第1データZ1として優先的に抽出した後、送信予定量Y2に対応する車両データTD1のうち時間的に遅いデータD16~D18を第1データZ1として追加的に抽出してもよい。
また、制御部11は、走行領域R1において収集したデータを第1データZ1として優先的に抽出した後、領域R2において収集したデータを第1データZ1として抽出してもよい。
[5.7 車両の駐車判断の変形例]
上記の実施形態において、制御部11は、車両V1が駐車中であるか否かについて、イグニッションスイッチ42の状態に基づいて判断する(ステップS13)。しかしながら、制御部11は、その他の判断指標に基づいて車両V1が駐車中であるか否かを判断してもよい。
例えば、車両V1が駐車され、バッテリ50が充電されなくなった場合に、主バッテリ51における電力消費を抑制するために、車載制御装置10の全ての電力(又は一部の電力)を補助バッテリ52から供給させることがある。また、補助バッテリ52は、車両V1の走行中は駆動せずに、充電に専念する場合がある。このような場合、制御部11は、補助バッテリ52が駆動状態である場合に、車両V1が駐車中であると判断することができる。
具体的には、制御部11は、バッテリセンサ41の検出信号に基づいて、補助バッテリ52が駆動状態であるか、停止状態であるかを判断する。制御部11は、補助バッテリ52が駆動状態であると判断した場合(ステップS13のYES)、ステップS14の処理に進む。
[5.8 その他]
上記の実施形態では、制御部11は、バッテリ50の残量に応じて算出される送信可能量Y1の範囲内において第1データZ1を抽出して、外部装置70に送信する。この際、残りの第2データZ2は外部装置70に送信されない。
例えば、第1データZ1の送信後、車両V1の駐車中にバッテリ50が充電される場合がある。例えば、車両V1が電気自動車であり、駐車後しばらく経ってから充電ポートに接続される場合等が挙げられる。この場合、制御部11は、例えばバッテリセンサ41の検出信号に基づいて、バッテリ50の残量が増加した場合に、残りの第2データZ2を外部装置70に送信してもよい。これにより、外部装置70は残りの車両データTD1を取得することができる。
[6.付記]
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[6.1 付記1]
車両に搭載される車載制御装置であって、
前記車両の走行時において前記車両において車両データを収集する第1制御と、前記車両の駐車時において前記車両データを、前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に送信する第2制御と、を実行する制御部と、
前記第1制御を実行する第1ソフトウェアと、前記第2制御を実行する第2ソフトウェアと、を記憶している記憶部と、
を備え、
前記制御部は、前記第2ソフトウェアにより前記第2制御を実行している間、前記車両データを収集しない、
車載制御装置。
[6.2 付記2]
車両に搭載される車載制御装置を制御する制御方法であって、
前記車両の走行時において、前記車両において車両データを収集する第1制御工程と、
前記車両の駐車時において、前記車両データを前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に送信する第2制御工程と、
を備え、
前記第1制御工程は、前記車載制御装置の制御部が前記車載制御装置の記憶部に記憶されている第1ソフトウェアを起動している状態で実行され、
前記第2制御工程は、前記車載制御装置の制御部が前記車載制御装置の記憶部に記憶されている第2ソフトウェアを起動している状態で実行され、
前記制御部は、前記第2ソフトウェアにより前記第2制御工程を実行している間、前記車両データを収集しない、
制御方法。
[6.3 付記3]
車両に搭載される車載制御装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、コンピュータに、
前記車両の走行時において、前記車両において車両データを収集する第1制御工程と、
前記車両の駐車時において、前記車両データを前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に送信する第2制御工程と、
を実行させ、
前記第1制御工程は、前記車載制御装置の制御部が前記車載制御装置の記憶部に記憶されている第1ソフトウェアを起動している状態で実行され、
前記第2制御工程は、前記車載制御装置の制御部が前記車載制御装置の記憶部に記憶されている第2ソフトウェアを起動している状態で実行され、
前記制御部は、前記第2ソフトウェアにより前記第2制御工程を実行している間、前記車両データを収集しない、
コンピュータプログラム。
[7.補記]
なお、上記の実施形態及び変形例については、その少なくとも一部を、相互に任意に組み合わせてもよい。また、今回開示された実施形態及び変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 車載制御システム
10 車載制御装置
11 制御部
12 記憶部
12a 第1ソフトウェア
12b 第2ソフトウェア
13 入出力部
13a 通信線
13c 通信線
13b 通信線
14 電源回路
15 読取部
16 バス
17 記録媒体
20 通信装置
41 バッテリセンサ
42 イグニッションスイッチ
43 センサ
50 バッテリ
51 主バッテリ
52 補助バッテリ
70 外部装置
81 ルータ
82 モデム
80 施設
91 移動用通信方式
92 近距離用通信方式
V1 車両V
N1 ネットワーク
TD1 車両データ
X1 (バッテリ50の)残量
Y1 送信可能量
Y2 送信予定量
Y3 サンプリング値
A1 パラメータ
B1 マージン値
B2 マージン値
B3 マージン値
D 分割データ
D1~D18 データ
Z1 第1データ
Z2 第2データ
R1 走行領域
R1a 第1走行領域
R1b 第2走行領域
R2 領域
VY1 所定速度
VX1 制限速度

Claims (12)

  1. 車両に搭載される車載制御装置であって、
    前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に、前記車両にて収集された車両データのうち少なくとも一部を送信する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて前記車両データの送信可能量を算出する算出制御と、
    前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出制御と、
    前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信制御と、
    を実行する、車載制御装置。
  2. 前記抽出制御は、前記車両データのうち所定の走行領域において収集したデータを前記第1データとして抽出する第1抽出動作を含む、
    請求項1に記載の車載制御装置。
  3. 前記走行領域は、第1走行領域と、前記第1走行領域に隣接する第2走行領域と、を含み、
    前記第1抽出制御は、
    前記車両データのうち前記第1走行領域において収集したデータを前記第1データとして抽出する優先制御と、
    前記車両データのうち前記第2走行領域において収集したデータから、前記送信可能量を前記優先制御において抽出された前記第1データで減算した残りの量に応じて時間的に均等にサンプリングされるデータを、前記第1データとしてさらに抽出する制御と、
    を含む、請求項2に記載の車載制御装置。
  4. 前記抽出制御は、前記車両データのうち前記車両の速度が所定速度を超える状態で収集したデータ、及び前記車両の加速度の絶対値が所定値を超える状態で収集したデータ、の少なくとも一方を前記第1データとして抽出する第2抽出制御を含む、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車載制御装置。
  5. 前記抽出制御は、前記車両データから前記送信可能量に応じて時間的に均等にサンプリングされるデータを前記第1データとして抽出する制御を含む、
    請求項1に記載の車載制御装置。
  6. 前記制御部は、前記第1送信制御の実行後、前記車両のバッテリ残量が増加した場合に、前記第2データを前記外部装置に送信する第2送信制御を実行する、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車載制御装置。
  7. 前記制御部は、前記車両に搭載されるバッテリのSOC及びSOHに基づいて、前記バッテリ残量を取得する、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車載制御装置。
  8. 前記制御部は、前記車両に搭載される通信装置を介して前記外部装置と通信し、
    前記通信装置は、移動用通信方式により前記外部装置と通信する第1ルートと、前記移動用通信方式よりも電波の射程が短い近距離用通信方式によりルータ及びモデムを介して前記外部装置と通信する第2ルートと、を切替可能であり、
    前記第1送信制御は、前記第2ルートにより前記通信装置が前記外部装置と通信している場合に、実行される、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の車載制御装置。
  9. 前記制御部は、
    前記車両の走行時において、前記車両データを収集する第1制御を実行し、
    前記車両の駐車時において、前記算出制御、前記抽出制御及び前記第1送信制御を含む第2制御を実行し、
    前記第2制御の実行中において、前記制御部は前記車両データを収集しない、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の車載制御装置。
  10. 前記第1制御を実行する第1ソフトウェアと、前記第2制御を実行する第2ソフトウェアと、を記憶している記憶部をさらに備え、
    前記車両の走行時において、前記制御部は前記第1ソフトウェアを実行し、
    前記イグニッションがオフになると、前記制御部は前記第2ソフトウェアにより起動し、
    前記第1送信制御の後に前記イグニッションがオンになると、前記制御部は前記第1ソフトウェアにより起動する、
    請求項9に記載の車載制御装置。
  11. 車両に搭載される車載制御装置を制御する制御方法であって、
    前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて、前記車両にて収集された車両データを前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に送信することができる送信可能量を算出する算出工程と、
    前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出工程と、
    前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信工程と、
    を実行する、制御方法。
  12. 車両に搭載される車載制御装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータプログラムは、コンピュータに、
    前記車両のイグニッションスイッチがオフの場合に、前記車両のバッテリ残量に基づいて、前記車両にて収集された車両データを前記車両の外部に設けられネットワークを介して前記車載制御装置と通信する外部装置に送信することができる送信可能量を算出する算出工程と、
    前記車両データから前記送信可能量に収まる第1データを抽出する抽出工程と、
    前記第1データを前記外部装置に送信し、前記車両データのうち前記第1データとは異なる第2データを前記外部装置に送信しない、第1送信工程と、
    を実行させる、コンピュータプログラム。
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