JP2023121515A - 車両用ロアストライカ構造 - Google Patents

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敏嗣 小田
Toshitsugu Oda
奈津美 小野寺
Natsumi Onodera
功洋 山口
Katsuhiro Yamaguchi
進介 ▲高▼▲柳▼
Shinsuke Takayanagi
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Abstract

【課題】上下方向における厚さを抑制できる車両用ロアストライカ構造を提供する。【解決手段】ロアストライカ構造100は、スライドドアによって開閉されるドア開口部の下部に設置される。ロアストライカ構造100は、上下方向を板厚方向とする板状をなし、板厚方向と交差する方向に延びるスリット115を有するベースプレート110と、上下方向と交差する方向を長手方向とする棒状をなし、スリット115を跨ぐようにベースプレート110に固定されるストライカシャフト120と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用ロアストライカ構造に関する。
特許文献1には、側部にドア開口部が形成される車体と、ドア開口部を開閉するフロントスライドドア及びリアスライドドアと、を備える車両が記載されている。フロントスライドドアは、前方にスライドすることによりドア開口部の前半分を開放する。リアスライドドアは、後方にスライドすることによりドア開口部の後半分を開放する。
特開2005-88812号公報
上記のように、両開き式のスライドドアを備える車両は、センターピラーが存在しない点で、センターピラーにストライカを設置することができない。このため、スライドドアを全閉位置に拘束するためには、車体のフロアにストライカを設置するとともに、スライドドアの下端部にストライカに係止するドアロック装置を設置する必要がある。ただし、このようなストライカは、車体のフロアに設置される点で、上下方向における高さが低いことが好ましい。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する車両用ロアストライカ構造は、車両ドアによって開閉されるドア開口部の下方に設置されるロアストライカ構造であって、上下方向を板厚方向とする板状をなし、前記板厚方向と交差する方向に延びるスリットを有するベースプレートと、前記上下方向と交差する方向を長手方向とする棒状をなし、前記スリットを跨ぐように前記ベースプレートに固定されるストライカシャフトと、を備える。
車両用ロアストライカ構造は、板状をなすベースプレートに棒状のストライカシャフトを固定することで構成されている。このため、車両用ロアストライカ構造は、U字状をなすロアストライカ構造に比較して、上下方向における薄型化を実現できる。
車両用ロアストライカ構造において、前記ストライカシャフトは、前記上下方向における厚さが前記スリットの延びる方向における幅よりも短いことが好ましい。
ストライカシャフトの剛性を高めるためには、ストライカシャフトの上下方向における厚さを厚くしたり、スリットの延びる方向における幅を長くしたりすることが考えられる。ただし、ストライカシャフトの厚さを厚くすると、車両用ロアストライカ構造の上下方向における薄型化が実現しにくくなる。この点、上記構成のストライカシャフトは、上下方向における厚さがスリットの延びる方向における幅よりも短くなっている。このため、車両用ロアストライカ構造は、上下方向における厚さを抑制しつつ、ストライカシャフトの剛性を確保しやすくなる。
車両用ロアストライカ構造において、前記ストライカシャフトの前記スリットの延びる方向と交差する側面は、前記ストライカシャフトの前記長手方向から見て、外向きに凸となる円弧状をなしていることが好ましい。
ドアロック装置の係止部は、ストライカシャフトの側面と摺動しつつストライカシャフトに係止することがある。この点、ストライカシャフトの側面は、ストライカシャフトの長手方向から見て円弧状をなしている。このため、ドアロック装置の係止部がストライカシャフトに係止する際、ドアロック装置の係止部はストライカシャフトの側面と円滑に摺動できる。
車両用ロアストライカ構造において、前記ストライカシャフトの前記上下方向と交差する上面及び底面は平面であり、前記ストライカシャフトは、前記ベースプレートに上方から接していることが好ましい。
車両用ロアストライカ構造において、ストライカシャフトの上面が平面であるため、ストライカシャフトが上方に突出しにくくなる。また、車両用ロアストライカ構造は、ストライカシャフトの底面が平面である点で、ストライカシャフトとベースプレートとの接触面積を広くしやすい。つまり、車両用ロアストライカ構造は、ストライカシャフトのベースプレートに対する姿勢を安定化できる。
車両用ロアストライカ構造は、前記ストライカシャフトを前記ベースプレートに固定する締結部材を備え、前記ストライカシャフトは、前記ベースプレートに上方から接していることが好ましい。
ドアロック装置の係止部がストライカシャフトに係止する際には、係止部がストライカシャフトを押すことで、ストライカシャフトに下向き成分を含む荷重が作用する場合がある。このため、ストライカシャフトがベースプレートに下方から接している比較例において、ストライカシャフトに下向き成分を含む荷重が作用する場合、当該荷重が締結部材を介してベースプレートに伝達される。このため、比較例は、締結部材に負荷が掛かりやすくなる。この点、上記構成の車両用ロアストライカ構造において、ストライカシャフトはベースプレートに対して上方から接しているため、ストライカシャフトに作用する荷重は締結部材を介さずにベースプレートに伝達されやすくなる。したがって、車両用ロアストライカ構造は、ストライカシャフトに荷重が作用する際の締結部材の負荷を低減できる。
車両用ロアストライカ構造は、前記ストライカシャフトを前記ベースプレートに固定する締結部材を備え、前記ベースプレートは、前記スリットの幅方向における両側において上方に延びる2つの屈曲部を有し、前記ストライカシャフトは、前記2つの屈曲部に係合した状態で前記ベースプレートに固定されることが好ましい。
ドアロック装置の係止部がストライカシャフトに係止する際には、ストライカシャフトにスリットの延びる方向の成分を含む荷重が作用する場合がある。この点、上記構成の車両用ロアストライカ構造において、ストライカシャフトは上方に延びる屈曲部に係合しているため、ストライカシャフトに作用する荷重がベースプレートに伝達されやすくなる。したがって、車両用ロアストライカ構造は、ストライカシャフトに荷重が作用する際の締結部材の負荷を低減できる。
車両用ロアストライカ構造において、前記ベースプレートは、板状をなす第1部分及び第2部分と、前記第1部分よりも前記第2部分のほうが上方に位置するように前記第1部分及び前記第2部分を接続する接続部と、を有し、前記スリットは、前記第2部分に設けられ、前記ストライカシャフトは、前記第2部分に固定されることが好ましい。
車両用ロアストライカ構造は、ドアロック装置の係止部の係止対象であるストライカシャフトを上方に配置し、ドアロック装置の係止部の係止対象でない部分を下方に配置できる。このため、車両用ロアストライカ構造は、全閉位置に位置する車両ドアの近くにストライカシャフトを配置できる。したがって、ドアロック装置の係止部を大型化しなくても、ドアロック装置の係止部がストライカシャフトに係止しやすくなる。
車両用ロアストライカ構造は、上下方向における厚さを抑制できる。
図1は、ロアストライカ構造を備える車両の模式図である。 図2は、ロアストライカ構造とロアロック装置との斜視図である。 図3は、ロアストライカ構造の斜視図である。 図4は、ロアストライカ構造の分解斜視図である。 図5は、ロアストライカ構造の断面図である。 図6は、ロアロック装置の正面図である。 図7は、ロアロック装置の背面図である。 図8は、解除状態のロアロック装置とロアストライカ構造とを示す正面図である。 図9は、解除状態から係止状態に移行途中のロアロック装置とロアストライカ構造とを示す正面図である。 図10は、係止状態のロアロック装置とロアストライカ構造とを示す正面図である。
以下、車両用ロアストライカ構造(以下、「ロアストライカ構造」ともいう。)を備える車両の一実施形態について説明する。図中において、X軸は車両前後方向に延びる軸であり、Y軸は車両幅方向に延びる軸であり、Z軸は車両上下方向に延びる軸である。以降の説明では、車両前後方向を前後方向ともいい、車両幅方向を幅方向ともいい、車両上下方向を上下方向ともいう。
<車両10>
図1に示すように、車両10は、車体20と、スライドドア30と、ドア駆動部40と、を備える。
<車体20>
図1に示すように、車体20は、ドア開口部21と、アッパレール22F,22Rと、センターレール23F,23Rと、フロントストライカ24Fと、リアストライカ24Rと、を備える。また、図1及び図2に示すように、車体20は、ロアストライカ構造100と、フロアパネル25と、を備える。
アッパレール22F,22Rは、ドア開口部21の上方に配置され、センターレール23F,23Rは、アッパレール22F,22Rよりも下方に配置されている。アッパレール22Fは、ドア開口部21の前後方向における中央よりも前方に配置され、センターレール23Fは、ドア開口部21よりも前方に配置されている。アッパレール22Rは、ドア開口部21の前後方向における中央よりも後方に配置され、センターレール23Rは、ドア開口部21よりも後方に配置されている。アッパレール22F,22R及びセンターレール23F,23Rは、主に前後方向を長手方向としている。
フロントストライカ24Fは、ドア開口部21よりも前方に配置されている。リアストライカ24Rは、ドア開口部21よりも後方に配置されている。ロアストライカ構造100は、ドア開口部21の下方に配置されている。ロアストライカ構造100については、後で詳細を説明する。
図2に示すように、フロアパネル25は、板状をなしている。フロアパネル25は、車両10の室内の底部を構成している。フロアパネル25は、ロアストライカ構造100を上方に露出させる貫通孔26を有する。図1及び図2では図示を省略しているが、貫通孔26は、フロアパネル25において、前後方向に間隔をあけて2つ開口している。貫通孔26は、上下方向における平面視においてT字状をなしている。
<スライドドア30>
図1に示すように、スライドドア30は、ドア開口部21の前半分の範囲を開閉するフロントドア30Fと、ドア開口部21の後半分の範囲を開閉するリアドア30Rと、を備える。
フロントドア30Fは、前方に移動することで開作動し、後方に移動することで閉作動する。一方、リアドア30Rは、後方に移動することで開作動し、前方に移動することで閉作動する。つまり、フロントドア30F及びリアドア30Rは、互いに離れる方向に移動することで開作動し、互いに接近する方向に移動することで閉作動する。こうして、フロントドア30F及びリアドア30Rは、ドア開口部21を全開する「全開位置」及びドア開口部21を全閉する「全閉位置」の間を開閉作動する。フロントドア30F及びリアドア30Rは、「車両ドア」に相当する。
<フロントドア30F>
図1に示すように、フロントドア30Fは、ドア本体31と、アッパガイドユニット32F及びセンターガイドユニット33Fと、ドアハンドル34Fと、を備える。また、フロントドア30Fは、フロントロック装置35Fと、センターロック装置36Fと、ロアロック装置200Fと、フロントロック駆動装置37Fと、ロアロック駆動装置38Fと、リモコン39Fと、を備える。
ドア本体31は、側面視において、ドア開口部21の前半分の形状に応じた矩形状をなしている。ドア本体31は、幅方向に間隔をあけて位置するインナパネル及びアウタパネルを有する。フロントドア30Fの構成部品の一部は、インナパネル及びアウタパネルの間の空間に収容されている。図示を省略するが、ドア本体31において、車両幅方向における内方を向く面には、ドア本体31の外縁に沿って弾性を有するシール部材が貼付されている。シール部材は、全閉位置に位置するフロントドア30Fとドア開口部21との間で圧縮される。こうして、シール部材は、フロントドア30Fとドア開口部21との間から車両10の室内に雨が浸入することを抑制する。
アッパガイドユニット32Fは、ドア本体31の上端部であってドア本体31の後端部に固定されている。アッパガイドユニット32Fは、アッパレール22Fの長手方向に移動できるように、アッパレール22Fに係合している。センターガイドユニット33Fは、ドア本体31の上下方向における中間部であってドア本体31の前端部に固定されている。センターガイドユニット33Fは、センターレール23Fの長手方向に移動できるように、センターレール23Fに係合している。アッパガイドユニット32F及びセンターガイドユニット33Fがアッパレール22F及びセンターレール23Fに沿ってそれぞれ移動することにより、フロントドア30Fは車体20に対して前後方向に移動できる。
ドアハンドル34Fは、ドア本体31における車両10の内側を向く面に設けられるインサイドドアハンドルである。ドアハンドル34Fは、ドア本体31における車両10の外側を向く面に設けられるアウトサイドドアハンドルであってもよい。
フロントロック装置35Fは、ドア本体31の前端部であってドア本体31の上下方向における中間部に設けられている。フロントロック装置35Fは、フロントストライカ24Fに係止する係止状態と、フロントストライカ24Fに係止しない解除状態と、に切替可能に構成されている。フロントロック装置35Fは、係止状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの前端部を車体20に拘束する。一方、フロントロック装置35Fは、解除状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの拘束を解除する。
センターロック装置36Fは、ドア本体31の後端部であってドア本体31の上下方向における中間部に設けられている。センターロック装置36Fは、後述するリアドア30Rのセンターストライカ36Rに係止する係止状態と、センターストライカ36Rに係止しない解除状態と、に切替可能に構成されている。センターロック装置36Fは、係止状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの後端部とリアドア30Rの前端部とを連結する。一方、センターロック装置36Fは、解除状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fとリアドア30Rとの連結を解除する。
ロアロック装置200Fは、ドア本体31の後端部であってドア本体31の下端部に設けられている。ロアロック装置200Fは、ロアストライカ構造100に係止する係止状態と、ロアストライカ構造100に係止しない解除状態と、に切替可能に構成されている。ロアロック装置200Fは、係止状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの下端部を車体20に拘束する。一方、ロアロック装置200Fは、解除状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの拘束を解除する。ロアロック装置200Fについては、後で詳細を説明する。
フロントロック駆動装置37Fは、フロントロック装置35Fを解除状態から係止状態に移行させたり、フロントロック装置35Fを係止状態から解除状態に移行させたりする。フロントロック駆動装置37Fは、フロントドア30Fが全閉位置の近傍の全閉近傍位置まで閉作動された後に、フロントロック装置35Fを解除状態から係止状態に移行させる。一方、フロントロック駆動装置37Fは、フロントドア30Fを全閉位置から開作動させる際に、フロントロック装置35Fを係止状態から解除状態に移行させる。
ロアロック駆動装置38Fは、ロアロック装置200Fを解除状態から係止状態に移行させる。ロアロック駆動装置38Fは、フロントロック駆動装置37Fがフロントロック装置35Fを係止状態に移行させた後、すなわち、フロントドア30Fが全閉位置まで閉作動した後に、ロアロック装置200Fを係止状態に移行させる。
リモコン39Fは、ドアハンドル34F、フロントロック駆動装置37F、センターロック装置36F及びロアロック装置200Fの間で伝達される動力を中継する。詳しくは、リモコン39Fは、フロントロック駆動装置37Fがフロントロック装置35Fを解除状態に移行させるときに、センターロック装置36F及びロアロック装置200Fに動力を伝達する。そして、リモコン39Fは、センターロック装置36F及びロアロック装置200Fを係止状態から解除状態に移行させる。また、リモコン39Fは、ユーザがドアハンドル34Fを操作するときに、フロントロック装置35F、センターロック装置36F及びロアロック装置200Fに動力を伝達する。そして、リモコン39Fは、フロントロック装置35F、センターロック装置36F及びロアロック装置200Fを係止状態から解除状態に移行させる。
<リアドア30R>
図1に示すように、リアドア30Rは、ドア本体31と、アッパガイドユニット32R及びセンターガイドユニット33Rと、ドアハンドル34Rと、を備える。また、リアドア30Rは、リアロック装置35Rと、センターストライカ36Rと、リアロック駆動装置37Rと、ロアロック装置200Rと、ロアロック駆動装置38Rと、リモコン39Rと、を備える。
リアドア30Rは、フロントドア30Fと略同様に構成される。フロントドア30Fとの相違点は、フロントロック装置35F及びフロントロック駆動装置37Fの代わりにリアロック装置35R及びリアロック駆動装置37Rを備える点と、センターロック装置36Fの代わりにセンターストライカ36Rを備える点である。このため、リアドア30Rにおいて、センターストライカ36Rを除く構成については説明を省略する。
センターストライカ36Rは、リアドア30Rの前端部であって上下方向における中間部に設置されている。言い換えれば、センターストライカ36Rは、フロントドア30Fのセンターロック装置36Fと前後方向に対向する位置に設置されている。センターストライカ36Rは、センターロック装置36Fが係止する対象である。
<ドア駆動部40>
図1に示すように、ドア駆動部40は、フロントドア30Fを開閉方向に駆動する第1ドア駆動部40Fと、リアドア30Rを開閉方向に駆動する第2ドア駆動部40Rと、を備える。第1ドア駆動部40F及び第2ドア駆動部40Rは、例えば、モータと、モータの動力をスライドドア30に伝達する伝達機構と、を含んで構成される。第1ドア駆動部40F及び第2ドア駆動部40Rの伝達機構は、プーリとベルトとを含んで構成することもできるし、ドラムとケーブルとを含んで構成することもできる。なお、第1ドア駆動部40F及び第2ドア駆動部40Rは、スライドドア30に内蔵することもできる。フロントドア30F及びリアドア30Rは、それぞれ第1ドア駆動部40F及び第2ドア駆動部40Rにより開閉作動される点で、いわゆるパワースライドドアであるといえる。
<ロアストライカ構造100>
図3~図5に示すように、ロアストライカ構造100は、ベースプレート110と、2本のストライカシャフト120と、複数の締結部材130と、を備える。図3に示すように、ロアストライカ構造100は、前後方向に対して対象な構造である。このため、以降の説明では、主に、ロアストライカ構造100の前側半分について説明する。
図3及び図4に示すように、ベースプレート110は、矩形板状をなしている。ベースプレート110は、例えば、金属板をプレス加工することにより成形されている。ベースプレート110は、ベースプレート110の大部分を占める第1部分111を有する。また、ベースプレート110の前側部分は、第1部分111に対して上方に位置する第2部分112と、第1部分111及び第2部分112を接続する接続部113と、第2部分112から延びる2つの屈曲部114と、を有する。
第1部分111は、平板状をなしている。第1部分111は、例えば、車体20のフレーム構造及びモノコック構造などに固定される部位である。また、第1部分111は、フロアパネル25が固定される部位でもある。
第2部分112は、平板状をなしている。第2部分112は、上下方向における平面視において矩形状をなしている。第2部分112の幅方向における外側端部は、第1部分111の幅方向における外側端部と面一になっている。一方、第2部分112の幅方向における内側端部は、第1部分111の幅方向における内側端部よりも外方に位置している。第2部分112は、幅方向に延びるスリット115を有する。スリット115は、幅方向において、第2部分112の端部から第2部分112の中央部に向かって延びている。スリット115は、上下方向における平面視において、前後方向を短手方向とし幅方向を長手方向とする矩形状をなしている。つまり、スリット115の幅方向は、車両10の前後方向である。
接続部113は、第1部分111及び第2部分112の境界部分である。接続部113は、上下方向にずれて位置する第1部分111及び第2部分112を屈曲しつつ接続している。このため、接続部113の板厚方向は、第1部分111の板厚方向及び第2部分112の板厚方向に対して傾いている。
2つの屈曲部114は、前後方向に間隔をあけた状態で第2部分112から屈曲している。詳しくは、2つの屈曲部114は、スリット115の両側で、幅方向における外方に僅かに延びた後に上方に延びている。このため、前後方向から2つの屈曲部114を見たとき、2つの屈曲部114はL字状をなしている。2つの屈曲部114の幅方向における長さは、2つの屈曲部114の上下方向における長さよりも短くなっている。
図4及び図5に示すように、ストライカシャフト120は、前後方向を軸方向とする棒状をなしている。ストライカシャフト120の軸方向における長さは、ベースプレート110のスリット115の幅よりも長くなっている。図5に示すように、ストライカシャフト120の軸方向と直交する断面形状は、長円形状をなしている。つまり、上下方向と交差するストライカシャフト120の上面121及び底面122は平面となっている。幅方向と交差するストライカシャフト120の内側面123及び外側面124は曲面となっている。詳しくは、ストライカシャフト120を長手方向から見たとき、内側面123及び外側面124は外向きに凸となる円弧状をなしている。本実施形態では、ストライカシャフト120の底面122から上面121までの長さは、ベースプレート110の第2部分112の上面を基準としたときの屈曲部114の高さと同程度となっている。
図3~図5に示すように、ストライカシャフト120は、ベースプレート110のスリット115を跨ぐようにベースプレート110に固定されている。詳しくは、ストライカシャフト120は、2つの締結部材130により、ベースプレート110の第2部分112に固定されている。このとき、ストライカシャフト120はベースの第2部分112の上方に位置している。締結部材130は、ベースの第2部分112の下方から、ストライカシャフト120をベースプレート110の第2部分112に締結している。
こうした点で、ストライカシャフト120の底面122は、ベースプレート110に接している。つまり、ストライカシャフト120は、ベースプレート110の第2部分112に上方から接している。また、ストライカシャフト120の外側面124は、ベースプレート110の2つの屈曲部114に接している。つまり、ストライカシャフト120は、ベースプレート110の2つの屈曲部114に対して幅方向における内方から接している。
図3に示すように、ロアストライカ構造100において、前側のストライカシャフト120は、フロントドア30Fのロアロック装置200Fの係止対象であり、後側のストライカシャフト120は、リアドア30Rのロアロック装置200Rの係止対象である。こうした点で、本実施形態のロアストライカ構造100は、1つのベースプレート110に、フロントドア30Fのロアロック装置200F及びリアドア30Rのロアロック装置200Rの双方の係止対象が設けられているといえる。
<ロアロック装置200F,200F>
以下、ロアロック装置200F,200Fについて詳しく説明する。フロントドア30Fのロアロック装置200Fとリアドア30Rのロアロック装置200Rは、前後方向に対して対称な構成である。このため、以降の説明では、フロントドア30Fのロアロック装置200Fについて説明する。
図2,図6及び図7に示すように、ロアロック装置200Fは、ベースフレーム210と、駆動レバー220と、中継リンク230と、フック240と、リリースレバー250と、ポール260と、を備える。また、ロアロック装置200Fは、複数のストッパー271,272と、複数のスプリング273,274と、複数の支持軸281~284と、複数の連結軸285~287と、を備える。
ベースフレーム210は、板状をなしている。ベースフレーム210は、例えば、金属板をプレス加工することにより成形することができる。ベースフレーム210は、フック240の回転をガイドする第1ガイド溝211と、リリースレバー250の回転をガイドする第2ガイド溝212と、を有する。第1ガイド溝211は、第2支持軸282の軸線を中心とする円弧状をなし、第2ガイド溝212は、第3支持軸283の軸線を中心とする円弧状をなしている。第1ガイド溝211の幅は、第2連結軸286の外径よりも大きく、第2ガイド溝212の幅は、第3連結軸287の外径よりも大きくなっている。ベースフレーム210には、駆動レバー220の作動範囲を制限する第1ストッパー271と、リリースレバー250の作動範囲を制限する第2ストッパー272と、が固定されている。ベースフレーム210は、ボルトなどの締結部材により、フロントドア30Fのドア本体31に固定される。以降の説明では、ベースフレーム210の板厚方向における一方の面であって図6に図示される面を正面といい、ベースフレーム210の板厚方向における他方の面であって図7に図示される面を背面という。
図6に示すように、駆動レバー220は、異なる方向に延びる第1レバー221及び第2レバー222を有する。駆動レバー220は、前後方向を軸方向とする第1支持軸281により、ベースフレーム210の中央部であってベースフレーム210の正面側に支持されている。こうして、駆動レバー220は、第1支持軸281の軸線回りに回転可能となっている。駆動レバー220は、第1スプリング273によって、第1回転方向R11に付勢されている。本実施形態において、第1スプリング273は、ねじりコイルばねであるが、駆動レバー220を第1回転方向R11に付勢できるのであれば他の種類のばねであってもよい。図6に示す状態では、駆動レバー220は、ベースフレーム210の第1ストッパー271に接触することにより位置決めされている。
図6に示すように、中継リンク230は、駆動レバー220からフック240に動力を伝達するリンクである。中継リンク230の長手方向における第1端は、前後方向を軸方向とする第1連結軸285により、駆動レバー220の第2レバー222に連結されている。こうして、中継リンク230と駆動レバー220とは、第1連結軸285の軸線回りに相対回転可能となっている。一方、中継リンク230の長手方向における第2端は、前後方向を軸方向とする第2連結軸286により、フック240に連結されている。こうして、中継リンク230とフック240とは、第2連結軸286の軸線回りに相対回転可能となっている。
図7に示すように、フック240は、突起状をなす係止爪241と、係止爪241に連なる係止凹部242と、を有する。フック240は、前後方向を軸方向とする第2支持軸282により、ベースフレーム210の下端部であってベースフレーム210の背面側に支持されている。こうして、フック240は、ベースフレーム210に対して、第2支持軸282の軸線回りに回転可能となっている。フック240の係止爪241及び係止凹部242は、ロアロック装置200Fにおいて、ロアストライカ構造100に係止する部位である。このため、係止爪241及び係止凹部242の形状は、フック240の係止対象であるロアストライカ構造100のストライカシャフト120に応じた形状であることが好ましい。
本実施形態では、ベースフレーム210と駆動レバー220と中継リンク230とフック240とにより、いわゆる4節リンク機構が構成されている。つまり、駆動レバー220と中継リンク230とフック240とは連動している。このため、駆動レバー220が第1回転方向R11に付勢されている点で、フック240は第1回転方向R21に付勢されているといえる。その結果、図6及び図7に示す状態において、フック240は退避位置に位置している。
また、本実施形態では、中継リンク230とフック240とを連結する第2連結軸286は、ベースフレーム210の第1ガイド溝211を貫通している。この点で、中継リンク230が動作する際には、第2連結軸286は、ベースフレーム210の第1ガイド溝211に沿って移動する。
図6に示すように、リリースレバー250は、異なる方向に延びる第3レバー251及び第4レバー252を有する。リリースレバー250は、前後方向を軸方向とする第3支持軸283により、ベースフレーム210の上部であってベースフレーム210の正面側に支持されている。こうして、リリースレバー250は、ベースフレーム210に対して、第3支持軸283の軸線回りに回転可能となっている。リリースレバー250は、第2スプリング274によって、第1回転方向R31に付勢されている。本実施形態において、第2スプリング274はねじりコイルばねであるが、リリースレバー250を第1回転方向R31に付勢できるのであれば他の種類のばねであってもよい。
図7に示すように、ポール260は、棒状をなしている。ポール260は、長手方向における一端部を構成する基端部261と、長手方向における他端部を構成する先端部262と、を有する。基端部261には、平面視において長円形状をなす長孔263が設けられている。先端部262は、先端に進むにつれて先細りしている。ポール260は、前後方向を軸方向とする第4支持軸284により、ベースフレーム210の中央部であってベースフレーム210の背面側に支持されている。このとき、第4支持軸284は、ポール260の基端部261及び先端部262の間の部分を貫通している。こうして、ポール260は、ベースフレーム210に対して、第4支持軸284の軸線回りに回転可能となっている。また、ポール260の基端部261は、前後方向を軸方向とする第3連結軸287により、リリースレバー250の第4レバー252に連結されている。このとき、第3連結軸287は、ポール260の長孔263を挿通している。こうして、ポール260は、リリースレバー250に対して相対的に変位可能となっている。
ここで、ポール260とリリースレバー250とを連結する第3連結軸287は、ベースフレーム210の第2ガイド溝212を貫通している。この点で、ポール260が動作する際には、第3連結軸287は、ベースフレーム210の第2ガイド溝212に沿って移動する。
本実施形態では、ベースフレーム210とリリースレバー250と長孔263を有するポール260とにより、いわゆる4節スライダクランク機構が構成されている。つまり、リリースレバー250とポール260とは連動している。このため、リリースレバー250が第1回転方向R31に付勢されている点で、ポール260は第1回転方向R41に付勢されているといえる。ただし、ポール260は、フック240に接触することにより、第1回転方向R41への回転が制限されている。
<本実施形態の作用>
図1,図8~10を参照して、スライドドア30が閉作動するときの作用について説明する。
図1に示すように、スライドドア30が閉作動される場合には、第1ドア駆動部40Fによって、フロントドア30Fが全閉近傍位置まで閉作動されるとともに、第2ドア駆動部40Rによって、リアドア30Rが全閉近傍位置まで閉作動される。なお、全閉近傍位置とは、全閉位置よりも開方向に僅かにずれた位置である。
フロントドア30F及びリアドア30Rが全閉近傍位置まで到達すると、リアロック駆動装置37Rにより、リアロック装置35Rが係止状態に移行される。つまり、リアドア30Rが全閉近傍位置から全閉位置まで閉作動される。リアロック装置35Rが係止状態に移行し終わると、フロントロック駆動装置37Fにより、フロントロック装置35Fが係止状態に移行される。つまり、フロントドア30Fが全閉近傍位置から全閉位置まで閉作動される。
リアドア30Rが全閉位置に位置する状況下で、フロントドア30Fが全閉位置に閉作動する場合には、リアドア30Rの前端部に対してフロントドア30Fの後端部が接近する。言い換えれば、リアドア30Rのセンターストライカ36Rにフロントドア30Fのセンターロック装置36Fが接近する。その結果、センターロック装置36Fが係止状態に移行される。
フロントロック装置35F、リアロック装置35R及びセンターロック装置36Fが係止状態に移行すると、ロアロック装置200F,200Fを係止状態に移行させるために、ロアロック駆動装置38F,38Rが駆動される。以下、係止状態に移行するときのロアロック装置200Fの作用について、詳しく説明する。ロアロック装置200Rの作用は、ロアロック装置200Fの作用と略等しいため、説明を省略する。
図8は、フロントロック装置35F、リアロック装置35R及びセンターロック装置36Fが係止状態に移行したときのロアロック装置200F及びロアストライカ構造100の位置関係を示している。図8に示すように、ロアロック装置200Fが係止状態に移行する前は、フロントドア30Fの下端部が車体20に対して幅方向における外方に位置している。フロントドア30Fの位置は、ドア開口部21とフロントドア30Fとの間に位置するシール部材の弾性率の大きさ、フロントドア30Fの重心位置及びフロントドア30Fの支持態様などが関係している。
ロアロック装置200Fを係止状態に移行させる場合には、ロアロック駆動装置38Fは、図8に実線矢印で示す荷重を駆動レバー220に伝達する。すると、駆動レバー220が第2回転方向R12に回転することで、中継リンク230とフック240とが動作する。その結果、フック240は、第2回転方向R22に回転する。フック240が回転する場合には、ポール260の先端部262がフック240の背面と摺動する。
図9に示すように、ロアロック駆動装置38Fにより、駆動レバー220の第2回転方向R12への回転が継続されると、フック240の係止凹部242がストライカシャフト120の内側面123に接する。フック240がストライカシャフト120に接した後も、フック240の第2回転方向R22への回転が継続されると、フック240の係止凹部242とストライカシャフト120の内側面123とが摺動する。ここで、ストライカシャフト120の内側面123は曲面であるため、フック240とストライカシャフト120との摺動抵抗が小さくなりやすい。
フック240がストライカシャフト120と摺動する際には、フック240が図9に実線矢印で示す方向にストライカシャフト120を押す。図9に実線矢印で示すように、フック240がストライカシャフト120に接触する当初では、フック240がストライカシャフト120を押す方向は、幅方向における外方及び下方の間をなす方向となる。言い換えれば、ストライカシャフト120に作用する荷重は、下向き成分及び幅方向における外向き成分を含む。
図9及び図10に示すように、フック240がストライカシャフト120に接触した後も、駆動レバー220の第2回転方向R22への回転が継続されると、フック240がストライカシャフト120を幅方向における外方に押す状況が継続される。ここで、ストライカシャフト120を備えるロアストライカ構造100は、車体20に対して変位不能であるが、フロントドア30Fの下端部は幅方向に僅かに変位可能である。このため、フック240に作用する反力により、ロアロック装置200Fは、ストライカシャフト120に対して幅方向における内方に変位する。つまり、フロントドア30Fの下端部は、ストライカシャフト120に対して幅方向における内方に変位する。
図10に示すように、フック240がストライカシャフト120に完全に係止すると、ロアロック装置200Fの係止状態への移行が完了する。このとき、フック240の係止凹部242にストライカシャフト120が完全に収まる。また、図10に示すフック240の位置を係止位置という。ロアロック装置200Fの係止状態への移行が完了すると、ロアロック駆動装置38Fの駆動が停止される。
フック240が係止位置まで回転すると、ポール260の先端部262がフック240の背面と摺動しなくなる。このため、ポール260は第2スプリング274の付勢力に従って第1回転方向R41に回転する。そして、ポール260がフック240に係止することにより、フック240は第1回転方向R21に回転できなくなる。つまり、駆動レバー220は、第1スプリング273の付勢力に従って第1回転方向R11に回転できなくなる。したがって、ロアロック駆動装置38Fの駆動が停止した後も、フック240がストライカシャフト120に係止する状態が維持される。こうして、スライドドア30の閉作動が完了する。
続いて、スライドドア30が開作動するときの作用について説明する。
図1に示すように、スライドドア30を開作動させる場合には、フロントロック駆動装置37F及びリアロック駆動装置37Rが駆動される。その結果、フロントロック装置35F及びリアロック装置35Rが解除状態に移行される。このとき、リモコン39Fは、フロントロック装置35Fから伝達される動力をセンターロック装置36Fに伝達する。その結果、センターロック装置36Fは、解除状態に移行される。また、リモコン39Fは、フロントロック装置35Fから伝達される動力をロアロック装置200Fに伝達し、リモコン39Rは、リアロック装置35Rから伝達される動力をロアロック装置200Rに伝達する。以下、解除状態に移行するときのロアロック装置200Fの作用について、詳しく説明する。
図10に実線矢印で示すように、リモコン39Fから伝達される動力は、リリースレバー250の第3レバー251に伝達される。すると、リリースレバー250が第2回転方向R32に回転することで、ポール260が第2回転方向R42に回転する。つまり、ポール260の先端部262がフック240から離れる方向に移動することにより、ポール260の先端部262がフック240に係止しなくなる。その結果、フック240が第1スプリング273の付勢力に従って第1回転方向R21に回転し、フック240がストライカシャフト120に係止しなくなる。このとき、フック240は、係止位置から退避位置まで回転する。こうして、ロアロック装置200Fの解除状態への移行が完了する。ロアロック装置200Fについても同様に、リモコン39Fから伝達される動力に基づき解除状態に移行される。
その後、第1ドア駆動部40Fによって、フロントドア30Fが開作動され、第2ドア駆動部40Rによって、リアドア30Rが開作動される。こうして、スライドドア30の開作動が完了する。
本実施形態の効果について説明する。
(1)ロアストライカ構造100は、板状をなすベースプレート110に棒状のストライカシャフト120を固定することで構成されている。このため、ロアストライカ構造100は、U字状をなす比較例のストライカに比較して、上下方向における薄型化を実現できる。このため、ロアストライカ構造100は、フロアパネル25から上方にストライカが突出することを抑制したり、フロアパネル25の下方に電動スロープ装置などを配置するための空間を確保しやすくしたりできる。
(2)ストライカシャフト120の剛性を高めるためには、ストライカシャフト120の厚さを厚くしたり、ストライカシャフト120の幅を長くしたりすることが考えられる。ただし、ストライカシャフト120の厚さを厚くすると、ロアストライカ構造100の上下方向における薄型化が実現しにくくなる。この点、本実施形態のストライカシャフト120は、厚さが幅よりも短くなっている。言い換えれば、ストライカシャフト120の幅を長くすることで、ストライカシャフト120の長手方向と直交する断面積を大きくしている。このため、ロアストライカ構造100は、上下方向における厚さを抑制しつつ、ストライカシャフト120の剛性を確保しやすくなる。
(3)図9に示すように、ロアロック装置200F,200Rのフック240は、ストライカシャフト120の側面と摺動しつつストライカシャフト120に係止する。この点、ストライカシャフト120の側面は曲面となっているため、ロアロック装置200F,200Rのフック240がストライカシャフト120に係止する際、ロアロック装置200F,200Rのフック240はストライカシャフト120と円滑に摺動できる。
(4)ロアストライカ構造100は、ストライカシャフト120の上面121が平面である点で、ストライカシャフト120が上方に突出しにくく構成できる。また、ロアストライカ構造100は、ストライカシャフト120の底面122が平面である点で、ストライカシャフト120とベースプレート110との接触面積を広くしやすい。つまり、ロアストライカ構造100は、ストライカシャフト120のベースプレート110に対する姿勢を安定化できる。
(5)図9に示すように、ロアロック装置200F,200Rのフック240がストライカシャフト120に係止する際には、フック240がストライカシャフト120を押すことで、ストライカシャフト120に下向き成分を含む荷重が作用する。このため、ストライカシャフト120がベースプレート110に下方から接している比較例において、ストライカシャフト120に下向き成分を含む荷重が作用する場合、当該荷重が締結部材130を介してベースプレート110に伝達される。このため、比較例は、締結部材130に負荷が掛かりやすくなる。この点、ロアストライカ構造100において、ストライカシャフト120はベースプレート110に対して上方から接しているため、ストライカシャフト120に作用する荷重は締結部材130を介さずにベースプレート110に伝達される。したがって、ロアストライカ構造100は、ストライカシャフト120に荷重が作用する際の締結部材130の負荷を低減できる。
(6)図9に示すように、ロアロック装置200F,200Rのフック240がストライカシャフト120に係止する際には、幅方向の成分を含む荷重が作用する場合がある。この点、ストライカシャフト120の外側面124は、当該ストライカシャフト120から見て、上記荷重の作用する方向に位置する屈曲部114に接している。このため、ストライカシャフト120に作用する荷重がベースプレート110に伝達されやすくなる。したがって、ロアストライカ構造100は、ストライカシャフト120に荷重が作用する際の締結部材130の負荷を低減できる。
(7)ロアストライカ構造100のベースプレート110において、ストライカシャフト120が固定される第2部分112は第1部分111よりも上方に位置している。このため、ロアストライカ構造100は、ロアロック装置200F,200Rのフック240の係止対象であるストライカシャフト120を上方に配置し、ロアロック装置200F,200Rのフック240の係止対象でない部分を下方に配置できる。このため、ロアストライカ構造100は、上下方向において、全閉位置に位置するスライドドア30の近くにストライカシャフト120を配置できる。したがって、ロアロック装置200F,200Rのフック240を大型化しなくても、ロアロック装置200F,200Rのフック240がストライカシャフト120に係止しやすくなる。
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・車両10は、2本のストライカシャフト120を有するロアストライカ構造100を備えているが、1本のストライカシャフト120を有するロアストライカ構造を2つ備えていてもよい。
・ロアストライカ構造100のベースプレート110において、第1部分111及び第2部分112は同じ高さに位置していてもよい。言い換えれば、ベースプレート110は、平板にスリット115が設けられているだけの構成であってもよい。
・ロアストライカ構造100において、ベースプレート110は、屈曲部114を備えなくてもよい。この場合、ストライカシャフト120は、ベースプレート110に対してより強固に固定されることが好ましい。
・ロアストライカ構造100において、ストライカシャフト120のベースプレート110に対する固定態様は適宜に変更可能である。例えば、ストライカシャフト120は、ベースプレート110に対して溶接されていてもよい。
・ロアストライカ構造100において、ストライカシャフト120の断面形状は適宜に変更可能である。例えば、ストライカシャフト120は、円柱状をなしていてもよいし、四角柱状をなしていてもよい。また、ストライカシャフト120は、軸方向に対して断面形状が変化していてもよい。さらに、ストライカシャフト120の上下方向における厚さは、ストライカシャフト120の幅方向における長さよりも長くてもよい。
・ロアロック装置200F,200Fのフック240の形状は適宜に変更可能である。ロアロック装置200F,200Fは、フック240の代わりとして、一般的なドアロック装置に採用されるラッチを備えてもよい。
・車両10は、フロントドア30F及びリアドア30Rの一方を備える車両であってもよい。この場合、ロアストライカ構造100は、1本のストライカシャフト120を有していればよい。
・ドア開口部21は、車体20の前面及び背面に開口していてもよい。この場合、ドア開口部21の下部に設置されるロアストライカ構造100において、ストライカシャフト120の軸方向は幅方向となり、スリット115の延びる方向は前後方向となる。また、スライドドア30の開閉方向は幅方向となる。
10…車両
20…車体
21…ドア開口部
30(30F,30R)…スライドドア(車両ドア)
100…ロアストライカ構造
110…ベースプレート
111…第1部分
112…第2部分
113…接続部
114…屈曲部
115…スリット
120…ストライカシャフト
121…上面
122…底面
123…内側面
124…外側面
130…締結部材
200F,200R…ロアロック装置
210…ベースフレーム
220…駆動レバー
230…中継リンク
240…フック
250…リリースレバー
260…ポール

Claims (7)

  1. 車両ドアによって開閉されるドア開口部の下方に設置される車両用ロアストライカ構造であって、
    上下方向を板厚方向とする板状をなし、前記板厚方向と交差する方向に延びるスリットを有するベースプレートと、
    前記上下方向と交差する方向を長手方向とする棒状をなし、前記スリットを跨ぐように前記ベースプレートに固定されるストライカシャフトと、を備える
    車両用ロアストライカ構造。
  2. 前記ストライカシャフトは、前記上下方向における厚さが前記スリットの延びる方向における幅よりも短い
    請求項1に記載の車両用ロアストライカ構造。
  3. 前記ストライカシャフトの前記スリットの延びる方向と交差する側面は、前記ストライカシャフトの前記長手方向から見て、外向きに凸となる円弧状をなしている
    請求項1又は請求項2に記載の車両用ロアストライカ構造。
  4. 前記ストライカシャフトの前記上下方向と交差する上面及び底面は平面であり、
    前記ストライカシャフトは、前記ベースプレートに上方から接している
    請求項1~請求項3の何れか一項に記載の車両用ロアストライカ構造。
  5. 前記ストライカシャフトを前記ベースプレートに固定する締結部材を備え、
    前記ストライカシャフトは、前記ベースプレートに上方から接している
    請求項1~請求項4の何れか一項に記載の車両用ロアストライカ構造。
  6. 前記ストライカシャフトを前記ベースプレートに固定する締結部材を備え、
    前記ベースプレートは、前記スリットの幅方向における両側において上方に屈曲する2つの屈曲部を有し、
    前記ストライカシャフトは、前記2つの屈曲部に係合した状態で前記ベースプレートに固定される
    請求項1~請求項5の何れか一項に記載の車両用ロアストライカ構造。
  7. 前記ベースプレートは、板状をなす第1部分及び第2部分と、前記第1部分よりも前記第2部分のほうが上方に位置するように前記第1部分及び前記第2部分を接続する接続部と、を有し、
    前記スリットは、前記第2部分に設けられ、
    前記ストライカシャフトは、前記第2部分に固定される
    請求項1~請求項6の何れか一項に記載の車両用ロアストライカ構造。
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