JP2023121519A - 車両用ドアロック装置 - Google Patents

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Shoji Itonaga
奈津美 小野寺
Natsumi Onodera
敏嗣 小田
Toshitsugu Oda
功洋 山口
Katsuhiro Yamaguchi
進介 ▲高▼▲柳▼
Shinsuke Takayanagi
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Abstract

Figure 2023121519000001
【課題】ストライカに対する連結強度を高めることができる車両用ドアロック装置を提供する。
【解決手段】センターロック装置50は、センターストライカ100に係止可能なフルラッチ位置及びセンターストライカ100に係止不能なアンラッチ位置の間で回転するラッチ83と、ラッチ83のフルラッチ位置からアンラッチ位置への回転を規制する規制位置及び当該回転を許容する許容位置の間で回転するポール84と、ラッチ83を回転可能に支持するラッチ支持軸91と、ポール84を回転可能に支持するポール支持軸92と、ラッチ支持軸91の第1端及びポール支持軸92の第1端が固定される第1ベース60と、ラッチ支持軸91の第2端及びポール支持軸92の第2端が固定される第2ベース70と、ラッチ支持軸91及びポール支持軸92の延びる方向に、第1ベース60及び前記第2ベース70を連結する連結軸94と、を備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、車両用ドアロック装置に関する。
特許文献1には、ドア開口部を有する車体と、ドア開口部を開閉するドアと、を有する車両が記載されている。車体には、ストライカが設けられている。一方、ドアには、ドアロック装置が設けられている。ドアロック装置は、ストライカに係止可能なフルラッチ位置及びストライカに係止不能なアンラッチ位置の間を回転するラッチと、ラッチを支持するラッチ支持軸と、ラッチ支持軸の両端部をそれぞれ支持する第1ブラケット及び第2ブラケットと、を備える。
ドアがドア開口部を全閉する全閉位置に向かって閉作動する場合、ドアロック装置のラッチはストライカに接触することにより、アンラッチ位置からフルラッチ位置に変位する。こうして、ドアロック装置がストライカに連結されることにより、ドアは全閉位置にて車体に拘束される。
特開2018-168592号公報
上記のようなドアロック装置は、ドアロック装置が搭載される車両の種類によっては、ストライカに対してより高い連結強度を要求される場合がある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する車両用ドアロック装置は、ストライカに係止可能なフルラッチ位置及び前記ストライカに係止不能なアンラッチ位置の間で回転するラッチと、前記ラッチの前記フルラッチ位置から前記アンラッチ位置への回転を規制する規制位置及び前記ラッチの前記フルラッチ位置から前記アンラッチ位置への回転を許容する許容位置の間で回転するポールと、前記ラッチを回転可能に支持するラッチ支持軸と、前記ポールを回転可能に支持するポール支持軸と、前記ラッチ支持軸の第1端及び前記ポール支持軸の第1端が固定される第1ベースと、前記ラッチ支持軸の第2端及び前記ポール支持軸の第2端が固定される第2ベースと、前記ラッチ支持軸及び前記ポール支持軸の延びる方向に、前記第1ベース及び前記第2ベースを連結する連結部材と、を備える。
車両に衝撃が作用すると、車両用ドアロック装置とストライカとの連結部位に荷重が作用する場合がある。この場合において、例えば、ストライカがラッチ支持軸の軸方向に移動すると、ストライカに押されたラッチが同方向に変形することがある。さらに、ラッチに押された第1ベースが同方向に変形することがある。こうした状況下では、ラッチのストライカに対する係止状態が変化することに伴い、ラッチのストライカに対する連結強度が低下するおそれがある。
この点、上記構成の車両用ドアロック装置は、第1ベース及び第2ベースを連結する連結部材を備える。このため、ラッチが第1ベースを押したとしても、ラッチを介して第1ベースに伝わる力は連結部材を介して第2ベースに分散する。このため、車両用ドアロック装置は、第1ベースの変形を抑制できる。こうして、車両用ドアロック装置は、ラッチのストライカに対する連結強度を高めることができる。
車両用ドアロック装置において、前記連結部材は、前記ラッチ支持軸及び前記ポール支持軸に沿って延びる連結軸であり、前記連結軸の第1端は前記第1ベースに固定され、前記連結軸の第2端は前記第2ベースに固定されることが好ましい。
車両用ドアロック装置は、連結部材をラッチ支持軸及びポール支持軸と同等の連結軸として構成できる。このため、車両用ドアロック装置の構造が簡素化される。
車両用ドアロック装置において、前記第1ベースは、板状をなすとともに、ドアの開閉時に前記ストライカが通過するスリットが設けられる第1メインプレートを有し、前記ラッチは、前記ラッチ支持軸に支持される基部と、前記基部から前記ラッチ支持軸の軸線と交差する方向に延びる係止部であって前記ラッチが前記フルラッチ位置に位置するときに前記ストライカに係止する前記係止部と、を有し、前記第1メインプレートは、前記スリットを挟んで位置する第1壁部及び第2壁部を含んで構成され、前記ラッチ支持軸の第1端は、前記第1メインプレートの前記第1壁部に固定され、前記連結軸の第1端は、前記第1メインプレートの前記第2壁部に固定され、前記ラッチ支持軸の軸方向を第1方向とした場合、前記ラッチが前記フルラッチ位置にある状況下において、前記第1方向から前記ラッチを見たとき、前記ラッチの前記係止部の先端は、前記第1メインプレートの前記第2壁部と重複していることが好ましい。
車両に衝撃が作用する場合、ラッチに押された第1ベースが変形することがある。詳しくは、ラッチの係止部の先端に押されることにより、第1ベースの第1メインプレートの第2壁部が変形することがある。この点、車両用ドアロック装置において、第1メインプレートの第2壁部は、連結軸を介して第2ベースに連結されている。このため、車両用ドアロック装置は、スリットと隣り合っている点で変形しやすい第1メインプレートの第2壁部の変形を抑制できる。
車両用ドアロック装置において、前記スリットの幅方向を第2方向とし、前記スリットの延びる方向を第3方向とした場合、前記第1ベースは、前記第1メインプレートの前記第2方向における両側からそれぞれ延びる2つの第1固定プレートを有し、前記2つの第1固定プレートの一方は、前記第1壁部から延びるとともに、前記2つの第1固定プレートの他方は、前記第2壁部から延びており、前記第1方向から前記第1メインプレートの前記第2壁部を見たとき、前記連結軸は、前記第2方向において、前記第2壁部と前記第1固定プレートとの境界よりも前記第2壁部における前記スリットを向く面の近くに位置するとともに、前記第3方向において、前記スリットの底部よりも前記スリットの開口の近くに位置することが好ましい。
連結軸の第1端は、第1メインプレートの第2壁部の大きく変形し得る部分に固定されている。このため、車両用ドアロック装置は、第1メインプレートの第2壁部の変形を効果的に抑制できる。
車両用ドアロック装置は、前記第1ベースを補強する板状をなす第1補強プレートを備え、前記第1ベースは、前記ラッチ支持軸の第1端及び前記ポール支持軸の第1端が固定される板状をなす第1メインプレートを有するものであり、前記第1補強プレートは、前記第1メインプレートに積層される状態で前記第1メインプレートに固定されることが好ましい。
車両用ドアロック装置において、第1メインプレートは、第1補強プレートによって補強される。このため、車両用ドアロック装置は、車両に衝撃が作用する場合に、第1ベースの変形を抑制できる。
車両用ドアロック装置は、前記第2ベースを補強する板状をなす第2補強プレートを備え、前記第2ベースは、前記ラッチ支持軸の第2端及び前記ポール支持軸の第2端が固定される板状をなす第2メインプレートを有するものであり、前記第2補強プレートは、前記第2メインプレートに積層される状態で前記第2メインプレートに固定されることが好ましい。
車両用ドアロック装置において、第2メインプレートは、第2補強プレートによって補強される。このため、車両用ドアロック装置は、車両に衝撃が作用する場合に、第2ベースの変形を抑制できる。
車両用ドアロック装置は、ストライカに対する連結強度を高めることができる。
図1は、車両の概略構成を示す側面図である。 図2は、図1の2-2線矢視断面図である。 図3は、センターロック装置の分解斜視図である。 図4は、センターロック装置の分解斜視図である。 図5は、一部構成を省略したセンターロック装置の正面図である。 図6は、一部構成を省略したセンターロック装置の背面図である。 図7は、解除状態のセンターロック装置の正面図である。 図8は、係止状態のセンターロック装置の正面図である。 図9は、車両に衝撃が作用したときのセンターロック装置とセンターストライカとの位置関係の一例を示す断面図である。 図10は、車両に衝撃が作用したときのセンターロック装置の変形箇所の一例を説明する斜視図である。
以下、車両用ドアロック装置をセンターロック装置に具体化した車両の一実施形態について説明する。図中において、X軸は車両前後方向に延びる軸であり、Y軸は車両幅方向に延びる軸であり、Z軸は車両上下方向に延びる軸である。以降の説明では、車両前後方向を前後方向ともいい、車両幅方向を幅方向ともいい、車両上下方向を上下方向ともいう。
<車両10>
図1に示すように、車両10は、車体20と、スライドドア30と、ドア駆動部40と、を備える。
<車体20>
図1に示すように、車体20は、ドア開口部21と、アッパレール22F,22Rと、センターレール23F,23Rと、フロントストライカ24Fと、リアストライカ24Rと、ロアストライカ25F,25Rと、を備える。
アッパレール22F,22Rは、ドア開口部21の上方に配置され、センターレール23F,23Rは、アッパレール22F,22Rよりも下方に配置されている。アッパレール22Fは、ドア開口部21の前後方向における中央よりも前方に配置され、センターレール23Fは、ドア開口部21よりも前方に配置されている。アッパレール22Rは、ドア開口部21の前後方向における中央よりも後方に配置され、センターレール23Rは、ドア開口部21よりも後方に配置されている。アッパレール22F,22R及びセンターレール23F,23Rは、主に前後方向を長手方向としている。
フロントストライカ24Fは、ドア開口部21よりも前方に配置されている。リアストライカ24Rは、ドア開口部21よりも後方に配置されている。ロアストライカ25F,25Rは、ドア開口部21の下端部であってドア開口部21の前後方向における中央に配置されている。ロアストライカ25F及びロアストライカ25Rは、前後方向に隣り合って位置している。
<スライドドア30>
図1に示すように、スライドドア30は、ドア開口部21の前半分の範囲を開閉するフロントドア30Fと、ドア開口部21の後半分の範囲を開閉するリアドア30Rと、を備える。
フロントドア30Fは、前方に移動することで開作動し、後方に移動することで閉作動する。一方、リアドア30Rは、後方に移動することで開作動し、前方に移動することで閉作動する。つまり、フロントドア30F及びリアドア30Rは、互いに離れる方向に移動することで開作動し、互いに接近する方向に移動することで閉作動する。こうして、フロントドア30F及びリアドア30Rは、ドア開口部21を全開する「全開位置」及びドア開口部21を全閉する「全閉位置」の間を開閉作動する。
<フロントドア30F>
図1及び図2に示すように、フロントドア30Fは、ドア本体31と、アッパガイドユニット32Fと、センターガイドユニット33Fと、ドアハンドル34Fと、を備える。また、フロントドア30Fは、フロントロック装置35Fと、センターロック装置50と、ロアロック装置36Fと、フロントロック駆動装置37Fと、ロアロック駆動装置38Fと、リモコン39Fと、を備える。
ドア本体31は、側面視において、ドア開口部21の前半分の形状に応じた矩形状をなしている。ドア本体31は、幅方向に間隔をあけて位置するインナパネル及びアウタパネルを有する。フロントドア30Fの構成部品の一部は、インナパネル及びアウタパネルの間の空間に収容されている。
アッパガイドユニット32Fは、ドア本体31の上端部であってドア本体31の後端部に固定されている。アッパガイドユニット32Fは、アッパレール22Fの長手方向に移動できるように、アッパレール22Fに係合している。センターガイドユニット33Fは、ドア本体31の上下方向における中間部であってドア本体31の前端部に固定されている。センターガイドユニット33Fは、センターレール23Fの長手方向に移動できるように、センターレール23Fに係合している。アッパガイドユニット32F及びセンターガイドユニット33Fがアッパレール22F及びセンターレール23Fに沿ってそれぞれ移動することにより、フロントドア30Fは車体20に対して前後方向に移動できる。
ドアハンドル34Fは、ドア本体31における車両10の内側を向く面に設けられるインサイドドアハンドルである。ドアハンドル34Fは、ドア本体31における車両10の外側を向く面に設けられるアウトサイドドアハンドルであってもよい。
フロントロック装置35Fは、ドア本体31の前端部であってドア本体31の上下方向における中間部に設けられている。フロントロック装置35Fは、フロントストライカ24Fに係止する係止状態と、フロントストライカ24Fに係止しない解除状態と、に切替可能に構成されている。フロントロック装置35Fは、係止状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの前端部を車体20に拘束する。一方、フロントロック装置35Fは、解除状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの拘束を解除する。
センターロック装置50は、ドア本体31の後端部であってドア本体31の上下方向における中間部に設けられている。センターロック装置50は、後述するリアドア30Rのセンターストライカ100に係止する係止状態と、センターストライカ100に係止しない解除状態と、に切替可能に構成されている。センターロック装置50は、係止状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの後端部とリアドア30Rの前端部とを連結する。一方、センターロック装置50は、解除状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fとリアドア30Rとの連結を解除する。
ロアロック装置36Fは、ドア本体31の後端部であってドア本体31の下端部に設けられている。ロアロック装置36Fは、ロアストライカ25Fに係止する係止状態と、ロアストライカ25Fに係止しない解除状態と、に切替可能に構成されている。ロアロック装置36Fは、係止状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの下端部を車体20に拘束する。一方、ロアロック装置36Fは、解除状態に切り替わることで、全閉位置に位置するフロントドア30Fの拘束を解除する。
フロントロック駆動装置37Fは、フロントロック装置35Fを解除状態から係止状態に移行させたり、フロントロック装置35Fを係止状態から解除状態に移行させたりする。フロントロック駆動装置37Fは、フロントドア30Fが全閉位置の近傍の全閉近傍位置まで閉作動された後に、フロントロック装置35Fを解除状態から係止状態に移行させる。一方、フロントロック駆動装置37Fは、フロントドア30Fを全閉位置から開作動させる際に、フロントロック装置35Fを係止状態から解除状態に移行させる。
ロアロック駆動装置38Fは、ロアロック装置36Fを解除状態から係止状態に移行させる。詳しくは、ロアロック駆動装置38Fは、フロントロック駆動装置37Fがフロントロック装置35Fを係止状態に移行させた後、すなわち、フロントドア30Fが全閉位置まで閉作動した後に、ロアロック装置36Fを係止状態に移行させる。
リモコン39Fは、ドアハンドル34F、フロントロック駆動装置37F、センターロック装置50及びロアロック装置36Fの間で伝達される動力を中継する。詳しくは、リモコン39Fは、フロントロック駆動装置37Fがフロントロック装置35Fを解除状態に移行させるときに、センターロック装置50及びロアロック装置36Fに動力を伝達する。そして、リモコン39Fは、センターロック装置50及びロアロック装置36Fを係止状態から解除状態に移行させる。また、リモコン39Fは、ユーザがドアハンドル34Fを操作するときに、フロントロック装置35F、センターロック装置50及びロアロック装置36Fに動力を伝達する。そして、リモコン39Fは、フロントロック装置35F、センターロック装置50及びロアロック装置36Fを係止状態から解除状態に移行させる。
<リアドア30R>
図1及び図2に示すように、リアドア30Rは、ドア本体31と、アッパガイドユニット32R及びセンターガイドユニット33Rと、ドアハンドル34Rと、を備える。また、リアドア30Rは、リアロック装置35Rと、ロアロック装置36Rと、リアロック駆動装置37Rと、ロアロック駆動装置38Rと、リモコン39Rと、センターストライカ100と、を備える。
リアドア30Rは、フロントドア30Fと略同様に構成される。フロントドア30Fとの相違点は、フロントロック装置35F及びフロントロック駆動装置37Fの代わりにリアロック装置35R及びリアロック駆動装置37Rを備える点と、センターロック装置50の代わりにセンターストライカ100を備える点である。このため、リアドア30Rにおいて、センターストライカ100を除く構成については説明を省略する。
図1及び図2に示すように、センターストライカ100は、リアドア30Rの前端部であって上下方向における中間部に設置されている。言い換えれば、センターストライカ100は、フロントドア30Fのセンターロック装置50と前後方向に対向する位置に設置されている。センターストライカ100は、センターロック装置50が係止する対象である。図2に示すように、センターストライカ100は、上下方向における平面視において、U字状をなしている。
<ドア駆動部40>
図1に示すように、ドア駆動部40は、フロントドア30Fを開閉方向に駆動するフロントドア駆動部40Fと、リアドア30Rを開閉方向に駆動するリアドア駆動部40Rと、を備える。フロントドア駆動部40F及びリアドア駆動部40Rは、例えば、モータと、モータの動力をスライドドア30に伝達する伝達機構と、を含んで構成される。フロントドア駆動部40F及びリアドア駆動部40Rの伝達機構は、プーリとベルトとを含んで構成することもできるし、ドラムとケーブルとを含んで構成することもできる。なお、フロントドア駆動部40F及びリアドア駆動部40Rは、スライドドア30に内蔵することもできる。フロントドア30F及びリアドア30Rは、それぞれフロントドア駆動部40F及びリアドア駆動部40Rにより開閉作動される点で、いわゆるパワースライドドアであるといえる。
<センターロック装置50>
以下、センターロック装置50について詳しく説明する。本実施形態において、センターロック装置50は「ドアロック装置」に相当し、センターロック装置50の係止対象であるセンターストライカ100は「ストライカ」に相当する。
図3及び図4に示すように、センターロック装置50は、第1ベース60と、第2ベース70と、第1補強プレート81と、第2補強プレート82と、ラッチ83と、ポール84と、リリースレバー85と、を備える。また、センターロック装置50は、ラッチ支持軸91と、ポール支持軸92と、レバー支持軸93と、連結軸94と、ラッチスプリング95と、ポールスプリング96と、レバースプリング97と、を備える。以降の説明では、ラッチ支持軸91の延びる方向を第1方向d1とし、第1方向d1と直交する方向を第2方向d2とし、第1方向d1及び第2方向d2の両方向と直交する方向を第3方向d3とする。図2に示すように、第2方向d2は、上下方向と同方向である。
<第1ベース60及び第1補強プレート81>
図3及び図4に示すように、第1ベース60は、第1メインプレート61と、2つの第1固定プレート62,63と、第1支持プレート64と、を備える。第1ベース60は、例えば、金属板をプレス加工することにより成形されている。このため、本実施形態において、第1メインプレート61、第1固定プレート62,63及び第1支持プレート64の板厚は一定となっている。
第1メインプレート61は、矩形板状をなしている。第1メインプレート61は、ラッチ83を支持するラッチ支持壁611と、ポール84を支持するポール支持壁612と、ラッチ支持壁611及びポール支持壁612を接続する接続壁613と、を有する。また、第1メインプレート61は、ラッチ83の作動範囲を制限するラッチストッパ614と、ポール84の作動範囲を制限するポールストッパ615と、を有する。さらに、第1メインプレート61は、ラッチ支持壁611及びポール支持壁612の間で延びるスリットSLを有する。
ラッチ支持壁611は、第1方向d1から見たとき、第2方向d2を短手方向とし第3方向d3を長手方向とする矩形状をなしている。ポール支持壁612は、第1方向d1から見たとき、第2方向d2を短手方向とし第3方向d3を長手方向とする矩形状をなしている。ただし、ポール支持壁612は、スリットSLの開口に近い位置において第3方向d3に延びる第1延設壁616を含む。第1延設壁616は、ポール支持壁612において、スリットSLを挟んでラッチ支持壁611と対向しない部分となっている。接続壁613は、第2方向d2において、ラッチ支持壁611及びポール支持壁612の間に位置し、第3方向d3において、スリットSLと隣り合っている。この点で、接続壁613の側面は、スリットSLの底面であるといえる。本実施形態において、ラッチ支持壁611は「第1壁部」に相当し、ポール支持壁612は「第2壁部」に相当している。ラッチストッパ614は、ラッチ支持壁611に設けられている。ラッチストッパ614は、ラッチ支持壁611から第1方向d1に屈曲している。ポールストッパ615は、ポール支持壁612に設けられている。ポールストッパ615は、ポール支持壁612から第1方向d1に屈曲している。スリットSLは、第1方向d1を幅方向とし、第3方向d3に延びている。スリットSLは、フロントドア30Fの開閉時にリアドア30Rのセンターストライカ100が通過する部位である。このため、スリットSLの幅は、センターストライカ100の軸径よりも大きくなっている。
2つの第1固定プレート62,63は、第1メインプレート61の第2方向d2における両端部からそれぞれ延びている。詳しくは、第1固定プレート62は、ラッチ支持壁611の第2方向d2における端部から屈曲するように延びている。第1固定プレート63は、ポール支持壁612の第2方向d2における端部から屈曲するように延びている。2つの第1固定プレート62,63は、センターロック装置50をドア本体31に固定する際に用いられる。第1支持プレート64は、第1メインプレート61の第3方向d3における端部から屈曲するように延びている。
図3に示すように、第1補強プレート81は、矩形板状をなしている。詳しくは、第1補強プレート81は、第1ベース60の第1メインプレート61と同等の形状をなしている。すなわち、第1補強プレート81は、第1メインプレート61のラッチ支持壁611、ポール支持壁612、接続壁613及びスリットSLに相当する構成を有する。なお、第1補強プレート81の板厚は、第1メインプレート61の板厚と等しくてもよいし、異なっていてもよい。
<第2ベース70及び第2補強プレート82>
図3及び図4に示すように、第2ベース70は、第2メインプレート71と、2つの第2固定プレート72,73と、第2支持プレート74と、を備える。第2ベース70は、例えば、金属板をプレス加工することにより成形されている。このため、本実施形態において、第2メインプレート71、第2固定プレート72,73及び第2支持プレート74の板厚は一定となっている。
第2メインプレート71は、第1方向d1から見たとき、第2方向d2を長手方向とし第3方向d3を短手方向とする矩形状をなしている。第2メインプレート71は、第2方向d2における中央部からずれた位置において、第3方向d3に突出する第2延設壁711を有する。第2延設壁711は、第1方向d1から見たとき矩形状をなしている。第2メインプレート71における第2延設壁711は、第1メインプレート61における第1延設壁616と対応する部位である。
2つの第2固定プレート72,73は、第2メインプレート71の第2方向d2における両端部からそれぞれ屈曲するように延びている。2つの第2固定プレート72,73は、センターロック装置50をフロントドア30Fのドア本体31に固定する際に用いられる。第2支持プレート74は、第2メインプレート71の第3方向d3における端部から屈曲するように延びている。
図4に示すように、第2補強プレート82は、矩形板状をなしている。詳しくは、第2補強プレート82は、第2ベース70の第2メインプレート71と同等の形状をなしている。すなわち、第2補強プレート82は、第2延設壁711を含む。第2補強プレート82の板厚は、第2メインプレート71の板厚と等しくてもよいし、異なっていてもよい。
<ラッチ83、ラッチ支持軸91及びラッチスプリング95>
図3及び図4に示すように、ラッチ83は、基部831と、基部831から突出する第1突部832、第2突部833及び第3突部834と、を有する。第1突部832、第2突部833及び第3突部834は、基部831の板厚方向と直交する方向に延びている。第1突部832、第2突部833及び第3突部834は、基部831の周方向に並んで位置している。第1突部832及び第2突部833の間の空間は、センターストライカ100が進入するストライカ進入溝835となっている。ストライカ進入溝835の幅は、センターストライカ100の軸径よりも僅かに大きくなっている。第1突部832は「係止部」に相当している。
ラッチ支持軸91は、円柱状をなしている。ラッチ支持軸91は、ラッチ83の基部831を板厚方向に貫通している。こうして、ラッチ支持軸91は、ラッチ83を回転可能に支持している。ラッチスプリング95は、いわゆるねじりコイルばねである。ラッチスプリング95は、コイル部分にラッチ支持軸91が挿入されることにより、ラッチ支持軸91に支持されている。ラッチスプリング95は、ラッチ83をラッチ支持軸91の軸線回りに付勢するための構成部品である。ラッチスプリング95は、ラッチ83を付勢できるのであれば、他の種類のばねであってもよい。
<ポール84、ポール支持軸92及びポールスプリング96>
図3及び図4に示すように、ポール84は、基部841と、基部841から径方向に延びる延設部842と、延設部842から延設部842の長手方向と交差する方向に延びる係止爪843と、を有する。ポール支持軸92は、円柱状をなしている。ポール支持軸92は、ポール84の基部841を板厚方向に貫通している。こうして、ポール支持軸92は、ポール84を回転可能に支持している。
ポールスプリング96は、いわゆるねじりコイルばねである。ポールスプリング96は、コイル部分にポール支持軸92が挿入されることにより、ポール支持軸92に支持されている。ポールスプリング96は、ポール84をポール支持軸92の軸線回りに付勢するための構成部品である。ポールスプリング96は、ポール84を付勢できるのであれば、他の種類のばねであってもよい。
<連結軸94>
図3及び図4に示すように、連結軸94は、棒状をなしている。連結軸94は、ラッチ支持軸91及びポール支持軸92と略同様な構成である。本実施形態において、連結軸94は「連結部材」の一例に相当している。本実施形態において、連結軸94は、円板状をなすフランジを有しているが、単なる円柱状をなしていてもよい。
<リリースレバー85、レバー支持軸93及びレバースプリング97>
図3及び図4に示すように、リリースレバー85は、基部851と、基部851から延びる第1レバー852及び第2レバー853と、を有する。第1レバー852は、ポール84の延設部842を操作する部位であり、第2レバー853は、リモコン39Fから動力が伝達される部位である。レバー支持軸93は、円柱状をなしている。レバー支持軸93は、リリースレバー85の基部851を板厚方向に貫通している。こうして、レバー支持軸93は、リリースレバー85を回転可能に支持している。
レバースプリング97は、いわゆるねじりコイルばねである。レバースプリング97は、コイル部分にレバー支持軸93が挿入されることにより、レバー支持軸93に支持されている。レバースプリング97は、リリースレバー85をレバー支持軸93の軸線回りに付勢するための構成部品である。レバースプリング97は、リリースレバー85を付勢できるのであれば、他の種類のばねであってもよい。
<センターロック装置50の全体構成>
図3~図6に示すように、第1ベース60の第1メインプレート61には、ラッチ支持軸91の第1端、ポール支持軸92の第1端及び連結軸94の第1端が固定されている。詳しくは、第1メインプレート61のラッチ支持壁611には、ラッチ支持軸91の第1端が固定され、第1メインプレート61のポール支持壁612には、ポール支持軸92の第1端及び連結軸94の第1端が固定されている。一方、第2ベース70の第2メインプレート71には、ラッチ支持軸91の第2端、ポール支持軸92の第2端及び連結軸94の第2端が固定されている。
図5及び図6に示すように、連結軸94の第1端は、第1メインプレート61の第1延設壁616に固定され、連結軸94の第2端は、第2メインプレート71の第2延設壁711に固定されている。このため、センターロック装置50を第1方向d1から見たとき、連結軸94は、第2方向d2において、ポール支持壁612と第1固定プレート63との境界よりもスリットSLの近くに位置している。言い換えれば、連結軸94は、第2方向d2において、ポール支持壁612におけるスリットSLを向く端面の近くに位置している。また、センターロック装置50を第1方向d1から見たとき、連結軸94は、第3方向d3において、スリットSLの底部よりもスリットSLの開口の近くに位置している。
なお、第1メインプレート61及び第2メインプレート71に対するラッチ支持軸91、ポール支持軸92及び連結軸94の固定には、カシメ加工を用いればよい。本実施形態では、ラッチ支持軸91、ポール支持軸92及び連結軸94の軸方向は、全て第1方向d1を向いている。つまり、連結軸94は、ラッチ支持軸91及びポール支持軸92に沿って延びている。
ラッチ支持軸91、ポール支持軸92及び連結軸94の両端部が第1ベース60及び第2ベース70にそれぞれ固定されることにより、第1ベース60及び第2ベース70は一体化される。このとき、第1メインプレート61及び第2メインプレート71は、間隔をあけた状態で対向している。第1メインプレート61及び第2メインプレート71の間には、ラッチ支持軸91に支持されるラッチ83及びラッチスプリング95と、ポール支持軸92に支持されるポール84及びポールスプリング96と、が収まっている。
図5及び図6に示すように、第1メインプレート61及び第2メインプレート71の間において、ラッチスプリング95の一端は、ラッチ83の第3突部834に係止し、ラッチスプリング95の他端は、第2ベース70の第2メインプレート71に係止している。こうして、図6に示すように、ラッチスプリング95は、ラッチ83を第1回転方向R1に付勢している。ラッチ83は、第3突部834が第1ベース60のラッチストッパ614に接触することにより位置決めされている。
図5及び図6に示すように、第1メインプレート61及び第2メインプレート71の間において、ポールスプリング96の一端は、ポール84に係止し、ポールスプリング96の他端は、連結軸94に係止している。こうして、ポールスプリング96は、ポール84を第2回転方向R2に付勢している。図6に示すように、ポール84は、延設部842が第1ベース60のポールストッパ615に接触することにより位置決めされている。このとき、ポール84の係止爪843は、ラッチ83の第2突部833の周面を向いている。
図5及び図6に示すように、第1ベース60及び第2ベース70が一体化されるとき、第1ベース60の第1固定プレート62,63及び第2ベース70の第2固定プレート72,73は、積層している。このため、センターロック装置50のドア本体31への固定時には、締結部材を用いて、積層された第1固定プレート62,63及び第2固定プレート72,73をドア本体31に固定することになる。
図5及び図6に示すように、第1ベース60の第1支持プレート64には、レバー支持軸93の第1端が固定されている。こうして、リリースレバー85は、第1ベース60に対して回転可能に支持されている。リリースレバー85の回転方向において、リリースレバー85の第1レバー852はポール84の延設部842と向き合っている。レバースプリング97の一端は、リリースレバー85に係止し、レバースプリング97の他端は、第2ベース70の第2支持プレート74に係止している。こうして、レバースプリング97は、リリースレバー85を第3回転方向R3に付勢している。詳しくは、リリースレバー85は、第1レバー852がポール84の延設部842から離れる方向に付勢されている。
図3及び図4に示すように、第1補強プレート81は、第1ベース60の第1メインプレート61に積層されている。第1補強プレート81及び第1メインプレート61は、ラッチ支持軸91の第1端、ポール支持軸92の第1端及び連結軸94の第1端がカシメ加工されることによって一体化している。こうして、第1補強プレート81は、第1メインプレート61に固定されている。同様に、第2補強プレート82は、第2ベース70の第2メインプレート71に積層されている。第2補強プレート82及び第2メインプレート71は、ラッチ支持軸91の第2端、ポール支持軸92の第2端及び連結軸94の第2端がカシメ加工されることによって一体化している。こうして、第2補強プレート82は、第2メインプレート71に固定されている。
<本実施形態の作用>
図1、図7及び図8を参照して、スライドドア30が閉作動するときの作用について説明する。
図1に示すように、スライドドア30が閉作動される場合には、フロントドア駆動部40Fによって、フロントドア30Fが全閉近傍位置まで閉作動されるとともに、リアドア駆動部40Rによって、リアドア30Rが全閉近傍位置まで閉作動される。ここで、全閉近傍位置とは、全閉位置よりも開方向に僅かにずれた位置である。
フロントドア30F及びリアドア30Rが全閉近傍位置まで到達すると、リアロック駆動装置37Rにより、リアロック装置35Rが係止状態に移行される。つまり、リアドア30Rが全閉近傍位置から全閉位置まで閉作動される。リアロック装置35Rが係止状態に移行し終わると、フロントロック駆動装置37Fにより、フロントロック装置35Fが係止状態に移行される。つまり、フロントドア30Fが全閉近傍位置から全閉位置まで閉作動される。
リアドア30Rが全閉位置に位置する状況下で、フロントドア30Fが全閉位置に閉作動する場合には、リアドア30Rの前端部に対してフロントドア30Fの後端部が接近する。言い換えれば、リアドア30Rのセンターストライカ100にフロントドア30Fのセンターロック装置50が接近する。その結果、センターロック装置50が係止状態に移行される。以下、センターロック装置50が係止状態に移行されるときの作用について詳しく説明する。
リアドア30Rが全閉位置に位置する場合であっても、フロントドア30Fが全近傍位置に位置する場合には、図7に示すように、センターロック装置50のラッチ83がセンターストライカ100に接しない。このため、ラッチ83は、センターストライカ100に係止不能なアンラッチ位置に位置する。また、ラッチ83がアンラッチ位置に位置する場合には、ポール84の係止爪843は、ラッチ83の第2突部833の周面に接している。
フロントドア30Fが全閉近傍位置から全閉位置に閉作動する場合には、図7及び図8に示すように、第1ベース60のスリットSL及びラッチ83のストライカ進入溝835にセンターストライカ100が相対的に進入する。このとき、ラッチ83の第2突部833がセンターストライカ100に押されることにより、ラッチ83は、ラッチスプリング95の付勢方向の逆方向に回転する。また、ポール84の係止爪843は、回転するラッチ83の第2突部833と摺動する。
図8に示すように、ポール84の係止爪843がラッチ83の第2突部833と摺動しなくなると、ポール84の係止爪843がポールスプリング96の付勢力に従って回転する。すると、ポール84の係止爪843がラッチ83の第2突部833に係止する。つまり、ポール84が規制位置に変位する。ポール84が規制位置に変位すると、ラッチ83がラッチスプリング95の付勢力に従って回転できなくなる。つまり、センターストライカ100がラッチ83の第2突部833を押さなくなっても、ラッチ83がセンターストライカ100に係止する状態が維持される。図8に示すラッチ83の位置は、センターストライカ100に係止可能なフルラッチ位置である。こうした点で、ポール84が規制位置に位置する場合には、ラッチ83のフルラッチ位置からアンラッチ位置への回転が規制される。なお、センターストライカ100に押されることでラッチ83が回転する場合には、ラッチ83が一時的に係止位置を超えて回転することもある。
図8に示すように、センターロック装置50のラッチ83がフルラッチ位置に位置する場合、第1方向d1における平面視から見たとき、ラッチ83の第1突部832の先端は、第1ベース60のポール支持壁612に重複している。
センターロック装置50が係止状態に移行された後は、ロアロック駆動装置38F,38Rにより、ロアロック装置36F,36Rが係止状態に移行される。こうして、フロントドア30F及びリアドア30Rが車体20に拘束され、フロントドア30F及びリアドア30Rが連結される。つまり、スライドドア30の閉作動が完了する。
続いて、スライドドア30が開作動するときの作用について説明する。
図1に示すように、スライドドア30を開作動させる場合には、フロントロック駆動装置37F及びリアロック駆動装置37Rが駆動される。その結果、フロントロック装置35F及びリアロック装置35Rが解除状態に移行される。このとき、リモコン39Fは、フロントロック装置35Fから伝達される動力をロアロック装置36Fに伝達する。その結果、ロアロック装置36Fは、解除状態に移行される。同様に、リモコン39Rは、リアロック装置35Rから伝達される動力をロアロック装置36Rに伝達する。その結果、ロアロック装置36Rは、解除状態に移行される。
さらに、リモコン39Fは、フロントロック装置35Fから伝達される動力をセンターロック装置50のリリースレバー85の第2レバー853に伝達する。図8に示すように、リリースレバー85は、リモコン39Fから伝達される動力に基づきレバースプリング97の付勢方向の逆方向に回転する。すると、リリースレバー85の第1レバー852がポール84の延設部842を押し下げることにより、ポール84が規制位置から許容位置に向かって回転する。その結果、ラッチ83は、ラッチスプリング95の付勢力に基づき、フルラッチ位置からアンラッチ位置に向けて回転することが許容される。ラッチ83がアンラッチ位置まで回転すると、ラッチ83がセンターストライカ100に係止しなくなる。その結果、センターロック装置50の解除状態への移行が完了する。その後、フロントドア駆動部40Fによって、フロントドア30Fが開作動され、リアドア駆動部40Rによって、リアドア30Rが開作動される。
図9及び図10を参照して、スライドドア30が全閉位置に位置する状況下において、車両10に衝撃が作用する場合のセンターロック装置50の作用について説明する。
車両10の側面に他車両が衝突する場合など、車両10に衝撃が作用する場合には、図9に白線矢印で示すように、フロントドア30F及びリアドア30Rが相対的に変位する場合がある。言い換えれば、図7に白線矢印で示すように、センターロック装置50に対して、センターストライカ100が相対的に変位する場合がある。この場合、ラッチ83の第1突部832には、センターストライカ100に押されることによって、実線矢印で示す荷重が作用する。その結果、第1ベース60の第1メインプレート61及び第1補強プレート81は、ラッチ83の第1突部832に押されることによって実線矢印で示す方向にラッチ83とともに変形することがある。
図10に示すように、ラッチ83の第1突部832は、いわゆる片持ち梁のように、基端部が固定端であり、先端部が自由端である。その結果、ラッチ83の第1突部832に図9に実線矢印で示すような荷重が作用する場合には、図10に二点鎖線で示すように、ラッチ83が変形することが考えられる。さらに、ラッチ83は、第1突部832の変形方向において、第1ベース60のポール支持壁612と隣り合っている。したがって、図10に二点鎖線で示すように、ラッチ83が変形する場合には、ポール支持壁612も同様に変形することが考えられる。
ここで、本実施形態のセンターロック装置50は、第1ベース60のポール支持壁612と第2ベース70の第2メインプレート71とを連結する連結軸94を備えている。このため、ポール支持壁612に作用する荷重が連結軸94を介して第2メインプレート71に分散される。したがって、図10に二点鎖線で示すように、ラッチ83の第1突部832が変形したり、第1ベース60のポール支持壁612が変形したりすることが抑制される。
<本実施形態の効果>
(1)センターロック装置50は、第1ベース60及び第2ベース70を連結する連結軸94を備える。このため、車両10に衝撃が作用する際に、ラッチ83が第1ベース60を押したとしても、ラッチ83を介して第1ベース60に伝わる力は連結軸94を介して第2ベース70に分散される。このため、センターロック装置50は、図10に二点鎖線で示すような第1ベース60の変形を抑制できる。こうして、センターロック装置50は、ラッチ83のセンターストライカ100に対する連結強度を高めることができる。
(2)センターロック装置50において、連結軸94は、ラッチ支持軸91及びポール支持軸92と同等の構成である。このため、第1ベース60及び第2ベース70を連結するブラケットを別途に設ける場合に比較して、センターロック装置50の構造が簡素化される。
(3)センターロック装置50において、第1メインプレート61のポール支持壁612は、連結軸94を介して第2ベース70に連結されている。このため、車両10に衝撃が作用する際に、センターロック装置50は、スリットSLと隣り合っている点で変形しやすい第1メインプレート61のポール支持壁612の変形を抑制できる。
(4)センターロック装置50において、第1メインプレート61のポール支持壁612の大きく変形し得る部分に連結軸94が固定される。このため、センターロック装置50は、第1メインプレート61のポール支持壁612の変形を効果的に抑制できる。
(5)センターロック装置50において、第1メインプレート61は、第1補強プレート81によって補強される。このため、センターロック装置50は、車両10に衝撃が作用する場合に、第1ベース60の変形を抑制できる。また、センターロック装置50は、第1メインプレート61の板厚を増大させない点で、第1ベース60のプレス成形性が悪化することを抑制できる。
(6)センターロック装置50において、第2メインプレート71は、第2補強プレート82によって補強される。このため、センターロック装置50は、車両10に衝撃が作用する場合に、第2ベース70の変形を抑制できる。また、センターロック装置50は、第2メインプレート71の板厚を増大させない点で、第2ベース70のプレス成形性が悪化することを抑制できる。
(7)ポールスプリング96の一端はポール84に係止され、ポールスプリング96の他端は連結軸94に係止される。このため、センターロック装置50は、第1ベース60又は第2ベース70にポールスプリング96の他端を係止させるための構成を設ける必要がない。
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・連結軸94は、第1ベース60及び第2ベース70を第1方向d1に連結する連結部材であればよい。例えば、連結部材は、側面視において、L字状又はC字状をなすブラケットであればよい。この場合、ブラケットは、第1ベース60及び第2ベース70に対して、ボルトなどの締結部材で固定されることが好ましい。
・連結軸94は、軸方向における両端部にナットが螺合するねじ部を有してもよい。この場合、連結軸94の両端部は、第1ベース60及び第2ベース70に対してナットで固定することが可能となる。
・連結軸94の第1端は、第1ベース60のラッチ支持壁611に固定してもよい。連結軸94の第1端は、第1ベース60のポール支持壁612のうち第1延設壁616を除く部位に固定してもよい。
・図10に示す例では、第1ベース60の第1メインプレート61が最も大きく変形する部位は、点Aで示す部位である。このため、第1メインプレート61における連結軸94の第1端の固定部位は、点Aに示す部位に近いほどよい。例えば、第1メインプレート61における連結軸94の第1端の固定部位は、第1メインプレート61におけるポール支持軸92の第1端の固定部位よりも、点Aに示す部位に近いとよい。
・図10に示す例では、第1ベース60の第1メインプレート61は、点B及び点Cを結んだ線分を境界として谷折りするように変形する。このため、第1メインプレート61における連結軸94の第1端の固定部位は、第1メインプレート61を点B及び点Cを結んだ線分で分割した2つの領域のうち、点Aを含む領域の何れかとするとよい。
・センターロック装置50は、複数の連結軸94を備えてもよい。
・センターロック装置50において、第1補強プレート81及び第2補強プレート82のうち少なくとも一方を省略してもよい。
・第1補強プレート81は、第1ベース60の第1メインプレート61の全体を覆う必要はない。例えば、第1補強プレート81は、少なくとも第1メインプレート61のポール支持壁612を覆っていればよい。第2補強プレート82についても同様である。
・第1ベース60の第1メインプレート61と第1補強プレート81との固定方法は適宜に変更可能である。例えば、第1メインプレート61及び第1補強プレート81は、スポット溶接により固定してもよいし、ボルトなどの締結部材を用いて固定してもよい。第2ベース70の第2メインプレート71と第2補強プレート82との固定方法についても同様である。
・フロントドア30Fは、センターロック装置50の代わりにセンターストライカ100を備えてもよい。この場合、リアドア30Rは、センターストライカ100の代わりにセンターロック装置50を備えることが好ましい。
・上記実施形態のセンターロック装置50は、ドア開口部21を開閉する単一のドアを車体20に拘束するためのドアロック装置とすることもできる。この場合、車体20及びドアの一方がセンターロック装置50を備え、車体20及びドアの他方がセンターストライカ100を備えていればよい。
・センターロック装置50の適用対象となるドアは、スイングドアであってもよいし、バックドアであってもよい。
10…車両
20…車体
21…ドア開口部
30(30F,30R)…スライドドア
40(40F,40R)…ドア駆動部
50…センターロック装置(車両用ドアロック装置)
60…第1ベース
61…第1メインプレート
611…ラッチ支持壁(第1壁部)
612…ポール支持壁(第2壁部)
613…接続壁
62,63…第1固定プレート
70…第2ベース
71…第2メインプレート
72,73…第2固定プレート
81…第1補強プレート
82…第2補強プレート
83…ラッチ
831…基部
832…第1突部(係合部)
84…ポール
85…リリースレバー
91…ラッチ支持軸
92…ポール支持軸
93…レバー支持軸
94…連結軸
100…センターストライカ(ストライカ)
SL…スリット

Claims (6)

  1. ストライカに係止可能なフルラッチ位置及び前記ストライカに係止不能なアンラッチ位置の間で回転するラッチと、
    前記ラッチの前記フルラッチ位置から前記アンラッチ位置への回転を規制する規制位置及び前記ラッチの前記フルラッチ位置から前記アンラッチ位置への回転を許容する許容位置の間で回転するポールと、
    前記ラッチを回転可能に支持するラッチ支持軸と、
    前記ポールを回転可能に支持するポール支持軸と、
    前記ラッチ支持軸の第1端及び前記ポール支持軸の第1端が固定される第1ベースと、
    前記ラッチ支持軸の第2端及び前記ポール支持軸の第2端が固定される第2ベースと、
    前記ラッチ支持軸及び前記ポール支持軸の延びる方向に、前記第1ベース及び前記第2ベースを連結する連結部材と、を備える
    車両用ドアロック装置。
  2. 前記連結部材は、前記ラッチ支持軸及び前記ポール支持軸に沿って延びる連結軸であり、
    前記連結軸の第1端は前記第1ベースに固定され、前記連結軸の第2端は前記第2ベースに固定される
    請求項1に記載の車両用ドアロック装置。
  3. 前記第1ベースは、板状をなすとともに、ドアの開閉時に前記ストライカが通過するスリットが設けられる第1メインプレートを有し、
    前記ラッチは、前記ラッチ支持軸に支持される基部と、前記基部から前記ラッチ支持軸の軸線と交差する方向に延びる係止部であって前記ラッチが前記フルラッチ位置に位置するときに前記ストライカに係止する前記係止部と、を有し、
    前記第1メインプレートは、前記スリットを挟んで位置する第1壁部及び第2壁部を含んで構成され、
    前記ラッチ支持軸の第1端は、前記第1メインプレートの前記第1壁部に固定され、前記連結軸の第1端は、前記第1メインプレートの前記第2壁部に固定され、
    前記ラッチ支持軸の軸方向を第1方向とした場合、
    前記ラッチが前記フルラッチ位置にある状況下において、前記第1方向から前記ラッチを見たとき、前記ラッチの前記係止部の先端は、前記第1メインプレートの前記第2壁部と重複している
    請求項2に記載の車両用ドアロック装置。
  4. 前記スリットの幅方向を第2方向とし、前記スリットの延びる方向を第3方向とした場合、
    前記第1ベースは、前記第1メインプレートの前記第2方向における両側からそれぞれ延びる2つの第1固定プレートを有し、
    前記2つの第1固定プレートの一方は、前記第1壁部から延びるとともに、前記2つの第1固定プレートの他方は、前記第2壁部から延びており、
    前記第1方向から前記第1メインプレートの前記第2壁部を見たとき、
    前記連結軸は、前記第2方向において、前記第2壁部と前記第1固定プレートとの境界よりも前記第2壁部における前記スリットを向く面の近くに位置するとともに、前記第3方向において、前記スリットの底部よりも前記スリットの開口の近くに位置する
    請求項3に記載の車両用ドアロック装置。
  5. 前記第1ベースを補強する板状をなす第1補強プレートを備え、
    前記第1ベースは、前記ラッチ支持軸の第1端及び前記ポール支持軸の第1端が固定される板状をなす第1メインプレートを有するものであり、
    前記第1補強プレートは、前記第1メインプレートに積層される状態で前記第1メインプレートに固定される
    請求項1~請求項4の何れか一項に記載の車両用ドアロック装置。
  6. 前記第2ベースを補強する板状をなす第2補強プレートを備え、
    前記第2ベースは、前記ラッチ支持軸の第2端及び前記ポール支持軸の第2端が固定される板状をなす第2メインプレートを有するものであり、
    前記第2補強プレートは、前記第2メインプレートに積層される状態で前記第2メインプレートに固定される
    請求項1~請求項5の何れか一項に記載の車両用ドアロック装置。
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