JP2023120775A - 間仕切壁 - Google Patents

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僚子 野島
Ryoko Nojima
泰忠 関山
Yasutada Sekiyama
由記子 濱田
Yukiko Hamada
泰知 山崎
Yasutomo Yamazaki
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Abstract

【課題】 木質仕上材を使用した遮音性能に優れる間仕切壁を提供する。【解決手段】 互いに対向し、所定間隔を隔てて対向して立設する遮音体11,12と、少なくとも一方の遮音体11,12の表面を被装する木質仕上材20と、各遮音体11,12の間に介設され、遮音体11,12及び木質仕上材20の支持部材30と、を備え、木質仕上材20の突き合わせ接合部25において、支持部材30のフランジ31bが遮音体11に当接した状態であり、木質仕上材20は、遮音体11,12を貫通する取付具(ネジ17)により、支持部材30のフランジ31bに取り付けられている間仕切壁Pとした。【選択図】 図1

Description

本発明は、木質材料を使用した構造物の間仕切壁に関する。
間仕切壁の遮音性能に対する基準は建築基準法により定められており、通常、共同住宅の間仕切壁ではRr-40等級(日本工業規格A1419-1に規定する音響透過損失等級)相当であることが必要とされている。しかし、住宅やホテルといった居住用途、及び、会議室等の会話の秘話性が求められる用途では、更に高性能が要求され、界壁単体での遮音性能はRr-55等級程度であることが要求されている。
ところで、構造物に使用される遮音性能に優れた間仕切壁として、壁端部が他の建築構造体に突付けられ、当該建築構造体に連接する壁端部が建築空間に少なくとも部分的に露出したシングルランナ・千鳥間柱工法等の間仕切壁構造が存在している。この間仕切壁構造は、壁端部に配置され、第1及び第2の端柱部材より構成される端柱と、当該端柱部材を互いに離間させ、固体振動の伝播を遮断等する間隙又は絶縁帯とを有し、間仕切壁の片側の建築空間を画成する建築内装面材が、第1端柱部材に固定され、間仕切壁の反対側の建築空間を画成する建築内装面材が、第2端柱部材に固定されている(特許文献1)。
再表2019-172040号公報
昨今の社会的要請として積極的な木材利用が求められており、多種の木質材料を間仕切壁の木質仕上材として使用することが推奨されている。
一方、木造間仕切壁では、木質材料の質量が小さいために遮音性能が劣る場合が多く、遮音壁の主構造として用いる場合は、複数のパネルを採用してパネル間の空気層を大きくすること、及び、木質材料を質量の大きい材料で被覆しなければならないこと等が必要とされている。
しかし、従来の上記間仕切壁構造では、主として鋼製壁下地を有する中空構造の軽量間仕切壁を想定していることから、木質材料を使用した間仕切壁構造に適用することは必ずしも適切ではない。そのため、簡易な取り付け構造であり、一定の遮音性能を備える木質材料を使用した間仕切壁の開発が望まれていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、木質仕上材を使用し、その質量及び厚みに対応することが可能となる、遮音性能に優れる間仕切壁を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の間仕切壁(以下、「本間仕切壁」という場合がある。)は、互いに対向し、所定間隔を隔てて対向して立設する遮音体と、少なくとも一方の上記遮音体の表面を被装する木質仕上材と、鉛直部及び上記鉛直部の両側におけるフランジ部を有しており、上記各遮音体の間に介設され、上記遮音体及び上記木質仕上材の支持部材と、を備え、上記木質仕上材は分割して形成されるとともに、隣接する上記木質仕上材の端部は突き合わせ接合されており、少なくとも一ヶ所の上記突き合わせ接合の接合部において、上記遮音体が上記支持部材の上記フランジ部に当接した状態であり、上記木質仕上材は、上記遮音体を貫通する取付具により、上記支持部材の上記フランジ部に取り付けられていることを特徴としている。
ここで、上記遮音体は、遮音性能を発現させるための部材であり、石膏ボード、合板、振動吸収材等から構成することができる公知の部材を用いることができる。なお、遮音体は、厚さ方向に複数枚、積層して設けるものであってもよい。
上記木質仕上材は、木質材料(製材、集成材、合板、ファイバーボード等その種類は問わない)が使用されている表面部に設けられる材料である。上記木質仕上材は、本間仕切壁を構成する片側の遮音体にのみ取り付けるものであってもよい。また、分割して形成されている木質仕上材の接合部の位置及び数等についての制限はない。
上記取付具は、ネジ、釘等、木質仕上材と遮音体とを支持部材に強固に固定することが可能である要素を用いることができる。
上記支持部材は、鉛直部とフランジ部を有しており、遮音体と木質仕上材をフランジ部に取り付けることで、両部材の支持部材を兼用する役割を果たしている。
特に、上記支持部材は、開状断面部材(「一部に閉鎖断面形状となる部分を有さない部材」をいう)であることが好ましく、特に、2体の溝形鋼のウェブを接合した開状断面部材、H形鋼、及びI形鋼(それぞれ、リップ部が形成されていてもよい)のいずれかにより構成することで、鉛直部に対して、左右対称のフランジ部が形成されるとともに、部材断面に空隙を有さず、空隙での共鳴等の遮音性能を悪化させる要因を生じさせることがないことから好適である。
また、本間仕切壁において、壁高さが大きい場合、又は、木質仕上部材の質量が大きい場合等において、支持部材における上記鉛直部が柱状体を備えることとすれば、当該木質仕上材を強固に支持することができるため好適である。
なお、2体の溝形鋼のウェブを接合する態様の場合、溶接接合、ボルト接合、ビス接合等、接合方法を問うものではない。
また、本間仕切壁において、上記遮音体と上記支持部材との間に介装されている、板材又は弾性材である敷目部材を備えることとすれば、遮音体と支持部材の接合性を向上させることができるとともに、遮音性能を高めることができるため好適である。
また、本間仕切壁において、対向して立設する上記各遮音体の間の空間部に、吸音材が介装されていることとすれば、遮音効果を向上させることができるため、さらに好適である。
なお、吸音材は、多孔質材料(グラスウール、ロックウール等)、振動材料(膜状のフィルム材、シート材等)及び共鳴材料(パンチングメタル、有孔ボード等)等の公知の材料を使用することができ、各遮音体の間の空間部の少なくとも一部(全領域でもよい)に設けられているものであればよい。
本間仕切壁では、遮音体と木質仕上材を支持するための部材を兼用させる支持部材を有しており、当該木質仕上材は、遮音体を貫通する取付具により取り付けられている。本間仕切壁の遮音性能は、主として遮音体によって発現されることから、木質仕上材の材料又は厚み等の条件は、要求される意匠性と木材使用量あるいは建築空間の有効寸法によって任意に決定することができる。そのため、建築空間の有効寸法圧迫による悪影響を避けることができ、照明等設備による壁面材の欠損を避けることができるともに、木質仕上材の板厚を設備の納まり寸法以上とすることにより、遮音体を欠損させずに、意匠上好まれない設備の露出設置とすることなく、設備と仕上面を同面(どうづら)にすることができる。
また、遮音体の表面に木質仕上材が設けられており、当該遮音体と木質仕上材との間に空気層が存在していないため、当該空気層による共振の可能性を排除することができる。
また、本間仕切壁によれば、支持部材のフランジ部が、突き合わせ接合の接合部における各木質仕上材の端部に相当する位置において、遮音材と当接するように取り付けられている。そのため、木質仕上材の端部において支持されない部位が生じることがなく、当該木質仕上材の反り、欠け及び割れといった問題が生じることを防止することができる。
本発明によれば、木質仕上材を使用し、その質量及び厚みに対応することが可能である、遮音性能に優れる間仕切壁を提供することができる。そのため、遮音体と木質仕上材から構成され高遮音性能を実現する乾式の間仕切壁を実現させることが可能となる。このことにより、空間の遮音性能を得るために必要な施工の煩雑性、及び、複数の壁体を設置することによる建築空間の有効寸法圧迫の問題を、効果的に解決することができる。
(a)は、本発明の間仕切壁の水平方向の断面図であり、(b)は、X部の拡大図である。 本発明の間仕切壁の施工方法における支持部材設置工程を示す側面図である。 本発明の間仕切壁の施工方法における遮音体設置工程の第1段階を示す側面図である。 本発明の間仕切壁の施工方法における遮音体設置工程の第2段階を示す側面図である。 本発明の間仕切壁の施工方法における木質仕上材設置工程を示す、第1室側から見た側面図である。 本発明の間仕切壁の施工方法における木質仕上材設置工程を示す、第2室側から見た側面図である。 本発明の間仕切壁の変形例を示す水平方向の断面図である。 本発明の間仕切壁の他の変形例を示す水平方向の断面図である。 本発明の間仕切壁の効果を検証するために行った音響性能試験の結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本間仕切壁Pの実施形態の一例について、詳細に説明する。なお、図面に基づく説明では、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(1)本間仕切壁の実施形態
[本間仕切壁の構造]
第1実施形態の本間仕切壁Pは、左右両側の2本の柱と天井部と床面Fとで囲まれた側面視で矩形形状の空間部(以下、「矩形空間部S」という。)(図2)に設けられている。そして、矩形空間部Sにおける左右の柱の端面と天井部の下面には、縦枠W1,W2と、上枠W3が設けられている。
本間仕切壁Pは、所定間隔を隔てて対向して立設する各面2層の遮音体11,12と、木質仕上材20と、と各遮音体11,12及び木質仕上材20の支持部材30とを備えている(図1)。
支持部材30は、左右対称となるように配置された同一形状である2体のリップ溝形鋼31におけるウェブ31aの上下端部を、ボルト及びナット(図示せず)を用いて接合することにより形成されている。そして、フランジ31bが壁芯と平行となるようにして(ウェブ31aが壁芯と直交するようにして)、左右の縦枠W1,W2の間において、支持部材30が床面F上に所定間隔で立設している(本実施形態では9本)(図2)。
なお、支持部材30は、第1遮音体11、第2遮音体12及び木質仕上材20の接合部25(突き合わせ接合部)に対応する位置と、左右の縦枠W1,W2の近傍に設けられている。
支持部材30の両側には、それぞれ、遮音体11,12である2層の石膏ボードが設けられている(本間仕切壁Pにおける内側の遮音体を「第1遮音体11」、外側の遮音体を「第2遮音体12」という。また、説明の都合上、図1における支持部材30の下側を「第1室」、上側を「第2室」という。)。第2遮音体12の表面の全体に、木質仕上材20であるCLT(直交集成板)が被装されている。
なお、第1遮音体11、第2遮音体12及び木質仕上材20は、所定の寸法となるように分割して形成されている。
第1室側における下記木質仕上材20の接合部25に位置している各支持部材30のフランジ31bの全面には、弾性材料から形成されている板状の緩衝材16(敷目部材)が介装された状態で、第1遮音体11が当接しており、当該フランジ31bにおいて、第1遮音体11がビス(図示せず)により取り付けられている(本実施形態では、水平方向2列×高さ方向5段=10枚)(図3)。
なお、第1室側における下記木質仕上材20の接合部25に位置していない各支持部材30のフランジ31bと第1遮音材11の間には、緩衝材16が介装されておらず、隙間(間隙)が形成されている。
また、対向して立設している2体の第1遮音体11の間の空間部のほぼ全体には、吸音材15が介設されている。
第1遮音体11の表面の全体は、第2遮音体12で被装されている。すなわち、第1遮音体11は、隙間(空気層)が生じないようにして、第2遮音体12が接着剤で接着されるとともに、ステープル(図示せず)により取り付けられている(本実施形態では、水平方向7列×高さ方向2段=14枚)(図4)。また、第2遮音体12の表面の全体は、隙間(空気層)が生じないようにして、木質仕上材20で被装されている(本実施形態では、第1室側が4枚)。
第2室側における各支持部材30のフランジ31bに関しても、第1室側と同様に第1遮音体11、第2遮音体12及び木質仕上材20(本実施形態では、第2室側が5枚)が設けられられている。
第1室側及び第2室側ともに、木質仕上材20の接合部25は、一本おきの支持部材30の位置に形成されており、第1室側と第2室側では、長手方向における木質仕上材20の接合部25の位置が互い違い(千鳥状)となるように設けられている。そのため、木質仕上材20の取付位置及び枚数が異なっている(図5,図6)。そして、一本の支持部材30の一方のフランジ31bに対して、片側の第1遮音体11、第2遮音体12及び木質仕上材20が取り付けられている。なお、第1遮音体11も、一本おきの支持部材30のフランジ31bに取り付けられている。
各木質仕上材20の表面における端部の所定位置には、座堀部20aが設けられている。上記座繰部20aには、ネジ17(取付具)が埋め込まれており、当該ネジ17は、第2遮音体12と第1遮音体11を貫通して、支持部材30のフランジ31bに取り付けられている。上記構成により、両側の木質仕上材20と、第2遮音体12と第1遮音体11とが一体となり、本間仕切壁Pを形成している。
なお、上枠W1及び下枠W2に近接する左右の各木質仕上材20は、第2遮音体12と第1遮音体11を貫通するネジ17により、支持部材30のフランジ31bに取り付けられている。
また、上記各座堀部20aには、塞ぎ材26が設けられており、ネジ頭を隠すことで、意匠性が向上されている。また、木質仕上材20の接合部25においても、座繰部20a及び塞ぎ材26が設けられている。
[本間仕切壁の施工方法]
本間仕切壁Pの施工方法について、簡単に説明する。
本間仕切壁Pの施工方法は、(1)支持部材設置工程と、(2)遮音体設置工程と、(3)木質仕上材設置工程とを含んでいる。
(1)支持部材設置工程
支持部材設置工程は、上記矩形空間部Sにおいて、フランジ31bが壁芯と平行となるようにして、支持部材30を所定間隔で立設させる工程である(図2)。
(2)遮音体設置工程
遮音体設置工程は、支持部材30の両側のフランジ31bに、それぞれ第1遮音体11と第2遮音体12を取り付ける工程である(図3)。
第1遮音体11を支持部材30のフランジ31bにビス(図示せず)で取り付けるとともに、対向して設けられる当該第1遮音体11の間の空間部に吸音材15を介装する。そして、第2遮音体12を、第1遮音体11の表面に接着剤により貼り付け、ステープル(図示せず)で固定する作業を行う(図4)。
(3)木質仕上材設置工程
木質仕上材設置工程は、両側における各第2遮音体12の表面に木質仕上材20を取り付けるとともに、当該木質仕上材20を支持部材30のフランジ31bに、第2遮音体12及び第1遮音体11を貫通するネジ17により取り付ける作業を行う(図5,図6)。このようにして、木質仕上材20により、第2遮音体12及び第1遮音体11を挟持するようにして、一体化することになる。
[本間仕切壁の作用効果]
本間仕切壁Pによれば、第1遮音体11及び第2遮音体12と木質仕上材20を支持するための兼用部材である支持部材30を有しており、当該木質仕上材20は、第1遮音体11及び第2遮音体12を貫通するネジ17により取り付けられている。本間仕切壁Pの遮音性能は、主として第1遮音体11及び第2遮音体12によって発現されることから、木質仕上材20の材料又は厚み等の条件は要求される意匠性と、木材使用量あるいは建築空間の有効寸法によって任意に決定することができる。
そのため、建築空間の有効寸法圧迫による悪影響を避けることができ、照明等設備による壁面材の欠損を避けることが可能となる。また、本間仕切壁Pによれば、木質仕上材20の板厚を設備の納まり寸法以上とすることにより、第1遮音体11及び第2遮音体12を欠損させることなく、意匠上好まれない設備の露出設置とさせずに、設備と仕上面を同面にすることができる。
さらに、本間仕切壁Pによれば、第2遮音体12の表面に木質仕上材20が設けられており、第1遮音体11及び第2遮音体12と木質仕上材20との間に空気層が存在していないため、当該空気層による共振の可能性を排除することができる。
このように、本間仕切壁Pによれば、第1遮音体11及び第2遮音体12と木質仕上材20とから構成され、高遮音性能を実現する乾式の間仕切壁を実現させることができる。したがって、木質仕上材20を露出させることが可能となるため、木材使用量を増大させることができる。
また、本間仕切壁Pの木質仕上材20の接合部25及び第1遮音体11は、一本おきの支持部材30の位置に形成されており、第1室側と第2室側では、長手方向における木質仕上材20の接合部25の位置が互い違い(千鳥状)となるように設けられている。そして、一本の支持部材30のフランジ31bに対して、一方の第1遮音体11、第2遮音体12及び木質仕上材20(以下、第1遮音体11、第2遮音体12及び木質仕上材20を「木質仕上材20等」という。)がネジ17で取り付けられている。そのため、両側の木質仕上材20等が、同一の支持部材30を通じて接合されておらず、一方の木質仕上材20等と、他方の木質仕上材20等との縁が切れている(他方の第1遮音体11と支持部材30のフランジ31bの間には間隙が存在している)ため、一方の木質仕上材20から他方の木質仕上材20、及び他方の木質仕上材20から一方の木質仕上材20への振動伝搬による遮音伝搬を軽減させることができる。
また、本間仕切壁Pにおいて、第1遮音体11と支持部材30との間に、緩衝材16が介装されているため、第1遮音体11と支持部材30の接合性を向上させることができるとともに、遮音性能を高めることができる。
さらに、本間仕切壁Pにおいて、対向して立設する第1遮音体11の間の空間部に、吸音材15が介装されているため、遮音効果を向上させることができる。
(2)本間仕切壁の他の実施形態
本間仕切壁Pの他の実施形態の変形例を説明する。
まず、本仕切壁P’の壁高さが大きい場合、又は、木質仕上材20’の質量が大きい場合には、2体のリップ溝形鋼31におけるウェブ31aの上下端部を、ボルト及びナット(図示せず)を用いて接合することにより形成されている。上記支持部材30において、各ウェブ31aの間に、補強用の角柱鋼管33’(柱状体)の適宜箇所をボルト34’及びナット35’により接合して剛性を高めた支持部材30’(以下、実施例の説明で「第2実施形態の支持部材」という。)とすることもできる(図7)。なお、本実施形態及び下記実施形態では、遮音体11’を一枚としている。
また、本間仕切壁P”に高度な遮音性能が要求されない場合には、第2実施形態一の支持部材30’に、両側の遮音体11’及び木質仕上材20’を取り付けるものであってもよい(以下、実施例の説明で「第3実施形態の本間仕切壁P”」という。)(図8)。このとき、第1実施形態の間仕切壁Pと同様に、両側の遮音体11’及び木質仕上材20’の間には、緩衝材が介装されているものであってもよい。なお、本実施形態では、両側の木質仕上材20’の接合部25’が長手方向における同一位置に設けられており、片側の木質仕上材20’の接合部25’には、座堀部20a’が設けられていない構造となっている。
さらに、支持部材に、木質仕上材を貫通するボルト(取付具)を付与し、木質仕上材をボルト及びナット(締結具)により固定し、当該木質仕上材を取外し可能に取り付けるものであってもよい(図示せず)。このように構成することにより、木質仕上材を取り換え可能となることから、木質仕上材が劣化等した場合であっても対応することが可能となる。
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各要素に関して、適宜設計変更が可能である。
上記のとおり、本間仕切壁を構成する遮音体、木質仕上材及び支持部材等に関する各種態様に制限はなく、最適な構成要素を採用することができ、その形状、寸法等は、施工箇所に応じて、適切に定めることができる。
また、本間仕切壁に関しては、必要最小限の構成要素を例示したものであり、本発明の作用効果を阻害しない限り、必要となる他の構成要素を付加するものであってもよい。
[本間仕切壁の効果検証]
本間仕切壁の効果を検証するために音響性能試験を行った。
(試験体)
試験体1は、第1実施形態の本間仕切壁P(図1)と同一構造である。
試験体2は、第3実施形態の本間仕切壁P”(図8)と同様の構造である。
試験体3は、第3実施形態の本間仕切壁P”(図8)において、両側の木質仕上材20’が設けられていない構造である。
各試験体の構成要素の主な仕様等は、下記のとおりである。
矩形空間部:幅4000mm×高さ2500mm
支持部材:リップ付溝形鋼(ウェブ100mm×フランジ50mm×リップ20mm×
厚さ2.3m×長さ2490mm)を2本接合
第1遮音体、第2遮音体及び遮音体:
強化石膏ボード(厚さ21mm 吉野石膏株式会社 タイガーボード[登録
商標]タイプZ JIS A 6901 強化せっこうボード GB-F)
木質仕上材:CLT(樹種スギ,強度等級Mx60,厚さ60mm 銘建工業株式会社
3層3プライ ラミナ厚さ20mm×3 CLT厚さ60mm)
吸音材 :ロックウール(JFEロックファイバー株式会社 ロクセラムフェルト
厚さ50mm×2枚 40kg/m
(試験方法)
JIS A 1416:2000「実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法」に基づき、遮音体に入射する音の音圧レベルと透過した音圧レベルに関し、中心周波数125Hz、250Hz、500Hz、1000Hz、2000Hz,4000Hzの6帯域の値を測定し、音響透過損失を計算した。なお、測定にあたり、上記実施形態の説明における第1室を音源室、第2室を受音室としている。
(試験結果)
上記音響性能試験の結果は、図9に示すとおりである(横軸は、周波数(Hz)、縦軸は、音響透過損失(dB)を示す)。同図では、音響透過損失の測定値に関して、試験体1の値をひし形、試験体2の値を三角形、試験体3の値を×印として表示している。また、同図では、試験結果の評価の一助とするために、JIS A 1419-1:2000「建築物及び建築部材の遮音性能の評価方法―第1部:空気音遮断性能」に基づくRr-55等級、Rr-50等級及びRr-45等級の値を点線で表示している。
上記音響性能試験の結果によれば、試験体1は、Rr-55等級の基準を上回る良好な試験果であった。
また、試験体2では、Rr-45等級の基準を上回る結果であった。この結果によれば、試験体1と比較して、両側の遮音体11’が同一の支持部材30’に取り付けられているために、一部の周波数帯域で遮音性能が低下することもあったが、試験体3と比較して、2000Hz以上の音響透過損失が大きく、遮音体11’の表面に木質仕上材20’を直接重ねることによって一定程度の遮音効果が存在することが確認された。
また、試験体3では、Rr-50等級の基準を上回る結果であった。この結果によれば、遮音体11’によって一定程度の遮音効果が存在することが確認された。
P,P’,P” 間仕切壁
11 第1遮音体
11’ 遮音体
12 第2遮音体
15 吸音材
16 緩衝材(敷目部材)
17 ネジ(取付具)
20,20’ 木質仕上材
20a,20a’ 座堀部
25,25’ 接合部(突き合わせ接合部)
26 塞ぎ材
30,30’ 支持部材
31 リップ溝形鋼
31a ウェブ
31b フランジ
33’ 角柱鋼管(柱状体)
34’ ボルト
35’ ナット

Claims (4)

  1. 互いに対向し、所定間隔を隔てて対向して立設する遮音体と、
    少なくとも一方の前記遮音体の表面を被装する木質仕上材と、
    鉛直部及び前記鉛直部の両側におけるフランジ部を有しており、前記各遮音体の間に介設され、前記遮音体及び前記木質仕上材の支持部材と、を備え、
    前記木質仕上材は分割して形成されるとともに、隣接する前記木質仕上材の端部は突き合わせ接合されており、
    少なくとも一ヶ所の前記突き合わせ接合の接合部において、前記遮音体が前記支持部材の前記フランジ部に当接した状態であり、前記木質仕上材が、前記遮音体を貫通する取付具により、前記支持部材の前記フランジ部に取り付けられていることを特徴とする間仕切壁。
  2. 前記支持部材は、2体の溝形鋼のウェブを接合した開状断面部材、H形鋼、及びI形鋼のいずれかにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の間仕切壁。
  3. 前記支持部材における前記鉛直部は、柱状体を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の間仕切壁。
  4. 前記遮音体と前記支持部材との間に介装されている、板材又は弾性材である敷目部材を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の間仕切壁。


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