JP2023119484A - 洗車機、および洗車機の制御方法 - Google Patents

洗車機、および洗車機の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】洗車機による車両の洗浄を一時中断し、車両の洗浄を再開する場合において、洗浄コストおよび洗浄時間の低減と、再実行を要する処理工程の確実な実行とを両立する。【解決手段】洗車機(2)は、車両(X)の洗浄を行うための複数の処理工程を順次に実行することにより、車両を洗浄する。洗車機は、車両に対し相対移動をしつつ車両を洗浄する洗車機本体(4)と、洗車機の各部を制御する制御部(44)と、を備える。複数の処理工程の各々について、中断後に再開するときの再開ポイントが予め定められている。制御部は、処理工程の実行中に異常が検知されたとき、当該処理工程を中断し、中断後に、当該処理工程に定められた再開ポイントから当該処理工程を再開する。【選択図】図1

Description

本開示は、車両を洗浄する洗車機、および当該洗車機の制御方法に関する。
特許文献1には、車両に対し相対移動しつつ当該車両を洗浄する洗車機本体を備えた洗車機について記載されている。
特開2006-205932号公報
洗車機を用いた車両の洗浄時には、車両の特殊な形状等に起因して、車両の洗浄が停止する場合がある。この場合、洗車機をリセットし、車両の洗浄を最初から全てやり直すことにより、洗車機を用いた車両の洗浄を再開することが行われてきた。しかしながら、この場合、車両の洗浄の再開後、既に実行した車両の洗浄処理を不必要に再度実行する場合があり、コストの増加、洗浄時間の長時間化につながる。
本開示の一態様に係る洗車機は、車両の洗浄を行うための複数の処理工程を順次に実行することにより、前記車両を洗浄する洗車機であって、前記車両に対し相対移動をしつつ前記車両を洗浄する洗車機本体と、前記洗車機の各部を制御する制御部と、を備え、前記複数の処理工程の各々に、中断後に再開するときの再開ポイントが予め定められており、前記制御部は、前記処理工程の実行中に異常が検知されたとき、当該処理工程を中断し、前記中断後に、当該処理工程に定められた前記再開ポイントから当該処理工程を再開する。
また、本開示の一態様に係る洗車機の制御方法は、車両に対する相対移動をしつつ前記車両を洗浄する洗車機本体を備えた洗車機の制御方法であって、前記車両の洗浄を行うための複数の処理工程を順次に実行することにより、前記車両を洗浄する洗浄工程を有し、前記複数の処理工程の各々に、中断後に再開するときの再開ポイントが予め定められており、前記洗浄工程は、前記処理工程の実行中に異常が検知されたとき、当該処理工程を中断する中断工程と、前記中断後に、当該処理工程に定められた前記再開ポイントから当該処理工程を再開する再開工程と、を含む。
洗浄処理の再開にあたって予め定められた再開ポイントから再開するため、再実行を要しない処理工程の不実行による洗浄コストおよび洗浄時間の低減と、再実行を要する処理工程の確実な実行とを両立することができ、車両の洗浄が適切に実行される。
実施形態1に係る洗車機を示す概略側面図、および概略正面図である。 実施形態1に係る洗車機の制御方法を説明するためのフローチャートである。 実施形態1に係る第1洗浄工程における洗車機の制御方法を説明するためのフローチャートである。 実施形態1に係る第2洗浄工程における洗車機の制御方法を説明するためのフローチャートである。 実施形態1に係る乾燥工程における洗車機の制御方法を説明するためのフローチャートである。 実施形態2に係る洗車機の制御方法を説明するためのフローチャートである。 実施形態2に係るワックス塗布工程における洗車機の制御方法を説明するためのフローチャートである。
〔実施形態1〕
<洗車機の概要>
本実施形態においては、車両の洗浄を行うための複数の処理工程を順次に実行する洗浄工程において、当該車両を洗浄する洗車機について、例を挙げて説明する。図1は、本実施形態に係る洗車機2が備える、洗車機本体4とリモートパネル6との概略側面2S、および洗車機本体4の概略正面4Fを示す模式図である。本実施形態に係る洗車機2は、図1に示すように、被洗浄車両である車両Xの洗車を行う洗車機本体4を備える。洗車機2は、さらに、洗車機本体4による車両Xの洗車条件を取得するリモートパネル6を備える。概略側面2Sにおいては、リモートパネル6が車両Xよりも、紙面に向かって奥側に位置することを示すために、リモートパネル6の外形を点線にて示す。
概略正面4Fに示すように、洗車機本体4は、例えば、2つのフレーム8と、当該2つのフレーム8の上端同士を連結する天井部10とを備える。洗車機本体4は、概略側面2Sに示す、車両Xの進入方向DAに沿って、車両Xが、フレーム8および天井部10によって囲まれた空間4Sを通過できる構造を有している。なお、本明細書において、進入方向DAは、洗車機本体4の前面4Aから後面4Bに向かう方向とする。なお、本実施形態において、前面4Aは、例えば、後述する操作パネル42が備えられる面である。
<洗車機本体>
洗車機本体4は、フレーム8のそれぞれの下部に車輪12を有し、図示しない駆動部によって当該車輪12を回転駆動することにより、地面Gに配されたレールRに沿って、車両Xに対し前後方向に相対移動する。レールRは、例えば、進入方向DAに沿って形成されている。ここで、洗車機本体4は、車両Xに対する相対移動を行いつつ、空間4S中の車両Xに対する洗浄を実施する。
なお、図1に示すように、洗車機本体4の移動方向のうち、前面4A側への方向を前進方向D1、後面4B側への方向を後進方向D2とする。以降、洗車機本体4が前進方向D1に移動することを単に洗車機本体4の前進と称する場合があり、また、洗車機本体4が後進方向D2に移動することを単に洗車機本体4の後進と称する場合がある。
洗車機本体4には、清掃部の1つとして、車両X上に摺動してブラッシングする複数のブラシが設けられる。例えば、洗車機本体4が備えるブラシは、それぞれが回転モータ(不図示)によって回転するトップブラシ14、サイドブラシ16、およびロッカーブラシ18を含む。トップブラシ14は、車両Xの上面に沿って摺動し、車両Xの上面を洗浄する。サイドブラシ16、およびロッカーブラシ18は、車両Xの両側面を洗浄する。
洗車機本体4の側部には、洗剤またはワックス等を含む各種液剤を貯液した複数の貯液タンク(不図示)を収納するタンク収納部20が配される。タンク収納部20の上方には、市水を含む水、または各貯液タンクからの液剤を分配する分配配管部22が設けられる。分配配管部22からは、清掃部に含まれる、第1浄水ノズル24、第2浄水ノズル26、第1洗剤ノズル28、第2洗剤ノズル30、撥水コートノズル32、およびワックスノズル34がそれぞれ電磁弁(不図示)を介して導出される。
第1ノズルに含まれる第1浄水ノズル24、および第2浄水ノズル26は、洗車機本体4の各フレーム8の前面4A側、および後面4B側にそれぞれ配され、車両Xに対して市水を含む水を噴射する。第1ノズルに含まれる第1洗剤ノズル28、第2洗剤ノズル30は、各フレーム8の前面4A側、および後面4B側にそれぞれ配され、車両Xに対してシャンプー等を含む洗浄液を噴射する。撥水コートノズル32およびワックスノズル34は洗車機本体4の後面4Bに配される。第2ノズルに含まれる撥水コートノズル32は車両Xに対して撥水コート剤の液剤を噴射する。第2ノズルに含まれるワックスノズル34は車両Xに対してワックスを噴射する。
換言すれば、第1浄水ノズル24、第2浄水ノズル26、第1洗剤ノズル28、および第2洗剤ノズル30を含む第1ノズルは、車両Xを洗浄するために、市水または洗浄液を含む液体を車両Xに噴射するノズルである。また、撥水コートノズル32およびワックスノズル34を含む第2ノズルは、車両Xの表面に塗膜を形成するために、撥水コート剤またはワックスを含む塗膜剤を車両Xに噴射するノズルである。
また、洗車機本体4には、気流を発生して車両Xを乾燥させるブロワ36が設けられる。ブロワ36にはトップ送風ノズル38、およびサイド送風ノズル40が接続される。トップ送風ノズル38は、洗車機本体4の中央上部に設けられ、車両Xの天井面に向けて送風する。サイド送風ノズル40は、洗車機本体4の両側部に設けられ、車両Xの側面に向けて送風する。洗車機本体4は、トップ送風ノズル38、およびサイド送風ノズル40の送風によって、洗浄後の車両Xを乾燥させる。
なお、図1においては、図示の簡単のために、上述した、洗車機本体4が備える、車両Xの洗浄のための各装置に関する図示を省略している場合がある。また、図1に示す、洗車機本体4が備える各装置は、単なる例示であり、洗車機本体4は、上述した装置の他、従来公知の構成を含む、車両Xの洗浄のための装置、および当該洗浄を補助する装置を、フレーム8または天井部10に備えていてもよい。
洗車機本体4の一方のフレーム8の前面には操作パネル42が配される。操作パネル42は洗車条件を設定する操作ボタン(不図示)を備える。例えば、車両Xから降車したユーザ、またはその他の技術者等は、操作ボタンを操作して、洗車条件の設定等を行ってもよい。
<制御部およびリモートパネル>
さらに、洗車機2は、洗車機本体4を制御する制御部44を備える。特に、制御部44は、洗車機本体4のレールRに沿った移動、および、清掃部の各部の動作を制御することにより、洗車機本体4による車両Xの洗浄を制御する。制御部44は、図1に示すように、洗車機本体4に備えられていてもよく、あるいは、洗車機本体4の外部に位置していてもよい。制御部44は、不図示の通信装置等により、洗車機本体4または後述するリモートパネル6との間における情報の送受信を行い、洗車機本体4を制御してもよい。制御部44は、例えば、CPU等のプロセッサで構成され、メモリに格納された制御プログラムがプロセッサ上で実行されることにより、各制御が実現される。
リモートパネル6は、例えば、洗車機本体4の前方側に位置し、おおよそ洗車機本体4の移動方向に沿って配置される。また、リモートパネル6は、図1に示すように、その正面が、洗車機本体4により洗浄される前、換言すれば、洗車機本体4の内部に進入する前の車両Xの側面と対向するように配置される。このため、図1においては、リモートパネル6の背面を図示している。
図1に示すように、リモートパネル6は、筐体46と、地面Gに立設された、筐体46を支持する支持柱48とを備える。リモートパネル6は、筐体46に設けられた、不図示のタッチパネルまたはボタン等の操作により、洗車機本体4による車両Xの洗車条件の少なくとも一部を取得してもよい。制御部44は、リモートパネル6が取得した洗車条件の少なくとも一部に基づいて、洗車機本体4を制御し、車両Xを洗浄してもよい。
<センサ>
洗車機本体4は、さらに、センサとして出口センサ50と車形センサ52とを備えていてもよい。出口センサ50は、上述したサイドブラシ16よりも洗車機本体4の後面4Bの側に位置し、車形センサ52は、サイドブラシ16よりも洗車機本体4の前面4Aの側に位置する。
出口センサ50は、洗車機本体4による車両Xの洗浄が完了した後、洗車場から車両Xが退出したか否かを検出するセンサである。出口センサ50は、例えば、光軸センサであってもよい。換言すれば、出口センサ50は、ある光学素子から出射された赤外線等の電磁波を、当該光学素子に対応する光学センサが検出するか否かを判定することにより、当該光学素子および光学センサの間に物体が存在するか否かを判定するセンサであってもよい。
例えば、制御部44は、洗車機本体4による車両Xの洗浄が完了した後、洗車機本体4を、出口センサ50が車両Xを検出する位置まで移動させる。次いで、制御部44は、洗車機本体4のスピーカからの音声または洗車機本体4のモニターの映像等により車両X内のユーザに退出を案内する。この後、出口センサ50は、車両Xの洗浄完了後、車両Xを検出しなくなったことから、洗車場からの車両Xの退出を検出する。制御部44は、出口センサ50が洗車場からの車両Xの退出を検出した後、次の車両Xの洗浄を受け付けるために洗車機本体4の移動を含む各部の制御を行ってもよい。
車形センサ52は、洗浄する対象である車両Xの外形を測定するためのセンサである。特に、車形センサ52は、所定地点を横切る車両Xの高さを検出する。例えば、車形センサ52は、洗車機本体4のフレーム8の前面側かつ空間4S側において、2つのフレーム8にそれぞれ発光部と受光部とが一対となるように配置された光軸センサを上下方向に複数備えていてもよい。これにより、洗車機本体4は、車形センサ52が含む光軸センサのうち車両Xを検出する光軸センサの個数の変化から、平面視における位置ごとに車両Xの高さを推定することができる。制御部44は、車形センサ52による車両Xの検出結果から車両Xの外形の情報の少なくとも一部を割り出して、当該情報に基づき清掃部の各部を制御し車両Xの洗浄を行ってもよい。
<車両の洗浄方法の概要>
洗車機2を用いた車両Xの洗浄方法について、図2を参照し、当該洗車機2の制御方法を説明することにより説明する。図2は、洗車機2の制御方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る洗車機2の制御方法においては、はじめに、制御部44が洗車機本体4またはリモートパネル6の各部を制御し、車両Xのユーザ等からの洗車を受け付ける(ステップS2)。受付工程においては、例えば、制御部44が、リモートパネル6または操作パネル42を制御し、上記ユーザからのリモートパネル6または操作パネル42等の操作を受け付ける。これにより、洗車機2は、車両Xの洗車条件の設定、および洗車料金の支払い等の情報をユーザから取得する。
次いで、制御部44は、洗車機本体4のスピーカまたは洗車機本体4のモニターを制御し、車両X内のユーザに、車両Xを所定位置まで移動させ停止させるよう案内する。本実施形態において、制御部44は、例えば、洗車機本体4の前方側に車両Xを停止するように、車両Xの移動をユーザに案内する。
本実施形態に係る受付工程において、洗車機本体4は、例えば、洗車機本体4の移動範囲のうち、最も後進方向D2側の位置である第1初期位置にあるとする。例えば、第1初期位置は、車輪12がレールRの後進方向D2側の端部にある場合の洗車機本体4の位置である。また、第1初期位置は、後述する第1洗浄工程の開始時点における洗車機本体4の位置である。
<第1洗浄工程>
受付工程に次いで、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じて、洗車機2により車両Xを洗浄する洗浄工程として第1洗浄工程を実行する(ステップS4)。第1洗浄工程において、洗車機2は、制御部44による洗車機本体4の各部の制御を通じ、車両Xの洗浄を行う。換言すれば、第1洗浄工程は、洗車機2が順次に実行する、車両Xの洗浄を行うための複数の処理工程の一つに含まれる。第1洗浄工程について、図3を参照してより詳細に説明する。図3は、第1洗浄工程における洗車機本体4の制御方法を説明するためのフローチャートである。
第1洗浄工程において、はじめに、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じて、第1初期位置から洗車機本体4の前進を開始し、車両Xの洗浄を開始する(ステップS4-2)。例えば、制御部44は、車輪12の回転駆動を制御することにより、洗車機本体4を第1初期位置から前進方向D1に向けて移動させる。洗車機本体4が前進を継続することにより、空間4S中を車両Xが通過する。ここで、制御部44は、洗車機本体4の清掃部のそれぞれを制御することにより、空間4S中を通過する車両Xの表面の洗浄を行う。以降、特に断りのない限り、洗車機本体4は、前進と空間4S中を通過する車両Xの洗浄とを継続する。
第1洗浄工程において、制御部44は、洗車機本体4が備える各ブラシの移動および回転を制御し、空間4S中を通過する車両Xの表面を当該ブラシによって摺動することにより、車両Xの洗浄を行う。換言すれば、第1洗浄工程は、洗車機本体4が備えるブラシによって車両Xの表面を摺動するブラッシング工程である。
また、制御部44は、洗車機本体4が備える第1ノズルからの液体の噴射を制御し、空間4S中を通過する車両Xへの液体の噴射を行う。例えば、第1洗浄工程において、第1浄水ノズル24および第2浄水ノズル26からは、車両Xに対し市水が噴射される。また、第1洗浄工程において、第1洗剤ノズル28および第2洗剤ノズル30からは、車両Xに対し洗浄液が噴射される。換言すれば、上述したブラッシング工程は、洗車機本体4が備える第1ノズルから、車両Xへ液体を噴射する動作を併せて行う、第1噴射工程を含む。
洗車機本体4の前進および洗車機本体4による車両Xの洗浄の開始に次いで、制御部44は、第2初期位置まで洗車機本体4が移動したかを判定する(ステップS4-4)。ここで、第2初期位置とは、第1初期位置よりもより前進方向D1側にあり、例えば、洗車機本体4の移動範囲のうち、最も前進方向D1側の位置である。例えば、第2初期位置は、車輪12がレールRの前進方向D1側の端部にある場合の洗車機本体4の位置である。あるいは、第2初期位置は、サイドブラシ16による車両Xの後面の洗浄が完了した時点の洗車機本体4の位置、または、当該位置から洗車機本体4が一定距離前進した位置であってもよい。
第1洗浄工程において、洗車機本体4が、第1初期位置から第2初期位置まで移動しつつ、空間4S中を通過する車両Xの洗浄を実行した場合、洗車機本体4による車両Xの前端から後端までの洗浄が完了したものとみなせる。ステップS4-4は、例えば、車輪12がレールRの前進方向D1側の端部に位置することを検出することによって実行してもよく、または、洗車機本体4の移動距離を、ロータリーエンコーダ等を用いて測定することによって実行してもよい。あるいは、ステップS4-4は、サイドブラシ16による車両Xの後面の洗浄が完了したことを検出することにより実行してもよく、または、当該時点からの洗車機本体4の前進距離を測定することによって実行してもよい。
ステップS4-4において、制御部44が、洗車機本体4がまだ第2初期位置まで移動していないと判定したとする。この場合、制御部44は、後述する停止位置が記録済であり、かつ、記録された停止位置に洗車機本体が到達したかを判定する(ステップS4-6)。ステップS4-6の判定については、後述する中断工程等の説明を行った後に詳述する。なお、後述する中断工程を実行していない場合、洗車機本体4は、停止位置が記録されていないと判定する。
ステップS4-6において、制御部44が、停止位置が記録されておらず、または、記録された停止位置に洗車機本体4が到達していないと判定したとする。この場合、制御部44は、第1洗浄工程の実行中に新たに異常を検知したかを判定する(ステップS4-8)。本実施形態において、車両Xの洗浄工程における異常とは、一旦洗車機本体4の動作を中断し、当該動作の再開動作を要する事象を指す。
例えば、制御部44は、洗車機本体4の各部から送信される信号に、異常を示すデータが含まれていることを確認することにより、異常を検知してもよい。本実施形態に係る車両Xの洗浄工程における異常は、例えば、車両Xの特殊な形状に起因した、ブラシへの必要以上のトルクが生じるトルク異常を含んでいてもよい。または、本実施形態に係る車両Xの洗浄工程における異常は、例えば、洗車機本体4の何れかの洗浄部の故障に起因する、当該洗浄部の動作不良を含んでいてもよい。
ステップS4-8において、制御部44が、新たに異常を検知していないと判断した場合、制御部44は、洗車機本体4の制御を通じて、洗車機本体4の前進および車両Xの洗浄を継続する(ステップS4-10)。一方、ステップS4-8において、制御部44が、新たな異常を検知したと判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の動作を中断する(ステップS4-12)、中断工程を実行する。中断工程において、例えば、制御部44は、洗車機本体4の移動の停止、および洗浄部の動作の停止を通じて、洗車機本体4による車両Xの洗浄を中断する。
次いで、制御部44は、中断工程の実行時における洗車機本体4の停止位置を記録する(ステップS4-14)。例えば、制御部44は、中断工程の実行時における洗車機本体4の第1初期位置からの移動距離のデータを不図示のメモリ等に記録することにより、洗車機本体4の停止位置を記録してもよい。
次いで、制御部44は、車輪12の回転駆動を制御し、洗車機本体4を第1初期位置まで移動させる(ステップS4-16)。ステップS4-16において、制御部44は、例えば、車輪12がレールRの最も後進方向D2側に到達するまで、洗車機本体4を後進させる。このため、ステップS4-16の完了時、洗車機本体4は第1初期位置にあり、換言すれば、洗車機本体4は第1洗浄工程の開始時と同一の位置にある。
次いで、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じ、第1ノズルからの液体の噴射を停止した状態にて、洗車機本体4の前進および車両Xの洗浄を再開する(ステップS4-18)。例えば、ステップS4-18において、制御部44は、ステップS4-2からステップS4-12の実行前までの洗車機本体4の各部の制御内容と比較して、第1ノズルからの液体の噴射を停止した制御内容にて、洗車機本体4の各部を制御する。このため、ステップS4-18以降、洗車機本体4は、ステップS4-2からステップS4-12の実行前までの洗車機本体4の動作と比較して、車両Xに対する液体の噴射を行わない。ただし、ステップS4-18以降の洗車機本体4の動作は、第1ノズルからの液体の噴射を除き、ステップS4-2からステップS4-12の実行前までの洗車機本体4の動作と同一の動作を行ってもよい。
本実施形態において、ステップS4-12において洗車機本体4の動作を中断したのち、ステップS4-14からステップS4-18にかけて、洗車機本体4の位置を第1初期位置に戻した上で、洗車機本体4の動作を再開している。換言すれば、ステップS4-14からステップS4-18までは、中断工程における第1洗浄工程の中断後に、第1洗浄工程に定められた再開ポイントである、第1洗浄工程の開始時点から、第1洗浄工程を再開する再開工程である。
なお、ステップS4-16は、中断工程の実施および洗車機本体4の停止位置の記録後、制御部44がユーザによる操作パネル42等の操作を検出することにより実行してもよい。また、ステップS4-18についても、ステップS4-16において洗車機本体4が第1初期位置まで移動した後、制御部44がユーザによる操作パネル42等の操作を検出することにより実行してもよい。
本実施形態に係るステップS4-16およびステップS4-18において、制御部44は、洗車機本体4を第1初期位置まで移動させ、その後再度第1洗浄工程を実行する。しかしながら、これに限られず、制御部44は、ステップS4-18において第1洗浄工程における車両Xの洗浄を、再度車両Xの前面から実行できる限り、ステップS4-16において洗車機本体4を第1初期位置から多少前進させた位置まで移動させてもよい。例えば、洗車機2は、ステップS4-16において、サイドブラシ16による車両Xの前面の洗浄が可能な位置まで、洗車機本体4を移動させてもよい。
ステップS4-18に次いで、制御部44は、再びステップS4-4の判定を行う。第1洗浄工程の再開後においても、ステップS4-4において第2初期位置まで洗車機本体4が移動していないと判定された場合に、制御部44は、再びステップS4-6の判定を行う。
ここで、ステップS4-18を実行した後、換言すれば、第1洗浄工程の再開後においては、ステップS4-18を経ているため、ステップS4-12における中断時に洗車機本体4が位置していた停止位置が制御部44によって記録されている。したがって、第1洗浄工程の再開後においては、ステップS4-6において、停止位置が記録済であるという条件が成立する。ただし、第1洗浄工程の再開後においても、記録された停止位置に洗車機本体4が到達していない場合には、制御部44は再びステップS4-8の判定を行う。
以上により、第1洗浄工程の再開後においても、停止位置に洗車機本体4が到達しておらず、かつ、新たに異常を検知しない限り、制御部44は、ステップS4-4からステップS4-10までを繰り返し実行する。ここで、ステップS4-8において新たに異常を検知した場合、制御部44は、再度ステップS4-12からステップS4-18を実行する。
したがって、ステップS4-14は第1洗浄工程の中断の度に実行されるため、ステップS4-14は複数回実行される場合がある。このため、制御部44は、ステップS4-14において、記録済の停止位置がある場合、記録済の停止位置と新たな停止位置とを比較して、そのうち第1初期位置から遠い停止位置のみを記録する。換言すれば、制御部44は、ステップS4-14において、記録済の停止位置よりも新たな停止位置が第1初期位置から遠い場合、記録済の停止位置を新たな停止位置に上書きする。これにより、制御部44は、第1洗浄工程の再開後におけるステップS4-6において、第1初期位置から洗車機本体4が最も前進した位置に洗車機本体4が到達したかを判定することとなる。
制御部44が、第1洗浄工程の再開後におけるステップS4-6において、記録された停止位置に洗車機本体4が到達したと判定した場合、制御部44は、第1ノズルからの液体の噴射を再開する(ステップS4-20)。例えば、ステップS4-20において、制御部44は、ステップS4-2からステップS4-12の実行前までの洗車機本体4の制御と同一の制御を行うことにより、第1ノズルからの液体の噴射を再開してもよい。
第1洗浄工程において、洗車機本体4は、第1初期位置から当該停止位置に到達するまでの間、第1ノズルからの液体の噴射を行っている。換言すれば、洗車機本体4は、停止位置から第2初期位置に移動するまでの間、第1ノズルからの液体の噴射を行っていない。さらに換言すれば、再開後の第1洗浄工程において、制御部44は、中断した時点まで第1ノズルからの液体の噴射を停止している。
このため、第1洗浄工程における中断時からステップS4-20まで、第1ノズルからの液体の噴射を停止することにより、洗車機本体4は、車両Xの同じ部分に対し液体を重複して噴射することを防止できる。さらに、ステップS4-20から第1ノズルからの液体の噴射を再開することにより、洗車機本体4は、第1洗浄工程においてまだ液体を噴射されていない車両Xの部分に対する液体の噴射をより確実に実行することができる。
以上により、制御部44は、ステップS4-4において、第2初期位置まで洗車機本体4が移動したと判定されるまで、ステップS4-4からステップS4-20までを繰り返し実行する。制御部44が、ステップS4-4において、第2初期位置まで洗車機本体4が移動したと判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の前進および車両Xの洗浄を停止し車長を記録する(ステップS4-22)。
ステップS4-22において、制御部44は、はじめに、ステップS4-12と同様の方法により、洗車機本体4の動作を停止し、洗車機本体4の前進と、洗車機本体4による車両Xの洗浄とを停止する。次いで、制御部44は、例えば、洗車機本体4の各部から送信された信号に基づいて、車両Xの前後方向における車長を記録する。ステップS4-22の完了をもって、洗車機2は第1洗浄工程を完了する。
なお、制御部44は、車両Xの車長を、例えば、車形センサ52による車両Xの検出結果を取得することにより算出してもよい。第1洗浄工程において、洗車機本体4が第1初期位置から第2初期位置まで移動する間、車形センサ52は車両Xの前端および後端を検出する。このため、制御部44は、車形センサ52により車両Xの前端が検出された時点から後端が検出された時点までにおける、洗車機本体4の前進距離を割り出し、当該距離を車両Xの車長として記録してもよい。なお、第1洗浄工程における中断工程が実行されている場合、制御部44は、中断後からステップS4-20までの間に洗車機本体4が前進した距離を、洗車機本体4の総前進距離から引いた距離を車両Xの車長として記録してもよい。
あるいは、制御部44は、サイドブラシ16による車両Xの後面の洗浄が完了した時点にて、当該時点における洗車機本体4の位置が第2初期位置であると判定してもよい。この場合、制御部44は、第1洗浄工程における、サイドブラシ16による車両Xの前面の洗浄の開始時点から、サイドブラシ16による車両Xの後面の洗浄の完了時点までに、洗車機本体4が前進した距離から、車両Xの車長を算出してもよい。
<第2洗浄工程>
図2の参照に戻ると、第1洗浄工程に次いで、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じて、洗車機2により車両Xを洗浄する洗浄工程として第2洗浄工程を実行する(ステップS6)。第2洗浄工程において、洗車機2は、第1洗浄工程と同じく、制御部44による洗車機本体4の各部の制御を通じ、車両Xの洗浄を行う。換言すれば、第2洗浄工程は、洗車機2が順次に実行する、車両Xの洗浄を行うための複数の処理工程の一つに含まれる。第2洗浄工程について、図4を参照してより詳細に説明する。図4は、第2洗浄工程における洗車機本体4の制御方法を説明するためのフローチャートである。
第2洗浄工程において、はじめに、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じて、第2初期位置から洗車機本体4の後進を開始し、車両Xの洗浄を開始する(ステップS6-2)。例えば、制御部44は、第1洗浄工程における洗車機本体4の制御内容と比較して、洗車機本体4の進行方向を後進方向D2とした点のみを変更した制御内容にて、洗車機本体4を制御してもよい。この場合、洗車機本体4は、第2洗浄工程において、車両Xの後端から前端にかけて、第1洗浄工程における車両Xの洗浄と同一の方法によって、車両Xを再度洗浄する。以降、特に断りのない限り、洗車機本体4は、後進と空間4S中を通過する車両Xの洗浄とを継続する。
例えば、第2洗浄工程においても、第1洗浄工程と同じく、制御部44は、洗車機本体4が備える各ブラシの移動および回転を制御し、空間4S中を通過する車両Xの表面を当該ブラシによって摺動することにより、車両Xの洗浄を行う。換言すれば、第2洗浄工程は、洗車機本体4が備えるブラシによって車両Xの表面を摺動するブラッシング工程である。また、当該ブラッシング工程は、洗車機本体4が備える第1ノズルから、車両Xへ液体を噴射する動作を併せて行う、第1噴射工程を含む。
洗車機本体4の後進および洗車機本体4による車両Xの洗浄の開始に次いで、制御部44は、第1初期位置まで洗車機本体4が移動したかを判定する(ステップS6-4)。第2洗浄工程において、洗車機本体4が、第2初期位置から第1初期位置まで移動しつつ、空間4S中を通過する車両Xの洗浄を実行した場合、洗車機本体4による車両Xの後端から前端までの洗浄が完了したものとみなせる。ステップS6-4は、例えば、車輪12がレールRの後進方向D2側の端部に位置することを検出することによって実行してもよく、あるいは、ステップS4-4と同一の方法によって、洗車機本体4の移動距離を測定することによって実行してもよい。
ステップS6-4において、制御部44が、洗車機本体4がまだ第1初期位置まで移動していないと判定したとする。この場合、制御部44は、停止位置が記録済であり、かつ、記録された停止位置に洗車機本体が到達したかを判定する(ステップS6-6)。ステップS6-6の判定は、ステップS4-6における判定と同様の方法により実行してもよい。このため、後述する中断工程を実行していない場合、洗車機本体4は、停止位置が記録されていないと判定する。
ステップS6-6において、制御部44が、停止位置が記録されておらず、または、記録された停止位置に洗車機本体4が到達していないと判定したとする。この場合、制御部44は、第2洗浄工程の実行中に新たに異常を検知したかを判定する(ステップS6-8)。ステップS6-8において、制御部44は、ステップS4-8における方法と同一の方法によって異常を検知してもよい。
ステップS6-8において、制御部44が、新たに異常を検知していないと判断した場合、制御部44は、洗車機本体4の制御を通じて、洗車機本体4の後進および車両Xの洗浄を継続する(ステップS6-10)。一方、ステップS6-8において、制御部44が、新たな異常を検知したと判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の動作を中断する(ステップS6-12)、中断工程を実行する。ステップS6-12において、制御部44は、ステップS4-12と同一の方法によって、洗車機本体4の移動および洗車機本体4による車両Xの洗浄を中断してもよい。
次いで、制御部44は、第1洗浄工程のステップS4-22において記録された車両Xの車長が所定未満かを判定する(ステップS6-14)。後に詳述するが、ステップS6-14において、車両Xの車長が所定未満である場合、制御部44は、洗車機本体4を第2初期位置まで移動させた後、洗車機本体4の後進および洗車機本体4による車両Xの洗浄を再開する。一方、ステップS6-14において、車両Xの車長が所定以上である場合、制御部44は、洗車機本体4を中断時の停止位置から移動させることなく、洗車機本体4の後進および洗車機本体4による車両Xの洗浄を再開する。
換言すれば、制御部44は、ステップS4-22において、車両Xの情報として車両Xの車長を取得する。さらに、制御部44は、ステップS6-14において、車両Xの車長が所定未満という第1条件を満たす場合、ステップS6-12における第2洗浄工程の中断後、当該第2洗浄工程の開始時点から第2洗浄工程を再開する。一方、制御部44は、ステップS6-14において、車両Xの車長が所定以上という第2条件を満たす場合、ステップS6-12における第2洗浄工程の中断後、当該中断時点から第2洗浄工程を再開する。
より具体的に、制御部44が、ステップS6-14において、車両Xの車長が所定未満であると判定した場合、制御部44は、中断工程の実行時における洗車機本体4の停止位置を記録する(ステップS6-16)。ステップS6-16において、例えば、制御部44は、ステップS4-14と同一の方法によって、洗車機本体4の停止位置を記録してもよい。
次いで、制御部44は、車輪12の回転駆動を制御し、洗車機本体4を第2初期位置まで移動させる(ステップS6-18)。ステップS6-18において、制御部44は、例えば、車輪12がレールRの最も前進方向D1側に到達するまで、洗車機本体4を前進させる。このため、ステップS6-18の完了時、洗車機本体4は第2初期位置にあり、換言すれば、洗車機本体4は第2洗浄工程の開始時と同一の位置にある。
次いで、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じ、第1ノズルからの液体の噴射を停止した状態にて、洗車機本体4の後進および車両Xの洗浄を再開する(ステップS6-20)。例えば、ステップS6-20において、制御部44は、ステップS4-18と同様の方法によって、洗車機本体4の後進および洗車機本体4による車両Xの洗浄を再開する。このため、例えば、ステップS6-20以降、洗車機本体4は、ステップS6-2からステップS6-12の実行前までの洗車機本体4の動作と比較して、車両Xに対する液体の噴射を行わないことを除き、同一の動作を行う。
一方、制御部44が、ステップS6-14において、車両Xの車長が所定以上であると判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の停止位置から洗車機本体4の後進および車両Xの洗浄を再開する(ステップS6-22)。換言すれば、ステップS6-22において、制御部44は、洗車機本体4の位置を第2初期位置まで戻すことなく、ステップS6-12における第2洗浄工程の中断時に洗車機本体4が位置していた停止位置から、第2洗浄工程を再開する。
なお、ステップS6-22において、制御部44は、ステップS6-20と比較して、第1ノズルからの液体の噴射を停止せずに、第2洗浄工程を再開する。換言すれば、ステップS6-22において、洗車機本体4は、ステップS6-2からステップS6-12の実行前までの洗車機本体4の動作と同一の動作を再開する。
ステップS6-14において、制御部44は、洗車機本体4の位置を第2初期位置に戻して洗車機本体4の動作を再開するか、あるいは洗車機本体4の停止位置から洗車機本体4の動作を再開するかを選択している。換言すれば、第2洗浄工程には、第2洗浄工程の開始時点と第2洗浄工程の中断時点とを含む再開ポイントが定められる。また、ステップS6-16からステップS6-20までは、中断工程における第2洗浄工程の中断後に、第2洗浄工程に定められた再開ポイントのうち、第2洗浄工程の開始時点から、第2洗浄工程を再開する再開工程である。加えて、ステップS6-22は、中断工程における第2洗浄工程の中断後に、第2洗浄工程に定められた再開ポイントのうち、第2洗浄工程の中断時点から、第2洗浄工程を再開する再開工程である。なお、ステップS6-14における判定に関わらず、第2洗浄工程の再開工程は、既に実行された第1洗浄工程の開始時点から車両Xの洗浄を再開することがないため、第1洗浄工程における車両Xの洗浄を重複して実行しない。
第2洗浄工程において、車両Xの車長が所定未満である場合、洗車機本体4の動作を中断した後、第2洗浄工程の開始時点から洗車機本体4の動作を再開した場合においても、第2洗浄工程の実行時間の延長は比較的短くなる。また、第2洗浄工程の開始時点から洗車機本体4の動作を再開した場合、再度ブラッシング工程をはじめから実行できるため、洗車機2はより確実に車両Xを洗浄できる。
一方、第2洗浄工程において、車両Xの車長が所定以上である場合、洗車機本体4の動作を中断した後、当該中断時点から洗車機本体4の動作を再開する。このため、車長が長く、第2洗浄工程の開始時点から洗車機本体4の動作を再開した場合には第2洗浄工程の実行時間がより延長する場合においても、洗車機2は、第2洗浄工程の実行時間の延長をより低減することができる。また、この場合においても、当該中断時点までは洗車機本体4による車両Xの洗浄を行っているため、洗車機2は、車両Xの洗浄が不十分となることを低減することができる。
したがって、車両Xの車長によって、再開後の洗車機本体4の動作を選択することにより、洗車機2は、第2洗浄工程の実行時間の延長を効率的に低減しつつ、車両Xをより確実に洗浄することができる。
なお、本実施形態において、制御部44は、ステップS6-16に次いで、洗車機本体4を一旦第1初期位置まで移動させてもよい。この後、制御部44は、車両Xに対するブラシの摺動またはノズルから車両Xへの液体の噴射等を行うことなく、洗車機本体4を第2初期位置まで移動させてもよく、この間、車形センサ52等のセンサにより車両を検出してもよい。
上記工程において、洗車機2は、洗車機2または車両Xに異常がないかを確認してもよい。例えば、洗車機2は、車両Xの自走等によって車両Xの位置が変化していないかを確認してもよい。また、洗車機2は、洗車機本体4の移動距離を測定するロータリーエンコーダの基準位置がずれていないかを確認してもよい。
また、本実施形態において、制御部44は、ステップS6-14において、車両Xの車長によって、第2洗浄工程を再開後の動作を選択しているが、これに限られない。例えば、制御部44は、ステップS6-14において、車両Xの車長と洗車機本体4の後進距離とに基づいて、ステップS6-12の実行時点における、車両Xの洗浄の進捗割合を算出してもよい。この場合、制御部44は、例えば、ステップS6-12における車両Xの洗浄の進捗割合が所定未満である場合には、第2洗浄工程を第2初期位置から再開してもよい。一方、制御部44は、例えば、ステップS6-12における車両Xの洗浄の進捗割合が所定以上である場合には、第2洗浄工程を中断位置から再開してもよい。これにより、洗車機2は、第2洗浄工程の実行時間の延長を効率的に低減しつつ、車両Xをより確実に洗浄することができる。
ステップS6-20またはステップS6-22に次いで、制御部44は、再びステップS6-4の判定を行う。第2洗浄工程の再開後においても、ステップS6-4において第2初期位置まで洗車機本体4が移動していないと判定された場合に、制御部44は、再びステップS6-6の判定を行う。
制御部44が、第2洗浄工程の再開後におけるステップS6-6において、第2初期位置から最も遠い停止位置に洗車機本体4が到達したと判定した場合、制御部44は、第1ノズルからの液体の噴射を再開する(ステップS6-24)。例えば、ステップ6-24において、制御部44は、ステップ4-20と同一の方法によって、第1ノズルからの液体の噴射を再開してもよい。
制御部44が、ステップS6-14において、車両Xの車長が所定未満であると判定した場合、第2洗浄工程においても、洗車機本体4は、第2初期位置から最も遠い停止位置から第1初期位置に移動するまでの間、第1ノズルからの液体の噴射を行っていない。換言すれば、車両Xの車長が所定未満である場合、再開後の第2洗浄工程において、制御部44は、中断した時点まで第1ノズルからの液体の噴射を停止している。
このため、車両Xの車長が所定未満である場合、第2洗浄工程においても、中断時からステップS6-24まで、第1ノズルからの液体の噴射を停止することにより、洗車機本体4は、車両Xの同じ部分に対し液体を重複して噴射することを防止できる。さらに、ステップS6-24から第1ノズルからの液体の噴射を再開することにより、洗車機本体4は、第2洗浄工程においてまだ液体を噴射されていない車両Xの部分に対する液体の噴射をより確実に実行することができる。
なお、ステップS6-14において、制御部44が、ステップS6-14において、車両Xの車長が所定以上であると判定した場合、第1ノズルからの液体の噴射は停止していない。この場合、制御部44は、ステップS6-24を実行せず、ステップS6-8の判定を行う。
以上により、制御部44は、ステップS6-4において、第1初期位置まで洗車機本体4が移動したと判定されるまで、ステップS6-4からステップS6-24までを繰り返し実行する。制御部44が、ステップS6-4において、第1初期位置まで洗車機本体4が移動したと判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の後進および車両Xの洗浄を停止する(ステップS6-26)。ステップS6-26は、ステップS4-22と比較して、車両Xの車長の記録を行わない点を除き、同一の方法によって実行されてもよい。ステップS6-26の完了をもって、洗車機2は第2洗浄工程を完了する。
<乾燥工程>
図2の参照に戻ると、第2洗浄工程に次いで、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じて、洗車機2により車両Xを乾燥する乾燥工程を実行する(ステップS8)。本実施形態において、乾燥工程は、洗車機本体4によって洗浄された車両Xを、洗車機本体4によって乾燥する工程であり、上述した洗車機2により車両Xを洗浄する洗浄工程に含まれる。換言すれば、乾燥工程は、洗車機2が順次に実行する、車両Xの洗浄を行うための複数の処理工程の一つに含まれる。乾燥工程について、図5を参照してより詳細に説明する。図5は、乾燥工程における洗車機本体4の制御方法を説明するためのフローチャートである。
乾燥工程において、はじめに、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じて、第1初期位置から洗車機本体4の前進を開始し、車両Xの乾燥を開始する(ステップS8-2)。例えば、制御部44は、洗車機本体4が備えるブロワ36から各送風ノズルへの送風の制御および各送風ノズルの位置制御を実行する。これにより、洗車機本体4は、空間4S中を通過する車両Xの表面に送風することにより、車両Xの乾燥を行う。以降、特に断りのない限り、洗車機本体4は、前進と空間4S中を通過する車両Xの乾燥とを継続する。
洗車機本体4の前進および洗車機本体4による車両Xの乾燥の開始に次いで、制御部44は、第2初期位置まで洗車機本体4が移動したかを判定する(ステップS8-4)。乾燥工程において、洗車機本体4が、第1初期位置から第2初期位置まで移動しつつ、空間4S中を通過する車両Xの乾燥を実行した場合、洗車機本体4による車両Xの前端から後端までの乾燥が完了したものとみなせる。ステップS8-4は、例えば、ステップS4-4と同一の方法によって実行してもよい。
ステップS8-4において、制御部44が、洗車機本体4がまだ第2初期位置まで移動していないと判定した場合、制御部44は、乾燥工程の実行中に新たに異常を検知したかを判定する(ステップS8-6)。ステップS8-6において、制御部44は、ステップS4-8またはステップS6-8における方法と同一の方法によって、異常を検知してもよい。
ステップS8-6において、制御部44が、新たに異常を検知していないと判断した場合、制御部44は、洗車機本体4の制御を通じて、洗車機本体4の前進および車両Xの乾燥を継続する(ステップS8-8)。一方、ステップS8-6において、制御部44が、新たな異常を検知したと判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の動作を中断する(ステップS8-10)、中断工程を実行する。ステップS8-10において、制御部44は、ステップS4-12またはステップS6-12と同様の方法によって、洗車機本体4の移動および洗車機本体4による車両Xの乾燥を中断してもよい。
次いで、制御部44は、第1洗浄工程のステップS4-22において記録された車両Xの車長が所定未満かを判定する(ステップS8-12)。制御部44が、ステップS8-12において、車両Xの車長が所定未満であると判定した場合、制御部44は、車輪12の回転駆動を制御し、洗車機本体4を第1初期位置まで移動させる(ステップS8-14)。ステップS8-14において、制御部44は、ステップS4-16と同一の方法によって、洗車機本体4を第1初期位置まで移動させてもよい。このため、ステップS8-14の完了時、洗車機本体4は第1初期位置にあり、換言すれば、洗車機本体4は乾燥工程の開始時と同一の位置にある。
次いで、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じ、第1初期位置から洗車機本体4の前進および車両Xの乾燥を再開する(ステップS8-16)。ステップS8-16以降の洗車機本体4の動作は、ステップS8-2以降の洗車機本体4の動作と同一であってもよい。換言すれば、ステップS8-16において、制御部44は、乾燥工程の開始時点から洗車機本体4の前進および洗車機本体4による車両Xの乾燥を再度実行する。
一方、制御部44が、ステップS8-12において、車両Xの車長が所定以上であると判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の停止位置から洗車機本体4の前進および車両Xの乾燥を再開する(ステップS8-18)。換言すれば、ステップS8-18において、制御部44は、洗車機本体4の位置を第1初期位置まで戻すことなく、ステップS8-10における乾燥工程の中断時に洗車機本体4が位置していた停止位置から、乾燥工程を再開する。ステップS8-18以降の洗車機本体4の動作は、ステップS8-2以降の洗車機本体4の動作と同一であってもよい。
乾燥工程においても、制御部44は、ステップS8-12において、車両Xの車長が所定未満という第1条件を満たす場合、ステップS8-10における乾燥工程の中断後、当該乾燥工程の開始時点から乾燥工程を再開する。一方、制御部44は、ステップS8-12において、車両Xの車長が所定以上という第2条件を満たす場合、ステップS8-10における乾燥工程の中断後、当該中断時点から乾燥工程を再開する。乾燥工程においても、車両Xの車長によって、再開後の洗車機本体4の動作を選択することにより、洗車機2は、乾燥工程の実行時間の延長を効率的に低減しつつ、車両Xをより確実に乾燥することができる。
なお、制御部44は、ステップS8-12においても、ステップS8-10の実行時点における、車両Xの乾燥の進捗割合に基づいて、乾燥工程の再開後の洗車機本体4の動作を選択してもよい。これにより、洗車機2は、乾燥工程の実行時間の延長を効率的に低減しつつ、車両Xをより確実に乾燥することができる。
ステップS8-16またはステップS8-18に次いで、制御部44は、再びステップS8-4の判定を行う。以上により、制御部44は、ステップS8-4において、第2初期位置まで洗車機本体4が移動したと判定されるまで、ステップS8-4からステップS8-18までを繰り返し実行する。換言すれば、制御部44は、乾燥工程における中断が発生した場合においても、既に実行された第1洗浄工程および第2洗浄工程を再度実行せず、乾燥工程の再開のみを実行する。
制御部44が、ステップS8-4において、第2初期位置まで洗車機本体4が移動したと判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の前進および車両Xの乾燥を停止し、車両Xの退出を案内する(ステップS8-20)。ステップS8-20において、制御部44は、はじめに、ステップS6-26と同様の方法によって、洗車機本体4の前進および車両Xの乾燥を停止する。次いで、制御部44は、洗車機本体4のスピーカからの音声または信号灯等により車両X内のユーザに退出を案内する。
なお、本実施形態に係るステップS8-4において、制御部44は、第2初期位置まで洗車機本体4が移動したと判定した場合に、洗車機本体4の前進および車両Xの乾燥を停止するが、これに限られない。例えば、本実施形態に係るステップS8-4において、制御部44は、洗車機本体4による車両Xの乾燥が完了したと判定した時点において、洗車機本体4の前進および車両Xの乾燥を停止してもよい。換言すれば、第2初期位置と、洗車機本体4による車両Xの乾燥の停止時点における洗車機本体4の位置とは、一致していなくともよい。
ステップS8-20においては、例えば、制御部44は、上述した通り、洗車機本体4を、出口センサ50が車両Xを検出する位置まで移動させ、車両X内のユーザに退出を車両Xの退出を案内してもよい。この場合、制御部44は、出口センサ50が車両Xを検出しなくなったことを確認することにより、洗車場からの車両Xの退出を検出してもよい。
以上により、ステップS8-20が完了し、洗車機2は乾燥工程を完了する。乾燥工程の完了をもって、洗車機2を用いた車両Xの洗浄が全て完了する。なお、ステップS8-20の完了に次いで、制御部44は、次の車両Xの洗浄を受け付けるために洗車機本体4の移動を含む各部の制御を行ってもよい。
<実施形態1のまとめ>
本実施形態に係る洗車機2は、車両Xの洗浄を行うための複数の処理工程として、第1洗浄工程、第2洗浄工程、および乾燥工程を順次に実行することにより、車両Xを洗浄する。ここで、第1洗浄工程、第2洗浄工程、および乾燥工程を含む処理工程の各々には、中断後に再開するときの再開ポイントが予め定められている。また、制御部44は、第1洗浄工程、第2洗浄工程、および乾燥工程のそれぞれにおいて、中断後に、各処理工程に定められた再開ポイントから当該処理工程を再開する。
したがって、洗車機2は、各処理工程において、当該処理工程よりも以前に実行済みの処理工程の再実行を行わないため、車両Xの洗浄コストおよび洗浄時間を低減することができる。また、洗車機2は、再開ポイントより後であれば、処理工程に実行済みの処理が存在しても、当該処理工程の再実行を行うため、当該処理工程をより確実に実行することができる。ゆえに、洗車機2は、再実行を要しない処理工程の不実行による洗浄コストおよび洗浄時間の低減と、再実行を要する処理工程の確実な実行と、を両立することができる。
特に、第1洗浄工程、および第2洗浄工程のそれぞれは、ブラシによって車両Xの表面を摺動するブラッシング工程である。また、各ブラッシング工程の開始時点に、当該ブラッシング工程の再開ポイントが予め定められている。したがって、洗車機2は、第1洗浄工程、および第2洗浄工程において中断が発生した場合においても、各処理工程における車両Xの洗浄が開始時点から再度実行され、ブラシによる車両Xの洗浄が改めて確実に実行される。
例えば、第1洗浄工程、および第2洗浄工程のそれぞれにおいて、制御部44は、サイドブラシ16を車両Xの側面に沿わせて移動させつつ、サイドブラシ16の移動の軌跡を記録してもよい。これにより、制御部44は、サイドブラシ16の移動の軌跡から、車両Xの形状の推定を行ってもよい。加えて、制御部44は、第1洗浄工程、および第2洗浄工程のそれぞれにおける、トップブラシ14の移動の軌跡から、車両Xの形状の推定を行ってもよい。当該構成により、洗車機2は、より確実に車両Xを洗浄できる。
ここで、上述のように、第1洗浄工程、および第2洗浄工程のそれぞれにおいては、中断後、各処理工程における車両Xの洗浄が開始時点から再度実行される。このため、制御部44は、各処理工程の再開後においても、サイドブラシ16の移動の軌跡を当該処理工程の開始時点から取得することができる。したがって、洗車機2は、制御部44により厳密に車両Xの形状の推定を行わせることができ、より確実に車両Xを洗浄できる。
第1洗浄工程、および第2洗浄工程のそれぞれは、第1ノズルから車両Xへ液体を噴射する動作を併せて行う第1噴射工程を含む。また、第1洗浄工程、および第2洗浄工程のそれぞれにおいては、再開後、中断時点まで第1噴射工程が停止している。このため、洗車機2は、既に液体を噴射した車両Xの部分への再度の液体の噴射を省略できるため、車両Xの洗浄コストを低減することができる。
第1洗浄工程、および第2洗浄工程のそれぞれにおいて、第1ノズルの何れかは、他のノズルよりも高圧にて市水を噴射する高圧水ノズルであるとする。この場合、高圧水ノズルはより多くの市水を噴射するため、洗車機2は、上記構成により、より車両Xの洗浄コストを低減することができる。
また、第1洗浄工程、および第2洗浄工程のそれぞれにおいて、第1ノズルが含む第1洗剤ノズル28および第2洗剤ノズル30は、シャンプー等を含む洗浄液を噴射するとする。この場合、一般に、洗浄液は市水よりコストおよび廃液処理の負荷が高いため、洗車機2は、上記構成により、より車両Xの洗浄コストを低減でき、さらに、廃液処理の負荷を低減することができる。
洗車機2は、第2洗浄工程、および乾燥工程のそれぞれにおいて、車両Xの情報である車長が、所定未満であるという第1条件か、所定以上であるという第2条件かにより、各処理工程の再開時点を、当該処理工程の開始時点および中断時点から選択する。このため、洗車機2は、車両Xの情報に応じてより適切な再開時点を選択することができ、より適切に車両Xの洗浄を実行できる。
〔実施形態2〕
<塗布工程>
本実施形態に係る洗車機2は、前実施形態に係る洗車機2と比較して同一の構成を備え、車両Xの洗浄方法の一部のみが異なる。本実施形態に係る洗車機2を用いた車両Xの洗浄方法について、図6を参照し、当該洗車機2の制御方法を説明することにより説明する。図6は、洗車機2の制御方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る洗車機2の制御方法は、前実施形態に係る洗車機2の制御方法と比較して、第2洗浄工程に代えて塗布工程を実行する点のみ相違する。換言すれば、本実施形態に係る洗車機2の制御方法においては、はじめに、前実施形態において説明した受付工程および第1洗浄工程を順に実行する。次いで、本実施形態に係る洗車機2の制御方法においては、後述する塗布工程を実行した後、前実施形態において説明した乾燥工程を実行する。
以下、塗布工程について、図7を参照してより詳細に説明する。図7は、塗布工程における洗車機本体4の制御方法を説明するためのフローチャートである。なお、塗布工程において、洗車機2は、制御部44による洗車機本体4の各部の制御を通じ、車両Xに塗膜剤を噴射することにより、車両Xの表面に塗膜剤を塗布して、塗膜を形成する。塗布工程は、洗車機2が順次に実行する、車両Xの洗浄を行うための複数の処理工程の一つに含まれる。
例えば、本実施形態に係る塗布工程は、上述した受付工程において、ユーザが車両Xの洗車条件として塗布剤の塗布を行うことを、制御部44が操作パネル42またはリモートパネル6の制御を通じて取得した場合に実行される。このように、洗車機2は、ユーザXから取得した車両Xの洗車条件に応じて、実行する洗浄工程を、前実施形態に係る洗浄工程と、本実施形態に係る洗浄工程との何れかから選択してもよい。
塗布工程は、第1洗浄工程に次いで実行されるため、洗車機本体4が第2初期位置に位置する状態から実行される。塗布工程において、はじめに、制御部44は、洗車機本体4の各部の制御を通じて、第2初期位置から洗車機本体4の後進を開始し、車両Xへの塗膜剤の塗布を開始する(ステップS10-2)。
例えば、制御部44は、洗車機本体4の制御を通じて、洗車機本体4が備える第2ノズルが含む、撥水コートノズル32またはワックスノズル34の少なくとも一方から、塗膜剤として撥水コート剤またはワックスを噴射させる。これにより、洗車機本体4は、空間4S中を通過する車両Xの表面に塗膜剤を吹き付けることにより、車両Xに塗膜剤を塗布する。以降、特に断りのない限り、洗車機本体4は、後進と空間4S中を通過する車両Xへの塗膜剤の塗布とを継続する。換言すれば、塗布工程は、第2ノズルから車両Xに塗膜剤を噴射する第2噴射工程である。
洗車機本体4の後進および洗車機本体4による車両Xへの塗膜剤の塗布の開始に次いで、制御部44は、第1初期位置まで洗車機本体4が移動したかを判定する(ステップS10-4)。塗布工程において、洗車機本体4が、第2初期位置から第1初期位置まで移動しつつ、空間4S中を通過する車両Xへの塗膜剤の塗布を実行した場合、洗車機本体4による車両Xの後端から前端までの塗膜剤の塗布が完了したものとみなせる。ステップS10-4は、例えば、ステップS6-4と同一の方法によって実行してもよい。
ステップS10-4において、制御部44が、洗車機本体4がまだ第1初期位置まで移動していないと判定したとする。この場合、制御部44は、塗布工程の実行中に新たに異常を検知したかを判定する(ステップS10-6)。ステップS10-6において、制御部44は、ステップS4-8、ステップS6-8、またはステップS8-6の何れかにおける方法と同一の方法によって、異常を検知してもよい。
ステップS10-6において、制御部44が、新たに異常を検知していないと判断した場合、制御部44は、洗車機本体4の制御を通じて、洗車機本体4の後進および車両Xへの塗膜剤の塗布を継続する(ステップS10-8)。一方、ステップS10-6において、制御部44が、新たな異常を検知したと判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の動作を中断する(ステップS10-10)、中断工程を実行する。ステップS10-10において、制御部44は、ステップS4-12、ステップS6-12、またはステップS8-10の何れかと同一の方法によって、洗車機本体4の移動および洗車機本体4による車両Xへの塗膜剤の塗布を中断してもよい。
次いで、制御部44は、ステップS10-10の中断時における洗車機本体4の停止位置から、洗車機本体4の後進および車両Xへの塗膜剤の塗布を再開する(ステップS10-12)。例えば、ステップS10-10において、制御部44は、ステップS6-22と同様の方法によって、洗車機本体4の後進および洗車機本体4による車両Xの洗浄を再開する。このため、塗布工程において、制御部44は、ステップS10-10における塗布工程の中断後、ステップS10-12において、車両Xの車長によらず、当該中断した時点から塗布工程を再開する。換言すれば、ステップS10-12は、中断工程における塗布工程の中断後に、塗布工程に定められた再開ポイントである、塗布工程の中断時点から、塗布工程を再開する再開工程である。
ステップS10-12に次いで、制御部44は、再びステップS10-4の判定を行う。以上により、制御部44は、ステップS10-4において、第1初期位置まで洗車機本体4が移動したと判定されるまで、ステップS10-4からステップS10-12までを繰り返し実行する。制御部44が、ステップS10-4において、第1初期位置まで洗車機本体4が移動したと判定した場合、制御部44は、洗車機本体4の後進および車両Xへの塗膜剤の塗布を停止する(ステップS10-14)。ステップS10-14において、制御部44は、例えば、洗車機本体4の各部の制御を通じて、洗車機本体4の移動を停止し、また、第2ノズルからの塗膜剤の噴射を停止する。ステップS6-26と同様の方法によって実行されてもよい。ステップS10-14の完了をもって、洗車機2は塗布工程を完了する。
本実施形態においても、制御部44は、第1洗浄工程、塗布工程、および乾燥工程のそれぞれにおいて、中断後に、各処理工程に定められた再開ポイントから当該処理工程を再開する。特に、塗布工程における再開ポイントは、第1洗浄工程および乾燥工程と異なり、当該塗布工程の中断時点のみに定められている。
したがって、洗車機2は、前実施形態において説明した理由と同一の理由から、再実行を要しない処理工程の不実行による洗浄コストおよび洗浄時間の低減と、再実行を要する処理工程の確実な実行と、を両立することができる。なお、上述した再開ポイントは何れも一例であり、処理工程毎に、当該処理工程の内容に応じた適切な再開ポイントを定めればよい。
撥水コート剤またはワックス等を含む、車両Xに塗布する塗膜剤は、一般に、車両Xの同一の部分に複数回塗布すると、当該部分における塗膜が必要以上に厚くなり、塗膜のムラが生じる場合がある。このため、本実施形態において、制御部44が、車両Xの情報等によらず、塗布工程に定められた再開ポイントである中断時点から塗布工程を再開することにより、洗車機2は、塗布工程における塗膜剤の塗布ムラを低減することができる。
さらに、制御部44が、中断時点から塗布工程を再開することにより、洗車機2は、無駄に塗膜剤を第2ノズルから噴射させることを低減する。撥水コート剤またはワックス等を含む、車両Xに塗布する塗膜剤は、一般に、市水と比較してコストおよび廃液処理の負荷が高い。したがって、洗車機2は、塗布工程において無駄に塗膜剤を第2ノズルから噴射させることを低減することにより、コストおよび廃液処理の負荷を低減できる。
本実施形態においては、実施形態に係る洗車機2が、第1洗浄工程、塗布工程、および乾燥工程をこの順に行う例について説明した。しかしながら、洗車機2が実行する車両Xの洗浄工程は上述した工程に限られない。例えば、洗車機2は、第1洗浄工程に次いで、前実施形態において説明した第2洗浄工程を実行してもよい。また、洗車機2は、当該第2洗浄工程に次いで、上述した塗布工程と同様の方法にて、洗車機本体4を第1初期位置から第2初期位置まで移動させつつ、車両Xに塗膜剤を塗布した後、上述した塗布工程を実行してもよい。
前述の各実施形態に係る洗車機2は、洗浄工程において処理工程を不必要に再実行することを低減することにより、市水、洗浄剤、および塗膜剤を無駄に消費することを低減できる。したがって、各実施形態に係る洗車機2は、持続可能な開発目標(SDGs)の目標6「安全な水とトイレを世界中に」、および目標12「つくる責任つかう責任」の達成に貢献できる。
さらに、前述の各実施形態に係る洗車機2は、廃液処理の負荷が市水と比較して高い洗浄剤および塗膜剤が無駄に廃棄されることを低減するため、廃液を廃棄する際の環境への負荷を低減できる。このため、各実施形態に係る洗車機2は、SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」および目標15「陸の豊かさも守ろう」の達成に貢献できる。また、同一の理由から、各実施形態に係る洗車機2は、廃液処理を簡素化でき、あるいは、廃液処理に必要な水の量を削減できる観点からも、SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」の達成に貢献できる。
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
2 洗車機
4 洗車機本体
14 トップブラシ(ブラシ)
16 サイドブラシ(ブラシ)
18 ロッカーブラシ(ブラシ)
24 第1浄水ノズル(第1ノズル)
26 第2浄水ノズル(第1ノズル)
28 第1洗剤ノズル(第1ノズル)
30 第2洗剤ノズル(第1ノズル)
32 撥水コートノズル(第2ノズル)
34 ワックスノズル(第2ノズル)
44 制御部

Claims (6)

  1. 車両の洗浄を行うための複数の処理工程を順次に実行することにより、前記車両を洗浄する洗車機であって、
    前記車両に対し相対移動をしつつ前記車両を洗浄する洗車機本体と、
    前記洗車機の各部を制御する制御部と、を備え、
    前記複数の処理工程の各々に、中断後に再開するときの再開ポイントが予め定められており、
    前記制御部は、
    前記処理工程の実行中に異常が検知されたとき、当該処理工程を中断し、
    前記中断後に、当該処理工程に定められた前記再開ポイントから当該処理工程を再開する、洗車機。
  2. 前記複数の処理工程の1つは、前記洗車機本体が備えるブラシによって前記車両の表面を摺動するブラッシング工程であり、
    前記ブラッシング工程に定められた前記再開ポイントは、前記ブラッシング工程の開始時点である、請求項1に記載の洗車機。
  3. 前記ブラッシング工程が、前記洗車機本体が備える第1ノズルから前記車両へ液体を噴射する動作を併せて行う第1噴射工程を含む場合、
    前記制御部は、再開後の前記ブラッシング工程において、前記中断した時点まで、前記第1噴射工程を停止する、請求項2に記載の洗車機。
  4. 前記複数の処理工程の1つは、前記洗車機本体が備える第2ノズルから前記車両に塗膜剤を噴射する第2噴射工程であり、
    前記第2噴射工程に定められた前記再開ポイントは、前記第2噴射工程の中断時点である、請求項1から3の何れか1項に記載の洗車機。
  5. 前記複数の処理工程の各々に定められた前記再開ポイントは、当該処理工程の開始時点および中断時点を含み、
    前記制御部は、さらに、前記車両の情報を取得し、当該車両の情報が第1条件を満たす場合、前記中断後に、前記開始時点から当該処理工程を再開し、当該車両の情報が第2条件を満たす場合、前記中断後に、前記中断時点から当該処理工程を再開する、請求項1に記載の洗車機。
  6. 車両に対する相対移動をしつつ前記車両を洗浄する洗車機本体を備えた洗車機の制御方法であって、
    前記車両の洗浄を行うための複数の処理工程を順次に実行することにより、前記車両を洗浄する洗浄工程を有し、
    前記複数の処理工程の各々に、中断後に再開するときの再開ポイントが予め定められており、
    前記洗浄工程は、
    前記処理工程の実行中に異常が検知されたとき、当該処理工程を中断する中断工程と、
    前記中断後に、当該処理工程に定められた前記再開ポイントから当該処理工程を再開する再開工程と、を含む洗車機の制御方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7375257B1 (ja) * 2023-08-30 2023-11-07 Dmg森精機株式会社 工作機械、情報処理装置および制御プログラム

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