JP2023119403A - 発電センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる形状および/または極数を持つ磁界発生源との組合せが容易であり、かつ高出力の信号を得ることができる発電センサを提供する。【解決手段】発電センサ100は、軸方向xに印加される交番磁界によって大バルクハウゼン効果を発現する磁性ワイヤ110と、磁性ワイヤに巻回されたコイル120と、磁性ワイヤの両端部にそれぞれ磁気的に結合された一対の磁束伝導片130,131と、を含む。一対の磁束伝導片は、軸方向に直交する方向zに互いに平行に延びる一対の軸直交部133と、軸直交部の先端部から軸方向に沿って互いに接近する方向に延びる一対の軸平行部134と、を備えている。一対の軸平行部の近接端134a同士の間隔の軸方向の距離Lは、磁性ワイヤとの結合位置における一対の軸直交部の間の軸方向の距離Dの5%~50%である。発電センサは、軸平行部に対して磁性ワイヤとは反対側を検出領域140とするように構成されている。【選択図】図1B

Description

この発明は、磁界の変化に応答して電力を発生する発電センサに関する。
大バルクハウゼン効果(大バルクハウゼンジャンプ)を有する磁性ワイヤは、ウィーガンドワイヤまたはパルスワイヤの名で知られている。この磁性ワイヤは、芯部とその芯部を取り囲むように設けられた表皮部とを備えている。芯部および表皮部の一方は弱い磁界でも磁化方向の反転が起きるソフト(軟磁性)層であり、芯部および表皮部の他方は強い磁界を与えないと磁化方向が反転しないハード(硬磁性)層である。このような磁性ワイヤにコイルを巻回することにより、発電センサを構成することができる。
ハード層とソフト層とがワイヤの軸方向に沿って同じ向きに磁化されているときに、その磁化方向とは反対方向の外部磁界強度が増加して或る磁界強度に達すると、ソフト層の磁化方向が反転する。この磁化方向の反転は、磁性ワイヤの或る部分を開始位置としてワイヤ全体に伝播し、ソフト層の磁化方向が一斉に反転する。このとき、大バルクハウゼン効果が発現し、磁性ワイヤに巻かれたコイルにパルス信号が誘発される。上述の外部磁界強度がさらに増加し、或る磁界強度に達すると、ハード層の磁化方向が反転する。
この明細書では、ソフト層の磁化方向が反転するときの磁界強度を「動作磁界」といい、ハード層の磁化方向が反転するときの磁界強度を「安定化磁界」という。
コイルから得られる出力電圧は、入力磁界(外部磁界)の変化スピードにかかわらず一定であり、入力磁界に対するヒステリシス特性を持つためチャタリングがない、などの特徴を有する。そのため、コイルから生成されるパルス信号は、位置検出装置などに使用される。コイルからの出力は電力を持つため、外部電力の供給を要しない発電型のセンサ(発電センサ)を構成できる。
大バルクハウゼン効果が発現するためには、ハード層およびソフト層の磁化方向が一致している状態から、ソフト層のみの磁化方向が反転することが必要である。ハード層およびソフト層の磁化方向が不一致の状態で、ソフト層のみの磁化方向が反転したとしても、パルス信号は生じないか、あるいは生じたとしても非常に小さい。
また、得られる電力を最大化するためには、磁性ワイヤ全体の磁化方向が揃っている状態から、ソフト層の磁化反転が磁性ワイヤ全体に及ぶことが重要である。磁性ワイヤの磁化方向が部分的に揃っていない場合には、非常に小さいパルス信号が得られるに過ぎない。そのため、磁性ワイヤの全体に一様な磁界がかかることが好ましい。
発電センサおよび/または発電センサを用いた位置検出装置の技術が特許文献1~5に記載されている。
特許文献1は、磁性ワイヤの両端に筒状の軟磁性磁石を備える磁気センサを開示している。この構成により、磁性ワイヤに発生する反磁界を抑制し、パルス信号出力を安定化できることが説明されている。しかし、磁界発生源を、磁性ワイヤの軸方向に平行な磁界を磁性ワイヤ全体に印加できる構造としなければ、磁性ワイヤの素性が有する大バルクハウゼン効果を十分に引き起こすことはできない。
特許文献2は、磁性ワイヤの両端部に、磁性ワイヤに接し、かつ磁性ワイヤを押圧する軟磁性体を備えた発電素子を開示している。この構成により、磁性ワイヤに発生する反磁界を抑制し、パルス信号出力を安定化できることが説明されている。しかし、特許文献2に開示された軟磁性体の構造では、外部磁界を形成する磁石から漏洩する磁界を誘導および/またはシールドする効果が小さい。そのため、磁性ワイヤの軸方向と平行な磁界が磁性ワイヤの軸全体に印加されない。したがって、やはり、磁性ワイヤの素性が有する大バルクハウゼン効果を十分に引き起こすことができず、高出力は期待できない。
特許文献3~5は、高出力を得るために、検出媒体である磁石から漏洩する磁界を磁性ワイヤの軸方向と平行な磁界が磁性ワイヤの軸全体に印加できるようにした技術を開示している。
特許文献3は、回転軸を中心に回転する回転体に取り付けられる磁石と、発電素子とを有する回転数検出器を開示している。発電素子は、磁性ワイヤの両端部にフェライトビーズを設け、それらの間で磁性ワイヤにコイルを巻回した構造を有する。磁石は、回転方向に並べられた複数の磁極を有し、各磁極は、磁力の強さが異なる第1の領域および第2の領域を有する。磁石および発電素子は、回転軸からオフセットした領域において、回転軸と平行な方向に対向するように配置される。フェライトビーズは、磁石から磁性ワイヤに向かう磁束を引き寄せて、当該フェライトビーズを通じて磁性ワイヤへ磁束を作用させる、と説明されている。この作用を実現するためには、磁石形状および磁石と発電素子との間の間隔(エアギャップ)を注意深く設計し、回転軸の回転角度に応じて適切な強度の磁界が磁性ワイヤに印加されるようにしなければならない。そのため、発電センサの配置を決定するための設計が難しく、かつ磁石形状の設計自由度が少ない。
特許文献4は、磁性ワイヤにコイルを巻回した磁界検出部を備える回転検出装置を開示している。ハウジングに回転可能に支持されたシャフトの外周に4つの永久磁石が固定され、永久磁石の回転軌跡円の外側に3つの磁界検出部が配置されている。3つの磁界検出部は、それらの軸方向を回転軌跡円の接線方向と平行とし、回転軌跡円の半径方向に沿って永久磁石と対向可能であるように配置されている。磁界検出部は、基板に固定され、その基板がハウジングに固定されている。基板には、さらに、第1磁性部材および第2磁性部材が固定されている。第1磁性部材は、磁界検出部から離れて配置され、磁界検出部の軸方向一方側において、永久磁石に対向する部分を覆うように配置されている。第2磁性部材は、磁界検出部から離れて配置され、磁界検出部の他方側において、永久磁石に対向する部分を覆うように配置されている。これらの磁性部材は、永久磁石により磁界検出部に付与される磁界を誘導し、所定の磁路を形成可能である、と説明されている。
しかし、特許文献4の図1の構造においては、2つの磁性部材が磁性ワイヤの両端より離間して配置されているため、磁気的な結合が弱く誘導効率が高くない。
特許文献4の図4の構造においては、側板部が追加され磁界検出部に対向する磁性部材の面積が増えているので、誘導効率が向上する。しかし、当該側板部は磁性ワイヤの両端から離れて配置されているため、効果は十分ではなく、永久磁石とは反対側から磁界検出部に対向する側板部も必要となる。また、特許文献4の図3A、図5で示されるように磁界が湾曲しており、磁性ワイヤの中間部で磁束が出入りするので、磁性ワイヤ全体の磁界強度は一様にならない。さらに、特許文献4の磁性部材は、永久磁石の形状および配置に合わせた形態としなければならないため、汎用性に欠ける。
特許文献5は、感磁性ワイヤからなる感磁性部の端部を収容する細長い切欠き部を有する第1磁性体および第3磁性体によって、磁石からの磁界を誘導する構成を備えた電気信号発生ユニットを開示している。感磁性部の端部が第1磁性体および第3磁性体の切欠き部に直接設置されているため、誘導効率に奏効している。しかし、第1磁性体および第3磁性体は、磁石から漏洩して感磁性部の軸中央部に至る磁界を遮蔽できる構造ではない。そのため、第2磁性体としてのサイドヨークによって磁石をカバーしなければならない。したがって、部品点数が多く、かつ構造が大型になる。また、第1磁性体および第3磁性体の両端が内側または外側に傾斜しているが、傾斜角および長さを磁石の形状および配置に合わせて設計しなければならないため、汎用性に欠ける。また、組立調整時に感磁性部の両端部を第1磁性体および第3磁性体の切欠きに収容する必要がある。すなわち、感磁性部の両端は、組立時に、第1磁性体および第3磁性体の切欠き部で調整して配置(出来栄え基準で配置)することになる。したがって、装置の組立が煩雑であるうえに、装置性能が組立精度に依存する。
特開2006-73974号公報 国際公開第2021/200361号 特許6647478号公報 特許6407284号公報 特許6959588号公報
このように、磁性ワイヤ全体に軸方向に平行な磁界を均一な強度で印加するには、発電センサを単に配置するだけでは足りず、発電センサと磁石との間に、検出装置全体の構成に応じて設計される様々な磁性体を配置する必要がある。具体的には、検出媒体である磁石の構造および/または配置に合わせた形状および配置の磁性部材が必要である。したがって、従来技術の構造は、総じて、汎用性に欠ける欠点がある。
そこで、本発明の一実施形態は、汎用性を向上できる構造の発電センサを提供する。
より具体的には、本発明の一実施形態は、異なる形状および/または極数を持つ磁界発生源(典型的には磁石)との組合せが容易であり、かつ高出力の信号を得ることができる発電センサを提供する。
この発明の一実施形態は、軸方向に印加される交番磁界によって大バルクハウゼン効果を発現する磁性ワイヤと、前記磁性ワイヤに巻回されたコイルと、前記磁性ワイヤの両端部にそれぞれ磁気的に結合された一対の軟磁性体部品からなり、前記磁性ワイヤの前記軸方向の中心位置に設定される対称面に関して互いに対称な一対の磁束伝導片と、を含む、発電センサを提供する。前記一対の磁束伝導片は、前記磁性ワイヤの両端部がそれぞれ固定され前記磁性ワイヤの両端部から前記軸方向に直交する方向に互いに平行に延びる一対の軸直交部と、前記軸直交部の先端部から前記軸方向に沿って互いに接近する方向に延び、近接端同士が前記軸方向に間隔を空けて対向する一対の軸平行部と、を備えている。前記近接端同士の前記間隔の前記軸方向の距離は、前記磁性ワイヤとの結合位置における前記一対の軸直交部の間の前記軸方向の距離の5%~50%である。前記発電センサは、前記軸平行部に対して前記磁性ワイヤとは反対側を検出領域とするように構成されている。
この構成によれば、検出領域の磁界は、軟磁性体部品からなる磁束伝導片によって磁性ワイヤの両端部に導かれる。そのうえ、検出領域と磁性ワイヤとの間には磁性ワイヤの軸方向に平行な軸平行部が位置しているので、検出領域から磁性ワイヤの軸方向途中位置へと向かう磁束は、軸平行部によって遮蔽される。とくに、一対の磁束伝導片の軸平行部の近接端同士の軸方向の距離が磁性ワイヤとの結合位置における軸直交部の間の距離の5%~50%であるので、優れた磁気遮蔽効果が得られる。したがって、磁性ワイヤの軸方向の広い範囲にわたってその軸方向の磁界を印加することができるので、大バルクハウゼン効果を十分に引き起こすことができ、高出力の信号を得ることができる発電センサを実現できる。
しかも、発電センサが磁束伝導片を備えており、その磁束伝導片と磁性ワイヤとが互いに固定されて結合されているので、検出領域に検出媒体としての磁界発生源(典型的には磁石)が配置されるようにすればよい。したがって、異なる形状および/または極性を有する磁界発生源との組合せが容易であり、このような組合せを利用する装置(たとえば位置検出装置)の設計が容易になる。
一つの実施形態では、前記一対の磁束伝導片は、前記検出領域に配置される磁界発生源が当該一対の磁束伝導片を含む空間に形成する磁界を前記軸方向の磁界に補正して前記磁性ワイヤに印加するように構成されている。この構成により、磁束伝導片が検出領域に配置される磁界発生源からの磁界を補正する磁界補正機能を有し、それにより、磁性ワイヤの両端部の間に、その軸方向の磁界を印加することができる。それにより、大バルクハウゼン効果を十分に引き出して、高出力のパルス信号を発生させることができる。
一つの実施形態では、前記間隔の前記軸方向の距離が、前記磁性ワイヤとの結合位置における前記一対の軸直交部の間の前記軸方向の距離の20%~40%である。この構成により、磁性ワイヤが有する素性の大バルクハウゼン効果のほぼ完全に引き出すことができるので、一層高出力な発電センサを実現できる。
一つの実施形態では、前記磁束伝導片の前記軸直交部は、前記軸方向に貫通する穴または溝が形成されたワイヤ配置部を有し、前記磁性ワイヤは前記ワイヤ配置部において前記軸直交部を貫通して、前記軸直交部に固定されている。
この構成によれば、磁性ワイヤが軸直交部を貫通する構成とすることにより、磁束伝導片と磁性ワイヤの両端部とを確実に磁気結合することができ、かつそれらの間の固定を確実にすることができる。
軸直交部は、たとえばコイルの径と同程度の大きさに構成することができる。この場合、磁性ワイヤと検出領域との間には軸平行部が配置されるので、磁性ワイヤの軸方向から磁束伝導片を見たときに、ワイヤ配置部は、検出領域から離れる方向にオフセットされた(偏った)位置に配置されることになる。このような構成により、発電センサを小型に構成できる利点がある。
一つの実施形態では、前記磁性ワイヤとの結合位置における前記軸直交部の前記軸方向の厚みが、前記磁性ワイヤの全長の10%~20%である。この構成によれば、軸直交部における磁気通路が狭くなりすぎず、かつ軸直交部に起因して大バルクハウゼン効果のピックアップ効率が実質的に低下することを回避できる。それにより、高出力のパルス信号を生成可能な発電センサを実現できる。
一つの実施形態では、前記軟磁性体部品は、保磁力が前記磁性ワイヤの保磁力以下であり、かつ透磁率が500以上の材料からなる。このような材料は、低磁気抵抗、低ヒステリシス、低自己誘電等の特性を有する。それにより、磁界発生源が高速に移動したときに生じる高周波の交番磁界が印加されたときでも、発電センサの出力特性に対する影響が少ない。具体的には、前記軟磁性体部品は、Ni系フェライトまたはMn系フェライトの材料からなることが好ましい。
一つの実施形態では、前記発電センサは、前記検出領域に臨むように前記磁束伝導片の前記軸平行部に設けられた面実装用の外部端子電極をさらに含む。この構成により、発電センサの構成部品点数を少なくすることができ、構造が簡単で小型な面実装型の発電センサを提供できる。
この発明によれば、汎用性を向上できる構造の発電センサを提供できる。より具体的には、異なる形状および/または極数を持つ磁界発生源(典型的には磁石)との組合せが容易であり、かつ高出力の信号を得ることができる発電センサを提供できる。
図1Aは、第1実施形態に係る発電センサの斜視図である。 図1Bは、図1Aの矢印101の方向に見た正面図である。 図2A、図2Bおよび図2Cは、第1比較例の発電センサ、第2比較例の発電センサおよび第1実施形態の発電センサをそれぞれ用いた回転検出装置の第1モデルを示す。 図3A、図3Bおよび図3Cは、図2A、図2Bおよび図2Cにそれぞれ示す配置での2次元磁気シミュレーションの結果を示す図解的な断面図である。 図4A、図4Bおよび図4Cは、図2A、図2Bおよび図2Cにそれぞれ示す配置(第1モデル)での3次元磁気シミュレーションの結果を示す。 図5Aおよび図5Bは、第2比較例の発電センサおよび第1実施形態の発電センサをそれぞれ用いた回転検出装置の第2モデルを示す。 図6Aおよび図6Bは、図5Aに示す配置(第2比較例の発電センサを用いた第2モデル)での3次元磁気シミュレーションの結果を示す。図6Cは、図5Bに示す配置(第1実施形態の発電センサを用いた第2モデル)での3次元磁気シミュレーションの結果を示す。 図7Aおよび図7Bは、第1実施形態の発電センサを用いた回転検出装置の第3モデルを示す。 図8は、図7Bに示す配置での3次元磁気シミュレーションの結果を示す。 図9は、第1実施形態の発電センサを用いた第1モデル(図2C参照)および第3モデル(図7B参照)の構造について、一対の磁束伝導片の間の磁性ワイヤの位置での距離に対する近接端の間の距離の比率と、コイルから出力されるパルス信号の波高との関係を調べた結果を示す。 図10は、第1実施形態の変形例を示す。 図11Aは、第2実施形態に係る発電センサの斜視図である。 図11Bは、第2実施形態に係る発電センサの一部分解斜視図である。 図11Cは、第2実施形態に係る発電センサの側面図である。 図12Aおよび図12Bは磁束伝導片の構成例を示す正面図である。図12Cは、磁束伝導片の変形例の構成を示す斜視図である。 図13Aは、第2実施形態に係る発電センサの変形例の構成を示す斜視図である。 図13Bは、第2実施形態に係る発電センサの変形例の構成を示す分解斜視図である。 図14Aおよび図14Bは、それぞれ、第2実施形態に係る発電センサを用いた回転検出装置の第1の構成例を示す斜視図および平面図である。 図15Aおよび図15Bは、それぞれ、第2実施形態に係る発電センサを用いた回転検出装置の第2の構成例を示す斜視図および平面図である。 図16Aおよび図16Bは、それぞれ、第2実施形態に係る発電センサを用いた回転検出装置の第3の構成例を示す斜視図および平面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。
[第1実施形態]
図1Aおよび図1Bに、第1実施形態に基づく発電センサ100を示す。図1Aは発電センサ100の斜視図であり、図1Bは図1Aの矢印101の方向に見た正面図である。
発電センサ100は、大バルクハウゼン効果を発現する磁性ワイヤ110と、磁性ワイヤ110に巻回されたコイル120と、軟磁性体部品からなる一対の磁束伝導片130,131とを含む。コイル120は、磁性ワイヤ110の第1端部111と第2端部112とを同じ長さで露出するように、磁性ワイヤ110に巻回されている。この実施形態では、コイル120は、一対の磁束伝導片130,131の間で磁性ワイヤ110に巻回されている。一対の磁束伝導片130,131は、磁性ワイヤ110の第1端部111および第2端部112にそれぞれ磁気的に結合している。
一対の磁束伝導片130,131は、実質的に同形同大の構成を有している。より具体的には、一対の磁束伝導片130,131は、磁性ワイヤ110の軸方向x(長さ方向、線長方向)の中心位置(以下「軸中心位置」という。)113において軸方向xに直交する対称面115(幾何学的配置を説明するための仮想的な平面)に対して互いに対称に構成されている。一対の磁束伝導片130,131は、磁性ワイヤ110の両端部111,112から軸方向xに直交する直交方向zに互いに平行に延びる軸直交部133と、軸直交部133の先端部から軸方向xに沿って互いに接近する方向に延びる軸平行部134とを備えている。
一対の磁束伝導片130,131の軸直交部133の基端部に、磁性ワイヤ110の両端部111,112がそれぞれ固定されている。より具体的には、軸直交部133の基端部には、軸方向xに貫通する穴または溝が形成されたワイヤ配置部130a,131aが設けられている。図1A等には、ワイヤ配置部130a,131aを穴で構成した例を示す。ワイヤ配置部130a,131aを溝で構成する場合には、当該溝は、後述する検出領域140とは反対側の端面に開放するように直交方向zに沿って延びる溝であることが好ましい。磁性ワイヤ110の第1端部111および第2端部112は、ワイヤ配置部130a,131aにおいて軸直交部133を貫通した状態で、当該軸直交部133に固定されている。さらに具体的には、ワイヤ配置部130a,131aを構成する穴または溝内に樹脂(図示省略)が配置されることにより、磁性ワイヤ110の端部111,112が軸直交部133に固定され、それらが互いに結合されている。これにより、磁性ワイヤ110と一対の磁束伝導片130,131とが、互いに機械的に結合され、かつ互いに磁気的に結合されている。
一対の磁束伝導片130,131の軸平行部134は、それらの近接端134a同士が、磁性ワイヤ110の軸中心位置113を通る対称面115を挟んで互いに対向している。すなわち、それらの近接端134aは、軸方向xに間隔を空けて互いに対向している。この間隔の軸方向xの中間位置は、軸中心位置113の軸方向xの位置に相当しており、したがって、一対の軸平行部134の近接端134aから対称面115までの軸方向xの距離は等しい。当該間隔の軸方向xの距離Lは、磁性ワイヤ110と軸直交部133との結合位置における一対の軸直交部133の間の距離Dの5%~50%とされ、より好ましくは、20%~40%とされる。距離Dは、より具体的には、磁性ワイヤ110との結合位置において軸方向xに対向する一対の磁束伝導片130,131の内側面130b,131b(軸直交部133の内側面)の間の軸方向xの距離である。
この発電センサ100は、軸平行部134に対して磁性ワイヤ110とは反対側の領域を検出領域140とするように構成されている。この検出領域140に、検出すべき磁界を発生する磁界発生源400が配置される。典型的には、磁界発生源400は、検出領域140を通過するように、発電センサ100に対して相対的に移動する。すなわち、磁界発生源400の移動経路上に検出領域140が配置される。一対の磁束伝導片130,131は、検出領域140に配置された磁界発生源400が当該磁束伝導片130,131を含む空間に形成する磁界を軸方向xの磁界に補正して磁性ワイヤ110に印加するように構成されている。
さらに具体的に説明すると、軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131は、略直方体形状の軸直交部133と、軸直交部133の磁界発生源400に対向する側、すなわち検出領域140側の端部である先端部に連設された略直方体形状の軸平行部134とを有し、軸直交部133と軸平行部134との結合部で直角に曲がったL字形状を有している。軸平行部134は、磁性ワイヤ110を覆うように、すなわち、磁性ワイヤ110と検出領域140との間を遮蔽するように、軸方向xに沿って延びている。互いに対称な形状を有する一対の磁束伝導片130,131の軸平行部134は、磁性ワイヤ110の軸中央側に延びており、それらの近接端134aは、磁性ワイヤ110の軸中心位置113の付近で間隔を空けて互いに対向している。近接端134aは、軸方向xに直交する平面をなしており、2つの近接端134aをそれぞれ形成する2つの平面は互いに平行であり、それらが軸方向xに対峙している。2つの近接端134aの間の間隔の方向xの距離Lは、2つの近接端134aを形成する2つの平面の間の距離である。
軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131とコイル120とは、それらを覆うケース(図示省略)に接着樹脂、嵌合、その他の適切な固定手段によって固定される。前述のとおり、磁性ワイヤ110の両端部111,112は、2つの貫通する穴または溝からなるワイヤ配置部130a,131aに樹脂(図示省略)によって固定されている。したがって、一対の磁束伝導片130,131、コイル120および磁性ワイヤ110が互いに固定されて一体化された構造によって発電センサ100が構成されている。
[第1モデル]
図2A、図2Bおよび図2Cは、第1比較例の発電センサ280、第2比較例の発電センサ300および前記第1実施形態の発電センサ100をそれぞれ用いた回転検出装置の第1モデルを示す。回転検出装置は、回転軸線411まわりに回転する磁石410と、回転軸線411に軸中心位置113を整合させて回転軸線411に直交するように軸方向xを設定して配置した発電センサ280,300,100とを含む。ただし、各図において、発電センサ280,300,100のコイル120(図1Aおよび図1B参照)の図示は省略してある。磁性ワイヤ110は、磁石410から、回転軸線411と平行な方向に間隔を空けて配置されている。
磁石410は、磁界発生源400の一例である。この例では、磁石410は、磁性ワイヤ110の全長よりも径の小さいリング形状の2極磁石であり、磁性ワイヤ110の軸方向xに平行な磁界が磁性ワイヤ110の全体に印加されにくい形態を有している。磁石410は、回転軸線411を中心とするリング状の回転体であり、円周方向に沿う半分の領域がN極領域、残り半分の領域がS極領域である。
図2A、図2Bおよび図2Cには、磁性ワイヤ110の軸方向xに安定化磁界が印加されるように、回転軸線411に沿って見る平面視において、NS極の磁極境界線410aが磁性ワイヤ110の軸方向xと垂直になるように配置した状態を示す。
図2Aに示す第1比較例の発電センサ280は、第1実施形態(図2C参照)と比較すると、軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131を備えていない。図2Bに示す第2比較例の発電センサ300は、第1実施形態(図2C参照)と比較すると、磁性ワイヤ110の両端部に軟磁性体部品330,331を備えているものの、それらの構成は第1実施形態における磁束伝導片130,131とは異なる。具体的には、軟磁性体部品330,331は、中央に磁性ワイヤ110を通す貫通穴を持つ筒状に構成されており、磁石410に対向する側にL字形状に曲がった部位を持たない。すなわち、軟磁性体部品330,331は、磁性ワイヤ110と磁石410との間を磁気的に遮蔽できる構造になっていない。端的には、第2比較例の発電センサ300は、特許文献1の図6に表れている構造に匹敵する。一対の軟磁性体部品330,331の軸方向xの距離Lは、いずれの位置においても、磁性ワイヤ110との結合位置における両者間の距離Dに等しく、この距離Dの100%である。
図2Cに示す第1実施形態の発電センサ100においては、軸平行部134の近接端134aの間の軸方向xの距離Lを、一例として、軸直交部133の間の距離Dの3分の1、すなわち、33%としてある。
図3A、図3Bおよび図3Cは、図2A、図2Bおよび図2Cにそれぞれ示す配置での2次元磁気シミュレーションの結果を示す図解的な断面図である。具体的には、図2A、図2Bおよび図2Cの配置において、磁性ワイヤ110の軸線を通る鉛直断面での2次元磁気シミュレーションの結果を示す。
磁性ワイヤ110の磁束分布が全軸長範囲で一様になるためには、磁束が、磁性ワイヤ110の一端から入り、もう一端に抜けていくのが望ましい。
図3Aに示す第1比較例の磁気シミュレーション結果では、磁界発生源(磁石410)が生成する磁束の多くは、磁性ワイヤ110の軸方向途中位置から入り、軸方向途中位置で抜けて出る。そのため、磁性ワイヤ110の中央領域の磁束密度が両端領域よりも高くなる。
図3Bに示す第2比較例の磁気シミュレーション結果から、円筒状の軟磁性体部品330に磁界発生源(磁石410)の磁束が誘引され、第1比較例よりも、磁性ワイヤ110の一端から、もう一端に抜けて出る磁束が増加していることが分かる。しかしながら、依然として磁性ワイヤ110の中央部に入り、軸方向途中位置で抜けて出る磁束が存在する。
図3Cに示す第1実施形態の磁気シミュレーション結果から、L字形状の軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131に磁界発生源(磁石410)の磁束の大部分が誘引されていることが分かる。ごく一部が中央部の間隔(距離L)を経由して漏洩するが、ほとんどの磁束は磁性ワイヤ110の一端から他端に至る経路を通る。磁界発生源(磁石410)から磁性ワイヤ110の中央部に向かう磁束は、軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131、とくにその軸平行部134によってシールドされ、磁性ワイヤ110にその軸方向途中位置から入る磁束はない。より具体的には、磁界発生源(磁石410)からの磁束は、一方の磁束伝導片130の軸平行部134の検出領域対向面134bから入り、磁束伝導片130内を伝導されて磁性ワイヤ110の第1端部111に至る。また、磁性ワイヤ110の第2端部112からの磁束は、他方の磁束伝導片131を伝導されてその軸平行部134に至り、その検出領域対向面134bから磁界発生源(磁石410)に至っている。よって、磁性ワイヤ110の全長にわたって一様な磁束分布となる。すなわち、磁性ワイヤ110の全長に渡って、その軸方向xに平行で、かつ一様な強度の磁界を形成できる。なお、検出領域対向面134bは、検出領域140に対向する表面であり、軸方向xに平行な面である。
このように、第1実施形態の発電センサ100においては、磁束伝導片130,131の働きによって、検出領域140に配置される磁界発生源(磁石410)が発生する磁界が、磁性ワイヤ110の軸方向xに補正されて、磁性ワイヤ110に印加される。
図4A、図4Bおよび図4Cは、図2A、図2Bおよび図2Cにそれぞれ示す配置(第1モデル)での3次元磁気シミュレーションの結果を示す。これらの図を用いて、磁界発生源の磁石410が回転軸線411まわりに回転したときでも、磁性ワイヤ110の軸方向xに印加磁界が補正される機能を説明する。
図4A、図4Bおよび図4Cは、磁石410を回転軸線411まわりに回転させ、磁石410の複数の回転角度において磁性ワイヤ110に印加される磁界をグラフで表したものである。横軸のワイヤ位置は、磁性ワイヤ110の軸方向xの各部の位置を表す。具体的には、図2Bおよび図2Cの配置の場合における2つの磁束伝導片130,131の軸直交部133の軸方向xに対峙する2つの内側面130b,131b(図1B参照)の間の区間を10等分し、その区間の一端を「0」と表し、他端を「10」と表してある。図2Aの配置の場合にも、対応するワイヤ位置を「0」~「10」で表してある。また、磁石410の回転角度は、図2A~図2Cの配置を0度とし、それらの配置の平面視において、磁石410の磁極境界線410aが磁性ワイヤ110と平行になるときの回転角度を90度としてある。なお、図2Aの第1比較例、図2Bの第2比較例、および図2Cの第1実施形態における磁性ワイヤ110の全長は等しく、したがって、図4A、図4Bおよび図4Cに示すワイヤ位置は対応する位置を示す。縦軸は磁界強度を表す。
図4A、図4Bおよび図4Cには、第一象限の回転角度範囲、すなわち、0度から90度の範囲の磁気シミュレーション結果を示してある。この第一象限の回転角度範囲にて、ハード層およびソフト層の磁化方向が一致する準備状態(プラス信号の出力前のセット状態)にできる安定化磁界と、ソフト層を反転させてハード層およびソフト層の磁化方向を反対にできる(マイナス信号が出力される)動作磁界とが確認できる。磁界強度は安定化磁界が|±1|以上となるように規格化した。動作磁界は約±0.5となる。つまり、図4A、図4Bおよび図4Cにおいて、-1.0以下(絶対値が1以上)の磁界強度(安定化磁界)となるワイヤ位置では、ハード層およびソフト層の両方の磁化方向を反転させることができる。また、図4A、図4Bおよび図4Cにおいて、-0.5以下(絶対値が0.5以上)の磁界強度(動作磁界)となるワイヤ位置では、ソフト層の磁化方向を反転させることができる。-0.5以下-1.0超(絶対値が0.5以上1.0未満)の磁界強度となるワイヤ位置では、ソフト層の磁化方向を反転させることができるが、ハード層の磁化方向は反転させることができない。
図4Aに示す第1比較例を用いたモデルの3次元磁気シミュレーション結果では、いずれかのワイヤ位置で安定化磁界(絶対値が1以上)が印加される回転角度では、磁性ワイヤ110の両端付近と中央部とで磁界強度が大きく異なっており、このことは、磁性ワイヤ110の両端付近の磁界方向が磁性ワイヤ110の軸方向xに沿っていないことを示す。磁性ワイヤ110の両端付近、具体的には0~2および8~10のワイヤ位置では安定化磁界が印加されない。すなわち、約40%の領域で安定化磁界が印加されず、この領域でハード層とソフト層との磁化方向が不一致となり、一致領域は残りの60%である。そのため、その後に動作磁界が印加されたときには、一致領域60%におけるソフト層の反転が出力に寄与するに過ぎないので、パルス信号は非常に小さくなる。
図4Bに示す第2比較例の発電センサ300を用いたモデルに対する3次元磁気シミュレーション結果では、ワイヤ位置に対する磁界強度の差は第1比較例の場合よりも小さくなる。いずれかのワイヤ位置で安定化磁界(絶対値が1以上)が印加される回転角度では、ハード層とソフト層との磁化方向の不一致領域が約20%(0~1および9~10のワイヤ位置)、一致領域が残りの80%であり、第1比較例1よりは改善はされる。しかし、その後に動作磁界が印加されたときには、一致領域80%でのソフト層の反転が出力に寄与するに過ぎないので、磁性ワイヤ110が持つ素性を完全に引き出すことができず、パルス信号は小さい。
図4Cに示す第1実施形態の発電センサ100を用いたモデルに対する3次元磁気シミュレーション結果では、全ての回転角度で、磁性ワイヤ110の両端付近と中央部とで磁界強度の実質的な差がない。このことは、磁性ワイヤ110に印加される磁界が、いずれの回転角度においても、磁性ワイヤ110の全長に渡って、その軸方向xに平行であることを示す。換言すれば、磁石410が発生する磁界が、磁性ワイヤ110の軸方向xに平行な磁界に補正されて磁性ワイヤ110に印加されていることを示す。
この第1モデルの構造においては、比較的小さな磁界発生源(磁石410)は、発電センサ100が配置される空間領域に、磁性ワイヤ110の軸方向xに平行な交番磁界を形成することができない。それにもかかわらず、第1実施形態の発電センサ100によれば、磁界発生源(磁石410)の運動によって生成される交番磁界が、磁性ワイヤ110の軸方向xに平行な磁界に補正されて磁性ワイヤ110に印加される。それにより、安定化磁界を磁性ワイヤ110の全長に渡って印加できるので、ハード層とソフト層との磁化方向の不一致領域がなくなる。したがって、磁性ワイヤ110が持つ素性を完全に引き出すことが可能となり、安定した高出力のパルス信号を出力できる。
[第2モデル]
図5Aおよび図5Bは、第2比較例の発電センサ300および前記第1実施形態の発電センサ100をそれぞれ用いた回転検出装置の第2モデルを示す。回転検出装置は、回転軸線411まわりに回転する磁石410と、回転軸線411からその直交方向に軸中心位置113をオフセットさせて配置した発電センサ300,100とを含む。発電センサ300,100は、回転軸線411を中心軸とする仮想的な円の接線に沿うように磁性ワイヤ110の軸方向xを設定して配置されている。ただし、各図において、発電センサ300,100のコイル120(図1Aおよび図1B参照)の図示は省略してある。磁性ワイヤ110は、磁石410から、回転軸線411と平行な方向に間隔gを空けて配置され、磁石410に対向している。検出媒体である磁石410は、磁界発生源400の一例であり、第1モデルと同様のリング形状の2極磁石である。
図6Aおよび図6Bは、図5Aに示す配置(第2比較例の発電センサ300を用いた第2モデル)での3次元磁気シミュレーションの結果を示す。また、図6Cは、図5Bに示す配置(第1実施形態の発電センサ100を用いた第2モデル)での3次元磁気シミュレーションの結果を示す。図6A~6Cは、図4A~4Cと同様、磁石410を回転軸線411まわりに回転させ、磁石410の複数の回転角度において磁性ワイヤ110に印加される磁界をグラフで表したものである。横軸のワイヤ位置および縦軸の磁界強度は、図4A~4Cの場合と同様であるので説明を省略する。
図6Aは、発電センサ300のエアギャップg(磁石面と磁性ワイヤ110との距離)を図2B(対応する磁気シミュレーション結果は図4Bを参照)と同じにしたときの磁気シミュレーション結果である。図6Aによると、全ての回転角度で、磁性ワイヤ110の全領域に渡り、磁界強度がほぼ均一になっている。しかし、いずれの回転角度でも、磁界強度の絶対値が1未満であるので、安定化磁界を磁性ワイヤ110に印加することができない。
図6Bは、図5Aのモデルにおいて、磁性ワイヤ110に安定化磁界が印加される位置まで第2比較例の発電センサ300のエアギャップgを狭くした(磁石410に接近させた)場合の磁気シミュレーション結果である。図6Bによると、回転角度が0度のときに、2~8のワイヤ位置において安定化磁界(磁界強度の絶対値が1以上)を磁性ワイヤ110に印加できる。したがって、磁性ワイヤ110の全軸長範囲の約60%(ワイヤ位置の2~8)において、ハード層とソフト層との磁化方向が一致する。これをプラス信号出力前のセット状態(準備状態)として、その状態からソフト層が反転する動作磁界(磁界強度+0.5以上)が、第一象限内の回転角度である約60度において、ワイヤ位置「8」に印加されることが分かる。しかし、この回転角度(約60度)では、たとえばワイヤ位置0~6の区間には、その動作磁界を妨げる方向の磁界(負の磁界強度)が印加される。よってソフト層の反転は、高々20%程度(ワイヤ位置で6~8の範囲)で生じるに過ぎない。
第一象限の回転角度範囲内におけるこのような現象は、磁石410の回転軌跡に対向する位置に生じる交番磁界が、磁性ワイヤ110の軸方向xの磁界成分と干渉する不所望な高調波成分を含むことに起因していると思われる。
図6Cに示す第1実施形態の発電センサ100を用いたモデルの3次元磁気シミュレーション結果では、全ての回転角度で、磁性ワイヤ110の両端付近と中央部とで磁界強度の実質的な差がない。このことは、磁性ワイヤ110に印加される磁界が、いずれの回転角度においても、磁性ワイヤ110の全長に渡って、その軸方向xに平行であることを示す。換言すれば、磁石410が発生する磁界が、磁性ワイヤ110の軸方向xに平行な磁界に補正されて磁性ワイヤ110に印加されていることを示す。
この第2モデルの構造においては、磁界発生源(磁石410)の運動によって不所望な高調波成分が重畳した交番磁界が生成される空間領域に発電センサ300,100が配置されている。それにもかかわらず、第1実施形態の発電センサ100によれば、磁界発生源(磁石410)の運動による交番磁界が磁性ワイヤ110の軸方向xに補正されて磁性ワイヤ110の全長に渡って印加される。それにより、ハード層とソフト層とで磁化方向の異なる不一致領域が実質的になくなる。したがって、磁性ワイヤ110が持つ素性を完全に引き出すことが可能となり、安定した高出力のパルス信号を出力できる。
この第2モデルにより、発電センサ100を回転軸線411からオフセットすることにより、軸貫通型の装置を構成できる利点が生まれる。
特許文献3は、異なる磁界強度の領域を有する磁石を利用し、磁性ワイヤの軸方向xと平行でない磁界の強度を抑制する技術を提供している。この技術は、特許文献3の図3または図5で示されているように磁界強度の改善に寄与するが、そのためには、検出媒体である磁石の改良を必要とする。これに対して、第1実施形態の発電センサ100は、磁石の改良を必ずしも必要しておらず、特許文献3の構成における課題を解決できる。
[第3モデル]
図7Aおよび図7Bは、第1実施形態の発電センサ100を用いた回転検出装置の第3モデルを示す。前述の図5Bに示す第2モデルは、2極磁石410を磁界発生源として使用し、第1実施形態の発電センサ100を磁石410の回転軸線411からオフセットして配置している。これに対して、図7Aおよび図7Bに示す第3モデルは、磁界発生源を多極にした回転検出装置である。以下では、磁界発生源の多極磁石が回転したときに磁性ワイヤ110に印加される磁界強度を表す磁気シミュレーション結果を踏まえ、多極磁石による回転の検出が可能であることを説明する。
磁界発生源は、発電センサ100の検出領域140を通る4つの磁極、すなわち、2つのN極および2つのS極を構成する磁石である。具体的には、図7Aの構成では、発電センサ100に対向する表面にN極領域とS極領域とを周方向に交互に配置した4つの磁極領域を有するリング形状の磁石420で磁界発生源が構成されている。リング形状の磁石420は、その中心軸線と整合する回転軸線421まわりに回転し、それによって、発電センサ100の検出領域140に交番磁界を形成する。図7Bの構成では、磁界発生源は、4個の個別の磁石430で構成されている。4個の磁石430は、回転軸線431を中心とする円周に沿って配置されており、たとえば、その円周の周方向に等間隔で配置された同形同大の永久磁石である。4個の磁石430は、回転軸線431まわりの相対位置を保持しながら、回転軸線431のまわりを回転する。各磁石430は、着磁方向を回転軸線431と平行に設定して配置されている。4個の磁石430は、発電センサ100に対向する側にN極およびS極が回転方向に沿って交互に並ぶように配置されている。したがって、4個の磁石430が回転軸線431まわりに周回するとき、発電センサ100にN極およびS極が交互に対向し、それによって、発電センサ100の検出領域140に交番磁界が形成される。
図7Aに示すリング形状の磁石420においては、1つの磁極領域の周方向の長さ(α)は、N極領域の周方向中心からS極領域の周方向中心までの長さである磁極ピッチλと等しい。図7Bに示す個別の磁石においては、1つの磁極の周方向の長さ(α)は、隣り合う磁石の周方向中心位置間の周方向の距離である磁極ピッチλより短い。
発電センサ100は、磁石420,430の回転軸線421,431から磁性ワイヤ110を回転半径方向にオフセットさせて配置されている。すなわち、磁性ワイヤ110は、磁石420,430の回転軌跡に対して回転軸線421,431に平行な方向(直交方向z)に沿って対向する位置までオフセットされている。発電センサ100は、回転軸線421,431を中心軸とする仮想的な円の接線に沿うように磁性ワイヤ110の軸方向xを設定し、検出領域140(図1B参照)を磁石420,430の側に設定して配置されている。図7Aおよび図7Bのいずれの構成においても、磁極ピッチλは、磁束伝導片130,131の軸直交部133の間の距離D以下に設定されている。
図8は、図7Bに示す配置での3次元磁気シミュレーションの結果を示す。図8は、4つの磁石430を回転軸線431まわりに回転させ、複数の回転角度において磁性ワイヤ110に印加される磁界をグラフで表したものである。横軸のワイヤ位置および縦軸の磁界強度は、図4A~4Cの場合と同様であるので説明を省略する。回転角度は、図7Bに示す状態を0度とし、磁極ピッチλだけ回転した状態を90度とした。
図8から、全ての回転角度において、磁性ワイヤ110の両端付近と中央部とで磁界強度の実質的な差がないことが分かる。このことは、磁性ワイヤ110に印加される磁界が、いずれの回転角度においても、磁性ワイヤ110の全長に渡って、その軸方向xに平行であることを示す。換言すれば、磁石430が発生する磁界が、磁性ワイヤ110の軸方向xに平行な磁界に補正されて磁性ワイヤ110に印加されていることを示す。
また、図8から、回転角度が0度から90度まで変化する回転運動の間に、マイナス側の安定化磁界(-1以下(絶対値1以上)の強度の磁界)と、プラス側の安定化磁界(+1以上の強度の磁界)と、マイナス側の動作磁界(-0.5以下(絶対値0.5以上)の強度の磁界)と、プラス側の動作磁界(+0.5以上の強度の磁界)と、が印加されることが分かる。換言すれば、回転角度が0度から90度まで変化する回転運動の間に、プラス信号の出力の前にハード層およびソフト層の磁化方向が一致するセット状態(準備状態)と、そのセット状態から動作磁界が印加されてソフト層のみが反転してプラス信号が出力される状態と、マイナス信号の出力の前にハード層およびソフト層の磁化方向が一致するセット状態(準備状態)と、そのセット状態から動作磁界が印加されてソフト層のみが反転してマイナス信号が出力される状態とが達成される。したがって、4個の磁石430が回転軸線431まわりを1回転(360度回転)する間に、プラス信号が2パルス、マイナス信号が2パルス出力され、合計で4パルスの信号が出力されることが分かる。図示は省略するが、図7Aに示す配置での3次元磁気シミュレーションの結果も図8と実質的に同様であった。
このように、第2モデルよりも磁極ピッチが短くなる、多極構成の磁石420,430を磁界発生源とする第3モデルにおいても、その運動によって検出領域140に形成される交番磁界が、磁性ワイヤ110の軸方向xの磁界に補正される機能を実現される。
第3モデルのように、軸貫通型で、1回転内で複数のパルス信号を出力できるように回転検出装置を構成する場合でも、第1実施形態の発電センサ100を用いることにより、構成が簡単になる。すなわち、特許文献4,5のように、回転検出装置の構成に応じた形状および配置の磁性体を特別に設計して準備することを要しない。
次に、磁性ワイヤ110の位置で2つの磁束伝導片130,131の軸方向xの距離Dと、磁性ワイヤ110から検出領域140側にオフセットされた位置で2つの磁束伝導片130,131が対峙する間隔(距離L)との関係について説明する。距離Dは、具体的には、一対の軸直交部133の対向する内側面130b,131bの間の軸方向xの距離である。距離Lは、具体的には、一対の軸平行部134の近接端134a同士の軸方向xの距離である。磁束伝導片130,131が磁性ワイヤ110の軸中心位置113を通る対称面115に関して互いに対称な形状を有しているので、検出領域140(図1B参照)から見たときに、一対の近接端134aは、軸中心位置113を挟んで対向している。
以下では、軸直交部133の間の距離Dに対する軸平行部134の近接端134a同士の間隔Lの比率についての実験結果について説明する。
第1実施形態の発電センサ100を用いた第1モデル(図2C参照)および第3モデル(図7B参照)の構造について、磁性ワイヤ110の位置での磁束伝導片130,131間の距離Dに対する近接端134aの間の距離Lの比率と、コイル120から出力されるパルス信号の波高との関係を確認した。その結果を図9に示す。図9の横軸は距離(D)対する距離Lの比率(%)を表し、同図の縦軸は出力波高を表す。出力波高は、の最大値を1とし規格化して表してある。パルスの信号の波高は、磁石410,430を正転方向に回転させたときに出力される正負2パルスの波高の絶対値と、それらを反転方向に回転させたときに出力される正負2パルスの波高の絶対値との平均値である。
図9より、磁性ワイヤ110の素性が有する大バルクハウゼン効果の100%を引き起こすことが可能となるのは、第1モデルでは、約15%から50%の比率であり、第3モデルでは、約20%から45%の比率であることが分かる。
第1モデルおよび第3モデルのいずれにおいても、約5%の比率では、磁性ワイヤ110の素性から大バルクハウゼン効果が数%低下している。これは、軸平行部134の近接端134a同士の間隔が狭い(距離Lが小さい)ために、この狭い間隔を通って形成される磁気通路による影響であると推測される。
第1モデルおよび第3モデルのいずれにおいても、約50%以上の比率になると、磁性ワイヤ110の素性よりも低い大バルクハウゼン効果となる。これは、磁石410,430と対向する軟磁性体部品の面積の減少によると推測される。すなわち、磁束伝導片130,131の軸平行部134が磁性ワイヤ110を磁石410,430から覆う面積が少なく、それにより、前述したシールド効果が減少することが影響していると推測される。
第1モデルにおける比率100%のときの出力波高0.85は、ハード層とソフト層との磁化方向の一致領域が80%となる図4B(図2Bの構成に対応)の3次元磁気シミュレーション結果よりも若干高い出力に相当する。第3モデルにおける比率100%の出力波高0.35は、磁極ピッチは異なるが、ハード層とソフト層との磁化方向の一致領域が20%となる図6B(図5Aの構成に対応)の3次元磁気シミュレーション結果よりも若干高い出力に相当する。したがって、磁界発生源に対向する面(検出領域対向面134b)は、筒状の湾曲面(図2Bおよび図5Aの比較例の構成参照)よりも平面(第1実施形態の発電センサ100の構成を参照)の方が良いことが分かる。
5%~50%の範囲の比率とすれば、磁性ワイヤ110の素性の90%以上の大バルクハウゼン効果を引き起こすことが可能となる。さらに20%~40%の範囲の比率とすれば、磁性ワイヤ110の素性が有する大バルクハウゼン効果の100%を引き起こすことが可能となる。
以上のように、軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131は、磁界発生源が検出領域140に形成する交番磁界を、磁性ワイヤ110の軸方向xに補正して当該磁性ワイヤ110に印加する機能を有する。それにより、磁性ワイヤに110巻回されたコイル120に誘発される信号が高出力になる。このような磁界補正機能を有する磁束伝導片130,131を一体的に備えた発電センサ100は、多様な検出媒体に対応することができる。
また、一対の磁束伝導片130,131の磁性ワイヤ110の位置における距離Dに対して、磁性ワイヤ110から検出領域140側にオフセットされた位置で対向する近接端134a同士の距離Lの比率を前述の範囲に定めることによって、磁束伝導片130,131は前述のような優れた磁界補正機能を発揮する。磁性ワイヤ110の軸長が異なる場合であっても、比率の範囲を守るように設計すれば足りるので、磁束伝導片130,131の形状設計は容易である。
図1Aおよび図1Bに示すように、磁性ワイヤ110の第1端部111および第2端部112は、軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131より露出している。ただし、第1端部111および第2端部112は、磁束伝導片130,131から露出しなくてもよい。また、露出する場合に、第1端部111および第2端部112は、磁束伝導片130,131から軸方向xに突出していてもよく、突出していなくてもよい。突出する場合の突出長は限定されない。軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131に軸方向xに貫通して形成されるワイヤ配置部130a,131aを構成する穴の径または溝の幅は、使用する磁性ワイヤ110に応力がかからないように、磁性ワイヤ110が滑る(摺接する)程度の穴径または溝幅以上が好ましい。具体的には、磁性ワイヤ110の径の数%以内の大きめの径または幅に定めればよい。
ワイヤ配置部130a,131aは、軸方向xに磁束伝導片130,131を見たときに、磁界発生源に対向しない側、すなわち、検出領域140から離れる方向にオフセットした位置に配置されることが好ましい。すなわち、図1Aに示すように、磁性ワイヤ110から軸直交部133の一端(検出領域140とは反対の端)までの距離hと、磁性ワイヤ110から磁束伝導片130,131の検出領域対向面134bまでの距離Hとが、h<Hの関係となることが好ましい。より好ましくは、距離hをコイル120の半径とほぼ等しくすることにより、磁束伝導片130,131の直交方向zの長さh+Hが短くなり、発電センサ100の直交方向zの大きさを小さくできる。また、磁束伝導片130,131を軸方向xに見たときの磁束伝導片130,131の幅tをコイル120の直径とほぼ等しくすれば、発電センサ100の幅方向yの大きさを小さくできる。こうして、発電センサ100を小型にすることができる。
磁束伝導片130,131を構成する軟磁性体部品は、保磁力が磁性ワイヤ110の保磁力以下であり、かつ高透磁率(たとえば500以上)の磁性体で構成することが好ましく、具体的には、Ni系フェライトまたはMn系フェライトを含む材質が好ましい。これらの材質は、低ヒステリシス、低自己誘電、低鉄損等の優れた特性を備えており、そのため、磁界発生源が高速移動したときに生じる高周波の交番磁界が発電センサ100に印加されたときに、出力特性に影響が出ない利点がある。
さらに、磁束伝導片130,131を貫通して形成される穴の幅、すなわち、軸直交部133の厚さW(図1A参照)は、大きすぎると、コイル120の配置幅が狭くなるので磁性ワイヤ110の大バルクハウゼン効果をピックアップする効率が低下し、小さすぎると、磁気通路が狭くなる。そのため、実験的知見より、厚さWは、磁性ワイヤ110の全長の10%~20%が好ましい。
[第1実施形態の変形例]
第1実施形態の軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131はL字形状の一体品であるが、図10のように、軸直交部133および軸平行部134をそれぞれ構成する2つの直方体部分130-1,130-2;131-1,131-2を組み合わせて磁束伝導片130,131を構成してもよい。この場合、2つの直方体部分130-1,130-2;131-1,131-2は、L字形状を成すように配置して組み合わせることが好ましい。ただし、2つの直方体部分130-1,130-2;131-1,131-2は、完全なL字形状を形成する必要はなく、たとえば、軸平行部134を成す直方体部分130-2;131-2の軸方向xの中間部に軸直交部をなす直方体部分130-1;131-1の端面が突き当たる配置(T字形配置)であってもよい。各磁束伝導片130,131を構成する2つの直方体部分130-1,130-2;131-1,131-2は、同一の軟磁性体材料で構成しても、異なった軟磁性体材料を用いて構成しても良く、前述の材質の範囲で選択した材料で構成することが好ましい。
[第2実施形態]
第1実施形態の発電センサ100の磁束伝導片130,131は、磁界発生源に対向する(検出領域140に対向する)平坦面を有しているので、この平面を面実装エリアとすることができる。
図11A、図11Bおよび図11Cは、それぞれ、第2実施形態に係る発電センサ200の構成を説明するための斜視図、一部分解斜視図および側面図である。第2実施形態の説明において、前述の第1実施形態の構成部分に対応する各部には、第1実施形態と同じ参照符号を用いる。
この第2実施形態の発電センサ200においては、面実装が可能な外部端子電極240,241を軟磁性体部品からなる磁束伝導片130,131に直接設けている。
具体的には、外部端子電極240,241が磁束伝導片130,131の磁界発生源に対向する面に設けられている。より具体的には、外部端子電極240,241は、軸平行部134の検出領域対向面134b、すなわち、軸平行部134に対して磁性ワイヤ110とは反対側の面に設けられている。外部端子電極240,241は、たとえば、メッキ層または導電ペーストと半田層とからなる。外部端子電極240,241は、この実施形態では、軸平行部134の検出領域対向面134bの全域を覆うように設けられている。ただし、外部端子電極240,241は、軸平行部134の検出領域対向面134bの一部の領域のみを覆うように設けられてもよい。
この実施形態の発電センサ200は、さらに、磁性ワイヤ110、コイル120および磁束伝導片130,131を収容するケース210を備えている。ケース210は、磁束伝導片130,131の検出領域対向面134b側に開口した箱形に形成されており、磁束伝導片130,131の検出領域対向面134bを露出した状態で磁性ワイヤ110、コイル120および磁束伝導片130,131を収容するように構成されている。前述のように、磁性ワイヤ110は磁束伝導片130,131に固定されている。具体的には、磁性ワイヤ110の両端部111,112は、磁束伝導片130,131の軸直交部133を貫通して形成された穴または溝からなるワイヤ配置部130a,131aに樹脂によって固定されている。そして、磁束伝導片130,131およびコイル120は、たとえば接着樹脂および/または嵌合によって、ケース210に固定されている。これにより、ケース210まで含めて一体化されて完結した構成の発電センサ200が実現されている。
図11Bはケース210を嵌める前の状態を表す一部分解斜視図であり、図11Cはケース210を取り外した状態で磁束伝導片130の側から軸方向xに見た側面図である。この実施形態では、実質的に直方体形状の軸直交部133は、軸方向xに直交しかつ検出領域対向面134bに平行な幅方向yに突出した突起130x,130y,131x,131yを幅方向yの両側に備えている。これらの突起130x,130y,131x,131yは、図示の例では、磁性ワイヤ110に対して検出領域対向面134bとは反対側に配置されている。軸直交部133において検出領域対向面134bとは反対側の端面には、幅方向yの両端の角に面取り部133a(たとえばアール面取り部)が形成されている。面取り部133aは、ケース210の挿入をスムーズにするガイド部として機能する。
ケース210には、磁束伝導片130,131の突起130x,130y,131x,131yがそれぞれ嵌る穴220x,220y,221x,221yが対応位置に設けてある。また、ケース210に組み込むときに磁性ワイヤ110の両端部が接触しないように、ケース210に溝230,231が設けてある。溝230,231は、検出領域対向面134bと直交する方向zに延びており、この方向zから溝230,231に磁性ワイヤ110の両端部が挿入されるように、ケース210の組み付けが行われる。
軸方向xから見た側面図である図11Cに最も良く表れているとおり、コイル120との電気的コンタクトをとるための端末線120aが通る溝130c,131cが磁束伝導片130の検出領域対向面134bに設けてある。端末線120aは、溝130c,131cにおいて、半田層によって外部端子電極240,241に結線される。たとえば、製造工程においては、端末線120aを溝130c,131cに配置した後に、検出領域対向面134bに外部端子電極240,241を形成することが好ましい。図11Bに表れているように、溝130c,131cは、軸平行部134の近接端134aにも連続していてもよい。
図12Aおよび図12Bは磁束伝導片130を軸方向xに直交し検出領域対向面134bに平行な幅方向yから見た正面図である。図12Aは、軸直交部133の軸方向xの厚さWが一様である例を示す。すなわち、軸直交部133の軸方向xの厚さWは、検出領域対向面側とその反対側とで実質的に等しく、かつそれらの間の領域でも厚さWは一定で或る。したがって、軸直交部133は直交方向zに沿って直線的なストレート形状を有する。一方、図12Bは、軸直交部133の軸方向xの厚さWが一様でない例を示す。すなわち、この例では、軸直交部133の軸方向xの厚さWは、検出領域対向面134b側では小さく、その反対側では大きくなっており、それらの間の領域では厚さWはリニアに変化している。したがって、軸直交部133は、正面視において、直交方向zに沿って検出領域対向面134bに向かうに従って先細るテーパ形状を有している。つまり、軸直交部133は、軸方向xに交差する2つの面が非平行な平面をなしている。このようなテーパ形状の軸直交部133は、ケース210からの抜け防止機能を有する。
図12Cは、磁束伝導片131の変形例の構成を示す斜視図である。この磁束伝導片131の軸平行部134には、筒状のコイル120に対向する面(検出領域対向面134bとは反対側の面)に、コイル120の筒状の外周に沿って湾曲した面131zが形成されている。面131zは、コイル120の筒形状に整合する円筒面または楕円筒面であってもよい。この構成により、磁束伝導片131によってコイル120の位置決めおよび/または保持が可能になるので、コイル120の保持安定性が向上する。
上記のような突起、傾斜面または湾曲面を磁束伝導片130,131に設けても、検出領域140に形成される交番磁界を磁性ワイヤ110の軸方向xに補正する磁束伝導片130,131の機能を損なわない。換言すれば、軸直交部133および軸平行部134は、厳密な直方体形状である必要はなく、磁束伝導片130,131の磁界補正機能を損なわない範囲の実質的な直方体形状であれば足りる。軸直交部133および軸平行部134は、実質的な直方体形状に構成することが好ましいが、前述のような磁界補正機能が得られる別の形状に構成されてもよい。
[第2実施形態の変形例]
図13Aおよび図13Bは、第2実施形態に係る発電センサ200の変形例の構成を説明するための図である。この変形例においては、外部端子電極がリードフレームで構成されている。図13Aはケース210を嵌める前のリードフレームタイプの発電センサ200の斜視図である。ケース構造は図11Aおよび図11Bに示した構造と同じである。図13Bはリードフレーム250,251が磁束伝導片130,131に装着される前の組図である。ただし、図13Bにおいては、磁性ワイヤ110およびコイル120の図示を省略してある。図11A~図11Cに示した各部の対応部分には同一参照符号を付して示す。
リードフレーム250,251は、磁束伝導片130,131の形状に合うようにフォーミングされている。より具体的には、リードフレーム250,251は、磁性ワイヤ110の軸中心位置113において軸方向xに直交する対称面115に関して実質的に対称に構成されている。リードフレーム250,251は、磁束伝導片130,131の外側面に沿って軸方向xに直交する側面部252と、側面部252の一縁から軸直交部133の天面(軸平行部134とは反対側の面)に沿って軸方向xに内方へと延びた天面部253と、側面部252の他の一縁から検出領域対向面134bに沿って軸方向xに内方へと延びた底面部254とを含み、正面視において、内方に開くC字形(横向きU字形)に構成されている。磁束伝導片130,131には、リードフレーム250,251を収容する凹部136a,136b,136cが形成されている。具体的には、側面部252を収容する凹部136aが軸直交部133の外側面に形成されており、天面部253を収容する凹部136bが軸直交部133の天面に形成されており、底面部254を収容する凹部136cが検出領域対向面134bに形成されている。それにより、リードフレーム250,251は、凹部136a,136b,136cの底面において磁束伝導片130,131に接するように配置されている。リードフレーム250,251の底面部254は、凹部136cに収容されて磁束伝導片130,131の検出領域対向面134bと面一になり、磁界発生源に対向する側、すなわち、検出領域140(図1B参照)側に面実装可能な平坦面を構成している。
リードフレーム250,251の側面部252には、磁性ワイヤ110が貫通する穴250a,251aが形成されている。リードフレーム250,251の天面部253および底面部254には、磁束伝導片130,131に向かって内側に突出する凸部250c,250d,251c,251dが形成されている。これらの凸部250c,250d,251c,251dは、たとえば凸状のポンチ痕で形成されていてもよい。軸直交部133の天面部には、凸部250c,251cに対応する位置に軸方向xに沿う溝130d,131dが形成されている。また、凸部250d,251dは、検出領域対向面134bに形成された溝130c,131cに対応する位置に設けられている。凸部250c,250d,251c,251dは、それぞれの対応する溝130d,130c,131d,131cに入り込み、リードフレーム250,251と磁束伝導片130,131との相対位置決めを容易にし、リードフレーム250,251を磁束伝導片130,131に装着するときの装着性の向上に寄与する。リードフレーム250,251の天面部253には、コイル端末線120aを絡げ結線するための突起250b,251bが設けられている。これにより、コイル端末線120aがリードフレーム250,251に電気的に接続され、リードフレーム250,251の底面部254をプリント基板等へ接合することによって、発電センサ200を面実装できる。
このように、磁束伝導片130,131に直接接触するリードフレーム250,251で外部端子電極を構成することで、発電センサ200を構成する部品点数が減り、構造が簡単で小型な面実装可能な発電センサ200を提供できる。
[第2実施形態の発電センサを用いた回転検出装置の例]
図14Aおよび図14Bは、第2実施形態に係る発電センサ200を用いた回転検出装置の第1の構成例を示し、図14Aはその斜視図であり、図14Bはその平面図である。この回転検出装置は、磁界発生源としてのリング磁石440と、発電センサ200とを備えている。リング磁石440は、その中心を回転軸441が貫くように、回転軸441に結合されており、回転軸441とともにその軸線まわりに回転する。リング磁石440は、回転軸441に直交する磁極面にN極およびS極を周方向に交互に配置し、3個のN極および3個のS極を有する6極磁石である。リング磁石440の磁極面に対向するように基板500が配置されており、基板500上に発電センサ200が配置されている。発電センサ200は、基板500に面実装されており、磁束伝導片130,131の検出領域対向面134bがリング磁石440の磁極面に対向している。より具体的には、リング磁石440の回転軌跡に対応する円周442上での接線443に平行で、かつ当該接線443に対して回転軸441の軸線方向に対向して磁性ワイヤ110が位置するように、発電センサ200が配置されている。すなわち、発電センサ200は、回転軸441から回転半径方向にオフセットして配置されており、それにより、回転軸貫通型の回転検出装置が構成されている。発電センサ200からは、回転軸441の一回転あたり、6パルスが出力される。
図15Aおよび図15Bは、第2実施形態に係る発電センサ200を用いた回転検出装置の第2の構成例を示し、図15Aはその斜視図であり、図15Bはその平面図である。この構成例では、発電センサ200の中心が回転軸441の中心となるように配置して基板500に実装されている。S極およびN極を周方向に交互配置した6極リング磁石440は、一対の磁束伝導片130,131の一方と他方に対して異極が対向するので、このような配置が可能となる。この構成例は回転軸貫通型ではないが、装置自体がより小型になる利点がある。
図16Aおよび図16Bは、第2実施形態に係る発電センサ200を用いた回転検出装置の第3の構成例を示し、図16Aはその斜視図であり、図16Bはその平面図である。この構成例では、回転軸441の軸線と交差する位置に発電センサ200(より具体的には磁性ワイヤ110)が位置しているが、発電センサ200の中心(より具体的には磁性ワイヤ110の中心)は、回転軸441に対して回転半径方向にオフセットされている。この構成では、一方の磁束伝導片130の一部が440のリング磁石440の磁極面の回転軌跡に対向し、他方の磁束伝導片131は、リング磁石440の磁極面の回転軌跡に対向しない。このような配置でも、発電センサ200から出力されるパルス信号に実質的な影響はなく、第2の構成例と実質的に同様なパルス信号が得られる。
これらの第1~第3の構成例は、磁束伝導片130,131が、検出領域140に形成される交番磁界を、磁性ワイヤ110の軸方向xに補正して磁性ワイヤ110に印加する磁界補正機能を有することにより、可能となる。とりわけ、磁性ワイヤ110の位置での一対の磁束伝導片130,131の間の距離Dに対する磁束伝導片130,131の近接端134aの間の距離Lの比率を適切に定めることにより、発電センサ200の配置の自由度が広がり、それにもかかわらず、出力されるパルス信号に大きな影響がない利点がある。それにより、第1~第3の構成例に例示した配置を含む様々な発電センサの配置を採用可能である。したがって、様々な構成の回転検出装置に容易に組み込むことができ、かつ安定した出力を得ることができる発電センサ200を提供できる。
この発明の一実施形態について説明してきたが、この発明は、さらに他の形態で実施することが可能である。
たとえば、前述の実施形態では、一対の磁束伝導片130,131は、磁性ワイヤ110の軸中心位置113に設定された対称面115に対して対称に構成されているが、この場合の「対称」は、磁束伝導片130,131の磁界補正機能に影響のない範囲での相違を許容するものであり、幾何学的に厳密に対称である必要はない。
また、前述の説明では、発電センサが回転位置の検出に用いられる例を示したが、直線運動を検出する位置検出装置に発電センサが適用されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
100 :発電センサ
110 :磁性ワイヤ
111 :第1端部
112 :第2端部
113 :軸中心位置
120 :コイル
130 :磁束伝導片
130a :ワイヤ配置部
131 :磁束伝導片
131a :ワイヤ配置部
133 :軸直交部
134 :軸平行部
134a :近接端
134b :検出領域対向面
140 :検出領域
200 :発電センサ
240 :外部端子電極
241 :外部端子電極
250 :リードフレーム
251 :リードフレーム
400 :磁界発生源
410 :磁石
420 :磁石
430 :磁石
440 :リング磁石
D :距離
L :距離
W :厚さ
x :軸方向
y :幅方向
z :直交方向

Claims (7)

  1. 軸方向に印加される交番磁界によって大バルクハウゼン効果を発現する磁性ワイヤと、
    前記磁性ワイヤに巻回されたコイルと、
    前記磁性ワイヤの両端部にそれぞれ磁気的に結合された一対の軟磁性体部品からなり、前記磁性ワイヤの前記軸方向の中心位置に設定される対称面に関して互いに対称な一対の磁束伝導片と、を含み、
    前記一対の磁束伝導片は、前記磁性ワイヤの両端部がそれぞれ固定され前記磁性ワイヤの両端部から前記軸方向に直交する方向に互いに平行に延びる一対の軸直交部と、前記軸直交部の先端部から前記軸方向に沿って互いに接近する方向に延び、近接端同士が前記軸方向に間隔を空けて対向する一対の軸平行部と、を備え、
    前記間隔の前記軸方向の距離が、前記磁性ワイヤとの結合位置における前記一対の軸直交部の間の前記軸方向の距離の5%~50%であり、
    前記軸平行部に対して前記磁性ワイヤとは反対側を検出領域とするように構成された、発電センサ。
  2. 前記一対の磁束伝導片は、前記検出領域に配置される磁界発生源が当該一対の磁束伝導片を含む空間に形成する磁界を前記軸方向の磁界に補正して前記磁性ワイヤに印加するように構成されている、請求項1に記載の発電センサ。
  3. 前記間隔の前記軸方向の距離が、前記磁性ワイヤとの結合位置における前記一対の軸直交部の間の前記軸方向の距離の20%~40%である、請求項1または2に記載の発電センサ。
  4. 前記磁束伝導片の前記軸直交部は、前記軸方向に貫通する穴または溝が形成されたワイヤ配置部を有し、
    前記磁性ワイヤは前記ワイヤ配置部において前記軸直交部を貫通して、前記軸直交部に固定されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の発電センサ。
  5. 前記磁性ワイヤとの結合位置における前記軸直交部の前記軸方向の厚みが、前記磁性ワイヤの全長の10%~20%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の発電センサ。
  6. 前記軟磁性体部品は、保磁力が前記磁性ワイヤの保磁力以下であり、かつ透磁率が500以上の材料からなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の発電センサ。
  7. 前記検出領域に臨むように前記磁束伝導片の前記軸平行部に設けられた面実装用の外部端子電極をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の発電センサ。
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