JP2023119269A - 医療用具接続ガイドおよび投与用医療用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】オス型接続部を備えるシリンジとメス型接続部を備える医療用接続具とを良好な状態に接続可能であり、かつシリンジのオス型接続部の破損を防止できる医療用具接続ガイドおよびそれを備えた投与用医療用具を提供する。【解決手段】医療用具接続ガイド10は、シリンジ載置部11と、医療用接続具50のメス型接続部52をシリンジ載置部11に載置されたシリンジ30のオス型接続部34に対向させた状態で、医療用接続具50をオス型接続部34の軸方向に移動不可に保持する医療用接続具保持部12とを備え、シリンジ載置部11は、シリンジ30を回動可能かつ軸方向に移動可能に案内し、かつ、載置され軸方向に移動されるシリンジ30のオス型接続部34の中心軸(P)を、医療用接続具保持部12に保持された医療用接続具50のメス型接続部52の中心軸(Q)と略一致させるためのシリンジガイド部13を備える。【選択図】図16

Description

本発明は、オス型接続部を備えるシリンジを、メス型接続部を備える医療用接続具に接続する際に用いられる医療用具接続ガイドおよびそれを備えた投与用医療用具に関する。
中空のチップ部とチップ部を被包し、内面に螺旋状リブを備えるカラー部とを有するオス型接続部(オスロック用接続部)を備えるシリンジを、当該オス型接続部のチップ部の先端部を収納可能かつ外面にカラー部の螺旋状リブと係合可能な突出部を備えるメス型接続部(メスロック用接続部)を備える医療用接続具に接続する際に、医療用接続具が用いられることがある。そのような医療用接続具としては、例えば、三方活栓が挙げられる。シリンジを含む複数の医療器具は、三方活栓を介して、互いの連通状態を変更する(連通状態または非連通状態とする)ことができるように接続される。
シリンジ(オス型接続部)と医療用接続具(メス型接続部)を接続する際に用いる医療用具接続ガイドとして、本願出願人は、特許文献1(WO2008/059834公報)の仮固定部材を提案している。特許文献1に開示の仮固定部材10は、第2のコネクタ5Aのメスコネクタ部7Bと第1のコネクタ5A’のオスコネクタ部6とを接続する際に用いられ、仮固定部材10の各第3の爪部105cおよび最小幅部104は、それぞれ、コネクタ5A’がコネクタ5Aに向かって移動する際にコネクタ5A’の移動を案内するガイド部として機能する。
WO2008/059834公報
シリンジ(オス型接続部)と医療用接続具(メス型接続部)を接続する際、オス型接続部の中心軸とメス型接続部の中心軸とがずれると、シリンジのオス型接続部(チップ部やカラー部)が破損する恐れがある。そして、本発明者は、このような問題が経験の浅い作業者において起き易いことに着目し、これに対して、構成がシンプルで繰り返しの使用が可能、かつ作業者の熟練度を高めるのに貢献し得る医療用具接続ガイドについて検討した。
本発明の目的は、オス型接続部を備えるシリンジを、メス型接続部を備える医療用接続具に接続する際に用いられる医療用具接続ガイドおよびそれを備えた投与用医療用具であって、両者を良好な状態に接続可能であり、かつシリンジのオス型接続部の破損を防止できる医療用具接続ガイドおよびそれを備えた投与用医療用具を提供することである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 中空のチップ部と前記チップ部を被包し、内面に螺旋状リブを備えるカラー部とを有するオス型接続部を備えるシリンジを、前記シリンジの前記オス型接続部の前記チップ部の先端部を収納可能かつ外面に前記カラー部の前記螺旋状リブと係合可能な突出部を備えるメス型接続部を備える医療用接続具に接続する際に用いられる医療用具接続ガイドであって、
前記医療用具接続ガイドは、
シリンジ載置部と、
前記医療用接続具の前記メス型接続部を前記シリンジ載置部に載置された前記シリンジの前記オス型接続部に対向させた状態で、前記医療用接続具を前記シリンジの前記オス型接続部の軸方向に移動不可に保持する医療用接続具保持部とを備え、
前記シリンジ載置部は、前記シリンジを回動可能かつ軸方向に移動可能に案内し、かつ、載置され軸方向に移動される前記シリンジの前記オス型接続部の中心軸を、前記医療用接続具保持部に保持された前記医療用接続具の前記メス型接続部の中心軸と略一致させるためのシリンジガイド部を備える医療用具接続ガイド。
(2) 前記医療用具接続ガイドは、前記シリンジガイド部に載置され軸方向に移動され、前記医療用接続具の前記メス型接続部と当接した前記シリンジを回動することにより、前記オス型接続部の前記螺旋状リブと、前記メス型接続部の前記突出部とが係合するとともに、前記医療用接続具の前記メス型接続部に前記シリンジの前記オス型接続部が装着されるものとなっている上記(1)に記載の医療用具接続ガイド。
(3) 前記医療用接続具は、前記メス型接続部を備える第1ポートと、医療器具を接続可能な第2ポートおよび第3ポートを備え、それら3つのポートの連通状態を変更可能な三方活栓であり、
前記三方活栓は、前記3つのポートの連通状態を変更するための回動可能なコック部材を備え、
前記医療用具接続ガイドの前記医療用接続具保持部は、前記コック部材を前記シリンジの前記オス型接続部の軸方向に移動不可かつ前記医療用具接続ガイドに対して相対回動不可に保持するコック部材保持部を備える上記(1)または(2)に記載の医療用具接続ガイド。
(4) 前記コック部材保持部は、前記コック部材の上面が下方となるように、前記三方活栓を上方側より収納可能な切欠部もしくは凹部である上記(3)に記載の医療用具接続ガイド。
(5) 前記コック部材の上端部は、それぞれ、前記3つのポートの連通状態に対応した3つの延出部を備える略T字形状となっており、
前記コック部材保持部は、前記3つのポートが所望の連通状態となるように操作された前記コック部材の上端部を前記シリンジの前記オス型接続部の軸方向に移動不可かつ前記医療用具接続ガイドに対して相対回動不可に保持する略十字状または略T字状の凹部となっている上記(3)または(4)に記載の医療用具接続ガイド。
(6) 前記コック部材の上端部は、それぞれ、前記3つのポートの連通状態に対応した3つの延出部を備える略T字形状とされており、
前記コック部材保持部は、前記メス型接続部を備える前記第1ポートが前記第2ポートおよび前記第3ポートと非連通状態となるように操作された前記コック部材の上端部を前記シリンジの前記オス型接続部の軸方向に移動不可かつ前記医療用具接続ガイドに対して相対回動不可に保持する略T字状の凹部となっている上記(3)または(4)に記載の医療用具接続ガイド。
(7) 前記医療用具接続ガイドの前記医療用接続具保持部が形成された側の端部に、側部外面が凹状に湾曲したつまみ部が形成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用具接続ガイド。
(8) 前記シリンジは、前記オス型接続部を備えるシリンジ用外筒を備え、前記シリンジ用外筒は、前記シリンジ用外筒の基端部外周から平板状に突出し、向かい合う短距離部と向かい合う長距離部を有するフランジを備え、
前記医療用具接続ガイドの下面と前記シリンジガイド部の最下部との間の距離が、前記フランジの一方の前記長距離部と前記シリンジ用外筒の中空本体部の外面間距離よりも長いものとなっている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の医療用具接続ガイド。
(9) 前記医療用具接続ガイドは、前記医療用接続具が前記医療用接続具保持部に保持された状態において、前記メス型接続部の両側部に位置するメス型接続部移動規制部を備えている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の医療用具接続ガイド。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(10) 中空のチップ部と前記チップ部を被包し、内面に螺旋状リブを備えるカラー部とを有するオス型接続部を備えるシリンジであり、かつ内部に充填された医療用液体とを備えるプレフィルドシリンジと、
前記シリンジの前記オス型接続部の前記チップ部の先端部を収納可能かつ外面に前記カラー部の螺旋状リブと係合可能な突出部を備えるメス型接続部を備える医療用接続具と、
上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の医療用具接続ガイドとを備える投与用医療用具。
(11) 前記医療用接続具は、前記メス型接続部を備える第1ポートと、医療器具を接続可能な第2ポートおよび第3ポートを備え、それら3つのポートの連通状態を変更可能な三方活栓である上記(10)に記載の投与用医療用具。
本発明の医療用具接続ガイドでは、シリンジ載置部は、シリンジを回動可能かつ軸方向に移動可能に案内し、かつ、載置され軸方向に移動されるシリンジのオス型接続部の中心軸を、医療用接続具保持部に保持された医療用接続具のメス型接続部の中心軸と略一致させるためのシリンジガイド部を備えるため、シリンジガイド部に載置され軸方向に移動され、医療用接続具のメス型接続部と当接したシリンジを回動することにより、オス型接続部の螺旋状リブとメス型接続部の突出部とが係合するとともに、医療用接続具のメス型接続部にシリンジのオス型接続部が良好に接続される。このため、接続時および接続後における接続不良に起因するシリンジのチップ部およびカラー部の損傷を防止することができる。
また、本発明の投与用医療用具は、上記の医療用具接続ガイドを備え、当該医療用具接続ガイドでは、シリンジ載置部は、シリンジを回動可能かつ軸方向に移動可能に案内し、かつ、載置され軸方向に移動されるシリンジのオス型接続部の中心軸を、医療用接続具保持部に保持された医療用接続具のメス型接続部の中心軸と略一致させるためのシリンジガイド部を備えるため、シリンジガイド部に載置され軸方向に移動され、医療用接続具のメス型接続部と当接したシリンジを回動することにより、オス型接続部の螺旋状リブとメス型接続部の突出部とが係合するとともに、医療用接続具のメス型接続部にシリンジのオス型接続部が良好に接続される。このため、接続時および接続後における接続不良に起因するシリンジのチップ部およびカラー部の損傷を防止することができる。
図1は、本発明の医療用具接続ガイドの実施例を示す斜視図である。 図2は、本発明の医療用具接続ガイドの実施例を示す正面図である。 図3は、図2におけるA-A断面説明図である。 図4は、図3におけるB-B断面説明図である。 図5は、本発明の医療用具接続ガイドを用いて接続されるシリンジの一例を示す正面図である。 図6は、図5におけるC-C断面説明図である。 図7は、図6におけるD-D断面説明図である。 図8は、本発明の医療用具接続ガイドを用いて接続される医療用接続具(三方活栓)の一例を示す斜視図である。 図9は、図8におけるE方向視図(正面図)であり、三方活栓の連通状態の一つを説明するための図である。 図10は、図9に対応し、三方活栓の連通状態の一つを説明するための正面説明図である。 図11は、図9に対応し、三方活栓の連通状態の一つを説明するための正面説明図である。 図12は、図9に対応し、三方活栓の連通状態の一つを説明するための正面説明図である。 図13は、図9におけるF-F断面説明図である。 図14は、図1に示す医療用具接続ガイドを用いてシリンジと医療用接続具(三方活栓)との接続作業を行う際の工程の一つを説明するための断面説明図である。 図15は、図14に示す工程における正面説明図である。 図16は、図14に続く工程の一つを説明するための断面説明図である。 図17は、図16に続く工程の一つを説明するための断面説明図である。 図18は、図17に続く工程の一つを説明するための断面説明図である。 図19は、本発明の医療用具接続ガイドの他の実施例を示す正面説明図である。 図20は、本発明の医療用具接続ガイドの他の実施例を示す、図4に対応する断面説明図である。 図21は、本発明の医療用具接続ガイドの他の実施例を示す、図4に対応する断面説明図である。 図22は、本発明の医療用具接続ガイドの他の実施例を示す底面説明図である。 図23は、本発明の医療用具接続ガイドの別の実施例を示す斜視図である。 図24は、本発明の医療用具接続ガイドの別の実施例を示す正面図である。 図25は、図24におけるG-G断面説明図である。 図26は、図25におけるH-H断面説明図である。 図27は、図23に示す医療用具接続ガイドを用いてシリンジと医療用接続具(三方活栓)との接続作業を行う際の工程の一つを説明するための断面説明図である。
本発明の医療用具接続ガイドおよび投与用医療用具を図面に示した実施例を用いて説明する。
本発明の医療用具接続ガイドは、中空のチップ部31とチップ部31を被包し、内面に螺旋状リブ32を備えるカラー部33とを有するオス型接続部(オスロック用接続部)34を備えるシリンジ30を、シリンジ30のオス型接続部34のチップ部31の先端部を収納可能かつ外面にカラー部33の螺旋状リブ32と係合可能な突出部51を備えるメス型接続部(メスロック用接続部)52を備える医療用接続具50に接続する際に用いられる医療用具接続ガイド10である。医療用具接続ガイド10は、シリンジ載置部11と、医療用接続具50のメス型接続部52をシリンジ載置部11に載置されたシリンジ30のオス型接続部34に対向させた状態で、医療用接続具50をシリンジ30のオス型接続部34の軸方向に移動不可に保持する医療用接続具保持部12とを備える。シリンジ載置部11は、シリンジ30を回動可能かつ軸方向に移動可能に案内し、かつ、載置され軸方向に移動されるシリンジ30のオス型接続部34の中心軸(P)を、医療用接続具保持部12に保持された医療用接続具50のメス型接続部52の中心軸(Q)と略一致させるためのシリンジガイド部13を備える。
本発明の投与用医療用具は、中空のチップ部31とチップ部31を被包し、内面に螺旋状リブ32を備えるカラー部33とを有するオス型接続部34を備えるシリンジ30であり、かつ内部に充填された医療用液体35とを備えるプレフィルドシリンジ30と、シリンジ30のオス型接続部34のチップ部31の先端部を収納可能かつ外面にカラー部33の螺旋状リブ32と係合可能な突出部51を備えるメス型接続部52を備える医療用接続具50と、上記した医療用具接続ガイド10とを備える。また、本発明の投与用医療用具においては、医療用接続具50は、メス型接続部52を備える第1ポート56と、医療器具を接続可能な第2ポート57および第3ポート58を備え、それら3つのポート56,57,58の連通状態を変更可能な三方活栓50であることが好ましい。
ここで、まず、本実施例において用いるシリンジを図面に示した実施例を用いて説明する。本実施例のシリンジ30は、中空のチップ部31とチップ部を被包し、内面に螺旋状リブ32を備えるカラー部33とを有するオス型接続部(オスロック用接続部)34を備えるシリンジ30であり、かつ内部に充填された医療用液体35とを備えるプレフィルドシリンジ30である。
具体的には、図5ないし図7に示すように、シリンジ30は、シリンジ用外筒36(以下、単に外筒36とも言う)と、外筒36内に収納され、かつ液密状態にて摺動可能なガスケット37と、外筒36内に充填された医療用液体35と、ガスケット37の基端に取り付けられたプランジャ38とを備える。使用前の状態では、シリンジ30には、図5に示すように、外筒36の先端部(オス型接続部34)を封止するキャップ39が装着されている。なお、図6および図7においては、キャップ39を取り外した状態を示す。
外筒36は、中空本体部40と、先端部に形成されたオス型接続部34と、フランジ41とを備える。中空本体部40は、ほぼ円筒状となっており、内部に液体収納空間を有している。
シリンジ30のオス型接続部34は、外筒36の中空本体部40の肩部より先端方向に突出している。オス型接続部34は、図6および図7に示すように、中空のチップ部31を備え、チップ部31を被包するカラー部33を備えている。チップ部31は、中空本体部40と連通し、中空本体部40の内部(液体収納空間)を外部に連通させる。チップ部31の外面は先端方向に向かって細くなるテーパ形状とされている。カラー部33の内面には螺旋状リブ32が形成されている。チップ部31の先端は、カラー部33より、若干突出している。螺旋状リブ32は、オス型接続部34の軸方向に沿って延びるように形成されている。螺旋状リブ32は、後述するメス型接続部50の突出部51と係合(螺合)可能である。
シリンジ30は、外筒36の基端部外周から平板状に突出したフランジ41を備える。より具体的には、シリンジの外筒36は、外筒36の基端部外周から平板状に突出し、向かい合う短距離部42,42と向かい合う長距離部43,43を有するフランジ41を備える。長距離部43,43は、向かい合う2つの把持部としても機能する。図7に示すように、長距離部43,43の先端面側には、複数のリブが形成されており、シリンジ30の操作性が高められている。
シリンジ30の外筒36は、透明もしくは半透明材料により、必要に応じて、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形成された筒状体である。外筒36の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ-(4-メチルペンテン-1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
外筒36内にはガスケット37が収納されている。ガスケット37は、図6および図7に示すように、ほぼ同一外径にて延びる本体部と、この本体部に設けられた複数(ここでは、2つ)の環状リブを備え、これらリブが、外筒の本体部の内面に液密に接触しながら移動する。ガスケット37の形成材料としては、弾性を有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、イソプレンゴムなど)、熱可塑性エラストマー(例えば、SBSエラストマー、SEBSエラストマー、SEPSエラストマー等のスチレン系エラストマー、エチレン-αオレフィン共重合体エラストマー等のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが好ましい。
ガスケット37には、その基端部より内部に延びる凹部が設けられ、この凹部が、プランジャ装着部44となっている。プランジャ装着部44の内面には雌ねじ部が形成されており、後述するプランジャ38の先端部に形成されたガスケット装着部45の外面に形成された雄ねじ部と螺合可能となっている。
プランジャ38は、図6および図7に示すように、断面十字状の軸方向に延びる本体部と、先端部に設けられたガスケット装着部45と、本体部の基端部に設けられた押圧部とを備えている。ガスケット装着部45の外面には、ガスケット37のプランジャ装着部44(雌ねじ部)と螺合する雄ねじ部が形成されている。ガスケット37のプランジャ装着部44とプランジャ38のガスケット装着部45が螺合することにより、プランジャ38は、ガスケット37に装着される。なお、プランジャは、ガスケットに取り付けられておらず、使用時に、ガスケットに装着するものであってもよい。これにより、使用前にプランジャが誤って押圧されることを防止できる。
シリンジ30の内部(外筒36の中空本体部40とガスケット37によって区画された液体収納空間内)には医療用液体35が充填されている。シリンジ30内に充填される医療用液体35としては、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液などの薬剤溶解液、さらには、薬剤(例えば、ビタミン剤、ミネラル類)、X線造影剤、磁気共鳴コンピューター断層撮影用液体(例えば、酸化鉄コロイドの常磁性を有する超常磁性流体)などが用いられる。なお、本実施例では、医療用液体35として、磁気共鳴コンピューター断層撮影用液体が充填されている。当該液体は、医療用液体のなかでは比較的粘度が高いものである。
次いで、本実施例において用いる医療用接続具を図面に示した実施例を用いて説明する。本実施例においては医療用接続具50として、図8ないし図13に示すような公知の三方活栓50を用いる。医療用接続具(三方活栓)50は、メス型接続部52を備える第1ポート56と、医療器具を接続可能な第2ポート57および第3ポート58を備え、それら3つのポート56,57,58の連通状態を変更可能な三方活栓50である。三方活栓50は、3つのポート56,57,58の連通状態を変更するための回動可能なコック部材54を備える。
より具体的には、三方活栓50は、本体部材53とコック部材54とを備える。本体部材53は、略円筒状の本体部55を有し、その内部に略円柱状の中空部を有する。
本体部材53は、第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58を有する。第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58は、本体部55の径方向に延在している。また、第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58は、それぞれ、略円筒状の形状を有し、内部に流路が形成されている。これらの流路は、それぞれ、基端側で本体部55の内部(中空部)と連通する。
図9ないし図12に示すように、第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58は、本体部55の外周面に対して、それぞれ異なる位置に設けられている。より具体的には、本実施例では、第2ポート57と第3ポート58とが互いに対向する位置(180°間隔)に設けられており、第1ポート56は、第2ポート57と第3ポート58の中間、すなわち、第2ポート57および第3ポート58とそれぞれ90°間隔の位置に設けられている。これにより、正面視(図9ないし図12参照)において、第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58は、略T字状となるように配置されている。
第1ポート56は、図13に示すように、複数の部材が組み合わされてなるものの、全体として略管状とされており、先端に開口部59を有するとともに、内部に本体部55の内部(中空部)と連通する流路を有する。第1ポート56の先端部には、メス型接続部(メスロック用接続部)52が形成されている。メス型接続部52は、シリンジ30のオス型接続部34のチップ部31の先端部を収納可能である。また、メス型接続部52の外面には、シリンジ30のカラー部33の螺旋状リブ32と係合可能な突出部51が形成されている。第1ポート56(メス型接続部52)の先端部には、開口部59を閉塞するとともに、シリンジ30のオス型接続部34(チップ部31)が進入可能なスリット60が形成された弾性弁体61が設けられている。開口部59は、シリンジが装着されていない状態では、弾性弁体61により液密状態にて封鎖されている。
第2ポート57は、全体として略管状とされており、先端に開口部を有するとともに、内部に本体部55の内部(中空部)と連通する流路を有する。第2ポート57の先端部には、医療器具を接続可能な医療器具接続部62が形成されている。本実施例では、医療器具接続部62は、医療器具のオス型接続部のチップ部の先端部を収納可能、かつ外面にオス型接続部の螺旋状リブと係合可能な突出部を備えるメス型接続部(メスロック用接続部)とされている。
第3ポート58は、全体として略管状とされており、先端に開口部を有するとともに、内部に本体部55の内部(中空部)と連通する流路を有する。第3ポート58の先端部には、医療器具を接続可能な医療器具接続部63が形成されている。本実施例では、医療器具接続部63は、中空のチップ部と、チップ部を被包し、内面に螺旋状リブを備える回転可能なカラー部材とを有するオス型接続部(オスロック用接続部)とされている。
コック部材54は、略円柱状のコック本体部64とコック本体部64の上端部(図13における左側の端部)に設けられた複数(ここでは、3つ)の延出部65,66,67を有する。コック本体部64は、延出部65,66,67が設けられた部分(上端部)を除く略全体が、本体部材53の本体部55(中空部)内に収容されている。コック部材54は、本体部材53に対して回動可能に収容されている。コック本体部64の中央部分(本体部材53の本体部55に収容された部分)には、第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58の連通状態(第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58がそれぞれ有する流路の接続状態)を変更するための流路(図示せず)が形成されている。当該流路は、本体部材53の本体部55の内壁と協働して、コック部材54(コック本体部64)の回動(位置)によって、第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58の連通状態を変更させる。
なお、三方活栓50は、本体部材53とコック部材54とを所定の位置(例えば、後述する図9ないし図12に示す4つの状態に対応する4つの位置、およびそれらの中間に対応する4つの位置の合計8つの位置)で保持する位置保持機構が設けられていることが好ましい。位置保持機構は、例えば、互いに弱係合する、本体部材53の本体部55の内面に形成された複数(ここでは、8つ)の凹部と、コック部材54のコック本体部64の外面に形成された複数(ここでは、8つ)の凸部とにより構成される。このような位置保持機構が設けられることにより、本体部材53に対するコック部材54の回動操作を妨げない範囲で、コック部材54を所定の位置に保持できるとともに、意図しないコック部材54の回動(連通状態の変更)が生じることを阻止できる。
コック部材54は、第1延出部65、第2延出部66、および第3延出部67を有する。第1延出部65、第2延出部66、および第3延出部67は、コック本体部64の上端部から径方向に延びる。第1延出部65、第2延出部66、および第3延出部67は、コック本体部64の上端部(本体部材53の本体部55から突出している部分)とともに、コック部材54の操作部を構成する。当該操作部を外部から操作(回動)することで、コック部材54を本体部材53に対して回動することができる。
第1延出部65、第2延出部66、および第3延出部67は、コック本体部64の外周面に対して、それぞれ異なる位置に設けられている。本実施例では、コック部材54の上端部は、それぞれ、3つのポート56,57,58の連通状態に対応した3つの延出部65,66,67を備える略T字形状となっている。具体的には、第2延出部66と第3延出部67とが互いに対向する位置(180°間隔)に設けられており、第1延出部65は、第2延出部66と第3延出部67の中間、すなわち、第2延出部66および第3延出部67とそれぞれ90°間隔の位置に設けられている。これにより、正面視(図9ないし図12参照)において、第1延出部65、第2延出部66、および第3延出部67を備えるコック部材54の上端部が、略T字状となっている。また、本実施例では、図12に示すような状態(第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58が互いに連通状態)となるときに、第1延出部65、第2延出部66、および第3延出部67が、それぞれ、第1ポート56、第2ポート57、第3ポート58が延びる方向に延びるように配置される。
第1延出部65、第2延出部66、および第3延出部67が、第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58の連通状態に対応していることについて、図9ないし図12に示す実施例を用いて、より詳細に説明する。
図9に示す状態(第2延出部66が第3ポート58が延びる方向を向き、かつ第3延出部67が第2ポート57が延びる方向を向いた状態)においては、第2ポート57と第3ポート58とが連通状態となる。言い換えれば、第1ポート56と、第2ポート57および第3ポート58とが非連通状態となる(第1ポート56が遮断される)。
図10に示す状態(第1延出部65が第3ポート58が延びる方向を向き、かつ第2延出部66が第1ポート56が延びる方向を向いた状態)においては、第1ポート56と第3ポート58とが連通状態となる。言い換えれば、第2ポート57と、第1ポート56および第3ポート58とが非連通状態となる(第2ポート57が遮断される)。
図11に示す状態(第1延出部65が第2ポート57が延びる方向を向き、かつ第3延出部67が第1ポート56が延びる方向を向いた状態)においては、第1ポート56と第2ポート57とが連通状態となる。言い換えれば、第3ポート58と、第1ポート56および第2ポート57とが非連通状態となる(第3ポート58が遮断される)。
そして、上述したように、図12に示す状態(第1延出部65が第1ポート56が延びる方向を向き、第2延出部66が第2ポート57が延びる方向を向き、かつ第3延出部67が第3ポート58が延びる方向を向いた状態)においては、第1ポート56と第2ポート57と第3ポート58とが互いに連通状態となる。
上述のように、本実施例の三方活栓50においては、延出部65,66,67が延びる方向に存在するポート56,57,58が連通状態となるのであり、コック部材54(3つの延出部65,66,67)の位置によって3つのポート56,57,58の連通状態を外部から認識できるようになっている。なお、三方活栓50においては、連通状態を変更する(切り換える)際、言い換えれば、コック部材54(第1延出部65、第2延出部66、および第3延出部67)が図9ないし図12に示す位置にない場合には、一時的に、第1ポート56、第2ポート57、および第3ポート58が、いずれも非連通状態となる(遮断される)ことが好ましい。
本実施例の医療用具接続ガイド10は、図1ないし図4に示すように、シリンジ載置部11と医療用接続具保持部12とを備える。本実施例の医療用具接続ガイド10は樹脂一体成形品であり、基端側部分(図2における左側部分)にシリンジ載置部11を備え、先端側部分(図2における右側部分)に医療用接続具保持部12を備える。
シリンジ載置部11は、上述したシリンジ30を回動可能(外筒36の中心軸を中心に回転可能)かつ軸方向に移動可能(摺動可能)に案内し、かつ、載置され軸方向に移動されるシリンジ30のチップ部31の中心軸(P)を、後述する医療用接続具保持部12に保持された医療用接続具50のメス型接続部52の中心軸(Q)と略一致させるためのシリンジガイド部13を備える。
具体的には、シリンジガイド部13は、シリンジ載置部11の上面に形成された断面略半円形状の円弧状面(略半筒状面)を備える。言い換えれば、シリンジガイド部13はシリンジ載置部11の上部に形成され、上方に向かって開放された半円筒状部である。シリンジガイド部13には、シリンジ30のオス型接続部34の軸方向への移動方向を示す矢印状の凹部が形成されている。
シリンジガイド部13の円弧状面の曲率半径(図4に示すr)は、シリンジ30の外筒36の中空本体部40の外面の曲率半径と略同一となっている。これにより、シリンジガイド部13は、シリンジ30を、オス型接続部34の中心軸(P)を固定した状態(オス型接続部34の中心軸(P)の位置が実質的に動かない状態)で、回動可能かつ軸方向に移動可能に案内することができる。なお、シリンジガイド部13(円弧状面、略半筒状面)には、シリンジ30の外筒36(中空本体部40)の外面との摺動抵抗を低減するための処理がされていてもよい。そのような処理としては、梨地加工や、摺動抵抗の低い樹脂の被膜付与(PTFE、ETFE等のフッ素系ポリマー被膜付与)等が挙げられる。
本実施例では、シリンジガイド部13の円弧状面の断面(図4に示す)における円弧長は半円長よりも短いものとなっている、すなわち、シリンジガイド部13の円弧状面の中心角(図4に示すθ)は180°未満となっている。具体的には、91~179°であることが好ましく、特に、135~179°であることが好ましい。これにより、シリンジ30をシリンジ載置部11(シリンジガイド部13)に載置する際の作業性、およびシリンジ30(医療用接続具50と接続した後のシリンジ30を含む)をシリンジ載置部11(シリンジガイド部13)から離脱する際の作業性が向上する。
医療用具接続ガイド10の医療用接続具保持部12は、上述した医療用接続具(三方活栓)50のメス型接続部52をシリンジ載置部11に載置されたシリンジ30のオス型接続部34に対向させた状態で、医療用接続具(三方活栓)50をシリンジ30のオス型接続部34の軸方向に移動不可に保持する。
具体的には、図2および図3に示すように、医療用具接続ガイド10の医療用接続具保持部12は、三方活栓50のコック部材54をシリンジ30のオス型接続部34の軸方向に移動不可かつ医療用具接続ガイド10に対して相対回動不可に保持するコック部材保持部14を備える。コック部材保持部14は、コック部材54の上面が下方となるように、三方活栓50を上方側より収納可能な凹部である。なお、コック部材保持部14は、コック部材54の上面が下方となるように、医療用接続具(三方活栓)50を上方側より収納可能な切欠部であってもよい。
なお、医療用接続具保持部12のコック部材保持部14(切欠部ないしは凹部)は、上方に向かって開口していることが好ましい。これにより、三方活栓50をコック部材保持部12に収納する際の作業性、および三方活栓50(シリンジ30と接続した後の三方活栓50を含む)をコック部材保持部12から離脱する際の作業性が向上する。
コック部材保持部12は、3つのポート56,57,58が所望の連通状態となるように操作されたコック部材54をシリンジ30のオス型接続部34の軸方向に移動不可かつ医療用具接続ガイド10に対して相対回動不可に保持する略十字状または略T字状の凹部となっていることが好ましい。これにより、接続作業中にコック部材54が回動し、三方活栓50の連通状態が変更されることを防止できる。言い換えれば、接続作業中に三方活栓50を所望の連通状態で維持することができる。
本実施例では、コック部材保持部12は、メス型接続部52を備える第1ポート56が第2ポート57および第3ポート58と非連通状態となるように操作されたコック部材54(図9に示す状態)をシリンジ30のオス型接続部34の軸方向に移動不可かつ医療用具接続ガイド10に対して相対回動不可に保持する略T字状の凹部となっている。これにより、接続作業中に第1ポート56の遮断状態(第2ポート57および第3ポート58との非連通状態)を維持することができる。コック部材保持部12は、三方活栓50を、メス型接続部52の中心軸(Q)を固定した状態で、シリンジ載置部11に載置されるシリンジ30のオス型接続部34の軸方向に移動不可に保持することができるようになっている。
本実施例の医療用具接続ガイド10は、医療用具接続ガイド10の医療用接続具保持部12が形成された側の端部に、側部外面(具体的には、両側部外面)が凹状に湾曲したつまみ部15が形成されている。具体的には、図2に示すように、医療用具接続ガイド10の医療用接続具保持部12は、先端方向(図2における右方向)に向かって幅(図2における上下方向の寸法)が狭くなるように、両側部の外面が対称に凹状に湾曲している。このように形成されたつまみ部15を利用することにより、医療用具接続ガイド10を用いたシリンジ30と医療用接続具(三方活栓)50との接続作業がし易くなる。また、つまみ部15の先端部(医療用具接続ガイド10の先端部)には、貫通孔16が形成されている。貫通孔16は、そこにストラップや管理用のタグを取り付ける等して、医療用具接続ガイド10の保管等のために利用できる。なお、本実施例においては、医療用接続具保持部12の両側部が対称に凹状に湾曲している、言い換えれば、つまみ部15が左右対称に形成されているが、これに限られるものではない。医療用接続具保持部12の一方の側部を他方の側部よりも大きく湾曲させてもよい(つまみ部15は左右対称でなくてもよい)。
医療用具接続ガイド10を用いて、シリンジ30(オス型接続部34)を医療用接続具50(メス型接続部52)に接続する作業について、図14ないし図18を用いて説明する。
先ず、図14および図15に示すように、コック部材54をメス型接続部52を備える第1ポート56が第2ポート57および第3ポート58と非連通状態となるように操作した状態(図9に示す状態)の三方活栓50を、医療用具接続ガイド10の医療用接続具保持部12において保持する。具体的には、医療用接続具保持部12のコック部材保持部14(略T字状の凹部)に、三方活栓50を、三方活栓50のコック部材54の上面(図14における下側の面)が下方(図14における下方向)となるように、上方から収納する。このとき、メス型接続部52はシリンジ載置部11の方(図14における左方向)を向く。
また、三方活栓50は、コック部材保持部12によって、メス型接続部54の中心軸Qを固定した状態で、医療用具接続ガイド10に対してメス型接続部52の軸方向に移動不可に保持される。具体的には、この実施例の医療用具接続ガイド10では、図1ないし図3に示すように、シリンジ載置部11の先端側より、コック部材保持部14に向かって、徐々に高さが低くなる傾斜部25,26を備えている。傾斜部25,26は、上方を向いており、ある程度の幅を持っている。傾斜部25,26は、直線的なものでも、湾曲したものであってもい。そして、図15に示すように、医療用具接続ガイド10のコック部材保持部14に、三方活栓50が装着されたとき、三方活栓50を図15における時計回り方向に回転させようとすると、第2ポート57が傾斜部26に当接し、三方活栓50の回転を規制する。また、三方活栓50を図15における反時計回り方向に回転させようとすると、第3ポート58(具体的には、第3ポート58が備えるカラー部材)が傾斜部25に当接し、三方活栓50の回転を規制する。
そして、図16に示すように、シリンジ載置部11(シリンジガイド部13)にシリンジ30を載置する。シリンジ30は、オス型接続部34が、医療用接続具保持部12に保持されている三方活栓50のメス型接続部52と対向するように載置する。これにより、シリンジ30のオス型接続部34(チップ部31)の中心軸Pは、医療用接続具保持部12に保持された三方活栓50のメス型接続部52の中心軸Qと略一致する。シリンジ30は、シリンジガイド部13によって、オス型接続部34の中心軸Pを固定した状態で、回動可能かつ軸方向に移動可能に案内される。
そして、シリンジ載置部11(シリンジガイド部13)に載置したシリンジ30を、シリンジガイド部13に沿ってオス型接続部34の軸方向に移動させることで、図17に示すように、オス型接続部34(チップ部31)の先端部と、メス型接続部52の先端部に設けられた弾性弁体61と当接する。
次いで、シリンジ30を、さらに軸方向に移動し、チップ部31により弾性弁体61を押圧し、かつ、チップ部31の先端部を弾性弁体61内に進入させる。そして、その状態にて、シリンジ30を回動する。図18に示すように、シリンジガイド部13に載置され軸方向に移動され、医療用接続具(三方活栓)50のメス型接続部52と当接したシリンジ30を回動することにより、オス型接続部34の螺旋状リブ32と、メス型接続部52の突出部51とが係合するとともに、シリンジのチップ部31の先端部は、メス型接続部52内に収納され、医療用接続具(三方活栓)50にシリンジ30が装着される。その後、接続されたシリンジ30と医療用接続具(三方活栓)50を、医療用具接続ガイド10から取り外す。これにより、シリンジ30(オス型接続部34)を医療用接続具50(メス型接続部52)に接続する作業が完了する。
医療用具接続ガイド10を用いることにより、シリンジ30(オス型接続部34)を医療用接続具50(メス型接続部52)に接続する作業を、シリンジ30のオス型接続部34の中心軸Pと医療用接続具50のメス型接続部52の中心軸Qとを略一致させた状態で行なうことができるため、オス型接続部34(チップ部31やカラー部33)の破損や、メス型接続部52の破損を防止することができる。
また、本実施例では、メス型接続部52の先端部に弾性弁体61が設けられており、オス型接続部34(チップ部31)の先端部が弾性弁体61と当接した後、さらにシリンジ30を軸方向に移動させる際には、弾性弁体61の弾性力が抵抗力(シリンジ30と医療用接続具50とを互いに離間させる力)として作用する。そのため、シリンジ30と医療用接続具50との接続作業を、弾性弁体61による抵抗力に抗した状態で行なう必要があり、弾性弁体61が設けられていないメス型接続部52との接続作業に比べて、オス型接続部34の破損の可能性が高い。これに対し、医療用具接続ガイド10を用いることで、メス型接続部52の先端部に弾性弁体61が設けられている場合であっても、オス型接続部34(チップ部31やカラー部33)の破損を防止することができる。
また、医療用具接続ガイド10は、構成がシンプルであり、経験の浅い作業者にとっても使い易いものとなっている。また、医療用具接続ガイド10は、接続作業の終了後、シリンジ30および医療用接続具50から容易に取り外すことができるため、接続作業後の工程(例えば、シリンジ30をシリンジポンプに装着すること等)を速やかに実施できる。また、医療用具接続ガイド10は、繰り返し使用することができるため、経済的である。また、医療用具接続ガイド10は、上述のように、シリンジ30と医療用接続具50との接続作業を補助するものの、基本的な接続作業を作業者に経験させるものであるため、作業者の熟練度を高めるのに貢献し得る。
なお、医療用具接続ガイドは、医療用接続具が医療用接続具保持部に保持された状態において、メス型接続部の両側部に位置するメス型接続部移動規制部を備えていてもよい。図19に示す医療用具接続ガイド10aには、医療用接続具(三方活栓)50が医療用接続具保持部12に保持された状態において、メス型接続部52の両側部に位置するメス型接続部移動規制部17,17が設けられている。これにより、シリンジ30のオス型接続部34の中心軸(P)と医療用接続具50のメス型接続部52の中心軸(Q)とを略一致させた状態を、より強固に維持できる。また、コック部材54を、より強固にシリンジ30のオス型接続部34の軸方向に移動不可かつ医療用具接続ガイド10に対して相対回動不可に保持することができる。
また、図20に示す医療用具接続ガイド10bのように、医療用具接続ガイド10bの下面とシリンジガイド部13(円弧状面)の最下部との間の距離dが、フランジ41の一方の長距離部43とシリンジ用外筒36の中空本体部40の外面間距離d1(図5参照)よりも長いものとなっていてもよい。これにより、机等の上に医療用具接続ガイド10bを載置してシリンジ30(オス型接続部34)と医療用接続具(三方活栓)50(メス型接続部52)との接続作業を行なう場合でも、シリンジ30のフランジ41と机等の上面との干渉を回避できる。
また、シリンジガイド部の円弧状面の中心角θは180°以上としてもよい。その場合、シリンジガイド部に可撓性を持たせて、シリンジを載置または離脱する際の作業性を確保することが好ましい。また、図21に示す医療用具接続ガイド10cのように、シリンジ載置部11の上部に、シリンジガイド部13の円弧状面に連続する薄肉の湾曲板部18,18を設けてもよい。これにより、シリンジ30を載置または離脱する際の作業性を確保できるとともに、湾曲板部18,18によって接続作業中のシリンジ30の離脱を防止することができる。
また、接続作業中のシリンジ載置部(シリンジガイド部)からのシリンジの離脱を防止するための機構を設けてもよい。例えば、図22に示す医療用具接続ガイド10dには、弾性バンド19が設けられている。弾性バンド19は両端がシリンジ載置部11の両側部に固定されており、その弾性力により、シリンジ30をシリンジ載置部11(シリンジガイド部13)に押し付ける方向に付勢する。弾性バンド19はシリンジ30の軸方向への移動および回動を妨げないよう、布製のもの(例えば、布ゴムバンド)とすることが好ましい。その他、医療用具接続ガイドのシリンジ載置部に、ヒンジ部を介して、シリンジ離脱防止用の蓋部材を設けてもよい。そのような蓋部材は、医療用具接続ガイドと一体成形されるものであって、ヒンジ部が樹脂薄肉部からなるものであってもよい。
なお、医療用接続具(三方活栓)のメス型接続部には弾性弁体が設けられていなくてもよい。また、メス型接続部をISO規格に適合したメスルアーテーパを有するメス型接続部としてもよい。その場合、オス型接続部もISO規格に適合したオスルアーテーパを有するオス型接続部とすることが好ましい。なお、オス型接続部は、メス型接続部に液密状態で接続可能であれば、ISO規格に適合したオスルアーテーパを有しないものであってもよい。
図23ないし図27には、本発明の医療用具接続ガイドの別の実施形態が示されている。医療用具接続ガイド10eにおいては、上述した医療用具接続ガイド1に対して、コック部材保持部12の形態が異なっている。すなわち、図24に示すように、医療用具接続ガイド10eのコック部材保持部14は、3つのポート56,57,58が所望の連通状態となるように操作されたコック部材54をシリンジ30のオス型接続部34の軸方向に移動不可かつ医療用具接続ガイド10eに対して相対回動不可に保持する略十字状の凹部となっている。
図27では、図10に示す状態の三方活栓50を、医療用具接続ガイド10eの医療用接続具保持部12において保持した状態を示す。具体的には、図10に示す状態に操作した三方活栓50を、医療用接続具保持部12のコック部材保持部14(略十字状の凹部)に、三方活栓50のコック部材54の上面(図27における下側の面)が下方(図27における下方向)となるように、上方から収納する。このとき、メス型接続部52はシリンジ載置部11の方(図27における左方向)を向く。三方活栓50は、コック部材保持部12によって、メス型接続部54の中心軸Qを固定した状態で、医療用具接続ガイド10eに対してメス型接続部52の軸方向に移動不可に保持される。
このように、医療用具接続ガイド10eにおいても、上述した医療用具接続ガイド10と同様に、シリンジ30(オス型接続部34)を医療用接続具50(メス型接続部52)に接続する作業を、シリンジ30のオス型接続部34の中心軸Pと医療用接続具50のメス型接続部52の中心軸Qとを略一致させた状態で行なうことができるため、医療用接続具50のメス型接続部52にシリンジ30のオス型接続部34が良好に接続されるとともに、オス型接続部34(チップ部31やカラー部33)の破損や、メス型接続部52の破損を防止することができる。
また、医療用具接続ガイド10eにおいては、三方活栓50を所望の連通状態(図9ないし図12に示す4つの状態のいずれか)として、シリンジ30のオス型接続部34と医療用接続具(三方活栓)50のメス型接続部52との接続作業を行なうことができる。
10,10a,10b,10c,10d,10e 医療用具接続ガイド
11 シリンジ載置部
12 医療用接続具保持部
13 シリンジガイド部
30 シリンジ
31 チップ部
32 螺旋状リブ
33 カラー部
34 オス型接続部
50 医療用接続具
51 突出部
52 メス型接続部

Claims (11)

  1. 中空のチップ部と前記チップ部を被包し、内面に螺旋状リブを備えるカラー部とを有するオス型接続部を備えるシリンジを、前記シリンジの前記オス型接続部の前記チップ部の先端部を収納可能かつ外面に前記カラー部の前記螺旋状リブと係合可能な突出部を備えるメス型接続部を備える医療用接続具に接続する際に用いられる医療用具接続ガイドであって、
    前記医療用具接続ガイドは、
    シリンジ載置部と、
    前記医療用接続具の前記メス型接続部を前記シリンジ載置部に載置された前記シリンジの前記オス型接続部に対向させた状態で、前記医療用接続具を前記シリンジの前記オス型接続部の軸方向に移動不可に保持する医療用接続具保持部とを備え、
    前記シリンジ載置部は、前記シリンジを回動可能かつ軸方向に移動可能に案内し、かつ、載置され軸方向に移動される前記シリンジの前記オス型接続部の中心軸を、前記医療用接続具保持部に保持された前記医療用接続具の前記メス型接続部の中心軸と略一致させるためのシリンジガイド部を備えることを特徴とする医療用具接続ガイド。
  2. 前記医療用具接続ガイドは、前記シリンジガイド部に載置され軸方向に移動され、前記医療用接続具の前記メス型接続部と当接した前記シリンジを回動することにより、前記オス型接続部の前記螺旋状リブと、前記メス型接続部の前記突出部とが係合するとともに、前記医療用接続具の前記メス型接続部に前記シリンジの前記オス型接続部が装着されるものとなっている請求項1に記載の医療用具接続ガイド。
  3. 前記医療用接続具は、前記メス型接続部を備える第1ポートと、医療器具を接続可能な第2ポートおよび第3ポートを備え、それら3つのポートの連通状態を変更可能な三方活栓であり、
    前記三方活栓は、前記3つのポートの連通状態を変更するための回動可能なコック部材を備え、
    前記医療用具接続ガイドの前記医療用接続具保持部は、前記コック部材を前記シリンジの前記オス型接続部の軸方向に移動不可かつ前記医療用具接続ガイドに対して相対回動不可に保持するコック部材保持部を備える請求項1または2に記載の医療用具接続ガイド。
  4. 前記コック部材保持部は、前記コック部材の上面が下方となるように、前記三方活栓を上方側より収納可能な切欠部もしくは凹部である請求項3に記載の医療用具接続ガイド。
  5. 前記コック部材の上端部は、それぞれ、前記3つのポートの連通状態に対応した3つの延出部を備える略T字形状となっており、
    前記コック部材保持部は、前記3つのポートが所望の連通状態となるように操作された前記コック部材の上端部を前記シリンジの前記オス型接続部の軸方向に移動不可かつ前記医療用具接続ガイドに対して相対回動不可に保持する略十字状または略T字状の凹部となっている請求項3または4に記載の医療用具接続ガイド。
  6. 前記コック部材の上端部は、それぞれ、前記3つのポートの連通状態に対応した3つの延出部を備える略T字形状とされており、
    前記コック部材保持部は、前記メス型接続部を備える前記第1ポートが前記第2ポートおよび前記第3ポートと非連通状態となるように操作された前記コック部材の上端部を前記シリンジの前記オス型接続部の軸方向に移動不可かつ前記医療用具接続ガイドに対して相対回動不可に保持する略T字状の凹部となっている請求項3または4に記載の医療用具接続ガイド。
  7. 前記医療用具接続ガイドの前記医療用接続具保持部が形成された側の端部に、側部外面が凹状に湾曲したつまみ部が形成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用具接続ガイド。
  8. 前記シリンジは、前記オス型接続部を備えるシリンジ用外筒を備え、前記シリンジ用外筒は、前記シリンジ用外筒の基端部外周から平板状に突出し、向かい合う短距離部と向かい合う長距離部を有するフランジを備え、
    前記医療用具接続ガイドの下面と前記シリンジガイド部の最下部との間の距離が、前記フランジの一方の前記長距離部と前記シリンジ用外筒の中空本体部の外面間距離よりも長いものとなっている請求項1ないし7のいずれかに記載の医療用具接続ガイド。
  9. 前記医療用具接続ガイドは、前記医療用接続具が前記医療用接続具保持部に保持された状態において、前記メス型接続部の両側部に位置するメス型接続部移動規制部を備えている請求項1ないし8のいずれかに記載の医療用具接続ガイド。
  10. 中空のチップ部と前記チップ部を被包し、内面に螺旋状リブを備えるカラー部とを有するオス型接続部を備えるシリンジであり、かつ内部に充填された医療用液体とを備えるプレフィルドシリンジと、
    前記シリンジの前記オス型接続部の前記チップ部の先端部を収納可能かつ外面に前記カラー部の螺旋状リブと係合可能な突出部を備えるメス型接続部を備える医療用接続具と、
    請求項1ないし9のいずれかに記載の医療用具接続ガイドとを備えることを特徴とする投与用医療用具。
  11. 前記医療用接続具は、前記メス型接続部を備える第1ポートと、医療器具を接続可能な第2ポートおよび第3ポートを備え、それら3つのポートの連通状態を変更可能な三方活栓である請求項10に記載の投与用医療用具。
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