JP2023118285A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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倫紀 佐藤
Tomoki Sato
寛 白井
Hiroshi Shirai
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Abstract

【課題】電動アクチュエータの外部から手動で出力シャフトを容易に回転できる電動アクチュエータを提供する。【解決手段】電動アクチュエータ1は、回転可能なモータシャフト21を有するモータ部20と、モータシャフトの軸方向他方側に連結された伝達機構30と、伝達機構を介してモータシャフトの回転が伝達される出力シャフト41と、モータ部、伝達機構、および出力シャフトを内部に収容するケース10とを備える。モータシャフトの外周面の一部には、複数の第1歯部を有する歯車部21dが設けられる。ケースは、軸方向と直交する第1方向に貫通する挿入孔13hを有する。歯車部のうち、軸方向および第1方向の両方と直交する第2方向の一方側の端部は、第1方向に見て、挿入孔と重なる。複数の第1歯部と噛み合い可能な複数の第2歯部を有するモータ回転治具を、挿入孔を通してケースの内部に挿入可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、電動アクチュエータに関する。
モータと、モータと連結される減速機構と、減速機構と介してモータの回転が伝達される出力部と、を備えるアクチュエータが知られている。例えば、特許文献1には、減速機構を介して、モータ部の駆動力を出力部の出力シャフトに伝達する構成の電動アクチュエータが開示されている。
特開2019-118195号公報
上記の電動アクチュエータは、モータがケースの内部に収容され、出力シャフトのみがケースの外部に露出する構成である。そのため、電動アクチュエータが故障した場合において、電動アクチュエータの外部から手動で出力シャフトを回転させるためには、出力シャフト自体を回転させる必要がある。しかしながら、減速比が大きな伝達機構を介して、出力シャフトがモータと接続される場合、出力シャフトを回転させるための回転トルクが大きく、手動で出力シャフト自体を回転させることが困難であるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みて、電動アクチュエータの外部から手動で出力シャフトを容易に回転できる電動アクチュエータを提供することを目的の一つとする。
本発明の電動アクチュエータの一つの態様は、中心軸を中心として回転可能なモータシャフトを有するモータ部と、前記モータシャフトの軸方向他方側に連結された伝達機構と、前記モータシャフトの軸方向に延び、前記伝達機構を介して前記モータシャフトの回転が伝達される出力シャフトと、前記モータ部、前記伝達機構、および前記出力シャフトを内部に収容するケースと、を備える。前記モータシャフトは、中空シャフトである。前記出力シャフトの少なくとも一部は、前記モータシャフトの内部に位置する。前記モータシャフトの外周面の一部には、周方向に並ぶ複数の第1歯部を有する歯車部が設けられる。前記ケースは、前記ケースを軸方向と直交する第1方向に貫通する挿入孔を有する。前記歯車部のうち、軸方向および前記第1方向の両方と直交する第2方向の一方側の端部は、前記第1方向に見て、前記挿入孔と重なる。前記複数の第1歯部と噛み合い可能な複数の第2歯部を有するモータ回転治具を、前記挿入孔を通して、前記ケースの内部に挿入可能である。
本発明の一つの態様によれば、電動アクチュエータにおいて、電動アクチュエータの外部から手動で出力シャフトを容易に回転できる。
図1は、一実施形態の電動アクチュエータを示す斜視図である。 図2は、一実施形態の電動アクチュエータを示す断面図である。 図3は、一実施形態の挿入孔と歯車部とを示す図2におけるIII-III断面図である。 図4は、一実施形態のモータ回転治具を示す斜視図である。 図5は、一実施形態の手動回転方法における手順の一部を示す側面図である。 図6は、一実施形態の手動回転方法における手順の他の一部を示す側面図である。 図7は、一実施形態の手動回転方法における手順の一部を示す断面図である。 図8は、一実施形態の手動回転方法における手順の他の一部を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る電動アクチュエータについて説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
各図においてZ軸方向は、正の側を上側とし、負の側を下側とする上下方向である。各図に適宜示す中心軸J1の軸方向は、Z軸方向、すなわち上下方向と平行である。以下の説明においては、中心軸J1の軸方向と平行な方向を単に「軸方向」と呼ぶ。また、中心軸J1を中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸J1を中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。
本実施形態において、上側は軸方向一方側に相当し、下側は軸方向他方側に相当する。なお、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
周方向は、各図において矢印θで示されている。周方向のうち矢印θが向く側を「周方向一方側」と呼ぶ。周方向のうち矢印θが向く側と逆側を「周方向他方側」と呼ぶ。周方向一方側は、上側から見て中心軸J1回りに時計回りに進む側である。周方向他方側は、上側から見て中心軸J1回りに反時計回りに進む側である。
図1に示す本実施形態の電動アクチュエータ1は、例えば、車両に搭載される電動アクチュエータである。より詳細には、車両の運転者のシフト操作に基づいて駆動されるパーク・バイ・ワイヤ方式のアクチュエータ装置に搭載される。図2に示すように、電動アクチュエータ1は、ケース10と、蓋部材80と、中心軸J1を中心として回転可能なモータシャフト21を有するモータ部20と、第1ベアリング53と、第2ベアリング51と、第3ベアリング52と、伝達機構30と、出力シャフト41と、磁気センサ63と、回路基板70と、バスバーホルダ140と、バスバー150と、を備える。
ケース10は、モータ部20、伝達機構30、出力シャフト41、磁気センサ63、回路基板70、バスバーホルダ140、およびバスバー150を収容している。ケース10は、上側に開口する開口部を有している。ケース10は、中心軸J1を囲む筒状である。ケース10は、基板収容部13aと、ケース筒部13bと、出力部収容部13cと、ベアリング保持部13dと、側壁部13gと、を有する。
基板収容部13aは、回路基板70およびバスバーホルダ140を収容する部分である。図1に示すように、基板収容部13aは、軸方向に延びる四角筒状である。軸方向に見て、基板収容部13aは略長方形状である。軸方向に見て、基板収容部13aの外周辺のうち、他の2つの外周辺よりも長い2つの長辺は、第1方向D1に延びている。第1方向D1は、軸方向と直交する方向である。軸方向に見て、基板収容部13aの外周辺のうち、2つの外周辺よりも短い2つの短辺は、第2方向D2に延びている。第2方向D2は、軸方向および第1方向D1の両方と直交する方向である。図2に示すように、基板収容部13aは、上側に開口部10aを有する。基板収容部13aは、ケース10の上側部分の径方向内側に構成される。基板収容部13aの底面は、回路基板70およびバスバーホルダ140を支持して固定する支持面12である。支持面12は、上側に向いている。
各図には、適宜、第1方向D1および第2方向D2を示す。以下の説明において、各図に示す、第1方向D1の矢印が向く側(+D1側)を「第1方向D1の一方側」と呼ぶ。第1方向D1の矢印が向く側と逆側(-D1側)を「第1方向D1の他方側」と呼ぶ。第2方向D2の矢印が向く側(+D2側)を「第2方向D2の一方側」と呼ぶ。第2方向D2の矢印が向く側と逆側(-D2側)を「第2方向D2の他方側」と呼ぶ。
図2に示すように、ケース筒部13bは、中心軸J1を中心として軸方向に延びる円筒状である。ケース筒部13bは、モータ部20の径方向外側を囲む。出力部収容部13cは、後述する出力部46を収容する部分である。ベアリング保持部13dは、第2ベアリング51を保持する。ベアリング保持部13dは、中心軸J1を中心としてケース10の下端部から上側に延びている。ケース筒部13bには、後述する挿入孔13hが設けられる。ケース筒部13bの内周面には、軸方向上側を向く段差面11が設けられている
図1に示すように、側壁部13gは、基板収容部13aのうち、第1方向D1の他方側(-D側)に位置する部分の下端から下側に突出する略直方体状である。側壁部13gの径方向内側の部分は、ケース筒部13bの外周面と繋がっている。図2に示すように、軸方向において、側壁部13gの下端は、ケース筒部13bの下端よりも上側に位置している。側壁部13gには、挿入孔13hが設けられている。
挿入孔13hは、側壁部13gおよびケース筒部13bを第1方向D1に貫通する孔である。すなわち、ケース10は、ケース10を第1方向D1に貫通する挿入孔13hを有する。挿入孔13hを介して、ケース10の内部は、電動アクチュエータ1の外部と繋がる。図5に示すように、第1方向D1に見て、挿入孔13hは略長方形状である。挿入孔13hの詳細な構成については、後段で説明する。図1および図2に示すように、挿入孔13hは、キャップ90によって塞がれている。
図1に示すように、キャップ90は、側壁部13gの外側面に設けられている。本実施形態において、キャップ90はゴム製である。図2に示すように、キャップ90はキャップ頭部90aと、キャップ突出部90bとを有している。キャップ頭部90aは、略長方形の板状である。キャップ頭部90aの板面は、第1方向D1を向いている。キャップ頭部90aの第1方向D1の一方側(+D1側)を向く面は、側壁部13の外側面と接触している。キャップ突出部90bは、キャップ頭部90aから第1方向D1の一方側(+D1側)に突出する四角柱状である。キャップ突出部90bは、挿入孔13hの内部に配置されている。キャップ突出部90bの外側面は、挿入孔13hの内側面と接触している。本実施形態において、キャップ90は、側壁部13gから取り外し可能である。
図2に示すように、蓋部材80は、ケース10の開口部10aを覆い、ケース10に固定されている。図1に示すように、蓋部材80は、軸方向に見て、略長方形状である。軸方向に見て、蓋部材80の2つの外周辺は第1方向D1と略平行に延びている。軸方向に見て、蓋部材80の他の2つの外周辺は第2方向D2と略平行に延びている。図2に示すように、蓋部材80は、開口部10aを覆う板状の蓋本体81と、蓋本体81から下側に延びる垂下部83と、を有している。垂下部83は、軸方向に延びる四角筒状に設けられている。蓋部材80とケース10とは、蓋部材80を軸方向に貫通する複数のボルトにより締結されている。蓋部材80は、ベアリング保持部16bを有する。ベアリング保持部16bは、第1ベアリング53を保持する。ベアリング保持部16bは、中心軸J1を中心として下側に突出している。
モータ部20の中心軸は、中心軸J1である。図2に示すように、モータ部20は、ロータ22と、ステータ23と、を有する。ロータ22は、モータシャフト21と、ロータコア22aと、マグネット40と、を有する。ロータ22は、中心軸J1を中心として回転可能である。
モータシャフト21は、第1軸部21aと、第2軸部21bと、歯車軸部21fと、第3軸部21cと、貫通穴25とを備えている。第1軸部21aは、軸方向に延びモータシャフト21の上側に位置する。第2軸部21bは、第1軸部21aの下端から下側に延びる。軸方向において、第2軸部21bは、ロータコア22aと第3ベアリング52との間に位置している。第2軸部21bの外径は、第1軸部21aの外径よりも大きい。
歯車軸部21fは、第2軸部21bの下端から下側に延びる。図3に示すように、歯車軸部21fの外周面には、歯車部21dが設けられている。すなわち、モータシャフト21の外周面の一部には、歯車部21dが設けられている。また、軸方向において、歯車部21dは、伝達機構30とロータコア22aとの間に設けられる。歯車部21dは、ステータ23よりも下側に配置されている。歯車部21dの外径は、第2軸部21bの外径よりも大きい。歯車部21dは、周方向に並ぶ複数の第1歯部21eを有している。複数の第1歯部21eは、歯車軸部21fの外周面に設けられている。
第3軸部21cは、歯車軸部21fの下端から下側に延びる。第3軸部21cは、中心軸J1に対して偏心した偏心軸J2を中心とする偏心軸部である。第3軸部21cの外径は、歯車部21dの外径よりも大きい。偏心軸J2は、中心軸J1と平行である。貫通穴25は、中心軸J1を中心として延びている。従って、第1軸部21a、第2軸部21b、および歯車軸部21fは、中心軸J1を中心として延びる円筒状である。第3軸部21cは、軸方向に窪む窪み部26を有する。窪み部26は、偏心軸J2を中心として延びている。従って、第3軸部21cは、偏心軸J2を中心として延びる円筒状である。窪み部26の上側は、貫通穴25の下側とつながっている。すなわち、モータシャフト21は、内部が中空の中空シャフトである。モータシャフト21は、第3軸部21cが第3ベアリング52によって、偏心軸J2回りに回転可能に支持される。
出力シャフト41は、伝達機構30を介してモータシャフト21の回転が伝達される。出力シャフト41は、軸方向に延びる。出力シャフト41は、軸部41aと連結部42とを有する。軸部41aは上側に位置し、連結部42は下側に位置する。軸部41aは、中心軸J1を中心として延びる円柱状である。軸部41aの上側は、モータシャフト21の貫通穴25に通されている。すなわち、出力シャフト41の少なくとも一部は、モータシャフト21の内部に位置している。軸部41aの上側端部は、モータシャフト21の上側に突出している。モータシャフト21の上側に突出する軸部41aの上側端部は、第1ベアリング53によって、中心軸J1回りに回転可能に支持される。出力シャフト41の上側端部は、第1ベアリング53を介して蓋部材80に支持される。
連結部42の下側端部は、モータシャフト21の下側に突出している。モータシャフト21の下側に突出する連結部42の下側端部は、第2ベアリング51によって、中心軸J1回りに回転可能に支持される。モータシャフト21の下側端部は、第2ベアリング51を介してケース10に支持される。出力シャフト41は、軸方向の端部が第1ベアリング53および第2ベアリング51によって中心軸J1回りに回転可能に支持される。従って、貫通穴25に出力シャフト41の軸部41aが通されたモータシャフト21は、軸部41aによって、中心軸J1回りに回転可能に支持される。連結部42の上側は、モータシャフト21の窪み部26に挿入されている。
第1ベアリング53、第2ベアリング51および第3ベアリング52は、それぞれ内輪と内輪の径方向外側に位置する外輪とを有する転がり軸受である。本実施形態において第1ベアリング53、第2ベアリング51および第3ベアリング52は、例えば、内輪と外輪とが複数のボールを介して連結されるボールベアリングである。
連結部42は、中心軸J1を中心として延びる円筒状の筒部44を有する。筒部44の内周面には、連結凹部45が設けられている。連結凹部45は、出力シャフト41の下側の端部から上側に窪む。連結凹部45は、軸方向に沿って視て、中心軸J1を中心とする略円形状である。連結凹部45の内周面には、周方向に沿って複数のスプライン溝が設けられる。連結凹部45には、電動アクチュエータ1の駆動力が出力される他の部材が挿入されて連結される。他の部材は、例えば、車両におけるマニュアルシャフトである。電動アクチュエータ1は、運転者のシフト操作に基づいてマニュアルシャフトを駆動させ、車両のギアを切り換える。
連結部42が上側に窪む連結凹部45を有することにより、連結部42が下側に突出した軸状である場合と比較して出力シャフト41の軸方向の長さを短くできる。従って、電動アクチュエータ1の軸方向の長さを短くして小型化できる。第1ベアリング53がケース10に設けられたベアリング保持部16bに保持され、第2ベアリング51がケース10に設けられたベアリング保持部13dに保持されることで、中心軸J1に対する出力シャフト41の同軸度を向上させることができる。
ロータコア22aは、モータシャフト21の外周面に固定される。より詳細には、ロータコア22aは、第1軸部21aの外周面に固定される。マグネット40は、ロータコア22aの径方向外側に固定される。マグネット40は、周方向に間隔をあけて複数配置される。
ステータ23は、ロータ22の径方向外側に位置する。より詳細には、ステータ23は、ロータ22と隙間を介して径方向に対向する。ステータ23は、ステータコア23aと、複数のコイル23bと、インシュレータ29と、を有する。ステータコア23aは、ロータ22の径方向外側を囲む円環状である。ステータコア23aのコア外周面24aは、ケース筒部13bの内側面14に固定される。ケース10の内側面14は、ステータ23を径方向外側から囲む。ステータコア23aの下側を向く面の外縁部は、ケース筒部13bの段差面11と接触している。これにより、ステータ23の軸方向の位置が決まる。複数のコイル23bは、インシュレータ29を介して、ステータコア23aの図示しないティースに装着される。
バスバーホルダ140は、ロータ22の上側に配置されている。バスバーホルダ140は、モータ部20の上側に配置されている。バスバーホルダ140は、円環板状である。バスバーホルダ140は、ホルダ本体148と、ナット部材143と、を有する。ホルダ本体148は、絶縁性を有した樹脂材料から構成される。バスバーホルダ140のホルダ本体148は、後述する筒状部141よりも径方向外側に拡がるフランジ部140fを有している。バスバーホルダ140のフランジ部140fは、ケース10の支持面12に上側から接する。支持面12は、内側面14の上側に位置する。支持面12は、上側を向く。
ナット部材143は、軸方向に延びる円筒状である。ナット部材143には、軸方向に貫通するネジ孔143aが設けられている。ナット部材143は、軸方向に沿う姿勢でホルダ本体148のフランジ部140fに埋め込まれる。ナット部材143は、バスバーホルダ140の上側に突出する。ナット部材143の上側の端面143fは、回路基板70の下側に接する。ナット部材143の下側の端面143gは、支持面12に接触する。これにより、バスバーホルダ140は、軸方向において、回路基板70と支持面12との間に挟まれる。
支持面12には、ナット部材143のネジ孔143aと軸方向で連通する位置に、位置決め穴12aが設けられている。位置決め穴12aは、支持面12において上側に開口している。
バスバーホルダ140は、下側に延びる筒状部141を有する。筒状部141は、ステータ23のインシュレータ29より径方向外側に位置する。筒状部141は、ステータ23のインシュレータ29を囲む。筒状部141は、ステータ23のコア外周面24aより径方向内側に位置する。筒状部141の下側の端部は、ステータ23の上側に接する。これにより、ステータ23の軸方向の位置が決まる。
ホルダ本体148は、磁気センサ63と、導電線64と、複数のバスバー150と、を保持する。本実施形態においてホルダ本体148と磁気センサ63と導電線64とナット部材143と複数のバスバー150とは、樹脂成形されて一体化した成形体である。より詳細には、バスバーホルダ140は、磁気センサ63と導電線64とナット部材143とバスバー150とをインサート部材とするインサート成形によって作られている。
磁気センサ63は、マグネット40の磁界を検出可能である。磁気センサ63は、例えば、ホール素子である。磁気センサ63は、バスバーホルダ140の磁気センサ保持部145に保持される。磁気センサ保持部145は、バスバーホルダ140の下面に設けられる。磁気センサ保持部145は、バスバーホルダ140の下面から上側に窪んでいる。磁気センサ63は、磁気センサ保持部145に挿入されることで、バスバーホルダ140に固定されている。磁気センサ63は、マグネットの上側に隙間を介して対向して配置されている。磁気センサ63は、周方向に間隔をあけて三つ配置されている。磁気センサ63同士の周方向の間隔は、磁極の周方向の間隔と同一である。磁気センサ63は、マグネット40の磁界を検出することでマグネット40の回転位置を検出してモータシャフト21の回転を検出する。
導電線64は、一端が磁気センサ63と電気的に接続されている。導電線64は、磁気センサ63から延びる端子であってもよいし、一端側が磁気センサ63に接続されたバスバーであってもよい。導電線64は、バスバーホルダ140の内部からバスバーホルダ140を貫通し、他端側がはんだ付け、溶接、圧入などの接続方法によって回路基板70に電気的に接続されている。
バスバー150は、一端がステータ23に電気的に接続される。バスバー150は、他端が回路基板70に電気的に接続される。
回路基板70は、バスバーホルダ140の上側に配置されている。回路基板70は、軸方向と直交する平面に拡がる板状である。回路基板70は、ケース10に収容される。より詳細には、回路基板70は、基板収容部13a内に収容される。回路基板70は、モータ部20と電気的に接続される基板である。回路基板70は、例えば、モータ部20に供給される電流を制御する。回路基板70には、例えば、インバータ回路が搭載される。回路基板70は、バスバー150を介してモータ部20と電気的に接続されている。
回路基板70には、軸方向に貫通する固定孔70aが設けられている。回路基板70は、位置決めネジ144によってバスバーホルダ140に固定される。バスバーホルダ140と回路基板70とは、軸方向に見て位置決め穴12aと重なる位置で上側から位置決めネジ144により接続される。位置決めネジ144は、例えば、4つ設けられている。位置決めネジ144は、頭部144aと、頭部144aから下側に延びるネジ部144bと、ネジ部144bの先端に位置する位置決めピン部144cと、を一体に有している。位置決めネジ144は、上側から、固定孔70aを通してネジ孔143aに締結される。ネジ止めされた回路基板70は、バスバーホルダ140の上側に隙間をあけて配置される。回路基板70とバスバーホルダ140との隙間の寸法は、ナット部材143がバスバーホルダ140の上側に突出する寸法である。
また、位置決めネジ144の位置決めピン部144cは、ナット部材143の下側の端面143gよりも下側に突出し、位置決め穴12aに挿入される。これにより、回路基板70およびバスバーホルダ140は、周方向への移動が規制される。
位置決めネジ144によって締結された回路基板70およびバスバーホルダ140は、軸方向において、垂下部83の下端面と支持面12との間に挟まれる。これにより、回路基板70およびバスバーホルダ140が軸方向において固定される。
伝達機構30は、モータ部20の下側でロータ22に接続される。伝達機構30は、ロータ22の動力を減速する減速機構である。伝達機構30は、モータシャフト21の第3軸部21cの径方向外側と、出力シャフト41における連結部42の径方向外側とに配置される。伝達機構30は、モータ部20の下側に配置される。伝達機構30は、外歯ギア31と、内歯ギア32と、出力部46と、複数の突出部43と、を有する。
外歯ギア31は、第3軸部21cの偏心軸J2を中心として、偏心軸J2の径方向に広がる円環板状である。外歯ギア31の径方向外側面には、外歯歯車部が設けられている。外歯歯車部は、外歯ギア31の外周に沿って並ぶ複数の歯部を有する。
外歯ギア31は、モータシャフト21に連結されている。より詳細には、外歯ギア31は、モータシャフト21の第3軸部21cに第3ベアリング52を介して連結されている。すなわち、伝達機構30は、モータシャフト21の下側に連結される。外歯ギア31は、第3ベアリング52の外輪に径方向外側から嵌め合わされている。第3軸部21cは、第3ベアリング52の内輪に径方向外側から嵌め合わされている。これにより、第3ベアリング52は、モータシャフト21と外歯ギア31とを、偏心軸J2回りに相対的に回転可能に連結している。
本実施形態において、外歯ギア31は、複数の穴部31aを有する。穴部31aは、外歯ギア31を軸方向に貫通している。複数の穴部31aは、偏心軸J2を中心とする周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。穴部31aは、軸方向に見て円形状である。穴部31aは、内径が突出部43の外径よりも大きい。なお、穴部31aは、底部を有する穴であってもよい。
内歯ギア32は、外歯ギア31の径方向外側に位置し、外歯ギア31を囲む環状である。内歯ギア32は、中心軸J1を中心とする円環状である。内歯ギア32の径方向外縁部は、ケース筒部13bの内周面に設けられた径方向内側に窪む段差部13eに配置されて固定される。これにより、伝達機構30は、ケース10に保持される。内歯ギア32は、外歯ギア31と噛み合っている。内歯ギア32の径方向内側面には、内歯歯車部が設けられている。内歯歯車部は、内歯ギア32の内周に沿って並ぶ複数の歯部を有する。本実施形態において内歯歯車部は、周方向の一部のみにおいて外歯ギア31の外歯歯車部と噛み合っている。
出力部46は、中心軸J1を中心として径方向に拡がる円環板状である。出力部46は、外歯ギア31の下側に位置する。出力部46は、出力シャフト41の連結部42の外周面に固定される。
複数の突出部43は、出力部46に、例えば、溶接により固定されている。複数の突出部43は、出力部46から上側に突出する。突出部43は、円柱状である。複数の突出部43は、中心軸J1を中心とする周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。突出部43の数は、例えば、8つである。複数の突出部43は、複数の穴部31aにそれぞれ挿入される。突出部43の外周面は、穴部31aの内周面と内接する。これにより、複数の突出部43は、穴部31aの内側面を介して、外歯ギア31を中心軸J1回りに揺動可能に支持する。本実施形態において、穴部31aおよび突出部43は、径方向に沿って視て、第3ベアリング52および第3軸部21cと重なる。
モータシャフト21が中心軸J1回りに回転されると、偏心軸部である第3軸部21cは、中心軸J1を中心として周方向に公転する。第3軸部21cの公転は第3ベアリング52を介して外歯ギア31に伝達され、外歯ギア31は、穴部31aの内周面と突出部43の外周面との内接する位置が変化しつつ、揺動する。これにより、外歯ギア31の外歯歯車部と内歯ギア32の内歯歯車部とが噛み合う位置が、周方向に変化する。したがって、内歯ギア32に、外歯ギア31を介してモータシャフト21の回転力が伝達される。
上述のように、本実施形態では、内歯ギア32は固定されているため回転しない。そのため、内歯ギア32に伝達される回転力の反力によって、外歯ギア31が偏心軸J2回りに回転する。このとき外歯ギア31が回転する向きは、モータシャフト21の回転する向きと反対向きとなる。外歯ギア31の偏心軸J2回りの回転は、穴部31aと突出部43とを介して、出力部46に伝達される。これにより、出力シャフト41が中心軸J1回りに回転する。このようにして、出力シャフト41には、伝達機構30を介してモータシャフト21の回転が伝達される。
出力シャフト41の回転は、伝達機構30によって、モータシャフト21の回転に対して減速される。本実施形態の伝達機構30の構成では、モータシャフト21の回転に対する出力シャフト41の回転の減速比Rは、R=-(N2-N1)/N2で表される。減速比Rを表す式の先頭の負符号は、モータシャフト21の回転する向きに対して、減速される出力シャフト41の回転の向きが逆向きとなることを示している。N1は外歯ギア31の歯数であり、N2は内歯ギア32の歯数である。本実施形態では、外歯ギア31の歯数N1は59で、内歯ギア32の歯数N2は60である。したがって、本実施形態において、減速比Rは、-1/60となる。また、出力シャフト41の回転トルクT2は、T2=T1/Rで表される。T1はモータシャフト21の回転トルクである。したがって、本実施形態において、出力シャフト41の回転トルクT2は、モータシャフト21の回転トルクT1の60倍である。
本実施形態の電動アクチュエータ1において、車両をパークロックする際には、モータシャフト21は周方向他方側(-θ側)に、出力シャフトは周方向一方側(+θ側)に回転させられる。車両のパークロックを解除する際には、モータシャフト21は周方向一方側(+θ側)に、出力シャフトは周方向他方側(-θ側)に回転させられる。
次に、挿入孔13hおよび歯車部21dの構成について、詳細に説明する。図2示すように、軸方向において、挿入孔13hの上側、すなわち上側の端部は、歯車部21dの上側の端部よりも上側に位置し、ロータコア22aおよびステータ23よりも下側に位置する。つまり、ロータコア22aおよびステータ23は、挿入孔13hの上側、すなわち上側の端部よりも、上側に配置されている。よって、図5に示すように、D1方向に見て、挿入孔13hは、ロータコア22aおよびステータ23と重ならない。図2に示すように、挿入孔13hの下側の端部は、第3ベアリング52、モータシャフト21の第3軸部21c、および伝達機構30よりも上側に位置している。よって、図5に示すように、第1方向D1に見て、挿入孔13hは、第3ベアリング52、モータシャフト21の第3軸部21c、および伝達機構30と重ならない。
図3に示すように、歯車部21dのうち、第2方向D2の一方側(+D2側)の端部の第1歯部21eの歯底における接線Ltは、挿入孔13hを通過する。なお、接線Ltは、第1方向D1と平行な仮想直線である。そのため、図5に示すように、歯車部21dのうち、第2方向D2の一方側(+D2)の端部に位置する第1歯部21eは、第1方向D1に見て、挿入孔13hと重なる。挿入孔13hの内側面のうち、第2方向D2の一方側(+D2側)に位置する面は、ガイド面13iである。ガイド面13iは、第2方向D2と直交し、第1方向D1に延びる平面状である。第2方向D2において、ガイド面13iは、歯車部21dよりも、第2方向D2の一方側(+D2側)に配置されている。
次に、本実施形態の電動アクチュエータ1において、作業者等がモータ回転治具91を用いて手動で出力シャフト41を回転させる手順について説明する。上述のように、本実施形態の電動アクチュエータ1は、車両の運転者のシフト操作に基づいて駆動されるパーク・バイ・ワイヤ方式のアクチュエータ装置に搭載される。そのため、電動アクチュエータ1が故障すると、運転者のシフト操作に基づいて、車両のパーキング状態を解除できない場合がある。この場合、車両を動かすために、車両のマニュアルシャフトと連結される出力シャフト41を手動で回転させて、車両のパーキング状態を解除することが必要な場合がある。しかしながら、図2に示すように、本実施形態の電動アクチュエータ1では、出力シャフト41、および出力シャフト41と連結されるモータシャフト21、伝達機構30は、何れもケース10の外部に露出していないため、手動でこれらを回転させることは困難である。また、仮に出力シャフト41がケース10の外部に露出している構成であっても、上述のように本実施形態の電動アクチュエータ1では、出力シャフト41の回転トルクT2は、モータシャフト21の回転トルクT1の60倍であるため、出力シャフト41を手動で回転させるためには、モータシャフト21を回転させる際に発生するコギングトルクの60倍の回転トルクを出力シャフト41に与えなければならない。そのため、出力シャフト41を手動で回転させることは困難である。
そこで、本実施形態の電動アクチュエータ1では、回転トルクが比較的小さいモータシャフト21を、モータ回転治具91を用いて手動で回転させることによって、伝達機構30を介して、出力シャフト41を回転させて、パーキング状態を解除できる。なお、以下の説明において、「作業者等」とは、モータ回転治具91を用いて手動で出力シャフト41を回転させる作業を行う作業者および装置等を含む。各作業は、作業者のみによって行われてもよいし、装置のみによって行われてもよいし、作業者と装置とによって行われてもよい。
図4に示すように、モータ回転治具91は、把手部91aと、挿入部91bとを有する。本実施形態において、モータ回転治具91は、金属製である。把手部91aは、円環板状である。そのため、作業者等は、把手部91aを握ることによって、モータ回転治具91を容易に保持できる。挿入部91bは、把手部91aの外周面から突出する略直方体の板状である。挿入部91bの側面であって、把手部91aの板面が向く方向および挿入部91bが延びる方向の両方と直交する2つの側面のうち、一方の側面が第1側面91cである。第1側面91cは、挿入部91bが延びる方向に並ぶ複数の第2歯部91dを有している。複数の第2歯部91dは、歯車部21dの複数の第1歯部21eと噛み合い可能である。第1側面91cと反対方向を向く面は、第2側面91eである。第2側面91eは平面である。挿入部91bは、挿入孔13hを通してケース10の内部に挿入可能である。
作業者等が出力シャフト41を手動で回転させる作業は、挿入ステップS1、噛合ステップS2、および回転ステップS3を含む。挿入ステップS1は、作業者等がモータ回転治具91の挿入部91bを、ケース10の内部に挿入するステップである。作業者等は、まず、ケース10からキャップ90を取り外し、挿入孔13hを外部に露出させる。その後、作業者等は、モータ回転治具91の挿入部91bを、挿入孔13hの上側の部分に第1方向D1に通して、ケース10の内部に挿入する。上述のように、挿入孔13hの上側の端部は、歯車部21dの上側の端部よりも、上側に位置する。そのため、図5に示すように、挿入部91bは、ケース10の内部の空間のうち歯車部21dよりも上側の部分に挿入される。そのため、作業者等は、歯車部21dの第1歯部21eと、モータ回転治具91の第2歯部91dとを接触させることなく、挿入部91bをケース10の内部に挿入できる。よって、挿入部91bをケース10の内部に挿入する際に、第1歯部21eと第2歯部91dとが噛み合うことを抑制できるため、容易に挿入部91bをケース10の内部に挿入できる。したがって、挿入ステップS1の作業性の向上を図ることができる。なお、図5では、把手部91aの記載は省略している。
また、本実施形態では、上述のように、歯車部21dの外径は、第2軸部21bの外径よりも、大きく設けられている。換言すれば、第2軸部21bの外径は、歯車部21dの外径よりも、小さく設けられている。そのため、図5に示すように、第1方向D1に見て、第2軸部21bとガイド面13iとの間隔は、歯車部21dとガイド面13iとの間隔よりも大きい。そのため、作業者等は、挿入部91bを、歯車部21dよりも上側の部分に、より容易に挿入できる。したがって、挿入ステップS1の作業性をより向上させることができる。
噛合ステップS2は、歯車部21dの第1歯部21eと、モータ回転治具91の第2歯部91dとを噛み合わすステップである。図6に示すように、作業者等は、モータ回転治具91を第2方向D2の一方側(+D2側)に移動させて、第2側面91eをガイド面13iに接触させる(点線で記載)。その後、作業者等は、第2側面91eをガイド面13iに接触させつつ、ガイド面13iに沿って、モータ回転治具91を下側に移動させる。これにより、図7に示すように、第1歯部21eと第2歯部91dとが噛み合う。図示は省略するが、第1方向D1に見て、第1歯部21eの歯底とガイド面13iとの間隔は、第2歯部91dの歯頭と第2側面91eとの距離よりもわずかに大きく設けられている。そのため、第2側面91eがガイド面13iに沿うように、モータ回転治具91を下側に移動させることで、第1歯部21eと第2歯部91dとを容易に噛み合わすことができる。これにより、噛合ステップS2の作業性を向上させることができる。
回転ステップS3は、モータ回転治具91によって出力シャフト41を回転させるステップである。作業者等は、図8に示すように、歯車部21dの第1歯部21eと、モータ回転治具91の第2歯部91dとを噛み合わせつつ、モータ回転治具91を第1方向D1の他方側(-D側)に移動させて、モータシャフト21を周方向一方側(+θ側)に向けて回転させる。このとき、出力シャフト41は、周方向他方側(-θ側)に向けて回転する。すなわち、出力シャフト41は、パークロックが解除される方向に回転する。本実施形態によれば、挿入孔13hは、第1方向D1に延びる平面状のガイド面13iを有し、ガイド面13iは、第2方向D2の一方側に位置する面であって、第2方向D2と直交する。そのため、第1歯部21eと第2歯部91dとを噛み合わせつつ、モータ回転治具91を第1方向D1の他方側(-D1側)に移動させる際に、ガイド面13iによって、モータ回転治具91の第1方向D1への移動をガイドできる。そのため、モータ回転治具91を第1方向D1に移動させる際に、第1歯部21eと第2歯部91dとの噛み合いが外れることを抑制できる。そのため、作業者等は、モータ回転治具91によって、モータシャフト21および出力シャフト41を容易に回転させることができ、回転ステップS3の作業性を向上させることができる。したがって、電動アクチュエータ1の外部から手動で出力シャフト41を容易に回転できる。以後、作業者等は、挿入ステップS1、噛合ステップS2、および回転ステップS3を、この順序で繰り返し行うことで、車両のパークロックを解除できる。
本実施形態によれば、モータシャフト21の軸方向に延び、伝達機構30を介してモータシャフト21の回転が伝達される出力シャフト41を備え、モータシャフト21は、中空シャフトであり、出力シャフト41の少なくとも一部は、モータシャフト21の内部に位置し、モータシャフト21の外周面の一部には、周方向に並ぶ複数の第1歯部21eを有する歯車部21dが設けられ、ケース10は、ケース10を軸方向と直交する第1方向D1に貫通する挿入孔13hを有し、歯車部21dのうち、軸方向および第1方向D1の両方と直交する第2方向D2の一方側の端部は、第1方向D1に見て、挿入孔13hと重なり、複数の第1歯部21eと噛み合い可能な複数の第2歯部91dを有するモータ回転治具91を、挿入孔13hを通して、ケース10の内部に挿入可能である。そのため、上述したように、挿入ステップS1において、挿入孔13hを通してモータ回転治具91を、ケース10の内部に容易に挿入できる。また、噛合ステップS2において、挿入孔13hを第1方向D1に通してケース10の内部に容易に挿入したモータ回転治具91の第2歯部91dと、歯車部21dの第2方向D2の一方側の端部に位置する第1歯部21eと、を容易に噛み合わすことができる。よって、第1歯部21eと第2歯部91dとを噛み合わせつつ、モータ回転治具91を第1方向D1に移動させる簡易な作業によって、容易にモータシャフト21を回転させることができる。これによって、伝達機構30を介して出力シャフト41を回転させることができる。したがって、電動アクチュエータ1の外部から手動で出力シャフト41を容易に回転させることができる。
また、本実施形態では、上述のように、歯車部21dの第2方向D2の一方側の端部の第1歯部21eの歯底の接線Ltが、第1方向D1と平行であり、且つ、挿入孔13hを通過する。そのため、第1歯部21eと第2歯部91dとを噛み合わせつつ、モータ回転治具91を第1方向D1に移動させる簡易な作業によって、より容易にモータシャフト21を回転させることができる。したがって、電動アクチュエータ1の外部から手動で出力シャフト41を容易に回転させることができる。
また、本実施形態では、キャップ90を外す作業のみで、モータ回転治具91をケース10の内部に挿入でき、モータ回転治具91によって、モータシャフト21および出力シャフト41を回転させることができる。よって、モータシャフト21または出力シャフト41を回転させるために、蓋部材80をケース10から外す等の煩雑な作業が不要である。したがって、電動アクチュエータ1の外部から手動で出力シャフト41を容易に回転させることができる。
また、本実施形態では、ケース10に第1方向D1に貫通する挿入孔13hを設ける簡易な構成で、電動アクチュエータ1の外部から手動で出力シャフト41を容易に回転させることができる。そのため、電動アクチュエータ1の製造コストが増大することを抑制できる。
本実施形態によれば、伝達機構30は減速機構である。そのため、出力シャフト41の回転トルクT2は、モータシャフト21の回転トルクT1よりも大きい。上述のように、本実施形態では、モータ回転治具91によって、回転トルクが小さいモータシャフト21を回転させ、伝達機構30を介して出力シャフト41を回転させる。したがって、電動アクチュエータ1の外部から手動で出力シャフト41を容易に回転させることができる。
本実施形態によれば、モータ部20は、モータシャフト21、および、モータシャフト21の外周面に固定されるロータコア22aを有し、中心軸J1を中心として回転可能なロータ22と、複数のコイル23bを有し、ロータ22と隙間を介して径方向に対向するステータ23と、を有し、ロータコア22aおよびステータ23は、挿入孔13hの上側の端部よりも、上側に配置される。よって、挿入孔13hを通して、モータ回転治具91をケース10の内部に挿抜する際に、モータ回転治具91が、ロータコア22aおよびステータ23と接触することを抑制できる。そのため、挿入ステップS1において、モータ回転治具91をケース10の内部に容易に挿入できるとともに、回転ステップS3において、第1歯部21eと第2歯部91dとを噛み合わせつつ、モータ回転治具91を第1方向D1に容易に移動させることができる。したがって、電動アクチュエータ1の外部から手動で出力シャフト41を容易に回転させることができる。また、モータ回転治具91をケース10の内部に挿抜する際に、モータ回転治具91がステータ23のコイル23bと接触することを抑制できる。そのため、コイル23bが損傷することを抑制できる。したがって、出力シャフト41を手動で回転する作業を行った後に、電動アクチュエータ1を駆動させる際に、電動アクチュエータ1を安定して駆動させることができる。
本実施形態によれば、歯車部21dは、伝達機構30とロータコア22aとの間に設けられる。ケース10の内部において、伝達機構30とロータコア22aとの間には、モータシャフト21および出力シャフト41が配置されているが、モータシャフト21および出力シャフト41の軸方向の長さを長くするだけで、ケース10の内部に、モータ回転治具91を第1方向D1に通す空間を設けることができる。そのため、例えば、ロータコア22aとバスバーホルダ140との間等の他の部分に歯車部21dを設ける場合と比較して、モータ回転治具91を第1方向D1に通す空間を容易に設けることができる。
上述のように、本実施形態のモータ回転治具91は、把手部91aと、第2歯部91dが設けられる挿入部91bのみを有する簡易な構成である。そのため、モータ回転治具91の製造コストが増大することを抑制できる。また、モータ回転治具91を比較的小型、且つ、軽量にできる。よって、作業者等は、モータ回転治具91を容易に持ち運びできる。そのため、電動アクチュエータ1の故障によって発生した問題を速やかに解消できる。
また、本実施形態のモータ回転治具91は、把手部91aを有するため、作業者等はモータ回転治具91を容易に把持できる。そのため、容易にケース10の内部に挿入でき、歯車部21dの第1歯部21eとモータ回転治具91の第2歯部91dとを噛み合わせつつ、容易にモータ回転治具91を第1方向D1に移動させることができる。したがって、電動アクチュエータ1の外部から手動で出力シャフト41をより容易に回転できる。
以上に、本発明の一実施形態を説明したが、実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
例えば、本発明が適用される電動アクチュエータは、電力が供給されることで対象となる物体を動かすことができる装置であればよく、伝達機構を備えないモータであってもよい。また、電動アクチュエータは、モータ部によって駆動されるポンプ部を備える電動ポンプであってもよい。電動アクチュエータの用途は、特に限定されない。電動アクチュエータは、運転者のシフト操作に基づいて駆動されるシフト・バイ・ワイヤ方式のアクチュエータ装置に搭載されてもよい。また、電動アクチュエータは、車両以外の機器に搭載されてもよい。なお、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
1…電動アクチュエータ、10…ケース、13h…挿入孔、13i…ガイド面、20…モータ部、21…モータシャフト、21d…歯車部、21e…第1歯部、22…ロータ、22a…ロータコア、23…ステータ、23b…コイル、30…伝達機構、41…出力シャフト、91…モータ回転治具、91d…第2歯部、D1…第1方向、D2…第2方向、J1…中心軸

Claims (6)

  1. 中心軸を中心として回転可能なモータシャフトを有するモータ部と、
    前記モータシャフトの軸方向他方側に連結された伝達機構と、
    前記モータシャフトの軸方向に延び、前記伝達機構を介して前記モータシャフトの回転が伝達される出力シャフトと、
    前記モータ部、前記伝達機構、および前記出力シャフトを内部に収容するケースと、
    を備え、
    前記モータシャフトは、中空シャフトであり、
    前記出力シャフトの少なくとも一部は、前記モータシャフトの内部に位置し、
    前記モータシャフトの外周面の一部には、周方向に並ぶ複数の第1歯部を有する歯車部が設けられ、
    前記ケースは、前記ケースを軸方向と直交する第1方向に貫通する挿入孔を有し、
    前記歯車部のうち、軸方向および前記第1方向の両方と直交する第2方向の一方側の端部は、前記第1方向に見て、前記挿入孔と重なり、
    前記複数の第1歯部と噛み合い可能な複数の第2歯部を有するモータ回転治具を、前記挿入孔を通して、前記ケースの内部に挿入可能である電動アクチュエータ。
  2. 前記挿入孔は、前記第1方向に延びる平面状のガイド面を有し、
    前記ガイド面は、前記第2方向の一方側に位置する面であって、前記第2方向と直交する、請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記挿入孔の軸方向一方側の端部は、前記歯車部の軸方向一方側の端部よりも、軸方向一方側に位置する、請求項1または2に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記伝達機構は減速機構である、請求項1から3のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記モータ部は、
    前記モータシャフト、および、前記モータシャフトの外周面に固定されるロータコアを有し、前記中心軸を中心として回転可能なロータと、
    複数のコイルを有し、前記ロータと隙間を介して径方向に対向するステータと、
    を有し、
    前記ロータコアおよび前記ステータは、前記挿入孔の軸方向他方側の端部よりも、軸方向一方側に配置される、請求項1から4のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。
  6. 軸方向において、前記歯車部は、前記伝達機構と前記ロータコアとの間に設けられる、請求項5に記載の電動アクチュエータ。
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