JP2023117727A - 車両制御装置 - Google Patents

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誠哉 石井
Seiya Ishii
裕也 田中
Yuya Tanaka
祐大 弦本
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Abstract

【課題】運転者への不快感を低減する車両制御装置の制御を提案する。【解決手段】車両制御装置は、隣接車と自車両との相対関係を検知する隣接車相対関係検知手段(204)と,隣接車相対関係検知手段に基づいて隣接車線から自車前方への隣接車両の割り込み位置を予測する割り込み位置判定部(206)と,を有する。隣接車相対関係検知手段による検知は,隣接車が自車両の走行する車線に割り込む前の相対関係によって行われる。相対関係は、相対位置,又は相対速度,又は相対加速度である。車両制御装置は、さらに、横方向における相対関係の少なくとも1つの要素が自車に接近している場合に割り込み車両を検知する割り込み車両検知部(205)と、割り込み車両検知部が割り込み車両を検知した場合は、割り込み位置に基づき,自車両の加減速度を維持,または,減速度を補正する加減速補正部(207,208)と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は,運転支援を行う車両制御装置の技術に関する。
従来から,車両の走行を制御する車両支援装置が知られている。本車両支援装置は,自車の前方を走行する先行車に追従をする先行車追従制御や,予め設定された車速で走行をする車速制御の機能を持つアダプティプクルーズコントロール(ACCやクルコンとも呼ぶ)の機能を持っている場合があり,先行車追従制御中や車速制御中に,隣接車または割り込み車(単に割り込み車とも呼ぶ)が自車両前方に割り込むことが考えられる。
例えば,特許文献1には,自車と先行車との間に隣接車または割り込み車両が割り込んだ場合,割り込み後の相対関係をもとに安全車間距離,許容最小車間距離を算出する。新しい先行車との車間距離が許容最小車間距離未満の場合はブレーキを制御して減速を実施し,新しい車間距離が許容最小車間距離以上,安全車間距離未満の場合は相対速度をもとに自車の減速度を調整することで,意図しない減速度によるドライバーに与える違和感や不安感を抑制する技術が開示されている。
特開平5-104993号公報
特許文献1では,自車と先行車との間に隣接車または割り込み車両が割り込みを開始し、割り込みが発生した後に自車と割り込み車との車間距離と相対関係をもとに自車の制御を実施している。そのため、隣接車が割り込む位置が許容最小車間距離未満の場合、割り込み車両が低速または割り込み後に急減速などの挙動をした時、車間制御により自車が急減速する恐れがあり、運転者に不快感を与える可能性が考えられる。
具体的には,この状況での制御は,自車が先行車に対して,車間距離を目標車間距離に追従させる車間制御を実施している。目標車間距離とは,車間制御における先行車と自車両との車間距離を設定した車間距離に追従させるための目標とする車間距離のことを指す。
しかしながら,自車が車間制御を実施している場合,自車と先行車との間へ隣接車が割り込み,車間距離が急激に短くなることで,自車が短くなった車間距離を設定している目標車間距離に追従させようとするため,急減速が発生することが考えられる。また,隣接車または割り込み車両が割り込んだ後で,車間距離と相対関係をもとに加減速補正をするため,割り込み後の新しい先行車の急な挙動に対する制御が難しい。もし,割り込み車が最低車間距離以下で割り込んできた際に,割り込み後に急減速などの挙動をした時,自車の加減速補正では対応できない可能性があると考えられる。
このように,割り込み車両が自車前方に割り込んだ後で自車と割り込み車の相対関係と車間距離に基づいて自車を制御すると,急減速が発生するシーンや,割り込み車の検知により,無駄な減速が発生するシーンなど運転者に不快感を与える可能性があることが考えられる。
本発明は,隣接車の割り込みを予測し,割り込み車両の検知を早めることで,割り込み車両に対する車間制御を早め,割り込み時の急に車間距離が短くなることによる自車両の急減速を抑制して,運転者への不快感を低減する車両制御装置の制御方法を提案することにある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
上記目的を達成するために,本発明の一実施の形態によれば、車両制御装置は,次のように構成される。
車両の速度を自動で制御する車両制御装置は,
自車両の速度を自動で制御する車両制御装置において,
隣接車と前記自車両との相対関係を検知する隣接車相対関係検知手段と,
前記隣接車相対関係検知手段に基づいて隣接車線から前記自車両の前方への前記隣接車の割り込み位置を予測する割り込み位置判定部と,を有し,
前記隣接車相対関係検知手段による前記検知は,前記隣接車が前記自車両の走行する車線に割り込む前の相対関係によって行われ,
前記相対関係は、相対位置,又は相対速度,又は相対加速度であり,
横方向における相対関係の少なくとも1つの要素が前記自車両に接近している場合に前記隣接車を割り込み車両として検知する割り込み車両検知部を有し,
前記割り込み車両検知部が前記割り込み車両を検知した場合は、前記割り込み位置に基づき,前記自車両の加減速度を維持,または,減速度を補正する加減速補正部を有する。
一実施の形態に係る車両制御装置によれば、割り込み車両を早く検知して自車両の加速度を補正することで,割り込み車両合流時の自車両の急減速を抑制できる。
図1は本発明の一実施形態による車両の概略的な構成を示す車両構成図である。 図2は本発明の一実施形態による車両制御装置システムの構成を示す図である。 図3は本発明の一実施形態による自車と先行車が走行している場面を示す図である。 図4は本発明の一実施形態による前記自車と先行車及び隣接車が走行している場面を示す図である。 図5は本発明の一実施形態による割り込み位置の閾値を示す図である。 図6は本発明の一実施形態による割り込み位置に基づく目標車間距離変更のフローチャートの図である。 図7は本発明の一実施形態による第一範囲で先行車が入れ替わる場合のタイミングチャートの図である。 図8は本発明の一実施形態による第二範囲で先行車が入れ替わる場合のタイミングチャートの図である。 図9は本発明の一実施形態による第三範囲で先行車が入れ替わる場合のタイミングチャートの図である。
以下,本発明の実施の形態を,図面を用いて詳細に説明する。
図1を用いて,本発明に係わる車両制御装置の構成例について説明する。図1は本発明の一実施形態による車両の概略的な構成を示す車両構成図である。
図示例の車両100は,走行用動力源としての,例えば筒内噴射式ガソリンエンジン101,該エンジン101に接離可能な自動変速機102,プロペラシャフト103,ディファレンシャルギア104,ドライブシャフト105,4つの車輪106,エキゾーストパイプ107,車輪速センサを備えたブレーキ装置110,電動パワーステアリング111を備えた一般的な構成の後輪駆動車である。
車両100には,後述する車両制御装置108及び各種センサ109類を含む装置,アクチュエータ,機器類が設けられている。車両制御装置108及び各種センサ109類を含む装置,アクチュエータ,および機器類は,車内LANやCAN通信を通じて信号やデータの授受を行えるように構成されている。車両制御装置108は後述するセンサ類から自車両100の外部の情報を得て,自動運転等の制御を実現するための指令値を,エンジン101,車輪速センサを備えたブレーキ装置110,電動パワーステアリング111,トランスミッション112へ送信する。ブレーキ装置110に設けた車輪速センサは車輪の回転に応じてパルス波形を生成し,車両制御装置108へ送信する。ここで,後述する図2の車両制御装置200は図1の車両制御装置108に対応する。
車両100の前方及び側方,後方に撮像センサ,または距離センサである120,121を配置する。これは,レーダやライダ,単眼カメラや単眼カメラを複数用いたステレオカメラで構成される。これらのセンサは,自車両周囲の物体や白線等の道路環境について検知し,車両制御装置108(図2の車両制御装置200)へ供給する。また,これらの取り付け位置,各種センサの数は図1に示す位置に限定されない。
なお,図示の車両100は,本発明を適用可能な車両の一例であり,本発明は適用可能な車両の構成を限定するものではない。例えば,自動変速機102に代えて無段変速機(CVT)を採用した車両でもよい。また,走行動力源は,ガソリンエンジンのみならず,ディーゼルエンジン,天然ガスエンジンやモータなどの電動機などでも良い。
次に図2を用いて,本発明に係わる運転支援システムSYSの車両制御装置200の機能構成のブロック図について説明する。図2は本発明の一実施形態による車両制御装置システムの構成を示す図である。
図2に示す車両制御装置システムとしての運転支援システムSYSは,例えば図1の車両100に搭載されるものであり,撮像センサ230,距離測定センサ231,入力スイッチ部232,車輪センサ233,位置検出器234,通信装置235,車両の各種センサ/アクチュエータECU240,警告装置241,及びこれらを接続した車両制御装置200,によって構成される。
車両制御装置200は,自車位置推定部201,外界認識情報変換部202,車間距離演算部203,相対速度演算部204,割り込み判定部205,割り込み位置判定部206,目標車間距離演算部207,目標加速度演算部208,車両制御部209等を備える。
撮像センサ230は,例えば,単眼カメラや単眼カメラを複数用いたステレオカメラで構成できる。撮像センサ230は,自車両100の前方の白線や対象物を検知し,自車両100の走行車線と自車両100の走行車線に隣接する他車線(隣接車線とも言う)の区別や,左右のカメラで検知した対象物情報の差分から,自車両100と対象物の距離や速度を検知するために用いられる。撮像センサ230によるデータは車両制御装置200に入力される。また,撮像センサ230は後述する距離測距センサ231として使用することも可能である。
距離測距センサ231は,例えば,レーダやライダで構成することができる。距離測距センサ231は,自車両100の周囲に向かってミリ波や電波を送波し,その反射波を受信することで物体との距離を検知するために用いられる。距離測距センサ231による測距データは車両制御装置200に入力される。
撮像センサ230及び距離測距センサ231を用いることで,自車100の近傍や自車100の遠方を検知することができる。また,撮像センサ230は、後述する隣接車の方向指示器を検知することもでき,割り込み要求を受信する際にも使用される。
入力スイッチ部232は,例えば,運転席周辺に設けられた専用の機械式スイッチである。また,入力スイッチ部232は,GUI(Graphical User Interface)スイッチなどであってもよい。入力スイッチ部232は,定めた目標車速で車両を制御し定速走行を開始する指示や,定速走行を中止する指示,目標車間距離を設定する指示などをユーザー操作によって受け付ける。入力スイッチ部232によるデータは車両制御装置200に入力される。
目標車間距離とは,自車両100が先行車に追従する上での目標とする車間距離のことを指す。一般的には,自車両100と先行車との車間距離を自車両100の速度で除算した車間距離を入力スイッチ部232から複数段階で設定し,その時の自車両100の自車速度から目標車間距離を算出する。複数段階は,長・中・短の三段階が例として挙げられる。
車輪センサ233は,自車両100の各車輪に取り付けられ車輪の回転速度を検出する車輪速センサと,車輪速センサにより検出された検出値を統合して車速信号を生成するコントローラとを含む。車輪センサ233による車速信号データは車両制御装置200に入力される。
位置検出器234は,自車両100の前方の方位を測定する方位センサ,衛星からの電波に基づいて車両の位置を測定するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機で構成される。
通信装置235は,自車両100の外側または内側に搭載され,隣接車と自車100の車間通信(車車間通信とも言う)やインターチェンジや工事区間における路車間通信を実施する際に使用され,隣接車の割り込み要求を受信する装置である。隣接車と自車100の車間通信では、後述する隣接車の方向指示器などの割り込み意図を取得できる。インターチェンジや工事区間における路車間通信では、後述する隣接車線での工事区間や走行規制の位置などの割り込みが発生する要因に関する情報を取得できる。
各種センサ/アクチュエータECU240は,周知の任意のものでよく,例えば,駆動力を操作するアクセルペダルや制動力を操作するブレーキペダル,パーキングブレーキ,車両100の進路方向を操作するステアリング,車両100の進行方向を操作するシフトレバー等の機械要素や信号変換装置を示す。
警告装置241は,後述する隣接車両の検出や隣接車両の割り込み可能性,隣接車両の割り込み判定,対象物の挙動により判定した自車両100の目標加速度の算出や目標車速の減速,車両制御の中止をユーザーに知らせる。警告装置241は,例えば,液晶ディスプレイ,スピーカーを用いて,目標車速減速,車両制御中止を報知する。警告装置241は,その他にも各ミラーや,ステアリングの振動などでも報知することが可能である。
次に車両制御装置200の構成について説明する。
自車位置推定部201は,例えば,位置検出器234や車輪センサ233,距離測距センサ231,撮像センサ230より出力される情報より,走行車線に対して自車両100が走行する位置を演算して推定する。撮像センサ230からは白線や区画線情報との相対位置を取得でき、走行車線に対して自車100が走行する位置が推定できる。また、位置検出器234からの緯度、経度などの情報と地図情報をマッチングし、走行車線に対して自車100が走行する位置を推定してもよい。この場合、地図情報とは、高精度な地図を指し、道路上の車線数や白線や区画線情報が含まれる。
外界認識情報変換部202は,距離測距センサ231,撮像センサ230で検知した対象物,周囲環境の情報と,自車位置推定部201より出力される自車両100の位置関係を、自車両100を基準とした自車両基準の座標系に変換する。
車間距離演算部203は,各種センサで検知した対象物と自車両100の縦方向や横方向の距離を演算する。車間距離演算部203は,自車両100の前方にいる車両(先行車)だけでなく,隣接車線の車両(隣接車、隣接車両)との縦方向の距離や横方向の距離を演算する。車間距離演算部203は,自車両100の後方にいる車両(後続車)も同様に、縦方向の距離や横方向の距離を演算することができる。
相対速度演算部204は,各種センサで検知した対象物と自車両100との相対速度を演算する。相対速度演算部204は,自車両100の前方にいる車両だけでなく,隣接車線の車両との縦方向の相対速度や横方向の相対速度を演算する。相対速度演算部204は,自車両100の後方にいる車両も同様に、縦方向の相対加速度や横方向の相対加速度を演算することができる。相対速度演算部204は,隣接車相対関係検知手段と言い換えることができる。相対速度演算部(隣接車相対関係検知手段)204は隣接車と自車両との相対関係を検知することができる。相対速度演算部(隣接車相対関係検知手段)204による隣接車と自車両との相対関係の検知は,隣接車が自車両の走行する走行車線に割り込む前の相対関係によって行われる。ここで、相対関係とは、相対位置,又は相対速度,又は相対加速度等である。
割り込み判定部205は,各種センサや前述の車間距離演算部203や相対速度演算部204で演算した対象物である隣接車線の車両(隣接車両)と自車両100との相対関係を取得し,隣接車両が自車両本線(自車本線、自車100の走行車線)に割り込む可能性を判定する。割り込み判定部205による割り込む可能性の判定は,隣接車両の挙動から判定し,例えば,隣接車両の横方向における自車両100との相対位置や相対速度,相対加速度の少なくとも1つの要素が自車100に接近している(相対位置が中心値0に近づくあるいは,相対速度およびまたは相対加速度が負である)状態が一定時間継続している場合に基づき判定する。一定時間の継続を判定することで,隣接車がふらつく場合や,隣接車が自車100に接近したがまた隣接車線に戻る場合において,誤った割り込み判定を防止でき,ドライバーの意図と合う車間制御が可能となる。割り込み判定部205は,割り込み車両検知部と言い換えることができる。割り込み判定部(割り込み車両検知部)205は,横方向における相対関係の少なくとも1つの要素が自車に接近している場合に割り込み車両を検知することができる。
横方向の相対関係のうち,相対速度と相対加速度は,本実施例では自車100に近づく側を負として,自車100から離れる側を正としているが,逆に設定することも可能である。
横方向の相対位置は,自車両100の前方バンパの端を中心とし,中心値を0とする。前方バンパの端から見て左側を正,右側を負としているが,逆に設定することも可能である。左側,右側の相対位置が中心値0に近づくことは隣接車が自車100に近づくことを指す。
また,割り込み判定の手段(割り込み判定の判断条件)として,自車両100が走行する車線と隣接車が走行する隣接車線間の白線を隣接車のタイヤが踏んだことを以て割り込み判定をしてもよい。あるいは、白線と隣接車の相対位置が一定閾値以内まで近づいた場合に割り込み判定をしてもよい。
また,割り込み判定の手段として,割り込み車の方向指示器が自車本線側で点滅している場合,割り込み判定をしてもよい。ただし,誤った割り込みの判定を防ぐために隣接車両の横方向における自車両との相対位置や相対速度,相対加速度の少なくとも1つの要素が自車に接近している状態が一定時間継続している場合に限る。また、方向指示器が点滅している場合は、一定時間と判定する閾値を変更してもよい。
また,割り込み判定の手段として,通信装置235から隣接車線の減少位置や隣接車線の工事区間、隣接車線の走行規制位置、隣接車線の落下物(障害物)情報などが取得できる場合,隣接車の縦方向の相対関係をもとに,隣接車が自車100の前方へ割り込む可能性を予測した際,割り込み判定をしてもよい。隣接車の前方に先行車がいる場合で、先行車が減速しているまたは先行車の速度が隣接車より遅い場合は、隣接車が自車100の前方へ割り込む可能性があるため、割り込み判定をしてもよい。隣接車線の落下物情報は、隣接車線の隣接車両が隣接車両の前方の障害物(落下物)と接近しているかを判断するために利用できる。これらの割り込み判定の手段により、割り込み判定の誤りを低減させることができる。
縦方向の相対位置は,自車両100の前方バンパの端を中心とし,中心値を0とする。前方バンパ端から見て前方を正,後方を負としているが,逆に設定することも可能である。
前方,後方の相対位置が中心値0に近づくことは隣接車が自車100に近づくことを指す。
また,隣接車線に複数台車両があり,横方向の相対関係の少なくとも一つの要素から自車に接近していると判断される車両が隣接車線に複数台存在している場合は,後述する割り込み位置判定部206で取得した割り込み位置が最も近い車両を割り込み車両とし,制御を実施する。
また,後述する割り込み位置判定部206で取得する割り込み位置の横位置,または割り込み位置に到達するまでの時間が一定閾値以内である時,割り込み判定をしてもよい。この割り込み判定の手段により、割り込み判定の誤りを低減させることができる。
また,割り込み判定部205で隣接車両の挙動から,割り込む可能性があると判定された際に,自車100の前方を走行している先行車が減速している場合は,自車100と先行車との車間距離が短くなり,隣接車の割り込む可能性が低くなるため,目標車間距離を変更して加速度補正をする本制御は実施しない。つまり、この場合は、加減速の維持,または,減速度の補正を禁止する。
割り込み位置判定部206は,隣接車の横方向と縦方向の相対関係をもとに隣接車線から自車100の前方への割り込み位置を判定または予測する。割り込み位置判定部206は,割り込み位置と割り込み位置に到達するまでの時間を演算する。割り込み位置と割り込み位置に到達するまでの時間とは,割り込み判定部205で割り込み車両を検知した時点を基準とした将来の相対位置と時間のことを指す。
例えば,割り込み判定部205で割り込み車両を検知した時点からの将来の横方向の相対位置が自車両の前方バンパの端中心の横位置に到達するまでの時間を,横方向の相対位置,相対速度,相対加速度に基づく等加速度直進運動モデルで式を定義し,2次方程式の解の公式により算出する。この自車両の前方バンパの端中心に到達するまでの時間に基づき、縦方向の相対位置、相対速度、相対加速度に基づく等加速度直線運動モデルによって縦方向の相対位置を算出する。この将来の縦方向の相対位置を割り込み位置とする。なお,将来の横方向の相対位置は,自車両の左あるいは右のエッジ端や自車両と隣接車両との間の白線の横位置とし、隣接車両の横方向の相対位置が自車両の前方バンパの端中心の横位置に到達するまでの時間を算出してもよい。将来の横方向の相対位置が自車両の前方バンパの端中心から隣接車両側に離れるほど,早く割り込み車両と検知できる利点がある。
他にも,割り込まれるまでの時間をT秒と固定し,T秒後の隣接車両の将来の縦方向の相対位置を,等加速度直進運動モデルで予測し、割り込み位置としてもよい。
目標車間距離演算部207は,割り込み位置判定部206で判定した割り込み位置とドライバー設定されている目標車間距離に基づき最終的に目標加速度演算部208で参照する目標車間距離の変更をする。
また,目標車間距離演算部207での目標車間距離の変更後は,割り込み位置判定部206で算出した隣接車両の将来の横方向の相対位置に到達したか,およびまたは,隣接車両または割り込み車両の縦方向や横方向における相対位置や相対速度,相対加速度の値が任意の範囲にあるかどうかに基づき,自車両の変更した目標車間距離を目標車間距離演算部207によりドライバー設定されている目標車間距離に戻す。
例えば,隣接車両が将来の横方向の相対位置に到達した後,割り込み車両の縦方向の相対位置が自車から遠ざかる側に一定量離れた場合に,目標車間距離をドライバー設定されている値に戻す。
また,目標車間距離演算部207で算出した目標車間距離に基づき,自車両の目標加速度を目標加速度演算部208により算出する。目標車間距離に対して自車と先行車間の車間距離が長い時,車間距離を短くしようとするため,目標加速度指令値を加速側に出力する。あるいは,目標車間距離に対して自車と先行車間の車間距離が短い時,車間距離を長くしようとするため,目標加速度指令値を減速側に出力する。
目標加速度演算部208では,目標車間距離演算部207で算出した目標車間距離から車間距離演算部203で算出した車間距離を減算した車間距離偏差を算出する。相対速度演算部204で算出した相対速度と車間距離偏差をもとに等加速度直進運動モデル定義した以下の計算式で目標加速度を算出する。
目標加速度 = -相対速度×相対速度÷(2×車間距離偏差)
なお、相対速度や相対加速度,自車速,車間距離偏差の少なくとも1つ以上を入力としたテーブルやマップで目標加速度を算出してもよい。
目標車間距離演算部207および目標加速度演算部208は、加減速補正部と言い換えることができる。加減速補正部(207,208)は、割り込み車両検知部(割り込み判定部205)が割り込み車両を検知した場合は、割り込み位置に基づき,自車両100の加減速度を維持,または,減速度を補正する。
車両制御部209は,目標加速度演算部208からの目標加速度に基づき、先行車追従制御や定速自動運転を実施する際に各種アクチュエータ/ECU240を制御する目標値を演算すると共に,制御指示を出力する。
次に図3を用いて,本発明の一実施形態による自車と先行車が走行している場面について説明する。図3は本発明の一実施形態による自車と先行車が走行している場面を示す図である。
300は,前述した各種センサを搭載した車両(自車、自車両)である。
301は,車両300の前方にいる先行車両であり,車両300は車両301に対して先行車追従制御を行うことができる。また,車両300は,運転者が任意に設定した車速で走行する定速走行制御を行うことができる。
310は道路(車線)を表しており,車両300が走行する道路(走行車線、自車本線とも言う)は310Bであり,310A及び310Cは車両300が走行する道路に隣接する道路(隣接車線)である。
320は白線を表しており,320A及び320Dは自車両300の隣接車線の外側の白線,320B及び320Cは自車両300が走行している走行車線の両側の白線である。
310及び320はこれに限らず,4車線や5車線やそれ以上の場合もある。
次に図4を用いて,本発明の一実施形態による自車と先行車及び隣接車が走行している場面を説明する。図4は本発明の一実施形態による前記自車と先行車及び隣接車が走行している場面を示す図である。図4には、複雑さを防止するため、図3の道路(車線)310A、310B、310Cおよび白線320A、320B、320C及び320Dの参照番号の記載が省略されている。
400は,前述した各種センサを搭載した車両(自車、自車両)である。
401は,車両400の前方にいる先行車両であり,車両400は車両401に対して先行車追従制御を行うことができる。また,車両400は,運転者が任意に設定した車速で走行する定速走行制御を行うことができる。
402~404は,車両400の隣接車線を走行する隣接車両である。隣接車両はこれに限ることなく存在するものとする。
410は,車両400が先行車追従制御または定速走行制御であるACC(Adaptive Cruise Control,以下ACC)実行中における,隣接車両や割り込み車両の検知領域である。検知領域410は、この例では、車両400の進行方向においては,自車400の前端から先行車401の前端までとする。検知領域410は、横方向においては,自車本線(310B)と隣接車線の外側の白線(320A、320D)との間としてもよいが,車線の増減に伴いその幅は設定可能なものとする。
また、検知領域410の進行方向は、これに限らず,自車400の後端から先行車401の前端までや自車400の前端から先行車401の後端までと設定可能である。これ以外にも,自車400の後端より後ろの位置から設定することもできる。現状の各種センサで自車400の後端より後ろの車両を検知できない場合は,センサを追加して自車400の後端より後ろの自車本線(310B)の車両や隣接車線(310A、310C)の車両を検知してもよい。
次に図5を用いて,本発明の一実施形態による隣接車線からの割り込みが発生する場面の割り込み位置を説明する。図5は本発明の一実施形態による割り込み位置の閾値を示す図である。図5には、複雑さを防止するため、図3の道路(車線)310A、310B、310Cおよび白線320A、320B、320C及び320Dの参照番号の記載が省略されている。
割り込み位置判定部206で算出した割り込み位置が、図5における範囲501、502、503のどれに含まれるかにより、目標車間距離演算部207で設定する目標車間距離を変更する。
範囲501は隣接車両(隣接車、割り込み車両とも言う)の割り込み位置がドライバー設定されている目標車間距離以上であり,この範囲501を第一範囲とする。
また,車間距離510Aはドライバー設定されている目標車間距離であり,この車間距離510Aを第一の車間距離とする。
また,範囲501を超えるほどの遠い領域に関しては,外界認識部での検知が不可能であるとし,この例では、この遠い領域における割り込みに対しては考慮しないものとする。
範囲502は隣接車両の割り込み位置がドライバー設定されている目標車間距離(510A)未満,最大減速度を必要とする車間距離以上であり,この範囲502を第二範囲とする。
最大減速度とは,例えば,ブレーキ併用式車間距離制御機能付定速走行装置の技術指針 国自技第57号に基づく,法規で定められた数値である2.45m/s^2(専ら乗用のように供する乗用定員10人未満の自動車にあっては4.00m/s^2)を指す。
最大減速度は,隣接車の割り込みによって車間距離が急に短くなり,車間距離を目標車間距離に追従させようとする際に発生する減速度を指す。最大減速度を必要とする車間距離とは、車間距離を目標車間距離に追従させようとする際に発生する減速度(最大減速度)を必要とする車間距離のことを指す。
また,車間距離510Bは最大減速度を必要とする車間距離であり,この車間距離510Bを第二の車間距離とする。
ここでは,隣接車両の割り込みの範囲の下限値は最大減速度を必要とする車間距離としたが,ここでの下限値は固定値として設定してもよい。
範囲503は隣接車両の割り込み位置が最大減速度を必要とする車間距離未満であり,この範囲503を第三範囲とする。
次に図6~図9を用いて,横方向の相対関係における割り込み車両の判定及び,割り込み位置判定に基づく割り込み位置における自車両の目標車間距離について説明する。
<目標車間距離変更のフローチャート>
図6は,割り込み位置に基づく目標車間距離変更のフローチャートの図である。
車両制御装置200は,ステップs600から処理を開始し,終了までの流れを周期ごとに繰り返し実行するものとする。図6に示すフローチャートは、車両制御装置200がACCの実行中に行う処理である。
ステップs601は,車両制御装置200によって、ACCの車間制御を実施している工程である。車間制御とは自車前方を走行する先行車と自車間の車間距離をドライバー設定されている目標車間距離に追従させる制御のことである。また,CC(Cruise Control)は車速制御であり,車速制御とは自車両の車速をドライバーが設定する目標車速に追従させる制御のことである。先行車が存在しない場合は、ステップs601において車速制御を実施する工程としてもよい。
ステップs602は,相対速度演算部204により自車本線(310B)の隣接車線(310Aまたは310C)に車両がいるか否かを判定する工程である。
隣接車両がいる場合は、次のステップs603に進み,隣接車両がいなければ(N)、割り込み車両の判定や割り込み位置判定に基づく自車の目標車間距離の変更を行わないものとする。なお,先行車がいる場合は,ドライバー設定されている目標車間距離を使って車間制御する。
ステップs603は,相対速度演算部204により隣接車の横方向の相対加速度を取得する工程である。ここでは,相対加速度に限らず,相対位置や相対速度を含めた相対関係を取得できるものとする。また1台に限らず,複数の隣接車の相対関係を取得できる。
また,図示しないが,車間制御を実施しているため,相対速度演算部204は追従対象の先行車の進行方向の相対位置や相対速度,相対加速度も取得している。
ステップs604は,割り込み判定部205により隣接車の自車線への割り込みを検知する工程である。割り込み判定部205による割り込み検知は,横方向における相対関係の少なくとも1つの要素が自車に接近しているか否かで判定する。自車両側に隣接車両が近付いているか否かは隣接車との横方向相対関係が負である状態が一定時間継続する状態である。一定時間は,任意の固定値でもよいし,相対位置や相対速度,相対加速度の少なくとも1つ以上を用いたテーブルやマップで算出してもよい。隣接車が自車に接近している場合は次のステップs605に進み,そうでない場合(N)は,割り込み車両の判定や割り込み位置判定に基づく自車の目標車間距離の変更を行わないものとする。なお,先行車がいる場合は,ドライバー設定されている目標車間距離を使って車間制御する。
また,隣接車が自車に接近していることを確認した場合は,割り込み可能性フラグや割り込み予測フラグをONとし,自車の目標車間距離を変更するための契機としてもよい。また,割り込み可能性フラグや割り込み予測フラグがOFFの場合は目標車間距離変更を行わず,加減速補正部(207,208)における加減速の補正を実施しないものとする。
また,隣接車が自車に接近していることを確認した際に,先行車入れ替わりとする。先行車入れ替わりと判定した場合,目標加速度演算部208において自車前方の先行車との車間制御から隣接車両を車間制御の対象車両にする。
横方向の相対関係である,相対位置や相対車速,相対加速度の少なくとも1つの要素の変化に基づき判定する。横方向の相対関係のうち,相対速度や相対加速度が取得できない場合は,隣接車両の相対横位置が白線相対横位置より小さくなった時,割り込み判定としてもよい。つまり、割り込み判定部205による割り込み車両の検知は,隣接車が自車に接近していることを隣接車と白線(自車両と隣接車の間にある白線)との相対位置,又は横方向における相対関係の少なくとも1つの要素が自車に接近している状態が一定時間継続している場合によって行われる。これにより、割り込み判定の誤りを低減させることができる。
ステップs605は,相対速度演算部204により隣接車の縦方向の相対位置や相対速度,相対加速度の相対関係を取得する工程である。また1台に限らず,複数の隣接車の相対関係を取得できる。また,図示しないが,相対速度演算部204は、先行車の縦方向の相対関係も取得している。
ステップs606は,割り込み位置判定部206により割り込み位置を取得する工程である。自車両前方への隣接車の割り込み位置を縦方向の相対関係と横方向の相対関係をもとに予測する。また,図示しないが,割り込み位置判定部206は、割り込み位置取得と同時に,割り込まれるまでの時間も取得している。
また,割り込み検知のステップs604の条件によっては,ステップs605とステップs606はステップs604の前に実行してもよい。
ステップs607は,目標車間距離演算部207により車間制御におけるドライバー設定されている目標車間距離を取得する工程である。
ステップs608~s611は,目標車間距離演算部207により、ステップs606で取得した割り込み位置に基づき目標車間距離を変更するか否かを判定する工程である。
ステップs608では,割り込み位置が第一車間距離510Aの閾値以上(第一車間距離≦割り込み位置:割り込み位置がドライバー設定の目標車間距離以上の第一範囲501内)の場合,目標車間距離は変更しない(加減速の補正はしない)。隣接車を新しい先行車として,先行車に追従する制御を実施する。車間距離が目標車間距離以上の場合は車速制御に切り替わり,それ以外の場合は先行車に対して車間制御をする。割り込み位置が第一車間距離510Aの閾値以上でない場合(N)、ステップs609へ移行する。
ステップs609では,割り込み位置が第二車間距離510Bの閾値以上かつ第一車間距離510Aの閾値未満(第二車間距離≦割り込み位置<第一車間距離:最大減速度を必要とする車間距離以上,ドライバー設定されている目標車間距離未満の第二範囲502内)の場合,ステップs610で第一の目標車間距離(ドライバー設定の目標車間距離より短い目標車間距離)を選択する。また,割り込み位置が第二車間距離510Bの閾値未満(割り込み位置<第二車間距離:最大減速度を必要とする車間距離未満の第三範囲503内)の場合(N),ステップs611で第二の目標車間距離(ドライバー設定の目標車間距離より長い目標車間距離)を選択する。
ステップs610は,割り込み位置に基づき変更する第一の目標車間距離である。隣接車両の割り込み位置がある程度安全が確保できる車間距離で自車両の急減速が必要ではない場合は,目標車間距離を第一の目標車間距離に設定し,割り込み時の減速を弱めるように制御を実施する。第一の目標車間距離は,割り込み位置判定部206によりステップs606で取得した割り込み位置と縦方向の相対位置をもとに算出した割り込み後の車間距離を目標車間距離とする。また,第一の目標車間距離は,ドライバー設定の目標車間距離より短い値の固定値としてもよい。
ステップs611は,割り込み位置に基づき変更する第二の目標車間距離である。隣接車両の割り込み位置が自車両に近い位置で車間距離が急激に短くなり,急減速が必要となる場合は目標車間距離を第二の目標車間距離に設定し,目標車間距離に車間距離を追従させるために減速をするように制御を実施する。第二の目標車間距離は,ドライバー設定の目標車間距離より長い値を固定値とする。また,第二目標車間距離は,相対位置や相対速度,相対加速度,ドライバー設定の目標車間距離の少なくとも1つ以上を用いたテーブルやマップで算出してもよい。
図7は,本発明の一実施形態による先行車が入れ替わる場合のタイミングチャートの図である。ここでは,隣接車の割り込み位置がドライバー設定の目標車間距離以上の第一範囲501内である時の実施例を示している。図7および後述する図8、図9において、t1~t3のそれぞれは時刻を示している。
t1より前のシーンは,目標車間距離を維持して先行車に追従する車間制御を実施しているシーンである。先行車との車間距離が目標車間距離(=第一車間距離510A)と一致するため,加減速度指令値0[G]で先行車に追従している。
t1は,自車両に隣接車が接近し始めるシーンである。横位置を参照するとt1~t3にかけて隣接車が自車線に車線変更しているのが分かる。隣接車横相対加速度を参照するとt1からt2にかけて加速度が負(自車接近)の方向に増加していることが分かる。
t2は,隣接車両と自車の横方向の相対関係を一定時間負である状態が継続したシーンであり,割り込み判定部205により,隣接車両が割り込みをしていると判定するシーンを指す。本タイミングで,自車前方を走行する先行車から自車に接近している隣接車に車間制御の対象を切り替える。このとき,割り込み判定のための割り込み可能性フラグや割り込み予測フラグを管理してもよい。
t2時点における,自車両と隣接車との縦方向の相対関係と横方向の相対関係をもとに,割り込み位置判定部206は、自車前方への割り込み位置と割り込まれるまでの時間を演算する。目標車間距離演算部207は、演算して得られた割り込み位置に基づいて,目標車間距離を変更し,加減速補正部(207,208)による加減速の補正をするか否か判定する。将来のt3時点での隣接車の割り込み位置がドライバー設定の目標車間距離以上の位置であるので目標車間距離の変更および,加減速補正部(207,208)による加減速の補正はしないものとする。
t2以降は,自車に接近している隣接車に対象を切り替えて,新しい先行車に追従する車間制御を実施しているため,先先行車が加速しても自車は先先行車に追従しない。
t3は,t2で演算された割り込み位置に隣接車が到達したシーンである。割り込み位置到達のタイミングはt2時点で求めた隣接車の割り込まれるまでの時間で求めることができる。割り込み位置到達までの時間をt2時点での隣接車の縦方向と横方向の相対関係をもとに算出したが,縦方向と横方向の相対関係の少なくとも1つ以上を用いたテーブルやマップで算出してもよい。
t3以降は,新しい先行車との縦方向の相対速度や車間距離に応じて加速度を補正する。図7では新しい先行車との車間距離がドライバー設定の目標車間距離以上であるため,車間距離を目標車間距離に追従させる車間制御を実施し,加減速度指令値が正(加速方向)に出力される。
<効果の説明1>
先行車の割り込みが発生するt3やt3以降で加速度を補正すると,このような先行車が加速した後に隣接車が割り込むシーンでは,先行車に追従するために自車が加速してしまい,割り込み発生後に減速することになり,急減速が発生する。しかし,今回の実施例では,t2で隣接車の縦方向と横方向の相対関係をもとに割り込み位置を予測し,隣接車を制御対象として先行車切り替えをするため,隣接車が割り込んでも急減速が発生しないことが分かる。
図8は,本発明の一実施形態による先行車が入れ替わる場合のタイミングチャートの図である。ここでは,隣接車の割り込み位置がドライバー設定されている目標車間距離未満,最大減速度を必要とする車間距離以上の第二範囲502内である時の実施例を示している。
時刻0からt1までは,図7と同じく先行車に対し自車両が追従中である。
t1からt2は,図7と同じく、隣接車両と自車の横方向の相対関係を一定時間負である状態が継続したシーンである。
t2時点における,自車両と隣接車との縦方向の相対関係と横方向の相対関係をもとに,割り込み位置判定部206は、自車前方への割り込み位置と割り込まれるまでの時間を演算する。目標車間距離演算部207は、演算して得られた割り込み位置に基づいて,目標車間距離を変更し,加減速補正部(207,208)による加減速の補正をするか否か判定する。将来のt3時点での隣接車の割り込み位置がドライバー設定されている目標車間距離未満(第一車間距離510Aの閾値未満),最大減速度を必要とする車間距離以上(第二車間距離510Bの閾値以上)の第二範囲502内であるので目標車間距離を第一目標車間距離に変更および,加減速補正部(207,208)による加減速の補正を実施する。今回,第一目標車間距離は第一車間距離510Aより短い値に設定することで、加減速度指令値を維持し,無駄な減速を防止できる。
また,第一目標車間距離は任意の固定値としてもよい。ただし,固定値として与える際はドライバー設定の目標車間距離(第一車間距離510A)よりも短い目標車間距離を設定しなければならない。
目標車間距離変更後は加減速補正部(207,208)により加減速の補正をする。割り込み位置に基づいて変更された目標車間距離に追従するように,割り込み車両を対象に車間制御を実施する。
t2以降は,自車に接近している隣接車に対象を切り替えて,新しい先行車に追従する車間制御を実施しているため,先先行車が加速しても自車は先先行車に追従しない。
t3は,t2で演算された割り込み位置に隣接車が到達したシーンである。割り込み位置到達のタイミングはt2時点で求めた隣接車の割り込まれるまでの時間で求めることができる。割り込み位置到達までの時間をt2時点での隣接車の縦方向と横方向の相対関係をもとに算出したが,縦方向と横方向の相対関係の少なくとも1つ以上を用いたテーブルやマップで算出してもよい。
また,t3で割り込み位置に隣接車が到達時点で変更した車間距離を,ドライバー設定の目標車間距離に戻すことで,緩やかにドライバー設定の目標車間距離に移行することができる。
本実施例適用前(線LPで示す)では,t3の先行車の割り込みが発生してから,割り込みによって短くなった車間距離をドライバー設定の目標車間距離に追従させようと車間距離を長くしようとするため,急減速が発生する。本実施例適用後(線LAで示す)と比較したとき,割り込み位置を予測し,本実施例適用前(線LP)よりも早く加減速補正が可能であるため,本実施例適用前(線LP)のような急減速が発生しないことが分かる。
t3以降は,新しい先行車との車間距離をドライバー設定の目標車間距離に追従させる車間制御を実施し,車間距離を目標車間距離に追従させるうえで,自車の車速がドライバー設定の目標車速に到達した場合は,車間制御から車速制御に切り替える。
<効果の説明2>
先行車の割り込みが発生するt3やt3以降で加速度を補正する本実施例適用前(線LP)では,先行車の割り込みが発生してから,割り込みによって短くなった車間距離をドライバー設定の目標車間距離に追従させようと車間距離を長くしようとするため,急減速が発生する。しかし,本実施例適用後(線LA)では,t2で隣接車の縦方向と横方向の相対関係をもとに割り込み位置を予測し,隣接車を制御対象として先行車切り替えを行い,ドライバー設定の目標車間距離の変更をすることで,隣接車が割り込んでも急減速が発生しないことでドライバーの違和感がなくなる。
図9は,本発明の一実施形態による先行車が入れ替わる場合のタイミングチャートの図である。ここでは,隣接車の割り込み位置が最大減速度を必要とする車間距離未満の第三範囲503内である時の実施例を示している。
時刻0からt1までは,図7,図8と同じく先行車に対し自車両が追従中である。
t1からt2は,図7,図8と同じく、隣接車両と自車の横方向の相対関係を一定時間負である状態が継続したシーンである。
t2時点における,自車両と隣接車との縦方向の相対関係と横方向の相対関係をもとに,割り込み位置判定部206は、自車前方への割り込み位置と割り込まれるまでの時間を演算する。目標車間距離演算部207は、演算して得られた割り込み位置に基づいて,目標車間距離を変更し,加減速補正部(207,208)による加減速の補正をするか否か判定する。将来のt3時点での隣接車の割り込み位置が最大減速度を必要とする車間距離未満(第二車間距離510Bの閾値未満)の第三範囲503内であるので目標車間距離を第二目標車間距離に変更および,加減速補正部(207,208)による加減速の補正を実施する。今回,第二目標車間距離は第一車間距離510Aより長い値に設定することで、加減速度指令値を出力し,早めに減速をすることで,割り込みによる急減速を回避できる。
また,第二目標車間距離は任意の固定値としてもよい。ただし,固定値として与える際はドライバー設定の目標車間距離(第一車間距離510A)よりも長い目標車間距離を設定しなければならない。
また,第二目標車間距離は,相対位置や相対速度,相対加速度,ドライバー設定の目標車間距離(第一車間距離510A)の少なくとも1つ以上を用いたテーブルやマップで算出してもよい。
また,t2で隣接車の横方向と縦方向の相対関係をもとに割り込み位置を予測し,隣接車の割り込み位置が最大減速度を必要とする車間距離未満の第三範囲503内である時,あらかじめ,ドライバー設定の目標車間距離よりも長い目標車間距離に設定しておくことで,早めに減速を行う。早めに減速を行うことで,割り込み位置を第二範囲502内もしくは,第一範囲501内にずらすことができる。これにより、隣接車が割り込む前に隣接車間の車間距離を延ばすことが可能となるため、隣接車の割り込みによる減速を回避することができる。
目標車間距離変更後は加減速補正部(207,208)により加減速の補正をする。割り込み位置に基づいて変更された目標車間距離に追従するように,割り込み車両を対象に車間制御を実施する。
t2以降は,自車に接近している隣接車に対象を切り替えて,新しい先行車に追従する車間制御を実施しているため,先先行車が加速しても自車は先先行車に追従しない。
t3は,t2で演算された割り込み位置に隣接車が到達したシーンである。割り込み位置到達のタイミングはt2時点で求めた隣接車の割り込まれるまでの時間で求めることができる。割り込み位置到達までの時間をt2時点での隣接車の縦方向と横方向の相対関係をもとに算出したが,縦方向と横方向の相対関係の少なくとも1つ以上を用いたテーブルやマップで算出してもよい。
また,t3で割り込み位置に隣接車が到達時点で変更した車間距離を,ドライバー設定の目標車間距離に戻すことで,緩やかにドライバー設定の目標車間距離に移行することができる。
本実施例適用前(線LPで示す)では,t3の先行車の割り込みが発生してから,割り込みによって短くなった車間距離をドライバー設定の目標車間距離に追従させようと車間距離を長くしようとするため,急減速が発生する。本実施例適用後(線LAで示す)と比較したとき,割り込み位置を予測し,本実施例適用前(線LP)よりも早く加減速補正が可能であるため,本実施例適用前(線LP)のような急減速が発生しないことが分かる。また,t2で隣接車の縦方向と横方向の相対関係をもとに割り込み位置を予測し,隣接車を制御対象として先行車切り替えを行うことで本実施例適用前(線LP)に比べ早めに減速をすることで,本実施例適用前(線LP)のような急減速を回避することができる。
t3以降は,新しい先行車との車間距離をドライバー設定の目標車間距離に追従させる車間制御を実施し,車間距離を目標車間距離に追従させるうえで,自車の車速がドライバー設定の目標車速に到達した場合は,車間制御から車速制御に切り替える。
<効果の説明3>
先行車の割り込みが発生するt3やt3以降で加速度を補正する本実施例適用前(線LP)では,先行車の割り込みが発生してから,割り込みによって短くなった車間距離をドライバー設定の目標車間距離に追従させようと車間距離を長くしようとするため,急減速が発生する。しかし,本実施例を適用すると(線LA),t2で隣接車の縦方向と横方向の相対関係をもとに割り込み位置を予測し,隣接車を制御対象として先行車切り替えを行い,ドライバー設定の目標車間距離の変更をすることで,隣接車が割り込んでも急減速が発生しないことでドライバーの違和感がなくなる。また,本実施例適用前(線LP)だと自車両が急減速を必要とする位置に割り込まれるシーンの時,早めに減速を行うことで,t3時点での割り込み位置を元々予定していた位置より遠くにできるため,ドライバーの不安感を無くすことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
100 車両
101 エンジン,バッテリ,モータ
102 自動変速機
103 プロペラシャフト
104 ディファレンシャルギア
105 ドライブシャフト
106 車輪
107 エキゾーストパイプ
108 車両制御装置
109 各種センサ
110 車輪速センサを備えたブレーキ装置
111 電動パワーステアリング
120 撮像センサ
121 距離測距センサ
200 車両制御装置
201 自車位置推定部
202 外界認識情報変換部
203 車間距離演算部
204 相対速度演算部
205 割り込み判定部
206 割り込み位置判定部
207 目標車間距離演算部
208 目標加速度演算部
209 車両制御部
230 撮像センサ
231 距離測距センサ
232 入力スイッチ部
233 車輪センサ
234 位置検出器
235 通信装置
240 アクシュエータECU
241 警告装置
300 自車両
301 先行車
310A 自車線
310B 隣接車線
310C 隣接車線
320A 隣接車線の白線
320B 自車線の白線
320C 自車線の白線
320D 隣接車線の白線
400 自車両
401 先行車
402 検知領域内の隣接車
403 検知領域外の隣接車
404 検知領域内の隣接車
410 検知領域
500 自車両
501 第一範囲
502 第二範囲
503 第三範囲
510A 第一車間距離(=ドライバー設定の目標車間距離)
510B 第二車間距離

Claims (14)

  1. 自車両の速度を自動で制御する車両制御装置において,
    隣接車と前記自車両との相対関係を検知する隣接車相対関係検知手段と,
    前記隣接車相対関係検知手段に基づいて隣接車線から前記自車両の前方への前記隣接車の割り込み位置を予測する割り込み位置判定部と,を有し,
    前記隣接車相対関係検知手段による前記検知は,前記隣接車が前記自車両の走行する車線に割り込む前の相対関係によって行われ,
    前記相対関係は、相対位置,又は相対速度,又は相対加速度であり,
    横方向における相対関係の少なくとも1つの要素が前記自車両に接近している場合に前記隣接車を割り込み車両として検知する割り込み車両検知部を有し,
    前記割り込み車両検知部が前記割り込み車両を検知した場合は、前記割り込み位置に基づき,前記自車両の加減速度を維持,または,減速度を補正する加減速補正部を有する、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両制御装置であって,
    前記割り込み車両検知部による前記割り込み車両の検知は,前記隣接車が前記自車両に接近していることを前記隣接車と前記自車両と前記隣接車の間の白線との相対位置,又は横方向における前記相対関係の少なくとも1つの要素が前記自車両に接近している状態が一定時間継続している場合に行われる、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  3. 請求項1に記載の車両制御装置であって,
    前記割り込み車両検知部による前記割り込み車両の検知は、前記割り込み位置、または前記割り込み位置に到達するまでの時間をもとに行われる、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  4. 請求項1に記載の車両制御装置であって,
    前記割り込み位置判定部は,予め決められた割り込み時間と前記相対関係に基づき,前記隣接車の前記割り込み位置を予測する、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  5. 請求項1に記載の車両制御装置であって,
    前記割り込み位置判定部は,前記相対関係に基づき,予め決められた横方向の相対位置に前記隣接車が到達した後の進行方向の割り込み位置を予測する、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  6. 請求項1に記載の車両制御装置であって,
    前記加減速補正部は,前記自車両の目標車間距離を変更することで加減速を維持,または,減速度を補正する、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  7. 請求項6に記載の車両制御装置であって,
    前記加減速補正部は,
    前記割り込み位置が第一車間距離の閾値以上の場合,目標車間距離は変更せず,
    前記割り込み位置が前記第一車間距離の閾値未満かつ第二車間距離の閾値以上の場合,目標車間距離を第一の目標車間距離に変更し,
    前記割り込み位置が前記第二車間距離の閾値未満の場合,前記割り込み位置と割り込み位置に到達するまでの時間もとに目標車間距離を第二の目標車間距離に変更する,
    ことを特徴とする車両制御装置。
  8. 請求項7に記載の制御装置であって,
    前記第一の目標車間距離の変更後または前記第二の目標車間距離の変更後において,
    前記割り込み位置に前記隣接車が到達した場合,変更した目標車間距離をドライバー設定の目標車間距離に戻す、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  9. 請求項1に記載の車両制御装置であって,
    前記割り込み車両検知部による前記割り込み車両の検知は,前記割り込み車両の方向指示器が前記自車両の走行する自車本線側で点滅していることをもとに行われる、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の車両制御装置であって,
    前記加減速補正部は,前記隣接車線に前記割り込み車両があり,前記自車両の前を走行する先行車が減速している場合は,加減速の維持,または,減速度の補正を禁止する、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  11. 請求項1に記載の車両制御装置であって,
    前記割り込み車両検知部による前記割り込み車両の検知は,前記隣接車線の減少位置をもとに行われる、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  12. 請求項1に記載の車両制御装置であって,
    前記割り込み車両検知部による前記割り込み車両の検知は,前記隣接車線の走行規制位置をもとに行われる、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  13. 請求項1に記載の車両制御装置であって,
    前記割り込み車両検知部による前記割り込み車両の検知は,前記隣接車線の前記隣接車が前記隣接車の前方の障害物と接近していることをもとに行われる、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  14. 請求項1,2,3,11,12,13のいずれか一項に記載の車両制御装置であって,
    前記割り込み車両検知部による前記割り込み車両の検知は,前記横方向の相対関係の少なくとも一つの要素が前記自車両に接近している複数の車両が前記隣接車線に存在する場合は,前記割り込み位置が前記自車両に最も近い車両を前記割り込み車両とする、
    ことを特徴とする車両制御装置。
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