JP2023117306A - シートフレーム及び車両用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】振動の減衰性能を向上させることが可能で異音の発生を防止又は抑制することができるシートフレーム及び車両用シートを得る。【解決手段】シートクッションスプリング30の前端部30Fの取付用とされた取付孔26Hには振動減衰部材32が嵌入されており、この振動減衰部材32に形成された挿入孔32Hにシートクッションスプリング30の前端部30Fが挿し込まれて固定されている。また、振動減衰部材32は、フロントフレーム26の上板部26Aの上面26A1側及び下面26A2側からそれぞれ突出している。そして、シートクッションスプリング30の前端部30Fが矢印A方向に移動しようとするときには振動減衰部材32が弾性変形することでシートクッションスプリング30の弾性的な変位を減衰させる。【選択図】図3
Description
本発明は、シートフレーム及び車両用シートに関する。
下記特許文献1には、フレーム部材と、前記フレーム部材の一方部及び他方部に亘って架設されたバネ部材と、前記バネ部材に裏面が支持されたパッド部材と、を備えた車両のシートが開示されている。また、このシートでは、例えば、バネ部材のうち端部に近い直線部の下方側にダンパー部材が配置されており(引用文献1の図2及び図3参照)、このダンパー部材によってバネ部材の弾性的な変位を減衰させている。
しかしながら、上記の先行技術では、振動の減衰性能を向上させる点で改善の余地があるうえ、バネ部材の端部を引っ掛けているフック状のクランプと、バネ部材の端部と、の間で異音が発生する可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮して、振動の減衰性能を向上させることが可能で異音の発生を防止又は抑制することができるシートフレーム及び車両用シートを得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明のシートフレームは、車両用シートのシートクッション又はシートバックの骨格を構成し、取付孔が貫通形成されたパネル部材を備えるフレーム本体部と、前記フレーム本体部に架け渡され、端部が前記取付孔を貫通するスプリングと、前記取付孔に嵌入された状態で前記パネル部材に取り付けられると共に前記パネル部材の両面側から突出し、前記スプリングの端部が挿し込まれて固定される挿入孔が形成され、弾性変形することで前記スプリングの弾性的な変位を減衰させる振動減衰部材と、を有する。
上記構成によれば、スプリングは、フレーム本体部に架け渡され、その端部がパネル部材の取付孔を貫通している。また、振動減衰部材は、取付孔に嵌入された状態でパネル部材に取り付けられており、この振動減衰部材に形成された挿入孔には、スプリングの端部が挿し込まれて固定されている。ここで、振動減衰部材は、パネル部材の両面側から突出しており、弾性変形することでスプリングの弾性的な変位を減衰させる。このように、スプリングの端部の取付部分において前記振動減衰部材が設けられることで、振動の減衰性能を向上させることが可能になると共に、スプリングとパネル部材との間で異音が発生するのを防止又は抑制することができる。
請求項2に記載する本発明のシートフレームは、請求項1記載の構成において、前記パネル部材に固定され、前記スプリングの端部のうち前記取付孔を突き抜けた部分の周囲において前記振動減衰部材の外周側に接する支持壁部を備える支持部材を有する。
上記構成によれば、パネル部材に固定された支持部材における支持壁部は、スプリングの端部のうち取付孔を突き抜けた部分の周囲において振動減衰部材の外周側に接している。これにより、振動減衰部材の外周側が支持部材の支持壁部にも支持されるので、スプリングの弾性的な変位を一層減衰させることが可能となる。
請求項3に記載する本発明のシートフレームは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記フレーム本体部は、前記シートクッションの骨格を構成し、前記パネル部材は、シート上方側を向く上面を備えた部分に前記取付孔が貫通形成されており、前記スプリングの端部は、シート下方側に曲げられた部分とされている。
上記構成によれば、スプリングの端部の取り付けが比較的容易なうえ、シートクッションのスプリングの弾性的な変位を振動減衰部材によって良好に減衰させることができる。
請求項4に記載する本発明のシートフレームは、請求項2を引用する請求項3に記載の構成において、前記支持壁部は、前記スプリングの架け渡し方向に沿った方向に対向する一対の対向壁部を有する。
上記構成によれば、支持壁部の一対の対向壁部は、スプリングの架け渡し方向に沿った方向に対向しているので、振動減衰部材に固定されたスプリングの端部がスプリングの架け渡し方向に沿った方向に変位しようとする場合に振動減衰部材を一対の対向壁部で効果的に支持することができる。これにより、スプリングの弾性的な変位をより一層減衰させることが可能となる。
請求項5に記載する本発明のシートフレームは、請求項4記載の構成において、前記支持壁部は、前記取付孔の貫通方向に見て、前記一対の対向壁部における対向方向と直交する方向の端部同士を前記対向方向に繋ぐ連結壁部を有する。
上記構成によれば、支持壁部の連結壁部は、取付孔の貫通方向に見て、一対の対向壁部における対向方向と直交する方向の端部同士を前記対向方向に繋いでいるので、一対の対向壁部がスプリングの端部から振動減衰部材を介して荷重を受けた場合に一対の対向壁部の変形を効果的に抑制することができる。
請求項6に記載する本発明のシートフレームは、請求項3~請求項5のいずれか1項に記載の構成において、前記振動減衰部材は、前記パネル部材の上面側で前記取付孔の外周部の一部と前記スプリングの一部との間に配置される介在部を備える。
上記構成によれば、振動減衰部材の介在部は、パネル部材の上面側で取付孔の外周部の一部とスプリングの一部との間に配置されているので、スプリングとパネル部材の上面との当接による異音の発生が一層効果的に抑制される。
請求項7に記載する本発明の車両用シートは、クッション材であるシートパッドと、前記シートパッドをその裏面側から支持する請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のシートフレームと、を備える。
上記構成によれば、シートパッドがその裏面側からシートフレームによって支持されている。このシートフレームは、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のものであるため、前述した作用及び効果が得られ、その結果、本発明の車両用シートでは、シートパッドから着座乗員に伝達される振動が抑制される。
以上説明したように、本発明のシートフレーム及び車両用シートによれば、振動の減衰性能を向上させることが可能で異音の発生を防止又は抑制することができるという優れた効果を有する。
以下、図1~図4を参照して本発明の一実施形態に係るシートフレームとしてのシートクッションフレーム20及びそのシートクッションフレーム20を備えた車両用シート10について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FR、矢印UP、矢印LHは、車両用シート10の前方向、上方向及び左方向をそれぞれ示している。以下、前後上下左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両用シート10を基準とした方向を示すものとする。
(実施形態の構成)
図1には、本実施形態に係る車両用シート10が斜視図で示されている。車両用シート10は、乗員が着座する着座部を構成して着座乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッション12と、着座乗員の背部を支持するシートバック14と、着座乗員の頭部を支持するヘッドレスト16と、を備えている。
図1には、本実施形態に係る車両用シート10が斜視図で示されている。車両用シート10は、乗員が着座する着座部を構成して着座乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッション12と、着座乗員の背部を支持するシートバック14と、着座乗員の頭部を支持するヘッドレスト16と、を備えている。
シートクッション12は、クッション材であるシートパッドとしてのシートクッションパッド12Pと、シートクッションパッド12Pをその裏面側から(言い換えればシート下方側から)支持するシートフレームとしてのシートクッションフレーム20(図2参照)と、を備えている。シートクッションパッド12Pは、ウレタンフォーム等の発泡体からなり、シートクッションパッド12Pの表面はシートクッション表皮12Eによって覆われている。なお、図1では、シートクッション12の構成の理解を容易にするために、シートクッション表皮12Eの一部を切り欠いてシートクッションパッド12Pを示している。
シートバック14は、クッション材であるシートバックパッド14Pと、シートバックパッド14Pをその裏面側から(言い換えればシート後方側から)支持するシートフレームとしてのシートバックフレーム(図示省略)と、を備えている。シートバックパッド14Pは、ウレタンフォーム等の発泡体からなり、シートバックパッド14Pの表面はシートバック表皮14Eによって覆われている。なお、図1では、シートバック14の構成の理解を容易にするために、シートバック表皮14Eの一部を切り欠いてシートバックパッド14Pを示している。なお、シートバック14の内部の基本構成は、例えば、特開2016-16817号公報等で公知であるため、詳細説明を省略する。
図2には、シートクッションフレーム20が拡大されて簡略化された斜視図で示されている。シートクッションフレーム20は、シートクッションの骨格を構成するフレーム本体部22を有している。フレーム本体部22は、シートクッション12のシート幅方向(シート左右方向)の両サイドを構成してシート前後方向を長手方向として配置された左右一対のサイドフレーム24を備えている。左右一対のサイドフレーム24の前端部側の部位同士は、パネル部材としてのフロントフレーム26によってシート幅方向に連結されている。また、左右一対のサイドフレーム24の後端部側の部位同士は、パイプ状のリアフレーム28によってシート幅方向に連結されている。フロントフレーム26及びリアフレーム28は、それぞれフレーム本体部22の一部を構成している。
フロントフレーム26は、シート上方側を向く上面26A1を備えた部分である上板部26Aを備えている。上板部26Aは、シート幅方向に延在すると共にシート幅方向の両端部側の部分がシート後方側に延出されている。また、フロントフレーム26は、上板部26Aの前端部からシート下方側に曲げられて垂下された前板部26Fと、上板部26Aのシート幅方向の両端部からシート下方側に曲げられて垂下された側板部26Sと、上板部26Aのシート幅方向中間部の後端部からシート下方側に曲げられて垂下された後板部26R(図3参照)と、を備えている。前板部26Fと側板部26Sとは連続して形成されており、側板部26Sの後端部は、サイドフレーム24と接合されている。
図2の部分拡大図に示されるように、フロントフレーム26の上板部26Aの後部には、取付孔26Hが貫通形成されている。取付孔26Hは、シート幅方向に所定の間隔をあけて並ぶように複数個(本実施形態では一例として三個)形成されている。取付孔26Hは、係止孔としても把握できる要素である。取付孔26Hの周辺部の詳細な構成については、後述する。
図2に示されるように、フレーム本体部22には、フロントフレーム26とリアフレーム28との間に複数の(本実施形態では一例として三本の)金属製のスプリングとしてのシートクッションスプリング30が架け渡されている。図中では、複数のシートクッションスプリング30の架け渡し方向を符号30Xで示す。
複数のシートクッションスプリング30は、シート幅方向に所定の間隔をあけて並列状態で配置されている。また、シートクッションスプリング30は、シートクッションパッド12P(図1参照)の下面に沿って配置されている。シートクッションスプリング30は、その架け渡し方向(矢印30X方向参照)と直交する水平方向の一方側へ開放された平面視U字状及びその反対向きの平面視U字状に交互に曲げられた波形状部30Aを備えており、Sバネと称されることもある。
シートクッションスプリング30の後端部30Rは、シート側面視で略逆U字形状とされ、リアフレーム28に固定されている。図3には、図2の3-3線に沿った切断面を拡大した拡大断面図が示されている。図2の部分拡大図及び図3に示されるように、シートクッションスプリング30の前側の端部としての前端部30Fは、シート下方側に曲げられた部分とされている。このシートクッションスプリング30の前端部30Fは、取付孔26Hを貫通している。
図3に示されるように、取付孔26Hには振動減衰部材32が嵌入されており、この状態で振動減衰部材32はフロントフレーム26の上板部26Aに取り付けられている。振動減衰部材32は、ゴム製とされて全体として略円筒状に形成され、フロントフレーム26の上下両面側(つまり上面26A1側及び下面26A2側)から突出している。振動減衰部材32の軸心部には、一定径の挿入孔32Hが貫通形成されており、この挿入孔32Hにシートクッションスプリング30の前端部30Fが挿し込まれて固定されている。シートクッションスプリング30の前端部30Fの先端部(下側の部分)は、一例として、振動減衰部材32の下方側に突き抜けている。振動減衰部材32は、弾性変形することでシートクッションスプリング30の弾性的な変位を減衰させる。言い換えれば、本実施形態では、シートクッションスプリング30の前端部30Fの留め点に減衰構造が設けられている。
振動減衰部材32は、一例として、取付孔26Hの内側に配置される部位からそれよりも下側の部位までの部分である第一構成部32Aが一定径とされ、第一構成部32Aよりも上側の部分である第二構成部32Bは第一構成部32Aよりも拡径されている。振動減衰部材32の第二構成部32Bは、フロントフレーム26の上板部26Aの上面26A1側で取付孔26Hの外周部の一部とシートクッションスプリング30の一部との間に配置される介在部32Xを備えている。
フロントフレーム26の上板部26Aの下面26A2でかつ取付孔26Hの外周側には支持部材としてのサポートブラケット34が固定されている。図4には、サポートブラケット34が斜視図で示されている。なお、図4では、図3に示されるサポートブラケット34を上板部26Aに固定した場合のサポートブラケット34と上板部26Aとの位置関係の一例を分かり易くするために、上板部26Aの一部を二点鎖線で示す。
図4に示されるように、サポートブラケット34は、屈曲板材とされる。サポートブラケット34は、フロントフレーム26の上板部26Aの下面26A2に固定される取付部34Aを備えている。取付部34Aは、平板状とされて前後一対で設けられ、上板部26Aの下面26A2において取付孔26Hを挟んだシート前後方向の両側に固定されている。
サポートブラケット34は、一対の取付部34Aのシート幅方向の端部(一例としてシート左側の端部)からそれぞれ下方側に屈曲されてシート前後方向に並ぶ一対の垂下部34Bを備えている。一対の垂下部34Bは平板状とされている。一対の垂下部34Bのうち互いに近い側の端部同士は、取付孔26Hの貫通方向に見て、シート幅方向の一方側(一例としてシート左側)が開放されるように略U字状に屈曲された支持壁部34Cによって繋がれている。
図3に示されるように、支持壁部34Cは、シートクッションスプリング30の架け渡し方向(矢印30X方向参照)に沿った方向に対向する一対の対向壁部34Xと、取付孔26Hの貫通方向に見て、図4に示される一対の対向壁部34Xにおける対向方向Xと直交する方向の端部同士を前記対向方向Xに繋ぐ連結壁部34Yと、を有している。一対の対向壁部34X及び連結壁部34Yは、平板状とされている。なお、対向壁部34Xと前述した垂下部34Bとの互いの境界部の上端側には小さく切り欠かれた切欠部34Dが形成されている。図3に示されるように、支持壁部34Cは、シートクッションスプリング30の前端部30Fのうち取付孔26Hを突き抜けた部分の周囲において振動減衰部材32の外周側に接するように配置されている。なお、支持壁部34Cの下端は、一例として、振動減衰部材32の下端よりも若干上方側に位置している。
(実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
図1に示される車両用シート10に着座した乗員(図示省略)からの荷重は、シートクッションパッド12P等を介して図2に示されるシートクッションスプリング30に伝達される。車両用シート10(図1参照)が搭載された車両(図示省略)の走行時に、着座乗員からの荷重がシートクッションスプリング30に伝達されてシートクッションスプリング30の中央領域が上下に揺動すると、図3に示されるシートクッションスプリング30の前端部30Fには矢印A方向の荷重が作用する。
ここで、本実施形態では、シートクッションスプリング30の前端部30Fの取付用とされた取付孔26Hには振動減衰部材32が嵌入されており、この振動減衰部材32に形成された挿入孔32Hにシートクッションスプリング30の前端部30Fが挿し込まれて固定されている。また、振動減衰部材32は、フロントフレーム26の上板部26Aの上面26A1側及び下面26A2側からそれぞれ突出している。そして、シートクッションスプリング30の前端部30Fが矢印A方向に移動しようとするときには振動減衰部材32が弾性変形することでシートクッションスプリング30の弾性的な変位を減衰させる。このように、シートクッションスプリング30の前端部30Fの取付部分において振動減衰部材32が設けられることで、振動の減衰性能が向上すると共に、シートクッションスプリング30とフロントフレーム26との間で異音が発生するのを防止又は抑制することができる。
なお、本実施形態では、フロントフレーム26において上面26A1を備えた上板部26Aに取付孔26Hが貫通形成されており、シートクッションスプリング30の前端部30Fは、シート下方側に曲げられた部分となっている。このため、シートクッションスプリング30の前端部30Fの取り付けが比較的容易である。
また、本実施形態では、フロントフレーム26に固定されたサポートブラケット34における支持壁部34Cは、シートクッションスプリング30の前端部30Fのうち取付孔26Hを突き抜けた部分の周囲において振動減衰部材32の外周側に接している。これにより、振動減衰部材32の外周側がサポートブラケット34の支持壁部34Cにも支持されるので、シートクッションスプリング42の弾性的な変位を一層減衰させることができる。
また、本実施形態では、支持壁部34Cの一対の対向壁部34Xは、シートクッションスプリング30の架け渡し方向(矢印30X方向参照)に沿った方向に対向している。このため、振動減衰部材32に固定されたシートクッションスプリング30の前端部30Fがシートクッションスプリング30の架け渡し方向(矢印30X方向参照)に沿った方向に変位しようとする場合に振動減衰部材32を一対の対向壁部34Xで効果的に支持することができる。これにより、シートクッションスプリング42の弾性的な変位をより一層減衰させることができる。
また、本実施形態では、図4に示される支持壁部34Cの連結壁部34Yは、取付孔26Hの貫通方向に見て、一対の対向壁部34Xにおける対向方向Xと直交する方向の端部同士を前記対向方向Xに繋いでいる。このため、図3に示される一対の対向壁部34Xがシートクッションスプリング30の前端部30Fから振動減衰部材32を介して荷重を受けた場合に一対の対向壁部34Xの変形を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、振動減衰部材32の介在部32Xは、フロントフレーム26の上板部26Aの上面26A1側で取付孔26Hの外周部の一部とシートクッションスプリング30の一部との間に配置されているので、シートクッションスプリング30とフロントフレーム26の上板部26Aの上面26A1との当接による異音の発生が一層効果的に抑制される。
また、本実施形態の図1に示される車両用シート10では、シートクッションパッド12Pがその裏面側から図2に示されるシートクッションフレーム20によって支持されている。このシートクッションフレーム20においては前述した作用及び効果が得られ、その結果、図1に示される車両用シート10では、シートクッションパッド12Pから着座乗員に伝達される振動が抑制される。
以上説明したように、本実施形態によれば、振動の減衰性能を向上させることが可能で異音の発生を防止又は抑制することができる。
(実施形態の補足説明)
なお、上記実施形態では、図1~図4を参照しながら本発明のシートフレームが適用されたシートクッションフレーム20を備えた車両用シート10について説明したが、本発明のシートフレームがシートバックフレームに適用されてもよい。なお、本発明のシートフレームがシートバックフレームに適用される場合、フレーム本体部は、車両用シート(10)のシートバック(14)の骨格を構成し、取付孔が貫通形成されたパネル部材を備えるものとされ、スプリングは、前記フレーム本体部に架け渡され、端部が前記取付孔を貫通するシートバックスプリングとされる。また、そのような構成を備えた車両用シート(10)のシートバック(14)のシートパッドはシートバックパッド(14P)とされる。
なお、上記実施形態では、図1~図4を参照しながら本発明のシートフレームが適用されたシートクッションフレーム20を備えた車両用シート10について説明したが、本発明のシートフレームがシートバックフレームに適用されてもよい。なお、本発明のシートフレームがシートバックフレームに適用される場合、フレーム本体部は、車両用シート(10)のシートバック(14)の骨格を構成し、取付孔が貫通形成されたパネル部材を備えるものとされ、スプリングは、前記フレーム本体部に架け渡され、端部が前記取付孔を貫通するシートバックスプリングとされる。また、そのような構成を備えた車両用シート(10)のシートバック(14)のシートパッドはシートバックパッド(14P)とされる。
また、上記実施形態では、振動減衰部材32は、ゴム製とされているが、上記実施形態の変形例として、振動減衰部材は、樹脂材で形成されて弾性変形するようなものでもよい。
また、上記実施形態では、支持部材としてのサポートブラケット34が設けられており、このような構成が好ましいが、上記実施形態の変形例として、サポートブラケット(34)が設けられない構成も採り得る。
また、上記実施形態では、支持部材がサポートブラケット34である場合を例に挙げて説明したが、支持部材は、例えば振動減衰部材(32)の外周側に全周に亘って接する円筒部と、前記円筒部の軸線方向の一端から径方向外側に張り出してパネル部材(フロントフレーム26)の下面(26A2)でかつ取付孔(26H)の外周側に固定される取付部と、を備えたものでもよい。
また、上記実施形態では、支持部材としてのサポートブラケット34の支持壁部34Cが一対の対向壁部34Xを有しているが、上記実施形態の変形例として、支持部材は、一対の対向壁部(34X)を有さないで、例えば、振動減衰部材(32)の外周に沿って断続的に形成された三個以上の支持壁部を有しているようなものでもよい。
また、上記実施形態では、支持部材としてのサポートブラケット34の支持壁部34Cが一対の対向壁部34Xの他に連結壁部34Yを有しており、このような構成が好ましいが、上記実施形態の変形例として、支持部材の支持壁部は、一対の対向壁部(34X)を有し、連結壁部(34Y)を有さない、という構成も採り得る。
また、上記実施形態では、振動減衰部材32は介在部32Xを備えており、このような構成が好ましいが、上記実施形態の変形例として、振動減衰部材が介在部(32X)を備えていない、という構成も採り得る。
なお、上記実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 車両用シート
12 シートクッション
12P シートクッションパッド(シートパッド)
20 シートクッションフレーム(シートフレーム)
22 フレーム本体部
26 フロントフレーム(パネル部材)
26A 上板部(シート上方側を向く上面を備えた部分)
26A1 上面
26H 取付孔
30 シートクッションスプリング(スプリング)
30X シートクッションスプリングの架け渡し方向(スプリングの架け渡し方向)
30F 前端部(端部)
32 振動減衰部材
32H 挿入孔
32X 介在部
34 サポートブラケット(支持部材)
34C 支持壁部
34X 対向壁部
34Y 連結壁部
X 一対の対向壁部における対向方向
12 シートクッション
12P シートクッションパッド(シートパッド)
20 シートクッションフレーム(シートフレーム)
22 フレーム本体部
26 フロントフレーム(パネル部材)
26A 上板部(シート上方側を向く上面を備えた部分)
26A1 上面
26H 取付孔
30 シートクッションスプリング(スプリング)
30X シートクッションスプリングの架け渡し方向(スプリングの架け渡し方向)
30F 前端部(端部)
32 振動減衰部材
32H 挿入孔
32X 介在部
34 サポートブラケット(支持部材)
34C 支持壁部
34X 対向壁部
34Y 連結壁部
X 一対の対向壁部における対向方向
Claims (7)
- 車両用シートのシートクッション又はシートバックの骨格を構成し、取付孔が貫通形成されたパネル部材を備えるフレーム本体部と、
前記フレーム本体部に架け渡され、端部が前記取付孔を貫通するスプリングと、
前記取付孔に嵌入された状態で前記パネル部材に取り付けられると共に前記パネル部材の両面側から突出し、前記スプリングの端部が挿し込まれて固定される挿入孔が形成され、弾性変形することで前記スプリングの弾性的な変位を減衰させる振動減衰部材と、
を有するシートフレーム。 - 前記パネル部材に固定され、前記スプリングの端部のうち前記取付孔を突き抜けた部分の周囲において前記振動減衰部材の外周側に接する支持壁部を備える支持部材を有する、請求項1記載のシートフレーム。
- 前記フレーム本体部は、前記シートクッションの骨格を構成し、
前記パネル部材は、シート上方側を向く上面を備えた部分に前記取付孔が貫通形成されており、
前記スプリングの端部は、シート下方側に曲げられた部分とされている、請求項1又は請求項2に記載のシートフレーム。 - 前記支持壁部は、前記スプリングの架け渡し方向に沿った方向に対向する一対の対向壁部を有する、請求項2を引用する請求項3に記載のシートフレーム。
- 前記支持壁部は、前記取付孔の貫通方向に見て、前記一対の対向壁部における対向方向と直交する方向の端部同士を前記対向方向に繋ぐ連結壁部を有する、請求項4記載のシートフレーム。
- 前記振動減衰部材は、前記パネル部材の上面側で前記取付孔の外周部の一部と前記スプリングの一部との間に配置される介在部を備える、請求項3~請求項5のいずれか1項に記載のシートフレーム。
- クッション材であるシートパッドと、
前記シートパッドをその裏面側から支持する請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のシートフレームと、
を備える車両用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022019943A JP2023117306A (ja) | 2022-02-10 | 2022-02-10 | シートフレーム及び車両用シート |
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JP2022019943A JP2023117306A (ja) | 2022-02-10 | 2022-02-10 | シートフレーム及び車両用シート |
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-
2022
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