JP2023115560A - 粘着剤組成物、粘着シート、光学部材、及び表示装置 - Google Patents

粘着剤組成物、粘着シート、光学部材、及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高温環境下に置かれた場合に生じ得る基材の収縮を良好に抑制でき、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成できる粘着剤組成物、粘着シート、光学部材、及び表示装置の提供。【解決手段】カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体と、ポリイソシアネート系化合物と、下記式(I)で表される脂環式エポキシ系化合物と、シランカップリング剤と、を含み、上記ポリイソシアネート系化合物の含有量が、上記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~11.0質量部であり、上記脂環式エポキシ系化合物の含有量が、上記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~4.0質量部である粘着剤組成物〔式(I)中、Rは、エステル結合を有する2価の有機連結基を表す〕。JPEG2023115560000015.jpg2089【選択図】なし

Description

本開示は、粘着剤組成物、粘着シート、光学部材、及び表示装置に関する。
液晶表示装置は、一般に、2枚の支持基板の間に液晶層が挟持された液晶セルと、偏光板、位相差フィルム、輝度向上フィルム等の光学フィルムとを備えている。液晶セルと光学フィルム、及び、光学フィルム同士を積層して液晶表示装置を製造する際には、これらの部材が粘着剤組成物により形成される粘着剤層を介して貼合される。液晶表示装置では、視認性を確保する観点から、(メタ)アクリル系の粘着剤組成物が多用されている。
例えば、特許文献1には、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系ポリマーと、上記(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して0.005質量部~2.5質量部の特定の構造を有する脂環式エポキシ変性シリコーンと、を含む粘着剤組成物が開示されている。
特許第6441018号公報
偏光板等の光学フィルムは、通常、収縮率の異なる複数の部材を積層して構成されているため、温度及び/又は湿度の変化によって寸法変化が生じ易い。このため、粘着剤層を介して貼合された光学フィルムが、高温環境下、低温と高温とが繰り返される環境下等、苛酷な環境下に置かれると、光学フィルムが反り、粘着剤層及び/又は光学フィルムにシワが生じる、粘着剤層が被着体である液晶セルから剥がれる等の不具合が発生することがある。
ところで、近年、ディスプレイの軽量化及び小型化の要望が高まるにつれ、ディスプレイに用いられる偏光板に対し、さらなる薄膜化が求められている。一般に、偏光板を薄膜化すると、偏光板全体としての剛性が低下するため、苛酷な環境下に置かれた場合の偏光板の収縮は大きくなる。また、近年の全画面表示のスマートフォンの普及に伴い、ディスプレイに用いられる偏光板には、フロントカメラ部分に相当する部位にパンチホールを開ける必要が生じることがある。このようなパンチホールを設けた偏光板において、収縮が起こると、パンチホールの位置がずれてしまうという問題が発生する。このため、偏光板に用いられる粘着剤組成物には、高温環境下、低温と高温とが繰り返される環境下等、苛酷な環境下に置かれた場合に生じ得る偏光板の収縮を抑制可能な粘着剤層を形成できることが求められる。
粘着剤層によって偏光板の収縮を抑制するためには、粘着剤層の凝集力を高めることが考えられる。しかし、粘着剤層の凝集力を高めると、粘着剤層が硬くなり、背反として、偏光板の収縮による応力を粘着剤層で緩和し難くなる。このため、偏光板の収縮が大きいと、粘着剤層が偏光板の収縮による応力を緩和できず、粘着剤層及び/又は偏光板にシワが生じる、粘着剤層が被着体である液晶セルから剥がれる等の不具合が発生することがある。
本開示は、上記のような状況に鑑みてなされたものである。
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、高温環境下に置かれた場合に生じ得る基材の収縮を良好に抑制でき、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成できる粘着剤組成物を提供することにある。
本開示の他の実施形態が解決しようとする課題は、高温環境下に置かれた場合に生じ得る基材の収縮を良好に抑制でき、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を備える、粘着シート、光学部材、及び表示装置を提供することにある。
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体と、ポリイソシアネート系化合物と、下記式(I)で表される脂環式エポキシ系化合物と、シランカップリング剤と、を含み、上記ポリイソシアネート系化合物の含有量が、上記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~11.0質量部であり、上記脂環式エポキシ系化合物の含有量が、上記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~4.0質量部である粘着剤組成物。

式(I)中、Rは、エステル結合を有する2価の有機連結基を表す。
<2> 上記式(I)におけるRで表される2価の有機連結基の原子数は、3~200である<1>に記載の粘着剤組成物。
<3> 上記式(I)で表される脂環式エポキシ系化合物は、下記式(II)で表される化合物である<1>又は<2>に記載の粘着剤組成物。

式(II)中、nは、0~5の整数を表す。
<4> 上記(メタ)アクリル系重合体の酸価は、0.8mgKOH/g~24.0mgKOH/gである<1>~<3>のいずれか1つに記載の粘着剤組成物。
<5> <1>~<4>のいずれか1つに記載の粘着剤組成物により形成された粘着剤層を備える粘着シート。
<6> 光学フィルムと、上記光学フィルムの少なくとも片面に設けられ、かつ、<1>~<4>のいずれか1つに記載の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、を備える<5>に記載の粘着シート。
<7> 上記光学フィルムが、偏光板である<6>に記載の粘着シート。
<8> ガラス基板と、<1>~<4>のいずれか1つに記載の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、光学フィルムと、をこの順に備える光学部材。
<9> <8>に記載の光学部材を備える表示装置。
本開示の一実施形態によれば、高温環境下に置かれた場合に生じ得る基材の収縮を良好に抑制でき、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成できる粘着剤組成物が提供される。
本開示の他の実施形態によれば、高温環境下に置かれた場合に生じ得る基材の収縮を良好に抑制でき、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を備える、粘着シート、光学部材、及び表示装置が提供される。
以下、本開示の粘着剤組成物、粘着シート、光学部材、及び表示装置について、詳細に説明する。以下に記載する要件の説明は、本開示の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本開示はそのような実施態様に限定されるものではなく、本開示の目的の範囲内において、適宜、変更を加えて実施することができる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、粘着剤組成物中の各成分の量は、粘着剤組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、粘着剤組成物中に存在する上記複数の物質の合計量を意味する。
本開示において、「(メタ)アクリル系単量体」とは、(メタ)アクリロイル基を有する単量体を意味する。
本開示において、「(メタ)アクリル系重合体」とは、(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、全構成単位〔即ち、重合体の全構成単位〕の50質量%以上である重合体を意味する。
本開示において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び「メタクリル」の両方を包含する用語であり、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を包含する用語であり、「(メタ)アクリロイル」は「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の両方を包含する用語であり、「(メタ)アクリルアミド」は、「アクリルアミド」及び「メタクリルアミド」の両方を包含する用語である。
本開示において、「n-」はノルマルを意味し、「i-」はイソを意味し、「s-」はセカンダリーを意味し、「t-」はターシャリーを意味する。
本開示において、「ポリマー」と「重合体」とは、同義である。
[粘着剤組成物]
本開示の粘着剤組成物は、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体と、ポリイソシアネート系化合物と、下記式(I)で表される脂環式エポキシ系化合物と、シランカップリング剤と、を含み、上記ポリイソシアネート系化合物の含有量が、上記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~11.0質量部であり、上記脂環式エポキシ系化合物の含有量が、上記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~4.0質量部である。

式(I)中、Rは、エステル結合を有する2価の有機連結基を表す。
本開示の粘着剤組成物は、高温環境下に置かれた場合に生じ得る基材の収縮を良好に抑制でき、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成できる。
本開示の粘着剤組成物がこのような効果を奏し得る理由については明らかでないが、本発明者らは以下のように推測している。但し、以下の推測は、本開示の粘着剤組成物を限定的に解釈するものではなく、一例として説明するものである。
本開示の粘着剤組成物において、ポリイソシアネート系化合物は、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体との架橋反応により、比較的密な三次元網目構造を形成する。一般に、密な三次元網目構造により形成された粘着剤層は、高い凝集力を有し、偏光板の収縮を抑制する働きを持つが、背反として、偏光板の収縮による応力を粘着剤層で緩和し難くなる。このため、例えば、薄型の偏光板のように、苛酷な環境下に置かれた場合の収縮が大きくなる偏光板では、粘着剤層が収縮による応力を緩和できず、粘着剤層及び/又は偏光板にシワが生じる、粘着剤層が被着体である液晶セルから剥がれる等の不具合が発生し易い。一方、特定構造を有する脂環式エポキシ系化合物は、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体との架橋反応により、三次元網目構造を形成する。本開示の粘着剤組成物に含まれるエポキシ系化合物は、2つの脂環式エポキシ基を有する化合物であり、比較的嵩高い構造を有しているため、比較的疎な三次元網目構造を形成する。一般に、疎な三次元網目構造により形成された粘着剤層は、適度な柔軟性を有しているため、適度に偏光板の収縮を抑制できるとともに、偏光板の収縮による応力を緩和できると推測される。
本開示の粘着剤組成物は、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体と、上記(メタ)アクリル系重合体に対して特定範囲の割合のポリイソシアネート系化合物と、上記(メタ)アクリル系重合体に対して特定範囲の割合の特定構造を有する脂環式エポキシ系化合物とを含むため、粘着剤層には、密な三次元網目構造部分と疎な三次元網目構造部分とがバランス良く形成され、粘着剤層は、高い凝集力と適度な柔軟性とを兼ね備える。加えて、本開示の粘着剤組成物に含まれるエポキシ系化合物は、分子構造中にエステル結合を有しており、同じくエステル結合を有する(メタ)アクリル系重合体との相溶性が良好であるため、粘着剤層中で疎な三次元網目構造部分が偏在することなく、粘着剤層全体に柔軟性が付与される。
以上のことから、本開示の粘着剤組成物により形成される粘着剤層は、高温環境下に置かれた場合に生じ得る基材の収縮を良好に抑制でき、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難いと推測される。
本開示では、「カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体」を「特定(メタ)アクリル系重合体」ともいう。また、本開示では、「式(I)で表される脂環式エポキシ系化合物」を「特定脂環式エポキシ系化合物」ともいう。
〔特定(メタ)アクリル系重合体〕
本開示の粘着剤組成物は、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体〔即ち、特定(メタ)アクリル系重合体〕を含む。
特定(メタ)アクリル系重合体中のカルボキシ基は、後述のポリイソシアネート系化合物が有するイソシアネート基、及び、式(I)で表される脂環式エポキシ系化合物〔即ち、特定脂環式エポキシ系化合物〕が有するエポキシ基と架橋反応し得る。
本開示の粘着剤組成物は、特定(メタ)アクリル系重合体を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
特定(メタ)アクリル系重合体は、単独重合体であってもよく、共重合体であってもよい。特定(メタ)アクリル系重合体は、例えば、カルボキシ基を有しない(メタ)アクリル系単量体の単独重合体又は共重合体に、カルボキシ基を置換により導入したものであってもよく、カルボキシ基を有しない(メタ)アクリル系単量体と、カルボキシ基を有しない単量体であって、かつ、(メタ)アクリル系単量体以外の単量体との共重合体に、カルボキシ基を置換により導入したものであってもよい。また、特定(メタ)アクリル系重合体は、例えば、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系単量体と、カルボキシ基を有しない(メタ)アクリル系単量体との共重合体であってもよく、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系単量体と、カルボキシ基を有しない単量体であって、かつ、(メタ)アクリル系単量体以外の単量体との共重合体であってもよく、カルボキシ基を有しない(メタ)アクリル系単量体と、カルボキシ基を有する単量体であって、かつ、(メタ)アクリル系単量体以外の単量体との共重合体であってもよい。
特定(メタ)アクリル系重合体の好ましい態様は、特定(メタ)アクリル系重合体が、後述のカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位を含むことにより、カルボキシ基を有する態様である。
<カルボキシ基を有する単量体>
特定(メタ)アクリル系重合体は、カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位を含むことが好ましい。
本開示において「カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位」とは、カルボキシ基を有する単量体が付加重合して形成される構成単位を意味する。
カルボキシ基を有する単量体の種類は、特に限定されない。
カルボキシ基を有する単量体としては、例えば、1分子中に少なくとも1つのカルボキシ基とエチレン性不飽和基とを有する単量体が挙げられる。
エチレン性不飽和基としては、特に限定されず、例えば、ビニル基、アリル基、ビニルフェニル基、(メタ)アクリルアミド基、及び(メタ)アクリロイル基が挙げられる。
エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
カルボキシ基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート〔例えば、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート〕、コハク酸エステル(例えば、2-アクリロイルオキシエチル-コハク酸)、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、及びネオデカン酸ビニルが挙げられる。
カルボキシ基を有する単量体は、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系単量体であることが好ましい。カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、アクリル酸及びω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノアクリレートから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
特定(メタ)アクリル系重合体は、カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位を含む場合、カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
特定(メタ)アクリル系重合体がカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位を含む場合、特定(メタ)アクリル系重合体におけるカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位の含有率は、特に限定されない。
特定(メタ)アクリル系重合体におけるカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位の含有率は、例えば、所望とする特定(メタ)アクリル系重合体の酸価に応じて、適宜設定されることが好ましい。特定(メタ)アクリル系重合体の酸価については後述する。
<(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位>
特定(メタ)アクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位を含むことが好ましい。
本開示において、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位」とは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が付加重合して形成される構成単位を意味する。なお、本開示における「(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体」には、カルボキシ基を有する単量体に該当する単量体、及び、水酸基を有する単量体に該当する単量体は包含されない。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の種類は、特に限定されない。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体は、アクリル酸アルキルエステル単量体であってもよく、メタクリル酸アルキルエステル単量体であってもよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が有するアルキル基は、無置換であってもよく、置換基(但し、カルボキシ基及び水酸基を除く。)を有していてもよいが、無置換であることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が有するアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、又は環状のいずれであってもよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が有するアルキル基の炭素数は、例えば、1~18であることが好ましく、1~12であることがより好ましく、1~8であることが更に好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、i-ブチル(メタ)アクリレート、s-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、i-オクチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、i-ノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、n-ブチルアクリレート、メチルアクリレート、及びメチルメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
特定(メタ)アクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位を含む場合、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
特定(メタ)アクリル系重合体が(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位を含む場合、特定(メタ)アクリル系重合体における(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位の含有率は、特に限定されないが、例えば、特定(メタ)アクリル系重合体の全構成単位に対して、50.0質量%~99.9質量%であることが好ましく、60.0質量%~99.6質量%であることがより好ましく、70.0質量%~99.3質量%であることが更に好ましく、80.0質量%~99.0質量%であることが特に好ましい。
ここで、特定(メタ)アクリル系重合体における(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位の含有率が、特定(メタ)アクリル系重合体の全構成単位に対して50.0質量%以上であることは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位が、特定(メタ)アクリル系重合体を構成する構成単位の主成分として含まれていることを意味する。
<水酸基を有する単量体に由来する構成単位>
特定(メタ)アクリル系重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位を含んでいてもよい。
本開示において、「水酸基を有する単量体に由来する構成単位」とは、水酸基を有する単量体が付加重合して形成される構成単位を意味する。
水酸基を有する単量体の種類は、特に限定されない。
水酸基を有する単量体としては、例えば、1分子中に少なくとも1つの水酸基とエチレン性不飽和基とを有する単量体が挙げられる。
エチレン性不飽和基としては、特に限定されず、例えば、ビニル基、アリル基、ビニルフェニル基、(メタ)アクリルアミド基、及び(メタ)アクリロイル基が挙げられる。
エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
水酸基を有する単量体の具体例としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12-ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、3-メチル-3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,1-ジメチル-3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,3-ジメチル-3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2,4-トリメチル-3-ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2-エチル-3-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及びポリ(エチレングリコール-プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
水酸基を有する単量体は、例えば、他の単量体との共重合性が良好である点において、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートであることが好ましい。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数が2~4のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、2-ヒドロキシエチルアクリレートがより好ましい。
特定(メタ)アクリル系重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位を含む場合、水酸基を有する単量体に由来する構成単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
特定(メタ)アクリル系重合体が水酸基を有する単量体に由来する構成単位を含む場合、特定(メタ)アクリル系重合体における水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率は、特に限定されないが、例えば、特定(メタ)アクリル系重合体の全構成単位に対して、0.01質量%~3.0質量%であることが好ましく、0.03質量%~1.5質量%であることがより好ましく、0.07質量%~0.7質量%であることが更に好ましい。
<その他の構成単位>
特定(メタ)アクリル系重合体が含み得るその他の構成単位としては、ベンジル(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートに代表される芳香族環を有する(メタ)アクリレートに由来する構成単位;メトキシエチル(メタ)アクリレート及びエトキシエチル(メタ)アクリレートに代表されるアルコキシアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位;スチレン、α-メチルスチレン、t-ブチルスチレン、p-クロロスチレン、クロロメチルスチレン及びビニルトルエンに代表される芳香族モノビニルに由来する構成単位;アクリロニトリル及びメタクリロニトリルに代表されるシアン化ビニルに由来する構成単位;蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及びバーサチック酸ビニルに代表されるビニルエステルに由来する構成単位;等が挙げられる。
特定(メタ)アクリル系重合体は、その他の構成単位を含む場合、その他の構成単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
特定(メタ)アクリル系重合体がその他の構成単位を含む場合、特定(メタ)アクリル系重合体におけるその他の構成単位の含有率は、本開示の粘着剤組成物の効果を損なわない範囲において、適宜設定できる。
-特定(メタ)アクリル系重合体の酸価-
特定(メタ)アクリル系重合体の酸価は、特に限定されないが、例えば、0.8mgKOH/g~24.0mgKOH/gであることが好ましく、3.5mgKOH/g~20.0mgKOH/gであることがより好ましく、5.0mgKOH/g~15.0mgKOH/gであることが更に好ましく、5.0mgKOH/g~9.0mgKOH/gであることが特に好ましい。
特定(メタ)アクリル系重合体の酸価が上記範囲内であると、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成し易い傾向がある。理由としては、特定(メタ)アクリル系重合体とポリイソシアネート系化合物との架橋反応によって形成される三次元網目構造部分がより適度に密となることで、形成される粘着剤層に対し、より適度な硬さが付与されるためと推測される。
特定(メタ)アクリル系重合体の酸価は、以下の計算式によって求められる値である。なお、以下の計算式において、56.1は、KOHの分子量である。計算により得られた値は、小数点以下2桁目を四捨五入し、特定(メタ)アクリル系重合体の酸価とする。
酸価(単位:mgKOH/g)
={(a1/100)÷a2}×56.1×1000×a3
a1:特定(メタ)アクリル系重合体の製造に使用される全単量体中の、カルボキシ基を有する単量体の占める割合(単位:質量%)
a2:特定(メタ)アクリル系重合体の製造に使用されるカルボキシ基を有する単量体の分子量
a3:カルボキシ基を有する単量体1分子中に含まれるカルボキシ基の数
特定(メタ)アクリル系重合体の製造に使用されるカルボキシ基を有する単量体が2種以上ある場合には、それぞれの単量体について、上記の計算式に準じて酸価を求めた後、得られた値を合計する。得られた合計値を特定(メタ)アクリル系重合体とする。
本開示の粘着剤組成物が特定(メタ)アクリル系重合体を2種以上含む場合、本開示の粘着剤組成物における特定(メタ)アクリル系重合体の酸価は、個々の特定(メタ)アクリル系重合体の酸価の加重平均値を指す。
-特定(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度-
特定(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度(「Tg」ともいう。)は、特に限定されず、例えば、-70℃~0℃であることが好ましく、-70℃~-10℃であることがより好ましく、-70℃~-20℃であることが更に好ましく、-70℃~-30℃であることが特に好ましい。
特定(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度が上記範囲内であると、より適度な粘着力を有する粘着剤層を形成できる傾向がある。
特定(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度は、下記の式1から計算により求められる絶対温度(単位:K)をセルシウス温度(単位:℃)に換算した値である。
1/Tg=m1/Tg1+m2/Tg2+・・・+m(k-1)/Tg(k-1)+mk/Tgk (式1)
式1中、Tg1、Tg2、・・・、Tg(k-1)、及びTgkは、特定(メタ)アクリル系重合体を構成する各単量体を単独重合体としたときの絶対温度で表されるガラス転移温度をそれぞれ表す。m1、m2、・・・、m(k-1)、及びmkは、特定(メタ)アクリル系重合体を構成する各単量体のモル分率をそれぞれ表し、m1+m2+・・・+m(k-1)+mk=1である。
なお、絶対温度から273を引くことで絶対温度をセルシウス温度に換算でき、セルシウス温度に273を足すことでセルシウス温度を絶対温度に換算できる。
本開示における「単独重合体としたときのガラス転移温度」には、公知資料に記載された値、又は、示差走査熱量測定装置(DSC)を用いて測定された値を採用するものとする。いずれの値を採用するかは、具体的には、以下のとおりとする。
以下に示す単量体の「単独重合体としたときのガラス転移温度」については、それぞれ記載した値を採用する。
2-エチルヘキシルアクリレート:-70℃、2-エチルヘキシルメタクリレート:-10℃、n-ブチルアクリレート:-54℃、n-ブチルメタクリレート:20℃、t-ブチルアクリレート:43℃、t-ブチルメタクリレート:118℃、i-ブチルメタクリレート:53℃、メチルアクリレート:10℃、メチルメタクリレート:105℃、エチルアクリレート:-22℃、エチルメタクリレート:65℃、メタクリル酸:228℃、4-ヒドロキシブチルアクリレート:-80℃、2-ヒドロキシエチルアクリレート:-15℃、2-ヒドロキシエチルメタクリレート:85℃、アクリル酸:106℃、n-オクチルアクリレート:-65℃、ステアリルアクリレート:30℃、ステアリルメタクリレート:38℃、ラウリルアクリレート:-3℃、ラウリルメタクリレート:-65℃、ジメチルアミノエチルメタクリレート:18℃、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート:-30℃、フェノキシエチルアクリレート:-22℃。
上記した単量体以外の単量体の「単独重合体としたときのガラス転移温度」については、ポリマーハンドブック(第4版、Wiley-Interscience;以下、同じ。)に記載された値を採用し、ポリマーハンドブックに記載がない場合には、以下の測定方法により得られる単独重合体のガラス転移温度の値を採用する。
<<単独重合体のガラス転移温度の測定>>
示差走査熱量測定装置(DSC)を用い、窒素気流中、測定試料(即ち、単独重合体)10mg、昇温速度10℃/分の条件で測定し、得られたDSCカーブの変曲点を単独重合体のガラス転移温度とする。
示差走査熱量測定装置としては、例えば、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製の示差走査熱量計(商品名:Discovery DSC 2500)を好適に使用できる。但し、示差走査熱量測定装置は、これに限定されない。
特定(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度は、例えば、単独重合体としたときのガラス転移温度が異なる単量体を2種以上用いることで、適宜調整できる。
-特定(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量-
特定(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう。)は、特に限定されないが、例えば、90万~250万であることが好ましく、110万~250万であることがより好ましく、130万~250万であることが更に好ましく、150万~250万であることが特に好ましい。
特定(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量が90万以上であると、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成し易い傾向がある。
特定(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量が250万以下であると、粘着剤組成物の粘度が過度に上昇せず、粘着剤組成物の塗工性がより良好となる傾向がある。
特定(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量は、下記の方法により測定される値である。具体的には、下記の(1)~(3)に従って測定する。
(1)特定(メタ)アクリル系重合体の溶液を剥離紙に塗布し、100℃で1分間乾燥し、フィルム状の特定(メタ)アクリル系重合体を得る。
(2)上記(1)で得られたフィルム状の特定(メタ)アクリル系重合体とテトラヒドロフランとを用いて、固形分濃度が0.2質量%である試料溶液を得る。なお、ここでいう「固形分濃度」とは、試料溶液に占める特定(メタ)アクリル系重合体の質量割合を意味する。
(3)下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算値として、特定(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量を求める。
~条件~
測定装置:高速GPC〔型番:HLC-8220 GPC、東ソー(株)製〕
検出器:示差屈折率計(RI)〔HLC-8220に組込、東ソー(株)製〕
カラム:TSKgel GMHXL〔東ソー(株)製〕を4本使用
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
試料溶液の注入量:100μL
流量:0.8mL/分
特定(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量は、単量体を重合させる際に、重合温度、重合時間、有機溶剤の使用量、重合開始剤の種類、重合開始剤の使用量等を調整することにより、所望の値にできる。
-特定(メタ)アクリル系重合体の含有率-
本開示の粘着剤組成物における特定(メタ)アクリル系重合体の含有率は、特に限定されないが、例えば、粘着剤組成物中の全固形分量に対して、80.0質量%~99.9質量%であることが好ましく、85.0質量%~99.7質量%であることがより好ましく、89.0質量%~99.5質量%であることが更に好ましい。
本開示において、「粘着剤組成物中の全固形分量」とは、粘着剤組成物が溶媒を含まない場合には、粘着剤組成物の全質量を意味し、粘着剤組成物が溶媒を含む場合には、粘着剤組成物から溶媒を除いた残渣の質量を意味する。
本開示において、「溶媒」とは、水及び有機溶剤を意味する。
〔特定(メタ)アクリル系重合体の製造方法〕
特定(メタ)アクリル系重合体の製造方法は、特に限定されない。
特定(メタ)アクリル系重合体は、例えば、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、及び塊状重合法に代表される公知の重合方法で、既述の単量体を重合することにより製造できる。
重合方法としては、製造後に粘着剤組成物を調製するにあたり、処理工程が比較的簡単であり、かつ、短時間で行える点で、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法では、一般に、重合槽内に所定の有機溶剤、単量体、重合開始剤、及び、必要に応じて用いられる連鎖移動剤を仕込み、例えば、有機溶剤の還流温度で、撹拌しながら数時間加熱反応させる。この場合、有機溶剤、単量体、重合開始剤、及び、必要に応じて用いられる連鎖移動剤の少なくとも一部を逐次添加してもよい。また、窒素気流中で反応させてもよい。
重合反応時に用いられる有機溶剤としては、例えば、芳香族炭化水素化合物、脂肪族系炭化水素化合物、脂環族系炭化水素化合物、エステル化合物、ケトン化合物、グリコールエーテル化合物、及びアルコール化合物が挙げられる。
重合反応時に用いられる有機溶剤としては、より具体的には、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、n-プロピルベンゼン、t-ブチルベンゼン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、テトラリン、デカリン、及び芳香族ナフサに代表される芳香族炭化水素化合物、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、i-オクタン、n-デカン、ジペンテン、石油スピリット、石油ナフサ、及びテレピン油に代表される脂肪族系又は脂環族系炭化水素化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸n-アミル、酢酸2-ヒドロキシエチル、酢酸2-ブトキシエチル、酢酸3-メトキシブチル、及び安息香酸メチルに代表されるエステル化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-i-ブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、及びメチルシクロヘキサノンに代表されるケトン化合物、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、及びジエチレングリコールモノブチルエーテルに代表されるグリコールエーテル化合物、並びに、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、i-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、i-ブチルアルコール、s-ブチルアルコール、及びt-ブチルアルコールに代表されるアルコール化合物が挙げられる。
特定(メタ)アクリル系重合体の製造に際しては、芳香族炭化水素化合物、エステル化合物、ケトン化合物等の重合反応中に連鎖移動を生じ難い有機溶剤の使用が好ましく、特に、特定(メタ)アクリル系重合体の溶解性、重合反応の容易さ等の観点から、酢酸エチルの使用が好ましい。
重合反応時には、有機溶剤を1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
重合開始剤としては、例えば、通常の溶液重合法で用いられる有機過酸化物及びアゾ化合物が挙げられる。
有機過酸化物の具体例としては、t-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、カプロイルペルオキシド、ジ-i-プロピルペルオキシジカルボナート、ジ-2-エチルヘキシルペルオキシジカルボナート、t-ブチルペルオキシピバレート、2,2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(4,4-ジ-t-アミルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(4,4-ジ-t-オクチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(4,4-ジ-α-クミルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルペルオキシシクロヘキシル)ブタン、及び2,2-ビス(4,4-ジ-t-オクチルペルオキシシクロヘキシル)ブタンが挙げられる。
アゾ化合物の具体例としては、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル〔AIBN〕、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)〔ABVN〕、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、及び2,2’-アゾビス(イソ酪酸)ジメチルが挙げられる。
重合反応時には、重合開始剤を1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
重合開始剤の使用量は、特に限定されず、例えば、目的とする特定(メタ)アクリル系重合体の分子量に応じて、適宜設定できる。
特定(メタ)アクリル系重合体の製造に際しては、必要に応じて、連鎖移動剤を用いてもよい。
連鎖移動剤としては、例えば、シアノ酢酸、シアノ酢酸の炭素数1~8のアルキルエステル化合物、ブロモ酢酸、ブロモ酢酸の炭素数1~8のアルキルエステル化合物、α-メチルスチレン、アントラセン、フェナントレン、フルオレン、及び9-フェニルフルオレンに代表される芳香族化合物、p-ニトロアニリン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、p-ニトロ安息香酸、p-ニトロフェノール、及びp-ニトロトルエンに代表される芳香族ニトロ化合物、ベンゾキノン及び2,3,5,6-テトラメチル-p-ベンゾキノンに代表されるベンゾキノン誘導体、トリブチルボランに代表されるボラン誘導体、四臭化炭素、四塩化炭素、1,1,2,2-テトラブロモエタン、トリブロモエチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロロメタン、トリブロモメタン、及び3-クロロ-1-プロペンに代表されるハロゲン化炭化水素化合物、クロラール及びフラルデヒドに代表されるアルデヒド化合物、炭素数1~18のアルキルメルカプタン化合物、チオフェノール及びトルエンメルカプタンに代表される芳香族メルカプタン化合物、メルカプト酢酸、メルカプト酢酸の炭素数1~10のアルキルエステル化合物、炭素数1~12のヒドロキシアルキルメルカプタン化合物、並びに、ピネン及びターピノレンに代表されるテルペン化合物が挙げられる。
特定(メタ)アクリル系重合体の製造に際し、連鎖移動剤を用いる場合、連鎖移動剤の使用量は、特に限定されず、例えば、目的とする特定(メタ)アクリル系重合体の分子量に応じて、適宜設定できる。
重合温度は、特に限定されず、例えば、目的とする特定(メタ)アクリル系重合体の分子量に応じて、適宜設定できる。
〔ポリイソシアネート系化合物〕
本開示の粘着剤組成物は、ポリイソシアネート系化合物を含む。
ポリイソシアネート系化合物は、1分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物であればよく、その種類は、特に限定されない。
ポリイソシアネート系化合物としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート系化合物、脂環式ポリイソシアネート系化合物、及び芳香族ポリイソシアネート系化合物が挙げられる。
「脂肪族ポリイソシアネート系化合物」には、例えば、脂肪族ポリイソシアネート化合物、脂肪族ポリイソシアネート化合物の多量体、脂肪族ポリイソシアネート化合物とポリオール系化合物〔例えば、トリメチロールプロパン(TMP);以下、同じ。〕とのアダクト体、及び脂肪族ポリイソシアネート化合物のビウレット体が包含される。
脂肪族ポリイソシアネート化合物の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、及びリジンジイソシアネートが挙げられる。
「脂環式ポリイソシアネート系化合物」には、例えば、脂環式ポリイソシアネート化合物、脂環式ポリイソシアネート化合物の多量体、脂環式ポリイソシアネート化合物とポリオール系化合物とのアダクト体、及び脂環式ポリイソシアネート化合物のビウレット体が包含される。
脂環式ポリイソシアネート化合物の具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素化トリレンジイソシアネート、水素化キシレンジイソシアネート、水素化4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、及び4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが挙げられる。
「芳香族ポリイソシアネート系化合物」には、例えば、芳香族ポリイソシアネート化合物、芳香族ポリイソシアネート化合物の多量体、芳香族ポリイソシアネート化合物とポリオール系化合物とのアダクト体、及び芳香族ポリイソシアネート化合物のビウレット体が包含される。
芳香族ポリイソシアネート化合物の具体例としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、及び4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが挙げられる。
ポリイソシアネート系化合物としては、芳香族ポリイソシアネート系化合物が好ましく、トリレンジイソシアネート系化合物及びキシリレンジイソシアネート系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
「トリレンジイソシアネート系化合物」には、例えば、TDI、TDIの多量体、TDIとポリオール系化合物とのアダクト体、及びTDIのビウレット体が包含される。
トリレンジイソシアネート系化合物としては、TDIとTMPとのアダクト体が好ましい。
「キシリレンジイソシアネート系化合物」には、例えば、XDI、XDIの多量体、XDIとポリオール系化合物とのアダクト体、及びXDIのビウレット体が包含される。
キシリレンジイソシアネート系化合物としては、XDIとTMPとのアダクト体が好ましい。
ポリイソシアネート系化合物としては、市販品を使用できる。
ポリイソシアネート系化合物の市販品の例としては、「コロネート(登録商標) HX」、「コロネート(登録商標) HL-S」、「コロネート(登録商標) L」、「コロネート(登録商標) L-45E」、「コロネート(登録商標) 2031」、「コロネート(登録商標) 2037」、「コロネート(登録商標) 2234」、「コロネート(登録商標) 2785」、「アクアネート(登録商標) 200」、及び「アクアネート(登録商標) 210」〔以上、東ソー(株)製〕、「スミジュール(登録商標) N3300」、「デスモジュール(登録商標) N3400」、及び「スミジュール(登録商標) N75」〔以上、住化コベストロウレタン(株)製〕、「デュラネート(登録商標) D201」、「デュラネート(登録商標) E405-70B」、「デュラネート(登録商標) E405-80T」、「デュラネート(登録商標) AE700-100」、「デュラネート(登録商標) 24A-100」、及び「デュラネート(登録商標) TSE-100」〔以上、旭化成(株)製〕、並びに、「タケネート(登録商標) D-110N」、「タケネート(登録商標) D-120N」、「タケネート(登録商標) D-140N」、「タケネート(登録商標) M-631N」、「MT-オレスター(登録商標) NP1200」、及び「スタビオ(登録商標) XD-340N」〔以上、三井化学(株)製〕が挙げられる。
本開示の粘着剤組成物は、ポリイソシアネート系化合物を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本開示の粘着剤組成物におけるポリイソシアネート系化合物の含有量は、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~11.0質量部である。
本開示の粘着剤組成物におけるポリイソシアネート系化合物の含有量が、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部以上であると、高温環境下に置かれた場合に生じ得る基材の収縮を良好に抑制できる粘着剤層を形成し得る。理由としては、特定(メタ)アクリル系重合体とポリイソシアネート系化合物との架橋反応によって形成される三次元網目構造部分が密となることで、形成される粘着剤層に対し、適度に高い凝集力が付与されるためと推測される。このような観点から、本開示の粘着剤組成物におけるポリイソシアネート系化合物の含有量は、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、0.15質量部以上であることが好ましく、0.3質量部以上であることがより好ましく、0.5質量部以上であることが更に好ましい。
本開示の粘着剤組成物におけるポリイソシアネート系化合物の含有量が、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して11.0質量部以下であると、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成し得る。理由としては、特定(メタ)アクリル系重合体とポリイソシアネート系化合物との架橋反応によって形成される三次元網目構造部分が過度に密とならず、形成される粘着剤層が適度に柔軟となるためと推測される。このような観点から、本開示の粘着剤組成物におけるポリイソシアネート系化合物の含有量は、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、10.0質量部以下であることが好ましく、8.0質量部以下であることがより好ましく、6.0質量部以下であることが更に好ましい。
〔特定脂環式エポキシ系化合物〕
本開示の粘着剤組成物は、下記式(I)で表される脂環式エポキシ系化合物〔即ち、特定脂環式エポキシ系化合物〕を含む。

式(I)中、Rは、エステル結合を有する2価の有機連結基を表す。
エステル結合を有する2価の有機連結基としては、特に限定されず、例えば、エステル結合のほか、1又は2以上のエステル結合と1又は2以上の2価の炭化水素基とが連結した基が挙げられる。
エステル結合と連結する2価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1~18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基、及び2価の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Rで表される2価の有機連結基は、エステル結合を有する。
特定脂環式エポキシ系化合物がエステル結合を有すると、特定脂環式エポキシ系化合物と特定(メタ)アクリル系重合体との相溶性が高まるため、粘着剤層の全体に、特定(メタ)アクリル系重合体と特定脂環式エポキシ系化合物との架橋反応によって形成される疎な三次元網目構造部分に起因する柔軟性が付与される。その結果、形成される粘着剤層は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難くなると推測される。
式(I)におけるRで表される2価の有機連結基の原子数は、特に限定されないが、例えば、3以上であることが好ましく、3~200であることがより好ましく、3~100であることが更に好ましく、3~30であることが特に好ましい。
式(I)におけるRで表される2価の有機連結基の原子数が3以上であると、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれがより生じ難い粘着剤層を形成し得る。理由としては、特定(メタ)アクリル系重合体と特定脂環式エポキシ系化合物との架橋反応によって形成される三次元網目構造部分がより適度に疎となることで、形成される粘着剤層に対し、より適度な柔軟性が付与されるためと推測される。
本開示において、「有機連結基の原子数」とは、有機連結基における主鎖の原子数を意味する。「主鎖の原子数」とは、式(I)中の2つの脂環式エポキシ基同士を連結する原子鎖の原子数を指し、置換基の原子数は含まない。例えば、有機連結基における主鎖が「シクロヘキサン環」を含む場合には、シクロヘキサン環部分の原子数は「6」と数える。
特定脂環式エポキシ系化合物としては、下記式(II)で表される化合物が好ましい。

式(II)中、nは、0~5の整数を表し、0~4の整数であることが好ましく、0~3の整数であることがより好ましく、0~2の整数であることが更に好ましく、0又は1であることが特に好ましい。
特定脂環式エポキシ系化合物としては、市販品を使用できる。
特定脂環式エポキシ系化合物の市販品の例としては、「セロキサイド(登録商標) 2021P」及び「セロキサイド(登録商標) 2081」〔以上、(株)ダイセル製〕が挙げられる。
本開示の粘着剤組成物は、特定脂環式エポキシ系化合物を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本開示の粘着剤組成物における特定脂環式エポキシ系化合物の含有量は、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~4.0質量部である。
本開示の粘着剤組成物における特定脂環式エポキシ系化合物の含有量が、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して上記範囲内であると、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成し得る。理由としては、特定(メタ)アクリル系重合体と特定脂環式エポキシ系化合物との架橋反応によって形成される三次元網目構造部分が疎となることで、形成される粘着剤層に対し、適度な柔軟性が付与されるためと推測される。
本開示の粘着剤組成物におけるポリイソシアネート系化合物の含有量は、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、0.15質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましく、0.25質量部以上であることが更に好ましく、0.3質量部以上であることが特に好ましい。また、本開示の粘着剤組成物における特定脂環式エポキシ系化合物の含有量は、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、3.5質量部以下であることが好ましく、3.0質量部以下であることがより好ましく、2.5質量部以下であることが更に好ましく、2.0質量部以下であることが特に好ましい。
〔シランカップリング剤〕
本開示の粘着剤組成物は、シランカップリング剤を含む。
本開示の粘着剤組成物がシランカップリング剤を含むと、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成し得る。
シランカップリング剤の種類は、特に限定されない。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、及び3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランに代表される重合性不飽和基含有シラン化合物、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、及び3-メルカプトプロピルジメトキシメチルシランに代表されるチオール基含有シラン系化合物、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及び2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランに代表されるエポキシ基含有シラン化合物、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシランに代表されるアミノ基含有シラン化合物、並びに、トリス-(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートが挙げられる。
シランカップリング剤としては、市販品を使用できる。
シランカップリング剤の市販品の例としては、信越化学工業(株)製の「KBM-803」、「KBM-802」、「X-41-1810」、「X-41-1811」、「X-41-1805」、「X-41-1818」、「KBM-403」、「KBM-303」、「KBM-402」、「KBE-402」、「KBE-403」、「X-41-1053」、「X-41-1056」、「KBM-9659」、「KBE-9007N」、及び「KBM-573」(いずれも商品名)が挙げられる。
本開示の粘着剤組成物は、シランカップリング剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本開示の粘着剤組成物におけるシランカップリング剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、0.1質量部~1質量部であることが好ましく、0.1質量部~0.8質量部であることがより好ましく、0.1質量部~0.5質量部であることが更に好ましい。
本開示の粘着剤組成物におけるシランカップリング剤の含有量が、特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して上記範囲内であると、形成される粘着剤層は、例えば、ガラスと貼り合わせた状態で低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれがより生じ難い傾向を示す。理由としては、ガラスとの相互作用がより適度に高まるためと推測される。
〔有機溶剤〕
本開示の粘着剤組成物は、有機溶剤を含んでいてもよい。
本開示の粘着剤組成物は、有機溶剤を含むと、塗布性が向上し得る。
有機溶剤としては、例えば、既述の特定(メタ)アクリル系重合体の重合反応時に用いられる有機溶剤と同様のものが挙げられる。
本開示の粘着剤組成物は、有機溶剤を含む場合、有機溶剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本開示の粘着剤組成物が有機溶剤を含む場合、有機溶剤の含有量は、特に限定されず、目的に応じて、適宜設定できる。
〔その他の成分〕
本開示の粘着剤組成物は、その効果を損なわない範囲で、必要に応じて、既述した成分以外の成分(所謂、その他の成分)を含んでいてもよい。
その他の成分としては、特定(メタ)アクリル系重合体以外の重合体、架橋触媒、酸化防止剤、着色剤(例えば、染料及び顔料)、光安定剤(例えば、紫外線吸収剤)、帯電防止剤等の各種添加剤が挙げられる。
本開示の粘着剤組成物がその他の成分を含む場合、その他の成分の含有量は、本開示の粘着剤組成物の効果を損なわない範囲で、適宜設定できる。
<粘着剤組成物の用途>
本開示の粘着剤組成物の用途は、特に限定されない。
本開示の粘着剤組成物は、高温環境下に置かれた場合に生じ得る基材の収縮を良好に抑制でき、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難い粘着剤層を形成できるため、高温環境下、及び/又は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合に収縮し易い膜厚の薄い基材に用いられる粘着剤組成物として好適である。
本開示の粘着剤組成物は、近年、さらなる薄膜化が求められている光学フィルム(特に偏光板)に用いられることが、本開示の粘着剤組成物の奏する効果がより効果的に発揮される点において、特に好ましい。
本開示の粘着剤組成物の具体的な用途としては、偏光板と液晶セルのガラス基板とを貼り合わせる用途、光学フィルム同士(例:偏光板と位相差フィルム)を貼り合わせる用途等が挙げられる。
[粘着シート]
本開示の粘着シートは、既述の本開示の粘着剤組成物により形成された粘着剤層を備えるため、高温環境下に置かれた場合でも基材の収縮が良好に抑制され、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でも粘着剤層(粘着シートが基材を有する場合には、基材及び粘着剤層)にシワが生じ難く、また、粘着剤層の被着体からの剥がれも生じ難い。
本開示の粘着シートが備える粘着剤層は、本開示の粘着剤組成物の硬化物を含む。硬化物には、例えば、ポリイソシアネート化合物及び特定脂環式エポキシ系化合物によって架橋硬化してなる特定(メタ)アクリル系重合体の架橋物が含まれる。
本開示の粘着シートが備える粘着剤層の厚さは、特に限定されない。
粘着剤層の厚さは、一般には、1μm~100μmであり、5μm~50μmであることが好ましく、10μm~30μmであることがより好ましい。
本開示における「粘着剤層の厚さ」は、粘着剤層の平均厚さを意味する。
粘着剤層の平均厚さは、以下の方法により求められる値である。
粘着剤層の厚み方向において無作為に選択した10箇所の厚さを、膜厚計を用いて測定する。測定値の算術平均値を求め、得られた値を粘着剤層の平均厚さとする。
本開示の粘着シートは、基材を有しない無基材タイプの粘着シートでもよく、基材の片面又は両面に粘着剤層を備える有基材タイプの粘着シートでもよい。
本開示の粘着シートが、基材を有しない無基材タイプの粘着シートである場合、又は、基材の片面に粘着剤層を備える有基材タイプの粘着シートである場合、本開示の粘着シートにおいて、露出した粘着剤層の面は、剥離シートによって保護されていてもよい。
一般に、剥離シートは、粘着シートを実用に供するまでの間、粘着剤層の表面を保護し、使用時に剥離される。
剥離シートは、粘着剤層から容易に剥離できるものであれば、特に限定されない。
剥離シートとしては、例えば、片面又は両面に剥離処理剤による表面処理(所謂、易剥離処理)が施された樹脂フィルム、紙、合成紙、及びこれらの2種以上を積層した複合シートが挙げられる。
本開示では、樹脂フィルムの片面又は両面に剥離処理剤による表面処理(所謂、易剥離処理)が施された態様の剥離シートを「剥離フィルム」ともいう。
剥離処理剤としては、例えば、シリコーン系剥離処理剤(例:シリコーン)、ワックス系剥離処理剤(例:パラフィンワックス)、及びフッ素系剥離処理剤(例:フッ素系樹脂)が挙げられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに代表されるポリエステルフィルムが挙げられる。
紙としては、例えば、上質紙及びコート紙が挙げられる。
剥離シートの膜厚は、特に限定されず、一般には20μm~180μmである。
本開示の粘着シートが基材を備える場合、基材は、その上に粘着剤層を形成できるものであれば、特に限定されないが、高温環境下、及び/又は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合に収縮し得るものであることが好ましい。
基材としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂〔例えば、ポリエチレン(PE)及びポリプロピレン(PP)〕、ポリエステル系樹脂〔例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)〕、アセテート系樹脂(例えば、トリアセチルセルロース)、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂を含むフィルムが挙げられる。
基材の粘着剤層が設けられる側の面には、基材と粘着剤層との密着性を向上させる観点から、コロナ放電処理、プラズマ放電処理等の表面処理(所謂、易接着処理)が施されていてもよい。
基材は、可塑剤、着色剤(例えば、染料及び顔料)、熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、酸化防止剤、充填剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
基材は、一部又は全体に、模様が施されていてもよい。
本開示の粘着シートが基材を備える場合、基材は、光学フィルムであることが好ましい。この場合、本開示の粘着シートの態様としては、光学フィルムと、光学フィルムの少なくとも片面に設けられ、かつ、本開示の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、を備える態様が好ましい。
光学フィルムの種類は、特に限定されない。
光学フィルムの具体例としては、偏光板、AG(Anti-Glare)偏光板、波長板、1/2、1/4等の波長板を含む位相差フィルム、視角補償フィルム、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、導光板、反射フィルム、反射防止フィルム、プリズムシート、レンズシート、拡散板、透明導電性フィルムなどが挙げられる。
光学フィルムとしては、偏光板が好ましい。
偏光板は、少なくとも偏光子を含んで構成されるものであり、偏光子単体であってもよく、偏光子と保護フィルムとを積層したものであってもよい。すなわち、偏光板は、偏光子単独の1層構造であってもよく、偏光子の片面に保護フィルムを有する2層構造であってもよく、偏光子の両面に保護フィルムを有する3層構造であってもよい。
本開示の粘着シートが基材を備え、かつ、基材が偏光板である場合の層構成としては、例えば、粘着剤層/偏光子、粘着剤層/偏光子/保護フィルム、粘着剤層/保護フィルム/偏光子/保護フィルム、及び粘着剤層/保護フィルム/偏光子が挙げられる。また、偏光子と保護フィルムとの間、保護フィルムと粘着剤層との間、及び偏光子と粘着剤層との間には、例えば、位相差フィルムを有していてもよい。
偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムが挙げられる。
保護フィルムとしては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリシクロオレフィン(COP)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、及びアクリルフィルムが挙げられる。
基材の厚さは、特に限定されないが、例えば、100μm以下であることが好ましく、50μm~100μmであることがより好ましく、70μm~100μmであることが更に好ましい。
基材の厚さが100μm以下であると、本開示の粘着剤組成物により形成される粘着剤層の奏する効果がより効果的に発揮される傾向がある。
本開示における「基材の厚さ」は、基材の平均厚さを意味する。基材の平均厚さは、既述の粘着剤層の平均厚さと同様の方法により求められる値である。
[粘着シートの作製方法]
本開示の粘着シートの作製方法は、特に限定されない。
本開示の粘着シートは、公知の方法により作製できる。
本開示の粘着シートを作製する方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
本開示の粘着シートが無基材タイプの粘着シートの場合、まず、本開示の粘着剤組成物を剥離シートの易剥離処理面に塗布することにより、剥離シート上に塗布膜を形成する。次いで、形成した塗布膜を乾燥させることにより、剥離シート上に粘着膜を形成する。次いで、形成した粘着膜の露出した面を、別途、準備した剥離シートの易剥離処理面に重ねて貼り合わせた後、養生を行うことにより、剥離シート/粘着剤層/剥離シートの積層構造を有する、無基材タイプの粘着シートを作製できる。
本開示の粘着シートが有基材タイプの粘着シートの場合、まず、本開示の粘着剤組成物を基材の易接着処理面に塗布することにより、基材上に塗布膜を形成する。次いで、形成した塗布膜を乾燥させることにより、基材上に粘着膜を形成する。次いで、形成した粘着膜の露出した面を、剥離シートの易剥離処理面に重ねて貼り合わせた後、養生を行うことにより、基材/粘着剤層/剥離シートの積層構造を有する、有基材タイプの粘着シートを作製できる。
本開示の粘着シートが有基材タイプの粘着シートの場合、別の方法としては、例えば、以下の方法も挙げられる。本開示の粘着剤組成物を剥離シートの易剥離処理面に塗布することにより、剥離シート上に塗布膜を形成する。次いで、形成した塗布膜を乾燥させることにより、剥離シート上に粘着膜を形成する。次いで、形成した粘着膜の露出した面を、基材の易接着処理面に重ねて貼り合わせた後、養生を行うことにより、基材/粘着剤層/剥離シートの積層構造を有する、有基材タイプの粘着シートを作製できる。
粘着剤組成物の塗布方法は、特に限定されない。
粘着剤組成物の塗布方法としては、例えば、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、バーコーター、アプリケーター等を用いる公知の方法が挙げられる。
粘着剤組成物の塗布量は、特に限定されず、例えば、形成する粘着剤層の厚さに応じて、適宜設定される。
塗布膜の乾燥方法は、特に限定されない。
塗布膜の乾燥方法としては、例えば、自然乾燥、加熱乾燥、熱風乾燥、真空乾燥等の方法が挙げられる。
塗布膜の乾燥温度及び乾燥時間は、特に限定されず、塗布膜の厚さ、塗布膜中の有機溶剤の量等に応じて、適宜設定される。
乾燥条件の一例としては、熱風循環式乾燥機を用いて、60℃~120℃で30秒間~180秒間乾燥させる条件が挙げられる。
養生の方法としては、例えば、雰囲気温度20℃~35℃及び相対湿度45%~55%の環境下に2日間~7日間静置する方法が挙げられる。
[光学部材]
本開示の光学部材は、ガラス基板と、既述の本開示の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、光学フィルムと、をこの順に備える。
本開示の光学部材は、本開示の粘着剤組成物により形成された粘着剤層を備えるため、高温環境下に置かれた場合でも光学フィルムの収縮が抑制され、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でも光学フィルム及び粘着剤層にシワが生じ難く、また、粘着剤層のガラス基板からの剥がれも生じ難い。
ガラス基板の厚さは、特に限定されず、一般には、0.3mm~0.7mmであり、0.3mm~0.5mmであることが好ましい。
ガラス基板としては、例えば、ソーダガラス、無アルカリガラス、及びITO(Indium Tin Oxide)膜付ガラスが挙げられる。
本開示の光学部材における粘着剤層及び光学フィルムは、本開示の粘着シートにおける粘着剤層及び光学フィルムと同義であり、好ましい態様も同様であるため、ここでは説明を省略する。
本開示の光学部材は、例えば、表示装置の部材として、好適に使用できる。
表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイ及び有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイが挙げられる。
本開示の光学部材の製造方法は、特に限定されない。
本開示の光学部材は、例えば、基材として光学フィルムを用い、既述の方法により、本開示の粘着シートを作製した後、粘着シートの粘着剤層と、ガラス基板と、を貼り合わせることにより製造できる。
[表示装置]
本開示の表示装置は、既述の本開示の光学部材を備える。
本開示の表示装置は、本開示の光学部材を備えるため、高温環境下に置かれた場合でも光学フィルムの収縮が抑制され、かつ、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でも光学フィルム及び粘着剤層にシワが生じ難く、また、粘着剤層のガラス基板からの剥がれも生じ難い。
表示装置の具体例は、既述のとおりである。
以下、本開示の粘着剤組成物を実施例により更に具体的に説明する。本開示はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[(メタ)アクリル系重合体の製造]
〔製造例A-1〕
温度計、撹拌機、窒素導入管、及び還流冷却器を備えた反応器内に、n-ブチルアクリレート〔n-BA;アクリル酸アルキルエステル単量体〕87.6質量部、フェノキシエチルアクリレート〔PHEA;その他の単量体〕12.0質量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート〔2HEA;水酸基を有する単量体〕0.4質量部、及び酢酸エチル〔有機溶剤〕70.0質量部を入れて混合し、混合物を得た後、反応器内を窒素置換した。
次いで、反応器内の混合物を撹拌しながら70℃に昇温した後、反応器内の混合物に、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)〔ABVN;重合開始剤〕0.02質量部と、酢酸エチル120.0質量部と、を逐次添加し、添加終了後に6時間保持して重合反応を完結させた。次いで、重合反応の完結により得られた溶液を、酢酸エチルを用いて、固形分濃度18.5質量%に希釈した後、冷却し、(メタ)アクリル系重合体A-1の溶液を得た。
ここでいう「固形分濃度」とは、(メタ)アクリル系重合体A-1の溶液に占める(メタ)アクリル系重合体A-1の質量割合を意味する。以下において製造した(メタ)アクリル系重合体A-2~A-10の各溶液についても同様である。
〔製造例A-2~A-10〕
製造例A-2~A-10では、(メタ)アクリル系重合体の単量体組成を表1に示す単量体組成に変更したこと以外は、製造例A-1と同様の操作を行い、固形分濃度が18.5質量%である(メタ)アクリル系重合体A-2~A-10の各溶液を得た。
(メタ)アクリル系重合体A-1~A-10の単量体組成〔単位:質量%〕、酸価〔単位:mgKOH/g〕、ガラス転移温度(Tg)〔単位:℃〕、及び重量平均分子量(Mw)を表1に示す。
(メタ)アクリル系重合体A-1~A-10の酸価は、既述の特定(メタ)アクリル系重合体の酸価の求め方と同様の方法により求めた。
(メタ)アクリル系重合体A-1~A-10のガラス転移温度(Tg)は、既述の特定(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度の求め方と同様の方法により求めた。
(メタ)アクリル系重合体A-1~A-10の重量平均分子量(Mw)は、既述の特定(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量の測定方法と同様の方法により測定した。
(メタ)アクリル系重合体A-1~A-10のうち、(メタ)アクリル系重合体A-2~A-10は、本開示における特定(メタ)アクリル系重合体に該当する。
表1に記載の各単量体の詳細は、以下に示すとおりである。
<(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体>
「n-BA」:n-ブチルアクリレート〔単独重合体としたときのTg:-54℃〕
「MA」:メチルアクリレート〔単独重合体としたときのTg:10℃〕
「MMA」:メチルメタクリレート〔単独重合体としたときのTg:105℃〕
<カルボキシ基を有する単量体>
「AA」:アクリル酸
〔単独重合体としたときのTg:106℃、分子量:72、1分子中に含まれるカルボキシ基の数:1〕
「M-5300」:ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート
〔単独重合体としたときのTg:-30℃、分子量:300、1分子中に含まれるカルボキシ基の数:1〕
<水酸基を有する単量体>
「2HEA」:2-ヒドロキシエチルアクリレート
〔単独重合体としたときのTg:-15℃〕
<その他の単量体>
「PHEA」:フェノキシエチルアクリレート
〔単独重合体としたときのTg:-22℃〕
表1中、単量体組成の欄に記載の「-」は、その欄に該当する単量体を使用していないことを意味する。
[粘着剤組成物の調製]
〔実施例1〕
(メタ)アクリル系重合体A-3の溶液540.5質量部(固形分として100質量部)と、ポリイソシアネート系化合物としてコロネート(登録商標) L-45E〔商品名、トリレンジイソシアネート(TDI)とトリメチロールプロパン(TMP)とのアダクト体、固形分濃度:45質量%、東ソー(株)製〕1.78質量部(固形分として0.80質量部)と、特定脂環式エポキシ系化合物としてセロキサイド(登録商標) 2021P〔商品名、3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、固形分濃度:100質量%、(株)ダイセル製〕0.50質量部(固形分として0.50質量部)と、シランカップリング剤としてX-41-1810〔商品名、メチル/メルカプト基含有アルコキシシリコーンオリゴマー、固形分濃度:100質量%、信越化学工業(株)〕0.20質量部(固形分として0.20質量部)と、適量の酢酸エチル〔有機溶剤〕と、を十分に混合して、実施例1の粘着剤組成物を得た。
〔実施例2~17〕
実施例1において、粘着剤組成物の組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例2~17の各粘着剤組成物を得た。
〔比較例1~14〕
実施例1において、粘着剤組成物の組成を表3に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較例1~14の各粘着剤組成物を得た。
[粘着剤層付き偏光板の作製]
シリコーン系剥離処理剤で表面処理(所謂、易剥離処理)された剥離フィルム〔タイプ:MRF、厚さ:38μm、三菱ケミカル(株)製〕の易剥離処理面に、上記にて調製した粘着剤組成物を塗布し、塗布膜を形成した。なお、粘着剤組成物の塗布量は、後述の粘着膜の厚さが15μmとなる量とした。次いで、形成した塗布膜に対し、熱風循環式乾燥機を用いて、100℃の空気を風速3m/秒で60秒間吹き付けることにより、塗布膜を乾燥させ、剥離フィルム上に厚さ15μmの粘着膜を形成した。次いで、形成した粘着膜の露出した面と、トリアセチルセルロース(TAC)層/偏光子を含むポリビニルアルコール(PVA)層/TAC層の構成を有する偏光板(厚さ:75μm)の一方のTAC層の面と、を重ねて貼り合わせた後、雰囲気温度23℃及び50%RHの環境下に7日間静置し、粘着膜を養生させることにより、剥離フィルム/粘着剤層/偏光板(TAC層/PVA層/TAC層)の構成を有する粘着剤層付き偏光板を作製した。
[評価用サンプルの作製]
上記にて作製した粘着剤層付き偏光板を、偏光板の吸収軸に対して長辺が0°になるように切断し、62mm×110mm(長辺)の大きさの試験片を複数準備した。次いで、試験片の剥離フィルムを剥離し、剥離により露出した粘着剤層の面と、ガラス板〔種類:ソーダガラス、松浪硝子工業(株)製〕の一方の面と、が接するように重ねた後、ラミネーターを用いて圧着し、試験片とガラス板とを貼り合わせることにより、ガラス板/粘着剤層/偏光板(TAC層/PVA層/TAC層)の構成を有する評価用サンプルを作製した。
[測定及び評価]
1.耐久性
(1)高温低湿環境
上記にて作製した評価用サンプルを、処理温度50℃及び処理圧力5kg/cmの条件で20分間オートクレーブ処理した後、雰囲気温度23℃及び50%RHの環境下に24時間静置した。この静置後の評価用サンプルを、雰囲気温度85℃及び10%RH以下の環境下(所謂、高温低湿環境下)に150時間静置した。この静置後の評価用サンプルの状態を目視により観察し、下記の評価基準に従って、評価を行った。結果を表2及び表3に示す。
下記の評価基準において、「A」、「B」及び「C」は、実用可能なレベルであり、「A」であることが最も好ましい。
-評価基準-
A:評価用サンプルにシワ及び剥がれが全く確認されなかった。
B:評価用サンプルにシワ及び剥がれが僅かに確認されたが、実用上問題ないレベルであった。
C:評価用サンプルにシワ及び剥がれが確認されたが、実用上許容できるレベルであった。
D:評価用サンプルにシワ及び剥がれが顕著に確認され、実用上許容できないレベルであった。
(2)ヒートショック環境
上記にて作製した評価用サンプルを、処理温度50℃及び処理圧力5kg/cmの条件で20分間オートクレーブ処理した後、雰囲気温度23℃及び50%RHの環境下に24時間静置した。この静置後の評価用サンプルに対し、冷熱衝撃装置〔型式:TSA-301L-W、エスペック(株)製〕を用いて、雰囲気温度-40℃の環境下に0.5時間静置した後、雰囲気温度85℃の環境下に0.5時間静置する試験を1サイクルとして、この試験を300サイクル繰り返した。この試験後の評価用サンプルの状態を目視により観察し、下記の評価基準に従って、評価を行った。結果を表2及び表3に示す。
下記の評価基準において、「A」、「B」及び「C」は、実用可能なレベルであり、「A」であることが最も好ましい。
-評価基準-
A:評価用サンプルにシワ及び剥がれが全く確認されなかった。
B:評価用サンプルにシワ及び剥がれが僅かに確認されたが、実用上問題ないレベルであった。
C:評価用サンプルにシワ及び剥がれが確認されたが、実用上許容できるレベルであった。
D:評価用サンプルにシワ及び剥がれが顕著に確認され、実用上許容できないレベルであった。
2.収縮抑制
上記にて作製した評価用サンプルを、処理温度50℃及び処理圧力5kg/cmの条件で20分間オートクレーブ処理した後、雰囲気温度23℃及び50%RHの環境下に24時間静置した。この静置後の評価用サンプルを、雰囲気温度85℃及び10%RH以下の環境下(所謂、高温低湿環境下)に150時間静置した。この静置後の評価用サンプルの長辺(即ち、吸収軸に対して0°になる方)の長さを、デジタルマイクロスコープ〔型式:VHX-100F、キーエンス(株)製〕を用いて測定し、下記の計算式により、収縮率を算出した。算出した値は、小数点以下3桁目を四捨五入した。
収縮率(単位:%)
=[〔静置前の評価用サンプルの長辺の長さ(単位:mm)〕-〔静置後の評価用サンプルの長辺の長さ(単位:mm)〕]/静置前の評価用サンプルの長辺の長さ(単位:mm)×100
算出した収縮率に基づき、下記の評価基準に従って、評価を行った。結果を表2及び表3に示す。下記の評価基準において、「A」、「B」及び「C」は、実用可能なレベルであり、「A」であることが最も好ましい。
-評価基準-
A:評価用サンプルの収縮率が0.20%未満であった。
B:評価用サンプルの収縮率が0.20%以上0.35%未満の範囲であった。
C:評価用サンプルの収縮率が0.35%以上0.50%未満の範囲であった。
D:評価用サンプルの収縮率が0.50%以上であった。
表2及び/又は表3に記載の成分の詳細は、以下に示すとおりである。
<ポリイソシアネート系化合物>
「コロネート L-45E」〔商品名、TDIとTMPとのアダクト体、固形分濃度:45質量%、東ソー(株)製〕
「タケネート D-110N」〔商品名、XDIとTMPとのアダクト体、固形分濃度:75質量%、三井化学(株)製〕
上記「コロネート」及び「タケネート」は、いずれも登録商標である。
<特定脂環式エポキシ系化合物>
「セロキサイド 2021P」〔商品名、化学名:3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、固形分濃度:100質量%、(株)ダイセル製〕
「セロキサイド 2081」〔商品名、化学名:ε-カプロラクトン変性3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、固形分濃度:100質量%、(株)ダイセル製〕
上記「セロキサイド」は、登録商標である。
「セロキサイド 2021P」は、下記式(A)で表される構造を有する。式(I)におけるRに相当する2価の有機連結基の原子数は、3である。

「セロキサイド 2081」は、下記式(B)で表される構造を有する。式(I)におけるRに相当する2価の有機連結基の原子数は、10である。

<特定脂環式エポキシ系化合物以外のエポキシ系化合物>
「セロキサイド 2000」〔商品名、化学名:1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサン、固形分濃度:100質量%、(株)ダイセル製〕
「セロキサイド 8010」〔商品名、化学名:ビ(7-オキサビシクロ[4.1.0]へプタン)、固形分濃度:100質量%、(株)ダイセル製〕
「エポカリック THI-DE」〔商品名、化学名:テトラヒドロインデンジエポキシド、固形分濃度:100質量%、ENEOS(株)製〕
「エポカリック DE-102」〔商品名、化学名:5,12-ジオキサヘキサシクロ[7.6.1.0(2,8).0(4,6).0(10,15).0(11,13)]ヘキサデカン、固形分濃度:100質量%、ENEOS(株)製〕
「エポカリック DE-103」〔商品名、化学名:5,12-ジオキサヘプタシクロ[7.6.1.1(3,7).0(2,8).0(4,6).0(10,15).0(11,13)]ヘプタデカン、固形分濃度:100質量%、ENEOS(株)製〕
「X-22-2046」〔商品名、化学名:側鎖脂環式エポキシ変性シリコーンオイル、固形分濃度:100質量%、信越化学工業(株)製〕
「TETRAD-X」〔商品名、化学名:N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシレンジアミン、固形分濃度:100質量%、三菱ガス化学(株)製〕
上記「セロキサイド」、「エポカリック」、及び「TETRAD」は、いずれも登録商標である。
「セロキサイド 8010」は、下記式(X)で表される構造を有し、「セロキサイド 2000」は、下記式(Y)で表される構造を有する。

「エポカリック THI-DE」、「エポカリック DE-102」、及び「エポカリック DE-103」は、それぞれ下記の構造を有する。

<シランカップリング剤>
「X-41-1810」〔商品名、チオール基含有シラン化合物、固形分濃度:100質量%、信越化学工業(株)〕
「KBM-403」〔商品名、エポキシ基含有シラン化合物、固形分濃度:100質量%、信越化学工業(株)〕
表2及び表3中、「配合量」の欄に記載の数値は、いずれも固形分換算値である。
表2及び表3中、「-」は、その欄に該当する成分を配合していないことを意味する。
表2に示すように、実施例1~17の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に置かれた場合に生じる基材の収縮を良好に抑制できることが確認された。また、実施例1~17の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合でもシワ及び剥がれが生じ難いことが確認された。また、実施例1~17の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、高温環境下に置かれた場合にもシワ及び剥がれが生じ難いことが確認された。
一方、表3に示すように、特定脂環式エポキシ系化合物の代わりに特定脂環式エポキシ系化合物以外のエポキシ系化合物を含む、比較例1~6及び14の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合に、実施例の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と比較してシワ及び剥がれが生じ易いことが確認された。
特定脂環式エポキシ系化合物を含まない比較例7の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合に、実施例の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と比較してシワ及び剥がれが生じ易いことが確認された。
特定脂環式エポキシ系化合物含有量が特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部未満である、比較例8の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合に、実施例の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と比較してシワ及び剥がれが生じ易いことが確認された。
特定脂環式エポキシ系化合物含有量が特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して4.0質量部を超える、比較例9の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合に、実施例の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と比較してシワ及び剥がれが生じ易いことが確認された。
ポリイソシアネート系化合物の含有量が特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部未満である、比較例10の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、実施例の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と比較して高温環境下に置かれた場合に生じる基材の収縮を良好に抑制できないことが確認された。
ポリイソシアネート系化合物の含有量が特定(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して11.0質量部を超える、比較例11の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合に、実施例の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と比較してシワ及び剥がれが生じ易いことが確認された。
(メタ)アクリル系重合体がカルボキシ基を有しない比較例12の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合に、実施例の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と比較してシワ及び剥がれが生じ易いことが確認された。
シランカップリング剤を含まない比較例13の粘着剤組成物により形成された粘着剤層は、低温と高温とが繰り返される環境下に置かれた場合に、実施例の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と比較してシワ及び剥がれが生じ易いことが確認された。

Claims (9)

  1. カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体と、
    ポリイソシアネート系化合物と、
    下記式(I)で表される脂環式エポキシ系化合物と、
    シランカップリング剤と、
    を含み、
    前記ポリイソシアネート系化合物の含有量が、前記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~11.0質量部であり、
    前記脂環式エポキシ系化合物の含有量が、前記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.1質量部~4.0質量部である粘着剤組成物。


    式(I)中、Rは、エステル結合を有する2価の有機連結基を表す。
  2. 前記式(I)におけるRで表される2価の有機連結基の原子数は、3~200である請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 前記式(I)で表される脂環式エポキシ系化合物は、下記式(II)で表される化合物である請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。


    式(II)中、nは、0~5の整数を表す。
  4. 前記(メタ)アクリル系重合体の酸価は、0.8mgKOH/g~24.0mgKOH/gである請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の粘着剤組成物により形成された粘着剤層を備える粘着シート。
  6. 光学フィルムと、
    前記光学フィルムの少なくとも片面に設けられ、かつ、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、
    を備える請求項5に記載の粘着シート。
  7. 前記光学フィルムが、偏光板である請求項6に記載の粘着シート。
  8. ガラス基板と、
    請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の粘着剤組成物により形成された粘着剤層と、
    光学フィルムと、
    をこの順に備える光学部材。
  9. 請求項8に記載の光学部材を備える表示装置。
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