JP2023114786A - 電動車両管理装置 - Google Patents

Abstract

【課題】充電等の電力制御が行われた際に、即時に報酬として金銭をユーザに与えることが可能な電動車両管理装置を提供する。
【解決手段】サーバ１００（電動車両管理装置）は、電動車両１０のユーザの残高情報が登録されている金融サーバ３００と通信する通信部１０３を備える。また、サーバ１００は、電動車両１０による電力制御（外部充電、外部給電）に対する報酬金額を算出するとともに通信部１０３を制御するプロセッサ１０１（制御部）と、を備える。そして、プロセッサ１０１は、電動車両１０による電力制御が行われた際に、算出された報酬金額に基づいて残高情報を更新させる指令が金融サーバ３００に送信されるように、通信部１０３を制御する。
【選択図】図３

Description

本開示は、電動車両管理装置に関する。

たとえば、特開２０２０－１０２０２５号公報（特許文献１）に記載の充電処理システムは、再生可能エネルギを利用して発電されたＣＯ_２フリー電力を供給可能な給電設備と、サーバとを備える。サーバは、ＣＯ_２フリー充電が行われる電動車両のユーザに対して、給電設備の周辺に存在する店舗において使用可能なクーポンを発行する。

特開２０２０－１０２０２５号公報

上記特許文献１では、上記のように、サーバは、ＣＯ_２フリー充電が行われる電動車両のユーザに対して、給電設備の周辺に存在する店舗において使用可能なクーポンを発行する。しかしながら、上記特許文献１に記載されている充電処理システムでは、特定の店舗で使用可能なクーポンが得られる一方で、充電が行われた際に即時に報酬として金銭がユーザに与えられることが考慮されていない。この場合、クーポンが使用できない店舗では、充電を行ったユーザが利得を得ることができない。したがって、給電設備（電力装置）における充電等の電力制御が行われた際に、即時に報酬として金銭をユーザに与えることが可能なサーバ（電動車両管理装置）が望まれている。

本開示は、かかる課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、充電等の電力制御が行われた際に、即時に報酬として金銭をユーザに与えることが可能な電動車両管理装置を提供することである。

本開示の一の局面に従う電動車両管理装置は、電力系統への給電または電力系統からの充電の少なくとも一方を含む電力制御が可能な電動車両を管理する電動車両管理装置であって、電動車両のユーザの残高情報が登録されている金融サーバと通信する通信部と、電動車両による電力制御に対する報酬金額を算出するとともに、通信部を制御する制御部と、を備え、制御部は、電動車両による電力制御が行われた際に、算出された報酬金額に基づいて残高情報を更新させる指令が金融サーバに送信されるように、通信部を制御する。

上記一の局面に従う電動車両管理装置では、上記のように、制御部は、電動車両による電力制御が行われた際に、算出された報酬金額に基づいて残高情報を更新させる指令が金融サーバに送信されるように、通信部を制御する。これにより、電力制御が行われた際に、残高情報を更新させる指令に基づいて残高情報を即時に更新することができる。したがって、上記の構成によれば、電力制御が行われた際に、即時に報酬として金銭をユーザに与えることができる。

本開示によれば、充電等の電力制御が行われた際に、即時に報酬として金銭をユーザに与えることができる。

一実施の形態に係るサーバを管理する管理システムおよび管理システムと通信する各種サーバの構成を示す図である。 一実施の形態に係るサーバおよび電動車両の詳細な構成を示す図である。 一実施の形態に係るサーバ等の制御を示すシーケンス図である。 一実施の形態に係る電力制御による残高情報の変化の一例を示す図である。

以下、本開示の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。

図１は、本開示の実施の形態に係るサーバ１００を管理する管理システム１、系統管理サーバ２００、金融サーバ３００、および、電力系統ＰＧの概略的な構成を示す図である。なお、サーバ１００は、本開示の「電動車両管理装置」の一例である。

管理システム１は、サーバ１００と、電動車両１０と、ＥＶＳＥ（Electric Vehicle Supply Equipment）２０とを管理するシステムである。サーバ１００は、系統管理サーバ２００、金融サーバ３００、および、電動車両１０の各々と通信可能（無線通信）に構成されている。電動車両１０は、ＤＣＭ（Data Communication Module）を含んでもよいし、５Ｇ（第５世代移動通信システム）対応の通信Ｉ／Ｆを含んでもよい。

電力系統ＰＧは、図示しない発電所および送配電設備によって構築される電力網である。この実施の形態では、電力会社が発電事業者および送配電事業者を兼ねる。電力会社は、一般送配電事業者に相当し、電力系統ＰＧを保守および管理する。電力会社は、電力系統ＰＧの管理者に相当する。

系統管理サーバ２００は、電力系統ＰＧ（電力網）の需給を管理する。また、系統管理サーバ２００は、電力会社に帰属する。系統管理サーバ２００は、系統管理サーバ２００が管理する各電力調整リソースによる電力の発電および消費に基づいて、電力系統ＰＧの電力需要量を調整するための要求（需給調整要求）をサーバ１００に送信する。具体的には、系統管理サーバ２００は、上記電力調整リソースの発電電力または消費電力が通常よりも大きくなると見込まれる場合（または現時点で大きい場合）に、通常時よりも電力需要量を増加または低下させるための要求をサーバ１００に送信する。

サーバ１００は、アグリゲータが管理するサーバである。アグリゲータとは、地域や所定の施設等の複数の電力調整リソースを束ねてエネルギーマネジメントサービスを提供する電気事業者である。

サーバ１００は、電力系統ＰＧの電力需要量を増加または低下させるための１つの手段として、電動車両１０に、外部充電または外部給電等の電力制御を行ってもらうように要求（要請）する。サーバ１００は、電動車両１０に上記要求をするための要求信号を、電動車両１０または電動車両１０のユーザが所有する携帯端末１４（図２参照）等に送信する。

また、サーバ１００は、登録された複数の電動車両１０の情報（以下、「車両情報」とも称する）と、登録された各ユーザの情報（以下、「ユーザ情報」とも称する）と、登録されたＥＶＳＥ２０の情報（以下、「ＥＶＳＥ情報」とも称する）と、を管理するように構成される。ユーザ情報、車両情報、および、ＥＶＳＥ情報は、識別情報（ＩＤ）で区別されてメモリ１０２（図２参照）に記憶されている。

ユーザＩＤは、ユーザを識別するための識別情報であり、ユーザに携帯される携帯端末１４（図２参照）を識別する情報（端末ＩＤ）としても機能する。サーバ１００は、携帯端末１４から受信した情報をユーザＩＤごとに区別して保存するように構成される。ユーザ情報には、ユーザが携帯する携帯端末１４の通信アドレスと、ユーザに帰属する電動車両１０の車両ＩＤとが含まれる。

車両ＩＤは、電動車両１０を識別するための識別情報である。車両ＩＤは、ナンバープレートであってもよいし、ＶＩＮ（Vehicle Identification Number）であってもよい。車両情報には、各電動車両１０の行動予定が含まれる。

ＥＶＳＥ－ＩＤは、ＥＶＳＥ２０を識別するための識別情報である。ＥＶＳＥ情報には、各ＥＶＳＥ２０の通信アドレスと、各ＥＶＳＥ２０に接続された電動車両１０の状態とが含まれる。また、ＥＶＳＥ情報には、互いに接続されている電動車両１０とＥＶＳＥ２０との組合せを示す情報（たとえば、ＥＶＳＥ－ＩＤと車両ＩＤとの組合せ）も含まれる。

金融サーバ３００は、電動車両１０のユーザが登録している金融会社が管理するサーバである。金融サーバ３００には、電動車両１０のユーザの残高情報（預金残高の情報）等が登録されている。

電動車両１０は、電力系統ＰＧへの給電（外部給電）および電力系統ＰＧからの充電（外部充電）を含む制御（以下では、単に「電力制御」と記載する）が可能に構成されている。上記電力制御は、電動車両１０と電力系統ＰＧとの間においてＥＶＳＥ２０を介して行われる。電動車両１０は、たとえば、ＰＨＥＶ（Plug-in Hybrid Electric Vehicle）車、ＢＥＶ（Battery Electric Vehicle）車、および、ＦＣＥＶ（Fuel Cell Electric Vehicle）車を含む。また、電動車両１０は、個人が所有する車両（ＰＯＶ（Personally Owned Vehicle））と、ＭａａＳ（Mobility as a Service）事業者が管理する車両（ＭａａＳ車両）との少なくとも一方を含んでもよい。なお、電動車両１０は、外部給電および外部充電の一方のみが可能に構成されていてもよい。

電動車両１０は、走行用モータ１１（図２参照）と、走行用モータ１１へ電力を供給するバッテリ１２（図２参照）とを備える。バッテリ１２は、走行用の電力を蓄電する二次電池を含む。二次電池は、複数のリチウムイオン電池または複数のニッケル水素電池を含む組電池である。なお、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタのような他の蓄電装置を採用してもよい。

ＥＶＳＥ２０は、車両用給電設備を意味する。電動車両１０は、ＥＶＳＥ２０に電気的に接続可能に構成される。たとえば、ＥＶＳＥ２０につながる充電ケーブル２１（図２参照）が電動車両１０のインレットに接続されることによって、ＥＶＳＥ２０と電動車両１０との間で電力の授受を行うことが可能になる。管理システム１に管理されているＥＶＳＥ２０の数は任意であり、５個程度であってもよいし、１０個以上であってもよいし、１００個以上であってもよい。

ＥＶＳＥ２０は、ＤＣ方式のＥＶＳＥを含む。したがって、電動車両１０からＥＶＳＥ２０へ直流電力が供給され、ＥＶＳＥ２０に内蔵されるインバータによってＤＣ／ＡＣ変換が行なわれる。電動車両１０のバッテリ１２の充放電電力を調整する充放電器１３（図２参照）は、たとえばＤＣ／ＤＣコンバータによって充放電電力を調整するように構成される。ただし、ＥＶＳＥ２０がＤＣ方式であることは必須ではなく、ＡＣ方式であってもよい。

図２に示すように、サーバ１００は、プロセッサ１０１と、メモリ１０２と、通信部１０３とを含む。なお、プロセッサ１０１は、本開示の「制御部」の一例である。

メモリ１０２には、プロセッサ１０１に実行されるプログラムのほか、プログラムで使用される情報（たとえば、マップ、数式、および各種パラメータ）が記憶されている。通信部１０３は、各種通信Ｉ／Ｆを含む。プロセッサ１０１は、通信部１０３を通じて外部（系統管理サーバ２００、金融サーバ３００、電動車両１０、および、携帯端末１４）と通信する。

また、プロセッサ１０１は、電動車両１０による電力制御（外部充電および外部給電）に対する報酬金額を算出する。具体的には、プロセッサ１０１は、電力系統ＰＧの需給調整要求に対する貢献度等に基づいて、報酬金額を算出する。たとえば、プロセッサ１０１は、外部充電（給電）が要求されている際に外部充電（給電）が行われたか否かの情報、外部充電（給電）による電動車両１０のＳＯＣの変化量、および、やり取りされた電力の絶対量等に基づいて、上記貢献度を算出してもよい。さらには、プロセッサ１０１は、電動車両１０とサーバ１００との間で約定された内容（充／放電時間、充／放電量）と、電動車両１０が実行した電力制御の内容（充／放電時間、充／放電量）とに基づいて、上記貢献度を算出してもよい。

ここで、従来の電力管理システムでは、電力制御が行われた際に即時に報酬としてユーザに金銭が与えられない。具体的には、家庭の１月あたりの電気料金から上記の報酬金額分が差し引かれることにより、ユーザに報酬が与えられる。この場合、電力制御を行ったユーザが即時に利得を得られない。したがって、電力制御が行われた際に、即時に報酬として金銭をユーザに与えることが望まれている。

そこで、本実施の形態では、プロセッサ１０１は、電動車両１０による電力制御が行われた際に、算出された報酬金額に基づいて残高情報を更新させる指令（以下、更新指令）が金融サーバ３００に送信されるように、通信部１０３を制御する。すなわち、通信部１０３は、プロセッサ１０１による制御に基づいて、上記更新指令を金融サーバ３００に送信する。

具体的には、プロセッサ１０１は、電動車両１０による電力制御が行われる度に、上記更新指令が金融サーバ３００に送信されるように、通信部１０３を制御する。すなわち、上記更新指令は、電力制御が行われた際に、毎回、金融サーバ３００に送信される。

また、上記更新指令は、電力制御に対する報酬金額がプロセッサ１０１により算出された直後に、通信部１０３により金融サーバ３００に送信される。これにより、金融サーバ３００の残高情報は、電力制御に対する報酬金額がプロセッサ１０１により算出された直後に更新される。なお、上記の直後とは、たとえば１分以内を含む短い期間である。

プロセッサ１０１は、算出された報酬金額の情報と共に上記更新指令が金融サーバ３００に送信されるように、通信部１０３を制御する。すなわち、通信部１０３は、プロセッサ１０１による制御に基づいて、算出された報酬金額の情報と上記更新指令とを金融サーバ３００に送信する。そして、金融サーバ３００は、送信された報酬金額の情報と上記更新指令とに基づいて、ユーザの残高情報を更新する処理を行う。

（電動車両管理方法）
次に、図３のシーケンス図を参照して、サーバ１００による電動車両１０の管理方法を説明する。

まず、ステップＳ１では、サーバ１００は、系統管理サーバ２００から電力の需給調整要求を受信する。系統管理サーバ２００は、上記のように、系統管理サーバ２００が管理する各電力調整リソースによる電力の発電および消費に基づいて、上記需給調整要求をサーバ１００に送信する。

次に、ステップＳ２では、サーバ１００は、ステップＳ１において受信された需給調整要求に基づいて、電動車両１０のユーザに電力制御（外部充電または外部給電）を要求する。なお、サーバ１００は、電力制御を要求するための問い合わせ信号を、電動車両１０に直接送信してもよいし、電動車両１０のユーザの携帯端末１４に送信してもよい。

次に、ステップＳ３では、ステップＳ２における電力制御の要求に対して、ユーザが受認する旨（電力制御に参加する旨）をサーバ１００に送信したとする。

次に、ステップＳ４では、ユーザは、ステップＳ２における電力制御の要求に対応する電力制御を行ったとする。

次に、ステップＳ５では、サーバ１００は、ステップＳ４においてユーザにより行われた電力制御に対する報酬金額を算出する。サーバ１００は、電力系統ＰＧの需給調整要求に対する貢献度等に基づいて報酬金額を算出する。なお、報酬金額は、固定額であってもよい。

次に、ステップＳ６では、サーバ１００は、ステップＳ５において算出された報酬金額の情報と残高情報の更新指令とが、金融サーバ３００に送信されるように、通信部１０３を制御する。すなわち、ステップＳ６において、通信部１０３は、プロセッサ１０１の制御（指令）に基づいて、報酬金額の情報と共に残高情報の更新指令を金融サーバ３００に送信する。なお、上記の更新指令は、現時点の残高に報酬金額を加算するように指示する指令であってもよい。

次に、ステップＳ７では、金融サーバ３００は、ステップＳ６においてサーバ１００から送信された情報に基づいて、残高情報を更新する処理を行う。具体的には、金融サーバ３００は、ステップＳ５において算出された報酬金額と更新前の残高とを加算して残高情報を更新する。

なお、サーバ１００は、残高情報が更新されたことをユーザに通知してもよい。この場合、サーバ１００は、残高情報が更新されたことを金融サーバ３００から通知される。なお、金融サーバ３００から直接ユーザに残高情報が更新されたことが通知されてもよい。

次に、ステップＳ８において、ユーザが、ステップＳ７で更新された残高情報をユーザに通知するように金融サーバ３００に要求したとする。これに対し、ステップＳ９では、金融サーバ３００は、更新された残高情報をユーザに送信する。

なお、サーバ１００は、更新された残高情報をユーザに送信するように金融サーバ３００に指令信号を送信してもよい。すなわち、金融サーバ３００は、ユーザからの残高情報の要求が無い場合でも、サーバ１００からの指令信号に基づいて残高情報をユーザに送信してもよい。

また、サーバ１００は、ステップＳ５において送信された報酬金額の情報をユーザに送信するように、金融サーバ３００に指令信号を送信してもよい。また、サーバ１００は、ステップＳ５において算出された報酬金額の情報を直接ユーザに送信してもよい。

そして、ステップＳ１０において、ユーザは、残高情報を取得する。図４には、ユーザの携帯端末１４（図２参照）の画面１４ａに表示される残高情報の照会画面が図示されている。図４には、電力制御の後に残高が１０００円増加している例が図示されている。なお、上記照会画面は、電動車両１０のカーナビゲーションに表示されてもよい。

以上のように、本実施の形態においては、プロセッサ１０１は、電動車両１０による電力制御が行われた際に、算出された報酬金額に基づいて残高情報を更新させる指令が金融サーバ３００に送信されるように、通信部１０３を制御する。これにより、電力制御が行われた際に残高情報が即時に更新されるので、ユーザは電力制御によって得た金銭（報酬）を即時に使用することができる。

また、上記実施の形態では、金融サーバ３００が金融会社のサーバである例を示したが、本開示はこれに限られない。金融サーバ３００を所有する会社と、サーバ１００を所有する会社とが同じであってもよい。

また、上記実施の形態では、金融サーバ３００がユーザに残高情報を送信する例を示したが、本開示はこれに限られない。金融サーバ３００からサーバ１００に送信された残高情報が、サーバ１００からユーザに送信されてもよい。

また、上記実施の形態では、金融サーバ３００が、報酬金額と更新前の残高情報とを加算して残高情報を更新する例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、サーバ１００が、報酬金額と更新前の残高とを加算するとともに、加算されて得られた金額を金融サーバ３００に通知してもよい。

今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

１０ 電動車両，１００ サーバ（電動車両管理装置），１０１ プロセッサ（制御部），１０３ 通信部，３００ 金融サーバ，ＰＧ 電力系統。

Claims (1)

1. 電力系統への給電または前記電力系統からの充電の少なくとも一方を含む電力制御が可能な電動車両を管理する電動車両管理装置であって、
   前記電動車両のユーザの残高情報が登録されている金融サーバと通信する通信部と、
   前記電動車両による前記電力制御に対する報酬金額を算出するとともに、前記通信部を制御する制御部と、を備え、
   前記制御部は、前記電動車両による前記電力制御が行われた際に、算出された前記報酬金額に基づいて前記残高情報を更新させる指令が前記金融サーバに送信されるように、前記通信部を制御する、電動車両管理装置。
   

Images