JP2023113279A - 超音波接合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標とする接合強度で接合部材を被接合部材に接合可能な超音波接合装置を提供する。【解決手段】超音波接合装置は、ヘッドに対して接合部材から被接合部材に向かう第1方向に荷重が加えられた状態で、ヘッドが第1方向とは垂直の第2方向に超音波振動するようにヘッドに超音波を印加する。超音波接合装置は、ヘッドに印加されている荷重を検出し、かつ、超音波の印加による被接合部材と接合部材との第2方向における相対的な移動の速度を検出する。超音波接合装置は、検出された荷重と、検出された速度と、超音波の印加時間と、被接合部材と接合部材との間の動摩擦係数とに基づき、超音波の印加時間中に発生した、被接合部材と接合部材との摩擦による熱エネルギを算出する。超音波接合装置は、算出された熱エネルギが閾値以上となるまで超音波の印加を継続する。閾値は、被接合部材と接合部材との接合強度が目標値となる値である。【選択図】図6

Description

本開示は、超音波接合装置に関する。
従来、超音波を用いて、金属製の接合部材を金属製の被接合部材に接合する超音波接合装置が知られている。たとえば、特開平5-206224号公報(特許文献1)には、このような超音波接合装置として、超音波制御装置と、接合ヘッドからなる接合系と、レーザ発振器と、レーザ光学系と、振動計からなる振動モニタリング系とを有し、モニタリング結果を接合条件にフィードバックする機構を備えた構成が開示されている。
特開平5-206224号公報
特許文献1に開示された超音波接合装置では、接合部材が被接合部材に接合されたことは判断できるが、目標(所望)とする接合強度が得られているか否かを判断できない。
本開示は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、目標とする接合強度で接合部材を被接合部材に接合可能な超音波接合装置を提供することにある。
本開示のある局面に従うと、超音波接合装置は、金属製の被接合部材に対して金属製の接合部材を接合する。超音波接合装置は、ヘッドと、ヘッドに対して、接合部材から被接合部材に向かう第1の方向に荷重を印加する加圧手段と、荷重がヘッドに加えられた状態で、ヘッドが第1の方向とは垂直の第2の方向に超音波振動するように、ヘッドに超音波を印加する超音波印加手段と、加圧手段によって印加されている荷重を検出する荷重検出手段と、超音波の印加による被接合部材と接合部材との第2の方向における相対的な移動の速度を検出する速度検出手段と、検出された荷重と、検出された速度と、超音波の印加時間と、被接合部材と接合部材との間の動摩擦係数とに基づき、超音波の印加時間中に発生した、被接合部材と接合部材との摩擦による熱エネルギを算出する算出手段と、を備える。超音波印加手段は、算出された熱エネルギが予め定められた閾値以上となるまで、超音波の印加を継続する。閾値は、被接合部材と接合部材との接合強度が目標値となる値である。
上記の構成によれば、被接合部材と接合部材との摩擦による熱エネルギが閾値以上となるまで、超音波の印加が継続される。したがって、超音波接合装置によれば、少なくとも目標とする接合強度で接合部材を被接合部材に接合可能となる。
本開示によれば、目標とする接合強度で接合部材を被接合部材に接合可能となる。
超音波接合装置の概略構成を説明するための図である。 超音波接合装置の機能的構成を説明するための機能ブロック図である。 熱エネルギ算出部で行われる演算を説明するための図である。 超音波の発振経過時間と、境界面に加わる単位時間当たりの熱エネルギとの関係を示した図である。 被接合部材と接合部材との間の動摩擦による熱エネルギと、接合強度との関係を示した図である。 超音波接合装置で実行される処理の流れを示したフロー図である。 超音波接合装置で実行される処理の他の流れを示したフロー図である。
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本実施の形態に係る超音波接合装置は、モータとエンジンとの少なくとも一方の動力を用いて走行可能なハイブリッド車両、または、電気エネルギによって得られた駆動力で走行する電動車両等の車両に搭載される二次電池(蓄電池)の製造に好適に用いることができる。
図1は、超音波接合装置の概略構成を説明するための図である。図1に示されるように、超音波接合装置1は、制御装置100と、操作装置200と、加圧部300と、超音波印加部400と、ヘッド500と、センサ601,602と、センサ700と、アンビル800とを備える。
ヘッド500は、下端面502と、側面503とを有する。加圧部300は、アクチュエータ301と、駆動装置302とを有する。超音波印加部400は、超音波発振器401と、超音波振動子402と、ホーン403とを有する。超音波振動子402は上端面4021を有する。ホーン403は、超音波振動子402の一端部に取り付けられている。ヘッド500の側面503にホーン403が取り付けられている。
アンビル800は、台座である。アンビル800は、金属製の被接合部材W2を固定する。被接合部材W2は、アンビル800上に載置される。被接合部材W2上には金属製の接合部材W1が載置される。接合部材W1の下面が被接合部材W2の上面に接触している。以下では、接合部材W1と被接合部材W2とが接触する部分を「境界面J」とも称する。なお、接合部材W1と被接合部材W2とは、同種の金属であってもよいし、異種の金属であってもよい。
操作装置200は、ユーザ操作を受け付ける。操作装置200は、各種のボタンを有する。たとえば、操作装置200は、超音波接合装置1を起動するための電源ボタン、超音波接合を開始するための開始ボタン等を含む。
制御装置100は、超音波接合装置1の全体的な動作を制御する。制御装置100は、典型的には、プロセッサ(図示せず)と、各種のプログラムおよびデータを格納したメモリ(図示せず)とを備える。
制御装置100は、操作装置200に対するユーザ操作に基づく指令を、操作装置200から受け付ける。制御装置100は、駆動装置302に動作指令を送る。制御装置100は、超音波発振器401に動作指令を送る。制御装置100は、センサ601,602,700と接続されており、各センサ601,602,700から検出結果を取得する。
加圧部300は、超音波振動子402の上端面4021に対して、鉛直下向き(Z軸負方向)に荷重を印加する。すなわち、加圧部300は、超音波振動子402に対して矢印A1方向の圧力を加える。駆動装置302は、制御装置100から指令に基づき、アクチュエータ301を駆動する。
本例では、アクチュエータ301は、シリンダである。アクチュエータ301は、たとえば、油圧シリンダまたは空気シリンダである。アクチュエータ301は、サーボモータであってもよい。アクチュエータ301は、筐体3011と、ロッド3012を有する。筐体3011は、本例では、位置固定されている。ロッド3012は、駆動装置302からの指示に基づき、筐体3011に対して上下方向(鉛直方向)に移動する。駆動装置302は、たとえば油圧ポンプ等を含む。
アクチュエータ301は、超音波振動子402の上部に設置されている。詳しくは、アクチュエータ301は、ロッド3012が下方に移動することにより超音波振動子402(詳しくは、超音波振動子402の上端面4021)と接触する位置に設置されている。ロッド3012の移動により、超音波振動子402に対して、制御装置100から指示された荷重が矢印A1の方向に加わる。これにより、ホーン403を介して、ヘッド500に対して矢印A1方向と同方向(鉛直下向き,矢印A3の方向)の圧力が加わる。具体的には、ヘッド500に対して、接合部材W1から被接合部材W2に向かう方向(「第1の方向」とも称する)の圧力が加わる。
ヘッド500は、鉛直方向に移動可能に支持されている。接合処理時には、ヘッド500の下端面502を接合部材W1の上側の表面に接触させる。アクチュエータ301による荷重が超音波振動子402に加えられると、ヘッド500は、接合部材W1に対して荷重を加える。これにより、接合部材W1は、被接合部材W2に対して力を作用させるとともに、被接合部材W2から当該力に対する反力を受ける。
超音波印加部400は、荷重がヘッド500に加えられた状態で、ヘッド500が矢印A1の方向および矢印A3の方向とは垂直の矢印A2の方向(X軸正負方向,左右方向,横方向)に超音波振動するように、ヘッド500に超音波を印加する。すなわち、超音波印加部400は、矢印A2の方向に、ヘッド500を超音波振動させる。なお、矢印A2の方向を、「第2の方向」とも称する。
詳しくは、超音波発振器401は、超音波振動子402(詳しくは、超音波振動子402の図示しない正極および負極)に電圧を印加する。これにより、超音波振動子402が、20kHz以上の所定の周波数で振動(超音波振動)する。超音波振動子402で発生した超音波振動は、超音波振動子402の一端部に取り付けられたホーン403に伝達される。ホーン403は、超音波振動の振幅を拡大する。
ホーン403の超音波振動により、ヘッド500が矢印A2の方向(以下、「横方向」とも称する)に超音波振動する。ヘッド500が超音波振動すると、接合部材W1も横方向に変位する。さらに、被接合部材W2は、接合部材W1に接触しているため、横方向に変位する。
このように、ヘッド500によって接合部材W1に対して荷重が加わった状態で、ヘッド500が横方向に振動することにより、接合部材W1と被接合部材W2とが接触した状態で変位する。これにより、接合部材W1が被接合部材W2に接合する。
詳しくは、接合部材W1と被接合部材W2とを接触させると、境界面Jで局部接触が生じる。超音波振動とヘッド500による加圧とにより、局部接触箇所を起点として、金属の境界面が擦れ合う。これにより、接合部材W1と被接合部材W2とにおける各酸化皮膜、および、接合部材W1の表面と被接合部材W2の表面とに付着した付着物が破壊され、かつ分散する。
その結果、接合部材W1と被接合部材W2とにおいて(すなわち、境界面Jにおいて)、綺麗な金属面が露出する。さらに、境界面における微細な凹凸の塑性変形が進み、接合部材W1と被接合部材W2とがさらに近接することにより、接合部材W1と被接合部材W2との間において、金属原子間引力が作用する。これにより、固相状態(母材の融点以下)で接合部材W1と被接合部材W2とが接合される。
センサ700は、アクチュエータ301が超音波振動子402に対して加えている荷重を検出(実測)する。アクチュエータ301が油圧または空気シリンダの場合には、センサ700は、たとえばシリンダのボトム圧を周期的に検出する。
センサ601は、接合部材W1の横方向(X軸の正負方向)の変位を検出する。センサ601は、検出結果を制御装置100に送る。センサ602は、被接合部材W2の横方向(X軸の正負方向)の変位を検出する。センサ602は、検出結果を制御装置100に送る。なお、本例では、被接合部材W2はアンビル800に固定されているため、被接合部材W2の横方向の変位は、ほとんど検出されない。
センサ700は、検出結果(すなわち、実測値)を制御装置100に送る。これにより、制御装置100は、超音波振動子402(ひいては、ヘッド500)に実際に加わっている荷重(荷重の変動)を知ることができる。
図2は、超音波接合装置1の機能的構成を説明するための機能ブロック図である。詳しくは、図2には、主として制御装置100の機能的構成を説明するための機能ブロック図である。
図2に示されるように、制御装置100は、加圧制御部110と、発振器制御部120と、速度算出部130と、熱エネルギ算出部140と、記憶部150とを備える。超音波接合装置1は、相対速度検出部900を備える。
なお、加圧制御部110と、発振器制御部120と、速度算出部130と、熱エネルギ算出部140とは、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現される機能ブロックである。記憶部150は、メモリに相当する。
発振器制御部120は、タイマ121を含む。記憶部150は、動摩擦係数μと、熱エネルギに関する閾値Qth[J]とを含む。動摩擦係数μは、被接合部材W2と接合部材W1との間の動摩擦係数である。閾値Qthの具体例については、後述する(図5)。
相対速度検出部900は、上述した超音波の印加による被接合部材W2と接合部材W1との横方向(第2の方向)における相対的な移動の速度を検出する。相対速度検出部900は、センサ群600と、制御装置100内の速度算出部130とを含む。センサ群600は、センサ601とセンサ602とを含む。以下、制御装置100の各機能ブロックについて説明する。
加圧制御部110は、操作装置200に対するユーザ操作に基づき、加圧部300に対して、指定された荷重を超音波振動子402(ひいてはヘッド500)に加えるよう動作指令を送る。具体的には、加圧制御部110は、駆動装置302に対して、オンおよびオフの指令と、荷重の指令値(荷重に関する情報)とを送る。なお、加圧制御部110が荷重の指令値を駆動装置302に送信しなくても駆動装置302が予め定められた荷重を加えるように、超音波接合装置1を構成してもよい。
発振器制御部120は、上記ユーザ操作に基づき、超音波印加部400に対して、動作指令を送る。具体的には、発振器制御部120は、超音波発振器401に対して、オンおよびオフの指令と、振動周波数の指令値(周波数に関する情報)とを送る。なお、発振器制御部120が振動周波数の指令値を超音波印加部400に送信しなくても超音波印加部400が超音波振動子402に所定の電圧を印加するように、超音波接合装置1を構成してもよい。
発振器制御部120のタイマ121は、オン指令を送信してからの経過時間を測定する。すなわち、タイマ121は、超音波発振器401による超音波発振時間を測定する。
詳しくは、発振器制御部120は、アクチュエータ301によって超音波振動子402を介してヘッド500に荷重が加わった後に、超音波発振器401を駆動させる。たとえば、発振器制御部120は、加圧制御部110が動作指令を送信した後、所定の時間経過したことを条件に、超音波発振器401に動作指令を送る。
速度算出部130は、センサ601から周期的に、接合部材W1のX軸方向(横方向)における変位のデータを取得する。速度算出部130は、センサ602から、センサ601と同一の周期(以下、「周期Ta」とも称する)にて、被接合部材W2のX軸方向における変位のデータを取得する。
速度算出部130は、センサ601から取得した変位に基づき、接合部材W1の移動速度を算出する。同様に、速度算出部130は、センサ602から取得した変位に基づき、被接合部材W2の移動速度を算出する。速度算出部130は、たとえば変位がX軸正方向の場合を、正の移動速度とする。
速度算出部130は、接合部材W1の移動速度と被接合部材W2の移動速度とに基づき、接合部材W1と被接合部材W2との相対速度(mm/sec)を算出する。速度算出部130は、算出された相対速度の情報を熱エネルギ算出部140に送る。本例では、速度算出部130は、周期Taで相対速度を算出し、かつ、相対速度の情報を周期Taにて熱エネルギ算出部140に送る。
熱エネルギ算出部140は、センサ700から、荷重の実測値を周期Taにて取得する。熱エネルギ算出部140は、発振器制御部120から、タイマ121に基づいて計測された超音波の発振経過時間の情報を、周期Taにて取得する。熱エネルギ算出部140は、記憶部150に記憶されている動摩擦係数μを読み出す。
熱エネルギ算出部140は、超音波の印加時間と、センサ700で検出された荷重(実測値)と、相対速度検出部900にて検出された相対速度(速度算出部130で算出された相対速度)と、記憶部150に予め記憶された動摩擦係数μとに基づき、熱エネルギQを算出する。熱エネルギ算出部140は、算出された熱エネルギQを発振器制御部120に送る。
図3は、熱エネルギ算出部140で行われる演算を説明するための図である。図3を参照して、上述したように、熱エネルギ算出部140には、超音波の発振経過時間T(sec)と、実測値である荷重N(t)[N]と、相対速度dx/dt[mm/sec]と、動摩擦係数μ[-](無次元量)とが、周期Taにて入力される。
熱エネルギ算出部140は、図3に示すように、動摩擦係数μと荷重N(t)と相対速度dx/dt(mm/sec)とを掛け合わせた数式(μN(t)dx/dt)に対して、発振開始(0秒)から発振経過時間(T秒)まで時間で積分することにより、熱エネルギQ[J]を出力する。なお、熱エネルギQ[J]は、T秒間において発生した熱エネルギである。
図4は、超音波の発振経過時間Tと、境界面Jに加わる単位時間当たりの熱エネルギdQ/dt[W]との関係を示した図である。図4に示されるように、発振経過時間Tに対して、dQ/dt[W]の値は変動する。図4の斜線で示した面積が、図3に基づいて説明した熱エネルギQ[J]となる。図3に示した積分式は、当該面積を求めることを意味している。
図5は、被接合部材W2と接合部材W1との間の動摩擦による熱エネルギQと、接合強度との関係を示した図である。図5に示すように、横軸の熱エネルギQの値に関し、範囲R1と範囲R2とに区分される。範囲R1は、熱エネルギQが0[J]以上かつQ1[J]未満の範囲である。範囲R2は、熱エネルギQがQ1[J]以上かつQ2[J]以下の範囲である。
範囲R1では、熱エネルギQが増加すると接合強度も増加する。範囲R2では、熱エネルギQが増加すると接合強度が減少する。本例では、熱エネルギが範囲R1に含まれるQth(0<Qth<Q1)となると、接合強度が所望とするIoを超える。そこで、制御装置100(詳しくは、発振器制御部120)は、Qthを閾値として用いる。なお、図5に示す熱エネルギQと接合強度との関係は、実験あるいはシミュレーションにより得ることができる。
発振器制御部120は、熱エネルギ算出部140から取得した熱エネルギQが閾値Qthを超えたか否かを判断する。発振器制御部120は、熱エネルギQが閾値Qthを超えていないと判断した場合には、超音波発振器401に動作を継続させる。すなわち、制御装置100は、ヘッド500に荷重を加えた状態で、ヘッド500を振動させ続ける。
発振器制御部120は、熱エネルギQが閾値Qthを超えたと判断した場合には、超音波発振器401に動作を停止させる。すなわち、制御装置100は、ヘッド500の振動を停止する。この場合、加圧制御部110は、加圧部300の駆動装置302を制御して、超音波振動子402を介したヘッド500に対する荷重の印加をなくす。
以上の一連の処理により、接合部材W1が接合強度Io以上で被接合部材W2に接合される。
図6は、超音波接合装置1で実行される処理の流れを示したフロー図である。図6を参照して、ステップS1において、超音波接合装置1は、アクチュエータ301による超音波振動子402を介したヘッド500への加圧を開始する。ステップS2において、超音波接合装置1は、超音波印加部400によって、ヘッド500への超音波の印加を開始する。
ステップS3において、超音波接合装置1の制御装置100(詳しくは、プロセッサ)は、制御周期(典型的には、周期Taと同周期)が到来したか否かを判断する。制御周期が到来したと判断された場合(ステップS3においてYES)、超音波接合装置1は、ステップS4において、センサ700を用いて、接合部材W1に印加された荷重(詳しくは、超音波振動子402(ひいてはヘッド500)に印加された荷重)を検出する。すなわち、超音波接合装置1は、センサ700を用いて荷重を実測する。制御周期が到来していないと判断された場合(ステップS3においてNO)、制御装置100は、処理をステップS3に戻す。すなわち、制御装置100のプロセッサは、制御周期が到来するまで待機する。
ステップS5において、制御装置100は、センサ601,602を用いて、接合部材W1と被接合部材W2との相対速度を検出する。ステップS6において、制御装置100は、熱エネルギQを算出する(図3参照)。ステップS7において、制御装置100は、熱エネルギQが閾値Qth以上となったか否かを判断する。
熱エネルギQが閾値Qth以上となったと判断された場合(ステップS7においてYES)、超音波接合装置1は、一連の接合処理を終了する。すなわち、超音波接合装置1は、超音波振動子402を介したヘッド500への荷重の印加および超音波の印加を停止する。熱エネルギQが閾値Qth以上となっていないと判断された場合(ステップS7においてNO)、制御装置100は、処理をステップS3に戻す。
(小括)
以上のように、超音波接合装置1は、金属製の被接合部材W2に対して金属製の接合部材W1を接合する。超音波接合装置1は、(i)ヘッド500と、(ii)ヘッド500に対して、接合部材W1から被接合部材W2に向かう第1の方向(鉛直下向き、Z軸負方向)に荷重を印加する加圧部300と、(iii)荷重がヘッド500に加えられた状態で、ヘッド500が上記第1の方向とは垂直の第2の方向(横方向、Y軸正負方向)に超音波振動するように、ヘッド500に超音波を印加する超音波印加部400と、(iv)加圧部300によって印加されている荷重を検出するセンサ700(荷重検出手段)と、(v)超音波の印加による被接合部材W2と接合部材W1との上記第2の方向における相対的な移動の速度(相対速度)を検出する相対速度検出部900と、(vi)検出された荷重と、検出された相対速度と、超音波の印加時間(発振経過時間T)と、被接合部材W2と接合部材W1との間の動摩擦係数μとに基づき、超音波の印加時間中(0~T秒)に発生した、被接合部材W2と接合部材W1との摩擦による熱エネルギQを算出する熱エネルギ算出部140と、を備える。
超音波印加部400は、算出された熱エネルギQが予め定められた閾値Qth以上となるまで、超音波の印加を継続する。閾値Qthは、被接合部材W2と接合部材W1との接合強度が目標値(図5の接合強度Io)となる値である。
このような構成によれば、被接合部材W2と接合部材W1との摩擦による熱エネルギQが閾値Qth以上となるまで、超音波の印加を継続される。したがって、超音波接合装置1によれば、目標値以上の接合強度で接合部材W1を被接合部材W2に接合可能となる。
<変形例>
(1)第1の変形例
図7は、超音波接合装置1で実行される処理の他の流れを示したフロー図である。上述した実施の形態では、図6に示したように、ステップS7で否定的な判断がなされた場合(ステップS7においてNO)、制御装置100は、処理をステップS3に進めた。本変形例では、加える荷重を途中で増加させる構成について説明する。なお、図7におけるステップS1からステップS7は、図6におけるステップS1からステップS7と同じであるため、ここでは繰り返し説明しない。
熱エネルギQが閾値Qth以上になっていないと判断された場合(ステップS7においてNO)、ステップS8において、制御装置100は、超音波の発振開始から所定の時間が経過したか否かを判断する。具体的には、制御装置100は、発振経過時間Tが、所定の時間を超えたか否かを判断する。
発振開始から所定の時間が経過していないと判断された場合(ステップS8においてNO)、制御装置100は、処理をステップS3に戻す。発振開始から所定の時間が経過したと判断された場合(ステップS8においてYES)、制御装置100は、超音波振動子402に加える荷重を一定の割合増加させる。すなわち、制御装置100は、加圧部300によってヘッド500に加える圧力を増加させる。具体的には、制御装置100の加圧制御部110が、増加後の荷重(指令値)を含む動作指令を駆動装置302に送る。なお、増加率は、一定の割合に限定されず、所定の値であってもよい。
このような構成によれば、図6に示した処理よりも短い時間で接合処理を終了させることが可能となる。
(2)第2の変形例
第1の変形例では、超音波の発振開始から所定の時間が経過すると、ヘッド500に加える荷重を増加させた。しかしながら、これに限定されるものではない。制御装置100は、荷重を増加させる代わりに、ヘッド500に印加する超音波の周波数(振動周波数)を増加させるために、超音波発振器401の発振周波数を増加させてもよい。また、制御装置100は、荷重を増加させる制御と、超音波の周波数を増加させる制御との両方を同時に行ってもよい。
(3)第3の変形例
超音波接合装置1は、(i)熱エネルギ算出部140によって算出された熱エネルギQと、図5に示したデータ(被接合部材W2と接合部材W1との間の動摩擦による熱エネルギQと、接合強度との関係を示したデータ)とに基づき、接合強度を推定する推定部と、(ii)推定部による推定結果(すなわち、接合強度)とを表示する表示部とをさらに備えていてもよい。このような構成によれば、超音波接合装置1のユーザは、接合中における接合強度(詳しくは、接合強度の増加状況)を逐次確認可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 超音波接合装置、100 制御装置、110 加圧制御部、120 発振器制御部、121 タイマ、130 速度算出部、140 熱エネルギ算出部、150 記憶部、200 操作装置、300 加圧部、301 アクチュエータ、302 駆動装置、400 超音波印加部、401 超音波発振器、402 超音波振動子、403 ホーン、500 ヘッド、502 下端面、600 センサ群、601,602,700 センサ、800 アンビル、900 相対速度検出部、3011 筐体、3012 ロッド、4021 上端面、J 境界面、R1,R2 範囲、W1 接合部材、W2 被接合部材。

Claims (1)

  1. 金属製の被接合部材に金属製の接合部材を接合する超音波接合装置であって、
    ヘッドと、
    前記ヘッドに対して、前記接合部材から前記被接合部材に向かう第1の方向に荷重を印加する加圧手段と、
    前記荷重が前記ヘッドに加えられた状態で、前記ヘッドが前記第1の方向とは垂直の第2の方向に超音波振動するように、前記ヘッドに超音波を印加する超音波印加手段と、
    前記加圧手段によって印加されている荷重を検出する荷重検出手段と、
    前記超音波の印加による前記被接合部材と前記接合部材との前記第2の方向における相対的な移動の速度を検出する速度検出手段と、
    前記検出された荷重と、前記検出された速度と、前記超音波の印加時間と、前記被接合部材と前記接合部材との間の動摩擦係数とに基づき、前記超音波の印加時間中に発生した、前記被接合部材と前記接合部材との摩擦による熱エネルギを算出する算出手段とを備え、
    前記超音波印加手段は、算出された前記熱エネルギが予め定められた閾値以上となるまで、前記超音波の印加を継続し、
    前記閾値は、前記被接合部材と前記接合部材との接合強度が目標値となる値である、超音波接合装置。
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