JP2023113241A - 多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法 - Google Patents

多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023113241A
JP2023113241A JP2022015448A JP2022015448A JP2023113241A JP 2023113241 A JP2023113241 A JP 2023113241A JP 2022015448 A JP2022015448 A JP 2022015448A JP 2022015448 A JP2022015448 A JP 2022015448A JP 2023113241 A JP2023113241 A JP 2023113241A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyamide resin
layer
xylylenediamine
outer layer
derived
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022015448A
Other languages
English (en)
Inventor
仁 嶋田(中村)
Shimada, (Nakamura) Hitoshi
尚史 小田
Hisafumi Oda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP2022015448A priority Critical patent/JP2023113241A/ja
Priority to PCT/JP2022/045481 priority patent/WO2023149078A1/ja
Publication of JP2023113241A publication Critical patent/JP2023113241A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/02Combined blow-moulding and manufacture of the preform or the parison
    • B29C49/06Injection blow-moulding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/22Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor using multilayered preforms or parisons
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/06Layered products comprising a layer of synthetic resin as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material
    • B32B27/08Layered products comprising a layer of synthetic resin as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material of synthetic resin
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/32Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyolefins
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 ポリオレフィン樹脂を含む外層と、外層に接している、ポリアミド樹脂を含む内層を有する多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法の提供。【解決手段】 ポリオレフィン樹脂を含む外層と、外層に接している、ポリアミド樹脂を含む内層とからなる二色成形品を含み、前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む、多層容器。【選択図】 図1

Description

本発明は、多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法に関する。
従来、食品や医薬品を保存する方法としては、食品の劣化、変色、褪色を防ぐことが必要とされることから缶詰や瓶詰が用いられていた。しかしながら、缶詰や瓶詰を用いた場合においては、酸素や水蒸気等の各種ガスバリア性については高い効果を発現するが、電子レンジを用いた加熱処理が出来ない、充填食品を皿等に盛りつける際に食品を取り出しにくい、使用後の廃棄において重ねることが出来ないことから廃棄缶詰がかさばり廃棄処理適正に欠けるという問題があった。
これに変わる保存容器としては、熱可塑性樹脂からなる熱成形容器が挙げられ、広く利用されている。特にポリオレフィン樹脂、中でもポリプロピレン樹脂からなる容器は、融点がレトルト殺菌処理温度よりも高いことから、レトルト処理を必要とする食品の保存容器としても広く利用されている。しかしながら、プロピレン樹脂は防湿性に優れるものの食品や薬品の劣化、変色、褪色の原因となる酸素が透過しやすい性質を有しているため、食品や薬品を長期保存するための容器としては性能が不十分である。
プロピレン樹脂からなる容器で食品や薬品の長期保存を可能とする方法としては、中間層として酸素バリア性を持つ熱可塑性樹脂層を存在させた多層容器を用いる方法が知られている。具体的には、プロピレン樹脂層/接着性樹脂層/ガスバリア層としてのポリアミド樹脂層/接着性樹脂層/プロピレン樹脂層からなる多層容器が開示されている(特許文献1)。
また、接着性樹脂層がなく、プロピレン樹脂層とガスバリア層が接している多層容器の例としては、特許文献2に記載がある。
特開2009-65923号公報 国際公開第2011/038886号
上記特許文献1に記載の多層容器は優れたものであるが、例えば、射出成形で成形する場合には、接着性樹脂層を設けることが困難である。しかしながら、接着性樹脂層がないと、ポリオレフィン樹脂層とガスバリア層(ポリアミド樹脂層)の接着性が問題となる。すなわち、ポリオレフィン樹脂とポリアミド樹脂とは、異種部材であり、両者を熱融着することは、困難である。特に、ポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層を有する多層容器の成形は、ポリオレフィン樹脂とポリアミド樹脂のガラス転移温度や融点の差が大きいため困難である。
一方、特許文献2では、ポリプロピレン樹脂のメルトフローレートを調整することによって、ポリプロピレン樹脂層とポリアミド樹脂層の両者が接している多層容器を成形している。しかしながら、特許文献2に記載の方法では、用いるポリプロピレン樹脂の種類に制約がある。
本発明は、上記従来技術の下、ポリオレフィン樹脂を含む外層と、前記外層に接している、ポリアミド樹脂を含む内層を有する多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法を提供することを目的とする。
上位課題のもと、本発明者が検討を行った結果、ポリアミド樹脂として、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を用い、ポリオレフィン樹脂と共に二色成形した後、ブロー成形することにより、ポリオレフィン樹脂層と、前記層に接している、ポリアミド樹脂層を有する多層容器を製造することに成功した。
具体的には、下記手段により、上記課題は解決された。
<1>ポリオレフィン樹脂を含む外層と、前記外層に接している、ポリアミド樹脂を含む内層とからなる二色成形品を含み、
前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む、
多層容器。
<2>前記ポリオレフィン樹脂の示差走査熱量測定に従って測定した融点と前記キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の示差走査熱量測定に従って測定した融点の差が20~120℃である、<1>に記載の多層容器。
<3>前記外層と内層の厚み比(外層:内層)が、6:4~9:1である、<1>または<2>に記載の多層容器。
<4>前記ポリオレフィン樹脂がポリプロピレン樹脂を含む、<1>~<3>のいずれかに1つに記載の多層容器。
<5>ポリアミド樹脂を含む内層プリフォームと、前記内層プリフォームの外側に配置された外層プリフォーム形成用金型との間に、ポリオレフィン樹脂を含む外層形成用組成物を射出して前記内層プリフォームと外層プリフォームを二色成形することを含み、
前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む、二層プリフォームの製造方法。
<6>ポリアミド樹脂を含む内層プリフォームと、前記内層プリフォームの外側に配置された外層プリフォーム形成用金型との間に、ポリオレフィン樹脂を含む外層形成用組成物を射出して、前記内層プリフォームと外層プリフォームを二色成形して二層プリフォームを製造し、さらに、前記二層プリフォームをブロー成形することを含み、
前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む、多層容器の製造方法。
本発明により、ポリオレフィン樹脂を含む外層と、前記外層に接している、ポリアミド樹脂を含む内層とからなる二色容器を含む多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法を提供可能になった。
本実施形態における二層プリフォームを製造する方法を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という)について詳細に説明する。なお、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は本実施形態のみに限定されない。
なお、本明細書において「~」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、各種物性値および特性値は、特に述べない限り、23℃におけるものとする。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書で示す規格で説明される測定方法等が年度によって異なる場合、特に述べない限り、2021年1月1日時点における規格に基づくものとする。
本実施形態の多層容器は、ポリオレフィン樹脂を含む外層(以下、単に、「ポリオレフィン樹脂層」または「外層」ということがある)と、前記外層に接している、ポリアミド樹脂を含む内層(以下、単に、「ポリアミド樹脂層」または「内層」ということがある)とからなる二色成形品を含み、前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含むことを特徴とする。
これまで、ポリオレフィン樹脂層とそれに接しているポリアミド樹脂層を有する多層容器の成形は困難であったが、本実施形態においては、二色成形を行って二層容器を含む多層容器とすることに成功したものである。二色成形とは、例えば、インサート成形と違い1サイクルで異なる樹脂を交互に成形し2種の樹脂で1つの成形品を製造する技術である。
さらに、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を用いることにより、酸素バリア性に優れた多層容器が得られる。加えて、本実施形態の多層容器においては、寸法変化率を小さくできた。これは、ポリオレフィン樹脂層に含まれるポリオレフィン樹脂は、本来的に吸水率が小さく、寸法変化率が小さい。本実施形態においては、ポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層が接しているため、ポリオレフィン層に追随して、本来的に吸水率が高めであるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含むポリアミド樹脂層の寸法変化も小さくできた。結果として、多層容器の寸法変化率を小さくできたと推測される。
<多層容器>
本実施形態の多層容器は、ポリオレフィン樹脂を含む外層と、前記外層に接している、ポリアミド樹脂を含む内層とからなる二色成形品を含む。
また、本実施形態の多層容器は、ポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層をそれぞれ1層ずつ有する二色成形品(二層容器)が含まれていればよいが、二色容器の内側または外側に他の層を含んでいてもよい。他の層としては、酸素吸収層、接着層、ポリアミド樹脂層以外のガスバリア層、保護層、意匠層等が例示される。これらの詳細は、特開2021-080025号公報の段落0012~0046の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。本実施形態では、他の層はポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層以外の層であることが好ましい。
本実施形態の一例は、ポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層からなる二色成形品のみからなる二層容器であり、他の一例は、前記二色成形品と、その外側および/または内側に他の層を含む多層容器である。
本実施形態の多層容器は、ポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層が多層容器の胴部において、厚さ方向に接しているが、多層容器のすべての部位において、ポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層が接していることを必須とするものではない。特に、多層容器の開口部などでは、接していない部位もあろう。通常は、多層容器の外層の内側の表面積の80%以上において、内層(ポリアミド樹脂層)と接している。
例えば、多層容器がボトルである場合、ボトルの胴部にポリアミド樹脂層が含まれており、開口部(口栓部)付近にはポリアミド樹脂層が含まれていない態様などが例示される。但し、ポリアミド樹脂層がボトルの開口部付近まで存在している方がバリア性能はさらに高くなるため好ましい。
本実施形態の多層容器は、通常、中空容器であり、胴部が、ポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層の二層構造を有する。そして、通常は、胴部におけるポリオレフィン樹脂層の厚み(W)のポリアミド樹脂層の厚み(S)に対する比(厚み比W:S)が、6:4~9:1となることが好ましい。なお、層の厚みとは、平均厚みを意味する。上記厚み比(W:S)は、6:4~8:2であることがより好ましく、6.5:3.5~7.5:2.5であることがさらに好ましい。このような範囲とすることにより、吸湿時の外容積保持率がより向上する傾向にある。
多層容器の胴部におけるポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層の合計厚みは、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは100μm以上であり、さらに好ましくは150μm以上であり、一層好ましくは200μm以上であり、より一層好ましくは300μm以上であり、さらに一層好ましくは400μm以上であり、500μm以上であってもよい。前記下限値以上とすることにより、ボトルの落下耐衝撃性がより向上する傾向にある。また、多層容器の胴部におけるポリオレフィン樹脂層とポリアミド樹脂層の合計厚みは、好ましくは5mm以下であり、より好ましくは3mm以下であり、さらに好ましくは2mm以下であり、1mm以下であってもよく、700μm以下であってもよい。前記上限値以下とすることにより、ボトルの軽量化がより図れる。
多層容器の胴部におけるポリオレフィン樹脂層の厚み(W)は、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは75μm以上であり、さらに好ましくは100μm以上である。前記下限値以上とすることにより、吸湿時の寸法変化率がより小さくなる傾向にある。また、前記ポリオレフィン樹脂層の厚み(W)は好ましくは2mm以下であり、より好ましくは1mm以下であり、さらに好ましくは500μm以下である。本実施形態の多層容器がポリオレフィン樹脂層を2層以上有する場合、それぞれのポリオレフィン樹脂層の厚みは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
多層容器の胴部におけるポリアミド樹脂層の厚み(S)は、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは3μm以上であり、さらに好ましくは10μm以上である。前記下限値以上とすることにより、ガスバリア性がより向上する傾向にある。また、前記ポリアミド樹脂層の厚み(S)は、好ましくは200μm以下であり、より好ましくは150μm以下であり、さらに好ましくは100μm以下である。前記上限値以下とすることにより、吸湿時の寸法変化がより小さくなる傾向にある。
本実施形態における多層容器(特に、ボトル)においてポリアミド樹脂層の質量は、多層容器の総質量に対して1~40質量%とすることが好ましく、より好ましくは2~35質量%、特に好ましくは3~30質量%である。ポリアミド樹脂層の質量を上記範囲とすることにより、ガスバリア性が良好な多層容器が得られる。
多層容器の容量は特に限定されないが、酸素バリア性、および、製造上の観点から、好ましくは30mL以上、より好ましくは50mL以上、さらに好ましくは100mL以上、一層好ましくは200mL以上、より一層好ましくは250mL以上であり、また、好ましくは3,000mL以下、より好ましくは2,000mL以下、さらに好ましくは1,500mL以下、一層好ましくは1,000mL以下、より一層好ましくは600mL以下である。
本実施形態の多層容器は、上述の通り、酸素バリア性に優れることが好ましい。
具体的には、本実施形態の多層容器は、酸素透過率が8.0×10-2cc/(pkg・day)以下であることが好ましく、9.0×10-3cc/(pkg・day)以下であることがより好ましく、5.0×10-3cc/(pkg・day)以下であることがさらに好ましい。前記酸素透過率は、例えば、ポリアミド樹脂層に酸素バリア性に優れたポリアミド樹脂を用いることによって達成される。下限値は0cc/(pkg・day)が理想であるが、1.0×10-3cc/(pkg・day)以上であっても十分に要求性能を満たす。このような優れた酸素バリア性はキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を用いることによって達成される。酸素透過率は、後述する実施例の記載に従って測定される。
次に、本実施形態におけるポリオレフィン樹脂を含む外層(ポリオレフィン樹脂層)の詳細について説明する。
本実施形態で用いるポリオレフィン樹脂は、特に定めるものではなく、公知のポリオレフィン樹脂を用いることができる。具体的には、特開2014-068767号公報の段落0101~0103に記載のポリオレフィン樹脂が例示され、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本実施形態で用いるポリオレフィン樹脂は、酸変性ポリオレフィン樹脂(例えば、無水マレイン酸ポリオレフィン樹脂)であっても、酸未変性ポリオレフィン樹脂であってもよいが、酸未変性ポリオレフィン樹脂が好ましい。酸未変性ポリオレフィン樹脂とは、ポリオレフィン樹脂の滴定法に従って測定した酸価が酸変性率2.0質量%以下であることがことをいい、1.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることがさらに好ましく、0.01質量%以下であってもよい。
ポリオレフィン樹脂は、シクロオレフィン樹脂およびポリプロピレン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、ポリプロピレン樹脂(PP)がより好ましい。シクロオレフィン樹脂は、シクロオレフィンホモポリマー(COP)であってもよいし、シクロオレフィンコポリマー(COC)であってもよい。
COPとは、例えば、ノルボルネンを開環重合し水素添加した重合物である。COPは、例えば、特開平5-317411号公報に記載されており、また、日本ゼオン(株)製のZEONEX(登録商標)またはZEONOR(登録商標)や(株)大協精工製のDaikyo Resin CZ(登録商標)として市販されている。
COCとは、例えば、ノルボルネンとエチレン等のオレフィンを原料とした共重合体、およびテトラシクロドデセンとエチレン等のオレフィンを原料とした共重合体である。COCは、例えば三井化学(株)製、アペル(登録商標)として市販されている。
PPは公知のものを使用することができる。具体的にはその化学構造から、ホモポリプロピレン、プロピレン-エチレンランダムコポリマー、プロピレン-エチレンブロックコポリマーが挙げられる。
本実施形態で用いるポリオレフィン樹脂の示差走査熱量測定に従って測定した融点は、100℃以上であることが好ましく、105℃以上であることがより好ましく、110℃以上であることがさらに好ましく、120℃以上であることが一層好ましく、130℃以上であることがより一層好ましい。前記ポリオレフィン樹脂の融点は、180℃以下であることが好ましく、175℃以下であることがより好ましく、170℃以下であることがさらに好ましく、165℃以下であることが一層好ましく、160℃以下であることがより一層好ましく、さらには150℃以下、145℃以下、140℃以下、135℃以下であってもよい。
融点は後述する実施例の記載に従って測定される。
本実施形態におけるポリオレフィン樹脂層が2種以上のポリオレフィン樹脂を含む場合、ポリオレフィン樹脂の融点は、各ポリオレフィン樹脂の融点に質量分率をかけた値とする。
本実施形態で用いるポリオレフィン樹脂は、ASTM D1238に準拠して、230℃、2.16kgfの条件で測定したメルトフローレート(MFR)が250g/10分以下であることが好ましい。本実施形態においては、ポリオレフィン樹脂のMFRを250g/10分以下の汎用ポリオレフィン樹脂を用いても、ポリアミド樹脂層とポリオレフィン樹脂層が接している多層容器を成形できる点で有益である。また、前記ポリオレフィン樹脂のMFRの下限は、10g/10分以上であることが好ましい。
本実施形態におけるポリオレフィン樹脂層が2種以上のポリオレフィン樹脂を含む場合、ポリオレフィン樹脂のMFRは混合物のMFRとする。
ポリオレフィン樹脂層におけるポリオレフィン樹脂(好ましくは、ポリプロピレン樹脂)の含有量は、ポリオレフィン樹脂層の90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることがさらに好ましく、99質量%以上であってもよい。前記含有量の上限値は100質量%であってもよい。
本実施形態におけるポリオレフィン樹脂層は、ポリオレフィン樹脂を、1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
ポリオレフィン樹脂層には、ポリオレフィン樹脂以外の成分を含有してもよい。その他の成分としては、ポリオレフィン樹脂以外の樹脂、熱安定剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、滑剤、展着剤、顔料、染料などが挙げられる。
ポリオレフィン樹脂層は、上記成分を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。これらの成分は、ポリオレフィン樹脂100質量部に対し、10質量部以下の割合で配合されることが好ましい。
次に、本実施形態におけるポリアミド樹脂を含む内層(ポリアミド樹脂層)の詳細について説明する。
本実施形態で用いるポリアミド樹脂は、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む。キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を用いることにより、ガスバリア性により優れた多層容器が得られる。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂のジアミン由来の構成単位は、より好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは85モル%以上、より一層好ましくは90モル%以上、さらに一層好ましくは95モル%以上が、特に一層好ましくは97モル%以上がメタキシリレンジアミンおよび/またはパラキシリレンジアミンに由来する。
本実施形態において、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンの比率は、メタキシリレンジアミン10~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~90モル%であることが好ましく、メタキシリレンジアミン30~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~70モル%であることがより好ましく、メタキシリレンジアミン70~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~30モル%であることがさらに好ましく、メタキシリレンジアミン90~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~10モル%であることが一層好ましく、メタキシリレンジアミン98~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~2モル%であることがより一層好ましい。上記範囲とすることにより、ガスバリア性がより向上する傾向にある。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の原料ジアミン成分として用いることができるメタキシリレンジアミンおよびパラキシリレンジアミン以外のジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2-メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4-トリメチル-ヘキサメチレンジアミン、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、2,2-ビス(4-アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環式ジアミン、ビス(4-アミノフェニル)エーテル、パラフェニレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン等を例示することができ、1種または2種以上を混合して使用できる。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂のジカルボン酸由来の構成単位は、より好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは90モル%以上、より一層好ましくは95モル%以上が、さらに一層好ましくは98モル%以上が、特に一層好ましくは99.9モル%以上が、炭素数が4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の原料ジカルボン酸成分として用いるのに好ましい炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸が例示でき、1種または2種以上を混合して使用できるが、これらの中でもポリアミド樹脂の融点が成形加工するのに適切な範囲となることから、アジピン酸および/またはセバシン酸がより好ましく、アジピン酸がさらに好ましい。
上記炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、テレフタル酸、オルソフタル酸等のフタル酸化合物、1,2-ナフタレンジカルボン酸、1,3-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、1,6-ナフタレンジカルボン酸、1,7-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸といったナフタレンジカルボン酸の異性体等を例示することができ、1種または2種以上を混合して使用できる。特に、炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸が例示される。
本実施形態におけるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂は、ジアミン由来の構成単位の70モル%以上(より好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは90モル%以上、より一層好ましくは95モル%以上が、さらに一層好ましくは98モル%以上)がメタキシリレンジアミンに由来し、ジカルボン酸由来の構成単位の70モル%以上(より好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは90モル%以上、より一層好ましくは95モル%以上が、さらに一層好ましくは98モル%以上)がアジピン酸および/またはセバシン酸(好ましくはアジピン酸)に由来するものが特に好ましい。
また、前記キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂がイソフタル酸変性されたものであってもよい。例えば、ジカルボン酸由来の構成単位の1~10モル%がイソフタル酸由来の構成単位である場合などが例示される。
なお、本実施形態で用いるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂は、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位を主成分として構成されるが、これら以外の構成単位を完全に排除するものではなく、ε-カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸等の脂肪族アミノカルボン酸類由来の構成単位を含んでいてもよいことは言うまでもない。ここで主成分とは、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を構成する構成単位のうち、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位の合計数が全構成単位のうち最も多いことをいう。本実施形態では、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂における、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位の合計は、全構成単位の90質量%以上を占めることが好ましく、95質量%以上を占めることがより好ましく、98質量%以上を占めていてもよい。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の製造方法は、公知の方法を採用できる。例えば、国際公開第2017/057463号の段落0041~0043の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
本実施形態で用いるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の数平均分子量は、多層容器の用途や成形方法により適宜選択されるが、多層容器の成形性や強度の観点から、10,000~60,000が好ましく、11,000~50,000がより好ましい。
前記数平均分子量は、特開2018-165298号公報の段落0047の記載に従って測定することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
本実施形態で用いるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の示差走査熱量測定に従って測定した融点は、160℃以上であることが好ましく、170℃以上であることがより好ましく、175℃以上であることがさらに好ましく、180℃以上であることが一層好ましく、185℃以上であることがより一層好ましい。前記キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の融点は、300℃以下であることが好ましく、290℃以下であることがより好ましく、285℃以下であることがさらに好ましく、280℃以下であることが一層好ましく、270℃以下であることがより一層好ましい。
融点は後述する実施例の記載に従って測定される。
本実施形態におけるポリアミド樹脂層が2種以上のキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む場合、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の融点は、各キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の融点に質量分率をかけた値とする。
また、本実施形態の多層容器において、前記ポリオレフィン樹脂の示差走査熱量測定に従って測定した融点と前記キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の示差走査熱量測定に従って測定した融点の差(絶対値、通常は、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂-ポリオレフィン樹脂)が20~120℃であることが好ましく、50~120℃であることがより好ましい。
本実施形態で用いるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の相対粘度は、1.9以上であることが好ましく、2.0以上であることがより好ましく、2.1以上であることがさらに好ましく、2.2以上であってもよい。また、前記キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の相対粘度は、2.7以下であることが好ましく、2.6以下であることがより好ましく、2.5以下であることがさらに好ましく、2.3以下であってもよい。
本実施形態で用いるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の相対粘度は、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂0.2gを96%硫酸20mLに溶解し、キャノンフェンスケ型粘度計にて25℃で測定した落下時間(t)と、同様に測定した96%硫酸そのものの落下時間(t0)の比であり、次式で示される。
相対粘度=t/t0
本実施形態におけるポリアミド樹脂層が2種以上のキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む場合、混合物の相対粘度とする。
本実施形態におけるポリアミド樹脂層に含まれるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の含有量は、ポリアミド樹脂層を基準として、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることが一層好ましく、95質量%以上であることがより一層好ましく、98質量%以上であることがさらに一層好ましく、99質量%以上であってもよい。前記下限値以上とすることにより、バリア性がより向上する傾向にある。前記ポリアミド樹脂の含有量の上限は、特に定めるものではないが、例えば、100質量%であってもよく、99.9質量%以下であってもよい。
本実施形態において、ポリアミド樹脂層は、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂以外のポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂以外の成分を含んでいてもよい。ポリアミド樹脂以外の成分としては、具体的には、ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂、酸化促進剤、黄変抑制剤、酸素吸収剤、熱安定剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、滑剤(ステアリン酸カルシウム等)、展着剤などが挙げられる。酸化促進剤および黄変抑止剤については、国際公開第2021/177126号の段落0061~0070に記載の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂以外のポリアミド樹脂としては、脂肪族ポリアミド樹脂であっても、半芳香族ポリアミド樹脂であっても、脂肪族ポリアミド樹脂と半芳香族ポリアミド樹脂の混合物であってもよいが、少なくとも半芳香族ポリアミド樹脂を含むことが好ましい。例えば、ポリアミド樹脂としては、特開2011-132550号公報の段落0011~0013の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
脂肪族ポリアミド樹脂としては、ポリアミド6、ポリアミド66が例示され、ポリアミド66が好ましい。
半芳香族ポリアミド樹脂としては、テレフタル酸系ポリアミド樹脂(ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド10T)、テレフタル酸およびイソフタル酸系ポリアミド樹脂(ポリアミド6T/6I、ポリアミド9T/9I、ポリアミド10T/10I)が例示される。
ポリアミド樹脂層は、上記キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂以外のポリアミド樹脂を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂以外のポリアミド樹脂は、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂100質量部に対し、10質量部以下の割合で配合されることが好ましい。
次に、本実施形態の多層容器の使用形態について説明する。
本実施形態の多層容器の形状は特に限定されず、例えば、ボトル、カップ等の成形容器が挙げられ、ボトルが好ましい。
本実施形態における多層容器に保存される対象は、特に制限されるものではなく、食品、化粧品、医薬品、トイレタリー、機械・電気・電子部品、オイル、樹脂類などが挙げられる。
食品としては、水産加工品、畜産加工品、飯類、液体食品が挙げられる。特に、酸素の影響を受けやすい食品の保存に適している。これらの詳細は、特開2011-037199号公報の段落0032~0035の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。食品の具体例を示すならば、野菜汁、果汁、お茶類、コーヒー・コーヒー飲料類、乳・乳飲料類、ミネラルウォーター、イオン性飲料、酒類、乳酸菌飲料、豆乳等の飲料;豆腐類、卵豆腐類、ゼリー類、プリン、水羊羹、ムース、ヨーグルト類、杏仁豆腐などのゲル状食品;ソース、醤油、ケチャップ、麺つゆ、たれ、食酢、味醂、ドレッシング、ジャム、マヨネーズ、味噌、漬物の素、すり下ろし香辛料等の調味料;サラミ、ハム、ソーセージ、焼鳥、ミートボール、ハンバーグ、焼豚、ビーフジャーキー等の食肉加工品;蒲鉾、貝水煮、煮魚、竹輪等の水産加工品;粥、炊飯米、五目飯、赤飯等の米加工品;ミートソース、マーボーソース、パスタソース、カレー、シチュー、ハヤシソース等のソース類;チーズ、バター、クリーム、コンデンスミルク等の乳加工品;ゆで卵、温泉卵等の卵加工品;煮野菜・煮豆;揚げ物、蒸し物、炒め物、煮物、焼き物等の惣菜類;漬物;うどん、そば、スパゲッティ等の麺類・パスタ類;果物シラップ漬け等が挙げられる。
保存対象によっては、多層容器を、紫外線や電子線、γ線、X線等を用いて殺菌あるいは滅菌してもよい。
次に、本実施形態の二層プリフォームの製造方法について説明する。
本実施形態の二層プリフォームの製造方法は、ポリアミド樹脂を含む内層プリフォームと、前記内層プリフォームの外側に配置された外層プリフォーム形成用金型との間に、ポリオレフィン樹脂を含む外層形成用組成物を射出して前記内層プリフォームと外層プリフォームを二色成形することを含み、前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む。このように二色成形することにより、ポリアミド樹脂層とポリオレフィン樹脂層が接した二色成形品を含む多層容器を製造することができる。
前記二層プリフォームの製造方法について、図1を参照しつつ、さらに詳細を説明する。
図1に示す実施形態においては、ポリアミド樹脂を含む内層プリフォーム1が用いられる(図1(a))。内層プリフォーム1は、好ましくは、ポリアミド樹脂を含む内層形成用組成物から形成される。内層プリフォーム1は、最終的に二色成形品(二色容器)の内層となる部分である。多層容器は、内層と外層の2層のみからなっていてもよいが、他の層を有していてもよく、内層が多層容器の最内層とはならない場合もある。内層形成用組成物に含まれるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂は、上記多層容器の項で説明したキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂と同様である。また、ポリアミド樹脂を含む内層形成用組成物は、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂以外の成分を含んでいてもよく、その詳細も内層(ポリアミド樹脂層)の項で説明した他の成分と同様である。また、内層(ポリアミド樹脂層)の各構成分の質量比率や、内層形成用組成物に含まれるポリアミド樹脂の質量割合も、上記内層(ポリアミド樹脂層)の項で説明した内容と同様である。
内層プリフォーム1は、通常、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む内層形成用組成物を内層形成用金型に射出して成形される(図示せず)。内層形成用組成物の射出温度(内層側射出シリンダー温度)は、外層形成用組成物の射出温度(外層側射出シリンダー温度)+(5~40)℃であることが好ましく、外層側射出シリンダー温度+(5~35)℃であることがより好ましく、外層側射出シリンダー温度+(10~30)℃であることがさらに好ましい。
本実施形態における外層プリフォームは二色成形で成形されるため、同じ射出成形機内で成形される。また、通常、内層プリフォーム1が完全に冷却固化していない状態で、その外側に外層プリフォームが形成される。
より具体的には、図1に示す実施形態においては、二色成形装置において、内層プリフォーム1の外側に外層プリフォーム形成用金型2が配置される(図1(b))。そして、内層プリフォーム1と、外層プリフォーム形成用金型2の間に、外層形成用組成物3が射出される。ポリオレフィン樹脂を含む外層形成用組成物は、最終的に二色成形品(二色容器)の外層となる部分である。ただし、上述のとおり、多層容器は、内層と外層の2層のみからなっていてもよいが、他の層を有していてもよく、上記外層が多層容器の最外層とはならない場合もある。外層形成用組成物に含まれるポリオレフィン樹脂は、上記多層容器の項で説明したポリオレフィン樹脂と同様である。また、ポリオレフィン樹脂を含む外層形成用組成物は、ポリオレフィン樹脂以外の成分を含んでいてもよく、その詳細も外層の項で説明した他の成分と同様である。また、外層(ポリオレフィン樹脂層)の各構成分の質量比率や、外層形成用組成物に含まれるポリオレフィン樹脂の質量割合も、上記外層の項で説明した内容と同様である。
二層プリフォームの状態において、多層容器の胴部となる部分(二層)の平均厚みは、通常、2.0~7.0mm程度であり、さらには、2.5~6.0mm程度であり、特には、2.5~5.5mm程度である。
本実施形態においては、外層と内層の厚み比率が、6.5:3.5~7.5:2.5であることが特に好ましい。このような比率とすることにより、より性能に優れた二層プリフォームが得られる。
本実施形態においては、上述の通り、内層プリフォーム1と、外層プリフォーム形成用金型2の間に、外層形成用組成物3が射出される。
外層形成用組成物3は、内層プリフォーム1の下方(通常、多層容器の開口部と反対側)となる位置から射出されることが好ましい。このときの外層形成用組成物3は、溶融状態にある。
外層形成用組成物3の射出温度(外層側射出シリンダー温度)は、外層形成用組成物3に含まれるポリオレフィン樹脂の融点+50~140℃であることが好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点+60~120℃であることがより好ましい。前記範囲とすることにより、ブロー成形性がより向上する傾向にある。
外層形成用組成物3を射出成形する際の、内層プリフォーム1の温度は、外層形成用組成物3の温度-150~210℃であることが好ましく、外層形成用組成物3の温度-170~190℃であることがより好ましい。前記範囲とすることにより、ブロー成形前の予備加熱を短縮できる傾向にある。
このようにして得られた二層プリフォームは、内層プリフォーム1と外層プリフォーム4が接したものとなる。
上記二層プリフォームにおいて、外層プリフォームの厚みは、多層容器の胴部になる部分の平均厚みが、1.5mm以上であることが好ましく、2.0mm以上であることがより好ましく、2.8mm以上であってもよく、また、6.0mm以下であることが好ましく、5.0mm以下であることがより好ましい。
上記二層プリフォームにおいて、内層プリフォームの厚みは、多層容器の胴部になる部分の平均厚みが、0.7mm以上であることが好ましく、1.0mm以上であることがより好ましく、また、3.0mm以下であることが好ましく、2.0mm以下であることがより好ましい。
次に、本実施形態の多層容器の製造方法について説明する。
本実施形態の多層容器の製造方法においては、ポリアミド樹脂を含む内層プリフォームと、前記内層プリフォームの外側に配置された外層プリフォーム形成用金型との間に、ポリオレフィン樹脂を含む外層形成用組成物を射出して、前記内層プリフォームと外層プリフォームを二色成形して二層プリフォームを製造し、さらに、前記二層プリフォームをブロー成形することを含み、前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含むことが好ましい。
このような二色成形することにより、ポリアミド樹脂層とポリオレフィン樹脂層の間に接着層がなくても、多層容器とすることができる。二層プリフォームの製造までは、上記二層プリフォームの製造方法と同様である。
また、二層プリフォームをブロー成形することについては、公知の技術を採用できる。例えば、ブロー成形は、二軸延伸ブロー成形することが好ましい。なお、二軸延伸ブロー成形による二層プリフォームの成形の際には、プリフォーム加熱温度を、外層形成用組成物の射出温度(外層側射出シリンダー温度)+(1~50℃)(好ましくは外層側射出シリンダー温度+(4~40℃)、より好ましくは外層側射出シリンダー温度+(10~30℃))にプリフォームを加熱することが好ましい。また、二層プリフォームが好ましくは90~120℃、より好ましくは95~115℃となるように加熱することが好ましい。また、二軸延伸ブロー成形は、一次ブロー圧力を好ましくは0.5~2.0MPa、より好ましくは0.5~1.2MPa、二次ブロー圧力を好ましくは1.0~5.00MPa、より好ましくは1.5~4.5MPaとすることが好ましい。これにより、厚さムラや延伸ムラの発生が抑制され、優れた強度の多層容器を得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
実施例で用いた測定機器等が廃番等により入手困難な場合、他の同等の性能を有する機器を用いて測定することができる。
1.原料
PP:ポリプロピレン樹脂、製造元:LCY Chemical、品番:Globalene 8681、融点:約130℃、ASTM D1238に準拠して、230℃、2.16kgfの条件で測定したメルトフローレート(MFR)が230g/10分
<MXD6(相対粘度2.4)の合成>
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下槽および窒素ガス導入管を備えたジャケット付反応缶内でアジピン酸を入れ、十分窒素置換し、170℃にて加熱し溶融した後、内容物を撹拌しながら、メタキシリレンジアミン(三菱ガス化学社製、MXDA)をアジピン酸とのモル比が0.994(ジアミン/ジカルボン酸)になるように徐々に滴下しながら、温度を240℃まで上昇させた。滴下終了後、260℃まで昇温し、20分間継続した。その後、反応系内圧を0.08MPaまで連続的に減圧し、反応を継続した。反応終了後、反応缶内を窒素ガスにて0.2MPaの圧力を掛けポリマーを重合槽下部のノズルよりストランドとして取出し、水冷後ペレタイザーにてペレット化することで得た。
得られた樹脂の融点は、237℃であった。
<MXD10(相対粘度2.1)の合成>
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下槽および窒素ガス導入管を備えたジャケット付反応缶内でセバシン酸(CASDA製)を入れ、十分窒素置換し、170℃にて加熱し溶融した後、内容物を撹拌しながら、メタキシリレンジアミン(三菱ガス化学社製、MXDA)をセバシン酸とのモル比が1:1になるように徐々に滴下しながら、温度を240℃まで上昇させた。滴下終了後、260℃まで昇温し、20分間継続した。その後、反応系内圧を0.08MPaまで連続的に減圧し、反応を継続した。反応終了後、反応缶内を窒素ガスにて0.2MPaの圧力を掛けポリマーを重合槽下部のノズルよりストランドとして取出し、水冷後ペレタイザーにてペレット化することで得た。
得られた樹脂の融点は、190℃であった。
<融点の測定>
融点(Tm)は、DSC(示差走査熱量測定)法により観測される昇温時の吸熱ピークのピークトップの温度として測定した。
測定には、示差走査熱量計を用い、試料量は約5mgとし、雰囲気ガスとしては窒素を30mL/分で流し、昇温速度は10℃/分の条件で室温から予想される融点以上の温度まで加熱し溶融させた際に観測される吸熱ピークのピークトップの温度から融点を求めた。
示差走査熱量計は、島津製作所社(SHIMADZU CORPORATION)製「DSC-60」を用いた。
実施例1
<ボトルの製造>
ポリアミド樹脂組成物は、表1に示すポリアミド樹脂100質量部に対し、ステアリン酸カルシウム100質量ppmをドライブレンドして製造した。
2本の射出シリンダーを有する二色成形射出延伸ブロー成形機(日精エー・エス・ビー機械株式会社製)を使用して、一方の射出シリンダーからポリアミド樹脂組成物を射出して、ポリアミド樹脂層(内層)を形成した後、他方の射出シリンダーからポリプロピレン樹脂を射出して、ポリオレフィン樹脂層(外層)を形成し、二層プリフォームを得た。得られた二層プリフォームを再加熱して二軸延伸ブロー成形を行い、2層ボトルを得た。2層ボトルの成形条件は、以下に示したとおりである。
外層のプリフォームの胴部厚み :3.3mm
内層のプリフォームの胴部厚み :1.4mm
外層側射出シリンダー温度 :240℃
内層側射出シリンダー温度 :260℃
ブロー成形前の加熱温度 :260℃
一次ブロー圧力 :1.0MPa
二次ブロー圧力 :3.2MPa
得られたボトルは、胴部の厚さが、外層0.39mm、内層0.14mmであり、質量28g、内容積350mLであった。
得られたボトルを用いて以下の評価を行った。
<酸素バリア性>
得られたボトルに50mL水を100mL充填し、酸素分圧0.21atmの条件下で、ボトル内部湿度100%RH(相対湿度)、外部湿度50%RH(相対湿度)、温度23℃の条件にて、ボトル内部に1atmの窒素を20mL/分で流通させ、24時間後のクーロメトリックセンサーにてボトル内部を流通後の窒素中に含まれる酸素量を検出することで、酸素透過率を測定した。単位は、cc/(pkg・day)で示した。
酸素透過率の測定に際し、酸素透過率測定装置(MOCON社製、商品名「OX-TRAN 2/61」)を使用した。
<吸湿時の外容積保持率>
得られたボトルを50℃、90%相対湿度下に30日間静置した。試験前後のボトルの外容積を測定して、保持率を算出した。外容積は、1Lメスシリンダー内に水を300mL入れて、そこへボトルを浸漬して増加した水量から外容積を確認した。
保持率(単位%)
=[ボトルの試験後の外容積/ボトルの試験前の外容積]×100
<落下試験>
得られたボトルに350mLの水を充填し、胴部を両手で持ち、高さ80cmの位置で静かに手を放して、ボトルの底部が地面に接触するように垂直に落下させて、割れの有無を確認した。
実施例2
実施例1において、表1に示す通り、ポリアミド樹脂の種類を変更し、他は同様に行った。実施例2で用いたポリアミド樹(MXD10)の射出シリンダー温度は260℃とした。
比較例1
<ボトルの製造>
1本の射出シリンダーを有する射出延伸ブロー成形機(日精エー・エス・ビー機械株式会社製)を使用して、射出シリンダーから、ポリプロピレン樹脂を射出し、プリフォームを得た。得られたプリフォームを再加熱してブロー成形を行い、単層ボトルを得た。単層ボトルの成形条件は、以下に示したとおりである。
プリフォームの胴部厚み :4.7mm
射出シリンダー温度 :240℃
ブロー成形前の加熱温度 :280℃
一次ブロー圧力 :1.0MPa
二次ブロー圧力 :3.2MPa
得られたボトルは、胴部の厚さが、外層0.39mm、内層0.14mmであり、質量28g、内容積350mLであった。
得られたボトルを用いて実施例1と同様に評価を行った。
比較例2
<ボトルの製造>
ポリアミド樹脂組成物は、表1に示すポリアミド樹脂100質量部に対し、ステアリン酸カルシウム100質量ppmをドライブレンドして製造した。
1本の射出シリンダーを有する射出延伸ブロー成形機(日精エー・エス・ビー機械株式会社製)を使用して、射出シリンダーからポリアミド樹脂組成物を射出し、プリフォームを得た。得られたプリフォームを再加熱してブロー成形を行い、単層ボトルを得た。単層ボトルの成形条件は、以下に示したとおりである。
プリフォームの胴部厚み:4.7mm
射出シリンダー温度 :260℃
ブロー成形前の加熱温度 :280℃
一次ブロー圧力 :1.0MPa
二次ブロー圧力 :3.2MPa
得られたボトルは、胴部の厚さが、外層0.39mm、内層0.14mmであり、質量28g、内容積350mLであった。
得られたボトルを用いて実施例1と同様に評価を行った。
比較例3
比較例2において、射出シリンダー温度は260℃、ブロー成形温度は280℃とし、表1に示す通り、ポリアミド樹脂の種類を変更し、他は同様に行った。
Figure 2023113241000002
上記結果から明らかなとおり、本発明の多層容器は、酸素バリア性に優れ、かつ、吸湿時の外容積保持率が高い、すなわち、寸法変化率に優れていた。さらに、落下試験後の割れも無かった。
1 内層プリフォーム
2 外層プリフォーム形成用金型
3 外層形成用組成物
4 外層プリフォーム

Claims (6)

  1. ポリオレフィン樹脂を含む外層と、前記外層に接している、ポリアミド樹脂を含む内層とからなる二色成形品を含み、
    前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む、
    多層容器。
  2. 前記ポリオレフィン樹脂の示差走査熱量測定に従って測定した融点と前記キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の示差走査熱量測定に従って測定した融点の差が20~120℃である、請求項1に記載の多層容器。
  3. 前記ポリオレフィン樹脂がポリプロピレン樹脂を含む、請求項1または2に記載の多層容器。
  4. 前記外層と内層の厚み比(外層:内層)が、6:4~9:1である、請求項1~3のいずれか1項に記載の多層容器。
  5. ポリアミド樹脂を含む内層プリフォームと、前記内層プリフォームの外側に配置された外層プリフォーム形成用金型との間に、ポリオレフィン樹脂を含む外層形成用組成物を射出して前記内層プリフォームと外層プリフォームを二色成形することを含み、
    前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む、二層プリフォームの製造方法。
  6. ポリアミド樹脂を含む内層プリフォームと、前記内層プリフォームの外側に配置された外層プリフォーム形成用金型との間に、ポリオレフィン樹脂を含む外層形成用組成物を射出して、前記内層プリフォームと外層プリフォームを二色成形して二層プリフォームを製造し、さらに、前記二層プリフォームをブロー成形することを含み、
    前記ポリアミド樹脂が、ジアミンに由来する構成単位とジカルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を含む、多層容器の製造方法。
JP2022015448A 2022-02-03 2022-02-03 多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法 Pending JP2023113241A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022015448A JP2023113241A (ja) 2022-02-03 2022-02-03 多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法
PCT/JP2022/045481 WO2023149078A1 (ja) 2022-02-03 2022-12-09 多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022015448A JP2023113241A (ja) 2022-02-03 2022-02-03 多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023113241A true JP2023113241A (ja) 2023-08-16

Family

ID=87552154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022015448A Pending JP2023113241A (ja) 2022-02-03 2022-02-03 多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2023113241A (ja)
WO (1) WO2023149078A1 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3049209B2 (ja) * 1996-09-06 2000-06-05 日本酸素株式会社 合成樹脂製断熱容器および合成樹脂製断熱蓋
EP3357690B1 (en) * 2015-10-02 2022-08-10 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Multi-layer container and production method therefor, single-layer container production method, and recycled polyester resin production method

Also Published As

Publication number Publication date
WO2023149078A1 (ja) 2023-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2082861B1 (en) Injection molded body having excellent barrier property
US8778470B2 (en) Multi-layer bottle
EP1977878B1 (en) Method for filling into multilayer bottle and multilayer bottle
EP1902838B1 (en) Multi-layered bottle
JP5471009B2 (ja) 多層容器
WO2019208502A1 (ja) 多層体および多層容器
JP2008120076A (ja) バリア性に優れた多層射出成形体
WO2023149078A1 (ja) 多層容器、二層プリフォームの製造方法、および、多層容器の製造方法
WO2021070629A1 (ja) 多層容器の製造方法
JP2010254811A (ja) 樹脂組成物および包装材料
JP2007211159A (ja) 樹脂組成物および多層構造物
JP7363773B2 (ja) 多層体および多層容器
WO2023149079A1 (ja) 多層容器、二層プリフォームの製造方法および多層容器の製造方法
CN112041163B (zh) 多层体和多层容器
WO2023171065A1 (ja) 多層体および多層容器
JP2010241910A (ja) 樹脂組成物および多層構造物