JP2023112672A - 情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】
3次元の空間を階層的に分割して管理することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】
情報処理装置において、緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間内の第1サ
イズの複数の第1分割空間領域に夫々付与された固有識別子と、前記第1分割空間領域内
の、前記第1サイズより小さい第2サイズの複数の第2分割空間領域に夫々付与された固
有識別子を格納する格納手段と、複数の前記第1分割空間領域及び複数の前記第2分割空
間領域の夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の前記固有識別子に関連付けて前記
格納手段に格納させる制御手段と、を有する。
【選択図】 図14
3次元の空間を階層的に分割して管理することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】
情報処理装置において、緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間内の第1サ
イズの複数の第1分割空間領域に夫々付与された固有識別子と、前記第1分割空間領域内
の、前記第1サイズより小さい第2サイズの複数の第2分割空間領域に夫々付与された固
有識別子を格納する格納手段と、複数の前記第1分割空間領域及び複数の前記第2分割空
間領域の夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の前記固有識別子に関連付けて前記
格納手段に格納させる制御手段と、を有する。
【選択図】 図14
Description
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム等に関するものである。
近年、世界では自律走行モビリティや空間認識システムなどの技術革新に伴い、異なる組織や社会の構成員の間でデータやシステムをつなぐ全体像(以下、デジタルアーキテクチャ)の開発が促進されている。
デジタルアーキテクチャを活用することで、自律走行モビリティや空間認識システムはより多くの情報を取得することができるようになるとともに、自己以外の外部デバイス及びシステムと連携してより大きな課題を解決することができるようになる。これを実現するためには、現実世界の空間とデジタル情報を結び付ける技術が必要である。
従来から、現実世界の空間とデジタル情報を結び付ける技術として、特許文献1のような技術がある。特許文献1では、ユーザの提供する時空間管理データに従って単一のプロセッサが時空間領域を時間及び空間で分割して、複数の時空間分割領域を生成している。又、時空間分割領域の時間及び空間の近傍性を考慮して、複数の時空間分割領域の各々を一意に識別するための、一次元の整数値で表現される識別子を割り当てている。
そして、その識別子が近い時空間分割領域のデータが記憶装置上で近くに配置されるように、時系列データの配置を決定する時空間データ管理システムが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1においては、生成された領域に関するデータを識別子で把握できるのはそれを生成したプロセッサ内でのみである。よって、異なるシステムのユーザがその空間分割領域の情報を活用することができない。
そこで、本発明は、3次元の空間を階層的に分割して管理することができる情報処理装置を提供することを1つの目的とする。
本発明の1側面の情報処理装置は、
緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間内の第1サイズの複数の第1分割空間領域に夫々付与された固有識別子と、前記第1分割空間領域内の、前記第1サイズより小さい第2サイズの複数の第2分割空間領域に夫々付与された固有識別子を格納する格納手段と、
複数の前記第1分割空間領域及び複数の前記第2分割空間領域の夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の前記固有識別子に関連付けて前記格納手段に格納させる制御手段と、を有することを特徴とする。
緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間内の第1サイズの複数の第1分割空間領域に夫々付与された固有識別子と、前記第1分割空間領域内の、前記第1サイズより小さい第2サイズの複数の第2分割空間領域に夫々付与された固有識別子を格納する格納手段と、
複数の前記第1分割空間領域及び複数の前記第2分割空間領域の夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の前記固有識別子に関連付けて前記格納手段に格納させる制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、3次元の空間を階層的に分割して管理することができる情報処理装置を提供することが出来る。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。尚、各図において、同一の部材または要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
尚、実施形態においては自律移動体の制御に適用した例について説明するが、移動体はユーザが移動体の移動に関して少なくとも1部を操作可能なものであっても良い。即ち、例えばユーザに対して移動経路等に関する各種表示等を行い、その表示を参照してユーザが移動体の運転操作の一部を行う構成であっても良い。
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態1にかかる自律移動体制御システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の自律移動体制御システム(制御システムと略すこともある。)は、システム制御装置10、ユーザインターフェース11、自律移動体12、経路決定装置13、変換情報保持装置14、センサノード15等を備える。尚、ここで、ユーザインターフェース11はユーザ端末装置を意味する。
図1は本発明の実施形態1にかかる自律移動体制御システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の自律移動体制御システム(制御システムと略すこともある。)は、システム制御装置10、ユーザインターフェース11、自律移動体12、経路決定装置13、変換情報保持装置14、センサノード15等を備える。尚、ここで、ユーザインターフェース11はユーザ端末装置を意味する。
尚、本実施形態では、図1に示される各装置はインターネット16を介して、後述される夫々のネットワーク接続部によって接続されている。しかし、例えば、LAN(Local Area Network)等の他のネットワークシステムを用いてもかまわない。
又、システム制御装置10、ユーザインターフェース11、経路決定装置13、変換情報保持装置14等の一部は同一装置として構成しても構わない。
又、システム制御装置10、ユーザインターフェース11、経路決定装置13、変換情報保持装置14等の一部は同一装置として構成しても構わない。
システム制御装置10、ユーザインターフェース11、自律移動体12、経路決定装置13、変換情報保持装置14、センサノード15は夫々、コンピュータとしてのCPUや、記憶媒体としてのROM、RAM、HDD等からなる情報処理装置を含んでいる。各装置の機能及び内部構成の詳細については後に説明する。
次に、前記自律移動体制御システムによって提供されるサービスアプリケーションソフトウェア(以下、アプリと略す。)について説明する。尚、説明にあたっては、先ず、ユーザが位置情報を入力する際にユーザインターフェース11に表示される画面イメージを図2(A)、(B)を用いて説明する。
続いて、ユーザが自律移動体12の現在位置を閲覧する際のユーザインターフェース11に表示される画面イメージを図3(A)、図3(B)を用いて説明する。これらの説明により、前記自律移動体制御システムにおいて、どのようにしてアプリの操作がされるのかを例を用いて説明する。
尚、本説明において、便宜上、地図表示は二次元の平面で説明するが、本実施の形態において、ユーザは「高さ」も含めた3次元的な位置指定が可能であり、「高さ」情報を入力することもできる。即ち、本実施形態によれば3次元地図を生成することができる。
図2(A)はユーザが位置情報を入力する際の入力画面の例を示す図、図2(B)は使用する自律移動体を選択するための選択画面の例を示す図である。ユーザがユーザインターフェース11の表示画面を操作して、インターネット16にアクセスし、自律移動体制御システムの例えば経路設定アプリを選択すると、システム制御装置10のWEBページが表示される。
WEBページに先ず表示されるのは、自律移動体12を移動させる際に、出発地、経由地、到着地を設定するための出発地、経由地、到着地の入力画面40である。入力画面40には使用する自律移動体(モビリティ)の一覧を表示させるための一覧表示ボタン48があり、ユーザが一覧表示ボタン48を押下すると、図2(B)で示すようにモビリティの一覧表示画面47が表示される。
ユーザは先ず、一覧表示画面47において使用する自律移動体(モビリティ)を選択する。一覧表示画面47においては例えばM1~M3のモビリティが選択可能に表示されているが、数はこれに限定されない。
ユーザがM1~M3のいずれかのモビリティをクリック操作等によって選択すると、自動的に図2(A)の入力画面40に戻る。又、一覧表示ボタン48には、選択されたモビリティ名が表示される。その後ユーザは出発地として設定する場所を「出発地」の入力フィールド41に入力する。
又、ユーザは経由地として設定する場所を「経由地1」の入力フィールド42に入力する。尚、経由地は追加可能となっており、経由地の追加ボタン44を1回押下すると、「経由地2」の入力フィールド46が追加表示され、追加する経由地を入力することができる。
経由地の追加ボタン44を押下する度に、「経由地3」、「経由地4」のように、入力フィールド46が追加表示され、追加する経由地を複数地点入力することができる。又、ユーザは到着地として設定する場所を「到着地」の入力フィールド43に入力する。尚、図には示していないが、入力フィールド41~43、46等をクリックすると、文字を入力するためのキーボード等が一時的に表示され、所望の文字を入力可能になっている。
そして、ユーザは決定ボタン45を押下することにより、自律移動体12の移動経路を設定することができる。図2の例では、出発地として”AAA”、経由地1として”BBB”、到着地として”CCC”と設定している。入力フィールドに入力する文言は、例えば住所等であっても良いし、緯度/経度情報や店名や電話番号などの、特定の位置を示すための位置情報を入力できるようにしても良い。
図3(A)は自律移動体の現在位置を確認するための画面の例を示す図、図3(B)は自律移動体の現在位置を確認する際の地図表示画面の例を示す図である。
図3(A)の50は確認画面であり、図2(A)のような画面で自律移動体12の移動経路を設定した後に、不図示の操作ボタンの操作をすることによって表示される。
図3(A)の50は確認画面であり、図2(A)のような画面で自律移動体12の移動経路を設定した後に、不図示の操作ボタンの操作をすることによって表示される。
確認画面50では、自律移動体12の現在位置が例えば現在地56のように、ユーザインターフェース11のWEBページに表示される。従ってユーザは容易に現在位置を把握できる。
又、ユーザは更新ボタン57を押下することにより、画面表示情報を更新して最新状態を表示することができる。又、ユーザは経由地/到着地変更ボタン54を押下することにより、出発地、経由地、到着地を変更することができる。即ち、「出発地」の入力フィールド51、「経由地1」の入力フィールド52、「到着地」の入力フィールド53に夫々再設定したい場所を入力することで変更することができる。
図3(B)には、図3(A)の地図表示ボタン55を押下した場合に、確認画面50から切り替わる地図表示画面60の例が示されている。地図表示画面60では、現在地62の位置を地図上で表示することによって、自律移動体12の現在地をよりわかりやすく確認する。又、ユーザが戻るボタン61を押下した場合には、図3(A)の確認画面50に表示画面を戻すことができる。
以上のように、ユーザはユーザインターフェース11の操作により、自律移動体12を所定の場所から所定の場所まで移動するための移動経路を容易に設定できる。尚、このような経路設定アプリは、例えばタクシーの配車サービスや、ドローンの宅配サービスなどにも適用することができる。
次に図1における10~15の構成例と機能例に関して図4を用いて詳細に説明する。図4は、図1の10~15の内部構成例を示した機能ブロック図である。尚、図4に示される機能ブロックの一部は、各装置に含まれる不図示のコンピュータに、不図示の記憶媒体としてのメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行させることによって実現されている。しかし、それらの一部又は全部をハードウェアで実現するようにしても構わない。ハードウェアとしては、専用回路(ASIC)やプロセッサ(リコンフィギュラブルプロセッサ、DSP)などを用いることができる。
又、図4に示される夫々の機能ブロックは、同じ筐体に内蔵されていなくても良く、互いに信号路を介して接続された別々の装置により構成しても良い。
図4において、ユーザインターフェース11は操作部11-1、制御部11-2、表示部11-3、情報記憶部(メモリ/HD)11-4、ネットワーク接続部11-5を備える。
操作部11-1は、タッチパネルやキーボタンなどで構成されており、データの入力のために用いられる。表示部11-3は例えば液晶画面などであり、経路情報やその他のデータを表示するために用いられる。
図2、図3において示したユーザインターフェース11の表示画面は表示部11-3に表示される。ユーザは表示部11-3に表示されたメニューを用いて、経路の選択、情報の入力、情報の確認等を行うことができる。つまり操作部11-1及び表示部11-3はユーザが実際に操作をするための操作用のインターフェースを提供している。尚、操作部11-1と表示部11-3を別々に設ける代わりに、タッチパネルによって操作部と表示部を兼用しても良い。
制御部11-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、ユーザインターフェース11における各種アプリの管理や、情報入力、情報確認などのモード管理を行い、通信処理を制御する。又、システム制御装置内の各部における処理を制御する。
情報記憶部(メモリ/HD)11-4は、例えばCPUが実行するためのコンピュータプログラム等の、必要な情報を保有しておくためのデータベースである。ネットワーク接続部11-5は、インターネットやLAN、無線LANなどを介して行われる通信を制御する。尚、ユーザインターフェース11は例えばスマートフォンのようなデバイスであっても良いし、タブレット端末のような形態であっても良い。
このように、本実施形態のユーザインターフェース11は、システム制御装置10のブラウザ画面に前記出発地、経由地、到着地を入力画面40を表示し、ユーザによる出発地点、経由地点、到着地点といった位置情報の入力が可能である。更に又、前記ブラウザ画面に前記確認画面50及び地図表示画面60を表示することで、自律移動体12の現在位置を表示することができる。
図4における、経路決定装置13は、地図情報管理部13-1、制御部13-2、位置/経路情報管理部13-3、情報記憶部(メモリ/HD)13-4、ネットワーク接続部13-5を備える。地図情報管理部13-1は、広域の地図情報を保有しており、指定された所定の位置情報に基づいて地図上のルートを示す経路情報を探索するとともに、探索結果の経路情報を位置/経路情報管理部13-3に送信する。
前記地図情報は地形や緯度/経度/高度といった情報を含む3次元の地図情報であると共に、車道、歩道、進行方向、交通規制といった道路交通法に関わる規制情報なども併せて含む。
又、例えば時間帯によって一方通行となる場合や、時間帯によって歩行者専用道路となるものなど、時間によって変化する交通規制情報も、それぞれの時間情報とともに含んでいる。制御部13-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、経路決定装置13内の各部における処理を制御する。
位置/経路情報管理部13-3は、ネットワーク接続部13-5を介して取得した自律移動体の位置情報を管理するとともに、地図情報管理部13-1に前記位置情報送信し、地図情報管理部13-1から取得した前記探索結果としての前記経路情報を管理する。制御部13-2は、外部システムの要求に従って、位置/経路情報管理部13-3で管理されている前記経路情報を所定のデータ形式に変換するとともに、外部システムに送信する。
以上のように、本実施形態においては、経路決定装置13は、指定された位置情報に基づいて道路交通法等に則した経路を探索し、経路情報を所定のデータ形式で出力できるように構成されている。
図4における、変換情報保持装置14は、位置/経路情報管理部14-1、固有識別子管理部14-2、制御部14-3、フォーマットデータベース14-4、情報記憶部(メモリ/HD)14-5、ネットワーク接続部14-6を備える。
又、変換情報保持装置14は、緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間に固有識別子を付与し、その空間に存在する物体の状態と時間に関する空間情報を上記固有識別子と関連付けてフォーマット化して保存するフォーマット化手段として機能し得る。
位置/経路情報管理部14-1は、ネットワーク接続部14-6を通して取得した所定の位置情報を管理するとともに、制御部14-3の要求に従って前記位置情報を制御部14-3に送信する。制御部14-3は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、変換情報保持装置14内の各部における処理を制御する。
制御部14-3は、位置/経路情報管理部14-1から取得した前記位置情報と、フォーマットデータベース14-4で管理されているフォーマットの情報に基づいて、前記位置情報を前記フォーマットで規定された固有識別子に変換する。そして、固有識別子管理部14-2に送信する。
前記フォーマットについては後に詳しく説明するが、所定の位置を起点とした空間に識別子(以下、固有識別子)を割り振り、固有識別子によって空間を管理するものである。本実施形態においては、所定の位置情報を基に、対応する固有識別子や空間内の情報を取得することができる。
固有識別子管理部14-2は、制御部14-3にて変換した前記固有識別子を管理するとともにネットワーク接続部14-6を通じて送信する。フォーマットデータベース14-4は、前記フォーマットの情報を管理するとともに、制御部14-3の要求に従って、前記フォーマットの情報を制御部14-3に送信する。
又、ネットワーク接続部14-6を通じて取得した前記空間内の情報を前記フォーマットを用いて管理する。変換情報保持装置14は、外部の機器、装置、ネットワークにより取得された前記空間に関する情報を、固有識別子と紐づけて管理する。又、外部の機器、装置、ネットワークに対して固有識別子及びそれに紐づく前記空間に関する情報を提供する。
以上のように、変換情報保持装置14は、所定の位置情報を基に、固有識別子と空間内の情報を取得し、その情報を自身に接続された外部の機器、装置、ネットワークが共有できる状態に管理、提供する。又、変換情報保持装置14は、システム制御装置10に指定された前記位置情報を、前記固有識別子に変換し、システム制御装置10に提供する。
図4において、システム制御装置10は固有識別子管理部10-1、制御部10-2、位置/経路情報管理部10-3、情報記憶部(メモリ/HD)10-4、ネットワーク接続部10-5を備える。位置/経路情報管理部10-3は、地形情報と緯度/経度情報の対応付けをした簡易的な地図情報を保持するとともに、ネットワーク接続部10-5を通して取得した所定の位置情報及び経路情報を管理する。
また位置/経路情報管理部10-3は、前記経路情報を所定の間隔で区切るとともに、区切った場所の緯度/経度といった位置情報を生成することもできる。固有識別子管理部10-1は、前記位置情報及び前記経路情報を前記固有識別子に変換した情報を管理する。
制御部10-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、システム制御装置10の前記位置情報、前記経路情報、前記固有識別子の通信機能の制御を司り、システム制御装置10内の各部における処理を制御する。
又、制御部10-2は、ユーザインターフェース11にWEBページを提供するとともに、WEBページから取得した所定の位置情報を、経路決定装置13に送信する。又、経路決定装置13から所定の経路情報を取得し、経路情報の各位置情報を変換情報保持装置14に送信する。そして、変換情報保持装置14から取得した固有識別子に変換された経路情報を自律移動体12に送信する。
以上のように、システム制御装置10はユーザの指定する所定の位置情報の取得、位置情報及び経路情報の送受信、位置情報の生成、固有識別子を用いた経路情報の送受信を行えるように構成されている。
又、システム制御装置10は、ユーザインターフェース11に入力された前記位置情報に基づいて、自律移動体12が自律移動を行うのに必要な前記経路情報を収集するとともに、自律移動体12に固有識別子を用いた経路情報を提供する。尚、本実施形態では、システム制御装置10と経路決定装置13、変換情報保持装置14は例えばサーバーとして機能している。
図4において、自律移動体12は検出部12-1、制御部12-2、方向制御部12-3、情報記憶部(メモリ/HD)12-4、ネットワーク接続部12-5、駆動部12-6を備える。検出部12-1は、例えば複数の撮像素子を有し、複数の撮像素子から得られた複数の撮像信号の位相差に基づき測距を行う機能を有する。
又、周辺の地形・建物の壁などの障害物といった検出情報(以下、検出情報)を取得し、検出情報と地図情報に基づき自己位置を推定する自己位置推定機能を有する。
又、検出部12-1は、GPS(Global Positioning System)などの自己位置検出機能と、例えば地磁気センサなどの方向検出機能を有する。更に、取得した前記検出情報と自己位置推定情報と方向検出情報を基に、前記制御部12-2はサイバー空間の3次元マップを生成することができる。
ここで、サイバー空間の3次元マップとは、現実世界の地物位置と等価な空間情報を、デジタルデータとして表現可能なものである。このサイバー空間の3次元マップ内には、現実世界に存在する自律移動体12や、その周辺の地物情報が、デジタルデータとして空間的に等価な情報として保持されている。従って、このデジタルデータを用いることで、効率的な移動が可能である。
以下図5を例として、本実施形態で用いるサイバー空間の3次元マップについて説明する。図5(A)は、現実世界における自律移動体12とその周辺の地物情報として存在する柱99の空間的位置関係を示した図、図5(B)は自律移動体12と柱99を、位置P0を原点とする任意のXYZ座標系空間にマッピングした状態を示した図である。
図5(A)、(B)において、自律移動体12の位置は、自律移動体12に搭載された不図示のGPS等によって取得された緯度経度の位置情報から、自律移動体12内の位置α0として特定される。又、自律移動体12の方位は不図示の電子コンパス等によって取得された方位αYと自律移動体12に移動方向12Yの差分によって特定される。
又、柱99の位置は、予め測定された位置情報から頂点99-1の位置として特定される。また自律移動体12の測距機能によって、自律移動体12のα0から頂点99-1までの距離を取得することが可能である。図5(A)においては移動方向12YをXYZ座標系の軸としてα0を原点とした場合に、頂点99-1の座標(Wx,Wy,Wz)として示される。
サイバー空間の3次元マップでは、この様に取得された情報がデジタルデータとして管理され、図5(B)のような空間情報としてシステム制御装置10、経路決定装置13等で再構成することが可能である。図5(B)においては、自律移動体12と柱99を、P0を原点とする任意のXYZ座標系空間にマッピングした状態を示している。
P0を現実世界の所定の緯度経度に設定し、現実世界の方位北をY軸方向に取ることで、この任意のXYZ座標系空間で自律移動体12を、P1と柱99をP2として表現することができる。
具体的には、α0の緯度経度とP0の緯度経度から、この空間におけるα0の位置P1を算出できる。又、同様に柱99をP2として算出できる。この例では、自律移動体12と柱99の2つをサイバー空間の3次元マップで表現しているが、勿論もっと多数あっても同様に扱うことが可能である。以上のように、3次元空間に現実世界の自己位置や物体をマッピングしたものが3次元マップである。
図4に戻り、自律移動体12は、機械学習を行った物体検出の学習結果データを、例えば情報記憶部(メモリ/HD)12-4に記憶しており、機械学習を用いて撮影画像から物体検出することができる。尚、前記検出情報に関しては、ネットワーク接続部12-5を経由して、外部のシステムから取得して、3次元マップに反映することもできる。
尚、制御部12-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、自律移動体12の移動、方向転換、自律走行機能の制御を司り、自律移動体12内の各部における処理を制御する。
方向制御部12-3は、駆動部12-6による移動体の駆動方向を変更することで、自律移動体12の移動方向の変更を行う。駆動部12-6は、モータなどの駆動装置からなり、自律移動体12の推進力を発生させる。自律移動体12は前記3次元マップ内に前記自己位置及び検出情報、物体検出情報を反映し、周辺の地形・建物・障害物・物体から一定の間隔を保った経路を生成し、自律走行を行うことができる。
尚、経路決定装置13は主に道路交通法に関わる規制情報を考慮した経路生成を行う。一方、自律移動体12は経路決定装置13による経路において、周辺障害物の位置をより正確に検出し、自分のサイズに基づき、それらに接触せずに移動するための経路生成を行う。
又、自律移動体12の情報記憶部(メモリ/HD)12-4には自律移動体自身のモビリティ形式を格納することも出来る。このモビリティ形式とは例えば法的に識別された移動体の種別等であり、例えば自動車、自転車、ドローンなどの種別を意味する。このモビリティ形式に基づいて、後述するフォーマット経路情報の生成を行うことが出来る。
ここで本実施の形態における自律移動体12の本体構成例について図6を用いて説明する。図6は実施形態1に係る自律移動体12のメカ的な構成例を示す斜視図である。尚、本実施形態においては、自律移動体12は、車輪を有する走行体の例を説明するがこの限りではなく、ドローンなどの飛行体であっても良い。
図6において、自律移動体12には検出部12-1、制御部12-2、方向制御部12-3、情報記憶部(メモリ/HD)12-4、ネットワーク接続部12-5、駆動部12-6が搭載されており、各部は互いに電気的に接続されている。駆動部12-6、方向制御部12-3は自律移動体12に少なくとも2つ以上配備されている。
方向制御部12-3は軸の回転駆動により駆動部12-6の方向を変更することで、自律移動体12の移動方向を変更し、駆動部12-6は、軸の回転により自律移動体12の前進、後退を行う。尚、図6を用いて説明した構成は1例であって、これに限定するものではなく、例えば移動方向の変更をオムニホイール等を用いて行っても良い。
尚、自律移動体12は例えばSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を用いた移動体である。又、検出部12-1等により検出した検出情報や、インターネット16を介して取得した外部システムの検出情報を基に、指定された所定の経路を自律移動できるように構成されている。
自律移動体12は細かく指定された地点をトレースするようなトレース移動も可能であるし、大まかに設定された地点を通過しながらその間の空間においては自身で経路情報を生成し、移動することも可能である。以上のように、本実施形態の自律移動体12は、システム制御装置10により提供された前記固有識別子を用いた経路情報に基づき自律移動を行うことができる。
図4に戻り、センサノード15は、例えばロードサイドカメラユニットのような映像監視システムなどの外部システムであり、検出部15-1、制御部15-2、情報記憶部(メモリ/HD)15-3、ネットワーク接続部15-4を備える。検出部15-1は、例えばカメラ等であり、自身が検出可能なエリアの検出情報を取得するとともに、物体検出機能、測距機能を有する。
制御部15-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、センサノード15の検出、データ保管、データ送信機能の制御を司り、センサノード15内の各部における処理を制御する。又、検出部15-1で取得した検出情報を情報記憶部(メモリ/HD)15-3に保管するとともに、ネットワーク接続部15-4を通じて変換情報保持装置14に送信する。
以上のように、センサノード15は、検出部15-1で検出した画像情報、検出した物体の特徴点情報、位置情報などの検出情報を情報記憶部15-3に保存及び通信できるように構成されている。又、センサノード15は、自身が検出可能なエリアの前記検出情報を、前記変換情報保持装置14に提供する。
次に、図4における各制御部の具体的なハードウェア構成に関して説明する。図7は、制御部10-2、制御部11-2、制御部12-2、制御部13-2、制御部14-3、制御部15-2の具体的なハードウェア構成例を示すブロック図である。尚、図7に示すハードウェア構成に限定されない。又、図7に示す各ブロックを全て備えている必要はない。
図7において、21は情報処理装置の演算・制御を司るコンピュータとしてのCPUである。22はRAMであり、CPU21の主メモリとして、及び実行プログラムの領域や該プログラムの実行エリアならびにデータエリアとして機能する。23はCPU21の動作処理手順を記憶しているROMである。
ROM23は情報処理装置の機器制御を行うシステムプログラムである基本ソフト(OS)を記録したプログラムROMと、システムを稼働するために必要な情報等が記録されているデータROMとを備える。尚、ROM23の代わりに、後述のHDD29を用いても良い。
24はネットワークインターフェース(NETIF)であり、インターネット16を介して情報処理装置間のデータ転送を行うための制御や接続状況の診断を行う。25はビデオRAM(VRAM)であり、LCD26の画面に表示させるための画像を展開し、その表示の制御を行う。26はディスプレイ等の表示装置(以下、LCDと記す)である。
27は外部入力装置28からの入力信号を制御するためのコントローラ(以下、KBCと記す)である。28は利用者が行う操作を受け付けるための外部入力装置(以下、KBと記す)であり、例えばキーボードやマウス等のポインティングデバイスが用いられる。
29はハードディスクドライブ(以下、HDDと記す)であり、アプリケーションプログラムや各種データ保存用に用いられる。本実施形態におけるアプリケーションプログラムとは、本実施形態における各種処理機能を実行するソフトウェアプログラム等である。
30は外部入出力装置(以下、CDDと記す)である。例えばCDROMドライブ、DVDドライブ、Blu-Ray(登録商標)ディスクドライブ等の、取り外し可能なデータ記録媒体としてのリムーバブル・メディア31とデータを入出力するためのものである。
CDD30は、上述したアプリケーションプログラムをリムーバブル・メディアから読み出す場合等に用いられる。31はCDD30によって読み出しされる、例えば、CDROMディスク、DVD、Blu―Rayディスク等のリムーバブル・メディアである。
尚、リムーバブル・メディアは、光磁気記録媒体(例えば、MO)、半導体記録媒体(例えば、メモリカード)等であっても良い。尚、HDD29に格納するアプリケーションプログラムやデータをリムーバブル・メディア31に格納して利用することも可能である。20は上述した各ユニット間を接続するための伝送バス(アドレスバス、データバス、入出力バス、及び制御バス)である。
次に、図2、図3で説明したような経路設定アプリ等を実現するための自律移動体制御システムにおける制御動作の詳細について図8~図10を用いて説明する。図8は実施形態1に係る自律移動体制御システムが実行する処理を説明するシーケンス図であり、図9は、図8の続きのシーケンス図であり、図10は、図9の続きのシーケンス図である。
図8~図10は、ユーザがユーザインターフェース11に前記位置情報を入力してから自律移動体12の現在位置情報を受け取るまでの、各装置が実行する処理を示している。尚、各装置内の制御部内のコンピュータがメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図8~図10のシーケンスの各ステップの動作が行われる。
先ず、ステップS201において、ユーザが、ユーザインターフェース11を用いて、システム制御装置10が提供するWEBページにアクセスする。ステップS202において、システム制御装置10はWEBページの表示画面に図2で説明したような位置入力画面を表示させる。ステップS203において、図2で説明したように、ユーザは自律移動体(モビリティ)を選択し、出発/経由/到着地点を示す位置情報(以下、位置情報)を入力する。
前記位置情報は、例えば建物名や駅名や住所など、特定の場所を指定するワード(以下、位置ワード)でも良いし、前記WEBページに表示された地図の特定の位置をポイント(以下、ポイント)として指定する手法でも良い。
ステップS204において、システム制御装置10は選択された自律移動体12の種別情報と、入力された前記位置情報などの入力情報を保存する。この時、前記位置情報が前記位置ワードの場合は、前記位置ワードを保存し、前記位置情報が前記ポイントの場合は、位置/経路情報管理部10-3に保存してある前記簡易的な地図情報を基に、ポイントに該当する緯度/経度を探索し、緯度/経度を保存する。
次に、ステップS205において、システム制御装置10はユーザによって指定された自律移動体12のモビリティ形式(種別)から、移動できる経路の種別(以下、経路種別)を指定する。そして、ステップS206において、前記位置情報とともに経路決定装置13に送信する。
前記モビリティ形式とは、前述のように、法的に区別された移動体の種別等であり、例えば自動車、自転車、ドローンなどの種別等を意味する。又、経路の種別とは、例えば自動車であれば一般道や高速道路、自動車専用道路等であり、自転車であれば所定の歩道、一般道の路側帯、自転車専用レーンなどである。
ステップS207において、経路決定装置13は、受信した前記位置情報を、所有する地図情報に出発/経由/到着地点として入力する。前記位置情報が前記位置ワードの場合は、位置ワードにより地図情報で探索し、該当する緯度/経度情報を使用する。前記位置情報が緯度/経度情報の場合はそのまま地図情報に入力して使用する。更に経路の事前探索を行っても良い。
続いて、ステップS208で、経路決定装置13は出発地点から経由地点を経由して到着地点までの経路を探索する。この時、探索する経路は前記経路種別に則った経路を検索する。そして、ステップS209で、経路決定装置13は探索の結果として、出発地点から経由地点を経由して到着地点までの経路(以下、経路情報)をGPX形式(GPS eXchange Format)で出力し、システム制御装置10に送信する。
GPX形式のファイルは、ウェイポイント(順序関係を持たない地点情報)、ルート(時間情報を付加した順序関係を持つ地点情報)、トラック(複数の地点情報の集合体:軌跡)の3種類で主に構成されている。
更に、各地点情報の属性値として緯度/経度、子要素として標高やジオイド高、GPS受信状況・精度などが記載される。GPXファイルに必要な最小要素は、単一ポイントの緯度/経度情報で、それ以外の情報の記述は任意である。前記経路情報として出力するのは前記ルートであり、順序関係を持つ緯度/経度からなる地点情報の集合体である。尚、経路情報は上記を満足できれば他の形式であっても良い。
ここで、前記変換情報保持装置14のフォーマットデータベース14-4で管理しているフォーマットの構成例に関して図11(A)、図11(B)、図12を参照して詳しく説明する。
図11(A)は地球の緯度/経度情報を示す図であり、図11(B)は図11(A)の所定の空間100を示す斜視図である。又、図11(B)において所定の空間100の中心を中心101とする。図12は空間100内の空間情報を模式的に示した図である。
図11(A)、図11(B)において、フォーマットは、地球の空間を、緯度/経度/高さを起点とした範囲によって決定される3次元の空間に分割し、夫々の空間に固有識別子を付加して管理可能とするものである。例えばここでは所定の3次元の空間として空間100を表示する。
空間100は、中心101が北緯20度、東経140度、高さ(高度、標高)Hにより規定され、緯度方向の幅をD、経度方向の幅をW、高さ方向の幅をTと規定された分割空間である。又、地球の空間を前記緯度/経度/高さを起点とした範囲によって決定される空間に分割した1つの空間である。
図11(A)においては便宜上、空間100のみを表示しているが、フォーマットの規定においては前述のとおり空間100と同じように規定された空間が緯度/経度/高さ方向に並んで配置されているものとする。そして配置された各分割空間は夫々緯度/経度によって水平位置を定義されているとともに、高さ方向にも重なりを持ち、高さによって高さ方向の位置を定義されているものとする。
尚、図11(B)において前記緯度/経度/高さの起点として、前記分割空間の中心101を設定しているが、これに限定するものではなく、例えば空間の角部や、底面の中心を前記起点としても良い。又、形状も略直方体であればよく、地球のような球体表面上に敷き詰める場合を考えた時は、直方体の底面よりも天面のほうをわずかに広く設定したほうが、より隙間なく配置できる。
図12において空間100を例にすると、フォーマットデータベース14-4には空間100の範囲に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する情報(空間情報)が夫々固有識別子と関連付けて(紐づけて)フォーマット化されて保存されている。又、フォーマット化された空間情報は、過去から未来といった時系列に保管されている。尚、以下においては、関連付けると紐づけるとは同じ意味で用いる。
即ち、変換情報保持装置14は、緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する空間情報を固有識別子と関連付けてフォーマット化しフォーマットデータベース14-4に保存している。
前記空間情報は、変換情報保持装置14に通信可能に接続された外部システム(例えばセンサノード15)などの情報供給手段により供給された情報に基づき所定の更新間隔で更新される。そして、変換情報保持装置14に通信可能に接続された他の外部システムに情報共有される。尚、時間に関する情報を必要としない用途においては、時間に関する情報を含まない空間情報を使用することも可能である。又、固有識別子の代わりに、固有でない識別子を用いても良い。
以上のように、実施形態1では、緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する情報(以下、空間情報)を固有識別子と関連付けてフォーマット化してデータベースに保存している。そしてフォーマット化された空間情報によって時空間を管理可能としている。
又、実施形態1の変換情報保持装置14は、空間情報の更新間隔に関する情報も固有識別子と関連付けてフォーマット化し保存するフォーマット化ステップを実行している。尚、固有識別子と関連付けてフォーマット化する更新間隔に関する情報は更新頻度であっても良く、更新間隔に関する情報は更新頻度を含む。
図8に戻り、自律移動体制御システムが実行する処理の続きを説明する。ステップS210において、システム制御装置10は、受信した前記経路情報内の各地点情報間の間隔を確認する。そして、地点情報の間隔と前記フォーマットで規定する分割空間の起点位置同士の間隔とを整合したものを位置点群データとして作成する。
この時、前記地点情報の間隔が前記分割空間の起点位置同士の間隔より小さい場合、システム制御装置10は分割空間の起点位置間隔に合わせて前記経路情報内の地点情報を間引いたものを位置点群データとする。又、前記地点情報の間隔が前記分割空間の起点位置同士の間隔より大きい場合、システム制御装置10は経路情報から逸脱しない範囲で地点情報を補間して位置点群データとする。
次に、図9のステップS211に示すように、システム制御装置10は、前記位置点群データの各地点情報の緯度/経度情報を、変換情報保持装置14に、経路の順番に送信する。又、ステップS212において、変換情報保持装置14は受信した緯度/経度情報に該当する固有識別子をフォーマットデータベース14-4から探索し、ステップS213において、システム制御装置10に送信する。
ステップS214において、システム制御装置10は受信した固有識別子を元の位置点群データと同じ順に並べ、固有識別子を用いた経路情報(以下、フォーマット経路情報)として保管する。このように、ステップS214においては、経路生成手段としてのシステム制御装置10は、変換情報保持装置14のデータベースから空間情報を取得し、取得した空間情報と、移動体の種別情報に基づき移動体の移動経路に関する経路情報を生成している。
ここで、前記経路情報から前記位置点群データを生成し、固有識別子を用いた経路情報に変換する過程を、図13(A)、図13(B)、図13(C)を参照して詳細に説明する。図13(A)は経路情報を地図情報で表示したイメージ図、図13(B)は位置点群データを用いた経路情報を地図情報で表示したイメージ図、図13(C)は固有識別子を用いた経路情報を地図情報で表示したイメージ図である。
図13(A)において、120は経路情報、121は自律移動体12が通過できない移動不可領域、122は自律移動体12が移動可能な移動可能領域である。前記ユーザが指定した出発地点、経由地点、到着地点の位置情報をもとに、前記経路決定装置13により生成された経路情報120は、前記出発地点、経由地点、到着地点を通過し、かつ地図情報上で移動可能領域122上を通る経路として生成されている。
図13(B)において、123は前記経路情報上の複数の位置情報である。前記経路情報120を取得したシステム制御装置10は、経路情報120上に、所定の間隔で配置した前記位置情報123を生成する。
前記位置情報123は夫々緯度/経度/高さで表すことができ、これら位置情報123を実施形態1では位置点群データと呼ぶ。そして、システム制御装置10はこれら位置情報123(各点の緯度/経度/高さ)を1つずつ前記変換情報保持装置14に送信し、固有識別子に変換する。
図13(C)において、124は前記位置情報123を1つずつ固有識別子に変換し、固有識別子が規定する空間範囲を四角い枠で表現した位置空間情報である。前記位置情報を固有識別子に変換することで、位置空間情報124が得られる。これにより、前記経路情報120が表現していた経路を、連続した位置空間情報124に変換して表現する。
尚、各位置空間情報124には、前記空間の範囲に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する情報が紐づけられている。この連続した位置空間情報124を実施形態1ではフォーマット経路情報と呼ぶ。
図9に戻り、自律移動体制御システムが実行する処理の続きを説明する。ステップS214の次に、ステップS215において、システム制御装置10は前記フォーマット経路情報の各固有識別子に紐づけられた前記空間情報を変換情報保持装置14からダウンロードする。
そしてステップS216で、システム制御装置10は、前記空間情報を、自律移動体12の前記サイバー空間の3次元マップに反映できる形式に変換して、所定空間内の複数物体(障害物)の位置を示す情報(以下、コストマップ)を作成する。前記コストマップは、前記フォーマット経路情報のすべての経路の空間に関して初めに作成しても良いし、一定領域で区切った形で作成し、順次更新していく方法で作成しても良い。
次に、ステップS217において、システム制御装置10は、前記フォーマット経路情報と前記コストマップを、自律移動体12に割り当てられた固有識別番号(固有識別子)に紐づけて保管する。
自律移動体12は所定時間間隔で、自己の前記固有識別番号をネットワークを介して監視(以下、ポーリング)しており、ステップS218において、紐づけられたコストマップをダウンロードする。自律移動体12はステップS219において、前記フォーマット経路情報の各固有識別子の緯度/経度情報を、自己が作成したサイバー空間の3次元マップに対して経路情報として反映させる。
次に、ステップS220において、自律移動体12は前記コストマップをルート上の障害物情報としてサイバー空間の3次元マップに反映する。前記コストマップが一定間隔で区切った形で作成されている場合は、前記コストマップが作成された領域を移動した後に、次の領域のコストマップをダウンロードし、コストマップを更新する。
ステップS221において、自律移動体12は、前記経路情報に沿って前記コストマップで入力された物体(障害物)を回避しながら移動する。即ち、コストマップに基づき移動制御を行う。
この時、ステップS222において、自律移動体12は物体検出を行いながら移動し、前記コストマップとの差異があれば物体検出情報を用いてコストマップを更新しつつ移動する。又、ステップS223において、自律移動体12はコストマップとの差異情報を、対応する固有識別子とともにシステム制御装置10に送信する。
固有識別子と、コストマップとの差異情報を取得したシステム制御装置10は、図10のステップS224において、変換情報保持装置14に空間情報を送信し、ステップS225で、変換情報保持装置14は該当する固有識別子の空間情報を更新する。
ここで更新する空間情報の内容は、コストマップとの差異情報をそのまま反映するわけではなく、システム制御装置10にて抽象化されてから変換情報保持装置14に送信される。前記抽象化の詳細な内容に関しては後述する。
前記フォーマット経路情報に基づき移動している自律移動体12は、ステップS226において、各固有識別子に紐づけられた分割空間を通過するごとにシステム制御装置10に対して現在自身が通過している空間に紐づけられた固有識別子を送信する。
もしくは前記ポーリング時に、自身の前記固有識別番号に紐づけても良い。システム制御装置10は、自律移動体12から受け取る、空間の固有識別子情報を基に、フォーマット経路情報上の自律移動体12の現在位置を把握する。
前記ステップS226を繰り返すことで、システム制御装置10は前記フォーマット経路情報の中で、自律移動体12が現在どこにいるのかを把握することができる。尚、自律移動体12が通過した空間の固有識別子に関して、システム制御装置10は保持することをやめてもよく、それにより前記フォーマット経路情報の保持データ容量を削減することもできる。
ステップS227において、システム制御装置10は把握した自律移動体12の現在位置情報を基に、図2及び図3で説明した確認画面50及び地図表示画面60を作成し、WEBページの表示画面に表示する。自律移動体12により、現在位置を示す前記固有識別子がシステム制御装置10に送信されるたびに、システム制御装置10は前記確認画面50及び地図表示画面60を更新する。
一方、図8のステップS228において、センサノード15は検出範囲の検出情報を保存するとともに、ステップS229において前記検出情報を抽象化して、ステップS230において前記空間情報として変換情報保持装置14に送信する。前記抽象化とは、例えば物体が存在しているか否か、物体の存在状態に変化があったか否かといった情報であり、物体に関する詳細情報ではない。
物体に関する詳細情報はセンサノード内のメモリに保管される。そして、ステップS231において、変換情報保持装置14は、抽象化された検出情報である前記空間情報を、空間情報に対応する位置の固有識別子に紐づけて保管する。これにより、フォーマットデータベース内の1つの固有識別子に前記空間情報が格納されたことになる。
又、センサノード15とは異なる外部システムが前記空間情報を活用する場合、外部システムは変換情報保持装置14内の前記空間情報を基に、変換情報保持装置14を経由してセンサノード15内の前記検出情報を取得して活用する。この時、変換情報保持装置14は外部システムとセンサノード15の通信規格をつなぐ機能も有する。
上記のような空間情報の格納をセンサノード15に限らず複数デバイス間で行うことで、変換情報保持装置14は比較的軽量なデータ量にて複数のデバイスのデータをつなぐ機能を有する。尚、図9のステップS215、S216においてシステム制御装置10がコストマップを作成の際に詳細な物体情報を必要とする場合は、空間情報の詳細な検出情報を保管している外部システムから詳細情報をダウンロードして使用すれば良い。
ここで、自律移動体12の前記フォーマット経路情報の経路上において、センサノード15が前記空間情報を更新したとする。この時、図10のステップS232でセンサノード15は前記検出情報を取得し、ステップS233で抽象化された空間情報を生成して、ステップS234で変換情報保持装置14に送信する。変換情報保持装置14は、ステップS235で前記空間情報をフォーマットデータベース14-4に格納する。
システム制御装置10は、管理する前記フォーマット経路情報における前記空間情報の変化を所定の時間間隔で確認しており、変化があればステップS236で空間情報をダウンロードする。そして、ステップS237で自律移動体12に割り当てられた固有識別番号に紐づけられたコストマップを更新する。
自律移動体12はステップS238において、ポーリングにてコストマップの更新を認識し、自己が作成したサイバー空間の3次元マップに反映する。
以上のように、複数デバイスで共有された空間情報を活用することで、自律移動体12は自己が認識できないルート上の変化を事前に認識でき、その変化に対応することができる。
上記一連のシステムを遂行し、ステップS239で自律移動体12が到着地点に到着した場合には、ステップS240で固有識別子を送信する。
上記一連のシステムを遂行し、ステップS239で自律移動体12が到着地点に到着した場合には、ステップS240で固有識別子を送信する。
これにより固有識別子を認識したシステム制御装置10は、ステップS241で、到着表示をユーザインターフェース11に表示し、アプリを終了する。
実施形態1によれば、以上のようにしてデジタルアーキテクチャのフォーマット及びそれを用いた自律移動体制御システムを提供することができる。
実施形態1によれば、以上のようにしてデジタルアーキテクチャのフォーマット及びそれを用いた自律移動体制御システムを提供することができる。
図11(A)、(B)、図12で説明したように、前記フォーマットデータベース14-4には空間100の範囲に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する情報(空間情報)が過去から未来といった時系列に保管されている。又、前記空間情報は、変換情報保持装置14に通信可能に接続された外部センサなどから入力された情報に基づき更新され、変換情報保持装置14に接続可能な他の外部システムに情報共有されている。
これらの空間情報の1つとして、空間内の物体の種別情報がある。ここでの空間内の物体の種別情報は例えば道路における車道、歩道、自転車専用道路等、地図情報より取得可能な情報である。また他には車道におけるモビリティの進行方向や交通規制等の情報も同様に種別情報と定義することが出来る。更に後述するように空間自体に種別情報を定義することも出来る。
以上、図4を用いて、変換情報保持装置14と自律移動体12の制御を行うシステム制御装置10等の連携動作の説明を行った。しかし、変換情報保持装置14はシステム制御装置10以外にも、道路の情報を管理するシステム制御装置や、道路以外の区画の情報を管理するシステム制御装置と接続することができる。
即ち、前述のように、システム制御装置10は図13(B)の位置情報123を総称した位置点群データを変換情報保持装置14に送信できる。それと同様に、道路の情報を管理するシステム制御装置や、道路以外の区画の情報を管理するシステム制御装置もそれに相当するデータを変換情報保持装置14に送信できる。
それに相当するデータとは、道路の情報を管理するシステム制御装置や、道路以外である区画の情報を管理するシステム制御装置が管理する位置点群データの情報である。尚、位置点群データの各々の点を位置点と以降呼ぶこととする。
送信した後は、フォーマットデータベース14-4の固有識別子に紐づけて格納し、適宜その情報を更新することで、現在の現実世界の情報を正確に変換情報保持装置14に反映し、自律移動体12の移動に支障がないようにする。
尚、実施形態1では、空間情報の更新間隔は、その空間に存在する物体の種類に応じて異なる。即ち、その空間に存在する物体の種類が移動体の場合には、その空間に存在する物体の種類が移動体でない場合よりも短くなるようにする。又、空間に存在する物体の種類が道路の場合には、空間に存在する物体の種類が区画の場合よりも短くなるようにする。
又、空間に複数の物体が存在する場合には、夫々の物体に関する空間情報の更新間隔は、夫々の物体の種類(例えば移動体、道路、区画等)に応じて夫々異なるようにする。そして、空間に存在する複数の物体の夫々の状態と時間に関する空間情報を固有識別子と関連付けてフォーマット化して保存するように構成している。従って、空間情報の更新のための負荷を低減することができる。
<実施形態2>
図11(A)、(B)、図12で説明したように、フォーマットデータベース14-4には、空間範囲に存在する物体の状態と時間に関する情報(空間情報)が過去から未来にわたって時系列に保管されている。
図11(A)、(B)、図12で説明したように、フォーマットデータベース14-4には、空間範囲に存在する物体の状態と時間に関する情報(空間情報)が過去から未来にわたって時系列に保管されている。
又、空間情報は、変換情報保持装置14に通信可能に接続された外部システム(例えばセンサノード15)などにより入力された情報により所定間隔で更新され、変換情報保持装置14に通信可能に接続された他の外部システムに情報共有される。尚、前述のように、変換情報保持装置14は、有線通信又は無線通信でネットワークに接続可能である。
又、実施形態2においても、現実世界の空間領域を分割して得られる各分割空間領域の立方体形状のボクセル(VOXEL)に、空間情報が紐づけられて格納される。尚、立方体形状の他、直方体形状、多角形のポリゴン形状、球形状などの各種形状の三次元空間領域に、空間情報が紐づけられて格納されても良い。
自律移動体制御システムにおいて空間情報を利用するユーザの自律移動体として、自動車、トラック、ドローン、飛行機、AGV(無人搬送車)、AMR(搬送ロボット)など、様々な種類/大きさのものが想定される。自律移動体の種類/大きさやユースケースなどに応じて、利用に適したボクセルのサイズが異なることが考えられる。仮に、全てのボクセルのサイズが単一であった場合、自律移動体の種類/大きさやユースケースなどに応じて、適したサイズのボクセルを利用することができないので効率が悪い。
以下、実施形態2における変換情報保持装置14のフォーマットデータベース14-4で管理されるフォーマットの構成例について説明する。尚、実施形態2は実施形態1において、分割空間の管理方法が異なり、それ以外は実施形態と同じ構成を有する。
図14は、実施形態2におけるボクセルの階層構造例を示す図である。空間内には、大きいサイズの大ボクセルVL1,VL2,VL3,・・・VL8が、経度(x)・緯度(y)・高さ(z)の夫々の方向に隣接して配置される。
即ち、緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間内に第1サイズ(大きいサイズ)の複数の第1分割空間領域(大ボクセル)が配置される。又、第1分割空間領域には夫々固有識別子が付与され、上記の固有識別子は格納手段としてのフォーマットデータベース14-4に格納される。又、制御手段としての制御部14-3は、複数の第1分割空間領域の夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の固有識別子に関連付けてフォーマットデータベース14-4に格納させる。
又、夫々の大ボクセルの内部には、大ボクセルを分割(区分)して得られる、大ボクセルよりも小さい中サイズの中ボクセルが複数配置されている。
例えば、大ボクセルVL4の内部には、大ボクセルVL4を経度(x)・緯度(y)・高さ(z)の夫々の方向に均等に分割して得られる中ボクセルVM1,VM2,・・・VM8が配置される。又、夫々の中ボクセルの内部には、中ボクセルを分割(区分)して得られる、中ボクセルよりも小さい小サイズの小ボクセルが複数配置される。
例えば、中ボクセルVM4の内部には、中ボクセルVM4を経度(x)・緯度(y)・高さ(z)の夫々の方向に均等に分割して得られる小ボクセルVS1,VS2,・・・VS8が配置される。
尚、ここでは大中小の3段階のボクセルの階層構造を例示しているが、2段階であっても良いし、4段階以上であっても良い。例えば、夫々の小ボクセルの内部に、小ボクセルよりも更に小さいサイズの微小ボクセルが複数配置されるようにしても良いし、夫々の微小ボクセルの内部に、微小ボクセルよりも更に小さいサイズのボクセルが複数配置されるようにしても良い。
このように、第1分割空間領域(大ボクセル)内の、前記第1サイズより小さい第2サイズ(中サイズ又は小サイズ)の複数の第2分割空間領域(中ボクセル又は小ボクセル)が配置される。又、第2分割空間領域にも夫々固有識別子が付与され、上記の固有識別子は格納手段としてのフォーマットデータベース14-4に格納される。又、制御部14-3は、複数の第2分割空間領域の夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の固有識別子に関連付けてフォーマットデータベース14-4に格納させる。
尚、上記の説明では大ボクセルを第1分割空間領域とし、中ボクセル又は小ボクセルを第2分割空間領域としたが、大ボクセル又は中ボクセルを第1分割空間領域とし、小ボクセルを第2分割空間領域としても良い。
これらのサイズの異なるボクセルは同一形状(相似形状)を有する。尚、高さ(z)は、基準面/点からの高さを表すものとするが、海面や地表面を基準面とした高度であっても良い。海上/地上はプラスの値で海中/地下はマイナスの値を持つものとしても良い。又、地球の中心を基準点とした基準点からの高さを表すものとしても良い。
大ボクセルのサイズは、例えば各辺50m、又は100mなどの任意の値に設定される。空間内の全ての大ボクセルのサイズが統一されていても良いし、空間内の位置によって異なるサイズとしても良い。例えば、地上及びその上空における大ボクセルのサイズを各辺50mとし、物体があまり存在しない海上及びその上空における大ボクセルのサイズを各辺100m、海中及び地下の大ボクセルのサイズを各辺500mとしても良い。
このように、空間内に配置される分割空間領域のフォーマットを階層構造とすることにより、用途に応じて適したサイズのボクセルを選択して利用することができる。例えば、自律移動体の経路決定のユースケースでは、自動車、トラック、ドローン、飛行機、AGV(無人搬送車)、AMR(搬送ロボット)など、経路決定する自律移動体の種類やサイズに応じたサイズのボクセルを選択することができる。
即ち、大きな自律移動体の場合には大きなサイズのボクセルを選択し、小さな自律移動体の場合に小さなサイズのボクセルを選択するなど、経路決定する自律移動体の大きさに応じたサイズのボクセルを選択することができる。又、道路の幅が大きい箇所では大きなサイズのボクセルを選択し、道路の幅が小さな箇所では小さなサイズのボクセルを選択するなど、移動経路の道路の幅に応じたサイズのボクセルを選択しても良い。
又、建造物や道路などをメンテナンスするようなユースケースにおいて、建造物や道路などのひび割れや腐食箇所を点検・補修する場合に、ひび割れや腐食箇所の大きさに応じたサイズのボクセルを選択することもできる。
仮に、空間内に大ボクセルしか配置されない場合、例えば小さな自律移動体が移動する際にも大ボクセルの空間情報を利用することになるので、適切な経路決定が行えなかったり、高精度な経路決定が行えなかったりする可能性がある。又、空間内に小ボクセルしか配置されない場合、例えば大きな自律移動体が移動する際にも小ボクセルの空間情報を利用することになるので、多数の小ボクセルの空間情報を処理する必要が生じ、処理負荷が大きくなる可能性がある。
本実施形態によれば、用途に応じて適したサイズのボクセルを選択して利用することができるため、処理負荷を低減しつつ、適切な経路決定を行うことが可能になり、空間に関する情報の利便性が向上するなどの効果がある。
尚、大ボクセルの空間情報を格納したフォーマットデータベースと、中ボクセルの空間情報を格納したフォーマットデータベースと、小ボクセルの空間情報を格納したフォーマットデータベースとが別々に構成されても良い。その場合は、用途に応じて適したサイズのボクセルを格納しているフォーマットデータベースを選択して利用すれば良い。
以下の格納例1~5では、各ボクセルの内部の状態に関する情報を取得・生成してフォーマットデータベースに格納する例について説明する。格納例1~3では、各ボクセルの内部の状態に関する情報として、各ボクセルの内部の物体に関する物体情報(物体の有無を示す情報を含む)を、フォーマットデータベースに格納する場合について説明する。
尚、各ボクセルの内部の、走行/飛行の規制の有無に関する情報を含む規制情報や、各ボクセルの内部の、工事の有無に関する工事情報など、自律移動体の移動に影響する各種情報を、物体に関する情報と置き換えて適用しても良い。格納例4~5では、各ボクセルの内部の状態に関する情報として、各ボクセルの内部の気象に関する気象情報をフォーマットデータベースに格納する場合について説明する。
<格納例1>
図15は、空間内に配置される各小ボクセルに紐づけられる空間情報の1例を示した図である。各小ボクセルに紐づけられる空間情報は、小ボクセルの固有識別子、上位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ(物体情報を含む地図データ等)関連付け情報、小ボクセルの物体情報を含む。フォーマットデータベース14-4には、各小ボクセルの固有識別子、上位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ関連付け情報は、予め格納される。
図15は、空間内に配置される各小ボクセルに紐づけられる空間情報の1例を示した図である。各小ボクセルに紐づけられる空間情報は、小ボクセルの固有識別子、上位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ(物体情報を含む地図データ等)関連付け情報、小ボクセルの物体情報を含む。フォーマットデータベース14-4には、各小ボクセルの固有識別子、上位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ関連付け情報は、予め格納される。
例えば、小ボクセルVS1について、上位ボクセルの固有識別子:VM1、ボクセルサイズ(一辺の長さ):25m、空間位置情報:ボクセルの中心の経度、緯度、高さ(x1,y1,z1)が格納される。各小ボクセルの固有識別子として、空間内で当該ボクセルが識別可能なように固有のIDが割り振られる。
上位ボクセルの固有識別子としては、各小ボクセルを包含する1つ上位の階層の中ボクセルの固有識別子が格納される。空間位置情報として、各小ボクセルの中心の経度、緯度、高さが格納されるものとするが、ボクセルの頂点の経度、緯度、高さが格納されても良い。
実データ関連付け情報としては、物体情報を含む実データの情報源である地図データベースを識別するための情報(名称:DB1、参照リンク:URL/URI等)や地図データベースの地図上の所定範囲を示すエリア情報(エリアA1等)が予め格納される。各ボクセルのボクセルサイズと空間位置情報に対応する、地図データベースの三次元地図データ上の対応領域(好ましくは、対応するボクセルと同じ形状及びサイズを有するエリア)は、各ボクセルの固有識別子に予め紐づけられているものとする。
地図データベースは、好ましくは、少なくとも経度(x)・緯度(y)・高さ(z)の三次元地図データが格納されているものとし、時間の概念も含む四次元地図データが格納されていても良い。又、経度(x)・緯度(y)の二次元地図データ上の構造物などの物体の高さに関する情報が付加された二次元地図データが格納されていても良い。地図データベースは、民間企業が作成したものであっても良いし、国土地理院などの公的機関が作成したものであっても良い。
例えば、交通規制や工事情報、事故や渋滞の情報、歩行者情報、信号情報などの動的情報と、三次元位置情報(路面情報、車線情報、構造物)等の静的情報を組み合わせたデジタル地図(ダイナミックマップ)データが格納されたものあっても良い。又、GIS(Geographic Information System:地理情報システム)で使用されている二次元の地図データを基に高さ方向の情報を付与して作成された3D都市モデルデータが格納されたものあっても良い。
尚、地図データベースに初めてアクセスした際は、実データと関連付けるための情報がまだ格納されていないので、初回アクセス時に実データ関連付け情報を生成してフォーマットデータベース14-4に格納すれば良い。例えば、制御部14-3は、ネットワーク接続部14-6を介して、外部の地図データベースにアクセスし、地図データベースで管理されている位置情報及びエリア情報を取得する。そして、処理対象のボクセルのサイズと空間位置情報に対応する、地図データベースの地図データ上の対応領域(エリア)を検索して特定し、実データ関連付け情報を生成する。
変換情報保持装置14は、インターネット16を介して、例えば外部の地図データベース(DB1)に格納されている実データから物体情報を取得し、小ボクセルVS1,VS2,・・・の夫々に対応する位置の物体情報を各小ボクセルに紐づけて格納する。
具体的には、図4で示した変換情報保持装置14の制御部14-3は、ネットワーク接続部14-6を介して、外部の地図データベースから物体情報を取得する。そして、小ボクセルVS1,VS2,・・・の夫々に対応する物体情報をフォーマットデータベース14-4に格納する。但し、地図データベースではなく、ロードサイドカメラユニットのような映像監視システムなどのセンサノード15から物体情報を取得しても良い。
フォーマットデータベース14-4には、各ボクセルの物体情報として、車道の有無、建物などの構造物の有無など、静的物体の有無に関する情報が格納されるものとするが、車や歩行者などの動的物体の有無に関する情報を格納するようにしても良い。
図16は、地図データベースから物体情報を取得して各小ボクセルに紐づけて格納するフローを示したフローチャートである。尚、変換情報保持装置14内の制御部14-3内のコンピュータがメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図16のシーケンスの各ステップの動作が行われる。
先ず、ステップS11で、変換情報保持装置14の制御部14-3は、フォーマットデータベース14-4から、処理対象の小ボクセルのボクセルサイズと空間位置情報を取得する。例えば、小ボクセルVS1のボクセルサイズ:25mと、空間位置情報:小ボクセルVS1の中心の経度、緯度、高さ(x1,y1,z1)が取得される。
次に、ステップS12で、制御部14-3は、処理対象の小ボクセルVS1に予め対応付けられた実データ関連付け情報を取得して、小ボクセルVS1のボクセルサイズと空間位置情報に対応する、地図データ上の対応領域(エリアA1)を特定する。
次に、ステップS13で、制御部14-3は、ネットワーク接続部14-6を介して、外部の地図データベースにアクセスして、特定された対応領域内の地図データ及び/又は物体情報を地図データベースから取得する。三次元地図データ上の特定された対応領域内の物体情報が、例えば属性情報(車道や構造物などの形状や位置などのメタデータ)として存在する場合は、その属性情報に含まれる物体情報を取得すれば良い。
三次元地図データ上の特定された対応領域内の物体情報が、例えば属性情報として存在しない場合は、当該対応領域の三次元地図データを取得して、画像解析し、物体検出/物体認識により物体の有無を判別し、物体情報を取得する。
尚、ステップS11より前に、外部の地図データベースにアクセスして、接続状態を確立しておいても良い。
次に、ステップS14(制御ステップ)で、制御部14-3は、ステップS13で取得した物体情報(車道:なし、構造物:なし、等)を、処理対象の小ボクセルVS1の固有識別子に関連付けて(紐づけて)、フォーマットデータベース14-4に格納させる。
小ボクセルVS2,VS3,・・・の夫々についても、同様の処理を行うことで、各小ボクセルに対応する物体情報が、フォーマットデータベース14-4に格納される。但し、ステップS11,S12の夫々で複数の小ボクセル(例えばVS1~VS8)を対象として処理をしても良い。そして、ステップS13で、複数の小ボクセル(例えばVS1~VS8)に対応する複数の対応領域(例えば、DB1:エリアA1~A8)の物体情報を一括して取得しても良い。
その場合ステップS14で、ステップS13で一括して取得した複数の対応領域(エリアA1~A8)の夫々の物体情報を、処理対象の複数の小ボクセル(例えば、VS1~VS8)の夫々の固有識別子に紐づける。そして、フォーマットデータベース14-4に格納すれば良い。
尚、図16で説明したフローは、予め設定された周期で行っても良い。2回目以降の実行時には、前回に格納した情報を更新する。更新時には、古い情報を上書きしても良いし、古い情報を残しておいても良い。情報をフォーマットデータベース14-4に格納した時刻や、地図データベースが当該情報を取得/格納した時刻などの時間情報も空間情報に加えても良い。
上述の図16で説明した各小ボクセルに関する処理と同様の処理を、中ボクセルと大ボクセルに関して行っても良い。その場合、中ボクセル/大ボクセルに関する処理は、図16のステップS11~S14の動作における小ボクセルを中ボクセル/大ボクセルに置き換えたものになる。
小ボクセルの物体情報を、地図データベースから取得する場合、図16で説明したように、地図データベースにネットワーク(インターネット公衆回線等)を介してアクセスする必要がある。この処理は、ネットワーク接続の必要があるため処理時間がかかり、比較的処理負荷が高く、プロセッサの性能が低い場合等は長い処理時間を要する可能性がある。
このため、処理負荷を低減したい場合は、取得した小ボクセルの物体情報に基づいて、以下に説明する計算処理により中ボクセルの物体情報を生成しても良い。そして、生成した中ボクセルの物体情報に基づいて、以下に説明する計算処理により大ボクセルの物体情報を生成しても良い。即ち、複数の第2分割空間領域の夫々の空間情報に基づいて、それらの複数の第2分割空間領域を含む上位の第1分割空間領域の空間情報を生成するようにしても良い。
図17は、空間内に配置される各中ボクセルに紐づけられる空間情報の1例を示した図である。各中ボクセルに紐づけられる空間情報は、中ボクセルの固有識別子、上位ボクセルの固有識別子、下位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ関連付け情報、中ボクセル内の物体情報を含む。
又、フォーマットデータベース14-4には、各中ボクセルの固有識別子、上位ボクセルの固有識別子、下位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ関連付け情報が予め格納されている。
図17において、例えば、中ボクセルVM1には、上位ボクセルの固有識別子:VL1、下位ボクセルの固有識別子:VS1~VS8、ボクセルサイズ(一辺の長さ):50mが格納される。更に、空間位置情報:ボクセルの中心の経度、緯度、高さ(x11,y11,z11)が格納される。各中ボクセルの固有識別子として、空間内で当該ボクセルが識別可能なように固有のIDが割り振られる。
上位ボクセルの固有識別子として、各中ボクセルを包含する1つ上位の階層の大ボクセルの固有識別子が格納される。下位ボクセルの固有識別子として、各中ボクセルが包含する1つ下位の階層の小ボクセルの固有識別子が格納される。空間位置情報として、各中ボクセルの中心の経度、緯度、高さが格納されるものとするが、ボクセルの頂点の経度、緯度、高さが格納されても良い。
実データ関連付け情報として、物体情報を含む実データの情報源である地図データベースを識別するための情報(名称:DB1、参照リンク:URL/URI等)と、三次元地図上の一定の範囲を示すエリア情報(エリアA1~A8等)などが予め格納される。尚、エリアA1~A8を包含するエリアB1を、中ボクセルVM1の実データ関連付け情報として格納しても良い。
そして、以下で説明するように、小ボクセルVS1~VS8の物体情報に基づいて、中ボクセルVM1の物体情報(車道:あり、構造物:あり)が生成される。
図18は、複数の小ボクセルの物体情報に基づいて、各中ボクセルの物体情報を生成して格納するフローを示したフローチャートである。尚、変換情報保持装置14内の制御部14-3内のコンピュータがメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図18のシーケンスの各ステップの動作が行われる。
先ず、ステップS21で、変換情報保持装置14の制御部14-3は、フォーマットデータベース14-4から空間情報を取得し、処理対象の中ボクセル内の複数の小ボクセルを特定する。例えば、処理対象の中ボクセルVM1内に存在する複数の小ボクセルVS1~VS8が特定される。次に、ステップS22で、制御部14-3は、特定した複数の小ボクセルVS1~VS8の夫々の物体情報を取得する。
次に、ステップS23で、制御部14-3は、ステップS22で取得した複数の小ボクセルVS1~VS8の夫々の物体情報から、処理対象の中ボクセルVM1の物体情報を生成する。複数の小ボクセルVS1~VS8の少なくとも1つが「車道:あり」であれば、中ボクセルVM1は「車道:あり」とし、全ての小ボクセルVS1~VS8が「車道:なし」であれば、中ボクセルVM1は「車道:なし」とする。
又、複数の小ボクセルVS1~VS8の少なくとも1つが「構造物:あり」であれば、処理対象の中ボクセルVM1は「構造物:あり」とし、全ての小ボクセルVS1~VS8が「構造物:なし」であれば、中ボクセルVM1は「構造物:なし」とする。
即ち、複数の第2分割空間領域の少なくとも1つの空間情報が、物体があることを示す場合には、複数の第2分割空間領域を含む上位の第1分割空間領域の空間情報として、物体があることを示す情報を生成する。又、複数の第2分割空間領域の全ての空間情報が、物体がないことを示す場合には、複数の第2分割空間領域を含む上位の第1分割空間領域の空間情報として、物体がないことを示す情報を生成する。
尚、複数の小ボクセルVS1~VS8のうち「車道:あり」「構造物:あり」の割合を示す情報も生成して格納しても良い。
例えば、8つの小ボクセルVS1~VS8が図15に示したような空間情報を有する場合、「車道:あり」の小ボクセルは4つなので、中ボクセルVM1の「車道:あり」の割合は4/8(=50%)となる。又、中ボクセルVM1の「構造物:あり」の小ボクセルは2つなので「構造物:あり」の割合は2/8(=25%)となる。
次に、ステップS24で、制御部14-3は、ステップS23で生成した中ボクセルVM1の物体情報を、処理対象の中ボクセルVM1に紐づけて、フォーマットデータベース14-4に格納する。
この図18で説明した処理は、図16で説明した処理の後に、続けて実行されるものとするが、予め設定された間隔で周期的に行っても良い。2回目以降の実行時には、前回に格納した情報を更新する。更新時には、古い情報を上書きしても良いし、古い情報を残しておいても良い。情報をフォーマットデータベース14-4に格納した時刻や、地図データベースが当該情報を取得/格納した時刻などの時間情報も空間情報に加えても良い。
図19は、空間内に配置される各大ボクセルに紐づけられる空間情報の1例を示した図である。各大ボクセルに紐づけられる空間情報は、大ボクセルの固有識別子、下位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ関連付け情報、大ボクセル内の物体情報を含む。フォーマットデータベース14-4には、各大ボクセルの固有識別子、下位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ関連付け情報が予め格納されている。
図19において、例えば、大ボクセルVL1には、下位ボクセルの固有識別子:VM1~VM8、ボクセルサイズ(一辺の長さ):100m、空間位置情報:ボクセルの中心の経度、緯度、高さ(x111,y111,z111)が格納される。各大ボクセルの固有識別子として、空間内で当該ボクセルが識別可能なように固有のIDが割り振られる。
下位ボクセルの固有識別子として、各大ボクセルが包含する1つ下位の階層の中ボクセルの固有識別子が格納される。空間位置情報として、各大ボクセルの中心の経度、緯度、高さが格納されるものとするが、ボクセルの頂点の経度、緯度、高さが格納されても良い。
実データ関連付け情報として、物体情報を含む実データの情報源である地図データベースを識別するための情報(名称:DB1、参照リンク:URL/URI等)と、三次元地図上の一定の範囲を示すエリア情報(エリアB1~B8等)などが予め格納される。尚、エリアB1~B8を包含するエリアC1を、大ボクセルVL1の実データ関連付け情報として格納しても良い。
そして、以下で説明するように、中ボクセルVM1~VM8の物体情報に基づいて、大ボクセルVL1の物体情報が生成される。
図20は、複数の中ボクセルの物体情報に基づいて、各大ボクセルの物体情報を生成して格納するフローを示したフローチャートである。尚、変換情報保持装置14内の制御部14-3内のコンピュータがメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図20のシーケンスの各ステップの動作が行われる。
図20のステップS31~S34の動作は、図18のステップS21~S24の動作における中ボクセルを大ボクセルに置き換え、小ボクセルを中ボクセルに置き換えたものであり、重複する説明は省略する。
この図20で示した処理は、図18で示した処理の後に、続けて実行されるものとするが、予め設定された間隔で周期的に行っても良い。2回目以降の実行時には、前回に格納した情報を更新する。更新時には、古い情報を上書きしても良いし、古い情報を残しておいても良い。情報をフォーマットデータベース14-4に格納した時刻や、地図データベースが当該情報を取得/格納した時刻などの時間情報も空間情報に加えても良い。
以上のように、この格納例1では、小ボクセルの物体情報が、地図データベースから取得された後、その小ボクセルの物体情報に基づいて、計算処理により中ボクセルの物体情報が生成される。そして、生成された中ボクセルの物体情報に基づいて、計算処理により大ボクセルの物体情報が生成される。従って、各大ボクセル、各中ボクセル、各小ボクセルの空間情報を効率的に取得/生成して、フォーマットデータベース14-4に格納することができる。
このように、処理対象の大ボクセル・中ボクセルの物体情報を、そのボクセルよりも下位のサイズのボクセルの物体情報から生成する場合は、外部のデータベースに長時間アクセスする必要が無い。又、比較的簡単な計算処理で済むため、比較的処理負荷が低く、処理時間が短くて済み、効率的になるという効果が得られる。
<格納例2>
上述の格納例1では、小ボクセル、中ボクセル、大ボクセルの順に、下の階層から物体情報を格納する例について説明したが、大ボクセル、中ボクセル、小ボクセルの順に上の階層から物体情報を格納する格納例2について以下に説明する。
上述の格納例1では、小ボクセル、中ボクセル、大ボクセルの順に、下の階層から物体情報を格納する例について説明したが、大ボクセル、中ボクセル、小ボクセルの順に上の階層から物体情報を格納する格納例2について以下に説明する。
図21は、地図データベースから物体情報を取得して、各大ボクセル、各中ボクセル、各小ボクセルの順に紐づけて格納するフローを示したフローチャートであり、図22は図21の続きのフローチャートである。尚、変換情報保持装置14内の制御部14-3内のコンピュータがメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図21,図22のシーケンスの各ステップの動作が行われる。
尚、各大ボクセルに紐づけられる空間情報は、図19に示したものが本例にも適用可能である。先ず、ステップS41で、変換情報保持装置14の制御部14-3は、フォーマットデータベース14-4から、処理対象の大ボクセルのボクセルサイズと空間位置情報を取得する。例えば、大ボクセルVL1のボクセルサイズ:100mと、空間位置情報:大ボクセルVL1の中心の経度、緯度、高さ(x111,y111,z111)が取得される。
次に、ステップS42で、制御部14-3は、処理対象の大ボクセルVL1に予め対応付けられた実データ関連付け情報を取得して、大ボクセルVL1のボクセルサイズと空間位置情報に対応する、三次元地図データ上の対応領域(エリアC1)を特定する。
次に、ステップS43で、制御部14-3は、ネットワーク接続部14-6を介して、外部の地図データベースにアクセスして、特定された対応領域内の三次元地図データ及び/又は物体情報を地図データベースから取得する。三次元地図データ上の特定された対応領域内の物体情報が、属性情報(車道や構造物などの形状や位置などのメタデータ)として存在する場合は、その属性情報に含まれる物体情報を取得すれば良い。
三次元地図データ上の特定された対応領域内の物体情報が、属性情報として存在しない場合は、当該対応領域の三次元地図データを取得して画像解析をして物体検出/物体認識により物体の存在を判別し、物体情報を取得する。
尚、ステップS41より前に、外部の地図データベースにアクセスして、接続状態を確立しておいても良い。次に、ステップS44で、制御部14-3は、ステップS43で取得した対応領域の三次元地図データ及び/又は物体情報を、情報記憶部14-5に一時的に記憶する。
次に、ステップS45で、制御部14-3は、ステップS43で取得した物体情報(車道:あり、構造物:あり)を、処理対象の大ボクセルVL1に紐づけて、フォーマットデータベース14-4に格納する。
次に、ステップS46で、制御部14-3は、フォーマットデータベース14-4から、処理対象の大ボクセルVL1内の複数の中ボクセルVM1~VM8の夫々のボクセルサイズと空間位置情報を取得する。各中ボクセルに紐づけられる空間情報は、図17に示したものが本例にも適用可能である。
次に、ステップS47で、制御部14-3は、複数の中ボクセルVM1~VM8の夫々のボクセルサイズと空間位置情報に対応する、三次元地図データ上の対応領域(エリアB1~B8)を特定する。ステップS42で取得した、地図データベースで管理されている位置情報及びエリア情報を、情報記憶部14-5に一時的に記憶しておけば、このステップS47で再び外部の地図データベースにアクセスする必要はない。
次に、ステップS48で、処理対象の大ボクセルVL1の物体情報:車道が「あり」か否を判別する。図19に示した例では、大ボクセルVL1の物体情報:車道「あり」なので、YESと判別され、ステップS50に進む。一方、大ボクセルVL2のように、車道「なし」の場合は、NOと判別され、ステップS49に進む。構造物など、他の物体情報についても同様に、物体の有無の判別処理が行われる。
ステップS49に進んだ場合は、制御部14-3は、処理対象の大ボクセル内の全ての中ボクセルの物体情報を、大ボクセルの物体情報を複製して生成する(大ボクセルVL2の場合、車道「なし」、構造物「なし」など)。
このように、第1分割空間領域の物体の有無に関する空間情報に基づいて、第1分割空間領域内の複数の第2分割空間領域の夫々の物体に関する空間情報を生成するか否かを決定している。即ち、第1分割空間領域の空間情報が、物体がないことを示す場合には、第1分割空間領域内の複数の第2分割空間領域の夫々の空間情報として、物体がないことを示す情報を生成している。
尚、ステップS48,49の処理は、車道や構造物などの物体情報の夫々について行われる。例えば、車道「あり」で構造物「なし」の大ボクセルの場合、車道の物体情報については、ステップS48でYESと判別されてステップS50に進み、構造物の物体情報については、ステップS48でNOと判別されてステップS49に進む。
ステップS50に進んだ場合は、ステップS44で記憶した三次元地図データ及び/又は物体情報を情報記憶部14-5から読み出し、複数の中ボクセルVM1~VM8の夫々の物体情報を取得する。
ステップS51では、制御部14-3は、ステップS49又はS50で生成/取得した物体情報を、処理対象の複数の中ボクセルVM1~VM8の夫々に紐づけて、フォーマットデータベース14-4に格納する。
次に、図22のステップS52で、制御部14-3は、フォーマットデータベース14-4から、処理対象の中ボクセルVM1内の複数の小ボクセルVS1~VS8の夫々のボクセルサイズと空間位置情報を取得する。各小ボクセルに紐づけられる空間情報は、図15に示したものが本例にも適用可能である。
次に、ステップS53で、制御部14-3は、複数の小ボクセルVS1~VS8の夫々のボクセルサイズと空間位置情報に対応する、三次元地図データ上の対応領域(エリアA1~A8)を特定する。ステップS42で取得した、地図データベースで管理されている位置情報及びエリア情報を、情報記憶部14-5に一時的に記憶しておけば、このステップS53で再び外部の地図データベースにアクセスする必要はない。
次に、ステップS54で、処理対象の中ボクセルVM1の物体情報:車道が「あり」か否を判別する。図17に示した例では、中ボクセルVM1の物体情報:車道「あり」なので、YESと判別され、ステップS56に進む。一方、中ボクセルVM2のように、車道「なし」の場合は、NOと判別され、ステップS55に進む。構造物など、他の物体情報についても同様に、物体の有無の判別処理が行われる。
ステップS55に進んだ場合は、制御部14-3は、処理対象の中ボクセル内の全ての小ボクセルの物体情報を、中ボクセルの物体情報を複製して生成する(中ボクセルVM2の場合、車道「なし」、構造物「なし」など)。
ステップS56に進んだ場合は、ステップS44で記憶した三次元地図データ及び/又は物体情報を情報記憶部14-5から読み出し、複数の小ボクセルVS1~VS8の夫々の物体情報を取得する。
ステップS57では、制御部14-3は、ステップS55又はS56で生成/取得した物体情報を、処理対象の複数の小ボクセルVS1~VS8の夫々に紐づけて、フォーマットデータベース14-4に格納する。
大ボクセルVL2,VL3,・・・の夫々についても、同様の処理を行うことで、各大ボクセルに対応する物体情報が、フォーマットデータベース14-4に格納される。そして、大ボクセルVL2,VL3,・・・の夫々に含まれる中ボクセル、小ボクセルに対応する物体情報が、フォーマットデータベース14-4に格納される。
この図21、図22で説明した処理は、予め設定された間隔で周期的に行っても良い。2回目以降の実行時には、前回に格納した情報を更新する。更新時には、古い情報を上書きしても良いし、古い情報を残しておいても良い。情報をフォーマットデータベース14-4に格納した時刻や、地図データベースが当該情報を取得/格納した時刻などの時間情報も空間情報に加えても良い。
以上のように、この格納例2では、大ボクセルの物体情報が、地図データベースから取得された後、その大ボクセルの物体の有無を判別して、中ボクセルの物体情報が生成/取得される。そして、生成/取得された中ボクセルの物体の有無を判別して、小ボクセルの物体情報が生成/取得される。物体情報「なし」を複製する場合の処理は非常に簡単で、処理負荷を低減できる効果がある。
特に上空などの空間は、物体情報「なし」のエリアが大部分であると考えられる。従って、上述の格納例1と同様に、各大ボクセル、各中ボクセル、各小ボクセルの空間情報を効率的に取得/生成して、フォーマットデータベース14-4に格納することができる。
尚、階層構造の大ボクセル・中ボクセル・小ボクセルが空間内に予め配置されるものとして説明したが、先ずは大ボクセルのみが空間内に予め配置され、必要に応じて適応的に下位のボクセルが配置されるようにしても良い。例えば、大ボクセルの物体情報「あり」となった場合に、その大ボクセルを分割(区分)して得られる複数の中ボクセルを生成・配置しても良い。
そして、物体情報「あり」の中ボクセルについて、その中ボクセルを分割(区分)して得られる複数の小ボクセルを生成・配置しても良い。即ち物体情報「あり」の場合にはボクセルを細分化して、どのボクセルに物体情報があるのかを調べるようにすれば良く、物体情報「なし」の場合には、細分化不要なので処理負荷を低減できる。
<格納例3>
上述の格納例1では、小ボクセル、中ボクセル、大ボクセルの順に、物体情報を格納する例について説明し、格納例2では、大ボクセル、中ボクセル、小ボクセルの順に物体情報を格納する例について説明した。この格納例3では、先ず中ボクセルの物体情報を格納し、次に、大ボクセル又は小ボクセルの物体情報を格納する。つまり、格納例1と格納例2の組み合わせで実現される。
上述の格納例1では、小ボクセル、中ボクセル、大ボクセルの順に、物体情報を格納する例について説明し、格納例2では、大ボクセル、中ボクセル、小ボクセルの順に物体情報を格納する例について説明した。この格納例3では、先ず中ボクセルの物体情報を格納し、次に、大ボクセル又は小ボクセルの物体情報を格納する。つまり、格納例1と格納例2の組み合わせで実現される。
中ボクセルの物体情報を格納する動作は、図21のステップS41~S45の大ボクセルを中ボクセルに置き換えたものになり、続いて、図22のステップS52~S57の動作と同様の処理を行って小ボクセルの物体情報を格納する。そしてステップS57に続いて、図20のステップS31~S35の動作と同様の動作をすることによって大ボクセルの物体情報を格納すれば良い。この格納例3では、上述の格納例1や格納例2と同様の効果が得られる。
格納例1と格納例2と格納例3を、空間中の位置に応じて適応的に切り替えて実施しても良い。例えば、物体情報「なし」のエリアが大部分であると考えられる上空や地下では、格納例2を適用し、物体情報「あり」のエリアが多い都市部の地上では、格納例1を適用し、その他のエリアでは、格納例3を適用しても良い。
<格納例4>
上述の格納例1~3では、各ボクセルの内部の物体に関する物体情報をフォーマットデータベースに格納する例について説明したが、この格納例4では、各ボクセルの内部の気象に関する気象情報をフォーマットデータベースに格納する例について説明する。
上述の格納例1~3では、各ボクセルの内部の物体に関する物体情報をフォーマットデータベースに格納する例について説明したが、この格納例4では、各ボクセルの内部の気象に関する気象情報をフォーマットデータベースに格納する例について説明する。
図23は、空間内に配置される各大ボクセルに紐づけられる空間情報として気象情報を含む例を示した図である。各大ボクセルに紐づけられる空間情報は、大ボクセルの固有識別子、下位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ関連付け情報、大ボクセル内の気象情報を含む。
大ボクセルの固有識別子、下位ボクセルの固有識別子、ボクセルサイズ、空間位置情報(経度、緯度、高さ)、実データ関連付け情報の格納については、格納例1~3と同様である。
実データ関連付け情報として、実データの情報源である気象情報データベースを識別するための情報(名称:DB2、参照リンク:URL/URI等)と、気象情報データベースの三次元空間内の一定の範囲を示すエリア情報(エリアC1等)が予め格納される。
各ボクセルのボクセルサイズと空間位置情報に対応する、気象情報データベースの三次元空間内の対応領域(好ましくは、対応するボクセルと同じ形状及びサイズを有するエリア)は、各ボクセルの固有識別子に予め紐づけられているものとする。
気象情報データベースは、好ましくは、経度(x)・緯度(y)・高さ(z)の三次元空間における時間の概念も含む気象情報が格納されているものとする。例えば、現在の気象情報のほか、将来予測及び過去の気象情報も格納されていても良い。又、経度(x)・緯度(y)の二次元地図データ上の気象情報が格納されていても良い。
気象情報データベースには、気温、湿度、降水確率、降水量、風向き、風速などの気象情報が格納されているものとする。気象情報データベースは、民間企業が作成したものであっても良いし、気象庁などの公的機関が作成したものであっても良い。
尚、気象情報データベースに初めてアクセスする場合は、実データと関連付けるための情報がまだ格納されていないので、初回アクセス時に実データ関連付け情報を生成してフォーマットデータベースに格納すれば良い。例えば、制御部14-3は、ネットワーク接続部14-6を介して、外部の気象情報データベースにアクセスし、気象情報データベースで管理されている位置情報及びエリア情報を取得する。
そして、処理対象のボクセルのサイズと空間位置情報に対応する、気象情報データベースの三次元空間内の対応領域(エリア)を検索して特定し、実データ関連付け情報を生成する。
変換情報保持装置14は、インターネット16を介して、例えば外部の気象情報データベースに格納されている実データから気象情報を取得する。そして大ボクセルVL1,VL2,・・・の夫々に対応する位置の気象に関する気象情報を各大ボクセルに紐づけて格納する。
具体的には、図4で示した変換情報保持装置14の制御部14-3は、ネットワーク接続部14-6を介して、外部の気象情報データベースから気象情報を取得する。そして、大ボクセルVL1,VL2,・・・の夫々に対応する気象に関する気象情報をフォーマットデータベース14-4に格納する。
但し、気象データベースではなく、各地に設置された気象監視ユニットのセンサノード15から気象情報を取得しても良い。フォーマットデータベース14-4には、気象情報として、気温、湿度、降水確率、降水量、風向き、風速などの情報が格納されるものとする。
図24は、気象情報データベースから気象情報を取得して、各大ボクセル、各中ボクセル、各小ボクセルに紐づけて格納するフローを示したフローチャートである。尚、変換情報保持装置14内の制御部14-3内のコンピュータがメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図24のシーケンスの各ステップの動作が行われる。
先ず、ステップS61で、変換情報保持装置14の制御部14-3は、フォーマットデータベース14-4から、処理対象の大ボクセルのボクセルサイズと空間位置情報を取得する。例えば、大ボクセルVL1のボクセルサイズ:100mと、空間位置情報:大ボクセルVL1の中心の経度、緯度、高さ(x111,y111,z111)が取得される。
次に、ステップS62で、制御部14-3は、処理対象の大ボクセルVL1に予め対応付けられた実データ関連付け情報を取得して、大ボクセルVL1のボクセルサイズと空間位置情報に対応する、三次元地図データ上の対応領域(エリアC1)を特定する。
次に、ステップS63で、制御部14-3は、ネットワーク接続部14-6を介して、外部の気象情報データベースにアクセスして、特定された対応領域内の気象情報を気象情報データベースから取得する。三次元地図データ上の特定された対応領域内の気象情報が、属性情報(三次元空間の位置と対応付けられた気温や湿度その他の気象情報のメタデータ)として存在する場合は、その属性情報に含まれる気象情報を取得すれば良い。
尚、ステップS61より前に、外部の気象情報データベースにアクセスして、接続状態を確立しておいても良い。
次に、ステップS64で、制御部14-3は、ステップS63で取得した気象情報(例えば気温:15度、湿度:40%など)を、処理対象の大ボクセルVL1に紐づけて、フォーマットデータベース14-4に格納する。
次に、ステップS65で、制御部14-3は、処理対象の大ボクセルの気象情報を複製して、処理対象の大ボクセル内の全ての中ボクセルの夫々の気象情報を生成し、各中ボクセルに紐づけて、フォーマットデータベース14-4に格納する。処理対象が大ボクセルVL1の場合、気象情報として、気温:15度、湿度:40%などが、中ボクセルVM1~VM8の夫々の気象情報として格納される。
即ち、第1分割空間領域の気象に関する空間情報に基づいて、第1分割空間領域内の複数の第2分割空間領域の夫々の気象に関する空間情報を生成する。又、第1分割空間領域の気象に関する空間情報を複製して、第1分割空間領域内の複数の第2分割空間領域の夫々の気象に関する空間情報を生成する。
続いて、ステップS66で、制御部14-3は、処理対象の中ボクセルの気象情報を複製して、処理対象の中ボクセル内の全ての小ボクセルの夫々の気象情報を生成し、各小ボクセルに紐づけて、フォーマットデータベース14-4に格納する。処理対象が中ボクセルVM1の場合、気象情報として、気温:15度、湿度:40%などが、小ボクセルVS1~VS8の夫々の気象情報として格納される。
以上のように、この格納例4では、大ボクセルの気象情報が、気象情報データベースから取得された後、その大ボクセルの気象情報が複製されて、中ボクセル及び小ボクセルの気象情報が生成される。従って、各大ボクセル、各中ボクセル、各小ボクセルの空間情報を効率的に取得/生成して、フォーマットデータベース14-4に格納することができる。
大ボクセルの気象情報を、気象情報データベースから取得する場合、図24で説明したように、気象情報データベースにネットワーク(インターネット公衆回線)を介してアクセスする必要がある。又、処理対象の大ボクセルに対応する、気象情報データベースにおける三次元地図データ上の対応領域を特定し、特定された対応領域内の気象情報を取得する。この処理は、比較的処理負荷が大きく、プロセッサの性能が低い場合等は長い処理時間を要する可能性がある。
仮に、全ての大ボクセル・中ボクセル・小ボクセルの気象情報を、気象情報データベースにアクセスして取得する構成とした場合、その処理負荷は過大になり、処理時間が長くなる。これに対し、処理対象の中ボクセル・小ボクセルの気象情報を、上位のサイズの大/中ボクセルの気象情報を複製して生成することで、外部のデータベースに再びアクセスする必要が無くなる。又、比較的簡単な処理で済むため、比較的処理負荷が小さく、処理時間が短くて済み、効率的に処理できるという効果が得られる。
気温、湿度、降水確率、降水量、風向き、風速などの気象情報は、例えば平野部では上空の空間の位置に応じてそれほど大きく変動しないため、空間位置の精度は低くてもよく、大きいサイズの大ボクセル単位で管理しても良いと考えられる。気象情報に限らず、空間位置の高い精度が求められない種別の情報は、この格納例4を適用すると良い。
<格納例5>
上述の格納例4では、大ボクセル、中ボクセル、小ボクセルの順に気象情報を格納する例について説明した。しかし、例えば、風速などの気象情報は、空間位置の高い精度が求められる場合がある。都市部の高層ビルの近くなどは、位置によって風の向きや風速が異なるエリアが存在する。又、山岳部などにおいては、各種の気象情報が標高に応じて変化する場合が多い。
上述の格納例4では、大ボクセル、中ボクセル、小ボクセルの順に気象情報を格納する例について説明した。しかし、例えば、風速などの気象情報は、空間位置の高い精度が求められる場合がある。都市部の高層ビルの近くなどは、位置によって風の向きや風速が異なるエリアが存在する。又、山岳部などにおいては、各種の気象情報が標高に応じて変化する場合が多い。
従って、風速などの気象情報については、或いは例えば山岳部などにおいては、上述の格納例1の物体情報を気象情報に置き換えて適用し、小ボクセル、中ボクセル、大ボクセルの順に、気象情報を格納しても良い。又は、上述の格納例3の物体情報を気象情報に置き換えて適用し、先ず中ボクセルの気象情報を格納し、次に、大ボクセル又は小ボクセルの気象情報を格納しても良い。又、空間中の位置に応じて適応的に格納方法を切り替えて実施しても良い。この場合も、上述の格納例1や格納例3と同様の効果が得られる。
以上で説明したように、実施形態2においては、ボクセルを階層構造として、階層に応じてボクセルのサイズを変えているので、用途に応じて最適なサイズのボクセルを選択することができる。従って、例えば移動体の移動経路の効率を最適化することができる。
<実施形態3>
以上、実施形態2において任意の大きさのボクセルを設定する方法を説明した。しかしながら、実施形態2で説明した内容では、自律移動体の経路を設定する際、既存のボクセル位置が固定であるため、例えば、車線の中央を通過する自律移動体経路を設定できないといった課題が考えられる。
以上、実施形態2において任意の大きさのボクセルを設定する方法を説明した。しかしながら、実施形態2で説明した内容では、自律移動体の経路を設定する際、既存のボクセル位置が固定であるため、例えば、車線の中央を通過する自律移動体経路を設定できないといった課題が考えられる。
上記課題は、自律移動体の経路を設定する際の一時的な課題であり、半永久的に保持する情報ではない。そこで、実施形態3では、実施形態2までの構成を用いて、一時的に作成され、利用後にそのデータが消去される、任意の位置に任意の大きさ「仮想ボクセル」を設定する方法を、説明する。
以下、仮想ボクセルの設定方法に関して説明していく。ここでは、隣り合う小ボクセルを任意に8個選択し、それらをまとめて、仮想中ボクセルを定める例を説明する。図25(A)は、実施形態2のようなボクセルの階層構造において、隣り合う中ボクセル2個に含まれる複数の小ボクセルを選択し、仮想中ボクセルIVMを定める例を説明する図である。
図25(A)にて、中ボクセルVM4の隣には、中ボクセルVM20が配置され、中ボクセルVM20を経度(x)・緯度(y)・高さ(z)の夫々の方向に均等に分割して得られる小ボクセルVS21,VS22,・・・VS28が配置される。ここで、中ボクセルVM4内の小ボクセルVS2,VS4,VS6,VS8,と、中ボクセルVM20内の小ボクセルVS21,VS23,VS25,VS27の8個の小ボクセルより仮想中ボクセルIVMを生成する。
図25(B)は、実施形態2のようなボクセルの階層構造において、隣り合う中ボクセル4個に含まれる複数の小ボクセルを選択し、仮想中ボクセルIVMを定める例を説明する図である。中ボクセルVM4の隣には、中ボクセルVM20、VM30、VM40が配置される。
中ボクセルVM30には、経度(x)・緯度(y)・高さ(z)の夫々の方向に均等に分割して得られる小ボクセルVS31,VS32,・・・VS38が配置される。中ボクセルVM40には、経度(x)・緯度(y)・高さ(z)の夫々の方向に均等に分割して得られる小ボクセルVS41,VS42,・・・VS48が配置される。
ここで、中ボクセルVM4内の小ボクセルVS2,VS6、中ボクセルVM20内の小ボクセルVS21,VS25、中ボクセルVM30内の小ボクセルVS34,VS38、中ボクセルVM40内の小ボクセルVS43,VS47の8個の小ボクセルより仮想中ボクセルIVMを生成する。
また、上述のようにして、連続して隣り合う複数の仮想ボクセルを生成してもかまわない。なお、ここでは仮想ボクセルを定めるときに小ボクセル8個を用いて仮想中ボクセルIVMを定めたが、これに限らず、中ボクセル8個を用いて仮想大ボクセルIVLを定めても良い。また、大ボクセルよりも大きな任意のサイズの仮想ボクセルを定めてもよい。
また、仮想ボクセルには、前述した大中小ボクセルと同様に、夫々固有識別子が付与され、上記の固有識別子は格納手段としてのフォーマットデータベース14-4に格納される。また、制御手段としての制御部14-3は、複数の仮想ボクセルの夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の固有識別子に関連付けてフォーマットデータベース14-4に格納させる。
例えば、図18に記載のフローチャートに基づき、各仮想中ボクセルIVMの物体情報を生成し格納する。また、図20に記載のフローチャートに基づき、各仮想大ボクセルIVLの物体情報を生成し格納する。
続いて、図26(A)、(B)は、自律移動体が移動する際に、車線に配置されるボクセルの例を説明する図、図27(A)、(B)は、車線の中心線1001上に、仮想ボクセルを配置した様子を示した図である。図26(A)、(B)、図27(A)、(B)を用いて仮想ボクセルの具体的な設定方法について説明をする。
図26(A)、図27(A)において、1000は自律移動体、1001は道路の車線の仮想的な中心線、1002は片側2車線の道路のセンターラインであり、自律移動体1000が移動する道路上に、中ボクセルVM70,VM71,・・・74、VM80,VM81,・・・84が配置されていることを示している。
中ボクセルVM70には、経度(x)・緯度(y)・高さ(z)の夫々の方向に均等に分割して得られる小ボクセルVS701,VS702,・・・VS708が配置され、その他の中ボクセルにも同様に小ボクセルが配置される。なお、中ボクセルは、自律移動体1000が到着地につくまでの間は、連続しているものとする。
道路の車線の中心線1001は、自律移動体1000が、道路の幅情報(例えばLanelet)を取得し、それの中央を線で結んだ仮想的なものとする。道路の幅情報は、経路決定装置13に含まれていても良いし、インターネット16を介して、外部から取得しても良い。
図26(B)、図27(B)は自律移動体1000から進行方向を見た時の、ボクセルが配置されている様子を夫々示している。自律移動体1000は、移動する際にあらかじめ定められたボクセル情報を取得し、移動する。
図26(A)では、自律移動体1000は、進行方向前方に配置される、中ボクセルVM70、・・・VM74又は、中ボクセルVM80、・・・VM84の情報を取得し移動する。しかし、これらの場合、自律移動体1000は、車線の左端を運転することになり、危険になる。
道路を移動する際は、自律移動体1000は車線の中央を維持しつつ移動することが好ましい。そのため、このような場合は車線の中心線1001上に仮想ボクセルを配置し、それらを参照したうえで、移動するようにすることで、移動の安全性を高めることができる。
また、図26(A)のように、仮想ボクセルを配置せずに、道路中央を移動する場合、複数列のボクセルを参照する必要があり、通信にかかるデータ量が増加するとともに、データ通信にかかる遅延時間も増加する。しかし、図27(A)の例では、車線の中心線1001上に、仮想ボクセルを配置することで、参照するボクセル列を減らすことが可能となり、データ量、データ通信にかかる遅延時間を減少させることが出来る。
図27(A)、(B)は、車線の中心線1001上に、仮想ボクセルを配置した様子を示した図である。仮想中ボクセルIVM10は、道路の中心線1001に近接する中ボクセルVM70内の小ボクセルVS702、VS704、VS706、VS708と、中ボクセルVM80内の小ボクセルVS801、VS803、VS805、VS807を選択し、生成される。
同様に、仮想中ボクセルIVM11,IVM12、IVM13・・・が生成され、自律移動体1001はこれらの仮想中ボクセルの情報を取得し、これらの仮想中ボクセルの中を通過するように移動する。これにより、自律移動体1001は、車線の中心を移動することが可能となり、安全性を高めることが可能となる。
以上が、自律移動体1000が車線の中央を走行する場合の、仮想ボクセル設定方法である。なお、仮想ボクセルを配置する位置は車線中央に限らず、例えば、道路上の障害物回避を考慮した経路設定、駐車場の駐車位置を考慮した経路設定など、状況に合わせて上記の説明と同様の方法を用いて、任意の位置に仮想ボクセルを用いた経路設定ができる。
以上説明したように、実施形態3によれば、自律移動体の経路をボクセルで設定する際に仮想ボクセルを用いることにより、最適な経路設定が行えるとともに、通信データ量削減、通信遅延時間削減などの効果が得られる。
なお、上記の説明において、前記仮想ボクセルはフォーマットデータベース14-4にて格納される旨の記載をしたが、システム制御装置10において本実施形態で説明した方法を用いて仮想ボクセルを設定してもよい。その際、システム制御装置10は、固有識別子管理部10-1にて仮想ボクセルに固有識別子を紐づけ、フォーマットデータベース14-4から取得した空間情報とともに情報記憶部(メモリ/HD)10-4に格納する。
また、本実施の形態で説明した仮想ボクセルは、半永久的なボクセルとして設定してもよい。例えば、建造物の隅などの空間情報を建造物に沿って取得したい場合など、建造物の隅の位置に合わせて仮想ボクセルを選択して利用することが出来る。その際は仮想ボクセルの消去を行わない。
尚、上述の実施形態においては自律移動体に制御システムを適用した例について説明した。しかし、本実施形態の移動体は、AGV(Automatic Guided Vehicle)やAMR(Autonomous Mobile Robot)などの自律移動体に限らない。例えば自動車、列車、船舶、飛行機、ロボット、ドローンなどの移動をする移動装置であればどのようなものであってもよい。また、本実施形態の制御システムは一部がそれらの移動体に搭載されていても良いし、搭載されていなくても良い。又、移動体をリモートでコントロールする場合にも本実施形態を適用することができる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。尚、本実施形態は、以下の組み合わせを含む。
(構成1)緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間内の第1サイズの複数の第1分割空間領域に夫々付与された固有識別子と、前記第1分割空間領域内の、前記第1サイズより小さい第2サイズの複数の第2分割空間領域に夫々付与された固有識別子を格納する格納手段と、複数の前記第1分割空間領域及び複数の前記第2分割空間領域の夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の前記固有識別子に関連付けて前記格納手段に格納させる制御手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
(構成2)前記制御手段は、複数の前記第2分割空間領域の夫々の前記空間情報に基づいて、前記複数の第2分割空間領域を含む前記第1分割空間領域の前記空間情報を生成することを特徴とする構成1の情報処理装置。
(構成3)前記制御手段は、複数の前記第2分割空間領域の少なくとも1つの前記空間情報が、物体があることを示す場合には、前記複数の第2分割空間領域を含む前記第1分割空間領域の前記空間情報として、物体があることを示す情報を生成することを特徴とする構成2に記載の情報処理装置。
(構成4)前記制御手段は、複数の前記第2分割空間領域の全ての前記空間情報が、物体がないことを示す場合には、前記複数の第2分割空間領域を含む前記第1分割空間領域の前記空間情報として、物体がないことを示す情報を生成することを特徴とする構成2又は3に記載の情報処理装置。
(構成5)前記制御手段は、前記第1分割空間領域の物体の有無に関する前記空間情報に基づいて、前記第1分割空間領域内の複数の前記第2分割空間領域の夫々の物体に関する前記空間情報を生成するか否かを決定することを特徴とする構成1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(構成6)前記制御手段は、前記第1分割空間領域の前記空間情報が、物体がないことを示す場合には、前記第1分割空間領域内の前記複数の第2分割空間領域の夫々の前記空間情報として、物体がないことを示す情報を生成することを特徴とする構成5に記載の情報処理装置。
(構成7)前記制御手段は、前記第1分割空間領域の気象に関する前記空間情報に基づいて、前記第1分割空間領域内の複数の前記第2分割空間領域の夫々の気象に関する前記空間情報を生成することを特徴とする構成1~6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(構成8)前記制御手段は、前記第1分割空間領域の気象に関する前記空間情報を複製して、前記第1分割空間領域内の複数の前記第2分割空間領域の夫々の気象に関する前記空間情報を生成することを特徴とする構成7に記載の情報処理装置。
(構成9)前記制御手段は、前記空間情報の更新間隔に関する情報を前記固有識別子と関連付けて前記格納手段に格納させることを特徴とする構成1~8のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(構成10)前記更新間隔に関する情報は、前記空間に存在する物体の種類に応じて異なることを特徴とする構成9に記載の情報処理装置。
(構成11)前記更新間隔に関する情報は、前記空間に存在する物体の種類が移動体の場合には、前記空間に存在する物体の種類が移動体でない場合よりも短いことを特徴とする構成10に記載の情報処理装置。
(構成12)前記格納手段に格納した前記空間情報と、移動体の種別情報に基づき前記移動体の移動経路に関する経路情報を生成する経路生成手段を有することを特徴とする構成1~11のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(構成13)前記移動体は自律移動体を含むことを特徴とする構成12に記載の情報処理装置。
(構成14)
前記格納手段は、前記第2サイズの任意の複数の第2分割空間領域を選択して、前記第1サイズの仮想的な第1分割空間領域に付与された固有識別子を格納し、前記制御手段は、前記仮想的に第1分割空間領域の内部の状態に関する空間情報を、前記固有識別子に関連付けて前記格納手段に格納させることを特徴とする構成1~13のいずれか1つに記載の情報処理装置。
前記格納手段は、前記第2サイズの任意の複数の第2分割空間領域を選択して、前記第1サイズの仮想的な第1分割空間領域に付与された固有識別子を格納し、前記制御手段は、前記仮想的に第1分割空間領域の内部の状態に関する空間情報を、前記固有識別子に関連付けて前記格納手段に格納させることを特徴とする構成1~13のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(方法)緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間内の第1サイズの複数の第1分割空間領域に夫々付与された固有識別子と、前記第1分割空間領域内の、前記第1サイズより小さい第2サイズの複数の第2分割空間領域に夫々付与された固有識別子を格納すると共に、複数の前記第1分割空間領域及び複数の前記第2分割空間領域の夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の前記固有識別子に関連付けて格納するように制御する制御ステップと、を有することを特徴とする情報処理方法。
(プログラム)構成1~14のいずれか1つに記載の情報処理装置の各手段をコンピュータによって制御するためのコンピュータプログラム。
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(制御プログラム)を記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給することによって実現してもよい。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたコンピュータ読取可能なプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。その場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
10:システム制御装置
11:ユーザインターフェース
12:自律移動体
13:経路決定装置
14:変換情報保持装置
15:センサノード
16:インターネット
11:ユーザインターフェース
12:自律移動体
13:経路決定装置
14:変換情報保持装置
15:センサノード
16:インターネット
Claims (16)
- 緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間内の第1サイズの複数の第1分割空間領域に夫々付与された固有識別子と、前記第1分割空間領域内の、前記第1サイズより小さい第2サイズの複数の第2分割空間領域に夫々付与された固有識別子を格納する格納手段と、
複数の前記第1分割空間領域及び複数の前記第2分割空間領域の夫々の内部の状態に関する空間情報を、夫々の前記固有識別子に関連付けて前記格納手段に格納させる制御手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記制御手段は、複数の前記第2分割空間領域の夫々の前記空間情報に基づいて、前記複数の第2分割空間領域を含む前記第1分割空間領域の前記空間情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記制御手段は、複数の前記第2分割空間領域の少なくとも1つの前記空間情報が、物体があることを示す場合には、前記複数の第2分割空間領域を含む前記第1分割空間領域の前記空間情報として、物体があることを示す情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記制御手段は、複数の前記第2分割空間領域の全ての前記空間情報が、物体がないことを示す場合には、前記複数の第2分割空間領域を含む前記第1分割空間領域の前記空間情報として、物体がないことを示す情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記制御手段は、前記第1分割空間領域の物体の有無に関する前記空間情報に基づいて、前記第1分割空間領域内の複数の前記第2分割空間領域の夫々の物体に関する前記空間情報を生成するか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記制御手段は、前記第1分割空間領域の前記空間情報が、物体がないことを示す場合には、前記第1分割空間領域内の前記複数の第2分割空間領域の夫々の前記空間情報として、物体がないことを示す情報を生成することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
- 前記制御手段は、前記第1分割空間領域の気象に関する前記空間情報に基づいて、前記第1分割空間領域内の複数の前記第2分割空間領域の夫々の気象に関する前記空間情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記制御手段は、前記第1分割空間領域の気象に関する前記空間情報を複製して、前記第1分割空間領域内の複数の前記第2分割空間領域の夫々の気象に関する前記空間情報を生成することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
- 前記制御手段は、前記空間情報の更新間隔に関する情報を前記固有識別子と関連付けて前記格納手段に格納させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記更新間隔に関する情報は、前記空間に存在する物体の種類に応じて異なることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
- 前記更新間隔に関する情報は、前記空間に存在する物体の種類が移動体の場合には、前記空間に存在する物体の種類が移動体でない場合よりも短いことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
- 前記格納手段に格納した前記空間情報と、移動体の種別情報に基づき前記移動体の移動経路に関する経路情報を生成する経路生成手段を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記移動体は自律移動体を含むことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
- 前記格納手段は、前記第2サイズの任意の複数の第2分割空間領域を選択して、前記第1サイズの仮想的な第1分割空間領域に付与された固有識別子を格納し、
前記制御手段は、前記仮想的に第1分割空間領域の内部の状態に関する空間情報を、前記固有識別子に関連付けて前記格納手段に格納させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間内の第1サイズの複数の第1分割空
間領域に夫々付与された固有識別子と、前記第1分割空間領域内の、前記第1サイズより
小さい第2サイズの複数の第2分割空間領域に夫々付与された固有識別子を格納すると共
に、
複数の前記第1分割空間領域及び複数の前記第2分割空間領域の夫々の内部の状態に関
する空間情報を、夫々の前記固有識別子に関連付けて格納するように制御する制御ステッ
プと、を有することを特徴とする情報処理方法。 - 請求項1~14のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段をコンピュータによって
制御するためのコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2023/002161 WO2023149288A1 (ja) | 2022-02-01 | 2023-01-24 | 情報処理装置、情報処理方法、及び記憶媒体 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022014166 | 2022-02-01 | ||
JP2022014166 | 2022-02-01 | ||
JP2022103849 | 2022-06-28 | ||
JP2022103849 | 2022-06-28 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023112672A true JP2023112672A (ja) | 2023-08-14 |
Family
ID=87562171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023004385A Pending JP2023112672A (ja) | 2022-02-01 | 2023-01-16 | 情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023112672A (ja) |
-
2023
- 2023-01-16 JP JP2023004385A patent/JP2023112672A/ja active Pending
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