JP2023111373A - 吊下げ架台 - Google Patents
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Abstract
【課題】空調機器などを吊り下げる場合、容易に位置調整が可能な吊下げ架台を提供する。【解決手段】複数個のフレーム部材で構成された吊下げ架台であり、そのうちの少なくとも水平方向に配置される第1フレーム部材1がその長尺方向に沿うように、垂直方向に形成された第1スリット部1aを有し、機器を第1フレーム部材1にスライド可能に係止する第1係止機構を備え、第1係止機構は、第1スリット部1aに水平方向にスライド可能な状態で上下方向に貫通された第1棒状部材6aおよび、その第1棒状部材6aの上部に取付けられ、第1棒状部材6aが第1スリット部1aから抜け落ちないように係止する第1係止部材を有し、機器は第1棒状部材6aの下部に吊下げられる。【選択図】図7
Description
本発明は、たとえば、建物の天井から空調機器などを吊下げて設置するために利用する吊下げ架台に関する。
例えば図34に示すように、建物の天井100に空調機器101などを吊り下げるための吊下げ架台102が知られている。
ところで、従来の吊下げ架台は、空調機器101の重量が重い場合、あるいは、吊長さが長い場合は、 型鋼架台にて吊支持を行う必要がある。
しかしながら、そのように型鋼吊を使う場合、重量が重い空調機器の位置の調整は困難であり、機器位置の微調整が出来ない。すなわち、位置調整するには型鋼に新たな吊用の孔をあけないといけないという問題があり、また、新たな流し部材を設置し位置調整のための部材を取付ることが必要になり、かつ、建築梁・他設備等が機器架台に干渉するために、重量物の空調機器1台に対し
て、一品一様の型鋼架台を製作し取付作業が発生するため、架台製作用図面や製作に手間が掛かるという課題があった。
て、一品一様の型鋼架台を製作し取付作業が発生するため、架台製作用図面や製作に手間が掛かるという課題があった。
本発明は、上述された従来の課題を考慮し、空調機器などを吊り下げる場合、容易に位置調整が可能な吊下げ架台を提供することを目的とする。
第1の本発明は、
対象となる機器を吊下げて所定の場所に設置するために利用する吊下げ架台であって、
複数個のフレーム部材で構成され、
そのうちの少なくとも水平方向に配置される第1フレーム部材がその長尺方向に沿うように、垂直方向に形成された第1スリット部を有し、
前記機器を前記第1フレーム部材にスライド可能に係止する第1係止機構を備え、
前記第1係止機構は、前記第1スリット部に水平方向にスライド可能な状態で上下方向に貫通された第1棒状部材および、その第1棒状部材の上部に取付けられ、前記第1棒状部材が前記第1スリット部から抜け落ちないように係止する第1係止部材を有し、
前記機器は前記第1棒状部材の下部に吊下げられることを特徴とする吊下げ架台である。
対象となる機器を吊下げて所定の場所に設置するために利用する吊下げ架台であって、
複数個のフレーム部材で構成され、
そのうちの少なくとも水平方向に配置される第1フレーム部材がその長尺方向に沿うように、垂直方向に形成された第1スリット部を有し、
前記機器を前記第1フレーム部材にスライド可能に係止する第1係止機構を備え、
前記第1係止機構は、前記第1スリット部に水平方向にスライド可能な状態で上下方向に貫通された第1棒状部材および、その第1棒状部材の上部に取付けられ、前記第1棒状部材が前記第1スリット部から抜け落ちないように係止する第1係止部材を有し、
前記機器は前記第1棒状部材の下部に吊下げられることを特徴とする吊下げ架台である。
第2の本発明は、
前記第1棒状部材の位置を前記第1フレーム部材の所定位置に固定するための固定部材を有する、第1の本発明の吊下げ架台である。
前記第1棒状部材の位置を前記第1フレーム部材の所定位置に固定するための固定部材を有する、第1の本発明の吊下げ架台である。
第3の本発明は、
前記第1フレーム部材は対向配置された2枚の第1断面L字状板で構成され、上方の対応する第1上片面それぞれは水平に配置され、下方の対応する第1下片面それぞれは垂直に配置され、前記第1下片面同士の隙間で上述した第1スリット部が形成され、
前記固定部材は断面U字状ブラケットと第1ナットと第1ビスで構成され、
前記断面U字状ブラケットの内側に前記各第1下片面の下部が嵌入され 前記第1棒状部材は前記第1スリット部を貫通するとともに前記断面U字状ブラケットの第1底面を貫通し、前記第1底面の下面側で前記第1棒状部材に螺合された第1ナットで前記断面U字状ブラケットの落下が防止され、
前記断面U字状ブラケットの2つの第1立面部のうち、少なくとも片方の第1立面部には第1孔が穿設されており、その第1孔に第1ビスがねじ込まれその先端が前記第1断面L字状板の第1下片面に当接することによって、前記断面U字状ブラケットおよび前記第1棒状部材が前記第1断面L字状板の第1下片面に固定される、第2の本発明の吊下げ架台である。
前記第1フレーム部材は対向配置された2枚の第1断面L字状板で構成され、上方の対応する第1上片面それぞれは水平に配置され、下方の対応する第1下片面それぞれは垂直に配置され、前記第1下片面同士の隙間で上述した第1スリット部が形成され、
前記固定部材は断面U字状ブラケットと第1ナットと第1ビスで構成され、
前記断面U字状ブラケットの内側に前記各第1下片面の下部が嵌入され 前記第1棒状部材は前記第1スリット部を貫通するとともに前記断面U字状ブラケットの第1底面を貫通し、前記第1底面の下面側で前記第1棒状部材に螺合された第1ナットで前記断面U字状ブラケットの落下が防止され、
前記断面U字状ブラケットの2つの第1立面部のうち、少なくとも片方の第1立面部には第1孔が穿設されており、その第1孔に第1ビスがねじ込まれその先端が前記第1断面L字状板の第1下片面に当接することによって、前記断面U字状ブラケットおよび前記第1棒状部材が前記第1断面L字状板の第1下片面に固定される、第2の本発明の吊下げ架台である。
第4の本発明は、
前記複数個のフレーム部材は更に水平に配置される別の第2フレーム部材を有し、
前記第2フレーム部材はその長尺方向に沿うように、垂直方向に形成された第2スリット部を有し、
前記第1フレーム部材は前記第2フレーム部材に対して下側に直交配置されており、
前記第2フレーム部材は対向配置された2枚の第2断面L字状板で構成され、下方の対応する第2下片面それぞれは水平に配置され、上方の対応する第2上片面それぞれは垂直に配置され、前記第2上片面同士の隙間で前記第2スリット部が形成され、
前記第2スリット部に第2係止機構を構成する第2棒状部材が水平方向にスライド可能な状態で上下方向に貫通し、
前記第2フレーム部材の2枚の前記第2上片面の上部が断面逆U字状ブラケットの内側に嵌入され、
上記第2棒状部材が前記断面逆U字状ブラケットの第2底面を上方に貫通し、その貫通した第2棒状部材の上端部に、第2係止機構を構成する係止部材が取り付けられ、
前記断面逆U字状ブラケットの2つの第2立面部のうち、少なくとも片方の第2立面部には第2孔が穿設されており、その第2孔に第2ビスがねじ込まれその先端が前記第2断面L字状板の第2上片面に当接することによって、前記断面逆U字状ブラケットおよび前記第2棒状部材が前記第2断面L字状板の第2上片面に固定され、
前記第1フレーム部材は前記第2棒状部材の下部に保持される、第1の本発明の吊下げ架台である。
前記複数個のフレーム部材は更に水平に配置される別の第2フレーム部材を有し、
前記第2フレーム部材はその長尺方向に沿うように、垂直方向に形成された第2スリット部を有し、
前記第1フレーム部材は前記第2フレーム部材に対して下側に直交配置されており、
前記第2フレーム部材は対向配置された2枚の第2断面L字状板で構成され、下方の対応する第2下片面それぞれは水平に配置され、上方の対応する第2上片面それぞれは垂直に配置され、前記第2上片面同士の隙間で前記第2スリット部が形成され、
前記第2スリット部に第2係止機構を構成する第2棒状部材が水平方向にスライド可能な状態で上下方向に貫通し、
前記第2フレーム部材の2枚の前記第2上片面の上部が断面逆U字状ブラケットの内側に嵌入され、
上記第2棒状部材が前記断面逆U字状ブラケットの第2底面を上方に貫通し、その貫通した第2棒状部材の上端部に、第2係止機構を構成する係止部材が取り付けられ、
前記断面逆U字状ブラケットの2つの第2立面部のうち、少なくとも片方の第2立面部には第2孔が穿設されており、その第2孔に第2ビスがねじ込まれその先端が前記第2断面L字状板の第2上片面に当接することによって、前記断面逆U字状ブラケットおよび前記第2棒状部材が前記第2断面L字状板の第2上片面に固定され、
前記第1フレーム部材は前記第2棒状部材の下部に保持される、第1の本発明の吊下げ架台である。
第5の本発明は、
前記第2棒状部材は一本のボルトで構成され、前記ボルトは前記断面逆U字状ブラケットの底面を貫通して前記第2フレーム部材の第2スリット部を貫通するとともに、さらに前記第1フレーム部材の第1スリット部も貫通し、第1スリット部に装着された断面U字状ブラケットの底面を貫通し、その下端に下部ナットが螺合していることで、前記第1フレーム部材が前記第2棒状部材の下部で保持され、
前記第1フレーム部材は前記第2フレーム部材に対してスライド可能である、第4の本発明の吊下げ架台である。
前記第2棒状部材は一本のボルトで構成され、前記ボルトは前記断面逆U字状ブラケットの底面を貫通して前記第2フレーム部材の第2スリット部を貫通するとともに、さらに前記第1フレーム部材の第1スリット部も貫通し、第1スリット部に装着された断面U字状ブラケットの底面を貫通し、その下端に下部ナットが螺合していることで、前記第1フレーム部材が前記第2棒状部材の下部で保持され、
前記第1フレーム部材は前記第2フレーム部材に対してスライド可能である、第4の本発明の吊下げ架台である。
本発明により、空調機器などを吊り下げる場合、容易に位置調整が可能な吊下げ架台を実現できる。
図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳細に説明する。
[第1実施例]
図1は本発明の実施の形態にかかる第1実施例の吊下げ架台の例を示す下方から見上げた斜視図である。
図1は本発明の実施の形態にかかる第1実施例の吊下げ架台の例を示す下方から見上げた斜視図である。
図1乃至図12において、1は第1フレーム部材、2は第2フレーム部材、3はその他のフレーム部材、4は空調機器、5は吊下げ架台A内に設置される他の設備機器、6aは第1棒状部材である。
吊下げ架台Aは、空調機器4を吊り下げて天井などに設置する架台である。ここに本実施の形態における吊下げ架台Aは複数個のフレーム部材1,2,3で構成されており、第1フレーム部材1は水平方向に配置される部材である。また、後述するように第2フレーム部材2も水平方向に配置される部材である。
第1フレーム部材1はその長尺方向に沿うように、垂直方向に形成された第1スリット部1aを有する。すなわち、第1フレーム部材1は対向配置された2枚の断面L字状板1b、1bで構成され、上方の対応する上片面1b1、1b1それぞれは水平に配置され、下方の対応する下片面1b2、1b2それぞれは垂直に配置され、下片面1b2、1b2同士の隙間で上述した第1スリット部1aが形成されている。
さらに、第1係止機構6が空調機器4を第1フレーム部材1にスライド可能に係止している。
すなわち、第1係止機構6は第1棒状部材6aと第1係止部材6bを有し、第1棒状部材6aは第1スリット部1aに水平方向にスライド可能な状態で上下貫通されており、第1係止部材6bは第1棒状部材6aの上部に取付けられ、第1棒状部材6aが第1スリット部1aから抜け落ちないように係止している。
ここに、第1棒状部材6aは例えば長尺の金属棒であり、第1係止部材6bは例えば第1棒状部材6aの上部に固定され、第1スリット部1aより大きなサイズの横幅を持つナットなどである。これによって、第1棒状部材6aが第1スリット部1aから抜け落ちないように係止している。
上記空調機器4は第1棒状部材6aの下端に吊下げられている。
このような構成によって、空調機器4の水平方向への位置調整をする場合は、第1棒状部材6aを第1スリット部1aに沿って移動させることで可能となる。
次に、所定の位置調整が完了した後、その位置で第1棒状部材6aがしっかり留まり続けるように、固定部材7が設けられている。すなわち、この固定部材7は断面U字状ブラケット7aと第1ナット7bと第1ビス7cで構成されている。
断面U字状ブラケット7aの内側に、第1フレーム部材1の前記2枚の第1下片面1b2の下部が嵌入され 第1棒状部材6aは前記断面U字状ブラケット7aの第1底面7a1を貫通し、第1底面7a1の下面7a2側で第1棒状部材6aに螺合された第1ナット7bで断面U字状ブラケット7aの落下が防止されている。
さらに、断面U字状ブラケット7aの2つの第1立面部7a4のうち、少なくとも片方の第1立面部7a4には第1孔7a3が穿設されており、その第1孔7a3に第1ビス7cがねじ込まれその先端が断面L字状板1bの第1下片面1b2に当接することによって、断面U字状ブラケット7aおよび第1棒状部材6aが第1断面L字状板1bの第1下片面1b2に固定される。
なお、断面U字状ブラケット7aの2つの第1立面部7a4のうち、片方だけに第1ビス7cで固定する場合は、ビス止めしていない他の第1立面部7a4は第1断面L字状板1bの第1下片面1b2に面接触状態で固定されるのでその固定効果は大きい。勿論、2つの第1立面部7a4双方に第1ビス7cで両側から固定してもよい。
このようにして、第1棒状部材6aと吊下げられた空調機器4は第1フレーム部材1の所望した位置にしっかりと固定される。地震などがきても安定しているので位置がずれることはない。
次に、上述した第2フレーム部材2について説明する。すなわち、複数個のフレーム部材のうち、水平に配置される別の第2フレーム部材2が配置されている。図1に示すように、この第2フレーム部材2は他のフレーム部材3の下端に水平に固定されている。なお、第1フレーム部材1は第2フレーム部材2に対して下側に直交配置されている。
この第2フレーム部材2はその長尺方向に沿うように、垂直方向に形成された第2スリット部を有する。
すなわち、第2フレーム部材2は対向配置された2枚の第2断面L字状板2bで構成され、下方の対応する第2下片面2b2、2b2同士は水平に配置され、上方の対応する第2上片面2b1、2b1同士は垂直に配置され、第2上片面2b1、2b1同士の隙間で前記第2スリット部2aが形成されている。
第2スリット部2aに、第2係止機構8を構成する第2棒状部材8aが水平方向にスライド可能な状態で上下方向に貫通している(図10、図11参照)。この第1の実施例では、2本の第2棒状部材8aが並列して貫通している。
このように構成されているので、第2棒状部材8aは第2スリット部2aをスライドでき位置調整が自由に出来る。
さらに、第2フレーム部材2の2枚の第2上片面2b1の上部が断面逆U字状ブラケット9の内側に嵌入され 上記2本の第2棒状部材8aが断面逆U字状ブラケット9の第2底面9aを上方に貫通し、その貫通した第2棒状部材8aの上端部に、第2係止機構8を構成する2個の係止部材8b、8b例えばナットが螺合している。
なお、上述した第2係止機構8の第2棒状部材8aはネジ一本で構成されていてもよい。すなわち、その大きさが第2スリット部2aの隙間より大きい頭部が係止部材8bに対応し、その胴部やネジ部が第2棒状部材8aに対応する。
断面逆U字状ブラケット9の2つの第2立面部9bのうち、少なくとも片方の第2立面部9bには第2孔9cが穿設されており、その第2孔9cに第2ビス10がねじ込まれその先端が第2断面L字状板2bの第2上片面2b1に当接することによって、断面逆U字状ブラケット9および第2棒状部材8aが第2断面L字状板2bの第2上片面2b1に固定されている。
なお、断面逆U字状ブラケット9の2つの第2立面部9bのうち、片方の第2立面部9bだけに第2孔9cが穿設されており、その第2孔9cに第2ビス10がねじ込まれる構造の場合は、第1フレーム部材1の場合と同様に、ビス止めしていない他の第2立面部9bは第2断面L字状板2bの第2上片面2b1に面接触状態で固定されるのでその固定効果は大きい。勿論、2つの第2立面部9b双方に第2ビス10で両側から固定してもよい。
さらに、第1フレーム部材1は第2棒状部材8aの下部に保持されている。図示実施例では、第2棒状部材8aの下部は第1フレーム部材1の断面L字状板1bの第1上片面1b1を下方へ貫通し、その下端に螺合した下部ナット11によって固定されている。すなわち、第1フレーム部材1は第2フレーム部材2の下側に連結されている。
その結果、上述のように、第2棒状部材8aは第2スリット部2aを水平方向にスライド出来るので、第2棒状部材8aの下端に固定されている第1フレーム部材1も水平方向に一緒にスライド出来る。
このように、空調機器4の位置調整をする場合、第1棒状部材6aを第1フレーム部材1に沿って所望の位置に移動させ、さらに、その方向に対して直交する方向の位置調整は第1フレーム部材1を第2フレーム部材2に沿って移動させることで全方位の位置調整が可能となる。
さらに、図4乃至図6に示すように、設備機器5は互いに所定距離離れた平行な2本の断面L字状フレーム51、51の上に長尺ボルト51dを利用して装設されている。この2本の断面L字状フレーム51、51は第1フレーム部材1、1に、直交するようにスライド可能に連結している。
すなわち、その断面L字状フレーム51の水平片面51aにはそれぞれ、ボルト51bが取り付けられており、そのボルト頭部で下方へ抜け落ちないようになっており、そのボルト51bの胴部およびネジ部は第1フレーム部材1の上述した第1スリット部1aの間に水平方向にスライド可能に下方へ貫通している。これによって位置調節が容易となる。
さらに、図6.図7に示すように、そのボルト51bの下端にはナット51cが螺合しており、地震などに備えて、ナット51cは上記第1スリット部1aの下端縁に強く当接しており、それによって、断面L字状フレーム51、51は第1フレーム部材1に対してしっかりと固定される。
以上述べた吊下げ架台の例において、図1における各フレーム部材の素材としては、アルミ型鋼材とSS型鋼材の双方を利用することが望ましい。ここに20はSS材の型鋼のフレーム部材であり、残りのフレーム部材はアルミ型鋼である。
このような実施例では以下のような長所がある。すなわち、アルミ型鋼仕様により軽量化が実現できるが、アルミ材はアルカリ性に脆弱であり、天井スラブ面に直接設置すると腐食する可能性がある。コンクリートモルタルは強アルカリ性であり、アルミ型鋼材を溶解し侵食するからである。そこで、スラブ面と直接設置個所にはSS材の型鋼を採用し腐食対策を行うことが望ましい。
[第2実施例]
次に、図13乃至図18は第2実施例を示す。第1実施例においては、図8、図12に示すように、第2係止機構8の2本の第2棒状部材8aと2個の第2係止部材8bが使われており、それぞれの第2棒状部材8aの下端は第1フレーム部材1の断面L字状板1bの第1上片面1b1、1b1をそれぞれ下方へ貫通している。
次に、図13乃至図18は第2実施例を示す。第1実施例においては、図8、図12に示すように、第2係止機構8の2本の第2棒状部材8aと2個の第2係止部材8bが使われており、それぞれの第2棒状部材8aの下端は第1フレーム部材1の断面L字状板1bの第1上片面1b1、1b1をそれぞれ下方へ貫通している。
これに対して、第2実施例においては、第2係止機構8が一本の第2棒状部材8aと一個の第2係止部材8bで構成されている点が、上述した第1実施例の場合と異なる。
すなわち、第2棒状部材8aは断面逆U字状ブラケット9の底面9aのほぼ中央を下方へ貫通しながら第2スリット部2aを貫通し、さらに第1フレーム部材1の第1スリット部1aの間を下方へ貫通し、第1スリット部1aの下端縁において、断面U字状ブラケット12の第3底面12aを貫通し下部ナット11で螺合されている。
この断面U字状ブラケット12も断面U字状ブラケット7aの場合と同様に、第3立面部12bに穿設された第3孔12cに螺合された第3ビスによって、第1フレーム部材1の断面L字状板の第1下片面1b2に固定されている。
なお、第1実施例の場合は第2棒状部材8aが第1フレーム部材1の断面L字状板1bの第1上片面1b1、1b1に貫通しているため、第1フレーム部材1は第2フレーム部材2に対して直角方向へはスライド移動できないが、第2実施例の場合は第2棒状部材8aが第1スリット部1aの間を下方へ貫通しているので、第1フレーム部材1を第2フレーム部材2に沿ってスライド出来ることは勿論、さらに第2フレーム部材2に対して直角方向へもスライド移動でき、位置調整のオプションが増える長所がある。
なお、第1棒状部材6aを第1フレーム部材1に沿ってスライド移動出来ることは上述したとおりである。
以上の各実施例において、スリットを押さえる金具は断面U字状ブラケットに限らず、断面コの字状や断面L字状の金具でも可能である。
また、スリットからの脱落防止だけならスリットよりも幅広の座金をナットと組み合わせることでも実現可能である。
図19、図20、図21、図22、図23、図24、図25、図26、図27、図28、図29、図30、図31、図32の各図は、本発明の第2実施例における吊下げ架台のそれぞれ正面図、右側面図、左側面図、背面図、平面図、底面図、左寄り見上げ図(正面側から)図、右寄り見上げ(正面側から)図、左寄り見上げ(背面側から)図、右寄り見上げ(背面側から)図、左寄り見下げ(正面側から)図、右寄り見下げ(正面側から)図、左より見下げ(背面側から)図、右寄り見下げ(背面側から)図である。
次に、図33は上述したスリットを利用して位置調整可能な応用例である。
ここに、上方位置に、上記第1フレーム部材1と、第2フレーム部材2が上述したような構造で直交した配置で連結されている。その第1棒状部材6aの下端6a1には第1下フレーム部材14のスリット14aを貫通しており、上述したようにナットなどで係止されている。このようにして、第1棒状部材6aは第1フレーム部材1のスリット方向にスライド可能となっている。
18は中フレームであり、上記第1棒状部材6aの半ば位置で支持されており、第1棒状部材6aのスライドに伴い中フレーム18も位置調整可能である。
さらに、この第1下フレーム14の端部はこの吊下げ台Aの固定フレームである第2下フレーム15に上述したような構造16(ナットやブラケットは図示省略)でスライド可能に連結されている。すなわち、この第1下フレーム14は、第1フレーム部材1が第2フレーム部材2のスリット方向にスライドしまた第2フレーム部材2に直角方向へスライドするに対応して、第2下フレーム15のスリット方向にスライドしさらには第2下フレーム15に直角方向にもスライドするようになっている。
このように、第1下フレーム14の位置調整も容易であり選択が多様である。
図33の吊下げ台Aは、位置調整可能なフレームが上述のように上下左右に配置されているので、ダクト16や電気ラック支持具17も図に示すようにさまざまに配置可能となる。
本発明における吊下げ架台は、空調機器などを吊り下げる場合、容易に位置調整が可能な吊下げ架台を提供できるので、天井に空調機器などの重量物を吊り下げる場合に有用である。
1 第1フレーム部材
1a 第1スリット部
1b 第1断面L字状板
1b1 第1上片面
1b2 第2下片面
2 第2フレーム部材
2a 第2スリット部
2b 第2断面L字状板
2b1 第2上片面
2b2 第2下片面
3 他のフレーム部材
4 空調機器
5 設備機器
51 断面L字状フレーム
51a 水平片面
51b ボルト
51c ナット
51d 長尺ボルト
6 第1係止機構
6a 第1棒状部材
6b 第1係止部材
7 固定部材
7a 断面U字状ブラケット
7a1 第1底面
7a2 第1下面
7a3 第1孔
7a4 立面部
7b 第1ナット
7c 第1ビス
8 第2係止機構
8a 第2棒状部材
8b 第2係止部材
9 断面逆U字状ブラケット
9a 第2底面
9b 第2立面部
9c 第2孔
10 第2ビス
11 下部ナット
12 断面U字状ブラケット
12a 第3底面
12b 第3立面部
12c 第3孔
13 第3ビス
A 吊下げ架台
1a 第1スリット部
1b 第1断面L字状板
1b1 第1上片面
1b2 第2下片面
2 第2フレーム部材
2a 第2スリット部
2b 第2断面L字状板
2b1 第2上片面
2b2 第2下片面
3 他のフレーム部材
4 空調機器
5 設備機器
51 断面L字状フレーム
51a 水平片面
51b ボルト
51c ナット
51d 長尺ボルト
6 第1係止機構
6a 第1棒状部材
6b 第1係止部材
7 固定部材
7a 断面U字状ブラケット
7a1 第1底面
7a2 第1下面
7a3 第1孔
7a4 立面部
7b 第1ナット
7c 第1ビス
8 第2係止機構
8a 第2棒状部材
8b 第2係止部材
9 断面逆U字状ブラケット
9a 第2底面
9b 第2立面部
9c 第2孔
10 第2ビス
11 下部ナット
12 断面U字状ブラケット
12a 第3底面
12b 第3立面部
12c 第3孔
13 第3ビス
A 吊下げ架台
Claims (5)
- 対象となる機器を吊下げて所定の場所に設置するために利用する吊下げ架台であって、
複数個のフレーム部材で構成され、
そのうちの少なくとも水平方向に配置される第1フレーム部材がその長尺方向に沿うように、垂直方向に形成された第1スリット部を有し、
前記機器を前記第1フレーム部材にスライド可能に係止する第1係止機構を備え、
前記第1係止機構は、前記第1スリット部に水平方向にスライド可能な状態で上下方向に貫通された第1棒状部材および、その第1棒状部材の上部に取付けられ、前記第1棒状部材が前記第1スリット部から抜け落ちないように係止する第1係止部材を有し、
前記機器は前記第1棒状部材の下部に吊下げられることを特徴とする吊下げ架台。 - 前記第1棒状部材の位置を前記第1フレーム部材の所定位置に固定するための固定部材を有する、請求項1記載の吊下げ架台。
- 前記第1フレーム部材は対向配置された2枚の第1断面L字状板で構成され、上方の対応する第1上片面それぞれは水平に配置され、下方の対応する第1下片面それぞれは垂直に配置され、前記第1下片面同士の隙間で上述した第1スリット部が形成され、
前記固定部材は断面U字状ブラケットと第1ナットと第1ビスで構成され、
前記断面U字状ブラケットの内側に前記各第1下片面の下部が嵌入され 前記第1棒状部材は前記第1スリット部を貫通するとともに前記断面U字状ブラケットの第1底面を貫通し、前記第1底面の下面側で前記第1棒状部材に螺合された第1ナットで前記断面U字状ブラケットの落下が防止され、
前記断面U字状ブラケットの2つの第1立面部のうち、少なくとも片方の第1立面部には第1孔が穿設されており、その第1孔に第1ビスがねじ込まれその先端が前記第1断面L字状板の第1下片面に当接することによって、前記断面U字状ブラケットおよび前記第1棒状部材が前記第1断面L字状板の第1下片面に固定される、請求項2記載の吊下げ架台。 - 前記複数個のフレーム部材は更に水平に配置される別の第2フレーム部材を有し、
前記第2フレーム部材はその長尺方向に沿うように、垂直方向に形成された第2スリット部を有し、
前記第1フレーム部材は前記第2フレーム部材に対して下側に直交配置されており、
前記第2フレーム部材は対向配置された2枚の第2断面L字状板で構成され、下方の対応する第2下片面それぞれは水平に配置され、上方の対応する第2上片面それぞれは垂直に配置され、前記第2上片面同士の隙間で前記第2スリット部が形成され、
前記第2スリット部に第2係止機構を構成する第2棒状部材が水平方向にスライド可能な状態で上下方向に貫通し、
前記第2フレーム部材の2枚の前記第2上片面の上部が断面逆U字状ブラケットの内側に嵌入され、
上記第2棒状部材が前記断面逆U字状ブラケットの第2底面を上方に貫通し、その貫通した第2棒状部材の上端部に、第2係止機構を構成する係止部材が取り付けられ、
前記断面逆U字状ブラケットの2つの第2立面部のうち、少なくとも片方の第2立面部には第2孔が穿設されており、その第2孔に第2ビスがねじ込まれその先端が前記第2断面L字状板の第2上片面に当接することによって、前記断面逆U字状ブラケットおよび前記第2棒状部材が前記第2断面L字状板の第2上片面に固定され、
前記第1フレーム部材は前記第2棒状部材の下部に保持される、請求項1記載の吊下げ架台。 - 前記第2棒状部材は一本のボルトで構成され、前記ボルトは前記断面逆U字状ブラケットの底面を貫通して前記第2フレーム部材の第2スリット部を貫通するとともに、さらに前記第1フレーム部材の第1スリット部も貫通し、第1スリット部に装着された断面U字状ブラケットの底面を貫通し、その下端に下部ナットが螺合していることで、前記第1フレーム部材が前記第2棒状部材の下部で保持され、
前記第1フレーム部材は前記第2フレーム部材に対してスライド可能である、請求項4記載の吊下げ架台。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022013205A JP2023111373A (ja) | 2022-01-31 | 2022-01-31 | 吊下げ架台 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022013205A JP2023111373A (ja) | 2022-01-31 | 2022-01-31 | 吊下げ架台 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023111373A true JP2023111373A (ja) | 2023-08-10 |
Family
ID=87551640
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022013205A Pending JP2023111373A (ja) | 2022-01-31 | 2022-01-31 | 吊下げ架台 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023111373A (ja) |
-
2022
- 2022-01-31 JP JP2022013205A patent/JP2023111373A/ja active Pending
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