JP2023110443A - 車両 - Google Patents

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貴裕 小関
Takahiro Koseki
真史 板東
Masashi Bando
拓也 本荘
Takuya Honjo
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Abstract

【課題】車体前部のフロントルームの通気口に開閉可能なシャッタ機構を備える車両において、フロントルームに配設されたケーブルの温度上昇を適切に抑制すること。【解決手段】バッテリBATと、バッテリBATの電力により駆動する負荷と、バッテリBATと負荷とを接続する電力線としての高圧ケーブル20と、車体前部に設けられ且つ高圧ケーブル20が配設されるフロントルーム6と、フロントルーム6の前端部に設けられた通風口を開閉可能なシャッタ機構45a、46aを備える車両1を制御する制御装置50は、車速と、シャッタ機構45a、46aの開閉状態とに基づき高圧ケーブル20周辺の風速推定値を取得し、風速推定値と、高圧ケーブル20のケーブル電流値とに基づき高圧ケーブル20のケーブル温度推定値を取得し、ケーブル温度推定値が所定値以上である場合に、シャッタ機構45a、46aを開状態とする。【選択図】図4

Description

本発明は、車両に関する。
近年、地球の気候変動に対する具体的な対策として、低炭素社会または脱炭素社会の実現に向けた取り組みが活発化している。自動車などの車両においても、CO排出量の削減やエネルギー効率の向上が要求され、駆動源の電動化が進んでいる。具体的には、駆動輪を駆動する駆動源としての電動機と、この電動機に電力を供給可能な二次電池としてのバッテリと、を備える車両(以下「電動車両」ともいう。例えば電気自動車)が開発されている。また、電動車両には、さらに内燃機関を備えるもの(例えばハイブリッド電気自動車)もある。
電動車両において、バッテリから電動機への電力供給は、電力線としてのケーブル(「パワーケーブル」とも称される)を介して行われる。このようなケーブルは電流が流れることにより発熱するが、ケーブルが高温状態になることは劣化や破損を抑制する観点から好ましくない。
そこで、例えば、下記特許文献1には、回転電機と回転電機駆動回路とを接続する高圧ケーブルの配設が行われる配設空間に配置される発熱体の温度と外気温度とに基づいて高圧ケーブルの周囲温度であるケーブル周囲温度を推定し、推定したケーブル周囲温度推定値と、高圧ケーブルに流れる電流値であるケーブル電流値と、高圧ケーブルが受ける周囲風速値であるケーブル周囲風速値とに基づいて、回転電機の電流制限または回転電機の出力トルク制限を行うようにした技術が開示されている。
また、下記特許文献2には、フロントグリルの一部をなすとともに水平方向に細長い矩形の板状に形成された複数のフィンと、各フィンの長手方向(水平方向)の中心軸を中心として各フィンを回転させるアクチュエータと、を備えるグリルシャッタをハイブリッド自動車に設けるようにした技術が開示されている。
特開2012-244789号公報 特開2016-112919号公報
車体前部のフロントルームの通気口に上記グリルシャッタのようなシャッタ機構を備える車両では、通気口を介してフロントルーム内に流入する外気(空気)の風速が、シャッタ機構の開閉状態に応じて変化し得る。このため、フロントルームに配設されたケーブル周辺の風速も、シャッタ機構の開閉状態に応じて変化し得る。したがって、このような車両では、シャッタ機構の開閉状態を考慮しなければ、フロントルームに配設されたケーブル周辺の風速を精度よく推定することは難しく、その結果、当該ケーブルの温度上昇を適切に抑制することも困難となる。
本発明は、車体前部のフロントルームの通気口に開閉可能なシャッタ機構を備える車両において、フロントルームに配設されたケーブルの温度上昇を適切に抑制することを可能にする車両を提供する。
本発明の一態様は、
バッテリと、前記バッテリの電力により駆動する負荷と、前記バッテリと前記負荷とを接続する電力線としてのケーブルと、車体前部に設けられ且つ前記ケーブルの少なくとも一部が配設されるフロントルームと、前記フロントルームの前端部に設けられた通気口を開閉可能なシャッタ機構と、制御装置と、を備える車両であって、
前記シャッタ機構は、前記制御装置の制御にしたがって開閉され、
前記制御装置は、
前記車両の走行速度と、前記シャッタ機構の開閉状態とに基づき、前記ケーブル周辺の風速の推定値である風速推定値を取得し、
前記風速推定値と、前記ケーブルに流れる電流値であるケーブル電流値とに基づき、前記ケーブルの温度の推定値であるケーブル温度推定値を取得し、
前記ケーブル温度推定値が所定値以上である場合に、前記シャッタ機構を開状態とする、
車両である。
本発明によれば、車体前部のフロントルームの通気口に開閉可能なシャッタ機構を備える車両において、フロントルームに配設されたケーブルの温度上昇を適切に抑制することを可能にする車両を提供できる。
本実施形態の車両1の全体構造を示す概略側面図である。 車両1の要部を上方から見た図である。 車両1の要部を下方から見た図である。 車両1のフロントルーム6内を示す概略側面図である。 車両1の制御装置50が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 風速推定値を取得するための風速推定マップの一例を示す図である。 高圧ケーブル温度推定値を取得するための高圧ケーブル温度推定マップの一例を示す図である。
以下、本発明の車両の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、図面は、符号の向きに見るものとする。また、以下の説明において、前後、左右、上下は、車両の操縦者(運転者)から見た方向にしたがって記載することとし、図面には、車両の前方をFr、後方をRr、左方をL、右方をR、上方をU、下方をD、として示す。
[車両]
図1に示す本実施形態の車両1は、それぞれ左右一対の前輪FWと後輪RWとを備える4輪のハイブリッド電気自動車である。図1に示すように、車両1は、フロアパネル2とダッシュパネル3とにより、車室4および荷室5と、その前方のフロントルーム6とに区画形成されている。車室4には、前部座席7および後部座席8が設けられている。車室4の後方であって車体後部に設けられた荷室5には、バッテリBATが設けられている。車室4の前方であって車体前部に設けられたフロントルーム6には、駆動ユニット10が設けられている。
駆動ユニット10は、車両1の駆動輪を駆動する駆動源として機能する。車両1では、前輪FWが駆動輪とされ、後輪RWが従動輪とされている。すなわち、駆動ユニット10は、前輪FWを駆動する。詳細は後述するが、駆動ユニット10は、車両1の駆動輪(前輪FW)を駆動する駆動源としてのモータMOTと、内燃機関としてのエンジンENGとを含んで構成される。
また、フロントルーム6には、制御装置50も設けられている。制御装置50は、例えば、不図示の車内ネットワークなどを介して駆動ユニット10を含む車両1の各構成要素と通信可能な状態で設けられ、駆動ユニット10を含む車両1全体を統括制御する。制御装置50が行う制御の一例については後述するため、ここでの説明を省略する。
制御装置50は、例えば、各種演算を行うプロセッサ、各種情報(データやプログラム)を記憶する非一過性の記憶媒体を有する記憶装置、制御装置50の内部と外部とのデータの入出力を制御する入出力装置などを備えるECU(Electronic Control Unit)によって実現される。なお、制御装置50は、1つのECUによって実現されてもよいし、複数のECUが協調動作することによって実現されてもよい。また、制御装置50の配置位置は、フロントルーム6に限られず、例えば車室4や荷室5など、フロントルーム6以外の場所であってもよい。
車両1には、さらに各種センサが設けられている。これらのセンサは、制御装置50と通信可能な状態で設けられ、自装置の検出値を示す検出信号を制御装置50へ送信する。これにより、制御装置50は、車両1を制御する上で必要となる各種情報を各種センサから取得できる。
各種センサとしては、例えば、車両1の走行速度である車速を検出する車速センサ(以下「車速センサSV」ともいう。例えば図2を参照)、車両1周辺の気温である外気温を検出する外気温センサ(以下「外気温センサST」ともいう。例えば図2を参照)、高圧ケーブル20に流れる電流値である高圧ケーブル電流値を検出する電流センサ(以下「電流センサSI」ともいう。例えば図2を参照)、後述する第1冷媒温度センサS1および第2冷媒温度センサS2などを挙げることができる。
図2に示すように、モータMOTと、電力変換装置PCUと、変速機TMと、エンジンENGとを含んで構成される駆動ユニット10は、車体前部に配置されている。一方、バッテリBATは、車体後部に配置されている。このように、バッテリBATを、車両1の走行時に発熱し得る駆動ユニット10から物理的に離して設けることで、駆動ユニット10からの熱の影響により、バッテリBATが高温状態となることを抑制できる。
バッテリBATは、直列または並列に接続された複数の蓄電セルを有し、例えば100~200[V]といった高電圧を出力可能に構成されている。バッテリBATの蓄電セルとしては、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などを用いることができる。また、バッテリBATには、バッテリBATの温度(以下「バッテリ温度」ともいう)を検出するバッテリ温度センサ15が設けられている。
モータMOTは、車両1の駆動輪(すなわち前輪FW)を駆動する駆動源としての電動機(いわゆる「トラクションモータ」)であり、例えば交流モータである。モータMOTには、後述する電力変換装置PCUおよび高圧ケーブル20を介してバッテリBATの電力が供給され得る。換言すると、バッテリBATは、高圧ケーブル20および電力変換装置PCUを介してモータMOTに電力を供給する。
モータMOTは、電力が供給されることに応じて、供給された電力を動力に変換して出力する。モータMOTから出力された動力は、後述する変速機TMを介して車両1の駆動輪に伝達され、車両1の走行に供される。また、モータMOTは、車両1の制動時には、車両1の駆動輪からの動力を回生して発電し得る。モータMOTによって発電された電力は、電力変換装置PCUおよび高圧ケーブル20を介して、バッテリBATに供給され、バッテリBATの充電に供される。
電力変換装置PCUは、バッテリBATとモータMOTとの間で授受される電力の変換を行う。具体的に説明すると、電力変換装置PCUは、バッテリBATから供給された直流電力を交流電力に変換してモータMOTに供給する。これにより、モータMOTに対して適切な電力を供給することが可能となる。
また、電力変換装置PCUは、モータMOTから供給された交流電力を直流電力に変換してバッテリBATに供給する。これにより、バッテリBATに対して適切な電力を供給することが可能となる。さらに、電力変換装置PCUは、必要に応じて、バッテリBATとモータMOTとの間で授受される電力の電圧も変換(すなわち昇圧または降圧)するようにしてもよい。電力変換装置PCUは、例えば、インバータやDC/DCコンバータを含む電子回路によって実現される。
図2および図3に示すように、高圧ケーブル20は、一方側の端部がバッテリBATに接続されるとともに、その反対側の端部が電力変換装置PCUに接続され、バッテリBATの電力をモータMOTに供給したり、モータMOTによって発電された電力をバッテリBATに供給したりするための電力線として機能する。高圧ケーブル20は、例えば、複数の銅線を束ねて構成した導体を耐熱塩化ビニルなどの絶縁体で被覆したケーブルによって実現される。
本実施形態において、高圧ケーブル20は、車体後部に設けられたバッテリBATから、車体の床面を構成するフロアパネル2の下方を通って、車体前部に設けられた駆動ユニット10(すなわちモータMOTや電力変換装置PCU)に向かって延びるように設けられている。フロアパネル2の下方を通すように高圧ケーブル20を配索することで、高圧ケーブル20を介した、車体後部に設けられたバッテリBATと、車体前部に設けられた駆動ユニット10との接続を容易化することが可能となる。
また、詳細は後述するが、高圧ケーブル20は、エンジンENGからの排気ガスが流れる排気システム30に沿って設けられている。これにより、排気システム30が設けられるフロアトンネル(後述)を活用して、高圧ケーブル20を配索することが可能となる。
エンジンENGは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、供給された燃料を燃焼させることで発生した動力を出力する。エンジンENGから出力された動力は、例えば、変速機TMを介して車両1の駆動輪(すなわち前輪FW)に伝達され、車両1の走行に供される。また、エンジンENGから出力された動力は、モータMOTに伝達されることで、モータMOTによる発電に供されるようにしてもよい。
変速機TMは、モータMOTおよびエンジンENGと、車両1の駆動輪(すなわち前輪FW)との間に設けられた動力伝達装置であり、例えば、モータMOTまたはエンジンENGから出力された動力を減速して駆動輪に伝達する歯車式の動力伝達装置である。なお、変速機TMにおける変速比は、例えば、制御装置50からの指示に応じて適宜変更され得るように構成してもよい。
また、図2および図3に示すように、エンジンENGには、エンジンENGからの排気ガスを外部に排出するための排気システム30が接続されている。排気システム30は、車体前部に設けられたエンジンENGから、フロアパネル2の下方を通って、車体後部に向かって延びるように設けられている。例えば、排気システム30は、フロアパネル2の底面から上方へ突出し且つ車体前部から車体後部に向かって延びるように形成されたフロアトンネル(不図示)内に収納された状態で設けられている。また、高圧ケーブル20も、排気システム30と同様に、フロアトンネル内に収納された状態で設けられている。このように、高圧ケーブル20および排気システム30をフロアトンネル内に設けることにより、車両1の最低地上高が高くなることを抑制しつつ、高圧ケーブル20および排気システム30と路面とのクリアランスを確保できる。
図3に示すように、排気システム30は、エキゾーストマニホールド31と、触媒32と、メインパイプ34と、サイレンサ35とを含んで構成される。エキゾーストマニホールド31は、一方側の端部がエンジンENGに接続されるとともに、その反対側の端部が触媒32に接続され、エンジンENGのシリンダから排出される排気ガスを触媒32に送り込むパイプである。エキゾーストマニホールド31は、「フロントパイプ」とも称される。
触媒32は、エンジンENGから排出された排気ガスから、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)などの有害な成分をろ過する浄化装置である。触媒32には、例えば、触媒32の温度を検出する触媒温度センサ(不図示)が設けられている。メインパイプ34は、一方側の端部が触媒32に接続されるとともに、その反対側の端部が外界に向けて開口され、触媒32によって浄化された排気ガスを大気中へ放出するパイプである。また、メインパイプ34の中間部には、排気ガスが大気中に放出される際の排気音を消音するサイレンサ35が設けられている。
[フロントルーム]
図4に示すように、フロントルーム6内の略中央部には、駆動ユニット10が設けられている。駆動ユニット10は、例えば、車両1の前後方向に沿って延びる一対のフロントサイドフレーム(不図示)によって支持される。また、本実施形態では、駆動ユニット10は、エンジンENG、モータMOT、および変速機TMを収容した第1ケース11の上面に、電力変換装置PCUを収容した第2ケース12を配置して構成されている。
フロアパネル2の下方を通って車体前部まで取り回された高圧ケーブル20の端部は、フロントルーム6の底部を形成するアンダーカバー6aに設けられた配線口(不図示)を介してフロントルーム6内に引き込まれ、駆動ユニット10の後方を上方に向かって通って、第2ケース12に収容された電力変換装置PCUと接続される。
フロントルーム6内において、駆動ユニット10の前方、且つ車両1の車幅方向における略中央となる位置には、第1ラジエータ41と、第2ラジエータ42と、コンデンサ43と、冷却ファン44とが配置されている。より具体的には、第2ラジエータ42は第1ラジエータ41の前面側の下方領域に配置され、コンデンサ43は第1ラジエータ41の前面側の上方領域に配置されている。
第1ラジエータ41は、エンジンENGを冷却する第1冷却回路(不図示)に設けられて、第1冷却回路を循環する第1冷媒(例えばLLC:Long Life Coolant)の熱を外気に放熱する放熱装置である。例えば、発熱量の多いエンジンENGを冷却するため、第1ラジエータ41は、後述する第2ラジエータ42やコンデンサ43よりも大型に形成される。また、第1冷却回路には、第1冷却回路を循環する第1冷媒の温度を検出する第1冷媒温度センサS1が設けられている。
第2ラジエータ42は、電力変換装置PCUを冷却し且つ第1冷却回路とは異なる第2冷却回路(不図示)に設けられて、第2冷却回路を循環する第2冷媒(例えばLLC)の熱を外気に放熱する放熱装置である。また、第2冷却回路には、第2冷却回路を循環する第2冷媒の温度を検出する第2冷媒温度センサS2が設けられている。
コンデンサ43は、車両1の空調装置(不図示)が有する冷媒回路(冷凍サイクル)の凝縮熱を外気に放熱するための部材である。冷却ファン44は、第1ラジエータ41、第2ラジエータ42、およびコンデンサ43を通過する空気量を増大させるファンである。冷却ファン44は、第1ラジエータ41の形状に略対応する大きさを有し、第1ラジエータ41の後方に配置されている。
また、フロントルーム6の前端部、具体的には車両1の前端部であって且つ車幅方向における中央領域には、車両1の前面側外部とフロントルーム6内とを連通する上段通気口45および下段通気口46が設けられている。上段通気口45はコンデンサ43の前面と対向するように設けられ、下段通気口46は第2ラジエータ42の前面と対向するように設けられている。また、コンデンサ43と第2ラジエータ42の後方に配置される第1ラジエータ41は、上部領域がコンデンサ43を挟んで上段通気口45と対向し、下部領域が第2ラジエータ42を挟んで下段通気口46と対向するように設けられている。
上段通気口45には、制御装置50の制御にしたがって上段通気口45を開閉可能な上段シャッタ機構45aが設けられている。具体的に説明すると、上段シャッタ機構45aは、開閉部材としての複数のルーバ450a~450fと、ルーバ450a~450fを駆動するアクチュエータ(不図示)とを含んで構成される。例えば、ルーバ450a~450fは車両1の車幅方向に細長い矩形の板状に形成されており、上段シャッタ機構45aのアクチュエータはルーバ450a~450fの長手方向(車幅方向)の中心軸を中心としてこれらを回転させる。
本実施形態では、上段シャッタ機構45aは、上段通気口45を介してフロントルーム6内に流入する外気が最大となる開状態(すなわち全開状態)と、上段通気口45を介してフロントルーム6内に流入する外気が最小となる閉状態(すなわち全閉状態)とをとり得る。例えば、ルーバ450a~450fは、上段シャッタ機構45aが開状態であるときには図4において略水平となる開度とされ、上段シャッタ機構45aが閉状態であるときには図4において略垂直となる開度とされる。
下段通気口46には、制御装置50の制御にしたがって下段通気口46を開閉可能な下段シャッタ機構46aが設けられている。具体的に説明すると、下段シャッタ機構46aは、開閉部材としての複数のルーバ460a~460eと、ルーバ460a~460eを駆動するアクチュエータ(不図示)とを含んで構成される。例えば、ルーバ460a~460eは車両1の車幅方向に細長い矩形の板状に形成されており、下段シャッタ機構46aのアクチュエータはルーバ460a~460eの長手方向(車幅方向)の中心軸を中心としてこれらを回転させる。
本実施形態では、下段シャッタ機構46aは、下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入する外気が最大となる開状態(すなわち全開状態)と、下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入する外気が最小となる閉状態(すなわち全閉状態)とをとり得る。例えば、ルーバ460a~460eは、下段シャッタ機構46aが開状態であるときには図4において略水平となる開度とされ、下段シャッタ機構46aが閉状態であるときには図4において略垂直となる開度とされる。
さらに、下段シャッタ機構46aは、図4中の符号「α」の矢印が示すように、下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入した外気を、下段通気口46の後方且つ下方に配置されたダクト47(後述)へ向けて流す開度でルーバ460a~460eが開放されるケーブル冷却状態をとり得る。下段シャッタ機構46aがケーブル冷却状態であるときのルーバ460a~460eの開度は、例えば、下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入した外気を、ダクト47(具体的には後述の吸気口47a)へ最も送れる開度である。
ダクト47は、フロントルーム6に設けられ、下段通気口46からフロントルーム6内に流入した外気を、フロントルーム6に配設された高圧ケーブル20に向けて導くダクト(風導管)である。具体的に説明すると、ダクト47は、フロントルーム6の底部のアンダーカバー6aの上面から上方へ突出し、且つ車両1の前後方向へ延びる矩形筒状に形成されている。
ダクト47の前方側の端部には、下段通気口46に向かって開口する吸気口47aが設けられている。この吸気口47aは、例えば、第2ラジエータ42、第1ラジエータ41、冷却ファン44、および駆動ユニット10よりも前方に設けられている。また、ダクト47の後方側の端部には、駆動ユニット10後方の高圧ケーブル20に向かって開口する排出口47bが設けられている。この排出口47bは、第2ラジエータ42、第1ラジエータ41、冷却ファン44、および駆動ユニット10よりも後方、且つ高圧ケーブル20の前方に設けられている。
したがって、ダクト47は、図4中の符号「β」の矢印が示すように、吸気口47aからダクト47内に流入した外気を、第2ラジエータ42、第1ラジエータ41、冷却ファン44、および駆動ユニット10をバイパスして、高圧ケーブル20付近まで導くことができる。このようなダクト47を設けることで、第2ラジエータ42、第1ラジエータ41、あるいは駆動ユニット10などにより熱せられていない外気を、高圧ケーブル20に対して効率よく吹き付けることが可能となる。
なお、上段通気口45および下段通気口46は本発明における通気口の一例であり、例えば、上段通気口45が本発明における通気口の第1部分に、下段通気口46が本発明における通気口の第2部分に、それぞれ対応する。そして、例えば、上段シャッタ機構45aが本発明における第1シャッタ機構に、下段シャッタ機構46aが本発明における第2シャッタ機構に、それぞれ対応する。なお、以下の説明において、上段シャッタ機構45aと下段シャッタ機構46aとを合わせて「シャッタ機構45a、46a」ともいう。
[制御装置が行う制御の一例]
つぎに、制御装置50が行う制御の一例について説明する。フロントルーム6内に配設された高圧ケーブル20は、電流が流れることにより発熱したり、フロントルーム6内に配置された駆動ユニット10からの熱の影響を受けたりするため、温度が上昇し得る。しかしながら、高圧ケーブル20が高温状態になることは劣化や破損を抑制する観点から好ましくない。
そこで、制御装置50は、車両1の車速と、シャッタ機構45a、46aの開閉状態とに基づき、フロントルーム6内に配設された高圧ケーブル20周辺の風速の推定値である風速推定値を取得し、当該風速推定値と、高圧ケーブル20に流れる電流値である高圧ケーブル電流値とに基づき、高圧ケーブル20の温度の推定値である高圧ケーブル温度推定値を取得し、当該高圧ケーブル温度推定値に基づき、シャッタ機構45a、46aの開閉を制御する。これにより、フロントルーム6内に配設された高圧ケーブル20の温度上昇を適切に抑制することを可能にする。
[制御装置が実行する処理の一例]
以下、図5~図7を参照して、制御装置50が実行する処理の一例について、具体的に説明する。例えば、制御装置50は、車両1のイグニッション電源がオンである間、図5に示す一連の処理を所定の周期で繰り返し実行する。図5に示すように、制御装置50は、まず、車速センサSVによって検出された車速を取得する(ステップS11)。つぎに、制御装置50は、現在のシャッタ機構45a、46aの開閉状態を参照する(ステップS12)。
本実施形態では、シャッタ機構45a、46aの開閉制御に関する制御モードとして、制御装置50は、第1モードから第3モードまでの3つの制御モードを有する。ここで、第1モードは、上段シャッタ機構45aと下段シャッタ機構46aとをいずれも閉状態とする制御モードである。第2モードは、上段シャッタ機構45aを閉状態とし、且つ下段シャッタ機構46aをケーブル冷却状態とする(すなわちルーバ460a~460eを図4に示す開度で開放する)制御モードである。第3モードは、上段シャッタ機構45aと下段シャッタ機構46aとをいずれも開状態とする制御モードである。そして、ステップS12において、制御装置50は、現在の制御モードが第1モードから第3モードまでのいずれの制御モードであるかを参照する。
つぎに、制御装置50は、第1冷媒温度センサS1によって検出された第1冷媒の温度、すなわちエンジンENGを冷却する第1冷媒の温度を取得し(ステップS13)、取得した第1冷媒の温度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14の処理により用いられる閾値は、例えば、車両1または制御装置50の製造者などにより制御装置50に対してあらかじめ設定されている。
そして、第1冷媒の温度が閾値未満であれば(ステップS14:Yes)、制御装置50は、ステップS11の処理により取得した車速と、ステップS12の処理により取得したシャッタ機構45a、46aの開閉状態(すなわち現在の制御モード)とに基づき、フロントルーム6内に配設された高圧ケーブル20周辺の風速推定値を取得する(ステップS15)。
ステップS15の処理により取得される風速推定値は、車速が高いほど大きくなり、また、シャッタ機構45a、46aが開状態である場合の方が閉状態である場合よりも大きくなる。この風速推定値は、例えば、制御装置50の記憶装置などにあらかじめ記憶されたマップを参照することで取得することができる。
本実施形態では、風速推定値を取得するためのマップ(以下「風速推定マップ」ともいう)として、図6に示す第1風速推定マップM1と、第2風速推定マップM2と、第3風速推定マップM3とが設けられているものとする。ここで、第1風速推定マップM1、第2風速推定マップM2、および第3風速推定マップM3は、シャッタ機構45a、46aの開閉状態と、車速と、風速推定値とを対応付けたマップ(情報)である。
より具体的には、第1風速推定マップM1は、制御モードが第1モードであるときの(すなわち上段シャッタ機構45aと下段シャッタ機構46aとがいずれも閉状態であるときの)、車速と、風速推定値とを対応付けたマップである。
また、第2風速推定マップM2は、制御モードが第2モードであるときの(すなわち上段シャッタ機構45aが閉状態、且つ下段シャッタ機構46aがケーブル冷却状態であるときの)、車速と、風速推定値とを対応付けたマップである。
そして、第3風速推定マップM3は、制御モードが第3モードであるときの(すなわち上段シャッタ機構45aと下段シャッタ機構46aとがいずれも開状態であるときの)、車速と、風速推定値とを対応付けたマップである。
したがって、例えば、車速が「Va」であり、且つ制御モードが第1モードであれば、制御装置50は、ステップS15の処理では第1風速推定マップM1を参照して、車速が「Va」に対応する風速推定値「Vw1」を取得する。一方、車速が「Va」であり、且つ制御モードが第2モードであれば、制御装置50は、ステップS15の処理では第2風速推定マップM2を参照して、車速が「Va」に対応する風速推定値「Vw2」を取得する。また、車速が「Va」であり、且つ制御モードが第3モードであれば、制御装置50は、ステップS15の処理では第3風速推定マップM3を参照して、車速が「Va」に対応する風速推定値「Vw3」を取得する。なお、ここで、Vw1<Vw2<Vw3である。
つぎに、制御装置50は、ステップS15の処理により取得した風速推定値と、電流センサSIによって検出された高圧ケーブル電流値と、外気温センサSTによって検出された外気温とに基づき、高圧ケーブル温度推定値を取得する(ステップS16)。
ステップS16の処理により取得される高圧ケーブル温度推定値は、高圧ケーブル電流値が大きいほど大きくなり、外気温が高いほど大きくなり、また、風速推定値が小さいほど大きくなる。この高圧ケーブル温度推定値は、例えば、制御装置50の記憶装置などにあらかじめ記憶されたマップを参照することで取得することができる。
本実施形態では、例えば、図7に示す第1高圧ケーブル温度推定マップM11、第2高圧ケーブル温度推定マップM12、および第3高圧ケーブル温度推定マップM13といったように、ステップS15の処理により取得され得る風速推定値ごとに、高圧ケーブル電流値と、外気温と、高圧ケーブル温度推定値とを対応付けた複数のマップが、高圧ケーブル温度推定値を取得するためのマップとして設けられているものとする。
一例として、図7に示す第1高圧ケーブル温度推定マップM11は、風速推定値が所定の「VwX」であるときの、高圧ケーブル電流値と、外気温と、高圧ケーブル温度推定値とを対応付けたマップである。したがって、例えば、風速推定値が「VwX」であり、高圧ケーブル電流値が「Ia」であり、外気温が「Ta」であれば、制御装置50は、ステップS16の処理では第1高圧ケーブル温度推定マップM11を参照して、図7に示す線分Lipの長さ(大きさ)によりあらわされる高圧ケーブル温度推定値を取得する。
つぎに、制御装置50は、ステップS16の処理により取得した高圧ケーブル温度推定値が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS17)。ここで、所定値は、例えば、車両1または制御装置50の製造者などにより制御装置50に対してあらかじめ設定されている。
そして、高圧ケーブル温度推定値が所定値未満であれば(ステップS17:No)、制御装置50は、制御モードを第1モードとして(ステップS18)、図5に示す一連の処理を終了する。これにより、この場合には、上段シャッタ機構45aおよび下段シャッタ機構46aがいずれも閉状態とされる。したがって、上段通気口45および下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入する外気を最小化でき、この外気による車両1の走行抵抗の増加を抑制できる。また、上段通気口45および下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入する外気を低減することで、エンジンENGやモータMOTを速やかに昇温でき、例えば、これらを潤滑する潤滑油の温度が低いことに起因したフリクションロスの低減も図れる。
一方、高圧ケーブル温度推定値が所定値以上であれば(ステップS17:Yes)、制御装置50は、制御モードを第2モードとして(ステップS19)、図5に示す一連の処理を終了する。これにより、この場合には、上段シャッタ機構45aは閉状態とされ、下段シャッタ機構46aはケーブル冷却状態とされる。したがって、下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入した外気を、効率よく高圧ケーブル20に吹き付けることができ、高圧ケーブル20の温度上昇を抑制できる。一方、上段シャッタ機構45aについては閉状態とすることで、上段シャッタ機構45aを開状態とする場合に比べて、上段通気口45を介してフロントルーム6内に流入する外気を低減できる。したがって、第1ラジエータ21や駆動ユニット10に吹き付けられる外気を低減し、エンジンENGやモータMOTを速やかに昇温でき、例えば、これらを潤滑する潤滑油の温度が低いことに起因したフリクションロスの低減を図れる。
また、ステップS14において、第1冷媒の温度が閾値未満でない、すなわち第1冷媒の温度が閾値以上と判定した場合には(ステップS14:No)、制御装置50は、制御モードを第3モードとして(ステップS20)、図5に示す一連の処理を終了する。これにより、この場合には、上段シャッタ機構45aおよび下段シャッタ機構46aがいずれも開状態とされる。したがって、上段通気口45および下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入する外気を最大化でき、この外気により、駆動ユニット10および高圧ケーブル20を含むフロントルーム6内に配置された各構成要素の冷却を図れる。このため、駆動ユニット10および高圧ケーブル20を含むフロントルーム6内に配置された各構成要素の温度上昇を抑制できる。
以上に説明したように、本実施形態の制御装置50は、車両1の走行速度と、上段シャッタ機構45a、46aの開閉状態とに基づき、フロントルーム6内に配設された高圧ケーブル20周辺の風速の推定値である風速推定値を取得し、当該風速推定値と、高圧ケーブル20に流れる電流値である高圧ケーブル電流値とに基づき、高圧ケーブル20の温度の推定値である高圧ケーブル温度推定値を取得し、当該高圧ケーブル温度推定値に基づき、シャッタ機構45a、46aの開閉を制御する。これにより、制御装置50は、シャッタ機構45a、46aの開閉状態を考慮して推定した精度(確度)の高い風速推定値に基づき、シャッタ機構45a、46aの開閉を制御できる。
そして、制御装置50は、推定した高圧ケーブル温度推定値が所定値以上である場合には、下段シャッタ機構46aをケーブル冷却状態とする。これにより、下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入した外気により、フロントルーム6内に配設された高圧ケーブル20の冷却を図れるので、高圧ケーブル20の温度上昇を抑制できる。
また、制御装置50は、風速推定値および高圧ケーブル電流値に加え、さらに車両1周辺の気温(すなわち外気温)に基づき、高圧ケーブル温度推定値を取得する。これにより、制御装置50は、風速推定値および高圧ケーブル電流値に加え、高圧ケーブル20の温度に影響を与え得る外気温も考慮した高圧ケーブル温度推定値を取得できる。したがって、より精度の高い高圧ケーブル温度推定値を取得することが可能となる。
また、制御装置50は、エンジンENGを冷却する第1冷媒の温度が閾値未満であり、且つ高圧ケーブル温度推定値が所定値以上である場合には、下段シャッタ機構46aをケーブル冷却状態とする一方、上段シャッタ機構45aを閉状態とする。これにより、下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入した外気を、効率よく高圧ケーブル20に吹き付けることができ、高圧ケーブル20の温度上昇を抑制できる。一方、上段シャッタ機構45aについては閉状態とすることで、上段シャッタ機構45aを開状態とする場合に比べて、上段通気口45を介してフロントルーム6内に流入する外気を低減できる。したがって、第1ラジエータ21や駆動ユニット10に吹き付けられる外気を低減し、エンジンENGやモータMOTを速やかに昇温(すなわち暖気)でき、例えば、これらを潤滑する潤滑油の温度が低いことに起因したフリクションロスの低減を図れる。
また、制御装置50は、エンジンENGを冷却する第1冷媒の温度が閾値以上である場合には、上段シャッタ機構45aと下段シャッタ機構46aとをいずれも開状態とする。これにより、上段通気口45および下段通気口46を介してフロントルーム6に流入する外気により、駆動ユニット10および高圧ケーブル20を含むフロントルーム6内に配置された各構成要素の冷却を図れる。このため、駆動ユニット10および高圧ケーブル20を含むフロントルーム6内に配置された各構成要素の温度上昇を抑制できる。
また、制御装置50は、エンジンENGを冷却する第1冷媒の温度が閾値未満であり、且つ高圧ケーブル温度推定値が所定値未満である場合には、上段シャッタ機構45aおよび下段シャッタ機構46aをいずれも閉状態とする。これにより、上段通気口45および下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入する外気を低減でき、この外気による車両1の走行抵抗の増加を抑制できる。したがって、車両1を効率よく走行させることが可能となり、車両1のエネルギー効率の向上を図れる。
以上、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前述した実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、前述した実施形態では、制御装置50は、推定した高圧ケーブル温度推定値が所定値以上である場合には、下段シャッタ機構46aをケーブル冷却状態とするようにしが、これに限られない。例えば、制御装置50は、推定した高圧ケーブル温度推定値が所定値以上である場合には、下段シャッタ機構46aを開状態とするようにしてもよい。このようにしても、下段通気口46を介してフロントルーム6内に流入した外気により、フロントルーム6内に配設された高圧ケーブル20の冷却を図れるので、高圧ケーブル20の温度上昇を抑制できる。
本明細書等には少なくとも以下の事項が記載されている。括弧内には、前述した実施形態において対応する構成要素などを示しているが、これに限定されるものではない。
(1) バッテリ(バッテリBAT)と、前記バッテリの電力により駆動する負荷(モータMOT、電力変換装置PCU)と、前記バッテリと前記負荷とを接続する電力線としてのケーブル(高圧ケーブル20)と、車体前部に設けられ且つ前記ケーブルの少なくとも一部が配設されるフロントルーム(フロントルーム6)と、前記フロントルームの前端部に設けられた通気口(上段通気口45、下段通気口46)を開閉可能なシャッタ機構(上段シャッタ機構45a、下段シャッタ機構46a)と、制御装置(制御装置50)と、を備える車両(車両1)であって、
前記シャッタ機構は、前記制御装置の制御にしたがって開閉され、
前記制御装置は、
前記車両の走行速度と、前記シャッタ機構の開閉状態とに基づき、前記ケーブル周辺の風速の推定値である風速推定値を取得し、
前記風速推定値と、前記ケーブルに流れる電流値であるケーブル電流値とに基づき、前記ケーブルの温度の推定値であるケーブル温度推定値を取得し、
前記ケーブル温度推定値が所定値以上である場合に、前記シャッタ機構を開状態とする、
車両である。
(1)によれば、車両の走行速度と、フロントルームの通気口のシャッタ機構の開閉状態とに基づき、フロントルーム内に配設されたケーブル周辺の風速の推定値である風速推定値を取得し、当該風速推定値と、当該ケーブルに流れる電流値であるケーブル電流値とに基づき、当該ケーブルの温度の推定値であるケーブル温度推定値を取得し、当該ケーブル温度推定値に基づき、シャッタ機構の開閉を制御できる。すなわち、シャッタ機構の開閉状態を考慮して推定した精度(確度)の高い風速推定値に基づき、シャッタ機構の開閉を制御できる。そして、ケーブル温度推定値が所定値以上である場合には、シャッタ機構を開状態とするため、通気口を介してフロントルーム内に流入した外気により、フロントルーム内に配設されたケーブルを冷却でき、ケーブルの温度上昇を適切に抑制できる。
(2) (1)に記載の車両であって、
前記制御装置は、前記風速推定値と、前記ケーブル電流値と、前記車両周辺の気温とに基づき、前記ケーブル温度推定値を取得する、
車両。
(2)によれば、ケーブルの温度に影響を与え得る車両周辺の気温も考慮したケーブル温度推定値を取得できるため、より精度の高いケーブル温度推定値を取得することが可能となる。
(3) (1)または(2)に記載の車両であって、
前記シャッタ機構は、前記通気口の第1部分(上段通気口45)を開閉する第1シャッタ機構(上段シャッタ機構45a)と、前記通気口の前記第1部分とは異なる第2部分(下段通気口46)を開閉する第2シャッタ機構(下段シャッタ機構46a)と、を含み、
前記制御装置は、前記ケーブル温度推定値が前記所定値以上である場合には、少なくとも前記第2シャッタ機構を開状態とする、
車両。
(3)によれば、ケーブル温度推定値が所定値以上である場合には、少なくとも第2シャッタ機構を開状態とすることで、通気口の第2部分を介してフロントルーム内に流入した外気により、フロントルーム内に配設されたケーブルを冷却でき、ケーブルの温度上昇を抑制できる。
(4) (3)に記載の車両であって、
前記車両は、前記車両の駆動源としての駆動ユニット(駆動ユニット10)と、前記駆動ユニットを冷却する冷媒の熱を外気に放熱する放熱装置としてのラジエータ(第1ラジエータ41)と、をさらに備え、
前記ラジエータは、前記車両の前後方向において、前記通気口と対向するように前記フロントルームに設けられ、
前記制御装置は、前記冷媒の温度が閾値未満であり、且つ前記ケーブル温度推定値が前記所定値以上である場合には、前記第2シャッタ機構を開状態とする一方、前記第1シャッタ機構を閉状態とする、
車両。
(4)によれば、駆動ユニットを冷却する冷媒の温度が閾値未満であり、且つケーブル温度推定値が所定値以上である場合には、第2シャッタ機構を開状態とする一方、第1シャッタ機構を閉状態とすることで、ケーブルの温度上昇を抑制しながら、駆動ユニットの昇温(すなわち暖気)を図れる。
(5) (4)に記載の車両であって、
前記制御装置は、前記冷媒の温度が前記閾値以上である場合には、前記第1シャッタ機構および前記第2シャッタ機構を開状態とする、
車両。
(5)によれば、駆動ユニットを冷却する冷媒の温度が閾値以上である場合には、第1シャッタ機構および第2シャッタ機構を開状態とすることで、ケーブルおよび駆動ユニットの温度上昇を抑制できる。
(6) (4)または(5)に記載の車両であって、
前記制御装置は、前記冷媒の温度が前記閾値未満であり、且つ前記ケーブル温度推定値が前記所定値未満である場合には、前記第1シャッタ機構および前記第2シャッタ機構を閉状態とする、
車両。
(6)によれば、駆動ユニットを冷却する冷媒の温度が閾値未満であり、且つケーブル温度推定値が所定値未満である場合には、第1シャッタ機構および第2シャッタ機構を閉状態とすることで、通気口を介してフロントルーム内に流入する外気を低減でき、この外気による車両の走行抵抗の増加を抑制できる。
(7) (3)から(6)のいずれかに記載の車両であって、
前記車両は、前記フロントルームに設けられ、且つ、前記第2部分から前記フロントルームに流入した外気を前記ケーブルに向けて導くダクト(ダクト47)をさらに備える、
車両。
(7)によれば、第2部分からフロントルームに流入した外気を、ケーブルに対して効率よく吹き付けることが可能なる。
1 車両
6 フロントルーム
10 駆動ユニット
20 高圧ケーブル(ケーブル)
41 第1ラジエータ(ラジエータ)
45 上段通気口(通気口、第1部分)
45a 上段シャッタ機構(第1シャッタ機構)
46 下段通気口(通気口、第2部分)
46a 下段シャッタ機構(第2シャッタ機構)
47 ダクト
50 制御装置
BAT バッテリ
MOT モータ(負荷)
PCU 電力変換装置(負荷)

Claims (7)

  1. バッテリと、前記バッテリの電力により駆動する負荷と、前記バッテリと前記負荷とを接続する電力線としてのケーブルと、車体前部に設けられ且つ前記ケーブルの少なくとも一部が配設されるフロントルームと、前記フロントルームの前端部に設けられた通気口を開閉可能なシャッタ機構と、制御装置と、を備える車両であって、
    前記シャッタ機構は、前記制御装置の制御にしたがって開閉され、
    前記制御装置は、
    前記車両の走行速度と、前記シャッタ機構の開閉状態とに基づき、前記ケーブル周辺の風速の推定値である風速推定値を取得し、
    前記風速推定値と、前記ケーブルに流れる電流値であるケーブル電流値とに基づき、前記ケーブルの温度の推定値であるケーブル温度推定値を取得し、
    前記ケーブル温度推定値が所定値以上である場合に、前記シャッタ機構を開状態とする、
    車両。
  2. 請求項1に記載の車両であって、
    前記制御装置は、前記風速推定値と、前記ケーブル電流値と、前記車両周辺の気温とに基づき、前記ケーブル温度推定値を取得する、
    車両。
  3. 請求項1または2に記載の車両であって、
    前記シャッタ機構は、前記通気口の第1部分を開閉する第1シャッタ機構と、前記通気口の前記第1部分とは異なる第2部分を開閉する第2シャッタ機構と、を含み、
    前記制御装置は、前記ケーブル温度推定値が前記所定値以上である場合には、少なくとも前記第2シャッタ機構を開状態とする、
    車両。
  4. 請求項3に記載の車両であって、
    前記車両は、前記車両の駆動源としての駆動ユニットと、前記駆動ユニットを冷却する冷媒の熱を外気に放熱する放熱装置としてのラジエータと、をさらに備え、
    前記ラジエータは、前記車両の前後方向において、前記通気口と対向するように前記フロントルームに設けられ、
    前記制御装置は、前記冷媒の温度が閾値未満であり、且つ前記ケーブル温度推定値が前記所定値以上である場合には、前記第2シャッタ機構を開状態とする一方、前記第1シャッタ機構を閉状態とする、
    車両。
  5. 請求項4に記載の車両であって、
    前記制御装置は、前記冷媒の温度が前記閾値以上である場合には、前記第1シャッタ機構および前記第2シャッタ機構を開状態とする、
    車両。
  6. 請求項4または5に記載の車両であって、
    前記制御装置は、前記冷媒の温度が前記閾値未満であり、且つ前記ケーブル温度推定値が前記所定値未満である場合には、前記第1シャッタ機構および前記第2シャッタ機構を閉状態とする、
    車両。
  7. 請求項3から6のいずれか1項に記載の車両であって、
    前記車両は、前記フロントルームに設けられ、且つ、前記第2部分から前記フロントルームに流入した外気を前記ケーブルに向けて導くダクトをさらに備える、
    車両。
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