JP2023107546A - 半導体装置 - Google Patents

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夏祈 武石
Kaori Takeishi
文彦 百瀬
Fumihiko Momose
康彰 穂積
yasuaki Hozumi
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Abstract

Figure 2023107546000001
【課題】接合部材における損傷の発生並びに伸展を抑制する。
【解決手段】半導体装置1の接合部材3は、他方の辺4b2における第2厚さT2が、一方の辺4b1における第1厚さT1よりも厚く構成されている。接合部材3の他方の辺4b2側の厚く構成される部分は弾性を有する。このため、熱による配線板2aと半導体チップ4との間の接合部材3に発生する応力が緩衝される。したがって、接合部材3にクラックの発生が低減され、また、発生してもクラックの伸展が抑制される。この結果、半導体装置1の信頼性の低下が防止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関する。
半導体装置は、スイッチング機能及びダイオード機能を含む半導体チップを備えて、電力変換装置として利用されている。半導体チップは、スイッチング素子として、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を含んでいる。また、このような半導体チップのおもて面の一方の辺側に制御電極、他方の辺側に出力電極が、裏面に入力電極がそれぞれ設けられている。半導体チップは、ダイオード素子として、例えば、FWD(Free Wheeling Diode)、SBD(Schottky Barrier Diode)を含んでいる(例えば、特許文献1参照)。半導体装置は、半導体チップが接合部材(例えば、はんだ)により絶縁回路基板の配線板上に接合されている。
また、半導体チップは、バンドギャップがシリコンよりも大きいワイドバンドギャップ半導体に形成される。これにより、半導体チップは、シリコンを用いた場合よりも高耐圧化が実現される。このようなワイドバンドギャップ半導体は、例えば、炭化シリコンが挙げられる。
特開2018-125494号公報
半導体装置にパワーサイクル試験を行うと、配線板と半導体チップとでは熱膨張率差により接合部材にクラックが生じてしまう。特に、半導体チップは、制御電極側よりも出力電極側での発熱が大きい。このため、接合部材の出力電極側でクラックの発生並びに伸展が大きい。さらに、半導体チップが炭化シリコンである場合には、シリコンである場合よりもヤング率が高い。このような半導体チップでは、クラックが接合部材の出力電極側の半導体チップの端部側から半導体チップの中央に向かってより伸展しやすい。上記から半導体装置の長期信頼性の低下が低下してしまうおそれが高まる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、接合部材における損傷の発生並びに伸展が抑制された半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、平面視で矩形状を成し、おもて面に制御電極と主電極とを含み、前記制御電極は、前記おもて面の一方の辺を含む第1領域に設けられ、前記主電極は、前記おもて面の一方の辺に対向する他方の辺を含む第2領域に設けられ、ワイドバンドギャップ半導体により形成されている半導体チップと、前記半導体チップの裏面が接合部材を介して接合された配線板と、を含み、前記接合部材は、前記他方の辺における第2厚さが、前記一方の辺における第1厚さよりも厚い、半導体装置が提供される。
開示の技術によれば、接合部材に対する損傷の発生並びに伸展が抑制されて、半導体装置の信頼性の低下を防止することができる。
第1の実施の形態の半導体装置を説明するための図である。 参考例の半導体装置の断面図である。 第1の実施の形態の半導体装置の製造方法を説明するための図である。 第2の実施の形態の半導体装置の平面図である。 第2の実施の形態の半導体装置の断面図である。 第2の実施の形態の半導体装置が備える等価回路図である。 第2の実施の形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の半導体装置に含まれるアーム部の平面図である。 第2の実施の形態の半導体装置に含まれるアーム部の断面図(その1)である。 第2の実施の形態の半導体装置に含まれるアーム部の断面図(その2)である。 第2の実施の形態の変形例2-1の半導体装置に含まれるアーム部の平面図である。 第2の実施の形態の変形例2-1の半導体装置に含まれるアーム部の断面図である。 第2の実施の形態の変形例2-2の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の半導体装置の平面図である。 第3の実施の形態の半導体装置の含まれる半導体ユニットの平面図である。 第3の実施の形態の半導体装置の断面図(その1)である。 第3の実施の形態の半導体装置の断面図(その2)である。 第3の実施の形態の変形例3-1の半導体装置に含まれるリードフレームの図である。 第3の実施の形態の変形例3-1の半導体装置の断面図である。
以下、図面を参照して、実施の形態について説明する。なお、以下の説明において、「おもて面」及び「上面」とは、図1,4,14の半導体装置1,10,10aにおいて、+Z方向を向いた面を表す。同様に、「上」とは、図1,4,14の半導体装置1,10,10aにおいて、+Z方向の方向を表す。「裏面」及び「下面」とは、図1,4,14の半導体装置1,10,10aにおいて、-Z方向を向いた面を表す。同様に、「下」とは、図1,4,14の半導体装置1,10,10aにおいて、-Z方向の方向を表す。「側面」とは、図1,4,14の半導体装置1,10,10aにおいて、「おもて面」または「上面」と「裏面」及び「下面」とを繋ぐ面を表す。例えば、「側面」とは、図1,4,14の半導体装置1,10,10aにおいて、±X方向並びに±Y方向に向いた面を表す。全ての図面でこのような方向性を意味する。「おもて面」、「上面」、「上」、「裏面」、「下面」、「下」、「側面」は、相対的な位置関係を特定する便宜的な表現に過ぎず、本発明の技術的思想を限定するものではない。例えば、「上」及び「下」は、必ずしも地面に対する鉛直方向を意味しない。つまり、「上」及び「下」の方向は、重力方向に限定されない。また、以下の説明において「主成分」とは、80vol%以上含む場合を表す。また、以下の説明において、略平行並びに略水平方向とは、2つの対象物の成す角度が、170°以上、190°以下の範囲とする。略直角並びに略鉛直方向とは、2つの対象物の成す角度が、85°以上、95°以下の範囲とする。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態の半導体装置について、図1を用いて説明する。図1は、第1の実施の形態の半導体装置を説明するための図である。図1(A)は、半導体装置1の平面図、図1(B)は、図1(A)の一点鎖線X-Xにおける断面図、図1(C)は、図1(A)の一点鎖線Y-Yにおける断面図である。
半導体装置1は、少なくとも、半導体チップ4と半導体チップ4の裏面が接合部材3を介して接合された配線板2aとを含んでいる。半導体チップ4は、平面視で矩形状を成し、一方の辺4b1と、一方の辺4b1に対向する他方の辺4b2と、一方の辺4b1及び他方の辺4b2を接続する側辺4b3,4b4とにより四方が囲まれている。半導体チップ4は、おもて面4aに制御電極4c1と主電極4c2とを含んでいる。また、半導体チップ4は、図示を省略するものの、裏面に主電極を含んでいる。
制御電極4c1は、おもて面4aの一方の辺4b1に沿った外縁部である第1領域4a1に設けられている。制御電極4c1は、第1領域4a1に設けられていればよく、例えば、一方の辺4b1の中央に設けられてもよい。主電極4c2は、少なくともおもて面4aの他方の辺4b2に沿った外縁部を含む第2領域4a2に設けられている。第2領域4a2は、おもて面4a中の第1領域4a1に隣接している。また、図1では、おもて面4aの主電極4c2は、一方の辺4b1から他方の辺4b2に及ぶ領域に含まれている。すなわち、おもて面4aの主電極4c2は、第2領域4a2から第1領域4a1にかけて形成され、制御電極4c1を除くおもて面4a全体に含まれている。裏面の主電極は、半導体チップ4の一方の辺4b1から他方の辺4b2に及ぶ領域に含まれている。すなわち、裏面の主電極は、半導体チップ4の裏面全体に含まれている。
また、半導体チップ4は、ワイドバンドギャップ半導体により形成されている。ワイドバンドギャップ半導体は、例えば、炭化シリコンである。また、炭化シリコンの半導体チップ4のヤング率は、400GPa以上、500GPa以下である。半導体チップ4は、炭化シリコンから構成されたMOSFETからなるスイッチング素子を含んでいてよい。このような半導体チップ4は、おもて面4aに、制御電極4c1としてゲート電極、及び主電極4c2としてソース電極(出力電極)をそれぞれ備えている。また、半導体チップ4は、裏面に主電極としてドレイン電極(入力電極)を備えている。また、半導体チップ4は、制御電極4c1がおもて面4aの側部の中央に、主電極4c2がおもて面4aの中央部にそれぞれ設けられている。なお、裏面の入力電極については図示を省略している。
配線板2aは、導電性に優れた金属を主成分として構成される。このような金属は、例えば、銅、ニッケル、または、少なくともこれらの一種を含む合金である。配線板2aは、図1では、平面視で矩形状を成している場合を示しているに過ぎない。配線板2aは、平面視で矩形状に限らず、所定の回路を構成するに当たり必要とされる形状であってよい。例えば、U字状、L字状、鉤型状であってもよい。また、配線板2aは、例えば、回路パターン、リードフレームであってよい。
接合部材3は、例えば、はんだである。はんだは、所定の合金を主成分とする鉛フリーはんだにより構成される。所定の合金とは、例えば、錫-銀からなる合金、錫-亜鉛からなる合金、錫-アンチモンからなる合金のうち少なくともいずれかの合金である。はんだには、例えば、銅、ビスマス、インジウム、ニッケル、ゲルマニウム、コバルトまたはシリコンの添加物が含まれてもよい。また、接合部材3は、焼結金属であってよい。焼結金属は、銀を主成分とする金属により構成される。
このような接合部材3は、側面視で、図1(B)に示されるように、他方の辺4b2における第2厚さT2が、一方の辺4b1における第1厚さT1よりも厚く構成されている。第2厚さT2は、第1厚さT1に対して、1.2倍以上、2.0倍以下であればよい。より好ましくは、1.5倍以上、1.8倍以下である。
また、接合部材3は、平面視で、他方の辺4b2及び一方の辺4b1から直交する方向(±X方向)にはみ出している。この際の他方の辺4b2から直交する方向(-X方向)の外側への第2はみ出し幅W2は、一方の辺4b1から直交する方向(+X方向)の外側への第1はみ出し幅W1よりも長い。なお、第2はみ出し幅W2及び第1はみ出し幅W1は、図1(A)に示されるように、ばらついている。ここでの第2はみ出し幅W2及び第1はみ出し幅W1は、他方の辺4b2及び一方の辺4b1からはみ出ている接合部材3の平均である。第2はみ出し幅W2及び第1はみ出し幅W1もまた、第2厚さT2及び第1厚さT1と同様である。すなわち、第2はみ出し幅W2は、第1はみ出し幅W1に対して、1.2倍以上、2.0倍以下であればよい。より好ましくは、1.5倍以上、1.8倍以下である。
なお、接合部材3は、平面視で、側辺4b3,4b4から直交する方向(±Y方向)の外側にもそれぞれはみ出している。この際の側辺4b3,4b4からそれぞれ直交する方向(±Y方向)の外側へのそれぞれのはみ出し幅W3,W4は、ほぼ同一の値である。また、接合部材3の側辺4b3,4b4の厚さT3,T4もまた、ほぼ同一の値である。この際の同一の値とは、0.9倍以上、1.1倍以下の範囲内である。
ここで、参考例の半導体装置について、図2を用いて説明する。図2は、参考例の半導体装置の断面図である。図2に示す半導体装置1aの断面図は、図1(B)の断面図に対応している。
半導体装置1aに含まれる部品は、半導体装置1と同様である。但し、半導体装置1aの接合部材3は、一方の辺4b1における第1厚さT1及び他方の辺4b2における第2厚さT2がほぼ同一の値である。また、第1はみ出し幅W1及び第2はみ出し幅W2もほぼ同一の値である。図示を省略するものの、側辺4b3,4b4のはみ出し幅もまた、第1はみ出し幅W1及び第2はみ出し幅W2とほぼ同一の値である。この際の同一の値も、0.9倍以上、1.1倍以下の範囲内である。
このような半導体装置1aにおいて、半導体チップ4の裏面の主電極(入力電極)に電流が印加された状態で、第1領域4a1の制御電極に制御電圧が印加される。すると、第2領域4a2の出力電極から出力電流が出力する。出力電流に応じて、第2領域4a2が加熱される。この際、半導体チップ4と接合部材3とは熱膨張係数が異なる。さらに、半導体チップ4のヤング率は、400GPa以上、500GPa以下である。これは、例えば、シリコンで形成された半導体チップのヤング率の4倍以上である。なお、シリコンで形成された半導体チップのヤング率は、100GPa以上、124GPa以下である。したがって、半導体チップ4と配線板2aとは熱による伸び率が異なり、さらに、ヤング率が比較的大きな半導体チップ4は、配線板2aの伸びに対して追随しにくい。特に、熱の変化が大きい接合部材3の第2領域4a2(他方の辺4b2)側において、半導体チップ4と配線板2aとの伸びの差が大きくなる。このため、このような領域において半導体チップ4及び配線板2aを接合する接合部材3に大きな応力が発生し、接合部材3では、第2領域4a2側の端部から内部に向かって横方向(+X方向)にクラックCが伸展する。
他方、半導体装置1の接合部材3は、他方の辺4b2における第2厚さT2が、一方の辺4b1における第1厚さT1よりも厚く構成されている。接合部材3の他方の辺4b2側の厚く構成される部分は弾性を有する。このため、熱による配線板2aと半導体チップ4との間の接合部材3に発生する応力が緩和される。したがって、接合部材3にクラックCの発生が低減され、また、発生してもクラックCの伸展が抑制される。この結果、半導体チップ4の配線板2aに対する接合部材3による接合が適切に維持されて、半導体装置1の信頼性の低下が防止される。
次に、半導体装置1の製造方法について、図3を用いて説明する。図3は、第1の実施の形態の半導体装置の製造方法を説明するための図である。なお、図3は、図1(B)の断面図に対応している。図3(A)は、配線板2aと主電流導体2bとが同一平面に位置する場合を示す。図3(B)は、主電流導体2bが配線板2aよりも上位に位置する場合を示す。図3(C)は、ワイヤ5の接続密度が他方の辺4b2側よりも一方の辺4b1側が大きい場合を示す。
半導体装置1を製造するにあたり、まず、配線板2aに半導体チップ4を接合部材3を介して接合する。配線板2aは、例えば、回路パターンであって、セラミックス板に形成されて絶縁回路基板を構成してもよい。
次いで、半導体チップ4にワイヤを接続する。この際、半導体チップ4の第1領域4a1の制御電極4c1にワイヤ(図示を省略)を接続する。また、半導体チップ4の第2領域4a2と主電流導体2bとをワイヤ5により接続する。この際、ワイヤ5の他端部の第2領域4a2に対する第2接続箇所5a2は他方の辺4b2側にある。ワイヤ5の一端部は主電流導体2bに基準接続箇所5bで接続されている。なお、主電流導体2bは、半導体チップ4の主電極4c2である出力電極から出力される出力電流が入力される。このような主電流導体2bは、例えば、回路パターン、外部接続端子(例えば、リードフレーム)が挙げられる。
このように接続されたワイヤ5の第2接続箇所5a2からワイヤ5の頂点Pを通る配線板2aに水平な基準面Bまでの第2高さh2は、基準接続箇所5bから基準面Bまでの基準高さhbよりも低い。なお、第2高さh2は、基準高さhbと同じ高さであってもよい。
次いで、このような半導体チップ4が接合された配線板2aを含む絶縁回路基板を、例えば、金属ベース板にはんだを介して接合する。この際、金属ベース板に板はんだを介して絶縁回路基板を配置した状態で加熱する。板はんだが溶融すると共に、接合部材3も再溶融する。さらに、ワイヤ5は熱により膨張し、直線の状態に戻ろうとする復元力が生じる。この際、第2高さh2は基準高さhbよりも低いため、ワイヤ5の第2接続箇所5a2は上方に移動する。このため、図3(A)に示されるように、半導体チップ4の第2領域4a2は第2接続箇所5a2で上方(+Z方向)に引き上げられ、半導体チップ4は配線板2aに対して他方の辺4b2が一方の辺4b1よりも上位となって傾斜する。この状態で、接合部材3が固化すると、図1(B)に示したように、半導体装置1の接合部材3は、他方の辺4b2における第2厚さT2が、一方の辺4b1における第1厚さT1よりも厚く構成される。
また、主電流導体2bが配線板2aよりも上位にある場合には、上記の半導体チップ4に対するワイヤ5を以下のように接続して、半導体チップ4を傾斜することができる。まず、ワイヤ5の他端部を第2領域4a2の一方の辺4b1側に接続する。すなわち、ワイヤ5の他端部が接続される第1接続箇所5a1は一方の辺4b1側に位置する(図3(B)を参照)。
次いで、上記と同様に、このような半導体チップ4が接合された配線板2aを含む絶縁回路基板を金属ベース板に板はんだを介して配置して加熱する。この場合も、ワイヤ5は熱により膨張して、直線の状態に戻ろうとする復元力が生じる。この場合、第1高さh1は基準高さhbよりも高いため、ワイヤ5の第1接続箇所5a1は下方に移動する。なお、第1高さh1は、第2領域4a2に接続されたワイヤ5の第1接続箇所5a1からワイヤ5の頂点Pを通る配線板2aに水平な基準面Bまでの高さである。このため、図3(B)に示されるように、半導体チップ4の第2領域4a2の第1接続箇所5a1で下方(-Z方向)に押し下げられ、半導体チップ4は配線板2aに対して他方の辺4b2が一方の辺4b1よりも上位となって傾斜する。この状態で、接合部材3が固化すると、図1(B)に示したように、半導体装置1の接合部材3は、他方の辺4b2における第2厚さT2が、一方の辺4b1における第1厚さT1よりも厚く構成される。
また、上記を踏まえると、図3(A)において、半導体チップ4のおもて面4aに複数のワイヤ5(制御電極4c1に接続されるワイヤ(図示を省略)を含む)を接続する場合、複数のワイヤ5の接続密度は、一方の辺4b1側よりも他方の辺4b2側の方が大きければよい。なお、接続密度とは、単位面積当たりのワイヤの接続本数を表す。言い換えると、半導体チップ4のおもて面4aに対する複数のワイヤ5(制御電極4c1に接続されるワイヤ(図示を省略)を含む)の接続箇所の重心が、一方の辺4b1側よりも他方の辺4b2側に近くてもよい。これにより、半導体チップ4の第2領域4a2側に引き上げられ、半導体チップ4は配線板2aに対して他方の辺4b2が一方の辺4b1よりも上位となって傾斜する(図3(A))。
また、図3(B)において、半導体チップ4のおもて面4aに複数のワイヤ5(制御電極4c1に接続されるワイヤ(図示を省略)を含む)を接続する場合、複数のワイヤ5の接続密度は、他方の辺4b2側よりも一方の辺4b1側の方が大きければよい。例えば、図3(C)に示されるように、主電流導体2b1,2b2は配線板2aよりも上位に位置している。ワイヤ6は、主電流導体2b1と制御電極4c1とを接続している。複数のワイヤ5は、主電流導体2b2と第2領域4a2の一方の辺4b1側とを接続している。この場合のワイヤ5,6は、それぞれの接続箇所を押し下げるように作用する。
この場合において、ワイヤ5,6の半導体チップ4のおもて面4aに対する接続密度は、他方の辺4b2側よりも一方の辺4b1側の方が大きい。すなわち、ワイヤ5,6の半導体チップ4のおもて面4aに対する接続箇所の重心が、他方の辺4b2側よりも一方の辺4b1側の近くとなっている。これにより、半導体チップ4の第1領域4a1側が押し下げられ、半導体チップ4は配線板2aに対して他方の辺4b2が一方の辺4b1よりも上位となって傾斜する(図3(B)を参照)。
上記の図3(A),(B)に示した方法により、図1に示される、半導体装置1の接合部材3の他方の辺4b2における第2厚さT2が、一方の辺4b1における第1厚さT1よりも厚く構成される。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、具体的な半導体装置について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、第2の実施の形態の半導体装置の平面図であり、図5は、第2の実施の形態の半導体装置の断面図である。なお、図4では、外部接続端子43,44,45の配線板23a,23b,33aの接続箇所を四角で表し、外部接続端子43,44,45の図示を省略している。図5は、図4の一点鎖線Y-Yにおける断面図である。
半導体装置10は、第1アーム部20と第2アーム部30とを有し、これらにより上下アーム部が形成されている。なお、第1アーム部20及び第2アーム部30はワイヤ28により電気的に接続されている。また、半導体装置10は、このような第1アーム部20及び第2アーム部30が接合部材27を介して配置された金属ベース板46と金属ベース板46上に配置され、第1アーム部20及び第2アーム部30を取り囲む筐体40とを有している。外部接続端子43,44,45は、接合部材を介して絶縁回路基板21,31に接合されている(図5では、外部接続端子43,44が接合部材27で接合されているところを表している)。筐体40内は封止部材47により封止されている。また、筐体40には、第1アーム部20及び第2アーム部30に接続された外部接続端子43,44が表出されている。
第1アーム部20は、絶縁回路基板21と絶縁回路基板21のおもて面に設けられた半導体チップ26と外部接続端子44,45とを有している。また、第1アーム部20は、このような絶縁回路基板21が接合部材27を介して金属ベース板46上に配置される。
半導体チップ25,26は、炭化シリコンから構成されたMOSFETであってよい。半導体チップ25,26は、制御電極25a,26aがおもて面の側部の中央に、出力電極25b,26bが中央部にそれぞれ設けられている。なお、裏面の入力電極については図示を省略している。なお、半導体装置10は、ボディダイオードを備えるMOSFETからなるスイッチング素子を用いることで、並列にダイオード素子を接続する必要がない。そのため、MOSFETからなるスイッチング素子は、後述する凹形状を成す回路パターン23a,33a上に配置するのに好適である。
絶縁回路基板21は、絶縁板22と絶縁板22の裏面に形成された金属板24とを有している。さらに、絶縁回路基板21は、絶縁板22のおもて面に形成された配線板23a~23dをそれぞれ有している。絶縁板22は、熱伝導性に優れた、高熱伝導性のセラミックスにより構成されている。セラミックスは、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素が挙げられる。金属板24は、熱伝導性に優れたアルミニウム、鉄、銀、銅、または、少なくともこれらの一種を含む合金等の金属により構成されている。回路パターン23a~23dは、導電性に優れた金属により構成されている。金属は、例えば、銅あるいは銅合金が挙げられる。そして、耐食性を向上させるために、めっき処理が施されてもよい。この際のめっき材は、例えば、ニッケル、ニッケル-リン合金、ニッケル-ボロン合金が挙げられる。また、配線板23a~23dの厚さは、例えば、0.1mm以上、1mm以下である。このような構成を有する絶縁回路基板21として、例えば、DCB(Direct Copper Bonding)基板、AMB(Active Metal Brazed)基板を用いることができる。絶縁回路基板21は、半導体チップ25,26で発生した熱を回路パターン23a、絶縁板22及び金属板24を介して、金属ベース板46側に伝導させることができる。
配線板23aは、第1アーム部20のドレインパターンを構成する(図8(A)を参照)。配線板23aは、半導体チップ25,26の裏面に形成された入力電極が接合部材27を介して接合されている。また、配線板23aは、外部接続端子44が接合部材27を介して接合されている。このような配線板23aは、平面視で凹形状を成す。配線板23aの内側には、凹形状の窪み部からなり、図4の破線で示される第1配線領域23a1を有する。配線板23aは、平面視でU字型を成してもよい。配線板23aには、半導体チップ25,26が第1配線領域23a1を挟んで分かれて、第1配線領域23a1に沿ってそれぞれ一列ずつ配列されている。なお、半導体チップ25,26は、制御電極25a,26aが一列を成すように配置されている。さらに、制御電極25a同士が対向し、制御電極26a同士が対向している。
配線板23bは、第1アーム部20のソースパターンを構成する(図8(A)を参照)。配線板23bは、半導体チップ25,26の出力電極25b,26bと接続されたワイヤ28a(主電流ワイヤ)が第1配線領域23a1において接続されている。また、配線板23aは、外部接続端子45が接合部材27を介して接合されている。このような配線板23bは、図4の平面視において、L字型を成している。なお、第1アーム部20の半導体チップ25,26の出力電極25b,26bと配線板23bとのワイヤ28aによる接続の詳細については後述する。
配線板23c,23dは、それぞれ第1アーム部20のセンスソースパターン及びゲートパターンを構成する。配線板23c,23dは、第1配線領域23a1とともに配線板23aを挟み、配線板23aに隣接して配置されている。すなわち、配線板23c,23dは、平面視で配線板23aの凹形状の開口部と垂直方向の辺に平行に、配線板23aに隣接して配置されている。また、第1配線領域23a1の対向する2辺に平行に、配線板23aに隣接して配置されている。また、配線板23c,23dは、省スペースのために絶縁板22の辺に沿って細長く延伸して構成されている。配線板23cは、半導体チップ25の出力電極25bと接続されたワイヤ28a(制御ワイヤ)が接続されている。配線板23dは、半導体チップ25,26の制御電極25a,26aと接続されたワイヤ29a(制御ワイヤ)がそれぞれ接続されている。
第2アーム部30は、絶縁回路基板31と絶縁回路基板31のおもて面に設けられた半導体チップ35,36と外部接続端子43とを有している。また、第2アーム部30は、このような絶縁回路基板31が接合部材27を介して金属ベース板46上に配置される。なお、第2アーム部30の各構成は、平面視で第1アーム部20の各構成に対して半導体装置10の中心点を基準とした略点対称となるように配置されている。
半導体チップ35,36は、半導体チップ25,26と同様に、炭化シリコンから構成されたMOSFETからなるスイッチング素子を含んでいる。したがって、半導体チップ35,36は、裏面に主電極である入力電極としてドレイン電極を、おもて面に、制御電極35a,36aとしてゲート電極及び主電極である出力電極35b,36bとしてソース電極をそれぞれ備えている。また、半導体チップ35,36は、制御電極35a,36aがおもて面の側部の中央に、出力電極35b,36bが中央部にそれぞれ設けられている。なお、裏面の入力電極については図示を省略している。
絶縁回路基板31は、絶縁板32と絶縁板32の裏面に形成された金属板34とを有している。さらに、絶縁回路基板31は、絶縁板32のおもて面に形成された配線板33a~33dをそれぞれ有している。絶縁回路基板31は、絶縁回路基板21と同様の材料で形成されていてよい。
配線板33aは、第2アーム部30のドレインパターンを構成する(図8(B)を参照)。配線板33aは、半導体チップ35,36の裏面に形成された入力電極が接合部材27を介して接合されている。また、配線板33aは、外部接続端子43が接合部材27を介して接合されている。このような配線板33aは、平面視で凹形状を成す。配線板33aの内側には、凹形状の窪み部からなり、図4の破線で示される第2配線領域33a1を有する。さらに、配線板33aは、配線板23aの第1配線領域23a1側と第2配線領域33a1側とが対向して、配線板23aに隣接している。すなわち、第1アーム部20の配線板23aと第2アーム部30の配線板33aは、それぞれの窪みを対向させて隣接している。配線板33aには、半導体チップ35,36が第2配線領域33a1を挟んで分かれてそれぞれ一列ずつ配列されている。なお、半導体チップ35,36は、制御電極35a,36aが一列を成すように配置されている。さらに、制御電極35a同士が対向し、制御電極36a同士が対向している。
配線板33bは、第2アーム部30のソースパターンを構成する(図8(B)を参照)。配線板33bは、半導体チップ35,36の出力電極35b,36bと接続されたワイヤ28b(主電流ワイヤ)が第2配線領域33a1において接続されている。このような配線板33bは、図4の平面視において、L字型を成しており、第2配線領域33a1全面に配置される領域と当該領域に図2中上側に直交する領域とを含んでいる。配線板33bは、配線板23aとワイヤ28bにより電気的に接続されている。このような配線板33bは、図4の平面視において、L字型を成している。配線板33bは、図4の平面視で、T字型を成している。なお、第2アーム部30の半導体チップ35,36の出力電極35b,36bと配線板33bとのワイヤ28bによる接続の詳細については後述する。
配線板33c,33dは、それぞれ第2アーム部30のセンスソースパターン及びゲートパターンを構成する。配線板33c,33dは、第2配線領域33a1とともに配線板33aを挟み、配線板33aに隣接し、配線板23c,23dに対して半導体装置10の中心点を基準とした点対称の位置に配置されている。なお、この場合には、配線板33c,33dは、配線板33aの図4中上側に配置しているが、配線板23c,23dの位置によっては、配線板33aの図4中下側でもよい。また、配線板33c,33dは、省スペースのために絶縁板32の辺に沿って細長く延伸して構成されている。配線板33cは、半導体チップ36の出力電極36bと接続されたワイヤ28b(制御ワイヤ)が接続されている。配線板33dは、半導体チップ35,36の制御電極35a,36aと接続されたワイヤ29b(制御ワイヤ)がそれぞれ接続されている。
筐体40は、既述の通り、金属ベース板46上に配置され、平面視で矩形状を成す外枠41を備えている。このような筐体40の外枠41は四方を囲む箱型を成しており、上記で説明した第1アーム部20及び第2アーム部30が収納される収納領域42が形成されている。また、外枠41の図4中左右両端に外部接続端子43,44,45が設けられる。外部接続端子43は、外枠41に収納された第2アーム部30の配線板33aに電気的に接続されている。外部接続端子44は、外枠41に収納された第1アーム部20の配線板23aに電気的に接続されている。外部接続端子45は、外枠41に収納された第1アーム部20の配線板23bに電気的に接続されている。したがって、外部接続端子43には正極が、外部接続端子45には負極がそれぞれ接続されて、外部接続端子44から出力が得られる。なお、筐体40には、図示はしていないものの、外枠41の長手方向の両側部側に制御信号が入力される制御端子を備え、当該制御端子から配線板23c,33cにそれぞれ電気的に接続されている。このような筐体40は、例えば、外部接続端子43,44,45を含み、熱可塑性樹脂を用いた射出成形により構成されている。このような樹脂として、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリブチレンサクシネート(PBS)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、または、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂がある。
なお、上記で説明した外部接続端子43,44,45は、導電性に優れた材質により構成されている。このような材質として、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、または、少なくともこれらの一種を含む合金等により構成されている。外部接続端子43,44,45の表面に対して、めっき処理を行ってもよい。このめっき処理で用いられる材料は、例えば、ニッケル、ニッケル-リン合金、ニッケル-ボロン合金が挙げられる。
また、上記で説明した接合部材27は、はんだである。はんだについては第1の実施の形態と同様である。また、接合部材27は、絶縁回路基板21,31と金属ベース板46とを接合する場合には、銀ろうでもよい。
また、上記で説明したワイヤ28,28a,28b,29a,29bは、導電性に優れた材質を主成分としている。このような材質は、例えば、金、銅、アルミニウム、または、少なくともこれらの1種を含む合金により構成されている。好ましくは、ワイヤ28,28a,28b,29a,29bは、シリコンを微量含むアルミニウム合金であってよい。また、ワイヤ28,28a,28b(主電流ワイヤ)の径は、例えば、200μm以上、500μm以下である。また、ワイヤ29a,29b(制御ワイヤ)の径は、例えば、100μm以上、400μm以下である。また、ワイヤ28,28a,28b(主電流ワイヤ)とワイヤ29a,29b(制御ワイヤ)とは、同じ径であってよい。
金属ベース板46は、平面視で矩形状を成している。金属ベース板46のおもて面は第1アーム部20の絶縁回路基板21及び第2アーム部30の絶縁回路基板31のそれぞれの裏面が接合部材27により接合されている。また、金属ベース板46の外周の四方を取り囲んで筐体40が接着部材(図示を省略)により接合されている。このような金属ベース板46は、熱伝導性に優れた材質を主成分として構成されている。このような材質は、例えば、アルミニウム、鉄、銀、銅、または、少なくともこれらの一種を含む合金により構成される。
封止部材47は、熱硬化性樹脂とフィラーとして熱硬化性樹脂に含有される充填剤とを含んでいる。熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、マレイミド樹脂である。充填剤は、例えば、ガラス、二酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化ホウ素または窒化アルミニウムである。このような封止部材47の一例として、エポキシ樹脂と充填剤とを含んでいる。フィラーは、既述の充填剤の少なくとも一つが用いられる。また、封止部材47は、シリコーンゲルでもよい。
また、このような半導体装置10の金属ベース板46の裏面に熱伝導部材を介して冷却器(図示を省略)を取り付けて放熱性を向上させてもよい。
次に、このような半導体装置10で実現される回路構成について図4並びに図6を用いて説明する。図6は、第2の実施の形態の半導体装置が備える等価回路図である。半導体装置10は、このように半導体チップ25,26,35,36と配線板23a~23d,33a~33dとワイヤ28a,28b,29a,29bとにより、図6に示されるインバータ回路が構成される。
インバータ回路は、第1アーム部20及び第2アーム部30を含む。第1アーム部20(下アーム)は、半導体チップ25,26と配線板23a~23dとワイヤ28a,28bとにより構成される。第2アーム部30(上アーム)は、半導体チップ35,36と配線板33a~33dとにより構成される。
半導体装置10は、D1端子(外部接続端子43に対応)とS2端子(外部接続端子45に対応)とS1D2端子(外部接続端子44に対応)とを備えている。そして、入力P端子であるD1端子に、外部電源の高電位端子を接続し、入力N端子であるS2端子に、外部電源の低電位端子を接続する。半導体装置10の出力U端子であるS1D2端子に負荷(図示を省略)を接続する。これにより、半導体装置10は、インバータとして機能する。
次に、半導体装置の製造方法について図7を用いて説明する。図7は、第2の実施の形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。図4及び図5の半導体装置10を製造するにあたり、まず、半導体装置10の製造部品を用意する用意工程を行う(ステップS1)。ここで用意する製造部品は、例えば、半導体チップ25,26,35,36、絶縁回路基板21,31、筐体40である。その他、半導体装置10の製造に用いられる装置も用意する。装置は、例えば、はんだ付け炉、ボンディング装置、ディスペンサ装置である。ここで記載されていないものでも、必要なものが用意される。
次いで、半導体チップ25,26及び半導体チップ35,36を絶縁回路基板21及び絶縁回路基板31に接合する第1接合工程を行う(ステップS2)。絶縁回路基板21の配線板23aに板はんだを介して半導体チップ25,26を配置する。なお、板はんだに代わり、はんだペーストを塗布しておいてもよい。このような絶縁回路基板21及び半導体チップ25,26をはんだ付け炉内で加熱する。板はんだが溶融し、絶縁回路基板21及び半導体チップ25,26が接合部材27により接合される。また、同様にして、絶縁回路基板31に半導体チップ35,36が接合部材27により接合される。なお、半導体チップ25,26は、制御電極25a,26a側に一方の辺25a1,26a1を有し、出力電極25b,26b側に一方の辺25a1,26a1に対向する他方の辺25b1,26b1を有している。半導体チップ35,36も、同様に、一方の辺35a1,36a1及び他方の辺35b1,36b1を有している。
次いで、半導体チップ25,26及び絶縁回路基板21、並びに、半導体チップ35,36及び絶縁回路基板31に対してワイヤにより配線する配線工程を行う(ステップS3)。ここで、半導体チップ25,26の出力電極25b,26b並びに半導体チップ35,36の出力電極35b,36bと絶縁回路基板31に対してボンディング装置によりワイヤボンディングを行う。また、配線板23a,23bと配線板33bとをワイヤ28で接続する。この接続について図8を用いて説明する。図8は、第2の実施の形態の半導体装置に含まれるアーム部の平面図である。図8(A)は、第1アーム部20、図8(B)は、第2アーム部30をそれぞれ拡大した平面図を示している。但し、図8では、配線板23c,23d,33c,33dの記載は省略している。
第1アーム部20は、図8(A)に示されるように、平面視で矩形状の絶縁板22と絶縁板22上に形成された配線板23a,23bと配線板23aに配置された半導体チップ25,26とを含んでいる。また、第2アーム部30は、図8(B)に示されるように、平面視で矩形状の絶縁板22と絶縁板22上に形成された配線板33a,33bと配線板33aに配置された半導体チップ35,36とを含んでいる。
2つの半導体チップ25,35は、平面視でU字状の配線板23a,33aの下側(-Y方向側)の部分に、互いの制御電極25a,35aが向き合って対向して一列にそれぞれ配置されている。2つの半導体チップ26,36は、平面視でU字状の配線板23a,33aの上側(+Y方向側)の部分に、互いの制御電極26a,36aが向き合って対向して一列にそれぞれ配置されている。また、これらの半導体チップ25,26並びに半導体チップ35,36の列は平行を成して、それぞれ対向している。半導体チップ25,26並びに半導体チップ35,36の制御電極25a,26a並びに制御電極25a,26aは、±Y方向に一列に配列される。
また、ワイヤ28aは、半導体チップ25,26の出力電極25b,26bと第1配線領域23a1の配線板23bとを±Y方向に沿って接続する。1つの半導体チップ25,26の出力電極25b,26bに対して4本のワイヤ28aをそれぞれ接続する。
また、ワイヤ28bも同様に、半導体チップ35,36の出力電極35b,36bと第2配線領域33a1の配線板33bとを±Y方向に沿って接続する。1つの半導体チップ35,36の出力電極35b,36bに対して4本のワイヤ28bをそれぞれ接続する。
左側の半導体チップ25,35において、4本のワイヤ28a,28bは出力電極25b,35bに対して制御電極25a,35aから遠い方(他方の辺25b1,35b1側)に接続される。4本のワイヤ28a,28bのうち、制御電極25a,35aから最も離れた2本のワイヤ28a,28bは半導体チップ25,35の出力電極25b,35bの-Y方向側(対向する半導体チップ26,25から離れた方)の側部側に接続される。残りの2本のワイヤ28a,28bは半導体チップ25,35の出力電極25b,35bの+Y方向側(対向する半導体チップ26,25に近い方)の側部側に接続される。
右側の半導体チップ25,35においても、4本のワイヤ28a,28bは出力電極25b,35bに対して制御電極25a,35aから遠い方(他方の辺25b1,35b1側)に接続される。さらに、4本のワイヤ28a,28bのうち、制御電極25a,35aから最も離れた2本のワイヤ28a,28bは半導体チップ25,35の出力電極25b,35bの-Y方向側(対向する半導体チップ26,36から離れた方)の側部側に接続される。残りの2本のワイヤ28a,28bは半導体チップ25,35の出力電極25b,35bの+Y方向側(対向する半導体チップ26,36に近い方)の側部側に接続される。
すなわち、4本のワイヤ28a,28bは、出力電極25b,35bに、他方の辺25b1,35b1側に接続される。さらに、4本のワイヤ28a,28bは、出力電極25b,35bに、制御電極25a,35aを通る(一方の辺25a1,35a1に垂直な半導体チップ25,35の)中心線を挟んで半分ずつ、±Y方向に位置ずれして接続される。なお、4本のワイヤ28a,28bの出力電極25b,35bに対する接続箇所は一例である。これらの接続箇所の重心が他方の辺25b1,35b1側により近いことが好ましい。このような接続箇所の重心の位置がこのようになれば、他の接続箇所でもよい。
左側の半導体チップ26,36において、ワイヤ28a,28bは出力電極26b,36bに対して制御電極26a,36aから遠い方(図9に示す半導体チップ26の他方の辺26b1側)に接続される。4本のワイヤ28a,28bのうち、制御電極26a,36aから最も離れた(他方の辺26b1,36b1側の)2本のワイヤ28a,28bは半導体チップ26,36の出力電極26b,36bの+Y方向側(対向する半導体チップ25,35から離れた方)の側部側に接続されている。残りの2本のワイヤ28a,28bは半導体チップ26,36の出力電極26b,36bの-Y方向側(対向する半導体チップ25,35に近い方)の側部側に接続される。
右側の半導体チップ26,36においても、ワイヤ28a,28bは出力電極26b,36bに対して制御電極26a,36aから遠い方(他方の辺26b1,36b1側)に接続される。4本のワイヤ28a,28bのうち、制御電極26a,36aから最も離れた2本のワイヤ28a,28bは半導体チップ26,36の出力電極26b,36bの+Y方向側(対向する半導体チップ25,35から離れた方)の側部側に接続される。残りの2本のワイヤ28a,28bは半導体チップ26,36の出力電極26b,36bの-Y方向側(対向する半導体チップ25,35に近い方)の側部側に接続される。
すなわち、4本のワイヤ28a,28bは、出力電極26b,36bに、他方の辺26b1,36b1側に接続される。さらに、4本のワイヤ28aは、出力電極26b,36bに、制御電極26a,36aを通る(一方の辺26a1,36a1に垂直な半導体チップ26,36の)中心線を挟んで半分ずつ、±Y方向に位置ずれして接続される。なお、4本のワイヤ28a,28bの出力電極26b,36bに対する接続箇所は一例である。これらの接続箇所の重心が他方の辺26b1,36b1側により近いことが好ましい。このような接続箇所の重心の位置がこのようになれば、他の接続箇所でもよい。
また、ワイヤ29aは、半導体チップ25の制御電極25aと半導体チップ26の制御電極26aとを±Y方向に接続すると共に、-Y方向の配線板23c(図4を参照)に接続される。ワイヤ29bは、半導体チップ35の制御電極35aと半導体チップ36の制御電極36aとを±Y方向に接続すると共に、+Y方向の配線板33d(図4に参照)に接続される。なお、第1アーム部20の配線板23aと第2アーム部30の配線板33bとをワイヤ28で接続する。第1アーム部20の配線板23bと第2アーム部30の配線板33bとをワイヤ28で接続する(図4を参照)。
以上により、半導体チップ25,26が接合された絶縁回路基板21に対する配線が行われて第1アーム部20が得られる。同様に、半導体チップ35,36が接合された絶縁回路基板31に対する配線が行われて第2アーム部30が得られる。
次いで、第1アーム部20の絶縁回路基板21及び第2アーム部30の絶縁回路基板31のそれぞれの裏面を金属ベース板46に接合する第2接合工程を行う(ステップS4)。金属ベース板46に第1アーム部20の絶縁回路基板21及び第2アーム部30の絶縁回路基板31を板はんだを介して配置する。また、外部接続端子43,44,45を板はんだを介して絶縁回路基板21,31に配置する。そして、加熱する。それぞれの板はんだが溶融すると共に、絶縁回路基板21及び半導体チップ25,26並びに絶縁回路基板31及び半導体チップ35,36を接合する接合部材27が再溶融する。さらに、第1アーム部20及び第2アーム部30に含まれるワイヤ28a,28b,29a,29bが熱膨張を起こす。ここで、ステップS4後の半導体チップ25,26及び半導体チップ35,36について、図9及び図10を用いて説明する。図9及び図10は、第2の実施の形態の半導体装置に含まれるアーム部の断面図である。図9(A),(B)は、図8(A),(B)の一点鎖線Y1-Y1,Y2-Y2における断面図である。図10(A),(B)は、図8(A)の一点鎖線X1-X1,X2-X2における断面図である。
ここでは、半導体チップ25,26について説明する。なお、図9(A)では、半導体チップ26を示している。半導体チップ25もまた半導体チップ26と同様に他方の辺25b1と一方の辺25a1とを含んでいる(図10を参照)。ステップS3のように半導体チップ25,26は、出力電極25b,26bの制御電極25a,26aから遠い方(他方の辺25b1,26b1側)にワイヤ28aが接続されて、制御電極25a,26aにワイヤ29aが接続されている。また、半導体チップ25,26が接合された配線板23aと配線板23b,23dとは同一平面に位置している。
これらを接続するワイヤ28aの出力電極25b,26bの接続箇所からワイヤ28aの頂点を通る配線板23aに水平な基準面までの高さは、ワイヤ28aの配線板23bの接続箇所から当該基準面までの高さよりも低い。このため、第1の実施の形態で説明したように、半導体チップ25,26の出力電極25b,26b側が上方に引き上げられる。また、ワイヤ29aも同様に、半導体チップ25,26の制御電極25a,26a側を上方に引き上げられる。
ワイヤ28aの径は、ワイヤ29aの径よりも太い。また、このようなワイヤ28aの接続密度とワイヤ29aの接続密度は、他方の辺25b1,26b1側の方が、一方の辺25a1,26a1側よりも大きい。なお、接続密度とは、単位面積当たりのワイヤの接続本数を表す。このため、半導体チップ25,26は、一方の辺25a1,26a1側よりも他方の辺25b1,26b1側の方が引き上げられる力が大きい。このため、半導体チップ25,26は配線板23a,23bに対して一方の辺25a1,26a1側が他方の辺25b1,26b1よりも近接して傾斜する(図9(A)では、半導体チップ26の場合を示している)。
さらに、4本のワイヤ28aは、半導体チップ25,26の出力電極25b,26bの±X方向に平行な両方の側部に対して、2本ずつそれぞれ接続されている。このため、他方の辺25b1,26b1側が持ち上げられる半導体チップ25,26は、X方向に見て、図10に示されるように、配線板23aに対して略平行を成すように傾斜する。
半導体チップ35,36も、半導体チップ25,26と同様に、配線板33a,33bに対して一方の辺35a1,36a1側が他方の辺35b1,36b1よりも近接して傾斜する(図9(B)では、半導体チップ36の場合を示している)。さらに、他方の辺35b1,36b1側が持ち上げられる半導体チップ35,36は、X方向に見て、配線板33aに対して略平行を成すように傾斜する。
なお、半導体チップ25,26,35,36が、X方向から見て配線板23aに対して略平行を成すように傾斜するためには、例えば、半導体チップ25において、4本のワイヤ28aを出力電極25bの制御電極25aを通る(一方の辺25a1に垂直な半導体チップ25の)中心線上に直線状に接続してもよい。また、例えば、左側の半導体チップ25において、制御電極25a,35aから最も離れた2本のワイヤ28aは半導体チップ25の出力電極25bの+Y方向側(対向する半導体チップ26に近い方)の側部側に接続され、残りの2本のワイヤ28aは半導体チップ25の出力電極25bの-Y方向側(対向する半導体チップ26から離れた方)の側部側に接続されてもよい。半導体チップ26,35,36でも同様である。
このように傾斜した状態で半導体チップ25,26は接合部材27により配線板23aに接合される。同様に傾斜した半導体チップ35,36は接合部材27により配線板33aに接合される。
また、絶縁回路基板21,31もまた接合部材27により金属ベース板46にそれぞれ接合される。また、このステップS4では、外部接続端子43,44,45もまた接合部材27により配線板23a,23b,33aに接合される。
次いで、金属ベース板46に接合された第1アーム部20及び第2アーム部30を筐体40に収納する収納工程を行う(ステップS5)。筐体40の下端面に接着部材を塗布して、金属ベース板46の外周部に取り付ける。これにより、金属ベース板46上に第1アーム部20及び第2アーム部30が筐体40に収納される(図5を参照)。なお、接着性部材は、加熱により熱硬化されることで、金属ベース板46と筐体40とを固着する。
次いで、筐体40内に封止部材47で封止する封止工程を行う(ステップS6)。筐体40の開口から封止部材47を充填して、第1アーム部20及び第2アーム部30を封止する。この際、封止部材47は、第1アーム部20及び第2アーム部30のワイヤ28,28a,28b,29a,29bの全体が封止される高さまで充填される。以上により、図4及び図5に示した半導体装置10が得られる。
このようにして得られた半導体装置10の半導体チップ25,26,35,36は一方の辺25a1,26a1,35a1,36a1側が他方の辺25b1,26b1,35b1,36b1の方よりも配線板23a,33aに近接するように傾斜して、接合部材27の厚さが異なっている。このため、半導体装置10の駆動に応じた発熱による配線板23a,33aと半導体チップ25,26,35,36との間の接合部材27に発生する応力が緩衝される。したがって、接合部材27にクラックの発生が低減され、また、発生してもクラックの伸展が抑制される。この結果、半導体装置10の信頼性の低下が防止される。
[変形例2-1]
第2の実施の形態の変形例2-1では、半導体チップ25,26,35,36の配置方向が図4及び図5と異なっている。この場合について、図11及び図12を用いて説明する。図11は、第2の実施の形態の変形例2-1の半導体装置に含まれるアーム部の平面図であり、図12は、第2の実施の形態の変形例2-1の半導体装置に含まれるアーム部の断面図である。なお、図12は、図11の一点鎖線X-Xにおける断面図である。また、変形例2-1では、第1アーム部20aについて説明するが、第2アーム部でも第1アーム部20aと同様に半導体チップ35,36が配置されている。
第1アーム部20aでは、配線板23aに対して、半導体チップ25,26が制御電極25a,26a(一方の辺25a1,26a1)がそれぞれ外側を向いて配置されている。すなわち、半導体チップ25は制御電極25a(一方の辺25a1,26a1)が-Y方向を向いて、半導体チップ26は制御電極26aが+Y方向を向いてそれぞれ配置されている。また、半導体チップ25,26の出力電極25b,26b(他方の辺25b1,26b1)はそれぞれ内側を向いて配置されている。
また、ワイヤ28aは、半導体チップ25,26の出力電極25b,26bと第1配線領域23a1の配線板23bとを±Y方向に沿ってそれぞれ接続する。1つの半導体チップ25,26の出力電極25b,26bに対して6本のワイヤ28aがそれぞれ接続されている。また、ワイヤ28bは、半導体チップ25,26の制御電極25a,26aに接続されて、それぞれ外側(±Y方向)に配線されている。
半導体チップ25において、ワイヤ28aは出力電極25bに対して制御電極25aから遠い方(他方の辺25b1側)に接続される。特に、6本のワイヤ28aのうち、制御電極25aから最も離れた4本のワイヤ28aは半導体チップ25の出力電極25bの+Y方向側(他方の辺25b1に近い方)の領域に接続される。
また、半導体チップ26において、ワイヤ28aは出力電極26bに対して制御電極26aから遠い方(他方の辺26b1側)に接続される。特に、6本のワイヤ28aのうち、制御電極26aから最も離れた4本のワイヤ28aは半導体チップ26の出力電極26bの-Y方向側(他方の辺26b1側に近い方)の領域に接続される。
すなわち、6本のワイヤ28aは、半導体チップ25,26の出力電極25b,26bにおいて、一方の辺25a1,26a1側よりも、他方の辺25b1,26b1側の方が、接続密度が大きい。このため、半導体チップ25,26は、一方の辺25a1,26a1側よりも他方の辺25b1,26b1側の方が引き上げられる力が大きい。したがって、半導体チップ25,26は配線板23aに対して一方の辺25a1,26a1側が他方の辺25b1,26b1よりも近接して傾斜する(図12を参照)。
また、6本のワイヤ28aは、半導体チップ25,26において、制御電極25a,26aを通る(一方の辺25a1,26a1に垂直な半導体チップ25,26の)中心線(±Y方向に平行)を挟んで、出力電極25b,26bに半分ずつ接続されている。さらに、6本のワイヤ28aは、当該中心線に対して、線対称を成して、出力電極25b,26bに接続されている。このため、出力電極25b,26b側が持ち上げられる半導体チップ25,26は、X方向に見て、配線板23aに対して略平行を成すように安定して引き上げられて傾斜する。
[実施例2-2]
第2の実施の形態の変形例2-2では、図7のフローチャートのステップS2,S4の接合工程を同時に行うものであり、図13を用いて説明する。図13は、第2の実施の形態の変形例2-2の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。なお、変形例2-2では、図7のフローチャートと同様の工程については説明を簡略または省略する。
まず、図7のステップS1と同様に、半導体装置10の製造部品を用意する用意工程を行う(ステップS1a)。次いで、金属ベース板46に、絶縁回路基板21及び絶縁回路基板31のそれぞれの裏面を接合し、同時に、半導体チップ25,26及び半導体チップ35,36を絶縁回路基板21及び絶縁回路基板31に接合する接合工程を行う(ステップS2a)。
金属ベース板46に絶縁回路基板21及び絶縁回路基板31を板はんだを介して配置する。さらに、絶縁回路基板21の配線板23aに板はんだを介して半導体チップ25,26を配置する。これらをはんだ付け炉内で加熱する。板はんだが溶融し、金属ベース板46に絶縁回路基板21が接合部材27により接合されると共に、絶縁回路基板21に半導体チップ25,26が接合部材27により接合される。また、同様にして、金属ベース板46に絶縁回路基板31が接合部材27により接合され、絶縁回路基板31に半導体チップ35,36が接合部材27により接合される。なお、この際の半導体チップ25,26及び半導体チップ35,36の配置の方向は、図4と同様である。
次いで、半導体チップ25,26及び絶縁回路基板21、並びに、半導体チップ35,36及び絶縁回路基板31に対してワイヤにより配線する配線工程を行う(ステップS3a)。ここでの配線は、図7のステップS3と同様に配線される。これにより、第1アーム部20及び第2アーム部30が構成される。
次いで、金属ベース板46に接合された第1アーム部20及び第2アーム部30を筐体40に収納する収納工程を行う(ステップS5a)。ここでは、図7のフローチャートのステップS5と同様に、筐体40の下端面に接着部材を塗布して、金属ベース板46の外周部に取り付ける。これにより、金属ベース板46上に第1アーム部20及び第2アーム部30が筐体40に収納される(図5を参照)。
既述の通り、接着部材は熱硬化により金属ベース板46に筐体40が固着される。熱硬化のための加熱により、図7のフローチャートのステップS4で図9及び図10を用いて説明したように、半導体チップ25,26及び半導体チップ35,36が傾斜する。なお、このステップS5aでは、筐体40に設けられた外部接続端子43,44,45もまた接合部材27により配線板23a,23b,33aに接合される。
次いで、筐体40内を封止部材47で封止する封止工程を行う(ステップS6a)。図7のフローチャートのステップS6と同様に、筐体40の開口から封止部材47を充填して、第1アーム部20及び第2アーム部30を封止する。以上により、図4及び図5に示した半導体装置10が得られる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態の半導体装置について図14及び図15を用いて説明する。図14は、第3の実施の形態の半導体装置の平面図である。図15は、第3の実施の形態の半導体装置の含まれる半導体ユニットの平面図である。
半導体装置10aは、半導体ユニット50a,50b,50cと半導体ユニット50a,50b,50cが配置された金属ベース板70とを備えている。さらに、金属ベース板70上に設けられ、半導体ユニット50a,50b,50cを収納し、封止部材66で封止された筐体60を備えている(図15を参照)。封止部材66は、第2の実施の形態の封止部材47と同様である。なお、半導体ユニット50a,50b,50cは、いずれも同様の構成を成している。半導体ユニット50a,50b,50cは、区別しない場合には、半導体ユニット50として説明する。半導体ユニット50の詳細については後述する。
まず、筐体60は、外枠61と第1接続端子62a,62b,62cと第2接続端子63a,63b,63cとU相出力端子64aとV相出力端子64bとW相出力端子64cと制御端子65a,65b,65cとを含んでいる。
外枠61は、平面視で略矩形状を成しており、四方が外壁61a,61b,61c,61dにより囲まれている。なお、外壁61a,61cは、外枠61の長辺であって、外壁61b,61dは、外枠61の短辺である。また、外壁61a,61b,61c,61dの接続箇所である角部は、必ずしも直角でなくてもよく、図14に示されるように、R面取りされていてもよい。外枠61のおもて面の角部に外枠61を貫通する締結孔61iがそれぞれ形成されている。また、外枠61の外壁61a,61c側にさらに外枠61を貫通する締結孔61iがそれぞれ形成されている。
外枠61は、おもて面に外壁61a,61cに沿って、ユニット収納部61e,61f,61gを含んでいる。ユニット収納部61e,61f,61gは、平面視で、矩形状を成している。ユニット収納部61e,61f,61gには、半導体ユニット50a,50b,50cがそれぞれ収納されている。
外枠61は、平面視で、ユニット収納部61e,61f,61gを挟んで外壁61a側に第1接続端子62a,62b,62c及び第2接続端子63a,63b,63cを備えている。さらに、外壁61c側にU相出力端子64aとV相出力端子64bとW相出力端子64cとをそれぞれ備えている。また、外枠61は、第1接続端子62a,62b,62c及び第2接続端子63a,63b,63cの開口の下部には、当該開口に対向したナットが収納されている。また同様に、外枠61のU相出力端子64aとV相出力端子64bとW相出力端子64cとの開口の下部には、当該開口に対向したナットが収納されている。さらに、外枠61は、平面視で、ユニット収納部61e,61f,61gの+X方向側の辺に沿ってそれぞれ制御端子65a,65b,65cを備えている。この際、制御端子65a,65b,65cは、それぞれ、2つに分かれて備えられている。
このような外枠61は、第1接続端子62a,62b,62cと第2接続端子63a,63b,63cとU相出力端子64aとV相出力端子64bとW相出力端子64cと制御端子65a,65b,65cとを含み、熱可塑性樹脂を用いて射出成形により一体成形される。これにより、筐体60が構成される。筐体60の材質は、第2の実施の形態の筐体40と同様であってよい。
また、第1接続端子62a,62b,62cと第2接続端子63a,63b,63cとU相出力端子64aとV相出力端子64bとW相出力端子64cと制御端子65a,65b,65cとは、導電性に優れた金属により構成されている。このような金属は、第2の実施の形態の外部接続端子43~45と同様であってよい。
半導体ユニット50は、図15に示されるように、絶縁回路基板51と半導体チップ25,26とリードフレーム57,58,59a,59b,59cとを含んでいる。絶縁回路基板51は、絶縁板52と配線板53a1,53a2,53a3と金属板54(図16を参照)とを含んでいる。このような絶縁回路基板51は、第2の実施の形態の絶縁回路基板21,31と同様の材質及び厚さであってよい。絶縁板52及び金属板54は、平面視で矩形状である。また、絶縁板52及び金属板54は、角部がR面取り、C面取りされていてもよい。金属板54のサイズは、平面視で、絶縁板52のサイズより小さく、絶縁板52の内側に形成されている。
配線板53a1,53a2,53a3は、絶縁板52のおもて面に形成されている。配線板53a1は、絶縁板52のおもて面の+Y方向の辺側の半分の領域であって、-X方向の辺から+X方向の辺に至る全体を占めている。配線板53a2は、絶縁板52のおもて面の-Y方向の辺側の半分の領域であって、+X方向の辺から-X方向の辺の手前までを占めている。配線板53a3は、絶縁板52のおもて面の配線板53a1,53a2で囲まれた領域を占めている。なお、配線板53a1,53a2,53a3は一例である。必要に応じて、配線板53a1,53a2,53a3の個数、形状、大きさ、位置を適宜選択してもよい。
金属板54は、絶縁板52の裏面に形成されている。金属板54は、矩形状を成している。金属板54の平面視の面積は、絶縁板52の面積よりも小さく、配線板53a1,53a2,53a3が形成されている領域の面積よりも広い。金属板54の角部は、R面取り、C面取りされていてもよい。金属板54は、絶縁板52のサイズより小さく、絶縁板52の縁部を除いた全面に形成されている。
このような構成を有する絶縁回路基板51として、例えば、DCB基板、AMB基板、樹脂絶縁基板を用いてもよい。絶縁回路基板51は、金属ベース板70のおもて面に接合部材(図示を省略)を介して取り付けてもよい。半導体チップ25,26で発生した熱を配線板53a1,53a2、絶縁板52及び金属板54を介して、金属ベース板70に伝導させて放熱することができる。
半導体チップ25,26は、おもて面の一方の辺25a1,26a1側に制御電極25a,26aと他方の辺25b1,26b1側に出力電極25b,26bとを含んでおり、第2の実施の形態で説明した構成である。但し、第3の実施の形態の半導体チップ25,26は、複数の制御電極25a,26aを含んでいる。半導体チップ25,26の裏面が配線板53a2,53a3に接合部材27a(図16を参照)によりそれぞれ接合されている。なお、接合部材27aは、第1,第2の実施の形態で説明したはんだである。
リードフレーム57,58,59a,59b,59cは、半導体チップ25,26及び配線板53a1,53a2,53a3の間を電気的に接続して配線している。半導体ユニット50は、1相分のインバータ回路を構成する装置であってよい。リードフレーム57は、半導体チップ25の出力電極25bと配線板53a3とを直接接続している。リードフレーム58は、半導体チップ26の出力電極26bと配線板53a2とを直接接続している。リードフレーム59aは配線板53a3に直接接続されている。リードフレーム59bは配線板53a2に直接接続されている。リードフレーム59cは配線板53a1に直接接続されている。
このような半導体ユニット50がユニット収納部61e,61f,61gに収納されると、リードフレーム59aの他端部は、半導体ユニット50における出力端子であってよい。すなわち、リードフレーム59aの他端部は、U相出力端子64aとV相出力端子64bとW相出力端子64cとそれぞれ接続される。
リードフレーム59bの他端部は、正極側入力端子(P端子)であってよい。また、リードフレーム59cの他端部は、負極側入力端子(N端子)であってよい。すなわち、リードフレーム59cの他端部は、第1接続端子62a,62b,62cにそれぞれ接続される。リードフレーム59bの他端部は、第2接続端子63a,63b,63cにそれぞれ接続される。また、半導体チップ25,26の制御電極25a,26aが制御端子65a,65b,65cとワイヤにより直接接続される。
このようなリードフレーム57,58,59a,59b,59cは、導電性に優れた金属により構成されている。このような金属は、例えば、銅、アルミニウム、または、少なくともこれらの一種を含む合金である。また、リードフレーム57,58,59a,59b,59cの表面に対して、耐食性を向上させるために、めっき処理を行ってもよい。この際、用いられるめっき材は、例えば、ニッケル、ニッケル-リン合金、ニッケル-ボロン合金である。
リードフレーム57,58,59a,59b,59cは、配線板53a1,53a2,53a3に対して、接合部材(図示を省略)により接合される。接合部材は、既述のはんだまたは焼結金属であってよい。または、リードフレーム57,58,59a,59b,59cは、配線板53a1,53a2,53a3に対して、例えば、レーザ溶接、超音波による溶接により直接接合されてもよい。リードフレーム57,58は、半導体チップ25,26の出力電極25b,26bに接合部材27bを介して接合される(図16を参照)。接合部材27bは、接合部材27aと同様のはんだである。
金属ベース板70は、平面視で矩形状を成している。金属ベース板70には、上面に半導体ユニット50a,50b,50cが接合部材により接合されている。さらに、金属ベース板70には、筐体60が半導体ユニット50a,50b,50cを収納して、接合される。金属ベース板70は、下面に図示しない冷却装置が配置されていてよい。また、金属ベース板70は、下面に複数のフィンが形成されていてもよい。また、金属ベース板70は、内部に、冷媒が流れる流路が形成されていてもよい。
次に、半導体ユニット50に含まれるリードフレーム57,58について、図16及び図17を用いて説明する。図16及び図17は、第3の実施の形態の半導体装置の断面図である。なお、図16及び図17は、それぞれ、図14の一点鎖線Y1-Y1,Y2-Y2における断面図である。
リードフレーム57は、電極接合部57aと第1鉛直連係部57bと水平連係部57cと第2鉛直連係部57dと脚部57eとを含む。リードフレーム57の各部はいずれも平板状を成している。
電極接合部57aは、半導体チップ25の出力電極25bに接合部材27bにより接合されている。電極接合部57aは、半導体チップ25が接合される配線板53a2に対して傾斜している。すなわち、電極接合部57aは、一方の辺25a1側が他方の辺25b1側よりも半導体チップ25に近接するように傾斜している。
第1鉛直連係部57bの下端部は、半導体チップ25に接合された電極接合部57aの出力電極25b側の端部に接続されて、上端部は配線板53a2に対して垂直上方に延伸している。水平連係部57cの一端部は、第1鉛直連係部57bの上端部に接続されて、他端部は-X方向に延伸して、配線板53a2に水平を成している。
第2鉛直連係部57dの上端部は、水平連係部57cの他端部に接続されて、下端部が配線板53a3に向かって垂直下方に延伸している。脚部57eは、第2鉛直連係部57dの下端部に接続されて、配線板53a3に接合されている。
また、リードフレーム58は、電極接合部58aと鉛直連係部58bと水平連係部58cと第2鉛直連係部と脚部58eとを含む(図15も参照)。リードフレーム58の各部もまたいずれも平板状を成している。
電極接合部58aは、半導体チップ26の出力電極26bに接合部材27bにより接合されている。電極接合部58aは、半導体チップ26が接合される配線板53a1に対して傾斜している。すなわち、電極接合部58aは、一方の辺26a1側が他方の辺26b1側よりも半導体チップ26に近接するように傾斜している。
第1鉛直連係部58bの下端部は、半導体チップ26に接合された電極接合部58aの半導体チップ25側の側部に接続されて、上端部は配線板53a1に対して垂直上方に延伸している。水平連係部58cの一端部は、第1鉛直連係部58bの上端部に接続されて、他端部は-X方向に延伸して、配線板53a1に水平を成している。
第2鉛直連係部は、図15では水平連係部58cに隠れ、また、図17では第1鉛直連係部58bに隠れて図示されていない。第2鉛直連係部は、リードフレーム57の第2鉛直連係部57dと同様に、水平連係部58cと脚部58eとを連係するものである。第2鉛直連係部の上端部は、水平連係部58cの他端部に接続されて、下端部が配線板53a1に向かって垂直下方に延伸している。脚部57eは、第2鉛直連係部57dの下端部に接続されて、配線板53a3に接合されている。
このようなリードフレーム57,58を含む半導体装置10aもまた、図7のフローチャートに従って製造することができる。この場合も、図7のステップS1,S2の用意工程及び第1接合工程が行われる。次いで、ステップS3の配線工程において、リードフレーム57,58,59a,59b,59cが半導体チップ25,26及び絶縁回路基板51に接合される。この際、特に、リードフレーム57,58の電極接合部57a,58aは、半導体チップ25,26の出力電極25b,26bに接合部材27bにより接合される。また、リードフレーム57,58の脚部57e,58eは、配線板53a3,53a2に接合部材27bにより接合される。
次いで、ステップS4の第2接合工程が行われる。金属ベース板46に第1アーム部20の絶縁回路基板21及び第2アーム部30の絶縁回路基板31を板はんだを介して配置して、加熱する。板はんだが溶融すると共に、絶縁回路基板21及び半導体チップ25,26を接合する接合部材27aが再溶融する。さらに、半導体チップ25,26の出力電極25b,26b及びリードフレーム57,58の電極接合部57a,58aを接合する接合部材27bが再溶融する。この際、リードフレーム57,58の電極接合部57a,58aは、一方の辺25a1,26a1側が他方の辺25b1,26b1側よりも半導体チップ25,26に近接するように傾斜している。このため、傾斜した電極接合部57a,58aに沿って、再溶融された接合部材27a,27bと共に半導体チップ25,26も傾斜する。このように傾斜した状態で、図16及び図17に示されるように、半導体チップ25,26は接合部材27aにより配線板53a3,53a1に接合される。この後、ステップS5,S6を経て、半導体装置10aが得られる。
このようにして得られた半導体装置10aの半導体チップ25,26は一方の辺25a1,26a1側が他方の辺25b1,26b1側よりも配線板53a3,53a1に近接するように傾斜して、接合部材27aの厚さが異なっている。このため、半導体装置10aの駆動に応じた発熱による配線板53a3,53a1と半導体チップ25,26との間の接合部材27aに発生する応力が緩衝される。したがって、接合部材27aにクラックの発生が低減され、また、発生してもクラックの伸展が抑制される。この結果、半導体装置10aの信頼性の低下が防止される。
また、リードフレーム57,58の電極接合部57a,58aは、全体が傾斜せずに、裏面側のみが傾斜して、おもて面側が配線板53a3,53a1に略平行を成すように厚さが異なっていてもよい。すなわち、半導体チップ25,26を上記のように接合させるには、リードフレーム57,58に含まれる電極接合部57a,58aは、一方の辺25a1,26a1側の部分が他方の辺25b1,26b1側の部分よりも、配線板53a3,53a1に近接さえしていればよい。以下の変形例3-1では、リードフレーム57,58に含まれる平板状の電極接合部57a,58aが傾斜していない場合について説明する。
[変形例3-1]
第3の実施の形態の変形例3-1のリードフレーム57について、図18及び図19を用いて説明する。図18は、第3の実施の形態の変形例3-1の半導体装置に含まれるリードフレームの図である。図19は、第3の実施の形態の変形例3-1の半導体装置の断面図である。なお、図18(A)は、リードフレーム57の側面図、図18(B)は、リードフレーム57の裏面図(底面図)である。図19は、図17と同様の位置での断面図である。
図18に示すリードフレーム57は、図15及び図16に示したリードフレーム57と同様に、電極接合部57aと第1鉛直連係部57bと水平連係部57cと第2鉛直連係部57dと脚部57eとを含む。リードフレーム57の各部はいずれも平板状を成している。
図18に示すリードフレーム57の電極接合部57aは、配線板53a2に対して略平行を成している。さらに、図18に示すリードフレーム57の電極接合部57aの裏面に制御側突起部57f1及び出力側突起部57f2がそれぞれ形成されている。出力側突起部57f2の高さ(厚さ)は、制御側突起部57f1の高さ(厚さ)よりも高い(厚い)。制御側突起部57f1は、電極接合部57aの裏面の一方の辺25a1,26a1側に形成されている。出力側突起部57f2は、電極接合部57aの裏面の他方の辺25b1,26b1側に形成されている。制御側突起部57f1及び出力側突起部57f2は、柱状を成している。柱状とは、角柱状、円柱状、三角柱状である。柱状に限らず、半円球状でもよい。また、図18では、制御側突起部57f1及び出力側突起部57f2は、それぞれ2つずつ形成されている場合を示しているに過ぎない。制御側突起部57f1及び出力側突起部57f2は、1つであっても、3つ以上であってもよい。また、制御側突起部57f1及び出力側突起部57f2は、それぞれ、電極接合部57aの裏面の一方の辺25a1,26a1側、他方の辺25b1,26b1側に偏って形成されていればよい。このため、図18のように1列に限らず、2列以上であってもよい。
なお、図示は省略するものの、リードフレーム58の電極接合部58aもまた、配線板53a1に対して略平行を成している。さらに、電極接合部58aの裏面には、電極接合部57aと同様に、制御側突起部及び出力側突起部が形成されている。
このようなリードフレーム57を用いる場合でも、ステップS4の第2接合工程で、接合部材27a,27bが再溶融されると、電極接合部57aの制御側突起部57f1及び出力側突起部57f2により、再溶融された接合部材27a,27bと共に半導体チップ25も傾斜する。このように傾斜した状態で、図19に示されるように、半導体チップ25は接合部材27aにより配線板53a3に接合される。リードフレーム58も同様に半導体チップ26に接合される。
したがって、リードフレーム57,58を含む半導体装置10aでも、半導体チップ25,26は一方の辺25a1,26a1側が他方の辺25b1,26b1よりも配線板53a3,53a1に近接するように傾斜して、接合部材27aの厚さが異なっている。このため、半導体装置10aの駆動に応じた発熱による配線板53a3,53a1と半導体チップ25,26との間の接合部材27aに発生する応力が緩衝される。したがって、接合部材27aにクラックの発生が低減され、また、発生してもクラックの伸展が抑制される。この結果、半導体装置10aの信頼性の低下が防止される。
1,10,10a 半導体装置
2a,23a~23d,33a~33d,53a1,53a2,53a3 配線板
2b 主電流導体
3,27,27a,27b 接合部材
4,25,26,35,36 半導体チップ
4a おもて面
4a1 第1領域
4a2 第2領域
4b1,25a1,26a1,35a1,36a1 一方の辺
4b2,25b1,26b1,35b1,36b1 他方の辺
4b3,4b4 側辺
4c1 制御電極
4c2 主電極
5,6,28,28a,28b,29a,29b ワイヤ
5a1 第1接続箇所
5a2 第2接続箇所
5b 基準接続箇所
20,20a 第1アーム部
21,31,51 絶縁回路基板
22,32,52 絶縁板
23a1 第1配線領域
33a1 第2配線領域
24,34,54 金属板
25a,26a,35a,36a 制御電極
25b,26b,35b,36b 出力電極
30 第2アーム部
40 筐体
41 外枠
42 収納領域
43,44,45 外部接続端子
46 金属ベース板
47,66 封止部材
50,50a,50b,50c 半導体ユニット
57,58,59a,59b,59c リードフレーム
57a,58a 電極接合部
57b,58b 第1鉛直連係部
57d 第2鉛直連係部
57c,58c 水平連係部
57e,58e 脚部
57f1 制御側突起部
57f2 出力側突起部
60 筐体
61 外枠
61a,61b,61c,61d 外壁
61e,61f,61g ユニット収納部
61i 締結孔
62a,62b,62c 第1接続端子
63a,63b,63c 第2接続端子
64a U相出力端子
64b V相出力端子
64c W相出力端子
65a,65b,65c 制御端子
70 金属ベース板

Claims (19)

  1. 平面視で矩形状を成し、おもて面に制御電極と主電極とを含み、前記制御電極は、前記おもて面の一方の辺を含む第1領域に設けられ、前記主電極は、前記おもて面の一方の辺に対向する他方の辺を含む第2領域に設けられ、ワイドバンドギャップ半導体により形成されている半導体チップと、
    前記半導体チップの裏面が接合部材を介して接合された配線板と、
    を含み、
    前記接合部材は、前記他方の辺における第2厚さが、前記一方の辺における第1厚さよりも厚い、
    半導体装置。
  2. 前記第2厚さは、前記第1厚さの1.2倍以上、2.0倍以下である、
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記接合部材の前記他方の辺から直交する方向の外側への第2はみ出し幅は、前記一方の辺から直交する方向の外側への第1はみ出し幅よりも長い、
    請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2はみ出し幅は、前記第1はみ出し幅の1.2倍以上、2.0倍以下である、
    請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体チップの前記主電極に接続する主電流ワイヤと、
    前記半導体チップの前記制御電極に接続する制御ワイヤと、
    前記主電流ワイヤを介して、前記主電極に接続された主電流導体と、
    をさらに有する請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 前記半導体チップのおもて面に対する前記主電流ワイヤ及び前記制御ワイヤを合わせた接続密度は、前記一方の辺側よりも前記他方の辺側の方が大きい、
    請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記主電流ワイヤは、前記第2領域の前記他方の辺側に接続されている、
    請求項5または6に記載の半導体装置。
  8. 前記主電流ワイヤの前記第2領域の第2接続箇所から前記主電流ワイヤの頂点を通る前記配線板に水平な基準面までの第2高さは、前記主電流ワイヤの前記主電流導体の基準接続箇所から前記基準面までの基準高さと同一、または、前記基準高さよりも低い、
    請求項7に記載の半導体装置。
  9. 前記主電流ワイヤが複数接続される場合、
    前記制御ワイヤを含む複数の前記主電流ワイヤの接続密度は、前記一方の辺側よりも、前記他方の辺側の方が大きい、
    請求項7または8に記載の半導体装置。
  10. 前記主電流導体が前記配線板よりも高位に位置しており、
    前記主電流ワイヤは、前記第2領域の前記一方の辺側に接続されている、
    請求項5に記載の半導体装置。
  11. 前記半導体チップのおもて面に対する前記主電流ワイヤ及び前記制御ワイヤを合わせた接続密度は、前記他方の辺側よりも前記一方の辺側の方が大きい、
    請求項10に記載の半導体装置。
  12. 前記主電流ワイヤの前記第2領域の第1接続箇所から前記主電流ワイヤの頂点を通る前記配線板に水平な基準面までの第1高さは、前記主電流ワイヤの前記主電流導体の基準接続箇所から前記基準面までの基準高さよりも高い、
    請求項10または11に記載の半導体装置。
  13. 前記主電流ワイヤが複数接続される場合、
    前記制御ワイヤを含む複数の前記主電流ワイヤの接続密度は、前記他方の辺側よりも、前記一方の辺側の方が大きい、
    請求項10から12のいずれかに記載の半導体装置。
  14. 前記制御電極が前記一方の辺の中央に設けられ、
    複数の前記主電流ワイヤは、前記一方の辺に垂直な前記半導体チップの中心線を挟んで、前記第2領域に半分ずつ接続される、
    請求項5から13のいずれかに記載の半導体装置。
  15. 前記制御電極が前記一方の辺の中央に設けられ、
    複数の前記主電流ワイヤは、前記一方の辺に垂直な前記半導体チップの中心線に対して、線対称を成して、前記第2領域に接続される、
    請求項5から13のいずれかに記載の半導体装置。
  16. 前記半導体チップの前記第2領域に接合される平板状の電極接合部と前記電極接合部の端部に接続され、前記電極接合部に対して上方に延伸する上方連係部とを含む接続端子をさらに備え、
    前記接続端子の前記電極接合部の裏面は前記一方の辺側の第1部分と前記他方の辺側の第2部分とを含み、前記第1部分は前記第2部分よりも前記配線板側に近接している、
    請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置。
  17. 前記接続端子の前記電極接合部は、前記第1部分が前記第2部分よりも前記配線板側に近接するように、傾斜している、
    請求項16に記載の半導体装置。
  18. 前記電極接合部の裏面から、前記第1部分及び前記第2部分がそれぞれ突出しており、
    前記第1部分が前記第2部分よりも前記配線板側に近接している、
    請求項16に記載の半導体装置。
  19. 前記半導体チップは、炭化シリコンを主成分として形成されている、
    請求項1から18のいずれかに記載の半導体装置。
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