JP2023106695A - 監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーダーユニットから送波される電磁波がアウターカバーを透波する際の方向の変化に伴う検知精度の低下を防止する。【解決手段】、電磁波(ミリ波、赤外光)を送受波して対象物を検知するレーダーユニット(ミリ波レーダー)1を有し、レーダーユニット1を覆う曲面形状のアウターカバー102を透して電磁波による検知を行うように構成された監視装置であり、レーダーユニット1は所要の角度領域(FOV領域)Avに向けて異なる方向に電磁波を送波する。アウターカバー102は、レーダーユニット1から送波された電磁波の方向がアウターカバー102を透波した後も同じ方向となるように、電磁波が透波する部位の内面と外面が平行の面形状に形成されている。【選択図】 図3

Description

本発明は自動車等の車両に装備して好適な監視装置に関し、特にレーダーユニットで構成される監視装置に関する。
自動車の先進運転支援シスム(ADAS:Advanced Driver Assistance System)では、自車両の前方や周辺に存在する障害物や他車両等の対象物を検知するための検知装置を監視装置として自動車に装備する必要がある。この監視装置として、LIDAR(Light detection and ranging)や、ミリ波レーダー等のレーダーを用いた監視装置が用いられている。
図1は、ミリ波レーダーを用いた監視装置を備えた自動車CARの概要を説明する平面図である。自動車CARの車体内前部、例えばエンブレムEの内部に前方監視用ミリ波レーダーが配設されており(以下、図1においてはミリ波レーダーの図示は省略している)、この前方監視用ミリ波レーダーはFOV(検知角:Field of view)領域がレーダーの中心を基準にして左右方向に略±10~15度の狭い角度域(以下、狭角又は狭角域と称する)を有し、自車両の前方領域FAに存在する対象物を検知する。
また、自動車CARの車体の前部や後部に周辺監視用ミリ波レーダーが配設される。例えば、車体前部の左右フェンダーの内部にそれぞれ前側方監視用ミリ波レーダーが配設され、車体後部のリアバンパーの内部にそれぞれ後側方監視用ミリ波レーダーが配設される。前側方監視用ミリ波レーダーはFOV領域がレーダー中心を基準にして左右方向に略±60~80度の広い角度域(以下、広角又は広角域と称する)を有しており、自車両の右前側方領域RFSAと左前側方領域LFSAに存在する対象物を検知する。後側方監視用ミリ波レーダーは同様に自車両の右後側方領域RRSAと左後側方領域LRSAに存在する対象物を検知する。
これらのミリ波レーダーは、自動車の車体内部に配設されているが、本出願人は先にミリ波レーダーを車両用灯具と一体に構成した技術を提案している。特許文献1では、自動車のヘッドランプの内部に監視装置としてのミリ波レーダーを配設した技術を提案している。また、特許文献2には、自動車のヘッドランプのみならず、リアランプ(テールランプ)の内部にもミリ波レーダーを含む監視用センサーを配設することが記載されている。このように、ミリ波レーダーをランプ内に配設することにより、ランプを車体に取り付ければ、これと同時にミリ波レーダーを自動車に装備させることができ、ミリ波レーダーを独立して装備する場合に比較して自動車の組立作業の簡易化や工数低減の点で有利になる。
特開2020-104799号公報 特開2019-117197号公報
このように、車体内やランプ内に配設されたミリ波レーダーでは、ミリ波レーダーから送波されたミリ波は、車体のパネルやランプのアウターレンズ等のいわゆるアウターカバーを透波して自動車の周囲に向けて投射される。このとき、アウターカバーが曲面に形成されていると、アウターカバーを透波されたミリ波の出射方向が変化されてしまうことがある。
すなわち、詳細については後述するが、ミリ波レーダーからFOV中心方向に対して所要の出射角で送波されたミリ波は、アウターカバーの内面において屈折され、さらに外面において屈折されて出射される。このとき、アウターカバーが曲面に形成されており、ミリ波が屈折される内面部位における面の傾き(FOV中心方向に対する接線方向の傾き)と、外面部位における面の傾きが相違しているため、アウターカバーの外面部位から出射されるミリ波の出射角はミリ波レーダーから送波されたときの出射角に対して変化される。
ミリ波レーダーでは、対象物の検知に際しては送波するミリ波の出射角が重要であり、この出射角がアウターカバーから出射される際に変化されると、対象物の検知精度が低下される。特に、周辺監視用のミリ波レーダーは、周辺の広い領域の対象物を検知するためにFOV領域が広く設定されており、またFOV領域の中心から両側方向の広角域においてはアウターカバーに対する入射角が大きくなっているため、広角域における出射角の変化が顕著になり、検知精度の低下も顕著になる。このような課題は、監視装置として赤外線を利用したLiDARを備える監視装置についても同様である。
本発明の目的は、送波される電磁波がアウターカバーを透波される際の出射方向の変化を防止して検知精度の低下を防止することが可能な監視装置を提供する。
本発明は、電磁波を送受波して対象物を検知するレーダーユニットを備え、当該レーダーユニットを覆う曲面形状のアウターカバーを透して電磁波による検知を行うように構成された監視装置であり、レーダーユニットは所要の角度領域に向けて異なる方向に電磁波を送波する構成であり、アウターカバーは、当該角度領域に対応する領域の内面と外面が、レーダーユニットから送波された電磁波の方向が当該アウターカバーを透波した後も同じ方向となる面形状に構成されている。
本発明における好ましい形態として、アウターカバーは、レーダーユニットから送波された電磁波が当該アウターカバーに入射される内面部位と、電磁波が当該アウターカバーから出射される外面部位の各面方向が平行に構成される。
例えば、アウターカバーの外面は平滑な曲面に形成され、当該アウターカバーの内面は電磁波の送波方向に対応して異なる傾き角の微細面部が連続された面形状とされる。この場合、アウターカバーの内面は、水平方向と鉛直方向の少なくとも一方において、電磁波の送波方向に対応して異なる傾き角の微細面部が連続された面形状とされる。
本発明の監視装置は、レーダーユニットは車両のヘッドランプのランプハウジングに内装され、アウターカバーは当該ランプハウジングのアウターレンズで構成され、この形態において、監視装置は、車両のヘッドランプに内装された前側方監視装置として、あるいは車両のリアランプに内装された後側方監視装置として構成される。また、本発明の監視装置におけるレーダーユニットはミリ波レーダー又はLiDARの少なくとも一方で構成される。
本発明によれば、電磁波がアウターカバーを透波される際に内面及び外面で屈折されることによって電磁波の出射方向が変化することが防止されるので、出射角の変化が要因となる検知精度の低下を防止した監視装置が提供される。
自動車の監視装置の概要を説明する平面図。 実施形態1のヘッドランプの概略斜視図。 実施形態1のヘッドランプの図2のIII-III線に沿う概略断面図。 実施形態1のヘッドランプの概略部分分解斜視図。 (a)及び(b)はアウターレンズにおけるミリ波(電磁波)の出射方向が変化する形態を説明する模式図。 (a)及び(b)はアウターレンズの内面形状の設計手法を説明する模式図。 実施形態2におけるアウターレンズの外面形状の設計手法を説明する模式図。 実施形態3のヘッドランプの概略斜視図。 実施形態3におけるアウターレンズの内面形状の設計手法を説明する模式図。 実施形態3の模式図であり、(a)は水平模式図、(b)は鉛直模式図。
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1について図面を参照して説明する。図3は本発明の監視装置を車体の前部左右に配設したヘッドランプL-HL,R-HLに適用した自動車CARの外観図である。左右のヘッドランプL-HL,R-HLは左右対称の構成であり、同図には右ヘッドランプR-HLの外観を合わせて示している。この右ヘッドランプR-HLは、前方ないし左側方を開口した容器状のボディ101を備え、このボディ101の開口に透光性樹脂で構成されたアウターレンズ102が固定されてランプハウジング100が構成されている。
このランプハウジング100内には、ロービームランプとハイビームランプが一つのユニットとして構成された照明ユニット2と、クリアランスランプとターンシグナルランプとして兼用される標識ユニット3が配設されている。また、当該ランプハウジング100内の前面から見て左側の部位、すなわち車幅方向の外側部位には監視用センサーとしてのレーダーユニット1が配設されている。このレーダーユニット1はミリ波レーダーで構成されている。
図3は図2のIII-III線に沿った概略の断面図であり、図4は右ヘッドランプの概略の部分分解斜視図である。前記照明ユニット2は、水平方向に配列された3つの照明ランプ21,22,23で構成されており、それぞれ図示は省略するが光源としての白色LED(発光ダイオード)と、この白色LEDから出射された白色光を所要の配光パターンで投影する投影レンズを備えている。ここでは、車幅方向の外側2つの照明ランプ21,22は点灯されたときにロービーム配光の光を投影するロービームランプとして構成されている。また、車幅方向の中央側の1つの照明ランプ23は前記2つのロービームランプ21,2と共に点灯されたときにハイビーム配光を形成するハイビームランプとして構成されている。この照明ユニット2は、配光制御が可能ないわゆるADB(Adaptive Driving Beam)ランプとして構成されてもよい。
前記標識ユニット3は、前記照明ユニット2の下側において車幅方向に延長されたインナーレンズ31と、このインナーレンズ31に光を入射する光源32を備えている。インナーレンズ31は無色の透光性部材で構成されて内部に光を導光する導光体として構成されており、所要の上下方向の幅寸法を有する横長の板状に形成されている。そして、ランプ前方に向けられた一方の板面(前面又は外面と称する)が光出射面としてアウターレンズ102に対向され、ランプ後方に向けられた他方の板面(後面又は内面と称する)には前記光源32から出射した光を内部に導入させるための光入射部33が形成されている。ここでは、光入射部33はインナーレンズ31の異なる2箇所に設けられており、それぞれインナーレンズ31の後面から所要の寸法で突出された突片状に形成されている。
前記光源32は、白色光を発光する白色LED32wと、アンバー色光を発光するアンバー色LED32uを備えており、白色LED32wはインナーレンズ31の光入射部33の一方に対向配置され、アンバー色LED32uは他方に対向配置されている。したがって、白色LED32wで発光された白色光は光入射部33の一方からインナーレンズ31に入射され、インナーレンズ31の光出射面からは白色光が出射される。また、アンバー色LED32uで発光されたアンバー色光は光入射部33の他方からインナーレンズ31に入射され、インナーレンズ31の光出射面からはアンバー色光が出射される。これにより、標識ユニット3は、白色LED32wでの発光によりクリアランスランプ(CL)として、又はデイタイムランニングランプ(DRL)として点灯され、アンバー色LED32uでの発光によりターンシグナルランプ(TSL)として点灯されることになる。
前記ミリ波レーダー1は、レーダー本体11を備えている。レーダー本体は矩形容器内にアンテナや電波モジュール等が一体収納され、アンテナが配設された側の面がミリ波を送波しかつ受波するミリ波送受面11aとして構成されている。このレーダー本体11のミリ波送受面11aから送波されたミリ波はアウターレンズ102を透波されて外部に投射され、検知する対象物で反射され、かつアウターレンズを透波されてきたミリ波をミリ波送受面11aにおいて受波することにより対象物の検知を行うことが可能である。このレーダー本体11はブラケット12によりランプボディ101に固定支持されるとともに、自動車に搭載されている図示を省略したECU(電子制御ユニット)に電気接続されており、レーダー本体11の出力に基づいてECUにおいて対象物の検知が行われる。
このレーダー本体11においては、複数方向に向けてミリ波がそれぞれ送波される際の仮想波源Pを基準にしてFOV領域が定義されており、前側方監視ミリ波レーダーとして機能することができるように、ミリ波送受面11aの中心法線方向が所定の方向に向けられるとともに、この中心法線方向中心にしてFOV領域が水平方向(左右方向)に略±60~80度の角度域で、鉛直方向(上下方向)に略±30~40度の角度域にミリ波を送波して対象物の検知が可能に構成されている。ここでは、ミリ波レーダー1はランプハウジング100内に配設されたときに、レーダー本体11のミリ波送受面11aが自動車の直進方向に対して右斜め前方の略右45度の角度に向けて配設される。
前記ヘッドランプR-HLにおいては、ランプハウジング100内に配設したレーダーユニット1がアウターレンズ102を透して外部に露見されることを防止するために、アウターレンズ102の少なくともミリ波レーダー1に対応する領域は光を透過しない非透光領域103として構成されている。ここでは、アウターレンズ102は、いわゆる二色成形により形成されており、非透光領域103は黒色の樹脂で成形されている。図2,4において点描した領域が黒色樹脂の非透光領域103であり、アウターレンズ102の周縁部も黒色樹脂で成形されている。黒色に代えて、車体ボディ色としてもよい。このようにすることでヘッドランプの意匠効果を高めることができる。この非透光領域103は、光学的にはアウターレンズとして機能する領域ではないと言えるが、本発明においてはこの非透光領域を含めてアウターレンズと称している。また、このアウターレンズは前記ミリ波レーダー1を覆っており、本発明におけるアウターカバーとして構成される。
このヘッドランプR-HLでは、図3に実線で示すように、レーダーユニットとしてのミリ波レーダー1から送波されたミリ波は、アウターレンズ102を透波されて自動車の右前方領域に向けて投射される。また、対象物で反射されたミリ波はアウターレンズ102を透波されてミリ波レーダー1において受波される。このように、ミリ波レーダー1はアウターレンズ102を透波させたミリ波を送波及び受波することにより、自動車の右前方領域に存在する対象物の位置や方向を検知することが可能な監視装置として構成される。
このとき、図5(a)の模式図に示すように、ミリ波レーダー1から出射角θ1(以下、出射角θ*の角度を含めて角度は原則としてFOV中心方向Dに対する角度である)で送波されたミリ波L1は、アウターレンズ102の内面(後面)Fiにおいて屈折され、さらに外面(前面)Foにおいて屈折されて自動車の右前方に向けて出射される。図5(b)に一部を拡大して示すように、アウターレンズ102は車体の曲面に合わせて自由曲面に形成されており、ミリ波L1が最初に屈折される内面部位a1の接線t1の傾き角度αiと、次に屈折される外面部位b1の接線t2の傾き角度α2が相違しているため、アウターレンズ102の外面部位から出射されるミリ波L1の出射角θ2は出射角θ1とは異なる角度となり、変化されてしまう。そのため、ミリ波レーダー1による検知精度が低下される要因となる。
実施形態1では、このようなアウターレンズ102によるミリ波の出射角の変化を防止するためにアウターレンズ102の内面形状を設計している。図6(a)はこの設計手法の一例として作図による設計手法を説明する模式図である。図6(a)において、設計元となるアウターレンズ102の外面Foを実線で示し、仮の内面Fiを破線で示している。最初に、内面Fiを無視してミリ波レーダー1から出射角θ1で送波されるミリ波L11を描く。このミリ波L11がアウターレンズ102の外面Foと交差する外面部位b21を設定するととともに、この外面部位b21の近傍に複数(ここでは3個)の外面部位b22~b24を設定する。これらの外面部位は、例えばミリ波レーダー1における水平方向の分解能を考慮し、最小分解能の角度を複数に分割した角度位置とすることが好ましい。なお、図6(a)では、説明を分かり易くするために複数の角度位置を実際よりも大きな角度間隔で図示している。
次いで、各外面部位b21~b24から出射角θ1で出射される出射ミリ波L21~L24を描く。すなわち、ミリ波L11と平行なミリ波である。その上で、出射ミリ波L21~L24として出射されるミリ波、すなわちアウターレンズ102の外面Foから出射されたときに出射ミリ波L21~L24となるべき屈折ミリ波L31~L34を描く。
この屈折ミリ波L31~L34は、各外面部位b21~b24においてアウターレンズ102の外面Foの接線t11~t14を求め、この接線t11~t14を利用してスネルの法則から描くことができる。すなわち、外面部位b22における例を拡大図示するように、接線t12と、これに直交する法線h12に基づき、法線h12に対する出射ミリ波L22の出射角をθoとし、アウターレンズ102の屈折率nと、スネルの法則「nsinθi=sinθo」から、外面部位b22における屈折ミリ波L32の法線h12に対する屈折角θiを求めることができる。
次いで、屈折ミリ波L31~L34とミリ波L1との交点c1~c4を求める。外面部位b21の屈折ミリ波L31はミリ波L1とは交差しないため交点c1は存在しない。得られた交点c2~c4のうち、仮の内面Fiに近い交点、ここでは屈折ミリ波L33との交点c3を選択する。すなわち、この交点c3においてミリ波L1が屈折されて屈折ミリ波L33になり、さらに外面Foで屈折されて出射ミリ波L23になると言える。
したがって、この選択した交点c3がアウターレンズ102の内面の一部の位置となる。そして、当該屈折ミリ波L33がアウターレンズ102の外面Foにおいて屈折された外面部位b23における接線t13と平行な微細面部Fi3が交点c3におけるアウターレンズ102の内面Fiの一部となる。これは、交点c3におけるミリ波L11と屈折ミリ波L33の屈折関係は、アウターレンズ102の外面部位b22における屈折ミリ波L32と出射ミリ波L22の屈折関係と点対称の関係にあるので、外面部位b23における接線t13の傾き角が交点c3におけるアウターレンズ102の内面の微細面部Fi3の傾き角と等しくなり、互いに平行になるからである。
このように、ミリ波L11がアウターレンズ102の内面Fiの微細面部Fi3において屈折されて屈折ミリ波L33になり、この屈折ミリ波L33は外面Foにおいて屈折されて出射ミリ波L23となる。このとき、内面Fiの微細面部Fi3を前記のように設計することにより、出射ミリ波L23はミリ波L11と同じ出射角θ1となる。
ミリ波レーダー1から送波される複数の異なる出射角のミリ波について、それぞれ複数の外面部位における屈折ミリ波を求め、さらにこの屈折ミリ波とミリ波との交点を求め、求めた交点に対応する外面部位の接線の傾き角を求める。さらに、交点において同じ傾き角の接線、すなわち平行な接線の微細面部を求めて、これを内面の一部とする。その上で、図6(b)に概略図を示すように、黒点で示す複数の交点における各微細面部Fi*を、可及的に仮の内面Fiに近接した状態で包絡的に連続させることにより、少なくともFOV領域Avに対応する領域についてアウターレンズ102の内面形状が設計できる。
以上は作図的な手法について説明したが、アウターレンズ102の外面Fo,仮の内面Fi、ミリ波L**、外面部位b**、出射ミリ波L**、屈折ミリ波L**等々を座標化、数式化することにより、コンピュータを利用した演算でアウターレンズ102の内面を設計することが可能である。
また、この実施形態では、交点c3を選択しているが、交点c2や交点c4を選択し、対応する外面部位b22やb24における接線t12,t14の傾き角から得られる微小面部でアウターレンズ102の内面を構成するようにしてもよい。例えば、出射ミリ波L21の光路に最も近いミリ波L22の交点c2を選択してもよいが、この場合にはアウターレンズ102の厚みが薄くなり、アウターレンズ102のレンズ強度を考慮する必要がある。
したがって、このように設計されたアウターレンズ102では、図6(b)に一部のミリ波を示したように、FOVの領域内において、ミリ波レーダー1から送波されたミリ波L**は、アウターレンズ102を透波された後もレーダーユニットから送波された際の出射角と同じ出射角で出射される。このことは、ミリ波レーダー1においてアウターレンズ102を透してミリ波を受信する際も同じである。これにより、ミリ波の出射角が変化されることが要因となる検知精度の低下が防止される。
以上の説明は、アウターレンズ102の水平方向の内面形状について説明したが、ミリ波レーダー1から出射されるミリ波の鉛直方向の出射角についても同様であり、同じ設計手法によってアウターレンズ102の鉛直方向の内面形状を設計することができる。これらの水平方向と鉛直方向の内面形状を合成することにより、アウターレンズ102の三次元的な内面形状が設計できる。
実施形態1では、アウターレンズ102の内面の面形状を設計しているので、当該内面は必ずしも平滑な曲面に形成できないことがあるが、アウターレンズ102の外面については平滑な曲面として構成されるので、ヘッドランプR-HLの外観が損なわれることはない。
なお、アウターレンズ102の異なる部位をそれぞれ透波するミリ波については、各ミリ波の路長(ミリ波が透波する際の光路長)が異なる長さとなり、アウターレンズ102を透波されたときの各ミリ波の角度(位相角度)が角度誤差として生じることがある。しかし、この角度誤差については、アウターレンズ102の板厚を設計する際に算出することができるので、ミリ波レーダー1においてミリ波の位相を利用して検知を行う際に演算を行う演算部において角度誤差を補正することにより解消できる。
なお、図2に示した左ヘッドランプL-HLについても、以上説明した右ヘッドランプR-HLと同様に構成される。この場合には、照明ユニット2、標識ユニット3、及びレーダーユニット1の構成及び配置は右ヘッドランプR-HLと左右が対称の構成になる。そして、レーダーユニット1は図1に示した自動車の左前側方領域LFSAを検知することになる。
(実施形態2)
実施形態1はアウターレンズ102の内面の面形状を設計しているが、アウターレンズ102の外面の面形状を設計してもよい。例えば、図7に示すように、送波源P(ミリ波レーダー1)から所要の出射角で送波されたミリ波L11と、アウターレンズ102の内面Fiの内面部位a11で屈折された屈折ミリ波L31を描く。そして、この屈折ミリ波L31とアウターレンズ102の仮の外面Foとが交点する外面部位b31を設定した上で、この外面部位b32の面の接線t21の傾き角を、当該屈折ミリ波L31がアウターレンズ102の内面で屈折された内面部位a11の接線t31と平行な傾き角に設計する。これにより、アウターレンズ102の内面部位a11で屈折された屈折ミリ波L31は、アウターレンズ102から出射される際に、この外面部位b31において主ミリ波L11と同じ出射角で出射されることになる。異なる出射角のミリ波、例えばミリ波L12についても同様であるので、図7にその光路と符号を付して説明は省略する。
実施形態2によれば、FOVの領域内において、ミリ波レーダー1から送波されたミリ波は、アウターレンズ102を透波された後もミリ波レーダー1から送波された際の出射角と同じ出射角で出射される。これにより、ミリ波の出射角が変化されることが要因となる検知精度の低下が防止される。実施形態2では、アウターレンズ102の外面の曲面の平滑性が損なわれることがあるので、外観が問題にならない場合に適用することが好ましい。
(実施形態3)
本発明の監視装置におけるレーダーユニットとしてLiDARを用いた実施形態である。図8はLiDARを内部に配設した自動車のヘッドランプの概略斜視図である。実施形態1と等価な部分には同一符号を付している。ランプハウジング100の内部に配設されているLiDAR1Aは、略円筒型のケーシング200を有しており、このケーシング200の周面から赤外光を出射し、アウターレンズ102を透光させて自動車の前側方に向けて出射するように構成されている。出射した赤外光により対象物を検知することはミリ波レーダーと同様である。
前記LiDARは、図9に概念構成を示すように、円筒型のケーシング200内に配設された光源部13を備えており、この光源部13は、赤外レーザ光を出射する赤外LD(レーザダイオード)13iを光源として備えている。また、光源部13の前方位置には、赤外LD13iからのレーザ光を鉛直方向に集光かつ発散させるシリンドリカル形状の投影レンズを含む投射光学系14が配設されている。これらの光源部13と光学系14はモータ等を含んで構成される回転機構15により水平方向に所要の角度範囲内で回転されるようになっている。また、赤外LD13iと光学系14の間にはハーフミラー16が配置され、対象物で反射されて光学系14を透して受光した赤外光を反射して受光センサー17において検知する構成とされている。
このLiDAR1Aは、光源部13からの赤外レーザ光は、投影光学系14によって鉛直方向にはFOVに対応する角度に発散し、水平方向には所要の微細な寸法幅のビーム光として投射される。そして、回転機構15により光源部13と投影光学系14が水平方向に回転されると、赤外レーザ光はFOVに対応する領域において水平方向に偏向走査される。このとき、図10(a)の水平模式図に示すように、水平方向に走査される赤外レーザ光の光源位置Phはケーシング200の中心位置となる。また、図10(b)の鉛直模式図に示すように、赤外レーザ光の鉛直方向の仮想光源位置Pvはケーシング200の円筒面上の位置となる。
この監視装置においては、LiDAR1Aから出射される赤外レーザ光はアウターレンズ102に対して水平方向及び鉛直方向に異なる出射角で出射される。したがって、実施形態1と同様な手法でアウターレンズ102の内面形状を設計する。この設計に際しては、LiDAR1Aのケーシング200の中心位置から赤外レーザ光が出射されるとして設計を行うことにより、アウターレンズ102の水平方向に沿った面形状が設計できる。また、LiDAR1Aのケーシング200の円筒面上から赤外レーザ光が出射されるとして設計を行うことにより、アウターレンズ102の鉛直方向に沿った面形状が設計できる。これら水平方向と鉛直方向の面形状を合成することによりアウターレンズ102の三次元の面形状が設計できる。
実施形態3によれば、図8に示したFOV領域Avに対応するアウターレンズ102の面領域104において、LiDAR1Aから送光された赤外レーザ光は、アウターレンズ102を透波された後もLiDAR1Aから出射された際の出射角と同じ出射角で出射される。これにより、赤外レーザ光の出射角が変化されることが要因となる検知精度の低下が防止される。なお、実施形態3においても、実施形態2と同様にアウターレンズ102の外面の面形状を設計して赤外レーザ光の出射角が変化されないように構成してもよい。
以上説明した実施形態では、本発明の監視装置を自動車の前側方監視装置として自動車のヘッドランプに適用した例を示したが、自動車の後側方監視装置として自動車のリアランプに適用してもよい。すなわち、図1に示した左右の後側方領域RRSA,LRSAを監視する監視装置としてリアランプを構成することができる。
実施形態では、本発明の監視装置を自動車のランプに内装しているが、自動車の車体の内部に内装した構成としてもよい。この場合には、レーダーユニットの前方を覆う車体パネルにおいてミリ波や赤外光等が屈折されて出射角が変化されるので、車体パネルを実施形態のアウターレンズとして、すなわち本発明におけるアウターカバーとして面形状を設計してもよい。
実施形態では、監視装置のレーダーユニットとしてミリ波レーダーとLiDARの例を示したが、光やマイクロ波等を含む電磁波を利用して対象物を検知する方式のレーダーユニットを用いた監視装置であれば、本発明を適用することは可能である。
1 ミリ波レーダー(レーダーユニット)
1A LiDAR(レーダーユニット)
2 照明ユニット
3 標識ユニット
11 レーダー本体
11a ミリ波送受面
13 光源部
14 投射光学系
15 回転機構
16 ハーフミラー
17 受光センサー
100 ランプハウジング
101 ボディ
102 アウターレンズ(アウターカバー)
200 円筒型のケーシング
CAR 自動車(車両)
R-HL,L-HL ヘッドランプ
Av FOV領域
Fi アウターレンズの内面
Fo アウターレンズの外面
L** ミリ波(出射ミリ波、屈折ミリ波)
Fi* 微細面部

Claims (7)

  1. 電磁波を送受波して対象物を検知するレーダーユニットを備え、当該レーダーユニットを覆う曲面形状のアウターカバーを透して前記電磁波による検知を行うように構成された監視装置であって、前記レーダーユニットは所要の角度領域に向けて異なる方向に電磁波を送波し、前記アウターカバーは、当該角度領域に対応する領域の内面と外面が、前記レーダーユニットから送波された電磁波の方向が当該アウターカバーを透波した後も同じ方向となる面形状に構成されていることを特徴とする監視装置。
  2. 前記アウターカバーは、前記レーダーユニットから送波された電磁波が当該アウターカバーに入射される内面部位と、前記電磁波が当該アウターカバーから出射される外面部位の各面方向が平行である請求項1に記載の監視装置。
  3. 前記アウターカバーの外面は平滑な曲面に形成され、当該アウターカバーの内面は前記電磁波の送波方向に対応して異なる傾き角の微細面部が連続された面形状である請求項2に記載の監視装置。
  4. 前記アウターカバーの内面は、水平方向と鉛直方向の少なくとも一方において、前記電磁波の送波方向に対応して異なる傾き角の微細面部が連続された面形状である請求項3に記載の監視装置。
  5. 前記レーダーユニットは車両のヘッドランプのランプハウジングに内装され、前記アウターカバーは当該ランプハウジングのアウターレンズである請求項1ないし4のいずれかに記載の監視装置。
  6. 前記監視装置は、車両のヘッドランプに内装された前側方監視装置として、あるいは車両のリアランプに内装された後側方監視装置として構成される請求項5に記載の監視装置。
  7. 前記レーダーユニットはミリ波レーダー又はLiDARの少なくとも一方で構成される請求項1ないし6のいずれかに記載の監視装置。


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