JP2023104780A - エレベータ制御システム、制御方法およびプログラム - Google Patents

エレベータ制御システム、制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で、過検知を防止しつつ、エレベータの運用効率を向上すること。【解決手段】実施形態のエレベータ制御システムは、エレベータ制御装置が、特定されたセンサ部から所定範囲に位置する複数のセンサ部を行き先呼び登録の候補から除外し、特定されたセンサ部による検知が所定の時間継続している場合に、特定されたセンサ部が故障していると判断し、所定範囲に位置する複数のセンサ部による検知を行き先呼び登録の候補に戻し、特定されたセンサ部が故障している旨を制御盤に送信し、制御盤が、特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合に、特定されたセンサ部に対応する行き先階の階床に乗りかごを停止させる制御を行う。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータ制御システム、制御方法およびプログラムに関する。
エレベータの乗りかご内において、行き先階呼びを非接触で行う技術が知られている。例えば、乗りかご内の操作盤に、利用者の手指を非接触で検知し、押しボタンと一体的に構成される複数のセンサ部を設け、このセンサ部により行き先階呼びを行う手法がある。特に、コロナウイルス感染を回避するため、この非接触による検知により呼びを行う方式が広まっている。
このような非接触による検知により呼びを行う方式では、操作盤にセンサ部が少なくとも縦方向に配列されているため、利用者が行き先階を指定しようとして手指をセンサ部に近づけた際に、手指の大きさから目的の階以外の階に対応するセンサ部も検知してしまうという過検知が生じてしまう場合がある。このため、従来、複数のセンサ部が同時に検知した場合に、所定の方式で目的の階のセンサ部を特定し、特定されたセンサ部から所定範囲内に位置するセンサ部を行き先階呼び登録の候補の対象から除外することで過検知を防止する技術が知られている。
特開2015-151253号公報 特許第6841372号公報 特開2013-124166号公報 特開2020-125213号公報
しかしながら、このような従来技術には以下のような問題点がある。
センサ部に汚れやキズがあったりセンサ部が故障していたりする場合、センサ部が利用者の手指を検知した後、手指をセンサ部から離してもセンサ部が検知状態となったままの場合がある。このような場合には、当該センサ部が故障していると判断されるが、特定されたセンサ部から所定範囲内に位置するセンサ部を行き先階呼び登録の候補の対象から除外されているため、所定範囲内に位置するセンサ部に対応する階床を行き先階呼び登録できなくなってしまう。一方、故障と判断されたセンサ部に対応する階床にも乗りかごを停止される必要もある。
故障したセンサ部をオフとすることも考えられるが、センサ部に対するオンオフの信号がセンサ部の数だけ必要となり、過大な構成となってしまう。
実施形態のエレベータ制御システムは、エレベータ制御装置と、前記エレベータ制御装置とネットワークで接続される制御盤と、を備えるエレベータ制御システムであって、前記エレベータ制御装置は、昇降路を移動する乗りかご内に設けられ、前記乗りかごの行き先階をそれぞれ表示する複数の行き先階表示部と、前記複数の行き先階表示部にそれぞれ対応して設けられ、利用者による所定の前記行き先階表示部への操作を非接触で検知する複数のセンサ部と、前記複数の行き先階表示部にそれぞれ対応して前記複数のセンサ部のそれぞれと一体化されて設けられ、前記利用者が所定の前記表示部への操作を押下により行うことが可能な複数の押しボタンと、前記複数の行き先階表示部と前記複数のセンサ部とが配列されて設けられる操作盤と、前記利用者が前記行き先階表示部に近づく場合において、前記複数のセンサ部のうち一または複数のセンサ部により略同時に操作が検知された場合には、所定の方式で単一のセンサ部を特定し、特定されたセンサ部による操作に基づく行き先呼び登録に関する情報を前記制御盤に送信し、前記特定されたセンサ部から所定範囲に位置する複数のセンサ部を行き先呼び登録の候補から除外し、前記特定されたセンサ部による検知が所定の時間継続している場合に、前記特定されたセンサ部が故障していると判断し、前記所定範囲に位置する複数のセンサ部による検知を前記行き先呼び登録の候補に戻し、前記特定されたセンサ部が故障している旨を前記制御盤に送信する第1の制御部と、前記制御盤は、前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合に、前記特定されたセンサ部に対応する行き先階の階床に前記乗りかごを停止させる制御を行う第2の制御部、を備える。
図1は、第1の実施形態にかかるエレベータ制御システムの機能構成の一例を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態にかかる主操作盤の構成の一例を示す模式図である。 図3は、実施形態にかかるセンサ部と押しボタンを側面から見た構成とセンサ部の検知範囲を示す模式図である。 図4は、第1の実施形態におけるセンサ部の特定手法の一例を示す模式図である。 図5は、第1の実施形態にかかるエレベータ制御システムによる主操作盤のセンサ部の検知に基づくエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。 図6は、第1の実施形態にかかるエレベータ制御システムによる主操作盤のセンサ部の検知に基づくエレベータ制御処理(続き)の手順の一例を示すフロー図である。 図7は、第1の実施形態にかかる制御盤によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。 図8は、変形例1にかかる制御盤によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。 図9は、第2の実施形態にかかるエレベータ制御システムの構成を示すブロック図である。 図10は、第2の実施形態にかかる制御盤によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。 図11は、変形例2にかかる制御盤によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。 図12は、変形例3にかかる制御盤によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。 図13は、変形例4の車椅子用操作盤の構成の一例を示す図である。 図14は、変形例4にかかるエレベータ制御システムによる車椅子用操作盤のセンサ部の検知に基づくエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。
以下、図面を参照して実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
(エレベータ制御システムの構成例)
以下に、図1を用いて、行き先階呼び装置30を含むエレベータ制御システム100について説明する。
図1は、第1の実施形態にかかるエレベータ制御システム100の機能構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、エレベータ制御システム100は、制御盤10、行き先階呼び装置30を備える。エレベータ制御システム100が制御を行うエレベータは、乗りかご1、駆動装置2、カウンタウェイト3、及びロープ4等を備える。
乗りかご1は、図示しない昇降路内を昇降して、各階に設けられた乗り場で乗りかご1に乗車した利用者を他の階に輸送する。乗りかご1とカウンタウェイト3とはロープ4によって連結されている。ロープ4は駆動装置2に架け渡されている。駆動装置2は例えば巻上機等であり、駆動装置2が駆動することで乗りかご1を昇降路内で上下に走行させることができる。
制御盤10は、制御部11、通信部12、及び記憶部13を備え、エレベータ全体を制御する。制御盤10は、各種信号の授受が可能なように、駆動装置2と有線または無線で接続されている。また、制御盤10は、各種信号の授受が可能なように、例えば乗りかご1内等に設置される行き先階呼び装置30に接続されている。制御盤10と行き先階呼び装置30とは有線または無線等のネットワークで接続されていてよい。また、制御盤10は、各種信号の授受が可能なように、乗り場に設置される図示しない乗り場呼び装置等と有線または無線で接続されている。
制御部11は、乗りかご1内の利用者から行き先階呼びがあった場合、または、乗り場の利用者から乗り場呼びがあった場合等に、それらの呼び登録を行う。制御部11は、呼び登録の内容を記憶部13に格納してもよい。
ここで、行き先階呼びとは、乗りかご1内の利用者が、その乗りかご1を所望の行き先階へと向かわせるために行う操作である。また、乗り場呼びとは、乗り場の利用者が、上下いずれかの行き先方向に向かう乗りかご1をその乗り場に到着させるために行う操作である。
また、行き先階呼びは、通信部12を介して行き先階呼び装置30から受信する呼び登録要求である。乗り場呼びは、通信部12を介して乗り場呼び装置(不図示)から受信する呼び登録要求である。
制御部11は、呼び登録の内容に応じて駆動装置2を駆動させ、乗りかご1を行き先階呼び、または乗り場呼びに応答させる。また、制御部11は、乗りかご1が所定階に到着すると乗りかご1及び乗り場の戸開および戸閉等を行う。
また、制御部11は、行き先階呼び装置30から行き先階呼びを受信した場合、行き先階呼びを送信した行き先階呼び装置30に対して表示灯313Aの明点灯の指令を通信部12を介して送出し、表示灯313Aを明点灯させる。また、制御部11は、乗り場呼び装置から乗り場呼びを受信した場合、乗り場呼び装置に対して表示灯の明点灯の指令を通信部12を介して送出し、表示灯を明点灯させる。
制御部11は、行き先階呼び装置30から、通信部12を介して、検知された複数のセンサ部311Aの中から所定の検知パターンで特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信した場合に、特定されたセンサ部311Aに対応する行き先階の階床に乗りかご1を停止させる制御を行う。ここで、制御部11は、第2の制御部に相当する。
通信部12は、乗りかご1内の利用者から行き先階呼びがあった場合、または、乗り場の利用者から乗り場呼びがあった場合等に、それらの情報を行き先階呼び装置及び図示しない乗り場呼び装置等から取得する。また、通信部12は、制御部11からの各種命令等を乗りかご1等に送信する。
記憶部13は、制御盤10にエレベータの制御を実行させるための各種プログラムを記憶する。上述のように、記憶部13が、行き先階呼び登録および乗り場呼び登録等を記憶していてもよい。
次に、行き先階呼び装置30について説明する。行き先階呼び装置30は、主操作盤318A(図2参照)の各部を制御して、利用者による行き先階呼びを受け付け、利用者の操作に対して処理を行う装置である。行き先階呼び装置30は、エレベータ制御装置を構成する。
行き先階呼び装置30は、物体検知部31、センサ部311A(311Aa,311Ab,311Ac・・・)、押下検知部32、押しボタン312A(312Aa,312Ab,312Ac・・・)、表示灯313A(313Aa,313Ab,313Ac・・・)、及び通信部34を備え、乗りかご1の利用者による行き先階呼びを受け付ける。行き先階呼び装置30のうち、少なくともセンサ部311A、押しボタン312A、及び表示灯313Aは乗りかご1内に設けられている。行き先階呼び装置30の全体が乗りかご1内に設けられていてもよい。
センサ部311A(311Aa,311Ab,311Ac・・・)は、乗りかご1の複数の行き先階(行き先対象)にそれぞれ対応して乗りかご1内に設けられている。所定の行き先階呼びを行おうとする利用者が、対応するセンサ部311Aに手指等をかざすと、センサ部311Aは利用者の手指等の物体を検知する。
押しボタン312A(312Aa,312Ab,312Ac・・・)は、乗りかご1の複数の行き先階にそれぞれ対応して乗りかご1内に設けられている。押しボタン312Aは、所定の行き先階呼びを行おうとする利用者が、対応する押しボタン312Aを押下することが可能に構成されている。
表示灯313A(313Aa,313Ab,313Ac・・・)は、乗りかご1の複数の行き先階にそれぞれ対応して乗りかご1内に設けられている。所定の行き先階呼びを行おうとする利用者が、対応するセンサ部311Aに手指等をかざし、または、対応する押しボタン312Aを押下すると、その行き先階に対応する表示灯313Aが所定の態様で発光する。
物体検知部31は、計時部31aと、計時部31cと、制御部31bとを備える。計時部31aは、いずれかのセンサ部311Aが利用者の手指等の物体を検知すると、第2検知時間の計時を開始する。計時部31aは、そのセンサ部311Aが物体を検知し続けている間は、遅延時間を経過するまで計時を継続する。計時部31aは、遅延時間経過前に、そのセンサ部311Aが物体を検知しなくなった場合には、第2検知時間の計時を終了する。
また、計時部31aは、遅延時間を経過して後述する仮登録がされてから、また第2検知時間を計時する。そして、計時部31aは、そのセンサ部311Aが物体を検知し続けている間は、第1の時間を経過するまで計時を継続する。計時部31aは、第1の時間経過前に、そのセンサ部311Aが物体を検知しなくなった場合には、第2検知時間の計時を終了する。
計時部31aは、いずれかのセンサ部311Aが物体を検知した後に、そのセンサ部311Aが物体を検知しない状態、すなわち、非検知状態になると、計時を終了する。計時部31aは、センサ部311Aが非検知となった場合に、非検知時間の計時を開始する。そして、計時部31Aaは第2の時間が経過したら、非検知時間の計時を終了する。
計時部31cは、いずれかのセンサ部311Aが利用者の手指等の物体を検知すると、第1検知時間の計時を開始する。計時部31cは、センサ部311Aが非検知となると第1検知時間の計時を終了する。計時部31cは、第1検知時間が第1の判定時間を経過後、センサ部311Aが検知状態のままである場合には、計時を継続するが、所定の時間としての第2の判定時間経過後、第1検知時間の計時を終了する。第1の判定時間、第2の判定時間は、第1の時間、第2の時間より長い時間である。また、第2の判定時間は、第1の判定時間より長い時間である。
遅延時間、第1の時間、第2の時間、第1の判定時間、第2の判定時間は、任意に設定することができる。例えば、遅延時間を20ms、第1の時間を300ms、第2の時間を200ms、第1の判定時間を3分、第2の判定時間を5分とすることができるがこれらに限定されるものではない。
また、遅延時間、第1の時間、第2の時間、第1の判定時間、第2の判定時間を装置ごとに設定変更可能なパラメータデータとして構成し、装置ごとに調整するように構成してもよい。例えば、主操作盤318Aの下部に設けられたボックス(不図示)内のダイヤルにより遅延時間、第1の時間、第2の時間、第1の判定時間、第2の判定時間を調整するように構成することができる。また、制御盤10に設けたボリュームつまみにより、行き先階呼び装置30(あるいは乗り場呼び装置)ごとに遅延時間、第1の時間、第2の時間、第1の判定時間、第2の判定時間を調整するように構成することができる。
第1の制御部としての制御部31bは、いずれかのセンサ部311Aが利用者の手指等の物体を検知すると、対象のセンサ部311Aを特定する。すなわち、単一のセンサ部311Aが利用者の手指等の物体を検知すると、当該単一のセンサ部311Aを対象のセンサ部311Aと特定する。複数のセンサ部311Aが略同時に利用者の手指等の物体を検知すると、検知された複数のセンサ部311Aから、所定の方式、言い換えれば、予め定められた検知状態のパターンに従って、対象のセンサ部311Aを特定する。予め定められた検知状態のパターンに従って、対象のセンサ部311Aを特定する手法については後述する。ここで、略同時とは、時間的に完全に一致している必要はなく、所定の微少時間内に複数検知されれば略同時に検知されたと判断される。
制御部31bは、計時部31aが計時した結果に基づいて行き先階呼びがあったか否かを判定する。具体的には、制御部31bは、特定されたセンサ部311Aについて遅延時間に達する前に、計時部31aが遅延時間の計時を終了した場合には、そのセンサ部311Aに対応する行き先階への呼びはなかったものと判定する。また、制御部31bは、いずれかのセンサ部311Aについて遅延時間に達した場合に、他のセンサ部311Aが物体を検知しなければ、物体を検知したセンサ部311Aに対応する呼びがあったものと判定し仮登録する。そして、制御部31bは、仮登録した場合には、操作が行われた行き先階に対応する表示灯313Aを暗点灯させる。一方、制御部31bは、当該センサ部311Aが非検知となった場合には暗点灯した表示灯313Aを消灯させる。
制御部31bは、センサ部311Aよる操作に基づく仮登録された時点から検知状態で第1の時間経過し、かつ特定されたセンサ部311Aが非検知となった場合に、特定されたセンサ部311Aによる操作に基づく呼び登録に関する情報として行き先階呼びを、通信部34を介して、制御盤10に通知する。これにより、制御盤10により特定されたセンサ部311Aに対応する行き先階へ呼びの本登録が行われ、特定されたセンサ部311Aに対応する表示灯313Aが明点灯する。
また、制御部31bは、所定の方式としての検知パターンにより特定されたセンサ部311Aから所定範囲としての下方2列5個の範囲(図4の符号451で示す範囲)に位置する複数のセンサ部311Aを行き先呼び登録の候補から除外し、特定されたセンサ部311Aによる検知が所定の時間としての第2の判定時間継続している場合に、特定されたセンサ部311Aが故障していると判断して、当該センサ部311Aによる検知を行き先呼び登録の候補から除外する。そして、制御部31bは、上記所定範囲としての下方2列5個の範囲に位置する複数のセンサ部311による検知を行き先呼び登録の候補とする。
また、制御部31bは、特定されたセンサ部311Aが故障しており、当該センサ部311Aを行き先呼び登録の候補から除外した場合に、その旨を示す警報を出力する。
より具体的には、制御部31bは、特定されたセンサ部311Aによる検知が第1の判定時間継続している場合、すなわち、特定されたセンサ部311Aによる検知状態が継続して、計時部31cにより計時される第1検知時間が第1の判定時間を経過した場合に、利用者のいたずらによる長押し等と判断して、警報を出力する。ここで、警報としては、表示灯313Aを通常の色と異なる色で発光させたり、点滅させたりすること、音声出力によるアナウンス等があげられるが、これに限定されるものではない。
そして、制御部31bは、さらに、特定されたセンサ部による検知が第2の判定時間継続している場合、すなわち、特定されたセンサ部による検知状態が継続して、計時部31cにより計時される第1検知時間が第2の判定時間を経過した場合に、特定されたセンサ部311Aが故障していると判断して、当該特定されたセンサ部311Aを行き先呼び登録の候補から除外する。そして、制御部31bは、特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を制御盤10に通信部34を介して送信する。
なお、制御部31bは、この際に、警報を出力してもよい。警報としては、上記と同様に、表示灯313Aを通常の色と異なる色で発光させたり、点滅させたりすること、音声出力によるアナウンス等があげられるが、これに限定されるものではない。
押下検知部32は、制御部32bを備える。制御部32bは、いずれかの押しボタン312が利用者によって押下されると、押下された押しボタン312Aに対応する行き先階への呼びがあったものと判定する。そして、制御部32bは、行き先階への呼びがあったと判定した場合、押下された押しボタン312Aに対応する行き先階への行き先階呼びを通信部34を介して、制御盤10に通知する。これにより、制御盤10により押下された押しボタン312Aに対応する行き先階へ呼びの本登録が行われ、押下された押しボタン312Aに対応する表示灯313Aが明点灯する。
ここで、本実施形態では、表示灯313Aの発光態様としては、上述のように、第1の態様としての暗点灯と、第2の態様としての明点灯がある。暗点灯は明点灯より照度が暗い点灯を意味する。表示灯313Aの明点灯は、押しボタン312Aの押下、およびセンサ部311Aによる仮登録から第1の時間経過かつ手指を離すことによる非検知による呼び登録の入力を、第1の行き先階呼び装置30が検知した結果に対する応答の点灯を意味する。明点灯は、全点灯とも称されることができる。
なお、発光の態様として、暗点灯、明点灯は一例であり、これらに限定されるものではない。例えば、点滅等の発光態様を採用することも可能である。
通信部34は、通信インタフェース(通信I/F)であり、物体検知部31または押下検知部32が、所定の行き先階への呼びがあったものと判定した場合には、その行き先階登録呼びの情報を制御盤10に送信する。
なお、行き先階呼び装置30は、乗りかご1の複数の行き先階に対応する押しボタン312Aの他に、例えば乗りかご1の戸開および戸閉を行う押しボタン等を備えている。この場合、上述の押下検知部32は、これらの他の押しボタンの押下を検知し、通信部34を介して制御盤10等に検知結果を通知してもよい。
また、行き先階呼び装置30は、乗りかご1の複数の行き先階に対応する表示灯313Aの他に、例えば乗りかご1の戸開および戸閉等に対応する表示灯等を備えている。この場合、押下検知部32は、検知結果等に基づいて、これらの表示灯を種々の態様で発光させてもよい。
また、行き先階呼び装置30は、上記以外にも、乗りかご1の利用者の操作に供する種々の構成を備えることができる。
次に、第1の実施形態にかかるエレベータ制御システム100の物理構成について説明する。制御盤10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び記憶装置等を備えるコンピュータとして構成されている。
ROMには、例えば制御プログラム及び呼び登録プログラム等のエレベータの制御に関わる各種プログラムが格納されている。ROMに格納されたこれらのプログラムが読み出されてRAMに展開され、それらのプログラムをCPU101が実行することにより、制御盤10のエレベータ制御装置としての機能が実現される。
この呼び登録プログラムがCPUにより実行されることで、上述の制御部11、通信部12、及び記憶部13等が実現される。
行き先階呼び装置30は、CPU、ROM、RAM、及び記憶装置等を備えるコンピュータとして構成されている。
ROMには、例えば、センサ部311Aの検知に基づく呼び等の制御プログラム、押下ボタン312Aの押下に基づく呼び等の制御プログラム等の各種プログラムが格納されている。ROMに格納された制御プログラムが読み出されてRAMに展開され、CPUによって実行されることにより、物体検知部31の計時部31a、計時部31c、制御部31b、押下検知部32の制御部32b等が実現される。
ここで、呼び登録プログラム、各制御プログラム等は、コンピュータで実行可能な、エレベータの制御に関する複数の命令を含むコンピュータ読み取り可能かつ非遷移的な記録媒体(Non-transitory Computer Readable Recording Medium)を有するコンピュータプログラムプロダクトである。呼び登録プログラム、各制御プログラム等等は、例えばモジュール構成となっており、これらのモジュールが主記憶装置上にロードされる。
呼び登録プログラム、各制御プログラム等は、例えばコンピュータでの読み取りが可能なように記録媒体等に格納されて提供される。記録媒体は、例えば磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、またはフラッシュメモリ等である。また、呼び登録プログラム、各制御プログラム等等は、ネットワークに置かれたサーバ等により配信され、または、ダウンロード可能なように構成されることで、他の様々な手法により提供されてもよい。
なお、主に、制御盤10によって実行される呼び登録プログラムと、行き先階呼び装置30によって実行される各制御プログラムとによって、エレベータ制御システム100によって実行されるエレベータ制御プログラムが構成される。
(主操作盤の構成例)
図2は、第1の実施形態にかかる第1の行き先階呼び装置の一部である主操作盤318Aの構成の一例を示す模式図である。
主操作盤318Aは、エレベータの乗りかご1内の利用者による操作を受け付けたり、利用者に乗りかご1の運行状況等を表示したりすることが可能なように、乗りかご1内に設置される。乗りかご1は、図示しない昇降路内を昇降して、各階に設けられた乗り場で乗りかご1に乗車した利用者を他の階に輸送する。
主操作盤318Aの設置位置は、例えば乗りかご1内の扉右横、つまり、乗りかご1内の扉側に向かって右側袖壁部分である。操作盤318が、乗りかご1の左側袖壁部分、または、側板部分等の他の部分に設置されていてもよい。
操作盤318Aは、例えば、行き先階表示部310A(310Aa~310Ae)、センサ部311A(311Aa~311Ae)、押しボタン312A(312Aa~312Ae),315A(315Ae,315Ac)、表示灯313A(313Aa~313Ae),316A(316Ae,316Ac)、開閉表示部314A(314Ae,314Ac)、及び表示装置317Aを備える。
行き先階表示部310Aは、例えば乗りかご1の行き先階の数字が示された文字盤等であり、乗りかご1の行き先階に対応して主操作盤318Aに複数配置されている。図2の例では、乗りかご1の行き先階である1階~16階にそれぞれ対応して、16個の行き先階表示部310Aa~310Ae(一部省略)が縦方向に二列で配置されている。すなわち、例えば1、3、5、7、9、11、13、15階に対応する行き先階表示部310aとセンサ部311Aとのセットが縦1列に配置され、その列の右隣等に、例えば2、4、6、8、10、12、14、16階に対応する行き先階表示部310Aとセンサ部311Aとのセットが更に縦1列に配置されている。ここで、図2の例では、符号は一部の階の行き先階表示部のみに付している。なお、行き先階表示部310Aとセンサ部311Aとがセットで縦一列に配置されていてもよい。また、行き先階表示部310Aとセンサ部311Aとがセットで縦三列以上に配置されていても良い。
センサ部311Aは、非接触式のセンサであり、複数の行き先階表示部310Aにそれぞれ対応して、対応する行き先階表示部310A近傍の主操作盤318Aに複数配置されている。図2の例では、縦方向に二列に並ぶ行き先階表示部310Aa~310Ae・・・に、それぞれ対応する10個のセンサ部311a~311eが一体化されて配置されている。乗りかご1の利用者が、所望の行き先階への呼びを行うために、対応するセンサ部311Aに手指等をかざすと、そのセンサ部311Aが、対応する行き先階表示部310Aへの操作として利用者の手指等を検知する。
センサ部311Aは、例えば非接触式の反射型光電センサ等として構成されている。反射型光電センサは、赤外線をセンサの外側へ向けて投光し、その光が当たった物体からの反射光を受光することで、非接触に物体を検知する。ただし、センサ部311Aは、非接触で物体を検知することができればよく、例えば静電容量型センサ等の他の型式のセンサとして構成されていてもよい。静電容量型センサは、センサの周囲に電界を発生させ、電界内に進入した物体によって静電容量が変化することにより非接触に物体を検知する。
ここで、本実施形態では、センサ部311Aと押しボタン312Aは一体化されている。後述するセンサ部311Bと押しボタン312B(図13参照)も同様に一体化されている。
図3は、実施形態にかかるセンサ部311(311A,311B)と押しボタン312(312A,312B)を側面から見た構成とセンサ部311の検知範囲を示す模式図である。具体的には、図3に示すように、押しボタン312の裏面3122側にセンサ部311が装着されている。
センサ部311は、図3に示すように、押しボタン312のおもて面3121から所定距離だけ離れた検知範囲401を有している。センサ部311は、図3に示すように、センサ部311と押しボタン312のおもて面3121(すなわち行き先階表示部310のおもて面3121)から第1距離だけ離間した位置までの第1空間領域405では利用者の操作を検知しない。検知範囲401は、第2空間領域に相当し、押しボタン312のおもて面3121から第1距離から離間した位置から第2距離だけ離間した位置までの空間領域であり、この空間領域で利用者の操作を検知する。第1距離は、例えば、押しボタン312のおもて面3121から5mm程度であり、第2距離は、例えば、押しボタン312のおもて面3121から25mm程度とすることができる。ただし、第1距離、第2距離についてはこれに限定されるものではない。検知範囲401は、図3に示すように、押しボタン312のおもて面3121から離れるに従って狭まる山型である。検知範囲401は、全体が押しボタン312のおもて面3121と対向する位置に設定されている。検知範囲401は、押しボタン312のおもて面3121と対向する位置に設定されている。図3に示すように、検知範囲401は、おもて面3121と直交する第1方向D1から見て押しボタン312のおもて面3121内に収まり、かつ、その中央C1がおもて面3121の略中央C2と重なるように設定されている。一例として、検知範囲401の中央C1とおもて面3121の中央C2とは、第1方向D1から見て一致する。このように、検知範囲401の全体が押しボタン312のおもて面3121と対向する位置に設定されている。
利用者は、行き先階登録をする際には、自分の手指403等を押しボタン312へ向けて前進させ、この際に、センサ部311の検知範囲401に指先が入ってセンサ部311が検知状態となり、指先が検知範囲401から抜けて第1空間領域に入ると、センサ部311は非検知状態となる。利用者は、さらに手指403を前進させて、押しボタン312を押下する。
図2に戻り、押しボタン312Aは、利用者が手指等で押下することが可能に構成され、複数の行き先階表示部310Aにそれぞれ対応して、対応する行き先階表示部310Aと一体的に操作盤318Aに複数配置されている。すなわち、例えば押しボタン312Aのそれぞれの前面には、対応する行き先階表示部310Aである文字盤等がはめ込まれている。乗りかご1の利用者が、所望の行き先階への呼びを行うために、対応する押しボタン312Aを押下すると、上述の押下検知部32が、対応する行き先階表示部310Aへの操作として押しボタン312Aの押下を検知する。
表示灯313Aは、上述のように複数の態様で発光することが可能に構成され、複数の行き先階表示部310Aにそれぞれ対応して、対応する行き先階表示部310Aと一体的に操作盤318に複数内蔵されている。すなわち、例えば押しボタン312Aのそれぞれの背面に、それぞれ表示灯313Aが埋め込まれている。後述する物体検知部31からのセンサ接点信号に基づいて、及び後述するネットワークに接続された制御盤10からの点灯指令に基づいて、対応する表示灯313Aが点灯する。表示灯313Aが点灯すると、押しボタン312A及び行き先階表示部310Aを透過した表示灯313Aの光が利用者に目視される。
図2の例では、複数の表示灯313Aのうち、行き先階表示部310Ab,310Aeに対応する表示灯313Ab,313Aeが暗点灯または明点灯する様子を示している。
開閉表示部314Aは、例えば乗りかご1の扉の開閉を表示する表示盤等であり、乗りかご1の戸開を表示する開閉表示部314Ae、及び乗りかご1の戸閉を表示する開閉表示部314Acを含む。図2の例では、開閉表示部314Ae,314Acが左右に並んで操作盤318に配置されている。
押しボタン315Aは、利用者が手指等で押下することが可能に構成され、開閉表示部314Ae,314Acにそれぞれ対応して、対応する開閉表示部314Aと一体的に操作盤318Aに複数配置されている。すなわち、例えば押しボタン315Ae,315Acのそれぞれの前面には、対応する開閉表示部314Ae,314Acである表示盤等がはめ込まれている。乗りかご1の利用者が、乗りかご1の扉の開閉を行うために、対応する押しボタン315Aを押下すると、上述の押下検知部32が、対応する開閉表示部314Aへの操作として押しボタン315Aの押下を検知する。
表示灯316Aは、所定の態様で発光することが可能に構成され、開閉表示部314Ae,314Acにそれぞれ対応して、対応する開閉表示部314Aと一体的に主操作盤318Aに内蔵されている。すなわち、例えば押しボタン315Ae,315Acのそれぞれの背面に、それぞれ表示灯316Ae,316Acが埋め込まれている。例えば後述の押下検知部32の検知結果に基づいて、対応するいずれかの表示灯316Ae,316Acを点灯すると、押しボタン315A及び開閉表示部314Aを透過した表示灯316Aの光が利用者に目視される。これにより、利用者は、自身の操作がどちらの開閉表示部314Ae,314Acに対する操作と認識されたかを知ることができる。
図2の例では、表示灯316Ae,316Acのいずれもが消灯している様子を示している。
表示装置317Aは、例えば液晶表示部としての液晶パネルとして構成され、乗りかご1が、どの階付近をどちらの向きに走行中であるかを表示する。図2の例では、上向き矢印と「3」の文字が表示されている。このことから、乗りかご1は3階付近を上方へ向かって走行中であることが判る。
なお、主操作盤318Aの構成および各種構成の配置は図2の例に限られない。
また、センサ部311Aの近傍に、センサ部311Aの存在を示す表示またはセンサ部311Aに手指等をかざす操作を促す表示等を配置してもよい。これらの表示は、例えばセンサ部311Aの近傍に所望の表示が記されたシール等を貼付することで配置することができる。
また、それぞれのセンサ部311Aの近傍に、それらのセンサ部311Aに対応する行き先階を示す点字、センサ部311Aの存在を示す点字、またはセンサ部311Aに手指等をかざす操作を促す点字等を配置してもよい。これらの点字は、例えばセンサ部311Aの近傍に所望の点字が付された銘板等を設置することで配置することができる。
また、主操作盤318Aは、乗りかご1の開閉も非接触で行うことができるよう、開閉表示部314Ae,314Acにそれぞれ対応するセンサ部を備えていてもよい。
その他、主操作盤318Aは、利用者の操作に供する種々の押しボタン及びセンサ等を備えることができ、また、利用者に種々の情報を提示する表示灯等を備えることができる。
上述のように主操作盤318Aには、センサ部311Aが少なくとも縦方向、本実施形態では二列縦方向に配列されているため、利用者が行き先階を指定しようとして手指をセンサ部311Aに近づけると、手指の大きさの範囲にある複数のセンサ部311Aが手指を検知してしまい、これらが誤検知となって、利用者が意図する行き先階に対応するセンサ部311A以外のセンサ部311Aが行き先階呼び登録されてしまう可能性がある。このため、本実施形態での制御部31bでは、主操作盤318Aにおいて複数のセンサ部311Aが検知された場合に、所定の方式として、検知された複数のセンサ部311Aの検知パターンにより、利用者が意図する行き先階のセンサ部311Aを対象として特定している。具体的には、以下のように特定される。
図4は、第1の実施形態におけるセンサ部311Aの特定手法の一例を説明するための模式図である。制御部31bは、複数のセンサ部311Aにより操作が検知された場合に、複数のセンサ部311Aのうち、最上位のセンサ部311Aを利用者が意図する単一のセンサ部311Aとして特定する。図4(a)の例では、二列のうち右側の列側で、利用者が手指403の指先を16階のセンサ部311Aに接近させると、手指403の指先以外の部分により、目的の16階のセンサ部311Aが検知してオンとなる他、8,10,12,14階のセンサ部311Aも検知してオンとなる。しかし、制御部31bは、このうち、最上位である16階のセンサ部311Aを有効な単一のセンサ部311Aとして特定するので、利用者の意図に従ったものとなる。
このとき、制御部31bは、特定されたセンサ部311Aから所定の範囲である下方の2列5個までの範囲451に属する(言い換えれば、位置する)複数のセンサ部311Aおよびそれぞれと一体となった複数の押しボタン312Aを行き先階呼び登録の候補の対象から除外する。図4(a)の例では、16階の下方の5~14階と16階と隣接する15階に対応する11個のセンサ部311Aおよび11個の押しボタン312Aが上記所定の範囲451に属することになり、行き先階呼び登録の候補の対象から除外される。このため、5~15階に対応するセンサ部311Aが、手指で検知されたり、5~15階に対応する押しボタン312Aが押下されても、制御部31bは、仮登録、本登録の処理は行わない。
一方、特定されたセンサ部311Aである16階に対応するセンサ部311Aが故障と判断された場合には、制御部31bは、特定された16階のセンサ部311Aおよび16階の押しボタン312Aを行き先階呼び登録の候補から除外し、上記所定の範囲451に属する5~15階のセンサ部311Aおよび5~15階の押しボタン312Aを、行き先階呼び登録の候補の対象に戻し、これ以降、これら5~15階のセンサ部311Aが検知されたり、および5~15階の押しボタン312Aが押下された場合には、制御部31bは、仮登録、本登録の処理を行う。
また、制御部31bは、複数列の複数のセンサ部311Aにより操作が検知された場合に、検知された複数のセンサ部311Aの複数列のうち、検知されたセンサ部311Aの配列の最上位のセンサ部311Aの位置が高い方の列の最上位のセンサ部311Aを利用者が意図する単一のセンサ部311Aとして特定する。図4(b)の例では、二列の双方の列にわたって利用者の手が覆うように利用者が手指403の指先を15階のセンサ部311Aに接近させると、手指403の指先以外の部分により、目的の15階のセンサ部311Aが検知してオンとなる他、11,12,13,14階のセンサ部311Aも検知してオンとなる。しかし、制御部31bは、二列のうちでセンサ部311Aの配列の最上位のセンサ部311Aの位置が高い方の列である左列の最上位である15階のセンサ部311Aを有効な単一のセンサ部311Aとして特定するので、利用者の意図に従ったものとなる。
ここで、図4(b)の例では、5~14、16階に対応する11個のセンサ部311Aおよび11個の押しボタン312Aが上記所定の範囲451に属することになり、制御部31bは、上記所定の範囲451に属する5~14、16階に対応するセンサ部311Aおよび押しボタン312Aを行き先階呼び登録の対象から除外する。一方、15階のセンサ部311Aが故障していると判断された場合には、制御部31bは、特定された15階のセンサ部311Aおよび15階の押しボタン312Aを行き先階呼び登録の候補から除外し、所定範囲451に属する5~14、16階に対応するセンサ部311Aおよび押しボタン312Aを行き先階呼び登録の対象に戻す。
制御部31bは、複数列の複数のセンサ部311Aにより操作が検知された場合に、複数列の複数のセンサ部311Aのうち、検知された複数のセンサ部311Aの複数列のうち、検知されたセンサ部311Aの配列数が少ない方の列の最上位のセンサ部311Aを利用者が意図する単一の第1のセンサ部として特定する。図4(c)の例では、二列の双方の列にわたって利用者の手が覆うように利用者が手指403の指先を15階のセンサ部311Aに接近させると、手指403の指先以外の部分により、目的の15階のセンサ部311Aが検知してオンとなる他、14、16階のセンサ部311Aも検知してオンとなる。ここで、検知されたセンサ部311の列の高さは右列と左列で同じであるため、図4(b)の手法では特定することができない。このため、制御部31bは、二列のうちで検知されたセンサ部311の配列数が少ない方の列である左列の最上位の15階のセンサ部311Aを有効な単一のセンサ部311Aとして特定するので、利用者の意図に従ったものとなる。
ここで、図4(c)の例では、5~14、16階に対応する11個のセンサ部311Aおよび11個の押しボタン312Aが上記所定の範囲451に属することになり、制御部31bは、5~14、16階に対応するセンサ部311Aおよび押しボタン312Aを行き先階呼び登録の対象から除外する。一方、15階のセンサ部311Aが故障していると判断された場合には、制御部31bは、特定された15階のセンサ部311Aおよび15階の押しボタン312Aを行き先階呼び登録の候補から除外し、所定範囲451に属する5~14、16階に対応するセンサ部311Aおよび押しボタン312Aを行き先階呼び登録の対象に戻す。
なお、図4(c)の例は、主操作盤318Aが、乗りかご1内から乗り場方向をみて、乗りかご1内の右横の前壁面に配置されていた場合において、利用者の手指403が主操作盤318Aの右方向から15階のセンサ部311Aに近接する状態を示している。ただし、これに限られず、主操作盤318Aが、乗りかご1内から乗り場方向をみて、乗りかご1内の左横の前壁面に配置されていた場合もあり得る。このような主操作盤318Aの配置の場合には、通常、利用者は、手指403を主操作盤318Aの左方向から15階のセンサ部311Aに近接させることが多い。このように、主操作盤318Aが扉の左側に配置され、利用者の手指403が左方向からセンサ部311Aに近づく場合においても、上記特定の手法を適用することができる。
なお、制御部31bは、単一のセンサ部311Aの操作しか検知されていない場合には、当該センサ部311Aを対象として特定する。
(エレベータ制御システムの処理例)
次に、図5、図6、図7を用いて、本実施形態のエレベータ制御システム100のエレベータ制御処理の例について説明する。まず、行き先階呼び装置30の処理例について説明する。
図5、6は、第1の実施形態にかかる行き先階呼び装置30による主操作盤318Aのセンサ部311Aの検知に基づくエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。
図5に示すように、物体検知部31の制御部31bは、いずれかのセンサ部311Aが、対応する行き先階表示部310Aへの操作を検知したか否かを判定する(S101)。いずれのセンサ部311Aも非検知状態であった場合には(S101:No)、制御部31bはいずれかのセンサ部311Aが検知状態となるまで待機する。
例えば所定のセンサ部311Aが、ある行き先階を表示する行き先階表示部310Aへの操作を検知した場合には(S101:Yes)、制御部31bは、RAM等を参照して、操作を検知したセンサ部311Aが既に上記所定の範囲(図4の符号451)に属するセンサ部311Aであり、行き先階呼び登録の対象外となっているか否かを判断する(S102)。操作を検知したセンサ部311Aが既に行き先階呼び登録の対象外となっている場合には(S102:Yes)、処理はS101に戻り、検知に対する処理は実行されない。
一方、S102で、操作を検知したセンサ部311Aが行き先階呼び登録の対象外となっていない場合には(S102:No)、制御部31bは、略同時に、他のセンサ部311Aにより対応する行き先階表示部310Aへの操作を検知したか否かを判断する(S103)。そして、略同時に他のセンサ部311Aにより対応する行き先階表示部310Aへの操作を検知した場合には(S103:Yes)、制御部31bは、図4で説明したとおり、検知された複数のセンサ部311Aのパターンに従って、利用者が操作を意図する単一のセンサ部311Aを対象として特定する(S121)。
そして、制御部31bは、特定されたセンサ部311Aから上述した所定の範囲(図4の符号451参照)に属する複数のセンサ部311Aおよび複数の押しボタン312Aを、行き先階呼び登録の対象から除外する(S122)。なお、制御部31bは、行き先階呼び登録の対象から除外した複数のセンサ部311Aおよび複数の押しボタン312Aに関する情報として、対応する階の番号等を、RAM等に記憶させる。そして、処理はS104に進む。
一方、S102で、略同時に他のセンサ部311Aにより対応する行き先階表示部310Aへの操作を検知していない場合、すなわち単一のセンサ部311Aに対応する行き先階表示部310Aへの操作しか検知していない場合には(S102:No)、制御部31bは、当該センサ部311Aを対象として特定し、処理を次のステップに進める。
次に、物体検知部31の計時部31cは第1検知時間の計時を開始し、計時部31aは第2検知時間の計時を開始する(S104)。そして、制御部31bは、第2検知時間が遅延時間を経過したか否かを判断する(S105)。第2検知時間が遅延時間を経過していない場合には(S105:No)、遅延時間の経過まで待機する。一方、第2検知時間が遅延時間を経過した場合には(S105:Yes)、計時部31aは第2検知時間の計時を終了する(S106)。次に、制御部31bは、当該行き先階の仮登録を行い、対応する表示灯313を暗点灯させる(S107)。また、計時部31aは、当該行き先階を表示する行き先階表示部310Aに対応するセンサ部311Aについて第2検知時間の計時を開始する(S108)。
次に、制御部31bは、計時対象のセンサ部311A、すなわちS121等で特定されたセンサ部311Aが非検知となったか否かを判定する(S109)。当該センサ部311Aが検知状態を維持している場合には(S109:No)、制御部31bは、第1検知時間が第1の判定時間を経過したか否かを判断する(S301)。そして、第1検知時間がまだ第1の判定時間を経過していない場合には(S301:No)、制御部31bは、S121等で特定されたセンサ部311Aが検知状態を維持しているか否かを判断する(S310)。そして、当該センサ部311Aが非検知となり検知状態を維持しなくなった場合には(S310:No)、処理はS110へ進む。
一方、S310で、S121等で特定されたセンサ部311Aが検知状態を維持している場合には(S310:Yes)処理はS301へ進み、第1の判定時間を経過するまで待機する。
S301で、第1検知時間が第1の判定時間を経過した場合には(S301:Yes)、制御部31bは、S121等で特定されたセンサ部311Aが利用者によるいたずら等で長押しされていると判断し、警告を出力する(S302)。そして、制御部31bは、第1検知時間が第2の判定時間を経過したか否かを判断する(S303)。そして、第1検知時間がまだ第2の判定時間を経過していない場合には(S303:No)、処理はS310へ移行する。
一方、第1検知時間が第2の判定時間を経過した場合には(S303:Yes)、制御部31bは、S121等で特定されたセンサ部311Aが故障して長時間検知状態になっていると判断し、制御部31bは、S121等で特定されたセンサ部311Aおよびこれに一体化された押しボタン312Aに対応する階床を行き先階呼び登録の候補対象から除外する(S304)。そして、制御部31bは、S121等で特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を、通信部34を介して制御盤10に通知する(S305)。そして、制御部31bは、当該特定されたセンサ部311Aが故障している旨の警告を乗りかご1内に報知する(S306)。
一方、制御部31bは、S122で行き先階呼び登録の候補対象から除外された所定の範囲415に属する複数のセンサ部311A、複数の押しボタンに対する階床を行き先階呼び登録の対象候補に戻す(S307)。そして、処理はS101に戻る。
S109に戻り、S121等で特定されたセンサ部311Aが非検知状態となると(S109:Yes)、制御部31bは、計時部31aがカウントした第2検知時間が、第1の時間に達したか否かを判定する(S110)。
第2検知時間が第1の時間に達していなかった場合(S110:No)、制御部31bが当該行き先階に対する呼びはなされなかったと判定し、計時部31aは第2検知時間の計時を終了する(S125)。また、制御部31bは、暗点灯している表示灯313を消灯させる(S126)。そして、処理は終了する。
一方、S110で、第2検知時間が第1の時間に達していた場合(S110:Yes)、ステップS113以降の処理が開始される。すなわち、計時部31aは第2検知時間の計時を終了する(S113)。
また、計時部31aは、行き先階を表示する行き先階表示部310Aに対応するセンサ部311Aについて非検知時間の計時を開始する(S114)。制御部31bは、計時部31aがカウントした非検知時間が、第2の時間に達したか否かを判定する(S115)。非検知時間が第2の時間に達するまでの間(S115:No)、制御部31bは、他のいずれかのセンサ部311が、対応する行き先階表示部310Aへの操作を検知したか否かを判定する(S127)。いずれのセンサ部311も非検知状態であった場合には(S127:No)、制御部31bは、非検知時間が第2の時間に達するまで待機する。
S115で、非検知時間が第2の時間に達すると(S115:Yes)、制御部31bが行き先階に対する呼びがあったと判定し、計時部31aは非検知時間の計時を終了する(S116)。また、制御部31bは、通信部34を介して、当該行き先階に対する呼びの情報としての行き先階呼びを制御盤10に通知(すなわち送信)する(S117)。制御盤10の通信部12が行き先階呼びを受信すると、制御盤10の制御部11は行き先階についての呼び登録を行うとともに、明点灯の指令を、通信部12を介して第1の行き先階呼び装置30の呼びのあった行き先階に対応する表示灯313Aに送出する。これにより、主操作盤318Aの行き先階に対応する表示灯313Aが明点灯される(S118)。また、制御盤10の制御部11は、明点灯の指令を、通信部12を介して行き先階呼び装置30の呼びのあった行き先階に対応する表示灯313B(図13参照)に送出する。これにより、車椅子用操作盤318B(図13参照)の行き先階に対応する表示灯313Bも明点灯される(S119)。
その後、制御部11は、その呼び登録に基づいて駆動装置2を制御して、乗りかご1を行き先階呼び情報で指定された行き先階へと走行させる。
一方、S127で、非検知時間が第2の時間に達する前に(S115:No)、例えば所定のセンサ部311Aが、他の行き先階を表示する行き先階表示部310Aへの操作を検知した場合には(S127:Yes)、制御部31bがS121等で特定された行き先階に対する呼びはなされなかったと判定し、計時部31aは非検知時間のカウントを終了する(S128)。そして、制御部31bは、S121等で特定された行き先階を表示する行き先階表示部310Aに対応し、暗点灯している表示灯313Aを消灯させる(S211)。そして、S127で検知された他の行き先階を、行き先階として(S212)、S102からの処理を繰り返し実行する。
次に、第1の実施形態の制御盤10の処理例について説明する。
図7は、第1の実施形態にかかる制御盤10によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。
制御盤10の制御部11は、行き先階呼び装置30から通信部12を介して、行き先階呼び登録に関する情報を受信する(S401)。次に、制御部11は、行き先階呼び装置30から通信部12を介して、特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信したか否かを判断する(S402)。
制御部11が、特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信していない場合には(S402:No)、制御部11は、S401で受信した行き先階呼び登録があった階床への乗りかご1の移動および停止を制御する(S410)。
一方、S402で、制御部11が、特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信している場合には(S402:Yes)、制御部11は、S401で受信した行き先階呼び登録があった階床の他、故障しているセンサ部311Aに対応する階床への乗りかご1の移動および停止を制御する(S403)。これは、特定されたセンサ部311Aが故障しているため、利用者が当該センサ部311Aに対応する階床の呼びを行っている場合もあり得るからである。
このように本実施形態では、行き先階呼び装置30の制御部31bは、利用者が行き先階表示部に近づく場合において、複数のセンサ部311Aのうち一または複数のセンサ部311Aにより略同時に操作が検知された場合には、所定の方式である検知パターンで単一のセンサ部311Aを特定し、特定されたセンサ部311Aによる操作に基づく行き先呼び登録に関する情報を制御盤10に通信部34を介して送信する。そして、制御部31bは、特定されたセンサ部311Aから所定範囲451に位置する複数のセンサ部311Aを行き先呼び登録の候補から除外し、特定されたセンサ部311Aによる検知が所定の時間としての第2の判定時間継続している場合に、特定されたセンサ部311Aによる検知を前記行き先呼び登録の候補から除外し、所定範囲451に位置する複数のセンサ部311Aによる検知を行き先呼び登録の候補とし、特定されたセンサ部311Aによる検知が行き先呼び登録の候補から除外された旨を制御盤10に通信部34を介して送信する。また、制御盤10の制御部11は、特定されたセンサ部311Aが故障している旨、すなわち当該センサ部311Aによる検知が行き先呼び登録の候補から除外された旨の通知を受信した場合に、特定されたセンサ部311Aに対応する行き先階の階床に乗りかご1を停止させる制御を行う。
このため、本実施形態によれば、簡易な構成で、行き先呼び登録の対象とされたセンサ部311Aに故障があった場合でも、行き先呼び登録の対象とされたセンサ部311Aに対応する階床以外の階床の行き先階登録を可能とし、かつ故障したセンサ部に対応する階床への乗りかごの停止を可能として、過検知を防止しつつ、エレベータの運用効率を向上することができる。
また、本実施形態では、行き先階呼び装置30の制御部31bは、特定されたセンサ部311Aが故障しているとして行き先呼び登録の候補から除外した場合に、警報を出力するので、利用者は、特定されたセンサ部311Aの呼びを行おうとした利用者は当該センサ部311Aが故障していることを把握することができ、利用者の便宜となる。
また、本実施形態では、行き先階呼び装置30の制御部31bは、特定されたセンサ部311Aによる検知が第1の判定時間継続している場合に、警報を出力し、さらに特定されたセンサ部311Aによる検知が第1の判定時間より長い第2の判定時間継続している場合に、特定されたセンサ部311Aが故障しているとして当該センサ部311Aを行き先呼び登録の候補から除外する。このため、利用者がいたずら等でセンサ部311Aを長押ししている場合には、直ちに特定されたセンサ部311Aを故障と判断せずに警告されるので、利用者の便宜となる。
[変形例1]
制御盤10によるエレベータ制御処理は、種種の態様が考えられる。
変形例1の制御盤10の制御部11は、S121等で特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信した場合において、当該故障しているセンサ部311Aに近接する範囲の複数のセンサ部311Aのいずれかに対応する階床の行き先階呼び登録に関する情報を受信した場合には、乗りかご1を、上記特定されたセンサに対応する階床に停止させる 制御を行う。ここで、故障しているセンサ部311Aに近接する範囲としては、例えば、図4に示す所定の範囲451とすることができるが、これに限定されるものではない。
図8は、変形例1にかかる制御盤10によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。S401、S402:No、S410の処理は、第1の実施形態と同様に行われる。
S402で、制御部11が、特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信している場合には(S402:Yes)、制御部11は、当該故障しているセンサ部311Aに近接する範囲のセンサ部311Aに対応する階床への行き先階呼び登録があったか否かを判断する(S501)。
故障しているセンサ部311Aに近接する範囲のセンサ部311Aに対応する階床への行き先階呼び登録がある場合には(S501:Yes)、制御部11は、故障したセンサ部311Aに対する操作があり、この際に近接するセンサ部311Aが利用者の手指が検知されたと判断し、行き先階呼び登録があった階床の他、故障したセンサ部311Aに対応する階床へも、乗りかご1の移動および停止を行うように制御する(S403)。
一方、S501で、故障しているセンサ部311Aに近接する範囲のセンサ部311Aに対応する階床への行き先階呼び登録がない場合には(S501:No)、制御部11は、行き先階呼び登録があった階床のみに乗りかご1の移動および停止を行うように制御する(S410)。
このように変形例1では、制御盤10の制御部11は、S121等で特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信した場合において、当該故障しているセンサ部311Aに近接する範囲の複数のセンサ部311Aのいずれかに対応する階床の行き先階呼び登録に関する情報を受信した場合には、乗りかご1を、上記特定されたセンサに対応する階床に停止させる制御を行うので、故障したセンサ部311Aに対応する階床を利用することができ、利用者の便宜となる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。
図9は、第2の実施形態にかかるエレベータ制御システム1100の構成を示すブロック図である。本実施形態のエレベータ制御システム1100は、制御盤110と、行き先階呼び装置30と、カメラ901とを備えている。ここで、行き先階呼び装置30とカメラ901は、乗りかご1内に設けられている。行き先階呼び装置30の機能および構成は、第1の実施形態と同様である。
カメラ901は、乗りかご1の例えば天井付近に設けられており、乗りかご1の内部を撮像する。カメラ901は、検知部、撮像装置に相当する。カメラ901は、有線または無線のネットワークで制御盤910に接続されており、カメラ901で撮像された撮像画像を制御盤910に送信する。
制御盤910は、制御部911と、通信部12と、記憶部13とを備えている。ここで、通信部12と記憶部13は第1の実施形態と同様である。
制御部911は、第1の実施形態の制御部11と同様の機能を有する他、さらに、特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を、行き先階呼び装置30から通信部12を介して受信した場合において、カメラ901からの撮像画像に基づいて、乗りかご1を、特定されたセンサ部311A(すなわち、故障したセンサ部311A)に対応する階床に停止させるか否かを判断する。
より具体的には、第2の実施形態の制御部911は、特定されたセンサ部311Aによる検知が故障している旨の通知を受信した場合において、カメラ901による撮像画像を解析して、乗りかご1内に利用者が存在しているか否かを判断し、乗りかご1内に利用者が存在している場合には、一定時間の間に、いずれかの階床への行き先階呼び登録があったか否かを判断する。
そして、制御部911は、一定時間内に、いずれの階床への行き先階呼び登録も無い場合には、乗りかご1内の利用者は故障したセンサ部311Aのみに操作を行ったものと判断し、乗りかご1を、特定されたセンサ部に対応する階床に停止させるよう制御する。
図10は、第2の実施形態にかかる制御盤910によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。S401、S402:No、S410の処理は、第1の実施形態と同様に行われる。
S402で、制御部911が、特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信している場合には(S402:Yes)、制御部911は、通信部12を介して乗りかご1内のカメラ901から乗りかご1内の撮像画像を受信する(S601)。そして、制御部911は、受信した撮像画像を画像解析し(S602)、乗りかご1内に利用者が存在するか否かを判断する(S603)。ここで、画像解析により利用者の有無を判断する手法は、公知の画像解析の手法を用いれば良い。
乗りかご1内に利用者が存在しないと判断された場合には(S603:No)、処理は終了する。一方、乗りかご1内に利用者が存在すると判断された場合には(S603:Yes)、制御部911は、一定時間内にいずれかの階床の行き先階呼び登録があったか否かを判断する(S604)。そして、一定時間内にいずれの階床の行き先階呼び登録がない場合には(S604:No)、制御部911は、乗りかご1内の利用者が故障したセンサ部311Aのみに対する操作を行ったものと判断し、故障したセンサ部311Aに対応する階床のみに乗りかご1を移動および停止するように制御する(S606)。
一方、S604で、一定時間内にいずれかの階床の行き先階呼び登録があった場合には(S604:Yes)、制御部911は、行き先階呼び登録があった階床へ乗りかご1を移動および停止するように制御する(S410)。
このように第2の実施形態では、制御盤910の制御部911は、S121等で特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信した場合において、カメラ901による撮像画像から乗りかご1内に利用者が存在しており、かつ、一定時間の間に、いずれかの階床への行き先階呼び登録の有無を判断する。そして、制御部911は、一定時間の間に、いずれの階床への行き先階呼び登録がない場合には、乗りかご1内の利用者は故障したセンサ部311Aのみに操作を行ったものと判断し、乗りかご1を、特定されたセンサ部に対応する階床に停止させるよう制御する。
このため、第2の実施形態によれば、故障したセンサ部311Aに対応する階床を利用することができ、利用者の便宜となる。
なお、第2の実施形態では、乗りかご1内の利用者の存在の有無を、カメラ901による撮像画像の画像解析により判断しているが、これに限定されるものではない。例えば、カメラ901に代えて、赤外線センサなどの人感センサを乗りかご1内に設置し、当該人感センサの検知結果により乗りかご1内の利用者の存在の有無を判断するように制御部911を構成してもよい。
[変形例2]
変形例2の制御部911は、S121で特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信した場合において、カメラ901による撮像画像を解析して、乗りかご1内の利用者の人数を判断し、利用者の人数と、故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床の行き先階呼び登録の数と比較して、比較結果に基づいて、故障したセンサ部311Aに対応する階床に停止させるか否かを判断する。
より具体的には、制御部911は、利用者の人数と故障したンサ部311Aに対応する階床以外の階床の行き先階呼び登録の数とが等しい場合には、故障したセンサ部311Aに対する操作を行った利用者がいないと判断し、乗りかご1を、故障したセンサ部に対応する階床に停止させない制御を行う。一方、制御部911は、利用者の人数が故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床の行き先階呼び登録の数より多い場合には、故障したセンサ部311Aに対する操作を行った利用者がいると判断し、乗りかご1を、故障したセンサ部311Aに対応する階床に停止させる制御を行う。
図11は、変形例2にかかる制御盤910によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。S401、S402:No、S410の処理は、第1の実施形態と同様に行われる。
S402で、制御部911が、特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信している場合には(S402:Yes)、第2の実施形態と同様に、制御部911は、通信部12を介して乗りかご1内のカメラ901から乗りかご1内の撮像画像を受信する(S601)。
次に、制御部911は、受信した撮像画像を画像解析し(S602)、乗りかご1内の利用者の人数を把握する。そして、制御部911は、乗りかご1内の利用者の人数と故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床に対する行き先階呼び登録の数とを比較する(S701)。ここで、画像解析により利用者の人数を把握する手法は、公知の画像解析の手法を用いれば良い。
そして、乗りかご1内の利用者の人数が故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床に対する行き先階呼び登録の数より多い場合には(S701:人数>呼び登録数)、制御部911は、乗りかご1内の利用者が故障したセンサ部311Aに対する操作を行ったものと判断し、行き先階呼び登録があった階床の他、故障したセンサ部311Aに対応する階床にも乗りかご1を移動および停止するように制御する(S703)。例えば、乗りかご1内の利用者数が2名で、故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床に対する行き先階呼び登録の数が1個の場合が該当する。
一方、S701で、乗りかご1内の利用者の人数が故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床に対する行き先階呼び登録の数と等しい場合には(S701:人数=呼び登録数)、制御部911は、乗りかご1内の利用者が故障したセンサ部311Aに対する操作を行っていないと判断し、行き先階呼び登録があった階床へ乗りかご1を移動および停止するように制御し(S410)、故障したセンサ部311Aに対応する階床には乗りかご1を停止させない。例えば、乗りかご1内の利用者数が2名で、故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床に対する行き先階呼び登録の数が2個の場合が該当する。
このように変形例2では、制御部911は、利用者の人数と故障したンサ部311Aに対応する階床以外の階床の行き先階呼び登録の数とが等しい場合には、乗りかご1を、故障したセンサ部に対応する階床に停止させない制御を行い、利用者の人数が故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床の行き先階呼び登録の数より多い場合には、乗りかご1を、故障したセンサ部311Aに対応する階床に停止させる制御を行う。このため、本変形例によれば、故障したセンサ部311Aに対応する階床を利用することができ、利用者の便宜となる。
[変形例3]
変形例3の制御部911は、S121で特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信した場合において、カメラ901による撮像画像を解析して、乗りかご1内の利用者による故障したセンサ部311Aに対応する階床への操作の有無を解析し、利用者により故障したセンサ部311Aに対応する階床への操作がある場合には、当該故障したセンサ部311Aに対応する階床に停止させる制御を行う。
図12は、変形例3にかかる制御盤910によるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。S401、S402:No、S410の処理は、第1の実施形態と同様に行われる。
S402で、制御部911が、特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信している場合には(S402:Yes)、第2の実施形態と同様に、制御部911は、通信部12を介して乗りかご1内のカメラ901から乗りかご1内の撮像画像を受信する(S601)。
次に、制御部911は、受信した撮像画像を画像解析し(S602)、乗りかご1内の利用者の行動を把握する。そして、制御部911は、乗りかご1内の利用者がS121で特定され、故障したセンサ部311Aの階に対する操作を行っているか否かを判断する(S801)。ここで、画像解析により利用者の操作を把握する手法は、公知の画像解析の手法を用いれば良い。
そして、利用者が故障したセンサ部311Aの階に対する操作を行っていると判断された場合には(S801:Yes)、制御部911は、行き先階呼び登録があった階床の他、故障したセンサ部311Aに対応する階床にも乗りかご1を移動および停止するように制御する(S703)。
一方、S801で、利用者が故障したセンサ部311Aの階に対する操作を行っていないと判断された場合には(S801:No)、制御部911は、行き先階呼び登録があった階床へ乗りかご1を移動および停止するように制御し(S410)、故障したセンサ部311Aに対応する階床には乗りかご1を停止させない。
このように、変形例3では、制御部911は、S121で特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信した場合において、カメラ901による撮像画像から、利用者により故障したセンサ部311Aに対応する階床への操作があると判断した場合には、当該故障したセンサ部311Aに対応する階床に停止させる制御を行う。このため、変形例3によれば、故障したセンサ部311Aに対応する階床を利用することができ、利用者の便宜となる。
なお、S121で特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信した場合において、カメラ901による撮像画像を解析して、乗りかご1内の利用者による故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床への操作の有無を解析し、利用者により故障したセンサ部311Aに対応する階床以外の階床への操作がない場合には、当該故障したセンサ部311Aに対応する階床に停止させる制御を行うように制御部911を構成しても良い。
[変形例4]
上述の実施形態および変形例では、主操作盤318Aの行き先階表示部に本実施形態を適用していたが、この他、第2の操作盤としての車椅子用操作盤にも上記実施形態および変形例を適用することができる。
変形例4の車椅子用操作盤318Bの構成について説明する。
図13は、変形例4の車椅子用操作盤318Bの構成の一例を示す図である。車椅子用操作盤318Bは、図に示すように、例えば行き先階表示部310B、センサ部311B、押しボタン312B,315B、表示灯313B、開閉表示部314B、非常用ボタン316B及び液晶表示部317Bを備える。
行き先階表示部310Bは、例えば乗りかご1の行き先階の数字が示された文字盤等であり、乗りかご1の行き先階に対応して車椅子用操作盤318Bに複数配置されている。図13の例では、乗りかご1の行き先階である1階~16階にそれぞれ対応して、16個の行き先階表示部310Bが横方向に二列となって配置されている。なお、図13の例では一部の階の表示は省略して示している。
センサ部311B(311Ba,311Bc,311Bd,311Be,・・・)は、非接触式のセンサであり、複数の行き先階表示部310Bにそれぞれ対応して、対応する行き先階表示部310Bの近傍に複数配置されている。
押しボタン312B(312Ba,312Bc,312Bd,312Be,・・・)は、利用者が手指等で押下することが可能に構成され、複数の行き先階表示部310Bにそれぞれ対応して、対応する行き先階表示部310Bと一体的に車椅子用操作盤318Bに複数配置されている。
ここで、本実施形態では、センサ部311Bと押しボタン312Bは、センサ部311Aと押しボタン312Aと同様に、一体化されている。
表示灯313B(313Ba,313Bc,313Bd,313Be,・・・)は、複数の態様で発光することが可能に構成され、複数の行き先階表示部310Bにそれぞれ対応して、対応する行き先階表示部310Bと一体的に車椅子用操作盤318Bに複数内蔵されている。
開閉表示部314Bは、例えば乗りかご1の扉の開閉を表示する表示盤等であり、乗りかご1の戸開を表示する開閉表示部と乗りかご1の戸閉を表示する開閉表示部とから構成される。図13の例では、二つの開閉表示部314Bが左右に並んで車椅子用操作盤318Bに配置されている。
押しボタン315Bは、利用者が手指等で押下することが可能に構成され、二つの開閉表示部314Bにそれぞれ対応して、対応する開閉表示部314Bと一体的に車椅子用操作盤318Bに複数配置されている。二つの開閉表示部314Bにそれぞれ対応して、二つの表示灯(不図示)が対応する開閉表示部314Bと一体的に車椅子用操作盤318Bに内蔵されている。
非常用ボタン316Bは、押下されることにより、管理センタ等の外部に非常事態を通知するためのボタンである。
液晶表示部317Bは、液晶パネルとして構成され、乗りかご1が、どの階付近をどちらの向きに走行中であるかを表示する。図13の例では、上向き矢印と「3」の文字が表示されている。このことから、乗りかご1は3階付近を上方へ向かって走行中であることが判る。
ここで、センサ部311B、押しボタン312B、315B、表示灯313B、開閉表示部314B、液晶表示部317Bのそれぞれの構成は、主操作盤318Aのセンサ部311A、押しボタン312A、315A、表示灯313A、316A、開閉表示部314A、表示装置317Aの押しボタン312Aの構成と同様である。なお、車椅子用操作盤318Bの構成および各種構成の配置は図13の例に限られない。
次に、変形例4の行き先階呼び装置30による、車椅子用操作盤318Bにおけるセンサ部311Bによる検知があった場合の処理例について説明する。
図14は、変形例4にかかるエレベータ制御システム100による車椅子用操作盤318Bのセンサ部311Bの検知に基づくエレベータ制御処理の手順の一例を示すフロー図である。 図14に示すように、物体検知部31の制御部31bは、いずれかのセンサ部311Bが、対応する行き先階表示部310Bへの操作を検知したか否かを判定する(S1001)。いずれのセンサ部311Bも非検知状態であった場合には(S1001:No)、物体検知部31Bはいずれかのセンサ部311Bが検知状態となるまで待機する。
例えば所定のセンサ部311Bが、ある行き先階を表示する行き先階表示部310Bへの操作を検知した場合には(S1001:Yes)、制御部31bは、略同時に、他のセンサ部311Bにより対応する行き先階表示部310Bへの操作を検知したか否かを判断する(S1003)。そして、略同時に他のセンサ部311Bにより対応する行き先階表示部310Bへの操作を検知した場合には(S1003:Yes)、制御部31bは、当該操作は誤検知であると判断して当該操作を無視し、処理をS1001へ戻す。
一方、S1003で、略同時に他のセンサ部311Bにより対応する行き先階表示部310Bへの操作を検知していない場合、すなわち単一のセンサ部311Bに対応する行き先階表示部310Bへの操作しか検知していない場合には(S1003:No)、制御部31bは、当該操作は誤検知でないと判断して、当該センサ部311Aを対象として特定し、処理を次のステップへ進める。
この場合、図6に示すS301からの処理が実行される。図6のS301からの処理は、車椅子制御盤318Bの行き先階表示部310B、センサ部311Bに関して第1の実施形態と同様に行われる。S310でセンサ部311Bが非検知状態となり検知状態を維持していないと判断された場合には(S301:No)、図14の処理に戻り、制御部31bは、通信部34を介して、当該センサ部311Bに対応する階床に対する呼びの情報としての行き先階呼びを制御盤10に通知(すなわち送信)する(S1005)。制御盤10の通信部12が行き先階に対する登録呼びの情報を受信すると、制御盤10の制御部11は行き先階についての呼び登録を行うとともに、明点灯の指令を通信部12を介して行き先階呼び装置30の呼びのあった行き先階に対応する表示灯313Bに送出する。これにより、車椅子用操作盤318Bの行き先階に対応する表示灯313Bが明点灯される(S1007)。
制御盤10におけるエレベータ制御処理は、第1の実施形態、第2の実施形態、変形例1~3と同様に行われる。
このように変形例4によれば、車椅子用操作盤318Bを利用者が利用する場合においても、第1の実施形態、第2の実施形態、変形例1~3と同様の作用効果を奏する。
[その他の変形例]
なお、制御部31bは、S121等で特定されたセンサ部311Aが故障している旨の通知を受信した場合に、乗りかご1の移動方向の先に、S121等で特定されたセンサに対応する階床がある場合に、乗りかご1を当該階床に停止させ、乗りかご1の移動方向と反対方向にS121等で特定されたセンサに対応する階床がある場合には、乗りかご1を当該階床に停止させない制御を行う。これにより、乗りかご1の無駄な停止を抑制し、エレベータの運転効率をより向上させることが可能となる。
また、故障したセンサ部311Aに対応する階床に停止する場合には、その旨を乗りかご1内に報知するよう制御部11を構成することもできる。これにより、故障したセンサ部311Aに対応する階床であっても乗りかご1を停止することを利用者が把握することができる。
さらに、上記実施形態および変形例では、センサ部311Aが故障していると判断された場合には、当該センサ部311Aを行き先階呼び登録の候補対象から除外しているが、すべてのセンサ部311Aを停止して、行き先階呼び登録の候補対象から除外するように制御部11を構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…乗りかご、2…駆動装置、3…カウンタウェイト、4…ロープ、10,910…制御盤、11,911…制御部(第2の制御部)、12…通信部、13…記憶部、30…行き先階呼び装置、31…物体検知部、31a,31c…計時部、31b…制御部(第1の制御部)、32…押下検知部、32b…制御部、34…通信部、901…カメラ(検知部、撮像装置)、100,1100…エレベータ制御システム、310A,310B…行き先階表示部、311a~311e…センサ部、312Aa~312Ae,315Ac,315Ae…押しボタン、313Aa~313Ae,316Ac,316Ae…表示灯。

Claims (12)

  1. エレベータ制御装置と、前記エレベータ制御装置とネットワークで接続される制御盤と、を備えるエレベータ制御システムであって、
    前記エレベータ制御装置は、
    昇降路を移動する乗りかご内に設けられ、前記乗りかごの行き先階をそれぞれ表示する複数の行き先階表示部と、
    前記複数の行き先階表示部にそれぞれ対応して設けられ、利用者による所定の前記行き先階表示部への操作を非接触で検知する複数のセンサ部と、
    前記複数の行き先階表示部にそれぞれ対応して前記複数のセンサ部のそれぞれと一体化されて設けられ、前記利用者が所定の前記表示部への操作を押下により行うことが可能な複数の押しボタンと、
    前記複数の行き先階表示部と前記複数のセンサ部とが配列されて設けられる操作盤と、
    前記利用者が前記行き先階表示部に近づく場合において、前記複数のセンサ部のうち一または複数のセンサ部により略同時に操作が検知された場合には、所定の方式で単一のセンサ部を特定し、特定されたセンサ部による操作に基づく行き先呼び登録に関する情報を前記制御盤に送信し、前記特定されたセンサ部から所定範囲に位置する複数のセンサ部を行き先呼び登録の候補から除外し、前記特定されたセンサ部による検知が所定の時間継続している場合に、前記特定されたセンサ部が故障していると判断し、前記所定範囲に位置する複数のセンサ部による検知を前記行き先呼び登録の候補に戻し、前記特定されたセンサ部による検知が前記行き先呼び登録の候補から除外された旨を前記制御盤に送信する第1の制御部と、
    前記制御盤は、前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合に、前記特定されたセンサ部に対応する行き先階の階床に前記乗りかごを停止させる制御を行う第2の制御部、
    を備えるエレベータ制御システム。
  2. 前記第1の制御部は、前記特定されたセンサ部が故障していると判断した場合に、警報を出力する、
    請求項1に記載のエレベータ制御システム。
  3. 前記第1の制御部は、前記特定されたセンサ部による検知が第1の判定時間継続している場合に、警報を出力し、さらに前記特定されたセンサ部による検知が前記第1の判定時間より長い前記所定の時間としての第2の判定時間継続している場合に、前記特定されたセンサ部が故障していると判断する、
    請求項1または2に記載のエレベータ制御システム。
  4. 前記第2の制御部は、前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合に、前記乗りかごの移動方向の先に前記特定されたセンサ部に対応する階床がある場合に、前記乗りかごを当該階床に停止させ、前記乗りかごの移動方向と反対方向に前記特定されたセンサ部に対応する階床がある場合には、前記乗りかごを当該階床に停止させない制御を行う、
    請求項1~3のいずれか一つに記載のエレベータ制御システム。
  5. 前記第2の制御部は、前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合において、前記特定されたセンサ部に近接する範囲の複数のセンサ部のいずれかに対応する階床の行き先階呼び登録に関する情報を受信した場合には、前記乗りかごを、前記特定されたセンサ部に対応する階床に停止させる制御を行う、
    請求項1~4のいずれか一つに記載のエレベータ制御システム。
  6. 前記乗りかご内の利用者を検知する検知部を、さらに備え、
    前記第2の制御部は、前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合において、前記検知部による検知結果に基づいて、前記乗りかごを、前記特定されたセンサ部に対応する階床に停止させるか否かを判断する、
    請求項1~5のいずれか一つに記載のエレベータ制御システム。
  7. 前記第2の制御部は、前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合において、前記検知部による検知結果に基づいて、前記乗りかご内に利用者が存在しているか否かを判断し、前記乗りかご内に利用者が存在している場合には、一定時間内に、いずれかの階床への行き先階呼び登録があったか否かを判断し、前記一定時間内に、いずれの階床への行き先階呼び登録も無い場合に、前記乗りかごを、前記特定されたセンサ部に対応する階床に停止させる制御を行う、
    請求項6に記載のエレベータ制御システム。
  8. 前記検知部は、前記乗りかご内を撮像する撮像装置を有し、
    前記第2の制御部は、前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合において、前記撮像装置による撮像画像を解析して、前記乗りかご内の利用者の人数を判断し、前記利用者の人数と、前記特定されたセンサ部に対応する階床以外の階床の行き先階呼び登録の数と比較して、比較結果に基づいて、前記特定されたセンサ部に対応する階床に停止させるか否かを判断する、
    請求項6または7に記載のエレベータ制御システム。
  9. 前記第2の制御部は、前記利用者の人数と前記特定されたセンサ部に対応する階床以外の階床の行き先階呼び登録の数とが等しい場合には、前記乗りかごを、前記特定されたセンサ部に対応する階床に停止させない制御を行い、前記利用者の人数が前記特定されたセンサ部に対応する階床以外の階床の行き先階呼び登録の数より多い場合には、前記乗りかごを、前記特定されたセンサ部に対応する階床に停止させる制御を行う、
    請求項8に記載のエレベータ制御システム。
  10. 前記検知部は、前記乗りかご内を撮像する撮像装置を有し、
    前記第2の制御部は、前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合において、前記撮像装置による撮像画像を解析して、前記乗りかご内の利用者による前記特定されたセンサ部に対応する階床への操作の有無を解析し、前記利用者による前記特定されたセンサ部に対応する階床への操作がある場合には、前記特定されたセンサ部に対応する階床に停止させる制御を行う、
    請求項6に記載のエレベータ制御システム。
  11. エレベータ制御装置と、前記エレベータ制御装置とネットワークで接続される制御盤と、を備えるエレベータ制御システムで実行される制御方法であって、
    前記エレベータ制御装置は、
    昇降路を移動する乗りかご内に設けられ、前記乗りかごの行き先階をそれぞれ表示する複数の行き先階表示部と、
    前記複数の行き先階表示部にそれぞれ対応して設けられ、利用者による所定の前記行き先階表示部への操作を非接触で検知する複数のセンサ部と、
    前記複数の行き先階表示部にそれぞれ対応して前記複数のセンサ部のそれぞれと一体化されて設けられ、前記利用者が所定の前記表示部への操作を押下により行うことが可能な複数の押しボタンと、
    前記複数の行き先階表示部と前記複数のセンサ部とが配列されて設けられる操作盤と、を備え、
    前記利用者が前記行き先階表示部に近づく場合において、前記複数のセンサ部のうち一または複数のセンサ部により略同時に操作が検知された場合には、所定の方式で単一のセンサ部を特定し、特定されたセンサ部による操作に基づく行き先呼び登録に関する情報を前記制御盤に送信し、前記特定されたセンサ部から所定範囲に位置する複数のセンサ部を行き先呼び登録の候補から除外し、前記特定されたセンサ部による検知が所定の時間継続している場合に、前記特定されたセンサ部が故障していると判断し、前記所定範囲に位置する複数のセンサ部による検知を前記行き先呼び登録の候補に戻し、前記特定されたセンサ部が故障している旨を前記制御盤に送信する第1のステップと、
    前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合に、前記特定されたセンサ部に対応する行き先階の階床に前記乗りかごを停止させる制御を行う第2のステップと、
    を含む制御方法。
  12. エレベータ制御装置と、前記エレベータ制御装置とネットワークで接続される制御盤と、を備えるエレベータ制御システムのコンピュータを実行させるためのプログラムであって、
    前記エレベータ制御装置は、
    昇降路を移動する乗りかご内に設けられ、前記乗りかごの行き先階をそれぞれ表示する複数の行き先階表示部と、
    前記複数の行き先階表示部にそれぞれ対応して設けられ、利用者による所定の前記行き先階表示部への操作を非接触で検知する複数のセンサ部と、
    前記複数の行き先階表示部にそれぞれ対応して前記複数のセンサ部のそれぞれと一体化されて設けられ、前記利用者が所定の前記表示部への操作を押下により行うことが可能な複数の押しボタンと、
    前記複数の行き先階表示部と前記複数のセンサ部とが配列されて設けられる操作盤と、を備え、
    前記利用者が前記行き先階表示部に近づく場合において、前記複数のセンサ部のうち一または複数のセンサ部により略同時に操作が検知された場合には、所定の方式で単一のセンサ部を特定し、特定されたセンサ部による操作に基づく行き先呼び登録に関する情報を前記制御盤に送信し、前記特定されたセンサ部から所定範囲に位置する複数のセンサ部を行き先呼び登録の候補から除外し、前記特定されたセンサ部による検知が所定の時間継続している場合に、前記特定されたセンサ部が故障していると判断し、前記所定範囲に位置する複数のセンサ部による検知を前記行き先呼び登録の候補に戻し、前記特定されたセンサ部が故障している旨を前記制御盤に送信する第1のステップと、
    前記特定されたセンサ部が故障している旨を受信した場合に、前記特定されたセンサ部に対応する行き先階の階床に前記乗りかごを停止させる制御を行う第2のステップと、
    を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
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