JP2023103868A - 着色層形成用組成物、光学フィルム及び表示装置 - Google Patents

着色層形成用組成物、光学フィルム及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】色補正機能が良好であり、かつ長期間の使用に耐える着色層を形成できる着色層形成用組成物を提供する。【解決手段】着色組成物は、色素(A)と、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)と、光重合開始剤(C)と、溶剤(D)と、を含有する。色素(A)は、吸収極大波長が470~530nmの第一範囲内にあり、吸光スペクトルの半値幅が15~45nmである第一の色材と、吸収極大波長が560~620nmの第二範囲内にあり、吸光スペクトルの半値幅が15~55nmである第二の色材と、400~780nmの波長の範囲において最も透過率の低い波長が650nm以上780nm以下の第三範囲内にある第三の色材と、の少なくとも一つを含有する。着色組成物は、第一範囲、第二範囲、および第三範囲のうち一つのみにおいて最小透過率が1%以上50%未満であり、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)は、アミン構造を有する樹脂を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、着色層形成用組成物、光学フィルム及び表示装置に関する。
表示装置の色純度向上において、カラーフィルタを用いて表示装置の光源から発せられる白色光や単色光を色分離、もしくは補正し、狭半値化させる手法が知られている。
カラーフィルタにより色純度を向上させる場合、色材濃度を高くしたり、フィルタを厚くしたりする必要がある。色材濃度を高くすると、フォトリソグラフィ特性が悪化することがある。フィルタを厚くすると、画素形状や視野角特性が悪化することがある。
さらに、色純度を向上させたカラーフィルタは概して透過率が低く、輝度効率を低下させやすい。
カラーフィルタを用いずに色純度を向上させる方法として、特許文献1には、反射防止層及び電磁波遮断層を有するフィルタベース上に色補正層を設けたディスプレイフィルタが開示されている。このディスプレイフィルタは、反射防止フィルムに色補正層を設けた構成であるため、製造にフォトリソグラフィ工程は必要なく、輝度効率も低下しにくい。
特許文献2には、色補正層に適した色材が開示されている。
特開2007-226239号公報 特許第6142398号公報
色補正層に用いる色材に含まれる機能性色素には、耐光性や耐熱性、耐湿熱性が高いとは言えないものが少なくない。したがって、このような機能性色素を用いた光学フィルタは、使用とともに機能性色素の機能が低下し、色補正機能を十分に発揮できなくなる。
発明者らは、この点について検討し、本発明を完成させた。
本発明は、色補正機能が良好であり、かつ長期間の使用に耐える着色層を形成できる着色層形成用組成物を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様は、色素(A)と、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)と、光重合開始剤(C)と、溶剤(D)と、を含有する着色組成物である。
色素(A)は、吸収極大波長が470~530nmの第一範囲内にあり、吸光スペクトルの半値幅が15~45nmである第一の色材と、吸収極大波長が560~620nmの第二範囲内にあり、吸光スペクトルの半値幅が15~55nmである第二の色材と、400~780nmの波長の範囲において最も透過率の低い波長が650nm以上780nm以下の第三範囲内にある第三の色材と、の少なくとも一つを含有する。
この着色組成物は、第一範囲、第二範囲、および第三範囲のうち一つのみにおいて最小透過率が1%以上50%未満である。
活性エネルギー線硬化性樹脂(B)は、アミン構造を有する樹脂を含有する。
本発明の第二の態様は、第一の態様に係る着色層形成用組成物の硬化物である着色層と、着色層の一方の面に位置する透明基材と、着色層の一方又は他方の面に位置する機能層と、を有する光学フィルムである。
透明基材及び機能層の一方又は双方は、JIS L1925に記載の方法に準じて測定される紫外線遮蔽率が85%以上である。
機能層は、反射防止層又は防眩層として機能する。
本発明の第三の態様は、第二の態様に係る光学フィルムを備える表示装置である。
本発明によれば、色補正機能が良好であり、かつ長期間の使用に耐える着色層を形成できる着色層形成用組成物を提供できる。
本発明の第一実施形態に係る光学フィルム1の模式断面図である。 本発明の第二実施形態に係る光学フィルム1Aの模式断面図である。 本発明の第三実施形態に係る光学フィルム1Bの模式断面図である。 本発明の第四実施形態に係る光学フィルム1Cの模式断面図である。 透明基材の光線透過プロファイルを示すグラフである。 透過特性の評価に用いた光源のスペクトルである。 色再現性の評価に用いた光源のスペクトルである。
図1~図4は、それぞれ本発明の第一~第四実施形態に係る光学フィルム1の模式断面図である。図1~図4における上側が、表示装置の表示画像を観察するときの観察側に相当する。以下、本発明の第一実施形態について、図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る光学フィルム1の模式断面図である。光学フィルム1は、透明の基材10と、基材10の第一面10a側に形成された光学機能層20と、基材10の第二面10b側に形成された着色層30とを備えている。
基材10は、85%以上の紫外線遮蔽率を有しており、着色層30に含まれる色素を紫外線から保護するための紫外線吸収層として機能する。ここで、紫外線遮蔽率は、JIS L 1925に準拠して測定される値であり、以下の式により算出される。
紫外線遮蔽率(%)=100-波長290~400nmの紫外線の平均透過率(%)
基材10の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリアクリレート、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィンコポリマー、含ノルボルネン樹脂、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン等の透明樹脂や無機ガラス等を例示できる。この中でも、ポリエチレンテレフタレートからなるフィルムを好適に利用できる。基材10の厚みは、特に限定されないが、10~100μmとすることが好ましい。図5に、これらの材質からなる透明基材の光線透過プロファイルを示す。図5において、基材の紫外線遮蔽率は以下の通りであり、いずれも基材10として好適に使用できる。
TAC:91.7%
PMMA:90.2%
PET:88.1%
基材10の紫外線吸収性は、例えば、基材10を形成するための樹脂材料に紫外線吸収剤を配合することによって付与することができる。紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、しゅう酸アニリド系、シアノアクリレート系の化合物を使用できる。
図1に示す光学機能層20は、第一面と接するハードコート層21と、ハードコート層21上に形成された低屈折率層22とを有する。
ハードコート層21は、硬質な樹脂層であり、光学フィルム1の耐傷性を高める。ハードコート層21を構成する樹脂としては、紫外線、電子線等の活性エネルギー線の照射により重合して硬化する樹脂であり、例えば、単官能、2官能又は3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを使用できる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの両方の総称であり、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルとメタクリロイルの両方の総称である。
単官能の(メタ)アクリレート化合物の例としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N-ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル-2-ヒドロキシプロピルフタレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2-アダマンタン、アダマンタンジオールから誘導される1価のモノ(メタ)アクリレートを有するアダマンチルアクリレート等のアダマンタン誘導体モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能の(メタ)アクリレート化合物の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ-ルジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート化合物の例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス2-ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能の(メタ)アクリレート化合物や、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物や、これら(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε-カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
また、活性エネルギー線硬化性樹脂として、ウレタン(メタ)アクリレートも使用できる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー、もしくはプレポリマーを反応させて得られた生成物に水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーを反応させることによって得られるものを挙げることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートの例としては、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー等が挙げられる。
上述した樹脂は1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、上述した樹脂は、ハードコート層形成用組成物中でモノマーであってもよいし、一部が重合したオリゴマーであってもよい。ハードコート層21の硬度は、表面の500g荷重での鉛筆硬度がH以上であることが好ましい。
ハードコート層21は、着色層30に含まれる色素の劣化を抑制するため、紫外線吸収剤を含有してもよい。基材10同様に、ハードコート層21の紫外線遮蔽率は85%以上のであることが好ましい。ハードコート層21に含有させる紫外線吸収剤の紫外線領域における吸収波長域は、290~370nmの範囲であることが好ましい。このような紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、しゅう酸アニリド系、シアノアクリレート系の化合物を例示できる。紫外線吸収剤は、着色層30に含まれる色素の劣化を抑制するために配合するものであるため、紫外線領域のうち、着色層30に含まれる色素の劣化に寄与する波長域の光の吸収性を有するものを使用する。ただし、紫外線吸収剤を含有する組成物を硬化させる際、紫外線吸収剤による紫外線吸収量が多くなりすぎると、組成物の硬化が不十分となり、得られる光学フィルムの表面硬度が不足してしまう。そこで、本発明においては、紫外線領域における吸収波長域が、光重合開始剤の紫外線領域における吸収波長域と異なる範囲である紫外線吸収剤を使用することにより、紫外線吸収剤を含有する際の硬化阻害を抑制する。紫外線吸収層を構成するいずれかの層に含有させる紫外線吸収剤の吸収波長域をこの範囲とした場合、当該波長域とは吸収波長域が異なるアシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤を好適に使用することができる。アシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤としては、ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドやフェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドなどを例示できる。紫外線吸収剤と光重合開始剤の吸収波長域を異ならせることにより、紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層を形成する際の硬化阻害を抑制できると共に、硬化後においては、着色層30に含まれる色素が紫外線により劣化することを抑制できる。
ハードコート層形成用組成物に用いる、その他の光重合開始剤としては、例えば、2,2-エトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジベンゾイル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、p-クロロベンゾフェノン、p-メトキシベンゾフェノン、ミヒラーケトン、アセトフェノン、2-クロロチオキサントン等を使用できる。これらのうち1種類を単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合わせて使用してよい。
また、ハードコート層形成用組成物に用いる溶剤としては、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、1,3,5-トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール及びフェネトール等のエーテル類、またアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、及びメチルシクロヘキサノン等のケトン類、また蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n-ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン醸エチル、酢酸n-ペンチル、及びγ-プチロラクトン等のエステル類、さらにメチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類が挙げられる。これらを単独、もしくは2種類以上合わせて用いてもよい。
また、ハードコート層形成用組成物には、屈折率調整や硬度付与を目的として金属酸化物微粒子を含有してもよい。金属酸化物微粒子としては、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ニオブ、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛等が挙げられる。
また、ハードコート層形成用組成物は、撥水性及び/又は撥油性を付与し、防汚性を高める珪素酸化物、フッ素含有シラン化合物、フルオロアルキルシラザン、フルオロアルキルシラン、フッ素含有珪素系化合物、パーフルオロポリエーテル基含有シランカップリング剤のいずれかを含有してもよい。
その他の添加剤として、ハードコート層形成用組成物に、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、光安定剤、光増感剤、導電材料等を加えてもよい。
低屈折率層22は、光学フィルム1が表示装置に適用される際に、表示を見る使用者(視認者)に最も近い側に配置される。低屈折率層22は、外光の強い反射を防ぎ、表示装置の視認性を向上する。
低屈折率層22の屈折率は、ハードコート層21の屈折率よりも低ければよく、1.55以下であることが好ましい。また、低屈折率層22の膜厚は、特に限定されないが、40nm~1μmとすることが好ましい。
低屈折率層22は、珪素酸化物、フッ素含有シラン化合物、フルオロアルキルシラザン、フルオロアルキルシラン、フッ素含有珪素系化合物、パーフルオロポリエーテル基含有シランカップリング剤のいずれかを含有しても良い。これらの材料は、低屈折率層22に撥水性及び/又は撥油性を付与することにより、防汚性を高めることができる。
≪着色層≫
着色層10は、本発明の着色層形成用組成物の硬化物である。本発明の着色層形成用組成物は、色素(A)と、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)と、光重合開始剤(C)と、溶剤(D)と、を含有する。本発明の着色層形成用組成物は、後述する添加剤(E)をさらに含有してもよい。
着色層10の厚さは、例えば、0.5~10μmが好ましい。着色層10の厚さが上記下限値以上であると、着色層10の外観に異常を発生させることなく色素を含有でき、色素の光吸収性により反射特性や色再現性を向上させることができる。着色層10の厚さが上記上限値以下であると、表示装置の薄型化に有利である。
着色層10の厚さは、光学フィルム1の厚さ方向の断面を顕微鏡等で観察することにより求められる。
<色素(A)>
色素(A)は、可視光線の波長帯を選択的に吸収するための、以下に示す3種類の色材の群のうち少なくともいずれか一つを含む。含んでもよい色材の種類は一種類に限定されない。
第一の色材は、極大吸収波長が470nm~530nmの第一範囲内にあり吸光スペクトルの半値幅(半値全幅)が15nm~45nmである。吸収極大波長が上記下限値未満であると青色発光の輝度効率を低下させやすく、上記上限値超であると緑色発光の輝度効率を低下させやすい。吸光スペクトルの半値幅が上記下限値未満であると外光に対する反射特性への抑制効果が小さく、上記上限値超であると外光に対する反射特性は向上しやすいが、輝度効率を低下させやすい。
第二の色材は、極大吸収波長が560nm~620nmの第二範囲内にあり、吸光スペクトルの半値幅が15nm~55nmである。吸収極大波長が上記下限値未満であると緑色発光の輝度効率を低下させやすく、上記上限値超であると赤色発光の輝度効率を低下させやすい。吸光スペクトルの半値幅が上記下限値未満であると外光に対する反射特性への抑制効果が小さく、上記上限値超であると外光に対する反射特性は向上しやすいが、輝度効率を低下させやすい。
第三の色材は、400~800nmの波長範囲において最も透過率の低い波長が650~800nmの第三範囲内にある。
着色層30は、上記第一範囲、第二範囲、および第三範囲のいずれか1つのみにおいて、透過率が1%以上50%未満の極大吸収波長をもつ。
着色層30に含有させる第一乃至第三の色材として、上記の吸収特性を有するものを使用することにより、表示装置が発光する可視光線のうち、相対的に発光強度が低い波長域の可視光線を着色層30に吸収させることができる。
第一乃至第三の色材として、ポルフィリン構造、メロシアニン構造、フタロシアニン構造、アゾ構造、シアニン構造、スクアリリウム構造、クマリン構造、ポリエン構造、キノン構造、テトラジポルフィリン構造、ピロメテン構造及びインジゴ構造のいずれかを有する化合物及びその金属錯体からなる群から選択される1以上の化合物を含むものを使用できる。特に、分子内にポルフィリン構造やピロメテン構造、フタロシアニン構造を持つ金属錯体、スクアリリウム構造を用いることがより好ましい。例えば、ピロメテンコバルト錯体は第一の色材として使用できる。また、テトラアザポルフィリン銅錯体は第二の色材として使用できる。
<活性エネルギー線硬化性樹脂(B)>
活性エネルギー線硬化性樹脂(B)は、紫外線、電子線等の活性エネルギー線の照射により重合して硬化する樹脂である。例えば、単官能、2官能又は3官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート等を使用できるが、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂(B)としては、少なくともラジカルを捕捉する能力(ラジカル捕捉能)を有する樹脂を含む。ここで、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の双方又はいずれか一方を意味するものとする。
活性エネルギー線硬化性樹脂(B)に含まれるラジカル捕捉能を有する樹脂としては、アミン構造を有する樹脂が挙げられる。ここで、「アミン構造」とは、アンモニアの水素原子を炭化水素基又は芳香族原子団で置換した構造をいう。アミン構造としては、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミンが挙げられ、第四級アンモニウムカチオンであってもよい。
ラジカル捕捉能を有する樹脂は、色素(A)が酸化劣化する際のラジカルを捕捉し、自動酸化を抑制する働きを持ち、色素劣化(退色)を抑制する。ラジカル捕捉能を有するアミン構造を有する樹脂としては、分子量が2000以上のヒンダードアミン構造を有する樹脂が挙げられる。ヒンダードアミン構造を有する樹脂の分子量が2000以上であると、高い退色抑制効果が得られる。これは、着色層10内に留まる分子が多く、充分な退色抑制効果が得られるためであると考えられる。
ヒンダードアミン構造を有する樹脂の分子量は、例えば20万程度であるが、上限値は特に限定されない。
本明細書において、「分子量」とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)でポリスチレンを標準物質として測定される「質量平均分子量」を意味する。
本実施形態において、ラジカル捕捉能を有するアミン構造を有する樹脂は、下記式(1)で表される構造単位を含んでもよい。
Figure 2023103868000001
式(1)において、Rは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシ基、炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下のアルコキシカルボニル基、炭素数10以下のアルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、炭素数10以下のアシルアミノスルホニル基、炭素数10以下のアルコキシ基、炭素数10以下のアルキルチオ基、炭素数10以下のアリールオキシ基、ニトロ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数10以下のアシルオキシ基、炭素数10以下のアシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素数10以下のアリール基、置換アミノ基、置換ウレイド基、置換ホスホノ基、又は複素環基を表し、Rは、水素原子又は炭素数30以下のアルキル基を表し、Xは、単結合、エステル基、炭素数30以下の脂肪族アルキル鎖、芳香族鎖、ポリエチレングリコール鎖、又はこれらを組み合わせてなる連結基を表し、いずれもスピロジオキサン環を含んでもよい。
としては、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数10以下のアルキル基が好ましい。アルキル基の炭素数としては、1~6が好ましく、1~3がより好ましい。
としては、水素原子、炭素数10以下のアルキル基が好ましい。アルキル基の炭素数としては、1~6が好ましく、1~3がより好ましい。
Xとしては、単結合又は炭素数30以下の脂肪族アルキル鎖が好ましい。脂肪族アルキル鎖の炭素数としては、10以下が好ましく、1~6が好ましく、2~4がより好ましい。
本実施形態において、ラジカル捕捉能を有するアミン構造を有する樹脂は、式(1)で表される構造単位と、以下に記す繰り返し単位のいずれかを有する共重合成分との共重合体を主な成分(成分のうち、質量%が最も多いもの)としてもよい。共重合体であることにより、その他成分との相溶性を制御することができる。
繰り返し単位としては、例えば、(メタ)アクリレート系繰り返し単位、オレフィン系繰り返し単位、ハロゲン原子含有繰り返し単位、スチレン系繰り返し単位、酢酸ビニル系繰り返し単位、ビニルアルコール系繰り返し単位等が挙げられる。
(メタ)アクリレート系繰り返し単位としては、例えば、直鎖または分岐アルキル基を側鎖に有する(メタ)アクリレート系モノマー由来の繰り返し単位、水酸基を側鎖に有する(メタ)アクリレート系モノマー由来の繰り返し単位等が挙げられる。
上記直鎖または分岐アルキル基を側鎖に有する(メタ)アクリレート系モノマー由来の繰り返し単位としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等のモノマー由来成分が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上併用してもよい。上記の中でも炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐アルキル基を側鎖に有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位を好適に用いることができる。
上記水酸基を側鎖に有する(メタ)アクリル系モノマー由来の繰り返し単位としては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシフェニル等のモノマー由来成分が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
オレフィン系繰り返し単位としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン等のオレフィン系モノマー由来成分が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ハロゲン原子含有繰り返し単位としては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のモノマー由来成分が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スチレン系繰り返し単位としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマー由来成分が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酢酸ビニル系の繰り返し単位としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの飽和カルボン酸とビニルアルコールのエステル体が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ビニルアルコール系繰り返し単位としては、例えば、ビニルアルコールが挙げられ、側鎖に1,2-グリコール結合を有していてもよい。
共重合体は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、および、グラフト共重合体のいずれの構造を有していてもよい。共重合体の構造がランダム共重合体であれば、製造工程およびその他成分との調製が容易である。そのため、ランダム共重合体は、他の共重合体よりも好ましい。
共重合体を得るための重合方法には、ラジカル重合を用いることができる。ラジカル重合は、工業的な生産が容易である点で好ましい。ラジカル重合は、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、および、懸濁重合法などであってよい。ラジカル重合には、溶液重合法を用いることが好ましい。溶液重合法を用いることによって、共重合体における分子量の制御が容易である。
ラジカル重合では、上述したモノマーを重合溶剤によって希釈した後に、重合開始剤を加えてモノマーの重合を行ってもよい。
重合溶剤は、例えば、エステル系溶剤、アルコールエーテル系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族系溶剤、アミド系溶剤、および、アルコール系溶剤などであってよい。エステル系溶剤は、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t-ブチル、乳酸メチル、および、乳酸エチルなどであってよい。アルコールエーテル系溶剤は、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3-メトキシ-1-ブタノール、および、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールなどであってよい。ケトン系溶剤は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、および、シクロヘキサノンなどであってよい。芳香族系溶剤は、例えば、ベンゼン、トルエン、および、キシレンなどであってよい。アミド系溶剤は、例えば、ホルムアミド、および、ジメチルホルムアミドなどであってよい。アルコール系溶剤は、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、s-ブタノール、t-ブタノール、ジアセトンアルコール、および、2-メチル-2-ブタノールなどであってよい。なお、上述した重合溶剤において、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
ラジカル重合開始剤は、例えば、過酸化物およびアゾ化合物などであってよい。過酸化物は、例えば、ベンゾイルペルオキシド、t-ブチルパーオキシアセテート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、および、ジ-t-ブチルパーオキシドなどであってよい。アゾ化合物は、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスアミジノプロパン塩、アゾビスシアノバレリックアシッド(塩)、および、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]などであってよい。
ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマーの合計を100質量部に設定した場合に、0.0001質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.001質量部以上15質量部以下であることがより好ましく、0.005質量部以上10質量部以下であることがさらに好ましい。ラジカル重合開始剤は、モノマーおよび重合溶剤に対して、重合開始前に添加されてもよいし、重合反応系中に滴下されてもよい。ラジカル重合開始剤をモノマーおよび重合溶剤に対して重合反応系中に滴下することは、重合による発熱を抑制することができる点で好ましい。
ラジカル重合の反応温度は、ラジカル重合開始剤および重合溶剤の種類によって適宜選択される。反応温度は、製造上の容易性、および、反応制御性の観点から、60℃以上110℃以下であることが好ましい。
ラジカル捕捉能を有するアミン構造を有する樹脂が式(1)で表される構造単位を含むポリマーである場合、式(1)で表される構造単位の含有量は、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)を構成するモノマーの総モル量に対して、1~100モル%が好ましく、10~100モル%がより好ましい。式(1)で表される構造単位の含有量が上記数値範囲内であると、色素(A)の耐光性及び耐熱性が向上し、退色を抑制しやすい。
活性エネルギー線硬化性樹脂(B)は、下記式(2)で表される構造単位を含むポリマーをさらに含有してもよい。
Figure 2023103868000002
式(2)において、Rは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシ基、炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下のアルコキシカルボニル基、炭素数10以下のアルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、炭素数10以下のアシルアミノスルホニル基、炭素数10以下のアルコキシ基、炭素数10以下のアルキルチオ基、炭素数10以下のアリールオキシ基、ニトロ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数10以下のアシルオキシ基、炭素数10以下のアシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素数10以下のアリール基、置換アミノ基、置換ウレイド基、置換ホスホノ基、又は複素環基を表し、Rは、水素原子又は炭素数30以下のアルキル基を表し、Xは、単結合、エステル基、炭素数30以下の脂肪族アルキル鎖、芳香族鎖、ポリエチレングリコール鎖、又はこれらを組み合わせてなる連結基を表し、いずれもスピロジオキサン環を含んでもよい。
としては、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数10以下のアルキル基が好ましい。アルキル基の炭素数としては、1~6が好ましく、1~3がより好ましい。
としては、水素原子、炭素数10以下のアルキル基が好ましい。アルキル基の炭素数としては、1~6が好ましく、1~3がより好ましい。
Xとしては、単結合又は炭素数30以下の脂肪族アルキル鎖が好ましい。脂肪族アルキル鎖の炭素数としては、10以下が好ましく、1~6が好ましく、2~4がより好ましい。
本実施形態において、式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、式(2)で表される構造単位とは異なるモノマーとの共重合体であってもよい。共重合体にすることによって、その他成分との相溶性を制御することができる。
共重合成分としては、上述した(メタ)アクリレート系繰り返し単位、オレフィン系繰り返し単位、ハロゲン原子含有繰り返し単位、スチレン系繰り返し単位、酢酸ビニル系繰り返し単位、ビニルアルコール系繰り返し単位のいずれかを有するものを例示できる。
共重合体は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、および、グラフト共重合体のいずれの構造を有していてもよい。共重合体の構造がランダム共重合体であれば、製造工程およびその他成分との調製が容易である。そのため、ランダム共重合体は、他の共重合体よりも好ましい。
共重合体を得るための重合方法には、ラジカル重合を用いることができる。ラジカル重合は、工業的な生産が容易である点で好ましい。ラジカル重合は、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、および、懸濁重合法などであってよい。ラジカル重合には、溶液重合法を用いることが好ましい。溶液重合法を用いることによって、共重合体における分子量の制御が容易である。
ラジカル重合では、上述したモノマーを重合溶剤によって希釈した後に、重合開始剤を加えてモノマーの重合を行ってもよい。
重合溶剤は、例えば、エステル系溶剤、アルコールエーテル系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族系溶剤、アミド系溶剤、および、アルコール系溶剤などであってよい。エステル系溶剤は、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t-ブチル、乳酸メチル、および、乳酸エチルなどであってよい。アルコールエーテル系溶剤は、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3-メトキシ-1-ブタノール、および、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールなどであってよい。ケトン系溶剤は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、および、シクロヘキサノンなどであってよい。芳香族系溶剤は、例えば、ベンゼン、トルエン、および、キシレンなどであってよい。アミド系溶剤は、例えば、ホルムアミド、および、ジメチルホルムアミドなどであってよい。アルコール系溶剤は、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、s-ブタノール、t-ブタノール、ジアセトンアルコール、および、2-メチル-2-ブタノールなどであってよい。なお、上述した重合溶剤において、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
ラジカル重合開始剤は、例えば、過酸化物およびアゾ化合物などであってよい。過酸化物は、例えば、ベンゾイルペルオキシド、t-ブチルパーオキシアセテート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、および、ジ-t-ブチルパーオキシドなどであってよい。アゾ化合物は、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスアミジノプロパン塩、アゾビスシアノバレリックアシッド(塩)、および、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]などであってよい。
ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマーの合計を100質量部に設定した場合に、0.0001質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.001質量部以上15質量部以下であることがより好ましく、0.005質量部以上10質量部以下であることがさらに好ましい。ラジカル重合開始剤は、モノマーおよび重合溶剤に対して、重合開始前に添加されてもよいし、重合反応系中に滴下されてもよい。ラジカル重合開始剤をモノマーおよび重合溶剤に対して重合反応系中に滴下することは、重合による発熱を抑制することができる点で好ましい。
ラジカル重合の反応温度は、ラジカル重合開始剤および重合溶剤の種類によって適宜選択される。反応温度は、製造上の容易性、および、反応制御性の観点から、60℃以上110℃以下であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化性樹脂(B)が式(2)で表される構造単位を含むポリマーを含有する場合、式(2)で表される構造単位の含有量は、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)を構成するモノマーの総モル量に対して、1~50モル%が好ましく、1~30モル%がより好ましい。式(2)で表される構造単位の含有量が上記数値範囲内であると、色素(A)の耐光性及び耐熱性が向上し、退色を抑制しやすい。
その他、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)に含むことができる単官能の(メタ)アクリレート化合物の例としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N-ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル-2-ヒドロキシプロピルフタレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2-アダマンタン、アダマンタンジオールから誘導される1価のモノ(メタ)アクリレートを有するアダマンチルアクリレート等のアダマンタン誘導体モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。ここで、「(メタ)アクリロイル」とは、「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の双方又はいずれか一方を意味するものとする。
その他、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)に含むことができる2官能の(メタ)アクリレート化合物の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その他、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)に含むことができる3官能以上の(メタ)アクリレート化合物の例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス2-ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能の(メタ)アクリレート化合物や、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物や、これら(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε-カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
その他、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)に含むことができる樹脂として、ウレタン(メタ)アクリレートも使用できる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー、もしくはプレポリマーを反応させて得られた生成物に水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーを反応させることによって得られるものを挙げることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートの例としては、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー等が挙げられる。
上述したその他活性エネルギー線硬化性樹脂(B)に含むことができる単官能、2官能又は3官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート等は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、一部が重合したオリゴマーであってもよい。
活性エネルギー線硬化性樹脂(B)の含有量は、着色層形成用組成物の総質量に対して、20~80質量%が好ましく、30~70質量%がより好ましい。活性エネルギー線硬化性樹脂(B)の含有量が上記下限値以上であると、退色抑制効果をより高められる。活性エネルギー線硬化性樹脂(B)の含有量が上記上限値以下であると、着色層形成用組成物の取扱い性をより高められる。
<光重合開始剤(C)>
光重合開始剤(C)は、例えば、活性エネルギー線として紫外線を用いる場合、紫外線が照射された際にラジカルを発生するものである。
光重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾイン類(ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類等)、フェニルケトン類[例えば、アセトフェノン類(例えば、アセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン等)、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン等のアルキルフェニルケトン類;1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のシクロアルキルフェニルケトン類等]、アミノアセトフェノン類{2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノアミノプロパノン-1、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノン-1等}、アントラキノン類(アントラキノン、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、1-クロロアントラキノン等)、チオキサントン類(2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン等)、ケタール類(アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等)、ベンゾフェノン類(ベンゾフェノン等)、キサントン類、ホスフィンオキサイド類(例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等)等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤(C)の含有量は、着色層形成用組成物の固形分に対して、0.01~20質量%が好ましく、0.01~5質量%がより好ましい。光重合開始剤(C)の含有量が上記下限値未満であると、硬化性が不足する。光重合開始剤(C)の含有量が上記上限値超であると、未反応の光重合開始剤(C)が残留し、耐熱性等の信頼性が悪化する。
<溶剤(D)>
溶剤(D)としては、エーテル類、ケトン類、エステル類、セロソルブ類等が挙げられる。エーテル類としては、例えば、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、1,3,5-トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール又はフェネトール等が挙げられる。ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン又はエチルシクロヘキサノン等が挙げられる。エステル類としては、例えば、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n-ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン醸エチル、酢酸n-ペンチル又はγ-ブチロラクトン等が挙げられる。セロソルブ類としては、例えば、メチルセロソルブ、セロソルブ(エチルセロソルブ)、ブチルセロソルブ又はセロソルブアセテート等が挙げられる。溶剤(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶剤(D)の含有量は、着色層形成用組成物の総質量に対して、20~80質量%が好ましく、30~70質量%がより好ましい。溶剤(D)の含有量が上記下限値以上であると、着色層形成用組成物の取扱い性をより高められる。溶剤(D)の含有量が上記上限値以下であると、着色層を形成するための時間を短縮できる。
<添加剤(E)>
添加剤(E)としては、ラジカル補捉剤、過酸化物分解剤及び一重項酸素クエンチャーから選択される1種以上が挙げられる。
ラジカル補捉剤としては、例えば、4-イソプロピルアミノジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルメタクリレート等のヒンダードアミン系光安定剤、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、6,6’-ジ-t-ブチル-4,4’-ブチリデネジ-m-クレゾール等のフェノール系酸化防止剤等が挙げられる。
過酸化物分解剤としては、例えば、ジトリデシル-3,3’-チオジプロピオネート、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール等の硫黄系酸化防止剤、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、2-エチルヘキシルジフェニルホスファイト等のホスファイト系酸化防止剤等が挙げられる。
一重項酸素クエンチャーとしては、例えば、ジアルキルホスフェート、ジアルキルジチオカルバネート、ベンゼンジチオールあるいはこれに類似するジチオールの遷移金属錯体が挙げられる。
添加剤(E)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、添加剤(E)には、その他の添加剤として、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、光増感剤、導電材料等を用いてもよい。
添加剤(E)の含有量は、着色層形成用組成物の固形分に対して、0.1~20質量%が好ましく、0.1~15質量%がより好ましい。添加剤(E)の含有量が上記下限値未満であると、色素(A)の耐光性、耐熱性での退色抑制効果が発現しない。添加剤(E)の含有量が上記上限値超であると、添加剤(E)による硬化阻害や硬化成分の減少に伴い、硬化不足が生じやすい。
着色層30に含まれる色材は、優れた色補正機能を有するものの、光線、特に紫外線に対する耐性が十分でない。このため、紫外線が照射されると経時的に劣化し、極大吸収波長付近の光を吸収できなくなる。
本実施形態の光学フィルム1が上述のように表示装置に取り付けられた場合、表示画面に入射する紫外線を含む外光は、基材10を透過してから着色層30に入射する。基材10は高い紫外線遮蔽率を有するため、外光に含まれる紫外線の大部分は基材10を透過せず、着色層30に到達しない。これにより、着色層30に含まれる色材は劣化しにくく、色補正機能を長時間持続させることができる。
光学フィルム1は、基材10の第一面10a上に光学機能層20を形成し、第二面10b上に着色層30を形成することにより製造できる。
ハードコート層21、低屈折率層22及び着色層30は、例えば各層の構成材料を含む塗工液を塗工し、乾燥することで形成できる。また、低屈折率層22は、例えば、蒸着やスパッタリング等によっても形成できる。
光学機能層20及び着色層30は、いずれが先に形成されてもよい。
紫外線硬化樹脂等のエネルギー線硬化型化合物でハードコート層21を形成すると、簡便に形成できる。この場合は、エネルギー線硬化型化合物、重合開始剤、及び紫外線吸収剤を含有する塗工液を塗布し、対応するエネルギー線を照射することにより、ハードコート層21を形成できる。紫外線硬化樹脂を用いる場合は、前述したように、光重合開始剤の紫外線領域における吸収波長域と、紫外線吸収剤の紫外線領域における吸収波長域とが異なることが好ましい。
光学フィルム1は、色補正フィルタとしてディスプレイ等の表示装置の内部に配置できる。配置する際は、着色層30を光源側に向けて配置する。
光源から出射された光は、着色層30を透過する際に、含まれる色材の極大吸収波長付近の波長成分が吸収される。これにより、表示装置の色純度を向上できる。さらに、カラーフィルタと異なり、色材濃度をそれほど高くする必要がないため、表示装置の輝度を過度に低下させずに色純度を向上できる。
着色層30に含まれる色材は、優れた色補正機能を有するものの、光線、特に紫外線に対する耐性が十分でない。このため、紫外線が照射されると経時的に劣化し、極大吸収波長付近の光を吸収できなくなる。
本実施形態の光学フィルム1が上述のように表示装置に取り付けられた場合、表示画面に入射する紫外線を含む外光は、基材10を透過してから着色層30に入射する。基材10は高い紫外線遮蔽率を有するため、外光に含まれる紫外線の大部分は基材10を透過せず、着色層30に到達しない。これにより、本願明細書で規定される耐光性試験(キセノンランプ照度60W/cm(300~400nm)、試験機内温度45℃・湿度50%RH条件にて120時間照射)前後の色度差であるΔE*abが、下記式(1):
ΔE*ab≦5 式(1)
を満たすことができる。つまり、着色層30に含まれる色材は劣化しにくく、色補正機能を長時間持続させることができる。
本発明の第二実施形態について、図2を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図2は、本実施形態の光学フィルム1Aの層構成を示す模式断面図である。光学フィルム1Aは、透明の基材10と、基材10の第一面10a側に形成された光学機能層20と、基材10の第二面10b側に形成された着色層30とを備えている。光学フィルム1Aでは光学機能層20として防眩層(Anti Glare Layer:AG層)23を備えている。
防眩層23は、表面に微細な凹凸を有し、この凹凸で外光を散乱させることにより外光の映り込みを低減する層である。防眩層23は、活性エネルギー線硬化性樹脂と、必要に応じて有機微粒子及び/又は無機微粒子とを含有する防眩層形成用組成物を塗布し硬化させることによって形成することができる。防眩層形成用組成物に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂としては、ハードコート層21で説明したものを使用することができる。防眩層23の膜厚は、特に限定されないが、1~10μmであることが好ましい。
防眩層形成用組成物に用いる有機微粒子は、主として防眩層23の表面に微細な凹凸を形成し、外光を拡散させる機能を付与する材料である。有機微粒子としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレン系樹脂等の透光性樹脂材料からなる樹脂粒子を使用できる。屈折率や樹脂粒子の分散性を調整するために、材質(屈折率)の異なる2種類以上の樹脂粒子を混合して使用してもよい。
防眩層形成用組成物に用いる無機微粒子は、主として防眩層23中の有機微粒子の沈降や凝集を調整するための材料である。無機微粒子としては、シリカ微粒子や、金属酸化物微粒子、各種の鉱物微粒子等を使用することができる。シリカ微粒子としては、例えば、コロイダルシリカや(メタ)アクリロイル基等の反応性官能基で表面修飾されたシリカ微粒子等を使用することができる。金属酸化物微粒子としては、例えば、アルミナや酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタニア、ジルコニア等を使用することができる。鉱物微粒子としては、例えば、雲母、合成雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、ベントナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ノントロナイト、マガディアイト、アイラライト、カネマイト、層状チタン酸、スメクタイト、合成スメクタイト等を使用することができる。鉱物微粒子は、天然物及び合成物(置換体、誘導体を含む)のいずれであっても良く、両者の混合物を使用しても良い。鉱物微粒子の中でも、層状有機粘土がより好ましい。層状有機粘土とは、膨潤性粘土の層間に有機オニウムイオンを導入したものをいう。有機オニウムイオンは、膨潤性粘土の陽イオン交換性を利用して有機化することができるものであれば制限されない。鉱物微粒子として、層状有機粘土鉱物を用いる場合、上述した合成スメクタイトを好適に使用できる。合成スメクタイトは、防眩層形成用の塗工液の粘性を増加させ、樹脂粒子及び無機微粒子の沈降を抑制して、光学機能層の表面の凹凸形状を調整する機能を有する。
防眩層形成用組成物は、珪素酸化物、フッ素含有シラン化合物、フルオロアルキルシラザン、フルオロアルキルシラン、フッ素含有珪素系化合物、パーフルオロポリエーテル基含有シランカップリング剤のいずれかを含有しても良い。これらの材料は、防眩層23に撥水性及び/又は撥油性を付与することにより、防汚性を高めることができる。
防眩層23は、材料を偏在させることにより、着色層30側から順に、相対的に屈折率が高い層と、相対的に屈折率が低い層とが積層された層として形成しても良い。材料を偏在させた防眩層23は、例えば、表面修飾したシリカ微粒子又は中空シリカ微粒子を含有する低屈折率材料と、高屈折率材料とを含有する組成物を塗工し、両者の表面自由エネルギーの差を利用して相分離させることにより形成することができる。防眩層23を相分離した2層で構成する場合、着色層30側の相対的に屈折率が高い層の屈折率を1.50~2.40とし、光学フィルム1Aの表面側の相対的に屈折率が低い層の屈折率を1.20~1.55とすることが好ましい。
光学フィルム1Aは、基材10の第一面10a上に防眩層23を形成し、基材10の第二面10b上に着色層30を順次形成することにより製造できる。防眩層23は、例えば各層の構成材料を含む塗工液を塗工し、乾燥することで形成できる。
本発明の第三実施形態について、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態の光学フィルム1Bの層構成を示す模式断面図である。光学フィルム1Bは、透明の基材10と、基材10の第一面10a側に形成された光学機能層20と、基材10の第二面10b側に形成された着色層30とを備えている。光学フィルム1Bでは光学機能層20として防眩層23と、防眩層23上に形成された低屈折率層22とを備えている。
光学フィルム1Bは、基材10の第一面10a上に防眩層23を形成し、防眩層23上に低屈折率層22を順次形成し、基材10の第二面10b上に着色層30を形成することにより製造できる。
本発明の第四実施形態について、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態の光学フィルム1Cの層構成を示す模式断面図である。光学フィルム1Cは、透明の基材10と、基材10の第一面10a側に形成された光学機能層20と、基材10の第二面10b側に形成された着色層30とを備えている。光学フィルム1Cでは光学機能層20として酸素バリア層40と、酸素バリア層40上に形成されたハードコート層21と、ハードコート層21上に形成された低屈折率層22とを備えている。
酸素バリア層40は光透過性を有する透明な層であり、酸素透過度は、10cc/m・day・atm以下であり、5cc/(m・day・atm)以下であることがより好ましく、1cc/(m・day・atm)以下であることがさらに好ましい。酸素バリア層40の形成材料は、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、塩化ビリニデン、シロキサン樹脂等を含有するのが好ましく、三菱ガス化学社製のマクシーブ(登録商標)、株式会社クラレ製のエバール、旭化成株式会社のサランラテックス、サランレジン等を用いることができる。また、酸素バリア層40の厚さは特に限定されず、所望の酸素バリア性が得られる厚さとすればよい。
また、酸素バリア層40には、無機物粒子(無機化合物からなる粒子)が分散していてもよい。無機物粒子により、酸素透過度をより低くでき、着色層30の酸化劣化(退色)をより抑制することができる。無機物粒子の大きさや含有量は、特に限定されず、酸素バリア層40の厚さ等に応じて、適宜、設定すればよい。酸素バリア層40に分散させる無機物粒子の大きさ(最大長)は、酸素バリア層40の厚さ未満であるのが好ましく、小さいほど有利である。なお、酸素バリア層40に分散させる無機物粒子の大きさは、均一でも不均一でもよい。酸素バリア層40に分散する無機物粒子としては、具体的には、シリカ粒子、アルミナ粒子、銀粒子、銅粒子、チタン粒子、ジルコニア粒子、スズ粒子等が挙げられる。
酸素バリア層40は、着色層30より上層の観察者側に積層されていればよい。また、第二及び第三の実施形態に係る光学フィルム1A、1Bにおいて、基材10と防眩層23との間に酸素バリア層が更に設けられていても良い。また、第三の実施形態に係る光学フィルム1Bにおいて、防眩層23と低屈折率層22の間に酸素バリア層が更に設けられていても良い。酸素バリア層を更に設けることによって、第四の実施形態と同様に、色素の酸化による退色をより抑制することができる。
光学フィルム1Cは、基材10の第一面10a上に酸素バリア層40を形成し、酸素バリア層40上にハードコート層21、低屈折率層22を順次形成することにより製造できる。
光学フィルム1Cが上述のように表示装置に取り付けられた場合、外気に含まれる酸素は、酸素バリア層40を透過しなければ着色層に到達しない。これにより外気中の酸素による色材の劣化が抑制され、色補正機能が長時間持続する。
本実施形態において、酸素バリア層40の数や位置は適宜設定できる。例えば、着色層と基材との間に別の酸素バリア層を設け、基材10が酸素バリア層で挟まれた構成としてもよい。
本発明において、光学機能層の構成は、上述したものに限られない。
例えば、低屈折率層と高屈折率層とを複数組み合わせた反射防止層も、本発明における光学機能層の一例である。
本発明に係る光学フィルムについて、実施例及び比較例を用いてさらに説明する。本発明は、以下の各実施例の具体的内容によって何ら限定されない。
(実施例1~11、比較例1~9)
上記実施例及び比較例では、表1、表2に示す層構成の光学フィルムA~Tを作製し、作製したフィルム特性、および有機ELパネルでの表示装置特性をシミュレーションにより評価した。表中、「-」は、その層を有しないことを示す。
Figure 2023103868000003
Figure 2023103868000004
<光学フィルムの作製>
以下、各層の形成方法を説明する。
基材として、以下のものを用いた。
・トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(富士フイルム(株)製、TG60UL、基材厚60μm、紫外線遮蔽率92.9%)。
[着色層の形成]
(着色層形成用組成物 使用材料)
着色層の形成に用いる着色層形成用組成物の使用材料としては、以下のものを用いた。
なお、色材の吸収極大波長、半値幅、及び規定波長範囲での最小透過率波長は、硬化塗膜での特性値である。
<色素(A)>
・第一の色材
Dye-1 ピロメテンコバルト錯体染料(最大吸収波長493nm、半値幅 26nm)
・第二の色材:
Dye-2:テトラアザポルフォリン銅錯体染料(山本化成(株)製、PD-311S、吸収極大波長586nm、半値幅22nm)。
Dye-3 テトラアザポルフィリン銅錯体染料(山田化学工業社製 FDG-007、最大吸収波長 595nm、半値幅 22nm)
・第三の色材:
Dye-4 フタロシアニン銅錯体染料(山田化学社製 FDN-002、400~780nmでの最小透過率波長 780nm)
・第一~第三の色材以外の色材
Dye-5:染料(山田化学工業(株)製、FDG-003、最大吸収波長 545nm、半値幅79nm)
Dye-6:染料(山田化学工業(株)製、FDG-004、最大吸収波長 575nm、半値幅63nm)
<Dye-1の製造例>
5-ホルミル-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(2.5g)を反応容器に封入し、メタノール(50mL)に溶解させた後、47%臭化水素酸(45g)を添加して、1時間還流を行った。析出した固体を濾別することで、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジ-エトキシカルボニル-2,2’-ジピロメテン臭化水素酸塩(2.6g)を得た。
3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジ-エトキシカルボニル-2,2’-ジピロメテン臭化水素酸塩(0.6g)を反応容器に封入し、メタノール(5mL)、トリエチルアミン(0.17g)、酢酸コバルト四水和物(0.18g)を添加し、2時間還流を行った。析出した固体を濾別することで、Dye-1(0.42g)を得た。
<活性エネルギー線硬化性樹脂(B)>
・樹脂(1):上記式(1)のRがCH、RがCH、Xが単結合である、アミン構造を有する樹脂(分子量120000)。
・樹脂(2):上記式(2)のRがCH、RがH、Xが単結合である、フェノール構造を有する樹脂(分子量51500)。
・UA-306H:ペンタエリスリトールトリアクリレート ヘキサメチレンジイソシアネート ウレタンプレポリマー(共栄社化学(株)製、UA-306H)。
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。
・PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレート。
<樹脂(1)の製造例>
メタクリル酸1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル(昭和電工マテリアルズ(株)製、FA-711MM)2.4g、メタクリル酸メチル(関東化学(株)製)5.6g、シクロヘキサノン(関東化学(株)製)31g、2,2‘-アゾビス(イソブチロニトリル)(富士フイルム和光純薬(株)製)0.11gを反応容器に入れ、窒素ガス雰囲気下、70℃で8時間加熱攪拌した。その後、100℃で1時間加熱攪拌を行うことでポリマー溶液を得た。このポリマー溶液をメタノール(関東化学(株)製)400mL中へ注ぐことで生じた析出物をろ過、乾燥することでメタクリル酸1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル:メタクリル酸メチル=15:85[mоl%]で共重合された樹脂1を得た。
<樹脂(2)の製造例>
メタクリル酸4-ヒドロキシフェニル(昭和電工(株)製、ショウノール ARP-029P)2.4g、メタクリル酸メチル(関東化学(株)製)5.6g、シクロヘキサノン(関東化学(株)製)32g、2,2‘-アゾビス(イソブチロニトリル)(富士フイルム和光純薬(株)製)0.11gを反応容器に入れ、窒素ガス雰囲気下、70℃で8時間加熱攪拌した。その後、100℃で1時間加熱攪拌を行うことでポリマー溶液を得た。このポリマー溶液をメタノール(関東化学(株)製)400mL中へ注ぐことで生じた析出物をろ過、乾燥することでメタクリル酸4-ヒドロキシフェニル:メタクリル酸メチル=19:81[mоl%]で共重合された樹脂2を得た。
100℃で1時間の追加加熱攪拌を行うことで、開始剤である2,2‘-アゾビス(イソブチロニトリル)を完全に分解させることができ、残存開始剤による光学フィルムの劣化を抑制することができる。
また、ポリマー溶液をメタノール中へ注ぐことで、未反応のモノマーや重合溶媒、開始剤の分解物などを除くことができ、光学フィルムの劣化を抑制することができる。
<光重合開始剤(C)>
アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤:Omnirad TPO(IGM Resins B.V.社製)を使用した。
<溶剤(D)>
メチルエチルケトンおよび酢酸メチルを適宜混合して使用した。
<添加剤(E)>
・一重項酸素(1O)クエンチャー:ビス(ジブチルジチオカルバミン酸)ニッケル(II)、(東京化成工業(株)製 D1781)
・低分子ヒンダードアミン系光安定剤(HALS):BASFジャパン(株)製 Tinuvin(登録商標)249(分子量482)
・紫外線吸収剤:(BASFジャパン(株)製 Tinuvin(登録商標)479(ヒドロキシフェニルトリアジン系)
(着色層の形成)
基材の一方の面に、表3に示す着色層形成用組成物を塗布し、80℃のオーブンで60秒間乾燥させた。その後、紫外線照射装置を用いて照射線量150mJ/cm(フュージョンUVシステムズジャパン社製、光源Hバルブ)で紫外線照射を行うことにより塗膜を硬化させて着色層1~15を形成した。なお、添加量は質量比(質量%)である。表中、「-」は、その成分を含有しないことを示す。
Figure 2023103868000005
[機能層の形成:酸素バリア層]
(酸素バリア層形成用組成物)
・バインダー用ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂、クラレポバール(登録商標)PVA-117((株)クラレ製)80質量%水溶液。
(酸素バリア層の形成)
表1に示す実施例9の透明基材上に、上記の酸素バリア層形成用組成物を塗布し、乾燥させ、酸素透過度が1cm/(m・day・atm)である酸素バリア層を形成した。
[機能層の形成:ハードコート層]
(ハードコート層形成用組成物 使用材料)
ハードコート層の形成に用いるハードコート層形成用組成物の使用材料として、下記のものを用いた。
・活性エネルギー線硬化性樹脂
UA-306H:ペンタエリスリトールトリアクリレート ヘキサメチレンジイソシアネート ウレタンプレポリマー(共栄社化学(株)製、UA-306H)。
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。
PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレート。
・光重合開始剤
Omnirad TPO:アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤(IGM Resins B.V.社製)。
・添加剤(紫外線(UV)吸収剤)
Tinuvin479:ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、Tinuvin(登録商標)479(BASFジャパン(株)製)。
LA-36:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、アデカスタブ(登録商標)LA-36((株)ADEKA製)。
・溶剤
MEK:メチルエチルケトン。
酢酸メチル
(ハードコート層の形成)
表1、表2に示す透明基材又は酸素バリア層又は着色層上に、表4に示すハードコート層形成用組成物を塗布し、80℃のオーブンで60秒間乾燥させた。その後、紫外線照射装置を用いて照射線量150mJ/cm(フュージョンUVシステムズジャパン(株)製、光源Hバルブ)で紫外線照射を行うことにより塗膜を硬化させ、硬化後の膜厚が5.0μmとなるようハードコート層を形成した。なお、添加量は質量比(質量%)である。表中、「-」は、その成分を含有しないことを示す。
Figure 2023103868000006
[機能層の形成:防眩層]
(防眩層形成用組成物)
防眩層の形成に用いる防眩層形成用組成物として、下記のものを用いた。
・活性エネルギー線硬化性樹脂
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ライトアクリレートPE-3A(共栄社化学(株)製、屈折率1.52) 43.7質量部。
・光重合開始剤
Omnirad TPO(IGM Resins B.V.社製) 4.55質量部。
・樹脂粒子
スチレン-メタクリル酸メチル共重合体粒子(屈折率1.515、平均粒径2.0μm) 0.5質量部。
・無機微粒子
合成スクメタイト 0.25質量部。
アルミナナノ粒子(平均粒径40nm) 1.0質量部。
・溶剤
トルエン 15質量部。
イソプロピルアルコール 35質量部。
表1に示す透明基材上に、上記の防眩層形成用組成物を塗布し、80℃のオーブンで60秒間乾燥させた。その後、紫外線照射装置を用いて照射線量150mJ/cm(フュージョンUVシステムズジャパン(株)製、光源Hバルブ)で紫外線照射を行うことにより塗膜を硬化させ、硬化後の膜厚が5.0μmとなるよう防眩層を形成した。
[機能層の形成:低屈折率層]
(低屈折率層形成用組成物)
低屈折率層形成に用いる低屈折層形成用組成物として下記のものを用いた。
・屈折率調整剤:
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径75nm、固形分20%、溶剤メチルイソブチ
ルケトン) 8.5質量部
・防汚性付与剤:
オプツールAR-110(ダイキン工業社製、固形分15%、溶剤メチルイソブチルケトン) 5.6質量部
・活性エネルギー線硬化樹脂:
ペンタエリスリトールトリアクリレート 0.4質量部
・開始剤:
Omnirad 184(IGM Resins B.V.社製) 0.07質量部
・レベリング剤:
RS-77(DIC社製) 1.7質量部
・溶剤:
メチルイソブチルケトン 83.73質量部
(低屈折率層の形成)
表1、表2に示すハードコート層または防眩層に、上記組成の低屈折率層形成用組成物を塗布し、80℃のオーブンで60秒間乾燥させ、その後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量200mJ/cmで紫外線照射を行うことにより塗膜を硬化させて、硬化後の膜厚が100nmである低屈折率層を形成した。
[フィルム特性評価]
各例の光学フィルムに対し、以下の評価を行った。
(着色層より上層の紫外線遮蔽率)
着色層より上層に透明基材となる場合は、基材を自動分光光度計((株)日立製作所製、U-4100)を用いて透過率を測定した。また、着色層が基材より上層にくる場合は、JIS-K5600-5-6:1999付着性試験準拠の透明感圧付着テープを用いて着色層より上層を剥離し、自動分光光度計((株)日立製作所製、U-4100)を用い、粘着テープをリファレンスとして着色層上層の透過率を測定した。これらの透過率を用いて、紫外域(290nm~400nm)の平均透過率[%]を算出し、紫外線遮蔽率[%]を100%から紫外域(290nm~400nm)の平均透過率[%]を引いた値として算出した。
(耐光性試験)
キセノンウェザーメーター試験機(スガ試験機株式会社製、X75)を用い、キセノンランプ照度60W/cm(300~400nm)、試験機内温度45℃・湿度50%RH条件にて120時間試験し、試験前後に自動分光光度計((株)日立製作所製、U-4100)を用いて透過率測定を行い、上述の第一範囲ないし第三範囲の中で試験前に最小の透過率を示した波長λでの試験前後透過率差ΔTを算出した。透過率差はゼロに近い方が良好である。
(耐熱性試験)
各例に係る光学フィルムを90℃にて500時間保管した。保管の前後に自動分光光度計(U-4100)を用いて透過率測定を行い、上述の第一範囲ないし第三範囲の中で保管前に最小の透過率を示した波長λにおける保管前後の透過率差ΔTを算出した。透過率差はゼロに近い方が良好である。
[表示装置特性評価]
得られた光学フィルムC、F、G、およびQ~Tを用いた表示装置について以下のように表示装置特性をシミュレーションにより評価した。シミュレーションにおいて、表示装置は、光学フィルムを有機EL表示装置(対象物)に接合した構成とした。
なお、光学フィルムを接合する対象物である有機EL表示装置では、白表示は図6に示すような分光スペクトルとなり、赤色表示、緑色表示、青色表示時は図7に示すような単独スペクトルとなる。
(白表示特性)
得られた光学フィルムの透過率を自動分光光度計((株)日立製作所製、U-4100)を用いて測定し、この光学フィルムの透過率に、図6に示す、光学フィルムを介さない有機EL表示装置の白表示時の単独の分光スペクトルを掛け合わせて、光学フィルム透過後の分光スペクトルを算出した。有機EL表示装置の白表示時の単独でのスペクトル、及び光学フィルム透過後の分光スペクトルのそれぞれに比視感度をかけてY値を算出し、有機EL表示装置の白表示時の単独でのスペクトルから得られるY値を100とした時の比率を効率とすることで、表示装置の透過特性の指標として評価した。
(色再現性)
得られた光学フィルムの透過率を自動分光光度計((株)日立製作所製、U-4100)を用いて測定し、この光学フィルムの透過率に、図7に示す、光学フィルムを介さない有機EL表示装置の赤色表示、緑色表示、青色表示時の単独スペクトルを掛け合わせて、光学フィルム透過後のCIE(国際照明委員会:Commission international de l’eclairage)1931表色系の赤、緑、青単色それぞれの色度(x、y)を算出した。次に、得られた赤、緑、青単色の色度を結んで得られる三角形と、DCI(Digital Cinema Initiatives)が提唱するDCI―P3の3原色、赤(x=0.680、y=0.320)、緑(x=0.265、y=0.690)、青(x=0.150、y=0.060)を結ぶ三角形、それぞれと比較して重なり合う面積を求めることで各規格の包含率を算出し、色再現性の指標として評価した。
表1、2に示す光学フィルムA~Pの光学フィルム特性評価として、着色層より上層の紫外線遮蔽率、耐光性試験、耐熱性試験の結果を表5、表6に、光学フィルムC、F、G及びQ~Tを用いた表示装置での特性評価として、白表示特性、色再現性を表7に示した。
Figure 2023103868000007
Figure 2023103868000008
Figure 2023103868000009
表5、表6の結果より、本発明の色素(A)、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)、光重合開始剤(C)、溶剤(D)を備える着色層形成用組成物を用いた着色層を備えた光学フィルム(実施例1~10)は、耐光性、耐熱性に優れる。添加剤(E)として、一重項酸素クエンチャーをさらに加えた着色層形成用組成物の着色層を備える光学フィルムはさらに耐光性が良化した。また、光学フィルムの着色層上に紫外線遮蔽率85%以上の紫外線吸収能をもつ透明基材、または機能層を備えた場合、着色層内に紫外線吸収能を持たせた場合に比較し、大幅に耐光性が向上した。また本発明の着色層上に酸素バリア層を備えた場合には、さらに耐光性が向上した。
また、表7の結果より、本発明の実施例に係る光学フィルムを備えた表示装置1、2、および3は、着色層を有さない光学フィルムを適用した表示装置4と比較し、色再現性に優れていた。また、第一範囲ないし第三範囲のうち2つで透過率が50%未満となる着色層を有する光学フィルムを適用した表示装置5と比較し、大幅に白表示特性を向上させることができ、色再現性とのバランスに優れていた。
また、吸収波長帯が本発明の波長域と異なる着色層を有する光学フィルムを適用した表示装置6と比較しても、白表示特性と色再現性のバランスに優れていた。
以上、本発明について、実施形態および実施例を用いて説明したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせなども含まれる。
例えば、防眩層に紫外線吸収能を付与してさらに耐光性を高めてもよい。
機能層に防汚層を含めることができる。防汚層は、撥水性及び撥油性の双方又はいずれか一方を付与することにより、防汚性を高めるものである。防汚層としては、珪素酸化物、フッ素含有シラン化合物、フルオロアルキルシラザン、フルオロアルキルシラン、フッ素含有珪素系化合物、パーフルオロポリエーテル基含有シランカップリング剤等の防汚剤を含有する層が挙げられる。
防汚層は、機能層の最表面に設けられてもよく、上述した機能層のうち、最表面となる層に防汚剤を配合することにより、防汚層として機能させてもよい。
機能層に帯電防止層を含めることができる。帯電防止層としては、例えば、アンチモンをドープした酸化錫(ATO)、スズをドープした酸化インジウム(ITO)等の金属酸化物微粒子、高分子型導電性組成物、4級アンモニウム塩等の帯電防止剤を含有する層が挙げられる。
帯電防止層は、機能層の最表面に設けられてもよいし、機能層と透明基材との間に設けられてもよい。あるいは、上述した機能層を構成するいずれかの層に帯電防止剤を配合することにより、帯電防止層として機能させてもよい。帯電防止層を設ける場合、光学フィルムの表面抵抗値は、1.0×10~1.0×1012(Ω/cm)であることが好ましい。
本発明は、表示装置に用いられる光学フィルムに適用できる。
1、1A、1B、1C 光学フィルム
10 基材
10a 第一面
10b 第二面
20 光学機能層
21 ハードコート層
22 低屈折率層
23 防眩層
30 着色層
40 酸素バリア層

Claims (10)

  1. 色素(A)と、活性エネルギー線硬化性樹脂(B)と、光重合開始剤(C)と、溶剤(D)と、を含有し、
    前記色素(A)は、
    吸収極大波長が470~530nmの第一範囲内にあり、吸光スペクトルの半値幅が15~45nmである第一の色材と、
    吸収極大波長が560~620nmの第二範囲内にあり、吸光スペクトルの半値幅が15~55nmである第二の色材と、
    400~780nmの波長の範囲において最も透過率の低い波長が650nm以上780nm以下の第三範囲内にある第三の色材と、の少なくとも一つを含有し、
    前記第一範囲、前記第二範囲、および前記第三範囲のうち一つのみにおいて最小透過率が1%以上50%未満であり、
    前記活性エネルギー線硬化性樹脂(B)は、アミン構造を有する樹脂を含有する、着色層形成用組成物。
  2. 前記活性エネルギー線硬化性樹脂(B)が、下記式(1)で表される構造単位を含むポリマーである、
    請求項1に記載の着色層形成用組成物。
    Figure 2023103868000010
    [式(1)において、Rは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシ基、炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下のアルコキシカルボニル基、炭素数10以下のアルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、炭素数10以下のアシルアミノスルホニル基、炭素数10以下のアルコキシ基、炭素数10以下のアルキルチオ基、炭素数10以下のアリールオキシ基、ニトロ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数10以下のアシルオキシ基、炭素数10以下のアシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素数10以下のアリール基、置換アミノ基、置換ウレイド基、置換ホスホノ基、又は複素環基を表し、Rは、水素原子又は炭素数30以下のアルキル基を表し、Xは、単結合、エステル基、炭素数30以下の脂肪族アルキル鎖、芳香族鎖、ポリエチレングリコール鎖、又はこれらを組み合わせてなる連結基を表し、いずれもスピロジオキサン環を含んでもよい。]
  3. 前記活性エネルギー線硬化性樹脂(B)が、下記式(2)で表される構造単位を含むポリマーをさらに含有する、請求項1に記載の着色層形成用組成物。
    Figure 2023103868000011
    [式(2)において、Rは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシ基、炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下のアルコキシカルボニル基、炭素数10以下のアルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、炭素数10以下のアシルアミノスルホニル基、炭素数10以下のアルコキシ基、炭素数10以下のアルキルチオ基、炭素数10以下のアリールオキシ基、ニトロ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数10以下のアシルオキシ基、炭素数10以下のアシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素数10以下のアリール基、置換アミノ基、置換ウレイド基、置換ホスホノ基、又は複素環基を表し、Rは、水素原子又は炭素数30以下のアルキル基を表し、Xは、単結合、エステル基、炭素数30以下の脂肪族アルキル鎖、芳香族鎖、ポリエチレングリコール鎖、又はこれらを組み合わせてなる連結基を表し、いずれもスピロジオキサン環を含んでもよい。]
  4. ラジカル補捉剤、過酸化物分解剤、および一重項酸素クエンチャーから選択される1種以上を含む添加剤(E)をさらに含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の着色層形成用組成物。
  5. 前記一重項酸素クエンチャーが、ジアルキルホスフェート、ジアルキルジチオカルバネート、又はベンゼンジチオール、及びこれらの遷移金属錯体である、請求項4に記載の着色層形成用組成物。
  6. 前記色素(A)が、ポルフィリン構造、メロシアニン構造、フタロシアニン構造、アゾ構造、シアニン構造、スクアリリウム構造、クマリン構造、ポリエン構造、キノン構造、テトラジポルフィリン構造、ピロメテン構造及びインジゴ構造のいずれかを有する化合物並びにその金属錯体からなる群から選択される1種以上の化合物を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の着色層形成用組成物。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の着色層形成用組成物の硬化物である着色層と、
    前記着色層の一方の面に位置する透明基材と、
    前記着色層の一方又は他方の面に位置する機能層と、を有し、
    前記透明基材及び前記機能層の一方又は双方が、JIS L1925に記載の方法に準じて測定される紫外線遮蔽率が85%以上であり、
    前記機能層が、反射防止層又は防眩層として機能する、光学フィルム。
  8. 前記機能層として、酸素透過度が10cm/(m・day・atm)以下である酸素バリア層をさらに有する、請求項7に記載の光学フィルム。
  9. 前記機能層として、帯電防止層又は防汚層をさらに有する、請求項7または8に記載の光学フィルム。
  10. 請求項7から9のいずれか一項に記載の光学フィルムを備える、表示装置。
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