JP2023102713A - 皮膚外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】リポソームによるバリア機能とバイセル構造体による浸透感を兼ね備えた、エモリエント感の高い皮膚外用組成物を提供すること。【解決手段】リポソームとバイセル構造体とを含有する皮膚外用組成物であって、リポソームが、成分(A)リン脂質、成分(B)フィトステロール、成分(C)IOB値が2.0~5.0の多価アルコール、を含有し、バイセル構造体が、成分(D)リン脂質、成分(E)セラミド類、成分(F)ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンスタノールエーテル、及び平均付加モル数が5~20のポリグリセリンと炭素数10~22の脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤、成分(G)プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、からなる群から選ばれる少なくとも一種の二価アルコール、を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚外用組成物に関する。
リン脂質の閉鎖小胞であるリポソームは、医薬品分野、化粧料分野において、有効成分のデリバリーや角層貯留効果を目的としたスキンケア基材として、広く応用されているが、近年、化粧料分野においては、より高いスキンケア効果と幅広い感触の選択が求められるようになり、様々な試みがなされている(例えば、特許文献1、2参照)。
一方、バイセル構造体(例えば、特許文献3参照)は、長鎖リン脂質で構成された二重層平板膜の端部を、短鎖リン脂質等の界面活性剤でカバーしたディスク状の分子集合体であるが、最少の脂質二分子膜モデルとして生体膜の研究に利用されてきた。近年では、バイセル構造体を皮膚に適用することで、角層内部へ浸透し角層のラメラ構造に影響することも知られており、キャリアとしても注目され始めている。
特開2012-184182号公報 特開2019-119735号公報 特開2020-019764号公報
そこで、新たな感触を求めて、リポソームとバイセル構造体とを配合して皮膚外用組成物とすることを試みたところ、両粒子が衝突等することにより、リポソームとバイセル構造体、各々の粒子形態が変化してしまう場合があり、組成物の保存安定性や良好な感触を維持する点において懸念が生じるため、両粒子を長期にわたり安定に共存させる必要があった。
よって本発明では、リポソームとバイセル構造体の両粒子が、各々長期にわたり安定であることにより、リポソームによるバリア機能とバイセル構造体による浸透感を兼ね備えた、エモリエント感の高い皮膚外用組成物を提供することを目的とする。
かかる事情を鑑み、本発明者は鋭意研究の結果、リポソームとバイセル構造体それぞれの組成を検討し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下に関するものである。
[1]リポソームとバイセル構造体とを含有する皮膚外用組成物であって、
前記リポソームが、成分(A)リン脂質、成分(B)フィトステロール、成分(C)IOB値が2.0~5.0の多価アルコール、を含有するリポソームであり、
前記バイセル構造体が、成分(D)リン脂質、成分(E)セラミド類、成分(F)ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンスタノールエーテル、及び平均付加モル数が5~20のポリグリセリンと炭素数10~22の脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤、成分(G)プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、からなる群から選ばれる少なくとも一種の二価アルコール、を含有し、前記成分(D)と前記成分(F)との含有質量割合(D)/(F)が0.2~1.6であり、前記成分(D)及び前記成分(F)の合計に対する前記成分(E)の含有質量割合(E)/{(D)+(F)}が0.1~0.8であるバイセル構造体であり、
さらに前記リポソーム中の成分(A)及び(B)の合計量と、前記バイセル構造体の成分(D)~(F)の合計量が、質量比で200:1~1:1である皮膚外用組成物。
[2]さらに成分(H)アニオン性高分子を含有する[1]に記載の皮膚外用組成物。
[3]前記成分(H)が、カルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーから選ばれる1種又は2種以上を含有する[1]又は[2]に記載の皮膚外用組成物。
本発明の皮膚外用組成物は、リポソームとバイセル構造体の共存安定性に優れるため、皮膚に適用した際の浸透感と塗布後の膜感が良好であり、連用後のハリ感に優れるものである。そのため、本発明の皮膚外用組成物は、エモリエント効果の高いスキンケア化粧料、アンチエイジング化粧料等として有用なものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。本明細書において、範囲を示す「X~Y」は、XおよびYを含み、「X以上Y以下」を意味する。
(リポソーム)
本明細書において「リポソーム」とは、水性溶媒中に分散された、脂質二分子膜を有する球状の閉鎖小胞体を指し、水性溶媒中に成分(A)~(C)を分散することにより、リポソーム分散液として得られる。当該分散液の偏光顕微鏡観察で、マルテーゼクロス像が観察される。
(成分(A):リン脂質)
本発明中のリポソームに用いられる成分(A)リン脂質は、分子構造中にリン酸エステル部位を持つ脂質であり、具体的には、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、スフィンゴミエリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロールおよびホスファチジン酸等を挙げることができる。これらの中でも、リポソーム組成物の安定性の観点から、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミンが好ましく、ホスファチジルコリン(PC)がより好ましい。具体的には、その由来によって組成が異なる、上記リン脂質の混合物を用いることができ、通常の化粧品、医薬部外品、医薬品等に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、大豆由来リン脂質、大豆由来水素添加リン脂質、大豆由来リゾリン脂質、大豆由来水素添加リゾリン脂質、卵黄由来リン脂質、卵黄由来水素添加リン脂質、卵黄由来リゾリン脂質、卵黄由来水素添加リゾリン脂質、が挙げられ、必要に応じてこれらの1種又は2種以上を用いることができる。安定性の観点から、好ましくは、大豆由来水素添加リン脂質、大豆由来水素添加リゾリン脂質、卵黄由来水素添加リン脂質、卵黄由来水素添加リゾリン脂質が挙げられ、より好ましくは、大豆由来水素添加リン脂質、大豆由来水素添加リゾリン脂質が挙げられ、それらの中でも、リポソームの安定性の観点から、PC純度が高いもの(好ましくは70質量%以上)を好ましく用いることができる。具体的には、NIKKOLレシノールS-10E(日光ケミカルズ社製)、ベイシスLS-60HR(日清オイリオグループ社製)、卵黄レシチンPL-100P(キューピー社製)、HSL-70(ワイエムシィ社製)等の市販品を用いることができる。
成分(A)は、リポソームの脂質二分子膜を形成する主成分として含有されるものである。また本発明においては、リン脂質自体が持つ保湿効果や皮膚親和性により、他の有効成分と相乗して、本発明の皮膚外用組成物に、より高い保湿効果を付与することができる。
本発明における成分(A)の含有量は、特に制限されるものではないが、リポソームの安定性、リポソームとバイセル構造体の共存安定性等の観点から、皮膚外用組成物中0.5~10質量%(以下、単に「%」と表記する)の範囲であることが好ましく、1.0~7.0%の範囲であることがより好ましく、1.5~5%の範囲であることがさらにより好ましい。
(成分(B):フィトステロール)
本発明中のリポソームに用いられる成分(B)フィトステロールは、ステロール類の一種であるが、大豆やナタネ等の植物に微量含まれている成分であり、βシトステロール、カンペステロール、スティグマステロール、ブラシカステロール等の複数のステロールの混合物である。成分(B)は、脂質二分子膜構造の安定性に寄与しており、成分(A)と組み合わせることにより、リポソームの保存安定性を向上させることができる。また、コレステロール等のその他ステロール類よりも分子量が大きく、複数のステロールの混合物であることから、本発明の皮膚外用組成物にツヤ感及びハリ感等を付与することができる。市販品としては、フィトステロールQI(エーザイフード・ケミカル社製)等が挙げられる。
本発明における成分(B)の含有量は、特に制限されるものではないが、リポソームの安定性、ハリ感等の観点から、皮膚外用組成物中0.05~2.0%の範囲であることが好ましく、0.1~1.5%の範囲であることがより好ましく、0.1~1.0%の範囲であることがさらに好ましい。
また本発明において、成分(A)と成分(B)の含有質量割合(A)/(B)は、特に制限されるものではないが、リポソームの安定性、リポソームとバイセル構造体の共存安定性等の観点から、1~30の範囲であることが好ましく、2~10の範囲であることがより好ましく、2~6の範囲であることがさらに好ましい。
(成分(C):IOB値が2.0~5.0の多価アルコール)
本発明中のリポソームに用いられる成分(C)の多価アルコールは、分子内にヒドロキシル基を2つ以上有する構造をもつものであり、通常の化粧品、医薬部外品、医薬品等に使用されるものであれば、特に限定されないが、そのIOB値(複数種を用いる場合は加重平均)が2.0~5.0のものである。
なお、本発明におけるIOB値とは、有機概念図(藤田穆、有機化合物の予測と有機概念図、化学の領域VOL).11,No.10(1957)719-715)に基づき求められる値である。より詳しくは、この有機概念図では、化合物の物理化学的物性について、主にファンデルワールス(Van Der Waals)力による物性の程度を「有機性」、主に電気的親和力による物性の程度を「無機性」と定義して表現する値である。IOB値は、無機性(inorganic)と有機性(organic)のバランスを示す指標であり、IOB値=無機性値/有機性値として表される。この値が大きい化合物ほど親水性の性質、極性が高い性質を示す化合物と言える。
成分(C)として具体的には、1,3-ブチレングリコール(IOB値=2.5)、ジグリセリン(IOB値=3.5)、プロピレングリコール(IOB値=3.3)、グリセリン(IOB値=5.0)、ソルビトール(IOB値=5.0)等が挙げられ、リポソームの安定性、フィトステロールの結晶抑制等の観点から、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリンから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましく、さらに1,3-ブチレングリコール及びグリセリンの組み合わせであることが好ましい。
本発明における成分(C)の含有量は、特に制限されるものではないが、リポソーム組成物の安定性等の観点から、皮膚外用組成物中5~40%の範囲であることが好ましく、5~30%の範囲であることがより好ましく、10~30%の範囲であることがさらに好ましい。
本発明中のリポソームは、前述のように、水性溶媒に分散されたリポソーム分散液として存在するため、当該分散液は、水、低級アルコール等の水性成分を含有する。水としては、例えば、精製水の他、硬水、軟水、天然水、上水道水、海水、海洋深層水、電解アルカリイオン水、電解酸性イオン水、イオン水、クラスター水や、ラベンダー水、ローズ水、オレンジフラワー水などの植物由来の水蒸気蒸留水等の水を挙げることができる。また、成分(A)~(C)以外に、油剤、界面活性剤、水溶性高分子、各種美容有効成分、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、香料等を、リポソームの構造を損なわない範囲で適宜、含有することができる。
前記リポソーム分散液の製造のためには、当業者に知られた常法をもちいることができる。特に制限されるものではないが、例えば、成分(A)~(C)をあらかじめ加熱して均一に混合しておき、そこに攪拌しながら加熱した水性成分を添加してリポソーム分散液を得る。続いて高圧処理を行ってもよい。ここで、得られたリポソーム分散液について、直交ニコル下で偏光顕微鏡観察を行い、マルテーゼクロス像を確認することにより、脂質二分子膜が形成されていることを確認可能である。
本発明中のリポソームの平均粒子径は、特に制限されるものではないが、本発明の効果をより好適に発揮する観点から、50~300nmであることが好ましく、100~250nmであることがより好ましく、100~200nmであることがさらに好ましい。なお、本発明のリポソーム組成物の平均粒子径は、リアルタイムナノ粒子径測定装置DelsaMax CORE(ベックマン・コールター株式会社製)にて測定できる。
(バイセル構造体)
本明細書における「バイセル構造体」とは、脂質二分子膜を有する平板膜の端部を短鎖リン脂質等の界面活性剤でカバーしたディスク状の分子構造体を指し、当該構造体が水性溶媒中に分散された分散液の状態で得られる。
(成分(D):リン脂質)
本発明中のバイセル構造体に用いられる成分(D)リン脂質は、前述のリポソーム中に用いられる成分(A)と同様である。成分(D)は、バイセル構造体の、主に二分子膜構造の構成成分として用いられるものであり、成分(A)とは独立に、最適なものを選択し得るが、皮膚外用組成物としての安定性の観点から、成分(A)と同種のリン脂質であることが好ましい。また、リン脂質自体が持つ保湿効果や皮膚親和性により、本発明の皮膚外用組成物に、より高い浸透感や保湿効果を付与することが出来る。
本発明における成分(D)の含有量は、特に限定されないが、皮膚外用組成物中0.001~5%が好ましく、0.005~3%がより好ましい。この範囲であれば、より経時安定性に優れる組成物を得ることができる。
(成分(E):セラミド類)
本発明中のバイセル構造体に用いられる成分(E)セラミド類は、分子中に1個以上の長鎖の直鎖および/もしくは分岐アルキル又はアルケニル基、更に、少なくとも2個以上の水酸基、1個以上のアミド基(および/またはアミノ基)を有する非イオン系両親媒性物質、あるいは当該非イオン系両親媒性物質の水酸基にホスファチジルコリン残基、または糖残基が結合した誘導体であり、天然抽出物であっても、合成物であってもよい。通常、化粧料等に使用できる物であれば限定されないが、例えば、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシン及びそれらの長鎖脂肪酸アミドであるセラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド3B、セラミド4、セラミド5、セラミド6、セラミド6I、セラミド6IIなどの天然セラミド類;スフィンゴシン、フィトスフィンゴシンのリン脂質誘導体であるスフィンゴミエリン、フィトスフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質;それらの配糖体であるセレブロシドやガングリオシドなどのスフィンゴ糖脂質およびフィトスフィンゴ糖脂質などが例示され、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ベシクル構造体の安定性の観点から、天然セラミド類が好ましく、特にセラミド2、セラミド3が好ましい。天然セラミド類の市販品としては、例えば、Ceramide I、Ceramide III、Ceramide VI(以上、EVONIC社製)、セラミド TIC-001(高砂香料社製)、CERAMIDE 2(クローダジャパン社製)、CERAMIDE3(コスモファーム社製)、Ceracare AC45(NFC Corporation社製)等が挙げられる。成分(E)は、成分(D)と共に、バイセル構造体の主に平板部を構成する成分として、バイセル構造体の安定性に寄与し得る。
本発明における成分(E)の含有量は、特に限定されないが、皮膚外用組成物中0.003~3%が好ましく、0.005~2%がより好ましい。この範囲であれば、より経時安定性に優れる組成物を得ることができる。
(成分(F):ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンスタノールエーテル、及び平均付加モル数が5~20のポリグリセリンと炭素数10~22の脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤)
本発明中のバイセル構造体に用いられる成分(F)は、バイセル構造体の主に端部を構成する成分として、バイセル構造体の安定性に寄与し得る成分であり、ステロールあるいはスタノールにポリオキシエチレン鎖が付加した構造、及び平均付加モル数5~20のポリグリセリン鎖に炭素数10~22の脂肪酸がエステル化した構造からなる群から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤である。
ステロールあるいはスタノールにポリオキシエチレン鎖が付加した構造の界面活性剤として、親水部に相当するエチレンオキサイドの平均付加モル数は、特に制限されないが、10~30であることが好ましく、20~30であることがより好ましい。また、疎水部としてはフィトステロールが好ましい。具体的には、バイセル構造体の形成率や、経時安定性の観点で、POE(30)フィトステリルエーテルがさらにより好ましく、その市販品としては、NIKKOL BPS-30(日光ケミカルズ社製)等が挙げられる。
平均付加モル数5~20のポリグリセリン鎖に炭素数10~22の脂肪酸がエステル化した構造の界面活性剤として、親水部に相当するグリセリンの平均付加モル数は5~20であり、10~20であることがより好ましい。疎水部としての脂肪酸は、直鎖あるいは分岐を有するものであって良く、飽和あるいは不飽和であってもよいが、その炭素数は10~22であり、12~18であることがより好ましい。具体的には、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10等が挙げられ、バイセル構造体の形成率や、経時安定性の観点で、オレイン酸ポリグリセリル-10がさらにより好ましく、その市販品としては、NIKKOL DECAGLYN 1-OV(日光ケミカルズ社製)等が挙げられる。
本発明における成分(F)の含有量は、特に限定されないが、皮膚外用組成物中0.001~3%が好ましく、0.005~2%がより好ましい。この範囲であれば、より経時安定性に優れ、さらに浸透感に優れる組成物を得ることができる。
本発明中のバイセル構造体において、成分(D)と成分(F)との含有質量割合(D)/(F)は0.2~1.6である。含有質量割合(D)/(F)が0.2未満、もしくは、1.6を超えると、バイセル構造体の形成率に優れない場合がある。また、成分(D)及び成分(F)の合計に対する成分(E)の含有質量割合(E)/{(D)+(F)}は0.1~0.8である。含有質量割合(E)/{(D)+(F)}が0.1未満、もしくは、0.8を超えると、バイセル構造体の形成率に優れない場合や、経時安定性に優れない場合がある。含有質量割合(E)/{(D)+(F)}は、経時安定性の点から、0.1~0.5がより好ましい。この範囲であれば、本発明の皮膚外用組成物において、バイセル構造体をリポソームと共存させるにあたり、よりバイセル構造体の形状保持性を高めることができるため、好ましい。
(成分(G):プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、からなる群から選ばれる少なくとも一種の二価アルコール)
本発明中のバイセル構造体に用いられる成分(G)は、より経時安定性に優れるバイセル構造体を調製するための溶媒であり、必要に応じて、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、セラミド類の溶解性の観点から、ジプロピレングリコールであることが好ましい。
本発明における成分(G)の含有量は、特に限定されないが、皮膚外用組成物中0.01~20%が好ましく、0.03~10%がより好ましい。この範囲であれば、バイセル構造体を含有する組成物の経時安定性が特に優れることから好ましい。
本発明中のバイセル構造体は、前述のように、水性溶媒に分散されたバイセル構造体分散液として存在するため、当該分散液は、水、低級アルコール等の水性成分を含有する。水としては、例えば、精製水の他、硬水、軟水、天然水、上水道水、海水、海洋深層水、電解アルカリイオン水、電解酸性イオン水、イオン水、クラスター水や、ラベンダー水、ローズ水、オレンジフラワー水などの植物由来の水蒸気蒸留水等の水を用いることができる。またバイセル構造体の形成を妨げない範囲で、成分(D)~(G)以外の通常の化粧料等に配合される任意成分、具体的には、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、美容有効成分等を含有することができる。
本発明中のバイセル構造体は、特に限定されず、通常の化粧料等を製造する種々の方法によって製造することができるが、成分(G)に、成分(D)、成分(E)、成分(F)を分散した後、水性溶媒と混合撹拌して製造する製造方法が、収率の高さや、特殊な装置(例えば、高圧乳化装置等)を必要としない点から、量産に適しており、好ましい。具体的には、温度80℃程度に加熱した成分(G)に、成分(D)、成分(E)及び成分(F)を分散させ、該溶液を温度80℃程度に加熱した水性溶媒に加え混合撹拌した後、徐々に室温まで冷却し、必要に応じて任意成分を添加し、混合撹拌を行う。調製時及び冷却時の撹拌方法についても、特に限定されない。
以上のようにして本発明のバイセル組成物が得られるが、バイセル構造体は、透過型電子顕微鏡観察により、ディスク状像の存在と粒子径を確認できる。本発明中のバイセル構造体の平均粒子径は、長径が、好ましくは10~80nm、より好ましくは15~70nm、短径が、好ましくは1~10nm、より好ましくは3~8nmである。
(皮膚外用組成物)
本発明の皮膚外用組成物は、前記リポソーム分散液と前記バイセル構造体分散液とを適宜、混合することにより得られる。経時安定性とハリ感の観点から、リポソーム中の(A)及び(B)の合計量と、バイセル構造体中の(D)~(F)成分の合計量が、質量比で200:1~1:1であり、180:1~2:1であることが好ましい。
本発明の皮膚外用組成物は、さらに成分(H)として、アニオン性高分子を含有することにより、組成物の安定性を高めることができる。本発明の皮膚外用組成物に用いられる成分(H)は、分子中にアニオン性の官能基を有する高分子であって、通常、化粧料として用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、アルギン酸、ヒアルロン酸、アラビアガム、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸等の水溶性高分子、及びそれらの誘導体等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を使用することができる。なお、これらは天然や合成等の起源によって特に限定されない。これらの中でも、経時安定性の観点から、カルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーが好ましい。カルボキシビニルポリマーの市販品としては、CARBOPOL940、CARBOPOL941、CARBOPOL980、CARBOPOL934(以上、LUBRIZOL ADVANNCED MATERIALS社製)、AQUPEC HV-501(住友精化社製)等が挙げられ、アルキル変性カルボキシビニルポリマーの市販品としては、CARBOPOL1342、CARBOPOL1382(以上、LUBRIZOL ADVANNCED MATERIALS社製)、ペミュレンTR-1、ペミュレンTR-2(以上、NOVEON社製)等が挙げられる。
本発明における成分(H)の含有量は、経時安定性の観点から、皮膚外用組成物中0.01~0.8%であることが好ましい。
また本発明の皮膚外用組成物は、本発明の効果を妨げない範囲で、通常の化粧料や皮膚外用剤に配合される成分を用いることができる。このような成分として、具体的には、アルコール類、粉体、皮膜形成剤、必須成分以外の界面活性剤、油溶性ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、樹脂、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、皮膚有効成分等が挙げられる。
以上のようにして得られた本発明の皮膚外用組成物は、化粧料、医薬部外品、皮膚外用剤とすることができ、例えば、化粧水、乳液、クリーム、アイクリーム、美容液、マッサージ料、パック料、ハンドクリーム、ボディローション、ボディクリーム、化粧用下地化粧料、日焼け止め料等の化粧料、外用液剤、外用ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、リニメント剤、ローション剤、ハップ剤、硬膏剤、噴霧剤、エアゾール剤等の皮膚外用剤等を例示することができる。またその使用法は、手や指で使用する方法、コットンや不織布等に含浸させて使用する方法等が挙げられる。
以下、本発明を実施例等により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例等に何ら限定されるものではない。
(製造例1~4、製造比較例1~2:バイセル構造体分散液)
下記製造方法に従って、表1に示す組成のバイセル構造体分散液を調製した。
また、得られた当該分散液に関して、バイセル構造体の形成率と、分散液としての経時安定性について確認を行い、下記の評価方法にて判定した。
(製造方法)
1:成分(1)~(5)を80℃に加熱溶解する。
2:成分(6)を80℃で加熱する。
3:2に1を添加し、デスパミキサーにて混合攪拌する。
4:3を室温まで冷却して、成分(7)~(9)を添加し、混合撹拌し、バイセル構造体分散液を得た。
(評価方法1)
バイセル構造体に特有のディスク像について透過型電子顕微鏡にて観察を行い、任意に選択した電子顕微鏡の観察視野(350nm×350nm)中の(ディスク像数/全粒子像数)を算出し、下記基準にて判定した。
(評価結果) :(判定)
(ディスク像数/全粒子像数)が0.8以上 :◎
(ディスク像数/全粒子像数)が0.5以上0.8未満:○
(評価方法2)
各試料を5号規格ビンに充填し、50℃の恒温槽と25℃の恒温槽で、2週間保管したものを比較し、透明性や析出物の有無について目視観察を行い、25℃保管品を基準として判定した。
(評価結果) :(判定)
外観に変化なし :◎
外観に僅かに濁りが見られるが、析出物は認められない:○
実施例1~13及び比較例1~4:皮膚外用剤
下記製造方法に従って、表2に示す組成の皮膚外用剤を調製した。得られた各試料について、下記の評価方法及び判定基準により「リポソームとベシクル構造体の共存安定性」、及び「ハリ感」について評価した。結果を合わせて表2に示す。
(製造方法)
A:成分(1)~(5)を80℃に加熱し、均一に混合する。
B:成分(6)を80℃に加熱する。
C:AにBを徐々に添加し、デスパミキサーにて混合攪拌する。
D:Cを室温まで冷却後、マイクロフルイダイザーにて高圧処理しリポソーム分散液を得る。
E:成分(8)を成分(9)に均一溶解させる。
F:Dに成分(7)、(10)~(15)、Eを添加し、デスパミキサーにて混合攪拌し、皮膚外用剤を得た。
(評価方法1:リポソームとバイセル構造体の共存安定性)
リポソームとバイセル構造体の共存安定性については、リポソームの形状保持に置き換えて評価した。これは、リポソームとバイセル構造体との共存安定性が悪いということが、リポソームの崩壊や合一により、リポソームの平均粒子径が変化することに現れるためである。実施例1~13及び比較例1~4の各試料を、5号規格ビンに充填し、50℃の恒温下で1カ月保管後、各試料のリポソームの平均粒子径を測定した。そして、あらかじめバイセル構造体との混合前に測定しておいたリポソームの平均粒子径を基準として、平均粒子径の変化率を算出した。なお、平均粒子径の測定方法は、プラスチックキュベットUVette 220-1600nm(Eppendorf社製)に各試料を充填し、リアルタイムナノ粒子径測定装置DelsaMax CORE(ベックマン・コールター株式会社製)にて測定した。
[判定基準]
(評価結果) :(判定)
平均粒子径の変化率が、±15%未満 :◎
平均粒子径の変化率が、±15%以上±20%未満:〇
平均粒子径の変化率が、±20%以上±35%未満:△
平均粒子径の変化率が、±35%以上 :×
(評価方法2:ハリ感)
35~50歳の化粧品評価専門パネル25名により、1日2回、朝晩の洗顔後に、実施例1~13及び比較例1~4の各試料を1g程度、手にとり、1つの試料を半顔に塗布してもらい、残りの半顔には別試料を塗布してもらい、同時に2つの試料の使用試験を行った。これを2週間連用した後、肌のハリ感を、下記の評価基準にて5段階で評価し、更にパネルによる各試料の評点の平均値を、下記の判定基準を用いて判定した。
[評価基準]
(評価結果):(評点)
非常に良好:5点
良好:4点
普通:3点
やや不良:2点
不良:1点
[判定基準]
(判定):(評点の平均点)
◎:4.5以上
○:3.5以上~4.5未満
△:1.5以上~3.5未満
×:1.5未満
(結果)
表2から明らかなように、実施例1~13の皮膚外用剤はいずれも、リポソームとバイセル構造体の共存安定性に優れ、連用後のハリ感にも優れることが分かった。
一方で、リポソームの含有比率が高い比較例1は、バイセル構造体の浸透効果が得られず、連用後のハリ感において充分に満足のいくものではなかった。バイセル構造体の含有比率が高い比較例2では、バイセル構造体の浸透効果によるハリ感は得られたものの、バイセル構成成分量がリポソームに対して多いことによってリポソーム構造を崩壊してしまい、リポソームとバイセル構造体の共存安定性に劣るものであり、その後の外観変化等を招くものであった。バイセル構造体の(D)/(F)比や(E)/((D)+(F))比が外れるものを用いて作成された比較例3、比較例4は、リポソームとバイセル構造体の共存安定性において満足のいくものが得られなかった。
<実施例14 化粧水>
(処方) (%)
(1)リン脂質 注1 2.0
(2)フィトステロール 注3 0.3
(3)グリセリン 5.0
(4)1,3-ブチレングリコール 15.0
(5)ジグリセリン 5.0
(6)精製水 50.0
(7)製造実施例1のバイセル構造体分散液 1.0
(8)トコフェロール 0.05
(9)カルボマー 0.05
(10)水酸化Na 0.02
(11)フェノキシエタノール 0.5
(12)エタノール 1.0
(13)精製水 残量
(製造方法)
A:成分(1)~(5)を80℃に加熱し、均一に混合する。
B:成分(6)を80℃に加熱する。
C:AにBを徐々に添加し、デスパミキサーにて分散する。
D:Cを室温まで冷却し、マイクロフルイダイザーにて高圧処理する。
E:Dに成分(7)~(13)と混合し、化粧水を得た。
得られた白濁化粧水は、リポソームとバイセル構造体の経時安定性に優れ、ハリ感といった使用性にも優れたものであった。なお、リポソーム中の(A)及び(B)成分の合計量と、バイセル構造体中の(D)~(F)成分の合計量の質量比は、23:1である。
<実施例15 美容液>
(処方) (%)
(1)リン脂質 注1 3.0
(2)フィトステロール 注3 0.5
(3)セラミド2 0.01
(4)グリセリン 5.0
(5)1,3-ブチレングリコール 7.5
(6)精製水 50.0
(7)製造実施例4のバイセル構造体分散液 15.0
(8)(アクリレーツ/アクリル酸(C10-30)クロスポリマー 0.3
(9)カラギーナン 注4 0.1
(10)トコフェロール 0.02
(11)コハク酸 0.01
(12)コハク酸2Na 0.05
(13)水酸化Na 0.1
(14)エタノール 4.0
(15)ナイロン-12 2.0
(16)精製水 残量
注4:カラギーナンJ(旭東化学産業社製)
(製造方法)
A:成分(1)~(5)を80℃に加熱し、均一に混合する。
B:成分(6)を80℃に加熱する。
C:AにBを徐々に添加し、デスパミキサーにて分散する。
D:Cを室温まで冷却し、マイクロフルイダイザーにて高圧処理する。
E:成分(7)~(16)を均一に混合する。
F:EにDを添加し、均一に混合することで美容液を得た。
(結果)
得られた美容液は、リポソームとバイセル構造体の経時安定性に優れ、ハリ感といった使用性にも優れたものであった。なお、リポソーム中の(A)及び(B)成分の合計量と、バイセル構造体中の(D)~(F)成分の合計量の質量比は、2:1である。
<実施例16 水中油型乳液>
(処方) (%)
(1)リン脂質 注1 3.0
(2)フィトステロール 注3 0.5
(4)グリセリン 10.0
(5)1,3-ブチレングリコール 15.0
(6)ジプロピレグリコール 5.0
(7)精製水 50.0
(8)水添ポリデセン 注5 0.5
(9)マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル 注6 0.5
(10)トコフェロール 0.01
(11)2-エチルヘキサン酸セチル 1.0
(12)ポリオキシエチレン硬化(60)ヒマシ油 0.8
(13)セトステアリルアルコール 0.15
(14)製造実施例3のバイセル構造体分散液 3.0
(15)(アクリレーツ/アクリル酸(C10-30)クロスポリマー 0.2
(16)カルボマーNa 注7 0.2
(17)水酸化Na 0.06
(18)香料 0.1
(19)エタノール 2.0
(20)シリカ 0.005
(21)EDTA-2Na 0.05
(22)フェノキシエタノール 0.5
(23)精製水 残量
注5:SILKFLO 364(LIPO CHEMICALS INC社製)
注6:PLANDOOL-MAS(日本精化社製)
注7:AQUPEC MG N40R(住友精化社製)
(製造方法)
A:成分(1)~(6)を80℃に加熱し、均一に混合する。
B:成分(7)を80℃に加熱する。
C:AにBを徐々に添加し、デスパミキサーにて分散する。
D:Cを室温まで冷却し、マイクロフルイダイザーにて高圧処理する。
E:成分(8)~(13)を70℃に加熱し、均一に混合する。
F:成分(21)、(22)及び(23)の一部を70℃に加熱し、均一に混合する。
G:EにFを添加し、デスパミキサーにて撹拌し乳化する。
H:Gを室温まで冷却後、成分(14)~(20)及び(23)の残りを添加し、均一に混合することで水中油型乳液を得た。
(結果)
得られた水中油型乳液は、リポソームとバイセル構造体の経時安定性に優れ、ハリ感といった使用性にも優れたものであった。なお、リポソーム中の(A)及び(B)成分の合計量と、バイセル構造体中の(D)~(F)成分の合計量の質量比は、12:1である。
<実施例17 水中油型クリーム>
(処方) (%)
(1)リン脂質 注1 3.0
(2)フィトステロール 注3 0.5
(3)グリセリン 12.0
(4)1,3-ブチレングリコール 10.0
(5)精製水 40.0
(6)水添イソブテン 注8 3.0
(7)ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/
ベヘニル) 注9 0.4
(8)トコフェロール 0.02
(9)トリエチルヘキサノイン 2.0
(10)ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
注10 0.1
(11)セトステアリルアルコール 0.8
(12)製造実施例4のバイセル構造体分散液 0.3
(13)(アクリレーツ/アクリル酸(C10-30)クロスポリマー 0.2
(15)カルボマー 0.2
(16)PVP 0.15
(17)水酸化Na 0.15
(18)リン酸一水素Na 0.03
(19)リン酸二水素Na 0.3
(20)香料 0.2
(21)エタノール 3.0
(22)EDTA-2Na 0.05
(23)フェノキシエタノール 0.5
(24)精製水 残量
注8:パールリーム18(日油社製)
注9:エルデュウPS-306(味の素社製)
注10:KF-6105(信越化学社製)
(製造方法)
A:成分(1)~(4)を80℃に加熱し、均一に混合する。
B:成分(5)を80℃に加熱する。
C:AにBを徐々に添加し、デスパミキサーにて分散する。
D:Cを室温まで冷却し、マイクロフルイダイザーにて高圧処理する。
E:成分(8)~(11)を70℃に加熱し、均一に混合する。
F:成分(22)、(23)及び(24)の一部を70℃に加熱し、均一に混合する。
G:EにFを添加し、デスパミキサーにて撹拌し乳化する。
H:Gを室温まで冷却後、成分(12)~(21)及び(24)の残りを添加し、均一に混合することで水中油型クリームを得た。
(結果)
得られた水中油型クリームは、リポソームとバイセル構造体の経時安定性に優れ、ハリ感といった使用性にも優れたものであった。なお、リポソーム中の(A)及び(B)成分の合計量と、バイセル構造体中の(D)~(F)成分の合計量の質量比は、117:1である。

Claims (3)

  1. リポソームとバイセル構造体とを含有する皮膚外用組成物であって、
    前記リポソームが、成分(A)リン脂質、成分(B)フィトステロール、成分(C)IOB値が2.0~5.0の多価アルコール、を含有するリポソームであり、
    前記バイセル構造体が、成分(D)リン脂質、成分(E)セラミド類、成分(F)ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンスタノールエーテル、及び平均付加モル数が5~20のポリグリセリンと炭素数10~22の脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤、成分(G)プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、からなる群から選ばれる少なくとも一種の二価アルコール、を含有し、前記成分(D)と前記成分(F)との含有質量割合(D)/(F)が0.2~1.6であり、前記成分(D)及び前記成分(F)の合計に対する前記成分(E)の含有質量割合(E)/{(D)+(F)}が0.1~0.8であるバイセル構造体であり、
    さらに前記リポソーム中の成分(A)及び(B)の合計量と、前記バイセル構造体の成分(D)~(F)の合計量が、質量比で200:1~1:1である皮膚外用組成物。
  2. さらに成分(H)アニオン性高分子を含有する請求項1に記載の皮膚外用組成物。
  3. 前記成分(H)が、カルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーから選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項1又は2に記載の皮膚外用組成物。
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