JP2023101394A - 飛翔害虫飛来阻止剤及び飛翔害虫飛来阻止方法 - Google Patents

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友美 岩本
Tomomi Iwamoto
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泰史 大野
Yasushi Ono
由美 川尻
Yumi Kawajiri
幸治 中山
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Abstract

【課題】屋内のみにならず、屋外においても、長期間にわたり蚊成虫等の飛翔害虫に対する飛来阻止効果効力を持続させることができ、特に蚊成虫等の飛翔害虫を設置場所から特定の範囲の空間に飛来させない効果を有する薬剤揮散体、及びこの薬剤揮散体を用いた飛翔害虫の飛来阻止効果方法を提供すること。【解決手段】トランスフルトリン又はメトフルトリンを含む揮散性ピレスロイド系化合物を担体に含有させた薬剤揮散体を薬剤収納容器に収納した薬剤収納体からなる飛翔害虫飛来阻止剤であって、前記薬剤収納体に収納された薬剤揮散体に含有されたトランスフルトリン又はメトフルトリンの量を、少なくとも500mg又は250mgとした飛翔害虫飛来阻止剤を用いる。【選択図】図1

Description

この発明は、長期間にわたり、周辺の蚊成虫等の飛翔害虫の飛来を阻止する飛翔害虫飛来阻止剤及びこれを用いた飛翔害虫飛来阻止方法に関する。
従来、ガーデニングやバーベキュー等の屋外活動の際に、蚊成虫等の飛翔害虫を忌避するために用いる製品として、蚊取り線香等の燃焼型害虫防除剤が知られている(例えば、特許文献1)。また、住宅において、害虫の侵入口となり得るベランダ等の窓や玄関などの侵入口からの飛翔害虫の侵入を阻止する製品として、ネットに常温揮散性の防虫剤を保持させ、これを、開放窓を有する容器に収納した防虫具や、揮散性薬剤を保持したネットを枠部材にはめ込んだ防虫具等が知られている(例えば、特許文献2)。
特に、蚊成虫は吸血するため人に寄ってくる習性があるため、屋内屋外ともに刺咬被害のリスクを有しており、室内に侵入した蚊を駆除する駆除効果や屋内へ入ってこようとする蚊を屋外と屋内の境目で設置することで屋内への侵入を阻止する侵入阻止効果のみならず、屋外の特定の範囲の空間において蚊が人に近づいてくる飛来阻止効果も付与した飛翔害虫飛来阻止剤が望まれる。
ところで、前記の特許文献1に記載の燃焼型害虫防除剤は、蚊成虫を忌避できる範囲が比較的広いが、破損しやすく、使用場所への持ち運びは、慎重に行う必要があり、さらに、使用開始時に着火を必要とする等の手間も要するものであった。
さらに、忌避効力の持続も半日程度であり、長期間にわたり、蚊成虫等の飛翔害虫を忌避するために使用する上では必ずしも適したものではなかった。
また、前記の特許文献2に記載の防虫具は、揮散性薬剤をネット等に保持させていることから前記燃焼型害虫防除剤のような手間や不便さはないものの、害虫の侵入口となり得るベランダ等の窓や玄関などの侵入口からの飛翔害虫の侵入を阻止するものであり、昨今のアウトドアブームを背景に、特に屋外にて人の存在する空間に近づいてくる飛翔害虫の飛来を阻止する製品が求められていた。
特開2018-100224号公報 特開2006-314284号公報
そこでこの発明は、屋外から屋内への侵入阻止効果のみならず、屋外において飛来阻止効果を長期にわたり持続させることができ、特に蚊成虫等の飛翔害虫を設置場所から特定の範囲の空間に飛来させない効果を有する薬剤揮散体、及びこの薬剤揮散体を用いた飛翔害虫の飛来阻止方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、特定の揮散性成分を特定の量以上含有する薬剤揮散体を用いることで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を解決するに至った。
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]トランスフルトリンを含む揮散性ピレスロイド系化合物を担体に含有させた薬剤揮散体を薬剤収納容器に収納した薬剤収納体からなる飛翔害虫飛来阻止剤であって、前記薬剤収納体に収納された薬剤揮散体に含有されたトランスフルトリンの量は、少なくとも500mgである飛翔害虫飛来阻止剤。
[2]メトフルトリンを含む揮散性ピレスロイド系化合物を担体に含有させた薬剤揮散体を薬剤収納容器に収納した薬剤収納体からなる飛翔害虫飛来阻止剤であって、前記薬剤収納体に収納された薬剤揮散体に含有されたメトフルトリンの量は、少なくとも250mgである飛翔害虫飛来阻止剤。
[3][1]又は[2]に記載の飛翔害虫飛来阻止剤を配することにより、その位置から半径5.0m以内の空間の飛翔害虫の飛来を阻止させる飛翔害虫飛来阻止方法。
[4]前記飛翔害虫飛来阻止剤を吊り下げて配する[3]に記載の飛翔害虫飛来阻止方法。
[5]屋外に配する[3]又は[4]に記載の飛翔害虫飛来阻止方法。
[6]前記飛翔害虫は蚊成虫である、[3]~[5]のいずれか1項に記載の飛翔害虫飛来阻止方法。
この発明にかかる飛翔害虫飛来阻止剤は、長期間、特にその飛翔害虫飛来阻止剤の使用期間終了日まで、蚊成虫等の飛翔害虫に対する屋外から屋内への侵入阻止効力のみならず、屋外においても飛来阻止効力を持続させることができ、特に蚊成虫等の飛翔害虫を、飛翔害虫飛来阻止剤の設置場所から特定の範囲内の空間に飛来させない効力を持続させることができる。
平面状の担体の例を示す斜視図 (a)立体状の担体の例を示す斜視図、(b)(a)の正面図、(c)(b)のc-c断面図
以下、本発明の飛翔害虫飛来阻止剤及び飛翔害虫飛来阻止方法について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態に記載される構成に限定されることを意図しない。
この発明に係る飛翔害虫飛来阻止剤は、トランスフルトリン又はメトフルトリンを含有する揮散性ピレスロイド系化合物を担体に含有させた薬剤揮散体を薬剤収納容器に収納した薬剤収納体からなる飛翔害虫用の飛来阻止剤である。
[飛翔害虫]
前記飛翔害虫は、特に限定されないが、ヒトスジシマカ、アカイエカ、シナハマダラカ、コガタアカイエカ、ネッタイシマカ、トウゴウヤブカ等の蚊成虫、サシバエ、イエバエ等のハエ成虫、コバエ成虫、チョウバエ成虫、シロフアブ、ウシアブ、メクラアブ、ゴマフアブ等のアブ成虫、クロオオブユ、キアシオオブユ、アオキツメトゲブユ等のブユ成虫、トクナガクロヌカカ、オオシマヌカカ、ニワトリヌカカ等のヌカカ成虫、キイロスズメバチ、セグロアシナガバチ、ミツバチ等のハチ成虫、ハネアリ等のアリ成虫等が挙げられる。これらの中でも、とりわけ、ヒトスジシマカ、アカイエカ、シナハマダラカ、コガタアカイエカ、ネッタイシマカ、トウゴウヤブカ等の蚊成虫が好ましい。
[揮散性ピレスロイド系化合物]
本発明における揮散性ピレスロイド系化合物とは、常温(25℃)で揮散性を有するピレスロイド系化合物をいい、具体的には、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、エンペントリン、テラレスリン、フラメトリン、テフラメトリン、ジメフルトリン、メパフルトリン、ヘプタフルトリン等が挙げられる。本発明は、揮散性及び飛翔害虫に対する飛来阻止効果、汎用性等の観点から、これらの揮散性ピレスロイド系化合物の中でも、トランスフルトリン又はメトフルトリンを必須成分として含むことを特徴とする。また、トランスフルトリン又はメトフルトリン以外のプロフルトリン、エンペントリン、テラレスリン、フラメトリン、テフラメトリン、ジメフルトリン、メパフルトリン、ヘプタフルトリン等の揮散性ピレスロイド系化合物をさらに含有しても構わない。
なお、前記トランスフルトリン又はメトフルトリンは、公知の化合物であり、特許第2647411号公報等や特許第3728967号公報明細書等に記載の方法に従って製造することができる。トランスフルトリン又はメトフルトリンには、不斉炭素に基づく光学異性体や幾何異性体が存在する場合、それらの各々や任意の混合物を用いることができる。
[担体]
前記担体は、前記揮散性ピレスロイド系化合物を保持させるための保持体であり、具体的には、織布、不織布、樹脂組成物の成形体からなる構造体等が挙げられる。
前記織布や不織布を構成する繊維としては、絹繊維、綿繊維、麻繊維等の天然繊維、セルロース繊維等の半合成繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維等があげられる。
前記樹脂組成物の構造体としては、前期樹脂組成物をフィラメント状に成型した樹脂フィラメントを挙げることができる。この樹脂組成物としては、そのままで、又は後述する微粉末担体を使用したとき、含有させた前記揮散性ピレスロイド系化合物を徐々に表面にブリードさせ、かつ、揮散させることが可能であれば特に限定されるものではない。このような樹脂組成物を構成する樹脂は、前記揮散性ピレスロイド系化合物を保持できれば特に限定されない。このような樹脂としては、セルロース、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、分岐低密度ポリエチレン(LDPE)や線状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を含むポリオレフィン系樹脂、
これらのポリオレフィン系樹脂と不飽和カルボン酸エステルやカルボン酸ビニルエステル(以下、まとめて「カルボン酸エステル」と称する場合がある。例としては、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等)との共重合体であるポリオレフィン系共重合体等があげられる。
前記カルボン酸エステルは、樹脂表面へ前記揮散性ピレスロイド系化合物をブリードさせるのをコントロールしやすく、一般にカルボン酸エステルのポリオレフィン系樹脂に対する配合比率が高くなるほど前記薬剤のブリードの速度を遅らせる傾向を有する。このようなポリオレフィン系共重合体の例としては、エチレン-ビニルアセテート共重合体(EVA)やエチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等があげられる。
また、前記ポリオレフィン系共重合体とオレフィンの単独重合体との含有比率を調整して混合したポリマーブレンドを用いることもできるし、必要に応じてスチレン系エラストマー等の他の高分子化合物を含有させることもできる。
これらの中でも、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)及び/又はエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)であることがさらに好ましい。
前記微粉末担体としては、タルク、アルミナ、シリカ、ホワイトカーボン等が挙げられる。本発明の薬剤揮散体は、微粉末担体を含有してもよいが、微粉末担体を含有しない方が、薬剤揮散体の製造において、微粉末担体を混合させる際に粉体の舞い散り等が生じなくなるので、作業性の点で好ましい。
なお、薬剤揮散体に微粉末担体を含有する場合、前記樹脂組成物中の微粉末担体の含有量は、使用する揮散性ピレスロイド系化合物100重量部に対し、5重量部以上がよく、10重量部以上が好ましい。一方、微粉末担体の含有量の上限は、揮散性ピレスロイド系化合物100重量部に対して50重量部までがよく、35~40重量部程度が好ましい。
[薬剤揮散体]
前記薬剤揮散体は、前記担体に前記揮散性ピレスロイド系化合物を保持させたものであり、この保持方法は、特に限定されない。例えば、揮散性ピレスロイド系化合物を担体に滴下塗布する方法、スプレー塗布する方法、含浸させる方法、混練する方法等が挙げられる。また、揮散性ピレスロイド系化合物を担体に保持させる際に、揮散性ピレスロイド系化合物を溶剤に溶解させてもよい。かかる溶剤としては、コハク酸ジエチル、コハク酸ジイソプロピル、コハク酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、アジピン酸ジエチル等の二塩基酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル等の高級脂肪酸エステル、酢酸エチル等の低級脂肪酸エステル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤、ヘキサン、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、流動パラフィン、石油ベンジン等の炭化水素系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、水等が挙げられる。
前記溶剤を用いることにより、薬剤揮散体の使用初期における揮散性ピレスロイド系化合物の揮散量が大量になるのを防止でき、結果として、揮散性ピレスロイド系化合物の揮
散速度を調整することが可能となり、長期間に渡る飛翔害虫の飛来阻止効果を保持することができる。
前記溶剤を用いる場合、揮散性ピレスロイド系化合物と溶剤との混合液中の揮散性ピレスロイド系化合物の含有割合は、95重量%以下がよく、90重量%以下が好ましい。一方、含有割合の下限は、40重量%がよく、50重量%が好ましい。
前記の揮散性ピレスロイド系化合物を担体に混練する方法としては、次の方法を採ることができる。具体的には、溶融させた前記樹脂組成物に前記揮散性ピレスロイド系化合物又は揮散性ピレスロイド系化合物と溶剤との混合液を混練して混練物を得、次いで、そのまま所定形状に成形する方法や、溶融させた前記樹脂組成物に前記揮散性ピレスロイド系化合物又は揮散性ピレスロイド系化合物と溶剤との混合液を混練してマスターバッチを調製し、次いで、このマスターバッチを用いて成形を行い、所定形状の薬剤揮散体を製造する方法等である。
前記薬剤揮散体における前記揮散性ピレスロイド系化合物の含有量は、特に限定されないが、1~20重量%の範囲に設定するのが好適である。
また、前記薬剤揮散体には、必要に応じて、BHT、BHA等の酸化防止剤、微粉末担体、香料、消臭剤、色素、着色剤、キレート剤、界面活性剤、保留剤、pH調整剤、安定剤、帯電防止剤、殺菌剤、防カビ剤等を添加してもよい。
[薬剤揮散体の形状]
前記薬剤揮散体は、前記薬剤収納容器内に収納されるので、その形状は、平面や立体のシート状、これらを積み重ねたり、折り曲げたりした状態等、任意の形状を採用することができる。また、これらは、内部が充填されたものでもよく、また内部に空隙部を形成したものであってもよい。なお、立体のシート状とは、高さの低い立体のシート状をいい、例えば、高さの低い直方体、円柱、角柱、円錐台、角錐台等のシート状物をいう。
この薬剤揮散体に含まれる前記揮散性ピレスロイド系化合物のブリードの程度は、この担体の表面積に影響するが、目的とする薬剤揮散の程度に合わせて、適宜、表面積を設定すればよい。
次に、内部に空隙部を設けた平面又は立体のシート状の薬剤揮散体について説明する。
この内部に空隙部を設けた平面又は立体の薬剤揮散体としては、俯瞰した際、空隙部、具体的には、ネット状やメッシュ状、レース状等のように多数の連続的又は断続的な空隙部を有するメッシュ構造を有する薬剤揮散体を例としてあげることができる。
なお、前記天然繊維、半合成繊維、合成繊維等を横糸や縦糸として使用する場合や、前記樹脂フィラメントを横糸や縦糸に相当する部分に使用する場合、それらの横糸や縦糸、それらに相当する部分は、まっすぐであっても、ジグザグでも良い。
このようなメッシュ構造を有する薬剤揮散体は、具体的には、ガーゼやレース等の目の粗い織布や不織布等の生地やネット、樹脂フィラメントを組み合わせて、平面状メッシュや立体状メッシュに構成した形状を有する構造体等があげられる。
前記の樹脂フィラメントを組み合わせて、平面状メッシュや立体状メッシュに構成した
形状を有する構造体を製造する方法としては、まず、前記した揮散性ピレスロイド系化合物を担体に混練する方法を用いて混練物やマスターバッチを得、次いで、押出成形や射出成形等によって成形して樹脂フィラメントを得、次にメッシュを構成する方法や、前記した揮散性ピレスロイド系化合物を担体に混練する方法を用いて混練物やマスターバッチを得、次いで、射出成形等によって直接、複数の樹脂フィラメントを交差させてメッシュを成形する方法があげられる。
前記の樹脂フィラメントを組み合わせて得られるメッシュ構造の例としては、図1に示すような平面状のネット11や、図2(a)~(c)に示すような、立体状の構造体12をあげることができる。なお、前記のメッシュ構造を有する薬剤揮散体の形状としては、これらの例に限定されるものではない。
図1に示す平面状のネット11は、前記フィラメントを、格子状に交差させて、平面状の格子構造を形成させたものである。
また、図2(a)~(c)に示す立体状の構造体12は、図2(c)に示される矩形状の波状体13のフィラメントを、頂部(上側の頂部13a、下側の頂部13b)において2本の波状体13をほぼ直角に交差するようにしたものである。また、前記立体構造体12においては、1つの頂部含有面に含まれる少なくとも2つの頂部同士を直線状の棒状体からなる補強材14で補強される。ここで頂部含有面とは、前記立体構造体を構成する面であって、頂部が配される面をいう。
このような立体構造体12は、平面状のネット11に比べて、一定の体積内に存在するフィラメントの表面積を増加させることができる。さらに、前記補強材14を用いると、前記フィラメントの表面積をより増加させることができ、かつ、立体構造体の強度も向上させることができる。
なお、周縁部は、立体構造体の強度、形状、外部容器等との関係で、適宜決定される。
[メッシュ等の目の大きさ]
前記メッシュ、ネット、レース等(以下まとめて「メッシュ等」と称することがある。)の目の大きさ、すなわち、横糸と縦糸とで囲まれた1つの目(最小網目)や、各樹脂フィラメントで囲まれた1つの目(最小網目)の表面積(周囲の横糸、縦糸、樹脂フィラメント等の中心線で囲まれた面積)は、0.1mm以上がよく、0.5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、20mm以上がさらに好ましい。一方、表面積の上限は、200mmがよく、180mmが好ましく、150mmがより好ましい。
[薬剤収納容器]
前記の通り、前記薬剤揮散体は、前記薬剤収納容器に収納されて、薬剤収納体、すなわち、飛翔害虫飛来阻止剤として使用される。この薬剤収納容器としては、少なくとも正面及び背面に開口部を有し、前記揮散性ピレスロイド系化合物を安定的に揮散できるものであれば、特に形状や大きさには限定されないが、揮散効率の点から、開口部の容器に占める比率(開口率)が、容器の全表面積に対し10~50%の範囲となるようにすることが好ましい。
なお、開口部の面積が前記の範囲であれば、開口部が容器の正面、背面にあるものだけでなく側面や上面、下面に開口するものでもよく、また、開口部の形状についても特に限定されるものではない。
前記薬剤収納容器の形状についても特に限定されず、薬剤揮散体が直方体状や円筒状で
あれば、これに対応させて薬剤収納容器も直方体状や円筒状にしても構わない。また、例えば、空気清浄機取付け用に適用するような場合には、容器を適宜簡略化し、樹脂担体を保持するだけの形状としてもよい。
前記薬剤収納容器の構造としては、例えば、平面シート状のプラスチック部材を折り曲げたものや、プラスチックの一体成形品等のプラスチック容器があげられる。
前記の平面シート状のプラスチック部材を折り曲げたものは、容器は前記折り曲げた部材の2つを一組として用い、それぞれの部材の折り曲げ面が重なり合うように組み立てられる。さらに、前記折り曲げた部材の折り曲げ面の端部には切り目を入れた舌片部を設けて、折り返し立上げが可能なようにフック部を延設することもできる。なお、この場合には、背面上方には前記フック部が折り込まれるための収納窓を設けていてもよい。これによって、各種の使用方法に応じた使い方が可能となる。
すなわち、ここで示したフック部の先端部分を前記の容器の、例えば上面部分に係止すると、屋外で使用の場合には容器が風などで飛ばされたり、屋内で吊るした場合には使用時に誤って落下するなどの問題がなくなり、使用したい場所で確実な効果を期待することができる。
次に、前記のプラスチックの一体成形品とは、通常の射出成形または真空成形で成形したもの等であれば成形方法は問わないが、上面と下面、正面と背面とをヒンジで一体としたり、嵌合したりすることによって一体とすることにより、製造工程をより簡略化することができる。また、この場合、容器の上面部分には立上げ可能にフック部が設けられているとより効果的に使用することができる。
すなわち、前述と同様に、ここで示したフック部の先端部分を使用時に前記の容器の一部、例えば上面に設けた開口部や凹部に係止できる構成にすると、屋外で使用の場合には容器が風などで飛ばされたり、屋内で吊るした場合には使用時に誤って落下するなどの問題がなくなり、使用したい場所で確実な効果を期待することができる。
また、容器のどの部分に係止するかは、製造する際に適宜選択する事項ではあるが、フック部が設けられている面と同一面上に係止すれば、使用時に容器が設置位置から移動してしまうことを防止することができるので好ましい。
これら平面シート状のプラスチック部材やプラスチックの一体成形品に用いられるプラスチックの材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ナイロン、ポリアミド等、種々のプラスチック材料が使用可能であるが、強度やその性質を考慮すると、PETやPBTを用いた方が好ましい。
また、これらのプラスチックの厚みは、種々のものが使用可能であるが、樹脂担体の形状やその揮散性能との関係、経済性などの点から、0.05~2mmのものを使用することが好ましい。
[収納袋]
前記薬剤収納体(飛翔害虫飛来阻止剤)は、一般的に薬剤非透過性フィルム袋に収容されて市販され、使用時に開袋して用いられる。ここで、薬剤非透過性フィルム袋の材質としては、ポリエステル(PET、PBTなど)、ポリアミド、ポリアセタール、ポリアクリルニトリルなどがあげられ、その肉厚は可撓性を損なわない範囲で決定される。なお、ヒートシール性を付与するために、これら薬剤非透過性フィルムの内面をポリエチレンやポリプロピレンフィルム等でラミネートすることもできる。
[飛翔害虫飛来阻止剤(薬剤収納体)の使用期間]
前記薬剤収納体、すなわち、飛翔害虫飛来阻止剤の使用期間は、揮散性ピレスロイド系化合物の種類、薬剤揮散体の構造や組成、使用状況等により適宜異なるが、薬剤揮散体に含まれる揮散性ピレスロイド系化合物の残存率[(薬剤揮散体中の揮散性ピレスロイド系化合物の残存量)/(初期の薬剤揮散体中の揮散性ピレスロイド系化合物量)]が50%以下となった場合を使用終期として設定することができる。
[飛翔害虫飛来阻止剤]
本発明の飛翔害虫飛来阻止剤は、ファン等を取り付けて、強制的に揮散性ピレスロイド系化合物を揮散させてもよいが、屋外への持ち運び等の観点から、自然揮散用として使用されることが好ましい。この飛翔害虫飛来阻止剤は、屋内だけではなく屋外に設置して使用、好ましくは屋外に吊り下げて設置して使用することができる。このように使用することで、屋内だけでなく、屋外において、長期間にわたり蚊成虫等の飛翔害虫に対する飛来阻止効力を持続することができるものとなる。
本発明の飛翔害虫飛来阻止剤の使用期間は、60日間以上にわたり蚊成虫等の飛翔害虫に対する飛来阻止効力を持続するものであり、好ましくは100日間以上にわたり飛翔害虫に対する飛来阻止効力を持続するものであり、より好ましくは150日間以上にわたり飛翔害虫に対する飛来阻止効力を持続するものであり、さらに好ましくは170日間以上にわたり飛翔害虫に対する飛来阻止効力を持続するものであり、とりわけ好ましくは250日間以上にわたり飛翔害虫に対する飛来阻止効力を持続するものである。また、使用期間の上限は特に限定されないが、500日間以下にわたり飛翔害虫に対する飛来阻止効力を持続するものであり、好ましくは400日以下にわたり飛翔害虫に対する飛来阻止効力を持続するものであり、より好ましくは370日以下にわたり飛翔害虫に対する飛来阻止効力を持続するものである。
前記1つの飛翔害虫飛来阻止剤に用いられる薬剤揮散体、すなわち、前記薬剤収納容器内に収納される薬剤揮散体の数は、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。
また、前記薬剤収納容器内に収納される薬剤揮散体の表面積(複数の薬剤揮散体が収納される場合は表面積の合計)は、50~800cmであることが好ましく、100~600cmであることがより好ましく、200~500cmであることがより好ましい。
さらに、前記薬剤収納容器内に収納される薬剤揮散体の重量は、特に限定されないが、飛翔害虫飛来阻止剤1個について、3~20gであることが好ましく、4~16gであることがより好ましく、5~14gであることがさらに好ましい。
なお、前記薬剤収納容器内に収納される薬剤揮散体の数が2つ以上である場合、各々の薬剤揮散体の重量が前記の範囲内にあることが好ましい。すなわち、前記薬剤収納容器内に収納される薬剤揮散体の数が2つ以上である場合における前記薬剤収納容器内に収納される薬剤揮散体の総重量は、飛翔害虫飛来阻止剤1個について、3~50gがよく、4~40gが好ましい。
前記薬剤揮散体に含まれる前記揮散性ピレスロイド系化合物がトランスフルトリンを含む場合、前記薬剤収納体に収納される薬剤揮散体中のトランスフルトリンその量は、飛翔害虫飛来阻止剤1個について、少なくとも500mgであり、少なくとも700mgが好ましく、少なくとも900mgがより好ましく、少なくとも1050mgがさらに好ましく、少なくとも1150mgがとりわけ好ましく、1200mg以上が特に好ましい。
前記薬剤揮散体に含まれる前記揮散性ピレスロイド系化合物がメトフルトリンを含む場合、前記薬剤収納体に収納される薬剤揮散体中のメトフルトリンその量は、飛翔害虫飛来阻止剤1個について、少なくとも250mgであり、少なくとも350mgが好ましく、少なくとも420mgがより好ましく、少なくとも500mgがさらに好ましく、少なくとも600mgがとりわけ好ましく、800mg以上が特に好ましい。
前記の量のトランスフルトリン又はメトフルトリンを少なくとも含有すると、使用期間終了日でも半径5.0mの範囲内において、十分な飛翔害虫飛来阻止効果を奏することができる。なお、前記薬剤収納体に収納される薬剤揮散体中のトランスフルトリン又はメトフルトリンを含む揮散性ピレスロイド系化合物の量の上限は、前記担体に担持できるトランスフルトリン又はメトフルトリンを含む揮散性ピレスロイド系化合物の最大量である。
[飛翔害虫飛来阻止剤の平均気中濃度]
更に、前記飛翔害虫飛来阻止剤は、この飛翔害虫飛来阻止剤を配した所定の空間において、トランスフルトリンまたはメトフルトリンが所定の平均気中濃度にあることで、屋外においてその使用開始時から使用期間終了日までの間この飛翔害虫飛来阻止剤を配した場所から特定の範囲の大きさの空間に飛翔害虫、特に蚊成虫等を飛来させない効果を持続することができる。
前記平均気中濃度は、下記に示す方法で測定・算出される値で、使用期間終了日(または、使用中の)平均気中濃度が、トランスフルトリンの場合、1.0μg/m以上が好ましく、2.0μg/m以上がより好ましく、メトフルトリンの場合、0.5μg/m以上が好ましく、1.0μg/m以上がより好ましい。また、使用開始日の平均気中濃度に対する使用期間終了日の平均気中濃度の比が0.3以上であることが好ましく、0.4以上であることがより好ましい。
なお、使用開始日の平均気中濃度に対する使用期間終了日の平均気中濃度の比の上限は、1.0である。
また、使用期間使用中の平均気中濃度は、トランスフルトリンの場合、30μg/m以下が好ましく、20μg/m以下がより好ましく、メトフルトリンの場合、15μg/m以下が好ましく、10μg/m以下がより好ましい。
前記の量以上及び比率のトランスフルトリン又はメトフルトリン平均気中濃度だと、使用期間終了日でも半径5.0mの範囲内において、十分な飛翔害虫飛来阻止効果を奏することができるが、前記値以上のトランスフルトリン又はメトフルトリン平均気中濃度を有しても、飛来阻止効果に大差は生じない。
前記飛翔害虫飛来阻止剤(薬剤揮散体)使用時の平均気中濃度は、「一般用医薬品及び医薬部外品としての殺虫剤の室内空気中濃度 測定方法ガイドライン(薬食審査発第0728001号 平成15年7月28日)」に準じた下記の方法で行う。
室温25±5℃、湿度50%以上、換気率0.5回/hrに設定した容積25mの直方体状の部屋(6畳の部屋に相当、床面積約10m)の中央部の床上1.2mの高さの位置に各検体を1つ設置し、更にその近傍に小型ファンを設置し、室内の空気を循環させる。設置24時間後に当該空間の検体設置から水平方向に2.0m離れた位置の、床上20cm及び120cmの高さの空気をそれぞれサンプリングする。
空気のサンプリングは、5gのシリカゲル(ナカライテスク(株)製)を充填したガラス管に流量計をつなぎ、更に真空ポンプに接続して、毎分8Lの割合で50分間空気を吸引して行う。
サンプリング終了後、トラップに捕集された揮散性ピレスロイド系化合物トランスフルトリン、または、メトフルトリンの量をガスクロマトグラフィーでそれぞれ測定し、当該空間の床上20cm、及び、床上120cmの高さの位置における前記薬剤収納体のトランスフルトリン、または、メトフルトリンの気中濃度C(low)、及び、C(high)、さらに、これらを用いて、下記の式で示されるトランスフルトリン、または、メトフルトリンの平均気中濃度C(ave)を算出する。
平均気中濃度C(ave)=(C(low)+C(high))/2
更に、前記飛翔害虫飛来阻止剤使用時の平均気中濃度C(ave)において、使用開始初期の飛翔害虫飛来阻止剤の平均気中濃度C(ave、初期)と使用X日後の飛翔害虫飛来阻止剤使用時の平均気中濃度C(ave、X)の比である、対初期値平均気中濃度C(ave、X)/C(ave、初期)は、X=100である時、すなわち使用100日後において、0.05以上であることが好ましく、0.1以上であることがより好ましく、0.3以上であることが特に好ましい。(0.05より小さいと、使用期間初期からの飛翔害虫飛来阻止効果の低下が早く、長期的な使用は困難となる。なおXが100より大きい場合でも、C(ave、X)/C(ave、初期)が0.05以上であれば、より飛翔害虫飛来阻止効果が安定し、長期的に使用することが可能となる。
[飛翔害虫飛来阻止剤の設置する高さ]
本発明の飛翔害虫飛来阻止剤を設置する高さは、地面から0cm以上300cm以下であることが好ましく、30cm以上250cm以下であることがより好ましく、60cm以上200cm以下であることがとりわけ好ましく、100cm以上150cm以下であることが特に好ましい。
この範囲内とすることにより、主に飛翔害虫が活動する空間と薬剤の拡散する範囲とが相同し飛翔害虫の阻止効果を高められる。またこの範囲内とすることにより飛翔害虫飛来阻止剤の設置の際の簡便さや、使用時の人の目につき易い位置で設置できることから、踏みつけて飛翔害虫飛来阻止剤を破損することや、使用後の容器の回収のし忘れを防止することができる。
[飛翔害虫飛来阻止剤使用時の平均気中濃度と飛翔害虫飛来阻止剤を設置する高さとの関係]
従来、薬剤を設置する垂直方向の高さとそれに伴う薬剤の平均気中濃度から派生する飛翔害虫飛来阻止効果についての関係性についての解析は皆無であったが、本願発明者により各種実施試験結果の解析により以下に示すPの値を規定する式が導き出された。
本発明の飛翔害虫飛来阻止剤を設置する高さをHcm、平均気中濃度をC(ave)μg/mとしたとき、1000C(ave)/(100+|H-150|)1.5をPとする場合に、P≧0.9であることが好ましく、P≧1.0であることがより好ましく、P≧1.2であることがさらに好ましく、P≧2.3であることが特に好ましい。Pが0.9より低い場合、十分な飛翔害虫飛来阻止効果が得られない場合がある。またP≦30であることが好ましく、Pが30を超えても飛翔害虫飛来阻止効果は特に増進しない。Pの値は、この範囲内とすることにより、主に飛翔害虫が活動する空間と薬剤の拡散する範囲とが相同し飛翔害虫の阻止効果を高められることとなり、十分な飛翔害虫飛来阻止効果を奏することができる。
このP値の式は、以下の考えに基づき、試行錯誤して見出した。
後記する実施例の欄において、例えば、実施例1-1および1-3~1-4、2-2および2-4~2-6、6-2および6-5~6-8に示すように、同じサンプルであっても、高さを変えることで飛来阻止効果に変化が認められた。特に、高さが150cmのときの飛来阻止効果が高く、そこから高さが極端に変わると飛来阻止効果が低減する傾向が見られた。
さらに、音は4πr(rは半径)に反比例して減衰することから、距離により減衰する飛翔害虫飛来阻止効果の指標であるP値も高さに関係する値の2乗に反比例すると予測される。
さらにまた、飛来阻止効果は、平均気中濃度C(ave)に大きく影響を受ける。
これらから、次の式を想定した。なお、α、βは変数である。
P=α・C(ave)/(β+|H-150|)
変数βについて、次に検討する。βを極端に小さくすると、高さ(H)の影響が大きくなる。すると、実施例1-3、6-5の場合であっても、P値が小さくなってしまい、結果が合わなくなる。一方、βを大きくし過ぎると、高さ(H)の影響がなくなってしまう。
そこで、実施例の各結果を考慮しながらβを検討し、β=100が適切であると判断した。
ところで、β=100としたとき、飛来阻止効果が「B」である実施例2-4、飛来阻止効果が「A」である実施例6-5のP値が、飛来阻止効果が「C」の参考例1-2のP値より低くなり、矛盾する結果となる。このため、種々検討し、分母の(β+|H-150|)の指数を2から1.5に変更することにより、これらの矛盾が解消し、他の実施例においても矛盾する結果はみられなかった。そこで、この指数を「1.5」とした。
残りの変数αは、P値の大きさを調整するものであるといえるので、P値の桁数を考慮し、α=1000とし、前記のP値の式を設定した。
[用途]
本発明によって調製される飛翔害虫飛来阻止剤は、使用直後から使用期間終了日までのその設計仕様に応じた所定期間にわたり、リビングや和室等の室内と外を隔てる窓やベランダ、玄関、倉庫、飲食店、工場や作業場の出入り口、キャンプなどにおけるテント内部やその出入り口、等の屋内と屋外との境界域において、設置法として例えば、そのフック部を軒下や物干し竿に吊るしたり、カーテンレール等に引っ掛けたりして使用すれば、屋外から屋内へのこれら飛翔害虫の侵入を効果的に阻止することができる。また、庭や玄関口、駐車場、駐輪場、バーベキュー、釣り、ガーデニング等の野外活動場所、鶏舎、豚舎等の畜舎、犬小屋、ウサギ小屋等のペット小屋やその周辺、等の屋外において、前記同様の設置法に準じて使用することで蚊等の飛翔害虫に対して優れた飛来阻止効果を奏し、極めて実用的である。
特に、この飛翔害虫飛来阻止剤がフック部を有する場合、そのフック部を用いて、ベランダ、軒下、立木、パラソルやテントターフ等の傘の下、カーテンレールや物干し竿、または鞄、杖、衣類のベルト通し、ペット犬のリード等の引っ掛け可能な部材に吊り下げることにより、屋内や屋外にこの飛翔害虫飛来阻止剤を配することができ、飛翔害虫に対する飛来阻止効果をより効率的に発揮することができる。
[飛翔害虫飛来阻止剤の特徴]
本発明の飛翔害虫飛来阻止剤は、特定の揮散性成分を特定の量以上含有するので、従来から知られる、屋外から屋内への飛翔害虫の侵入阻止効果だけでなく、屋外において飛翔害虫を飛来阻止する効果を持続することができ、特に蚊成虫等の飛翔害虫を設置場所から特定の範囲の大きさの空間に飛来させない飛来阻止効果を持続することができる。
[飛翔害虫侵入阻止効果]
この発明に係る飛翔害虫飛来阻止剤は、飛翔害虫が屋外から屋内へ窓等より侵入するのを阻止できる効果(侵入阻止効果)を有する。この侵入阻止効果の測定方法としては、次の方法があげられる。
隣接する10畳の2居室の境界に窓に相当する開放部(60cm×100cm)を設け、それ以外は閉鎖する。開放部の上端の幅中央部にこの発明に係る飛翔害虫飛来阻止剤を吊下げて設置する。設置10分後、一方の部屋Aに観察者Aが室内に留まり、他方の部屋B内にて飛翔害虫としてアカイエカ雌成虫100匹を放つ。その後、開放部を通ってB室からA室に侵入する供試虫数を観察し30分間後の虫数を計数する。対照として飛翔害虫飛来阻止剤を吊下げない同様の試験も行う。そして、以下の式より、侵入阻止率を算出することができる。
・侵入阻止率(%)=(C-T)/C×100
C:飛翔害虫飛来阻止剤を未設置の場合の30分間の平均侵入虫数(匹)
T:飛翔害虫飛来阻止剤を設置した場合の30分間の平均侵入虫数(匹)
この侵入阻止率は、60%以上あれば効果を実感できるが、80%以上であれば、十分に侵入阻止効果を有するといえ、90%以上がより好ましい。
[飛翔害虫飛来阻止効果]
この発明に係る飛翔害虫飛来阻止剤は、この飛翔害虫飛来阻止剤を配した位置から一定の範囲内において、飛翔害虫の飛来を阻止する効果を有する(以下、飛翔害虫飛来阻止剤を配した位置からの一定の範囲を「飛翔害虫飛来阻止範囲」と称する。)。
この飛翔害虫飛来阻止範囲は、半径5.0m以内の範囲の空間であり、好ましくは設置場所から半径4.0m以内の範囲の空間であり、より好ましくは設置場所から半径3.0m以内の範囲の空間であり、さらに好ましくは設置場所から半径2.5m以内の範囲の空間であり、特に好ましくは設置場所から半径2.0m以内の範囲の空間である。
前記飛翔害虫飛来阻止範囲における飛来阻止の効果は、飛来阻止率60%以上がよく、60%以上80%未満が好ましい。80%以上であれば、十分に侵入阻止効果を有するといえ、90%以上がより好ましい。
この飛来阻止率は、次の方法で測定できる。まず、この発明に係る飛翔害虫飛来阻止剤を設置しない状態で、測定する飛翔害虫飛来阻止範囲における飛翔害虫の飛来数を5分間カウントする。次いで、飛翔害虫飛来阻止範囲の中心にこの発明に係る飛翔害虫飛来阻止剤を5分間設置し、この間の飛翔害虫の飛来数をカウントする。次に、この飛翔害虫飛来阻止剤を除外し、5分間に飛来する飛翔概数の飛来数を5分間カウントする。そして、次の式から飛来阻止率を算出することができる。
・飛来阻止率(%)=[1-(飛翔害虫飛来阻止剤設置中の飛来数/飛翔害虫飛来阻止剤設置前後の飛来数の平均)]×100
なお、このときの飛翔害虫飛来阻止剤の設置高さは、前記した[飛翔害虫飛来阻止剤の設置する高さ]の記載に基づいて設定することができる。
以下、この発明を、実施例を用いてより具体的に示す。なお、この発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(製造例1-検体1a及び1bの製造)
図2(a)~(c)に示す立体構造体を下記の方法で製造した。
まず、700mgのトランスフルトリンと120mgのラウリン酸ヘキシルとの混合物を、エチレン-ビニルアセテート共重合体(東ソー(株)製:ウルトラセン710、共重合体中のビニルアセテートの含有率:28%、以下「EVA」と称する。)と低密度ポリエチレン(旭化成(株)製:サンテック-LD M6520、以下「LDPE」と称する。)とを1:7(重量比)で混合した混合樹脂に混練し成形して立体メッシュ状の薬剤揮散体(15cm×8cm×1cm、表面積375cm、重量11g)を得た。前記薬剤揮散体を、大きさが16cm×9.5cm×1.2cmで、正面と背面にそれぞれ30%の開口部を有する薬剤収納容器に収容して、検体1aを製造した。
更に、検体1aを、屋外にて合計100日間(気温:9~42℃、湿度:9~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体1bを得た。
(製造例2-検体2a及び2bの製造)
図2(a)~(c)に示す立体構造体を下記の方法で製造した。
まず、1000mgのトランスフルトリンと200mgのフタル酸ジエチルとの混合物を、EVAとLDPEとを1:5(重量比)で混合した混合樹脂に混練し成形して立体メッシュ状の薬剤揮散体(サイズ、表面積、重量は製造例1と同様)を得た。前記薬剤揮散体を、薬剤収納容器(サイズ、開口部の位置及び開口割合は製造例1と同様)に収容して、検体2aを製造した。
更に、検体2aを、屋外にて合計170日間(気温:3~41℃、湿度:10~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体2bを得た。
(製造例3-検体3a及び3bの製造)
図2(a)~(c)に示す立体構造体を下記の方法で製造した。
まず、1200mgのトランスフルトリンと200mgのセバシン酸ジブチルとの混合物を、EVAとLDPEとを1:4(重量比)で混合した混合樹脂に混練し成形して立体メッシュ状の薬剤揮散体(サイズ、表面積、重量は製造例1と同様)を得た。前記薬剤揮散体を、薬剤収納容器(サイズ、開口部の位置及び開口割合は製造例1と同様)に収容して、検体3aを製造した。
更に、検体3aを、屋外にて合計250日間(気温:2~42℃、湿度:9~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体3bを得た。
(製造例4-検体4a及び4bの製造)
図2(a)~(c)に示す立体構造体を下記の方法で製造した。
まず、1800mgのトランスフルトリンと300mgのフタル酸ジイソプロピルとの混合物を、EVAとLDPEとを1:2.5(重量比)で混合した混合樹脂に混練し成形して立体メッシュ状の薬剤揮散体(サイズ、表面積、重量は製造例1と同様)を得た。前記薬剤揮散体を、薬剤収納容器(サイズ、開口部の位置及び開口割合は製造例1と同様)に収容して、検体4aを製造した。
更に、検体4aを、屋外にて合計365日間(気温:-4~42℃、湿度:9~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体4bを得た。
(製造例5-検体5a及び5bの製造)
図1に示す平面構造体を下記の方法で製造した。
まず、1300mgのトランスフルトリンと500mgの流動パラフィンとの混合物を、PET製メッシュ(15cm×8cm)に含浸させて、平面メッシュ状の薬剤揮散体(表面積250cm、重量5g)を得た。前記薬剤揮散体を、薬剤収納容器(サイズ、開口部の位置及び開口割合は製造例1と同様)に収容して、検体5aを製造した。
更に、検体5aを、屋外にて合計250日間(気温:2~42℃、湿度:9~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体5bを得た。
(製造例6-検体6a及び6bの製造)
図2(a)~(c)に示す立体構造体を下記の方法で製造した。
まず、1200mgのトランスフルトリンと200mgのセバシン酸ジブチルとの混合物を、EVAとLDPEとを1:4(重量比)で混合した混合樹脂に混練し成形して立体メッシュ状の薬剤揮散体(サイズ、表面積、重量は製造例1と同様)を得た。前記薬剤揮散体2個を、大きさが16cm×18cm×1.2cmで、正面と背面にそれぞれ30%の開口部を有する薬剤収納容器に、薬剤揮散体の15cm×1cmで構成される側面部が互いに対向するように2枚の薬剤揮散体を横並びにして配して収容し、検体6aを製造した。
更に、検体6aを、屋外にて合計250日間(気温:2~42℃、湿度:9~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体6bを得た。
(製造例7-検体7a及び7bの製造)
図2(a)~(c)に示す立体構造体を下記の方法で製造した。
まず、500mgのメトフルトリンを、EVAとLDPEとを1:10(重量比)で混合した混合樹脂に混練し成形して立体メッシュ状の薬剤揮散体(サイズ、表面積、重量は製造例1と同様)を得た。前記薬剤揮散体を、薬剤収納容器(サイズ、開口部の位置及び開口割合は製造例1と同様)に収容して、検体7aを製造した。
更に、検体7aを、屋外にて合計170日間(気温:-4~42℃、湿度:10~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体7bを得た。
(製造例8-検体8a及び8bの製造)
図2(a)~(c)に示す立体構造体を下記の方法で製造した。
まず、900mgのメトフルトリンを、EVAとLDPEとを1:4(重量比)で混合した混合樹脂に混練し成形して立体メッシュ状の薬剤揮散体(サイズ、表面積、重量は製造例1と同様)を得た。前記薬剤揮散体を、薬剤収納容器(サイズ、開口部の位置及び開口割合は製造例1と同様)に収容して、検体8aを製造した。
更に、検体8aを、屋外にて合計300日間(気温:9~42℃、湿度:9~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体8bを得た。
(参考製造例1-検体9a及び9bの製造)
図1に示す平面構造体を下記の方法で製造した。
まず、400mgのトランスフルトリンと120mgの流動パラフィンとの混合物を、PET製メッシュ(15cm×8cm)に含浸させて、平面メッシュ状の薬剤揮散体(表面積250cm、重量4g)を得た。前記薬剤揮散体を、薬剤収納容器(サイズ、開口部の位置及び開口割合は製造例1と同様)に収容して、検体9aを製造した。
更に、検体9aを、屋外にて合計100日間(気温:9~42℃、湿度:9~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体9bを得た。
(参考製造例2-検体10a及び10bの製造)
図1に示す平面構造体を下記の方法で製造した。240mgのメトフルトリンを、EVAとLDPEとを1:2(重量比)で混合した混合樹脂に混練し成形して立体メッシュ状の薬剤揮散体(サイズ、表面積、重量は製造例1と同様)を得た。前記薬剤揮散体を、薬剤収納容器(サイズ、開口部の位置及び開口割合は製造例1と同様)に収容して、検体10aを製造した。
更に、検体10aを、屋外にて合計100日間(気温:9~42℃、湿度:9~100%、風速:0~12m/s)で吊るして検体10bを得た。
[薬剤揮散体中の揮散性ピレスロイド系化合物量(有効成分量)]
各検体の薬剤揮散体に含まれる揮散性ピレスロイド系化合物トランスフルトリン、または、メトフルトリンの量については、ガスクロマトグラフィーによりそれぞれ測定して算出した。
[対初期値有効成分量比の算出]
前記の測定方法に基づき、使用開始初日の各検体の初期の有効成分量と使用時間経過時有効成分量を測定し、その比率(使用時間経過時有効成分量/初期の有効成分量)を対初期値有効成分量比として算出した。
[平均気中濃度の測定]
検体の平均気中濃度は、「一般用医薬品及び医薬部外品としての殺虫剤の室内空気中濃度 測定方法ガイドライン(薬食審査発第0728001号 平成15年7月28日)」に準じて下記の方法で行った。
室温25±5℃、湿度50%以上、換気率0.5回/hrに設定した容積25mの直方体状の部屋(6畳の部屋に相当、床面積約10m)の中央部の床上1.2mの高さの位置に各検体を1つ設置し、更にその近傍に小型ファンを設置し、室内の空気を循環させた。設置24時間後に当該空間の検体設置から水平方向に2.0m離れた位置の、床上20cm及び120cmの高さの空気をそれぞれサンプリングした。
空気のサンプリングは、内径2cm、長さ20cmのガラス管にシリカゲル(ナカライテスク(株)製:Silica Gel 60、70~230メッシュ)5gを充填し、両端を脱脂綿でつめたものを用い、これを流量計(フロートメーターKG-3:(株)草野科学器械製作所)につなぎ、更に真空ポンプに接続して、毎分8Lの割合で50分間空気を吸引して行った。
サンプリング終了後、トラップに捕集された揮散性ピレスロイド系化合物トランスフルトリン、または、メトフルトリンの量をガスクロマトグラフィーでそれぞれ測定し、当該空間の床上20cm、及び、床上120cmの高さの位置における検体のトランスフルトリン、または、メトフルトリンの気中濃度C(low)、及び、C(high)、さらに、これらを用いて、下記の式で示されるトランスフルトリン、または、メトフルトリンの平均気中濃度C(ave)を算出した。
平均気中濃度C(ave)=(C(low)+C(high))/2
[対初期値平均気中濃度比の算出]
前記の測定方法に基づき、使用開始初日の各検体の初期の平均気中濃度C(ave、初期)と使用時間経過時(X日後)の各検体の平均気中濃度C(ave、X)を算出し、その比率、C(ave、X)/C(ave、初期)を対初期値平均気中濃度比として算出した。
[侵入阻止試験(侵入阻止効果)]
隣接する10畳の2居室の境界に窓に相当する開放部(60cm×100cm)を設け、それ以外は閉鎖した。開放部の上端の幅中央部に供試検体を吊下げ設置した。設置10分後に一方の部屋Aには観察者Aが室内に留まり、他方の部屋B内にて供試昆虫のアカイエカ雌成虫100匹を放ち、供試者Bは部屋を出た。その後開放部を通ってB室からA室に侵入する供試虫数を観察し30分間後の虫数を計数した。対照として供試検体を吊下げない同様の試験も行った。
試験は2回繰返して行い、侵入阻止率(%)の平均を求め、80%以上をA、60%以上80%未満をB、60%未満をCとした。
侵入阻止率(%)=(C-T)/C×100
C:薬剤無処理時の30分間の平均侵入虫数(匹)
T:薬剤処理時の30分間の平均侵入虫数(匹)
[飛来阻止効果試験]
殺虫剤効力試験法解説に準じて(準拠して)下記の条件に従って、各検体について屋外飛来阻止試験を行った。
・試験場所…屋外の植込み内(気温20~27℃、湿度24~63%、風速0~5m/s)
・対象虫…植込み内に生息している蚊成虫(ヒトスジシマカ)
(1)試験場所の風向を測定し、検体設置場所を定め、その設置場所からそれぞれ1.0m(全検体)、2.0m(検体2b、3b、6b、8b)、又は3.0m(検体6b)離れた場所に被験者を1名配置した。そして、検体設置前に5分間に各被験者に飛来した対象虫の数(飛来数)をカウントした。
(2)続いて、それぞれの検体を検体設置場所の高さ1.5mの箇所に吊るして設置して、5分間に各被験者に飛来した対象虫の数(飛来数)をカウントした。
(3)5分後、それぞれの検体を取り除き、検体を設置しない状態において、5分間に各被験者に飛来した対象虫の数(飛来数)をカウントした。
(4)前記(1)と前記(3)の飛来数を平均して、検体設置前後の飛来数を算出した。(5)このようにして得られた各々の飛来数から下記式を用いて、飛来阻止率(%)を算出した。同様の試験を2回行い、飛来阻止率(%)の平均を求め、80%以上をA、60%以上80%未満をB、60%未満をCとした。
・飛来阻止率(%)=[1-(検体設置中の飛来数/検体設置前後の飛来数の平均)]×100
(実施例1-1、2-1、3-1、4-1、5-1、6-1、7-1、8-1、参考例1-1、2-1)
各検体について、屋外放置時間0日間の場合において、前記の方法に従って、薬剤揮散体中の揮散性ピレスロイド系化合物量の初期有効成分量、初期の平均気中濃度、飛来阻止率を測定した。その結果を表1に示す。
なお、検体1a~10aにおける「屋外放置時間0日間」とは、屋外放置を行わずに各評価・測定を行ったことを示す。
(実施例1-2、2-2、2-3、3-2、3-3、4-2、5-2、6-2、6-3、6-4、7-2、8-2、8-3、参考例1-2、2-2)
各検体について、表1に示す屋外放置時間経過後において、屋外放置時間経過後の有効成分量、屋外放置時間経過後の平均気中濃度、侵入阻止率、飛来阻止率を測定し、また、対初期値有効成分量比、及び対初期値平均気中濃度比を算出した。その結果を表1に示す。
なお、飛来阻止率測定における、飛翔害虫飛来阻止範囲の径(半径)は、表1に示す通りとした。
なお、検体1b~10bにおける「屋外放置時間」は、検体1a~10aを屋外放置して検体1b~10bを得るための屋外放置時間を含む時間である。
(実施例1-1、1-2、1-3、1-4、2-2、2-4、2-5、2-6、4-2、6-2、6-5、6-6、6-7、6-8、7-2、8-2、参考例1-2)
検体1a(実施例1-1)、1b(実施例1-2)、2b(実施例2-2)、4b(実施例4-2)、6b(実施例6-2)、7b(実施例7-2)、8b(実施例8-2)、9b(参考例1-2)について、検体の設置高さ150cmにおけるPを算出した。それらの結果を表2に示す。併せて、屋外放置時間、平均気中濃度(検体1aについては、初期の平均気中濃度、その他は屋外放置時間経過後の平均気中濃度)、飛来阻止率も表記した。
さらに、検体1aについて設置場所からの高さを0cm(実施例1-3)、200cm(実施例1-4)、検体2bについて設置場所からの高さを75cm(実施例2-4)、0cm(実施例2-5)、300cm(実施例2-6)、検体6bについて設置場所からの高さを0cm(実施例6-5)、30cm(実施例6-6)、100cm(実施例6-7)、300cm(実施例6-8)としたときのPを算出すると共に、前記の方法により、飛来阻止率を測定した。それらの結果を表2に示す。併せて、屋外放置時間、屋外放置時間経過後の平均気中濃度も表記した。
なお、検体1a~10aにおける「屋外放置時間0日間」とは、屋外放置を行わずに各評価・測定を行ったことを示す。また、検体1b~10bにおける「屋外放置時間」は、検体1a~10aを屋外放置して検体1b~10bを得るための屋外放置時間を含む時間である。
Figure 2023101394000002
Figure 2023101394000003
11 ネット
12 立体構造体
13 波状体
13a、13b 頂部
14 補強材

Claims (6)

  1. トランスフルトリンを含む揮散性ピレスロイド系化合物を担体に含有させた薬剤揮散体を薬剤収納容器に収納した薬剤収納体からなる飛翔害虫飛来阻止剤であって、
    前記薬剤収納体に収納された薬剤揮散体に含有されたトランスフルトリンの量は、少なくとも500mgである飛翔害虫飛来阻止剤。
  2. メトフルトリンを含む揮散性ピレスロイド系化合物を担体に含有させた薬剤揮散体を薬剤収納容器に収納した薬剤収納体からなる飛翔害虫飛来阻止剤であって、
    前記薬剤収納体に収納された薬剤揮散体に含有されたメトフルトリンの量は、少なくとも250mgである飛翔害虫飛来阻止剤。
  3. 請求項1又は2に記載の飛翔害虫飛来阻止剤を配することにより、その位置から半径5.0m以内の空間の飛翔害虫の飛来を阻止させる飛翔害虫飛来阻止方法。
  4. 前記飛翔害虫飛来阻止剤を吊り下げて配する請求項3に記載の飛翔害虫飛来阻止方法。
  5. 屋外に配する請求項3に記載の飛翔害虫飛来阻止方法。
  6. 前記飛翔害虫は蚊成虫である、請求項3に記載の飛翔害虫飛来阻止方法。
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