JP2023097913A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】液拡散性を向上するとともに、液戻りを抑制する。【解決手段】吸収性物品1では、吸収コア4が、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との間に高吸収性材料413が固定された上層吸収体41を備える。上層吸収体41において、高吸収性材料413が固定される複数の材料存在領域42が、幅方向に隙間を空けて配列され、隣接する材料存在領域42の間に、高吸収性材料413が非存在である材料非存在領域43が設けられる。各材料非存在領域43において、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412とが全体的に接合される。少なくとも1つの材料非存在領域43において、トップシート21と上側吸収体シート411とが部分的に接合される。トップシート21を形成する不織布を幅方向に3%伸長した際の荷重が、上側吸収体シート411を形成する不織布を幅方向に3%伸長した際の荷重の2.0倍以上である。【選択図】図6

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
従来、使い捨ておむつ等の吸収性物品が利用されている。このような吸収性物品において、着用者からの尿等を受ける部分に、高吸収性材料を含む吸収コアを配置することにより、吸収量の向上等が図られている。例えば、特許文献1の吸収性物品では、吸水性樹脂粉末を含むシート状吸水層と、パルプ繊維を含む繊維集合層とを有する吸収マット(吸収コア)が設けられる。シート状吸水層では、吸水性樹脂粉末が複数の不織布シート間に内包される。シート状吸水層は、吸水性樹脂粉末存在領域と、吸水性樹脂粉末非存在領域とを有し、不織布シートを吸水性樹脂粉末非存在領域において接合し、封止部が形成される。特許文献1では、体液を吸収して吸水性樹脂が膨潤すると、繊維集合層と封止部との間に空隙が生じる。これにより、繊維集合層から染み出した体液が、空隙部分を通じて拡散し、液の逆戻り(液戻り)が防止される。
なお、特許文献2の吸収性物品では、繊維状物を有する吸収体において、吸水性ポリマーが配された領域が、平面方向に相互に離間させて複数形成される。吸水性ポリマーが尿を吸液すると、吸水性ポリマーが配された領域の厚みが増大し、吸収体の表面に凹凸が生じる。これにより、吸収体と表面シートとの間に空間が形成され、通気性が向上する。特許文献3の使い捨ておむつでは、吸収体が縦横方向に配設された多数の小吸収部を有する。また、小吸収部の肌当接面側に、表面シートと略平行に重なるようにクレープシートが配設される。排泄された液は表面シートを通り抜けた後、クレープシートに到達し、クレープシートが、小吸収部を覆うとともに、小吸収部の間の谷部に入り込み、谷路部が形成される。谷路部により、排泄された液を移動させることができる。
特許文献4では、上側シートと下側シートの間に吸水性樹脂を有し、パルプ繊維を有しない吸収体において、下側シートの5%伸長時の伸長応力が、上側シートの5%伸長時の伸長応力の20%以上75%以下であるものが開示されている。これにより、吸収体が上側よりも下側に膨らみやすくなり、吸収体の着用者側の面に大きな凹凸が形成されにくくなる。
特許第4502586号公報 特開2009-72421号公報 特開2011-135921号公報 特許第6353237号公報
既述のように、特許文献1の吸収性物品では、繊維集合層と封止部との間に空隙が形成されるため、液拡散性の向上および液戻りの抑制が図られるが、必ずしも十分ではない。したがって、液拡散性を向上するとともに、液戻りを抑制することが可能な新規な手法が求められている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、液拡散性を向上するとともに、液戻りを抑制することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、透液性のトップシートと、撥水性または不透液性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置され、長手方向に延びる吸収コアとを備え、前記吸収コアが、上側吸収体シートと下側吸収体シートとの間に高吸収性材料が固定された上層吸収体と、前記上層吸収体と前記バックシートとの間に配置され、シート状の繊維集合体を有する下層吸収体とを備え、前記上層吸収体において、前記高吸収性材料が固定される複数の材料存在領域が、幅方向に隙間を空けて配列され、前記幅方向に隣接する2つの材料存在領域の間に、前記高吸収性材料が非存在である材料非存在領域が設けられ、各材料非存在領域において、前記上側吸収体シートと前記下側吸収体シートとが全体的に接合された第1接合部が設けられ、少なくとも1つの材料非存在領域において、前記トップシートと前記上側吸収体シートとが部分的に接合された第2接合部が設けられ、前記トップシートを形成する不織布を前記幅方向に3%伸長した際の荷重が、前記上側吸収体シートを形成する不織布を前記幅方向に3%伸長した際の荷重の2.0倍以上である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品であって、前記トップシートを形成する不織布の前記幅方向における引張強度が、前記上側吸収体シートを形成する不織布よりも大きい。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の吸収性物品であって、前記トップシートを形成する不織布の繊度が、前記上側吸収体シートを形成する不織布の繊度の1.1倍以上である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の吸収性物品であって、前記トップシートを形成する不織布の目付が、前記上側吸収体シートを形成する不織布の目付の1.1倍以上である。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の吸収性物品であって、前記第2接合部が設けられた材料非存在領域において、前記トップシートと前記上側吸収体シートとの接合領域の面積率が、1%以上かつ50%以下である。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の吸収性物品であって、前記第2接合部の剥離強度が、前記第1接合部の剥離強度よりも小さい。
本発明によれば、液拡散性を向上するとともに、液戻りを抑制することができる。
吸収性物品を示す平面図である。 吸収性物品を示す断面図である。 本体部を示す平面図である。 吸収コアを拡大して示す断面図である。 上側吸収体シートとトップシートとの接合を説明するための図である。 高吸収性材料が膨潤した吸収コアを示す断面図である。
図1は、本発明の一の形態に係る吸収性物品1を広げた状態で示す平面図である。吸収性物品1は、着用者が着用する使い捨ておむつ等の外装物品の内側(すなわち、着用者側)に取り付けられて着用者からの尿等の排泄物を受ける補助吸収パッドである。図1では、着用時に着用者に接する側の面を手前にして吸収性物品1を描いている。
図2は、吸収性物品1を図1中に示すII-IIの位置で長手方向(図1中の上下方向)に垂直な面で切断した断面図である。図1および図2に示すように、吸収性物品1は、略シート状の本体部2と、一対のサイドシート3とを備える。本体部2は、透液性のトップシート21と、撥水性または不透液性のバックシート23と、トップシート21とバックシート23との間に配置された略シート状の吸収コア4とを備える。図2では、図示の都合上、吸収性物品1の各構成を厚さ方向に離して描いている。また、図1では、図の理解を容易にするために、吸収コア4の輪郭を太い破線にて描いている。
図1に示すように、吸収コア4および本体部2は、平面視において長手方向に延びる略長方形である。詳細には、吸収コア4および本体部2は、長手方向における両端部の幅が、中央部の幅よりも大きい、いわゆる砂時計型である。吸収コア4の外形は、後述の下層吸収体46の外形である。本体部2は吸収コア4より一回り大きく、吸収コア4の全体が本体部2の外周縁の内側に位置する。本体部2の外形は、バックシート23の外形であり、バックシート23の長手方向の長さおよび幅方向の幅は、吸収コア4の長さおよび幅よりも大きい。図2に示すように、トップシート21は、吸収コア4の着用者側の主面を覆う。バックシート23は、吸収コア4のもう一方の主面、すなわち、着用者とは反対側の主面を覆う。本実施の形態では、トップシート21は、略矩形であり(後述の図3参照)、長手方向における吸収コア4の外側においてホットメルト接着剤等を介してバックシート23に接合される。
トップシート21は透液性のシート部材であり、着用者からの排泄物の水分を速やかに捕捉して吸収コア4へと移動させる。吸収コア4は、トップシート21を透過した水分を吸収して迅速に固定する。バックシート23は、バックシート23に到達した排泄物の水分等が、本体部2の外側に染み出すことを防止する。吸収コア4の構造の詳細については後述する。
図1および図2に示すように、一対のサイドシート3は、本体部2の両側部(すなわち、長手方向に垂直な幅方向の両側)上に配置され、長手方向における本体部2のおよそ全長に亘る。各サイドシート3は、サイドシート本体31と、側壁部弾性部材32とを備える。図2に示すように、サイドシート本体31は、固定部33と、側壁部34とを備える。固定部33は、本体部2の側部上において、長手方向における本体部2のおよそ全長に亘る。固定部33は、本体部2の当該側部上に固定される。固定部33と本体部2との固定は、ホットメルト接着剤等の接着剤を介して行われる。
側壁部34は、固定部33の幅方向内側に連続し、固定部33と共に長手方向に延びる。側壁部34は、長手方向の両端部において本体部2上に重ねられ、ホットメルト接着剤等により固定される。吸収性物品1では、一対の側壁部34が、吸収コア4の両側部近傍においてトップシート21側に設けられる。各側壁部34の端部、すなわち、自由端には、長手方向に延びる側壁部弾性部材32がホットメルト接着剤等により伸張状態にて接合される。側壁部弾性部材32は、長手方向に延びる少なくとも1本の弾性要素を含む。側壁部弾性部材32が収縮することにより、側壁部34が着用者に向かって立ち上がり、立体ギャザーが形成される。
上述のホットメルト接着剤としては、ポリオレフィン系、ゴム系、酢酸ビニル系等のものが利用される。トップシート21とバックシート23との接合、サイドシート3と本体部2との接合等は、熱融着接合や超音波接合等により行われてもよい。また、側壁部弾性部材32の接合が、超音波接合等により行われてもよい。
トップシート21は、例えば、透液性の不織布により形成される。当該不織布は、例えば、表面が界面活性剤により親水処理された疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)により形成される。当該不織布は、セルロース、レーヨンまたはコットン等の親水性繊維により形成されてもよい。当該不織布は、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布またはスパンレース不織布等である。
バックシート23は、例えば、疎水性繊維により形成された不透液性もしくは撥液性の不織布(スパンボンド不織布、メルトブロー不織布またはSMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布等)、または、不透液性もしくは撥液性のプラスチックフィルムにより形成される。バックシート23は、当該不織布と当該プラスチックフィルムとの積層体であってもよい。バックシート23にプラスチックフィルムが利用される場合、吸収性物品1のムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、透湿性(すなわち、通気性)を有するプラスチックフィルムが利用されることが好ましい。
サイドシート本体31は、例えば、疎水性繊維にて形成された不透液性または撥液性の不織布(エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布またはSMS不織布等)により形成される。側壁部弾性部材32の弾性要素としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、または、糸状もしくは帯状の天然ゴム等が利用される。本実施の形態では、ポリウレタン糸が弾性要素として利用される。
図3は、吸収性物品1の本体部2を示す平面図であり、サイドシート3の図示を省略している。図4は、図2中の吸収コア4を拡大して示す断面図である。吸収コア4は、上層吸収体41と、下層吸収体46とを備える。上層吸収体41は、下層吸収体46の上側(着用者側)に配置される。すなわち、下層吸収体46は、上層吸収体41の下側(外側)に配置される。図3では、上層吸収体41の外形を破線にて示している。
下層吸収体46は、シート状の繊維集合体を有する。下層吸収体46は、上層吸収体41とバックシート23との間に配置され、一方または両方に接合される。例えば、幅方向における下層吸収体46の大きさは、上層吸収体41よりも大きく、長手方向における下層吸収体46の大きさは、上層吸収体41と略同じである。下層吸収体46は、例えば、セルロースやレーヨン、コットン等の再生親水性繊維、合成繊維、パルプ繊維等により形成される。下層吸収体46は、高吸収性材料を含んでもよい。典型的には、下層吸収体46は、ティッシュペーパーや透液性不織布等で包み込まれる。下層吸収体46の形状は、図3のものには限定されない。例えば、下層吸収体46において長手方向に延びる凹部等が設けられてもよい。
図4に示すように、上層吸収体41は、透液性の上側吸収体シート411と、透液性の下側吸収体シート412と、高吸収性材料413とを備える。上側吸収体シート411は、トップシート21側に配置され、下側吸収体シート412は、上側吸収体シート411に対してバックシート23側に配置される。上層吸収体41は、長手方向に長い略長方形であり、上側吸収体シート411および下側吸収体シート412は、共に長手方向に延びた形状である。上側吸収体シート411および下側吸収体シート412の外形は略同じである。上層吸収体41では、高吸収性材料413が固定された複数の材料存在領域42と、高吸収性材料413が非存在である複数の材料非存在領域43とが設けられる。図3では、材料存在領域42に平行斜線を付している。
複数の材料存在領域42は、それぞれが長手方向に略平行に延びる帯状であり、幅方向に隙間を空けて(すなわち、互いに離れつつ)配列される。換言すると、長手方向に延びるストライプ状に配置された複数の材料存在領域42が設けられる。各材料存在領域42では、高吸収性材料413が、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との間に配置され、ホットメルト接着剤等により一方または両方に固定される。換言すれば、材料存在領域42に高吸収性材料413が固定される。図3および図4の例では、複数の材料存在領域42の幅は、互いにおよそ等しいが、これらは異なっていてもよい。
複数の材料非存在領域43は、上層吸収体41において複数の材料存在領域42を除く領域である。複数の材料非存在領域43は、それぞれが長手方向に沿って延びる帯状である。図3および図4の例では、複数の材料非存在領域43の幅は、互いに等しいが、これらは異なっていてもよい。例えば、各材料非存在領域43の幅は、材料存在領域42の幅よりも小さい。材料非存在領域43と材料存在領域42は、幅方向に交互に配列される。すなわち、幅方向に隣接する2つの材料存在領域42の間に材料非存在領域43が設けられる。図3では、材料非存在領域43と材料存在領域42との境界線を、上層吸収体41の外形を示す破線よりも細い破線にて示している。
典型的には、各材料非存在領域43では、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との間に、高吸収性材料413は存在しない。高吸収性材料413は実質的に存在しなければよく、少量の高吸収性材料413は存在してもよい。材料非存在領域43では、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412とが互いに接合された第1接合部44が設けられる。第1接合部44は、互いに接合された上側吸収体シート411および下側吸収体シート412の材料非存在領域43の部位である。一例では、第1接合部44は、ホットメルト接着剤等を用いた接着接合により形成される。接着接合は、例えば、スロットコート塗工、カーテン塗工等により行われ、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との間において材料非存在領域43の全体に接着剤が塗布される。好ましくは、接着接合に加えて、ヒートシール(熱融着接合)が行われる。この場合、第1接合部44は、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との複合的な接合により形成される。第1接合部44では、必ずしも複合的な接合が行われる必要はない。
第1接合部44では、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412とが材料非存在領域43の全体に亘って接合される。材料非存在領域43の極一部において、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412とが非接合であってもよい。材料非存在領域43において、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との間における接着剤の付着面積の、当該材料非存在領域43の面積に対する割合、すなわち、材料非存在領域43における上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との接合領域の面積率は、例えば80%以上であり、好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上である。既述のように、材料非存在領域43が、高吸収性材料413を僅かに含む領域、すなわち、材料存在領域42よりも高吸収性材料413の密度が十分に低い領域(すなわち、材料低密度領域)であってもよい。
上側吸収体シート411は、トップシート21と接合される。上側吸収体シート411とトップシート21との接合は、例えば、図5に示すスパイラル塗工により行われる。スパイラル塗工では、ホットメルト接着剤等の接着剤451が長手方向に沿ってスパイラル状に塗布されたスパイラルパターンが、幅方向に配列される。したがって、図4に示すように、上側吸収体シート411とトップシート21とは、接着剤451により部分的に接合される。以下の説明では、材料非存在領域43における上側吸収体シート411とトップシート21との接合部を、「第2接合部45」という。第2接合部45は、互いに接合された上側吸収体シート411およびトップシート21の材料非存在領域43の部位である。第2接合部45が設けられる材料非存在領域43では、上側吸収体シート411とトップシート21とが接着剤451により部分的に接合される。第2接合部45の一例では、幅方向における材料非存在領域43の一部のみに接着剤451が存在する。第2接合部45では、長手方向または幅方向に離散的に接着剤451が存在してもよい。
第2接合部45は、必ずしも全ての材料非存在領域43に設けられる必要はない。図4の例では、幅方向の中央の材料非存在領域43では、トップシート21と上側吸収体シート411とは非接合であり、第2接合部45は設けられない。もちろん、中央の材料非存在領域43において、第2接合部45が設けられてもよく(すなわち、全ての材料非存在領域43に第2接合部45が設けられてもよく)、中央の材料非存在領域43以外の任意の材料非存在領域43において、トップシート21と上側吸収体シート411とが非接合であってもよい。吸収性物品1では、少なくとも1つの材料非存在領域43において、トップシート21と上側吸収体シート411とが部分的に接合され、第2接合部45が設けられる。
第2接合部45が設けられる各材料非存在領域43において、接着剤451が付着する領域の総面積の、当該材料非存在領域43の面積に対する割合、すなわち、材料非存在領域43におけるトップシート21と上側吸収体シート411との接合領域の面積率は、例えば50%以下であり、好ましくは45%以下であり、より好ましくは40%以下である。これにより、後述するように、高吸収性材料413が水分を吸収して膨潤した際に、材料非存在領域43においてトップシート21が上側吸収体シート411から剥離しやすくなる。当該接合領域の面積率は、例えば、1%以上である。吸収性物品1の製造時には、トップシート21と上側吸収体シート411とが接合されて、互いにずれないことが好ましい。このような観点では、当該接合領域の面積率は、例えば10%以上であり、好ましくは15%以上であり、より好ましくは20%以上である。
既述のように、第1接合部44では、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412とが全体的に接合され(実際には、さらに複合的な接合が行われ)、第2接合部45では、トップシート21と上側吸収体シート411とが部分的に接合される。したがって、吸収性物品1から材料非存在領域43を切り出し、第1接合部44および第2接合部45のそれぞれに対して剥離試験を行った場合に、第2接合部45においてトップシート21と上側吸収体シート411とが剥離して分離する荷重は、第1接合部44において上側吸収体シート411と下側吸収体シート412とが剥離して分離する荷重よりも小さくなる。すなわち、第2接合部45の剥離強度は、第1接合部44の剥離強度よりも小さくなる。
上層吸収体41の上側吸収体シート411および下側吸収体シート412は、例えば、トップシート21と同様に、透液性の不織布により形成される。当該不織布は、例えば、表面が界面活性剤により親水処理された疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)により形成される。当該不織布は、セルロース、レーヨンまたはコットン等の親水性繊維により形成されてもよい。当該不織布は、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布またはスパンレース不織布等である。高吸収性材料413としては、例えば、粒状の高吸収性ポリマー(SAP(Super Absorbent Polymer))、または、繊維状の高吸収性ファイバー(SAF(Super Absorbent Fiber))が利用される。
ここで、トップシート21を形成する不織布と、上側吸収体シート411を形成する不織布とを比較する。吸収性物品1では、トップシート21の不織布の繊度が、上側吸収体シート411の不織布の繊度よりも大きい。一例では、トップシート21の不織布の繊度は、4.4dtex以上である。トップシート21の不織布の繊度は、上側吸収体シート411の不織布の繊度に対して、例えば1.1倍以上であり、好ましくは1.5倍以上である。上限は特に限定されないが、例えば3.5倍であり、好ましくは3.0倍である。また、トップシート21の不織布の目付が、上側吸収体シート411の不織布の目付よりも大きい。一例では、トップシート21の不織布の目付は、25g/m以上である。トップシート21の不織布の目付は、上側吸収体シート411の不織布の目付に対して、例えば1.1倍以上であり、好ましくは1.2倍以上である。上限は特に限定されないが、例えば2.5倍であり、好ましくは2.0倍である。
吸収性物品1の一例では、トップシート21の不織布の繊維配向(典型的には、ロールから引き出される不織布の長手方向)が、本体部2の長手方向に略平行であり、上側吸収体シート411の不織布の繊維配向も、本体部2の長手方向に略平行である。したがって、トップシート21の不織布、および、上側吸収体シート411の不織布は共に、本体部2の長手方向に対応する方向(以下、単に「長手方向」という。)に伸長しにくい。
また、後述の引張試験において、トップシート21の不織布を、本体部2の幅方向に対応する方向(以下、単に「幅方向」という。)に3%伸長した際の荷重(以下、単に「3%伸長荷重」という。)は、上側吸収体シート411の不織布の幅方向における3%伸長荷重の2.0倍以上である。幅方向におけるトップシート21の3%伸長荷重は、上側吸収体シート411の3%伸長荷重に対して、好ましくは2.2倍以上である。上限は特に限定されないが、例えば10.0倍である。以上のように、トップシート21は、上側吸収体シート411よりも幅方向に伸長しにくい。換言すると、上側吸収体シート411は、トップシート21よりも幅方向に伸長しやすい。実際には、下側吸収体シート412も同様に、トップシート21よりも幅方向に伸長しやすい。
吸収性物品1では、着用者から尿等の排泄物が排泄されると、トップシート21を介して吸収コア4に到達する水分の一部が、材料非存在領域43を通過して下層吸収体46に導かれ、下層吸収体46により吸収される。水分の他の一部は、上層吸収体41の材料存在領域42において高吸収性材料413により吸収され、図6に示すように、高吸収性材料413が膨潤する。なお、図6では、比較的多くの水分が高吸収性材料413により吸収された状態を示している。
このとき、上側吸収体シート411および下側吸収体シート412が幅方向に伸長しやすいため、材料存在領域42では、上側吸収体シート411および下側吸収体シート412が、膨潤した高吸収性材料413に合わせて変形する。また、材料非存在領域43では、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との接合(第1接合部44)がおよそ維持される。
一方、トップシート21は幅方向に伸長しにくい。したがって、第2接合部45(図4参照)が設けられた材料非存在領域43では、隣接する材料存在領域42における高吸収性材料413の膨潤率(吸水量)が大きくなると、トップシート21が高吸収性材料413の変形に追随しなくなり、当該材料非存在領域43においてトップシート21が上側吸収体シート411から剥離する。すなわち、第2接合部45が剥離する。これにより、当該材料非存在領域43では、トップシート21と上側吸収体シート411との間に空間81(以下、「剥離空間81」という。)が形成される。実際には、長手方向における材料非存在領域43の全体に亘ってトップシート21と上側吸収体シート411とが剥離するわけではなく、隣接する材料存在領域42における高吸収性材料413の膨潤率が大きい領域で剥離が生じる。
吸収性物品1では、剥離空間81により長手方向への水分の拡散が促進され、吸収コア4の広範囲を水分の吸収に利用することが可能となる。また、着用者の体圧等により下層吸収体46から水分が染み出した場合でも、当該水分を剥離空間81にて保持することにより、トップシート21の着用者側の面への水分の染み出し(すなわち、液戻り)が抑制される。液拡散性の向上および液戻りの抑制の観点では、材料非存在領域43におけるトップシート21と上側吸収体シート411との剥離は、長手方向における少なくとも一部の範囲で生じていればよい。なお、第2接合部45が設けられない(すなわち、トップシート21と上側吸収体シート411とが非接合である)材料非存在領域43が存在する場合には、当該材料非存在領域43においてもトップシート21と上側吸収体シート411との間には、剥離空間81と同様の空間が形成される。
次に、吸収性物品1に係る実験例について説明する。まず、トップシート21および上側吸収体シート411の引張特性の測定を行った。引張特性の測定では、吸収性物品1のトップシート21を形成する不織布、および、上側吸収体シート411を形成する不織布を準備した。また、従来の吸収性物品において用いられるトップシート(以下、「比較例のトップシート」という。)の不織布も準備した。トップシート21の不織布の繊度は4.4dtexであり、上側吸収体シート411の不織布の繊度は2.0dtexであり、比較例のトップシートの不織布の繊度は2.2dtexである。また、トップシート21の不織布の目付は25g/mであり、上側吸収体シート411の不織布の目付は17g/mであり、比較例のトップシートの不織布の目付は18g/mである。なお、吸収性物品1におけるトップシート21および上側吸収体シート411のそれぞれの繊度および目付は、上記には限定されない。そして、各不織布において、長手方向および幅方向のそれぞれに関して、JIS L1913 6.3.1に準拠して引張試験を行い、3%伸長荷重、引張強度および引張伸度を引張特性として測定した。表1は、引張特性の測定結果を示す。
Figure 2023097913000002
既述のように、長手方向は、不織布の繊維配向(典型的には、ロールから引き出される不織布の長手方向)に略平行であり、幅方向は、不織布の繊維配向に略垂直である。3%伸長荷重は、試験前の試料長さを基準として、各方向に3%伸長した際の荷重である。各方向の3%伸長荷重が大きい不織布ほど、基準長さの3%の伸長に大きな力が必要となり、当該方向に伸長しにくいといえる。引張強度は、引張試験において試料が破断するまで伸長した際の荷重を試料の幅(50mm)で割った値である。引張伸度は、引張試験において試料が破断するまでの試料の伸長率である。
幅方向のみに注目する場合に、トップシート21の不織布は、3%伸長荷重、引張強度および引張伸度のいずれについても、上側吸収体シート411の不織布、および、比較例のトップシートの不織布よりも大きくなった。詳細には、トップシート21の不織布の幅方向における3%伸長荷重は、比較例のトップシートの不織布よりも大きく、上側吸収体シート411の不織布の2.0倍以上である。このように、トップシート21は、幅方向に関して比較例のトップシートよりも伸長しにくく、上側吸収体シート411よりも大幅に伸長しにくい。また、トップシート21の不織布の幅方向における引張強度が、上側吸収体シート411の不織布、および、比較例のトップシートの不織布よりも十分に大きい(実際には、2.0倍以上である)。
次に、吸収性物品1の吸収特性の測定を行った。吸収特性の測定では、吸収性物品1に加えて、吸収性物品1のトップシート21を比較例のトップシートに代えた吸収性物品(以下、「比較例の吸収性物品」という。)を準備した。そして、吸収性物品1および比較例の吸収性物品のそれぞれに対して、吸収速度および液戻り量を吸収特性として測定した。表2は、吸収特性の測定結果を示す。
Figure 2023097913000003
吸収速度の測定では、測定する吸収性物品の中央に吸収速度測定用リング(内径25mm、高さ200mm、重量1293g)をセットし、生理食塩水(食塩濃度1.0%)150mlを注入し、注入開始から生理食塩水を吸収し終えるまでの時間を測定して、吸収時間(秒)を求めた。10分放置後、2回目の生理食塩水の注入を行って、吸収時間を求めた。さらに、10分放置後、3回目の生理食塩水の注入を行って、吸収時間を求めた。
液戻り量の測定では、分液ロートを用いて生理食塩水(食塩濃度1.0%)150ccを、吸収性物品の股間部中央付近に垂直に一気に流入した。このときの分液ロートの滴下部先端から吸収性物品のトップシートまでの垂直距離は5cmとした。流入開始と同時に時間を計測し始め、5分経過した後、流入部分の上に直径110mmのろ紙を25枚載せた。その上に、3.5kgのおもりを30秒載せて、試験前と試験後のろ紙の重さの差により液戻り量(g)を測定した。さらに、1回目の流入開始から10分経過した後、1回目の測定と同じ部分に新たな生理食塩水150ccを一気に流入した。2回目の流入開始から5分後、新たなろ紙を25枚載せた。2回目の流入開始から5分30秒後、1回目の測定と同様にして、液戻り量を測定した(2回目の測定)。1、2回目と同様にして、3回目までの液戻り量を測定した。
吸収速度について、1回目の測定では、吸収性物品1における吸収時間と比較例の吸収性物品における吸収時間とがほぼ同等であったが、2回目および3回目の測定では、吸収性物品1の吸収時間は、比較例の吸収性物品の吸収時間よりも大幅に短くなった。換言すると、2回目および3回目の測定では、吸収性物品1の吸収速度が、比較例の吸収性物品の吸収速度よりも高くなった。
液戻り量について、1回目の測定では、吸収性物品1における液戻り量と比較例の吸収性物品における液戻り量とがほぼ同等であったが、2回目および3回目の測定では、吸収性物品1の液戻り量は、比較例の吸収性物品の液戻り量よりも大幅に少なくなった。このように、吸収性物品1では、吸収コア4からトップシートの着用者側へと水分が戻ることが、比較例の吸収性物品に比べて抑制された。
吸収特性の測定において、吸収性物品1の吸収速度が高くなり、かつ、液戻り量が少なくなった(すなわち、吸収特性が向上した)理由は必ずしも明確ではないが、吸収性物品1では、材料非存在領域43においてトップシート21と上側吸収体シート411との剥離が生じており、当該剥離により形成された剥離空間81が、吸収特性の向上に寄与していると考えられる。
以上に説明したように、吸収性物品1では、吸収コア4が、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との間に高吸収性材料413が固定された上層吸収体41と、シート状の繊維集合体を有する下層吸収体46とを備える。上層吸収体41において、高吸収性材料413が固定される複数の材料存在領域42が、幅方向に隙間を空けて配列され、幅方向に隣接する2つの材料存在領域42の間に、高吸収性材料413が非存在である材料非存在領域43が設けられる。各材料非存在領域43において、上側吸収体シート411と下側吸収体シート412とが全体的に接合された第1接合部44が設けられる。少なくとも1つの材料非存在領域43において、トップシート21と上側吸収体シート411とが部分的に接合された第2接合部45が設けられる。そして、トップシート21を形成する不織布を幅方向に3%伸長した際の荷重が、上側吸収体シート411を形成する不織布を幅方向に3%伸長した際の荷重の2.0倍以上である。
吸収性物品1では、高吸収性材料413の膨潤により材料非存在領域43においてトップシート21が上側吸収体シート411から剥離し、トップシート21と上側吸収体シート411との間に剥離空間81を形成することができる。その結果、剥離空間81により液拡散性を向上するとともに、液戻りを抑制することができる。また、材料非存在領域43においてトップシート21が吸収コア4側に大きく窪むことを防止して、着用感の低下を抑制することができる。
好ましくは、トップシート21を形成する不織布の幅方向における引張強度が、上側吸収体シート411を形成する不織布よりも大きい。これにより、トップシート21が破損することなく、剥離空間81を適切に形成して、液拡散性の向上、および、液戻りの抑制をより確実に実現することができる。
好ましくは、トップシート21を形成する不織布の繊度が、上側吸収体シート411を形成する不織布の繊度の1.1倍以上である。このように、トップシート21の繊度が大きいことにより、トップシート21において接着剤が付着する繊維の表面積が上側吸収体シート411よりも小さくなり、材料非存在領域43においてトップシート21を上側吸収体シート411から剥離しやすくすることができる。
好ましくは、トップシート21を形成する不織布の目付が、上側吸収体シート411を形成する不織布の目付の1.1倍以上である。このように、トップシート21の目付が大きいことにより、トップシート21の剛性を上側吸収体シート411よりも高くし、材料非存在領域43においてトップシート21を上側吸収体シート411からさらに剥離しやすくすることができる。
好ましくは、第2接合部45が設けられた材料非存在領域43において、トップシート21と上側吸収体シート411との接合領域の面積率が、1%以上かつ50%以下である。これにより、高吸収性材料413の膨潤によるトップシート21の剥離を容易に生じさせ、剥離空間81を形成することができる。また、第2接合部45の剥離強度が、第1接合部44の剥離強度よりも小さいことにより、トップシート21の剥離を、より確実に生じさせることができる。
上記吸収性物品1では様々な変形が可能である。
トップシート21の不織布の幅方向における3%伸長荷重が、上側吸収体シート411の不織布の3%伸長荷重の2.0倍以上であるならば、トップシート21の不織布の幅方向における引張強度が、上側吸収体シート411の不織布の引張強度以下であってもよい。同様に、トップシート21の不織布の繊度が、上側吸収体シート411の不織布の繊度の1.1倍未満であってもよく、トップシート21の不織布の目付が、上側吸収体シート411の不織布の目付の1.1倍未満であってもよい。
高吸収性材料413の膨潤により、トップシート21と上側吸収体シート411との間に剥離空間81を形成することが可能であるならば、材料非存在領域43において、トップシート21と上側吸収体シート411との接合領域の面積率が、50%よりも大きくてもよい。また、第2接合部45の剥離強度が、第1接合部44の剥離強度以上であってもよい。
第1接合部44における上側吸収体シート411と下側吸収体シート412との接合は、接着接合以外であってもよい。同様に、第2接合部45におけるトップシート21と上側吸収体シート411との接合が接着接合以外であってもよい。
吸収コア4に設けられる材料存在領域42の数や形状は様々に変更されてよい。材料非存在領域43は、線状以外であってもよく、例えば、長手方向に沿って網目状に連続して広がってもよい。
吸収性物品1からサイドシート3が省略されてもよい。上記吸収性物品1の構造は、補助吸収パッド以外の吸収性物品、例えば、パンツタイプやテープタイプの使い捨ておむつ等に利用されてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 吸収性物品
4 吸収コア
21 トップシート
23 バックシート
41 上層吸収体
42 材料存在領域
43 材料非存在領域
44 第1接合部
45 第2接合部
46 下層吸収体
411 上側吸収体シート
412 下側吸収体シート
413 高吸収性材料

Claims (6)

  1. 着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、
    透液性のトップシートと、
    撥水性または不透液性のバックシートと、
    前記トップシートと前記バックシートとの間に配置され、長手方向に延びる吸収コアと、
    を備え、
    前記吸収コアが、
    上側吸収体シートと下側吸収体シートとの間に高吸収性材料が固定された上層吸収体と、
    前記上層吸収体と前記バックシートとの間に配置され、シート状の繊維集合体を有する下層吸収体と、
    を備え、
    前記上層吸収体において、前記高吸収性材料が固定される複数の材料存在領域が、幅方向に隙間を空けて配列され、前記幅方向に隣接する2つの材料存在領域の間に、前記高吸収性材料が非存在である材料非存在領域が設けられ、
    各材料非存在領域において、前記上側吸収体シートと前記下側吸収体シートとが全体的に接合された第1接合部が設けられ、
    少なくとも1つの材料非存在領域において、前記トップシートと前記上側吸収体シートとが部分的に接合された第2接合部が設けられ、
    前記トップシートを形成する不織布を前記幅方向に3%伸長した際の荷重が、前記上側吸収体シートを形成する不織布を前記幅方向に3%伸長した際の荷重の2.0倍以上であることを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記トップシートを形成する不織布の前記幅方向における引張強度が、前記上側吸収体シートを形成する不織布よりも大きいことを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項1または2に記載の吸収性物品であって、
    前記トップシートを形成する不織布の繊度が、前記上側吸収体シートを形成する不織布の繊度の1.1倍以上であることを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の吸収性物品であって、
    前記トップシートを形成する不織布の目付が、前記上側吸収体シートを形成する不織布の目付の1.1倍以上であることを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の吸収性物品であって、
    前記第2接合部が設けられた材料非存在領域において、前記トップシートと前記上側吸収体シートとの接合領域の面積率が、1%以上かつ50%以下であることを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の吸収性物品であって、
    前記第2接合部の剥離強度が、前記第1接合部の剥離強度よりも小さいことを特徴とする吸収性物品。
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