JP2023096980A - 鏡餅型装飾具 - Google Patents
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Abstract
【課題】鏡餅型装飾具の外観形状の低下を抑制する。【解決手段】下部に本体開口部13が形成された容器本体部11を有する鏡餅型容器10と、容器本体部11の本体開口部13から挿入されるとともに、下部に挿入容器開口部26が形成された挿入部21を有する挿入容器20と、鏡餅型容器10の下部に取り付けられて、本体開口部13及び挿入容器開口部26を閉塞するシール部材30とを備え、容器本体部11の下部には、本体開口部13の開口縁から外方へ延びる本体フランジ部12が形成され、挿入部21の下部には、挿入容器開口部26の開口縁から外方へ延びる挿入フランジ部22が形成され、挿入容器20には、挿入部21を本体開口部13から挿入して、本体開口部13を挿入フランジ部22で覆った状態で、容器本体部11の内部空間と挿入部21の内部空間とを連通する切欠部28が形成されている。【選択図】図5
Description
本発明は、正月や祝い事等の際に飾る鏡餅型装飾具に関する。
日本には、正月や祝い事の際に鏡餅を飾る風習がある。近年では、鏡餅の形状を模した鏡餅型容器の内部に餅が充填された鏡餅型装飾具が多く市販されている。松の内が終わった後の鏡開きでは、鏡餅用容器から餅を取り出して調理する。この場合、鏡餅用容器から取り出したままの状態では大きすぎるため、適宜の大きさに切断する必要がある。しかし、鏡餅型容器の内部に充填された餅は厚みがあるため、餅を切断するのは容易ではない。そのまま放置すると古くなってしまって、廃棄せざるを得ない場合も多い。そのため、餅に代えて、鏡餅型容器の内部に米を充填した鏡餅型装飾具が知られている。
特許文献1には、内部に米を充填してなるお供え用鏡米に係る発明が記載されている。ここで記載されるお供え用鏡米は、鏡餅型容器の内部に米を所定量充填し、底部をシールすることにより密閉している。シール時には鏡餅型容器の内部に脱酸素剤を入れて、米の酸化を防止している。
ところで、鏡餅型容器の内部に米とともに脱酸素剤を封入してシールすると、容器内の酸素が脱酸素剤によって吸収されて体積が減少する。そのため、鏡餅型容器に凹みが発生して、鏡餅型装飾具としての外観形状が低下してしまう。
上記の課題を解決するため、本発明の鏡餅型装飾具は、複数の丸餅が上下に重ねられた状態を模した外観形状を有するとともに、下部に本体開口部が形成された容器本体部を有する鏡餅型容器と、前記容器本体部の前記本体開口部から挿入されるとともに、下部に挿入容器開口部が形成された挿入部を有する挿入容器と、前記鏡餅型容器の下部に取り付けられて、前記本体開口部及び前記挿入容器開口部を閉塞するシール部材とを備え、前記容器本体部の下部には、前記本体開口部の開口縁から外方へ延びる本体フランジ部が形成され、前記挿入部の下部には、前記挿入容器開口部の開口縁から外方へ延びる挿入フランジ部が形成され、前記挿入容器には、前記挿入部を前記本体開口部から挿入して、前記本体開口部を前記挿入フランジ部で覆った状態で、前記容器本体部の内部空間と前記挿入部の内部空間とを連通する連通部が形成されている。
鏡餅型容器の本体開口部から挿入容器の挿入部を挿入して本体開口部を挿入フランジ部で覆い、シール部材で本体開口部及び挿入容器開口部を閉塞した状態では、容器本体部の内部空間と挿入部の内部空間が連通部を介して連通している。そのため、挿入部の内部空間に窒素や二酸化炭素等の不活性ガスを置換して密封すれば、容器本体部の内部空間にも窒素や二酸化炭素等の不活性ガスが流入する。鏡餅型容器に食品を収容した場合に、挿入容器内をガス置換した後、シール部材で本体開口部及び挿入容器開口部を閉塞すれば、食品とともに脱酸素剤を入れなくても、収容した食品の酸化を抑制することができる。脱酸素剤による鏡餅型装飾具の外観形状の低下を抑制することができる。
また、鏡餅型容器の本体開口部から挿入容器の挿入部を挿入すると、挿入部の大きさだけ鏡餅型容器の内部容積が小さくなる。そのため、挿入部の大きさを適宜に設定すれば、鏡餅型容器の内部容積を調整することができる。鏡餅型容器に収容する食品の量を自由に選択することができる。
上記の構成において、前記本体開口部及び前記挿入フランジ部は円形状に形成され、前記挿入フランジ部の径は前記本体開口部の径より大きく、前記連通部は、前記挿入フランジ部に形成され、前記連通部の内縁を通る仮想円の径は、前記本体開口部の径より小さいことが好ましい。
上記の構成において、前記連通部は、前記挿入フランジ部に形成された切り欠きであることが好ましい。
上記の構成において、前記連通部は、前記挿入フランジ部に形成されて、前記挿入容器開口部の開口縁から外方へ延びる凹条であることが好ましい。
上記の構成において、前記連通部は、前記挿入フランジ部に形成されて、前記挿入容器開口部の開口縁から外方へ延びる凹条であることが好ましい。
上記の構成において、前記連通部は、前記挿入部に形成された連通孔であることが好ましい。
上記の各構成によれば、連通部を簡単に形成することができる。
上記の各構成によれば、連通部を簡単に形成することができる。
本発明の鏡餅型装飾具によれば、鏡餅型装飾具の外観形状の低下を抑制することができる。
以下、本発明の鏡餅型装飾具を具体化した一実施形態について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の鏡餅型装飾具1は、鏡餅型容器10、挿入容器20、シール部材30、キャップ40、飾り具50、及びラベル60を備えている。図2に示すように、鏡餅型容器10の内部には、炊飯前の米70が充填されている。米70としては、白米、玄米、分つき米及びもち米等を採用することができる。
図1及び図2に示すように、本実施形態の鏡餅型装飾具1は、鏡餅型容器10、挿入容器20、シール部材30、キャップ40、飾り具50、及びラベル60を備えている。図2に示すように、鏡餅型容器10の内部には、炊飯前の米70が充填されている。米70としては、白米、玄米、分つき米及びもち米等を採用することができる。
以下の説明では、鏡餅型装飾具1を台上に飾った状態で、各部材の上下を規定する。
<鏡餅型容器10について>
図2及び図3に示すように、鏡餅型容器10は、合成樹脂材料で鏡餅形状に成形した中空成形体である。合成樹脂材料は特に限定されないが、熱可塑性樹脂、中でも硬質のポリプロピレンであることが好ましい。本実施形態の鏡餅型容器10は、白色の透明又は半透明の容器である。鏡餅型容器10の厚さは、例えば0.6~1.4mm程度である。
<鏡餅型容器10について>
図2及び図3に示すように、鏡餅型容器10は、合成樹脂材料で鏡餅形状に成形した中空成形体である。合成樹脂材料は特に限定されないが、熱可塑性樹脂、中でも硬質のポリプロピレンであることが好ましい。本実施形態の鏡餅型容器10は、白色の透明又は半透明の容器である。鏡餅型容器10の厚さは、例えば0.6~1.4mm程度である。
鏡餅型容器10は、容器本体部11と本体フランジ部12を備えている。容器本体部11は、球体を扁平にした形状の丸餅が、上下に2つ重ねられた状態を模した外観形状を有している。以下では、上方の丸餅の外観形状部分を上段部14、下方の丸餅の外観形状部分を下段部15とする。
図3に示すように、鏡餅型容器10の下段部15の下面には、下方に向かって開口する円形状の本体開口部13が形成されている。本体フランジ部12は、本体開口部13の開口縁から外方へ延びるような形状で容器本体部11と一体に形成されている。本体フランジ部12は上面視矩形状に形成されている。
<挿入容器20について>
図2及び図4に示すように、挿入容器20は、鏡餅型容器10の下部に取り付けられて本体開口部13を覆う。挿入容器20は、合成樹脂材料で上面視円形状に成形した中空成形体である。
図2及び図4に示すように、挿入容器20は、鏡餅型容器10の下部に取り付けられて本体開口部13を覆う。挿入容器20は、合成樹脂材料で上面視円形状に成形した中空成形体である。
図4及び図5に示すように、挿入容器20は、容器本体部11の内部に挿入される挿入部21と、容器本体部11の本体開口部13を覆う挿入フランジ部22を備えている。挿入部21は、上部の小径部23と下部の大径部24が一体に連設された状態に形成されており、小径部23と大径部24との間には、段差25が形成されている。大径部24の下面には、下方に向かって開口する円形状の開口部26が形成されている。
図4に示すように、挿入部21の幅方向中間部には、中心を通って径方向に延びるとともに、下方に突出する凸条27が形成されている。挿入フランジ部22は、開口部26の開口縁から外方へ延びるような形状で挿入部21と一体に、円形状に形成されている。
挿入フランジ部22には、外縁から切り欠かれた形状の切欠部28が形成されている。切欠部28は、挿入フランジ部22の外縁に沿って延びるように形成されている。本実施形態では、切欠部28は、挿入部21の中心に対して点対称となる位置に4箇所形成されている。
図5に示すように、挿入容器20の挿入フランジ部22の径Aは、鏡餅型容器10の本体開口部13の径Bより大きい。また、挿入容器20の挿入部21の大径部24の径Cは、鏡餅型容器10の本体開口部13の径Bより少し小さい。そのため、挿入部21を鏡餅型容器10の本体開口部13から挿入すると、挿入部21が容器本体部11の内部に収容された状態で、挿入フランジ部22が本体フランジ部12に当接する。また、挿入部21の大径部24は、挿入容器20が、鏡餅型容器10の容器本体部11に対して径方向へ移動することを規制する。
切欠部28の内縁28aを通る仮想円を仮定すると、仮想円の径Dは、鏡餅型容器10の本体開口部13の径Bより小さい。そのため、挿入部21が容器本体部11の内部に収容されて、挿入フランジ部22が本体フランジ部12に当接した状態では、容器本体部11の内部空間と挿入部21の内部空間が連通している。つまり、鏡餅型容器10の本体開口部13を挿入フランジ部22で覆った状態では、容器本体部11の内部空間と挿入部21の内部空間が、切欠部28を介して連通している。
<シール部材30について>
図2及び図5に示すように、シール部材30は、本体フランジ部12と同じ形状、同じ大きさに形成されている。シール部材30は、本体フランジ部12との間に挿入フランジ部22を挟んだ状態で、本体フランジ部12の下面に接合されて、本体フランジ部12の下面全体を覆う。
図2及び図5に示すように、シール部材30は、本体フランジ部12と同じ形状、同じ大きさに形成されている。シール部材30は、本体フランジ部12との間に挿入フランジ部22を挟んだ状態で、本体フランジ部12の下面に接合されて、本体フランジ部12の下面全体を覆う。
シール部材30は、例えば、鏡餅型容器10の本体フランジ部12の下面に対してヒートシール等の手段によって接合することができる。この場合のヒートシールにおける接着面の一例は、本体開口部13と同心円状に延びる環状であり挿入フランジ部22より大きい環状である。シール部材30が本体フランジ部12に接合されることにより、本体開口部13及び開口部26がシール部材30によって閉塞される。
シール部材30の下面には、図示しない品質表示欄をプリントしてもよい。品質表示欄は、例えば、鏡餅型容器10の内部に収容されている米70の品質、内容量、保存方法、栄養成分表示等を説明する欄である。品質表示欄は、シール部材30にプリントされるものに限らず、シール部材30に貼り付けられるラベル状のものでもよい。
<キャップ40及び飾り具50について>
図1及び図2に示すように、キャップ40は、透明の樹脂材料でシート成形された成形体である。キャップ40の厚さは、例えば0.2~0.3mm程度である。キャップ40は、上方の収容部41と下方の装着部42とが一体に連設された形状に形成されている。装着部42の大きさは、鏡餅型容器10の上段部14の大きさに合わせて設定されている。
図1及び図2に示すように、キャップ40は、透明の樹脂材料でシート成形された成形体である。キャップ40の厚さは、例えば0.2~0.3mm程度である。キャップ40は、上方の収容部41と下方の装着部42とが一体に連設された形状に形成されている。装着部42の大きさは、鏡餅型容器10の上段部14の大きさに合わせて設定されている。
飾り具50は、有色の合成樹脂製で橙を模した形状を有している。飾り具50の大きさは、キャップ40の収容部41の大きさに合わせて設定されている。
キャップ40は、飾り具50を収容部41内に収容した状態で、装着部42によって、鏡餅型容器10の上段部14に外嵌されている。
キャップ40は、飾り具50を収容部41内に収容した状態で、装着部42によって、鏡餅型容器10の上段部14に外嵌されている。
<ラベル60について>
図1に示すように、鏡餅型容器10の下段部15の外面には、ラベル60が貼り付けられている。ラベル60には、鏡餅型容器10の内部に収容されている米70の産地、銘柄等をプリントすることができる。
図1に示すように、鏡餅型容器10の下段部15の外面には、ラベル60が貼り付けられている。ラベル60には、鏡餅型容器10の内部に収容されている米70の産地、銘柄等をプリントすることができる。
<鏡餅型装飾具1の製造方法について>
鏡餅型装飾具1の製造方法について、その一例を説明する。
鏡餅型装飾具1の製造方法は、米充填工程、挿入工程、ガス置換工程、密封工程、後加工工程を備えている。
鏡餅型装飾具1の製造方法について、その一例を説明する。
鏡餅型装飾具1の製造方法は、米充填工程、挿入工程、ガス置換工程、密封工程、後加工工程を備えている。
米充填工程では、鏡餅型容器10の本体開口部13を上方へ向けた状態で、容器本体部11に米70を充填する。米70の量は、容器本体部11の容積と挿入容器20の挿入部21の容積に基づいて設定されている。具体的には、挿入容器20の挿入部21を容器本体部11に挿入した状態で、容器本体部11の内部空間の容積とほぼ同量となる程度に設定されている。
挿入工程では、本体開口部13から挿入容器20の挿入部21を挿入する。このとき、挿入容器20に形成された凸条27を摘むと挿入し易い。挿入部21を挿入すると、挿入フランジ部22は本体フランジ部12に当接して、本体開口部13が挿入フランジ部22で覆われる。この状態では、容器本体部11の内部空間と挿入部21の内部空間は、切欠部28を介して連通している。
ガス置換工程では、挿入部21に、窒素や二酸化炭素等の不活性ガスを吹き付ける。密封工程では、本体フランジ部12にシール部材30を貼り付ける。ガス置換工程と密封工程は、連続して同時に行う。つまり、シール部材30を本体フランジ部12及び挿入フランジ部22に被せた状態で、シール部材30と挿入フランジ部22との間から不活性ガスを挿入部21内に吹き付ける。不活性ガスは、切欠部28を介して容器本体部11に流入する。不活性ガスを吹き付けた直後に、被せられたシール部材30をヒートシール手段によって貼り付ける。シール部材30は、本体フランジ部12との間に挿入フランジ部22を挟んだ状態で貼り付ける。これによって、鏡餅型容器10の内部が不活性ガスで置換され、米70が密封状態で収容される。
後加工工程では、キャップ40の収容部41内に飾り具50を挿入して、キャップ40の装着部42を鏡餅型容器10の上段部14に外嵌する。また、鏡餅型容器10の下段部15の外面にラベル60を貼り付ける。必要に応じて、シール部材30の下面に、品質表示欄としてのラベルを貼り付ける。このようにして鏡餅型装飾具1が製造される。
図6には、本実施形態の鏡餅型装飾具1を運搬する状態を示している。鏡餅型装飾具1の運搬用箱材には、水平方向に複数の壁材Wが架け渡されている。壁材Wの間には、容器本体部11の最大径より少し広く、本体フランジ部12の側辺の長さより少し狭い隙間が形成されている。鏡餅型装飾具1は、上下反転させた状態で、壁材Wの隙間から挿入して、本体フランジ部12を壁材Wの上面に引っ掛けた状態で運搬する。
<鏡餅型容器1の作用について>
次に、本実施形態の鏡餅型装飾具1の作用について説明する。
鏡餅型容器10の容器本体部11の内部には、挿入容器20の挿入部21が挿入されている。挿入部21の容積分、容器本体部11の容積が減少する。挿入部21の大きさを調整することにより、容器本体部11の内部に充填された米70が、ほぼ隙間なく充填された状態となって、米70の移動が規制される。
次に、本実施形態の鏡餅型装飾具1の作用について説明する。
鏡餅型容器10の容器本体部11の内部には、挿入容器20の挿入部21が挿入されている。挿入部21の容積分、容器本体部11の容積が減少する。挿入部21の大きさを調整することにより、容器本体部11の内部に充填された米70が、ほぼ隙間なく充填された状態となって、米70の移動が規制される。
挿入容器20の挿入フランジ部22の径Aは、鏡餅型容器10の本体開口部13の径Bより大きく、切欠部28の内縁28aを通る仮想円の径Dは、鏡餅型容器10の本体開口部13の径Bより小さい。そのため、挿入部21を鏡餅型容器10の本体開口部13から挿入すると、挿入フランジ部22が本体フランジ部12に当接して、容器本体部11の内部空間と挿入部21の内部空間が、切欠部28を介して連通する。ガス置換工程で挿入部21に吹き付けられた不活性ガスは、切欠部28を介して容器本体部11の内部空間に流入し、容器本体部11の内部空間も不活性ガスで置換された状態で、シール部材30により密封される。容器本体部11の内部空間に充填された不活性ガスにより、米70の酸化が抑制される。
また、挿入容器20の挿入部21の大径部24の径Cは、鏡餅型容器10の本体開口部13の径Bより少し小さい。そのため、挿入部21の大径部24は、挿入容器20が、鏡餅型容器10の容器本体部11に対して径方向へ移動することを規制している。
鏡餅型装飾具1を正月飾り等で使用した後には、鏡餅型容器10の内部に収容された米70を利用する。この際には、まず、鏡餅型容器10のシール部材30を剥がす。続いて挿入容器20を取り外せば、米70を取り出すことができる。取り出した米70は、適宜、炊飯器や土鍋等を用いて炊飯することによって食用に供することができる。
次に本実施形態の鏡餅型装飾具1の効果について記載する。
(1)挿入容器20には、挿入部21を本体開口部13から挿入して、本体開口部13を挿入フランジ部22で覆った状態で、容器本体部11の内部空間と挿入部21の内部空間とを連通する切欠部28が形成されている。そのため、ガス充填工程で挿入部21に不活性ガスを吹き付けると、容器本体部11の内部空間が不活性ガスで置換される。また、シール部材30を貼り付けることにより、不活性ガスが容器本体部11の内部空間に充填された状態で密封される。米70とともに脱酸素剤を入れなくても、米70の酸化を抑制することができる。脱酸素剤による鏡餅型容器10の外観形状の低下を抑制することができる。
(1)挿入容器20には、挿入部21を本体開口部13から挿入して、本体開口部13を挿入フランジ部22で覆った状態で、容器本体部11の内部空間と挿入部21の内部空間とを連通する切欠部28が形成されている。そのため、ガス充填工程で挿入部21に不活性ガスを吹き付けると、容器本体部11の内部空間が不活性ガスで置換される。また、シール部材30を貼り付けることにより、不活性ガスが容器本体部11の内部空間に充填された状態で密封される。米70とともに脱酸素剤を入れなくても、米70の酸化を抑制することができる。脱酸素剤による鏡餅型容器10の外観形状の低下を抑制することができる。
(2)鏡餅型容器10の本体開口部13から挿入容器20の挿入部21を挿入すると、挿入部21の容積分、容器本体部11の容積が減少する。そのため、鏡餅型容器10の内部容積の調整が容易であり、鏡餅型容器10に収容する食品の量を自由に選択することができる。
(3)挿入フランジ部22の径Aは、鏡餅型容器10の本体開口部13の径Bより大きく、切欠部28は、挿入フランジ部22に形成されている。そして、切欠部28の内縁28aを通る仮想円の径Dは、本体開口部13の径Bより小さい。そのため、挿入フランジ部22に切欠部28を形成するという簡単な構成で、容器本体部11の内部空間に不活性ガスで充填することができる。
(4)挿入フランジ部22の径Aは、鏡餅型容器10の本体開口部13の径Bより大きく、挿入容器20の挿入部21の大径部24の径Cは、本体開口部13の径Bより少し小さい。そのため、挿入部21の大径部24は、挿入容器20が、鏡餅型容器10の容器本体部11に対して径方向へ移動することを抑制できる。
(5)挿入部21の上部は、小径の小径部23が形成されている。そのため、挿入部21の周りにも米70が収容されて、鏡餅型容器10の外部から挿入部21が見え難くなる。鏡餅としての見栄えが良好である。
上記実施形態は、以下のように変更することができる。なお、上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて適用することができる。
・容器本体部11の内部空間と挿入部21の内部空間とを連通する連通部は、切欠部28に限定されない。例えば、図7に示すように、挿入フランジ部22の内縁(開口部26の開口縁)から外方へ延びる凹条31であってもよい。
・容器本体部11の内部空間と挿入部21の内部空間とを連通する連通部は、切欠部28に限定されない。例えば、図7に示すように、挿入フランジ部22の内縁(開口部26の開口縁)から外方へ延びる凹条31であってもよい。
・連通部は、挿入フランジ部22に形成されるものに限定されない。例えば、図7に示すように、挿入部21を貫通するように形成された連通孔32であってもよい。
・挿入容器20の形状は、上記実施形態のものに限定されない。図8に示す挿入容器80は、半円球状の挿入部81を有している。図8(a)に示すように、挿入部81の上面は凹凸のない面として形成されている。また、図8(b)に示すように、挿入部81の下面には、下方に突出する凸条87が形成されている。なお、上記実施形態の挿入容器20と同様の構成については、同じ部材番号で示している。
・挿入容器20の形状は、上記実施形態のものに限定されない。図8に示す挿入容器80は、半円球状の挿入部81を有している。図8(a)に示すように、挿入部81の上面は凹凸のない面として形成されている。また、図8(b)に示すように、挿入部81の下面には、下方に突出する凸条87が形成されている。なお、上記実施形態の挿入容器20と同様の構成については、同じ部材番号で示している。
挿入工程では、凸条87を摘んで挿入容器80の挿入部81を挿入する。挿入部81が半円球状に形成されているため、充填された米70の内部に挿入され易く、挿入部81の挿入をスムーズに行うことができる。
挿入部81の挿入をスムーズに行うことができるという観点から、挿入部81の上面に、螺旋状に延びる図示しない突条が形成されていてもよい。
・図8には、半円球状の挿入部81を示したが、挿入部81は、上方が尖った円錐形状であってもよい。こうした形状であっても、挿入部81の挿入をスムーズに行うことができる。
・図8には、半円球状の挿入部81を示したが、挿入部81は、上方が尖った円錐形状であってもよい。こうした形状であっても、挿入部81の挿入をスムーズに行うことができる。
・切欠部28の形成箇所数は4箇所に限定されない。1箇所であってもよく、複数箇所であってもよい。凹条31、連通孔32についても同様である。
・切欠部28の形状は特に限定されない。三角形状、半円状等の切り欠きであってもよい。
・切欠部28の形状は特に限定されない。三角形状、半円状等の切り欠きであってもよい。
・挿入容器20は、挿入部21、挿入フランジ部22、及び連通部を備えていれば、本実施形態の形状のものに限定されない。小径部23及び大径部24が形成されていなくてもよい。また、凸条27が形成されていなくてもよい。
・鏡餅型容器10に収容するものは米70に限定されない。例えば、麦、粟,稗等の雑穀であってもよい。また、米70の場合、精米、部付き米であってもよい。
・鏡餅型装飾具1は、キャップ40、飾り具50、及びラベル60を備えていなくてもよい。
・鏡餅型装飾具1は、キャップ40、飾り具50、及びラベル60を備えていなくてもよい。
・鏡餅型装飾具1は、上下反転させた状態で運搬しなくてもよい。シール部材30側を下にして台上に載置した状態で運搬してもよい。
・ガス置換工程の際、シール部材30を被せた状態にしなくてもよい。ガス置換した後に、シール部材30を被せて貼り付けてもよい。
・ガス置換工程の際、シール部材30を被せた状態にしなくてもよい。ガス置換した後に、シール部材30を被せて貼り付けてもよい。
・米充填工程の際、米70の充填とともに、不活性ガスを容器本体部11に吹き付けるようにしてもよい。この場合、例えば、内容物を流出するノズルの周りに、不活性ガスを吹き出すノズルが形成された2重管構造ノズルを用いて、米70と不活性ガスとを同時に充填するようにすればよい。
上記実施形態及び変更例から把握される技術的思想について記載する。
(イ)複数の丸餅が上下に重ねられた状態を模した外観形状を有するとともに、下部に円形状の本体開口部が形成された容器本体部を有する鏡餅型容器と、前記容器本体部の前記本体開口部から挿入されるとともに、下部に挿入容器開口部が形成された挿入部を有する挿入容器と、前記鏡餅型容器の下部に取り付けられて、前記本体開口部及び前記挿入容器開口部を覆うシール部材とを備え、前記挿入容器には、前記容器本体部の内部空間と前記挿入部の内部空間とを連通する連通部が形成されており、前記鏡餅型容器の内部に食品が充填された鏡餅型装飾具の製造方法であって、前記容器本体部に食品を充填する食品充填工程と、前記本体開口部から前記挿入容器を挿入する挿入工程と、前記挿入部の内部空間の空気を不活性ガスに置換するガス置換工程と、前記本体フランジ部にシール部材を貼り付ける密封工程とを備えている。
(イ)複数の丸餅が上下に重ねられた状態を模した外観形状を有するとともに、下部に円形状の本体開口部が形成された容器本体部を有する鏡餅型容器と、前記容器本体部の前記本体開口部から挿入されるとともに、下部に挿入容器開口部が形成された挿入部を有する挿入容器と、前記鏡餅型容器の下部に取り付けられて、前記本体開口部及び前記挿入容器開口部を覆うシール部材とを備え、前記挿入容器には、前記容器本体部の内部空間と前記挿入部の内部空間とを連通する連通部が形成されており、前記鏡餅型容器の内部に食品が充填された鏡餅型装飾具の製造方法であって、前記容器本体部に食品を充填する食品充填工程と、前記本体開口部から前記挿入容器を挿入する挿入工程と、前記挿入部の内部空間の空気を不活性ガスに置換するガス置換工程と、前記本体フランジ部にシール部材を貼り付ける密封工程とを備えている。
上記の構成によれば、ガス置換工程により、挿入容器に形成された連通部を介して不活性ガスが容器本体部に流入した状態で、密封工程により、シール部材が本体開口部及び挿入容器開口部が閉塞される。そのため、脱酸素剤を封入しなくても、食品の酸化を抑制することができる。鏡餅型装飾具の外観形状が低下することを抑制できる。
1…鏡餅型装飾具
10…鏡餅型容器
11…容器本体部
12…本体フランジ部
13…本体開口部
20、80…挿入容器
21、81…挿入部
22…挿入フランジ部
26…開口部(挿入容器開口部)
28…切欠部(連通部)
30…シール部材
31…凹条(連通部)
32…連通孔(連通部)
10…鏡餅型容器
11…容器本体部
12…本体フランジ部
13…本体開口部
20、80…挿入容器
21、81…挿入部
22…挿入フランジ部
26…開口部(挿入容器開口部)
28…切欠部(連通部)
30…シール部材
31…凹条(連通部)
32…連通孔(連通部)
Claims (5)
- 複数の丸餅が上下に重ねられた状態を模した外観形状を有するとともに、下部に本体開口部が形成された容器本体部を有する鏡餅型容器と、
前記容器本体部の前記本体開口部から挿入されるとともに、下部に挿入容器開口部が形成された挿入部を有する挿入容器と、
前記鏡餅型容器の下部に取り付けられて、前記本体開口部及び前記挿入容器開口部を閉塞するシール部材と
を備え、
前記容器本体部の下部には、前記本体開口部の開口縁から外方へ延びる本体フランジ部が形成され、
前記挿入部の下部には、前記挿入容器開口部の開口縁から外方へ延びる挿入フランジ部が形成され、
前記挿入容器には、前記挿入部を前記本体開口部から挿入して、前記本体開口部を前記挿入フランジ部で覆った状態で、前記容器本体部の内部空間と前記挿入部の内部空間とを連通する連通部が形成されていることを特徴とする鏡餅型装飾具。 - 前記本体開口部及び前記挿入フランジ部は円形状に形成され、
前記挿入フランジ部の径は前記本体開口部の径より大きく、
前記連通部は、前記挿入フランジ部に形成され、
前記連通部の内縁を通る仮想円の径は、前記本体開口部の径より小さいことを特徴とする請求項1に記載の鏡餅型装飾具。 - 前記連通部は、前記挿入フランジ部に形成された切欠部であることを特徴とする請求項2に記載の鏡餅型装飾具。
- 前記連通部は、前記挿入フランジ部に形成されて、前記挿入容器開口部の開口縁から外方へ延びる凹条である請求項2又は3に記載の鏡餅型装飾具。
- 前記連通部は、前記挿入部に形成された連通孔であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の鏡餅型装飾具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021213073A JP2023096980A (ja) | 2021-12-27 | 2021-12-27 | 鏡餅型装飾具 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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-
2021
- 2021-12-27 JP JP2021213073A patent/JP2023096980A/ja active Pending
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