JP2023095644A - プラズマ処理装置、およびプラズマ処理装置の製造方法 - Google Patents

プラズマ処理装置、およびプラズマ処理装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】処理容器のプラズマ処理空間に露出する部材の異常放電を安定的に抑制できる技術を提供する。【解決手段】プラズマ処理装置は、プラズマ処理空間を内部に有する処理容器と、処理容器の内部に設けられ、プラズマ処理空間に露出する少なくとも1つの第1の面を有し、処理容器の内部構造の一部を構成する第1の部材と、処理容器の内部に設けられ、第1の部材の第1の面に隣接する第2の面に接触する第2の部材と、を備える。第1の部材は、第1の面の一部であって第2の面に隣接し、かつ第2の部材が第2の面に接触した状態で凹部を形成する傾斜面を有し、少なくとも第1の面および傾斜面は、溶射膜により相互に連続して被覆されている。【選択図】図4

Description

本開示は、プラズマ処理装置、およびプラズマ処理装置の製造方法に関する。
プラズマ処理装置は、基板をプラズマ処理する処理容器、処理容器内で基板を載置する載置台、処理容器内に処理ガスを供給するガス供給部、処理容器内から処理ガスを排気する排気部、および処理容器内でプラズマを生成する高周波給電部等を備える。
また、特許文献1に開示されているように、プラズマ処理装置は、処理ガスの排気を制御するために、載置台の周囲において処理容器の排気口(排気部)の上部を覆うとともに、プラズマ処理空間に露出したバッフル板を備える。このバッフル板は、導電体で形成されるとともに処理容器を介して接地電位に接続されていることで、バッフル板を対向電極として形成される電界により、処理ガスから生成されたプラズマを閉じ込めることができる。
特開2021-52140号公報
本開示は、処理容器のプラズマ処理空間に露出する部材の異常放電を安定的に抑制できる技術を提供する。
本開示の一態様によれば、プラズマにより基板を処理するプラズマ処理装置であって、プラズマ処理空間を内部に有する処理容器と、前記処理容器の内部に設けられ、前記プラズマ処理空間に露出する少なくとも1つの第1の面を有し、前記処理容器の内部構造の一部を構成する第1の部材と、前記処理容器の内部に設けられ、前記第1の部材の前記第1の面に隣接する第2の面に接触する第2の部材と、を備え、前記第1の部材は、前記第1の面の一部であって前記第2の面に隣接し、かつ前記第2の部材が前記第2の面に接触した状態で凹部を形成する傾斜面を有し、少なくとも前記第1の面および前記傾斜面は、溶射膜により相互に連続して被覆されている、プラズマ処理装置が提供される。
一態様によれば、処理容器のプラズマ処理空間に露出する部材の異常放電を安定的に抑制できる。
一実施形態に係るプラズマ処理装置の一例を示す断面模式図である。 図1のプラズマ処理装置の下チャンバを示す概略平面図である。 バッフル板と支持部材の組付け状態を示す斜視図である。 バッフル板を第1支持部材により支持した状態を示す断面図である。 図5(A)は、プラズマ処理装置の製造方法を示すフローチャートであり、図5(B)は、図5(A)のバッフル板準備工程を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置の一例を示す断面模式図である。図1に示すように、プラズマ処理装置1は、ガラス材料により形成されたFPD用基板(以下、単に基板Gという)に対して各種の基板処理を行う誘導結合プラズマ(Inductive Coupled Plasma:ICP)の処理装置である。基板Gを加工して製造されるFPDは、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)、エレクトロルミネセンス(Electro Luminescence:EL)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)等があげられる。なお、基板Gの材料としては、ガラス以外にも、合成樹脂等を適用し得る。
基板Gは、表面に回路がパターニングされたもの、あるいは回路を備えない支持基板等のいずれでもよい。基板Gの平面寸法は、長辺が1800mm~3400mm程度の範囲であり、短辺が1500mm~3000mm程度の範囲であるとよい。また、基板Gの厚みは、0.2mm~4.0mm程度の範囲であるとよい。プラズマ処理装置1が行う基板処理としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いた成膜処理やエッチング処理等があげられる。以下では、基板処理としてエッチング処理を行うプラズマ処理装置1を例にして説明する。
プラズマ処理装置1は、直方体状の箱型の処理容器10を備える。処理容器10は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属により形成される。なお、処理容器10は、基板Gの形状に応じて適切な形状に形成されるとよく、例えば、基板Gが円板や楕円板である場合に、処理容器10も円筒状や楕円筒状等に形成されることが好ましい。
処理容器10は、鉛直方向の所定位置に、当該処理容器10の内側に突出する矩形状の支持枠11を備え、この支持枠11により誘電体板12を水平方向に支持している。処理容器10は、誘電体板12を挟んで上チャンバ13と下チャンバ14とに分かれている。上チャンバ13は、アンテナ室13aを内側に形成している。下チャンバ14は、基板Gが収容されるとともに、基板処理を行う内部空間14aを内側に形成している。
下チャンバ14の側壁15は、ゲートバルブ16によって開閉する搬入出口17を備える。プラズマ処理装置1は、ゲートバルブ16の開放時に、図示しない搬送装置により、搬入出口17を介して基板Gの搬出入を行う。
また、下チャンバ14の側壁15は、接地線18を介して接地(接地電位に接続)されている。下チャンバ14の四方の側壁15は、無端状に周回するシール溝19を上端に有する。シール溝19にOリング等のシール部材20が配置されることで、支持枠11および下チャンバ14は、内部空間14aを気密にシールしている。
支持枠11は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属によって形成されている。また、誘電体板12は、アルミナ(Al)等のセラミックスや石英によって形成されている。
支持枠11の内側には、当該支持枠11に連結され、複数の長尺状部材からなり内部空間14aに処理ガスを吐出するシャワーヘッド21が、誘電体板12を支持する支持梁を兼ねて設けられている。誘電体板12は、シャワーヘッド21の上面に支持されている。シャワーヘッド21は、アルミニウム等の金属によって形成され、陽極酸化による表面処理が施されていることが好ましい。シャワーヘッド21の内部には、水平方向に沿ってガス流路21aが形成されている。また、シャワーヘッド21は、ガス流路21aとシャワーヘッド21の下面(内部空間14a)を連通する複数のガス吐出孔21bを有する。
シャワーヘッド21の上面には、ガス流路21aに連通するガス導入管22が接続されている。ガス導入管22は、上チャンバ13内を上方向に延在して当該上チャンバ13を貫通し、処理容器10の外部に設けられたガス供給部23に接続されている。
ガス供給部23は、ガス導入管22に結合されるガス供給経路24を有するとともに、ガス供給経路24の上流から下流に向かって順に、ガス供給源25、マスフローコントローラ26および開閉バルブ27を備える。エッチング処理において、処理ガスは、ガス供給源25から供給され、マスフローコントローラ26により流量が制御されるとともに、開閉バルブ27により供給タイミングが制御される。この処理ガスは、ガス供給経路24からガス導入管22を通ってガス流路21aに流入し、各ガス吐出孔21bを通って内部空間14aに放出される。
アンテナ室13aを形成する上チャンバ13内には、高周波アンテナ28が設置されている。高周波アンテナ28は、銅等の導電性の金属から形成されるアンテナ線を、環状もしくは渦巻き状に配線して構成される。あるいは、高周波アンテナ28は、環状のアンテナ線を多重に設置したものでもよい。高周波アンテナ28の端子には、上チャンバ13内を上方向に延在する給電部材29が接続されている。
給電部材29は、処理容器10の外部に突出する上端を有し、この上端に高周波給電部30が接続されている。高周波給電部30は、給電線30aを有し、この給電線30aは、インピーダンス整合を行う整合器31を介して高周波電源32に接続されている。高周波電源32は、基板処理に応じた周波数(例えば、13.56MHz)の高周波電力を高周波アンテナ28に印加する。これにより、高周波アンテナ28は、下チャンバ14内に誘導電界を形成する。
そして、処理容器10は、搬入出口17から搬入された基板Gを載置するステージ40(載置台)を下チャンバ14内に備える。ステージ40は、ステージ本体41、台座42、複数のリフトピン43および複数のリフトピン昇降機構44を有する。下チャンバ14に搬入された基板Gは、各リフトピン昇降機構44により上昇した各リフトピン43に受け渡されて、各リフトピン43を下降させることで、ステージ本体41上に載置される。
ステージ本体41は、平面視で長方形状に形成され、基板Gと同程度の平面寸法の載置面411を有する。例えば、載置面411の平面寸法は、長辺が1800mm~3400mm程度の範囲であり、短辺が1500mm~3000mm程度の範囲であるとよい。
ステージ本体41の載置面411とシャワーヘッド21との間には、プラズマ処理空間PCSが形成される。プラズマ処理空間PCSでは、高周波アンテナ28が形成した誘導電界により、シャワーヘッド21から内部空間14aに供給した処理ガスをプラズマ化したプラズマが生成される。プラズマ処理装置1は、プラズマ処理空間PCSにて生成されたプラズマ中のエッチャントにより基板Gのエッチング処理を行う。
また、ステージ本体41は、アルミニウムやアルミニウム合金等によって形成され、冷却機構を備える。冷却機構は、例えば、ステージ本体41内部に冷媒を循環させる流路45と、流路45に冷媒を供給するチラー46とによって構成されてもよい。さらに、ステージ本体41は、抵抗体であるヒータ線(不図示)を内部に備えてもよい。これらを制御部60により制御することで、ステージ本体41は、精密な温度制御を行える。例えば、プラズマ処理装置1は、基板処理(エッチング処理)を行う際に、チラー46やヒータ線によりステージ40の載置面411を、80℃程度に温度調節してその温度状態を維持する。
台座42は、絶縁材料によって形成され、下チャンバ14の底壁33に配置されてステージ本体41を支持する。台座42は、底部に開口を有しており、底壁33に対してステージ本体41を離間させた状態で、ステージ本体41を固定および支持している。台座42は、ステージ本体41を支える下部部材と、ステージ本体41の側面を囲む上部部材とに分離可能な構造であってもよい。さらに、ステージ40は、基板処理時に、ステージ40側にプラズマを引き込むためのバイアスを形成する高周波電力を供給する図示しないバイアス電源部を備える。接地電位に接続される下チャンバ14の側壁15や後述のバッフル板100は、このバイアス用の高周波電力に対して対向電極として機能する。
図2は、図1のプラズマ処理装置1の下チャンバ14を示す概略平面図である。図1および図2に示すように、プラズマ処理装置1において、ステージ40の外周と処理容器10の側壁15との間の空間は、処理容器10から排出する処理ガスが流通する凹空間34となっている。
プラズマ処理装置1は、この凹空間34を構成する底壁33に、内部空間14aの処理ガスを排気する排気口33aを備える。具体的には、ステージ40の一対の短辺側にそれぞれ排気口33aが2つずつ設けられる。
また、処理容器10において一対の長辺側の各々には、処理容器10の凹空間34に隣接するように、長方形状の排気用チャンバ35が連設されている。そして、プラズマ処理装置1は、各排気用チャンバ35を構成する底部に排気口33bを3つ備える。つまり、3つの排気口33bは、ステージ40の一対の長辺側にそれぞれ設けられる。
一対の長辺側の各排気用チャンバ35は、各排気口33bの直径よりも若干大きな幅を有し、処理容器10の長辺に沿うように連結されている。各排気用チャンバ35の内部には、各排気口33bに処理ガスを誘導するために、図示しないフィン等が設けられている。各排気用チャンバ35は、処理容器10の側壁15に形成された複数の連通孔36を介して凹空間34に連通している。
一対の長辺側の各排気口33bは、正円形状に形成されている。これに対し、一対の短辺側の各排気口33aは、半円形状に形成され、処理容器10の側壁15とステージ40との間に設けられている。各排気口33a、33bの直径は、処理容器10の大きさにもよるが、例えば、200mm~400mm程度の範囲に設定されることが好ましい。また、各排気口33a、33bには、部品の落下を防止するために、排気網37が設けられてもよい。
図1に戻り、プラズマ処理装置1は、処理容器10の外部において各排気口33a、33bに接続される排気部50を備える。排気部50は、排気口33a、33bに接続される排気管51と、排気管51に設けられて処理容器10内の処理ガス(基板の処理に寄与しなかった処理ガス)を排気する排気機構52と、を含む。排気機構52は、基板の処理において発生した揮発性の反応生成物等も排気する。
排気機構52は、排気管51の処理ガスの流通方向下流側に向かって順に、APC(Automatic Pressure Control)バルブ53、ターボ分子ポンプ(TMP:Turbo Molecular Pump)54およびドライポンプ55を備える。排気機構52は、ドライポンプ55により処理容器10内を粗引きした後、ターボ分子ポンプ54により処理容器10内を真空引きする。また、排気機構52は、APCバルブ53の開度を調整することにより、内部空間14aの圧力を制御する。
そして、プラズマ処理装置1は、ステージ40の外周かつプラズマ処理空間PCSと排気口33a、33bとの間に複数のバッフル板100(第1の部材)を備える。各バッフル板100は、ステージ40の周囲において処理ガスの排気経路を規制する。
図2に示すように、本実施形態において複数のバッフル板100は、ステージ40の周方向に沿って間隔を開けて配置されている。詳細には、プラズマ処理装置1は、ステージ40の一対の短辺側において、それぞれの両端の角部寄りの各々にバッフル板100を1つずつ配置し、またステージ40の一対の長辺側において、それぞれの両端の角部寄りの各々にバッフル板100を1つずつ配置している。
各バッフル板100は、板状に形成されており、平面視で長方形状を呈している。各バッフル板100の短辺101、102の長さは、凹空間34の幅に略一致している。各バッフル板100の長辺103、104の長さは、鉛直方向から見た平面視で、排気口33a、33bの直径よりも長く設定されることが好ましい。これにより各バッフル板100は、排気口33aを確実に覆うことができる。例えば、各バッフル板100の長辺103、104の長さは、排気口33a、33bの直径の1.5倍~4倍程度の範囲に設定される。
図3は、バッフル板100と支持部材120の組付け状態を示す斜視図である。図3に示すように、バッフル板100は、処理容器10内への設置状態で、当該バッフル板100の一対の長辺103、104側にそれぞれ接触する支持部材120(第2の部材)により支持される。支持部材120は、処理容器10の側壁15側においてバッフル板100の一方の長辺103を支持する第1支持部材121と、ステージ40の側面側においてバッフル板100の他方の長辺104を支持する第2支持部材126と、を含む。第1支持部材121および第2支持部材126は、導電性を有する金属材料(例えば、処理容器10と同じ金属材料:アルミニウム等)により形成されている。
図2および図3に示すように、第1支持部材121は、鉛直方向上側に突出して処理容器10の中央側にて凹空間34を閉塞する縦板部122と、縦板部122から側壁15に沿うように延びてバッフル板100を支持する支持フレーム123と、を有する。縦板部122は、バッフル板100の内側の凹空間34を閉塞することで、処理容器10の中央側から処理ガスが排気口33aに向かうことを規制する。これによりプラズマ処理空間PCSの処理ガスは、処理容器10の四隅の角部に向かい、角部からバッフル板100を回り込むように流通して排気口33aに導かれる。
支持フレーム123は、ネジ止め等により処理容器10に固定される基部124と、基部124から処理容器10の内側に突出する突出部125と、を有する(図4も参照。図3においては簡略化して記載。)。そして、支持フレーム123は、基部124および突出部125の上面123aにおいてバッフル板100の長辺103側の下面を支持する。このため、上面123aは、平坦状に形成されている。
一方、第2支持部材126は、ステージ40の側面に沿って配置されるとともに、ネジ止め等の適宜の固定手段によって底壁33に固定されている。この第2支持部材126は、ステージ40の側面を固定するための部材(上記の台座42または台座42の外周に設けられる枠)を適用することができる。第2支持部材126の上端部には、ステージ40の外側方向に突出する突出部127が設けられ、突出部127の上面127aにおいてバッフル板100の長辺104側の下面を支持する。このため、突出部127の上面127aは平坦状に形成されている。
第1支持部材121および第2支持部材126は、処理容器10(下チャンバ14)の底壁33または側壁15に固定されていることで、処理容器10を介して接地電位に接続されている。なお、第1支持部材121および第2支持部材126においてバッフル板100の接触支持箇所以外の箇所は、非導電性の溶射膜により被覆されていてもよい。さらに図3に示すように、第1支持部材121における上面123aの高さと、第2支持部材126における上面127aの高さとは相互に異なってもよい。例えば、第1支持部材121の方が第2支持部材126よりも低くなっていることで、バッフル板100において一対の長辺103、104の間の板部分を傾斜した状態で保持できる。
図4は、バッフル板100を第1支持部材121により支持した状態を示す断面図である。図3および図4に示すように、各バッフル板100は、各支持部材120(第1支持部材121、第2支持部材126)に対して一対の長辺103、104が支持される。このバッフル板100は、板状の基材105と、基材105の表面に積層(コーティング)された溶射膜110と、により形成されている。
基材105は、導電性を有する材料により形成されれば特に限定されず、例えば、アルミニウム、鉄、銅またはこれらの合金等の金属を適用することができる。基材105は、射出成形、プレス、切削等の適宜の加工方法によって、凹空間34に配置可能な長方形状に形成される。基材105の板厚は、特に限定されるものではないが、例えば、3mm~6mm程度の範囲に設定されるとよい。本実施形態に係る基材105の板厚は、5mmとなっている。
支持部材120に支持されるバッフル板100は、鉛直方向上側を臨む上面106と、上面106に対して略直交方向に延在する側面107(第1の面)と、上面106の反対面を構成する下面108(第2の面)と、を有する。そして、バッフル板100の下面108が、長辺103、104の延在方向に沿って、第1支持部材121の上面123aおよび第2支持部材126の上面127aに支持される。
バッフル板100の短辺101、102および長辺103、104を構成する側面107は、上面106および下面108に対して直交する主面107aと、主面107aの下側で傾斜した第1傾斜面107bと、主面107aの上側で傾斜した第2傾斜面107cと、を有する。特に、長辺103、104の側面107については、第1傾斜面107bは、下面108に隣接し、かつ支持部材120が下面108に接触した状態で、支持部材120との間に凹部109を形成する。一方、第2傾斜面107cは、上面106に隣接する。なお、バッフル板100は、第2傾斜面107cを備えない構成でもよい。
第1傾斜面107bは、第2傾斜面107cよりも大きく形成される。また本実施形態において、主面107aの長さLmと第1傾斜面107bの長さLtとは、同程度に設定されているか、第1傾斜面107bの長さLtが主面107aの長さLmよりも長く設定されている。なお、第1傾斜面107bの長さLtは、主面107aの長さLmより短く設定されてもよい。
また、主面107aに対する第1傾斜面107bの傾斜角度θは、例えば、30°~60°の範囲に設定されることが好ましい。本実施形態に係る傾斜角度θは、45°に設定されている。このように、主面107aと第1傾斜面107bとを有するように側面107が形成されることで、主面107aから第1傾斜面107bと下面108の境界までの水平方向の奥行Ds(主面107aからの凹部109の深さ)が充分に長くなる。第1傾斜面107bと下面108の境界までの奥行Dsが長いことで、境界に対してプラズマを届き難くすることができる。例えば、奥行Dsの実寸としては、1mm以上、更に好ましくは1mm~10mmの範囲とすることがあげられる。
そして、バッフル板100は、上記のように形成された基材105の上面106および側面107に溶射膜110が積層されている。その一方で、基材105の下面108は、溶射膜110が積層されておらず、基材105自体が露出された基材露出面111となっている。
つまり、本実施形態に係るバッフル板100は、プラズマ処理空間PCSに対向する上面106全体を溶射膜110により被覆している他に、プラズマ処理空間PCSに露出される側面107も溶射膜110により被覆している。この溶射膜110は、上面106、側面107を構成している主面107a、第1傾斜面107bおよび第2傾斜面107cに対して、相互に連続するように隙間なく形成される。また、溶射膜110は、バッフル板100の短辺101、102および長辺103、104を含む側面107の全周にわたって形成されている。また、少なくとも、長辺103、104における第1傾斜面107bと下面108との境界には、溶射膜110の端部が存在する。それゆえ、長辺103、104における第1傾斜面107bと下面108との境界は、同時に、溶射膜110と基材露出面111の境界でもある。
溶射膜110は、非導電性の材料が適用されれば、特に限定されない。例えば、溶射膜110の材料としては、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化イットリウム(イットリア)、フッ化イットリウム、酸化ジルコニウム、ムライト(Al13Si)、スピネル(MgAl)等のセラミックスを適用し得る。例えば、溶射膜110は、アルゴンガス等のキャリアガスにより溶射用粉末を噴出しつつ、この噴出空間においてプラズマを生成することで溶射用粉末が溶解したプラズマジェットを形成し、プラズマジェットを基材105に吹き付けることで形成される。またプラズマジェットの吹き付け中に基材105を移動させることで、基材105の上面106および側面107の全体に溶射膜110を形成できる。また、溶射膜の代わりに、カプトン(登録商標)若しくはアルマイト等により被覆してもよい。
このように形成された溶射膜110は、プラズマ処理空間PCSにおいて生成されたプラズマが基材105との間で異常放電を起こすことを防止する。これにより、プラズマ処理装置1は、プラズマ処理を一層安定して行うことが可能となる。特に、バッフル板100は、下面108に隣接する側面107に第1傾斜面107bを設けることによって支持部材120との間に凹部109を形成し、溶射膜110の端部にプラズマが回り込むことも確実に防止することができる。
その一方で、バッフル板100は、支持部材120に接触する基材105の下面108を基材露出面111としていることで、バッフル板100と支持部材120とを安定して電気的に導通させることができる。支持部材120は、処理容器10を介して接地電位に接続されていることから、支持部材120に導通したバッフル板100も接地電位に接続されることになる。これにより、処理ガスから生成されたプラズマが、バッフル板100により形成された電界によって閉じ込められ、プラズマ処理装置1は、プラズマが排気部50に侵入することを抑制して、排気部50における異常放電の発生を抑制できる。
なお、バッフル板100は、基材105の下面108全体を基材露出面111とすることに限定されず、支持部材120と接触する箇所以外の下面108の一部または全部を溶射膜110で覆う構成としてもよい。例えば、バッフル板100の短辺101、102側の一定領域について、上面106および側面107だけでなく、下面108にも溶射膜110を形成することで、短辺101、102側でのプラズマの異常放電をより効果的に防ぐことができる。
また、図3に示すように、バッフル板100は、当該バッフル板100を支持部材120に固定するために、複数の固定ネジ116を通す孔部115を複数備える。各固定ネジ116は、各孔部115を介して支持部材120のネジ穴(不図示)に螺合される。さらに、プラズマ処理装置1は、固定ネジ116を覆う非導電性のキャップ117を装着している。このため、バッフル板100は、キャップ117に覆われる孔部115の周辺を、溶射膜110で被覆しない基材露出面111とすることができる。
図1に戻り、プラズマ処理装置1は、装置全体の動作を制御する制御部60を有する。制御部60は、1以上のプロセッサ61、メモリ62、図示しない入出力インタフェースおよび電子回路を備える制御用コンピュータである。1以上のプロセッサ61は、CPU、ASIC、FPGA、複数のディスクリート半導体からなる回路等のうち1つまたは複数を組み合わせたものを適用し得る。メモリ62は、不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含み、プログラムおよびレシピデータを保存する制御部60の記憶部を形成している。なお、メモリ62の一部は、プロセッサ61に内蔵されていてもよい。入出力インタフェースには、プラズマ処理装置1のユーザインタフェース(不図示)が接続されている。ユーザインタフェースとしては、例えば、タッチパネル、モニタ、キーボード等があげられる。1以上のプロセッサ61は、メモリ62に記憶されたプログラムを実行し、またレシピデータに沿ってプラズマ処理を基板Gに対して行う。
本開示のプラズマ処理装置1は、基本的には以上のように構成され、以下、このプラズマ処理装置1の製造方法について図5を参照しながら説明する。図5(A)は、プラズマ処理装置1の製造方法を示すフローチャートであり、図5(B)は、図5(A)のバッフル板準備工程を示すフローチャートである。
プラズマ処理装置1の製造方法では、上記したバッフル板100を処理容器10に取り付ける作業を行う。具体的には、製造方法では、図5(A)に示すように、処理容器準備工程(ステップS1)、バッフル板準備工程(ステップS2)、支持部材設置工程(ステップS3)、バッフル板設置工程(ステップS4)、最終組立工程(ステップS5)を行う。
処理容器準備工程は、プラズマ処理空間PCSを内部に有する処理容器10を準備する。処理容器10の上チャンバ13および下チャンバ14は、射出成形等の適宜の加工方法により加工することで提供される。処理容器準備工程では、処理容器10の上チャンバ13を外した状態で、下チャンバ14の内部にステージ40を設置する。ステージ40の設置時には、ステージ40に必要な構成(台座42等)の構成も合わせて組み付ける。また、上チャンバ13には、支持枠11、誘電体板12、シャワーヘッド21、高周波アンテナ28等の各種の構成が設置される。
バッフル板準備工程は、処理容器10の内部に設けられ、処理容器10の内部構造の一部を構成するバッフル板100を準備する。このバッフル板準備工程では、図5(B)に示すように、溶射膜110を有するバッフル板100を加工するための加工方法を実施する。
加工方法では、まず、鋳造、切削、プレス等の処理によって、上記したバッフル板100の元となる長方形状かつ板状の基材105を形成する(ステップS2‐1)。
次に、基材105の一対の短辺101、102および一対の長辺103、104の側面107に対して、切削装置により切削加工を行うことで、第1傾斜面107bおよび第2傾斜面107cを形成する(ステップS2‐2)。
その後、基材105の上面106、一対の短辺101、102および一対の長辺103、104の側面107を溶射膜110により被覆する(ステップS2‐3)。これにより、溶射膜110を有するバッフル板100が形成される。また溶射膜110の形成時には、基材105の下面108を溶射膜110により被覆しないことで、下面108を基材露出面111として残すことができる。
図5(A)に戻り、支持部材設置工程では、支持部材120である第1支持部材121および第2支持部材126を処理容器10の内部に設置する。なお、支持部材120は、ステージ40の設置時に合わせて設置してよいことは勿論である。
そして、バッフル板設置工程では、バッフル板100を支持部材120に設置する。バッフル板100の長辺103側の下面108を第1支持部材121の上面123aに接触させた状態で、各固定ネジ116によりネジ止めし、各固定ネジ116をそれぞれキャップ117で覆う。同様に、バッフル板の長辺104側の下面108を第2支持部材126の上面127aに接触させた状態で、各固定ネジ116によりネジ止めし、各固定ネジ116をそれぞれキャップ117で覆う。これにより、設置状態では、長辺103側の第1傾斜面107bと第1支持部材121の上面123aの間、および長辺104側の第1傾斜面107bと第2支持部材126の上面127aの間の各々に、凹部109が形成される(図4も参照)。
最後に、最終組立工程において、バッフル板100を設置した下チャンバ14の上部に上チャンバ13を組み付けることで、処理容器10を完成させる。さらに、最終組立工程では、処理容器10の外側の構成(ガス供給部23、高周波電源32、チラー46、排気部50等)を設置することで、プラズマ処理装置1を製造することができる。
次に、本実施形態に係るプラズマ処理装置1のプラズマ処理時の動作について、図1~図4を参照して説明する。
まず、プラズマ処理装置1は、ゲートバルブ16を開放した状態とする。基板Gは、搬送機構により搬入出口17から内部空間14aに搬入され、リフトピン昇降機構44により昇降する複数のリフトピン43に受け渡され、各リフトピン43が下降することによりステージ40の載置面411に載置される。
次に、プラズマ処理装置1は、ガス供給部23により処理ガスを供給し、シャワーヘッド21のガス吐出孔21bを介してプラズマ処理空間PCSに処理ガスを噴出する。また、プラズマ処理装置は、APC54により圧力を制御しつつ排気口33a、33bから排気管51を介して内部空間14aを排気する。
さらに、プラズマ処理装置1は、高周波電源32から、例えば、13.56MHzの高周波電力を高周波アンテナ28に供給し、これにより誘電体板12を介してプラズマ処理空間PCS内に均一な誘導電界を形成する。このようにして形成された誘導電界により、プラズマ処理空間PCSにおいて処理ガスがプラズマ化し、高密度の誘導結合プラズマが生成される。このプラズマにより、プラズマ処理装置1は、基板Gの所定の膜に対して、例えばプラズマエッチングやプラズマアッシング等の基板処理を行うことができる。
また、プラズマ処理空間PCSに供給され基板の処理に寄与しなかった処理ガスは、ターボ分子ポンプ54により吸引されることで、排気口33aおよび排気口33bから排気管51を通して排気される。この際、凹空間34に設けられたバッフル板100は、処理ガスの排気抵抗を高めるとともに、図2に示すように処理容器10の四隅に処理ガスを導くことで、処理ガスの排気特性を均一化する(図2中では、図示の便宜上、処理容器10の右上および右下の隅のみに処理ガスの流れを示している)。処理ガスから生成されたプラズマは、接地電位であるバッフル板100や処理容器10が形成する電界により閉じ込められるため、排気口33a、33bへの侵入が抑制される。
また、基材105に積層された溶射膜110は、バッフル板100においてプラズマ処理空間PCSに露出している上面106および側面107全体を覆っている。このため、バッフル板100は、プラズマと基材105との間の異常放電の発生を抑制することができる。
特に、バッフル板100の側面107を被覆する溶射膜110は、当該側面107に異常放電が生じることを防止する。また、バッフル板100は、第1傾斜面107bにより支持部材120との間で大きな凹部109を形成しており、基材露出面111となっている下面108と溶射膜110が形成されている第1傾斜面107bとの境界、即ち、溶射膜110と基材露出面111との境界を充分に奥側に配置させている。これにより、プラズマが溶射膜110の端部に回り込むことを確実に阻止することができる。
以上の実施形態で説明した本開示の技術的思想および効果について以下に記載する。
本開示の第1の態様は、プラズマにより基板Gを処理するプラズマ処理装置1であって、プラズマ処理空間PCSを内部に有する処理容器10と、処理容器10の内部に設けられ、プラズマ処理空間PCSに露出する少なくとも1つの第1の面(側面107)を有し、処理容器10の内部構造の一部を構成する第1の部材(バッフル板100)と、処理容器10の内部に設けられ、第1の部材の第1の面に隣接する第2の面(下面108)に接触する第2の部材(支持部材120)と、を備え、第1の部材は、第1の面の一部であって第2の面に隣接し、かつ第2の部材が第2の面に接触した状態で凹部109を形成する傾斜面(第1傾斜面107b)を有し、少なくとも第1の面および傾斜面は、溶射膜110により相互に連続して被覆されている。
上記によれば、プラズマ処理装置1は、処理容器10のプラズマ処理空間PCSに露出する第1の部材(バッフル板100)を溶射膜110により被覆していることで、第1の部材の異常放電を安定的に抑制できる。特に、第1の部材は、第1の面(側面107)に傾斜面(第1傾斜面107b)を有することで、傾斜面と第2の面(下面108)の境界をプラズマに晒され難くすることができる。そして、プラズマが溶射膜110と基材露出面111との境界に入り込んで異常放電を引き起こすことを回避することが可能となる。
また、第1の部材(バッフル板100)の第2の面(下面108)は、少なくとも第2の部材(支持部材120)に接触する接触領域に、溶射膜110が施されていない露出面(基材露出面111)を有する。これにより、プラズマ処理装置1は、溶射膜110を介さずに第1の部材の露出面を第2の部材に接触させることが可能となり、第1の部材と第2の部材とを電気的に一体化した構成とすることができる。
また、第2の部材は、第1の部材(バッフル板100)を支持する支持部材120であり、第1の部材は、露出面(基材露出面111)を介して支持部材120に電気的に導通している。これにより、プラズマ処理装置1は、第1の部材と支持部材120を電気的に導通させることができ、異常放電を抑制しつつ第1の部材をバイアス用の高周波に対する対向電極として機能させることができる。
また、処理容器10は、基板Gを載置するステージ40と、ステージ40よりも下方に配置される排気口33a、33bと、を備え、第1の部材は、ステージ40の外周に配置されるバッフル板100であり、第1の面はバッフル板100の側面107であり、第2の面はバッフル板100の下面108である。これにより、プラズマ処理装置1は、異常放電を安定的に抑制できる構造をステージ40の外周に設置されるバッフル板100に適用できる。
また、バッフル板100は、第1の面(側面107)と隣接するとともに第2の面(下面108)とは反対側の面である第3の面を有し、当該第3の面は、バッフル板100の上面(106)を構成し、プラズマ処理空間PCSに露出しており、溶射膜110は、第1の面および第3の面にわたって連続して形成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、プラズマ処理空間PCSに露出される面全体を溶射膜110により被覆することができ、バッフル板100の異常放電をより確実に低減できる。
溶射膜110は、バッフル板100の側面107の全周にわたって形成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、バッフル板100の側面107における異常放電の発生を安定的に防ぐことができる。
また、バッフル板100は、平面視で長方形状に形成され、第2の部材(支持部材120)は、バッフル板100の一対の長辺103、104の各々を支持する。これにより、プラズマ処理装置1は、第2の部材によりバッフル板100の一対の長辺103、104を安定して支持しつつ、溶射膜110によりバッフル板100の側面における異常放電を抑制できる。
また、溶射膜110は、非導電性のセラミックスにより形成される。これにより、プラズマ処理装置1は、バッフル板100の基材105に溶射膜110を簡単に形成しつつ、バッフル板100の異常放電を効果的に抑制できる。
また、本開示の第2の態様は、プラズマにより基板Gを処理するプラズマ処理装置1の製造方法であって、プラズマ処理空間PCSを内部に有する処理容器10を準備する工程と、プラズマ処理空間PCSに露出する少なくとも1つの第1の面(側面107)を有し、処理容器10の内部構造の一部を構成する第1の部材(バッフル板100)を準備する工程と、第1の部材の第1の面に隣接する第2の面(下面108)に接触可能な第2の部材(支持部材120)を処理容器10の内部に設置する工程と、第1の部材を第2の部材に設置する工程と、を有し、第1の部材を準備する工程では、第1の面の一部であって第2の面に隣接する箇所に傾斜面(第1傾斜面107b)を形成する加工と、傾斜面の形成後に、少なくとも第1の面および傾斜面を溶射膜110により連続して被覆する加工と、を行い、第1の部材を第2の部材に設置する工程では、第1の部材の第2の面を第2の部材に接触させることで、傾斜面と第2の部材により凹部109を形成する。この場合でも、プラズマ処理装置1の製造方法は、処理容器10のプラズマ処理空間PCSに露出する第1の部材の異常放電を安定的に抑制できる。
今回開示された実施形態に係るプラズマ処理装置1は、すべての点において例示であって制限的なものではない。実施形態は、添付の請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形および改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。今回開示の実施形態では、溶射膜110を有する第1の部材としてバッフル板に適用した場合について説明したが、第1の部材は、バッフル板に限らず、複数の部材を電気的に接続した接続部がプラズマに晒されるような構造であれば適用可能である。例えば、第1の部材は、処理容器10の側壁に設けられた観察用窓の取り付け構造等があげられる。
今回開示された実施形態に係るプラズマ処理装置1では、誘電体窓を有する誘導結合プラズマ装置として説明したが、誘電体窓の代わりに金属窓を備えた誘導結合プラズマ装置であってもよい。また、本開示のプラズマ処理装置1は、Atomic Layer Deposition(ALD)装置、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Radial Line Slot Antenna(RLSA)、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のいずれのタイプの装置でも適用可能である。
1 プラズマ処理装置
10 処理容器
100 バッフル板
107 側面
107b 第1傾斜面
108 下面
109 凹部
110 溶射膜
120 支持部材
G 基板
PCS プラズマ処理空間

Claims (9)

  1. プラズマにより基板を処理するプラズマ処理装置であって、
    プラズマ処理空間を内部に有する処理容器と、
    前記処理容器の内部に設けられ、前記プラズマ処理空間に露出する少なくとも1つの第1の面を有し、前記処理容器の内部構造の一部を構成する第1の部材と、
    前記処理容器の内部に設けられ、前記第1の部材の前記第1の面に隣接する第2の面に接触する第2の部材と、を備え、
    前記第1の部材は、前記第1の面の一部であって前記第2の面に隣接し、かつ前記第2の部材が前記第2の面に接触した状態で凹部を形成する傾斜面を有し、
    少なくとも前記第1の面および前記傾斜面は、溶射膜により相互に連続して被覆されている、
    プラズマ処理装置。
  2. 前記第1の部材の前記第2の面は、少なくとも前記第2の部材に接触する接触領域に、溶射膜が施されていない露出面を有する、
    請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記第2の部材は、前記第1の部材を支持する支持部材であり、
    前記第1の部材は、前記露出面を介して前記支持部材に電気的に導通している、
    請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記処理容器は、
    前記基板を載置するステージと、
    前記ステージよりも下方に配置される排気口と、を備え、
    前記第1の部材は、前記ステージの外周に配置されるバッフル板であり、前記第1の面は前記バッフル板の側面であり、前記第2の面は前記バッフル板の下面である、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記バッフル板は、前記第1の面と隣接するとともに前記第2の面とは反対側の面である第3の面を有し、当該第3の面は、前記バッフル板の上面を構成し、前記プラズマ処理空間に露出しており、
    前記溶射膜は、前記第1の面および前記第3の面にわたって連続して被覆されている、
    請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記溶射膜は、前記バッフル板の前記側面の全周にわたって形成されている、
    請求項4または5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記バッフル板は、平面視で長方形状に形成され、
    前記第2の部材は、前記バッフル板の一対の長辺の各々を支持する、
    請求項4乃至6のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記溶射膜は、非導電性のセラミックスにより形成される、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  9. プラズマにより基板を処理するプラズマ処理装置の製造方法であって、
    プラズマ処理空間を内部に有する処理容器を準備する工程と、
    前記プラズマ処理空間に露出する少なくとも1つの第1の面を有し、前記処理容器の内部構造の一部を構成する第1の部材を準備する工程と、
    前記第1の部材の前記第1の面に隣接する第2の面に接触可能な第2の部材を前記処理容器の内部に設置する工程と、
    前記第1の部材を前記第2の部材に設置する工程と、を有し、
    前記第1の部材を準備する工程では、前記第1の面の一部であって前記第2の面に隣接する箇所に傾斜面を形成する加工と、
    前記傾斜面の形成後に、少なくとも前記第1の面および前記傾斜面を溶射膜により連続して被覆する加工と、を行い、
    前記第1の部材を前記第2の部材に設置する工程では、前記第1の部材の前記第2の面を前記第2の部材に接触させることで、前記傾斜面と前記第2の部材により凹部を形成する、
    プラズマ処理装置の製造方法。
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