JP2023095115A - X線コンピュータ断層撮影装置および移動制御方法 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置および移動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】立位撮影および臥位撮影が実行可能であって、コンパクトなX線CT装置を実現すること。【解決手段】本実施形態に係るX線CT装置は、架台と、支柱と、天板と、天板移動機構と、移動制御部とを有する。架台は、被検体の撮影に関する撮影系と前記被検体を挿入可能な開口とを有する。支柱は、前記架台を鉛直方向に沿って移動可能に、かつ前記鉛直方向と水平方向との間で前記開口の向きを変更可能に、前記架台を支持する。天板は、前記被検体を載置可能であって、前記開口に挿入可能なである。天板移動機構は、前記架台における前記開口に設けられ、前記天板を移動させる。移動制御部は、前記開口の向きが前記鉛直方向である場合、前記鉛直方向に沿った前記架台の移動に応じて、前記架台の移動方向とは反対方向に前記天板を移動させるように前記天板移動機構を制御する。【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置および移動制御方法に関する。
従来、臥位状態または立位状態の被検体を撮影可能なX線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT(computed tomography)装置と呼ぶ)が知られている。臥位状態の被検体に対する撮影(以下、臥位撮影と呼ぶ)と立位状態の被検体に対する撮影(以下、立位撮影と呼ぶ)との間において、当該X線CT装置では、撮影系を備えた架台本体を回転させる機構を有する。また、臥位撮影と立位撮影とを実行可能なX線CT装置は、例えば、臥位撮影時にのみ天板を使用可能とする寝台移動ベースのタイプや、立位撮影・臥位撮影ともに架台を移動させ、天板は固定とする架台移動ベースのタイプがある。
いずれのタイプにおいても、寝台・もしくは架台を移動させるための移動ベースが必要となるため、X線CT装置が大型化するという問題がある。X線CT装置が大型化すると当該X線CT装置の設置スペースも広くとる必要があり、従来のCT検査室内に当該X線CT装置を設置できなくなるという問題がある。このため、臥位撮影と立位撮影とを実行可能なX線CT装置を小型化できるように、架台に天板を設置する方法もある。しかしながら、この場合、立位撮影時において架台の移動に伴って天板も上下動してしまい、天板がCT検査室の天井やCT検査室の床に接触するなど邪魔になってしまう。このため、立位撮影時は、架台から天板を取り外さないといけないという問題がある。
特開2017-77322号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、立位撮影および臥位撮影が実行可能であって、コンパクトなX線CT装置を実現することにある。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、架台と、支柱と、天板と、天板移動機構と、移動制御部とを有する。架台は、被検体の撮影に関する撮影系と前記被検体を挿入可能な開口とを有する。支柱は、前記架台を鉛直方向に沿って移動可能に、かつ前記鉛直方向と水平方向との間で前記開口の向きを変更可能に、前記架台を支持する。天板は、前記被検体を載置可能であって、前記開口に挿入可能なである。天板移動機構は、前記架台における前記開口に設けられ、前記天板を移動させる。移動制御部は、前記開口の向きが前記鉛直方向である場合、前記鉛直方向に沿った前記架台の移動に応じて、前記架台の移動方向とは反対方向に前記天板を移動させるように前記天板移動機構を制御する。
図1は、実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図。 図2は、実施形態に係り、立位モードにおける架台装置の状態を示す斜視図。 図3は、実施形態に係り、臥位モードにおける架台装置の状態を示す斜視図。 図4は、実施形態に係り、臥位モードにおいて、架台のYZ断面を、X軸から見た断面図。 図5は、実施形態に係り、臥位モードにおいて、架台のYZ断面を、X軸から見た断面図。 図6は、実施形態に係り、臥位モードにおける架台装置の状態を示す斜視図。 図7は、実施形態に係る移動制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図8は、実施形態に係り、立位モードにおいて、架台のYZ断面を、X軸から見た断面図。 図9は、実施形態の変形例に係る移動制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図10は、実施形態の変形例に係り、所定の位置まで移動された天板の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら、X線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT(computed tomography)装置と呼ぶ)と移動制御方法との実施形態について説明する。本実施形態に係るX線CT装置は、被検体を立位で撮影可能な立位撮影状態と、被検体を臥位で撮影可能な臥位撮影状態との間で、架台の姿勢を変更可能な構造を有する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。
(実施形態)
図1は、実施形態に係るX線CT装置1の構成例を示す図である。図1に示すように、X線CT装置1は、架台装置10とコンソール装置100とを有する。例えば、架台装置10はCT検査室に設置され、コンソール装置100はCT検査室に隣接する制御室に設置される。架台装置10とコンソール装置100とは互いに通信可能に有線または無線で接続されている。なお、本実施形態では、床面に対し垂直である軸方向すなわち鉛直方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、かつ互いに直交する2方向を、X軸方向およびY軸方向としてそれぞれ定義するものとする。
架台装置10は、立位状態または臥位状態の被検体に対して、X線CT撮影をするための構成を有するスキャン装置である。コンソール装置100は、架台装置10を制御するコンピュータである。架台装置10は、架台(ガントリとも称される)11と、支柱13と、回転駆動装置23と、架台制御装置25と、を備える。架台11は、被検体の撮影に関する撮影系と当該被検体を挿入可能な開口15とを有する。支柱13は、鉛直方向と水平方向との間で開口15の向きを変更可能に、かつ架台11を鉛直方向に沿って移動可能に、当該架台11を支持する。なお、図1では架台11は、支柱13により片持ち梁として支持されているが、これに限定されない。例えば、架台11は、複数の支柱(例えば2本の支柱)により支持されてもよい。支柱13は、支柱部と称されてもよい。
架台11は、被検体の撮影に関する撮影空間を成す開口15を有する。架台11は、開口15が形成された略円筒形状の構造体である。図1に示すように、架台11は、開口15を挟んで対向するように配置されたX線管17とX線検出器19とを収容する。X線管17とX線検出器19とは、本実施形態における被検体の撮影に関する撮影系に含まれる。なお、撮影系は、さらに、データ収集回路(以下、DAS(Data Acquisition System)と呼ぶ)33、高電圧発生器31、コリメータ、およびウェッジ等を含んでもよい。すなわち、架台11は、被検体の撮影に関する撮影系を有する。架台11は、支柱13に沿って鉛直方向に移動可能に、支柱13に支持される。また、架台11は、鉛直方向と水平方向との間で開口15の向きを変更可能に、支柱13に支持される。開口15の向きとは、例えば、開口15において天板30が挿入される方向、換言すれば回転軸A1に沿った方向に対応する。
架台11は、アルミ等の金属により形成されたメインフレーム(図示せず)と、メインフレームにより回転軸A1回りに軸受等を介して回転可能に支持された回転フレーム21とを有する。メインフレームと回転フレーム21との接触部には環状電極(図示せず)が設けられている。メインフレームの当該接触部には環状電極に摺り接触するように導電性の摺動子(図示せず)が取り付けられている。
支柱13は、架台11を床面から離反して支持する基体である。支柱13は、例えば、円柱形状や角柱形状等の柱状形状を有する。支柱13は、例えば、プラスチックや金属等の任意の物質により形成される。支柱13は、例えば、架台11の側面部に取付けられる。支柱13は、座位または立位姿勢の被検体をX線CT撮影するため、開口15の回転軸A1が床面に対して略垂直を向いた状態の架台11を、鉛直方向にスライド可能に支持する。
典型的には、支柱13は、架台11の一つの側部に設けられる。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、2本の支柱13が架台11の両側部に接続されてもよい。すなわち、少なくとも一つの支柱13は、架台11を鉛直方向に移動可能に支持する。また、支柱13は柱状形状を有するとしたが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、支柱13は、架台11の少なくとも一方の側部を支持可能であれば、U字形状等の如何なる形状を有していてもよい。
支柱13は、回転軸A1が鉛直方向と水平方向との間で、床面に対して平行する水平軸(以下、チルト軸と呼称する。)回りに回転可能に、架台11を支持する。支柱13と架台11とは、架台11がチルト軸回りに回転可能に、例えば旋回座軸受等を介して接続される。具体的には、支柱13には、鉛直方向に沿って直動ガイドが設けられる。直動ガイドに沿って移動可能なブロックには、旋回座軸受けが設けられる。ブロックは、移動制御回路27による制御の下でのモータの駆動により、直動ガイドに沿って移動する。また、旋回座軸受における歯車(内歯)と嵌合する歯車は、所定のトルクを生じさせる各種歯車等を介してモータの回転軸と接続される。旋回座軸受における内歯は、移動制御回路27による制御の下でのモータの駆動により、回転する。これらにより、架台11は、図1におけるX軸を回転軸として回転可能であって、鉛直方向に沿って移動可能となる。上記直動ガイドおよび旋回座軸受けは、架台11の移動に関する架台移動機構131に相当する。すなわち、架台移動機構131は、支柱13に搭載される。
架台移動機構131は、移動制御回路27による制御の下で、鉛直方向に沿って配置された直動ガイドに沿ってブロックを移動させることで、架台11を移動させる。これにより、架台11は、鉛直方向に沿って、上下に移動が可能となる。なお、鉛直方向に沿った架台11の移動に関する機構は、直動ガイドなどに限定されず例えばラックアンドピニオンなどの既知の機構により実現されてもよい。また、架台移動機構131は、移動制御回路27による制御の下で、旋回座軸受けにおける内歯の回転により、水平方向と鉛直方向との間で架台11を回転させる。なお、架台11を回転させる回転機構は、旋回座軸受けに限定されず、既知の機構により、実現されてもよい。回転機構による架台11の回転により、立位撮影状態(立位モードと称されてもよい)と臥位撮影状態(臥位モードと称されてもよい)との切り替えが、すなわち立位モードと臥位モードとの切り替えが可能となる。
例えば、被検体に対して臥位撮影を行う場合、架台移動機構131は、移動制御回路27による制御の下で、開口15が垂直になるように架台11を回転させる。被検体が天板30に横たわった後、後述の天板移動機構35により天板30を水平に移動させることで、通常のX線CT装置と同様に被検体に対する臥位撮影が可能となる。また、被検体に対して立位撮影を行う際は、架台移動機構131における回転機構は、移動制御回路27による制御の下で、開口15が水平になるように架台11を回転させる。被検体は天板30に背中を預けた状態で立ち、架台11が上下することで立位撮影が実行される。
図2は、立位モードにおける架台装置10の状態を示す斜視図である。図2に示すように、立位モードにおいて、天板30は、開口15を貫通した直立状態で、天板移動機構35を介して架台11に支持される。
図3は、臥位モードにおける架台装置10の状態を示す斜視図である。図3に示すように、臥位モードにおいて、天板30は、水平状態で、天板移動機構35を介して架台11に支持される。このとき、天板30は、移動制御回路27による制御の下で、天板30の長軸方向に沿って自在に移動可能となる。
図4は、臥位モードにおいて、架台11のYZ断面を、X軸から見た断面図である。図4に示す両矢印HLMは、天板30の長軸方向に沿った天板30の移動方向を示している。図4に示すように、被検体Pが載置された天板30は、被検体Pに対する臥位撮影の撮影プロトコルに従って、移動制御回路27による制御の下での天板移動機構35の駆動により、Y軸に沿って水平に移動可能となる。
X線管17は、高電圧発生器31からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。熱電子がターゲットに衝突することによりX線が発生される。X線管17における管球焦点で発生したX線は、例えばコリメータを介してコーンビーム形に成形され、被検体Pに照射される。例えば、X線管17には回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。なお、本実施形態においては、一管球型のX線CT装置にも、X線管17とX線検出器19との複数のペアを回転フレーム21に搭載した、いわゆる多管球型のX線CT装置にも適用可能である。
X線検出器19は、X線管17から照射され、被検体Pを通過したX線を検出し、当該X線量に対応した電気信号をDAS33へと出力する。X線検出器19は、例えば、X線管17の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数の検出素子が配列された複数の検出素子列を有する。X線検出器19は、例えば、当該検出素子列がスライス方向(列方向、row方向)に複数配列された構造を有する。なお、X線CT装置1には、X線管17とX線検出器19とが一体として被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-Type(第3世代CT)、およびリング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管17のみが被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-Type(第4世代CT)があり、いずれのタイプでも本実施形態へ適用可能である。以下、説明を具体的にするために、本実施形態のX線CT装置1は、第3世代CTを例にとり説明する。
また、X線検出器19は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有し、シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドはコリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。なお、X線検出器19は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。また、X線検出器19は、光子計数型X線検出器であってもよい。X線検出器19は、X線検出部の一例である。
回転フレーム21は、開口15を有し、X線を発生するX線管17が取り付けられる。具体的には、回転フレーム21は、X線管17とX線検出器19とを対向支持し、後述する架台制御装置25によってX線管17とX線検出器19とを回転させる円環状のフレームである。回転フレーム21は、支持軸受を介してメインフレームに回転可能に支持される。回転フレーム21は、架台制御装置25による制御の下での回転駆動装置23からの動力を受けて、回転軸A1回りに一定の角速度で回転する。
なお、回転フレーム21は、X線管17とX線検出器19とに加えて、高電圧発生器31やDAS33を更に備えて支持する。このような回転フレーム21は、撮影空間をなす開口15が形成された略円筒形状の筐体に収容されている。開口15の中心軸は、回転フレーム21の回転軸A1に一致する。なお、DAS33が生成した検出データは、例えば発光ダイオード(LED)を有する送信機から光通信によって架台装置10の非回転部分(例えばメインフレーム)に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール装置100へと転送される。なお、回転フレーム21から架台装置10の非回転部分への検出データの送信方法は、前述の光通信に限らず、非接触型のデータ伝送であれば如何なる方式を採用しても構わない。
回転駆動装置23は、架台制御装置25からの制御に従って回転フレーム21を回転させるための動力を発生する。回転駆動装置23は、架台制御装置25からの駆動信号のデューティ比等に応じた回転速度で駆動することにより、動力を発生する。回転駆動装置23は、例えば、ダイレクトドライブモータやサーボモータ等のモータにより実現される。回転駆動装置23は、例えば、架台11に収容されている。
架台制御装置25は、コンソール装置100からの指令に従い、高電圧発生器31、回転駆動装置23、移動制御回路27およびDAS33を制御する。架台制御装置25は、コンソール装置100や架台装置10に取り付けられた入力インタフェースからの入力信号を受けて、架台装置10の動作制御を行う機能を有する。例えば、架台制御装置25は、入力信号を受けて回転フレーム21を回転させる制御や、架台装置10をチルトさせる制御などを行う。なお、架台制御装置25は、架台装置10における支柱13に設けられてもよいし、コンソール装置100に設けられても構わない。また、架台制御装置25により実現される機能は、コンソール装置100における処理回路107において、架台制御機能として搭載されてもよい。
架台制御装置25は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の処理装置(プロセッサ)とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置(メモリ)とを有する。また、架台制御装置25は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)により実現されてもよい。
当該処理装置は、当該記憶装置に保存されたプログラムを読み出して実現することで、上記機能を実現する。なお、当該記憶装置にプログラムを保存する代わりに、当該処理装置の回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、当該処理装置は、当該回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで上記機能を実現する。
天板30は、臥位モードにおいて被検体Pを載置可能であって、開口15に挿入可能である。天板30は、天板移動機構35を介して、架台11に支持される。具体的には、天板30は、架台11の開口15の両端部に設けられた天板移動機構35により保持される。すなわち、架台11は、図1および図4に示すように、開口15を形成する内壁部分において、天板移動機構35を介して天板30を支持する。天板30は、天板移動機構35により、開口15が貫通する方向に沿って移動可能となっている。換言すれば、天板30と架台11とは、天板移動機構35を介して、撮影系における回転フレーム21の回転軸A1に沿って、架台11に対して相対的にスライド移動可能に固定される。
天板移動機構35は、架台11における開口15に設けられる。例えば、天板移動機構35は、図1に示すように開口15における両端部に設けられる。天板移動機構35は、移動制御回路27による制御の下で、天板30を移動させる。天板移動機構35は、例えば、ローラガイドのようなものにより構成される。天板移動機構35は、摩擦駆動やベルト機構のような構成により実現可能である。なお、天板移動機構35は、ローラガイド、摩擦駆動、ベルト機構などに限定されず、既知の機構により適宜実現可能である。
なお、天板移動機構35は、上下動機構に搭載されてもよい。上下動機構は、例えば、天板移動機構35を搭載し、架台11に設けられる。上下動機構は、天板30における被検体Pの載置面に垂直な方向に向けて天板30を移動可能とする。例えば、上下動機構は、ローラガイドの回転軸を、Y軸の方向に沿って移動可能な(押し上げる)アクチュエータ(例えばピストン式)により実現される。なお、上下動機構の実現手段は、アクチュエータに限定されない。
図5は、臥位モードにおいて、架台11のYZ断面を、X軸から見た断面図である。図5に示す両矢印VLMは、鉛直方向に沿った天板30および天板移動機構35の移動方向を示している。図5に示すように、上下動機構34は、天板移動機構35を搭載する架台11の部分的な外装36を、Z軸方向に沿って移動させる油圧ジャッキなどにより実現されてもよい。上下動機構34は、ユーザによる指示に従って、移動制御回路27による制御の下で作動し、天板30を上下動させる。
また、天板移動機構35と天板30との間には、左右動機構が設けられてもよい。例えば、天板30の下面および天板30の側面には、当該下面と側面とを覆う天板支持部材が設けられる。左右動機構は、ブロックと、ボールねじと、モータと、ベルトとを有する。ボールねじは、天板30の短軸方向に沿って延伸する。ボールねじには、ブロックが取り付けられる。ブロックには、天板支持部材が連結される。モータによる回転力は、ベルトを介してボイルねじに伝達される。移動制御回路27による制御により下でモータが回転すると、モータの回転力は、ボールねじに伝達される。これによりボールねじは回転する。ボールねじの回転に伴って、ブロックは、天板30の短軸方向に沿って移動する。
図6は、臥位モードにおける架台装置10の状態を示す斜視図である。図6に示す両矢印LRMは、天板30の短軸方向に沿った天板30の移動方向を示している。左右動動機構は、天板30の短軸方向LRMに沿って天板30を移動可能に支持する。左右動機構は、ユーザによる指示に従って、移動制御回路27による制御の下で作動し、天板30を左右動させる。
移動制御回路27は、開口15の向きが鉛直方向である場合(以下、立位撮影時と呼ぶ)、鉛直方向に沿った架台11の移動に応じて、架台11の移動方向とは反対方向に天板30を移動させるように、天板移動機構35を制御する。また、移動制御回路27は、立位撮影時において、被検体Pの撮影位置までの架台11の移動時において、架台11の移動方向とは反対方向に天板30を移動させるように、天板移動機構35を制御する。また、移動制御回路27は、立位撮影時において、被検体Pに対する撮影としてヘリカルスキャンまたはスキャノグラムが実行される場合、架台11の移動方向とは反対方向に天板30を移動させるように、天板移動機構35を制御する。架台11の移動方向とは反対方向に天板30を移動させるとき、移動制御回路27は、架台11の移動速度と同じ移動速度で、当該反対方向に天板30を移動させるように、天板移動機構35を制御する。
立位撮影時において、前記撮影としてボリュームスキャンが実行される場合、移動制御回路27は、架台11の移動と天板30の移動とを停止する。また、移動制御回路27は、開口15の向きが水平方向である場合、被検体Pの撮影に関して天板30を水平方向に沿って移動させるように、天板移動機構35を制御する。すなわち、架台装置10が臥位モードである場合、移動制御回路27は、操作パネル29等を介したユーザの指示により、天板30のみを動かすように、天板移動機構35を制御する。
移動制御回路27は、支柱13と架台11と天板30との相対的な位置関係が所定の位置関係となるように、架台11の移動に関する架台移動機構131と天板移動機構35とを制する。所定の位置関係とは、例えば、架台11と支柱13との接続部分の中心位置が図2に示す基準位置BPにあり、架台11の開口15の両端部から開口15の外側へ突出する天板30の2つの部分領域(以下、両端突出領域と呼ぶ)が等しい天板30の位置である。換言すれば、所定の位置関係とは、X軸を回転軸として架台11を回転させた場合、天板30が検査室の床面に接触しないような、支柱13と架台11と天板30との位置関係に相当する。移動制御回路27は、相対的な位置関係が所定の位置関係に到達した場合、開口15の向きを水平方向と鉛直方向との間で回転させるように、架台移動機構131を制御する。
移動制御回路27は、上述のプロセッサなどにより実現される。移動制御回路27により実行される各種移動制御の処理を実現するプロセッサは、移動制御部に相当する。なお、図1では、移動制御回路27は、支柱13に搭載されているが、架台11に搭載されてもよいし、コンソール装置100に搭載されてもよい。また、移動制御回路27により実現される機能は、移動制御機能として、処理回路107に搭載されてもよいし、架台制御装置25に搭載されてもよい。
操作パネル29は、スイッチボタン、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、および表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイ等により実現される。操作パネル29は、ユーザから受け取った入力操作を電気信号へ変換し、架台制御装置25へ出力する。操作パネル29は、例えば、立位姿勢の被検体Pの撮影に関する立位モード、または臥位姿勢の被検体Pの撮影に関する臥位モードを選択する選択操作を受け付ける。操作パネル29は、例えば支柱13に設けられる。
高電圧発生器31は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管17に印加する高電圧及びX線管17に供給するフィラメント電流を発生する。また、高電圧発生器31は、X線管17が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行う。高電圧発生器31は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、高電圧発生器31は、回転フレーム21に設けられてもよいし、架台11のメインフレーム側に設けられても構わない。
不図示のウェッジは、X線管17から照射されたX線のX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジは、X線管17から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管17から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。ウェッジは、例えばウェッジフィルタ(wedge filter)またはボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。
不図示のコリメータは、ウェッジを透過したX線をX線照射範囲に絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。
DAS33は、X線検出器19の各X線検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS33が生成した検出データは、コンソール装置100へと転送される。
コンソール装置100は、メモリ101と、ディスプレイ103と、入力インタフェース105と、処理回路107とを有する。メモリ101と、ディスプレイ103と、入力インタフェース105と、処理回路107との間のデータ通信は、例えば、バス(BUS)を介して行われる。
メモリ101は、種々の情報を記憶するHDD(Hard disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。メモリ101は、例えば、投影データや再構成画像データを記憶する。メモリ101は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体や、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、メモリ101の保存領域は、コンソール装置100内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。また、メモリ101は、本実施形態に係る制御プログラムを記憶する。メモリ101は、プリスキャンや本スキャンにより生成されたボリュームデータなどを記憶する。
ディスプレイ103は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ103は、処理回路107によって生成された医用画像(CT画像)や、ユーザからの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ103としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ又は他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。また、ディスプレイ103は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ103は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置100本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。ディスプレイ103は、表示部に相当する。
入力インタフェース105は、ユーザからの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路107に出力する。例えば、入力インタフェース105は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等をユーザから受け付ける。入力インタフェース105としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜、使用可能となっている。
なお、本実施形態において、入力インタフェース105は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース105の例に含まれる。また、入力インタフェース105は、入力部の一例である。また、入力インタフェース105は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インタフェース43は、コンソール装置100本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。入力インタフェース105は、入力部に相当する。
処理回路107は、入力インタフェース105から出力される入力操作の電気信号に応じて、X線CT装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路107は、ハードウェア資源として、CPUやMPU、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路107は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、システム制御機能111、前処理機能113、再構成機能115、および画像処理機能117を実行する。システム制御機能111、前処理機能113、再構成機能115、および画像処理機能117をそれぞれ実行する処理回路107は、システム制御部、前処理部、画像生成部、および画像処理部に相当する。なお、システム制御機能111、前処理機能113、再構成機能115、および画像処理機能117各々は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することによりシステム制御機能111、前処理機能113、再構成機能115、および画像処理機能117各々を実現するものとしても構わない。
処理回路107は、システム制御機能111により、入力インタフェース105を介してユーザから受け付けた入力操作に基づいて、処理回路107の各機能を制御する。具体的には、システム制御機能111は、メモリ101に記憶されている制御プログラムを読み出して処理回路107内のメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従ってX線CT装置1の各部を制御する。例えば、処理回路107は、入力インタフェース105を介してユーザから受け付けた入力操作に基づいて、処理回路107の各機能を制御する。
処理回路107は、前処理機能113により、DAS33から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。なお、前処理前のデータを生データ、前処理後のデータを投影データと称する。
処理回路107は、再構成機能115により、前処理機能113にて生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法(FBP法:Filtered Back Projection)や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。すなわち、再構成機能115は、撮影系からの出力に基づいて画像を生成する。再構成機能115は、再構成されたCT画像のデータをメモリ101に格納する。
処理回路107は、画像処理機能117により、再構成機能115により再構成されたCT画像に種々の画像処理を施す。例えば、画像処理機能117は、当該CT画像にボリュームレンダリングや、サーフェスボリュームレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planer Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して表示画像を生成する。
以上のように構成された本実施形態のX線CT装置1により実行される移動制御処理について、図7を用いて説明する。移動制御処理とは、立位モードと臥位モードとの間における架台11の姿勢の変更に関する各種部材の移動および立位モードにおける架台11の移動に伴う天板30の移動を制御することにある。図7は、実施形態に係る移動制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、説明を具体的にするために、被検体Pに対するスキャンとして、立位モードでの撮影プロトコルが設定されたものとして説明する。
(移動制御処理)
(ステップS701)
架台11の状態が立位撮影状態(立位モード)でない場合(ステップS701のNo)、すなわち架台11の状態が臥位撮影状態(臥位モード)である場合、ステップS702の処理が実行される。架台11の状態が立位撮影状態(立位モード)である場合(ステップS701のYes)、すなわち架台11の状態が臥位撮影状態(臥位モード)でない場合、ステップS704の処理が実行される。
(ステップS702)
移動制御回路27は、支柱13と架台11と天板30との相対的な位置関係が所定の位置関係となるように、架台移動機構131と天板移動機構35とを制御する。すなわち、対的な位置関係が所定の位置関係に到達するまで、本ステップにおける処理が繰り返される具体的には、移動制御回路27は、架台11と支柱13との接続部分の中心位置が基準位置BPに到達するまで、架台移動機構131を制御する。これにより、架台11は、支柱13の鉛直方向に沿って、基準位置BPまで移動する。加えて、移動制御回路27は、両端突出領域が互いに等しくなるまで、天板移動機構35を制御する。これにより、天板30は、架台11の開口15の両端部から同量だけ突出した状態となる。
(ステップS703)
移動制御回路27は、立位撮影状態となるように、架台11を回転させる。具体的には、移動制御回路27は、開口15の向きが水平方向すなわち回転軸A1が水平方向となるように、架台移動機構131を制御する。これにより、架台11の姿勢は、立位撮影状態となる。
(ステップS704)
移動制御回路27は、設定された撮影プロトコルに従って、撮影位置まで架台11を移動させるように、架台移動機構131を制御する。加えて、移動制御回路27は、撮影位置までの架台11の移動に伴って、架台11の移動方向と反対方向に天板30を移動させるように、天板移動機構35を制御する。具体的には、移動制御回路27は、架台11の移動速度と同じ速度で当該反対方向に天板30を移動させるように、すなわち天板30が架台11と一緒に動かないように、天板移動機構35を制御する。本ステップの処理では、移動制御回路27は、架台11が撮影位置に到達するまで、架台移動機構131と天板移動機構35とを制御する。以上の処理により、架台11は、撮影位置に到達する。
図8は、立位モードにおいて、架台11のYZ断面を、X軸から見た断面図である。図8に示すように、架台11が鉛直方向下向きGMに沿って移動すると、天板30は、鉛直方向上向きTMに沿って、架台11の移動速度と同じ速度で移動する。図8に示すように、架台11の移動方向の反対方向に架台11の移動速度と同じ速度で天板30が動くことで、天板30に背中を預けた立位状態の被検体Pの視点では、天板30が止まっているように見える。
(ステップS705)
入力インタフェース105を介したユーザの指示により、被検体Pに対するスキャンが開始される。
(ステップS706)
開始されたスキャンがヘリカルスキャンであれば(ステップS706のYes)、ステップS707の処理が実行される。また、開始されたスキャンがスキャノグラム撮影であれば、ステップS707の処理が実行される。開始されたスキャンがヘリカルスキャンでなければ(ステップS706のNo)、例えば、開始されたスキャンがボリュームスキャンであれば、ステップS708の処理が実行される。
(ステップS707)
移動制御回路27は、設定された撮影プロトコルに従って、架台11を移動させるように、架台移動機構131を制御する。加えて、移動制御回路27は、架台11の移動に伴って、架台11の移動方向と反対方向に天板30を移動させるように、天板移動機構35を制御する。これらにより、ヘリカルスキャンまたはスキャノグラム撮影が実行される場合、移動制御回路27は、架台11の移動速度と同じ速度で当該反対方向に天板30を移動させるように、天板移動機構35を制御する。本ステップにおける架台11および天板30の移動の制御は、ステップS704と実質的に同様なため、説明は省略する。
(ステップS708)
移動制御回路27は、架台11の移動と天板30の移動とを停止する。例えば、被検体P対してボリュームスキャンが実行される場合、移動制御回路27は、架台11を撮影位置に固定するように架台移動機構131を制御し、天板30を架台11に固定するように天板移動機構35を制御する。すなわち、ボリュームスキャンの実行時において、架台11は支柱13に固定され、天板30は架台11に固定される。
(ステップS709)
被検体Pに対するスキャンが終了すれば(ステップS709のYes)、移動制御処理は終了する。被検体Pに対するスキャンが終了していなければ(ステップS709のNo)、ステップS706以降の処理が繰り返される。
以上に述べた実施形態に係るX線CT装置1は、被検体Pを立位で撮影可能な立位撮影状態において、被検体Pの撮影に関する撮影系と被検体Pを挿入可能な開口15とを有する架台11を、被検体Pの撮影位置まで鉛直方向に沿って移動し、開口15に挿入され架台11に設けられた天板30を、架台11の移動に応じて、架台11の移動方向とは反対方向に天板30を移動する。また、本実施形態に係るX線CT装置1は、架台11の移動速度と同じ移動速度で天板30を移動させる。また、本実施形態に係るX線CT装置1は、開口15の向きが水平方向である場合、臥位モードでの被検体Pの撮影に関して、天板30を水平方向に沿って移動させる。また、本実施形態に係るX線CT装置1における架台11は、開口15を形成する内壁部分(例えば、架台11における開口15の両端部)において、天板30を支持する。また、実施形態に係るX線CT装置1において、天板30と架台11とは、天板移動機構35を介して、架台11の撮影系における回転フレーム21の回転軸A1の方向に沿って、架台11に対して相対的にスライド移動可能に固定される。
また、実施形態に係るX線CT装置1は、開口15の向きが鉛直方向である場合、被検体Pの撮影位置までの架台11の移動時において、架台11の移動方向とは反対方向に天板30を移動させ、開口15の向きが鉛直方向であって、撮影としてヘリカルスキャンまたはスキャノグラム撮影が実行される場合、架台11の移動方向とは反対方向に天板30を移動させ、開口15の向きが鉛直方向であって、撮影としてボリュームスキャンが実行される場合、架台11の移動と天板30の移動とを停止する。また、本実施形態に係るX線CT装置1、支柱13と架台11と天板30との相対的な位置関係が所定の位置関係となるように、架台11の移動に関する架台移動機構131と天板移動機構32とを制御し、当該相対的な位置関係が所定の位置関係に到達した場合、開口15の向きを水平方向と鉛直方向との間で回転させるように架台移動機構131を制御する。
また、実施形態に係るX線CT装置1は、天板30における被検体Pの載置面に垂直な方向に向けて天板30を移動可能とする上下動機構34を有してもよく、上下動機構34は、天板移動機構35を搭載し、架台11に設けられる。また、実施形態に係るX線CT装置1は、例えば、天板30と天板移動機構35との間において、天板30の短軸方向に向けて天板30を移動可能に支持する左右動機構が設けられてもよい。
これらのことから、従来、架台11のみを上下動させようとすると、架台11の上下動機構と、当該架台11の上下動に天板30の移動を追従させないようにするための天板/寝台の固定機構とを設ける必要が出てくるが、本実施形態に係るX線CT装置1によれば、当該固定機構を設ける代わりに、天板30を架台11に対して相対移動させる機構を設けることで、架台11に対する天板30移動に関する構造を、単純化することができる。
すなわち、立位モードと臥位モードとにおいて被検体Pをそれぞれ撮影可能なX線CT装置1において、被検体Pの立位撮影時においても天板30を架台11から取り外さなくても撮影可能となり、かつ被検体Pの臥位撮影時では架台11側に取り付けた天板30での撮影が可能となる。これにより、本X線CT装置1の構造を大型化すること無くコンパクト(小型)に構成することが可能となり、立位臥位併用型の本X線CT装置1を通常のCT検査室と同じ大きさの部屋に据え付けることが可能となる。また、本X線CT装置1によれば、寝台移動ベースおよび架台移動ベースが不要となり、臥位モードと立位モードとを実現可能な多機能の本X線CT装置1を、低コストで実現することができる。
(変形例)
本変形例と実施形態との差異は、天板30の一端において被検体Pの足底を載置可能な支持板を有することにある。すなわち、天板30の一端には、開口15の向きが鉛直方向である場合において、被検体Pの足底を支持可能な支持板が設けられる。本変形例において、開口15の向きが鉛直方向である場合、移動制御回路27は、被検体Pの足部に関する撮影プロトコルの選択に応じて、架台11に対して天板30を鉛直方向の上向きに移動させ、次いで、被検体Pの足部に関する撮影位置への架台11の移動において、架台11の移動方向とは反対方向に天板30を移動させるように天板移動機構35を制御する。
以下、変形例における移動制御処理について、図9を用いて説明する。図9は、実施形態の変形例に係る移動制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
(移動制御処理)
(ステップS901)
被検体Pに関する検査に関する撮影プロトコルが選択される。撮影プロトコルの選択は、例えば、入力インタフェース105または操作パネル29を介したユーザの指示により設定されてもよいし、放射線科情報システム(Radiology Information System:RIS)からコンソール装置100へ出力された検査オーダに基づいて自動的に選択されてもよい。
ステップS902乃至ステップS904の処理は、ステップS701乃至ステップS703の処理と同様なため、説明は省略する。
(ステップS905)
撮影プロトコルにおける撮影部位が被検体Pの足部であれば(ステップS905のYes)、ステップS906の処理が実行される。撮影プロトコルにおける撮影部位が被検体Pの足部でなければ(ステップS905のNo)、ステップS704以降の処理が実行される。
(ステップS906)
支持板に被検体Pの足底が載置された後、移動制御回路27は、架台11に対して天板30を鉛直方向の上向きに、所定の位置まで移動させる。所定の位置とは、例えば、選択された撮影プロトコルにおいて、撮影部位が架台11によりスキャン可能となる位置である。ステップS906以降の処理は、ステップS704以降の処理と同様なため、説明は省略する。
図10は、所定の位置PPまで移動された天板30の一例を示す図である。図10における天板30は、図2に比べて鉛直方向の上向きに少しだけ所定の位置PPまで移動して停止している。また、図10に示す架台11は、撮影部位SPまで下降している。所定の位置関係における架台11の位置から図10に示す撮影部位SPまでの架台11の下降は、ステップS704で説明したように、移動制御回路27により、撮影位置SPまでの架台11の移動に伴って、架台11の移動方向と反対方向に天板30を移動させるように、天板移動機構35が制御される。これにより、撮影位置SPである被検体Pの足元において、立位撮影が実行可能となる。
実施形態の変形例に係るX線CT装置1は、天板30の一端において、開口15の向きが鉛直方向である場合において被検体Pの足底を支持可能な支持板37を有する。また、実施形態の変形例に係るX線CT装置1は、開口15の向きが鉛直方向である場合、被検体Pの足部に関する撮影プロトコルの選択に応じて、架台11に対して天板30を鉛直方向の上向きに移動させ、次いで、被検体Pの足部に関する撮影位置SPへの架台11の移動において、反対方向に天板30を移動させる。
これらのことから、本実施形態の変形例に係るX線CT装置1によれば、被検体Pの足元を立位撮影する際は、被検体Pの足元が撮影範囲に入るところまで天板30を架台11に対して少しだけ上昇させて停止し、その後、架台11が上下する速度と同じ速度で反対方向に天板30を動かすことで、被検体Pの足元を立位撮影することが可能となる。これにより、通常のCT検査室と同じ大きさの部屋に据え付けることが可能な立位臥位併用型の本X線CT装置1において、実施形態と同様なコンパクトさを維持して、被検体Pの足元を撮影することができる。
また、本実施形態の変形例に係るX線CT装置1によれば、被検体Pを天板30の載置面に接触させた状態で、立位モードと臥位モードとの変形が可能となり、被検体Pに対する検査のスループットを向上させることができ、被検体Pおよびユーザの負担を軽減することができる。他の効果は、実施形態と同様なため、説明は省略する。
実施形態などにおける技術的思想を移動制御方法で実現する場合、移動制御方法は、被検体Pを立位で撮影可能な立位撮影状態において、被検体Pの撮影に関する撮影系と被検体Pを挿入可能な開口15とを有する架台11を、被検体Pの撮影位置まで鉛直方向に沿って移動し、開口15に挿入され架台11に設けられた天板30を、架台11の移動に応じて、架台11の移動方向とは反対方向に移動する。移動制御方法における移動制御処理の手順および効果は、実施形態などと同様なため、説明は省略する。
以上説明した少なくとも1つの実施形態、変形例などによれば、立位撮影および臥位撮影が実行可能であって、コンパクトなX線CT装置1を実現することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
10 架台装置
11 架台(ガントリ)
13 支柱
15 開口
17 X線管
19 X線検出器
21 回転フレーム
23 回転駆動装置
25 架台制御装置
27 移動制御回路
29 操作パネル
31 高電圧発生器
33 DAS(Data Acquisition System)
34 上下動機構
35 天板移動機構
36 外装
37 支持板
100 コンソール装置
101 メモリ
103 ディスプレイ
105 入力インタフェース
107 処理回路
111 システム制御機能
113 前処理機能
115 再構成機能
117 画像処理機能
131 架台移動機構

Claims (12)

  1. 被検体の撮影に関する撮影系と前記被検体を挿入可能な開口とを有する架台と、
    前記架台を鉛直方向に沿って移動可能に、かつ前記鉛直方向と水平方向との間で前記開口の向きを変更可能に、前記架台を支持する支柱と、
    前記被検体を載置可能であって、前記開口に挿入可能な天板と、
    前記架台における前記開口に設けられ、前記天板を移動させる天板移動機構と、
    前記開口の向きが前記鉛直方向である場合、前記鉛直方向に沿った前記架台の移動に応じて、前記架台の移動方向とは反対方向に前記天板を移動させるように前記天板移動機構を制御する移動制御部と、
    を備えるX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記移動制御部は、前記開口の向きが前記水平方向である場合、前記撮影に関して前記天板を前記水平方向に沿って移動させるように前記天板移動機構を制御する、
    請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記架台は、前記開口を形成する内壁部分において、前記天板移動機構を介して前記天板を支持する、
    請求項1または2に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記天板の一端には、前記開口の向きが前記鉛直方向である場合において前記被検体の足底を支持可能な支持板が設けられる、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記開口の向きが前記鉛直方向である場合、前記被検体の撮影位置までの前記架台の移動時において、前記移動制御部は、前記反対方向に前記天板を移動させるように前記天板移動機構を制御し、
    前記開口の向きが前記鉛直方向であって、前記撮影としてヘリカルスキャンまたはスキャノグラム撮影が実行される場合、前記移動制御部は、前記反対方向に前記天板を移動させるように前記天板移動機構を制御し、
    前記開口の向きが前記鉛直方向であって、前記撮影としてボリュームスキャンが実行される場合、前記移動制御部は、前記架台の移動と前記天板の移動とを停止する、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記開口の向きが前記鉛直方向である場合、前記移動制御部は、前記被検体の足部に関する撮影プロトコルの選択に応じて、前記架台に対して前記天板を前記鉛直方向の上向きに移動させ、次いで、前記被検体の足部に関する撮影位置への前記架台の移動において、前記反対方向に前記天板を移動させるように前記天板移動機構を制御する、
    請求項4に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記移動制御部は、
    前記支柱と前記架台と前記天板との相対的な位置関係が所定の位置関係となるように、前記架台の移動に関する架台移動機構と前記天板移動機構とを制御し、
    前記相対的な位置関係が前記所定の位置関係に到達した場合、前記開口の向きを前記水平方向と前記鉛直方向との間で回転させるように前記架台移動機構を制御する、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記天板と前記架台とは、前記天板移動機構を介して、前記撮影系における回転フレームの回転軸の方向に沿って、前記架台に対して相対的にスライド移動可能に固定される、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. 前記天板における前記被検体の載置面に垂直な方向に向けて前記天板を移動可能とする上下動機構をさらに備え、
    前記上下動機構は、前記天板移動機構を搭載し、前記架台に設けられる、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  10. 前記天板と前記天板移動機構との間には、前記天板の短軸方向に向けて前記天板を移動可能に支持する左右動機構が設けられる、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  11. 前記移動制御部は、前記架台の移動速度と同じ移動速度で前記天板を移動させるように、前記天板移動機構を制御する、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  12. 被検体を立位で撮影可能な立位撮影状態において、前記被検体の撮影に関する撮影系と前記被検体を挿入可能な開口とを有する架台を、前記被検体の撮影位置まで鉛直方向に沿って移動し、
    前記開口に挿入され前記架台に設けられた天板を、前記架台の移動に応じて、前記架台の移動方向とは反対方向に移動すること、
    を備える移動制御方法。
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