JP2022082215A - X線コンピュータ断層撮影装置及び制御方法 - Google Patents

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【課題】ヘリカルスキャンにおける被検体の体動を抑制すること。【解決手段】実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、天板と、架台と、制御部とを備える。前記天板は、第1の方向に移動可能に構成されている。前記天板は、被検体が載置される。前記架台は、X線を発生するX線管と、前記X線管から発生され前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器とを回転部に有する。前記架台は、前記第1の方向に移動可能に構成されている。前記制御部は、ヘリカルスキャンにおける前記架台と前記天板との前記第1の方向における相対位置の変更方法をプロトコルに応じて決定する。前記制御部は、決定された前記相対位置の変更方法に従い前記架台及び前記天板のうちの少なくとも一方をスキャン中に移動させる。【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置及び制御方法に関する。
従来、X線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置において、被検体が載置される天板をスライドさせながら撮影を行うヘリカルスキャンが知られている。
ヘリカルスキャンにおいては、天板の移動を高速化することにより、スキャン速度を高速化することができる。しかしながら、天板を有する寝台と、撮影系を有する架台との間の距離には、例えば、架台側に送り出される天板のたわみの抑制やX線CT装置の設置範囲の大きさなどの観点から制限がある。このため、ヘリカルスキャンにおける天板の移動速度を大きくするためには、天板の加速度を大きくする必要があった。一方で、天板の加速度を大きくすると、加速に伴う被検体の体動が生じるおそれがあった。また、加速に伴う被検体の体動を抑制するためにヘリカルスキャンにおける天板の移動速度を抑制すると、スキャン時間が増加し、スキャン中に被検体の体動が生じるおそれがあった。また、スキャン時間が増加すると、ヘリカルスキャンのスループットが低下する場合があった。
特開平10-24032号公報
本明細書等に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、ヘリカルスキャンにおける被検体の体動を抑制することである。
実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、天板と、架台と、制御部とを備える。前記天板は、第1の方向に移動可能に構成されている。前記天板は、被検体が載置される。前記架台は、X線を発生するX線管と、前記X線管から発生され前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器とを回転部に有する。前記架台は、前記第1の方向に移動可能に構成されている。前記制御部は、ヘリカルスキャンにおける前記架台と前記天板との前記第1の方向における相対位置の変更方法をプロトコルに応じて決定する。前記制御部は、決定された前記相対位置の変更方法に従い前記架台及び前記天板のうちの少なくとも一方をスキャン中に移動させる。
図1は、実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置の構成の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係るX線CT装置における架台及び/又は天板の移動速度について説明するための図である。 図3は、実施形態に係るX線CT装置において、天板最大速度より速いヘリカルスキャンの速度が設定された場合に実行されるヘリカルスキャンの一例について説明するための図である。 図4は、実施形態に係るX線CT装置において、架台最大速度より遅いヘリカルスキャンの速度が設定された場合に実行されるヘリカルスキャンの一例について説明するための図である。 図5は、実施形態に係るX線CT装置において実行されるヘリカルスキャンの流れの一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら各実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置及び制御方法を説明する。なお、以下の説明において、既出の図に関して前述したものと同一又は略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表されている場合もある。
X線コンピュータ断層撮影装置(CT装置)には、第3世代CT、第4世代CT等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも各実施形態へ適用可能である。ここで、第3世代CTは、X線管と検出器とが一体として被検体の周囲を回転するRotate/Rotate-Typeである。第4世代CTは、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate-Typeである。
(第1の実施形態)
図1は、実施形態に係るX線CT装置1の構成の一例を示す図である。X線CT装置1は、X線管11から被検体Pに対してX線を照射し、照射されたX線をX線検出器12で検出する。X線CT装置1は、X線検出器12からの出力に基づいて被検体Pに関するCT画像を生成する。
図1に示すように、X線CT装置1は、架台10、寝台30及びコンソール40を有する。なお、図1では説明の都合上、架台10が複数描画されている。架台10は、被検体PをX線CT撮影するための構成を有するスキャン装置である。なお、実施形態に係る架台10は、自走式の装置であり、寝台30の天板33の長手方向(Z軸方向)に移動(走行)することにより、天板33に対する相対位置を変更可能である。寝台30は、X線CT撮影の対象となる被検体Pを載置し、被検体Pを位置決めするための搬送装置である。コンソール40は、架台10を制御するコンピュータである。例えば、架台10及び寝台30はCT検査室に設置され、コンソール40はCT検査室に隣接する制御室に設置される。架台10、寝台30及びコンソール40は、互いに通信可能に有線又は無線で接続されている。ここで、寝台30の天板33の長手方向は、第1の方向の一例である。
なお、コンソール40は、必ずしも制御室に設置されなくてもよい。例えば、コンソール40は、架台10及び寝台30とともに同一の部屋に設置されてもよい。また、コンソール40が架台10に組み込まれてもよい。
なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し床面に対し水平である軸方向をX軸方向、Z軸方向に直交し床面に対し垂直である軸方向をY軸方向と定義する。
図1に示すように、架台10は、X線管11、X線検出器12、回転フレーム13、X線高電圧装置14、制御装置15、ウェッジ16、コリメータ17及びデータ収集回路(Data Acquisition System:DAS)18を有する。
X線管11は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管である。X線管11は、X線高電圧装置14から供給される高電圧を用いて、陰極から陽極に向けて熱電子を照射することにより、被検体Pに対してX線を照射する。
なお、X線を発生させるハードウェアはX線管11に限られない。例えば、X線管11に代えて、第5世代方式を用いてX線を発生させることにしても構わない。第5世代方式は、電子銃から発生した電子ビームを集束させるフォーカスコイルと、電磁偏向させる偏向コイルと、被検体Pの半周を囲い偏向した電子ビームが衝突することによってX線を発生させるターゲットリングとを含む。
X線検出器12は、X線管11から照射され被検体Pを通過したX線を検出し、検出されたX線の線量に対応した電気信号をDAS18に出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、チャネル方向に複数のX線検出素子がスライス方向(列方向,row方向)に複数配列された構造を有する。また、X線検出器12は、例えば、グリッド、シンチレータアレイ及び光センサアレイを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは、入射X線量に応じた光量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射面側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光の光量に応じた電気信号に変換する機能を有する。光センサとしては、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプアイヤー:PMT)等が用いられる。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。ここで、X線検出器12は、X線検出部の一例である。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、後述する制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。回転フレーム13の開口部19には、画像視野(FOV)が設定される。例えば、回転フレーム13は、アルミニウムを材料とした鋳物である。なお、回転フレーム13は、X線管11及びX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やウェッジ16、コリメータ17及びDAS18等をさらに支持することもできる。また、回転フレーム13は、図1において図示しない種々の構成をさらに支持することもできる。ここで、回転フレーム13は、回転部の一例である。
X線高電圧装置14は、高電圧発生装置及びX線制御装置を有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧及びX線管11に供給するフィラメント電流を発生する。X線制御装置は、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行う。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。X線高電圧装置14は、架台10内の回転フレーム13に設けられてもよいし、架台10内の固定フレーム(図示しない)に設けられても構わない。なお、固定フレームは、回転フレーム13を回転可能に支持するフレームである。ここで、X線高電圧装置14は、X線高電圧部の一例である。
制御装置15は、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構と、この駆動機構を制御するプロセッサ及びメモリ等を有する処理回路とを含む。制御装置15は、入力インターフェース43や架台10に設けられた入力インターフェース等からの入力信号を受けて、架台10及び寝台30の動作制御を行う。例えば、制御装置15は、入力信号を受けて回転フレーム13を回転させる制御や、架台10をチルトさせる制御、及び寝台30及び天板33を動作させる制御を行う。また、制御装置15は、コンソール40の処理回路44のスキャン制御機能444からの入力信号に従い、ヘリカルスキャンにおいて架台10及び天板33のうち少なくとも一方を移動させる制御を行う。なお、架台10をチルトさせる制御は、架台10に取り付けられた入力インターフェースによって入力される傾斜角度(チルト角度)情報により、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって実現される。なお、制御装置15は架台10に設けられてもよいし、コンソール40に設けられてもよい。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ16は、ウェッジフィルタ(wedge filter)やボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウム等を加工して構成される。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を限定する。コリメータ17は、X線を遮蔽する複数の鉛板をスライド可能に支持し、複数の鉛板により形成されるスリットの形態を調節する。なお、コリメータ17は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
DAS18は、X線検出器12により検出されたX線の線量に応じた電気信号をX線検出器12から読み出す。DAS18は、読み出した電気信号を増幅し、ビュー期間に亘り電気信号を積分(加算)することにより当該ビュー期間に亘るX線の線量に応じたデジタル値を有する検出データを収集する。検出データは、投影データと呼ばれる。DAS18は、例えば、投影データを生成可能な回路素子を搭載した特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)により実現される。投影データは、非接触データ伝送装置等を介してコンソール40に伝送される。ここで、DAS18は、データ収集部の一例である。
なお、DAS18が生成した検出データは、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(Light Emitting Diode: LED)を有する送信機から光通信によって架台10の非回転部分(例えば固定フレーム。図1での図示は省略している。)に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール40へと転送される。なお、回転フレーム13から架台10の非回転部分への検出データの送信方法は、前述の光通信に限らず、非接触型のデータ転送であれば如何なる方式を採用しても構わない。
なお、本実施形態では、積分型のX線検出器12が搭載されたX線CT装置1を例として説明するが、本実施形態に係る技術は、光子計数型のX線検出器が搭載されたX線CT装置1として実現することもできる。
寝台30は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、天板33の長手方向に移動する駆動機構であり、モータ及びアクチュエータ等を含む。天板33は、被検体Pが載置される板である。天板33は、支持フレーム34の上面に設けられる。天板33は、被検体Pの全身が撮影可能となるように、寝台30から架台10側へ突出することが可能である。天板33は、例えば、X線の透過性と、剛性及び強度等の物理特性とが良好な炭素繊維強化樹脂(carbon fiber reinforced plastic;CFRP)により形成される。また、例えば、天板33の内部は、空洞である。支持フレーム34は、天板33を、天板33の長手方向に移動可能に支持する。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長手方向に移動してもよい。ここで、寝台30は、医用寝台装置の一例である。また、天板33の長手方向は、天板33の移動方向の一例である。
コンソール40は、メモリ41、ディスプレイ42、入力インターフェース43及び処理回路44を有する。メモリ41とディスプレイ42と入力インターフェース43と処理回路44との間のデータ通信は、バス(BUS)を介して行われる。なお、コンソール40は架台10とは別体として説明するが、架台10にコンソール40又はコンソール40の各構成要素の一部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。例えば、メモリ41は、投影データや再構成画像データを記憶する。また、例えば、メモリ41は、回転部の回転速度やスキャン速度に関する設定値を記憶する。回転部の回転速度は、例えば、検査の部位や目的に応じたプロトコル(スキャンプラン)ごとに設定される。スキャン速度は、架台10と天板33との相対的な移動速度(架台10と天板33との相対位置の変化速度)である。換言すれば、スキャン速度は、回転部の1回転あたりのヘリカルピッチを示す。ここで、ヘリカルピッチは、回転部が1回転する間の架台10と天板33との相対的な移動距離を示す。スキャン速度は、回転部の回転速度に応じて段階的に設定される。また、例えば、メモリ41は、各種のプログラムを記憶する。なお、メモリ41の保存領域は、X線CT装置1内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。ここで、メモリ41は、記憶部の一例である。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。ディスプレイ42としては、種々の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。例えばディスプレイ42として、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)、Cathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(Organic Electro Luminescence Display:OELD)又はプラズマディスプレイが使用可能である。
なお、ディスプレイ42は、制御室の如何なる場所に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、架台10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール40の本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、ディスプレイ42として、1又は2以上のプロジェクタが用いられてもよい。ここで、ディスプレイ42は、表示部の一例である。
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等を操作者から受け付ける。入力インターフェース43としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜、使用可能となっている。なお、本実施形態において、入力インターフェース43は、これらの物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース43の例に含まれる。また、入力インターフェース43は、架台10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。ここで、入力インターフェース43は、入力部の一例である。
処理回路44は、X線CT装置1全体の動作を制御する。処理回路44は、ハードウェア資源として、プロセッサと、ROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路44は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、システム制御機能441、画像生成機能442、画像処理機能443、スキャン制御機能444及び表示制御機能445等を実行する。ここで、処理回路44は、処理部の一例である。
システム制御機能441において処理回路44は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各種機能を制御する。
画像生成機能442において処理回路44は、DAS18から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。処理回路44は、生成されたデータをメモリ41に格納する。なお、前処理前のデータ(検出データ)及び前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。処理回路44は、生成された投影データ(前処理後の投影データ)に対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法、機械学習等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。処理回路44は、生成されたCT画像データをメモリ41に格納する。
画像処理機能443において処理回路44は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、画像生成機能442によって生成されたCT画像データを公知の方法により、任意断面の断層像データや3次元画像データに変換する。例えば、処理回路44は、当該CT画像データにボリュームレンダリングや、サーフェスレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planar Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して、任意視点方向のレンダリング画像データを生成する。なお、任意視点方向のレンダリング画像データ等の3次元画像データの生成は、画像生成機能442が直接行っても構わない。処理回路44は、断層像データや3次元画像データをメモリ41に格納する。
スキャン制御機能444において処理回路44は、架台10で行なわれるCTスキャンを制御する。例えば、処理回路44は、X線検出器12、X線高電圧装置14、制御装置15、DAS18及び寝台駆動装置32の動作を制御することで、ノンヘリカルスキャン(コンベンショナルスキャン)やヘリカルスキャン等の各種のスキャンの実行を制御する。
また、スキャン制御機能444において処理回路44は、検査の部位や目的に応じたプロトコルに応じて、ヘリカルスキャンのスキャン速度(ヘリカルピッチ)を設定する。換言すれば、処理回路44は、スキャン中の架台10と天板33との間の相対的な移動速度を設定する。処理回路44は、設定されたスキャン速度に応じて、スキャン中の架台10と天板33との間の相対位置の変更方法を決定する。処理回路44は、制御装置15及び/又は寝台駆動装置32を制御することにより、ヘリカルスキャンの実行中に、架台10及び天板33のうち少なくとも一方を天板33の長手方向に移動させ、架台10及び天板33の相対位置を変更する。ここで、スキャン制御機能444を実現する処理回路44は、制御部の一例である。また、架台10が非チルト状態であるとき、回転フレーム13(回転部)の回転軸方向と、天板33の長手方向とは一致し、それぞれ第1の方向の一例である。
表示制御機能445において処理回路44は、画像処理機能443により生成された各種画像データに基づいて、画像をディスプレイ42に表示させる。ディスプレイ42に表示させる画像は、CT画像データに基づくCT画像、任意断面の断面画像データに基づく断面画像、任意視点方向のレンダリング画像データに基づく任意視点方向のレンダリング画像等を含む。ディスプレイ42に表示させる画像は、操作画面を表示するための画像や操作者への通知及び警告を表示するための画像を含む。ここで、表示制御機能445を実現する処理回路44は、表示部の一例であると表現することもできる。
なお、各機能441~445は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路44を構成し、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各機能441~445を実現するものとしても構わない。ここで、各機能441~445は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
なお、コンソール40は、単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明したが、複数の機能を別々のコンソールが実行することにしても構わない。例えば、画像生成機能442やスキャン制御機能444等の処理回路44の機能を分散して有しても構わない。
なお、処理回路44は、コンソール40に含まれる場合に限らず、複数の医用画像診断装置にて取得された検出データに対する処理を一括して行う統合サーバに含まれてもよい。
なお、後処理は、コンソール40又は外部のワークステーションのどちらで実施することにしても構わない。また、コンソール40とワークステーションの両方で同時に処理することにしても構わない。ワークステーションとしては、例えば画像処理機能443を実現するプロセッサと、ROMやRAM等のメモリとをハードウェア資源として有するコンピュータ等が適宜利用可能である。
なお、X線CT画像データの再構成においては、フルスキャン再構成方式及びハーフスキャン再構成方式のいずれの再構成方式が適用されてもよい。例えば、画像生成機能442において処理回路44は、フルスキャン再構成方式では、被検体Pの周囲一周、360度分の投影データを用いる。また、処理回路44は、ハーフスキャン再構成方式では、180度+ファン角度分の投影データを用いる。以下では、説明の簡単のため、処理回路44は、被検体Pの周囲一周、360度分の投影データを用いて再構成するフルスキャン再構成方式を用いるものとする。
なお、本実施形態に係る技術は、一管球型のX線コンピュータ断層撮影装置にも、X線管と検出器との複数のペアを回転リングに搭載した、いわゆる多管球型のX線コンピュータ断層撮影装置にも適用可能である。
なお、本実施形態に係る技術は、デュアルエネルギー方式で撮影できるように構成されたX線CT装置1にも適用可能である。このとき、X線高電圧装置14は、例えば2種の電圧値の高速スイッチングにより、X線管11から射出されるX線のエネルギースペクトルを交互に切り替えることができる。つまり、X線CT装置1は、管電圧変調の制御信号に従うタイミングで管電圧を変調しながら各収集ビューで投影データを収集できるように構成されている。被検体を異なる管電圧で撮影することにより、X線のエネルギースペクトルごとの物質のエネルギー透過性に基づいて、CT画像における濃淡のコントラストを向上させることができる。
なお、本実施形態に係るX線CT装置1は、逐次読み出し方式でX線検出器12から電気信号を読み出すように構成されているとする。
なお、本実施形態に係るX線CT装置1は、立位CTとして構成されていても構わない。この場合、天板33の移動に代えて、立位の被検体Pを支持し、架台10の回転部の回転軸に沿って移動可能に構成された支持部が設けられていればよい。また、本実施形態に係るX線CT装置1は、架台10及び寝台30が移動可能な移動型CTとして構成されていても構わない。
ここで、実施形態に係るヘリカルスキャンにおける架台10及び天板33の相対位置の変更について、図面を参照してより詳細に説明する。図2は、実施形態に係るX線CT装置1における架台10及び/又は天板33の移動速度について説明するための図である。図3は、実施形態に係るX線CT装置1において、天板最大速度V2より速いヘリカルスキャンの速度が設定された場合に実行されるヘリカルスキャンの一例について説明するための図である。図4は、実施形態に係るX線CT装置1において、架台最大速度V1より遅いヘリカルスキャンの速度が設定された場合に実行されるヘリカルスキャンの一例について説明するための図である。
図2は、架台10及び/又は天板33の最大の移動速度を例示する。図2に示すグラフにおいて、縦軸及び横軸は、それぞれ、架台10及び天板33の相対速度及び時間を示す。また、一点鎖線は、架台10及び天板33の相対位置が架台10の移動によって変更される場合の相対速度、すなわち架台10の移動速度を示す。また、破線は、架台10及び天板33の相対位置が天板33の移動によって変更される場合の相対速度、すなわち天板33の移動速度を示す。また、実線は、架台10及び天板33の相対位置が天板33及び架台10の移動によって変更される場合の相対速度を示す。
ヘリカルスキャンにおいては、スキャン時間(時間T2~T3)の天板33の等速移動を高速化することにより、スキャン速度を高速化することができる。しかしながら、天板33の移動速度が増加すると、移動中に天板33の振動が生じるおそれがある。また、寝台30と、撮影系を有する架台10との間の距離には、例えば、架台10側に送り出される天板33のたわみの抑制やX線CT装置1の設置範囲の大きさなどの観点から制限がある。このように、天板33の加減速に要する距離が確保できない場合、ヘリカルスキャン(時間T2~T3)における天板33の移動速度を大きくするためには、時間T1~T2(時間T3~T4)における天板33の加速度(減速度)を大きくする必要があった。一方で、天板33の加速度(減速度)を大きくすると、加減速に伴う被検体Pの体動が生じるおそれがあった。
また、天板33の加減速に伴う被検体Pの体動を抑制するためにヘリカルスキャンにおける天板33の移動速度を抑制すると、スキャン時間が増加し、スキャン中に被検体Pの体動が生じるおそれがあった。また、スキャン時間が増加すると、ヘリカルスキャンのスループットが低下する場合があった。
また、架台10は、重量が大きく、天板33より移動速度が小さい。このため、ヘリカルスキャンにおいて、天板33に代えて架台10を移動させる場合、移動中に架台10の振動が生じたり、スキャン時間が増加してスループットが低下したりする。
そこで、実施形態に係るX線CT装置1において、処理回路44は、設定されたスキャン速度に応じて、ヘリカルスキャン中の架台10と天板33との間の相対位置の変更方法を決定する。なお、スキャン速度は、例えば、検査の部位や目的に応じたプロトコルごとに設定された回転部の回転速度に応じて段階的に設定されるとする。
設定されたスキャン速度が天板最大速度V2より大きいとき、処理回路44は、図3に示すように、架台10及び天板33の両方を移動させることにより、ヘリカルスキャン中の相対位置を変更する。ただし、設定されたスキャン速度は、天板33及び架台10の両方を同時に移動させる場合の最大速度V3以下である。このとき、架台10の移動方向と、天板33の移動方向とは、天板33の長手方向において逆方向、すなわち互いに異なる方向である。例えば天板33が寝台30から図1及び図3のZ+方向に移動するとき、架台10は、図1及び図3のZ-方向に移動する。このとき、架台10及び天板33は、互いに近づく方向に移動する。また、例えば天板33が寝台30から図1及び図3のZ-方向に移動するとき、架台10は、図1及び図3のZ+方向に移動する。このとき、架台10及び天板33は、互いに遠ざかる方向に移動する。なお、図3は、時間T1~T2における架台10の移動方向A2と、天板33の移動方向A1とを例示する。
ここで、天板最大速度V2とは、天板33の長手方向における天板33の等速移動(時間T2~T3)に係る最大速度である。また、天板33及び架台10の両方を同時に移動させる場合の最大速度V3は、天板33の長手方向における天板33及び架台10の等速移動(時間T2~T3)に係る最大の相対速度である。なお、相対速度が一定であればよく、天板33及び架台10の各々の移動速度は、一定でなくても構わない。
設定されたスキャン速度が架台最大速度V1より小さいとき、処理回路44は、架台10及び天板33のうちいずれかを移動させることにより、ヘリカルスキャン中の相対位置を変更する。なお、図4は、時間T1~T2において天板33だけを移動方向A3に移動させる場合を例示する。ここで、架台最大速度V1とは、天板33の長手方向における架台10の等速移動(時間T2~T3)に係る最大速度である。
処理回路44は、例えば入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、いずれを移動させるか決定する。なお、架台10及び天板33のうちいずれを移動させるかは、例えば、検査の部位や目的、被検体Pの状態、プロトコルごとに予め定められてメモリ41等に記憶されていても構わない。なお、架台10の移動に伴う振動を抑制するために天板33だけを移動させることが好ましいが、一例として、被検体Pの状態が重体であるときには架台10だけを移動させるといった制御も可能である。
設定されたスキャン速度が架台最大速度V1以上、かつ、天板最大速度V2以下であるとき、処理回路44は、架台10及び天板33の両方を移動させる(図3)か、天板33だけを移動させる(図4)ことにより、ヘリカルスキャン中の相対位置を変更する。
処理回路44は、例えば入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、架台10及び天板33の両方を移動させるか、天板33だけを移動させるかを決定する。なお、架台10及び天板33の両方を移動させるか、天板33だけを移動させるかは、例えば、検査の部位や目的に応じたプロトコルや被検体Pの状態ごとに予め定められてメモリ41等に記憶されていても構わない。なお、架台10の移動に伴う振動を抑制するために天板33だけを移動させることが好ましいが、一例として、被検体Pの状態が重体であるときには天板33及び架台10の両方を移動させるといった制御も可能である。
なお、設定されたスキャン速度に関する閾値として架台最大速度V1及び天板最大速度V2を用いる場合を例示したが、これに限らない。閾値は、例えば移動速度と振動との関係に応じて任意に設定可能である。例えば、それぞれ架台最大速度V1及び天板最大速度V2より小さい値が用いられても構わない。
なお、ヘリカルスキャン中の天板33の位置は、天板33の移動に限らず、支持フレーム34の移動により変更されてもよい。
図5は、実施形態に係るX線CT装置1において実行されるヘリカルスキャンの流れの一例を示すフローチャートである。以下の流れは、患者ID、患者名、生年月日、年齢、体重、性別、検査部位等の患者情報が検査予約リストに登録され、詳細情報が入力された後に、検査予約リストより検査する患者(被検体P)が選択されるごとに実施されるとする。なお、患者情報は、検査予約システム等のX線CT装置1の外部から取得されてもよいし、緊急時には患者情報の入力(取得)が行われなくても構わない。
まず、患者セッティングを行う(S1)。患者セッティングでは、X線CT装置1が位置する検査室に入室した被検体Pが天板33に載置される。被検体Pは、寝台30に装着された固定具により固定される。
次に、スキャン制御機能444は、ヘリカルスキャンの速度(スキャン速度)を設定する(S2)。
具体的には、スキャン制御機能444は、操作者に対し、スキャン条件の各々についてのプリセット条件の組み合わせ(エキスパートプラン,スキャンプラン,プロトコル)を提示する。スキャン制御機能444は、例えば入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、スキャン条件を設定する。
ここで、スキャン条件とは、例えば、本スキャンにおける管電圧値や管電流値、本スキャンにおける回転部の回転速度に関する設定値、ヘリカルスキャン中の回転速度ごとの架台10及び天板33の相対速度、FOV(Field Of View)、撮影スライス厚、撮影範囲、位置決めスキャンの有無などである。スキャン条件は、例えばメモリ41に記憶されている。
なお、スキャン制御機能444は、例えば入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、エキスパートプランのスキャン条件の各々についてプリセット条件から任意に変更してスキャンプラン(プロトコル)を決定しても構わない。
その後、スキャン制御機能444は、設定されたスキャン速度が天板最大速度V2より速いか否かを判定する(S3)。
設定されたスキャン速度が天板最大速度V2より速いと判定されたとき(S3:Yes)、スキャン制御機能444は、天板33及び架台10の両方を同時に移動すると決定する(S4)。
一方で、設定されたスキャン速度が天板最大速度V2より速いと判定されなかったとき(S3:No)、スキャン制御機能444は、設定されたスキャン速度が架台最大速度V1より遅いか否かを判定する(S5)。
設定されたスキャン速度が架台最大速度V1より遅いと判定されなかったとき(S5:No)、スキャン制御機能444は、天板33及び架台10の両方を同時に移動するか、天板のみを移動するかを決定する(S6)。ここで、設定されたスキャン速度が架台最大速度V1より遅いときとは、設定されたスキャン速度が架台最大速度V1以上、かつ、天板最大速度V2以下であるときである。
一方で、設定されたスキャン速度が架台最大速度V1より遅いと判定されたとき(S5:Yes)、スキャン制御機能444は、天板33及び架台10のうちいずれを移動するかを決定する(S7)。
S4、S6又はS7の処理において相対位置の変更方法が決定された後、スキャン制御機能444は、所定位置へ天板33及び架台10を移動する(S8)。ここで、所定位置とは、各々の撮影開始位置である。図3及び図4に示す例では、架台10の撮影開始位置は、寝台30(あるいは天板33)から、それぞれ、距離D1及び距離D2の位置である。なお、撮影開始位置は、予め定められてメモリ41等に記憶されているとする。ここで、距離D1は、スキャン速度に応じて可変であってもよい。その後、スキャン制御機能444は、回転部を回転させながら天板33及び架台10のうち少なくとも一方を移動させることにより、本スキャン(ヘリカルスキャン)を実行する(S9)。
このように、実施形態に係るX線CT装置1において、処理回路44は、ヘリカルスキャンにおける架台10と天板33との天板33の長手方向における相対位置の変更方法をプロトコルに応じて決定する。また、処理回路44は、決定された相対位置の変更方法に従い架台10及び天板33のうちの少なくとも一方をスキャン中に移動させる。
一例として、処理回路44は、天板33及び架台10それぞれの移動速度より速いスキャン速度でヘリカルスキャンを実施したい場合には、天板33及び架台10の両方を同時に逆方向へ移動させる。
これにより、天板33及び架台10のいずれか一方のみ移動させる場合と比較して、天板33の加速度及び減速度を低減できるため、ヘリカルスキャンにおける被検体Pの体動を抑制することができる。被検体Pの体動の抑制は、高精細なヘリカルスキャンの実現に寄与する。
また、天板33及び架台10の相対速度をスキャン速度とすることができるため、天板33のみ移動させる場合には被検体Pの体動が許容範囲を超えるスキャン速度であっても、被検体Pの体動を抑制することができる。換言すれば、被検体Pの体動を抑制した状態で実現可能なスキャン速度は、天板33のみ移動させる場合より速い。これにより、天板33及び架台10が等速移動しながらX線CT撮影するスキャン時間を低減できる。スキャン時間の低減は、被検体Pごとのヘリカルスキャンに係るスループットの向上に寄与する。また、スキャン時間の低減により、X線CT撮影における被検体Pの息止め時間を低減できるため、被検体Pの負担を小さくすることができる。
また、スキャン中に架台10を移動させることに伴い、架台10の撮影開始位置は、天板33から距離D1の位置に設定されている。これにより、天板33の加減速距離を確保することができるため、天板33が等速移動になる前、すなわち天板33の加速中に被検体PがX線パス(撮影範囲)に到達することを抑制できる。
なお、実施形態に係るヘリカルスキャンにおいて、スキャン速度は、スキャン中に変更されてもよい。換言すれば、ヘリカルスキャンは、2以上のヘリカルピッチを含むスキャンであっても構わない。例えば、X線CT撮影では、部位によって要求される画質が異なる。一例として、処理回路44は、頭部について高精細な画質が要求される場合、頭部に関して小さいヘリカルピッチで撮影し、頸部から骨盤まで等の他の部位に関して頭部より大きいヘリカルピッチで撮影することができる。つまり、1のX線CT撮影において、画質と被検体Pへの被ばく量とを部位に応じて最適化することができる。
この場合、スキャン制御機能444において処理回路44は、2以上のヘリカルピッチの各々について、スキャン速度を設定(S2)する。また、処理回路44は、2以上のヘリカルピッチの各々について、相対位置の変更方法を決定する(S3~S7)。また、処理回路44は、スキャン中にヘリカルピッチを変更する(S9)。ここで、処理回路44は、天板33と架台10とを同時に移動させることにより、スキャン中にヘリカルピッチを変更する。これにより、所定のヘリカルピッチまでなるべく早く変化させることができる。
この構成によれば、2以上のヘリカルピッチを含むヘリカルスキャンであっても、上述の実施形態と同様に、ヘリカルスキャンにおける被検体の体動を抑制することができる。また、2以上のヘリカルピッチのそれぞれについてスキャンを繰り返す場合と比較して、被検体Pごとのヘリカルスキャンに係るスループットをさらに向上することができる。
なお、実施形態に係るヘリカルスキャンにおいて、架台10の移動を含む相対位置の変更方法が決定されたとき(S4,S6,S7)、表示制御機能445において処理回路44は、スキャン中に架台10が移動することを操作者へ通知する表示画面を、ディスプレイ42に表示させてもよい。換言すれば、処理回路44は、操作者によりプロトコルが選択されたとき、選択されたプロトコルに応じた相対位置の変更方法に架台10の移動が含まれるとき、スキャン中に架台10が移動することを操作者へ通知してもよい。
なお、選択されたプロトコルに応じた相対位置の変更方法に架台10の移動が含まれるときには、操作者がプロトコルの内容を修正して、架台10を移動させるように設定した場合を含む。表示画面のデータは、表示制御機能445により生成されてもよいし、画像生成機能442又は画像処理機能443により生成されてもよい。
なお、スキャン中に架台10が移動することを操作者へ通知する表示画面は、例えば図5のS8の処理に先立って表示される。また、この表示画面は、架台10の移動を含む相対位置の変更方法が決定されている場合に、例えば図5のS9のスキャン中に表示される。
この構成によれば、操作者は、ヘリカルスキャン前(S8)やヘリカルスキャン中(S9)における架台10の移動の有無を容易に把握できる。これにより、操作者が意図せず架台10に接触することを抑制できるため、X線CT装置1の安全性を向上することができる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU、ASIC、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)等の回路を意味する。PLDは、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)を含む。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。プログラムが保存された記憶回路は、コンピュータ読取可能な非一時的記録媒体である。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、プログラムを実行するのではなく、論理回路の組合せにより当該プログラムに対応する機能を実現してもよい。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、ヘリカルスキャンにおける被検体の体動を抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
10 架台
11 X線管
12 X線検出器
13 回転フレーム
14 X線高電圧装置
15 制御装置
16 ウェッジ
17 コリメータ
18 データ収集回路(DAS)
19 開口部
30 寝台
31 基台
32 寝台駆動装置
33 天板
34 支持フレーム
40 コンソール
41 メモリ
42 ディスプレイ(表示部)
43 入力インターフェース
44 処理回路
441 システム制御機能
442 画像生成機能
443 画像処理機能
444 スキャン制御機能(制御部)
445 表示制御機能(表示部)

Claims (10)

  1. 第1の方向に移動可能に構成され、被検体が載置される天板と、
    X線を発生するX線管と、前記X線管から発生され前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器とを回転部に有し、前記第1の方向に移動可能に構成された架台と、
    ヘリカルスキャンにおける前記架台と前記天板との前記第1の方向における相対位置の変更方法をプロトコルに応じて決定し、決定された前記相対位置の変更方法に従い前記架台及び前記天板のうちの少なくとも一方をスキャン中に移動させる制御部と
    を具備するX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記制御部は、前記プロトコルに応じて前記架台及び前記天板の相対速度を設定し、設定された前記相対速度が前記天板の移動に係る最大速度より速いとき、前記架台及び前記天板の両方の移動による前記相対位置の変更方法を決定する、請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記制御部は、前記プロトコルに応じて前記架台及び前記天板の相対速度を設定し、設定された前記相対速度が前記架台の移動に係る最大速度より遅いとき、前記架台及び前記天板のいずれか一方の移動による前記相対位置の変更方法を決定する、請求項1又は請求項2に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記制御部は、前記プロトコルに応じて前記架台及び前記天板の相対速度を設定し、設定された前記相対速度が前記天板の移動に係る最大速度以上、かつ、前記架台の移動に係る最大速度以下のとき、前記架台及び前記天板の両方の移動と、前記天板の移動とのうちいずれかによる前記相対位置の変更方法を決定する、請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記制御部は、前記架台の移動を含む前記相対位置の変更方法が決定されたとき、前記天板から予め定められた距離の撮影開始位置へスキャン前に前記架台を移動する、請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記制御部は、2以上のヘリカルピッチの各々について前記相対位置の変更方法を決定し、スキャン中に前記ヘリカルピッチを変更する、請求項1から請求項5のうちのいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記制御部は、前記架台及び前記天板の両方の移動により前記ヘリカルピッチを変更する、請求項6に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記架台の移動を含む前記相対位置の変更方法が決定されたとき、スキャン中に前記架台が移動することを通知する表示画面を表示する表示部をさらに備える、請求項1から請求項7のうちのいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. 前記第1の方向は、前記天板の長手方向であり、
    前記制御部は、前記架台及び前記天板の両方の移動による前記相対位置の変更方法が決定されたとき、前記架台及び前記天板を、前記天板の長手方向において互いに異なる方向に移動する、
    請求項1から請求項8のうちのいずれか一項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  10. 第1の方向に移動可能に構成され、被検体が載置される天板と、
    X線を発生するX線管と、前記X線管から発生され前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器とを回転部に有し、前記第1の方向に移動可能に構成された架台と
    を備えるX線コンピュータ断層撮影装置において、
    ヘリカルスキャンにおける前記架台と前記天板との前記第1の方向における相対位置の変更方法をプロトコルに応じて決定することと、
    決定された前記相対位置の変更方法に従い前記架台及び前記天板のうちの少なくとも一方をスキャン中に移動させることと
    を含む制御方法。
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