JP2019180609A - X線ct装置 - Google Patents

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祐樹 加藤
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祐樹 加藤
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Koji Noda
浩二 野田
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和彦 辻田
規志 大島
Noriyuki Oshima
規志 大島
孝仁 渡邉
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Abstract

【課題】スキャノ撮影における被ばく量を低減すること。【解決手段】実施形態のX線CT装置は、X線発生部と、X線検出部と、制御部とを備える。X線発生部は、被検体に対し照射するX線を発生する。X線検出部は、前記被検体を透過したX線を検出する。制御部は、スキャノ撮影時における、前記X線発生部と前記X線検出部との間に設けられ、前記被検体のコロナル面に平行な方向であり、且つ、前記被検体の体軸と交差する方向である左右方向に対するX線の照射を制御する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線CT装置に関する。
X線CT装置を用いた検査においては、CT画像データを収集する本スキャンに先立って、スキャノ撮影が実施される場合がある。この場合、スキャノ撮影により収集されたスキャノ画像データに基づいて、本スキャンにおけるスキャン範囲、関心領域、及び、X線照射条件(管電流の設定値等)を決定することができる。
特開2014−33813号公報 特開2015−213748号公報 特開2012−55683号公報
本発明が解決しようとする課題は、スキャノ撮影における被ばく量を低減することである。
実施形態のX線CT装置は、X線発生部と、X線検出部と、制御部とを備える。X線発生部は、被検体に対し照射するX線を発生する。X線検出部は、前記被検体を透過したX線を検出する。制御部は、スキャノ撮影時における、前記X線発生部と前記X線検出部との間に設けられ、前記被検体のコロナル面に平行な方向であり、且つ、前記被検体の体軸と交差する方向である左右方向に対するX線の照射を制御する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係るX線の照射範囲の設定について説明するための図である。 図3は、第1の実施形態に係るX線の照射の制御の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係るスキャノ画像データの一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係るスキャノ画像データの一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係るスキャノ画像データの一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係るX線CT装置の処理の一連の流れを説明するためのフローチャートである。 図8は、第2の実施形態に係るX線の照射の制御の一例を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係るスキャノ画像データの一例を示す図である。
以下、図面を参照して、X線CT装置の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1を参照しながら、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、X線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。
図1においては、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向とする。また、Z軸方向に直交し、床面に対し水平である軸方向をX軸方向とする。また、Z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をY軸方向とする。なお、図1は、説明のために架台装置10を複数方向から描画したものであり、X線CT装置1が架台装置10を1つ有する場合を示す。
架台装置10は、X線管11と、X線検出器12と、回転フレーム13と、X線高電圧装置14と、制御装置15と、ウェッジ16と、コリメータ17と、駆動装置18aと、DAS19(Data Acquisition System)とを有する。
X線管11は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管である。X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極から陽極に向けて熱電子を照射することで、被検体Pに対し照射するX線を発生する。例えば、X線管11には、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。なお、X線管11は、X線発生部の一例である。
X線検出器12は、X線管11から照射されて被検体Pを通過したX線を検出し、検出したX線量に対応した信号をDAS19へと出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心とした1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列された複数のX線検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、チャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列がスライス方向(列方向、row方向)に複数配列された構造を有する。また、X線検出器12は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドはコリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、フォトダイオード等の光センサを有する。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。また、X線検出器12は、X線検出部の一例である。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。例えば、回転フレーム13は、アルミニウムを材料とした鋳物である。なお、回転フレーム13は、X線管11及びX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やウェッジ16、コリメータ17、駆動装置18a、DAS19等を更に支持することもできる。更に、回転フレーム13は、図1において図示しない種々の構成を更に支持することもできる。以下では、架台装置10において、回転フレーム13、及び、回転フレーム13と共に回転移動する部分を、回転部とも記載する。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生する高電圧発生装置と、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であってもよい。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、図示しない固定フレームに設けられても構わない。
制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。制御装置15は、入力インターフェース43からの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う。例えば、制御装置15は、回転フレーム13の回転や架台装置10のチルト、寝台装置30及び天板33の動作等について制御を行う。一例を挙げると、制御装置15は、架台装置10をチルトさせる制御として、入力された傾斜角度(チルト角度)情報により、X軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させる。なお、制御装置15は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ16は、ウェッジフィルタ(wedge filter)やボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウム等を加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。コリメータ17は、駆動装置18aによって、開口度及び位置が調整される。これにより、X線管11が発生させたX線の照射範囲が調整される。なお、コリメータ17は、X線絞りと呼ばれる場合もある。また、コリメータ17は、制御部の一例である。
なお、図1においては、X線管11とコリメータ17との間にウェッジ16が配置される場合を示すが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、X線管11とウェッジ16との間にコリメータ17が配置される場合であってもよい。この場合、ウェッジ16は、X線管11から照射され、コリメータ17により照射範囲が制限されたX線を透過して減衰させる。
駆動装置18aは、CPU等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。駆動装置18aは、入力インターフェース43からの入力信号を受けて、コリメータ17を駆動させる。例えば、駆動装置18aは、コリメータ17の開口度及び位置を調整する。なお、駆動装置18aは架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
DAS19は、X線検出器12の各X線検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS19は、例えば、プロセッサにより実現される。
DAS19が生成したデータは、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(Light Emitting Diode: LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分(例えば、固定フレーム等。図1での図示は省略している)に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール装置40へと転送される。ここで、非回転部分とは、例えば、回転フレーム13を回転可能に支持する固定フレーム等である。なお、回転フレーム13から架台装置10の非回転部分へのデータの送信方法は、光通信に限らず、非接触型のデータ伝送であれば如何なる方式を採用しても構わない。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、天板33の長軸方向に移動する駆動機構であり、モータ及びアクチュエータ等を含む。支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44とを有する。なお、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40又はコンソール装置40の各構成要素の一部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。例えば、メモリ41は、スキャノ撮影により収集されたスキャノ画像データI1や、本スキャンにより収集された投影データ、再構成画像データ等を記憶する。また、例えば、メモリ41は、X線CT装置1に含まれる回路がその機能を実現するためのプログラムを記憶する。なお、メモリ41は、X線CT装置1とネットワークを介して接続されたサーバ群(クラウド)により実現されることとしてもよい。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された画像データを表示したり、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI等を表示したりする。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRTディスプレイである。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された画像データを表示したり、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を表示したりする。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像データを再構成する際の再構成条件、CT画像データから後処理画像を生成する際の画像処理条件等を操作者から受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、音声入力回路等により実現される。なお、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、入力インターフェース43は、マウスやキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、コンソール装置40とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース43の例に含まれる。
処理回路44は、X線CT装置1全体の動作を制御する。なお、処理回路44は、コンソール装置40に含まれる場合に限られない。例えば、処理回路44は、複数の医用画像
診断装置にて取得された検出データに対する処理を一括して行なう統合サーバに含まれてもよい。
例えば、処理回路44は、システム制御機能441、前処理機能442、生成機能443及び出力機能444を実行する。なお、生成機能443は、生成部の一例である。例えば、処理回路44は、メモリ41からシステム制御機能441に相当するプログラムを読み出して実行することにより、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各種機能を制御する。
また、システム制御機能441は、X線CT装置1を制御して、スキャノ撮影を実行する。例えば、システム制御機能441は、X線管11の位置を所定の回転角度に固定し、天板33をZ方向に移動させながら、X線管11よりX線を被検体Pに照射する。一例を挙げると、システム制御機能441は、X線管11を0度の位置(被検体Pのサジタル面(矢状面)を通り、かつ、被検体Pの正面に対応する位置)に固定して、天板33をZ方向に定速移動させる。この際、システム制御機能441は、X線高電圧装置14を制御することにより、X線管11へ高電圧を供給させる。これにより、X線管11は、被検体Pに対し照射するX線を発生する。また、X線検出器12は、被検体Pを透過したX線を検出し、検出信号を処理回路44に出力する。なお、天板33及び被検体Pに対するX線管11の相対位置の移動は、天板33の移動により実現されてもよいし、架台装置10の走行によって行われてもよいし、これらの複合によって行われてもよい。
また、処理回路44は、メモリ41から生成機能443に相当するプログラムを読み出して実行することにより、X線検出器12から出力された検出信号に基づいてスキャノ画像データI1を生成する。なお、スキャノ画像データI1は、位置決め画像データやスカウト画像データと呼ばれる場合もある。
また、システム制御機能441は、X線CT装置1を制御して、本スキャンを実行する。ここで、システム制御機能441は、スキャノ撮影により収集されたスキャノ画像データI1に基づいて、本スキャンに関する条件を設定することができる。例えば、システム制御機能441は、スキャノ画像データI1に基づいて、本スキャンのスキャン範囲や関心領域、管電流等のX線照射条件を決定する。
システム制御機能441は、コンベンショナルスキャンやヘリカルスキャン、ステップアンドシュート方式といった種々の方式での本スキャンを実行することができる。具体的には、システム制御機能441は、寝台駆動装置32を制御することにより、被検体Pを架台装置10の撮影口内へ移動させる。また、システム制御機能441は、X線高電圧装置14を制御することにより、X線管11へ高電圧を供給させる。また、システム制御機能441は、コリメータ17の開口度及び位置を調整する。また、システム制御機能441は、制御装置15を制御することにより回転部を回転させる。システム制御機能441によってスキャンが実行される間に、DAS19は、X線検出器12によって検出されたX線に基づく信号を収集する。
また、処理回路44は、メモリ41から前処理機能442に相当するプログラムを読み出して実行することにより、DAS19から出力された検出データに対し前処理を施す。例えば、前処理機能442は、DAS19から出力された検出データに対して、対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施す。なお、前処理を施した後のデータについては生データとも記載する。また、前処理を施す前の検出データ及び前処理を施した後の生データを総称して、投影データとも記載する。
また、生成機能443は、補正後の生データに基づいてCT画像データを生成する。具体的には、生成機能443は、補正後の生データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。また、生成機能443は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作等に基づいて、生成したCT画像データを、公知の方法により任意断面の断層像データや3次元画像データに変換する。また、生成機能443は、変換した断層像データや3次元画像データをメモリ41に記憶させる。
また、処理回路44は、メモリ41から出力機能444に相当するプログラムを読み出して実行することにより、スキャノ撮影により収集されたスキャノ画像データI1、本スキャンにより収集された断層像データや3次元画像データ、CT画像データ等を出力する。例えば、処理回路44は、スキャノ画像データI1に基づいて表示用のスキャノ画像を生成し、生成したスキャノ画像をディスプレイ42に表示させる。また、例えば、処理回路44は、スキャノ画像データI1を、X線CT装置1とネットワークを介して接続されたた外部装置(例えば、画像データを保管するサーバ装置等)に出力する。
図1に示すX線CT装置1においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ41へ記憶されている。処理回路44は、メモリ41からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路44は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。なお、図1においては、システム制御機能441、前処理機能442、生成機能443及び出力機能444の各処理機能が単一の処理回路44によって実現される場合を示したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、処理回路44は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路44が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはメモリ41に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
なお、図1においては、単一のメモリ41が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明した。しかしながら、複数のメモリ41を分散して配置し、処理回路44は、個別のメモリ41から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。また、メモリ41にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
また、処理回路44は、ネットワークを介して接続された外部装置のプロセッサを利用して、機能を実現することとしてもよい。例えば、処理回路44は、メモリ41から各機能に対応するプログラムを読み出して実行するとともに、X線CT装置1とネットワークを介して接続された外部のワークステーションや、サーバ群(クラウド)を計算資源として利用することにより、図1に示す各機能を実現する。
以上、X線CT装置1の構成の一例について説明した。かかる構成の下、X線CT装置1は、スキャノ撮影における被ばく量を低減する。具体的には、X線CT装置1は、X線管11とX線検出器12との間に設けられるコリメータ17を備え、コリメータ17が、スキャノ撮影時における被検体Pの左右方向に対するX線の照射を制御することにより、スキャノ撮影における被ばく量を低減する。以下、第1の実施形態に係るX線CT装置1が行う処理について詳細に説明する。
X線CT装置1を用いた検査においては、まず、被検体Pの患者情報が検査予約リストに登録される。例えば、医師等の操作者は、入力インターフェース43を介して、患者IDや患者名、生年月日、年齢、体重、性別、検査部位等の詳細情報を入力する。なお、被検体Pの患者情報は、図示しない検査予約システムにより登録された検査予約リストから取得される場合もある。また、緊急時においては、患者情報の入力を省略して検査に移行する場合もある。
次に、操作者は、検査予約リストより、検査する患者情報を選択する。また、操作者は、患者セッティングを実行する。具体的には、操作者は、被検体Pを適切な格好にするとともに、固定具を天板33に装着する。そして、操作者は、被検体Pを天板33に乗せた状態で固定し、スキャノ撮影の開始位置に天板33及び被検体Pを移動させる。
次に、操作者は、プリセットされたスキャンプランを選択する。スキャンプランにおいては、例えば、本スキャンにおけるスキャン対象部位ごとに、スキャン条件や再構成条件等がプリセットされる。なお、かかるスキャンプランは、エキスパートプランと呼ばれる場合もある。
スキャンプランにてプリセットされるスキャン条件の例としては、例えば、本スキャンにおける管電圧値や管電流値、回転部の回転速度、FOV(Field Of View)、撮影スライス厚、撮影範囲等が挙げられる。また、再構成条件の例としては、例えば、再構成画像厚や再構成間隔、再構成中心、再構成の開始位置及び終了位置、マトリクスサイズ等が挙げられる。ここで、操作者は、選択したスキャンプランについて、プリセットされた条件を変更したり、詳細条件を更に設定したりしてもよい。
そして、システム制御機能441は、X線CT装置1を制御して、スキャノ撮影を実行する。例えば、システム制御機能441は、選択されたスキャンプランに基づいて本スキャンにおける撮影範囲を取得し、取得した撮影範囲を含むように、スキャノ撮影の開始位置及び終了位置(Z方向の位置)を設定する。
更に、システム制御機能441は、選択されたスキャンプランのスキャン対象部位に基づいて駆動装置18aを制御し、コリメータ17を駆動させる。具体的には、システム制御機能441は、スキャン対象部位に基づいて、被検体Pのコロナル面(冠状面)に平行な方向であり、且つ、被検体Pの体軸と交差する方向(左右方向)に対するX線の照射範囲を制御するように、コリメータ17を駆動させる。換言すると、コリメータ17は、システム制御機能441による制御の下、スキャン対象部位に基づいて、スキャノ撮影時における左右方向に対するX線の照射を制御する。なお、図1に示す場合、左右方向は、X方向に対応する。また、左右方向は、X線検出器12のチャネル方向に対応する。
例えば、システム制御機能441は、まず、選択されたスキャンプランに基づいてスキャン対象部位を取得する。ここで、スキャン対象部位の例としては、図2に示すように、「頭部/頸部」、「肺(左)」、「肺(右)」、「心臓」、「肝臓」、「胃」、「腸/股関節」等が挙げられる。なお、図2は、第1の実施形態に係るX線の照射範囲の設定について説明するための図である。
次に、システム制御機能441は、スキャン対象部位に基づいて、左右方向に対するX線の照射範囲を設定する。例えば、図2に示すように、スキャン対象部位が「頭部/頸部」である場合、システム制御機能441は、X線の照射範囲として「中央部」を設定する。ここで「中央部」とは、例えば、被検体Pの背骨を含むように設定される左右方向の範囲である。「中央部」の左右方向の幅は、プリセットされた値であってもよいし、スキャン対象部位のサイズ等に基づいてシステム制御機能441が設定してもよいし、操作者が入力インターフェース43を介して設定してもよい。
また、スキャン対象部位が「肺(左)」である場合、システム制御機能441は、X線の照射範囲として「左半身部」を設定する。ここで「左半身部」とは、例えば、被検体Pの左半身(被検体Pにおいてサジタル面より左側の部分)を含むように設定される左右方向の範囲である。即ち、システム制御機能441は、スキャン対象部位を含む左半身がX線の照射範囲に含まれるように、左右方向に対するX線の照射範囲を設定する。
なお、「左半身部」は、被検体Pの左半身に加えて、被検体Pの背骨を含むように設定される範囲であってもよい。「左半身部」の左右方向の幅は、プリセットされた値であってもよいし、スキャン対象部位のサイズ等に基づいてシステム制御機能441が設定してもよいし、操作者が入力インターフェース43を介して設定してもよい。
また、スキャン対象部位が「肺(右)」である場合、システム制御機能441は、X線の照射範囲として「右半身部」を設定する。ここで「右半身部」とは、例えば、被検体Pの右半身(被検体Pにおいてサジタル面より右側の部分)を含むように設定される左右方向の範囲である。即ち、システム制御機能441は、スキャン対象部位を含む右半身がX線の照射範囲に含まれるように、左右方向に対するX線の照射範囲を設定する。
なお、「右半身部」は、被検体Pの右半身に加えて、被検体Pの背骨を含むように設定される範囲であってもよい。「右半身部」の左右方向の幅は、プリセットされた値であってもよいし、スキャン対象部位のサイズ等に基づいてシステム制御機能441が設定してもよいし、操作者が入力インターフェース43を介して設定してもよい。
また、スキャン対象部位が「心臓」である場合、システム制御機能441は、X線の照射範囲として「中央部」を設定する。また、スキャン対象部位が「肝臓」である場合、システム制御機能441は、X線の照射範囲として「右半身部」を設定する。また、スキャン対象部位が「胃」である場合、システム制御機能441は、X線の照射範囲として「中央部」を設定する。また、スキャン対象部位が「腸/股関節」である場合、システム制御機能441は、X線の照射範囲として「中央部」を設定する。
なお、システム制御機能441は、スキャン対象部位とX線の照射範囲との対応関係について、操作者による変更操作を受け付けてもよい。例えば、システム制御機能441は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた操作に基づいて、スキャン対象部位が「胃」である場合におけるX線の照射範囲を、「中央部」から「左半身部」に変更する。
また、システム制御機能441は、スキャン対象部位に基づいてX線の照射範囲を設定した後、設定の変更操作を操作者から受け付けることとしてもよい。例えば、システム制御機能441は、ディスプレイ42において、設定されているX線の照射範囲を示す矩形領域を被検体Pを示す人体モデル上に重畳した画像を表示させる。そして、システム制御機能441は、人体モデルに対する矩形領域の位置及び大きさを調整する操作を、X線の照射範囲の設定を変更する操作として受け付ける。
また、例えば、システム制御機能441は、図示しない投光器から被検体Pに対して光を投光することで、設定されているX線の照射範囲を被検体Pの上に表示させる。かかる投光器の例としては、例えば、レーザー投光器、LED投光器、水銀灯投光器、ハロゲンランプその他の投光器が挙げられる。そして、システム制御機能441は、被検体Pに対して投光される光の範囲を調整する操作を、X線の照射範囲の設定を変更する操作として受け付ける。
次に、システム制御機能441は、設定されたX線の照射範囲に応じてコリメータ17の開口度や位置を調整する。例えば、X線の照射範囲として「左半身部」が設定されている場合、システム制御機能441は、駆動装置18aを制御することで、コリメータ17が図3に示す位置に移動するように位置決め制御を実施する。なお、図3は、第1の実施形態に係るX線の照射の制御の一例を示す図である。
図3に示す場合、コリメータ17は、スキャン対象部位を含む被検体Pの左半身に対応する領域R11がX線の照射範囲に含まれるように、右半身に対応する領域R21へのX線の照射を遮蔽する。即ち、コリメータ17は、被検体Pの左半身がX線の照射範囲に含まれるように、左右方向に対するX線の照射範囲を制御する。
その後、X線照射ボタンが押下されたこと等をトリガとして、システム制御機能441は、スキャノ撮影を実施する。例えば、システム制御機能441は、X線管11を図3に示す位置に固定した状態で、X線管11よりX線を被検体Pに照射する。ここで、コリメータ17は、領域R11がX線の照射範囲に含まれるように、領域R21へのX線の照射を遮蔽する。また、図3に示すウェッジ16は、X線管11から照射され、コリメータ17により照射範囲が制限されたX線のX線量を調節する。更に、システム制御機能441は、天板33をZ方向に移動させることにより、被検体Pに対してX線管11を相対的に移動させ、Z方向におけるスキャノ撮影の開始位置から終了位置までX線を照射させる。
次に、生成機能443は、X線検出器12から出力された検出信号に基づいて、図4に示すスキャノ画像データI11を生成する。なお、スキャノ画像データI11は、スキャノ画像データI1の一例である。また、図4は、第1の実施形態に係るスキャノ画像データI1の一例を示す図である。
スキャノ画像データI11における領域R11は、スキャン対象部位を含む被検体Pの左半身に対応する。また、領域R11は、X線の照射範囲であるため、図4に示すように被検体Pにおける部位等が描出される。従って、システム制御機能441は、スキャノ画像データI11の領域R11に基づいて、本スキャンにおけるスキャン範囲や関心領域、X線照射条件等を適切に設定することができる。
なお、スキャノ画像データI11の領域R21は、X線の遮蔽領域であるため、図4に示すように被検体Pにおける部位等がほとんど描出されないものの、領域R21にはスキャン対象部位が含まれていない。従って、領域R21に被検体Pの部位等がほとんど描出されないとしても、本スキャンにおけるスキャン範囲や関心領域、X線照射条件等を設定する上で影響は小さい。
これまで、スキャノ画像データI1の例として、図4に示すスキャノ画像データI11について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、生成機能443は、X線の照射範囲を示す画像データに基づいて、X線の遮蔽領域を示す画像データを補完することにより、スキャノ画像データI1を生成してもよい。
一例を挙げると、スキャノ撮影において、コリメータ17は、被検体Pの左半身がX線の照射範囲に含まれるように、右半身へのX線の照射を遮蔽する。また、生成機能443は、図5に示すように、X線検出器12から出力された検出信号に基づいて、被検体Pの左半身に対応する領域R12の画像データを生成する。次に、生成機能443は、背骨や頸椎の芯線等を対称軸とした右半身と左半身との対称性に基づいて、左半身に対応する領域R12の画像データから、右半身に対応する領域R22の画像データを補完する。これにより、生成機能443は、図5に示すスキャノ画像データI12を生成する。なお、スキャノ画像データI12は、スキャノ画像データI1の一例である。また、図5は、第1の実施形態に係るスキャノ画像データI1の一例を示す図である。
別の例を挙げると、スキャノ撮影において、コリメータ17は、被検体Pの左半身及び背骨がX線の照射範囲に含まれるように、右半身へのX線の照射を遮蔽する。また、生成機能443は、図5に示すように、X線検出器12から出力された検出信号に基づいて、被検体Pの左半身に対応する領域R13の画像データを生成する。次に、生成機能443は、背骨を対称軸とした右半身と左半身との対称性に基づいて、左半身に対応する領域R13の画像データから、右半身に対応する領域R23の画像データを補完する。これにより、生成機能443は、図6に示すスキャノ画像データI13を生成する。なお、スキャノ画像データI13は、スキャノ画像データI1の一例である。また、図6は、第1の実施形態に係るスキャノ画像データI1の一例を示す図である。
スキャノ画像データI12及びスキャノ画像データI13は、被検体Pの右半身及び左半身の双方を表したものとなる。即ち、スキャノ画像データI12及びスキャノ画像データI13は、X線の照射範囲のみならず、遮蔽領域をも表したものとなる。特に、スキャン対象部位が頭部や股関節等のように左右対称性の高い部位である場合、スキャノ画像データI12及びスキャノ画像データI13は、被検体Pの右半身及び左半身の双方にX線を照射して収集されたスキャノ画像データに近似したものとなる。従って、システム制御機能441は、スキャノ画像データI12又はスキャノ画像データI13に基づいて、本スキャンにおけるスキャン範囲や関心領域、X線照射条件等をより適切に設定することができる。
スキャノ画像データI11、スキャノ画像データI12、スキャノ画像データI13及びスキャノ画像データI14等のスキャノ画像データI1に基づいて、本スキャンにおけるスキャン範囲や関心領域、X線照射条件等を設定した後、システム制御機能441は、本スキャンの開始位置に天板33及び被検体Pを移動させる。そして、システム制御機能441は、X線CT装置1を制御して、本スキャンを実行する。
また、前処理機能442は、DAS19から出力された検出データに対し前処理を施す。また、生成機能443は、前処理が施されたデータに基づいてCT画像データを生成し、任意断面の断層像データや3次元画像データ等に変換する。更に、出力機能444は、断層像データや3次元画像データ等に基づくCT画像をディスプレイ42に表示させる。
次に、X線CT装置1による処理の手順の一例を、図7を用いて説明する。図7は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の処理の一連の流れを説明するためのフローチャートである。ステップS101、ステップS102、ステップS103、ステップS104、ステップS105、ステップS106、ステップS107、ステップS108及びステップS109は、システム制御機能441に対応するステップである。また、ステップS110は、生成機能443に対応するステップである。
まず、処理回路44は、選択されたスキャンプラン等に基づいて、スキャン対象部位を取得する(ステップS101)。次に、処理回路44は、図2に示したように、スキャン対象部位に基づいて、X線の照射範囲を設定する(ステップS102)。ここで、処理回路44は、X線の照射範囲について設定を変更するか否かを判定する(ステップS103)。設定を変更する場合(ステップS103肯定)、処理回路44は、操作者から設定の入力操作を受け付けて、X線の照射範囲の設定を変更する(ステップS104)。一方で、設定を変更しない場合(ステップS103否定)、処理回路44は、ステップS105に移行する。
次に、処理回路44は、ステップS102にて設定されたX線の照射範囲、または、ステップS104にて変更されたX線の照射範囲に応じて、駆動装置18aを制御し、コリメータ17の位置決め制御を実施する(ステップS105)。ここで、処理回路44は、X線の照射ボタンが押下されたか否かを判定し(ステップS106)、照射ボタンが押下されない場合、再度ステップS103に移行する。
一方で、照射ボタンが押下された場合、処理回路44は、スキャノ撮影を実施する(ステップS107)。この時、コリメータ17は、被検体Pの左右方向に対するX線の照射範囲を制御する。
ここで、処理回路44は、半身のスキャノ撮影であるか否かを判定する(ステップS108)。スキャノ撮影において、コリメータ17が、被検体Pの右半身又は左半身のいずれか一方の半身がX線の照射範囲に含まれるように、左右方向に対するX線の照射範囲を制御していた場合(ステップS108肯定)、処理回路44は、X線検出器12から出力された検出信号に基づいて、右半身又は左半身のいずれか一方の半身の画像データを生成し、右半身と左半身との対称性に基づいて他方の半身の画像データを補完する(ステップS109)。
そして、処理回路44は、スキャノ画像データI1を生成する(ステップS110)。例えば、X線の照射範囲として中央部が設定されていた場合等、スキャノ撮影において、コリメータ17が、一方の半身がX線の照射範囲に含まれるようにX線の照射範囲を制御していなかった場合(ステップS108否定)、処理回路44は、X線検出器12から出力された検出信号に基づいて、X線の照射範囲についてスキャノ画像データI1を生成する。一方で、スキャノ撮影において、コリメータ17が、一方の半身がX線の照射範囲に含まれるようにX線の照射範囲を制御していた場合、処理回路44は、一方の半身の画像データを生成するとともに他方の半身の画像データを補完することにより、X線の照射範囲及び遮蔽領域についてスキャノ画像データI1を生成する。そして、処理回路44は、生成したスキャノ画像データI1を出力した後、処理を終了する。
上述したように、第1の実施形態によれば、X線管11は、被検体Pに対し照射するX線を発生する。また、X線検出器12は、被検体Pを透過したX線を検出する。また、コリメータ17は、X線管11とX線検出器12との間に設けられ、スキャノ撮影時における左右方向に対するX線の照射を制御する。従って、第1の実施形態に係るX線CT装置1は、スキャノ撮影における被ばく量を低減することができる。例えば、図3に示したように、被検体Pの一方の半身がX線の照射範囲に含まれるように、左右方向に対するX線の照射範囲を制御することにより、X線CT装置1は、スキャノ撮影における被ばく量を半減することができる。
また、コリメータ17は、本スキャンにおけるスキャン対象部位に基づいて、スキャノ撮影時における左右方向に対するX線の照射を制御する。従って、第1の実施形態に係るX線CT装置1は、被曝量を低減しつつも、スキャン対象部位についてのスキャノ画像データI1を収集し、本スキャンにおけるスキャン範囲や関心領域、X線照射条件等を適切に設定することができる。
また、生成機能443は、X線検出器12から出力された検出信号に基づいて、右半身又は左半身のいずれか一方の半身の画像データを生成し、右半身と左半身との対称性に基づいて他方の半身の画像データを補完することにより、スキャノ画像データI1を生成する。従って、第1の実施形態に係るX線CT装置1は、被曝量を低減しつつも、被検体Pの、被検体Pの右半身及び左半身の双方を表したスキャノ画像データI1を収集し、本スキャンにおけるスキャン範囲や関心領域、X線照射条件等をより適切に設定することができる。
なお、コリメータ17が左右方向に対するX線の照射を制御するか否かについては、切り替え可能としてもよい。例えば、システム制御機能441は、入力インターフェース43を介して、コリメータ17が左右方向に対するX線の照射を制御するモードの有効/無効を切り替える操作を操作者から受け付けてもよい。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、コリメータ17が、スキャノ撮影時における左右方向に対するX線の照射を制御する場合について説明した。これに対し、第2の実施形態では、ウェッジ16が、スキャノ撮影時における左右方向に対するX線の照射を制御する場合について説明する。即ち、第2の実施形態では、制御部の一例として、ウェッジ16について説明する。
第2の実施形態に係るX線CT装置1は、図1に示したX線CT装置1と比較して、コリメータ17を駆動させる駆動装置18aに代えて、又は、駆動装置18aに加えて、ウェッジ16を駆動させる駆動装置18bを有する点で相異する。また、第2の実施形態に係るX線CT装置1は、システム制御機能441による処理の一部が相違する。以下、第1の実施形態において説明した構成と同様の構成を有する点については、図1と同一の符号を付し、説明を省略する。
例えば、システム制御機能441は、操作者により選択されたスキャンプランのスキャン対象部位に基づいて駆動装置18bを制御し、被検体Pの左右方向に対するX線の照射を制御するように、ウェッジ16を駆動させる。換言すると、ウェッジ16は、システム制御機能441による制御の下、スキャン対象部位に基づいて、スキャノ撮影時における左右方向に対するX線の照射を制御する。
例えば、スキャン対象部位が「肺(左)」である場合、ウェッジ16は、被検体Pの左半身に照射されるX線量が、被検体Pの右半身に照射されるX線量よりも大きくなるように、右半身に照射されるX線を減衰させる。また、例えば、スキャン対象部位が「肺(右)」や「肝臓」である場合、ウェッジ16は、被検体Pの右半身に照射されるX線量が、被検体Pの左半身に照射されるX線量よりも大きくなるように、左半身に照射されるX線を減衰させる。また、例えば、スキャン対象部位が「頭部/頸部」や「心臓」、「胃」、「腸/股関節」である場合、ウェッジ16は、被検体Pの中央部に照射されるX線量が、被検体Pにおける中央部以外の他の領域に照射されるX線量よりも大きくなるように、他の領域に照射されるX線を減衰させる。換言すると、ウェッジ16は、スキャン対象部位に基づいて、被検体Pに照射されるX線の左右方向の分布を制御する。
例えば、システム制御機能441は、スキャン対象部位が「肺(左)」である場合、ウェッジ16が図8に示す位置に移動するように位置決め制御を実施する。そして、スキャノ撮影において、ウェッジ16は、スキャン対象部位を含む被検体Pの左半身に対応する領域R14に照射されるX線量が、右半身に対応する領域R24に照射されるX線量よりも大きくなるように、領域R24に照射されるX線を減衰させる。なお、図8は、第2の実施形態に係るX線の照射の制御の一例を示す図である。
次に、生成機能443は、X線検出器12から出力された検出信号に基づいて、図9に示すスキャノ画像データI14を生成する。なお、スキャノ画像データI14は、スキャノ画像データI1の一例である。また、図9は、第2の実施形態に係るスキャノ画像データI1の一例を示す図である。
スキャノ画像データI14における領域R14は、スキャン対象部位を含む被検体Pの左半身に対応する。また、領域R14は、領域R24よりも大きなX線量のX線が照射された範囲であるため、図9に示すように被検体Pにおける部位等が描出される。従って、システム制御機能441は、スキャノ画像データI14の領域R14に基づいて、本スキャンにおけるスキャン範囲や関心領域、X線照射条件等を適切に設定することができる。
なお、スキャノ画像データI14の領域R24は、領域R14よりも小さなX線量のX線が照射された範囲であるため、図4に示すように、被検体Pにおける部位等が領域R14よりも不明瞭に描出される。しかしながら、領域R24には、スキャン対象部位が含まれていない。従って、領域R24に被検体Pの部位等が不明瞭に描出されるとしても、本スキャンにおけるスキャン範囲や関心領域、X線照射条件等を設定する上で影響は小さい。
なお、生成機能443は、より大きなX線量のX線が照射された範囲を示す画像データに基づいて、小さなX線量のX線が照射された範囲を示す画像データを補完することにより、スキャノ画像データI1を生成してもよい。
一例を挙げると、スキャノ撮影において、ウェッジ16は、被検体Pの左半身に照射されるX線量が、被検体Pの右半身に照射されるX線量よりも大きくなるように、右半身に照射されるX線を減衰させる。また、生成機能443は、X線検出器12から出力された検出信号に基づいて、被検体Pの左半身の画像データを生成する。次に、生成機能443は、背骨や頸椎の芯線等を対称軸とした右半身と左半身との対称性に基づいて、左半身の画像データから、右半身の画像データを補完する。これにより、生成機能443は、スキャノ画像データI1を生成する。
別の例を挙げると、スキャノ撮影において、ウェッジ16は、被検体Pの左半身及び背骨に照射されるX線量が、被検体Pの右半身に照射されるX線量よりも大きくなるように、右半身に照射されるX線を減衰させる。また、生成機能443は、X線検出器12から出力された検出信号に基づいて、被検体Pの左半身の画像データを生成する。次に、生成機能443は、背骨を対称軸とした右半身と左半身との対称性に基づいて、左半身の画像データから、右半身の画像データを補完する。これにより、生成機能443は、スキャノ画像データI1を生成する。
(第3の実施形態)
これまで第1〜第2の実施形態について説明したが、上述した第1〜第2の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した実施形態では、制御部の例として、コリメータ17又はウェッジ16について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、制御部は、鉛板等によるX線遮蔽部とアルミニウム等によるX線減衰部とを有する遮蔽機能ウェッジであっても良い。この場合、遮蔽機能ウェッジは、X線遮蔽部により、被検体Pに照射されるX線の一部を遮蔽し、被検体Pの左右方向に対するX線の照射範囲を制御する。或いは、遮蔽機能ウェッジは、X線減衰部により、被検体Pに照射されるX線の一部を減衰させ、被検体Pに照射されるX線の左右方向の分布を制御する。また、例えば、制御部は、上記の遮蔽機能ウェッジや、コリメータ17、ウェッジ16等を任意に組み合わせて構成されてもよい。
また、上述した実施形態では、X線管11及びX線検出器12の間に設けられた制御部が、左右方向に対するX線の照射を制御する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、X線管11を、図1のZ軸を回転軸として自転可能に構成したり、XY平面上で移動可能に構成したりすることにより、X線管11が左右方向に対するX線の照射を制御してもよい。一例を挙げると、X線管11は、被検体Pの右半身又は左半身がX線の照射範囲に含まれるように、Z軸を回転軸として回転する。別の例を挙げると、X線管11は、被検体Pの右半身又は左半身がX線の照射範囲に含まれるように、XY平面上で移動する。
また、上述した実施形態では、X線CT装置1の例として、一管球型のX線CT装置について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、X線CT装置1は、X線管とX線検出器との複数のペアを回転リングに搭載した、いわゆる多管球型のX線CT装置であってもよい。
また、上述した実施形態では、X線CT装置1の例として、X線管とX線検出器とが一体として被検体の周囲を回転するRotate/Rotate−Type(第3世代CT)のX線CT装置について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、X線CT装置1は、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate−Type(第4世代CT)等、他のタイプのX線CT装置であってもよい。
また、上述した実施形態では、X線発生部の一例として、X線管11について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、X線CT装置1は、X線管11に代えて、電子銃から発生した電子ビームを集束させるフォーカスコイルと、電磁偏向させる偏向コイルと、被検体Pの半周を囲い偏向した電子ビームが衝突することによってX線を発生させるターゲットリングとを含む第5世代方式を用いて、X線を発生させることにしても構わない。
上述した実施形態に係る各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。即ち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
また、上述した実施形態で説明した制御方法は、予め用意された制御プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、スキャノ撮影における被ばく量を低減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
11 X線管
12 X線検出器
16 ウェッジ
17 コリメータ
44 処理回路
441 システム制御機能
442 前処理機能
443 生成機能
444 出力機能

Claims (14)

  1. 被検体に対し照射するX線を発生するX線発生部と、
    前記被検体を透過したX線を検出するX線検出部と、
    スキャノ撮影時における、前記X線発生部と前記X線検出部との間に設けられ、前記被検体のコロナル面に平行な方向であり、且つ、前記被検体の体軸と交差する方向である左右方向に対するX線の照射を制御する制御部と、
    を備える、X線CT装置。
  2. 前記制御部は、本スキャンにおけるスキャン対象部位に基づいて、前記左右方向に対するX線の照射を制御する、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記制御部は、前記スキャン対象部位に基づいて、前記左右方向に対するX線の照射範囲を制御する、請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記制御部は、コリメータ及びウェッジの少なくとも一方である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  5. 前記制御部は、前記被検体の右半身又は左半身のいずれか一方の半身がX線の照射範囲に含まれるように、前記左右方向に対するX線の照射範囲を制御する、請求項1に記載のX線CT装置。
  6. 前記制御部は、前記右半身及び前記左半身のうち、本スキャンにおけるスキャン対象部位を含む一方の半身がX線の照射範囲に含まれるように、前記左右方向に対するX線の照射範囲を制御する、請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記制御部は、コリメータを含み、前記右半身又は前記左半身のいずれか一方の半身がX線の照射範囲に含まれるように、他方の半身へのX線の照射を遮蔽する、請求項5又は6に記載のX線CT装置。
  8. 前記制御部は、ウェッジを含み、前記被検体の右半身又は左半身のいずれか一方の半身に照射されるX線量が、他方の半身に照射されるX線量よりも大きくなるように、当該他方の半身に照射されるX線を減衰させる、請求項1に記載のX線CT装置。
  9. 前記制御部は、前記右半身及び前記左半身のうち、本スキャンにおけるスキャン対象部位を含む一方の半身に照射されるX線量が、他方の半身に照射されるX線量よりも大きくなるように、当該他方の半身に照射されるX線を減衰させる、請求項8に記載のX線CT装置。
  10. 前記X線検出部から出力された検出信号に基づいて、前記右半身及び前記左半身のうちいずれか一方の半身の画像データを生成し、前記右半身と前記左半身との対称性に基づいて他方の半身の画像データを補完することにより、スキャノ画像データを生成する生成部を更に備える、請求項5〜9のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  11. 前記制御部は、前記右半身及び前記左半身のいずれか一方の半身及び前記被検体の背骨がX線の照射範囲に含まれるように、他方の半身へのX線の照射を遮蔽する、請求項5〜7のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  12. 前記制御部は、前記右半身及び前記左半身のいずれか一方の半身及び前記被検体の背骨に照射されるX線量が、他方の半身に照射されるX線量よりも大きくなるように、当該他方の半身に照射されるX線を減衰させる、請求項8又は9に記載のX線CT装置。
  13. 前記X線検出部から出力された検出信号に基づいて、前記右半身及び前記左半身のうちいずれか一方の半身の画像データを生成し、前記背骨を対称軸とした前記右半身と前記左半身との対称性に基づいて他方の半身の画像データを補完することにより、スキャノ画像データを生成する生成部を更に備える、請求項11又は12に記載のX線CT装置。
  14. 前記制御部は、前記被検体の背骨を含む中央部がX線の照射範囲に含まれるように、前記左右方向に対するX線の照射範囲を制御する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のX線CT装置。
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