JP2023094721A - 簡易トイレ用吸収材 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収量の可変が容易で、高吸収性ポリマーのゲルブロッキングを抑制でき、吸収済みの吸収材を廃棄、除去することが容易で、不特定多数の使用者が使い勝手良く利用できる、簡易トイレ用の吸収材の提供。【解決手段】寸法の異なる複数の袋体を含み、該袋体は、液透過性の不織布からなる袋中に高吸収ポリマーの粉体が密封されており、該袋体が簡易トイレ内に積層状態で収納されている、簡易トイレ用吸収材。【選択図】図1

Description

本発明は、簡易トイレ用吸収材に関する。
災害時に断水により水洗トイレが使用できない場合、簡易トイレが使用される。簡易トイレには、尿等の体液の吸収材として、排泄物を吸収してゲル状に固化する粉末状の吸収性ポリマーや、一般的な吸収性物品に備わる吸収体からなる吸収シート等が主に使用されている。
しかし、体液吸収材として上記粉末状の吸収性ポリマーを用いるときには、吸収量のコントロールが難しく、取り扱い性等のハンドリングには一長一短がある。また、吸収シートの場合、使用に際しての取り扱はしやすいものの、吸収量の調節などには限界があるため、不特定多数の使用者が利用するには制限がある。このような問題に鑑み、従来から種々の提案がなされている。
特許文献1には、 酸性固形物質と、吸収性ポリマーと、バインダと、を含む塊状処理剤又はこれを粉砕した顆粒状処理剤をあらかじめ配置した便器が記載されている(請求項1、8、9)。特許文献1によれば、酸性固形物質と、吸収性ポリマーと、バインダと、を含む、塊状処理剤を便器に予め配置することで、攪拌等の操作を必要とせず、簡便にかつ効率的に尿等の体液を処理することが可能であり、悪臭を抑制することができるとともに、塊状処理剤が固形化されて使用時に粉塵が舞わないため、取り扱い性が向上し、さらに、介護の現場でも、粉塵が発生しないことから、被介護者、使用者、介護者の健康被害を抑制することもできると記載されている(段落0024)。
特許文献2には、上方を向く開口部を有し、使用者の排泄物を収容する容器と、該容器を着脱可能に装着した便座部を有する枠体と、該容器に装着される、展開した状態で長方形のシート状である簡易トイレ用の吸収シートと、を備え、該吸収シートは、透液性を有する表面シートと、不透液性を有する裏面シートと、これらの間に配設される矩形シート状の吸収体とを有し、底部を覆うように該容器に収容される体液吸収部と、体液吸収部の外周に沿って設けられ、体液吸収部よりも柔軟性が高く、体液吸収部の一方側及び他方側に位置する第1、第2フラップ部を有するフラップ部と、展開状態の吸収体の互いに対向する2つの縁辺と離間しつつ平行になるように、第1フラップ部及び第2フラップ部のそれぞれに接合される弾発的に伸縮可能な一対の糸状部材と、を備える簡易トイレ用吸収シート体が記載されている(請求項1)。該簡易トイレ用吸収シート体によれば、広い吸収面が形成されるように容器に装着して、排泄物を迅速に吸収することができると記載されている(段落0011)。
特許文献3には、(1)折りたたんだ厚ボール紙(2m/m)と、(2)厚ボール紙の内側に封入され、ゼオライト吸水ポリマー、硼酸を含んで排泄物を収納する粉末剤と、(3)厚ボール紙内側に固定された、クラフト紙にポリラミネートを施した防水加工紙と、備え、厚ボール紙を左右に開くことにより、BOX型の便槽となり安易に使用でき、使用後は上部開口部を両面テープで密封して閉じ、そのまま可燃物ゴミとして廃棄できる、使い捨ての軽便簡易トイレ収納具が記載されている(請求項1)。特許文献3によれば、災害時、緊急時等に排泄、嘔吐等の処理に用いられる、軽便で簡易な使い捨てトイレ収納具が提供される(段落0009)。
特許文献4には、吸収性物品用の吸収体であって、内部に複数の袋体を含み、袋体は、親水性不織布により構成された袋体本体と、袋体本体の内部に密封される高吸収性ポリマー(以下「SAP」ともいう)と、を有し、袋体は、長さが30mm以上110mm以下、幅が9mm以上30mm以下である吸収体(請求項1)、及びこの吸収体を、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートとの間に配置した吸収性物品(請求項6)が記載されている。特許文献4によれば、部位に応じてSAPを自由に配置することができ、かつ、SAPの漏れやゲルブロッキングが生じにくいSAP袋体から構成された吸収体、及び該吸収体を備える吸収性物品が提供される。
特開2017-6913号公報 特許第6817647号公報 実用新案登録第3107866号 特開2021-159111号公報
特許文献1乃至3に記載の従来技術は、いずれもそれぞれ一長一短があり、特に不特定多数の使用者が利用する場合の簡易トイレ用の吸収材としては、吸収量の可変が容易ではなく、使い勝手の面でも不十分である。具体的には、吸収量を適宜増加させることは容易ではなく、かつ吸収材が効率的に排泄物を吸収することが難しく、吸収性ポリマーがゲルブロッキングしやすく、さらに吸収材の交換、廃棄、追加等の使い勝手という点でも十分ではない。
また、特許文献4には、SAP袋体を簡易トイレ用の吸収材として用いることは記載されていない。さらに、本発明者の研究によれば、特許文献4のSAP袋体を簡易トイレ内に単に層状に敷き詰めて使用するだけでは、尿等の体液の吸収効率が十分ではなく、簡易トイレの底に体液が溜まるという課題や、使用回数が増加するにつれて、SAP袋体の一部が体液の吸収に使われていない状態で、上層から下層への体液の流過性が低下して、体液の一部が簡易トイレの外部に溢れだすという課題が、発生するおそれがあることが判明した。これらの課題が発生するのは、多くはない量のSAP袋体を使用する吸収性物品とは異なり、簡易トイレ内には多量のSAP袋体を使用することが一つの要因になっているものと推測される。
本発明の目的は、吸収量の可変が容易で、高吸収性ポリマーのゲルブロッキングを抑制でき、吸収済みの吸収材を廃棄、除去することが容易で、不特定多数の使用者が使い勝手良く利用できる、簡易トイレ用の吸収材を提供することである。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特許文献4に記載のSAP袋体を単に吸収材として簡易トイレに層状に収納するのではなく、寸法の異なる複数のSAP袋体を積層状態で簡易トイレ内に収納することで、体液が簡易トイレの底にたまったり、体液が簡易トイレの外部に溢れだしたりといった課題が解決され、目的に叶う簡易トイレ用吸収材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記の簡易トイレ用吸収材を提供する。
(1)簡易トイレ用吸収材であって、
寸法の異なる複数の袋体を含み、
前記袋体は、液透過性の不織布からなる袋中に高吸収ポリマーの粉体が密封されており、
前記袋体が簡易トイレ内に積層状態で収納されている、簡易トイレ用吸収材。
(2)前記袋体は、第1のSAP袋体と第2のSAP袋体とを含み、
前記第1のSAP袋体は長さが100mm以上150mm以下、幅が90mm以150mm以下、前記高吸収ポリマーの含有量が9g/袋以上15g/袋以下であり、
前記第2のSAP袋体は長さが60mm以上120mm以下、幅が45mm以上110mm以下、前記高吸収ポリマーの含有量が4g/袋以上11g/袋以下であり、
前記第1のSAP袋体と前記第2のSAP袋体とが前記簡易トイレの上からこの順序に積層されている、上記(1)の簡易トイレ用吸収材。
(3)前記袋体は、前記第1のSAP袋体と前記第2のSAP袋体の他に、さらに第3のSAP袋体を含み、
前記第3のSAP袋体は長さが30mm以上80mm以下、幅が9mm以上65mm以下、前記高吸収ポリマーの含有量が0.18g/袋以上6g/袋以下であり、前記簡易トイレの最下段に積層されている、上記(2)の簡易トイレ用吸収材。
(4)前記第1のSAP袋体、前記第2のSAP袋体、前記第3のSAP袋体の一個当たりの長さ×幅で表される見掛けの面積(mm)が、前記第1のSAP袋体>前記第2のSAP袋体>前記第3の袋である、上記(3)の簡易トイレ用吸収材。
(5)前記第1のSAP袋体、前記第2のSAP袋体、及び前記第3のSAP袋体の前記簡易トイレ内の個数が、前記第1のSAP袋体<前記第2のSAP袋体<前記第3のSAP袋体である、上記(3)又は(4)の簡易トイレ用吸収材。
(6)前記袋体の高吸収ポリマー1g当たりの0.9%生理食塩水の吸収量が30g以上70g以下である、上記(1)乃至(5)のいずれかの簡易トイレ用吸収材。
本発明によれば、吸収量の可変が容易で、高吸収性ポリマーのゲルブロッキングを抑制でき、体液吸収済みの吸収材を容易に廃棄、除去することができ、不特定多数の使用者が使い勝手良く利用できる、簡易トイレ用の吸収材が提供される。
本実施形態に係る簡易トイレ用吸収材を積層して収納した簡易トイレの構成を模式的に示す斜視図である。 本実施形態に係る簡易トイレ用吸収材の構成を模式的に示す平面図である。(a)は第1実施形態を示し、(b)は第1実施形態の変形例を示す。
以下、図面を参照しつつ、本実施形態の簡易トイレ用吸収体について説明する。図1は、本実施形態に係る簡易トイレ用吸収材であるサイズの異なる複数の第1、第2、第3の袋体(以下「SAP袋体」ともいう)1、2、3を積層して収納した簡易トイレ50を示す。図2(a)は第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3を示し、図2(b)はSAP袋体1、2。3の変形例であるSAP袋体1Aを示す。本明細書において、体液とは、尿、血液や軟便中の水分などの体内から体外に排出された液体をいう。また、簡易トイレ50とは、災害時、緊急時等に排泄、嘔吐等の処理に用いられる簡易トイレであり、水洗機能を持たないトイレでもある。
<簡易トイレ>
図1に示す簡易トイレ50は、使用者が跨って用を足す便座と、便座の下方に設けられて体液等を収容する便槽と、を有し、便槽の内部には、簡易トイレ用吸収材として、その上側から下側に向けて、複数の第1のSAP袋体1を積層した上層と、複数の第2のSAP袋体2を積層した中層と、複数の第3のSAP袋体3を積層した下層とが順に積層されている。本実施形態の第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3は、それぞれ、後述するように液透過性の不織布からなる袋中に高吸収ポリマーの粉体が密封されたものであり、寸法の異なる扁平状の袋体である。ここで、寸法が異なるとは、扁平状の袋体であるときは、幅方向寸法及び長手方向寸法のいずれもが異なっていることをいう。SAP袋体1、2、3の寸法は、それぞれの寸法が異なれば特に限定されないが、例えば、表1に示す範囲から適宜選択するのがよい。本実施形態では、3サイズのSAP袋体1、2、3を用いているが、これに限定されず、2サイズ又は4サイズ以上のSAP袋体を用いてもよい。表1から、長さ及び幅が重ならないように数値を選択し、SAP袋体1、2又はSAP袋体1、2、3を構成すればよい。なお、下記の表1には、SAP袋体1、2、3における高吸収性ポリマーの各含有量の一例をも示す。
Figure 2023094721000002


本実施形態によれば、親水性不織布からなる袋体中に高吸収性ポリマーの粉体を密封したSAP袋体を簡易トイレ用吸収体として用いるに際し、1サイズのSAP袋体を用いるのではなく、2以上の異なるサイズのSAP袋体を用い、同じサイズごとに積層して便槽に収納することで(好ましい実施形態では便槽内の上側から下側に向けて相対的にサイズの大きいSAP袋体を複数重ね合わせて上層とし、相対的にサイズの小さいSAP袋体を重ね合わせて下層とし、下層と上層とを重ね合わせた積層状態とすることで)、尿等の体液が便槽の底に溜まって吸収されなかったり、体液の一部が便槽の外に溢れだしたり、といった課題が解決される。本実施形態によれば、粉体の吸収材やシート状の吸収材よりも、SAP袋体の交換やSAP袋体の追加が容易であり、かつ大きさが異なる袋体が大から小へ積層されているので、し尿の滞留が抑制され、効果的に吸収され、さらに同じ寸法のSAP袋体を便槽内に敷き詰めることで発生し易くなる高吸収性ポリマーのゲルブロッキングが抑制され、便槽内から体液の溢れだしも抑制される。
好ましい実施形態Aでは、SAP袋体は、第1のSAP袋体1と第2のSAP袋体2とを含み、第1のSAP袋体1は長手方向寸法が100mm以上150mm以下、幅方向寸法が90mm以150mm以下、高吸収ポリマーの含有量が9g/袋以上15g/袋以下であり、第2のSAP袋体2は長手方向寸法が60mm以上120mm以下、幅方向寸法が45mm以上110mm以下、高吸収ポリマーの含有量が4g/袋以上11g/袋以下である。第1のSAP袋体1は、長手方向寸法及び幅方向寸法の少なくとも一方、好ましくは両方が前述の範囲の中で第2のSAP袋体2よりも大きくなるように構成される。また、本実施形態では、簡易トイレの便槽において、上側から下側に向けて、第1のSAP袋体を複数重ね合わせて積層した上層と、第2のSAP袋体2を複数重ね合わせて積層した下層とが積層されている。
好ましい実施形態Bでは、第1のSAP袋体1、第2のSAP袋体2、及び第3のSAP袋体3を含み、実施形態Aと同じ第1のSAP袋体1は例えば長手方向寸法が100mm以上150mm以下、幅方向寸法が90mm以150mm以下、高吸収ポリマーの含有量が9g/袋以上15g/袋以下であり、実施形態Aと同じ第2のSAP袋体2は例えば長手方向寸法が60mm以上120mm以下、幅方向寸法が45mm以上110mm以下、高吸収ポリマーの含有量が4g/袋以上11g/袋以下、第3のSAP袋体3は例えば長さが30mm以上80mm以下、幅が9mm以上65mm以下、高吸収ポリマーの含有量が0.18g/袋以上6g/袋以下である。第1のSAP袋体1は、長手方向寸法及び幅方向寸法の少なくとも一方、好ましく両方が前述の範囲の中で第2のSAP袋体2よりも大きくなるように構成される。第2のSAP袋体2は、長手方向寸法及び幅方向寸法の少なくとも一方、好ましくは両方が前述の範囲の中で第3のSAP袋体よりも大きくなるように構成される。また、本実施形態では、簡易トイレの便槽において、上側から下側に向けて、第1のSAP袋体を複数重ね合わせて積層した上層と、第2のSAP袋体を複数重ね合わせて積層した中層と、第3のSAP袋体を複数重ね合わせて積層した下層と、がこの順に積層されている。
実施形態Aでは、第1のSAP袋体1、第2のSAP袋体2の各一個当たりの長さ×幅で表される見掛けの面積(mm)が、第1のSAP袋体1>第2のSAP袋体2であることが好ましい。また、実施形態Bでは、第1のSAP袋体1、第2のSAP袋体2、第3のSAP袋体3の各一個当たりの長さ×幅で表される見掛けの面積(mm)が、第1のSAP袋体1>第2のSAP袋体2>第3のSAP袋体3であることが好ましい。SAP袋体が4種以上ある場合でも、同様である。このような構成によれば、各SAP袋体による体液吸収性が向上するとともに、上層から下層に向かう体液の浸透性が向上し、便槽外への体液の溢れ出し、便槽の底部での体液の溜まり等が顕著に抑制される。
実施形態Aでは、第1のSAP袋体1、及び第2のSAP袋体2の簡易トイレの便槽内に積層及び収納される個数が、第1のSAP袋体1<第2のSAP袋体2であることが好ましく、実施形態Bでは、第1のSAP袋体1、第2のSAP袋体2、及び第3のSAP袋体3の簡易トイレの便槽内に積層及び収納される個数が、第1のSAP袋体1<第2のSAP袋体2<第3のSAP袋体3であることが好ましい。これらの構成によれば、各SAP袋体による体液吸収性が向上するとともに、上層から下層に向かう体液の浸透性が向上し、便槽外への体液の溢れ出し、便槽の底部での体液の溜まり等が顕著に抑制される。
前述の各実施形態では、SAP袋体の高吸収ポリマー1g当たりの0.9%生理食塩水の吸収量が30g以上70g以下であることが好ましい。この構成によれば、体液のSAP袋体に対する浸透性、流過性等が増し、体液が排出されても上層に滞留して便槽外に溢れ出すことが防止されるとともに、上層から下層に向けて体液がSAP袋体に徐々に吸収されるので、便槽の底部に体液が溜まることもなく、さらに一つのSAP袋体が周辺のSAP袋体と親水性不織布越しに固着するのが防止され、SAP袋体の取替が容易になる。吸収量が30g未満では、消臭力は向上するものの、便槽下層での体液の溜まりが起こり易くなる傾向があり、70gを超えると、便槽上層ではSAP袋体同士が部分的に親水性不織布越しにくっつき合い、体液がSAP袋体を透過する特性が低下するとともに、便槽外への体液の溢れ出しが起こり易くなる傾向がある。
<SAP袋体>
以下、図2を参照しつつ、SAP袋体の具体的な構成について説明する。前述のように、SAP袋体は、親水性不織布から構成された袋内に高吸収性ポリマーを密封した袋体である。
図2(a)に示す第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3は、扁平な.立体形状を有する親水性不織布からなる袋体10と、親水性不織布からなる袋体10の内部に密閉された粒子状の高吸収性ポリマー12と、を含むものである。第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3は、例えば、略長方形の親水性不織布の縁辺を幅(短辺)方向に2つ折りにして重ね合わせ、その内部に高吸収性ポリマー12を充填し、重ね合わせた縁辺から所定幅の領域を接着してシール層11を形成し、内部に高吸収性ポリマー12を密封することにより作製される。シール層11の形成は、例えば、ヒートシール、超音波溶着、ホットメルト系接着剤を用いた接着等により形成できる。なお、図2(a)では、第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3が略同じ形状を有することから便宜上同寸法のように記載しているが、前述したように実際の寸法は異なる。
第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3は、図2(a)に示すように、長辺の寸法a(幅方向寸法)は、第1のSAP袋体1が100mm以上150mm以下の範囲、第2のSAP袋体2が60mm以上120mm以下の範囲、第3のSAP袋体3が30mm以上80mm以下の範囲であり、短辺の寸法b(長手方向寸法)は、第1のSAP袋体1が90mm以上150mm以下の範囲、第2のSAP袋体2が45mm以上110mm以下の範囲、第3のSAP袋体3が9mm以上65mmの範囲である。また、第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3の厚みは特に限定されないが、SAP袋体に対する体液の透過性、通液性等を高める観点等から、第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3ともに、例えば1.0mm以上4.0mm以下の範囲である。
ここで、寸法について、第1のSAP袋体1>第2のSAP袋体2>第3のSAP袋体3とするとき、第1のSAP袋体1と第2のSAP袋体2との寸法差は、例えば、寸法a(幅方向寸法)が30mm以上80mm以下の範囲、寸法b(長手方向寸法)が30mm以上80mm以下の範囲であり、第2のSAP袋体2と第3のSAP袋体3との寸法差は、例えば、寸法a(幅方向寸法)が40mm以上70mm以下の範囲、寸法b(長手方向寸法)が15mm以上80mm以下の範囲であることが好ましい。この実施形態によれば、寸法差による体液吸収性、体液保持性、体液透過性に差を生じ、体液の一部が上層に積層された第1のSAP袋体1に円滑に吸収保持され、体液の他部が中層に積層された第2のSAP袋体2に拾われて吸収保持され、体液の残部が下層に積層された第3のSAP袋体3にきめ細かに補足されて吸収保持される。その結果、第1のSAP袋体1に吸収保持される体液量が増え、主に第1のSAP袋体1の取替により、簡易トイレの体液吸収保持能力を維持することができる。さらに、便槽外部への体液の溢れ出しや、便槽底部での未吸収体液の溜まり等も顕著に抑制される。
第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3は、前述のように、親水性不織布からなる袋体10に高吸収性ポリマー12を密封することで、薄型、軽量かつ全方位からの体液吸収可能であり、簡易トイレ用の吸収材として機能するように構成している。第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3は、使用前にSAPが袋体10から漏出することがなく、それ自体が単独の存在であるため、便槽内での積み重ねや配置が容易である。また、第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3は、体液を全方位から吸収できることから、所定の個数を積み重ねることで、比較的多量の体液を吸収及び保持できる。
袋体10を構成する親水性不織布としては特に限定されず、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、パルプ含有不織布等が挙げられる。これらの不織布は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の合成樹脂からなる繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維等の1種又は2種以上を含んで構成される。これらの中でも、体液吸収性及び強度、柔軟性、成形性等の観点から、エアスルー不織布、パルプ含有不織布等が好ましい。
パルプ含有不織布とは、例えば,米国特許第5284703号明細書に開示されているような、不織布の少なくとも一方の表面にパルプ繊維ウェブを積層したものである。その一例をあげれば、不織布の一方の表面において不織布を構成する繊維とパルプ繊維とが絡み合ってパルプ繊維ウェブが一体化されると共に、パルプ繊維の一部が不織布を厚み方向に突き抜けて他方の面に露出した状態になっており、不織布とパルプ繊維ウェブとが極めて強固に結合し、一体化したものである。ここで、「一体化」とは、吸収性物品を使いきるまでの間に、不織布とパルプ繊維ウェブとが、パルプ含有不織布の機能を低下させる程度に剥離しないことを意味する。前述のパルプ含有不織布は、例えば、不織布に対してパルプ繊維を水流交絡法により吹き付けることにより製造できる。
パルプ含有不織布中の不織布としては特に限定されないが、好ましくはスパンボンド不織布、より好ましくはポリプロピレン繊維を含むスパンボンド不織布、さらに好ましくはポリプロピレン繊維からなるスパンボンド不織布である。不織布の坪量は7g/m以上30g/m以下の範囲であり、パルプ繊維ウェブの坪量は例えば30g/m以上50g/m以下の範囲である。パルプ含有不織布の坪量は、強度や風合い等の観点から、例えば40g/m以上60g/m以下の範囲又は40g/m以上50g/m以下の範囲である。一実施形態では、パルプ繊維ウェブが袋体10の外側を向き、不織布が袋体10の内側を向くように構成される。この構成により、袋体10の吸液性が向上する。
袋体10に密封される高吸収性ポリマー12としては、体液を吸収しかつ逆流を防止できるポリマーを特に制限なく使用でき、例えば、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等が挙げられる。これらの中でも、重量あたりの体液吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。SAPは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。高吸収性ポリマー12としては種々の市販品を特に限定なく使用できる。
第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3の一実施形態は、高吸収性ポリマー12をそのまま袋体10内に密封したものである。第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3の他の実施形態は、高吸収性ポリマー12をティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等のキャリアシートに包んだ状態で袋体10内に密封したものである。このとき、高吸収性ポリマー12をキャリアシート表面に両面テープや接着剤等で固定してもよい。また、高吸収性ポリマー12は粒子状の形態で袋体10内に密閉することが好ましい。高吸収性ポリマー12の粒径は特に限定されないが、例えば中位粒子径として50μm以上600μm以下の範囲である。また、複数の第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3をそれぞれキャリアシートの両面に貼り付けた層を複数積層し、前述の上層、中層、下層を構成してもよい。
第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3の1個当たりの高吸収性ポリマー12の封入量は、それぞれ、例えば9g以上15g以下の範囲、4g以上11g以下の範囲、0.18g以上6g以下の範囲である。高吸収性ポリマー12の封入量を前記の範囲とすれば、上層から下層に向けて体液の一部を吸収し、他部を保持し、残部を下層に伝達する仕組みが円滑に進行し、便槽外への体液の溢れ出し、便槽底部での体液の溜まり等が顕著に抑制される。第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3における、高吸収性ポリマー12の封入量が前述の下限未満及び/又は上限を上回ると、上層から下層に向けて体液の一部を吸収し、他部を保持し、残部を下層に伝達する仕組みのバランスが崩れ、便槽外への体液の溢れ出し、便槽底部での体液の溜まり等が発生し易くなる傾向が不ある。
図2(b)に示すSAP袋体1Aは、第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3の変形例である。SAP袋体1Aは、シール層11に代えて、シール層11と非シール層13とが周方向に交互に形成されている以外は、第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3と同じ構成を有している。非シール層13とは、両側の親水性不織布が接着されていない領域であり、SAP袋体1Aの内部空間と外部空間とは非シール層13を介して連通している。非シール層13の周方向の幅は、内部の高吸収性ポリマー12がSAP袋体1Aの外部に漏出しない範囲とすればよい。なお、SAP袋体1、2は厚みが薄く略平面状に折り畳まれていることから、複数の非シール層13が存在しても、高吸収性ポリマー12の外部への漏出は起こり難い。SAP袋体1Aをこのように構成することにより、体液が全方位からより均一にSAP袋体1A内に導入されるので、ゲルブロッキングが発生する可能性がより一層低減する。
さらに、積層の容易性等を考慮すると、円柱状、三角柱状、四角柱状、六角柱状等の立体形状を有するSAP袋体(不図示)を構成してもよい。例えば、円柱状のSAP袋体は、円柱の高さを長手方向寸法、円柱の底面の円の直径を幅方向寸法とし、扁平状の第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3に準じて構成すればよい。また、多角柱状のSAP袋体は、角柱の高さを長手方向寸法、角柱の底面の多角形が内接する最小円の直径を幅方向寸法とし、扁平状の第1、第2、第3のSAP袋体1、2、3に準じて構成すればよい。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 第1のSAP袋体
2 第2のSAP袋体
3 第3のSAP袋体
1A SAP袋体
10 袋体
11 シール層
12 高吸収性ポリマー
13 非シール層

Claims (6)

  1. 簡易トイレ用吸収材であって、
    寸法の異なる複数の袋体を含み、
    前記袋体は、液透過性の不織布からなる袋中に高吸収ポリマーの粉体が密封されており、
    前記袋体が簡易トイレ内に積層状態で収納されている、簡易トイレ用吸収材。
  2. 前記袋体は、第1のSAP袋体と第2のSAP袋体とを含み、
    前記第1のSAP袋体は長さが100mm以上150mm以下、幅が90mm以150mm以下、前記高吸収ポリマーの含有量が9g/袋以上15g/袋以下であり、
    前記第2のSAP袋体は長さが60mm以上120mm以下、幅が45mm以上110mm以下、前記高吸収ポリマーの含有量が4g/袋以上11g/袋以下であり、
    前記第1のSAP袋体と前記第2のSAP袋体とが前記簡易トイレの上からこの順序に積層されている、請求項1に記載の簡易トイレ用吸収材。
  3. 前記袋体は、前記第1のSAP袋体と前記第2のSAP袋体の他に、さらに第3のSAP袋体を含み、
    前記第3のSAP袋体は長さが30mm以上80mm以下、幅が9mm以上65mm以下、前記高吸収ポリマーの含有量が0.18g/袋以上6g/袋以下であり、前記簡易トイレの最下段に積層されている請求項2に記載の簡易トイレ用吸収材。
  4. 前記第1のSAP袋体、前記第2のSAP袋体、前記第3のSAP袋体の一個当たりの長さ×幅で表される見掛けの面積(mm)が、前記第1のSAP袋体>前記第2のSAP袋体>前記第3の袋である、請求項3に記載の簡易トイレ用吸収材。
  5. 前記第1のSAP袋体、前記第2のSAP袋体、及び前記第3のSAP袋体の前記簡易トイレ内の個数が、前記第1のSAP袋体<前記第2のSAP袋体<前記第3のSAP袋体である、請求項3又は請求項4に記載の簡易トイレ用吸収材。
  6. 前記袋体の高吸収ポリマー1g当たりの0.9%生理食塩水の吸収量が30g以上70g以下である、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の簡易トイレ用吸収材。
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