JP2023093414A - 積層パネル - Google Patents

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【課題】吸音性及び不燃性を両立させることができる積層パネルを提供する。【解決手段】積層パネル1は、多孔質層2と、第1金属層31と、を備える。多孔質層2は、第1面21と、第1面21の反対側の第2面22と、を有し、単位厚さ流れ抵抗が1.0×103N・s/m4以上9.9×107N・s/m4以下であり、多孔度が0.5以上である。第1金属層31は、多孔質層2の第1面21に配置され、開孔率が0.1%以上50%以下であり、孔径D1が2000μm以下である貫通孔310を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、一般に積層パネルに関し、より詳細には多孔質層を備える積層パネルに関する。
特許文献1には、不燃性吸音フォームが開示されている。この不燃性吸音フォームについては、フォームを構成するベースポリマー中に、ベンゾチアジル基を持つ化合物、ベンゾトリアゾール基を持つ化合物、ジフェニルアクリレート基を持つ化合物、及びベンゾフェノン基を持つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以上からなる有機系高減衰剤が含まれている。さらにフォームの一方表面に金属層等からなる表皮層が設けられている。
一方、特許文献2には、防音用被覆材が開示されている。この防音用被覆材については、第一の多孔質フィルムと、一以上の弾性多孔質体層と、第二の多孔質フィルムとが、この順番に積層されている。第一の多孔質フィルム及び第二の多孔質フィルムの開孔率は0.1~5.0%で開孔径は100~1000μmである。
特開2006-218797号公報 特開2019-008160号公報
しかしながら、特許文献1の不燃性吸音フォームは、吸音性について改良の余地がある。一方、特許文献2の防音用被覆材は、不燃性が低いという問題がある。
本開示の目的は、吸音性及び不燃性を両立させることができる積層パネルを提供することにある。
本開示の一態様に係る積層パネルは、多孔質層と、第1金属層と、を備える。前記多孔質層は、第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、単位厚さ流れ抵抗が1.0×10N・s/m以上9.9×10N・s/m以下であり、多孔度が0.5以上である。前記第1金属層は、前記多孔質層の前記第1面に配置され、開孔率が0.1%以上50%以下であり、孔径が2000μm以下である貫通孔を有する。
本開示によれば、吸音性及び不燃性を両立させることができる。
図1は、第1実施形態に係る積層パネルを示す概略断面図である。 図2は、同上の積層パネルの一方の面の一部を示す図である。 図3は、第2実施形態に係る積層パネルを示す概略断面図である。 図4は、第3実施形態に係る積層パネルを示す概略断面図である。 図5は、第4実施形態に係る積層パネルを示す概略断面図である。 図6Aは、第5実施形態に係る積層パネルを示す概略断面図である。図6Bは、第5実施形態の変形例に係る積層パネルを示す概略断面図である。 図7Aは、第6実施形態に係る積層パネルを示す概略断面図である。図7Bは、第6実施形態の変形例に係る積層パネルを示す概略断面図である。 図8は、音圧測定装置を示す概略断面図である。
1.概要
本実施形態に係る積層パネル1は、例えば、建物の天井及び壁等に用いられる。建物には、小型の建物と、大型の建物と、が含まれる。小型の建物としては、特に限定されないが、例えば、住宅及びオフィス等が挙げられる。大型の建物としては、特に限定されないが、例えば、体育館、ホール、ショッピングモール、工場、及び学校等が挙げられる。
積層パネル1は、例えば、天井パネル及び壁パネルとして軽量鉄骨(LGS)等の下地に取り付けられる。上述のように、積層パネル1は、各種建物に用いられるため、吸音性及び不燃性が求められる。
しかしながら、上述のように、特許文献1の不燃性吸音フォームは、吸音性について改良の余地がある。特に低音域の吸音性が低い。その原因の1つは、不燃性吸音フォームの一方表面に設けられた金属層等からなる表皮層にある、と本発明者らは考えている。
一方、特許文献2の防音用被覆材は、不燃性が低いという問題がある。その原因の1つは、一以上の弾性多孔質体層の両面に積層された第一の多孔質フィルム及び第二の多孔質フィルムにある、と本発明者らは考えている。
そこで、本発明者らは、吸音性及び不燃性を両立させるべく鋭意研究を続けた結果、以下のような積層パネル1を開発した。
すなわち、本実施形態に係る積層パネル1は、多孔質層2と、第1金属層31と、を備える(図1参照)。多孔質層2は、第1面21と、第1面21の反対側の第2面22と、を有する。多孔質層2の単位厚さ流れ抵抗が1.0×10N・S/m以上9.9×10N・s/m以下である。多孔質層2の多孔度が0.5以上である。第1金属層31は、多孔質層2の第1面21に配置され、開孔率が0.1%以上50%以下であり、孔径D1が2000μm以下である貫通孔310を有する。
このように、多孔質層2が所定の単位厚さ流れ抵抗及び多孔度を有し、第1金属層31が所定の開孔率及び所定の孔径D1の貫通孔310を有することによって、主に吸音性を積層パネル1に付与し得る。また第1金属層31が多孔質層2の表面に配置されていることによって、主として不燃性を積層パネル1に付与し得る。
したがって、本実施形態によれば、吸音性及び不燃性を両立させることができる。
2.詳細
(1)第1実施形態
以下、第1実施形態に係る積層パネル1について、図面を参照して説明する。説明の都合上、相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸を図示したが、これらは実体を伴わない。なお、積層パネル1の厚さ方向はZ軸方向である。本明細書ではZ軸方向から見ることを平面視という。平面視での積層パネル1は、X軸方向及びY軸方向に延びる矩形状をなしている。この場合の積層パネル1のX軸方向の辺の長さ及びY軸方向の辺の長さは、特に限定されないが、例えば、0.3m以上2.0m以下である。X軸方向の辺の長さ及びY軸方向の辺の長さは、同じでも異なってもよい。
図1に示すように、積層パネル1は、多孔質層2と、第1金属層31と、を備える。
<多孔質層>
多孔質層2は、多数の気泡をもつ層である。気泡には、連続気泡と、独立気泡と、が含まれる。本実施形態に係る積層パネル1の多孔質層2は、少なくとも連続気泡をもつ層である。
ここで、連続気泡は、複数の微細な孔がつながって連続して存在する気泡である。吸音性及び柔軟性の観点では、連続気泡が有利である。多孔質層2が連続気泡をもつ場合、多孔質層2への入射音が連続気泡内で拡散することで、入射音のエネルギーの多くが熱エネルギーとして失われ、多孔質層2からの反射音が小さくなるからである。
一方、独立気泡は、複数の微細な孔がつながっておらず独立して存在する気泡である。断熱性及び剛性の観点では、独立気泡が有利である。
多孔質層2は、発泡樹脂層、及び繊維層の少なくともいずれかを含む。
発泡樹脂層としては、特に限定されないが、例えば、ポリウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリスチレン発泡体、フェノール樹脂発泡体、メラミン樹脂発泡体、及び塩化ビニル発泡体等のプラスチック発泡体が挙げられる。
上記に列挙した発泡樹脂層の中では、特にポリウレタン発泡体が好ましい。その理由としては、所望の単位厚さ流れ抵抗を有する多孔質層2が得られやすい点、自己接着性を有する点、及びコスト面で有利な点等が挙げられる。
ポリウレタン発泡体は、軟質ウレタンフォーム、半硬質ウレタンフォーム、及び硬質ウレタンフォームに分類される。これらは、例えば、次のようにして区別することができる。すなわち、ポリウレタン発泡体に厚さが変化するまで力を加えた後、その力を取り除く。元の厚さに復元するものが軟質ウレタンフォームである。一方、元の厚さに復元しないものが半硬質ウレタンフォーム及び硬質ウレタンフォームである。半硬質ウレタンフォームは、軟質ウレタンフォームと硬質ウレタンフォームとの間の中間的な素材である。したがって、半硬質ウレタンフォームは、硬質ウレタンフォームに比べて、元の厚さに近い厚さにまで復元する。
軟質ウレタンフォーム、半硬質ウレタンフォーム、及び硬質ウレタンフォームの中では、半硬質ウレタンフォーム及び硬質ウレタンフォームが好ましい。その理由は、半硬質ウレタンフォーム及び硬質ウレタンフォームは、小さな力が加わるだけであれば、厚さが変化しにくいため、多孔質層2以外の層(本実施形態では第1金属層31)に打痕等の傷が付きにくくなるからである。また軟質ウレタンフォームに比べて、半硬質ウレタンフォーム及び硬質ウレタンフォームは型崩れしにいため、積層パネル1の外周端部が加工しやすくなるからである。さらに軟質ウレタンフォームに比べて、半硬質ウレタンフォーム及び硬質ウレタンフォームは取り回し性が高い。
一般的な軟質ウレタンフォームは通気抵抗が低く、連続気泡率の目安である多孔度が高く、吸音特性には有利であるが、圧縮弾性率が0.1MPa程度と低く、パネル形状にした場合の剛性が低い。例えば、トラスコ社製の一般的な軟質ウレタンフォームが該当し得る。
一方、一般的な硬質ウレタンフォームは圧縮弾性率が1.9MPa程度と高く、パネル形状にした場合の剛性は備えるが、通気抵抗が高く、連続気泡率の目安である多孔度が低く、吸音特性上は不利である。例えば、アキレス社製の一般的な硬質ウレタンフォームが該当し得る。
すなわち、圧縮弾性率を上げようとすると通気抵抗が高くなり、多孔度が低下する。反対に通気抵抗を下げて、多孔度を上げようとすると、圧縮弾性率は低くなる。このように、圧縮弾性率及び通気抵抗と、多孔度との関係は、トレードオフの関係になる。
そのため、本実施形態の多孔質層2は、パネルとしての剛性を考慮すると、単位厚さ流れ抵抗が1.0×10N・s/m以上9.9×10N・s/m以下であり、多孔度が0.5以上であり、かつ、圧縮弾性率が0.5MPa以上3.0MPa以下である半硬質又は硬質のウレタンフォームを用いることが好ましい。圧縮弾性率は、より好ましくは0.9MPa以上2.5MPa以下である。
一方、繊維層は、合成繊維、生分解繊維、天然繊維、無機繊維、低融点熱可塑性繊維、及び再生繊維の少なくともいずれかの繊維を含む層である。
合成繊維としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、及びアセテート繊維等が挙げられる。
生分解繊維(ポリ乳酸繊維)としては、特に限定されないが、例えば、とうもろこし及びサトウキビ等の植物から抽出された澱粉を含む繊維等が挙げられる。
天然繊維としては、特に限定されないが、例えば、パルプ、木綿、ヤシ繊維、麻繊維、竹繊維、及びケナフ繊維等が挙げられる。
無機繊維としては、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、及びセラミック繊維等が挙げられる。
低融点熱可塑性繊維としては、融点が180℃以下である熱可塑性繊維であれば、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリウレタン繊維、ポリエステル繊維、ポリエステル共重合体繊維、ポリアミド繊維、及びポリアミド共重合体繊維等が挙げられる。上記のポリオレフィン系繊維としては、融点が180℃以下であれば、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及びエチレン-エチルアクリレート共重合体等が挙げられる。
再生繊維としては、特に限定されないが、例えば、上述の合成繊維、生分解繊維、天然繊維、無機繊維、及び低融点熱可塑性繊維の少なくともいずれかの繊維を使用した繊維製品のスクラップを解繊して得られた繊維等が挙げられる。
繊維層は、例えば、上記に列挙した繊維の少なくともいずれかをニードルパンチング法により絡ませて結合することによって形成することができる。
多孔質層2は、不燃性の観点から、難燃剤を含んでいてもよい。難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、無機系難燃剤、リン系難燃剤、及びハロゲン系難燃剤等が挙げられる。
図1に示すように、多孔質層2は、第1面21と、第2面22と、を有する。第1面21は、Z軸負の向きに向いている。第2面22は、第1面21の反対側の面である。第2面22は、Z軸正の向きに向いている。例えば、積層パネル1を天井パネルとして用いる場合には、第1面21は下を向き、第2面22は上を向く。また積層パネル1を壁パネルとして用いる場合には、第1面21は屋内側を向き、第2面22は屋外側を向く。
本実施形態では、多孔質層2は、所定の単位厚さ流れ抵抗を有する。ここで、多孔質層2の単位厚さ流れ抵抗とは、ISO9053に規定されたDC法により求めた単位厚さ流れ抵抗を意味する。単位厚さ流れ抵抗は、多孔質層2に空気を流したときの多孔質層2中の空気の流れにくさを表す。多孔質層2の単位厚さ流れ抵抗が大きくなるほど、空気伝搬音が伝わりにくくなる。
具体的には、本実施形態では、多孔質層2の単位厚さ流れ抵抗は1.0×10N・s/m以上9.9×10N・s/m以下、好ましくは1.0×10N・s/m以上9.9×10N・s/m、より好ましくは1.0×10N・s/m以上9.9×10N・s/mである。
多孔質層2の単位厚さ流れ抵抗が1.0×10N・s/m未満であると、多孔質層2内での音の減衰が小さくなるため、積層パネル1の吸音性が低下するおそれがある。
一方、多孔質層2の単位厚さ流れ抵抗が9.9×10N・s/mを超えると、空気が多孔質層2内に入りにくくなるので、積層パネル1の吸音性が低下するおそれがある。
さらに本実施形態では、多孔質層2は、所定の多孔度(空隙率)を有する。ここで、多孔質層2の多孔度は、以下の式(1)により算出することができる。なお、多孔度が大きくなるほど多孔質層2に連続気泡が含まれやすくなり、多孔度が小さくなるほど多孔質層2に独立気泡が含まれやすくなる。
Figure 2023093414000002
具体的には、本実施形態では、多孔質層2の多孔度は0.5以上1未満、好ましくは0.7以上1未満、より好ましくは0.8以上1未満である。
多孔質層2の多孔度が0.5未満であると、積層パネル1の吸音性が低下するおそれがある。吸音性が低下する理由は、多孔質層2全体に占める気泡の全容積が小さすぎて、多孔質層2への入射音が多孔質層2内で十分に拡散されないためであると考えられる。なお、多孔質層2の多孔度が1以上になることは実際上あり得ない。
本実施形態では、多孔質層2の面密度(見掛け密度又は嵩密度)は、平面視での多孔質層2の単位面積(1m)当たりの質量を意味する。多孔質層2の面密度は、好ましくは10kg/m以上60kg/m以下、より好ましくは20kg/m以上40kg/m以下である。
多孔質層2の面密度が10kg/m以上であることで、積層パネル1の吸音性を高めることができる。さらに積層パネル1の強度を確保することができる。一方、多孔質層2の面密度が60kg/m以下であることで、積層パネル1に軽量性を付与することができる。このように、多孔質層2の面密度が10kg/m以上60kg/m以下であることにより、強度を確保しながら、積層パネル1に吸音性及び軽量性を付与することができる。
<第1金属層>
第1金属層31は、金属を含む層である。金属としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、ステンレス(SUS)、鉄、銅、銀、ニッケル、及びチタン等が挙げられる。
第1金属層31は、多孔質層2の第1面21に配置されている。具体的には、第1金属層31は、多孔質層2の第1面21に直接又は間接的に接着されている。なお、第1金属層31が多孔質層2の第1面21に間接的に接着されているとは、第1金属層31と多孔質層2の第1面21との間にこれら以外の部材が介在してもよいことを意味する。上記の部材としては、特に限定されないが、例えば、後述の第1ガラス繊維層41(図4参照)、及び接着剤等が挙げられる。
第1金属層31を多孔質層2の第1面21に接着する場合には、接着剤、粘着剤及び粘着テープのいずれを用いてもよい。接着剤としては、特に限定されないが、例えば、ホットメルト(HM)接着剤、及びポリエチレン(PE)接着剤等が挙げられる。接着剤の形態としては、特に限定されないが、例えば、液体、粉末、及びフィルム等が挙げられる。粘着テープとしては、特に限定されないが、例えば、両面テープ等が挙げられる。
特に平面視において蜘蛛の巣状をなす接着シートを用いると、第1金属層31と多孔質層2とを、面接着ではなく、点接着させることができる。つまり、第1金属層31と多孔質層2とを部分的に接着させることができる。
通常の接着シート(厚さ方向に非貫通)であっても、第1金属層31と多孔質層2とを部分的に接着させることができる。すなわち、接着シートを第1金属層31(又は多孔質層2)に貼り、接着シートに有孔加工を行った後に、接着シートに多孔質層2(又は第1金属層31)を貼り合わせることで、第1金属層31と多孔質層2とを、面接着ではなく、点接着させることができる。
また第1金属層31を多孔質層2の第1面21に接着する場合には、接着剤、粘着剤及び粘着テープのいずれを用いなくてもよい。接着剤等を使用しない接着方法としては、例えば、自己接着性発泡材料を用いた方法、及びフレームラミネート法等が挙げられる。これらの方法は、接着剤等を使用しないので簡便であり、好ましい。
自己接着性発泡材料を用いた方法について説明する。自己接着性発泡材料は、発泡成形する際などに自己接着性を発現し得る材料である。自己接着性発泡材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリウレタン等が挙げられる。自己接着性発泡材料を第1金属層31の表面に接触するように発泡させることによって、多孔質層2の形成と、多孔質層2の第1面21への第1金属層31の接着とを行うことができる。
フレームラミネート法について説明する。この方法ではまず多孔質層2を形成し、次に多孔質層2の第1面21を炎であぶり、溶融した第1面21に第1金属層31を重ねて接着(溶着)する。
上述の自己接着性発泡材料を用いた方法は、接着剤等を用いた方法及びフレームラミネート法と異なり、接着剤等の塗布及び炎による加熱等の加工が不要である。また自己接着性発泡材料を用いた方法は、接着剤等を用いた方法及びフレームラミネート法に比べて、多孔質層2の形成と、多孔質層2及び第1金属層31の接着との間の時間差を小さくできる。したがって、自己接着性発泡材料を用いた方法は、接着剤等を用いた方法及びフレームラミネート法に比べて、より好ましい。
図2に示すように、第1金属層31は、複数の貫通孔310を有する。貫通孔310は、第1金属層31を厚さ方向に貫通する孔である。このように、第1金属層31が貫通孔310を有することで、吸音性を積層パネル1に付与し得る。
本実施形態では、複数の貫通孔310は、XY平面内において四角格子状に配列されている。すなわち、複数の貫通孔310は、一定のピッチPxでX軸方向に並び、一定のピッチPyでY軸方向に並んでいる。ピッチPx及びピッチPyは、それぞれX軸方向及びY軸方向に隣り合う貫通孔310の中心間距離である。ピッチPx及びピッチPyは、同じでも異なってもよい。なお、複数の貫通孔310のXY平面内での配列としては、四角格子状に限定されず、この他に例えば千鳥格子状等が挙げられる。
本実施形態では、平面視での貫通孔310の形状は円形であるが、円形以外の形状でもよい。円形以外の形状としては、特に限定されないが、例えば、楕円形、角丸長方形、及び多角形等が挙げられる。複数の貫通孔310の平面視での形状は、単一の形状に揃っていてもよいし(図2参照)、揃っていなくてもよい。
貫通孔310の孔径D1は、平面視での貫通孔310の形状が円形であれば、その直径を意味し、平面視での貫通孔310の形状が円形以外の形状であれば、その最大の差し渡し長さを意味する。なお、平面視での貫通孔310の形状が円形以外の形状であれば、その中心は、最大の差し渡し長さの中点を意味する。
本実施形態では、貫通孔310の孔径D1は2000μm(2mm)以下、好ましくは50μm以上1500μm以下、より好ましくは200μm以上1000μm(1mm)以下、さらに好ましくは200μm以上600μm以下である。貫通孔310の孔径D1が2000μmを超えると、積層パネル1の吸音性及び不燃性が悪化するおそれがある。複数の貫通孔310の孔径D1は、揃っていてもよいし(図2参照)、ばらついていてもよい。
第1金属層31の開孔率は0.1%以上50%以下、好ましくは0.1%以上30%以下、より好ましくは0.1%以上15%以下、さらに好ましくは1%以上15%以下である。第1金属層31の開孔率が0.1%未満であると、積層パネル1の吸音性が低下するおそれがある。一方、第1金属層31の開孔率が50%を超えると、積層パネル1の不燃性が低下するおそれがある。なお、第1金属層31の開孔率は、平面視での第1金属層31の面積に対する全ての貫通孔310の面積の占める割合(百分率)を意味する。
第1金属層31の厚さT31は、好ましくは7μm以上200μm以下、より好ましくは30μm以上100μm以下である。第1金属層31の厚さT31が7μm以上であることで、積層パネル1の不燃性を確保することができる。一方、第1金属層31の厚さT31が200μm以下であることで、積層パネル1に軽量性を付与することができる。
<積層パネルの厚さ>
積層パネル1の厚さは、好ましくは3mm以上40mm以下、より好ましくは4mm以上20mm以下、さらに好ましくは5mm以上15mm以下である。ここで、積層パネル1の厚さとは、積層パネル1全体の厚さを意味する。本実施形態では、積層パネル1の厚さは、第1金属層31の厚さT31、及び多孔質層2の厚さT2を合計した厚さである。
積層パネル1の厚さが3mm以上であることで、積層パネル1の吸音性及び不燃性を両立させやすくなる。一方、積層パネル1の厚さが40mm以下であることで、積層パネル1に軽量性を付与しやすくなる。
<作用効果>
本実施形態に係る積層パネル1によれば、吸音性及び不燃性を両立させることができる。
主に吸音性は、多孔質層2が所定の単位厚さ流れ抵抗及び多孔度を有し、第1金属層31が所定の開孔率及び所定の孔径D1の貫通孔310を有することによって、積層パネル1に付与され得る。
ここで、人間の耳に感じる音の周波数(可聴範囲)は、個人差があるが、約20Hz以上20000Hz(20kHz)以下である。可聴範囲は、低音域(約20Hz以上150Hz未満)、中音域(150Hz以上4000Hz未満)、及び高音域(4000Hz以上)に分類される。なお、各音域の周波数帯域は目安である。特許文献1の不燃性吸音フォームでは、低音域の吸音性が低い。しかし、本実施形態に係る積層パネル1では、可聴範囲全体にわたって吸音性を高めることができる。特に本実施形態に係る積層パネル1は、中音域の吸音性が高い。なお、吸音性は、残響室法吸音率試験(例えばJIS A1409)により評価することができる。
また主に不燃性は、第1金属層31が多孔質層2の表面に配置されていることによって、積層パネル1に付与され得る。
ここで、建築基準法には、防火材料として、難燃材料、準不燃材料、及び不燃材料が規定されている。第1金属層31は、上記の防火材料に該当し得る。
さらに本実施形態に係る積層パネル1は、上述のように、厚さを40mm以下、又は20mm以下と薄くすることができる。このように、厚さを薄くすることができるにもかかわらず、吸音性及び不燃性を両立させることができる点が、本実施形態に係る積層パネル1の利点である。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態に係る積層パネル1について、図面を参照して説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同様の構成要素には第1実施形態と同一の符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
図3に示すように、第2実施形態に係る積層パネル1は、第2金属層32を更に備える点で、第1実施形態に係る積層パネル1と相違する。
<第2金属層>
第2金属層32は、第1金属層31と同様に、金属を含む層である。金属としては、第1金属層31に含まれる金属と同様の金属が挙げられる。なお、第2金属層32に含まれる金属は、第1金属層31に含まれる金属と同じでも異なってもよい。
第2金属層32は、多孔質層2の第2面22に配置されている。具体的には、第2金属層32は、多孔質層2の第2面22に直接又は間接的に接着されている。第2金属層32の多孔質層2の第2面22への接着方法は、第1金属層31の多孔質層2の第1面21への接着方法と同様である。
本実施形態では、第2金属層32は、貫通孔を有しない。この場合の貫通孔は、第2金属層32を厚さ方向に貫通する孔を意味する。このように、第2金属層32が貫通孔を有しないことによって、火災時などにおいて炎の通り抜けが抑制される。すなわち、Z軸正の向きから負の向きへの炎の通り抜け、及びZ軸負の向きから正の向きへの炎の通り抜けを、第2金属層32によって遮断することができる。したがって、積層パネル1の不燃性を向上させることができる。
第2金属層32の厚さT32は、好ましくは7μm以上200μm以下、より好ましくは10μm以上100μm以下である。第2金属層32の厚さT32が7μm以上であることで、積層パネル1の不燃性を確保することができる。一方、第2金属層32の厚さT32が200μm以下であることで、積層パネル1に軽量性を付与することができる。なお、第2金属層32の厚さT32は、同一の積層パネル1における第1金属層31の厚さT31と同じでも異なってもよい。
<積層パネルの厚さ>
積層パネル1の厚さは、好ましくは3mm以上40mm以下、より好ましくは4mm以上20mm以下、さらに好ましくは5mm以上15mm以下である。ここで、積層パネル1の厚さとは、積層パネル1全体の厚さを意味する。本実施形態では、積層パネル1の厚さは、第1金属層31の厚さT31、第2金属層32の厚さT32、及び多孔質層2の厚さT2を合計した厚さである。
積層パネル1の厚さが3mm以上であることで、積層パネル1の吸音性及び不燃性を両立させやすくなる。一方、積層パネル1の厚さが40mm以下であることで、積層パネル1に軽量性を付与しやすくなる。
<作用効果>
本実施形態に係る積層パネル1は、第1実施形態に係る積層パネル1と同様の効果を奏する。さらに本実施形態に係る積層パネル1によれば、第1金属層31及び第2金属層32が多孔質層2の両面に配置されていることによって、不燃性を更に向上させることができる。第2金属層32も、建築基準法に規定された防火材料に該当し得るからである。
(3)第3実施形態
次に、第3実施形態に係る積層パネル1について、図面を参照して説明する。第3実施形態では、第1及び第2実施形態と同様の構成要素には第1及び第2実施形態と同一の符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
図4に示すように、第3実施形態に係る積層パネル1は、第1ガラス繊維層41を更に備える点で、第2実施形態に係る積層パネル1と相違する。
<第1ガラス繊維層>
第1ガラス繊維層41は、ガラス繊維を含む層である。第1ガラス繊維層41としては、特に限定されないが、例えば、ガラスペーパー(ガラス不織布)及びガラスクロス(ガラス布)等が挙げられる。ガラスクロスの織り方としては、特に限定されないが、例えば、平織等が挙げられる。第1ガラス繊維層41は、樹脂を更に含んでもよい。樹脂は、特に限定されない。
第1ガラス繊維層41は、多孔質層2と第1金属層31との間に配置されている。つまり、第1ガラス繊維層41は、多孔質層2及び第1金属層31に接着されている。第1ガラス繊維層41を多孔質層2及び第1金属層31に接着する場合には、上述の接着剤、粘着剤及び粘着テープのいずれを用いてもよい。
特に多孔質層2と第1ガラス繊維層41とは部分的に接着されていることが好ましい。これにより、積層パネル1の吸音性が低下しにくくなる。なお、多孔質層2と第1ガラス繊維層41との部分的な接着は、上述の多孔質層2と第1金属層31との部分的な接着と同様に行うことができる。
積層パネル1が第1ガラス繊維層41を備える場合には、第1金属層31と第1ガラス繊維層41とは部分的に接着されていることが好ましい。これにより、積層パネル1の吸音性が低下しにくくなる。なお、第1金属層31と第1ガラス繊維層41との部分的な接着は、上述の多孔質層2と第1金属層31との部分的な接着と同様に行うことができる。
好ましくは、第1ガラス繊維層41が、複数の貫通孔410を有する。貫通孔410は、第1ガラス繊維層41を厚さ方向に貫通する孔である。貫通孔410は、例えば、パンチング等のプレス加工、針ロール等を用いたロール加工、及びレーザ加工等の適宜の方法により形成することができる。
第1ガラス繊維層41がガラスクロスである場合には、バスケットホールが貫通孔410となり得る。したがって、この場合には、第1ガラス繊維層41に別途、貫通孔410を形成しなくてもよい。なお、バスケットホールとは、ガラスクロスを厚さ方向から見たときにガラス糸で囲まれ、ガラス糸が存在しない部分を意味する。
複数の貫通孔410のXY平面内での配列は、複数の貫通孔310のXY平面内での配列に関する説明と同様である。なお、複数の貫通孔410のXY平面内での配列と、複数の貫通孔310のXY平面内での配列とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
積層パネル1の厚さ方向において、第1ガラス繊維層41の貫通孔410の位置と、第1金属層31の貫通孔310の位置とは、一致しても一致していなくてもよい。本実施形態では一致しているので、貫通孔410及び貫通孔310は連通している。
平面視での貫通孔410の形状は、平面視での貫通孔310の形状に関する説明と同様である。なお、平面視での貫通孔410の形状と、平面視での貫通孔310の形状とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
貫通孔410の孔径は、貫通孔310の孔径D1に関する説明と同様である。なお、貫通孔410の孔径と、貫通孔310の孔径D1とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
第1ガラス繊維層41の開孔率は、第1金属層31の開孔率の説明と同様である。なお、第1ガラス繊維層41の開孔率と、第1金属層31の開孔率とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
<積層パネルの厚さ>
本実施形態に係る積層パネル1の厚さは、第1及び第2実施形態と同様に、好ましくは3mm以上40mm以下、より好ましくは4mm以上20mm以下、さらに好ましくは5mm以上15mm以下である。本実施形態では、積層パネル1の厚さは、第1金属層31の厚さT31、第2金属層32の厚さT32、多孔質層2の厚さT2、及び第1ガラス繊維層41の厚さT41を合計した厚さである。
<作用効果>
本実施形態に係る積層パネル1は、第1及び第2実施形態に係る積層パネル1と同様の効果を奏する。特に本実施形態に係る積層パネル1によれば、第1ガラス繊維層41を備えることで、不燃性を更に向上させることができる。また第1ガラス繊維層41によって積層パネル1の寸法安定性も向上させることができる。さらに第1ガラス繊維層41が貫通孔410を有することで、吸音性を更に向上させることができる。
(4)第4実施形態
次に、第4実施形態に係る積層パネル1について、図面を参照して説明する。第4実施形態では、第1~第3実施形態と同様の構成要素には第1~第3実施形態と同一の符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
図5に示すように、第4実施形態に係る積層パネル1は、第2ガラス繊維層42を更に備える点で、第3実施形態に係る積層パネル1と相違する。
<第2ガラス繊維層>
第2ガラス繊維層42は、第1ガラス繊維層41と同様に、ガラス繊維を含む層である。第2ガラス繊維層42としては、第1ガラス繊維層41と同様のものが挙げられる。
第2ガラス繊維層42は、多孔質層2と第2金属層32との間に配置されている。つまり、第2ガラス繊維層42は、多孔質層2及び第2金属層32に接着されている。第2ガラス繊維層42を多孔質層2及び第2金属層32に接着する場合には、上述の接着剤、粘着剤及び粘着テープのいずれを用いてもよい。
多孔質層2と第2ガラス繊維層42とが部分的に接着されていることが好ましい。これにより、積層パネル1の吸音性が低下しにくくなる。なお、多孔質層2と第2ガラス繊維層42との部分的な接着は、上述の多孔質層2と第1金属層31との部分的な接着と同様に行うことができる。
積層パネル1が第2ガラス繊維層42を備える場合には、第2金属層32と第2ガラス繊維層42とは部分的に接着されていることが好ましい。これにより、積層パネル1の吸音性が低下しにくくなる。なお、第2金属層32と第2ガラス繊維層42との部分的な接着は、上述の多孔質層2と第1金属層31との部分的な接着と同様に行うことができる。
他方、第2金属層32が貫通孔を有しない場合には、多孔質層2と第2ガラス繊維層42とは全面的に接着されていることが好ましい。これにより、積層パネル1の剛性を向上させることができる。この場合、第2金属層32及び第2ガラス繊維層42も全面的に接着されていることが好ましい。これにより、積層パネル1の剛性を更に向上させることができる。
本実施形態では、第2ガラス繊維層42は、貫通孔を有しない。この場合の貫通孔は、第2ガラス繊維層42を厚さ方向に貫通する孔を意味する。このように、第2ガラス繊維層42が貫通孔を有しないことによって、火災時などにおいて炎の通り抜けが抑制される。すなわち、Z軸正の向きから負の向きへの炎の通り抜け、及びZ軸負の向きから正の向きへの炎の通り抜けを、第2ガラス繊維層42によって遮断することができる。したがって、積層パネル1の不燃性を向上させることができる。
<積層パネルの厚さ>
本実施形態に係る積層パネル1の厚さは、第1~第3実施形態と同様に、好ましくは3mm以上40mm以下、より好ましくは4mm以上20mm以下、さらに好ましくは5mm以上15mm以下である。本実施形態では、積層パネル1の厚さは、第1金属層31の厚さT31、第2金属層32の厚さT32、多孔質層2の厚さT2、第1ガラス繊維層41の厚さT41及び第2ガラス繊維層42の厚さT42を合計した厚さである。
<作用効果>
本実施形態に係る積層パネル1は、第1~第3実施形態に係る積層パネル1と同様の効果を奏する。特に本実施形態に係る積層パネル1によれば、第2ガラス繊維層42を備えることで、不燃性を更に向上させることができる。また第2ガラス繊維層42によって積層パネル1の寸法安定性も向上させることができる。さらに第2ガラス繊維層42が貫通孔を有しないことで、不燃性を更に向上させることができる。
(5)第5実施形態
次に、第5実施形態に係る積層パネル1について、図面を参照して説明する。第5実施形態では、第1~第4実施形態と同様の構成要素には第1~第4実施形態と同一の符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
図6Aに示すように、第5実施形態に係る積層パネル1は、第3ガラス繊維層43を更に備える点で、第4実施形態に係る積層パネル1と相違する。なお、第3ガラス繊維層43の代わりに加飾シート(図示省略)であってもよい。
<第3ガラス繊維層>
第3ガラス繊維層43は、第1ガラス繊維層41と同様に、ガラス繊維を含む層である。第3ガラス繊維層43としては、第1ガラス繊維層41と同様のものが挙げられる。
第3ガラス繊維層43は、第1金属層31の多孔質層2と反対側の面に配置されている。換言すれば、第3ガラス繊維層43は、第1金属層31の第1ガラス繊維層41と反対側の面に配置されている。このように、第3ガラス繊維層43と第1ガラス繊維層41との間に第1金属層31が介在している。第3ガラス繊維層43は、第1金属層31に接着されている。第3ガラス繊維層43を第1金属層31に接着する場合には、上述の接着剤、粘着剤及び粘着テープのいずれを用いてもよい。
好ましくは、第3ガラス繊維層43は、第1ガラス繊維層41と同様に、複数の貫通孔430を有する。貫通孔430は、第3ガラス繊維層43を厚さ方向に貫通する孔である。貫通孔430は、例えば、パンチング等のプレス加工、針ロール等を用いたロール加工、及びレーザ加工等の適宜の方法により形成することができる。
第3ガラス繊維層43がガラスクロスである場合には、バスケットホールが貫通孔430となり得る。したがって、この場合には、第3ガラス繊維層43に別途、貫通孔430を形成しなくてもよい。
複数の貫通孔430のXY平面内での配列は、複数の貫通孔310のXY平面内での配列に関する説明と同様である。なお、複数の貫通孔430のXY平面内での配列と、複数の貫通孔310のXY平面内での配列とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
積層パネル1の厚さ方向において、第3ガラス繊維層43の貫通孔430の位置と、第1金属層31の貫通孔310の位置とは、一致しても一致していなくてもよい。本実施形態では一致しているので、貫通孔430、貫通孔310及び貫通孔410は連通している。
平面視での貫通孔430の形状は、平面視での貫通孔310の形状に関する説明と同様である。なお、平面視での貫通孔430の形状と、平面視での貫通孔310の形状とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
貫通孔430の孔径は、貫通孔310の孔径D1に関する説明と同様である。なお、貫通孔430の孔径と、貫通孔310の孔径D1とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
第3ガラス繊維層43の開孔率は、第1金属層31の開孔率の説明と同様である。なお、第3ガラス繊維層43の開孔率と、第1金属層31の開孔率とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
<加飾シート>
加飾シートは、積層パネル1を装飾するためのシートである。加飾シートは、特に限定されない。加飾シートは、第3ガラス繊維層43の代わりに、第1金属層31に接着される。接着手段は、特に限定されない。加飾シートは、第1金属層31と同様の貫通孔を有していてもよい。積層パネル1が加飾シートを備えることにより、積層パネル1の意匠性を高めることができる。
<積層パネルの厚さ>
本実施形態に係る積層パネル1の厚さは、第1~第4実施形態と同様に、好ましくは3mm以上40mm以下、より好ましくは4mm以上20mm以下、さらに好ましくは5mm以上15mm以下である。本実施形態では、積層パネル1の厚さは、第1金属層31の厚さT31、第2金属層32の厚さT32、多孔質層2の厚さT2、第1ガラス繊維層41の厚さT41、第2ガラス繊維層42の厚さT42及び第3ガラス繊維層43の厚さT43を合計した厚さである。
<作用効果>
本実施形態に係る積層パネル1は、第1~第4実施形態に係る積層パネル1と同様の効果を奏する。特に本実施形態に係る積層パネル1によれば、第3ガラス繊維層43を備えることで、不燃性を更に向上させることができる。また第3ガラス繊維層43によって積層パネル1の寸法安定性も向上させることができる。さらに第3ガラス繊維層43が貫通孔430を有することで、吸音性を更に向上させることができる。
<変形例>
図6Bは、本実施形態の変形例に係る積層パネル1を示す。変形例では、多孔質層2が非貫通孔23を有する。非貫通孔23は、第1面21において開口している。非貫通孔23の形状は円錐であるが、円錐以外の形状でもよい。円錐以外の形状としては、特に限定されないが、例えば、角錐、円柱、及び角柱等が挙げられる。非貫通孔23は、貫通孔410、貫通孔310及び貫通孔430と連通している。非貫通孔23は、例えば、ロール加工、及びレーザ加工等の適宜の方法により形成することができる。
変形例では、多孔質層2が非貫通孔23を有することで、より多くの連続気泡が非貫通孔23の内面において開口し得る。そのため、多孔質層2が非貫通孔23を有しない場合に比べて、音が多孔質層2内に入射して拡散しやすくなる。したがって、吸音性を更に向上させることができる。
(6)第6実施形態
次に、第6実施形態に係る積層パネル1について、図面を参照して説明する。第6実施形態では、第1~第5実施形態と同様の構成要素には第1~第5実施形態と同一の符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
図7Aに示すように、第6実施形態に係る積層パネル1は、第2金属層32が貫通孔320を有し、かつ第2ガラス繊維層42が貫通孔420を有する点で、第6実施形態に係る積層パネル1と相違する。
<第2金属層>
第2金属層32は、複数の貫通孔320を有する。貫通孔320は、第2金属層32を厚さ方向に貫通する孔である。
複数の貫通孔320のXY平面内での配列は、複数の貫通孔310のXY平面内での配列に関する説明と同様である。なお、複数の貫通孔320のXY平面内での配列と、複数の貫通孔310のXY平面内での配列とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
積層パネル1の厚さ方向において、第2金属層32の貫通孔320の位置と、第1金属層31の貫通孔310の位置とは、一致しても一致していなくてもよい(本実施形態では一致)。
平面視での貫通孔320の形状は、平面視での貫通孔310の形状に関する説明と同様である。なお、平面視での貫通孔320の形状と、平面視での貫通孔310の形状とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
貫通孔320の孔径は、貫通孔310の孔径D1に関する説明と同様である。なお、貫通孔320の孔径と、貫通孔310の孔径D1とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
第2金属層32の開孔率は、第1金属層31の開孔率の説明と同様である。なお、第2金属層32の開孔率と、第1金属層31の開孔率とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよいが(本実施形態では同じ)、好ましくは、第1金属層31の開孔率よりも第2金属層32の開孔率の方が大きい。これにより、積層パネル1の第1金属層31の側で発生した音が、多孔質層2を通って、積層パネル1の第2金属層32の側に抜けやすくなる。したがって、積層パネル1の吸音性を更に向上させることができる。
<第2ガラス繊維層>
第2ガラス繊維層42は、複数の貫通孔420を有する。貫通孔420は、第2ガラス繊維層42を厚さ方向に貫通する孔である。
複数の貫通孔420のXY平面内での配列は、複数の貫通孔310のXY平面内での配列に関する説明と同様である。なお、複数の貫通孔420のXY平面内での配列と、複数の貫通孔310のXY平面内での配列とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
積層パネル1の厚さ方向において、第2ガラス繊維層42の貫通孔420の位置と、第1金属層31の貫通孔310の位置とは、一致しても一致していなくてもよい。本実施形態では一致しているので、貫通孔420及び貫通孔320は連通している。
平面視での貫通孔420の形状は、平面視での貫通孔310の形状に関する説明と同様である。なお、平面視での貫通孔420の形状と、平面視での貫通孔310の形状とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
貫通孔420の孔径は、貫通孔310の孔径D1に関する説明と同様である。なお、貫通孔420の孔径と、貫通孔310の孔径D1とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
第2ガラス繊維層42の開孔率は、第1金属層31の開孔率の説明と同様である。なお、第2ガラス繊維層42の開孔率と、第1金属層31の開孔率とは、同一の積層パネル1において同じでも異なってもよい(本実施形態では同じ)。
<積層パネルの厚さ>
本実施形態に係る積層パネル1の厚さは、第1~第5実施形態と同様に、好ましくは3mm以上40mm以下、より好ましくは4mm以上20mm以下、さらに好ましくは5mm以上15mm以下である。本実施形態では、積層パネル1の厚さは、第1金属層31の厚さT31、第2金属層32の厚さT32、多孔質層2の厚さT2、第1ガラス繊維層41の厚さT41、第2ガラス繊維層42の厚さT42及び第3ガラス繊維層43の厚さT43を合計した厚さである。
<作用効果>
本実施形態に係る積層パネル1は、第1~第5実施形態に係る積層パネル1と同様の効果を奏する。さらに本実施形態に係る積層パネル1によれば、第2金属層32が貫通孔320を有し、かつ第2ガラス繊維層42が貫通孔420を有することにより、吸音性を更に向上させることができる。
<変形例>
図7Bは、本実施形態の変形例に係る積層パネル1を示す。変形例では、多孔質層2が貫通孔24を有する。貫通孔24は、多孔質層2を厚さ方向に貫通する孔である。平面視での貫通孔24の形状は円形であるが、円形以外の形状でもよい。円形以外の形状としては、特に限定されないが、例えば、楕円形、角丸長方形、及び多角形等が挙げられる。貫通孔24は、貫通孔410、貫通孔310、貫通孔430、貫通孔420及び貫通孔320と連通している。貫通孔24は、例えば、パンチング等のプレス加工、針ロール等を用いたロール加工、及びレーザ加工等の適宜の方法により形成することができる。
変形例では、多孔質層2が貫通孔24を有することで、積層パネル1の一方の面(Z軸負の向きを向く面)の側で発生した音が、貫通孔24を通って、積層パネル1の他方の面(Z軸正の向きを向く面)の側に抜けやすくなる。また、より多くの連続気泡が貫通孔24の内面において開口し得る。そのため、多孔質層2が貫通孔24を有しない場合に比べて、音が多孔質層2内に入射して拡散しやすくなる。したがって、吸音性を更に向上させることができる。
3.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
第1の態様は、積層パネル(1)であって、多孔質層(2)と、第1金属層(31)と、を備える。前記多孔質層(2)は、第1面(21)と、前記第1面(21)の反対側の第2面(22)と、を有し、単位厚さ流れ抵抗が1.0×10N・s/m以上9.9×10N・s/m以下であり、多孔度が0.5以上である。前記第1金属層(31)は、前記多孔質層(2)の前記第1面(21)に配置され、開孔率が0.1%以上50%以下であり、孔径(D1)が2000μm以下である貫通孔(310)を有する。
この態様によれば、吸音性及び不燃性を両立させることができる。
第2の態様は、第1の態様に基づく積層パネル(1)である。第2の態様では、前記多孔質層(2)と前記第1金属層(31)との間に配置された第1ガラス繊維層(41)を更に備える。
この態様によれば、不燃性を更に向上させることができる。また寸法安定性を向上させることができる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に基づく積層パネル(1)である。第3の態様では、前記第1金属層(31)の厚さが7μm以上200μm以下である。
この態様によれば、不燃性を確保しながら、積層パネル(1)に軽量性を付与することができる。
第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか一つに基づく積層パネル(1)である。第4の態様では、第2金属層(32)を更に備える。前記第2金属層(32)は、前記多孔質層(2)の前記第2面(22)に配置されている。
この態様によれば、不燃性を向上させることができる。
第5の態様は、第4の態様に基づく積層パネル(1)である。第5の態様では、前記多孔質層(2)と前記第2金属層(32)との間に配置された第2ガラス繊維層(42)を更に備える。
この態様によれば、不燃性を更に向上させることができる。また寸法安定性を向上させることができる。
第6の態様は、第2~第5の態様のいずれか一つに基づく積層パネル(1)である。第6の態様では、前記多孔質層(2)と前記第1ガラス繊維層(41)とが部分的に接着されている。
この態様によれば、吸音性が低下しにくくなる。
第7の態様は、第5又は第6の態様に基づく積層パネル(1)である。第7の態様では、前記多孔質層(2)と前記第2ガラス繊維層(42)とが部分的に接着されている。
この態様によれば、吸音性が低下しにくくなる。
第8の態様は、第4~第7の態様のいずれか一つに基づく積層パネル(1)である。第8の態様では、前記第2金属層(32)の厚さが7μm以上200μm以下である。
この態様によれば、不燃性を確保しながら、積層パネル(1)に軽量性を付与することができる。
第9の態様は、第4~第8の態様のいずれか一つに基づく積層パネル(1)である。第9の態様では、前記第2金属層(32)が貫通孔を有しない。
この態様によれば、第2金属層(32)によって炎の通り抜けが抑制され、不燃性を向上させることができる。
第10の態様は、第9の態様に基づく積層パネル(1)である。第10の態様では、前記多孔質層(2)と前記第2ガラス繊維層(42)とが全面的に接着されている。
この態様によれば、剛性を向上させることができる。
第11の態様は、第4~第8の態様のいずれか一つに基づく積層パネル(1)である。第11の態様では、前記第2金属層(32)が貫通孔(320)を有する。
この態様によれば、第1金属層(31)が貫通孔(310)を有するのみならず、第2金属層(32)も貫通孔(320)を有することにより、吸音性を向上させることができる。
第12の態様は、第11の態様に基づく積層パネル(1)である。第12の態様では、前記第1金属層(31)の開孔率よりも前記第2金属層(32)の開孔率の方が大きい。
この態様によれば、吸音性を更に向上させることができる。
第13の態様は、第1~第12の態様のいずれか一つに基づく積層パネル(1)である。第13の態様では、前記第1金属層(31)の前記多孔質層(2)と反対側の面に配置された第3ガラス繊維層(43)又は加飾シートを更に備える。
この態様によれば、不燃性を更に向上させることができる。また寸法安定性を向上させることができる。
第14の態様は、第13の態様に基づく積層パネル(1)である。第14の態様では、前記第3ガラス繊維層(43)又は前記加飾シートが貫通孔(430)を有する。
この態様によれば、吸音性を更に向上させることができる。
第15の態様は、第1~第14の態様のいずれか一つに基づく積層パネル(1)である。第15の態様では、積層パネル(1)の厚さが3mm以上40mm以下である。
この態様によれば、吸音性及び不燃性を両立させながら、積層パネル(1)に軽量性を付与することができる。
以下、本開示を実施例によって具体的に説明する。ただし、本開示は、以下の実施例に限定されない。
表1~表4に各実施例及び比較例の積層パネルの層構成を示す。表1~表4において、第1接着層とは、多孔質層と、第1金属層及び/又は第1ガラス繊維層とを接着する層を意味し、第2接着層とは、多孔質層と、第2金属層及び/又は第2ガラス繊維層とを接着する層を意味する。第1接着層及び第2接着層の材質の欄における「HM」はホットメルト接着剤の略称、「PE」はポリエチレン接着剤の略称である。第1接着層及び第2接着層の接着形態の欄における「部分」は、点接着等の部分的な接着を意味し、「全面」は、全面接着を意味する。
(実施例1)
多孔質層として、ポリウレタン発泡体(クラボウ(倉敷紡績株式会社)製、単位厚さ流れ抵抗1.6×10N・s/m、多孔度0.98、圧縮弾性率0.9MPa、硬質ウレタンフォーム)を用意した。また第1金属層として、開孔率3%、孔径300μmの貫通孔を有し、厚さ20μmのアルミシートを用意した。
そして、上記の多孔質層の第1面に第1金属層を貼ることにより、積層パネルを製造した。
(実施例2)
第2金属層として、貫通孔を有さず、厚さ20μmのアルミシートを用意した。
そして、多孔質層の第2面に第2金属層を貼るようにした以外は、実施例1と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例3)
多孔質層の単位厚さ流れ抵抗が4.3×10N・s/mである以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例4)
実施例2の多孔質層の代わりに、ポリウレタン発泡体(アキレス株式会社製、単位厚さ流れ抵抗1.5×10N・s/m、多孔度0.98、圧縮弾性率1.9MPa、硬質ウレタンフォーム)を用いた以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例5)
実施例2の多孔質層の代わりに、ポリウレタン発泡体(トラスコ中山株式会社製、単位厚さ流れ抵抗4.6×10N・s/m、多孔度0.98、圧縮弾性率0.1MPa、硬質ウレタンフォーム)を用いた以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例6)
第1金属層の開孔率が0.1%である以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例7)
第1金属層の開孔率が50%である以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例8)
第1金属層の孔径が50μmである以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例9)
第1金属層の孔径が2000μmである以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例10)
第1金属層の厚さ及び第2金属層の厚さが40μmである以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例11)
多孔質層と第1金属層との間に第1ガラス繊維層(ガラスクロス(GC))を介在させるようにした以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。なお、第1ガラス繊維層は、第1金属層と同様の貫通孔を有する。
(実施例12)
多孔質層と第2金属層との間に第2ガラス繊維層(ガラスクロス(GC))を介在させるようにした以外は、実施例11と同様にして、積層パネルを製造した。なお、第2ガラス繊維層は貫通孔を有しない。
(実施例13)
第1金属層の多孔質層と反対側の面に第3ガラス繊維層(ガラスペーパー(GP))を貼るようにした以外は、実施例12と同様にして、積層パネルを製造した。なお、第3ガラス繊維層は、第1金属層と同様の貫通孔を有する。
(実施例14)
第1金属層の多孔質層と反対側の面に加飾シートを貼るようにした以外は、実施例12と同様にして、積層パネルを製造した。なお、加飾シートは、オレフィン系材料で形成されており、第1金属層と同様の貫通孔を有する。
(実施例15)
第2金属層が、開孔率3%、孔径300μmの貫通孔を有する以外は、実施例13とほぼ同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例16)
実施例15の多孔質層の代わりに、ポリウレタン発泡体(トラスコ中山株式会社製、単位厚さ流れ抵抗4.6×10N・s/m、多孔度0.98、圧縮弾性率0.1MPa、硬質ウレタンフォーム)を用い、第1金属層が、開孔率1%、孔径300μmの貫通孔を有し、第2金属層が、開孔率10%、孔径300μmの貫通孔を有する以外は、実施例15とほぼ同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例17)
第1金属層が、開孔率4.7%の貫通孔を有し、第2金属層が、開孔率10%の貫通孔を有し、第3ガラス繊維層を用いなかった以外は、実施例15とほぼ同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例18)
第1金属層が、開孔率1.4%の貫通孔を有する以外は、実施例13と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例19)
第1金属層が、開孔率1.4%の貫通孔を有し、第2金属層が、開孔率10%、孔径400μmの貫通孔を有する以外は、実施例15と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例20)
第1金属層が、開孔率4.7%の貫通孔を有する以外は、実施例19と同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例21)
第1金属層が、開孔率4.7%の貫通孔を有する以外は、実施例19とほぼ同様にして、積層パネルを製造した。
(実施例22)
積層パネルの厚さが異なる以外は、実施例19とほぼ同様にして、積層パネルを製造した。
(比較例1)
多孔質層の単位厚さ流れ抵抗が1.0×10N・s/mであり、第1金属層の開孔率が60%である以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(比較例2)
第1金属層の開孔率が0.05%である以外は、比較例1と同様にして、積層パネルを製造した。
(比較例3)
第1金属層が貫通孔を有しない以外は、比較例1と同様にして、積層パネルを製造した。
(比較例4)
実施例2の多孔質層の代わりに、独立気泡を含むポリウレタン発泡体(アキレス株式会社製、単位厚さ流れ抵抗1.0×10N・s/m、多孔度0.2)を用いた以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(比較例5)
実施例2の多孔質層の代わりに、ポリウレタン発泡体(サニテック株式会社製、商品名「アクアパッド」、単位厚さ流れ抵抗1.0×10N・s/m、多孔度0.98)を用いた以外は、実施例2と同様にして、積層パネルを製造した。
(比較例6)
第1金属層を用いなかった以外は、比較例1と同様にして、積層パネルを製造した。
(評価方法)
<吸音性:音圧測定>
図8に示す音圧測定装置9を用いて、測定サンプル10(積層パネル1)の音圧レベルを測定することにより、吸音性(遮音性能)を評価した。
音圧測定装置9は、測定ボックス90と、スピーカー95と、第1マイク91と、第2マイク92と、を備える。
測定ボックス90は、測定サンプル10によって、2つの空間に仕切られる。2つの空間は、前室(音源室)93及び後室(受音室)94である。測定サンプル10は、多孔質層2の第1面21が前室93に向き、第2面22が後室94に向くように配置される。なお、測定サンプル10の大きさは300mm×300mmである。
前室93は、測定サンプル10に対向する内面930を有する。測定サンプル10と内面930との距離L93は150mmである。
後室94は、測定サンプル10に対向する内面940を有する。測定サンプル10と内面940との距離L94は300mmである。
スピーカー95は、前室93に配置されている。スピーカー95は、測定サンプル10に対向している。スピーカー95と測定サンプル10との距離はL93に等しい。
第1マイク91は、前室93に配置されている。第1マイク91は、前室93内の音圧レベルを測定可能である。
第2マイク92は、後室94に配置されている。第2マイク92は、後室94内の音圧レベルを測定可能である。
以上のような音圧測定装置9を用いて、スピーカー95から試験音(低音から高音)を発生させ、第1マイク91によって前室93の音圧レベルを測定し、第2マイク92によって後室94の音圧レベルを測定する。そして、前室93内及び後室94内のそれぞれの音圧レベルの室内平均値の差(室間音圧レベル差)を求める。室間音圧レベル差を下記評価基準に分類し、吸音性(遮音性能)を評価した。その結果を表1~表3に示す。
≪評価基準≫
A:測定サンプルの室間音圧レベル差が、合板(吸音性が無いサンプル)の室間音圧レベル差よりも大きい
B:測定サンプルの室間音圧レベル差が、合板(吸音性が無いサンプル)の室間音圧レベル差以下である。
<吸音性:NRC>
残響室法吸音率試験を行った。具体的には、残響室内に積層パネルを設置し、この積層パネルの背後(第2金属層側の面)に空気層(厚さ300mm)を設け、250Hz、500Hz、1kHz、及び2kHzでの吸音率を測定した。これらの吸音率の算術平均値として、騒音減少係数(NRC:Noise Reduction Coefficient)を算出した。NRCの値を下記評価基準に分類し、吸音性を評価した。その結果を表1~表3に示す。
≪評価基準≫
A:NRCの値が0.3超
B:NRCの値が0.3以下。
<不燃性>
JIS A5422(窯業系サイディング)の附属書Aに準拠して、発熱性試験を行った。試験結果を下記評価基準に分類し、不燃性を評価した。その結果を表1~表3に示す。
≪評価基準≫
A:以下の(1)~(3)を全て満たす
B:以下の(1)~(3)の少なくともいずれかを満たさない
(1)加熱時間終了時までの総発熱量が8.0MJ/m以下である
(2)加熱時間内に防火上有害な裏面まで貫通する亀裂、孔などがない
(3)加熱時間内に最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えない。
Figure 2023093414000003
Figure 2023093414000004
Figure 2023093414000005
Figure 2023093414000006
1 積層パネル
2 多孔質層
21 第1面
22 第2面
31 第1金属層
310 貫通孔
32 第2金属層
320 貫通孔
41 第1ガラス繊維層
42 第2ガラス繊維層
43 第3ガラス繊維層
430 貫通孔

Claims (15)

  1. 第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、単位厚さ流れ抵抗が1.0×10N・s/m以上9.9×10N・s/m以下であり、多孔度が0.5以上である多孔質層と、
    前記多孔質層の前記第1面に配置され、開孔率が0.1%以上50%以下であり、孔径が2000μm以下である貫通孔を有する第1金属層と、を備える、
    積層パネル。
  2. 前記多孔質層と前記第1金属層との間に配置された第1ガラス繊維層を更に備える、
    請求項1に記載の積層パネル。
  3. 前記第1金属層の厚さが7μm以上200μm以下である、
    請求項1に記載の積層パネル。
  4. 前記多孔質層の前記第2面に配置された第2金属層を更に備える、
    請求項2に記載の積層パネル。
  5. 前記多孔質層と前記第2金属層との間に配置された第2ガラス繊維層を更に備える、
    請求項4に記載の積層パネル。
  6. 前記多孔質層と前記第1ガラス繊維層とが部分的に接着されている、
    請求項5に記載の積層パネル。
  7. 前記多孔質層と前記第2ガラス繊維層とが部分的に接着されている、
    請求項6に記載の積層パネル。
  8. 前記第2金属層の厚さが7μm以上200μm以下である、
    請求項4に記載の積層パネル。
  9. 前記第2金属層が貫通孔を有しない、
    請求項5に記載の積層パネル。
  10. 前記多孔質層と前記第2ガラス繊維層とが全面的に接着されている、
    請求項9に記載の積層パネル。
  11. 前記第2金属層が貫通孔を有する、
    請求項5に記載の積層パネル。
  12. 前記第1金属層の開孔率よりも前記第2金属層の開孔率の方が大きい、
    請求項11に記載の積層パネル。
  13. 前記第1金属層の前記多孔質層と反対側の面に配置された第3ガラス繊維層又は加飾シートを更に備える、
    請求項1に記載の積層パネル。
  14. 前記第3ガラス繊維層又は前記加飾シートが貫通孔を有する、
    請求項13に記載の積層パネル。
  15. 前記積層パネルの厚さが3mm以上40mm以下である、
    請求項1~14のいずれか1項に記載の積層パネル。
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