JP2023091395A - Co2吸着装置、及び内燃機関のco2吸着装置 - Google Patents

Co2吸着装置、及び内燃機関のco2吸着装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2023091395000001
【課題】CO2吸着材におけるCO2の分布特性に応じ、CO2吸着材からのCO2の脱離を適切に行うことによって、CO2の脱離効率を向上させることができるCO2吸着装置、及び内燃機関のCO2吸着装置を提供する。
【解決手段】本発明のCO2吸着装置1は、入口から導入された排気ガス中のCO2を低温時に吸着するとともに、吸着したCO2を高温時に脱離し、出口から排出する第1及び第2CO2吸着材11A、11Bと、CO2の脱離動作中、第1及び第2CO2吸着材11A、11Bの出口付近(第1及び第2熱交換部10A、10BのZ層)を部分的に加熱する加熱装置(第1及び第2熱交換部10A、10B、第1開閉弁25AX~25AZ、第2開閉弁25BX~25BZ)を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガス中のCO2を吸着するCO2吸着装置及び内燃機関のCO2吸着装置に関する。
地球環境上の悪影響を軽減するために、自動車の排気ガス規制が一段と進んでいる。自動車などに搭載される内燃機関の排気ガスに含まれるCO2(二酸化炭素)は、地球温暖化の一因であるといわれており、排気ガスからCO2を分離、回収し、自動車から排出されるCO2量を低減することが求められている。
従来、排気ガスからCO2を分離するCO2分離装置が知られており、例えば特許文献1に開示されている。このCO2分離装置は、車両に搭載された内燃機関の排気通路に、CO2吸着材(CO2捕捉剤)を備えており、CO2吸着材は、CO2の吸蔵性能を有するゼオライトなどで構成されている。このCO2分離装置では、排気ガス中のCO2をCO2吸着材に吸着させるCO2吸着制御と、CO2吸着材に吸着したCO2を脱離させるCO2脱離制御が、以下のように交互に実行される。
CO2吸着制御では、比較的低温の排気ガスがCO2吸着材に接触するように供給される。これにより、排気ガス中のCO2がCO2吸着材に吸着し、抽出される。CO2が抽出された処理済みの排気ガスは、大気に放出される。また、CO2吸着制御中、CO2吸着材に抽出されたCO2の濃度が所定レベルに達したときに、CO2脱離制御が開始される。CO2脱離制御では、脱離用の高温の排気ガスがCO2吸着材に供給され、排気ガスとの熱交換によって加熱されたCO2吸着材からCO2が脱離する。脱離したCO2は、圧縮機によって圧縮された後、貯蔵タンクに貯蔵され、回収される。
特許第5760097号公報
上述したゼオライトなどで構成されるCO2吸着材は、一般に、排気ガス中のCO2だけでなく、H2O(水)やN2(窒素)を吸着する特性を有し、その吸着強さ(脱離しにくさ)は、H2O、CO2、N2の順に大きい。このため、CO2吸着制御の終了時やCO2脱離制御中、CO2吸着材に吸着したCO2の濃度は、CO2吸着材の入口から出口に向かう方向において一様ではなく、出口付近で最も高くなる。これに対し、従来のCO2分離装置では、CO2脱離制御中、脱離用の高温の排気ガスがCO2吸着材全体に一様に供給される。このため、CO2吸着材の出口付近に多く偏在するCO2を十分に脱離させることができず、CO2の脱離効率が低下してしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、CO2吸着材におけるCO2の分布特性に応じ、CO2吸着材からのCO2の脱離を適切に行うことによって、CO2の脱離効率を向上させ、CO2を削減することができるCO2吸着装置及び内燃機関のCO2吸着装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本願の請求項1に係る発明は、排気ガス中のCO2を吸着するCO2吸着装置であって、入口EIから導入された排気ガス中のCO2を低温時に吸着するとともに、吸着したCO2を高温時に脱離し、出口EOから排出するCO2吸着材(実施形態における(以下、本項において同じ)第1CO2吸着材11A、第2CO2吸着材11B)と、CO2吸着材によるCO2の脱離動作中、CO2吸着材の出口EO付近(第1及び第2熱交換部10A、10BのZ層)を部分的に加熱する加熱装置(第1熱交換部10A、第2熱交換部10B)と、を備えることを特徴とする。
本発明のCO2吸着装置はCO2吸着材を備えており、CO2吸着材は、入口から導入された排気ガス中のCO2を低温時に吸着するとともに、吸着したCO2を高温時に脱離し、出口から排出する。このようなCO2吸着材は、一般に、排気ガス中のCO2だけでなく、H2O(水)やN2(窒素)を吸着する特性を有し、その吸着強さ(脱離しにくさ)は、H2O、CO2、N2の順に大きい。このため、CO2の吸着動作終了時やCO2の脱離動作中、CO2濃度は、CO2吸着材の出口付近で最も高くなる。
このようなCO2の分布特性に対し、本発明によれば、CO2の脱離動作中、加熱装置により、CO2吸着材の出口付近を部分的に加熱する。これにより、CO2が多く偏在するCO2吸着材の出口付近を重点的に加熱し、CO2の脱離を促進することによって、CO2の脱離効率を向上させることができる。
上記の目的を達成するために、本願の請求項2に係る発明は、内燃機関の排気ガス中のCO2を吸着する内燃機関のCO2吸着装置であって、内燃機関3からの排気ガスがそれぞれ流れる第1熱交換部10A及び第2熱交換部10Bと、第1熱交換部10Aに隣接して配置され、吸着動作中、第2熱交換部10Bから排出され、入口EIを介して導入された排気ガス中のCO2を吸着した後、出口EOから排気ガスを排出するとともに、脱離動作中、第1熱交換部10Aを流れる排気ガスによって加熱され、吸着したCO2を脱離する第1CO2吸着材11Aと、第2熱交換部10Bに隣接して配置され、吸着動作中、第1熱交換部10Aから排出され、入口EIを介して導入された排気ガス中のCO2を吸着した後、出口EOから排気ガスを排出するとともに、脱離動作中、第2熱交換部10Bを流れる排気ガスによって加熱され、吸着したCO2を脱離する第2CO2吸着材11Bと、を備え、第1熱交換部10Aは、第1CO2吸着材11Aの入口EIと出口EOを結ぶ方向に区画された複数の熱交換部(X層、Y層、Z層)で構成され、第2熱交換部10Bは、第2CO2吸着材11Bの入口EIと出口EOを結ぶ方向に区画された複数の熱交換部(X層、Y層、Z層)で構成されており、第1及び第2熱交換部10A、10Bの複数の熱交換部を流れる排気ガスの流量を制御する排気ガス流量制御手段(第1開閉弁25AX、25AY、25AZ、第2開閉弁25BX、25BY、25BZ)をさらに備えることを特徴とする。
本発明の内燃機関のCO2吸着装置は、内燃機関からの排気ガスが流れる第1及び第2熱交換部と、第1及び第2熱交換部にそれぞれ隣接して配置された第1及び第2CO2吸着材を備える。第1(第2)CO2吸着材は、吸着動作中、第2(第1)熱交換部から排出され、入口を介して導入された排気ガス中のCO2を吸着した後、出口から排気ガスを排出するとともに、脱離動作中、第1(第2)熱交換部を流れる排気ガスによって加熱され、吸着したCO2を脱離する。前述したように、このようなCO2吸着材では、一般に、吸着したCO2の濃度は、入口と出口を結ぶ方向(以下「入出口方向」という)において一様ではなく、例えば出口付近で最も高くなる。
これに対し、本発明では、第1(第2)熱交換部は、第1(第2)CO2吸着材の入出口方向に区画された複数の熱交換部で構成されており、これらの熱交換部を流れる排気ガスの流量が制御される。この制御により、入出口方向におけるCO2の分布状況に応じて、第1及び第2CO2吸着材の加熱度合を適切に制御し、CO2の脱離を適切に行うことによって、第1及び第2CO2吸着材からのCO2の脱離効率を向上させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の内燃機関のCO2吸着装置において、排気ガス流量制御手段は、第1及び第2熱交換部10A、10Bの複数の熱交換部のうち、出口EO側の熱交換部(Z層)の排気ガス流量を、入口EI側の熱交換部(X層)の排気ガス流量よりも増量するように制御することを特徴とする。
前述したように、CO2吸着材では一般に、吸着したCO2の濃度は、出口付近で最も高くなる。したがって、上記のように、出口側の熱交換部の排気ガス流量を、入口側の熱交換部の排気ガス流量よりも増量することによって、CO2が多く偏在する第1及び第2CO2吸着材の出口付近の加熱度合を高めることによって、CO2の脱離効率をさらに向上させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載の内燃機関のCO2吸着装置において、第1CO2吸着材11Aから排出された排気ガスが、第2CO2吸着材11Bに出口EOから流入し、入口EIから排出され、第2CO2吸着材11Bから排出された排気ガスが、第1CO2吸着材11Aに出口EOから流入し、入口EIから排出されるように、排気ガスの流路を切り替える流路切替手段(第3切替弁17A、17B、第4切替弁19、第3開閉弁18A、18B、第4開閉弁26E、26F)をさらに備えることを特徴とする。
前述したCO2吸着材の吸着特性から、CO2の脱離動作の終了時において、第1及び第2CO2吸着材の入口付近に、H2Oが多く残留し、H2O濃度が高くなる傾向が認められる。この構成によれば、第1(第2)CO2吸着材から排出された排気ガスが、第2(第1)CO2吸着材に出口から流入し、入口から排出されるように、排気ガスの流路が切り替えられる。これにより、第1及び第2CO2吸着材の入口付近に多く残留するH2Oを排気ガスにより入口から排出することによって、第1及び第2CO2吸着材からの脱水を効率良く行うことができる。
本発明を適用したCO2吸着装置を内燃機関とともに概略的に示す図である。 吸着脱離ユニットの構成を示す図である。 CO2吸着材の吸着性能の温度特性を示す図である。 CO2吸着材におけるCO2及びH2Oの分布を示す図である。 CO2吸着装置の一連の動作を示す表である。 CO2吸着装置の第1脱離第2吸着モード(1)における動作を示す図である。 CO2吸着装置の第1脱離第2吸着モード(2)における動作を示す図である。 CO2吸着装置の第1脱水第2吸着モードにおける動作を示す図である。 CO2吸着材におけるH2Oの分布と第1脱水第2吸着モードによる脱水の状況を示す図である。 CO2吸着装置の第1吸着第2脱離モード(1)における動作を示す図である。 CO2吸着装置の第1吸着第2脱離モード(2)における動作を示す図である。 CO2吸着装置の第1吸着第2脱水モードにおける動作を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は、本実施形態によるCO2吸着装置1を、内燃機関3とともに示している。
内燃機関(以下「エンジン」という)3は、例えば、車両(図示せず)に動力源として搭載されたガソリンエンジンである。エンジン3には、吸気通路(図示せず)及び排気通路4が接続されている。エンジン3では、各気筒(図示せず)において、燃料噴射弁(図示せず)から噴射された燃料と吸気通路から吸入された空気との混合気が、点火プラグ(図示せず)による点火によって燃焼し、それにより発生した高温の燃焼ガスが、排気ガスとして排気通路4に排出される。
排気通路4は、第1排気通路4Aと第2排気通路4Bに分岐しており、その分岐部に、排気ガスの流路を排気通路4A、4Bの一方の側に切り替えるための第1切替弁15が設けられている。第1及び第2排気通路4A、4Bは、下流側端において、ワンウェイバルブ5A、5Bをそれぞれ介して大気に開放されている。第1切替弁15の動作は、ECU(電子制御ユニット)(図示せず)によって制御される。
CO2吸着装置1は、排気ガス中のCO2を吸着/脱離するとともに、脱離したCO2を回収するためのものであり、CO2の吸着/脱離を行う第1吸着脱離ユニット6A及び第2吸着脱離ユニット6Bと、脱離したCO2を回収するための貯蔵タンク9を備えている。第1吸着脱離ユニット6Aは、一体化された第1熱交換部10A及び第1CO2吸着材11Aを有し、第2吸着脱離ユニット6Bは、一体化された第2熱交換部10B及び第2CO2吸着材11Bを有する。両吸着脱離ユニット6A、6Bの構成については、後で詳述する。
第1熱交換部10Aと第2CO2吸着材11Bには、第1排気通路4Aが上流側から順に通されており、それらの内部を排気ガスが流れるように構成されている。同様に、第2熱交換部10Bと第1CO2吸着材11Aには、第2排気通路4Bが上流側から順に通されており、それらの内部を排気ガスが流れるように構成されている。
第1及び第2熱交換部10A、10Bは、隣接する第1及び第2CO2吸着材11A、11BからCO2を脱離させる際に、内部を流れる、エンジン3からの高温の排気ガス(以下、適宜「暖気」という)と、第1及び第2CO2吸着材11A、11Bとの熱交換によって、第1及び第2CO2吸着材11A、11Bをそれぞれ暖機(加熱)するものであり、それにより、CO2の脱離が促進される。また、熱交換によって熱を奪われた低温の排気ガス(以下、適宜「冷気」という)が、第2及び第1CO2吸着材11B、11Aに流入し、接触することによって、CO2吸着材11B、11AへのCO2の吸着が促進される。
次に、第1及び第2吸着脱離ユニット6A、6Bの具体的な構成を説明する。また、両ユニット6A、6Bは互いに同じ構成を有するので、以下、図2を参照しながら、第1吸着脱離ユニット6Aを例にとり、説明する。なお、第1及び第2吸着脱離ユニット6A、6B、第1及び第2熱交換部10A、10B、第1及び第2CO2吸着材11A、11Bは、総称する場合、それぞれ「吸着脱離ユニット6」「熱交換部10」「CO2吸着材11」という。
図2に示すように、第1吸着脱離ユニット6Aは、第1熱交換部10Aを構成する矩形状の2つの熱交換部層10A1と、第1CO2吸着材11Aを構成する矩形状の2つのCO2吸着材層11A1を交互に積み重ね、一体化したものである。
各熱交換部層10A1は、積層方向と直交する1つの方向(以下「冷気方向」という)において、X層、Y層及びZ層に仕切られている。X層、Y層及びZ層にはそれぞれ、積層方向及び冷気方向と直交する方向(以下「暖気方向」という)の両端部に、排気ガスの入口及び出口が形成され、各入口と出口の間に、ハニカム構造の多数の排気ガス流路が形成されている。
X層、Y層及びZ層の入口には、第1排気通路4Aから分岐する3つの分岐通路がそれぞれ接続され、これらの分岐通路にそれぞれ、第1開閉弁25AX、25AY及び25AZが設けられている(図1参照)。第1開閉弁25AX、25AY及び25AZの動作(開閉)は、ECUによって互いに独立して制御される。また、X層、Y層及びZ層の出口には分岐通路(図示せず)がそれぞれ接続され、これらの分岐通路は、下流側において1つの第1排気通路4Aに集合した後、第2切替弁16Aを介して、第2吸着脱離ユニット6Bの第2CO2吸着材11B又はワンウェイバルブ5B側に接続されている。
一方、各CO2吸着材層11A1には、上記冷気方向のX層側の端部及びZ層側の端部にそれぞれ、排気ガスの入口EI及び出口EOが形成されており、各入口EIと出口EOの間に、ハニカム構造の多数の排気ガス流路が延びている。このように、CO2吸着材層11A1の排気ガス流路は、熱交換部層10A1の排気ガス流路と直交するように延びている。CO2吸着材層11A1の入口EIは、第2切替弁16Bを介して、第2吸着脱離ユニット6Bの第2熱交換部10B又はワンウェイバルブ5A側に接続され、出口EOは、第3切替弁17Bを介して、貯蔵タンク9側又はワンウェイバルブ5B側に接続されている。
図2に示すように、第2吸着脱離ユニット6Bは、第1吸着脱離ユニット6Aと同様に構成され、第2熱交換部10Bを構成する2つの熱交換部層10B1と、第2CO2吸着材11Bを構成する2つのCO2吸着材層11B1を交互に積み重ね、一体化したものである。熱交換部層10B1のX層、Y層及びZ層の入口には、排気通路4Bの3つの分岐通路が接続され、これらの分岐通路にそれぞれ、第2開閉弁25BX、25BY及び25BZが設けられている(図1参照)。
また、X層、Y層及びZ層の出口には分岐通路(図示せず)がそれぞれ接続され、これらの分岐通路は、下流側において1つの第2排気通路4Bに集合した後、第2切替弁16Bを介して、第1吸着脱離ユニット6Aの第1CO2吸着材11A又はワンウェイバルブ5A側に接続されている。また、CO2吸着材層11B1の入口EIは、第2切替弁16Aを介して、第1吸着脱離ユニット6Aの第1熱交換部10A又はワンウェイバルブ5B側に接続され、出口EOは、第3切替弁17Aを介して、貯蔵タンク9側又はワンウェイバルブ5A側に接続されている。
以上の構成から、第1吸着脱離ユニット6Aにおいて、CO2吸着材層11A1に吸着していたCO2を脱離させる場合には、第1切替弁15が第1排気通路4A側に切り替えられた状態で、図2に矢印で示すように、エンジン3からの高温状態の排気ガス(暖気)が、第1開閉弁25AX、25AY、25AZのうちの開弁状態のものを介して、対応する熱交換部層10A1のX層、Y層、Z層に流入し、排気ガス流路を流れる。その際、暖気との熱交換によって、隣接するCO2吸着材層11A1が加熱され、CO2吸着材層11A1からCO2が脱離する。脱離したCO2は、CO2吸着材層11A1の出口EOから排出される。一方、熱交換部層10A1に流入した排気ガスは、CO2吸着材層11A1との熱交換によって冷却された冷気の状態で排出され、第2吸着脱離ユニット6Bの第2CO2吸着材11Bに流入し、それにより、冷気中のCO2が第2CO2吸着材11Bに吸着される。
その後、第1吸着脱離ユニット6Aにおいて、CO2吸着材層11A1にCO2を吸着させる場合には、図2に矢印で示すように、第2吸着脱離ユニット6Bの第2熱交換部層10B1からの冷気は、CO2吸着材層11A1にX層側の入口EIから流入し、冷気中のCO2がCO2吸着材層11A1に吸着された後、Z層側の出口EOから排出される。
CO2吸着材層11A1は、例えばセラミックを担体とし、各排気ガス通路の通路壁に、例えばリチウム複合酸化物やゼオライトから成るCO2吸着材をコーティングしたものである。このように構成されたCO2吸着材11は、図3及び図4に示すような特性を有する。
図3は、CO2吸着材11の吸着性能の一般的な温度特性を示す。同図に示すように、CO2吸着材11が吸着することが可能なCO2吸着量QCO2は、CO2吸着材11の温度(吸着材温度)Tadsに応じて変化し、吸着材温度Tadsが低いほど大きく、吸着材温度Tadsが高くなるにつれて低下する。
このような温度特性から、吸着材温度Tadsを低温状態に制御することで、排気ガス中のCO2をCO2吸着材11に吸着させ、その後、吸着材温度Tadsを高温状態に制御することで、吸着したCO2をCO2吸着材11から脱離させることができる。例えば同図に示すように、吸着材温度Tadsが低温側の第1温度T1及び高温側の第2温度T2のときのCO2吸着量QCO2を、それぞれ第1吸着量Q1及び第2吸着量Q2とした場合、吸着材温度Tadsが第1温度T1の状態でCO2を吸着させた後、吸着材温度Tadsを第2温度T2まで上昇させると、第1及び第2吸着量Q1、Q2の差(=Q1-Q2)に等しい量ΔQCO2のCO2を脱離させ、回収することが可能である。
図4は、CO2吸着材11におけるCO2及びH2Oのガス濃度の一般的な分布特性を示す。上述した構成のCO2吸着材11は、排気ガス中のCO2だけでなく、H2O(水)やN2(窒素)を吸着する特性を有し、その吸着強さ(吸着しやすさ)は、H2O、CO2、N2の順に大きい。一方、脱離時の脱離しやすさは、吸着強さと逆の関係にあり、N2、CO2、H2Oの順に大きい。このため、CO2の吸着動作終了時やCO2の脱離動作中、CO2吸着材11には、吸着したCO2及びH2Oが、例えば図4に示すように分布する。具体的には、CO2はCO2吸着材11の中央部から出口EOまでの範囲に存在し、CO2濃度は出口付近で最も高くなる。一方、H2O濃度は逆に、入口EIから中央部までの範囲で高くなる。後述するように、本実施形態では、CO2吸着材11にこのように分布するCO2及びH2Oを効率良く脱離・除去することを目的として、吸着脱離制御や脱水制御が行われる。
図1に戻り、第1及び第2排気通路4A、4Bの第2及び第1CO2吸着材11B、11Aよりも下流側からそれぞれ、第1分岐通路4Cが分岐しており、これらの第1分岐通路4Cは合流部4Gで互いに合流している。前記第3切替弁17A、17Bは、第1及び第2排気通路4A、4Bからの第1分岐通路4Cの分岐部にそれぞれ設けられており、排気ガスの流路を第1分岐通路4C側又はワンウェイバルブ5A、5Bの側に切り替える。また、第3切替弁17A、17Bと合流部4Gの間にはそれぞれ、第1分岐通路4Cを開閉する第3開閉弁18A、18Bが設けられている。
合流部4Gの下流側の第1分岐通路4Cには、上流側から順に、圧縮機7、凝縮器8及び貯蔵タンク9が配置されている。圧縮機7は、例えば電動のポンプで構成されており、第1及び第2CO2吸着材11A、11Bから脱離し、第1分岐通路4Cに流入した気相のCO2(CO2ガス)を圧縮した状態で送出する。凝縮器8は、CO2中の水分(H2O)を凝縮し、除去した後、CO2を貯蔵タンク9に送り、貯蔵させる。
さらに、第1分岐通路4Cの凝縮器8と貯蔵タンク9の間から、第2分岐通路4Dが分岐している。この分岐部には、第4切替弁19が設けられており、第4切替弁19によって、排気ガスの流路が貯蔵タンク9側又は第2分岐通路4D側に切り替えられる。第2分岐通路4Dは、分岐部4Hを介して、第1還流通路4Eと第2還流通路4Fに分岐している。第1及び第2還流通路4E、4Fはそれぞれ、第1及び第2CO2吸着材11A、11Bの出口EO側に接続されている。また、第1及び第2還流通路4E、4Fには、それぞれの通路を開閉する第4開閉弁26E、26Fが設けられている。
さらに、第1CO2吸着材11Aの出口EO側には第1CO2濃度センサ31Aが、第2CO2吸着材11Bの出口EO側には第2CO2濃度センサ31Bが、それぞれ設けられている。第1及び第2CO2濃度センサ31A、31Bは、それぞれの位置におけるCO2濃度を検出し、それらの検出信号をECUに出力する。
ECUは、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェースなどから成るマイクロコンピュータで構成されている。ECUは、上記第1及び第2CO2濃度センサ31A、31Bの検出信号などに応じて、前述した各種の切替弁及び開閉弁の動作、具体的には、第1切替弁15、第2切替弁16A、16B、第3切替弁17A、17B及び第4切替弁19のそれぞれの切替や、第1開閉弁25AX、25AY、25AZ、第2開閉弁25BX、25BY、25BZ、第3開閉弁18A、18B及び第4開閉弁26E、26Fのそれぞれの開閉などを制御することによって、CO2吸着装置1によるCO2の吸着脱離などの動作を制御する。
図5に示すように、CO2吸着装置1の動作は、第1~第6モードを1サイクルとする一連の動作として行われる。これらのモードの切替は、第1及び第2CO2濃度センサ31A、31Bで検出されたCO2濃度などに基づいて行われる。以下、CO2吸着装置1の動作をモードごとに順に説明する。
1.第1脱離第2吸着モード(1)
第1脱離第2吸着モード(1)は、第1CO2吸着材11AからのCO2の脱離と、第2CO2吸着材11BへのCO2の吸着を同時に行うものである。図6に示すように、第1脱離第2吸着モード(1)では、第1切替弁15を第1排気通路4A側に、第2切替弁16Aを第2CO2吸着材11B側に、第3切替弁17Aをワンウェイバルブ5A側に、第3切替弁17Bを第1分岐通路4C側に、第4切替弁19を貯蔵タンク9側に、それぞれ切り替える。また、第1開閉弁25AXを閉弁し、第1開閉弁25AY、25AZを開弁し、第3開閉弁18A、18Bをそれぞれ閉弁及び開弁するとともに、第4開閉弁26E、26Fをそれぞれ開弁及び閉弁する。なお、図6及び後述する同種の図面において、開閉弁の白抜きの表示は開弁状態を表し、黒塗りの表示は閉弁状態を表す。
以上の制御により、エンジン3から排出された暖気は、開弁した第1開閉弁25AY、25AZを介して、第1熱交換部10AのY層及びZ層に流入する。これにより、主としてY層及びZ層が暖機され、Y層及びZ層に対応する第1CO2吸着材11Aの中央部から出口EOまでの部分が、熱交換で加熱され、第1CO2吸着材11Aに吸着していたCO2が脱離する。脱離したCO2は、第3切替弁17Bにより第1分岐通路4Cに流入し、圧縮機7及び凝縮器8を経て、貯蔵タンク9に貯蔵される。一方、第1CO2吸着材11Aとの熱交換で冷却された冷気は、第2CO2吸着材11Bに流入し、CO2を吸着された後に第2CO2吸着材11Bから排出され、さらに第3切替弁17Aによりワンウェイバルブ5Aを介して大気に放出される。
2.第1脱離第2吸着モード(2)
第1脱離第2吸着モード(2)は、上述した第1脱離第2吸着モード(1)に引き続き、第1CO2吸着材11AからのCO2の脱離と、第2CO2吸着材11BへのCO2の吸着を同時に行うものである。図7に示すように、第1脱離第2吸着モード(2)は、第1脱離第2吸着モード(1)と比較し、第1開閉弁25AX、25AYを閉弁し、第1開閉弁25AZのみを開弁する点が異なる。他の制御は同じである。
この制御により、エンジン3からの暖気は、開弁した第1開閉弁25AZを介して、第1熱交換部10AのZ層のみに流入する。これにより、主としてZ層が暖機され、Z層に対応する第1CO2吸着材11Aの出口EO付近の部分が加熱され、第1CO2吸着材11AからのCO2の脱離がさらに進行する。一方、第1熱交換部10Aからの冷気が第2CO2吸着材11Bに流入することによって、第2CO2吸着材11BへのCO2の吸着がさらに進行する。他の動作は、第1脱離第2吸着モード(1)と同じである。
図4を参照して説明したように、CO2吸着材11は、一般に、CO2の脱離制御中、N2が流出した後の状態において、CO2濃度が出口付近で最も高くなるという特性を有する。これに対し、第1脱離第2吸着モード(1)では、エンジン3からの暖気が第1熱交換部10AのY層及びZ層に流入することで、第1CO2吸着材11Aの中央部から出口EOまでの部分が重点的に加熱され、第1脱離第2吸着モード(2)では、エンジン3からの暖気が第1熱交換部10AのZ層にのみ流入することで、第1CO2吸着材11Aの出口EO付近の部分が重点的に加熱される。これにより、第1CO2吸着材11Aの出口EO付近に多く偏在するCO2を効率良く脱離でき、CO2の脱離効率を向上させることができる。
3.第1脱水第2吸着モード
第1脱水第2吸着モードは、第1CO2吸着材11Aからの脱水(H2Oの除去)を促進すると同時に、第2CO2吸着材11BへのCO2の吸着を引き続き行うものである。図8に示すように、第1脱水第2吸着モードでは、第1切替弁15を第1排気通路4A側に、第2切替弁16Aを第2CO2吸着材11B側に、第3切替弁17Aを第1分岐通路4C側に、第4切替弁19を第2分岐通路4D側に、それぞれ切り替える。また、第1開閉弁25AX、25AY、25AZをすべて開弁し、第3開閉弁18A、18Bをそれぞれ開弁及び閉弁するとともに、第4開閉弁26E、26Fをそれぞれ開弁及び閉弁する。
以上の制御により、エンジン3からの暖気は、開弁した第1開閉弁25AX、25AY、25AZを介して、第1熱交換部10AのX層、Y層及びZ層に流入する。これにより、第1熱交換部10Aが全体的に暖機され、第1CO2吸着材11Aが入口EIから出口EOにわたって全体的に加熱される。第1熱交換部10Aからの冷気は、第2CO2吸着材11Bに流入し、それにより、第2CO2吸着材11BへのCO2の吸着がさらに進行する。
この冷気は、第2CO2吸着材11Bから排出された後、第3切替弁17Aにより第1分岐通路4Cに流入し、開弁した第3開閉弁18Aを介して、圧縮機7及び凝縮器8を通る。さらに、冷気は、第4切替弁19により第2分岐通路4Dに流入し、開弁した第4開閉弁26Eを介して、第1CO2吸着材11Aの出口EO側に向かい、第1CO2吸着材11Aに出口EOから流入するとともに、入口EIから排出される。これにより、図9に示すように、第1CO2吸着材11Aの入口EI付近に多く残留するH2Oを効率良く除去する(脱水する)ことができる。その後、冷気は、第2切替弁16Bによりワンウェイバルブ5Aを介して大気に放出される。
4.第1吸着第2脱離モード(1)
5.第1吸着第2脱離モード(2)
6.第1吸着第2脱水モード
これらの3つのモードは、前記3つのモード(第1脱離第2吸着モード(1)(2)及び第1脱水第2吸着モード)にそれぞれ対応しており、上述した各モ-ドにおける動作を、第1吸着脱離ユニット6Aと第2吸着脱離ユニット6Bを入れ替えた関係で行うものである。以下、順に説明する。
第1吸着第2脱離モード(1)は、第2CO2吸着材11BからのCO2の脱離と、第1CO2吸着材11AへのCO2の吸着を同時に行うものである。図10に示すように、第1吸着第2脱離モード(1)では、第1切替弁15を第2排気通路4B側に、第2切替弁16Bを第1CO2吸着材11A側に、第3切替弁17Bをワンウェイバルブ5B側に、第3切替弁17Aを第1分岐通路4C側に、第4切替弁19を貯蔵タンク9側に、それぞれ切り替える。また、第2開閉弁25BXを閉弁し、第1開閉弁25BY、25BZを開弁し、第3開閉弁18A、18Bをそれぞれ開弁及び閉弁するとともに、第4開閉弁26E、26Fをそれぞれ閉弁及び開弁する。
以上の制御により、エンジン3からの暖気は、開弁した第2開閉弁25BY、25BZを介して、第2熱交換部10BのY層及びZ層に流入する。これにより、主としてY層及びZ層が暖機され、Y層及びZ層に対応する第2CO2吸着材11Bの中央部から出口EOまでの部分が、熱交換で加熱され、第2CO2吸着材11Bに吸着していたCO2が脱離する。脱離したCO2は、第3切替弁17Aにより第1分岐通路4Cに流入し、圧縮機7及び凝縮器8を経て、貯蔵タンク9に貯蔵される。一方、第2CO2吸着材11Bとの熱交換で冷却された冷気は、第1CO2吸着材11Aに流入し、CO2を吸着された後に第1CO2吸着材11Aから排出され、さらに第3切替弁17Bによりワンウェイバルブ5Bを介して大気に放出される。
第1吸着第2脱離モード(2)は、第1吸着第2脱離モード(1)に引き続き、第2CO2吸着材11BからのCO2の脱離と、第1CO2吸着材11AへのCO2の吸着を同時に行うものであり、図11に示すように、第2開閉弁25BX、25BYを閉弁し、第2開閉弁25BZのみを開弁する点が、第1吸着第2脱離モード(1)と異なる。
この制御により、エンジン3からの暖気は、開弁した第2開閉弁25BZを介して、第2熱交換部10BのZ層のみに流入する。これにより、主としてZ層が暖機され、Z層に対応する第2CO2吸着材11Bの出口EO付近の部分が加熱され、第2CO2吸着材11BからのCO2の脱離がさらに進行する。一方、第2熱交換部10Bからの冷気が第1CO2吸着材11Aに流入することによって、第1CO2吸着材11AへのCO2の吸着がさらに進行する。
以上のように、第1吸着第2脱離モード(1)では、エンジン3からの暖気が第2熱交換部10BのY層及びZ層に流入することで、第2CO2吸着材11Bの中央部から出口EOまでの部分が重点的に加熱され、第1吸着第2脱離モード(2)では、エンジン3からの暖気が第2熱交換部10BのZ層にのみ流入することで、第2CO2吸着材11Bの出口付近の部分が重点的に加熱される。これにより、第2CO2吸着材11Bの出口EO付近に多く偏在するCO2を効率良く脱離でき、CO2の脱離効率を向上させることができる。
第1吸着第2脱水モードは、第2CO2吸着材11Bからの脱水を促進すると同時に、第1CO2吸着材11AへのCO2の吸着を引き続き行うものである。図12に示すように、第1吸着第2脱水モードでは、第1切替弁15を第2排気通路4B側に、第2切替弁16Bを第1CO2吸着材11A側に、第3切替弁17Bを第1分岐通路4C側に、第4切替弁19を第2分岐通路4D側に、それぞれ切り替える。また、第2開閉弁25BX、25BY、25BZをすべて開弁し、第3開閉弁18A、18Bをそれぞれ閉弁及び開弁するとともに、第4開閉弁26E、26Fをそれぞれ閉弁及び開弁する。
以上の制御により、エンジン3からの暖気は、開弁した第2開閉弁25BX、25BY、25BZを介して、第2熱交換部10BのX層、Y層及びZ層に流入する。これにより、第2熱交換部10Bが全体的に暖機され、第2CO2吸着材11Bが入口EIから出口EOにわたって全体的に加熱される。第2熱交換部10Bからの冷気は、第1CO2吸着材11Aに流入し、それにより、第1CO2吸着材11AへのCO2の吸着がさらに進行する。
この冷気は、第1CO2吸着材11Aから排出された後、第3切替弁17Bにより第1分岐通路4Cに流入し、開弁した第3開閉弁18Bを介して、圧縮機7及び凝縮器8を通る。さらに、冷気は、第4切替弁19により第2分岐通路4Dに流入し、開弁した第4開閉弁26Fを介して、第2CO2吸着材11Bの出口EO側に向かい、第2CO2吸着材11Bに出口EOから流入するとともに、入口EIから排出される。これにより、第2CO2吸着材11Bの入口EI付近に多く残留するH2Oを効率良く除去する(脱水する)ことができる。その後、冷気は、第2切替弁16Aによりワンウェイバルブ5Bを介して大気に放出される。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、熱交換器10のX層、Y層及びZ層を流れる排気ガス流量を、開閉弁(第1開閉弁25AX~25AZ、第2開閉弁25BX~25BZ)を開閉することによって制御している。これに限らず、開閉弁に代えて流量制御弁を設け、X層、Y層及びZ層の排気ガス流量を互いに独立して可変に制御するようにしてもよい。
また、実施形態では、CO2吸着材11の出口付近を部分的に加熱する加熱装置は、排気ガスの熱を利用するために、CO2吸着材11の入出口方向に熱交換器10をX層、Y層及びZ層に区画するとともに、開閉弁により、Y層及びZ層又はZ層のみにエンジン3からの排気ガスを選択的に供給するように構成されている。これに代えて、適当な他の加熱装置、例えばCO2吸着材11の出口付近を直接、加熱する電気的なヒータを用いてもよい。さらに、実施形態では、熱交換器10がX層、Y層及びZ層の計3層に区画されているが、この区画数を4以上又は2に適宜、増減してもよい。
また、実施形態に示した、CO2吸着装置1の動作モードを切り替えるための切替弁や開閉弁の配置や制御などは、あくまで例示であり、適宜、変更することが可能である。さらに、実施形態は、本発明を車両に搭載されたガソリンエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、ディーゼルエンジンなどの他の種類のエンジンや、車両用以外のエンジン、さらにはエンジン以外の用途に用いられるCO2吸着装置に適用できる。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 CO2吸着装置
3 エンジン(内燃機関)
4 排気通路
6A 第1吸着脱離ユニット
6B 第2吸着脱離ユニット
10A 第1熱交換部(加熱装置)
10B 第2熱交換部(加熱装置)
11A 第1CO2吸着材(CO2吸着材)
11B 第2CO2吸着材(CO2吸着材)
25AX、25AY、25AZ
第1開閉弁(排気ガス流量制御手段)
25BX、25BY、25BZ
第2開閉弁(排気ガス流量制御手段)
X層 第1及び第2熱交換部のX層(熱交換部、入口側の熱交換部)
Y層 第1及び第2熱交換部のY層(熱交換部)
Z層 第1及び第2熱交換部のZ層(熱交換部、出口側の熱交換部)
17A、17B
第3切替弁(流路切替手段)
19A 第4切替弁(流路切替手段)
18A、18B
第3開閉弁(流路切替手段)
26E、26F
第4開閉弁(流路切替手段)
EI 第1及び第2CO2吸着材の入口(CO2吸着材の入口)
EO 第1及び第2CO2吸着材の出口(CO2吸着材の出口)

Claims (4)

  1. 排気ガス中のCO2を吸着するCO2吸着装置であって、
    入口から導入された排気ガス中のCO2を低温時に吸着するとともに、吸着したCO2を高温時に脱離し、出口から排出するCO2吸着材と、
    前記CO2吸着材によるCO2の脱離動作中、前記CO2吸着材の前記出口付近を部分的に加熱する加熱装置と、
    を備えることを特徴とするCO2吸着装置。
  2. 内燃機関の排気ガス中のCO2を吸着する内燃機関のCO2吸着装置であって、
    前記内燃機関からの排気ガスがそれぞれ流れる第1熱交換部及び第2熱交換部と、
    前記第1熱交換部に隣接して配置され、吸着動作中、前記第2熱交換部から排出され、入口を介して導入された排気ガス中のCO2を吸着した後、出口から排気ガスを排出するとともに、脱離動作中、前記第1熱交換部を流れる排気ガスによって加熱され、前記吸着したCO2を脱離する第1CO2吸着材と、
    前記第2熱交換部に隣接して配置され、吸着動作中、前記第1熱交換部から排出され、入口を介して導入された排気ガス中のCO2を吸着した後、出口から排気ガスを排出するとともに、脱離動作中、前記第2熱交換部を流れる排気ガスによって加熱され、前記吸着したCO2を脱離する第2CO2吸着材と、を備え、
    前記第1熱交換部は、前記第1CO2吸着材の前記入口と前記出口を結ぶ方向に区画された複数の熱交換部で構成され、前記第2熱交換部は、前記第2CO2吸着材の前記入口と前記出口を結ぶ方向に区画された複数の熱交換部で構成されており、
    前記第1及び第2熱交換部の前記複数の熱交換部を流れる排気ガスの流量を制御する排気ガス流量制御手段をさらに備えることを特徴とする内燃機関のCO2吸着装置。
  3. 前記排気ガス流量制御手段は、前記第1及び第2熱交換部の前記複数の熱交換部のうち、前記出口側の前記熱交換部の排気ガス流量を、前記入口側の前記熱交換部の排気ガス流量よりも増量するように制御することを特徴とする、請求項2に記載の内燃機関のCO2吸着装置。
  4. 前記第1CO2吸着材から排出された排気ガスが、前記第2CO2吸着材に前記出口から流入し、前記入口から排出され、前記第2CO2吸着材から排出された排気ガスが、前記第1CO2吸着材に前記出口から流入し、前記入口から排出されるように、排気ガスの流路を切り替える流路切替手段をさらに備えることを特徴とする、請求項2又は3に記載の内燃機関のCO2吸着装置。
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