JP2023089720A - 光学装置、光学システム - Google Patents

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Abstract

【課題】環境変化、経年変化による光学的なずれを抑制することができる光学装置を提供する。【解決手段】光学装置10において、ダイクロイックミラー24Aは第1光路の可視光ビームを透過させると共に、第1光路の赤外光ビームを板状ミラー25Aの方向へ反射させて第2光路に変更する。板状ミラー25Aは赤外光ビームをビームエキスパンダ26の光軸方向に沿って反射させ、板状ミラー25Bはビームエキスパンダ26を経て入射した赤外光ビームをダイクロイックミラー24Bの方向へ反射させる。ダイクロイックミラー24Bは第1光路の可視光ビームを透過させると共に、板状ミラー25Bを経て入射した赤外光ビームを反射させて第1光路の可視光ビームと合成する。【選択図】図2

Description

本発明は、プリズムを備える光学装置、光学装置を用いた光学システムに関する。
従来、レーザダイオード等の光源、ミラー、プリズム等からなる光学装置が知られている。光学装置は、光記録媒体の記録再生に用いられる光ヘッド装置、映像を投影するプロジェクタ、医療用機器等に内蔵されている。
特許文献1のプロジェクタは、3種類のレーザ光源と、第1プリズムと、第2プリズムと、集光レンズと、走査ユニットを備えている。第1のプリズムは、レーザ光源に対応した光入射面及び反射部と、光出射面を有している。第1プリズムの各反射部は、各光源から出射され各光入射面から第1プリズム内に入射した光を光出射面に向けて反射させるように構成されている。
また、第1プリズムは、複数の光入射面の各々に、光入射面に対する法線方向とは異なる方向から光が入射されると、1つの光出射面から出射される合成された光束の断面形状(スポット)を正円に近づけるように整形することで、プロジェクタの投影光とする(特許文献1/段落0028~0032、図1、図2)。
特開2017-111266号公報
しかしながら、上記第1プリズムは、反射部(ハーフミラー)を用いて複数の光を光出射面に誘導する光学系となっているため、温度等の環境変化、経年変化によって反射部の回転ずれ、位置ずれが生じることがある。そのため、ずれの大きさによっては光が合成されず、投影光として利用できないおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、環境変化、経年変化による光学的なずれを抑制することができる光学装置を提供することを目的とする。
本発明の光学装置は、第1の波長を有し、第1光路の光ビームを出射する第1光源と、前記第1光源とは異なる第2の波長を有し、前記第1光路の光ビームを出射する第2光源と、第1ダイクロイックミラーと第1ミラーとが平行に配置され、第2ダイクロイックミラーと第2ミラーとが平行に配置され、前記第1ダイクロイックミラーに入射した前記第2光源の光ビームに対して第2光路を形成する複合プリズムと、前記第1ミラーと前記第2ミラーとの間の前記第2光路上に配置され、光のビーム径を変更する光学部材と、を備え、
前記第1ダイクロイックミラーは、前記第1光路の前記第1光源の光ビームを透過させると共に、前記第1光路の前記第2光源の光ビームを前記第1ミラーの方向へ反射させて前記第2光路に変更し、前記第1ミラーは、前記第1ダイクロイックミラーにより反射された前記第2光源の光ビームを前記光学部材の光軸方向に沿って反射させ、前記第2ミラーは、前記光学部材を経て入射した前記第2光源の光ビームを前記第2ダイクロイックミラーの方向へ反射させ、前記第2ダイクロイックミラーは、前記第1光路の前記第1光源の光ビームを透過させると共に、前記第2ミラーを経て入射した前記第2光源の光ビームを反射させ、前記第1光路を経た前記第1光源の光ビームと合成することを特徴とする。
また、本発明の光学システムは、光学装置と、前記光学装置から出射された前記第2光源の光ビームを検出する受光器と、回動ミラーを有し、入射した前記第1光源の光ビームを互いに垂直な2軸方向に走査する光偏向器と、を備えていることを特徴とする。
本発明の実施形態の光学システムの全体図である。 光学装置の内部構成を説明する図である。 プリズム装置の斜視図である。 プリズム装置の分解図である。 複合プリズムの分解図である。 複合プリズムに入射した光ビームの光路を説明する図である(回転ずれなし)。 複合プリズムに入射した光ビームの光路を説明する図である(回転ずれあり)。 複合プリズムの傾きに対する影響の抑制効果を説明する図である。
以下においては、本発明の好適な実施形態について説明するが、これらを適宜改変し、組合せてもよい。以下の説明及び添付図面において、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付して説明する。
[実施形態]
まず、図1に、本発明の実施形態の光学システム1の全体図を示す。
(光学システム)
光学システム1は、光学装置10と、受光器50と、光偏向器60とを有している。光学システム1は、例えば走査型プロジェクタ、車両用LiDAR、医療用機器等に用いられる。以下では、光学システム1を車両用LiDARに適用した場合について説明する。
光学装置10はRGB光源と赤外光光源とを含み、各光源から出射された光ビームの一部を、光学装置10に含まれる後述するプリズム装置によりビーム径を拡大し、同一の出射面から出力する装置である。このプリズム装置によって、赤外光光源による赤外光ビームAと、RGB光源による可視光ビームBとが光学装置10の同一の出射面から出射される。
なお、赤外光光源による赤外光ビームAのビーム径のみがプリズム装置によって拡大され、出射される。出射された赤外光ビームA及び/又は可視光ビームBは、光偏向器60の回動ミラーに入射し、所望の領域へ向けて反射される。
赤外光光源による赤外光ビームAは、光偏向器60の回動ミラーに入射し、測定領域70Aへ向けて反射される。ビーム径が拡大された赤外光ビームAは、スポットサイズが大きいことにより可視光ビームBよりも広い走査範囲を漏れなく走査することができる。また、測定領域70Aから反射される光は、集光レンズ40を経て受光器50で受光される。
受光器50は、例えばフォトダイオードであり、所望の領域へ照射された光学装置10による光の反射光を受光する。受光器50は、光学装置10と一体化した構成であってもよい。
次に、受光器50により測定領域70Aに存在する物体等を検知した領域である測定領域70Bへ向けて、RGB光源による可視光ビームBが光偏向器60を介して照射される。測定領域70Bは、測定領域70Aよりも狭い領域である。走査領域をオフセットすることで所望の領域のみを走査することができるため、走査領域を限定して測定領域70Bの解像度を向上させる。これにより、より明確に検知した物体等に向けて可視光ビームBを照射することができる。
光偏向器60は、半導体プロセスやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を利用して作製されたデバイスであり、一定の方向から入射する光ビームを回動ミラーで反射し、走査光として出力することができる。この光偏向器60は、固定枠内に配置された回動ミラー、半環状圧電アクチュエータ、トーションバー、蛇腹型圧電アクチュエータ等を有し、入射光を互いに垂直な2軸方向に走査する。
このように、本実施形態の光学装置10は、車両用LiDARに適用することができる。また、光学装置10によって、異なる特性のビームのそれぞれを一体化することができる。そして、後述するプリズム装置を光学装置10に適用することで、車両内で発生する熱の他、周囲の環境変化、経年変化等が生じても赤外光ビームA及び可視光ビームB同士の光軸ズレを防ぎつつ、所望の配光パターンを得ることができる。
(光学装置)
次に、図2を参照して、光学装置10の内部構成を説明する。
RGB光源11は、赤色光ビーム(波長:例えば630~660nm)を出射するレーザダイオード11A、緑色光ビーム(波長:例えば500~550nm)を出射するレーザダイオード11B及び青色光ビーム(波長:例えば430~470nm)を出射するレーザダイオード11Cを有している。レーザダイオード11A,11B,11Cの各光ビームは、それぞれコリメートレンズ13A,13B,13Cで平行光に変換され、合成プリズム14に入射する。
赤外光光源12は、赤外光ビーム(波長:約800nm)を出射するレーザダイオードで構成されている。赤外光ビームは、コリメートレンズ13Dで平行光に変換された後、合成プリズム14に入射する。
合成プリズム14は、複数の板状ミラーが内蔵されたプリズムである。波長の最も短い青色光ビームは合成プリズム14の一端部から入射させ、波長の最も長い赤外光ビームは合成プリズム14の他端部に近い板状ミラーで反射されるように入射させる。このような配置とすることで、可視光ビームと赤外光ビームとが合成され、その後、混合光ビームが当該他端部の光ファイバ16に入射する。
合成プリズム14から出射された混合光ビームは、レンズを内蔵するファイバユニットホルダ15を経て光ファイバ16に入射する。光ファイバ16は当該混合光ビームを導光してプリズム装置20に入射させることができるものであればよいが、シングルモードファイバを用いることが好ましい。
光ファイバ16から出射された混合光ビームは、コリメートレンズ17を経てプリズム装置20に入射する。なお、コリメートレンズ17により、当該混合光ビームはビーム径が等しい平行光に変換される。コリメートレンズ17は、色収差を補正する機能(いわゆる、色消しレンズの機能)を備えていてもよい。
詳細は後述するが、プリズム装置20に入射した混合光ビームは、その内部で赤外光ビームのビーム径が異なる混合光ビームに変換され、出口窓18を経て光学装置10の外部に出力される。
図3は、プリズム装置20の構造の一例を模式的に示す斜視図である。また、図4はプリズム装置20の分解図であり、図5はプリズム装置20を構成する複合プリズム23の分解図である。
図3に示す通り、プリズム装置20は、上方に開いた開口21aを有する矩形形状の枠体21と、複合プリズム23と、ビームエキスパンダ26とを有している。枠体21の短辺壁部には入力用開口21bが設けられ、光ファイバ16と接続されたコリメートレンズ17が挿入されている。また、当該短辺壁部と対向する短辺壁部には出力用開口21cが設けられている。
複合プリズム23はコの字形状を有し、図示する向きで枠体21の開口21a内に収容されている。また、ビームエキスパンダ26は、複合プリズム23を構成するプリズム片の間の空間に収容されている。
図4に示す通り、開口21aの底面には、光学ベース21dが載置されている。複合プリズム23及びビームエキスパンダ26は、光学ベース21d上に透光性の接着剤で固定されている。また、開口21aの底面には、V字溝を有する台座21eが取り付けられている。ビームエキスパンダ26は円筒形のレンズであるため、この台座21e上に固定される。
ビームエキスパンダ26(本発明の「光学部材」)は、2枚のレンズ(メニスカスレンズ)で構成されている。1枚目のレンズで入射する光ビームのビーム径を拡大し、2枚目のレンズで平行光に変換して出射する。ビームエキスパンダ26は、プリズム装置20内でワーキングディスタンスを変えることなくスポット径を変えることができるという利点がある。
ビームエキスパンダ26の代わりに、例えば複数のプリズムを配置すると、ビーム径の一方向を拡大して楕円状にすることができる。また、光の回折現象を利用して光ビームを空間的に分岐させることが可能な回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)を用いてもよい。このように、用途に合わせた所望のビーム形状に応じて任意の光学系を適宜選択して、適用することができる。
図5に示す通り、複合プリズム23は、台形柱状のプリズム片23Aと、四角(平行四辺形)柱状のプリズム片23B,23Cと、三角柱状のプリズム片23D,23Eとで構成されている。板状ミラー24A,25Aは、それぞれプリズム片23Bの対向する壁面に透光性の接着剤で貼り付けられている。プリズム片23Bの形状から、板状ミラー24Aと板状ミラー25Aは平行に配置されている。
また、板状ミラー24B,25Bは、それぞれプリズム片23Cの対向する壁面に透光性の接着剤で貼り付けられている。同様に、プリズム片23Cの形状から、板状ミラー24Bと板状ミラー25Bは平行に配置されている。
板状ミラー24A,24Bを貼り付ける前に、プリズム片23B,23Cのそれぞれの壁面(貼付け面)にダイクロコーティングを施す。これにより、板状ミラー24A,24Bは特定の波長の光ビームを反射し、その他の波長の光ビームを透過するダイクロイックミラー(以下、ダイクロイックミラー24A,24Bという)とすることができる。板状ミラー24A,24Bとして、光学多層膜を積層したダイクロイックミラーを用いてもよい。なお、透光性の接着剤を用いる以外に、各部材の接着面を互いに高精度に研磨した平面同士を密着させるオプティカルコンタクトにより接合してもよい。
なお、本実施形態のダイクロイックミラー24A,24Bは可視光ビームを透過し、赤外光ビームを反射する。プリズム片23A~23Eは、それぞれ接着剤で貼り付けることで、コの字形状の複合プリズム23が完成する。
次に、図6A、図6Bを参照して、複合プリズム23に入射した光ビームの光路について説明する。
(プリズム装置の原理)
図6Aに示す通り、光ファイバ16に接続されたコリメートレンズ17から可視光ビームと赤外光ビームとの混合光ビームが複合プリズム23の一端部に入射する。当該混合光ビームは、まず、ダイクロイックミラー24A(本発明の「第1ダイクロイックミラー」)に到達する。
ダイクロイックミラー24Aは可視光ビームを透過させるため、可視光ビームは直線状の第1光路を進んでゆく。可視光ビームは、複合プリズム23内を直進した後、ダイクロイックミラー24B(本発明の「第2ダイクロイックミラー」)に到達する。ここでも、可視光ビームは透過されて複合プリズム23の外部、すなわち出口窓18の方向に進む。
このように、第1光路は、プリズム片23Bから複合プリズム23に入射し、ダイクロイックミラー24A、プリズム片23A及びダイクロイックミラー24Bを経てプリズム片23Cに至る光路である(図中の破線矢印)。
一方、赤外光ビームは、ダイクロイックミラー24Aに入射すると、板状ミラー25A(本発明の「第1ミラー」)の方向へ反射され、屈曲した第2光路を進んでゆく。その後、赤外光ビームは板状ミラー25Aに入射し、ビームエキスパンダ26の光軸に沿った方向に反射される。
板状ミラー25Aで反射された赤外光ビームは、ビームエキスパンダ26に入射してビーム径が拡大される。さらに、ビームエキスパンダ26を通過したことでビーム径が拡大された赤外光ビームは板状ミラー25B(本発明の「第2ミラー」)に入射し、板状ミラー25Bによってダイクロイックミラー24Bの方向へ反射される。
最終的に、板状ミラー25Bで反射されたビーム径が拡大された赤外光ビームは、ダイクロイックミラー24Bに入射して反射され、第1光路の可視光ビームと合成する。出口窓18の方向に進む混合光ビームは、可視光ビームのビーム径については複合プリズム23に入射したときと同サイズであるが、赤外光ビームのビーム径については複合プリズム23に入射したときよりも大きくなっている。
このように、複合プリズム23は、ダイクロイックミラー24Aに入射した赤外光ビームに対して第2光路を形成する。また、第2光路は、プリズム片23Bから複合プリズム23に入射し、ダイクロイックミラー24A、板状ミラー25A、ビームエキスパンダ26、板状ミラー25B及びダイクロイックミラー24Bを経てプリズム片23Cに至る光路である(図中の実線矢印)。
赤外光ビームのビーム径の拡大は、環境変化、経年変化等によってハウジング基材(枠体21、光学ベース21d等)に歪みが生じ、複合プリズム23が光学ベース21dに対して回転ずれを起こしたような場合に、各光ビームの相対的角度のずれ防止に役立つ。
図6Bは、複合プリズム23全体が光学ベース21dに対してX軸周りの回転ずれを起こしたときの光ビームの光路を示している。可視光ビームは、複合プリズム23のプリズム片23Bの一端部に対して僅かに傾斜して入射するが、第1光路(図中の破線矢印)を進んで出口窓18に到達するため、回転ずれの影響をほとんど受けない。
一方、赤外光ビームは、ダイクロイックミラー24Aで反射されて板状ミラー25Aの方向に進み、板状ミラー25Aで反射される。赤外光ビームは、ダイクロイックミラー24Aでの反射で回転ずれの影響を受けて光路がずれるが、板状ミラー25Aに傾いて入射するため、ここでの反射によって回転ずれが相殺される。
その後、赤外光ビームは、ビームエキスパンダ26によりビーム径が拡大され、板状ミラー25Bに入射する。なお、赤外光ビームは、ビームエキスパンダ26に回転ずれがない状態で入射するため、角度のずれはビームエキスパンダ26の回転分だけとなる。
さらに、ビームエキスパンダ26を通過することでビーム径が拡大された赤外光ビームが板状ミラー25Bに入射し、板状ミラー25Bによってダイクロイックミラー24Bの方向へ反射される。そして、板状ミラー25Bで反射されたビーム径が拡大された赤外光ビームはダイクロイックミラー24Bに入射して反射され、第1光路の可視光ビームと合成する。ここでも、2回の反射によって回転ずれが相殺される。
以上のように、複合プリズム23では、可視光ビームと赤外光ビームのビーム中心がずれて出力されることはあるが、回転ずれの影響を抑制することができる。また、プリズム装置20から出力される光ビームは、最終的に光偏向器60で走査されるため、大きな問題とはならない。このプリズム装置20は、入射した光ビームが再び入射方向へ戻る再帰反射ミラー(再帰光学系)の原理を応用したものであり、複合プリズム23に回転ずれが生じても、常に入射方向と平行な軸を進行する出射光が得られる。
(解析結果)
最後に、図7を参照して、複合プリズム23の傾きに対する影響の抑制効果(光学ずれ耐性)について、解析結果に基づいて説明する。
解析には、波長801nmの赤外光ビーム(IR)と、波長532nmの可視光ビーム(RGB)を用いた。複合プリズム23の傾きとは、複合プリズム23の光学ベース21dに対するX軸周りの回転のことである(図6A、図6B参照)。そして、傾きを徐々に変化させて、両光ビームのなす角(ビーム中心位置からのずれ角)、複合プリズム23から出射した直後と出射後に150mm伝搬した後のビーム間距離を算出した。
解析結果によれば、複合プリズム23の傾斜が0.05[deg]のとき、両光ビームのなす角は、約0.267[mrad]、出射直後のビーム間距離が0.017[mm]、150mm伝搬後のビーム間距離が0.023[mm]であり、大きな影響はなかった。よって、本発明に係る光学装置10(プリズム装置20)は、環境変化等による回転ずれの抑制に対して一定の効果があることが分かった。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態及び変更形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記実施形態において、RGB光源11は赤色光ビーム、緑色光ビーム、青色光ビームの3色を用いたが、この中の1色又は2色の組合せを用いてもよい。
また、上記実施形態では、複合プリズム23を構成するプリズム片の間の空間にビームエキスパンダ26を収容し、赤外光ビームのビーム径を拡大したが、当該スペースにSHG素子を収容することもできる。
SHG(Second harmonic generation:第二次高調波発生)は、2つの同じ周波数を持つ光子が非線形光学結晶と相互作用することにより、もとになった光子の2倍のエネルギーの光子(元となった光の2倍の周波数乃至、約半分の波長の光)を発生させる現象である。SHG素子を配置することにより、例えば赤外光ビームを緑色光ビームに変換することができる。
変更形態に係る光学装置は、第1の波長を有し、第1光路の光ビームを出射する第1光源と、前記第1光源とは異なる第2の波長を有し、前記第1光路の光ビームを出射する第2光源と、第1ダイクロイックミラーと第1ミラーとが平行に配置され、第2ダイクロイックミラーと第2ミラーとが平行に配置され、前記第1ダイクロイックミラーに入射した前記第2の波長の光ビームに対して第2光路を提供する複合プリズムと、前記第1ミラーと前記第2ミラーとの間の前記第2光路上に配置され、前記光ビームの特性を変更する光学部材と、を備え、
前記第1ダイクロイックミラーは、前記第1光路の前記第1光源の光ビームを透過させると共に、前記第1光路の前記第2光源の光ビームを前記第1ミラーの方向へ反射させて前記第2光路に変更し、前記第1ミラーは、前記第1ダイクロイックミラーにより反射された前記第2光源の光ビームを前記光学部材の光軸方向に沿って反射させ、前記第2ミラーは、前記光学部材を経て入射した前記第2光源の光ビームを前記第2ダイクロイックミラーの方向へ反射させ、前記第2ダイクロイックミラーは、前記第1光路の前記第1光源の光ビームを透過させると共に、前記第2ミラーを経て入射した前記第2光源の光ビームを反射させ、前記第1光路を経た前記第1光源の光ビームと合成することを特徴とする。
この構成によれば、光学部材を通過した光ビームの特性、例えば光ビームの波長を変換することができる。従って、その光学装置を、例えば車両用LiDARに適用すれば、環境変化等による回転ずれを抑制しつつ、所望の配光パターンを得ることができる。
1…光学システム、10…光学装置、11…RGB光源、12…赤外光光源、13A~13D,17…コリメートレンズ、14…合成プリズム、15…ファイバユニットホルダ、16…光ファイバ、18…出口窓、20…プリズム装置、21…枠体、23…複合プリズム、24A,24B…ダイクロイックミラー、25A,25B…板状ミラー、26…ビームエキスパンダ、40…集光レンズ、50…受光器、60…光偏向器、70A,70B…測定領域。

Claims (6)

  1. 第1の波長を有し、第1光路の光ビームを出射する第1光源と、
    前記第1光源とは異なる第2の波長を有し、前記第1光路の光ビームを出射する第2光源と、
    第1ダイクロイックミラーと第1ミラーとが平行に配置され、第2ダイクロイックミラーと第2ミラーとが平行に配置され、前記第1ダイクロイックミラーに入射した前記第2光源の光ビームに対して第2光路を形成する複合プリズムと、
    前記第1ミラーと前記第2ミラーとの間の前記第2光路上に配置され、光のビーム径を変更する光学部材と、を備え、
    前記第1ダイクロイックミラーは、前記第1光路の前記第1光源の光ビームを透過させると共に、前記第1光路の前記第2光源の光ビームを前記第1ミラーの方向へ反射させて前記第2光路に変更し、
    前記第1ミラーは、前記第1ダイクロイックミラーにより反射された前記第2光源の光ビームを前記光学部材の光軸方向に沿って反射させ、
    前記第2ミラーは、前記光学部材を経て入射した前記第2光源の光ビームを前記第2ダイクロイックミラーの方向へ反射させ、
    前記第2ダイクロイックミラーは、前記第1光路の前記第1光源の光ビームを透過させると共に、前記第2ミラーを経て入射した前記第2光源の光ビームを反射させ、前記第1光路を経た前記第1光源の光ビームと合成することを特徴とする光学装置。
  2. 前記第1光源は可視光ビームを出射し、前記第2光源は赤外光ビームを出射する、請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記光学部材としてビームエキスパンダを有している、請求項1又は2に記載の光学装置。
  4. 前記光学部材は、複数のプリズムにより構成されている、請求項1又は2に記載の光学装置。
  5. 前記第1光源から出射された光ビームと、前記第2光源から出射された光ビームとを合成する合成プリズムと、
    前記合成プリズムで合成された光ビームを導光する光ファイバと、
    前記光ファイバからの光ビームを平行光に変換して前記複合プリズムに入射させるコリメートレンズと、
    を備えている、請求項1~4の何れか1項に記載の光学装置。
  6. 請求項1~5の何れか1項に記載の光学装置と、
    前記光学装置から出射された前記第2光源の光ビームを検出する受光器と、
    回動ミラーを有し、入射した前記第1光源の光ビームを互いに垂直な2軸方向に走査する光偏向器と、
    を備えていることを特徴とする光学システム。
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