JP2023089360A - 光学モジュール保持機構,光学ユニット及び携帯型情報端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転可能に保持される光学モジュールの過度な回転や意図しない方向への回転を防止する。【解決手段】一実施形態の光学モジュール保持機構は、カメラモジュール10を収容するホルダ枠40と、ホルダ枠を収容するケース50と、ホルダ枠をケースに対して回転可能に支持する支持機構60と、ホルダ枠をケースに対して回転させる駆動機構70と、カメラモジュールが備えるレンズ11の光軸と平行な仮想直線Lを回転軸とするホルダ枠の回転を規制可能な規制機構80と、を有する。規制機構は、ケースに設けられた規制凹部82と、ホルダ枠に設けられ、少なくとも一部が規制凹部82の内側に進入する規制凸部81と、を含む。【選択図】図3
Description
本発明は、光学モジュール保持機構,光学ユニット及び携帯型情報端末に関する。
今日、様々な光学機器が開発され、実用化されている。それら光学機器の1つとして、変位可能に保持された光学モジュールや、そのような光学モジュールを備える光学ユニットが知られている。例えば、特許文献1には、光学素子の1つであるレンズが収容されたレンズバレルを保持する可動部と、可動部に対してレンズの光軸方向に離間して配置された固定部と、可動部を固定部に対して光軸方向と直交する方向に移動可能に支持する複数のサスペンションワイヤと、を備えた光学モジュール(レンズ駆動装置)が記載されている。
また、特許文献1には、上記レンズ駆動装置と、上記レンズ駆動装置が備えるレンズバレルに収容されているレンズを介して被写体を撮影する撮像部と、を備えた光学ユニット(カメラモジュール)が記載されている。
特許文献1に記載されているカメラモジュールが備えるレンズ駆動装置は、撮像部によって撮影される画像の乱れを低減する機能を有している。具体的には、レンズ駆動装置は、レンズバレルを介してレンズを保持している可動部を光軸方向と直交する1つ又は2つ以上の方向に移動させることにより、カメラモジュールが搭載されている機器(例えば、スマートフォン等の携帯型情報端末)の姿勢変化に起因する画像の乱れ(手振れ)を低減する。つまり、特許文献1に記載されているレンズ駆動装置は、手振れ補正機能を備えている。
手振れ補正機能を実現するために光学素子やこれを含む光学モジュールを回転可能とする場合、光学素子や光学モジュールの過度な回転や意図しない方向への回転を防止することが望ましい。例えば、落下時の衝撃によって光学素子やこれを含む光学モジュールが意図しない方向に過度に回転し、周囲の部材と衝突することを防止することが望ましい。
本発明の目的は、回転可能に保持される光学モジュールの過度な回転や意図しない方向への回転を防止することである。
一実施形態の光学モジュール保持機構は、光学モジュールを収容する可動部材と、前記可動部材を収容する固定部材と、前記可動部材が前記固定部材に対して回転可能となるように、前記可動部材を前記固定部材に対して支持する支持機構と、前記可動部材を前記固定部材に対して回転させる駆動機構と、前記光学モジュールが備える光学素子の光軸と平行な仮想直線を回転軸とする前記可動部材の回転を規制可能な規制機構と、を有する。さらに、前記規制機構は、前記固定部材に設けられた規制凹部と、前記可動部材に設けられ、少なくとも一部が前記規制凹部の内側に進入する規制凸部と、を含む。
一実施形態の光学ユニットは、前記光学モジュール保持機構と、前記光学モジュール保持機構の前記可動部材に収容された光学モジュールと、前記光学モジュールに接続されたフレキシブル配線基板と、を有する。さらに、前記光学モジュールは、前記光学素子としてのレンズと、前記レンズを介して被写体を撮影する撮像素子と、を含む。
一実施形態の携帯型情報端末は、前記光学ユニットを備える。
回転可能に保持される光学モジュールの過度な回転や意図しない方向への回転が防止される。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施形態を説明するために参照する全ての図面において、同一又は実質的に同一の構成や要素には同一の符号を用いる。また、一度説明した構成や要素については、原則として繰り返しの説明は行わない。
<光学ユニットの全体構成>
図1は、本実施形態に係る光学ユニット1の斜視図である。図2は、本実施形態に係る光学ユニット1の平面図である。図1,図2に示されている光学ユニット1は、スマートフォン,タブレット型PC,ノート型PC等の携帯型情報端末への搭載に適したカメラユニットである。そこで、以下の説明では、光学ユニット1を“カメラユニット1”と呼ぶ場合がある。
図1は、本実施形態に係る光学ユニット1の斜視図である。図2は、本実施形態に係る光学ユニット1の平面図である。図1,図2に示されている光学ユニット1は、スマートフォン,タブレット型PC,ノート型PC等の携帯型情報端末への搭載に適したカメラユニットである。そこで、以下の説明では、光学ユニット1を“カメラユニット1”と呼ぶ場合がある。
カメラユニット1は、光学モジュール10と、光学モジュール10に接続されたフレキシブル配線基板20と、光学モジュール10を保持する光学モジュール保持機構30と、を有する。なお、カメラユニット1を構成している光学モジュール10は、レンズ等の光学素子を介して被写体を撮影する撮像素子を含むカメラモジュールである。そこで、以下の説明では、光学モジュール10を“カメラモジュール10”と呼ぶ場合がある。
カメラユニット1は、カメラモジュール10によって撮影される画像の乱れを低減する機能(手振れ補正機能)を備えている。より特定的には、カメラユニット1は、カメラモジュール10を様々な方向に回動させることができる。言い換えれば、カメラユニット1は、カメラモジュール10を2方向以上に傾動させることができる。カメラモジュール10が回動(傾動)されることにより、カメラユニット1が搭載されている携帯型情報端末の姿勢変化に起因する画像の乱れが低減される。
図1中で符号Lが付されている一点鎖線は、カメラモジュール10が備える光学素子の光軸と平行な仮想直線を示している。なお、本実施形態では、カメラモジュール10が備える光学素子の光軸と仮想直線Lとは一致している。
図2中で符号A1が付されている一点鎖線は、図1に示されている仮想直線Lと交差する第1の軸線を示しており、符号A2が付されている一点鎖線は、仮想直線L及び第1の軸線A1と交差する第2の軸線を示している。また、図1,図2において、Z軸方向は光軸方向を示し、X軸方向はヨーイングの回転軸方向を示し、Y軸方向はピッチングの回転軸方向を示している。カメラモジュール10は、仮想直線Lと第1軸線A1と第2軸線A2との交点(X,Y,Z軸の交点)を回転中心として回転可能である。なお、作図の都合上、図1,図2では、カメラモジュール10の実際の回転中心から離れた位置にX,Y,Z軸及びそれらの交点が示されている。
<光学モジュール>
図3は、カメラユニット1の分解斜視図である。カメラモジュール10は、光学素子としてのレンズ11,矩形箱形のハウジング12,被写体を撮影する撮像素子が搭載された基板13等を含んでいる。レンズ11はハウジング12の上面から突出しており、ハウジング12内には、AF(オートフォーカス)機能を実現するためにレンズ11を進退させるアクチュエータ等が収容されている。また、基板13はハウジング12の下方に配置され、レンズ11と対向している。なお、図1に示されている仮想直線Lと一致している既述の光軸は、レンズ11の光軸である。
図3は、カメラユニット1の分解斜視図である。カメラモジュール10は、光学素子としてのレンズ11,矩形箱形のハウジング12,被写体を撮影する撮像素子が搭載された基板13等を含んでいる。レンズ11はハウジング12の上面から突出しており、ハウジング12内には、AF(オートフォーカス)機能を実現するためにレンズ11を進退させるアクチュエータ等が収容されている。また、基板13はハウジング12の下方に配置され、レンズ11と対向している。なお、図1に示されている仮想直線Lと一致している既述の光軸は、レンズ11の光軸である。
<光学モジュール保持機構の全体構成>
カメラモジュール10は、光学モジュール保持機構30によって回転可能に保持されている。光学モジュール保持機構30は、カメラモジュール10を収容する可動部材40と、可動部材40を収容する固定部材50と、可動部材40を支持する支持機構60と、可動部材40を駆動する駆動機構70と、可動部材40の所定方向への回転を規制可能な規制機構80と、を有する。
カメラモジュール10は、光学モジュール保持機構30によって回転可能に保持されている。光学モジュール保持機構30は、カメラモジュール10を収容する可動部材40と、可動部材40を収容する固定部材50と、可動部材40を支持する支持機構60と、可動部材40を駆動する駆動機構70と、可動部材40の所定方向への回転を規制可能な規制機構80と、を有する。
<可動部材及び固定部材>
図4は、可動部材40及び固定部材50の斜視図である。可動部材40は、全体として矩形枠状の外観を呈する樹脂成形体である。固定部材50も樹脂成形体であって、可動部材40の外形に対応した収容空間51を備えている。以下の説明では、可動部材40を“ホルダ枠40”と呼び、固定部材50を“ケース50”と呼ぶ場合がある。
図4は、可動部材40及び固定部材50の斜視図である。可動部材40は、全体として矩形枠状の外観を呈する樹脂成形体である。固定部材50も樹脂成形体であって、可動部材40の外形に対応した収容空間51を備えている。以下の説明では、可動部材40を“ホルダ枠40”と呼び、固定部材50を“ケース50”と呼ぶ場合がある。
ホルダ枠40は、ケース50の収容空間51内に収容されており、ホルダ枠40の底部外面41の少なくとも一部と、ケース50の底部内面52の少なくとも一部とは互いに対向している。
ホルダ枠40には、規制機構80を構成する規制凸部81が設けられ、ケース50には、規制凸部81と共に規制機構80を構成する規制凹部82が設けられている。規制凸部81は、フレキシブル配線基板20のホルダ枠40からの引き出し方向と同方向に突出し、規制凹部82の内側に進入している。この結果、規制凸部81の底部外面83と規制凹部82の底部内面84とは互いに対向している(図5,図6参照)。
もっとも、通常、ホルダ枠40の底部外面41とケース50の底部内面52とは接触していない。同じく、規制凸部81の底部外面83と規制凹部82の底部内面84とは接触していない。つまり、ホルダ枠40は、フローティング状態でケース50に収容されている。
<支持機構>
図3に示されている支持機構60は、仮想直線L(図1)と交差する1つ又は複数の軸線を回転軸としてホルダ枠40がケース50に対して回転可能となるように、ホルダ枠40を支持する。より特定的には、支持機構60は、ホルダ枠40を図2に示されている第1軸線A1を回転軸として回転可能に支持するとともに、第2軸線A2を回転軸として回転可能に支持する。別の見方をすると、ホルダ枠40は、仮想直線と第1軸線A1と第2軸線A2との交点を回転中心としてケース50に対して回転可能とされている。この結果、ホルダ枠40に収容されているカメラモジュール10は、ヨーイング方向及びピッチング方向を含む様々な方向に回転可能(傾斜可能)となっている。
図3に示されている支持機構60は、仮想直線L(図1)と交差する1つ又は複数の軸線を回転軸としてホルダ枠40がケース50に対して回転可能となるように、ホルダ枠40を支持する。より特定的には、支持機構60は、ホルダ枠40を図2に示されている第1軸線A1を回転軸として回転可能に支持するとともに、第2軸線A2を回転軸として回転可能に支持する。別の見方をすると、ホルダ枠40は、仮想直線と第1軸線A1と第2軸線A2との交点を回転中心としてケース50に対して回転可能とされている。この結果、ホルダ枠40に収容されているカメラモジュール10は、ヨーイング方向及びピッチング方向を含む様々な方向に回転可能(傾斜可能)となっている。
支持機構60はジンバル61を有する。ジンバル61は、レンズ11を取り囲む円形開口部63aが形成されたジンバル本体63と、ジンバル本体63の四隅に設けられた4本の腕を有する。一対の腕64a,64bは、ジンバル本体63の一組の対角にそれぞれ設けられ、他の一対の腕は64c,64dは、ジンバル本体63の他の一組の対角にそれぞれ設けられている。図2に示されるように、ジンバル61は、腕64a,64bが第1軸線A1に沿って配置され、腕64c,64dが第2軸線A2に沿って配置されるように搭載されている。
再び図3を参照すると、ジンバル61のそれぞれの腕64a,64b,64c,64dは、ジンバル本体63に対して光軸方向に略90度折り曲げられている。また、それぞれの腕64a,64b,64c,64dの端部には、半球状の凹部が形成されている。
ジンバル61の2本の腕64a,64bは、2つの支持部材62a,62bを介してケース50に接続されており、ジンバル61の他の2本の腕64c,64dは、他の2つの支持部材62c,62dを介してホルダ枠40に接続されている。
図4に示されるように、収容空間51の向かい合う2つの角には挿入溝53が設けられており、それぞれ挿入溝53内に支持部材62a,62bが配置されている。図3に示されているジンバル61の腕64a,64bは、図4に示されている挿入溝53内であって、かつ、支持部材62a,62bの手前(内側)に挿入されている。
図4に示されるように、ホルダ枠40の向かい合う2つの角には挿入溝42が設けられており、それぞれ挿入溝42内に支持部材62c,62dが配置されている。図3に示されているジンバル61の腕64c,64dは、図4に示されている挿入溝42内であって、かつ、支持部材62c,62dの手前(内側)に挿入されている。
なお、それぞれの支持部材62a~62dには金属製のボールが溶接されている。支持部材62a,62bに溶接されているボールは、挿入溝53に挿入されたジンバル61の腕64a,64bに形成されている半球状の凹部に嵌っている。また、支持部材62c,62dに溶接されているボールは、挿入溝42に挿入されたジンバル61の腕64c,64dに設けられている半球状の凹部に嵌っている。
ここで、支持部材62aに設けられているボールの頂点と支持部材62bに設けられているボールの頂点とを結ぶ線分(対角線)は、図2に示されている第1軸線A1の一部である。また、支持部材62cに設けられているボールの頂点と支持部材62dに設けられているボールの頂点とを結ぶ線分(対角線)は、図2に示されている第2軸線A2の一部である。つまり、ホルダ枠40は、2本の対角線の交点を回転中心としてケース50に対して回転可能である。
以上のように、ジンバル61は、ケース50に支持されている。同時に、ジンバル61は、カメラモジュール10を収容しているホルダ枠40を保持している。言い換えれば、カメラモジュール10を収容しているホルダ枠40は、ケース50に支持されているジンバル61にぶら下がっている。
<駆動機構>
図3に示されている駆動機構70は、巻線コイル(空芯コイル)71a,71b、磁石72a,72b、配線基板73等から構成されており、ホルダ枠40をケース50に対して回転させる力(回転力/推力)を発生させる。
図3に示されている駆動機構70は、巻線コイル(空芯コイル)71a,71b、磁石72a,72b、配線基板73等から構成されており、ホルダ枠40をケース50に対して回転させる力(回転力/推力)を発生させる。
図4に示されるように、ホルダ枠40の隣り合う2つの側壁の外面には、磁石装着溝43a,43bがそれぞれ形成されている。そして、図3に示されている磁石72aが磁石装着溝43aに取り付けられ、磁石72bが磁石装着溝43bに取り付けられている。
再び図4を参照する。収容空間51にホルダ枠40が収容されたときに、ホルダ枠40の磁石装着溝43a,43bが形成されている側壁と対向するケース50の側壁には、コイル装着部54a,54bが形成されている。そして、図3に示されている巻線コイル71aがコイル装着部54aに取り付けられ、巻線コイル71bがコイル装着部54bに取り付けられている。
よって、ケース50にホルダ枠40が収容されると、巻線コイル71aと磁石72aとが対向し、巻線コイル71bと磁石72bとが対向する。また、配線基板73を介して巻線コイル71a,71bに電力(コイル電流)を供給することが可能となる。
配線基板73上には、カメラモジュール10のヨーイング状態やピッチング状態を監視するための磁気センサ(本実施形態では、ホールセンサ74(図5等))が搭載されている。駆動機構70は、ホールセンサ74から出力される信号(検知信号)に基づいてホルダ枠40を回転させる。
ホールセンサ74から出力される信号(検知信号)は、不図示のドライバICに入力される。ドライバICには、カメラユニット1が搭載される携帯型情報端末に搭載されているジャイロセンサから出力される信号(ジャイロ信号)も入力される。ドライバICは、ジャイロ信号に基づいてコイル電流の方向や周波数を制御する。また、ドライバICは、検知信号に基づいて、巻線コイル71a,71bへの通電条件をサーボ制御(クローズドループ制御)する。もっとも、ドライバICに入力されるジャイロ信号が配線基板73に実装される専用のジャイロセンサから出力される実施形態もある。また、巻線コイル71a,71bへの通電がオープンループ制御される実施形態もある。かかる実施形態では、ホールセンサ74のような位置検出センサが省略される。
駆動機構70は、検知信号に基づいて巻線コイル71a,71bに電力を供給し、ホルダ枠40を回転させる。より具体的には、カメラモジュール10のヨーイングやピッチングが打ち消される方向に当該カメラモジュール10が傾斜するように、ホルダ枠40をケース50に対して回転させる。
<ストッパ面>
図4に示されているホルダ枠40は、ケース50に収容され、かつ、ケース50内で回転する。つまり、ホルダ枠40は、ケース50内で2方向以上の方向に傾く(チルトする)。一方、ホルダ枠40の底部外面41とケース50の底部内面52とは互いに対向している。また、ホルダ枠40に設けられている規制凸部81の底部外面83とケース50に設けられている規制凹部82の底部内面84とは互いに対向している。
図4に示されているホルダ枠40は、ケース50に収容され、かつ、ケース50内で回転する。つまり、ホルダ枠40は、ケース50内で2方向以上の方向に傾く(チルトする)。一方、ホルダ枠40の底部外面41とケース50の底部内面52とは互いに対向している。また、ホルダ枠40に設けられている規制凸部81の底部外面83とケース50に設けられている規制凹部82の底部内面84とは互いに対向している。
よって、ケース50内でホルダ枠40がある程度回転すると、ホルダ枠40とケース50とが互いに接触し、ホルダ枠40のそれ以上の回転が規制される。別の見方をすると、ケース50内でホルダ枠40がある程度回転すると、ホルダ枠40がケース50にぶつかり、ホルダ枠40のそれ以上の回転が規制される。
例えば、図5に示されるように、ホルダ枠40がY軸を回転軸としてピッチング方向+側に所定角度(例えば、4.3°)回転すると、ホルダ枠40の底部外面41がケース50の底部内面52に接触し、ホルダ枠40のそれ以上の回転が規制される。また、図6に示されるように、ホルダ枠40がY軸を回転軸としてピッチング方向-側に所定角度(例えば、4.3°)回転すると、規制凸部81の底部外面83が規制凹部82の底部内面84に接触し、ホルダ枠40のそれ以上の回転が規制される。
つまり、ホルダ枠40の底部外面41や規制凸部81の底部外面83は、ケース50に対するホルダ枠40の回転角度(傾斜角度)を規定するストッパ面として機能し得る。
以下の説明では、規制凸部81の底部外面83を“第1ストッパ面83”と呼び、規制凹部82の底部内面84を“第1受け面84”と呼ぶ場合がある。また、ホルダ枠40の底部外面41を“第2ストッパ面41”と呼び、ケース50の底部内面52を“第2受け面52”と呼ぶ場合がある。
別の見方をすると、ホルダ枠40の底部外面41及び規制凸部81の底部外面83により、ホルダ枠40のピッチング方向+側の最大回転角度と、ピッチング方向-側の最大回転角度と、を一致させることができる。別の見方をすると、第2ストッパ面41が第2受け面52に接触するまでホルダ枠40をピッチング方向+側に回転させたときのセンサの出力値と、第1ストッパ面83が第1受け面84に接触するまでホルダ枠40をピッチング方向-側に回転させたときのセンサの出力値との中央値がピッチング±0°を示す値となる。この結果、カメラモジュール10のピッチング状態を監視するためのセンサ(ホールセンサ等の可動部の状態検出センサ)を容易かつ正確に調整することができる。
なお、ホルダ枠40の通常の最大回転角度は、第1ストッパ面83が第1受け面84に接触せず、かつ、第2ストッパ面41が第2受け面52に接触しない範囲に設定される。
本実施形態では、ホルダ枠40とケース50との接触状態を全方位(ホルダ枠40の全周)において均一又は略均一とすべく、第1受け面84及び第2受け面52を平面とする一方、第1ストッパ面83及び第2ストッパ面41を円錐面としてある。
つまり、第1ストッパ面83及び第2ストッパ面41は、図1に示されている仮想直線L(=光軸)と交差する仮想直線Lと平行でも垂直でもない直線を、仮想直線Lを回転軸として回転させたときに得られる曲面(回転面)の一部である。
したがって、図7に示されるように、第1ストッパ面83は、径方向外側に行くに連れて第1受け面84から次第に離間するように傾斜している。同様に、第2ストッパ面41は、径方向外側に行くに連れて第2受け面52から次第に離間するように傾斜している。
言い換えれば、仮想直線Lの方向(=光軸方向/Z軸方向)を高さ方向としたとき、第1受け面84に対する第1ストッパ面83の高さは、径方向外側に行くに連れて次第に高くなっている。同様に、仮想直線Lの方向(=光軸方向/Z軸方向)を高さ方向としたとき、第2受け面52に対する第2ストッパ面41の高さは、径方向外側に行くに連れて次第に高くなっている。
さらに、図1に示されている仮想直線Lの方向(=光軸方向)を高さ方向としたとき、第1ストッパ面83と第2ストッパ面41とは異なる高さに設けられている。より特定的には、第1ストッパ面83は、第2ストッパ面41よりも高い位置に設けられている。
<第1ストッパ面>
次に、第1ストッパ面83の態様をより詳しく説明するために2つの仮想円を定義する。図8に示されるように、仮想直線L上の一点P1からの距離がRaである第1ストッパ面83上の複数の点を通る仮想円を第1仮想円C1とする。また、仮想直線L上の一点P1からの距離がRb(≠Ra)である第1ストッパ面83上の複数の点を通る仮想円を第2仮想円C2とする。つまり、第1仮想円C1は、点P1を中心とする半径Raの円であり、第2仮想円C2は、点P1を中心とする半径Rbの円である。なお、図8では、第1ストッパ面83を明瞭にすべく、第1ストッパ面83にドットパターンを付してある。
次に、第1ストッパ面83の態様をより詳しく説明するために2つの仮想円を定義する。図8に示されるように、仮想直線L上の一点P1からの距離がRaである第1ストッパ面83上の複数の点を通る仮想円を第1仮想円C1とする。また、仮想直線L上の一点P1からの距離がRb(≠Ra)である第1ストッパ面83上の複数の点を通る仮想円を第2仮想円C2とする。つまり、第1仮想円C1は、点P1を中心とする半径Raの円であり、第2仮想円C2は、点P1を中心とする半径Rbの円である。なお、図8では、第1ストッパ面83を明瞭にすべく、第1ストッパ面83にドットパターンを付してある。
第1ストッパ面83は上記のような円錐面の一部である。したがって、仮想直線Lの方向(=光軸方向)を高さ方向としたとき、図8に示されている第1仮想円C1が通る第1ストッパ面83上の各点の高さは同一であり、かつ、第2仮想円C2が通る第1ストッパ面83上の各点の高さも同一である。一方、第1仮想円C1が通る第1ストッパ面83上の各点の高さと、第2仮想円C2が通る第1ストッパ面83上の各点の高さとは異なる。例えば、第1仮想円C1が通る第1ストッパ面83上の点P1a,P1b,P1cの高さは互いに同一である。また、第2仮想円C2が通る第1ストッパ面83上の点P2a,P2b,P2cの高さは互いに同一である。一方、第1ストッパ面83上の点P1a,P1b,P1cの高さと、第1ストッパ面83上の点P2a,P2b,P2cの高さとは異なる。
さらに、図8に示されている第2仮想円C2の半径Rbは、第1仮想円C1の半径Raよりも大である(Rb>Ra)。つまり、点P2a,P2b,P2cを含む第2仮想円C2上の各点は、点P1a,P1b,P1cを含む第1仮想円C1上の各点よりも径方向外側に位置している。この場合、点P2a,P2b,P2cを含む第2仮想円C2上の各点の高さは、点P1a,P1b,P1cを含む第1仮想円C1上の各点の高さよりも高い。別の見方をすると、第2仮想円C2が通る第1ストッパ面83上の各点は、第1仮想円C1が通る第1ストッパ面83上の各点よりも、高さ方向において第1受け面84(図5,図6,図7)から離間している。
第1ストッパ面83を上記のような円錐面としたことにより、第1ストッパ面83が第1受け面84と平行な平面である場合に比べ、ホルダ枠40が回転(チルト)したときの、第1受け面84に対する第1ストッパ面83の接触面積が拡大する。言い換えれば、ホルダ枠40がケース50に対して如何なる方向に回転(チルト)した場合であっても、第1ストッパ面83と第1受け面84とは、点接触ではなく、線接触する。少なくとも、第1ストッパ面83と第1受け面84とが点接触する可能性が大幅に低減される。
<第2ストッパ面>
第2ストッパ面41の態様をより詳しく説明するために他の2つの仮想円を定義する。図9に示されるように、仮想直線L上の一点P2からの距離がR1である第2ストッパ面41上の複数の点を通る仮想円を第3仮想円C3とする。また、仮想直線L上の一点P2からの距離がR2(≠R1)である第2ストッパ面41上の複数の点を通る仮想円を第4仮想円C4とする。つまり、第3仮想円C3は、点P2を中心とする半径R1の円であり、第4仮想円C4は、点P2を中心とする半径R2の円である。なお、図9では、第2ストッパ面41を明瞭にすべく、第2ストッパ面41にドットパターンを付してある。
第2ストッパ面41の態様をより詳しく説明するために他の2つの仮想円を定義する。図9に示されるように、仮想直線L上の一点P2からの距離がR1である第2ストッパ面41上の複数の点を通る仮想円を第3仮想円C3とする。また、仮想直線L上の一点P2からの距離がR2(≠R1)である第2ストッパ面41上の複数の点を通る仮想円を第4仮想円C4とする。つまり、第3仮想円C3は、点P2を中心とする半径R1の円であり、第4仮想円C4は、点P2を中心とする半径R2の円である。なお、図9では、第2ストッパ面41を明瞭にすべく、第2ストッパ面41にドットパターンを付してある。
第2ストッパ面41は上記のような円錐面の一部である。したがって、仮想直線Lの方向(=光軸方向)を高さ方向としたとき、図9に示されている第3仮想円C3が通る第2ストッパ面41上の各点の高さは同一であり、かつ、第4仮想円C4が通る第2ストッパ面41上の各点の高さも同一である。一方、第3仮想円C3が通る第2ストッパ面41上の各点の高さと、第4仮想円C4が通る第2ストッパ面41上の各点の高さとは異なる。例えば、第3仮想円C3が通る第2ストッパ面41上の点P3a,P3b,P3cの高さは互いに同一である。また、第4仮想円C4が通る第2ストッパ面41上の点P4a,P4b,P4cの高さは互いに同一である。一方、第2ストッパ面41上の点P3a,P3b,P3cの高さと、第2ストッパ面41上の点P4a,P4b,P4cの高さとは異なる。
さらに、図9に示されている第4仮想円C4の半径R2は、第3仮想円C3の半径R1よりも大である(R2>R1)。つまり、点P4a,P4b,P4cを含む第4仮想円C4上の各点は、点P3a,P3b,P3cを含む第3仮想円C3上の各点よりも径方向外側に位置している。この場合、点P4a,P4b,P4cを含む第4仮想円C4上の各点の高さは、点P3a,P3b,P3cを含む第3仮想円C3上の各点の高さよりも高い。別の見方をすると、第4仮想円C4が通る第2ストッパ面41上の各点は、第3仮想円C3が通る第2ストッパ面41上の各点よりも、高さ方向において第2受け面52(図5、図6,図7)から離間している。
第2ストッパ面41を上記のような円錐面としたことにより、第2ストッパ面41が第2受け面52と平行な平面である場合に比べ、ホルダ枠40が回転(チルト)したときの、第2受け面52に対する第2ストッパ面41の接触面積が拡大する。言い換えれば、ホルダ枠40がケース50に対して如何なる方向に回転(チルト)した場合であっても、第2ストッパ面41と第2受け面52とは、点接触ではなく、線接触する。少なくとも、第2ストッパ面41と第2受け面52とが点接触する可能性が大幅に低減される。
上記の結果、ホルダ枠40とケース50との接触状態が全方位(ホルダ枠40の全周)において均一又は略均一となり、ホルダ枠40の最大回転角度(最大傾斜角度)が全方位において同一又は実質的に同一となる。また、第1ストッパ面83が第1受け面84に接触している状態や、第2ストッパ面41が第2受け面52に接触している状態におけるホルダ枠40の動作負荷が低減される。よって、ホルダ枠40がスムーズに動作する。加えて、落下時の衝撃等によって第1ストッパ面83が第1受け面84に接触した場合や、第2ストッパ面41が第2受け面52に接触した場合に、これらの面に掛かる圧力が分散され、ホルダ枠40やケース50を含む部品の破損が防止又は抑制される。
<規制機構>
図10,図11は、ホルダ枠40に設けられている規制凸部81と、ケース50に設けられている規制凹部82と、から構成される規制機構80を示す平面図である。
図10,図11は、ホルダ枠40に設けられている規制凸部81と、ケース50に設けられている規制凹部82と、から構成される規制機構80を示す平面図である。
規制機構80は、図1に示されている仮想直線L(光軸/Z軸)を回転軸とするホルダ枠40の回転を規制可能である。以下の説明では、仮想直線L(光軸/Z軸)を回転軸とするホルダ枠40の回転を“水平回転”と呼んで、第1軸線A1や第2軸線A2を回転軸とするホルダ枠40の回転と区別する場合がある。
規制凸部81は、フレキシブル配線基板20のホルダ枠40からの引き出し方向と同方向に突出している。図5,図6に示されるように、フレキシブル配線基板20の一端は、ホルダ枠40に収容されているカメラモジュール10の基板13に接続されている。フレキシブル配線基板20の他端側は、ホルダ枠40とケース50との間を通してホルダ枠40の外に引き出され、後述するケース50の収容部55に導入されている。
より特定的には、ケース50の収容部55と対向するホルダ枠40の側壁の下部に、切欠き部44が形成されている。よって、ホルダ枠40をケース50に収容すると、ホルダ枠40とケース50との間に隙間(スリット)が生まれる。フレキシブル配線基板20は、このスリットを通してホルダ枠40の外に引き出され、ケース50の収容部55に導入されている。
規制凸部81は、切欠き部44が形成されているホルダ枠40の側壁の上部に一体成形され、フレキシブル配線基板20の引き出し方向と同方向に突出している。さらに、規制凸部81は、切欠き部44の長手方向中央に位置している(図3,図12参照)。より特定的には、規制凸部81はX軸(ヨーイング回転軸)上に設けられている。
上記のように、ホルダ枠40の側壁の上部に規制凸部81が設けられ、同じ側壁の下部に切欠き部44が設けられている。ここで、規制凸部81及び切欠き部44の両方を設けるスペースを1つの側壁の下部に確保することは容易ではない。また、切欠き部44が設けられている側壁の下部に規制凸部81を設けると、規制凸部81とフレキシブル配線基板20とが干渉する虞もある。
そこで、本実施形態では、ホルダ枠40の側壁の上部に規制凸部81が設けられ、同じ側壁の下部に切欠き部44が設けられている。この結果、第1ストッパ面83は、第2ストッパ面41よりも上方に位置している。言い換えれば、第1ストッパ面83と第2ストッパ面41との高さを異ならせることにより、切欠き部44の位置や大きさを変更することなく、2つのストッパ面を備えるホルダ枠40が実現されている。
再び図10,図11を参照する。ホルダ枠40から突出している規制凸部81の少なくとも一部は、ケース50に設けられている規制凹部82の内側に進入している。本実施形態では、規制凸部81の全長の半分以上が規制凹部82の内側に進入している。この結果、規制凹部82の一対の内側面85a,85bは、規制凸部81を挟んで対向している。別の見方をすると、規制凸部81の一方の外側面86aは、規制凹部82の一方の内側面85aと対向し、規制凸部81の他方の外側面86bは、規制凹部82の他方の内側面85bと対向している。
ホルダ枠40が水平回転すると、規制凸部81が規制凹部82に接触し、ホルダ枠40のそれ以上の回転が規制される。より特定的には、図10に示されているホルダ枠40が図中で反時計方向に水平回転すると、規制凸部81の外側面86aが規制凹部82の内側面85aに接触する(図10→図11)。一方、図10に示されているホルダ枠40が図中で時計方向に水平回転すると、規制凸部81の外側面86bが規制凹部82の内側面85bに接触する。したがって、ホルダ枠40の過度な水平回転が防止される。別の見方をすると、規制凸部81の外側面86a,86bは、ホルダ枠40の水平回転を規制するストッパ面として機能し得る。また、規制凹部82の内側面85a,85bは、ストッパ面が接触する受け面として機能し得る。
規制凹部82の内側面85a,85bの対向間隔は、規制凸部81の規制凹部82への進入方向に沿って次第に拡大している。別の見方をすると、内側面85a,85bは、対向間隔が上記のように変化するように、傾斜している。つまり、規制凹部82は末広がりである。さらに、内側面85a,85bの傾斜角度は、規制凸部81の外側面86a,86bと規制凹部82の内側面85a,85bとが接触したときに、両者が平行又は略平行となる角度に設定されている。
もっとも、規制凸部81の外側面86a,86bと規制凹部82の内側面85a,85bとが接触したときに、両者が平行又は略平行とはならない実施形態もある。
<フレキシブル配線基板>
図3に示されるように、フレキシブル配線基板20には、カメラモジュール10に近接する方向とカメラモジュール10から離間する方向とに交互に複数回折り返された折り曲げ部21が設けられている。本実施形態における折り曲げ部21には、カメラモジュール10に近接する方向に折り返された2つの屈曲部と、カメラモジュール10から離間する方向に折り返された2つの屈曲部と、が含まれている。
図3に示されるように、フレキシブル配線基板20には、カメラモジュール10に近接する方向とカメラモジュール10から離間する方向とに交互に複数回折り返された折り曲げ部21が設けられている。本実施形態における折り曲げ部21には、カメラモジュール10に近接する方向に折り返された2つの屈曲部と、カメラモジュール10から離間する方向に折り返された2つの屈曲部と、が含まれている。
折り曲げ部21は、カメラモジュール10の動きに対するフレキシブル配線基板20の応答性や追従性を向上させ、フレキシブル配線基板20の負荷を低減させる目的で設けられている。よって、折り曲げ部21の有無や態様は、上記目的を踏まえて適宜変更することができる。例えば、上記目的を達成するために必要十分な範囲内で、折り曲げ部21に含まれる屈曲部の向きや回数を変更することができる。また、駆動力が十分に強い場合には、折り曲げ部21を省略することもできる。
ケース50には、折り曲げ部21を含むフレキシブル配線基板20の一部を収容する収容部55が設けられている。収容部55は、フレキシブル配線基板20の折り曲げ部21を取り囲む角筒形状を有する。より特定的には、収容部55は、ケース50の一部によって形成される天井面及び側面と、ケース50の底部に取り付けられた板金(ボトムカバー56)の一部によって形成される床面と、によってトンネル状に形成されている。
フレキシブル配線基板20は、収容部55の天井面に設けられている座面に固定(接着)されている。座面は、収容部55の出口近傍に設けられている。また、座面は、当該座面と床面との間隔がカメラモジュール10から離間するに連れて次第に拡大するように傾斜している。つまり、座面は床面に対して傾斜しており、その座面にぶら下がっているフレキシブル配線基板20の折り曲げ部21も床面に対して傾斜している。言い換えれば、折り曲げ部21は、床面から離間するように引き上げられている。
<プレート部材>
光学モジュール保持機構30は、カメラモジュール10の一側に配置されるプレート部材としてストッパプレート57をさらに有している。ストッパプレート57は、ケース50の上部に取り付けられ、ホルダ枠40を挟んでボトムカバー56と対向している。
光学モジュール保持機構30は、カメラモジュール10の一側に配置されるプレート部材としてストッパプレート57をさらに有している。ストッパプレート57は、ケース50の上部に取り付けられ、ホルダ枠40を挟んでボトムカバー56と対向している。
ストッパプレート57は、ホルダ枠40に重ねられ、ホルダ枠40の上面を覆っている。さらに、ストッパプレート57は、規制凹部82に進入している規制凸部81の上面も覆っている。別の見方をすると、ストッパプレート57は、規制凸部81が進入している規制凹部82の上方を塞いでいる。この結果、衝撃等によってホルダ枠40がケース50から飛び出すことが防止される。
なお、ホルダ枠40及び規制凸部81の上面を覆っているストッパプレート57は、ホルダ枠40の回転を規制するストッパとしても機能し得る。
<凸部>
ホルダ枠40の底部外面(第2ストッパ面)41を上記のような円錐面としたことにより、上記のような種々の有利な効果が得られる。一方、カメラユニット1の組立工程では、ホルダ枠40を安定した状態で作業台等に置けることが好ましい場合がある。そこで、図12に示されるように、ホルダ枠40に2つ以上の凸部90が設けられている。これら凸部90は、径方向において第2ストッパ面41の内側に位置しており、高さ方向において第2ストッパ面41から突出しており、その端面91は平坦である。よって、凸部90の平坦な端面91を支持面として利用することにより、ホルダ枠40を安定した状態で作業台等に置くことができる。なお、図12では、凸部90の端面91を明瞭にすべく、端面91にドットパターンを付してある。
ホルダ枠40の底部外面(第2ストッパ面)41を上記のような円錐面としたことにより、上記のような種々の有利な効果が得られる。一方、カメラユニット1の組立工程では、ホルダ枠40を安定した状態で作業台等に置けることが好ましい場合がある。そこで、図12に示されるように、ホルダ枠40に2つ以上の凸部90が設けられている。これら凸部90は、径方向において第2ストッパ面41の内側に位置しており、高さ方向において第2ストッパ面41から突出しており、その端面91は平坦である。よって、凸部90の平坦な端面91を支持面として利用することにより、ホルダ枠40を安定した状態で作業台等に置くことができる。なお、図12では、凸部90の端面91を明瞭にすべく、端面91にドットパターンを付してある。
図13に、本実施形態に係るカメラユニット1を備える携帯型情報端末(携帯電子機器)の一例を示す。図示されている携帯型情報端末100は、所謂スマートフォンである。これまでの説明から理解できるように、図13に示されている携帯型情報端末(スマートフォン)100では、動画像、静止画像を撮影する際に、手振れ等が適切に補正される。また、携帯型情報端末(スマートフォン)100を落下させた場合に、カメラモジュール10の過度な回転や意図しない方向への回転が防止又は抑制される。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、光学モジュールは、ヨーイング方向又はピッチング方向のいずれかの方向にのみ回転可能に保持されていてもよい。また、光学モジュールは、ヨーイング方向,ピッチング方向及び第3の方向(例えば、ローリング方向)に回転可能に保持されていてもよい。
本発明における光学モジュールはカメラモジュールに限られず、本発明における光学ユニットはカメラユニットに限られない。
1…光学ユニット(カメラユニット)、10…光学モジュール(カメラモジュール1)、11…レンズ、12…ハウジング、13…基板、20…フレキシブル配線基板、21…折り曲げ部、30…光学モジュール保持機構、40…可動部材(ホルダ枠)、41…底部外面(第2ストッパ面)、42…挿入溝、43a,43b…磁石装着溝、50…固定部材(ケース)、51…収容空間、52…底部内面(第2受け面)、53…挿入溝、54a,54b…コイル装着部、55…収容部、56…ボトムカバー、57…ストッパプレート、60…支持機構、61…ジンバル、62a,62b,62c,62d…支持部材、63…ジンバル本体、63a…円形開口部、64a,64b,64c,64d…腕、70…駆動機構、71a,71b…巻線コイル、72a,72b…磁石、73…配線基板、74…ホールセンサ、80…規制機構、81…規制凸部、82…規制凹部、83…底部外面(第1ストッパ面)、84…底部内面(第1受け面)、85a,85b…内側面、86a,86b…外側面、90…凸部、91…端面、携帯型情報端末…100、C1…第1仮想円、C2…第2仮想円、C3…第3仮想円、C4…第4仮想円、L…仮想直線、A1…第1軸線、A2…第2軸線
Claims (8)
- 光学モジュールを収容する可動部材と、
前記可動部材を収容する固定部材と、
前記可動部材を前記固定部材に対して回転可能に支持する支持機構と、
前記可動部材を前記固定部材に対して回転させる駆動機構と、
前記光学モジュールが備える光学素子の光軸と平行な仮想直線を回転軸とする前記可動部材の回転を規制可能な規制機構と、を有し、
前記規制機構は、前記固定部材に設けられた規制凹部と、前記可動部材に設けられ、少なくとも一部が前記規制凹部の内側に進入する規制凸部と、を含む、光学モジュール保持機構。 - 前記光学モジュールに接続されているフレキシブル配線基板を前記可動部材と前記固定部材との間を通して前記可動部材の外に引き出し可能であり、
前記規制凸部は、前記フレキシブル配線基板の前記可動部材からの引き出し方向と同方向に突出している、請求項1に記載の光学モジュール保持機構。 - 前記規制凹部は、前記規制凸部を挟んで対向する一対の内側面を有し、
一対の前記内側面の対向間隔は、前記規制凸部の前記規制凹部への進入方向に沿って次第に拡大している、請求項1又は2に記載の光学モジュール保持機構。 - 前記可動部材に重ねられ、前記規制凹部に進入している前記規制凸部を覆うプレート部材を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の光学モジュール保持機構。
- 前記支持機構は、前記可動部材を前記仮想直線と交差する軸線を回転軸として回転可能に支持し、
前記規制凹部の底部内面と対向する前記規制凸部の底部外面に、前記軸線を回転軸として回転する前記可動部材の回転角度を規定するストッパ面が設けられ、
前記仮想直線上の一点からの距離がRaである前記ストッパ面上の複数の点を通る仮想円を第1仮想円とし、
前記仮想直線上の前記一点からの距離がRb(≠Ra)である前記ストッパ面上の複数の点を通る仮想円を第2仮想円とし、
前記仮想直線の方向を高さ方向としたとき、
前記第1仮想円が通る前記ストッパ面上の各点の高さは同一であり、
前記第2仮想円が通る前記ストッパ面上の各点の高さは同一であり、
前記第1仮想円が通る前記ストッパ面上の各点の高さと、前記第2仮想円が通る前記ストッパ面上の各点の高さとは異なる、請求項1~4のいずれか一項に記載の光学モジュール保持機構。 - 前記Rbは前記Raよりも大であり、
前記第2仮想円が通る前記ストッパ面上の各点は、前記第1仮想円が通る前記ストッパ面上の各点よりも、前記高さ方向において前記規制凹部の前記底部内面から離間している、請求項5に記載の光学モジュール保持機構。 - 請求項1~6のいずれか一項に記載の光学モジュール保持機構と、
前記光学モジュール保持機構の前記可動部材に収容された光学モジュールと、
前記光学モジュールに接続されたフレキシブル配線基板と、を有し、
前記光学モジュールは、前記光学素子としてのレンズと、前記レンズを介して被写体を撮影する撮像素子と、を含む、光学ユニット。 - 請求項7に記載の光学ユニットを備えた携帯型情報端末。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021203813A JP2023089360A (ja) | 2021-12-16 | 2021-12-16 | 光学モジュール保持機構,光学ユニット及び携帯型情報端末 |
CN202223412357.XU CN219085207U (zh) | 2021-12-16 | 2022-12-15 | 光学模块保持机构、光学单元以及便携式信息终端 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021203813A JP2023089360A (ja) | 2021-12-16 | 2021-12-16 | 光学モジュール保持機構,光学ユニット及び携帯型情報端末 |
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Family Applications (1)
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JP2021203813A Pending JP2023089360A (ja) | 2021-12-16 | 2021-12-16 | 光学モジュール保持機構,光学ユニット及び携帯型情報端末 |
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