JP2023087390A - 遊技用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザが遊技媒体の精算を行わなくても遊技機を確保した状態で遊技機から離席することができる技術を開示する。【解決手段】遊技用装置は、記録媒体処理部と表示部と制御部とを備える。制御部は、遊技用価値を遊技機での遊技に用いる遊技媒体に変換可能であるとともに、遊技機に記憶される遊技媒体を遊技用価値に含まれる持媒体に変換可能であり、記録媒体処理部が通常状態で動作し、遊技機に記憶される遊技媒体の数が1以上の特定値以上である間に、特定のユーザによって記録媒体処理部に記録媒体を排出させるための媒体排出指示が行われる第1の場合に、記録媒体処理部に、特定のユーザが所有する特定の遊技用価値と対応付けられる特定の識別情報が記録された特定の記録媒体を排出させるとともに、記録媒体処理部を、特定の記録媒体以外の記録媒体の受け付けを禁止する禁止状態に移行させる。【選択図】図4

Description

本明細書で開示される技術は、遊技機に対応して設置される遊技用装置に関する。
特許文献1は、ユーザが遊技機で遊技を行うために用いる遊技用装置を開示する。遊技用装置は、遊技機に記憶される遊技点が0である場合にユーザによって遊技の中断操作が行われると記録媒体を排出して中断状態に移行する。
特許第6148823号公報
特許文献1の遊技用装置では、ユーザが遊技の中断を希望する場合、遊技機に記憶される遊技点を事前に精算して0にしておく必要がある。しかしながら、短時間の離席等のためにユーザに都度遊技点の精算を行わせることは、ユーザにとって煩雑である。毎回遊技媒体の精算を行わなくてもユーザが遊技機を確保した状態で離席することができる新たな技術が求められている。
本明細書では、ユーザが遊技媒体の精算を行わなくても遊技機を確保した状態で遊技機から離席することができる技術を開示する。
本明細書によって開示される遊技用装置は、遊技内容に応じて遊技媒体を増減させる遊技機に対応して設置される遊技用装置であって、前記遊技機と通信するための第1の通信部と、ユーザが所有する遊技用価値を特定可能な記録媒体に関係する処理を行う記録媒体処理部と、表示部と、制御部と、を備える。前記制御部は、前記遊技用価値を前記遊技機での遊技に用いる前記遊技媒体に変換可能であるとともに、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体を前記遊技用価値に含まれる持媒体に変換可能であり、前記記録媒体処理部が通常状態で動作し、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体の数が1以上の特定値以上である間に、特定のユーザによって前記記録媒体処理部に前記記録媒体を排出させるための媒体排出指示が行われる第1の場合に、前記記録媒体処理部に、前記特定のユーザが所有する特定の遊技用価値と対応付けられる特定の識別情報が記録された特定の記録媒体を排出させるとともに、前記記録媒体処理部を、前記特定の記録媒体以外の記録媒体の受け付けを禁止する禁止状態に移行させ、前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記表示部に、前記特定の記録媒体以外の記録媒体の受け付けが禁止されていることに関係する中断メッセージを表示させる。
上記の「遊技用装置」は、遊技機に対応して設置される任意の装置を含む。例えば「遊技用装置」は、遊技機に対応して設けられるユニット(サンドユニット、カードユニット)、その他の情報収集装置(台ユニット、島ユニット)、遊技機に対応して設けられる各台表示装置(台上ランプ、呼出装置、呼出用押しボタン等)、遊技店を管理する管理装置(ホールコンピュータ、会員サーバ等)、各種演出及び表示装置等、各種遊技場設備を含んでもよい。上記の「遊技機」は、主にパチンコ機であるが、スロットマシン等、任意の遊技機を含んでもよい。「遊技機」は、主にパチンコ玉やメダル等の遊技媒体の払い出しが行われないいわゆる封入式の管理遊技機である。「遊技用価値」は、遊技機での遊技に使用可能な遊技媒体に変換可能な任意の価値を含む。「遊技用価値」は、例えば残金、持媒体(持玉、持メダル)、貯媒体(貯玉、貯メダル)等を含む。「遊技媒体」は、遊技機での遊技に使用可能な状態の媒体である。「遊技媒体」のことを遊技玉、遊技メダル、遊技点、遊技用価値のように呼び換えることもできる。「記録媒体」は、情報を記録可能な任意の媒体を含み、例えば、会員カード、ビジターカード等を含む。記録媒体はカード型に限られずコイン型等であってもよい。
上記の構成によると、特定のユーザは、遊技機に記憶される遊技媒体の数が特定値以上である場合、事前に遊技媒体を精算することなく(すなわち0にすることなく)特定の記録媒体を排出することができる。記録媒体処理部が禁止状態に移行した後であれば、特定のユーザではない第三者が記録媒体を差し込んで遊技機で遊技することができなくなる。特定のユーザは遊技媒体を精算することなく遊技を中断して離席することができる。このため、特定のユーザは中断離席の際に都度遊技媒体を精算しなくてもよいし、店員を呼ぶ必要もない。上記の遊技用装置によると、ユーザと店員の双方にとって利便性が高い。
また、上記の構成によると、表示部の中断メッセージにより、特定の記録媒体以外の記録媒体の受け付けが禁止されていることを周囲に認知させることができる。周囲の第三者は、表示部を見れば、特定のユーザが離席している間でも特定のユーザのために遊技機が確保されていることが分かる。
前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記記録媒体処理部において前記特定の記録媒体が受け付けられると、前記記録媒体処理部を通常状態に移行させてもよい。
この構成によると、特定のユーザは、特定の記録媒体を記録媒体処理部に受け付けさせることで禁止状態を解除することができる。そのため、原則として媒体排出指示を行った特定のユーザのみが禁止状態を解除することができる。特定のユーザは、特定の記録媒体を記録媒体処理部に受け付けさせることで、遊技機での遊技に容易に復帰することができる。
前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記遊技機において前記遊技媒体を前記持媒体に変換するための計数操作が行われると、前記遊技媒体の数を前記持媒体の数として前記特定の識別情報と対応する前記特定の遊技用価値に加算させる加算処理を行ってもよい。
ここで、「持媒体」は、ユーザが当日獲得した媒体であり、遊技によって獲得した媒体のみではなく、残金による払い出しや貯玉払い出し等によって獲得した媒体も含まれる。「持媒体」のことを持玉、持メダル、持点、持価値のように呼び換えることもできる。上記の構成によると、仮に記録媒体処理部が禁止状態で動作している間に第三者によって計数操作が行われる場合であっても、特定のユーザの遊技媒体が第三者の手に渡ることを防止することができる。遊技媒体は、特定の識別情報(即ち、遊技媒体の本来の所有者である特定のユーザが所持する特定の記録媒体の識別情報)に紐づく持媒体として処理される。そのため、離席中の特定のユーザが不利益を被ることがなく、安心して離席することができる。
前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記遊技機から、前記遊技媒体を用いた遊技が進行していることを示す信号を受信する場合に、前記表示部に、前記特定の記録媒体の受け付けが必要であることに関係する警告メッセージを表示させてもよい。
遊技機の特性によっては、記録媒体処理部が禁止状態で動作している間あっても、第三者が遊技機を操作すれば遊技媒体が使用されてしまう場合がある。この構成を備えることで、そのようなケースで表示部に警告メッセージを表示することができ、第三者が遊技媒体を用いて勝手に遊技を行うことを抑制し得る。
前記制御部は、前記表示部に前記警告メッセージが表示されている間に、前記記録媒体処理部において前記特定の記録媒体が受け付けられると、前記表示部における前記警告メッセージの表示を終了させるとともに、前記記録媒体処理部の前記禁止状態を終了させてもよい。
この構成によると、仮に、離席から復帰した特定のユーザが特定の記録媒体を受け付けさせることを忘れて遊技を開始した場合であっても表示部に警告メッセージが出される。ただし、その場合も、特定のユーザが特定の記録媒体を受け付けさせることで警告メッセージの表示は終了するとともに、記録媒体処理部の禁止状態も解除されて通常状態に戻る。特定のユーザに特定の記録媒体を受け付けさせることを適切に促すことができる。
前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態に移行してから特定の期間が経過した後で、前記遊技機において前記遊技媒体を前記持媒体に変換するための計数操作が行われる場合に、前記遊技媒体の数を前記持媒体の数として前記特定の識別情報と対応する前記特定の遊技用価値に加算させる加算処理を行うとともに、前記記録媒体処理部を前記通常状態に移行させてもよい。
記録媒体処理部が禁止状態に移行してから特定の期間が経過した後(即ち、特定の期間の間特定のユーザのために遊技機を確保した後)は、遊技機が開放されて稼働されることが他のユーザや遊技店にとっては好ましい。この構成によると、記録媒体処理部が禁止状態に移行してから特定の期間が経過した後は、計数操作が行われることで記録媒体処理部を通常状態に戻すことができる。遊技媒体も特定のユーザの持媒体として特定の遊技用価値に加算されるため、離席中の特定のユーザが不利益を被ることもない。
前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態に移行してから特定の期間が経過する場合に、前記表示部に、前記禁止状態を解除可能であることに関係する中断完了メッセージを表示させてもよい。
この構成によると、記録媒体処理部の禁止状態を解除可能であることを周囲に認知させることができる。即ち、特定のユーザのために遊技機を確保している状態を解消可能であることを周囲に認知させることができる。通常状態への移行を促すことができる。特定のユーザによって過度に長期間遊技機が確保されてしまうことを抑制することができる。
前記制御部は、前記記録媒体処理部が通常状態で動作し、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体の数が前記特定値以上である間に、前記特定のユーザによって、前記媒体排出指示とともに、前記遊技媒体を用いた前記遊技機による遊技を中断することに関係する中断指示が行われる前記第1の場合に、前記記録媒体処理部に前記特定の記録媒体を排出させるとともに、前記記録媒体処理部を前記禁止状態に移行させ、前記記録媒体処理部が通常状態で動作し、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体の数が前記特定値以上である間に、前記特定のユーザによって、前記媒体排出指示とともに、前記遊技媒体の所有権を他のユーザに譲渡して前記遊技機での遊技を終了することに関係する譲渡指示が行われる第2の場合に、前記記録媒体処理部に特定の記録媒体を排出させてもよい。
この構成によると、特定のユーザは、第2の場合に、記録媒体処理部を禁止状態にすることなく、遊技媒体の所有権を第三者等に譲渡し得る。特定のユーザの需要に応じた遊技媒体の取り扱いが可能になる。ユーザの利便性が更に向上する。
前記制御部は、前記記録媒体処理部が通常状態で動作し、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体の数が前記特定値より少ない間に、前記特定のユーザによって前記媒体排出指示が行われる第3の場合に、前記遊技媒体の数を前記持媒体の数として前記特定の識別情報と対応する前記特定の遊技用価値に加算させる加算処理を行うとともに、前記記録媒体処理部に特定の記録媒体を排出させてもよい。
この構成によると、遊技媒体が比較的少ない場合に、遊技機の確保(即ち記録媒体処理部の禁止状態への移行)を許可せずに遊技媒体を精算して遊技機を開放することができる。遊技機の稼働率を向上させ得る。
上記の遊技用装置は、管理装置と通信可能な第2の通信部をさらに備えてもよい。前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記管理装置から、他の遊技機と通信可能に備えられる他の遊技用装置において前記特定の記録媒体が受け付けられたことに関係する通知を受信する場合において、前記遊技機において前記遊技媒体を前記持媒体に変換するための計数操作が行われると、前記遊技媒体の数を前記持媒体の数として前記特定の識別情報と対応する前記特定の遊技用価値に加算させる加算処理を行うとともに、前記記録媒体処理部を前記通常状態に移行させてもよい。
遊技用装置から排出された特定の記録媒体が他の遊技用装置に受け付けられる場合は、即ち、特定のユーザが、自身が確保している遊技機から他の遊技機に乗り換えて遊技を開始したことを意味する。この場合、元の遊技機を特定のユーザのために確保し続ける必要性は少ない。この構成によると、そのような状況で元の遊技機の確保を終了して遊技機を開放することができる。また、遊技機に残った遊技媒体は計数操作によって特定のユーザの持媒体として加算されるため、特定のユーザが不利益を被ることもない。
上記の遊技用装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。上記の遊技用装置と管理装置を含む遊技システムも、新規で有用である。
第1実施例の遊技システム2の概要を示す。 ユニット20のブロック図を示す。 カードデータテーブル84の例を示す。 ユニット20の制御部40が実行する中断管理処理のフローチャート(通常モード)を示す。 図4の続きのフローチャート(中断モード)を示す。 タッチパネル22に表示される各メッセージの表示例を示す。 図5の続きのフローチャート(中断完了モード)を示す。 管理装置70の制御部80が実行する管理装置側処理のフローチャートを示す。 遊技システム2の動作の具体例(ケースA~C)を示す。 第2実施例の中断管理処理の一部のフローチャート(譲渡モード)を示す。
(第1実施例)
(システムの概要:図1)
図1に示す遊技システム2は、パチンコ店等の遊技店において、各遊技機の稼働状況等を管理するためのシステムである。図1に示すように、本実施例の遊技システム2は、管理装置70と、遊技店内に設けられている複数の遊技機類90A、90Bとを備えている。遊技機類90A、90Bは、それぞれ遊技機10と、ユニット20と、呼出ランプ50とを備えている。以下では遊技機類90A、90Bを区別せず総称する場合は「遊技機類90」と呼ぶ。ユニット20は遊技機10及び呼出ランプ50と有線接続されており、互いに通信可能である。また、ユニット20と管理装置70はともにLAN4に接続されており、LAN4を介して互いに通信可能である。図1の例では、遊技機類90A、90Bのみが図示されているが、実際の遊技店内にはこの他の遊技機類90も多数設置されている。
遊技機類90Aには、遊技機類90Aを識別するための機器ID「D1」が割り当てられている。遊技機類90Bには機器ID「D2」が割り当てられている。本実施例では機器IDはユニット20に記憶されている。機器IDは、遊技機10、呼出ランプ50のうちの1以上のデバイスに記憶されていればよい。
(遊技機10の構成)
遊技機10は、封入循環式のパチンコ機であり、いわゆる管理遊技機である。遊技機10は、遊技盤11と、打球ハンドル12と、遊技玉数表示部13と、計数ボタン14と、制御部15とを備える。遊技盤11には図柄表示領域や各種入賞口を含む遊技領域が形成されている。打球ハンドル12は、ユーザが遊技玉を打ち出して遊技を行うための操作ハンドルである。ユーザが打球ハンドル12を操作すると封入玉が一発ずつ遊技盤11内に打ち出される。封入玉が打ち出されると遊技玉が減算される。遊技玉数表示部13は、現在遊技機10に記憶されている遊技玉数をリアルタイム表示するディスプレイである。遊技玉数表示部13は例えば7セグメント式のディスプレイである。計数ボタン14は、遊技玉から持玉への計数処理を開始するための操作ボタンである。制御部15は遊技機10に内蔵されており、遊技機10の各構成要素の動作を制御する。
遊技機10の動作の概要を説明する。ユニット20において持玉又は貯玉を所定数の遊技玉に変換する変換処理が行われると、遊技機10に記憶される遊技玉数が所定数加算される。ユーザが打球ハンドル12を操作して封入玉を発射すると、それに応じて遊技玉が減算される。入賞にする賞球に応じて遊技玉が加算される。遊技中は遊技状況に応じて遊技玉が増減する。遊技玉の数は常時遊技玉数表示部13に表示される。発射数、賞球数、遊技玉数等は、定期的にユニット20に送信される。また、ユーザが計数ボタン14を操作すると、遊技玉の数がユニット20に送信される。以下では、計数ボタン14を操作することを「計数操作」と呼ぶ。計数操作が行われると、遊技機10に記憶される遊技玉数は0になる(精算される)。
ここで、「遊技玉」とは遊技機10で投入可能な玉である。「持玉」とはユーザが当日獲得した玉であり、遊技店に預けられていない玉のことである。「貯玉」とはユーザが当日以前に獲得し、遊技点に預けられている玉である。本実施例では、遊技機10がパチンコ機である場合を例示しているため、遊技玉、持玉、貯玉の各用語を用いているが、遊技玉、持玉、貯玉の各用語は、遊技媒体、持媒体、貯媒体のように一般的名称に呼び換えられてもよい。
(呼出ランプ50の構成)
呼出ランプ50は、遊技機10の上部に備えられている装置である。図1では示さないが、呼出ランプ50は、呼出ボタン、照明部、表示部等を備える。呼出ボタンは、遊技機10で遊技中のユーザが遊技店の係員を呼出すために操作するボタンである。照明部は、呼出ボタンが操作されると点灯する。点灯した照明部は、その呼出ランプ50のもとに赴いた係員が点灯解除操作を行うことにより消灯する。表示部は、ユーザの操作又はユニット20からの指示に応じて各種情報を表示部に表示させる。
(ユニット20の構成)
ユニット20は、遊技機10の側方に備えられている装置である。ユニット20のことを「サンドユニット(サンド)」又は「カードユニット」と呼ぶ場合もある。ユニット20は、紙幣の受付、遊技玉の払出(例えば残金からの変換、持玉からの変換、貯玉からの変換)、カード処理、遊技中断に伴う遊技機10の確保のための処理等、ユーザに様々なサービスを提供するための端末装置である。
図2に示すように、ユニット20は、タッチパネル22と、紙幣処理部30と、カード処理部32と、呼出ランプインターフェース34と、遊技機インターフェース36と、外部I/F38と、制御部40と、メモリ42とを備える。以下ではインターフェースのことを「I/F」と記載する。
タッチパネル22は、種々の情報を表示するための表示部24としての機能と、ユーザがパネルに触れることによって種々の指示を入力することができる操作部26としての機能を有する。変形例では表示部24と操作部26が別個に設けられていてもよい。紙幣処理部30はユーザが投入した紙幣を受け付けて各種処理を実行する。カード処理部32は、ビジターカードの排出、読み取り、回収等、ビジターカードに関係する各種処理、及び、会員カードの発行、排出、読み取り、回収等、会員カードに関係する各種処理を実行する。
ビジターカードは、ユニット20内に予め収納されている記録媒体である。ビジターカードには、カードを識別するためのビジターカードIDが記録されている。会員カードは、ユーザが、タッチパネル22を操作して所定の会員登録処理を行うことで発行されるカードである。会員カードには、会員であるユーザを識別するための識別情報である会員IDが記録されている。ビジターカードに記録されるビジターカードID、会員カードに記録される会員IDは、当該ユーザが所有する遊技用価値(持玉、貯玉、残金)と関連付けられる。管理装置70は、ビジターカードID、会員IDに関連付けられたユーザ毎の遊技用価値(持玉、貯玉、残金)を特定することができる。本実施例では、ユニット20が取り扱う記録媒体がカード型である場合の例を説明したが、これに限られず、ユニット20が取り扱う記録媒体はコイン型等、任意の形態の記録媒体であってもよい。
呼出ランプI/F34は、対応する呼出ランプ50と通信を実行するためのI/Fである。遊技機I/F36は、対応する遊技機10と通信を実行するためのI/Fである。外部I/F38は、LAN4に接続されている。外部I/F38は、LAN4を介して外部機器(例えば管理装置70)と通信を実行するためのI/Fである。
制御部40はメモリ42に記憶されているプログラムに従って、後述の中断管理処理(図4、図5、図7参照)を含む様々な処理を実行する。メモリ42は、当該ユニット20を含む遊技機類90を示す機器ID(「D1」等)を記憶している。さらに、メモリ42には、制御部40が各種処理を実行することによって得られる情報(例えば、遊技機10で計数された遊技玉数、遊技中断時に排出されるカードのID(中断カードID)、等)を記憶する記憶領域も設けられている。
(管理装置70の構成)
図1に示す管理装置70は、遊技店が設置する管理用サーバである。管理装置70は、遊技店内の各種情報を管理する。管理装置70は、遊技客が視認できないエリアに設置され、主に遊技店の管理者等によって操作される。図1では図示しないが、管理装置70は、実際には、ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、持玉サーバの各装置に分かれて構成されている。ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、持玉サーバは、互いに通信可能である。以下では、ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、持玉サーバによって構成されている管理装置70全体を想定して、管理装置70の構成及び動作を説明する。
管理装置70は、表示部72と、操作部74と、通信I/F76と、制御部80と、メモリ82とを備えている。表示部72は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部74は、マウス及びキーボードを含む。ユーザ(主に遊技店の管理者等)は、操作部74を操作することで様々な指示を管理装置70に入力することができる。通信I/F76は、LAN4に接続されている。通信I/F76は、LAN4を介して外部機器(例えば各ユニット20)と通信を実行するためのI/Fである。
制御部80は、メモリ82に記憶されているプログラムに従って、後述の管理装置側処理(図8参照)を含む様々な処理を実行する。また、メモリ82は、制御部80が各種処理を実行することによって得られる情報を記憶するための記憶領域も備えている。さらに、メモリ82は、遊技店内の各遊技機10及びユニット20が出力した各種信号及び情報を、機器IDごとに格納して記憶するための記憶領域(データベース領域と呼んでもよい)も備えている。さらに、メモリ82は、カードID(ビジターカードIDと会員ID)ごとの遊技用価値(持玉、貯玉、残金)に関する情報を記憶するためのカードデータテーブル84も記憶している。
図3に示すように、カードデータテーブル84は、複数個のカードデータ100a、100bを含む。カードデータテーブル84にはカードデータ100a、100b以外のカードデータも含まれている。以下カードデータ100a、100bを含むカードデータを総称する場合は「カードデータ100」と記載する。カードデータ100は、カードID、持玉、貯玉、残金、中断ID、中断時遊技玉数等の各種情報が対応付けられたデータである。カードデータ100には、カードID、持玉、貯玉、残金、中断ID、中断時遊技玉数以外の情報(図示しない)も含まれていてもよい。カードデータ100に含まれる情報のうち、カードIDは、会員ID(「MC1」等)又はビジターカードID(「VC1」等)を示す。持玉、貯玉、残金は、それぞれ、カードIDに対応するユーザが所有する持玉数、貯玉数、残金の額を示す。中断ID、中断時遊技玉数は、それぞれ、後述の管理装置側処理(図8参照)において遊技機類90から受信される中断通知に含まれる機器ID(「D1」等)と、その機器IDに対応する遊技機10における中断通知受信時の遊技玉数を示す。
例えば、図3のカードデータ100aは、カードID「MC1」、持玉「1000」、貯玉「500」、残金「500」、中断ID「D1」、中断時遊技玉数「500」を含む。カードデータ100aは、会員ID「MC1」のユーザが、持玉を1000発、貯玉を500発、残金を500円有しており、現在、機器ID「D1」の遊技機10を確保して遊技を中断中であり、かつ、機器ID「D1」の遊技機10に遊技玉500発を残していることを示している。カードデータテーブル84に含まれるカードデータ100の内容は、制御部80が管理装置側処理(図8参照)を実行することに伴ってリアルタイムで変更される。
(中断管理処理:図4、図5、図7)
図4、図5、図7を参照して、ユニット20の制御部40によって実行される中断管理処理について説明する。中断管理処理は、ユニット20と対応する遊技機10で遊技を行うユーザが、休憩等のために遊技を短期間中断する際における遊技機10の中断状態(確保、開放等)を管理するための処理である。
ユニット20を含む遊技機類90の電源がオンされると、ユニット20の制御部40は、対応する遊技機10及び呼出ランプ50との間で通信を行う。すなわち、制御部40は、遊技機10から遊技状態に関係するデータを定期的に受信する。そして、制御部40は、S10、S16の各監視を実行する。なお、この時点では、制御部40は、カード処理部32を、いずれのカードの受け付けも可能な状態(以下「通常状態」と呼ぶ)で動作させている。この時点におけるユニット20の動作モードを「通常モード」と呼んでもよい。
S10では、制御部40は、カード処理部32にカードが挿入されることを監視する。遊技店内にいる任意のユーザは、自身が所持する会員カード又はビジターカードをユニット20のカード処理部32に挿入することができる。カード処理部32にカードが挿入されると、制御部40はS10でYESと判断し、S12に進む。一方、カード処理部32にカードが挿入されない間は、制御部40はS10でNOと判断してS12、S14をスキップする。
S12では、制御部40は、カード処理部32を介して、挿入されたカードのカードID(会員ID又はビジターカードID)を読み取る。続くS14では、制御部40は、S12で読み取られたカードIDを含む中断確認要求を管理装置70に送信する。中断確認要求は、読み取られたカードIDを有するカードデータ100(図3)が中断IDを有するか否かの確認を要求するための信号である。S14を終えると制御部40はS16に進む。
S16では、制御部40は、カード排出指示が行われることを監視する。ユーザは、タッチパネル22を操作して、所定のカード排出指示を入力することができる。カード排出指示が入力されると、制御部40はS16でYESと判断し、S18に進む。
S18では、制御部40は、遊技機10の現在の遊技玉数が特定値以上であるか否かを判断する。遊技機10の現在の遊技玉数は、S18の時点で遊技機10が記憶している遊技玉の数(即ち遊技玉数表示部13に表示されている数)である。特定値は予め定められた数であり、例えば100である。特定値は、遊技店が遊技中断に伴う遊技機10の確保を許可するために最低限必要と認める数であれば任意の数であってもよい。ただし特定値は1以上の整数である。遊技玉数が特定値以上である場合、制御部40はS18でYESと判断し、S22に進む。一方、遊技玉数が特定値より少ない場合、制御部40はS18でNOと判断し、S20に進む。
S20では、制御部40は、遊技玉を精算し、カード処理部32にカードを排出させる。具体的には、まず制御部40は遊技機10に対して精算指示を送信する。精算指示を受信した遊技機10は、現在の遊技玉数をユニット20に通知するとともに、遊技玉数を0に減算する。制御部40は、通知された遊技玉数と、排出予定のカード(即ちカード処理部32が現在受け付けているカード)のカードIDとを含む加算要求を管理装置70に送信する。なお、「カード処理部32が現在受け付けているカード」とは、ユーザによって会員カードまたはビジターカードが挿入されている場合には当該カードを意味する。ユーザがどのカードも挿入していない場合(例えばユーザが当日紙幣を投入して遊技を開始した場合)には、カード処理部32に予め格納されたビジターカードを意味する。
管理装置70は、ユニット20から加算要求を受信すると、加算要求に含まれるカードIDを有するカードデータ100(図3)の「持玉」に、加算要求に含まれる遊技玉数を加算する。一方制御部40は、加算要求を送信した後でカード処理部32にカードを排出させる。S20の処理が行われる場合、カード処理部32は通常状態での動作を継続する。すなわち、S20の処理後も、カード処理部32はいずれのカードも受け付けることができる。この場合、カード排出指示(S16)を行ったユーザのために遊技機10が確保されることはない。ユーザは、遊技機10を確保した状態で遊技を中断することはできない。
一方、S22では、制御部40は、排出予定のカード(即ちカード処理部32が現在受け付けているカード)のカードIDをメモリ42内に記憶する。S22で記憶されるカードIDのことを以下では「中断カードID」と呼ぶ。
S24では、制御部40は、管理装置70に、中断カードIDと、自機(遊技機類90)の機器IDと、この時点の遊技機10の遊技玉数とを含む中断通知を送信する。中断通知は、当該機器IDのユニット20のカード処理部32が、中断カードIDのカード以外のカードを受け付けない禁止状態に移行することを通知するための信号である。
S26では、制御部40は、カード処理部32にカードを排出させる。S28では、制御部40は、所定の中断時間のタイマカウントを開始する。S28の処理を終えると、カード処理部32は、中断カードIDのカード以外のカードを受け付けない禁止状態に移行する。同時に制御部40は紙幣処理部30による新規紙幣の受け付けも禁止する。中断カードIDが記録されたカードを以下では「中断カード」と呼ぶ場合がある。S28を終えた時点におけるユニット20の動作モードを「中断モード」と呼んでもよい。S28の処理を終えると、制御部40は図5のS40に進む。
図5のS40では、制御部40は、タッチパネル22に所定の中断メッセージを表示させる。図6(a)はS40で表示される中断メッセージの例を示す。図6(a)に示すように、中断メッセージは、遊技機10による遊技が中断されていること、中断の残り時間、カードを排出したユーザ(以下「中断ユーザ」と呼ぶ)のみが遊技を再開できること、遊技の再開のためには中断カードの挿入が必要であること等を説明している。中断メッセージの表示により、中断カード以外のカードの受け付けが禁止されていることを周囲に認知させることができる。周囲の第三者は、タッチパネル22を見れば、中断ユーザが離席している間でも中断ユーザのために遊技機10が確保されていることが分かる。S40を終えると、制御部40はS42、S44、S46、S48、S50の各監視を実行する。
S42では、制御部40は、遊技機10における遊技の進行を検出することを監視する。本実施例では、ユニット20のカード処理部32が禁止状態で動作している場合であっても、遊技機10の打球ハンドル12が何者かによって操作されると、遊技機10が記憶している遊技玉が打ち出される場合がある。その場合、制御部40は遊技機I/F36を介して、遊技機10から当該遊技機10で遊技玉を用いた遊技に関する信号(例えば、入賞数、賞球数、遊技玉数)を受信し、遊技機10で遊技が進行していることを検出(例えば、入賞数や賞球数の増加、遊技玉数の変化)すると、S42でYESと判断し、S52に進む。
S52では、制御部40は、タッチパネル22に所定の警告メッセージを表示させる。図6(b)はS52で表示される警告メッセージの例を示す。図6(b)に示すように、警告メッセージは、遊技機10を操作する行為が警告の対象であること、中断ユーザのみが遊技を再開できること、遊技の再開のためには中断カードの挿入が必要であること等を説明している。続くS54では、制御部40は呼出ランプ50の点灯部を点灯させる。S54を終えると、制御部40はS42、S44、S46、S48、S50の各監視に戻る。なお、他の例では、制御部40は、S52とS54の処理に加えて、呼出ランプ50とユニット20のうちの一方又は双方から警告音を出力させてもよい。さらに他の例では、S52でタッチパネル22に表示された警告メッセージは所定の表示期間の終了後に中断メッセージ(図6(a))に戻されてもよい。
S44では、制御部40は、所定の中断時間が経過することを監視する。制御部40は、図4のS28でカウントを開始したタイマが所定の中断時間(例えば15分)に到達する場合に、S44でYESと判断し、S55に進む。S55では、制御部40はタイマのカウントを終了する。カウントされたタイマはリセットされる。S55を終えると、制御部40は、図7のS70に進む。S70以降の処理については後で説明する。
S46では、制御部40は、管理装置70から、中断カード使用通知を受信することを監視する。特定のユニット20から排出された中断カードが他のユニット20に挿入されたことが検出されると、管理装置70は、中断カードが他のユニット20に挿入されたことを示す中断カード使用通知を特定のユニット20に対して送信する(図8のS116参照)。制御部40は、管理装置70から中断カード使用通知を受信すると、S46でYESと判断し、S45に進む。制御部40は、S45でタイマのカウントを終了すると、図7のS70に進む。
S48では、制御部40は、カード処理部32にカードが挿入されることを監視する。カード処理部32が禁止状態で動作する場合も、遊技店内にいる中断ユーザを含む任意のユーザは、自身が所持する会員カード又はビジターカードをユニット20のカード処理部32に挿入することができる。カード処理部32にカードが挿入されると、制御部40はS48でYESと判断し、S56に進む。
S56では、制御部40は、挿入されたカードのカードIDを読み取る。続くS57では、制御部40は、S56で読み取られたカードIDが、メモリ42に記憶されている中断カードIDと一致するか否かを判断する。カード処理部32に挿入されたカードが中断カードである場合(即ち、中断ユーザが離席から戻ってユニット20に中断カードを再び挿入した場合)、S56で読み取られたカードIDとメモリ42に記憶されている中断カードIDは一致する。その場合、制御部40は、S57でYESと判断し、S58に進む。
S58では、制御部40は、管理装置70に、中断カードIDを含む中断解除通知を送信する。中断解除通知は、当該機器IDのユニット20のカード処理部32の禁止状態が解除されることを通知するための信号である。他の例では、中断解除通知は、中断カードIDに代えて自機(ユニット20を含む遊技機類90)の機器IDを含んでいてもよいし、中断カードIDと自機の機器IDの両方を含んでいてもよい。
続くS59では、制御部40は、タイマのカウントを終了するとともに、タッチパネル22に表示中のメッセージ(図6(a)の中断メッセージ又は図6(b)の警告メッセージ)の表示を終了する。さらに、制御部40は、メモリ42内の中断カードIDを消去する。制御部40は、S59を終えると、図4のS10、S16の監視に戻る。同時に、制御部40はカード処理部32を通常状態に戻す。制御部40は紙幣処理部30による紙幣の受け付けを再開する。ユニット20は再び通常モードに戻る。
一方、S56で読み取られたカードIDとメモリ42に記憶されている中断カードIDが異なる場合(例えば、中断カード以外のカードが誤って挿入された場合)、制御部40は、S57でNOと判断し、S60に進む。
S60では、制御部40は、カード処理部32に、挿入されたカードを排出させる。続くS62では、制御部40は、タッチパネル22に所定のカード確認メッセージを表示させる。図6(d)はS62で表示されるカード確認メッセージの例を示す。図6(d)に示すように、カード確認メッセージは、挿入されたカードが中断カードではないこと、中断ユーザのみが遊技を再開できること、遊技の再開のためには中断カードの挿入が必要であること等を説明している。S62を終えると、制御部40はS42、S44、S46、S48、S50の各監視に戻る。なお、S62でタッチパネル22に表示されたカード確認メッセージは、所定の表示期間(例えば30秒間)の経過後に中断メッセージ(図6(a))に戻される。他の例では、タッチパネル22にカード確認メッセージが表示され続けてもよい。
S50では、制御部40は、遊技機10において計数操作が行われることを監視する。遊技機10において計数操作(計数ボタン14を操作すること)が行われると、遊技機10は、その時点の遊技玉の数をユニット20に通知するとともに、遊技玉数を0にする(精算する)。制御部40は、遊技機I/F36を介して遊技機10から遊技玉数を受信すると、S50でYESと判断し、S64に進む。
S64では、制御部40は、遊技機10から通知された遊技玉数と、メモリ42に記憶されている中断カードIDとを含む加算要求を管理装置70に送信する。この結果、管理装置70において、中断カードIDを有するカードデータ100(図3参照)の「持玉」に、加算要求に含まれる遊技玉数が加算される(図8のS118参照)。S64を終えると、制御部40はS42、S44、S46、S48、S50の各監視に戻る。
続いて、S55の後の図7のS70以降の処理について説明する。S70の時点(S55を終えた時点)におけるユニット20の動作モードを「中断完了モード」と呼んでもよい。S70では、制御部40は、タッチパネル22に所定の中断完了メッセージを表示させる。図6(c)はS70で表示される中断完了メッセージの例を示す。図6(c)に示すように、中断完了メッセージは、遊技機10で計数操作が行われれば誰でも遊技が可能であることを説明している。制御部40は、S70を終えると、S72、S76、S78の監視を開始する。
S72では、遊技機10において計数操作が行われたか否かを監視する。遊技機10において計数操作(計数ボタン14を操作すること)が行われると、遊技機10はその時点の遊技玉の数をユニット20に通知するとともに、遊技玉数を0にする(精算する)。制御部40は、遊技機I/F36を介して遊技機10から遊技玉数を受信すると、S72でYESと判断し、S74に進む。一方、制御部40は、この時点で遊技機10から遊技玉数を受信しない場合、S72でNOと判断し、S74をスキップしてS76に進む。
S74では、制御部40は、遊技機10から通知された遊技玉数と、メモリ42に記憶されている中断カードIDとを含む加算要求を管理装置70に送信する。この結果、管理装置70において、中断カードIDを有するカードデータ100(図3)の「持玉」に、加算要求に含まれる遊技玉数が加算される(図8のS118参照)。制御部40は、S74を終えると、S76に進む。
S76では、制御部40は、遊技機10の遊技玉数が0になることを監視する。例えば遊技機10で既に計数操作が行われている場合、この時点で遊技機10の遊技玉数は0である。この場合、制御部40はS76でYESと判断し、S88に進む。S88以降の処理については後で説明する。一方、この時点で遊技玉数が0ではない場合、制御部40はS76でNOと判断し、S78に進む。
S78では、制御部40は、カード処理部32にカードが挿入されることを監視する。カード処理部32にカードが挿入されると、制御部40はS78でYESと判断し、S80に進む。一方、この時点でカードが挿入されない場合、制御部40はS78でNOと判断し、S72に戻る。
S80では、制御部40は、挿入されたカードのカードIDを読み取る。続くS82では、制御部40は、S80で読み取られたカードIDが、メモリ42に記憶されている中断カードIDと一致するか否かを判断する。S80で読み取られたカードIDとメモリ42に記憶されている中断カードIDが一致する場合、制御部40は、S82でYESと判断し、S88に進む。
S88では、制御部40は、管理装置70に、中断カードIDを含む中断解除通知を送信する。中断解除通知は図5のS58で送信される通知と同様である。中断解除通知は、中断カードIDに代えて自機の機器IDを含んでいてもよいし、中断カードIDと自機の機器IDの両方を含んでいてもよい。
続くS90では、制御部40は、タッチパネル22に表示中の中断完了メッセージ(図6(c))の表示を終了する。さらに、制御部40は、メモリ42内の中断カードIDを消去する。制御部40は、S90を終えると、図4のS10、S16の監視に戻る。同時に、制御部40はカード処理部32を通常状態に戻す。制御部40は紙幣処理部30による紙幣の受け付けを再開する。ユニット20は再び通常モードに戻る。
一方、S80で読み取られたカードIDと中断カードIDが異なる場合、制御部40は、S82でNOと判断し、S84に進む。
S84では、制御部40は、カード処理部32に、挿入されたカードを排出させる。続くS86では、制御部40は、タッチパネル22に所定のカード確認メッセージ(図6(d))を表示させる。なお、S84でタッチパネル22に表示されたカード確認メッセージは、所定の表示期間(例えば30秒間)の経過後に中断完了メッセージ(図6(c))に戻される。他の例では、タッチパネル22にカード確認メッセージが表示され続けてもよい。S86を終えると、制御部40はS72に戻る。
以上、制御部40によって実行される中断管理処理について説明した。遊技機類90の電源がオンされている間、制御部40は、図4、図5、図7の中断管理処理を継続して実行する。
(管理装置側処理:図8)
次に、図8を参照して、管理装置70の制御部80によって実行される管理装置側処理について説明する。管理装置側装置は、遊技店内の各ユニット20が中断管理処理(図4、図5、図7)を実行することに対応して、各遊技機10の中断状態(確保、開放等)を管理するために管理装置70側で行われる処理である。
図8に示すように、管理装置70の制御部80は、S100、S102、S104、S106の各監視を常時実行している。
S100では、制御部80は、いずれかのユニット20から中断通知(図4のS24)を受信することを監視する。上記の通り、ユニット20は、カードを排出(S26)する際に、管理装置70に、中断カードIDと機器IDと遊技玉数とを含む中断通知を送信する(S24)。制御部80は、特定のユニット20から中断通知を受信すると、S100でYESと判断し、S110に進む。
S110では、制御部80は、中断通知に含まれる中断カードIDを有するカードデータ100(図3)の「中断ID」に、中断通知に含まれる機器ID(「D1」等)を記録するとともに、「中断時遊技玉数」に遊技玉数(「500」等)を記録する。S110を終えると、制御部80はS100~S106の各監視に戻る。
S102では、制御部80は、いずれかのユニット20から中断解除通知(図5のS58、図7のS88)を受信することを監視する。上記の通り、ユニット20は、カード処理部32の禁止状態が解除される場合に、管理装置70に中断カードIDを含む中断解除通知を送信する(S58、S88)。制御部80は、特定のユニット20から中断解除通知を受信すると、S102でYESと判断し、S112に進む。
S112では、制御部80は、中断解除通知に含まれる中断カードIDを有するカードデータ100a等の「中断ID」(「D1」等)を消去するとともに、「中断時遊技玉数」(「500」等)を消去する。他の例において、中断解除通知が、中断カードIDに代えて(又は中断カードIDとともに)機器IDを含む場合には、制御部80は、カードデータテーブル84を参照し、当該機器ID(「D1」等)が中断IDとして記録されているカードデータ100を検索し、「中断ID」等を消去する。
S104では、制御部80は、いずれかのユニット20から中断確認要求(図4のS14)を受信することを監視する。上記の通り、ユニット20は、カード処理部32が通常状態の間にカードが挿入されると、管理装置70に、カードIDを含む中断確認要求を送信する(S14)。制御部80は、特定のユニット20から中断確認要求を受信すると、S104でYESと判断し、S114に進む。
S114では、制御部80は、中断確認要求に含まれるカードIDに対応する中断IDが存在するか否かを判断する。具体的には、制御部80は、カードデータテーブル84(図3)を参照し、中断確認要求に含まれるカードIDを有するカードデータ100を特定する。そして、制御部80は、特定されたカードデータ100の「中断ID」に機器ID(「D1」等)が記録されているか否かを判定する。この際、「中断ID」に機器IDが記録されていれば、制御部80はS114でYESと判断し、S116に進む。この場合、カードIDに対応するカードは中断カードである。そして、「中断ID」で識別されるユニット20が現在禁止状態であることを意味する。中断カードを所持する中断ユーザが「中断ID」で識別される遊技機10を既に確保していることを意味する。一方、特定されたカードデータ100の「中断ID」に機器IDが記録されていない場合、制御部80は、S114でNOと判断し、S100~S106の各監視に戻る。この場合、カードを所持するユーザがいずれの遊技機10も確保していないことを意味する。
S116では、制御部80は、「中断ID」の機器IDに対応するユニット20に、中断カード使用通知(図5のS46)を送信する。中断カード使用通知は、中断カードが他のユニット20に挿入されたことを示す通知である。制御部80は、S116を終えると、S100~S106の各監視に戻る。
S106では、制御部80は、いずれかのユニット20から加算要求(図4のS20、図5のS64、図7のS74)を受信することを監視する。上記の通り、ユニット20は、遊技玉の精算時(S20)又は遊技機10で計数操作が行われる場合(S50、S72)に、遊技玉数とカードID(中断カードID)とを含む加算要求を管理装置70に送信する(S20、S64、S74)。制御部80は、特定のユニット20から加算要求を受信すると、S106でYESと判断し、S118に進む。
S118では、制御部80は、加算要求に含まれるカードIDを有するカードデータ100(図3)の「持玉」に、加算要求に含まれる遊技玉数を加算する。S118を終えると、制御部80はS100~S106の各監視に戻る。
以上、制御部80によって実行される管理装置側処理について説明した。管理装置70の稼働中、制御部80は図8の管理装置側処理を継続して実行している。
(遊技システム2の動作の具体例:図9)
次いで、図9を参照して、本実施例の遊技システム2の動作の具体例を説明する。図9は、ケースA~Cの3つの動作パターンにおいて、遊技機類90Aのユニット20について発生する事象の順序を示している。
(ケースA)
ケースAは、中断ユーザが離席した後、第三者が遊技機10を操作(遊技及び計数操作)し、その後中断ユーザが復帰する例である。A01では、ユニット20は通常モードで動作している。この時点の遊技玉数は500個である。A02では、ユーザによってカード排出指示が入力され(図4のS16及びS18でYES)、中断カードが排出される(S26)。これにより、カード処理部32が禁止状態に移行し、ユニット20が中断モードに移行する。ユニット20はタイマカウントを開始し、中断メッセージ(図6(a))を表示する(図5のS40)。ユーザ(中断ユーザ)は遊技機10での遊技を中断し、離席する。続くA03では、第三者が遊技機10の打球ハンドル12を誤って操作したことで、遊技機10で遊技玉を用いた遊技が進行する。これにより遊技玉数は490個に減少する。ユニット20は遊技の進行を検出する(S42でYES)。A04では、ユニット20は、警告メッセージ(図6(b))を表示する(S52)。その後、A05では、第三者が遊技機10で計数操作を行う(S50でYES)。遊技玉数は490個から0個に減少する。ユニット20は、管理装置70に加算要求を送信する(S64)。計数された遊技玉は、中断カードIDに対応するカードデータ100(図3)に含まれる「持玉」に加算される(図8のS118)。その後、A06では、中断ユーザが離席から復帰し、ユニット20に中断カードを挿入する(S48及びS57でYES)。この結果、A07において、カード処理部32が通常状態に復帰する。ユニット20が通常モードに復帰する。
(ケースB)
ケースBは、中断ユーザが離席した後、中断期間が経過し、その後第三者が計数操作を行うことでカード処理部32の禁止状態が解除される例である。B01、B02は上記のA01、A02と同様である。B03では、ユニット20が中断モードに移行した後、所定の中断期間が経過する(図5のS44でYES)。B04では、ユニット20は、中断完了メッセージ(図6(c))を表示する(図7のS70)。ユニット20は中断完了モードに移行する。その後B05では第三者が遊技機10で計数操作を行う(S72でYES)。遊技玉数は500個から0個に減少する。ユニット20は、管理装置70に加算要求を送信する(S74)。計数された遊技玉は、中断カードIDに対応するカードデータ100(図3)に含まれる「持玉」に加算される(図8のS118)。これにより、B06において、カード処理部32が通常状態に復帰する。ユニット20が通常モードに復帰する。
(ケースC)
ケースCは、中断ユーザが離席した後、中断ユーザが、特定のユニット20(遊技機類90Aのユニット20)から排出された中断カードを他のユニット20(例えば遊技機類90Bのユニット20)に挿入し、その後、その後第三者が計数操作を行うことでカード処理部32の禁止状態が解除される例である。C01、C02は上記のA01、A02と同様である。C03では、中断ユーザが、特定のユニット20から排出された中断カードを他のユニット20(例えば遊技機類90Bのユニット20)に挿入する。この場合、他のユニット20は管理装置70に中断確認要求を送信する(図4のS14)。管理装置70は、中断確認要求に含まれるカードIDが中断カードIDであると判断し(図8のS114でYES)、特定のユニット20に中断カード使用通知を送信する(S116)。C04では、特定のユニット20は、中断カード使用通知を受信する(図5のS46)。C05では、ユニット20は、中断完了メッセージ(図6(c))を表示する(図7のS70)。ユニット20は中断完了モードに移行する。C06では、第三者が遊技機10で計数操作を行う(S72でYES)。遊技玉数は500個から0個に減少する。ユニット20は、管理装置70に加算要求を送信する(S74)。計数された遊技玉は、中断カードIDに対応するカードデータ100(図3)に含まれる「持玉」に加算される(図8のS118)。C07において、カード処理部32が通常状態に復帰する。ユニット20が通常モードに復帰する。上記例では、中断カードを他のユニットに挿入する場合、中断が解除される。一方、中断カードを他のユニットに誤って挿入する場合が想定される。他の例では、中断カードが他のユニットに挿入された場合、タッチパネル22に『中断中の遊技機と違いますが、中断を解除しますか?』等のメッセージを表示し、解除しないと選択した場合は、カードを排出して、中断中の遊技機で遊技を再開できるようにしても良い。また、中断カードは、他のユニットでの使用や景品交換をできないようにしても良い。
以上、遊技システム2の構成と動作について説明した。本実施例のユニット20によると、中断ユーザは、遊技機10に記憶される遊技玉の数が特定値以上である場合、遊技玉を精算することなく(すなわち0にすることなく)中断カードを排出することができる(図4のS18でYES、S26)。ユニット20のカード処理部32が禁止状態に移行した後であれば、中断ユーザではない第三者が中断カード以外のカードを差し込んで遊技機10で遊技をできなくなる(図5のS57でNO、S60)。中断ユーザは遊技玉を精算することなく遊技を中断して離席することができる。ユーザは中断離席の際に都度遊技玉を精算しなくてもよいし、店員を呼ぶ必要もない。そのため、本実施例のユニット20によると、ユーザと店員の双方にとって利便性が高い。
また、本実施例では、ユニット20の制御部40は、カード処理部32が禁止状態で動作している間に(即ち、ユニット20が中断モード又は中断完了モードで動作している間に)、カード処理部32に中断カードが挿入されると(図5のS57でYES、図7のS82でYES)、カード処理部32を通常状態に戻す(S59、S90)。中断ユーザは、中断カードをカード処理部32に受け付けさせることで禁止状態を解除することができる。そのため、原則としてカード排出指示(図4のS16)を行った中断ユーザのみが禁止状態を解除することができる。一方、中断ユーザは、中断カードをカード処理部32に受け付けさせることで、遊技機10での遊技に容易に復帰することができる。
さらに、制御部40は、カード処理部32が禁止状態で動作している間に、遊技機10において計数操作が行われると(図5のS50でYES、図7のS72でYES)、遊技玉数と中断カードIDとを含む加算要求を管理装置70に送信する(S64、S74)。この結果、管理装置70において、中断カードIDを有するカードデータ100(図3)の「持玉」に、加算要求に含まれる遊技玉数が加算される(図8のS118参照)。即ち、仮に中断ユーザの離席中に第三者が遊技機10において計数操作を行った場合でも、遊技玉が本来の所有者(中断ユーザ)以外の第三者の手に渡ることが防止される。離席中の中断ユーザが不利益を被ることがない。このため、中断ユーザは安心してトイレやタバコなどのために一時的に離席することができる。また、食事等の長時間の休憩については、店員が介在する別の方法を更に設けても良い。
制御部40は、カード処理部32が禁止状態で動作している間に、遊技機10における遊技の進行を検出すると(図5のS42でYES)、タッチパネル22に警告メッセージを表示させる(S52)。警告メッセージの表示により、第三者が遊技玉を用いて勝手に遊技を行うことを抑制し得る。また、制御部40は、警告メッセージの表示中に、カード処理部32に中断カードが挿入される場合に(図5のS57でYES)、警告メッセージの表示を終了し、カード処理部32を通常状態に戻す(S59)。即ち、仮に離席から復帰した中断ユーザが中断カードの挿入を忘れて遊技した場合であってもタッチパネル22に警告メッセージが出される。その場合であっても、中断ユーザが中断カードを受け付けさせることで、警告メッセージの表示は終了するとともに、カード処理部32も通常状態に戻る。中断ユーザに中断カードの挿入を適切に促すことができる。
制御部40は、タイマ(図4のS28)が所定の中断時間(例えば15分)に到達する場合(図5のS44でYES)に、タッチパネル22に所定の中断完了メッセージを表示させる(図7のS70)。ユニット20が中断完了モードに移行する。制御部40は、計数操作が行われる場合に(S72、S76でYES)、カード処理部32を通常状態に戻す。カード処理部32が禁止状態に移行してから所定の中断期間が経過した後(即ち、中断期間の間中断ユーザの中断離席のために遊技機10を確保した後)は、遊技機10が開放されて稼働されることが他のユーザや遊技店にとっては好ましい。本実施例の構成によると、他のユーザや遊技点の利便性が向上する。また、遊技玉も中断のユーザの持玉として加算されるため、離席中の中断ユーザが不利益を被ることもない。タッチパネル22に中断完了メッセージが表示されるため、カード処理部32の禁止状態を解除可能であることを周囲に認知させることもでき、通常モードへの移行を促すことができる。中断ユーザによって過度に長期に遊技機10が確保されてしまうことを抑制することができる。
制御部40は、カード排出指示が行われる際に(図4のS16でYES)、遊技玉数が特定値より少ない場合(S18でNO)、遊技玉を精算し、カード処理部32にカードを排出させる。この場合カード処理部32は通常状態での動作を継続する。遊技玉が比較的少ない場合に、遊技機10の確保(即ちカード処理部32の禁止状態への移行)を許可せずに遊技玉を精算して遊技機10を開放することができる。遊技機10の稼働率を向上させ得る。
また、中断ユーザが中断カードを他のユニット20に挿入すると(図5のS46でYES)、制御部40はユニット20を強制的に中断完了モードに移行させる(図7のS70)。中断カードが他のユニット20に挿入される場合は、即ち、中断ユーザが、自身が確保している遊技機10から他の遊技機10に乗り換えて遊技を開始したことを意味する。そのような場合には、元の遊技機10を中断ユーザのために確保し続ける必要性は少ない。本実施例によると、そのような状況で、元の遊技機10の確保を終了して遊技機10を開放することができる。遊技機10に残った遊技玉は計数操作によって中断ユーザの持玉として加算されるため、中断ユーザが不利益を被ることもない。
実施例と請求項の対応関係を説明しておく。ユニット20が「遊技用装置」の一例である。遊技機I/F36が「第1の通信部」の一例である。外部I/F38が「第2の通信部」の一例である。カード処理部32が「記録媒体処理部」の一例である。中断カードIDが「特定の識別情報」の一例である。中断ユーザが「特定のユーザ」の一例である。中断カードが「特定の記録媒体」の一例である。図5のS64、図7のS74が「加算処理」の一例である。図4のS18でYESの場合が「第1の場合」の一例であり、S18でNOの場合が「第3の場合」の一例である。
(第2実施例)
第2実施例の遊技システム2について、第1実施例と異なる点を中心に説明する。本実施例の遊技システム2も、その基本的な構成及び各構成要素の動作は第1実施例と共通する。本実施例では、特に図4と図10に示すように、ユニット20の制御部40が実行する中断管理処理の一部が第1実施例とは異なる。具体的には、ユーザがカードの排出の際に、ユーザの希望に応じて遊技玉を譲渡する(所有権を放棄する)ことができる点が第1実施例とは異なる。
図4、図5、図7、図10を参照して本実施例の中断管理処理について説明する。図4に示すように、本実施例では、制御部40は、カード排出指示が行われ(図4のS16でYES)、遊技玉数が設定値以上である場合(S18)に、S21に進む。S21では、制御部40は、ユーザが譲渡操作を行ったか否かを判断する。具体的には、S21では、制御部40は、まず、タッチパネル22に譲渡か中断かの選択を促すメッセージを表示させる。ユーザは譲渡と中断のうちの一方を選択する操作を行うことができる。ユーザが中断を選択する場合、制御部40は、S21でNOと判断してS22に進む。S22以降の処理は第1実施例と同様である。
一方、ユーザが譲渡を選択する場合、制御部40は、S21でYESと判断して図10のS200に進む。S200では、制御部40は、カード処理部32が現在受け付けているカードを排出させる。なお、制御部40は、カード処理部32が現在受け付けているカードのカードID(以下「現在カードID」と呼ぶ)に対応付けられている持玉および残金がいずれも0であり、かつ、現在受け付けているカードがビジターカードである場合には、カードの排出を行わないようにしてもよい。
続くS202では、制御部40は、タッチパネル22に所定の譲渡メッセージを表示させる。S202の時点におけるユニット20の動作モードを「譲渡モード」と呼んでもよい。図6(e)はS202で表示される譲渡メッセージの例を示す。図6(e)に示すように、譲渡メッセージは、遊技機10が誰でも遊技可能な状態であること、および、遊技機10に残る遊技玉を使用可能であることを説明している。制御部40は、S202を終えると、S204、S208の監視を開始する。
S204では、遊技機10において計数操作が行われたか否かを監視する。遊技機10において計数操作が行われると、遊技機10はその時点の遊技玉の数をユニット20に通知するとともに、遊技玉数を0にする(精算する)。制御部40は、遊技機I/F36を介して遊技機10から遊技玉数を受信すると、S204でYESと判断し、S206に進む。一方、制御部40は、この時点で遊技機10から遊技玉数を受信しない場合、S204でNOと判断し、S206をスキップしてS208に進む。
S206では、制御部40は、遊技機10から通知された遊技玉数と、カード処理部32が現在受け付けているカードのカードID(現在カードID)とを含む加算要求を管理装置70に送信する。この結果、管理装置70において、現在カードIDを有するカードデータ100a等(図3参照)の「持玉」数に、加算要求に含まれる遊技玉数が加算される。制御部40は、S206を終えると、S208に進む。
S208では、制御部40は、遊技機10の遊技玉数が0になることを監視する。例えば遊技機10で既に計数操作が行われている場合、この時点で遊技機10の遊技玉数は0である。また、遊技機10で遊技が行われた結果遊技玉が使い切られた場合も遊技玉数は0である。この場合、制御部40はS208でYESと判断し、図4のS10、S16の監視に戻る。ユニット20は再び通常モードに戻る。
以上、本実施例の遊技システム2について説明した。上記の通り、本実施例では、制御部40は、カード排出指示が行われ(図4のS16でYES)、遊技玉数が設定値以上である場合(S18)であって、譲渡指示が行われる場合(S21でYES)に、カード処理部32を禁止状態に移行させることなく、カード処理部32にカードを排出させることができる(図10のS200)。ユーザが、離席とともに遊技玉の譲渡を希望する場合に、カード処理部32を禁止状態にすることなく、遊技玉の所有権を第三者等に譲渡することができる。ユーザの需要に応じた遊技玉の取り扱いが可能になる。ユーザの利便性がさらに向上する。本実施例の図4のS21でNOの場合が「第1の場合」の一例であり、S21でYESの場合が「第2の場合」の一例である。
以上、実施例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例を採用してもよい。
(変形例1)上記の各実施例では、遊技機10が封入循環式のパチンコ台である場合を想定している。これに限られず、遊技機10は、メダル払出が行われないタイプのスロットマシンであってもよい。その場合、「遊技玉」「持玉」等の各用語は「遊技媒体」「持媒体」等のように呼び換えられてもよい。
(変形例2)上記の実施例に開示の技術では、ユーザが遊技機10での遊技を終了して離席しようとする場合に、ユーザが、遊技機10で計数操作を行って遊技玉を持玉に変換し(遊技玉を精算して0にし)、その後、ユニット20にカード排出指示を入力してカードを排出することが想定される。変形例では、ユーザが遊技機10での遊技を終了して離席しようとする場合に、ユーザは遊技機10で計数操作(計数ボタン14を押すこと)を行うのみで、自動的にユニット20からカードが排出されるようにしてもよい。
詳しく言うと、ユーザが遊技機10で計数操作(計数ボタン14を押すこと)を行うと、ユニット20の制御部40は、遊技玉を精算して0にするとともに、計数した遊技玉を持玉に加算するための加算処理を行うようにしてもよい。その後、制御部40はカード処理部32からカードを排出するようにしてもよい。本変形例によると、ユーザは、遊技機10の計数操作を行うだけで精算およびユニット20からのカード排出を行うことができ、ユーザにとって利便性が高い。
一般的に言うと、本変形例の遊技用装置は、以下の特徴を有していてもよい。
「 遊技内容に応じて遊技媒体を増減させる遊技機に対応して設置される遊技用装置であって、
前記遊技機と通信するための通信部と、
ユーザが所有する遊技用価値を特定可能な記録媒体に関係する処理を行う記録媒体処理部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記遊技用価値を前記遊技機での遊技に用いる前記遊技媒体に変換可能であるとともに、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体を前記遊技用価値に含まれる持媒体に変換可能であり、
前記通信部より、遊技媒体を持媒体への変換要求があった場合、前記遊技媒体を前記遊技用価値に含まれる持媒体に変換した後、遊技機の前記遊技媒体の有無を判断し、無の場合、前記持媒体を特定可能な記憶媒体を排出する、
遊技用装置。」
(変形例3)上記の実施例では、ユニット20のカード処理部32が禁止状態で動作している場合であっても、遊技機10の打球ハンドル12が何者かによって操作されると、遊技機10が記憶している遊技玉が打ち出される(遊技玉が減少する)場合がある。変形例では、カード処理部32が禁止状態で動作している場合に打ち出されることで減少した分の遊技玉が保障されてもよい。例えば、管理装置70が、カードデータ100a等(図3参照)の「中断ID」が示す機器ID(「D1」等)の遊技機10に対し、「中断時遊技玉数」に示される遊技玉数(「500」等)を維持するよう指示を送信してもよい。
(変形例4)上記の実施例では、制御部40は、タイマ(図4のS28)が所定の中断時間(例えば15分)に到達する場合(図5のS44でYES)に、タッチパネル22に所定の中断完了メッセージを表示させる(図7のS70)。即ちユニット20が中断完了モードに移行する。変形例では、制御部40は、タイマが所定の中断時間(例えば15分)に到達する場合に、ユニット20を中断完了モードに移行させる前に、所定の猶予モードに移行させてもよい。その場合、制御部40は、タッチパネル22に所定の猶予メッセージを表示させてもよい。猶予メッセージは、所定の中断時間が既に経過していること、間もなく遊技機10が開放可能となることなどを説明していればよい。制御部40は、タッチパネル22に所定の猶予メッセージが表示された後に所定の猶予時間が経過する場合に、タッチパネル22に所定の中断完了メッセージを表示させ、ユニット20を中断完了モードに移行させてもよい。
また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:遊技システム
10:遊技機
20:ユニット
22:タッチパネル
32:カード処理部
36:遊技機I/F
38:外部I/F
40:制御部
42:メモリ
50:呼出ランプ
70:管理装置
84:カードデータテーブル
90A、90B:遊技機類

Claims (10)

  1. 遊技内容に応じて遊技媒体を増減させる遊技機に対応して設置される遊技用装置であって、
    前記遊技機と通信するための第1の通信部と、
    ユーザが所有する遊技用価値を特定可能な記録媒体に関係する処理を行う記録媒体処理部と、
    表示部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記遊技用価値を前記遊技機での遊技に用いる前記遊技媒体に変換可能であるとともに、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体を前記遊技用価値に含まれる持媒体に変換可能であり、
    前記記録媒体処理部が通常状態で動作し、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体の数が1以上の特定値以上である間に、特定のユーザによって前記記録媒体処理部に前記記録媒体を排出させるための媒体排出指示が行われる第1の場合に、前記記録媒体処理部に、前記特定のユーザが所有する特定の遊技用価値と対応付けられる特定の識別情報が記録された特定の記録媒体を排出させるとともに、前記記録媒体処理部を、前記特定の記録媒体以外の記録媒体の受け付けを禁止する禁止状態に移行させ、
    前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記表示部に、前記特定の記録媒体以外の記録媒体の受け付けが禁止されていることに関係する中断メッセージを表示させる、
    遊技用装置。
  2. 前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記記録媒体処理部において前記特定の記録媒体が受け付けられると、前記記録媒体処理部を通常状態に移行させる、請求項1に記載の遊技用装置。
  3. 前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記遊技機において前記遊技媒体を前記持媒体に変換するための計数操作が行われると、前記遊技媒体の数を前記持媒体の数として前記特定の識別情報と対応する前記特定の遊技用価値に加算させる加算処理を行う、請求項1又は2に記載の遊技用装置。
  4. 前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記遊技機から、前記遊技媒体を用いた遊技が進行していることを示す信号を受信する場合に、前記表示部に、前記特定の記録媒体の受け付けが必要であることに関係する警告メッセージを表示させる、請求項1から3のいずれか一項に記載の遊技用装置。
  5. 前記制御部は、前記表示部に前記警告メッセージが表示されている間に、前記記録媒体処理部において前記特定の記録媒体が受け付けられると、前記表示部における前記警告メッセージの表示を終了させるとともに、前記記録媒体処理部の前記禁止状態を終了させる、請求項4に記載の遊技用装置。
  6. 前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態に移行してから特定の期間が経過した後で、前記遊技機において前記遊技媒体を前記持媒体に変換するための計数操作が行われる場合に、前記遊技媒体の数を前記持媒体の数として前記特定の識別情報と対応する前記特定の遊技用価値に加算させる加算処理を行うとともに、前記記録媒体処理部を前記通常状態に移行させる、請求項1から5のいずれか一項に記載の遊技用装置。
  7. 前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態に移行してから特定の期間が経過する場合に、前記表示部に、前記禁止状態を解除可能であることに関係する中断完了メッセージを表示させる、請求項1から6のいずれか一項に記載の遊技用装置。
  8. 前記制御部は、
    前記記録媒体処理部が通常状態で動作し、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体の数が前記特定値以上である間に、前記特定のユーザによって、前記媒体排出指示とともに、前記遊技媒体を用いた前記遊技機による遊技を中断することに関係する中断指示が行われる前記第1の場合に、前記記録媒体処理部に前記特定の記録媒体を排出させるとともに、前記記録媒体処理部を前記禁止状態に移行させ、
    前記記録媒体処理部が通常状態で動作し、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体の数が前記特定値以上である間に、前記特定のユーザによって、前記媒体排出指示とともに、前記遊技媒体の所有権を他のユーザに譲渡して前記遊技機での遊技を終了することに関係する譲渡指示が行われる第2の場合に、前記記録媒体処理部に特定の記録媒体を排出させる、請求項1から7のいずれか一項に記載の遊技用装置。
  9. 前記制御部は、前記記録媒体処理部が通常状態で動作し、前記遊技機に記憶される前記遊技媒体の数が前記特定値より少ない間に、前記特定のユーザによって前記媒体排出指示が行われる第3の場合に、前記遊技媒体の数を前記持媒体の数として前記特定の識別情報と対応する前記特定の遊技用価値に加算させる加算処理を行うとともに、前記記録媒体処理部に特定の記録媒体を排出させる、請求項1から8のいずれか一項に記載の遊技用装置。
  10. 管理装置と通信可能な第2の通信部をさらに備え、
    前記制御部は、前記記録媒体処理部が前記禁止状態で動作している間に、前記管理装置から、他の遊技機と通信可能に備えられる他の遊技用装置において前記特定の記録媒体が受け付けられたことに関係する通知を受信する場合において、前記遊技機において前記遊技媒体を前記持媒体に変換するための計数操作が行われると、前記遊技媒体の数を前記持媒体の数として前記特定の識別情報と対応する前記特定の遊技用価値に加算させる加算処理を行うとともに、前記記録媒体処理部を前記通常状態に移行させる、請求項1から9のいずれか一項に記載の遊技用装置。
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