JP2023086335A - 建築用パネルの目地部用ガスケット及び目地部防水構造 - Google Patents

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【課題】 複数のガスケットを組み合わせることで建築パネルの目地部における防水性能を向上させた目地部用ガスケットを提供する。【解決手段】 建築用パネルの目地部の防水構造に用いる目地部用ガスケットであって、前記目地部に沿って延びる所定長さを有し、独立気泡ガスケットと連続気泡ガスケットとを交互に積層した複数層で組み合わされている。【選択図】 図1

Description

本出願は、建築用パネルの目地部に用いるガスケットと、それを用いた目地部の防水構造に関する。
従来、外壁材に用いられる建築パネルの目地部は、外方(「室外側」ともいう)からバックアップ材などを挿入した後、シーリング材を充填して防水性能を維持するような防水構造が採用されている。また、このような防水構造では、建築パネルの内方(「室内側」ともいう)にも目地部にガスケット等の防水材が挿入(挟む込む場合もある)されて目地部の防水性能をより高くすることが行われている。
目地部における従来の防水構造としては、例えば、図10に示す従来の目地部防水構造の第1例を示す縦断面図と、図11に示す図10の目地部防水構造の横断面図のような構造がある。図10,11に示す構造は、建築パネルとしての押出成形セメント板の長手方向を横向きにして施行する「横張り」の例である。横張りされる押出成形セメント板100,101は、躯体120に取り付けられて水平方向に延びるL形の下地材121にZクリップ130で取り付けられている。横張りで上下に隣接する押出成形セメント板100,101の横目地部110及び縦目地部111は、室外側はシーリング材114が充填されてシールされており、室内側はEPDM系などの耐候性などに優れたガスケット116,117が挿入されてシールされている。ガスケット116,117は、後述する。
また、図12に示す従来の目地部防水構造の第2例を示す縦断面図と、図13に示す図12の目地部防水構造の横断面図のような構造もある。図12,13に示す構造は、建築パネルとしての押出成形セメント板の長手方向を縦向きにして施行する「縦張り」の例である。縦張りされる押出成形セメント板100,101は、躯体120に取り付けられて水平方向に延びるL形の下地材121にZクリップ130で取り付けられている。上下に隣接する押出成形セメント板100,101の間には水切り材112が挟み込まれ(図12)、水切り材112の垂下片の外側面にはバックアップ材113が取り付けられている。縦張りの押出成形セメント板100,101の横目地部110及び縦目地部111は、室外側はシーリング材114が充填されてシールされており、室内側はガスケット118が挟み込まれてシールされている。一般的に、躯体120には、耐火被覆122が施される。
このような防水構造に用いられる従来のガスケットとしては、図14(a)、(b)、(c)に示す、従来の目地用ガスケットの斜視図のようなものがある。図14(a)は、横張りの縦目地用ガスケット116の斜視図、図14(b)は横張りの横目地用ガスケット117の斜視図、図14(c)は縦張りの縦目地用ガスケット118の斜視図である。ガスケット116,117は、断面の縦横比率が異なっている。上記図10乃至図13に示す従来の防水構造では、室内側の横目地部110及び縦目地部111に、これら縦目地用又は横目地用のそれぞれのガスケット116乃至118が挿入されている。取り付けられるガスケット116乃至118は、目地部110,111によっても異なるが、単体素材のガスケット或いは複数の素材を積層したガスケットが、要求される水密性能に合わせて用いられている。
従来のガスケットを用いた目地部110,111の防水構造では、建築用パネル(押出成形セメント板100,101)を施工してから目地部110,111にガスケットを挿入する防水構造か、建築用パネルに予めガスケットを貼着してからパネルを施工する防水構造となっている。
この種の防水構造に用いるシール材の先行技術として、例えば、発泡体からなる板状体を、その幅方向中央部において屈曲変形させ、同幅方向両端面を面一にし、さらにその屈曲内側に中空部を形成した状態で前記面一側を固着してなるシール材がある(例えば、特許文献1参照)。
また、他の先行技術として、隣り合うパネル間に形成された隙間内に配置され、この隙間をシールする乾式のシール材であって、疎水性ウレタン発泡材と吸水膨潤性発泡樹脂材とを含んで構成されたパネル間シール材もある(例えば、特許文献2参照)。
また、他の先行技術として、断面形状が略V字形状の屈曲部を有するように形成され、この屈曲部が目地部へ挿入時に屈曲部から離れた端部が近接して変形するように構成された目地用ガスケットもある(例えば、特許文献3参照)。
特開平11-062036号公報 特開2011-231485号公報 特開2018-031250号公報
しかし、建築用パネル(押出成形セメント板100,101)を施工してから目地にガスケットを挿入する場合には、水密性を維持するために高密度のガスケットを用いると圧縮し難いことから目地部への挿入に手間がかかり、低密度にすると圧縮しやすいため目地部への挿入はし易いが、高性能の水密性能が期待できない場合がある。
また、建築用パネルに予めガスケットを貼着する場合には、高密度のガスケットを用いると圧縮し難いことから目地部の間隔調整が難しく施工に時間を要する。一方、低密度のガスケットを用いると圧縮しやすく目地部の間隔調整はし易いが、高性能の水密性能が期待できない場合がある。
このように、目地部のガスケットとして用いる従来の連続発泡体又は半連続発泡体で構成するウレタンガスケットは安価であるが、高圧力を受けると漏気や漏水を生じる弱点がある。水密性を高めるために圧縮応力を高めると、ガスケット反発力が上昇し施工性の悪化(高反発ウレタンガスケットによる押出成形セメント板間の目地部の間隔寸法調整の悪化)と材料のコスト上昇が生じる。
なお、上記特許文献1の構造では、屈曲によりシール性に必要な最小限の圧縮を確保することができても、発泡体であることから、圧縮応力が低く、高性能な水密性能を要する部位の目地部への使用は難しい。
また、上記特許文献2の構造では、水膨潤性ガスケットと疎水性ガスケットの組み合わせとなるため、単体のガスケットに比べてコストがアップする。
また、上記特許文献3の構造では、ガスケットが挿入しやすく施工もし易いものの、目地部において建築パネルへの密着力はガスケットの反発力だけになるため、より目地部の水密性能を求める場合には適用が難しい場合がある。
そこで、本出願は、複数のガスケットを組み合わせることで建築パネルの目地部における防水性能を向上させた目地部用ガスケットとそれを用いた目地部防水構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本出願に係る建築用パネルの目地部用ガスケットは、建築用パネルの目地部の防水構造に用いる目地部用ガスケットであって、前記目地部に沿って延びる所定長さを有し、独立気泡ガスケットと連続気泡ガスケットとを交互に積層した複数層で組み合わされている。
この構成により、目地部用ガスケットは、独立気泡ガスケットと連続気泡ガスケットの2種類のガスケットが交互に組合わされた複数層となっているため、目地部に挿入する時には連続気泡ガスケットの部分が圧縮変形して挿入しやすくなり施工性を向上させ、目地部に挿入した後は独立気泡ガスケットが建築用パネルに密着しさらに連続気泡ガスケットの反発力による密着性の向上により、水密性能を向上させることができる。すなわち、目地部用ガスケットは、2種類の素材の反発力により、目地部に挿入し易く、或いは目地部で圧縮しやすくなり、施工性が向上するとともに水密性能も向上させることができる。
また、前記連続気泡ガスケットの表面にフィルムが貼り付けられていてもよい。このように構成すれば、フィルムが貼り付けられた連続気泡ガスケットを内側として折り曲げることで、目地部用ガスケットを目地部に挿入する時に挿入治具による挿入がし易く、治具の取り外しも容易に行うことができる。
また、前記フィルムが貼り付けられた面の幅方向中央部に長手方向に延びる折り曲げ部が設けられていてもよい。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「折り曲げ部」は、折り癖の線、スリット、溝加工などを含む。このように構成すれば、目地部用ガスケットを、フィルム側の長手方向に延びる折り曲げ部に沿って幅方向中央部で容易に折り曲げることができる。
一方、本出願に係る建築用パネルの目地部防水構造は、建築用パネルの外面側の目地部にシーリング材が充填され、前記建築用パネルの内面側の目地部に目地部用ガスケットが設けられる目地部防水構造であって、前記目地部用ガスケットは、独立気泡ガスケットと連続気泡ガスケットとを交互に積層した複数層で組み合わされており、幅方向中央部で長手方向に折り曲げられて前記内面側の目地部に設けられている。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「目地部」は、建築用パネルの間の空間、建築用パネルと下地材との間の空隙部を含む。また、「目地部用ガスケット」は、「挿入」、「挟み込み」のいずれの方法で設けられたものも含む。
この構成により、建築用パネルの表面側目地部にシーリング材が充填され、建築用パネルの裏面側目地部に目地部用ガスケットが設けられる目地部用防水構造において、目地部用ガスケットは、独立気泡ガスケットと連続気泡ガスケットの2種類のガスケットが交互に組合わされた複数層となっているため、目地部に挿入する時には連続気泡ガスケットの部分が圧縮変形して挿入しやすくなり施工性を向上させ、目地部に挿入した後は独立気泡ガスケットが建築用パネルに密着しさらに連続気泡ガスケットの反発力による密着性の向上により、水密性能を向上させることができる。
また、前記目地部用ガスケットは、前記独立気泡ガスケットが前記建築用パネルとの接触側となるように折り曲げられて設けられていてもよい。このように構成すれば、目地部に設けた連続気泡ガスケットによる反発力で独立気泡ガスケットを建築用パネルに密着させるので、水密性能を向上させることができる。
また、前記目地部用ガスケットは、前記連続気泡ガスケットの表面にフィルムが貼り付けられており、前記フィルムが内側となるように折り曲げられて前記目地部に設けられていてもよい。このように構成すれば、目地部用ガスケットを目地部に挿入する時に挿入治具でフィルムの面を内側として折り曲げて挿入し易くなり、挿入治具の取り外しも容易に行うことができるので、目地部用ガスケットの施工がし易くなる。
また、前記目地部用ガスケットは、前記フィルムが貼り付けられた面の幅方向中央部に長手方向に延びる折り曲げ部が設けられていてもよい。このように構成すれば、目地部用ガスケットを目地部に挿入する作業を、折り曲げ部に沿って折り曲げて効率良く行うことができ、目地部用ガスケットの施工性向上を図ることができる。
本出願によれば、連続気泡ガスケットと独立気泡ガスケットの2種類のガスケットを組み合わせて目地部用ガスケットを構成することで、建築パネルの目地部における防水性能を向上させることが可能となる。
図1は、本出願の第1実施形態に係る第1目地部用ガスケットを示す斜視図である。 図2は、本出願の第2実施形態に係る第2目地部用ガスケットを示す斜視図である。 図3は、本出願の第3実施形態に係る第3目地部用ガスケットを示す図面であり、(a)は斜視図、(b)は上面の部分の一部断面図である。 図4は、図3に示す第3目地部用ガスケットを目地部に挿入する状態の側面図である。 図5は、本出願の第1実施形態に係る第1目地部防水構造を示す縦断面図である。 図6は、図5に示す第1目地部防水構造の横断面図である。 図7は、本出願の第2実施形態に係る第2目地部防水構造を示す縦断面図である。 図8は、図7に示す第2目地部防水構造の横断面図である。 図9は、水密試験を行った第1目地部防水構造の押出成形セメント板の配置を示す図面である。 図10は、従来の目地部防水構造の第1例を示す縦断面図である。 図11は、図10に示す目地部防水構造の横断面図である。 図12は、従来の目地部防水構造の第2例を示す縦断面図である。 図13は、図12に示す目地部防水構造の横断面図である。 図14(a)、(b)、(c)は、従来の目地部用ガスケットを示す斜視図である。
以下、本出願の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、建築用パネルとして押出成形セメント板100,101(図6、図7)を用いた例を説明する。
(第1実施形態に係る目地部用ガスケット)
図1は、第1実施形態に係る第1目地部用ガスケット10を示す斜視図である。この第1目地部用ガスケット10は、所定長さで切断した状態を図示している。
第1目地部用ガスケット10は、独立気泡ガスケット11と連続気泡ガスケット12とが積層された2層のガスケットとなっている。独立気泡ガスケット11と連続気泡ガスケット12とは、接着剤などで接着されている。独立気泡ガスケット11は、連続気泡ガスケット12に比べて硬い。独立気泡ガスケット11は、目地部110で押出成形セメント板100,101に接し、連続気泡ガスケット12の反発力によって密着性を向上させる。連続気泡ガスケット12は、第1目地部用ガスケット10を幅方向中央部分で折り曲げて目地部110に挿入する時に押し潰されて挿入し易くするためのクッション材になる。また、連続気泡ガスケット12は、目地部110に挿入後の第1目地部用ガスケット10を目地部110の内部に保持するための保持材にもなる。
第1目地部用ガスケット10の厚みTは、目地部110(図4)の空隙の間隔Vに対して、折り曲げた状態の厚みで30~70%圧縮する厚みがよく、好ましくは40~60%圧縮する厚みであることが望ましい。これは、後述する独立気泡ガスケット11と連続気泡ガスケット12の厚み比率の割合、それぞれのガスケットの圧縮荷重とも関連するが、圧縮が30%より小さいと目地部110への保持が十分ではなく、圧縮が70%より大きくなると目地部110への挿入が難しくなって施工性が悪くなることによる。
独立気泡ガスケット11及び連続気泡ガスケット12としては、ポリウレタン、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)、CRプレンゴム、PVC(ポリ塩化ビニル)、EP(エチレン・プロピレンゴム)、Si(シリコンゴム)などを用いることができる。独立気泡ガスケット11と連続気泡ガスケット12とは、例えば、独立気泡ガスケット11の厚みt1に対して連続気泡ガスケット12の厚みt2を厚くすることができる。
連続気泡ガスケット12の厚みt2と独立気泡ガスケット11の厚みt1の割合は、3(連続気泡ガスケット):1(独立気泡ガスケット)~1(連続気泡ガスケット):1(独立気泡ガスケット)であることが好ましい。連続気泡ガスケット12に対する独立気泡ガスケット11の割合が1:1より大きくなって独立気泡ガスケット11の割合が増えると、圧縮しにくくなって施工性が悪くなる。連続気泡ガスケット12に対する独立気泡ガスケット11の割合が3:1より小さくなって連続気泡ガスケット12の割合が増えると、独立気泡ガスケット11を目地部110内で密着させるための保持力と水密性能とのバランスが悪くなり、所定の水密性能が発揮されないおそれがある。
独立気泡ガスケット11の圧縮荷重は、25%圧縮時において0.02~0.15N/mmの範囲であることが望ましい。圧縮荷重が0.02N/mmより小さいと目地部110への保持が十分ではなく所定の水密性能が得られない可能性があり、0.15N/mmより大きいと目地部110への挿入が難しくなり施工性が悪くなる。
連続気泡ガスケット12の圧縮荷重は、25%圧縮時において0.0015~0.15N/mmの範囲であることが好ましい。圧縮荷重が0.0015N/mmより小さいと目地部110への保持が十分ではなく所定の水密性能が得られない可能性があり、0.15N/mmより大きいと目地部110への挿入が難しくなり施工性が悪くなる。
このような第1目地部用ガスケット10は、独立気泡ガスケット11が押出成形セメント板100,101に当接するように、連続気泡ガスケット12を内側として折り曲げて使用される(図4と同様)。これにより、押出成形セメント板100,101に当接した硬い独立気泡ガスケット11の内側で柔らかい連続気泡ガスケット12が折り曲げられた状態で使用されるため、連続気泡ガスケット12の押し出し力で独立気泡ガスケット11を押出成形セメント板100,101に密着させた状態を保つことができる。また、第1目地部用ガスケット10を折り曲げて目地部110に挿入するときには、内側の柔らかい連続気泡ガスケット12が潰れて挿入しやすい。
すなわち、独立気泡ガスケット11は、折り曲げた際の元に戻ろうとする連続気泡ガスケット12の反発力を活かし、目地部110内で押出成形セメント板100,101に密着させられる。また、外側の独立気泡ガスケット11は独立気泡のため、水に濡れても水が内部を伝わることがないため、止水性を確保することができる。
このように、第1目地部用ガスケット10によれば、押出成形セメント板100,101の目地部110の表面側から、独立気泡ガスケット11が押出成形セメント板100,101と接するように連続気泡ガスケット12の部分を潰して挿入することで、目地部110における水密性能を向上させることが可能となる。
(第2実施形態に係る目地部用ガスケット)
図2は、第2実施形態に係る第2目地部用ガスケット20を示す斜視図である。第2目地部用ガスケット20も、所定長さで切断した状態を図示している。なお、第2目地部用ガスケット20の説明は、上記第1目地部用ガスケット10と異なる構成について説明し、第1目地部用ガスケット10と同一の構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
第2目地部用ガスケット20は、独立気泡ガスケット21と連続気泡ガスケット22とが積層された2層のうち、連続気泡ガスケット22の表面にフィルム23が貼り付けられている。第2目地部用ガスケット20は、フィルム23以外の構成は第1目地部用ガスケット10と同一であるため、他の説明は省略する。
フィルム23は、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリルなどのフィルムを用いることができる。フィルム23は、後述する図4のように、第2目地部用ガスケット20を目地部110へ挿入する際に、挿入治具40の折り曲げ板41(図4)による押し込み、引き抜きが容易にできる材質であればよい。
第2目地部用ガスケット20の厚みTも、上記第1目地部用ガスケット10と同様に、目地部110,111の空隙の間隔V(図4)に対して、折り曲げた状態の厚みで30~70%圧縮する厚みがよく、好ましくは40~60%圧縮する厚みであることが望ましい。理由は、第1目地部用ガスケット10と同様である。また、連続気泡ガスケット22と独立気泡ガスケット21の厚み方向の割合は、3:1~1:1であることが好ましい。理由は、第1目地部用ガスケット10と同様である。また、独立気泡ガスケット21の圧縮荷重、連続気泡ガスケット22の圧縮荷重についても、第1目地部用ガスケットと同様である。理由は、第1目地部用ガスケット10と同様である。
この第2目地部用ガスケット20によっても、独立気泡ガスケット21が押出成形セメント板100,101に当接するように、連続気泡ガスケット22を内側として折り曲げて使用される(図4)。これにより、押出成形セメント板100,101に当接した硬い独立気泡ガスケット21の内側で柔らかい連続気泡ガスケット22が折り曲げられた状態で使用されるため、連続気泡ガスケット22の押し出し力で独立気泡ガスケット21を押出成形セメント板100,101に密着させた状態を保つことができる。また、第2目地部用ガスケット20を折り曲げて目地部110に挿入するときに、内側の柔らかい連続気泡ガスケット22が潰れて挿入しやすい。しかも、第2目地部用ガスケット20によれば、連続気泡ガスケット22の表面にフィルム23が貼られているため、挿入治具40の折り曲げ板41(図4)との摩擦抵抗が少なく、押し込み、引き抜きが容易にできる。
すなわち、独立気泡ガスケット21は、折り曲げた際の元に戻ろうとする連続気泡ガスケット22の反発力を活かし、目地部110内で押出成形セメント板100,101に密着させられる。また、外側の独立気泡ガスケット21は独立気泡のため、水に濡れても内部を伝わることがないため、止水性を確保することができる。
このように、第2目地部用ガスケット20によれば、押出成形セメント板100,101の目地部110の表面側から、独立気泡ガスケット21が押出成形セメント板100,101と接するように連続気泡ガスケット22の部分を潰して挿入することで、目地部110における水密性能を向上させることが可能となる。
(第3実施形態に係る目地部用ガスケット)
図3は、第3実施形態に係る第3目地部用ガスケットを示す図面であり、(a)は斜視図、(b)は上面の部分の一部断面図である。図4は、図3に示す第3目地部用ガスケット30を折り曲げるときの側面図である。第3目地部用ガスケット30も、所定長さで切断した状態を図示している。なお、第3目地部用ガスケット30の説明は、上記第2目地部用ガスケット20と異なる構成について説明し、第2目地部用ガスケット20と同一の構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
第3目地部用ガスケット30は、独立気泡ガスケット31と連続気泡ガスケット32とが積層された2層のうち、連続気泡ガスケット32の表面にフィルム33が貼り付けられており、そのフィルム33の幅方向Wの中央部に長手方向に延びる折り曲げ部34が設けられている(図3(b))。第3目地部用ガスケット30は、折り曲げ部34以外の構成は第2目地部用ガスケット20と同一であるため、他の説明は省略する。
第3目地部用ガスケット30に設けられる折り曲げ部34は、フィルム33の部分に折り癖の線を設けたものや、フィルム33の部分にスリット、溝加工などの凹部が施されたものを含む。このような折り曲げ部34を設けることで、第3目地部用ガスケット30を目地部110に挿入するために幅方向中央部分で折り曲げる時に折り曲げ位置の目安になり、第3目地部用ガスケット30の全体を均等に折り曲げやすくできる。
すなわち、図4に示すように、第3目地部用ガスケット30によれば、目地部110に挿入する際に幅方向の中央部分を挿入治具40の折り曲げ板41で折り曲げる時に、フィルム33の折り曲げ部34に沿って挿入治具40の折り曲げ板41の先端を当てて容易に折り曲げることができる。よって、第3目地部用ガスケット30によれば、目地部110への挿入作業を第1目地部用ガスケット10及び第2目地部用ガスケット20に比べてより効率良く行うことができる。
しかも、この折り曲げ作業は、第3目地部用ガスケット30(第2目地部用ガスケット20も同様)によれば、フィルム33によって挿入治具40の折り曲げ板41の押し込み、引き抜きが容易にできる。よって、第3目地部用ガスケット30(第2目地部用ガスケット20も同様)によれば、第1目地部用ガスケット10に比べて目地部110への挿入作業を効率良く行うことができる。
この第3目地部用ガスケット30の厚みTも、上記第1目地部用ガスケット10と同様に、目地部110,111の空隙の間隔V(図4)に対して、折り曲げた状態の厚みで30~70%圧縮する厚みがよく、好ましくは40~60%圧縮する厚みであることが望ましい。理由は、第1目地部用ガスケット10と同様である。また、連続気泡ガスケット32と独立気泡ガスケット31の厚み方向の割合は、3:1~1:1であることが好ましい。理由は、第1目地部用ガスケット10と同様である。また、独立気泡ガスケット31の圧縮荷重、連続気泡ガスケット32の圧縮荷重についても、第1目地部用ガスケット10と同様である。理由は、第1目地部用ガスケット10と同様である。
この第3目地部用ガスケット30によっても、独立気泡ガスケット31が押出成形セメント板100,101に当接するように、連続気泡ガスケット32を内側として折り曲げて使用される(図4)。これにより、押出成形セメント板100,101と接する硬い独立気泡ガスケット31の内側で柔らかい連続気泡ガスケット32が折り曲げられた状態で使用されるため、連続気泡ガスケット32の押し出し力で独立気泡ガスケット31を押出成形セメント板100,101に密着させた状態を保つことができる。また、第3目地部用ガスケット30を折り曲げて目地部110に挿入するときに、内側の柔らかい連続気泡ガスケット32が潰れて挿入しやすい。しかも、第3目地部用ガスケット30によれば、連続気泡ガスケット32の表面にフィルム33が貼られているため、挿入治具40の折り曲げ板41(図4)との摩擦抵抗が少なく、押し込み、引き抜きが容易にできる。
すなわち、独立気泡ガスケット31は、折り曲げた際の元に戻ろうとする連続気泡ガスケット32の反発力を活かし、目地部110内で押出成形セメント板100,101に密着させられる。また、外側の独立気泡ガスケット31は独立気泡のため、水に濡れても内部を伝わることがないため、止水性を確保することができる。
その上、第3目地部用ガスケット30によれば、幅方向の中央部に折り曲げ部34が予め設けられているため、第3目地部用ガスケット30の折り曲げ時に折り曲げ位置の目安となり、挿入治具40の折り曲げ板41で長手方向を均等に折り曲げて目地部110に挿入して適切に取り付けることができる。よって、第3目地部用ガスケット30は、第2目地部用ガスケットに比べて目地部110への挿入作業をより効率良く行うことができる。挿入作業の効率向上により、作業時間の短縮、労力の軽減などを図ることができる。
このように、第3目地部用ガスケット30によれば、押出成形セメント板100,101の目地部110の裏面側に、独立気泡ガスケット31が押出成形セメント板100と接するように連続気泡ガスケット32の部分を潰して挿入することで、目地部110における水密性能を向上させることが可能となる。
上記した第1目地部用ガスケット10、第2目地部用ガスケット20及び第3目地部用ガスケット30は、いずれも独立気泡ガスケット11,21,31と連続気泡ガスケット12,22,32とがそれぞれ1層設けられた2層の例である。本出願は、独立気泡ガスケット11,21,31と連続気泡ガスケット12,22,32とが、交互に複数層に積層されて組み合わされていればよい。すなわち、独立気泡ガスケット11,21,31と連続気泡ガスケット12,22,32は2層の積層に限定されるものではなく、2層より多くの複数層に積層されていてもよい。例えば、独立気泡ガスケット11,21,31と連続気泡ガスケット12,22,32と独立気泡ガスケット11,21,31とを重ねて3層に積層すれば、折り曲げ時に独立気泡ガスケット11,21,31に挟まれた連続気泡ガスケット12,22,32がより均等に圧縮され、より水密性能の向上を図ることができる。
独立気泡ガスケット11,21,31と連続気泡ガスケット12,22,32とを複数層に積層する場合、押出成形セメント板100,101との接触面側は必ず独立気泡ガスケット11,21,31となるようにする。また、独立気泡ガスケット11,21,31と連続気泡ガスケット12,22,32とを積層する場合には、連続気泡ガスケット12,22,32と独立気泡ガスケット11,21,31の厚み方向の割合は上記したような割合とすることが好ましい。
なお、上記した実施形態は一例を示しており、本出願の要旨を損なわない範囲で種々の変更は可能であり、本出願は上記した実施形態に限定されるものではない。
(第1実施形態に係る目地部用防水構造)
図5は、第1実施形態に係る第1目地部防水構造1を示す縦断面図である。図6は、図5に示す第1目地部防水構造1の横断面図である。第1目地部防水構造1は、押出成形セメント板100,101が横張りで取り付けられた構造物における防水構造の例である。これらの図における上下左右方向の概念は、図6に示すように横張りされた押出成形セメント板100,101の中空部102が延在する方向を左右方向、中空部102と直交する方向を上下方向という。また、押出成形セメント板100,101の外面側を「室外側」、内面側を「室内側」ともいう。この実施形態では、第3目地部用ガスケット30を用いて説明するが、第1目地部用ガスケット10又は第2目地部用ガスケット20を用いる場合も同様である。
図5に示すように、横張りされる上下の押出成形セメント板100,101は、躯体120に取り付けられた水平方向に連続するL形の下地材121にZクリップ130で取り付けられている。Zクリップ130は、押出成形セメント板100,101の中空部102に挿入された角ナット131に固定ボルト132で固定されている。横張りされた押出成形セメント板100,101は、中空部102が左右方向に延びる状態で取り付けられる。
横張りされて上下方向で隣接する押出成形セメント板100,101の外面側の横目地部110は、室外側はシーリング材114が打設されてシールされている。押出成形セメント板100,101の内面側の横目地部110には、横方向に延びるEPDM系などの耐候性などに優れた目地部用のガスケット116が挿入されている。
そして、図6に示すように、横張りされて左右方向で隣接する押出成形セメント板100,101の間で縦方向に延びる縦目地部111は、目地部110の室外側はシーリング材114とロックウール115で塞がれ、室内側には第3目地部用ガスケット30が挿入されている。第3目地部用ガスケット30は、幅方向W(短辺方向)を中央部で等分に折り曲げて挿入されている。
このように、第1目地部防水構造1によれば、押出成形セメント板100,101が横張りされて縦方向に延びる縦目地部111に第3目地部用ガスケット30が挿入される。挿入される第3目地部用ガスケット30は、連続気泡ガスケット32の部分を内側として折り曲げて圧縮され、室外側から独立気泡ガスケット31が押出成形セメント板100,101と接するように挿入される。連続気泡ガスケット32の部分は圧縮しやすく、折り曲げた状態で効率良く挿入することができる。第3目地部用ガスケット30を縦目地部111に挿入した後、室外側がロックウール115とシーリング材114で塞がれる。
そして、目地部110に挿入された第3目地部用ガスケット30は、内側に折り曲げられた連続気泡ガスケット32の部分が戻ろうとする反発力で独立気泡ガスケット31を押出成形セメント板100,101に押し付け、その状態を保つことができる。よって、目地部110の防水性能を向上させることが可能となる。
(第2実施形態に係る目地部用防水構造)
図7は、第2実施形態に係る第2目地部防水構造2を示す縦断面図である。図8は、図7に示す第2目地部防水構造2の横断面図である。第2目地部防水構造2は、押出成形セメント板100,101が縦張りで取り付けられた構造物における防水構造の例である。これらの図における上下左右方向の概念は、図8に示すように縦張りされた押出成形セメント板100,101の中空部102が延在する方向を上下方向、中空部102と直交する方向を左右方向という。また、押出成形セメント板100,101の室外側を外方、室内側を内方という。この実施形態では、第3目地部用ガスケット30を用いて説明するが、第1目地部用ガスケット10又は第2目地部用ガスケット20を用いる場合も同様である。
図7に示すように、縦張りされる押出成形セメント板100,101は、躯体120に取り付けられた水平方向に連続するL形の下地材121にZクリップ130で取り付けられている。Zクリップ130は、押出成形セメント板100,101の中空部102に挿入された角ナット131に固定ボルト132で固定されている。縦張りされた押出成形セメント板100,101は、中空部102が上下方向に延びる状態で取り付けられる。
また、上下の押出成形セメント板100,101の間には水切り材112が挟み込まれ、水切り材112の垂下片の外側面にはバックアップ材113が取り付けられている。この押出成形セメント板100,101の横目地部110の室外側にはシーリング材114が充填されている。
そして、横目地部110の室内側には、上下で隣り合う押出成形セメント板100,101の間に第3目地部用ガスケット30が折り曲げた状態で挿入されている。第3目地部用ガスケット30は、下側の押出成形セメント板101と上側の押出成形セメント板100を支持する下地材121とに接するように挿入されている。第3目地部用ガスケット30は、幅方向W(短辺方向)の中央部が等分に折り曲げられて挿入されている。
また、図8に示すように、縦張りされて左右方向で隣接する押出成形セメント板100,101の目地部110は、室外側はシーリング材114が打設されてシールされている。室内側の縦方向に延びる目地部110には、EPDM系などの耐候性などに優れた目地部用のガスケット118が挿入されている。
このように、第2目地部防水構造2によれば、押出成形セメント板100,101が縦張りされて横方向に延びる横目地部110に第3目地部用ガスケット30が挿入される。挿入される第3目地部用ガスケット30は、連続気泡ガスケット32の部分を内側として折り曲げて圧縮され、室外側から独立気泡ガスケット11が押出成形セメント板100を支持する下地材121と押出成形セメント板101に接するように挿入される。連続気泡ガスケット12の部分は圧縮しやすく、折り曲げた状態で効率良く挿入することができる。第3目地部用ガスケット30を横目地部110に挿入した後、室外側がバックアップ材113とシーリング材114で塞がれる。
そして、目地部110に挿入された第3目地部用ガスケット30は、折り曲げた連続気泡ガスケット32の部分が戻ろうとする反発力で独立気泡ガスケット31を押出成形セメント板100,101に押し付け、その状態を保つことができる。よって、目地部110の防水性能を向上させることが可能となる。
(水密性能の比較例)
図9は、水密試験を行った第1目地部防水構造1の押出成形セメント板100,101の配置を示す図面である。図9に示す試験では、押出成形セメント板100,101(試験体)を6枚、横張りで取り付けて目地部110を構成している。押出成形セメント板100,101の間に形成される横目地部110、縦目地部111の構造は、図5,6に示す構造であり、図5,6の符号を用いて説明する。
以下、図9に示す配置の押出成形セメント板100,101の配置を例に、JIS-A1414「建築用パネルの性能試験方法」に基づき、本出願に係る第3目地部用ガスケット30を用いた外壁材(実施例)と、従来のガスケット116,117(図14)を用いた外壁材(比較例)との水密性能を確認した試験について説明する。
比較例、実施例とも、幅1980mm、高さ1980mmのフレーム(内寸の幅1780mm、高さ1780mm)に下地を組み、図9のように横張りで押出成形セメント板100,101(試験体)を6枚取り付けて目地部110を構成した。なお、図面では、押出成形セメント板100,101の割り付けと、以下に説明する欠損プレート119の位置のみを表し、試験体を取り付けるためのフレームなどは省略している。
比較例の構造として、25%圧縮時において、圧縮荷重が0.02N/mmの独立気泡のEPDMガスケットを、高さ15mm×幅50mm×押出成形セメント板100,101の長さ1780mmに加工し、幅方向(20mm側)が圧縮されるように縦目地部111に挿入した。横目地部110には、25%圧縮時において圧縮荷重が0.02N/mmの独立気泡のEPDMガスケットを、高さ15mm×幅10mm×押出成形セメント板100,101の長さ(862mm)約870mmの大きさを、高さ方向(15mm側)が圧縮されるように横目地部110に取り付けた。
実施例の構造として、高さ10mm×幅50mmで25%圧縮時において圧縮荷重が0.002N/mmの連続気泡のEPDMガスケットと、高さ5mm×幅50mmで25%圧縮時において圧縮荷重が0.02N/mmの独立気泡ガスケットを積層し、連続気泡側ガスケット面にポリエチレンフィルムを貼り付けた。そして、この第3目地部用ガスケット30を押出成形セメント板100,101の長さ1780mmに加工し、二つ折りにして縦目地部111に挿入した。横目地部110には、25%圧縮時において圧縮荷重が0.02N/mmの独立気泡のEPDMガスケットを、高さ15mm×幅10mm×押出成形セメント板100,101の長さ(862mm)約870mmの大きさを、高さ方向(15mm側)が圧縮されるように横目地部110に取り付けた。そして表面側より、縦目地部111にロックウール、縦目地部111と横目地部110にバックアップ材113を挿入し、シーリング材114を充填した。
また、幅25mm、長さ50mm、厚み1mmで表面に0.25mmの突起が一定間隔で複数付いたプレート2枚を、突起部側を合わせて0.5mmの隙間を設けた欠損プレート119として用いた。欠損プレート119は、室外側のシーリング材の打設長さの5%以上になるように、実施例と比較例の押出成形セメント板100,101の縦目地部111、横目地部110にそれぞれ示す3ヶ所(図の矢印の位置)に挿入した。欠損プレート119を挿入した状態で、目地部110,111の欠損率は8.4%である。
そして、動風圧装置に比較例と実施例のそれぞれの目地構造を構成した押出成形セメント板100,101を取り付け、押出成形セメント板100,101に4リットル/min・mの水を噴霧しながら圧力を加えた。
このような試験の結果、比較例の構造では、目地部110の水密性能は3000Paであったが、実施例の構造では、目地部110の水密性能は5000Paに向上することが確認できた。よって、本出願の第3目地部用ガスケット30によれば、目地部110における水密性能を向上させることが可能となる。なお、同様の構成の第1目地部用ガスケット10及び第2目地部用ガスケット20も、同様に水密性能を向上させることが可能といえる。
(総括)
以上のように、本出願に係る目地部用ガスケット10,20,30によれば、連続気泡ガスケット12,22,32と独立気泡ガスケット11,21,31の2種類の素材の反発力により、圧縮しやすくなるとともに水密性能を向上させることが可能となる。しかも、連続気泡ガスケット12,22,32によって折り曲げやすくなり、目地部110へ挿入し易くなって施工性の向上が可能となる。
また、目地部用ガスケット20,30によれば、連続気泡ガスケット22,32の表面に備えさせたフィルム23,33により、挿入治具40の折り曲げ板41で容易に折り曲げることが可能となる。しかも、目地部用ガスケット20,30を折り曲げた後、挿入治具40の折り曲げ板41を取り外すことも摩擦抵抗が少なく容易に行うことが可能となる。このため、目地部用ガスケット20,30によれば、より施工性の向上が可能となる。
また、独立気泡ガスケット11,21,31と連続気泡ガスケット12,22,32を交互に2層以上の複数積層とした場合には、目地部用ガスケット10,20,30の施工時にガスケット全体が均等に圧縮し易くなり施工性が向上する。しかも、目地部110に挿入後は独立気泡ガスケット11,21,31に挟まれた連続気泡ガスケット12,22,32が均等に反発するので、独立気泡ガスケット11,21,31をより適切に目地部110へ密着させることができるので水密性能をさらに向上させることが可能となる。
1 第1目地部防水構造
2 第2目地部防水構造
10 第1目地部用ガスケット
11 独立気泡ガスケット
12 連続気泡ガスケット
20 第2目地部用ガスケット
21 独立気泡ガスケット
22 連続気泡ガスケット
23 フィルム
30 第3目地部用ガスケット
31 独立気泡ガスケット
32 連続気泡ガスケット
33 フィルム
34 折り曲げ部
40 挿入治具
41 折り曲げ板
100 押出成形セメント板
101 押出成形セメント板
110 横目地部
111 縦目地部
114 シーリング材
116 ガスケット
117 ガスケット
118 ガスケット
121 下地材
130 Zクリップ

Claims (7)

  1. 建築用パネルの目地部の防水構造に用いる目地部用ガスケットであって、
    前記目地部に沿って延びる所定長さを有し、
    独立気泡ガスケットと連続気泡ガスケットとを交互に積層した複数層で組み合わされている、
    建築用パネルの目地部用ガスケット。
  2. 前記連続気泡ガスケットの表面にフィルムが貼り付けられている、
    請求項1に記載の建築用パネルの目地部用ガスケット。
  3. 前記フィルムが貼り付けられた面の幅方向中央部に長手方向に延びる折り曲げ部が設けられている、
    請求項2に記載の建築用パネルの目地部用ガスケット。
  4. 建築用パネルの外面側の目地部にシーリング材が充填され、前記建築用パネルの内面側の目地部に目地部用ガスケットが設けられる目地部防水構造であって、
    前記目地部用ガスケットは、独立気泡ガスケットと連続気泡ガスケットとを交互に積層した複数層で組み合わされており、幅方向中央部で長手方向に折り曲げられて前記内面側の目地部に設けられている、
    建築用パネルの目地部防水構造。
  5. 前記目地部用ガスケットは、前記独立気泡ガスケットが前記建築用パネルとの接触側となるように折り曲げられて設けられている、
    請求項4に記載の建築用パネルの目地部防水構造。
  6. 前記目地部用ガスケットは、前記連続気泡ガスケットの表面にフィルムが貼り付けられており、
    前記フィルムが内側となるように折り曲げられて前記目地部に設けられている、
    請求項5に記載の建築用パネルの目地部防水構造。
  7. 前記目地部用ガスケットは、前記フィルムが貼り付けられた面の幅方向中央部に長手方向に延びる折り曲げ部が設けられている、
    請求項6に記載の建築用パネルの目地部防水構造。
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