JP2023085655A - 発電機の負荷を低減させるための装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リップル波形を新車のオルタネータが発する理想的な波形に戻すとともに、リップルに現れるノイズを低減させることによって、オルタネータの負荷を低減させる装置を提供する。【解決手段】 装置は、複数のコンデンサと、複数のコンデンサが互いに並列接続になるように複数のコンデンサの各々の足を接続する内部配線と、複数のコンデンサと内部配線とを収容するケースと、内部配線に連結され、ケースの外部に配置される外部配線とを備える。複数のコンデンサは、容量が0.22μFの第1のコンデンサ及び容量が0.27μFの第2のコンデンサのいずれか一方又は両方と、容量が0.27μFより大きい第3のコンデンサと、容量が0.22μFより小さい第4のコンデンサとを、それぞれ少なくとも1つずつ含む。【選択図】 図2
Description
特許法第30条第2項適用申請有り 令和2年12月14日、12月15日、及び12月17日に、発明の新規性の喪失の例外の規定の適用を受けるための証明書に添付した別紙に記載の販売先に販売
本発明は、発電機の負荷を低減させるための装置に関し、より具体的には、例えば自動車のオルタネータなどの発電機からバッテリに供給される発電出力のリップル波形を理想的な波形に近づけることによって発電機の負荷を低減させるための装置に関する。
二次電池の一種である鉛バッテリは、他の二次電池と比較して安価で、比較的高い電圧を取り出すことができることから、自動車及び二輪車のバッテリ、商用電源のバックアップ電源、バッテリ駆動のフォークリフトなどの電動自動車用電源、小型飛行機のバッテリ、無停電電源装置の電源などとして広く用いられている。鉛バッテリは、充電及び放電が繰り返されたり、使用されないまま放置されたりすると、電気容量が大幅に低下する場合がある。その主な要因は、サルフェーションである。特許文献1には、共振用コイルと共振用コンデンサとを直列につないだ共振回路を用いて、鉛バッテリの容量を回復させるとともに、回復させた鉛バッテリの容量低下を防止するための装置が提案されている。
ところで、例えば自動車においては、駆動中のエンジンの動力を利用して発電する交流発電機であるオルタネータが搭載されている。オルタネータによって発電された電気は、バッテリを充電したり、車内の電装品(例えば、オーディオ機器など)を動作させたりするために利用される。オルタネータから整流器を介してバッテリに供給される電気の電圧波形をオシロスコープで確認すると、波形には残留する交流成分が見られる。この交流成分は、リップル(脈流/脈圧)といわれる。リップルは、バッテリの充電に必要であるとされている。
オルタネータなどの交流発電機によって発電され、整流器を介してバッテリに供給される電気のリップルは、その周波数や振幅の大きさに特に制約はないが、例えば新車の場合には、振幅が概ね50mV~100mVの比較的きれいな波形となっており、時間が経つにつれて振幅が200mVを超えるまでに大きくなることがある。バッテリの充電性能や、エンジンコントロールユニット(ECU)及び車内の電装品の動作にとっては、新車時のリップル波形が最適であると考えられ、リップル波形の振幅が大きくなるにしたがって、充電性能が低下したり、電装品の動作に悪影響を及ぼしたり(例えば、ノイズの増大など)ことがある。
リップルの波形は、発電機及びバッテリの長期間の使用によって理想的な波形から歪み、振幅が大きくなる。また、発電機の起動又は停止に伴って発生するスパイクノイズ(リンギング)も存在する。さらに、発電機やバッテリから電気が供給されるECUや電装品は、それらの内部電源等から高い周波数の電磁波が発生している。プラグの点火時にも逆起電力に起因するノイズが発生する。これらの電磁波やノイズは、車内で最も電圧が高く電圧の変動が大きい発電機内のICレギュレータに車体などを介して集まる。これらのスパイクノイズや電磁波等は、リップル波形に重畳されたノイズとして現れる。
リップルの波形が変形したり、リップル波形にノイズが重畳されたりすると、発電機によって発電される電気の電流・電圧を打ち消し、発電機の負荷を増大させ、ひいてはバッテリの充電性能の低下、電装品の動作不安定につながる。
したがって、本発明は、リップルの波形を理想的な波形に近づけることができるとともに、リップルに現れるノイズを低減させることによって、発電機の負荷を低減させる装置を提供することを課題とする。
本発明の発明者は、リップル波形に重畳されたノイズ及びリップル波形の振幅を小さくするために、それぞれのノイズ低減及び振幅減少への寄与に対応するコンデンサを用いることによって、ノイズを低減するとともにリップル波形を理想的な波形に近づけることができ、その結果、オルタネータの負荷を低減させることができることを見出した。
本発明にかかる発電機負荷低減装置は、複数のコンデンサと、複数のコンデンサが互いに並列接続になるように複数のコンデンサの各々の足を接続する内部配線と、複数のコンデンサと内部配線とを収容するケースと、内部配線に連結され、ケースの外部に配置される外部配線とを備える。複数のコンデンサは、容量が0.22μFの第1のコンデンサ及び容量が0.27μFの第2のコンデンサのいずれか一方又は両方と、容量が0.27μFより大きい第3のコンデンサと、容量が0.22μFより小さい第4のコンデンサとを、それぞれ少なくとも1つずつ含む。
容量が0.22μFの第1のコンデンサの数は、4つであることが好ましい。また、容量が0.27μFの第1のコンデンサの数も、4つであることが好ましい。
第1のコンデンサ及び第2のコンデンサのいずれか一方が複数含まれる場合、又は、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサの両方が少なくとも1つずつ含まれる場合には、本装置は、それぞれのコンデンサ間の足及び内部配線によるインダクタンスを調整して、それぞれのコンデンサの容量が互いに遮断されるように構成されることが好ましい。このとき、インダクタンスは、1nH~10nHであることが好ましい。
第3のコンデンサは、等価直列抵抗(ESR)ができるだけ小さく、かつ、発電機から整流器を介してバッテリに供給される直流電圧中に残留する交流成分であるリップルの振幅が所定範囲まで低減されるように選択されたものであることが好ましい。リップルの振幅は、50mV~100mVであることが好ましい。
第3のコンデンサは、1つであり、その容量は22μFであることが好ましい。別の実施形態においては、第3のコンデンサは、複数であり、容量が22μFの1つのコンデンサと、容量が0.27μFより大きく22μFより小さい1つ又は複数コンデンサとを含むことが好ましい。
第4のコンデンサは、発電機から整流器を介してバッテリに供給される直流電圧中に残留する交流成分であるリップルに重畳された高周波ノイズを低減させるために、kHz帯域からMHz帯域のノイズを吸収しやすい容量を有し、かつ、最大電圧に耐えることができるコンデンサであることが好ましい。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
自動車のオルタネータによって発電される電気のリップル波形は、例えば新車のオルタネータの場合には、振幅が概ね50mV~100mVの比較的きれいな波形となっており、時間が経つにつれて振幅が200mVを超えるまでに大きくなることがある。バッテリの充電や、エンジンコントロールユニット(ECU)及び車内の電装品の動作にとっては、新車時のリップル波形が最適であると考えられ、リップル波形の振幅が大きくなるにしたがって、充電性能が低下したり、電装品の動作に悪影響を及ぼしたりする(例えば、ノイズの増大など)ことがある。また、オルタネータやバッテリから電気が供給されるECU及び電装品は、それらの内部電源から高い周波数のノイズや電磁波が発生する。プラグの点火時にも逆起電力によるノイズが発生する。さらに、オルタネータの起動又は停止に伴って発生する、望ましくないスパイクノイズ(リンギング)も存在する。これらのノイズや電磁波は、リップル波形に重畳されたノイズとして現れる。
すなわち、新車ではなくある程度走行した自動車においては、バッテリの正極と負極との間の電圧をオシロスコープによって測定したときに検出されるリップル波形には、以下の問題がある。
(1)経時変化により、リップル波形の振幅が理想的な波形より大きくなっている
(2)電装品等やプラグ点火に起因する高い周波数のノイズがみられる
(3)オルタネータの起動又は停止に起因するスパイクノイズがみられる
図1には、(1)~(3)のような特徴を有するリップル波形の一例を示す。図1のAは(3)のスパイクノイズであり、Bは(2)のノイズであり、Cは振幅が大きくなった(1)のリップル波形である。リップル波形にこれらの(1)~(3)の特徴が生じた場合には、オルタネータの本来の能力が低下するという問題がある。本発明に係る発電機負荷低減装置(以下、単に「装置」という)は、(1)リップル波形の振幅を理想的な振幅に戻し、(2)のノイズ及び(3)のスパイクノイズを低減させることができる。
(1)経時変化により、リップル波形の振幅が理想的な波形より大きくなっている
(2)電装品等やプラグ点火に起因する高い周波数のノイズがみられる
(3)オルタネータの起動又は停止に起因するスパイクノイズがみられる
図1には、(1)~(3)のような特徴を有するリップル波形の一例を示す。図1のAは(3)のスパイクノイズであり、Bは(2)のノイズであり、Cは振幅が大きくなった(1)のリップル波形である。リップル波形にこれらの(1)~(3)の特徴が生じた場合には、オルタネータの本来の能力が低下するという問題がある。本発明に係る発電機負荷低減装置(以下、単に「装置」という)は、(1)リップル波形の振幅を理想的な振幅に戻し、(2)のノイズ及び(3)のスパイクノイズを低減させることができる。
図2は、本発明の一実施形態による装置1の構造を示す。また、図3及び図4は、装置1がバッテリ2に接続された状態を示すブロック図である。装置1は、オルタネータ3によって発電された電気が充電されるバッテリ2の正負の端子間に並列に接続される。符号4は整流器である。装置1は、図2に示されるように、第1のコンデンサ群C1、第2のコンデンサ群C2、第3のコンデンサ群C3、及び第4のコンデンサ群C4を備える。コンデンサ群C1~C4は、いずれも1つ又は複数のコンデンサを含む。用いられるコンデンサは、フィルムコンデンサが好ましく、メタライズドフィルムコンデンサがより好ましい。コンデンサ群C1~C4の各々に複数のコンデンサが含まれる場合、コンデンサ群C1~C4は、互いに並列の関係になるように、内部配線12a、12bに接続される。
コンデンサ群C1~C4と、これらのコンデンサ群が接続された内部配線12a、12bは、ケース14に収容される。ケース14の材質は、特に限定されるものではないが、エンジン内の熱に対する耐熱性、放熱性及び軽量化等の観点から、アルミニウムを用いることが好ましい。内部配線12a、12bは、それぞれ、ケース14の外部に配置される外部配線16a、16bに接続される。外部配線16a、16bは、それぞれ、バッテリ2の正負の端子に接続される。内部配線12a、12bの長さは、それぞれ、後述されるインダクタンスを適切な値にする観点から決定され、好ましくは60~80mmである。内部配線12a、12bの直径もまた、インダクタンスの観点から決定され、好ましくは6mm(8sq)である。外部配線16a、16bの長さは、特に限定されるものではなく、適宜選択されるが、1500mmより短いことが好ましい。
コンデンサ群C1~C4、及び、各コンデンサ群C1~C4の各々に含まれる複数のコンデンサは、限定されるものではないが、外部配線16a、16bに近い方から遠い方に向かって容量の大きな順に配置されることが好ましい。これらのコンデンサ群及びコンデンサを、外部配線16a、16bに近い方から遠い方に向かって容量の小さい順に配置した場合や、容量の順をばらばらに配置した場合には、上記(1)~(3)の効果が低下したり、効果が現れるまでに時間がかかったりする場合がある。
装置1は、第1のコンデンサ群C1及び第2のコンデンサ群C2のいずれか一方又は両方を備える。第1のコンデンサ群C1は、容量が0.22μFのコンデンサ(第1のコンデンサ)を少なくとも1つ含み、好ましくは4つ含む。第2のコンデンサ群C2は、容量が0.27μFのコンデンサ(第2のコンデンサ)を少なくとも1つ含み、好ましくは4つ含む。第1のコンデンサ群C1及び第2のコンデンサ群C2は、上記(3)に対応する問題を解決することができるものであり、オルタネータの起動又は停止に起因するスパイクノイズを低減させる役割を持つ。
第1のコンデンサの容量0.22μF及び第2のコンデンサの容量0.27μFは、経験的に決定されたものである。本出願の発明者は、これまでの研究開発によって、これらの容量のコンデンサがスパイクノイズの低減に効果的であり、車種の違いによって、これらの容量のコンデンサのいずれか一方又は両方が有効であることを突き止めていた。第1のコンデンサ群C1に含まれるコンデンサの数、及び第2のコンデンサ群C2に含まれるコンデンサの数は、それぞれ4つであることが好ましい。コンデンサの数がそれぞれ4つであれば、ほとんど全ての車種において、スパイクノイズを低減させることができるとともに、スパイクノイズが低減した箇所のリップルの高さを理想的な振幅である50mV~100mVにすることができる。
装置1が、第1のコンデンサ群C1及び第2のコンデンサ群C2のいずれか一方を有し、そこに複数のコンデンサが含まれる場合、又は、装置1が、第1のコンデンサ群C1及び第2のコンデンサ群C2の両方を含み、それぞれに少なくとも1つずつコンデンサが含まれる場合には、それぞれのコンデンサ間の足及び内部配線によるインダクタンスを調整して、それぞれのコンデンサの容量が遮断されるように構成する。すなわち、通常、複数のコンデンサを並列に接続すると、それぞれのコンデンサの容量が加算される。したがって、例えば0.22μFのコンデンサを単に4つ並列接続したときには、0.88μFの容量のコンデンサを1つ用いた状態と等しくなる。しかし、本発明においてはこのような状態は好ましくなく、0.22μFの容量のコンデンサが4つ、それぞれ独立の容量が維持された状態であることが必要である。0.27μFの4つのコンデンサについても同様である。
そこで、本発明においては、複数のコンデンサの各容量を遮断する(すなわち、合計値にならない)ように、各コンデンサ間の配線のインダクタンスを調整した。各コンデンサ間の配線は、コンデンサの足と、隣接するコンデンサの足の間を接続する、内部配線12a、12bの一部と、からなる。コンデンサとその配線とからなる回路は、配線をコイルとする、コイルとコンデンサとの直列共振回路であると考えられる。本出願の発明者は、コイルすなわち配線の抵抗を適切な値にすることによって、共振回路の状態を維持しながらスパイクノイズを小さくできることを見出した。装置1において、第1のコンデンサ群C1及び第2のコンデンサ群C2における複数のコンデンサ間の配線は、1nH~10nHのインダクタンスを有するものであることが好ましい。
装置1は、第3のコンデンサ群C3を備える。このコンデンサ群C3は、上記(1)に対応する問題を解決し、リップル波形の振幅を理想的な振幅に近づける役割を持つ。第3のコンデンサ群C3は、第2のコンデンサ群C2に含まれる容量0.27μFのコンデンサより容量の大きなコンデンサ(第3のコンデンサ)を少なくとも1つ含む。
第3のコンデンサ群C3に含まれる第3のコンデンサは、コンデンサの等価直列回路における抵抗(等価直列抵抗、ESR)ができるだけ小さく、かつ、リップルの振幅が所定範囲まで低減されるように選択される。リップルの振幅の所定範囲は、50mV~100mVであることが好ましい。一実施形態においては、第3のコンデンサ群C3は、22μFの容量のコンデンサを1つ含むことが好ましい。
ここで、第3のコンデンサとして22μFのコンデンサを用いた場合には、約100kHzまでの周波数のリップルの振幅を所定範囲まで低減させることができる。しかし、22μFのコンデンサは、リップルの周波数が約80kHzより高くなるにつれて、振幅を低減させる効果が次第に低下する。そこで、こうした周波数帯における効果の低下を補完する目的で、例えばリップルの周波数が50kHz~100kHzの範囲において振幅を低減させる効果を有するコンデンサを追加することが好ましい。したがって、別の実施形態においては、容量22μFのコンデンサに加えて、0.27μFより大きく22μFより小さい容量の少なくとも1つのコンデンサを第3のコンデンサとして第3のコンデンサ群C3に追加することが好ましい。例えば、限定するものではないが0.39μFの容量のコンデンサを追加することによって、50kHzから80kHz程度の周波数のリップルの振幅を所定範囲まで低減させることができる。
装置1は、第4のコンデンサ群C4を備える。このコンデンサ群C4は、上記(2)に対応する問題を解決し、電装品等やプラグ点火に起因する高周波ノイズを低減させる役割を持つ。第4のコンデンサ群C4は、第1のコンデンサ群C1に含まれる容量0.22μFのコンデンサより容量の小さなコンデンサ(第4のコンデンサ)を少なくとも1つ含む。
第4のコンデンサ群に含まれる第4のコンデンサは、リップルに重畳された高周波ノイズを低減させることができることができるように、kHz帯(好ましくは約100kHz)からMHz帯域のノイズを吸収しやすい容量のコンデンサを選択することが好ましい。また、リップルの最大振幅、すなわちスパイクノイズの最大電圧にも耐えられる性能のコンデンサを選択することが好ましい。第4のコンデンサの容量及び個数は、特に限定されるものではなく、電装品等やプラグ点火に起因する高い周波数の電磁波ノイズが効果的に低減されるように、適宜選択すればよい。
実験には、乗用車(トヨタビッツ、平成17年6月式、型式DBA-SCP90)を用いた。乗用車に搭載されたバッテリは、GSユアサ製スタンダードタイプ、サイズ46B24Lであり、使用年数は2年以上3年未満であった。本発明にかかる装置を接続することなく乗用車のエンジンを始動させ、バッテリの電極間に接続されたオシロスコープ(OWON社製 HDS1021M-N)により、アイドリング時のリップル波形を検出した。次に、本発明にかかる装置をバッテリ端子間に取り付け、15分間、一般道路を走行した後、アイドリング時のリップル波形を同じオシロスコープで検出した。
装置は、16個のメタライズドフィルムコンデンサを用いて構成されたものであった。各コンデンサの容量及び個数は、以下のとおりである。2本の内部配線及び外部配線の各々は、直径6mm(8sq)、長さ65cmの銅線である。
22μF×1個
0.39μF×1個
0.27μF×4個
0.22μF×4個
0.18μF×1個
0.12μF×4個
0.018μF×1個
なお、本装置は、本装置を別の乗用車のバッテリに接続した状態で、一週間、乗用車の運転・電装品の使用を繰り返すことによって、エージングを行った。
22μF×1個
0.39μF×1個
0.27μF×4個
0.22μF×4個
0.18μF×1個
0.12μF×4個
0.018μF×1個
なお、本装置は、本装置を別の乗用車のバッテリに接続した状態で、一週間、乗用車の運転・電装品の使用を繰り返すことによって、エージングを行った。
図5(a)は、装置を接続しない状態で測定されたリップル波形である。横軸(時間軸)は1マスが10ms、縦軸(電圧軸)は1マスが50mVである。図5(b)は、装置を接続した状態で測定されたリップル波形である。横軸(時間軸)は1マスが5ms、縦軸(電圧軸)は1マスが50mVである。本発明にかかる装置を接続していないときの最大のスパイクノイズは、図5(a)の中央に現れたスパイクノイズであり、これは、リップルの谷の部分に発生している。このスパイクノイズは、高さが約250mVであった。これに対して、装置を接続したときの最大のスパイクノイズは、図5(b)の中央に現れた谷の部分のスパイクノイズであり、これは、約80mVであった。また、リップルの山の部分に発生した最大のスパイクノイズは、図5(a)では約70mVであったが、図5(b)では約40mVであった。したがって、装置の接続によってスパイクノイズが低減したことがわかる。
図5(b)の40mVのスパイクノイズの部分を、横軸を100μsまで拡大したときの波形を図5(c)に示す。スパイクノイズのリンギングの下半分がなくなっており、理想的な直流波形に近づいていることがわかる。
なお、図6は、別の乗用車(トヨタポルテ、平成19年式、型式CBA-NNP15)において本発明にかかる装置を取り付けることなく測定された、アイドリング時のリップル波形である。この自動車のバッテリ(オートバックス GAIA GOLD N-55R/80B24R)は新品であった。横軸(時間軸)は1マスが10ms、縦軸(電圧軸)は1マスが100mVである。図6から、リップルの振幅は80mV~100mV、谷の部分のスパイクノイズは約190mV、山の部分のスパイクノイズは約60mVであった。バッテリが新品であれば、リップル波形の振幅が50mV~100mVの理想的な波形に近いことがわかる。
1 発電機負荷低減装置
2 バッテリ
3 オルタネータ
4 整流器
2 バッテリ
3 オルタネータ
4 整流器
Claims (10)
- 発電機の負荷を低減させるための装置であって、
発電機によって発電された電気が充電されるバッテリの正負の端子間に並列に接続され、
容量が0.22μFの第1のコンデンサ及び容量が0.27μFの第2のコンデンサのいずれか一方又は両方と、容量が0.27μFより大きい第3のコンデンサと、容量が0.22μFより小さい第4のコンデンサとを、それぞれ少なくとも1つずつ含む、複数のコンデンサと、
前記複数のコンデンサが互いに並列接続になるように前記複数のコンデンサの各々の足を接続する内部配線と、
前記複数のコンデンサと前記内部配線とを収容するケースと、
前記内部配線に接続され、前記ケースの外部に配置される外部配線と
を備える装置。 - 前記第1のコンデンサの数は4つである、請求項1に記載の装置。
- 前記第2のコンデンサの数は4つである、請求項1又は請求項2に記載の装置。
- 前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサのいずれか一方が複数含まれる場合、又は、前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサの両方が少なくとも1つずつ含まれる場合に、それぞれのコンデンサ間の足及び内部配線によるインダクタンスを調整して、それぞれのコンデンサの容量が互いに遮断されるように構成された、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記インダクタンスは1nH~10nHである、請求項4に記載の装置。
- 前記第3のコンデンサは、等価直列抵抗(ESR)ができるだけ小さく、かつ、発電機から整流器を介してバッテリに供給される直流電圧中に残留する交流成分であるリップルの振幅が所定範囲まで低減されるように選択されたものである、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記リップルの振幅は50mV~100mVである、請求項6に記載の装置。
- 前記第3のコンデンサは1つであり、その容量は22μFである、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記第3のコンデンサは、複数であり、容量が22μFの1つのコンデンサと、容量が0.27μFより大きく22μFより小さい1つ又は複数コンデンサとを含む、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記第4のコンデンサは、発電機から整流器を介してバッテリに供給される直流電圧中に残留する交流成分であるリップルに重畳された高周波ノイズを低減させるために、kHz帯域からMHz帯域のノイズを吸収しやすい容量を有し、かつ、前記装置にかかる最大電圧に耐えることができるコンデンサである、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の装置。
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A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20220107 |