JP2023084748A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ホイール及びタイヤの外観意匠性の低減を抑制させつつ、タイヤ空洞共鳴音を低減可能とする。【解決手段】空気室30に面するタイヤ10の内面31には、当該空気室30内に共鳴室41を区画する隔壁42が設けられる。隔壁42には、共鳴室41と空気室30とを連通させる開口43が形成される。【選択図】図1

Description

本明細書では、車両に用いられるタイヤが開示される。
車両騒音の一つとしてタイヤ空洞共鳴音が知られている。車両走行中、路面の凹凸によりタイヤが振動する。タイヤと、ホイールの外周端に設けられたリムとで空気室が形成されるが、タイヤの振動により、空気室内の空気が振動する。この空気の振動数が、タイヤの周長に応じて定まる共振周波数に一致すると、タイヤ内の空気が共鳴する空洞共鳴と呼ばれる現象が発生する。空洞共鳴による振動が車内に騒音として伝播される。
そこで例えば特許文献1では、空気室とは別に音の通路が設けられる。この音の通路は、空気室に連通する一対の開口部と、一対の開口部を繋ぐホースとを備える。ホースはホイールのリムの内周面に沿って周方向に延設される。音の通路を伝播するタイヤ空洞共鳴音と、空気室を伝播するタイヤ空洞共鳴音とで位相をずらすことで、タイヤ空洞共鳴音の低減が図られる。
特開2006-111194号公報
ところで、ホイールのリムの内周面に沿ってホースを這わせた場合に、車両外部からホースが視認可能となる。一般的にホイールはデザインが豊富な車両部品であって、外観の意匠性が重視されるところ、車両外部からホースが視認されることで、意匠性が損なわれるおそれがある。
そこで本明細書では、ホイール及びタイヤの外観意匠性の低減を抑制させつつ、タイヤ空洞共鳴音を低減可能な、タイヤが開示される。
本明細書では、ホイールの外周に装着され、ホイールの外周端に設けられたリムとともに空気室を形成する、断面U字形状のタイヤが開示される。空気室に面するタイヤ内面には、当該空気室内に共鳴室を区画する隔壁が設けられる。隔壁には、共鳴室と空気室とを連通させる開口が形成される。
上記構成によれば、タイヤの内部に共鳴室を備えるレゾネータが設けられる。レゾネータがタイヤの内側に隠れることから、ホイール及びタイヤの外観意匠性を損ねることなく、タイヤ空洞共鳴音を低減可能となる。
また上記構成において、タイヤは、一対のビード部、一対のサイドウォール部、一対のショルダー部、及びトレッド部を備えてよい。一対のビード部は、ホイールのリムに固定される。一対のサイドウォール部は、一対のビード部からタイヤ径方向外側に延設される。一対のショルダー部は、一対のサイドウォール部のタイヤ径方向外側端に接続され、タイヤ径方向外側かつタイヤ幅方向中心に向かって延設される。トレッド部は、一対のショルダー部の、タイヤ幅方向中心側端同士を接続し、外周面が接地面である。さらに共鳴室が一対のサイドウォール部の少なくとも一方に形成される。
上記構成によれば、サイドウォール部に共鳴室が形成される。例えば路上の釘等をタイヤが踏み抜いたときに、トレッド部が損傷するが、共鳴室はサイドウォール部に形成されるため、トレッド部の補修後もタイヤ空洞共鳴音を低減可能となる。
また上記構成において、一対のサイドウォール部にそれぞれ共鳴室が形成されてよい。この場合、一対の共鳴室は、それぞれ容積が異なる。
上記構成によれば、標的周波数の異なる共鳴室を備えることが出来る。
また上記構成において、タイヤは、一対のビード部、一対のサイドウォール部、一対のショルダー部、及びトレッド部を備えてよい。一対のビード部は、ホイールのリムに固定される。一対のサイドウォール部は、一対のビード部からタイヤ径方向外側に延設される。一対のショルダー部は、一対のサイドウォール部のタイヤ径方向外側端に接続され、タイヤ径方向外側かつタイヤ幅方向中心に向かって延設される。トレッド部は、一対のショルダー部の、タイヤ幅方向中心側端同士を接続し、外周面が接地面である。さらに、共鳴室がトレッド部に形成される。
上記構成によれば、トレッド部に共鳴室が形成される。例えばタイヤの空気圧が低いことに起因して車両走行中にサイドウォール部が波打つスタンディングウェーブ現象が生じる。さらにそれによってサイドウォール部が一部破裂(バースト)した場合に、共鳴室はトレッド部に形成されるため、サイドウォール部の補修後もタイヤ空洞共鳴音を低減可能となる。
また上記構成において、タイヤ内面は、タイヤ外皮と比較して空気透過性の低いインナーライナ層で覆われてよい。この場合、隔壁はインナーライナ層の拡張部分であってよい。
上記構成によれば、一体成形等の工法を用いてインナーライナ層から共鳴室を形成可能となるので、隔壁用の別部材をタイヤに追加せずに済む。
また上記構成において、共鳴室は、空気室の内圧が所定の指定空気圧であるときにおける容積が、標的周波数から求められる容積よりも大きくなるように形成されてよい。
タイヤ空洞共鳴音の発生原因が、タイヤの変形にあることから、タイヤ空洞共鳴音発生時には、タイヤが潰れ変形させられる。この潰れ分を考慮して、共鳴室の容積が大きめに形成されることで、タイヤ空洞共鳴音の標的周波数成分が効果的に低減可能となる。
また上記構成において、隔壁により共鳴室の全面が囲まれてよい。この場合、隔壁は、タイヤの構成部材よりも高剛性となるように形成される。
上記構成によれば、タイヤの構成部材よりも共鳴室を高剛性とすることで、タイヤ変形時であっても共鳴室はその容積を維持可能となる。
また上記構成において、隔壁がタイヤ内面に接する接触領域の、タイヤ径方向寸法は、サイドウォール部のタイヤ径方向寸法の半分未満であってよい。
サイドウォール部の主な役割は、衝撃を吸収するために撓むことにある。サイドウォール部に高剛性の隔壁を配置する際に、隔壁とタイヤ内面の接触領域を比較的短く設定することで、隔壁による、サイドウォールの撓み変形の阻害が抑制される。
本明細書で開示されるタイヤによれば、ホイール及びタイヤの外観意匠性の低減を抑制させつつ、タイヤ空洞共鳴音が低減可能となる。
本実施形態に係るタイヤ及びホイールを例示する斜視断面図である。 本実施形態に係るタイヤ及びホイールを例示する正面視断面図である。 本実施形態の第一別例に係るタイヤ及びホイールを例示する正面視断面図である。 本実施形態の第二別例に係るタイヤ及びホイールを例示する正面視断面図である。 本実施形態の第三別例に係るタイヤ及びホイールを例示する正面視断面図である。
以下に、実施形態に係るタイヤ及びホイールが図面を用いて説明される。以下で説明する形状、材料、個数、及び数値は、説明のための例示であって、タイヤ及びホイールの仕様に応じて適宜変更することができる。また以下ではすべての図面において同等の要素には同一の符号が付される。
また、図1-図5では、各構成の位置や方向を表すために、R軸及びW軸からなる直交座標系が用いられる。R軸はタイヤ10の径方向軸であり、W軸はタイヤ10の幅方向軸である。以下適宜、R軸はタイヤ径方向軸と記載され、W軸はタイヤ幅方向軸と記載される。
図1には、本実施形態に係るタイヤ10及びホイール50の斜視断面が例示される。この図では、タイヤ10及びホイール50の中心軸を通るR-W断面が例示される。図示されているように、タイヤ10とホイール50のリム53によって空気室30が形成される。
ホイール50は例えばアルミニウム等の金属材料から構成される剛性部材である。ホイール50は、ホイールセンター51、ディスク52、及びリム53を備える。ホイール50の構造は既知であることから、以下では簡単に説明される。
ホイールセンター51はホイール50の軸中心部材であって、車軸(より正確には車軸に取り付けられたハブ)に軸合わせされる円盤部材である。ディスク52はホイールセンター51とリム53とを繋ぐ部材であって、ホイールセンター51からタイヤ径方向外側に延設される。例えばディスク52は周方向に間隔を空けて複数設けられる。隣り合うディスク52,52間の隙間から、図示しないブレーキキャリパー等が視認可能となる。
ディスク52の、タイヤ径方向外側端にはリム53が接続される。リム53はホイール50の外周端に設けられ、タイヤ幅方向軸視(W軸視)で円環形状の部材である。図2を参照して、リム53は一対のフランジ54,54、一対のハンプ56,56、及びウェル55を備える。
ウェル55はリム53の部位の中で最も小径となる部分である。ホイール50に対してタイヤ10を脱着させる過程でタイヤ10のビード部11が一時的にウェル55に着座させられる。ハンプ56は、ホイール50にタイヤ10を固定させた後、空気室30の空気圧低下時にビード部11がフランジ54からウェル55に離脱する(落ちる)ことを抑制するための突起である。
フランジ54はリム53のタイヤ幅方向両端に設けられ、リム53の部位の中で最もタイヤ径方向外側に突設される。フランジ54はタイヤ10のビード部11がホイール50外に飛び出すことを防止する壁として機能する。
図2には、タイヤ10の構造を表す断面図が例示される。なお、図2には、ラジアルタイヤの断面構造が例示されているが、本実施形態に係るタイヤ10は、バイアスタイヤに対しても適用可能である。
タイヤ10はホイール50の外周に装着される。タイヤ10は、R-W断面でU字形状であって、一対のビード部11,11、一対のサイドウォール部12,12、一対のショルダー部13,13及びトレッド部14を備える。タイヤ10の構造は既知のため、以下では簡単に説明される。
ビード部11は断面U字のタイヤ10の先端部分であって、ビードワイヤ23がタイヤ10の全周に亘って延設される。ビードワイヤ23は例えばスチールワイヤから構成され、リム53のフランジ54及びハンプ56の間の溝に嵌め込み固定される。
サイドウォール部12はビード部11のタイヤ径方向外側端に接続され、更にタイヤ径方向外側に向かって延設される。例えばサイドウォール部12はビード部11、ショルダー部13、及びトレッド部14よりも肉薄に形成される。サイドウォール部12は、タイヤ10が路上からの衝撃を受けたときに撓む(潰れ変形する)ことで衝撃を吸収する。
ショルダー部13はサイドウォール部12のタイヤ径方向外側端に接続され、更にタイヤ径方向外側かつタイヤ幅方向中心に向かって延設される。ショルダー部13はタイヤ10の肩部分であって、トレッド部14の摩擦熱を発散させる機能を備える。トレッド部14は一対のショルダー部13,13のタイヤ幅方向中心側端同士を接続する。トレッド部14の外周面は接地面15となる。接地面15には溝16が形成される。
タイヤ10は複数の材料から構成される。タイヤ10の外側部分は樹脂材料からなる外皮20から構成される。さらにトレッド部14及びショルダー部13の一部に亘って、スチールベルト21がタイヤ10の全周に亘って埋設される。スチールベルト21は特にトレッド部14の剛性を高めるために設けられる。
スチールベルト21の下層にはカーカス22がタイヤ10の全周に亘って設けられる。カーカス22はトレッド部14、ショルダー部13だけでなく、サイドウォール部12及びビード部11に亘って設けられる。
カーカス22はタイヤ10の骨格部材であって、金属または樹脂の繊維を撚り合わせることで構成される。カーカス22のタイヤ径方向内側端にはループが形成され、このループにビードワイヤ23が挿通される。さらにループ内の空隙がビードフィラー25によって埋められる。
インナーライナ層24はタイヤ10の内面31(タイヤ内面)を覆う。インナーライナ層24は外皮20と比較して空気透過性の低い材料から構成され、空気室30内の空気の漏洩を抑制する。
図1、図2を参照して、空気室30に面する内面31(タイヤ内面)には、レゾネータ40が形成される。レゾネータ40は共鳴室41を備える。共鳴室41は、タイヤ10の内面31から延設する隔壁42によって空気室30内に区画される。さらに隔壁42には、共鳴室41と空気室30とを連通させる開口43が厚さ方向に穿孔される。開口43は例えば隔壁42に一ヵ所のみ設けられる。
レゾネータ40はヘルツホルム共鳴器とも呼ばれ、減衰対象の標的周波数fに対して、以下の数式1を満足する構造を備える。
Figure 2023084748000002
ここで、c:音速、S:開口面積、V:共鳴室容積、L:開口長さである。
例えば本実施形態では開口長さLは隔壁42の厚さに相当する。一般的にレゾネータは共鳴室と連通管から構成されるが、本実施形態に係るレゾネータ40は、連通管の長さが隔壁42の厚さとなっている。なおこの形態に代えて、開口43から所定長さの連通管が空気室30の内側に向かって延設されてもよい。
例えばレゾネータ40が低減対象とする標的周波数として、タイヤ空洞共鳴音の代表的な周波数帯域である200Hz以上300Hz以下の範囲の周波数が定められる。この標的周波数及び上記数式1に基づいて、共鳴室41の容積V及び開口43の面積Sが定められる。
また共鳴室41はタイヤ10の周方向に沿って延設される。例えば共鳴室41はタイヤ10の全周に亘って延設される。あるいは、共鳴室41はタイヤ10の全周の1/2または1/4の長さに延設される。
また図2に例示されるように、共鳴室41はショルダー部13及びサイドウォール部12に亘って設けられる。なお図2では、タイヤ幅方向両側のショルダー部13,13およびサイドウォール部12,12にそれぞれ共鳴室41が設けられる。これに代えて、一対のショルダー部13,13及びサイドウォール部12,12の少なくとも一方に、共鳴室41が設けられていてよい。
例えば車両走行中にタイヤ10が釘等の路上異物を踏み抜いてトレッド部14が損傷したときであっても、トレッド部14の両脇のショルダー部13及びサイドウォール部12にレゾネータ40が設けられていることから、レゾネータ40は破損を免れる。したがってトレッド部14の補修後も、レゾネータ40によるタイヤ空洞共鳴音の低減が図られる。
なお、タイヤ幅方向両側のショルダー部13,13およびサイドウォール部12,12にそれぞれ共鳴室41,41が設けられる場合、それぞれの共鳴室41,41の容積は異なっていてもよい。例えば一対の共鳴室41,41は、タイヤ10の周方向に沿った長さが異なるように形成される。共鳴室41,41の容積を異ならせることで、それぞれの共鳴室41,41の標的周波数が異なることから、タイヤ空洞共鳴音の複数の周波数成分を低減可能となる。
また図1、図2に例示されるように、共鳴室41を区画する隔壁42は、インナーライナ層24の拡張部分であってよい。例えばインナーライナ層24は、ショルダー部13及びサイドウォール部12において2層構造となる。この2層構造のうち、空気室30の中心寄りの層が隔壁42となり、2層構造間に生じる空隙が共鳴室41となる。このように、既存のタイヤ10で用いられる材料から共鳴室41を形成することで、追加部材が不要となる。
また、上述のようにインナーライナ層24は空気室30からの空気漏洩を抑制するため、外皮20よりも空気透過性の低い材料から構成される。したがって、開口43とは異なる経路からの共鳴室41の空気の流出入が抑制される。
また、隔壁42は、タイヤ10の内面31を構成するインナーライナ層24と比較して肉薄であってよい。このように構成することで、サイドウォール部12が撓み変形する際に、当該撓みに抗する(突っ張る)応力が隔壁42に発生することを抑制可能となる。
なお、隔壁42がインナーライナ層24等の可撓性部材から構成される場合に、共鳴室41の容積Vは、サイドウォール部12の潰れ(撓み変形)に対応して設定されてもよい。例えば共鳴室41の容積Vは、空気室30の内圧が所定の指定空気圧であるときにおいて、標的周波数fから求められる容積よりも大きくなるように定められる。
指定空気圧は適正空気圧とも呼ばれ、例えば車両のメーカによって指定される。例えば指定空気圧は、タイヤ10に求められる耐荷重能力に応じて設定される。
上述のように、タイヤ空洞共鳴音の発生原因はタイヤの変形にある。つまりタイヤ空洞共鳴音発生時には、タイヤ10のサイドウォール部12,12が潰れ変形させられる。サイドウォール部12,12の潰れに伴い、サイドウォール部12,12に設けられた共鳴室41,41も潰れる。つまり容積が減少する。この潰れ分を考慮して、言い換えるとサイドウォール部12,12が潰れたときに標的周波数成分を低減可能とするために、共鳴室41の容積Vは、標的周波数成分及び数式1から求められる容積V0と比較して大きめに形成される。例えば容積Vは容積V0に対して100%を超過し105%以下となるように形成される。
また、隔壁42がインナーライナ層24等の可撓性部材から構成される場合に、隔壁42の開口43が、金属製のカラー等により補強されてもよい。これにより、上記数式1における開口面積Sの変動が抑制可能となる。
以上、本実施形態に係るタイヤ10では、その内面31に、空気室30内に共鳴室41を区画する隔壁42が設けられる。タイヤ10の内部に共鳴室41が設けられることで、ホイール50及びタイヤ10の外観意匠性を損ねることなく、タイヤ空洞共鳴音を低減可能となる。
<タイヤの第一別例>
図3には、本実施形態に係るタイヤ10の第一別例が示される。この例では、レゾネータ40がトレッド部14に設けられる。より正確には、タイヤ10の内面31のうち、トレッド部14の領域に、レゾネータ40が設けられる。
例えばレゾネータ40は、その共鳴室41がタイヤ幅方向中央部分に設けられる。さらに共鳴室41を区画する隔壁42の、タイヤ幅方向中央部分に開口43が設けられる。隔壁42は図2の例と同様にインナーライナ層24の拡張部分であってよい。
上述のように、トレッド部14はスチールベルト21が埋設されている等、サイドウォール部12,12と比較して変形量の少ない構造となっている。したがってトレッド部14の内面31に共鳴室41を設けることで、共鳴室41の変形、すなわち容積変動が抑制される。
さらに例えばタイヤ10の空気圧が低いことに起因して、車両走行中にサイドウォール部12,12が波打つスタンディングウェーブ現象が生じる場合がある。このスタンディングウェーブ現象によってサイドウォール部12,12が一部破裂(バースト)した場合であっても、レゾネータ40はトレッド部14に形成されるため、サイドウォール部12,12の補修後も、レゾネータ40によってタイヤ空洞共鳴音を低減可能となる。
<タイヤの第二別例>
図4には、本実施形態に係るタイヤ10の第二別例が示される。この例では、サイドウォール部12,12にそれぞれレゾネータ40,40が設けられる。なお図2の実施形態と同様にして、レゾネータ40はサイドウォール部12,12の少なくとも一方に設けられていてよい。またサイドウォール部12,12のどちらにもレゾネータ40が設けられる場合には、それぞれの共鳴室41の容積が異なっていてもよい。
図2との差異として、共鳴室41の全面が隔壁42により囲まれ、さらにその隔壁42は、タイヤ10の構成部材よりも高剛性の部材から構成される。タイヤ10の構成部材のうち最も剛性の高いもの、言い換えると所定荷重下での変形量が最も小さいものとして、スチールベルト21が挙げられる。このスチールベルト21よりも高剛性の部材から、共鳴室41の隔壁42が構成される。例えば共鳴室41は両端が閉塞された丸形の金属パイプから構成される。この金属パイプの円周壁(つまり隔壁42)に、開口43が例えば一か所のみ穿孔される。
なお図4の破線で示されるように、サイドウォール部12は自身が撓むことで衝撃を吸収する機能を備えており、高剛性のレゾネータ40がサイドウォール部12に設けられる場合にも当該機能が確保される必要がある。そこで、例えば共鳴室41を区画する隔壁42(管壁)がタイヤ内面31に接する接触領域の、タイヤ径方向寸法は、サイドウォール部12のタイヤ径方向寸法の半分未満となるように定められる。
このような構成とすることで、タイヤの撓み方向であるタイヤ径方向において、その寸法の半分以上に亘ってサイドウォール部12は隔壁42に拘束されずに撓み変形が可能となる。
<タイヤの第三別例>
図5には、本実施形態に係るタイヤ10の第三別例が示される。この例では、トレッド部14の内面31にレゾネータ40が設けられる。図3との差異として、共鳴室41の全面が隔壁42により囲まれ、さらにその隔壁42は、タイヤ10の構成部材よりも高剛性の部材から構成される。
例えば図4と同様にして、スチールベルト21よりも高剛性の部材から、共鳴室41の隔壁42が構成される。例えば共鳴室41は両端が閉属された角型の金属パイプから構成される。この金属パイプの管壁(つまり隔壁42)に、開口43が例えば一か所のみ穿孔される。
上述のように、サイドウォール部12と比較して変形量の少ないトレッド部14の内面31にレゾネータ40が設けられ、さらにそのレゾネータ40がタイヤ10の構成部材よりも高剛性の部材から構成されることで、共鳴室41の容積変動が抑制される。
10 タイヤ、11 ビード部、12 サイドウォール部、13 ショルダー部、14 トレッド部、15 接地面、20 外皮、24 インナーライナ層、30 空気室、31 タイヤ内面、40 レゾネータ、41 共鳴室、42 隔壁、43 開口、50 ホイール、53 リム、54 フランジ。

Claims (8)

  1. ホイールの外周に装着され、前記ホイールの外周端に設けられたリムとともに空気室を形成する、断面U字形状のタイヤであって、
    前記空気室に面するタイヤ内面には、当該空気室内に共鳴室を区画する隔壁が設けられ、
    前記隔壁には、前記共鳴室と前記空気室とを連通させる開口が形成される、タイヤ。
  2. 請求項1に記載のタイヤであって、
    前記ホイールの前記リムに固定される一対のビード部と、
    一対の前記ビード部からタイヤ径方向外側に延設される一対のサイドウォール部と、
    一対の前記サイドウォール部のタイヤ径方向外側端に接続され、更にタイヤ径方向外側かつタイヤ幅方向中心に向かって延設される一対のショルダー部と、
    一対の前記ショルダー部の、タイヤ幅方向中心側端同士を接続する、外周面が接地面であるトレッド部と、
    を備え、
    前記共鳴室が一対の前記サイドウォール部の少なくとも一方に形成される、タイヤ。
  3. 請求項2に記載のタイヤであって、
    一対の前記サイドウォール部にそれぞれ前記共鳴室が形成され、
    一対の前記共鳴室は、それぞれ容積が異なる、タイヤ。
  4. 請求項1に記載のタイヤであって、
    前記ホイールの前記リムに固定される一対のビード部と、
    一対の前記ビード部からタイヤ径方向外側に延設される一対のサイドウォール部と、
    一対の前記サイドウォール部のタイヤ径方向外側端に接続され、更にタイヤ径方向外側かつタイヤ幅方向中心に向かって延設される一対のショルダー部と、
    一対の前記ショルダー部の、タイヤ幅方向中心側端同士を接続する、外周面が接地面であるトレッド部と、
    を備え、
    前記共鳴室が前記トレッド部に形成される、タイヤ。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載のタイヤであって、
    前記タイヤ内面は、タイヤ外皮と比較して空気透過性の低いインナーライナ層で覆われ、
    前記隔壁は前記インナーライナ層の拡張部分である、タイヤ。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載のタイヤであって、
    前記共鳴室は、前記空気室の内圧が所定の指定空気圧であるときにおける容積が、標的周波数から求められる容積よりも大きくなるように形成される、タイヤ。
  7. 請求項1から4の何れか一項に記載のタイヤであって、
    前記隔壁により前記共鳴室の全面が囲まれ、
    前記隔壁は、前記タイヤの構成部材よりも高剛性となるように形成される、タイヤ。
  8. 請求項2に従属する請求項7に記載のタイヤであって、
    前記隔壁が前記タイヤ内面に接する接触領域の、タイヤ径方向寸法は、前記サイドウォール部のタイヤ径方向寸法の半分未満である、タイヤ。
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